JPH1133038A - 前装冠の製造方法 - Google Patents
前装冠の製造方法Info
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Landscapes
- Dental Prosthetics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 熟練を要さずとも、耐久性に優れ、かつ、安
価に製作できる前装冠の製造方法を提供すること。 【解決手段】 前装冠10は、歯科用陶材合金により形
成した鋳造冠11(歯冠本体)に対して前装材としてホ
ウロウ12を被覆し、かつ、ホウロウ12の表面には半
透明な釉薬層13を形成する。
価に製作できる前装冠の製造方法を提供すること。 【解決手段】 前装冠10は、歯科用陶材合金により形
成した鋳造冠11(歯冠本体)に対して前装材としてホ
ウロウ12を被覆し、かつ、ホウロウ12の表面には半
透明な釉薬層13を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は歯冠補綴物の前装冠
の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、前装
材の材料技術に関するものである。
の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、前装
材の材料技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】歯冠補綴物の前装冠としては、従来、メ
タルボンド前装冠やレジン前装冠が用いられている。こ
のような前装冠のうち、メタルボンド前装冠は、従来、
概ね以下の工程を経て製作される。まず、歯科用陶材焼
付合金により鋳造冠(歯冠本体)を製作した後、酸処
理、および約1000℃の温度条件でのディキャシング
を行い、次に鋳造冠の前装予定部分に従来からなる陶材
(前装材)を被せる(オペーク)。このオペーク工程で
は、陶材の塗りと約960℃の温度条件下での焼成とを
2回、繰り返す。次に、約950℃の温度条件でボディ
部分への焼き盛りを行う。しかる後につや出しのための
焼成を約940℃の温度条件で行う。
タルボンド前装冠やレジン前装冠が用いられている。こ
のような前装冠のうち、メタルボンド前装冠は、従来、
概ね以下の工程を経て製作される。まず、歯科用陶材焼
付合金により鋳造冠(歯冠本体)を製作した後、酸処
理、および約1000℃の温度条件でのディキャシング
を行い、次に鋳造冠の前装予定部分に従来からなる陶材
(前装材)を被せる(オペーク)。このオペーク工程で
は、陶材の塗りと約960℃の温度条件下での焼成とを
2回、繰り返す。次に、約950℃の温度条件でボディ
部分への焼き盛りを行う。しかる後につや出しのための
焼成を約940℃の温度条件で行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のメタル
ボンド前装冠は、それを製作する際には前記したように
焼成回数が4、5回と多いので手間がかかるとともに、
1つ1つの工程に時間がかかる。また、2回のオペーク
工程で陶材を鋳造冠に被せないと鋳造冠の金属色が透け
てみえる。さらに、オペーク工程では陶材の塗り加減が
難しく、それを間違うと鋳造冠の金属色が透けてみえる
など、1つ1つの作業に熟練を要する。これに対して、
レジン前装冠は変色や磨耗があり、耐久性が劣る。
ボンド前装冠は、それを製作する際には前記したように
焼成回数が4、5回と多いので手間がかかるとともに、
1つ1つの工程に時間がかかる。また、2回のオペーク
工程で陶材を鋳造冠に被せないと鋳造冠の金属色が透け
てみえる。さらに、オペーク工程では陶材の塗り加減が
難しく、それを間違うと鋳造冠の金属色が透けてみえる
など、1つ1つの作業に熟練を要する。これに対して、
レジン前装冠は変色や磨耗があり、耐久性が劣る。
【0004】一方、臼歯についても白い冠を入れたいと
いう強い要求があるが、保険制度上の制約から奥歯に白
い冠を入れようとすると治療費が高くつく。
いう強い要求があるが、保険制度上の制約から奥歯に白
い冠を入れようとすると治療費が高くつく。
【0005】そこで、本発明の課題は、熟練を要さずと
も、耐久性に優れ、かつ、安価に製作できる前装冠の製
造方法を提供することにある。
も、耐久性に優れ、かつ、安価に製作できる前装冠の製
造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、前装冠の製作にホウロウ(エナメル)
を使用することを特徴とする。すなわち、本発明に係る
前装冠の製造方法では、歯科用合金からなる歯冠本体に
ホウロウを前装材として被覆したことを特徴とする。
に、本発明では、前装冠の製作にホウロウ(エナメル)
を使用することを特徴とする。すなわち、本発明に係る
前装冠の製造方法では、歯科用合金からなる歯冠本体に
ホウロウを前装材として被覆したことを特徴とする。
【0007】本発明の前装冠に用いたホウロウは、レジ
ンと違って長期間に渡って変色がなく、いつまでも天然
歯のような自然な白色、乳白色を呈し、かつ、磨耗性に
も優れているなど、耐久性に優れている。また、ホウロ
ウを用いるので、メタルボンド前装冠に比較して、1回
の焼付けで歯冠本体の金属色が隠れるので、焼成回数を
減らせるなど、製作工程を簡略化できるともに、熟練を
要しない。それに加えて、ホウロウは広い分野で使用さ
れていることから材料も安価である。それ故、前装冠を
安価に製作でき、患者の経済的な負担が軽くて済む。ま
た、全体として薄い前装冠を形成できるので、それを被
せる支台を削る量が少なくて済む。
ンと違って長期間に渡って変色がなく、いつまでも天然
歯のような自然な白色、乳白色を呈し、かつ、磨耗性に
も優れているなど、耐久性に優れている。また、ホウロ
ウを用いるので、メタルボンド前装冠に比較して、1回
の焼付けで歯冠本体の金属色が隠れるので、焼成回数を
減らせるなど、製作工程を簡略化できるともに、熟練を
要しない。それに加えて、ホウロウは広い分野で使用さ
れていることから材料も安価である。それ故、前装冠を
安価に製作でき、患者の経済的な負担が軽くて済む。ま
た、全体として薄い前装冠を形成できるので、それを被
せる支台を削る量が少なくて済む。
【0008】本発明では、前記歯冠本体をホウロウで被
覆した後に該ホウロウの表面に釉薬層を焼き付けること
が好ましい。このように構成すると、より天然歯に近い
前装冠を製造できる。
覆した後に該ホウロウの表面に釉薬層を焼き付けること
が好ましい。このように構成すると、より天然歯に近い
前装冠を製造できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
の好適な実施の形態を説明する。
の好適な実施の形態を説明する。
【0010】図1(A)、(B)、(C)は、それぞれ
本発明を適用した上顎第1小臼歯用前装冠の頬側からみ
た側面図、その縦断面図、およびその咬合部分の平面図
である。
本発明を適用した上顎第1小臼歯用前装冠の頬側からみ
た側面図、その縦断面図、およびその咬合部分の平面図
である。
【0011】図1(A)からわかるように、本形態に係
る前装冠10は、歯科用陶材焼付合金により形成した鋳
造冠11(歯冠本体)に対して前装材としてホウロウ1
2が被覆され、かつ、ホウロウ12の表面には半透明な
釉薬層13が形成されている。
る前装冠10は、歯科用陶材焼付合金により形成した鋳
造冠11(歯冠本体)に対して前装材としてホウロウ1
2が被覆され、かつ、ホウロウ12の表面には半透明な
釉薬層13が形成されている。
【0012】このような前装冠10では、前装材として
用いたホウロウ12が長期間に渡って変色がなく、いつ
までも天然歯のような自然な白色、乳白色を呈し、か
つ、磨耗性にも優れているなど、耐久性に優れている。
用いたホウロウ12が長期間に渡って変色がなく、いつ
までも天然歯のような自然な白色、乳白色を呈し、か
つ、磨耗性にも優れているなど、耐久性に優れている。
【0013】このような前装冠10の製作過程を説明し
ながら、本発明に係る前装冠10を詳述する。
ながら、本発明に係る前装冠10を詳述する。
【0014】本発明に係る前装冠10を製作するにあた
っては、まず、歯科用陶材焼付合金により鋳造冠11
(歯冠本体)を製作する。次に、鋳造冠11のうち、前
装を施す面に粗面加工を施した後、鋳造冠11全体に対
して、フッ化水素や塩酸などによる酸洗浄を行う。
っては、まず、歯科用陶材焼付合金により鋳造冠11
(歯冠本体)を製作する。次に、鋳造冠11のうち、前
装を施す面に粗面加工を施した後、鋳造冠11全体に対
して、フッ化水素や塩酸などによる酸洗浄を行う。
【0015】次に、鋳造冠11を約860℃の温度に設
定した電気炉に入れ、空気中で約5分間の熱処理(ディ
キャッシング)を行い、表面を適度に酸化させる。
定した電気炉に入れ、空気中で約5分間の熱処理(ディ
キャッシング)を行い、表面を適度に酸化させる。
【0016】次に、ホウロウパウダーを精製水に溶いた
ものを、筆などを用いて前記の鋳造冠11の前装を施す
面に盛る。そして、軽くコンデンス処理を行い、余分な
水分を除去する。ここで用いるホウロウパウダーの組成
の一例は、たとえば以下 SiO2 38〜48重量% B2 O3 12〜17重量% Na2 O、K2 O、Li2 O 14〜25重量% MgO、ZnO 0.5〜1重量% TiO2 18〜22重量% P2 O5 1〜3重量% F 4〜7重量% のとおりである。かかる組成のホウロウ12は食品安全
基準(JAS)に規定された安全基準を十分に満たすも
のである。
ものを、筆などを用いて前記の鋳造冠11の前装を施す
面に盛る。そして、軽くコンデンス処理を行い、余分な
水分を除去する。ここで用いるホウロウパウダーの組成
の一例は、たとえば以下 SiO2 38〜48重量% B2 O3 12〜17重量% Na2 O、K2 O、Li2 O 14〜25重量% MgO、ZnO 0.5〜1重量% TiO2 18〜22重量% P2 O5 1〜3重量% F 4〜7重量% のとおりである。かかる組成のホウロウ12は食品安全
基準(JAS)に規定された安全基準を十分に満たすも
のである。
【0017】次に、ホウロウパウダーを盛った鋳造冠1
1を約820℃の温度に設定した電気炉に入れ、空気中
で約5分間〜6分間の焼成を行う。このようにして鋳造
冠11に前装材としてのホウロウ12の層(エナメル
層)を形成する。
1を約820℃の温度に設定した電気炉に入れ、空気中
で約5分間〜6分間の焼成を行う。このようにして鋳造
冠11に前装材としてのホウロウ12の層(エナメル
層)を形成する。
【0018】次に、ホウロウ12による前装を施した鋳
造冠11を室温にまで冷ました後、歯冠切端部に釉薬を
盛る。そして、軽くコンデンス処理を行い、余分な水分
を除去する。ここで用いる釉薬としては、たとえば七宝
焼に用いられている半透明なものを用いることができ、
かかる釉薬であればアメリカ合衆国の食品安全基準(A
DA)に規定された安全基準を十分に満たすものであ
る。
造冠11を室温にまで冷ました後、歯冠切端部に釉薬を
盛る。そして、軽くコンデンス処理を行い、余分な水分
を除去する。ここで用いる釉薬としては、たとえば七宝
焼に用いられている半透明なものを用いることができ、
かかる釉薬であればアメリカ合衆国の食品安全基準(A
DA)に規定された安全基準を十分に満たすものであ
る。
【0019】次に、釉薬を盛った鋳造冠11を約720
℃の温度に設定した電気炉に入れて空気中で約2分間の
焼成を行う。その結果、ホウロウ12の表面には釉薬層
13が形成され、この釉薬層13の形成によってホウロ
ウ12の表面に自然な光沢を付与するとともに、天然歯
に近い外観とする。
℃の温度に設定した電気炉に入れて空気中で約2分間の
焼成を行う。その結果、ホウロウ12の表面には釉薬層
13が形成され、この釉薬層13の形成によってホウロ
ウ12の表面に自然な光沢を付与するとともに、天然歯
に近い外観とする。
【0020】しかる後に、ホウロウ12および釉薬層1
3を被覆し終えた鋳造冠11に仕上げ研磨を施して形状
を整えれば、前装冠10が完成する。
3を被覆し終えた鋳造冠11に仕上げ研磨を施して形状
を整えれば、前装冠10が完成する。
【0021】このように構成した前装冠10において、
ホウロウ12はレジンと違って長期間に渡って変色がな
く、いつまでも天然歯のような自然な白色、乳白色を呈
する。たとえば、4%の酢酸水溶液に16時間、浸漬し
た後の重量変化等から判断しても十分な化学的安定性を
有する。また、ホウロウ12は磨耗性にも優れているな
ど、本発明の前装冠10は耐久性にも優れている。しか
も、ホウロウ12は抗菌作用を有するものもある。ま
た、ホウロウ12を用いたので、従来のメタルボンド前
装冠に比較して、1回の焼付けで鋳造冠11の金属色が
確実に隠れるので、焼成回数を減らせるなど製作工程を
簡略化でき、かつ、熟練を要しない。それに加えて、ホ
ウロウ12は広い分野で使用されていることから材料も
安価である。それ故、本発明によれば、前装冠10を安
価に製作でき、患者の経済的な負担が軽くて済む。ま
た、従来のメタル・ボンド前装冠やレジン装冠に比して
全体として薄い装冠を形成できるので、それを被せる支
台を削る量が少なくて済む。
ホウロウ12はレジンと違って長期間に渡って変色がな
く、いつまでも天然歯のような自然な白色、乳白色を呈
する。たとえば、4%の酢酸水溶液に16時間、浸漬し
た後の重量変化等から判断しても十分な化学的安定性を
有する。また、ホウロウ12は磨耗性にも優れているな
ど、本発明の前装冠10は耐久性にも優れている。しか
も、ホウロウ12は抗菌作用を有するものもある。ま
た、ホウロウ12を用いたので、従来のメタルボンド前
装冠に比較して、1回の焼付けで鋳造冠11の金属色が
確実に隠れるので、焼成回数を減らせるなど製作工程を
簡略化でき、かつ、熟練を要しない。それに加えて、ホ
ウロウ12は広い分野で使用されていることから材料も
安価である。それ故、本発明によれば、前装冠10を安
価に製作でき、患者の経済的な負担が軽くて済む。ま
た、従来のメタル・ボンド前装冠やレジン装冠に比して
全体として薄い装冠を形成できるので、それを被せる支
台を削る量が少なくて済む。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る前装
冠の製造方法ではホウロウを前装材として用いたため、
いつまでも自然な白色、乳白色を呈し、かつ、磨耗性に
も優れているなど、耐久性に優れている。また、ホウロ
ウであれば焼成回数を減らせるなど、製作工程を簡略化
できるともに、熟練を要しない。それに加えて、ホウロ
ウは広い分野で使用されていることから材料も安価であ
る。それ故、前装冠を安価に製作でき、患者の経済的な
負担が軽くて済む。また、全体として薄い装冠を形成で
きるので、それを被せる支台を削る量が少なくて済む。
冠の製造方法ではホウロウを前装材として用いたため、
いつまでも自然な白色、乳白色を呈し、かつ、磨耗性に
も優れているなど、耐久性に優れている。また、ホウロ
ウであれば焼成回数を減らせるなど、製作工程を簡略化
できるともに、熟練を要しない。それに加えて、ホウロ
ウは広い分野で使用されていることから材料も安価であ
る。それ故、前装冠を安価に製作でき、患者の経済的な
負担が軽くて済む。また、全体として薄い装冠を形成で
きるので、それを被せる支台を削る量が少なくて済む。
【図1】(A)、(B)、(C)は、それぞれ本発明に
係る上顎第1小臼歯用の前装冠の頬側の側面図、その縦
断面図、およびその咬合部分の平面図である。
係る上顎第1小臼歯用の前装冠の頬側の側面図、その縦
断面図、およびその咬合部分の平面図である。
10 前装冠 11 鋳造冠 12 ホウロウ 13 釉薬層
Claims (2)
- 【請求項1】 歯科用合金からなる歯冠本体にホウロウ
を前装材として被覆したことを特徴とする前装冠の製造
方法。 - 【請求項2】 請求項1において、前記歯冠本体をホウ
ロウで被覆した後に該ホウロウの表面に釉薬層を焼き付
けたことを特徴とする前装冠の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19170697A JPH1133038A (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | 前装冠の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19170697A JPH1133038A (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | 前装冠の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1133038A true JPH1133038A (ja) | 1999-02-09 |
Family
ID=16279133
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19170697A Pending JPH1133038A (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | 前装冠の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1133038A (ja) |
-
1997
- 1997-07-17 JP JP19170697A patent/JPH1133038A/ja active Pending
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