JPH11328896A - スライダ支持機構および磁気ディスク装置 - Google Patents
スライダ支持機構および磁気ディスク装置Info
- Publication number
- JPH11328896A JPH11328896A JP12766798A JP12766798A JPH11328896A JP H11328896 A JPH11328896 A JP H11328896A JP 12766798 A JP12766798 A JP 12766798A JP 12766798 A JP12766798 A JP 12766798A JP H11328896 A JPH11328896 A JP H11328896A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 スライダが磁気ディスクの表面に片当たりす
ることなく密着させるとともに、磁気ディスクの回転で
スライダを安定に浮上させること。 【解決手段】 スライダ長さLsが1.4mm以下であ
り、スライダ幅Bsが1.1mm以下であり、荷重発生
のための折曲げ部の中心とスライダの先端との距離Lが
10mm以下であり、スライダへの荷重が9.8mN未
満の磁気ディスク装置において、設定高さばらつきやサ
スペンション形成精度などにより発生するピッチング方
向傾きθpが、ジンバル部を介してスライダに及ぼす回
転モーメントを、荷重によりスライダが押え込まれる回
転モーメントより小さくする。またサスペンション形成
精度や取付け部精度などにより発生するローリング方向
傾きθrが、ジンバル部を介してスライダに及ぼす回転
モーメントを、荷重によりスライダが押え込まれる回転
モーメントより小さくする。
ることなく密着させるとともに、磁気ディスクの回転で
スライダを安定に浮上させること。 【解決手段】 スライダ長さLsが1.4mm以下であ
り、スライダ幅Bsが1.1mm以下であり、荷重発生
のための折曲げ部の中心とスライダの先端との距離Lが
10mm以下であり、スライダへの荷重が9.8mN未
満の磁気ディスク装置において、設定高さばらつきやサ
スペンション形成精度などにより発生するピッチング方
向傾きθpが、ジンバル部を介してスライダに及ぼす回
転モーメントを、荷重によりスライダが押え込まれる回
転モーメントより小さくする。またサスペンション形成
精度や取付け部精度などにより発生するローリング方向
傾きθrが、ジンバル部を介してスライダに及ぼす回転
モーメントを、荷重によりスライダが押え込まれる回転
モーメントより小さくする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記憶装置に関
し、特に磁気変換器を保持するサスペンションの構造に
関する。
し、特に磁気変換器を保持するサスペンションの構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置は、図3に示すよう
に、同心円状の複数トラックにデータを記録、保持する
磁気ディスク2を少なくとも1枚、多い時は15枚程度
積層して保持し、この磁気ディスクを回転させるための
スピンドル4と、前記磁気ディスクに近接して浮上また
は接触するスライダ3と、前記スライダ3に取り付けら
れた、前記磁気ディスク2にデータを書き込みあるいは
読み出しを行うための磁気変換器1と、前記磁気変換器
1が前記磁気ディスク2上の前記トラックをアクセスす
ることができるように、前記磁気ディスク2に対して前
記トラックを横切る方向に前記スライダ3を移動させる
位置決め用アクチュエータ7と、前記アクチュエータに
取り付けられたアームと、前記アーム先端に結合され、
前記スライダを保持するサスペンションと、を有する。
に、同心円状の複数トラックにデータを記録、保持する
磁気ディスク2を少なくとも1枚、多い時は15枚程度
積層して保持し、この磁気ディスクを回転させるための
スピンドル4と、前記磁気ディスクに近接して浮上また
は接触するスライダ3と、前記スライダ3に取り付けら
れた、前記磁気ディスク2にデータを書き込みあるいは
読み出しを行うための磁気変換器1と、前記磁気変換器
1が前記磁気ディスク2上の前記トラックをアクセスす
ることができるように、前記磁気ディスク2に対して前
記トラックを横切る方向に前記スライダ3を移動させる
位置決め用アクチュエータ7と、前記アクチュエータに
取り付けられたアームと、前記アーム先端に結合され、
前記スライダを保持するサスペンションと、を有する。
【0003】磁気変換器1を搭載したスライダ3は、図
4に示すように、平滑に研磨された浮上面13を有し、
サスペンション5により一定の荷重Wで磁気ディスク2
に押し付けられている。コンタクト・スタート・ストッ
プと呼ばれる方式の磁気ディスク装置では、装置が停止
している時は、このスライダ3の浮上面13が磁気ディ
スク2に密着している。磁気ディスク2が回転すると、
浮上面13と磁気ディスク2との間に圧力が発生し、ス
ライダ3は、この圧力と上記サスペンション5によって
加えられている荷重Wとが釣り合う隙間を保って、磁気
ディスク2上を浮上する。
4に示すように、平滑に研磨された浮上面13を有し、
サスペンション5により一定の荷重Wで磁気ディスク2
に押し付けられている。コンタクト・スタート・ストッ
プと呼ばれる方式の磁気ディスク装置では、装置が停止
している時は、このスライダ3の浮上面13が磁気ディ
スク2に密着している。磁気ディスク2が回転すると、
浮上面13と磁気ディスク2との間に圧力が発生し、ス
ライダ3は、この圧力と上記サスペンション5によって
加えられている荷重Wとが釣り合う隙間を保って、磁気
ディスク2上を浮上する。
【0004】サスペンション5の先端部には、図5に示
すように、スライダ3のピッチング、ローリング方向の
動きを極力拘束しないような構造を持つジンバル部8を
有し、磁気ディスク2が多少うねっていても、スライダ
3はサスペンション5の面に拘束されず、磁気ディスク
2に追従し、ほぼ一定の浮上量を保つ。この浮上量を小
さく保つことで、磁気変換器1から生ずる磁界により磁
気ディスク2表面に情報を記録し、また磁気ディスク2
表面からの磁界を磁気変換器1が感受し、高密度の情報
の記録再生を行うことができる。
すように、スライダ3のピッチング、ローリング方向の
動きを極力拘束しないような構造を持つジンバル部8を
有し、磁気ディスク2が多少うねっていても、スライダ
3はサスペンション5の面に拘束されず、磁気ディスク
2に追従し、ほぼ一定の浮上量を保つ。この浮上量を小
さく保つことで、磁気変換器1から生ずる磁界により磁
気ディスク2表面に情報を記録し、また磁気ディスク2
表面からの磁界を磁気変換器1が感受し、高密度の情報
の記録再生を行うことができる。
【0005】サスペンション5は、アーム6への取付け
部10、フランジ形状等を両側縁に有するなど面外方向
に曲がりにくい構造をもつロードビーム部11、ロード
ビーム部11の先端にスライダ3のピッチング、ローリ
ング方向の動きを極力拘束しないような構造を持つジン
バル部8、ロードビーム部11と取付け部10の間の折
り曲げ部9、を有し、この折り曲げ部9があることによ
り、スライダ3が磁気ディスク2上に載っている時には
折り曲げ部9の曲げが戻る方向にたわむため、スライダ
3に対して荷重を発生する。
部10、フランジ形状等を両側縁に有するなど面外方向
に曲がりにくい構造をもつロードビーム部11、ロード
ビーム部11の先端にスライダ3のピッチング、ローリ
ング方向の動きを極力拘束しないような構造を持つジン
バル部8、ロードビーム部11と取付け部10の間の折
り曲げ部9、を有し、この折り曲げ部9があることによ
り、スライダ3が磁気ディスク2上に載っている時には
折り曲げ部9の曲げが戻る方向にたわむため、スライダ
3に対して荷重を発生する。
【0006】積層された磁気ディスク2には板厚のばら
つきが有り、サスペンション5が保持されているアーム
6にも形状ばらつきがあるため、磁気ディスク2の位置
とアーム6先端の位置関係にはばらつき生じる。磁気デ
ィスク2の表面に垂直方向の、磁気ディスク2とアーム
6先端との相対位置、即ち設定高さ14のばらつきは、
図1に示すように、サスペンション5のロードビーム部
11の磁気ディスク2表面に対するピッチング方向角度
θpのばらつきとなる。
つきが有り、サスペンション5が保持されているアーム
6にも形状ばらつきがあるため、磁気ディスク2の位置
とアーム6先端の位置関係にはばらつき生じる。磁気デ
ィスク2の表面に垂直方向の、磁気ディスク2とアーム
6先端との相対位置、即ち設定高さ14のばらつきは、
図1に示すように、サスペンション5のロードビーム部
11の磁気ディスク2表面に対するピッチング方向角度
θpのばらつきとなる。
【0007】最も広く使われている従来型のサスペンシ
ョン5の取りつけ部10の中心と、スライダ3の中心と
の距離は約18mmであり、この長さが長ければ、上記
のような設定高さ14のばらつきによるピッチング方向
角度θpの変化は小さく、スライダ3の浮上にはほとん
ど影響を与えない。従って、設定高さ14のばらつきに
よるピッチング方向角度θpの変化は、磁気ディスク装
置、並びにサスペンション5を設計する上では、考慮す
る必要が無かった。
ョン5の取りつけ部10の中心と、スライダ3の中心と
の距離は約18mmであり、この長さが長ければ、上記
のような設定高さ14のばらつきによるピッチング方向
角度θpの変化は小さく、スライダ3の浮上にはほとん
ど影響を与えない。従って、設定高さ14のばらつきに
よるピッチング方向角度θpの変化は、磁気ディスク装
置、並びにサスペンション5を設計する上では、考慮す
る必要が無かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】磁気ディスク装置の高
記録密度化を達成するため、上記同心円状の記録トラッ
クのピッチも狭くする必要があり、アクチュエータ7に
よる磁気変換器1の、磁気ディスク2への位置決め精度
も高精度にしていかなければならない。これに対応し、
サスペンションの振動特性を向上させる(サスペンショ
ンの共振点を通常の制御動作範囲を超えた領域にもって
いく)必要がある。これに最も有効な手段は、サスペン
ション5の長さを低減することである。
記録密度化を達成するため、上記同心円状の記録トラッ
クのピッチも狭くする必要があり、アクチュエータ7に
よる磁気変換器1の、磁気ディスク2への位置決め精度
も高精度にしていかなければならない。これに対応し、
サスペンションの振動特性を向上させる(サスペンショ
ンの共振点を通常の制御動作範囲を超えた領域にもって
いく)必要がある。これに最も有効な手段は、サスペン
ション5の長さを低減することである。
【0009】ところが、図1に示すように、サスペンシ
ョン5の折り曲げ中心15とスライダ3の距離が小さい
と、上記設定高さ14の変化に対する、ロードビーム部
11の角度の変化量が大きくなってしまう。そして正常
な場合は図2のようにスライダ3が磁気ディスク2に密
着した状態となっているが、極端な場合には、図1に示
すようにピッチング方向傾きθpが大きくなりすぎる
と、スライダ3の先端、即ちスライダ3のアーム6と反
対方向の先端は磁気ディスク2に接するが、スライダ3
のアーム6側の端は磁気ディスク2から大きく離れた状
態となる可能性がある。
ョン5の折り曲げ中心15とスライダ3の距離が小さい
と、上記設定高さ14の変化に対する、ロードビーム部
11の角度の変化量が大きくなってしまう。そして正常
な場合は図2のようにスライダ3が磁気ディスク2に密
着した状態となっているが、極端な場合には、図1に示
すようにピッチング方向傾きθpが大きくなりすぎる
と、スライダ3の先端、即ちスライダ3のアーム6と反
対方向の先端は磁気ディスク2に接するが、スライダ3
のアーム6側の端は磁気ディスク2から大きく離れた状
態となる可能性がある。
【0010】この現象は、サスペンション5の折り曲げ
中心15とスライダ3のアーム6と反対方向の先端との
距離L(図1参照)が小さいほど、スライダ3の長さL
s(図1参照)が小さいほど、スライダ3への荷重Wが
小さいほど、ジンバル部8のピッチング方向のスライダ
中心周りの剛性Kpが大きいほど生じ易くなる。
中心15とスライダ3のアーム6と反対方向の先端との
距離L(図1参照)が小さいほど、スライダ3の長さL
s(図1参照)が小さいほど、スライダ3への荷重Wが
小さいほど、ジンバル部8のピッチング方向のスライダ
中心周りの剛性Kpが大きいほど生じ易くなる。
【0011】同様なことがスライダ3のローリング方向
についても起こりうる。図6と図7は、スライダ3の先
端側から見た図であるが、正常な場合は図6のようにス
ライダ3が磁気ディスク2に密着した状態となっている
が、極端な場合には、アーム6の先端の傾きが大きかっ
たり、サスペンション5のローリング方向の傾きばらつ
きが大きい場合などに、図7に示すように、スライダ3
の片方の側縁は磁気ディスク2に接するが、反対側の側
縁が円板から大きく離れる現象が生じうる。
についても起こりうる。図6と図7は、スライダ3の先
端側から見た図であるが、正常な場合は図6のようにス
ライダ3が磁気ディスク2に密着した状態となっている
が、極端な場合には、アーム6の先端の傾きが大きかっ
たり、サスペンション5のローリング方向の傾きばらつ
きが大きい場合などに、図7に示すように、スライダ3
の片方の側縁は磁気ディスク2に接するが、反対側の側
縁が円板から大きく離れる現象が生じうる。
【0012】この現象はスライダ3の幅Bsが小さいほ
ど、スライダ3への荷重Wが小さいほど、ジンバル部の
ローリング方向のスライダ中心周りの剛性Krが大きい
ほど生じ易い。
ど、スライダ3への荷重Wが小さいほど、ジンバル部の
ローリング方向のスライダ中心周りの剛性Krが大きい
ほど生じ易い。
【0013】このようなスライダ3のピッチング方向乃
至ローリング方向の大きな傾きは、スライダ3の磁気デ
ィスク2への密着を阻害し、磁気ディスク2の回転時の
浮上面13での正常な圧力発生を損ない、磁気変換器1
と磁気ディスク2との正常な隙間が形成されず、正常な
記録再生が行われないという問題を生ずる。
至ローリング方向の大きな傾きは、スライダ3の磁気デ
ィスク2への密着を阻害し、磁気ディスク2の回転時の
浮上面13での正常な圧力発生を損ない、磁気変換器1
と磁気ディスク2との正常な隙間が形成されず、正常な
記録再生が行われないという問題を生ずる。
【0014】磁気ディスク装置の高記録密度化に対応し
て、サスペンション5の振動特性を向上させるため、サ
スペンション5の折り曲げ中心15とスライダ3のアー
ム6と反対方向の先端との距離Lは小さくして行く必要
があり、また、磁気変換器1およびスライダ3のコスト
を低減し、磁気ディスク2への浮上追従性を向上させ、
浮上量を低減して記録密度を向上するためには、スライ
ダ3の長さLs、幅Bsを小さくして行くことが必須で
あり、また、スライダ3と磁気ディスク2の接触時の接
触力を低減し、スライダ3と磁気ディスク2の表面の摩
耗、損傷を低減し、磁気ディスク装置の信頼性を確保す
るためには、スライダ3に加わる荷重を低減して行くこ
とが必須である。
て、サスペンション5の振動特性を向上させるため、サ
スペンション5の折り曲げ中心15とスライダ3のアー
ム6と反対方向の先端との距離Lは小さくして行く必要
があり、また、磁気変換器1およびスライダ3のコスト
を低減し、磁気ディスク2への浮上追従性を向上させ、
浮上量を低減して記録密度を向上するためには、スライ
ダ3の長さLs、幅Bsを小さくして行くことが必須で
あり、また、スライダ3と磁気ディスク2の接触時の接
触力を低減し、スライダ3と磁気ディスク2の表面の摩
耗、損傷を低減し、磁気ディスク装置の信頼性を確保す
るためには、スライダ3に加わる荷重を低減して行くこ
とが必須である。
【0015】特に、サスペンションの長さが短くて且つ
スライダが小さいものに対してはその短小化に伴う問題
点(それらが大きいときには問題とならなかった)が惹
起する。具体的には、スライダ3の長手方向、即ちサス
ペンション5の長手方向の長さLsが1.4mm以下で
あり、スライダの短手方向の長さBsが1.1mm以下
であり、荷重を発生するための折り曲げ部9の中心とス
ライダ3のアーム6に対し反対側の先端との距離Lが1
0mm以下であり、スライダ3への荷重Wが9.8mN
未満である場合において(小型のスライダであって、通
称ピコスライダと云われるものの使用態様を含むも
の)、上記のようなスライダ3のピッチング方向、乃至
ローリング方向の大きな傾きを生ずる危険性が増大す
る。
スライダが小さいものに対してはその短小化に伴う問題
点(それらが大きいときには問題とならなかった)が惹
起する。具体的には、スライダ3の長手方向、即ちサス
ペンション5の長手方向の長さLsが1.4mm以下で
あり、スライダの短手方向の長さBsが1.1mm以下
であり、荷重を発生するための折り曲げ部9の中心とス
ライダ3のアーム6に対し反対側の先端との距離Lが1
0mm以下であり、スライダ3への荷重Wが9.8mN
未満である場合において(小型のスライダであって、通
称ピコスライダと云われるものの使用態様を含むも
の)、上記のようなスライダ3のピッチング方向、乃至
ローリング方向の大きな傾きを生ずる危険性が増大す
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は主として次のような構成を採用する。
に、本発明は主として次のような構成を採用する。
【0017】複数トラックにデータを記録する磁気ディ
スクと、前記磁気ディスクに近接して浮上または接触す
るスライダと、前記スライダに取り付けられて前記磁気
ディスクにデータを書き込みまたは読み出しを行う磁気
変換器と、前記磁気ディスクに対して前記トラックを横
切る方向に前記スライダを移動させるアクチュエータ
と、前記アクチュエータに取り付けられたアームと、前
記アーム先端に結合されて前記スライダを保持するサス
ペンションと、前記スライダを磁気ディスク表面に押し
付ける荷重を発生するサスペンションの折り曲げ部と、
前記スライダのピッチングとローリングを極力自由に可
能とするサスペンションのジンバル部と、を備えた磁気
ディスク装置において、スライダの長手方向の長さLs
(単位ミリメートル)が1.4ミリメートル以下であ
り、スライダの短手方向の長さBs(単位ミリメート
ル)が1.1mm以下であり、荷重を発生するための折
り曲げ部の中心とスライダのアームに対し反対側の先端
との距離L(単位ミリメートル)が10mm以下であ
り、スライダへの荷重W(単位ミリニュートン)が9.
8mN未満であるという条件の下に、前記ジンバル部の
スライダ中心周りのピッチング方向の剛性Kp(単位ミ
リニュートンミリメートル/ラジアン)が、 W > [{ 0.57/(L×Ls)}+0.08]
×Kp の関係を満たすとともに、前記ジンバル部のスライダ中
心周りのローリング方向の剛性Kr(単位ミリニュート
ンミリメートル/ラジアン)が、 W > 0.11×Kr の関係を満たす磁気ディスク装置。
スクと、前記磁気ディスクに近接して浮上または接触す
るスライダと、前記スライダに取り付けられて前記磁気
ディスクにデータを書き込みまたは読み出しを行う磁気
変換器と、前記磁気ディスクに対して前記トラックを横
切る方向に前記スライダを移動させるアクチュエータ
と、前記アクチュエータに取り付けられたアームと、前
記アーム先端に結合されて前記スライダを保持するサス
ペンションと、前記スライダを磁気ディスク表面に押し
付ける荷重を発生するサスペンションの折り曲げ部と、
前記スライダのピッチングとローリングを極力自由に可
能とするサスペンションのジンバル部と、を備えた磁気
ディスク装置において、スライダの長手方向の長さLs
(単位ミリメートル)が1.4ミリメートル以下であ
り、スライダの短手方向の長さBs(単位ミリメート
ル)が1.1mm以下であり、荷重を発生するための折
り曲げ部の中心とスライダのアームに対し反対側の先端
との距離L(単位ミリメートル)が10mm以下であ
り、スライダへの荷重W(単位ミリニュートン)が9.
8mN未満であるという条件の下に、前記ジンバル部の
スライダ中心周りのピッチング方向の剛性Kp(単位ミ
リニュートンミリメートル/ラジアン)が、 W > [{ 0.57/(L×Ls)}+0.08]
×Kp の関係を満たすとともに、前記ジンバル部のスライダ中
心周りのローリング方向の剛性Kr(単位ミリニュート
ンミリメートル/ラジアン)が、 W > 0.11×Kr の関係を満たす磁気ディスク装置。
【0018】また、複数トラックにデータを記録する磁
気ディスクと、前記磁気ディスクに近接して浮上または
接触するスライダと、前記スライダに取り付けられて前
記磁気ディスクにデータを書き込みまたは読み出しを行
う磁気変換器と、前記磁気ディスクに対して前記トラッ
クを横切る方向に前記スライダを移動させるアクチュエ
ータと、前記アクチュエータに取り付けられたアーム
と、前記アーム先端に結合されて前記スライダを保持す
るサスペンションと、前記スライダを磁気ディスク表面
に押し付ける荷重を発生するサスペンションの折り曲げ
部と、前記スライダのピッチングとローリングを極力自
由に可能とするサスペンションのジンバル部と、を備え
た磁気ディスク装置において、スライダの長手方向の長
さLs(単位ミリメートル)が1.4ミリメートル以下
であり、スライダの短手方向の長さBs(単位ミリメー
トル)が1.1mm以下であり、荷重を発生するための
折り曲げ部の中心とスライダのアームに対し反対側の先
端との距離L(単位ミリメートル)が10mm以下であ
り、スライダへの荷重W(単位ミリニュートン)が9.
8mN未満であるという条件の下に、前記荷重W、前記
距離Lおよびスライダの長手方向の長さLsが、 W > (17/L)+2.5×Ls の関係を満たすとともに、前記荷重Wおよびスライダの
短手方向の長さBsが、 W >5.2Bs の関係を満たす磁気ディスク装置。
気ディスクと、前記磁気ディスクに近接して浮上または
接触するスライダと、前記スライダに取り付けられて前
記磁気ディスクにデータを書き込みまたは読み出しを行
う磁気変換器と、前記磁気ディスクに対して前記トラッ
クを横切る方向に前記スライダを移動させるアクチュエ
ータと、前記アクチュエータに取り付けられたアーム
と、前記アーム先端に結合されて前記スライダを保持す
るサスペンションと、前記スライダを磁気ディスク表面
に押し付ける荷重を発生するサスペンションの折り曲げ
部と、前記スライダのピッチングとローリングを極力自
由に可能とするサスペンションのジンバル部と、を備え
た磁気ディスク装置において、スライダの長手方向の長
さLs(単位ミリメートル)が1.4ミリメートル以下
であり、スライダの短手方向の長さBs(単位ミリメー
トル)が1.1mm以下であり、荷重を発生するための
折り曲げ部の中心とスライダのアームに対し反対側の先
端との距離L(単位ミリメートル)が10mm以下であ
り、スライダへの荷重W(単位ミリニュートン)が9.
8mN未満であるという条件の下に、前記荷重W、前記
距離Lおよびスライダの長手方向の長さLsが、 W > (17/L)+2.5×Ls の関係を満たすとともに、前記荷重Wおよびスライダの
短手方向の長さBsが、 W >5.2Bs の関係を満たす磁気ディスク装置。
【0019】
【発明の実施の形態】まず、本発明の実施形態である、
スライダ長手方向長さLs=1.4mm以下であり、ス
ライダ短手方法長さBs=1.1mm以下であり、荷重
を発生するための折り曲げ部9の中心とスライダ3のア
ーム6に対し反対側の先端との距離Lが10mm以下で
あり、スライダ3への荷重Wが9.8mN未満であるよ
うなスライダ、サスペンションを用いる磁気ディスク装
置において、スライダ3が磁気ディスク3の表面に片当
たりすることなく密着するための条件を求めることとす
る。
スライダ長手方向長さLs=1.4mm以下であり、ス
ライダ短手方法長さBs=1.1mm以下であり、荷重
を発生するための折り曲げ部9の中心とスライダ3のア
ーム6に対し反対側の先端との距離Lが10mm以下で
あり、スライダ3への荷重Wが9.8mN未満であるよ
うなスライダ、サスペンションを用いる磁気ディスク装
置において、スライダ3が磁気ディスク3の表面に片当
たりすることなく密着するための条件を求めることとす
る。
【0020】ここにおいて、Lsはスライダ3のサスペ
ンション5の長手方向の長さ(単位ミリメートル)、W
はスライダ3への荷重(単位ミリニュートン)、Lは荷
重を発生する折り曲げ部9の中心とスライダ3のアーム
6と反対方向の先端との距離(単位ミリメートル)、K
pはジンバル部8のスライダ3中心周りのピッチング方
向の剛性(単位ニュートンミリメートル/ラジアン)、
をそれぞれ表す。
ンション5の長手方向の長さ(単位ミリメートル)、W
はスライダ3への荷重(単位ミリニュートン)、Lは荷
重を発生する折り曲げ部9の中心とスライダ3のアーム
6と反対方向の先端との距離(単位ミリメートル)、K
pはジンバル部8のスライダ3中心周りのピッチング方
向の剛性(単位ニュートンミリメートル/ラジアン)、
をそれぞれ表す。
【0021】また、Bsはスライダ3のサスペンション
5の長手方向と直角方向の長さ(単位ミリメートル)、
Krはジンバル部8のスライダ3中心周りのローリング
方向の剛性(単位ニュートンミリメートル/ラジア
ン)、をそれぞれ表す。
5の長手方向と直角方向の長さ(単位ミリメートル)、
Krはジンバル部8のスライダ3中心周りのローリング
方向の剛性(単位ニュートンミリメートル/ラジア
ン)、をそれぞれ表す。
【0022】図1に従い、スライダ3が磁気ディスク2
の表面に密着するためのピッチング方向の力学について
説明する。図1に示されるロードビーム先端のジンバル
取付け面のピッチング方向傾きθpが生じている時、ス
ライダ3の片側が図1のように磁気ディスク2から浮き
上がらず、図2のように磁気ディスク2に密着するため
には、ピッチング方向傾きθpがジンバル部8を介して
スライダ3に及ぼす回転モーメントが、荷重Wによりス
ライダ3が押え込まれる回転モーメントより小さくあれ
ばよい。
の表面に密着するためのピッチング方向の力学について
説明する。図1に示されるロードビーム先端のジンバル
取付け面のピッチング方向傾きθpが生じている時、ス
ライダ3の片側が図1のように磁気ディスク2から浮き
上がらず、図2のように磁気ディスク2に密着するため
には、ピッチング方向傾きθpがジンバル部8を介して
スライダ3に及ぼす回転モーメントが、荷重Wによりス
ライダ3が押え込まれる回転モーメントより小さくあれ
ばよい。
【0023】ピッチング方向傾きθpがジンバル部8を
介してスライダ3に及ぼす回転モーメント、即ち、θp
傾いたスライダをディスクに密着させるために必要なモ
ーメントは、 Kp×θp ……(1) で表わされる。荷重Wによりスライダ3が押え込まれる
回転モーメントは、通常スライダ3に加わる荷重Wの作
用位置はスライダ3のほぼ中心であるため、 W×(Ls/2) ……(2) で表わされる。従ってスライダ3が磁気ディスク2に密
着するための条件は、 W×(Ls/2)>Kp×θp ……(3) で表わされる。荷重Wの作用位置がスライダ3の中心か
らずれる場合は、上式(3)の中の(Ls/2)を荷重
作用位置からスライダ3の先端までの距離に置き換えれ
ばよい。またジンバル部8等にあらかじめスライダ3に
対しピッチング方向の回転モーメントが付与される構造
を有する場合は、上式(3)の右辺Kp×θpに、その
回転モーメント分を加えてやればよい。
介してスライダ3に及ぼす回転モーメント、即ち、θp
傾いたスライダをディスクに密着させるために必要なモ
ーメントは、 Kp×θp ……(1) で表わされる。荷重Wによりスライダ3が押え込まれる
回転モーメントは、通常スライダ3に加わる荷重Wの作
用位置はスライダ3のほぼ中心であるため、 W×(Ls/2) ……(2) で表わされる。従ってスライダ3が磁気ディスク2に密
着するための条件は、 W×(Ls/2)>Kp×θp ……(3) で表わされる。荷重Wの作用位置がスライダ3の中心か
らずれる場合は、上式(3)の中の(Ls/2)を荷重
作用位置からスライダ3の先端までの距離に置き換えれ
ばよい。またジンバル部8等にあらかじめスライダ3に
対しピッチング方向の回転モーメントが付与される構造
を有する場合は、上式(3)の右辺Kp×θpに、その
回転モーメント分を加えてやればよい。
【0024】ここで荷重Wにはばらつきがあるため、 W→W−ΔW ……(4) と書く。荷重Wのばらつき分ΔWには、サスペンション
5単体でのばらつきに加え、このサスペンション5をア
ーム6に取り付けたり、設定高さ14が変化したりする
ことによる変化分も考慮する必要がある。この量はある
程度の余裕を見込んで、狙いの荷重Wの30%とするこ
とは妥当であろう。即ち、 ΔW=0.3×W ……(5) である。また、ピッチング方向傾きθpには、設定高さ
14の変化量Δhzが変わることにより生ずる分と、サ
スペンション5の傾きやアーム6の取付け面の傾き誤差
Δθpが含まれるので、 θp→(Δhz/L)+Δθp ……(6) と書ける。設定高さ14の変化量Δhzには、積層する
磁気ディスク2の板厚誤差や、この積層する磁気ディス
ク2の間にはめるスペーサ16の板厚誤差などの累積、
アーム6の形成精度や、磁気ディスク2を支えるスピン
ドル4とアーム6を支えるアクチュエータ7との相対位
置を設定する組み立て誤差、などが含まれる。この誤差
は一般に磁気ディスク2の積層枚数の多い方が大きくな
るが、多くとも、 Δhz=0.2mm ……(7) 程度とするのが妥当である。またサスペンション5やア
ーム6の取付け面のピッチング方向傾き誤差Δθpとし
ては、スライダ3の長さLsが1.25mm程度の時に
は、ある程度の余裕を見て、 Δθp=0.035 [radian] ……(8) を考慮する必要がある。この傾き誤差Δθpは、微小な
サイズのスライダ3を使用する際には、それに見合って
低減して行くことが必須であるため、 Δθp=0.028×Ls [radian] ……(9) とすることができる。以上の(4)から(9)までの条
件を用いると、(3)は、 W>[{0.57/(L×Ls)}+0.08]×Kp [mN]…(10) と表わせる。この条件を守ってサスペンション5の荷重
W、長さL、ジンバル部ピッチング剛性Kpを決め、形
状を設計することにより、通常の磁気ディスク装置での
スライダ3と磁気ディスク2の密着性を確保することが
できる。
5単体でのばらつきに加え、このサスペンション5をア
ーム6に取り付けたり、設定高さ14が変化したりする
ことによる変化分も考慮する必要がある。この量はある
程度の余裕を見込んで、狙いの荷重Wの30%とするこ
とは妥当であろう。即ち、 ΔW=0.3×W ……(5) である。また、ピッチング方向傾きθpには、設定高さ
14の変化量Δhzが変わることにより生ずる分と、サ
スペンション5の傾きやアーム6の取付け面の傾き誤差
Δθpが含まれるので、 θp→(Δhz/L)+Δθp ……(6) と書ける。設定高さ14の変化量Δhzには、積層する
磁気ディスク2の板厚誤差や、この積層する磁気ディス
ク2の間にはめるスペーサ16の板厚誤差などの累積、
アーム6の形成精度や、磁気ディスク2を支えるスピン
ドル4とアーム6を支えるアクチュエータ7との相対位
置を設定する組み立て誤差、などが含まれる。この誤差
は一般に磁気ディスク2の積層枚数の多い方が大きくな
るが、多くとも、 Δhz=0.2mm ……(7) 程度とするのが妥当である。またサスペンション5やア
ーム6の取付け面のピッチング方向傾き誤差Δθpとし
ては、スライダ3の長さLsが1.25mm程度の時に
は、ある程度の余裕を見て、 Δθp=0.035 [radian] ……(8) を考慮する必要がある。この傾き誤差Δθpは、微小な
サイズのスライダ3を使用する際には、それに見合って
低減して行くことが必須であるため、 Δθp=0.028×Ls [radian] ……(9) とすることができる。以上の(4)から(9)までの条
件を用いると、(3)は、 W>[{0.57/(L×Ls)}+0.08]×Kp [mN]…(10) と表わせる。この条件を守ってサスペンション5の荷重
W、長さL、ジンバル部ピッチング剛性Kpを決め、形
状を設計することにより、通常の磁気ディスク装置での
スライダ3と磁気ディスク2の密着性を確保することが
できる。
【0025】Kpはスライダ3の中心周りのピッチング
方向の剛性として定義されるものである。これは実験的
には、スライダの長手方向両端に偶力をかけ、この偶力
の大きさとジンバル部8の柔軟性により生じるスライダ
3のピッチング方向角度により測定される。
方向の剛性として定義されるものである。これは実験的
には、スライダの長手方向両端に偶力をかけ、この偶力
の大きさとジンバル部8の柔軟性により生じるスライダ
3のピッチング方向角度により測定される。
【0026】この値は、スライダ3の長さLsが1.2
5mmのものに対しては、38.2mNmm/rad程
度であり、スライダ3を小さくしていくことに比例して
低減されるものである。従って、より一般化すると、 Kp=30.6×Ls ……(11) と表現できるため、上式(10)は、各係数を四捨五入
によって有効数字2桁に丸めることによって、 W>(17/L)+(2.5×Ls) [mN] ……(12) と表わせる。この条件を守ってサスペンション5の荷重
W、長さLを決め、形状を設計することにより、通常の
磁気ディスク装置でのスライダ3と磁気ディスク2の密
着性を確保することができる。以上のような関係を守れ
ば、サスペンション5の形状やスライダ3の形状はいか
なるものであってもよい。
5mmのものに対しては、38.2mNmm/rad程
度であり、スライダ3を小さくしていくことに比例して
低減されるものである。従って、より一般化すると、 Kp=30.6×Ls ……(11) と表現できるため、上式(10)は、各係数を四捨五入
によって有効数字2桁に丸めることによって、 W>(17/L)+(2.5×Ls) [mN] ……(12) と表わせる。この条件を守ってサスペンション5の荷重
W、長さLを決め、形状を設計することにより、通常の
磁気ディスク装置でのスライダ3と磁気ディスク2の密
着性を確保することができる。以上のような関係を守れ
ば、サスペンション5の形状やスライダ3の形状はいか
なるものであってもよい。
【0027】ローリング方向に関しても、図7に従い、
同様の考察に基づく必要条件を導き出せる。図7に示さ
れるロードビーム先端のジンバル取付け面のローリング
方向傾きθrが生じている時、スライダ3の片側が図7
のように磁気ディスク2から浮き上がらず、図6のよう
に磁気ディスク2に密着するためには、ローリング方向
傾きθrがジンバル部8を介してスライダ3に及ぼす回
転モーメントが、荷重Wによりスライダ3が押え込まれ
る回転モーメントより小さくあればよい。
同様の考察に基づく必要条件を導き出せる。図7に示さ
れるロードビーム先端のジンバル取付け面のローリング
方向傾きθrが生じている時、スライダ3の片側が図7
のように磁気ディスク2から浮き上がらず、図6のよう
に磁気ディスク2に密着するためには、ローリング方向
傾きθrがジンバル部8を介してスライダ3に及ぼす回
転モーメントが、荷重Wによりスライダ3が押え込まれ
る回転モーメントより小さくあればよい。
【0028】ローリング方向傾きθrがジンバル部8を
介してスライダ3に及ぼす回転モーメントは、 Kr×θr ……(13) で表わされる。荷重Wによりスライダ3が押え込まれる
回転モーメントは、通常スライダ3に加わる荷重Wの作
用位置はスライダ3のほぼ中心であるため、W×(Bs
/2) ……
(14)で表わされる。従ってスライダ3が磁気ディス
ク2に密着するための条件は、 W×(Bs/2)>Kr×θr ……(15) で表わされる。荷重Wの作用位置がスライダ3の中心か
らずれる場合は、上式(15)の中の(Bs/2)を荷
重作用位置からスライダ3の端までの距離に置き換えれ
ばよい。またジンバル部8等にあらかじめスライダ3に
対しローリング方向の回転モーメントが付与される構造
を有する場合は、上式(15)の右辺Kr×θrに、そ
の回転モーメント分を加えてやればよい。上記ピッチン
グの場合と同様、 ΔW=0.3×W ……(5) とする。また、ローリング方向傾きθrには、サスペン
ション5の傾きやアーム6の取付け面の傾き誤差が含ま
れる。この誤差の量は、スライダ3の幅方向中央に磁気
変換器1を有するスライダでは、浮上量変化の観点から
は大きな許容値が得られるため、上記ピッチングの場合
より多少大きく設定する必要がある。スライダ3の幅が
1mmの場合には、 θr=0.0385 [radian] ……(16) 程度である(サスペンション構造からすると、実験に基
づく経験則からこの程度の傾き誤差が生じるものであ
る)。この傾き誤差θrは、微小なサイズのスライダ3
を使用する際には、それに見合って低減して行くことが
必須であるため、 θr=0.0385×Bs [radian] ……(17) とすることができる。以上の(5)および(17)の条
件を用いると、(15)は、 W>0.11×Kr [mN] ……(18) と表わせる。この条件を守って、サスペンション5の荷
重W、スライダの幅Bs、ジンバル部ローリング剛性K
rを決め、形状を設計することにより、通常の磁気ディ
スク装置でのスライダ3と磁気ディスク2の密着性を確
保することができる。
介してスライダ3に及ぼす回転モーメントは、 Kr×θr ……(13) で表わされる。荷重Wによりスライダ3が押え込まれる
回転モーメントは、通常スライダ3に加わる荷重Wの作
用位置はスライダ3のほぼ中心であるため、W×(Bs
/2) ……
(14)で表わされる。従ってスライダ3が磁気ディス
ク2に密着するための条件は、 W×(Bs/2)>Kr×θr ……(15) で表わされる。荷重Wの作用位置がスライダ3の中心か
らずれる場合は、上式(15)の中の(Bs/2)を荷
重作用位置からスライダ3の端までの距離に置き換えれ
ばよい。またジンバル部8等にあらかじめスライダ3に
対しローリング方向の回転モーメントが付与される構造
を有する場合は、上式(15)の右辺Kr×θrに、そ
の回転モーメント分を加えてやればよい。上記ピッチン
グの場合と同様、 ΔW=0.3×W ……(5) とする。また、ローリング方向傾きθrには、サスペン
ション5の傾きやアーム6の取付け面の傾き誤差が含ま
れる。この誤差の量は、スライダ3の幅方向中央に磁気
変換器1を有するスライダでは、浮上量変化の観点から
は大きな許容値が得られるため、上記ピッチングの場合
より多少大きく設定する必要がある。スライダ3の幅が
1mmの場合には、 θr=0.0385 [radian] ……(16) 程度である(サスペンション構造からすると、実験に基
づく経験則からこの程度の傾き誤差が生じるものであ
る)。この傾き誤差θrは、微小なサイズのスライダ3
を使用する際には、それに見合って低減して行くことが
必須であるため、 θr=0.0385×Bs [radian] ……(17) とすることができる。以上の(5)および(17)の条
件を用いると、(15)は、 W>0.11×Kr [mN] ……(18) と表わせる。この条件を守って、サスペンション5の荷
重W、スライダの幅Bs、ジンバル部ローリング剛性K
rを決め、形状を設計することにより、通常の磁気ディ
スク装置でのスライダ3と磁気ディスク2の密着性を確
保することができる。
【0029】Kpはスライダ3の中心周りのローリング
方向の剛性として定義されるものである。これは実験的
には、スライダの短手方向両端に偶力をかけ、この偶力
の大きさとジンバル部8の柔軟性により生じるスライダ
3のローリング方向角度により測定される。この値は、
スライダ3の幅Bsが1mmのものに対しては、49m
Nmm/rad程度であり、スライダ3を小さくしてい
くことに比例して低減されるものである。従って、より
一般化すると、 Kr=47×Bs ……(19) と表現できるため、上式(18)は、各係数を四捨五入
によって有効数字2桁に丸めることによって、 W>5.2×Bs [mN] ……(20) と表わせる。この条件を守ってサスペンション5の荷重
W、スライダ3の幅Bsを決め、形状を設計することに
より、通常の磁気ディスク装置でのスライダ3と磁気デ
ィスク2の密着性を確保することができる。
方向の剛性として定義されるものである。これは実験的
には、スライダの短手方向両端に偶力をかけ、この偶力
の大きさとジンバル部8の柔軟性により生じるスライダ
3のローリング方向角度により測定される。この値は、
スライダ3の幅Bsが1mmのものに対しては、49m
Nmm/rad程度であり、スライダ3を小さくしてい
くことに比例して低減されるものである。従って、より
一般化すると、 Kr=47×Bs ……(19) と表現できるため、上式(18)は、各係数を四捨五入
によって有効数字2桁に丸めることによって、 W>5.2×Bs [mN] ……(20) と表わせる。この条件を守ってサスペンション5の荷重
W、スライダ3の幅Bsを決め、形状を設計することに
より、通常の磁気ディスク装置でのスライダ3と磁気デ
ィスク2の密着性を確保することができる。
【0030】以上のような関係((10)と(18)の
双方の関係、または(12)と(20)の双方の関係)
を守れば、サスペンション5の形状やスライダ3の形状
はいかなるものであってもよい。
双方の関係、または(12)と(20)の双方の関係)
を守れば、サスペンション5の形状やスライダ3の形状
はいかなるものであってもよい。
【0031】
【発明の効果】スライダ3の長手方向、即ちサスペンシ
ョン5の長手方向の長さLsが1.4mm以下であり、
スライダの短手方向の長さBsが1.1mm以下であ
り、荷重を発生するための折り曲げ部9の中心とスライ
ダ3のアーム6に対し反対側の先端との距離Lが10m
m以下であり、スライダ3への荷重Wが9.8mN未満
であるようなスライダ、サスペンションを用いる磁気デ
ィスク装置において、スライダ3が磁気ディスク3の表
面に片当たりすることなく密着し、磁気ディスク3が回
転すれば、スライダ3の浮上面に正常な圧力を発生する
ことができ、スライダ3を設計どおりの浮上量で安定に
浮上させることができる。
ョン5の長手方向の長さLsが1.4mm以下であり、
スライダの短手方向の長さBsが1.1mm以下であ
り、荷重を発生するための折り曲げ部9の中心とスライ
ダ3のアーム6に対し反対側の先端との距離Lが10m
m以下であり、スライダ3への荷重Wが9.8mN未満
であるようなスライダ、サスペンションを用いる磁気デ
ィスク装置において、スライダ3が磁気ディスク3の表
面に片当たりすることなく密着し、磁気ディスク3が回
転すれば、スライダ3の浮上面に正常な圧力を発生する
ことができ、スライダ3を設計どおりの浮上量で安定に
浮上させることができる。
【図1】設定高さが大きく変化した場合のスライダ、サ
スペンションのピッチング方向の位置関係を示す側面図
である。
スペンションのピッチング方向の位置関係を示す側面図
である。
【図2】正常なスライダ、サスペンションのピッチング
方向の位置関係を示す側面図である。
方向の位置関係を示す側面図である。
【図3】磁気ディスク装置におけるスライダ、サスペン
ション、磁気ディスクの位置関係を示す側面図である。
ション、磁気ディスクの位置関係を示す側面図である。
【図4】スライダの側面図である。
【図5】サスペンションの上面図である。
【図6】正常なスライダ、サスペンションのローリング
方向の位置関係を示す側面図である。
方向の位置関係を示す側面図である。
【図7】ローリング方向の傾きが大きく変化した場合の
スライダ、サスペンションのローリング方向の位置関係
を示す側面図である。
スライダ、サスペンションのローリング方向の位置関係
を示す側面図である。
1 磁気変換器 2 磁気ディスク 3 スライダ 4 スピンドル 5 サスペンション 6 アーム 7 アクチュエータ 8 ジンバル部 9 折り曲げ部 10 取付け部 11 ロードビーム部 12 ベース 13 浮上面 14 設定高さ 15 折り曲げ部中心 16 スペーサ 17 カバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若月 耕作 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 萩谷 忍 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 小平 英一 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内
Claims (4)
- 【請求項1】 複数トラックにデータを記録する磁気デ
ィスクと、前記磁気ディスクに近接して浮上または接触
するスライダと、前記スライダに取り付けられて前記磁
気ディスクにデータを書き込みまたは読み出しを行う磁
気変換器と、前記磁気ディスクに対して前記トラックを
横切る方向に前記スライダを移動させるアクチュエータ
と、前記アクチュエータに取り付けられたアームと、前
記アーム先端に結合されて前記スライダを保持するサス
ペンションと、前記スライダを磁気ディスク表面に押し
付ける荷重を発生するサスペンションの折り曲げ部と、
前記スライダのピッチングとローリングを極力自由に可
能とするサスペンションのジンバル部と、を備えた磁気
ディスク装置において、 スライダの長手方向の長さLs(単位ミリメートル)が
1.4ミリメートル以下であり、スライダの短手方向の
長さBs(単位ミリメートル)が1.1mm以下であ
り、荷重を発生するための折り曲げ部の中心とスライダ
のアームに対し反対側の先端との距離L(単位ミリメー
トル)が10mm以下であり、スライダへの荷重W(単
位ミリニュートン)が9.8mN未満であるという条件
の下に、 前記ジンバル部のスライダ中心周りのピッチング方向の
剛性Kp(単位ミリニュートンミリメートル/ラジア
ン)が、 W > [{ 0.57/(L×Ls)}+0.08]
×Kp の関係を満たすとともに、 前記ジンバル部のスライダ中心周りのローリング方向の
剛性Kr(単位ミリニュートンミリメートル/ラジア
ン)が、 W > 0.11×Kr の関係を満たすことを特徴とする磁気ディスク装置。 - 【請求項2】 複数トラックにデータを記録する磁気デ
ィスクと、前記磁気ディスクに近接して浮上または接触
するスライダと、前記スライダに取り付けられて前記磁
気ディスクにデータを書き込みまたは読み出しを行う磁
気変換器と、前記磁気ディスクに対して前記トラックを
横切る方向に前記スライダを移動させるアクチュエータ
と、前記アクチュエータに取り付けられたアームと、前
記アーム先端に結合されて前記スライダを保持するサス
ペンションと、前記スライダを磁気ディスク表面に押し
付ける荷重を発生するサスペンションの折り曲げ部と、
前記スライダのピッチングとローリングを極力自由に可
能とするサスペンションのジンバル部と、を備えた磁気
ディスク装置において、 スライダの長手方向の長さLs(単位ミリメートル)が
1.4ミリメートル以下であり、スライダの短手方向の
長さBs(単位ミリメートル)が1.1mm以下であ
り、荷重を発生するための折り曲げ部の中心とスライダ
のアームに対し反対側の先端との距離L(単位ミリメー
トル)が10mm以下であり、スライダへの荷重W(単
位ミリニュートン)が9.8mN未満であるという条件
の下に、 前記荷重W、前記距離Lおよびスライダの長手方向の長
さLsが、 W > (17/L)+2.5×Ls の関係を満たすとともに、 前記荷重Wおよびスライダの短手方向の長さBsが、 W >5.2Bs の関係を満たすことを特徴とする磁気ディスク装置。 - 【請求項3】 磁気変換器を保持するスライダと、前記
スライダを磁気ディスク表面に押し付ける荷重を発生す
る折り曲げ部と、前記スライダのピッチングとローリン
グを極力自由に可能とするジンバル部と、を備えたヘッ
ドサスペンションアッセンブリにおいて、 スライダの長手方向の長さLs(単位ミリメートル)が
1.4ミリメートル以下であり、スライダの短手方向の
長さBs(単位ミリメートル)が1.1mm以下であ
り、荷重を発生するための折り曲げ部の中心とスライダ
のアームに対し反対側の先端との距離L(単位ミリメー
トル)が10mm以下であり、スライダへの荷重W(単
位ミリニュートン)が9.8mN未満であるという条件
の下に、 前記ジンバル部のスライダ中心周りのピッチング方向の
剛性Kp(単位ミリニュートンミリメートル/ラジア
ン)が、 W > [{ 0.57/(L×Ls)}+0.08]
×Kp の関係を満たすとともに、 前記ジンバル部のスライダ中心周りのローリング方向の
剛性Kr(単位ミリニュートンミリメートル/ラジア
ン)が、 W > 0.11×Kr の関係を満たすことを特徴とするヘッドサスペンション
アッセンブリ。 - 【請求項4】 磁気変換器を保持するスライダと、前記
スライダを磁気ディスク表面に押し付ける荷重を発生す
る折り曲げ部と、前記スライダのピッチングとローリン
グを極力自由に可能とするジンバル部と、を備えたヘッ
ドサスペンションアッセンブリにおいて、 スライダの長手方向の長さLs(単位ミリメートル)が
1.4ミリメートル以下であり、スライダの短手方向の
長さBs(単位ミリメートル)が1.1mm以下であ
り、荷重を発生するための折り曲げ部の中心とスライダ
のアームに対し反対側の先端との距離L(単位ミリメー
トル)が10mm以下であり、スライダへの荷重W(単
位ミリニュートン)が9.8mN未満であるという条件
の下に、前記荷重W、前記距離Lおよびスライダの長手
方向の長さLsが、 W > (17/L)+2.5×Ls の関係を満たすとともに、 前記荷重Wおよびスライダの短手方向の長さBsが、 W >5.2Bs の関係を満たすことを特徴とするヘッドサスペンション
アッセンブリ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12766798A JP3492197B2 (ja) | 1998-05-11 | 1998-05-11 | ヘッドサスペンションアッセンブリの作成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12766798A JP3492197B2 (ja) | 1998-05-11 | 1998-05-11 | ヘッドサスペンションアッセンブリの作成方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11328896A true JPH11328896A (ja) | 1999-11-30 |
| JP3492197B2 JP3492197B2 (ja) | 2004-02-03 |
Family
ID=14965753
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12766798A Expired - Fee Related JP3492197B2 (ja) | 1998-05-11 | 1998-05-11 | ヘッドサスペンションアッセンブリの作成方法 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3492197B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7077248B2 (ja) | 2019-02-07 | 2022-05-30 | 株式会社東芝 | ディスク装置 |
-
1998
- 1998-05-11 JP JP12766798A patent/JP3492197B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3492197B2 (ja) | 2004-02-03 |
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