JPH11332395A - 土耕栽培用の被覆パネルとそれを利用した畝の被覆構造 - Google Patents

土耕栽培用の被覆パネルとそれを利用した畝の被覆構造

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JPH11332395A
JPH11332395A JP14584798A JP14584798A JPH11332395A JP H11332395 A JPH11332395 A JP H11332395A JP 14584798 A JP14584798 A JP 14584798A JP 14584798 A JP14584798 A JP 14584798A JP H11332395 A JPH11332395 A JP H11332395A
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Kiyotomo Izui
清智 井水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 夏期や冬期においても地温の変動を小さくし
て作物の生育環境を良好にし、さらには植え穴に伴なう
不都合を一挙に解消するとともに、作物を傷付けるおそ
れのない、土耕栽培用の被覆パネルとそれを利用した畝
の被覆構造を提供する。 【解決手段】 本発明は、作物を栽培する地表面に敷設
する被覆部材を、断熱材にて2cm乃至5cmの厚さの
板状に形成し、この板体4上には厚さ方向に貫通する植
え穴5を間隔を保って形成し、板体の下面には灌水チュ
ーブを通すための誘導溝6を設け、前記板体を固定手段
によって地表面に固定した土耕栽培用の被覆パネルであ
る。また 前記被覆パネル2を畝1上面に固定し、畝1
の両側には断熱材にて成形した側面パネル板3,3を、
固定手段によって被覆するように固定した畝の被覆構造
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農産物の栽培の際
に地表面を被覆する土耕栽培用の被覆パネルと、それを
利用した畝の被覆構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、農産物の生育に対して地中の
地温の大きな変動は好ましくないので、地表面を軟質の
ビニールシートで被覆することが一般的に行われてい
た。
【0003】しかしながら、従来のビニールシートによ
る被覆では、以下に挙げるような問題点がある。まず、
厚さが0.02mm程度のビニールシートでは、本来の
目的であるところの夏期の地温上昇に対する抑制効果や
冬期の地温の保温効果が十分に達成できず、当日の天候
や気温に地温が左右され易くなって地温の変動を小さく
することが難しく、作物の生育に対しての好適な地温環
境を維持するには不十分である。
【0004】次に、ビニールシートは作物を植え付ける
ための植え穴を開かなければならないが、これに関連し
て下記に列挙するような問題点がある。 (1)植え穴をいちいち開けるのに手間がかかる。 (2)畝に凹凸がある場合、地表面(畝面)の低い所に
苗を植え付けると、苗がビニールシートの下に埋もれ、
その苗は日光が当たらないため生育が劣る。 (3)ビニールシートに穴を開けることにより、そこに
日光が射し込んで雑草が繁茂する原因となる。 (4)ビニールシートは穴を開けることにより、作物の
栽培一作程度で廃棄されるのが一般的である。 (5)栽植密度が高い作物では、植え穴の間隔が狭くな
ることからマルチングのほとんどが穴開き状態となり、
マルチングの効果が劣り且つ強度も落ちる。このため、
栽植密度が高い作物の栽培ではビニールシートによるマ
ルチング栽培が困難である。次いで、ビニールシートで
は、地表面との定着性が悪く風で煽られることにより、
作物が擦れ合って傷付けることもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は前記事
情に基づいてなされたものであり、夏期や冬期において
も地温の変動を小さくして作物の生育環境を良好にし、
さらには植え穴に伴なう不都合を一挙に解消するととも
に、作物を傷付けるおそれのない、土耕栽培用の被覆パ
ネルとそれを利用した畝の被覆構造を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1記載の発明は、作物を栽培す
る地表面に敷設する被覆部材を、断熱材にて2cm乃至
5cmの厚さの板状に形成し、この板体上には厚さ方向
に貫通する植え穴を間隔を保って形成し、板体の下面に
は灌水チューブを通すための誘導溝を設け、前記板体を
固定手段によって地表面に固定したことを特徴とする土
耕栽培用の被覆パネルである。
【0007】ここで、断熱性能を有する板体の厚さを2
cm乃至5cmとしたのは、夏期においては地温の上昇
を抑制し且つ冬期においては地温の保温をするために必
要な厚さであると共に、植え穴への播種・育苗用土の充
填にも好適な厚さであるからである。断熱材として代表
的なものは発泡スチロールであるが、これに限定され
ず、これと同等の断熱性能のある材料で成形したものは
すべて含まれる。
【0008】植え穴は播種や苗の定植に支障のない大き
さであれば足り、具体的には2cm乃至9cmの径が望
ましい範囲であるが、必ずしもこれに限定されない。ま
た植え穴の形状は円柱形に限らず、楕円状の柱形や角柱
形など種々の形態が含まれ、植え穴の数及び間隔並びに
配列状態は作物の種類に応じて予め適宜設定して形成し
ておく。
【0009】誘導溝は板体の長手方向又は/及び短手方
向に沿って1乃至数本設けておく。
【0010】固定手段は被覆パネルが風などにより飛ば
されないように地表面に不動状態で定着させるためのす
べての手段を含み、例えば被覆パネルに杭打用の孔を設
け、その孔に固定杭を地中深く打ち込んで固定する手段
などが挙げられる。
【0011】このように形成すれば、断熱性能を備え且
つ厚肉の板体によって地表面が被われるので、天候や気
温の及ぼす影響が格段に小さくなって地温の変動が小さ
くなり、栽培作物に対する生育環境を好適に保つことが
できる。また厚肉板体に形成される植え穴の内部に播種
・育苗用土を都合よく充填することもできる。
【0012】前記請求項1記載の発明は畝になっている
上面やその他の地表面にそのまま適用できるが、特に畝
になっている場合には、請求項2記載の発明のように被
覆パネルを畝上面に固定し、該畝の両側には断熱材にて
成形した側面パネル板を、固定手段によって被覆するよ
うに固定した畝の被覆構造として利用することもでき
る。
【0013】このように形成すると、畝の上面は勿論畝
の両側も断熱性を備える側面パネル板で被うので、より
一層地温の変動を小さくでき、畝での栽培作物のより好
適な生育環境を得ることができる。
【0014】ここで側面パネル板は被覆パネルと同一材
質の断熱材で成形したものでもよく、また異なった断熱
材で成形したものであってもよい。側面パネル板の肉厚
は、被覆パネルと同厚であってもよいが、異なった厚み
であっても充分に実施可能である。
【0015】側面パネルの固定手段としては、側面パネ
ル板を安定して定着できる手段であれば特に限定しない
が、例えば側面パネル板の上端縁に突設した鍔部で被覆
パネルの長手方向に沿う縁部を上から係止すると共に、
その重なり部分を貫通して地中に差し込まれる杭で被覆
パネルと一緒に側面パネル板の上側を固定し、他方の下
側を側面パネル板の下端縁に設けた外向きの張出部に杭
を打ち込んで固定したり、そのまま側面パネルの下部を
地中に埋めて固定する手段などが挙げられる。また下端
の外向き張出部を設けることなく側面パネル板の下部を
地中に埋め込んで固定することもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は畝に適用する本発明の代表
的な実施形態を示すものであって、畝1の上面には被覆
パネル2を、畝の両側には側面パネル板3,3を、それ
ぞれ配置してある。
【0017】被覆パネル2は、発泡スチロールから成る
厚さ3cmの長尺状をした板体4に、厚さ方向に貫通す
る径5cmの円柱形をした植え穴5と、灌水チューブ
(図示せず)を通すための誘導溝6と、を設けたもので
ある。
【0018】植え穴5は板体4の長手方向に沿って間隔
を保ち2列の穴列となって列設してあるが、2列の穴列
を構成する各植え穴5は幅方向(短手方向)の植え穴同
士の間隔を広く保てるように食い違い状に配列してもよ
い。誘導溝6は前述した2列の穴列間に位置する板体4
の下面側に、板体4の長手方向に沿って連続して形成し
てある。
【0019】一方、各側面パネル板3は、同じく発泡ス
チロールからなっており、各側面パネル板3の上端縁に
は被覆パネル2の長手方向の縁部を上から係止する鍔部
7が設けてあり、また各側面パネル板3の下端縁には前
記鍔部7と逆向きの張出部8が長手方向に沿って設けて
ある。そして、各鍔部7が重なる被覆パネル2との重合
部分には、その重合部分を貫通する杭打ち用の止め孔9
が鍔部7と被覆パネル2とにそれぞれ開けてあり、さら
に前記張出部8にも杭打ち用の止め孔10が開けてあ
る。
【0020】以上構成される被覆パネル2と一対の側面
パネル板3,3を畝1の上面とその両側を被うようにし
て配置し、前述の杭打ち用の止め孔9,10に杭11,
12を通して地中深く差し込み、前記被覆パネル2と側
面パネル板3,3を不動状態に固定するものである。こ
のようにして畝1の長手方向に沿って隙間なく被覆パネ
ル2と側面パネル板3,3を順次固定していくものであ
る。そして、被覆した畝1において、植え穴5に播種・
育苗用土を充填し、そこに播種または挿し芽や幼苗の定
植を行うものである。尚、誘導溝6内に通す灌水チュー
ブからは畝土壌の乾燥度合に応じて適宜散水が行われる
ことは言うまでもない。
【0021】このように被覆して実験農場において行っ
た本発明の実施形態例を示すある夏の一日の地温の変化
を、裸地とビニールシートの使用例を比較して下記の表
1に示す。
【表1】
【0022】同様にある夏の期間の昼温における地温の
推移の比較データを表2に示す。
【表2】
【0023】表1及び表2から明らかなように本発明の
実施形態例が裸地やビニールシートを使用した場合に比
し、地温の変化が極めて小さいことが判った。被覆パネ
ルや側面パネル板の各上面側の色を白または銀色にすれ
ば、害虫の忌避効果が期待できると共に、作物の葉裏面
に光合成を促し作物の生育に良い影響を与えることもで
きる。
【0024】尚、前記実施形態では側面パネル板を両側
に配したが、被覆パネルだけの使用であっても地温の安
定化を図ることが可能である。また、被覆パネル及び側
面パネル板の各肉厚は地温変化を小さくする主目的を達
成するためと、取扱いの利便性などを考慮すれば2cm
乃至5cmの範囲が望ましい。植え穴の間隔や植え穴の
大きさは、植える作物との関係を配慮し適宜設定するも
のである。植える作物は、ほうれん草や小松菜などの野
菜あるいはトルコキキョウなどの園芸作物など幅広く適
用が可能である。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば以下に記載する効果を奏
する。 (1)天気の影響を受けず地温の安定化を図ることがで
きる。すなわち、夏期の栽培では地表面(畝面)の直射
日光を避けることができるので、地温上昇の抑制効果が
高く、冬期の栽培では地中に温床線等を敷設することで
地温の保温が容易に行え、理想的な地中環境を実現でき
る。 (2)断熱及び遮光効果が高いため、日射量及び日照時
間などの影響を受けにくく、地温の日較差を小さくする
ことができる。 (3)定形パネルであるために取扱いが容易であり、し
かも耐用性にも優れているため年数作・数年の反復使用
が可能である。 (4)植え穴に播種・育苗用土を充填することが可能で
あるので、畝面からの雑草発生を未然に防止して除草の
手間が大幅に軽減でき、しかも作物と被覆資材とが直接
に擦れ合うことがないことから作物を傷めることがない
と共に、ほ場土壌と作物が地際部で触れることがなく、
地際部に発生する病害を軽減できる。 (5)植え穴に播種用土を充填することにより、直播栽
培が困難とされた作物の直播が容易となり、また、厚み
のあるパネルであるため、パネルの植え穴に直接挿し芽
したり幼苗(セル成型苗など)の定植が容易にできる。 (6)定型パネルの被覆によって土壌水分の移動を少な
くし、保水力を高めることができる。 (7)定型パネルであるため、撤去、水洗及び収納が簡
便にできる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 畝 2 被覆パネル 3 側面パネル板 4 板体 5 植え穴 6 誘導溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作物を栽培する地表面に敷設する被覆部
    材を、断熱材にて2cm乃至5cmの厚さの板状に形成
    し、この板体(4)上には厚さ方向に貫通する植え穴
    (5)を間隔を保って形成し、板体の下面には灌水チュ
    ーブを通すための誘導溝(6)を設け、前記板体を固定
    手段によって地表面に固定した土耕栽培用の被覆パネ
    ル。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載の被覆パネル(2)を
    畝(1)上面に固定し、畝(1)の両側には断熱材にて
    成形した側面パネル板(3,3)を、固定手段によって
    被覆するように固定した畝の被覆構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2442933A (en) * 2006-10-21 2008-04-23 Daniel Paul Walker Combined weed suppressant and cloche
JP2014054210A (ja) * 2012-09-12 2014-03-27 Sekisui Techno Seikei Kk マルチ栽培用畝カバー
WO2018236142A1 (ko) * 2017-06-23 2018-12-27 김진태 구멍이 뚫린 밭작물 영농자재

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