JPH11329519A - 光電池 - Google Patents

光電池

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JPH11329519A
JPH11329519A JP10117400A JP11740098A JPH11329519A JP H11329519 A JPH11329519 A JP H11329519A JP 10117400 A JP10117400 A JP 10117400A JP 11740098 A JP11740098 A JP 11740098A JP H11329519 A JPH11329519 A JP H11329519A
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JP
Japan
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electrolyte
layer
conductive layer
electrode
photovoltaic cell
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Pending
Application number
JP10117400A
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English (en)
Inventor
Mitsuaki Kobayashi
光明 小林
Hisatoshi Kobayashi
尚俊 小林
Takashi Harada
孝 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
3M Co
Original Assignee
Minnesota Mining and Manufacturing Co
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Publication date
Application filed by Minnesota Mining and Manufacturing Co filed Critical Minnesota Mining and Manufacturing Co
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光電池に関し、電解質層に気泡が入ることを
効果的に防止でき、かつ、光電池を湾曲させた時の電解
質層の厚さの変化を効果的に防止できる光電池を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 (a)光透過性の第1導電層と、その第
1導電層と電気的に接続された半導体層とを含む第1電
極、(b)第2導電層を含む第2電極、および(c)上
記第1電極の半導体層と上記第2導電層との間に配置さ
れ、その半導体層と第2導電層との両方に電気的に接続
された酸化還元性の電解質層を備えてなる光電池におい
て、その電解質層が、電解質溶液と、ゲル化剤ポリマー
とを含んでなるゲル化電解質膜からなるように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電池に関し、さ
らに詳しく述べると、光電気化学反応を利用した、した
がって「電気化学太陽電池」とも呼ばれる光電池に関す
る。本発明の光電池は、特に、可撓性のフィルム状電池
への利用に適するように、電解質の形態を改良した光電
池に関する。
【0002】
【従来の技術】電気化学太陽電池の名でも知られる光電
池として、たとえば、米国特許第5,350,644号
明細書に開示されたものが公知である。この光電池は、
通常、下記の手段: (a)光透過性の第1導電層と、その第1導電層と電気
的に接続された半導体層とを含む第1電極、(b)第2
導電層を含む第2電極、および(c)上記半導体層と上
記第2導電層との間に配置され、その半導体層と第2導
電層との両方に電気的に接続された酸化還元性の電解質
層、を有するように構成される。
【0003】この光電池の電解質層は、通常、第1電極
と第2電極とを対向させて配置した後、それらの間に形
成された比較的小さい隙間(通常、1mm以下)に液体
の電解質を流し込むことにより形成されているが、その
時に、電解質層に気泡が入りやすいという、製造上の困
難がある。一方、従来の液体電解質をそのまま用い、可
撓性のシート状光電池を製造することは非常に困難であ
る。可撓性のシート状光電池は、通常、第1導電層に接
着された可撓性支持体を含む第1電極と、第2導電層に
接着された可撓性支持体を含む第2電極との間に、電解
質層を配置することによって形成されているが、このよ
うにして製造されたシート状光電池は、それを比較的大
きく湾曲させた場合、電解質層が流動してその厚さが変
化し、起電力等の電池性能が低下するという問題を引き
起こしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
したような従来の光電池の問題点を解決して、第1電極
と第2電極との間の隙間に電解質層を配置する際に、電
解質層に気泡が入ることを効果的に防止できるので製造
が容易であり、かつ、可撓性のシート状光電池を形成す
る場合でも、光電池を湾曲させた時の電解質層の厚さの
変化を効果的に防止し、起電力等の電池性能の低下を防
ぐことができる、改良された光電池を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明は、その第1の面において、下記の手
段: (a)光透過性の第1導電層と、その第1導電層と電気
的に接続された半導体層とを含む第1電極、(b)第2
導電層を含む第2電極、および(c)上記第1電極の半
導体層と上記第2導電層との間に配置され、その半導体
層と第2導電層との両方に電気的に接続された酸化還元
性の電解質層、を備えてなる光電池において、上記電解
質層が、電解質溶液と、ゲル化剤ポリマーとを含むゲル
化電解質膜からなることを特徴とする、光電池を提供す
る。
【0006】また、本発明は、その第2の面において、
下記の手段: (a)光透過性の第1導電層と、その第1導電層と電気
的に接続された半導体層とを含む第1電極、(b)第2
導電層を含む第2電極、および(c)上記第1電極の半
導体層と上記第2導電層との間に配置され、かつその半
導体層と第2導電層との両方に電気的に接続された酸化
還元性の電解質層、を備えてなる光電池において、上記
電解質層が、電解質溶液と、その電解質溶液を含浸して
保持する繊維質シートとを含む電解質シートからなるこ
とを特徴とする、光電池を提供する。
【0007】本発明により提供されるこれらの光電池に
おいて、第1電極(a)は、その第1導電層に接着され
た可撓性支持体をさらに含んでなり、かつ、第2電極
(b)は、その第2導電層に接着された可撓性支持体を
さらに含んでなるのが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】引き続いて、本発明をその作用の
面および実施の形態について説明する。本発明の第1の
形態における光電池において、その電解質層は、電解質
溶液と、ゲル化剤ポリマーとを含むゲル化電解質膜から
なることを特徴としている。したがって、この電解質層
は、(1)その電解質としての性能を維持しつつ、
(2)その電解質層に対する気泡混入を効果的に防止で
き、また、(3)比較的大きく湾曲させて使用可能な可
撓性シート状光電池を形成することもできる。
【0009】この光電池の電解質層、すなわち、ゲル化
電解質膜は、たとえば、次のようにして形成することが
できる。まず、ゲル化剤ポリマーを、水のみからなる
か、または、水と水と相溶する有機溶剤との混合物から
なる水系溶媒に溶解させて溶液となし、その溶液にさら
に酸化還元剤を加えて、電解質層形成用の塗布液を用意
する。そして、この塗布液を所定の距離、すなわち、隙
間をおいて対向させた2枚の基材の間に流延して塗膜を
形成し、その塗膜をゲル化し、所定の厚さを有するゲル
化電解質膜を得る。ゲル化法は、たとえば、低温結晶法
が使用できる。
【0010】本発明の光電池を形成するには、上記のよ
うにして得られたゲル化電解質膜からその両面にある基
材を除去し、2つの電極のうちの一方、すなわち、第1
電極の半導体層(または、後述する光増感層)の表面、
または第2電極の第2導電層の表面に配置し、他方の電
極を電解質膜の表面に配置する。したがって、第1電極
と第2電極との間の隙間に溶液を直接注入する必要がな
いので、電解質層に気泡が入ることを効果的に防止でき
る。また、電解質層がゲル化膜なので、流動性を可及的
に抑えることができ、可撓性のシート状光電池を構成し
た場合でも、光電池を湾曲させた時の電解質層の厚さの
変化を効果的に防止できる。
【0011】本発明の第2の形態における光電池におい
て、その電解質層は、電解質溶液と、その電解質溶液を
含浸して保持する繊維質シートとを含んでなる電解質シ
ートからなることを特徴としている。したがって、この
電解質層は、先に説明した第1の形態における光電池の
電解質層と同様、上記した特性(1)〜(3)を有する
ことができる。
【0012】この光電池の電解質層、すなわち、電解質
シートは、たとえば、次のようにして形成することがで
きる。まず、溶媒に酸化還元剤を溶解させた電解質溶液
を用意する。そして、この電解質溶液を、和紙、織布、
不織布等のシート状の吸収体、すなわち繊維質シートに
含浸させて電解質シートを得る。繊維質シートは、たと
えば、和紙が好適である。なぜならば、和紙は、比較的
に厚さが薄く、かつ丈夫なものが容易に入手でき、含浸
された電解質溶液の保持性能も高いからである。
【0013】光電池を形成するには、上記のようにして
得られた電解質シートを、2つの電極のうちの一方、す
なわち、第1電極の半導体層の表面、または第2電極の
第2導電層の表面に配置し、他方の電極を電解質膜の表
面に配置する。したがって、第1電極と第2電極との間
の隙間に溶液を直接注入する必要がないので、電解質層
に気泡が入ることを効果的に防止できる。また、電解質
溶液の流動性を可及的に抑えることができ、可撓性のシ
ート状光電池を構成した場合でも、光電池を湾曲させた
時の電解質層の厚さの変化を効果的に防止できる。
【0014】本発明による可撓性のシート状光電池は、
電解質層として、上記のゲル化電解質膜または電解質シ
ートのいずれか一方を用いる。また、電解質層の流動性
をさらに効果的に抑えるために、ゲル化剤ポリマーを含
有する電解質溶液を繊維質シートに含浸させた後、電解
質をゲル化することもできる。次いで、本発明の光電池
をそれを構成する第1電極、第2電極および電解質層な
らびにそれらの要素を使用した光電池の形成について説
明する。第1電極 第1電極は、光透過性の第1導電層と、その第1導電層
と電気的に接続された半導体層とを含む構造を有する。
【0015】第1導電層は、通常、ポリマーフィルム、
ガラス等の光透過性の支持体の表面に、導電性材料を塗
布するなどして形成する。第1導電層の形成のための導
電性材料としては、光透過性の観点から、ITO(イン
ジウム錫酸化物)または酸化錫が好適である。第1導電
層の厚みは、通常10nm〜1mmであり、また、その
表面抵抗値は、通常500Ω/□以下である。また、第
1導電層の光透過率は、通常70%以上である。なお、
「光透過率」なる語は、それを本願本明細書において使
用した場合、紫外/可視分光光度計を使用し、波長55
0nmの光を用いて測定された光透過率を意味する。
【0016】さらに具体的に説明すると、第1導電層
は、蒸着、スパッタリング、ペーストの塗布等の通常の
成膜手段により形成する。たとえば、支持体の上に直接
設けたり、支持体の上にプライマー層を設けた後、その
プライマー層の上に導電層を形成したりして導電層を形
成することができる。また、プライマー層の代わりに、
支持体の表面にコロナ処理等の易接着処理を施しても良
い。あるいは、後述する光増感層の上に導電層を設けた
後、その上に、支持体を積層することもできる。さら
に、仮の基材の離型処理面に設けた導電層を、透明接着
剤を介して、支持体の表面に転写させることもできる。
このような仮の基材として、剥離紙、剥離フィルム、低
分子量ポリエチレンンフィルム等が使用できる。
【0017】可撓性のシート状光電池を形成する場合、
光透過性の支持体として、たとえば、PET(ポリエチ
レンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレ
ート)等のポリエステル樹脂;ポリメチルメタクリレー
ト、変性ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;
ポリフッ化ビニリデン、アクリル変性ポリフッ化ビニリ
デン等のフッ素樹脂;ポリカーボネート樹脂;塩化ビニ
ル系コポリマー等の塩化ビニル樹脂からなるフィルムが
使用できる。支持体は、単層フィルムを用いることもで
きるが、多層フィルムを用いることもできる。
【0018】支持体の光透過率は、通常60%以上、好
適には70%以上である。また、支持体の厚みは、シー
ト状の光電池を形成する場合で、通常10〜1,000
μmである。また、本発明の効果を損なわない範囲にお
いて、支持体中に、紫外線吸収剤、吸湿剤、着色剤、蛍
光物質、燐光物質等の添加剤を含有させることもでき
る。
【0019】半導体層は、照射された光により励起さ
れ、正孔および自由電子を生成する働きを担う層であ
る。半導体層は、通常酸化チタン膜から形成される。酸
化チタン膜は、通常アナターゼ型の結晶構造を有する。
アナターゼ型の酸化チタン膜は、たとえば、チタンアル
コキシドをアルコールに溶解して形成した原料液を、第
1導電層の表面に塗布、乾燥した後、400〜500℃
で焼成して形成する。また、原料液として、チタニアの
微粒子の分散液や、チタンアルコキシドを加水分解して
できたチタニアゾル溶液も使用できる。原料液の塗布に
は、スピンコート、ディップコート、スプレーコート等
の通常の塗布方法が使用できる。さらに、上記原料液
に、ポリエチレングルコールを添加し、焼成後に多孔質
の酸化チタン膜が得られるようにしても良い。半導体層
の厚さは、通常10nm〜1mmである。なお、半導体
層は、本発明の効果を損なわない限り、酸化チタン膜に
限定されない。たとえば、酸化亜鉛膜、硫化カドミウム
膜等も好適に使用できる。
【0020】さらに、半導体層の励起作用を効果的に高
めるために、半導体層と電解質層との間に、光増感層を
配置することが好適である。光増感層は、たとえば感光
剤を含有する塗布液を、半導体層の表面に塗布、乾燥し
て設ける。このようにすれば、光増感層と半導体層とが
容易に電気的に接続できる。感光剤としては、種々の金
属錯体や有機色素が使用できる。金属錯体としては銅フ
タロシアニン、ルテニウム錯体、オスニム錯体等を、有
機色素としてはシアニン色素、メロシアニン系色素、キ
サンテン系色素、トリフェニルメタン色素等を、それぞ
れ用いることができる。光増感層の厚さは、通常100
nm以下である。また、光増感層用の塗布液の塗布に
は、スピンコート、ディップコート、スプレーコート等
の通常の塗布方法が使用できる。
【0021】光増感層を用いた場合、通常、光増感層の
表面に電解質層を密着させ、その電解質層の表面に第2
電極を密着させ、本発明の光電池を形成する。この場
合、照射された光が光増感層を励起し、効率的に正孔お
よび自由電子を生成することができる。ただし、この場
合、半導体層は光透過性である必要がある。半導体層の
光透過率は、通常60%以上、好適には70%以上であ
る。
【0022】光増感層は、半導体層に吸着されているの
が好適であり、特に、半導体層に感光剤(光増感剤)が
完全に吸着され、「感光剤が吸着した半導体層」と、電
解質層とが直接密着しているのが好適である。後者の場
合、光増感層の厚みは実質的にゼロである。また、半導
体層が多孔質酸化チタン膜である場合、上記のような感
光剤の吸着が効果的に行なえる。第2電極 第2電極も、上記した第1電極と同様にして形成でき
る。たとえば、支持体の表面に、導電性材料を塗布して
形成する。このような導電性材料としては、上記ITO
や酸化錫等の光透過性導電膜;金、白金等の金属膜;導
電性カーボン膜などの導電膜が使用できる。金属膜は、
たとえば、蒸着膜、スパッタ膜、または金属箔などであ
る。第2電極の厚みは、通常0.1〜1,000μmで
ある。
【0023】第2電極が支持体を含む場合、第1電極と
同様のものが使用できる。また、可撓性のシート状光電
池を形成する場合、第2電極の支持体として、前述の樹
脂からなるフィルムが使用できる。支持体の厚みは、シ
ート状の光電池を形成する場合で、通常10〜1,00
0μmである。電解質層 電解質層は、上記の半導体層と第2電導電層との両方に
電気的に接続される。このような電気的接続の状態は、
通常、 1.電解質層が、半導体層と第2電導電層との両方に直
接接するような場合、または 2.光電池が電解質層と直接接する感光剤等を含む光増
感層をさらに含み、光増感層と半導体層とが直接接し、
かつ電解質層と第2導電層とが直接接するような場合、 のいずれか一方であると定義することができる。後者の
場合、光発電効果を効果的に高めることができるので、
好適である。
【0024】電解質層を形成する電解質は、通常、酸化
還元剤から構成される。酸化還元剤としては、たとえ
ば、ヨウ素とテトラプロピルアンモニウムアイオダイド
との混合物が使用できる。また、この他に、ヨウ素とヨ
ウ化カリウムとの混合物も使用できる。ゲル化電解質膜
を形成する場合、たとえば、次のようにして形成するこ
とができる。まず、ゲル化剤ポリマーとしてのポリビニ
ルアルコールを、水とジメチルスルホキシドとの混合溶
媒に、加熱しながら溶解させ、ポリマー溶液を形成す
る。加熱は、たとえばオートクレーブ中で行い、加熱温
度は、通常80〜100℃である。次に、約30〜50
℃まで冷却したポリマー溶液に酸化還元剤を添加、溶解
させて原料溶液を調製する。最後に、この原料溶液を、
2枚の基材(仮の支持体)の間の隙間に流延し、また
は、基材上に塗布して形成した塗膜をゲル化してゲル化
電解質膜を得る。上記のような原料溶液を用いた場合の
ゲル化法は、塗膜を−10〜−30℃で冷却してゲル化
する、いわゆる低温結晶化法が好適である。これによ
り、所望の厚さのゲル化電解質膜が容易に形成できるか
らである。電解質膜の厚さは、通常0.01〜500μ
mである。また、ゲル化電解質膜中の酸化還元剤の量
は、電解質膜100gに対して通常0.1〜1モルであ
る。また、ゲル化剤ポリマーとして、ポリエチレンオキ
シド、ポリホスファゼン等のポリマーも使用できる。
【0025】光電池の形成の際には、上記のようにして
得られたゲル化電解質膜から基材を除去し、2つの電極
の間に挟むようにして配置し、第1電極、電解質膜およ
び第2電極の3者を互いに密着させて目的の光電池を形
成することができる。また、本発明の効果を損なわない
限り、2つの電極のうちの一方、すなわち、第1電極の
半導体層(または、前述の光増感層)の表面、または第
2電極の第2導電層の表面に、直接原料溶液を塗布し、
ゲル化して電解質膜を形成しても良い。
【0026】一方、電解質シートを形成する場合、たと
えば、次のようにして形成することができる。まず、前
述の酸化還元剤(テトラプロピルアンモニウムアイオダ
イドとヨウ素)を、エチレンカーボネートとアセトニト
リルとの混合溶媒に溶かした電解質溶液を調製する。上
記混合溶媒は、上記酸化還元剤に対する溶解性が良好
で、揮発速度が比較的遅く、溶液中の酸化還元剤濃度の
変化を効果的に抑え、また、表面張力が比較的低く、溶
液の繊維質シートへの含浸が容易である点で好適であ
る。上記混合溶媒中のエチレンカーボネート(E)とア
セトニトリル(A)との重量比率(E:A)は、通常5
0:50〜90:10である。また、溶媒としては、上
記の混合溶媒の他、メタノールも使用でき、要は、ヨウ
素イオンを溶解(溶媒和)する溶媒であればいずれでも
使用できる。
【0027】次に、上記の電解質溶液を、和紙等の繊維
質シートに含浸させ、電解質シートを形成する。シート
への溶液の含浸は、たとえば、基材の上に広げて配置し
た繊維質シートに、所定量の電解質溶液を滴下して行な
うことができる。また、電解質溶液中に繊維質シートを
浸したり、繊維質シートを被塗布基材とし、刷毛、スプ
レー、ナイフコーター、ロールコータ等の塗布手段によ
り、電解質溶液を塗布して含浸させることもできる。繊
維質シートの厚さは、通常1〜1,000μmであり、
密度は、通常0.1〜5g/cm3 である。また、含浸
された電解質溶液中の酸化還元剤の量は、電解質溶液1
00gに対して通常0.1〜1モルであり、電解質溶液
の含浸量は、電解質シート1cm3 当たり、通常1〜1
0gである。
【0028】光電池の形成の際には、上記のようにして
得られた電解質シートを、2つの電極の間に挟むように
して配置し、第1電極、電解質シートおよび第2電極の
3者を互いに密着させて目的の光電池を形成することが
できる。また、本発明の効果を損なわない限り、2つの
電極のうちの一方、すなわち、第1電極の半導体層(ま
たは、前述の光増感層)の表面、または第2電極の第2
導電層の表面に、繊維質シートを配置した後、直接電解
質溶液を塗布し、電解質シートを形成しても良い。
【0029】
【実施例】次いで、本発明をその実施例について説明す
る。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はないことを理解されたい。実施例1 本例では、電解質層が、電解質溶液と、ゲル化剤ポリマ
ーとを含むゲル化電解質膜からなる形態の光電池を作製
した。
【0030】ゲル化電解質膜の作製は、まず、重合度
1,750のポリビニルアルコール(PVA)0.5g
を、ジメチルスルホンキシドと水を7:3の重量割合で
混合した混合溶媒10mL(ミリリットル)に、121
℃のオートクレーブ中で30分間加熱しながら溶かし、
透明で粘性のある溶液を調製することによって作製し
た。得られたPVA溶液を40℃まで冷却した後、ヨウ
素0.025gと、ヨウ化テトラプロピルアンモニウム
0.78gとからなる酸化還元剤をこれに溶かし、電解
質層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を、2枚の
基材の間の隙間に流延した後、冷凍庫内で−20℃の温
度で24時間冷却し、0.1mm厚のゲル化電解質膜を
得た。
【0031】続いて、ITO膜付きガラス支持体〔旭硝
子社製、(品名)ITOガラス基板厚さ=約1.1m
m〕を用意し、そのITO膜上に、酸化チタン膜(光透
過性の半導体層)を次のようにして形成した。まず、
0.01モルのチタンアルコキシド〔和光純薬工業社
製、(品名)チタンテトライソプロポキシド No.207-0
8176〕と、0.01モルのテトラエタノールアミン(反
応抑制剤)を、60mLのイソプロピルアルコールに溶
かしたアルコール溶液を調製した。このアルコール溶液
を、上記ITO膜上にスピンコートした後、450℃の
オーブン中で焼結し、上記第1導電層と電気的に接続さ
れた半導体層を形成した。これにより、ガラス支持体/
第1導電層/半導体層をこの順に積層してなる積層体を
得た。
【0032】さらに、ルテニム金属錯体と、シス−(S
CN)2 −ビス(2,2’−ビピリジル−4,4’−ジ
カルボキシレート)ルテニウム(II)とからなる感光剤
〔Solaronix社製、(品名)Ruthenium 535
〕を、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶
かした溶液を用意し、この溶液に上記積層体を浸漬して
上記半導体層に感光剤を吸着させた。上記のようにして
得られた半導体層は、多孔質酸化チタン膜であったの
で、感光剤の吸着は容易であった。これにより、ガラス
支持体/第1導電層/感光剤が吸着した半導体層をこの
順に積層してなる、第1電極を得た。
【0033】第2電極は、第1電極の場合と同じITO
膜付きガラス支持体を用いた。上記第1電極の光増感層
の表面に、上記ゲル化電解質膜を貼り付け、その上に第
2電極を積層し、軽く圧接するだけで、電解質膜と2つ
の電極との間に気泡が入ることもなく、非常に容易に本
例の光電池を作製することができた。比較例1 電解質層を次のようにして形成した以外は実施例1と同
様にして、本例の光電池を作製した。
【0034】まず、電解質溶液として、0.5モルのテ
トラプロピルアンモニウムアイオダイドと、0.04モ
ルのヨウ素とからなる酸化還元剤を、80容積%のエチ
レンカーボネ−トと、20容積%のアセトニトリルとの
混合溶媒に溶かしたものを用意した。次に、第1電極と
第2電極とを離して対向させ、その隙間に気泡が入らな
いように、注意深く少しずつ、電解質溶液を封入した。
なお、この液体の電解質層の厚みは0.1mmであっ
た。実施例2 本例では、電解質層が、電解質溶液と、その電解質溶液
を含浸して保持する繊維質シートとを含む電解質シート
からなる形態の光電池を作製した。次のようにして作製
した電解質シートを用いた以外は実施例1と同様にし
て、本例の光電池を作製した。
【0035】まず、電解質溶液として、0.5モルのテ
トラプロピルアンモニウムアイオダイドと、0.04モ
ルのヨウ素とからなる酸化還元剤を、80容積%のエチ
レンカーボネ−トと、20容積%のアセトニトリルとの
混合溶媒に溶かしたものを用意した。次に、この電解質
溶液をガラスシャーレの中に入れ、厚さ24μm、密度
0.66g/cmの和紙を溶液に浸し、電解質溶液を
2.8g/cm3 の割合で含浸させ、電解質シートを作
製した。
【0036】第1電極と第2電極との間に、上記電解質
シートを挟み、軽く圧接するだけで、電解質膜と2つの
電極との間に気泡が入ることもなく、非常に容易に本例
の光電池を作製することができた。比較例2 電解質層の厚みを24μmに変えた以外は比較例1と同
様にして、本例の光電池を作製した。 〔光電池の性能評価〕実施例1および2、ならびに比較
例1および2において作製した光電池について、その光
電流と起電力を、それぞれの光電池にその第1電極側か
らハロゲンランプを照射して測定した。なお、光電流と
起電力の測定は、電流計と電圧計のプローブを直接光電
池の電極に接続して実施した。また、測定用試料の平面
寸法は2cm×2cmであり、ハロゲンランプの出力
(ワット数)は、実施例1と比較例1の場合が360
W、実施例2と比較例2の場合が500Wであった。
【0037】実施例1と比較例1の光電流と起電力とを
比較すると、それぞれ、 実施例1: 光電流=2.60mA、起電力=0.59V、 比較例1: 光電流=2.23mA、起電力=0.40V、 であった。すなわち、本発明の第1形態の光電池の電池
性能は、従来の光電池のものと同等のレベルであり、し
かも、ゲル化電解質膜を用いたので、従来の光電池(比
較例1)の場合よりも製造が容易であった。また、ガラ
ス支持体をPETフィルム等の可撓性支持体に変え、可
撓性のシート状光電池を構成した場合でも、光電池を湾
曲させた時の電解質層の厚さの変化を効果的に防止でき
た。
【0038】さらに、実施例2と比較例2の光電流と起
電力とを比較すると、それぞれ、 実施例2: 光電流=1.31mA、起電力=0.26V、 比較例2: 光電流=1.05mA、起電力=0.29V、 であった。すなわち、本発明の第2形態の光電池の電池
性能は、従来の光電池のものと同等のレベルであり、し
かも、電解質シートを用いたので、従来の光電池(比較
例2)の場合よりも製造が容易であった。また、ガラス
支持体をPETフィルム等の可撓性支持体に変え、可撓
性のシート状光電池を構成した場合でも、光電池を湾曲
させた時の電解質層の厚さの変化を効果的に防止でき
た。
【0039】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、光電池を作製するに際して、第1電極と第2電極と
の間の隙間に電解質層を配置する際に、電解質層に気泡
が入ることを効果的に防止できるので製造が容易であ
り、かつ、可撓性のシート状光電池を形成する場合で
も、光電池を湾曲させた時の電解質層の厚さの変化を効
果的に防止することができ、起電力等の電池性能の低下
を防ぐことが可能である。
フロントページの続き (72)発明者 原田 孝 神奈川県相模原市南橋本3−8−8 住友 スリーエム株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の手段: (a)光透過性の第1導電層と、その第1導電層と電気
    的に接続された半導体層とを含む第1電極、 (b)第2導電層を含む第2電極、および (c)上記第1電極の半導体層と上記第2導電層との間
    に配置され、その半導体層と第2導電層との両方に電気
    的に接続された酸化還元性の電解質層、を備えてなる光
    電池において、 上記電解質層が、電解質溶液と、ゲル化剤ポリマーとを
    含むゲル化電解質膜からなることを特徴とする、光電
    池。
  2. 【請求項2】 前記第1電極が、前記第1導電層に接着
    された可撓性支持体をさらに含んでなり、かつ、前記第
    2電極が、前記第2導電層に接着された可撓性支持体を
    さらに含んでなる、請求項1に記載の光電池。
  3. 【請求項3】 下記の手段: (a)光透過性の第1導電層と、その第1導電層と電気
    的に接続された半導体層とを含む第1電極、 (b)第2導電層を含む第2電極、および (c)上記第1電極の半導体層と上記第2導電層との間
    に配置され、その半導体層と第2導電層との両方に電気
    的に接続された酸化還元性の電解質層、を備えてなる光
    電池において、 上記電解質層が、電解質溶液と、その電解質溶液を含浸
    して保持する繊維質シートとを含む電解質シートからな
    ることを特徴とする、光電池。
  4. 【請求項4】 前記第1電極が、前記第1導電層に接着
    された可撓性支持体をさらに含んでなり、かつ、前記第
    2電極が、前記第2導電層に接着された可撓性支持体を
    さらに含んでなる、請求項3に記載の光電池。
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