JPH11334062A - インクジェットヘッド - Google Patents
インクジェットヘッドInfo
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- JPH11334062A JPH11334062A JP14621598A JP14621598A JPH11334062A JP H11334062 A JPH11334062 A JP H11334062A JP 14621598 A JP14621598 A JP 14621598A JP 14621598 A JP14621598 A JP 14621598A JP H11334062 A JPH11334062 A JP H11334062A
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- piezoelectric film
- film
- jet head
- piezoelectric
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 とくに湿度上昇などの環境変化によって、上
下両電極間での短絡、絶縁性の低下などを生じるおそれ
がないために、各ノズルからのインクの吐出性能が常に
均一かつ良好で、良好な画像を形成できるインクジェッ
トヘッドを提供する。 【解決手段】 圧電膜3と上部電極4との間に、絶縁性
の短絡防止膜6を介装した。
下両電極間での短絡、絶縁性の低下などを生じるおそれ
がないために、各ノズルからのインクの吐出性能が常に
均一かつ良好で、良好な画像を形成できるインクジェッ
トヘッドを提供する。 【解決手段】 圧電膜3と上部電極4との間に、絶縁性
の短絡防止膜6を介装した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタ用のインクジェットヘッドに関するものである。
リンタ用のインクジェットヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】いわゆるオンデマンド方式のインクジェ
ットプリンタにおいてインク滴の吐出に用いられるイン
クジェットヘッドは通常、1つの基板上に、複数の、イ
ンク滴吐出のためのノズルと、各ノズルにインクを供給
するための、圧電素子を備えた加圧室とを設けることで
構成される。
ットプリンタにおいてインク滴の吐出に用いられるイン
クジェットヘッドは通常、1つの基板上に、複数の、イ
ンク滴吐出のためのノズルと、各ノズルにインクを供給
するための、圧電素子を備えた加圧室とを設けることで
構成される。
【0003】具体的には、たとえば図3に示すように複
数の加圧室91aが配列された基板91の、各加圧室9
1aの直上に、少なくともその上面が導電性とされた振
動板92を介して、各加圧室91aごとに独立した圧電
膜93と上部電極94とをこの順に積層するとともに、
上記基板91の下面側に、各加圧室91aに対応する複
数のノズル95aが形成されたノズル板95を積層する
ことにより、インクジェットヘッド9が構成される。
数の加圧室91aが配列された基板91の、各加圧室9
1aの直上に、少なくともその上面が導電性とされた振
動板92を介して、各加圧室91aごとに独立した圧電
膜93と上部電極94とをこの順に積層するとともに、
上記基板91の下面側に、各加圧室91aに対応する複
数のノズル95aが形成されたノズル板95を積層する
ことにより、インクジェットヘッド9が構成される。
【0004】かかるインクジェットヘッド9において
は、振動板92の、導電性とされた上面を下部電極とし
て、この下部電極と、複数あるうちの任意の上部電極9
4との間に、印刷のデータに応じて電界を印加すると、
両電極間の圧電膜93が撓んで、振動板92を介して直
下の加圧室91aが加圧される。
は、振動板92の、導電性とされた上面を下部電極とし
て、この下部電極と、複数あるうちの任意の上部電極9
4との間に、印刷のデータに応じて電界を印加すると、
両電極間の圧電膜93が撓んで、振動板92を介して直
下の加圧室91aが加圧される。
【0005】そしてこの加圧により、当該加圧室91a
中にあらかじめ充てんされているインクの所定量が、連
通されたノズル95aからインク滴として吐出され、こ
の繰り返しによって印刷が行われる。
中にあらかじめ充てんされているインクの所定量が、連
通されたノズル95aからインク滴として吐出され、こ
の繰り返しによって印刷が行われる。
【0006】上記のインクジェットヘッドおいては従
来、たとえばジルコン酸チタン酸鉛(PZT)などの、
圧電材料の焼結体を薄板状に研磨したチップを、振動板
92上の、各加圧室91aの直上の位置に接着して圧電
膜93を形成していた。
来、たとえばジルコン酸チタン酸鉛(PZT)などの、
圧電材料の焼結体を薄板状に研磨したチップを、振動板
92上の、各加圧室91aの直上の位置に接着して圧電
膜93を形成していた。
【0007】しかし近時、インクジェットプリンタの高
速化に対応して、1つの基板91上に形成するノズル9
5aおよび加圧室91aの数が増加する傾向にあり、上
記のようにチップを1枚ずつ接着していたのでは、かか
る増加傾向に十分に対応できなくなりつつあった。
速化に対応して、1つの基板91上に形成するノズル9
5aおよび加圧室91aの数が増加する傾向にあり、上
記のようにチップを1枚ずつ接着していたのでは、かか
る増加傾向に十分に対応できなくなりつつあった。
【0008】そこでこれに対応するために、たとえば上
記圧電材料の粉末をペースト化したものを、スクリーン
印刷などの方法によって、振動板92上の、各加圧室9
1aの直上の位置に印刷したのち、およそ1000〜1
200℃の温度で焼結して圧電膜93を形成する方法が
一般化しつつある。
記圧電材料の粉末をペースト化したものを、スクリーン
印刷などの方法によって、振動板92上の、各加圧室9
1aの直上の位置に印刷したのち、およそ1000〜1
200℃の温度で焼結して圧電膜93を形成する方法が
一般化しつつある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の方法
を採用するためには、とくに振動板92として、上記の
ような高温での焼成に耐え、しかも圧電膜93の撓みに
対応して十分に変形して加圧室91aを加圧するため
に、セラミックス製の、ごく薄い板材が必要であり、そ
れがノズル95aおよび加圧室91aの数を増加させる
上での妨げとなっていた。
を採用するためには、とくに振動板92として、上記の
ような高温での焼成に耐え、しかも圧電膜93の撓みに
対応して十分に変形して加圧室91aを加圧するため
に、セラミックス製の、ごく薄い板材が必要であり、そ
れがノズル95aおよび加圧室91aの数を増加させる
上での妨げとなっていた。
【0010】すなわち1つのインクジェットヘッド9上
に形成するノズル95aおよび加圧室91aの数を増加
させるためには、基板91、および振動板92を、これ
までよりも大面積化する必要がある。
に形成するノズル95aおよび加圧室91aの数を増加
させるためには、基板91、および振動板92を、これ
までよりも大面積化する必要がある。
【0011】しかし、上記両者のうちとくに、上述した
ようにごく薄いセラミックス製の板材にて形成される振
動板92は、大面積化すればするほどその製造が容易で
なく、製造の歩留りが低くなる上、取り扱いも決して容
易でなく、基板91上に形成するまでの過程で割れたり
欠けたりしやすいために、その大面積化には自ずと限界
があり、それが前記のようにノズル95aおよび加圧室
91aの数を増加させる上での妨げとなっていたのであ
る。
ようにごく薄いセラミックス製の板材にて形成される振
動板92は、大面積化すればするほどその製造が容易で
なく、製造の歩留りが低くなる上、取り扱いも決して容
易でなく、基板91上に形成するまでの過程で割れたり
欠けたりしやすいために、その大面積化には自ずと限界
があり、それが前記のようにノズル95aおよび加圧室
91aの数を増加させる上での妨げとなっていたのであ
る。
【0012】そこで発明者らは、 圧電材料のもとになる各金属を含有する有機金属化
合物から形成したゾルペーストを、スクリーン印刷など
の方法によって振動板上に塗布、乾燥し、有機物を除去
するために仮焼成したのち、およそ400〜900℃の
温度で焼成して、いわゆるゾル−ゲル法、またはMOD
法(有機金属化合物の熱分解法)により圧電膜を形成す
る、あるいは 振動板上に、反応性スパッタリング法、反応性真空
蒸着法、反応性イオンプレーティング法などの気相成長
法によって圧電膜を形成する、などの方法によって、こ
れまでよりも低温で、振動板上に圧電膜を形成すること
を検討した。
合物から形成したゾルペーストを、スクリーン印刷など
の方法によって振動板上に塗布、乾燥し、有機物を除去
するために仮焼成したのち、およそ400〜900℃の
温度で焼成して、いわゆるゾル−ゲル法、またはMOD
法(有機金属化合物の熱分解法)により圧電膜を形成す
る、あるいは 振動板上に、反応性スパッタリング法、反応性真空
蒸着法、反応性イオンプレーティング法などの気相成長
法によって圧電膜を形成する、などの方法によって、こ
れまでよりも低温で、振動板上に圧電膜を形成すること
を検討した。
【0013】かかる方法によれば振動板を、セラミック
スよりも割れにくいために大面積化、薄肉化が容易な金
属材料にて形成でき、振動板の大面積化の制限がなくな
るので、ノズルおよび加圧室の数を増加するための、イ
ンクジェットヘッドのさらなる大面積化が期待される。
スよりも割れにくいために大面積化、薄肉化が容易な金
属材料にて形成でき、振動板の大面積化の制限がなくな
るので、ノズルおよび加圧室の数を増加するための、イ
ンクジェットヘッドのさらなる大面積化が期待される。
【0014】ところが発明者らが実際に、金属製の振動
板上に、前述したゾル−ゲル法によって圧電膜を形成し
てインクジェットヘッドを試作したところ、使用環境の
変化、とくに湿度上昇にともなって短絡が発生して、圧
電膜が全く撓み変形しなかったり、あるいは撓み変形の
量にばらつきが生じたりするなどして、各ノズルからの
インクの吐出性能に問題を生じるおそれのあることが明
らかとなった。
板上に、前述したゾル−ゲル法によって圧電膜を形成し
てインクジェットヘッドを試作したところ、使用環境の
変化、とくに湿度上昇にともなって短絡が発生して、圧
電膜が全く撓み変形しなかったり、あるいは撓み変形の
量にばらつきが生じたりするなどして、各ノズルからの
インクの吐出性能に問題を生じるおそれのあることが明
らかとなった。
【0015】そこでこの原因について、発明者らがさら
に検討したところ、前記ゾル−ゲル法や気相成長法によ
って形成された圧電膜は薄い上に、とくにゾル−ゲル法
で形成された圧電膜は、その仮焼成および焼成の工程
で、ゾルペースト中の有機物や溶媒などが除去された跡
がピンホールとして存在する、いわゆるポーラスな状態
となっているために、湿度が高くなると印加電圧に対し
て絶縁破壊を生じやすく、当該圧電膜を挟む上下両電極
間で、短絡やあるいは絶縁性の低下により、前記のよう
な種々の問題を生じることが判明した。
に検討したところ、前記ゾル−ゲル法や気相成長法によ
って形成された圧電膜は薄い上に、とくにゾル−ゲル法
で形成された圧電膜は、その仮焼成および焼成の工程
で、ゾルペースト中の有機物や溶媒などが除去された跡
がピンホールとして存在する、いわゆるポーラスな状態
となっているために、湿度が高くなると印加電圧に対し
て絶縁破壊を生じやすく、当該圧電膜を挟む上下両電極
間で、短絡やあるいは絶縁性の低下により、前記のよう
な種々の問題を生じることが判明した。
【0016】本発明の目的は、とくに湿度上昇などの環
境変化によって、上下両電極間での短絡、絶縁性の低下
などを生じるおそれがないために、各ノズルからのイン
クの吐出性能が常に均一かつ良好で、良好な画像を形成
できるインクジェットヘッドを提供することにある。
境変化によって、上下両電極間での短絡、絶縁性の低下
などを生じるおそれがないために、各ノズルからのイン
クの吐出性能が常に均一かつ良好で、良好な画像を形成
できるインクジェットヘッドを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の、本発明のインクジェットヘッドは、複数の加圧室が
配列された基板上に、振動板を介して、圧電膜と、当該
圧電膜を挟む、少なくとも一方が加圧室ごとに分離形成
された上部電極および下部電極とを設けるとともに、上
記上部電極と圧電膜との間、および下部電極と圧電膜と
の間のうちの少なくとも一方に、絶縁性の短絡防止膜を
介在させたことを特徴とするものである。
の、本発明のインクジェットヘッドは、複数の加圧室が
配列された基板上に、振動板を介して、圧電膜と、当該
圧電膜を挟む、少なくとも一方が加圧室ごとに分離形成
された上部電極および下部電極とを設けるとともに、上
記上部電極と圧電膜との間、および下部電極と圧電膜と
の間のうちの少なくとも一方に、絶縁性の短絡防止膜を
介在させたことを特徴とするものである。
【0018】かかる本発明のインクジェットヘッドにお
いては、圧電膜と、上下両電極のうちの少なくとも一方
との間に、絶縁性の短絡防止膜を介在させているので、
とくに湿度の上昇などの環境変化によって圧電膜が絶縁
破壊するような状態となっても、上下両電極間の短絡、
絶縁性の低下などを生じるおそれがない。
いては、圧電膜と、上下両電極のうちの少なくとも一方
との間に、絶縁性の短絡防止膜を介在させているので、
とくに湿度の上昇などの環境変化によって圧電膜が絶縁
破壊するような状態となっても、上下両電極間の短絡、
絶縁性の低下などを生じるおそれがない。
【0019】したがって本発明のインクジェットヘッド
によれば、インク各ノズルからのインクの吐出性能が、
環境変化に関係なく常に均一かつ良好となり、常に良好
な画像を形成することが可能となる。
によれば、インク各ノズルからのインクの吐出性能が、
環境変化に関係なく常に均一かつ良好となり、常に良好
な画像を形成することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明のインクジェットヘ
ッドを、その実施の形態の一例を示す図面を参照しつつ
説明する。
ッドを、その実施の形態の一例を示す図面を参照しつつ
説明する。
【0021】図1(a)(b)の例のインクジェットヘッドH
は、複数の加圧室11が配列された基板1上に、当該基
板1上の全ての加圧室11を覆う大きさに連続形成され
た、少なくともその上面が下部電極として機能するよう
に導電性とされた振動板2を介して、同じく基板1上の
全ての加圧室11を覆う大きさに連続形成された圧電膜
3と、これも同じく基板1上の全ての加圧室11を覆う
大きさに連続形成された絶縁性の短絡防止膜6と、各加
圧室11ごとに分離形成された上部電極4とをこの順に
積層し、かつ上記基板1の下面側に、各加圧室11に対
応する複数のノズル51が形成されたノズル板5を積層
したものである。
は、複数の加圧室11が配列された基板1上に、当該基
板1上の全ての加圧室11を覆う大きさに連続形成され
た、少なくともその上面が下部電極として機能するよう
に導電性とされた振動板2を介して、同じく基板1上の
全ての加圧室11を覆う大きさに連続形成された圧電膜
3と、これも同じく基板1上の全ての加圧室11を覆う
大きさに連続形成された絶縁性の短絡防止膜6と、各加
圧室11ごとに分離形成された上部電極4とをこの順に
積層し、かつ上記基板1の下面側に、各加圧室11に対
応する複数のノズル51が形成されたノズル板5を積層
したものである。
【0022】上記のうち複数の加圧室11は、インクジ
ェットヘッドHの全体の外観を示す図2において規則的
に配列された、複数の矩形状の上部電極4の下に、同様
に規則的に配列されている。なお図では、上部電極4
と、その下の加圧室11とを、8列×10桁の合計80
か所に形成されているように、数を省略して記載してい
るが、実際のインクジェットヘッドHにおいては、上部
電極4とその下の加圧室11とは、たとえば18列×5
7桁の合計1026か所など、もっと数多く形成され
る。
ェットヘッドHの全体の外観を示す図2において規則的
に配列された、複数の矩形状の上部電極4の下に、同様
に規則的に配列されている。なお図では、上部電極4
と、その下の加圧室11とを、8列×10桁の合計80
か所に形成されているように、数を省略して記載してい
るが、実際のインクジェットヘッドHにおいては、上部
電極4とその下の加圧室11とは、たとえば18列×5
7桁の合計1026か所など、もっと数多く形成され
る。
【0023】上記各加圧室11は、上部電極4よりも少
し大きい矩形状に形成されており、その長手方向の一端
側が、前記ノズル51と接続されているとともに、他端
側が、基板1の上面に設けたインクの供給口13から各
加圧室11にインクを供給するための共通流路12と接
続されている。
し大きい矩形状に形成されており、その長手方向の一端
側が、前記ノズル51と接続されているとともに、他端
側が、基板1の上面に設けたインクの供給口13から各
加圧室11にインクを供給するための共通流路12と接
続されている。
【0024】基板1に、上記のような加圧室11や共通
流路12を形成するには、その寸法精度等を考慮して、
いわゆるフォトリソグラフ法を利用したエッチングなど
が採用される。
流路12を形成するには、その寸法精度等を考慮して、
いわゆるフォトリソグラフ法を利用したエッチングなど
が採用される。
【0025】具体的には、上記加圧室11や共通流路1
2などが、図にみるように複雑に交差した形状に形成さ
れるため、フォトリソグラフ法を利用したエッチングな
どによって各部となる孔を形成した複数種の薄板を、所
定の順序で積層、一体化して、全体としての基板1を構
成するのが好ましい。
2などが、図にみるように複雑に交差した形状に形成さ
れるため、フォトリソグラフ法を利用したエッチングな
どによって各部となる孔を形成した複数種の薄板を、所
定の順序で積層、一体化して、全体としての基板1を構
成するのが好ましい。
【0026】基板1に形成する加圧室11や共通流路1
2などの寸法、形状、あるいは基板1の厚みなどは、イ
ンクジェットヘッドHの仕様にあわせて適宜、変更すれ
ばよい。
2などの寸法、形状、あるいは基板1の厚みなどは、イ
ンクジェットヘッドHの仕様にあわせて適宜、変更すれ
ばよい。
【0027】ゾル−ゲル法などによる、振動板2上への
圧電膜3の形成工程は、当該振動板2が、後述するよう
に極めて薄い板材にて形成されるために、基板1上に振
動板2を積層して両者を一体化した後で行うのが好まし
く、それゆえかかる工程を採用する場合には、基板1と
して、振動板2を構成する金属材料や、あるいは圧電膜
3を構成する圧電材料と熱膨張率の近い材料を使用する
のが、振動板2のところで後述するように、当該振動板
2や圧電膜3に影響を及ぼさないために望ましい。上記
の材料としては、種々のセラミックス材料や、あるいは
以下に述べる、振動板2を構成するのと同様の、各種の
金属材料などが好適に使用される。とくに基板1と振動
板2とを一体化する工程の容易さなどを考慮すると、基
板1は、振動板2と同じ金属材料にて形成するのが好ま
しい。
圧電膜3の形成工程は、当該振動板2が、後述するよう
に極めて薄い板材にて形成されるために、基板1上に振
動板2を積層して両者を一体化した後で行うのが好まし
く、それゆえかかる工程を採用する場合には、基板1と
して、振動板2を構成する金属材料や、あるいは圧電膜
3を構成する圧電材料と熱膨張率の近い材料を使用する
のが、振動板2のところで後述するように、当該振動板
2や圧電膜3に影響を及ぼさないために望ましい。上記
の材料としては、種々のセラミックス材料や、あるいは
以下に述べる、振動板2を構成するのと同様の、各種の
金属材料などが好適に使用される。とくに基板1と振動
板2とを一体化する工程の容易さなどを考慮すると、基
板1は、振動板2と同じ金属材料にて形成するのが好ま
しい。
【0028】ただし、振動板2上に圧電膜3や上部電極
4を形成した後、当該振動板2を基板1上に積層、一体
化してもよく、その場合には、基板1の材料は、上記の
ものには限定されない。
4を形成した後、当該振動板2を基板1上に積層、一体
化してもよく、その場合には、基板1の材料は、上記の
ものには限定されない。
【0029】振動板2は、前述したように金属材料にて
形成するのが好ましい。
形成するのが好ましい。
【0030】金属材料の種類は限定されないが、圧電膜
3を、とくに前記のようにゾル−ゲル法によって形成す
る場合は、焼成によって振動板2上に形成された圧電膜
3、および振動板2自体に、焼成時、および焼成後の冷
却時に、熱膨張率の違いに基づいて大きな残留歪みが生
じて、圧電膜3の撓み変形の効率が著しく低下したり、
あるいは撓み変形の量にばらつきが生じたりしやすい。
圧電膜3となる圧電材料の薄膜の蒸着工程で、振動板2
の表面が、熱や、あるいは励起したプラズマイオンなど
に曝される気相成長法においても同様である。
3を、とくに前記のようにゾル−ゲル法によって形成す
る場合は、焼成によって振動板2上に形成された圧電膜
3、および振動板2自体に、焼成時、および焼成後の冷
却時に、熱膨張率の違いに基づいて大きな残留歪みが生
じて、圧電膜3の撓み変形の効率が著しく低下したり、
あるいは撓み変形の量にばらつきが生じたりしやすい。
圧電膜3となる圧電材料の薄膜の蒸着工程で、振動板2
の表面が、熱や、あるいは励起したプラズマイオンなど
に曝される気相成長法においても同様である。
【0031】そこで、かかる残留歪みの問題を防止すべ
く、振動板2を構成する金属材料としては、圧電膜3を
構成する圧電材料と熱膨張率の近い材料を使用するのが
好ましい。
く、振動板2を構成する金属材料としては、圧電膜3を
構成する圧電材料と熱膨張率の近い材料を使用するのが
好ましい。
【0032】たとえば前記ジルコン酸チタン酸鉛(PZ
T)などの圧電材料と熱膨張率の近い、振動板2を構成
する金属材料としては、モリブデン、タングステン、タ
ンタル、チタン、白金、鉄、ニッケルなどの単体金属
や、あるいはINCO(International Nickel Company)
社のNi−Cr−Fe系合金「インコネル(Inconel) 」シリー
ズのうちインコネル600(Ni:72%以上、Cr:14
〜17%、Fe:6〜10%)、インコネル625(Ni:
58%以上、Cr:20〜23%、Fe:5%以上、Mo:
8〜10%)などの合金があげられる。
T)などの圧電材料と熱膨張率の近い、振動板2を構成
する金属材料としては、モリブデン、タングステン、タ
ンタル、チタン、白金、鉄、ニッケルなどの単体金属
や、あるいはINCO(International Nickel Company)
社のNi−Cr−Fe系合金「インコネル(Inconel) 」シリー
ズのうちインコネル600(Ni:72%以上、Cr:14
〜17%、Fe:6〜10%)、インコネル625(Ni:
58%以上、Cr:20〜23%、Fe:5%以上、Mo:
8〜10%)などの合金があげられる。
【0033】なお圧電膜3が、前述したゾル−ゲル法に
よって形成される場合は、振動板2が、その上に形成さ
れたゾルペーストの層とともに、前記のようにおよそ4
00〜900℃の温度で焼成されるので、振動板2を構
成する金属材料としては、上記例示の各種単体金属、合
金の中でもとくに、かかる焼成温度に耐えうる耐熱性を
有するものが好ましい。
よって形成される場合は、振動板2が、その上に形成さ
れたゾルペーストの層とともに、前記のようにおよそ4
00〜900℃の温度で焼成されるので、振動板2を構
成する金属材料としては、上記例示の各種単体金属、合
金の中でもとくに、かかる焼成温度に耐えうる耐熱性を
有するものが好ましい。
【0034】耐熱性のない金属材料は、上記の焼成によ
って酸化劣化して、たとえば脆くかつ割れやすくなった
り、硬くなって圧電膜3の撓み変形の効率を低下させた
りする他、反りなどの形状劣化を生じるおそれもあるか
らである。
って酸化劣化して、たとえば脆くかつ割れやすくなった
り、硬くなって圧電膜3の撓み変形の効率を低下させた
りする他、反りなどの形状劣化を生じるおそれもあるか
らである。
【0035】上記ゾル−ゲル法による圧電膜3の形成工
程、とくに焼成工程に耐えうる耐熱性を有する金属材料
としては、前記例示の中でもとくにチタン、白金および
ニッケルなどがあげられる。
程、とくに焼成工程に耐えうる耐熱性を有する金属材料
としては、前記例示の中でもとくにチタン、白金および
ニッケルなどがあげられる。
【0036】ただし圧電膜3が、前述した気相成長法に
て形成される場合は、その加熱温度がおよそ300℃以
下程度であるので、振動板2を構成する金属材料として
は、上記3種の金属材料だけでなく、その他の金属材料
がいずれも、好適に使用できる。
て形成される場合は、その加熱温度がおよそ300℃以
下程度であるので、振動板2を構成する金属材料として
は、上記3種の金属材料だけでなく、その他の金属材料
がいずれも、好適に使用できる。
【0037】振動板2の厚みはとくに限定されない。
【0038】圧電膜3の撓み変形の効率を低下させない
ことを考慮すると、振動板2の厚みは薄ければ薄いほど
好ましく、たとえば金属加工上の限界である、厚みおよ
そ2μm程度の、延伸加工された金属板などを使用する
ことも、理論的には可能である。
ことを考慮すると、振動板2の厚みは薄ければ薄いほど
好ましく、たとえば金属加工上の限界である、厚みおよ
そ2μm程度の、延伸加工された金属板などを使用する
ことも、理論的には可能である。
【0039】しかし、振動板2の厚みがあまりに薄すぎ
ると、とくにインクジェットヘッドHが大面積化すれば
するほど、基板1上に貼りつけるまでの過程での取り扱
いが容易でなく、またとくに前述したゾル−ゲル法など
によって、振動板2の上に圧電膜3を形成する工程や、
さらにその上に上部電極4を形成する工程などにおいて
破損しやすくなって、製造の歩留りが低下するおそれが
ある。
ると、とくにインクジェットヘッドHが大面積化すれば
するほど、基板1上に貼りつけるまでの過程での取り扱
いが容易でなく、またとくに前述したゾル−ゲル法など
によって、振動板2の上に圧電膜3を形成する工程や、
さらにその上に上部電極4を形成する工程などにおいて
破損しやすくなって、製造の歩留りが低下するおそれが
ある。
【0040】よって、かかる問題点を考慮すると、振動
板2の厚みはおよそ10〜200μm程度であるのが好
ましく、また上記取扱性などと、前述した圧電膜3の撓
み変形の効率を低下させないこととの兼ね合いを考慮す
ると、上記の範囲内でもとくに30〜100μm程度で
あるのがさらに好ましい。
板2の厚みはおよそ10〜200μm程度であるのが好
ましく、また上記取扱性などと、前述した圧電膜3の撓
み変形の効率を低下させないこととの兼ね合いを考慮す
ると、上記の範囲内でもとくに30〜100μm程度で
あるのがさらに好ましい。
【0041】振動板2は、図の例の場合、下部電極を兼
ねるために、前述したように少なくともその表面が導電
性とされている必要がある。振動板2は金属材料にて形
成されるため、基本的に全て導電性を有しているが、圧
電膜3に印加される電界が微弱であることや、インクジ
ェットヘッドHを長期間使用した際に導電性が低下して
動作不良を生じたりしないこと、などを考慮すると、圧
電膜3を形成する前の振動板2の表面に、下部電極とし
て機能する導電性の薄膜を形成しておくのが好ましい。
ねるために、前述したように少なくともその表面が導電
性とされている必要がある。振動板2は金属材料にて形
成されるため、基本的に全て導電性を有しているが、圧
電膜3に印加される電界が微弱であることや、インクジ
ェットヘッドHを長期間使用した際に導電性が低下して
動作不良を生じたりしないこと、などを考慮すると、圧
電膜3を形成する前の振動板2の表面に、下部電極とし
て機能する導電性の薄膜を形成しておくのが好ましい。
【0042】かかる導電性の薄膜としては、たとえば金
や白金などの気相成長膜、湿式めっき膜、スクリーン印
刷法により形成した膜などが好ましく、とくに白金の薄
膜が、前記のように振動板2を構成する金属材料や、あ
るいは圧電膜3を構成する圧電材料と熱膨張率が近く、
たとえばゾル−ゲル法による圧電膜3の形成時などに、
当該圧電膜3や振動板2に影響せず、またそれ自身も、
これら圧電膜3や振動板2からの影響を受けないため
に、最も好適に採用される。
や白金などの気相成長膜、湿式めっき膜、スクリーン印
刷法により形成した膜などが好ましく、とくに白金の薄
膜が、前記のように振動板2を構成する金属材料や、あ
るいは圧電膜3を構成する圧電材料と熱膨張率が近く、
たとえばゾル−ゲル法による圧電膜3の形成時などに、
当該圧電膜3や振動板2に影響せず、またそれ自身も、
これら圧電膜3や振動板2からの影響を受けないため
に、最も好適に採用される。
【0043】振動板2上の圧電膜3は、前述したように
基板1上の全ての加圧室11を覆う大きさに連続形成さ
れている。
基板1上の全ての加圧室11を覆う大きさに連続形成さ
れている。
【0044】このように圧電膜3を、基板1上の全ての
加圧室11を覆う大きさに連続形成した場合には、加圧
室11の数や密度、配置などに関係なしに圧電膜3を形
成できるので、作業性が向上して、インクジェットヘッ
ドHのさらなる多ノズル化、高密度化および微細化が可
能になるという利点がある。
加圧室11を覆う大きさに連続形成した場合には、加圧
室11の数や密度、配置などに関係なしに圧電膜3を形
成できるので、作業性が向上して、インクジェットヘッ
ドHのさらなる多ノズル化、高密度化および微細化が可
能になるという利点がある。
【0045】かかる圧電膜3は、前述したように、 圧電材料のもとになる各金属を含有する有機金属化
合物から形成したゾルペーストを、スクリーン印刷など
の方法によって振動板2上に塗布、乾燥し、有機物を除
去するために仮焼成したのち、およそ400〜900℃
の温度で焼成して、いわゆるゾル−ゲル法、またはMO
D法(有機金属化合物の熱分解法)によって、あるいは 振動板2上に、反応性スパッタリング法、反応性蒸
着法などの気相成長法によって形成される。
合物から形成したゾルペーストを、スクリーン印刷など
の方法によって振動板2上に塗布、乾燥し、有機物を除
去するために仮焼成したのち、およそ400〜900℃
の温度で焼成して、いわゆるゾル−ゲル法、またはMO
D法(有機金属化合物の熱分解法)によって、あるいは 振動板2上に、反応性スパッタリング法、反応性蒸
着法などの気相成長法によって形成される。
【0046】なお圧電膜3は、2か所以上の加圧室11
を覆う複数の部分に分離形成してもよく、各加圧室11
ごとに1か所ずつ完全に分離形成してもよい。
を覆う複数の部分に分離形成してもよく、各加圧室11
ごとに1か所ずつ完全に分離形成してもよい。
【0047】ゾル−ゲル法によって圧電膜3を形成する
際に、当該圧電膜3を、上記のように分離形成するに
は、スクリーン印刷などの印刷方法を採用すればよい。
また気相成長法によって圧電膜3を形成する際には、振
動板2の、圧電膜3を形成しない部分をマスクすればよ
い。
際に、当該圧電膜3を、上記のように分離形成するに
は、スクリーン印刷などの印刷方法を採用すればよい。
また気相成長法によって圧電膜3を形成する際には、振
動板2の、圧電膜3を形成しない部分をマスクすればよ
い。
【0048】圧電膜3の厚みはとくに限定されないが、
とくに上記のように、2か所以上の、好ましくは基板1
上の全ての加圧室11を覆う大きさに圧電膜3を連続形
成する場合は、当該圧電膜3の、1か所の加圧室11に
対応した領域での撓みが、その周囲の加圧室11に対応
した領域での圧電膜3の撓み変形特性に影響を及ぼす、
いわゆるクロストークが発生するのを防止することを考
慮して、圧電膜3の厚みは30μm以下であるのが好ま
しく、とくに1〜5μm程度であるのがさらに好まし
い。
とくに上記のように、2か所以上の、好ましくは基板1
上の全ての加圧室11を覆う大きさに圧電膜3を連続形
成する場合は、当該圧電膜3の、1か所の加圧室11に
対応した領域での撓みが、その周囲の加圧室11に対応
した領域での圧電膜3の撓み変形特性に影響を及ぼす、
いわゆるクロストークが発生するのを防止することを考
慮して、圧電膜3の厚みは30μm以下であるのが好ま
しく、とくに1〜5μm程度であるのがさらに好まし
い。
【0049】圧電膜3を構成する圧電材料としては、前
述したPZTを主要成分とするPZT系の材料の他、た
とえばマグネシウムニオブ酸鉛(PMN)、ニッケルニ
オブ酸鉛(PNN)、亜鉛ニオブ酸鉛、マンガンニオブ
酸鉛、アンチモン鈴酸鉛、チタン酸鉛、チタン酸バリウ
ムなどを主要成分とする材料があげられる。また、これ
らの成分の2種以上を含む複合材料も使用できる。ま
た、上記PZT系の圧電材料としてはPZTそのものの
他、PZTにランタン、バリウム、ニオブ、亜鉛、ニッ
ケル、マンガンなどの酸化物の1種または2種以上を添
加したもの、たとえばPLZTなどがあげられる。
述したPZTを主要成分とするPZT系の材料の他、た
とえばマグネシウムニオブ酸鉛(PMN)、ニッケルニ
オブ酸鉛(PNN)、亜鉛ニオブ酸鉛、マンガンニオブ
酸鉛、アンチモン鈴酸鉛、チタン酸鉛、チタン酸バリウ
ムなどを主要成分とする材料があげられる。また、これ
らの成分の2種以上を含む複合材料も使用できる。ま
た、上記PZT系の圧電材料としてはPZTそのものの
他、PZTにランタン、バリウム、ニオブ、亜鉛、ニッ
ケル、マンガンなどの酸化物の1種または2種以上を添
加したもの、たとえばPLZTなどがあげられる。
【0050】圧電膜3上に形成される絶縁性の短絡防止
膜6は、図の例の場合、前述したように、圧電膜3と同
様に基板1上の全ての加圧室11を覆う大きさに連続形
成されている。
膜6は、図の例の場合、前述したように、圧電膜3と同
様に基板1上の全ての加圧室11を覆う大きさに連続形
成されている。
【0051】短絡防止膜6は種々の絶縁性の材料にて形
成できるが、とくに安定性などを考慮すると、絶縁性の
無機材料、とくに酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化
けい素などの金属酸化物にて形成されるのが好ましい。
また、前記PZT系などの圧電材料も、短絡防止膜6を
形成しうる金属酸化物として使用できる。
成できるが、とくに安定性などを考慮すると、絶縁性の
無機材料、とくに酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化
けい素などの金属酸化物にて形成されるのが好ましい。
また、前記PZT系などの圧電材料も、短絡防止膜6を
形成しうる金属酸化物として使用できる。
【0052】とくに短絡防止膜6を、以下で述べるよう
にゾル−ゲル法にて形成する場合は、焼成時に、圧電膜
3などの他部材との熱膨張係数の違いによって短絡防止
膜6に残留歪みが生じて、圧電膜3の撓み変形特性に影
響しないように、当該圧電膜3を形成する圧電材料と熱
膨張率が近い金属酸化物にて短絡防止膜6を形成するの
が好ましく、とくに圧電膜3に使用したのと同じ、PZ
T系などの圧電材料にて短絡防止膜6を形成するのが好
ましい。
にゾル−ゲル法にて形成する場合は、焼成時に、圧電膜
3などの他部材との熱膨張係数の違いによって短絡防止
膜6に残留歪みが生じて、圧電膜3の撓み変形特性に影
響しないように、当該圧電膜3を形成する圧電材料と熱
膨張率が近い金属酸化物にて短絡防止膜6を形成するの
が好ましく、とくに圧電膜3に使用したのと同じ、PZ
T系などの圧電材料にて短絡防止膜6を形成するのが好
ましい。
【0053】かかる金属酸化物製の短絡防止膜6は、上
述したように、(a) 金属酸化物のもとになる金属を含有
する有機金属化合物から形成したゾルペーストを、圧電
膜3上に塗布、乾燥し、有機物を除去するために仮焼成
したのち、およそ400〜900℃の温度で焼成して、
いわゆるゾル−ゲル法、またはMOD法(有機金属化合
物の熱分解法)によって、あるいは(b) 圧電膜3上に、
反応性スパッタリング法、反応性蒸着法などの気相成長
法によって形成される。
述したように、(a) 金属酸化物のもとになる金属を含有
する有機金属化合物から形成したゾルペーストを、圧電
膜3上に塗布、乾燥し、有機物を除去するために仮焼成
したのち、およそ400〜900℃の温度で焼成して、
いわゆるゾル−ゲル法、またはMOD法(有機金属化合
物の熱分解法)によって、あるいは(b) 圧電膜3上に、
反応性スパッタリング法、反応性蒸着法などの気相成長
法によって形成される。
【0054】なお、上記(a) のゾル−ゲル法にて短絡防
止膜6を形成する場合は、ゾルペーストの塗布方法とし
て、印刷法よりも製膜が容易なスピンコート法、スプレ
ーコート法などを採用するとともに、ゾルペースト中に
添加される、製膜性向上のための増粘剤としての樹脂分
などの含量を、印刷法用のゾルペーストの場合よりも少
なくすることにより、前述したピンホールの発生を極
力、抑制してやるのが好ましい。
止膜6を形成する場合は、ゾルペーストの塗布方法とし
て、印刷法よりも製膜が容易なスピンコート法、スプレ
ーコート法などを採用するとともに、ゾルペースト中に
添加される、製膜性向上のための増粘剤としての樹脂分
などの含量を、印刷法用のゾルペーストの場合よりも少
なくすることにより、前述したピンホールの発生を極
力、抑制してやるのが好ましい。
【0055】たとえばスクリーン印刷用のゾルペースト
の場合は、通常、金属酸化物の有機溶媒溶液100重量
部に対しておよそ20〜30重量部の割合で、エチルセ
ルロースなどの樹脂分(増粘剤)が配合されるが、スピ
ンコート法、スプレーコート法などの塗布法用のゾルペ
ーストにおいては、金属酸化物の有機溶媒溶液100重
量部に対して、樹脂分を、およそ50〜90%減の、2
〜15重量部程度とすることができ、その分だけ、ピン
ホールの発生を抑制することが可能となる。
の場合は、通常、金属酸化物の有機溶媒溶液100重量
部に対しておよそ20〜30重量部の割合で、エチルセ
ルロースなどの樹脂分(増粘剤)が配合されるが、スピ
ンコート法、スプレーコート法などの塗布法用のゾルペ
ーストにおいては、金属酸化物の有機溶媒溶液100重
量部に対して、樹脂分を、およそ50〜90%減の、2
〜15重量部程度とすることができ、その分だけ、ピン
ホールの発生を抑制することが可能となる。
【0056】上記短絡防止膜6の厚みはとくに限定され
ないが、たとえば前記金属酸化物製の短絡防止膜6の場
合は、およそ0.2〜1.0μm程度であるのが好まし
い。
ないが、たとえば前記金属酸化物製の短絡防止膜6の場
合は、およそ0.2〜1.0μm程度であるのが好まし
い。
【0057】短絡防止膜6の厚みが上記の範囲未満で
は、当該短絡防止膜6による、とくに湿度の上昇などの
環境変化によって上下両電極間での短絡、絶縁性の低下
などが生じるのを防止する効果が不十分となって、圧電
膜3の動作不良の問題を生じるおそれがある。また逆
に、短絡防止膜6の厚みが上記の範囲を超えた場合には
圧電膜3の撓み変形特性が阻害されて、やはり圧電膜3
の動作不良が生じるおそれがある。
は、当該短絡防止膜6による、とくに湿度の上昇などの
環境変化によって上下両電極間での短絡、絶縁性の低下
などが生じるのを防止する効果が不十分となって、圧電
膜3の動作不良の問題を生じるおそれがある。また逆
に、短絡防止膜6の厚みが上記の範囲を超えた場合には
圧電膜3の撓み変形特性が阻害されて、やはり圧電膜3
の動作不良が生じるおそれがある。
【0058】なお短絡防止膜6の厚みは、上述した種々
の効果の兼ね合いを考慮すると、上記の範囲内でもとく
に0.2〜0.5μm程度であるのが好ましく、0.2
〜0.3μm程度であるのがさらに好ましい。
の効果の兼ね合いを考慮すると、上記の範囲内でもとく
に0.2〜0.5μm程度であるのが好ましく、0.2
〜0.3μm程度であるのがさらに好ましい。
【0059】短絡防止膜6上に形成される上部電極4
は、たとえば金、銀、白金、銅などの導電性微粉末を含
有する導電性ペーストを、前記スクリーン印刷などの印
刷法によって、圧電膜3上の所定の位置に印刷したの
ち、さらに必要に応じて焼き付けて形成される他、マス
クを用いた気相成長法や湿式めっき法などによっても形
成することができる。
は、たとえば金、銀、白金、銅などの導電性微粉末を含
有する導電性ペーストを、前記スクリーン印刷などの印
刷法によって、圧電膜3上の所定の位置に印刷したの
ち、さらに必要に応じて焼き付けて形成される他、マス
クを用いた気相成長法や湿式めっき法などによっても形
成することができる。
【0060】かかる上部電極4は、インクジェットヘッ
ドHの面方向において、対応する加圧室11よりも少し
小さく形成されるのが好ましい。
ドHの面方向において、対応する加圧室11よりも少し
小さく形成されるのが好ましい。
【0061】このように構成した場合には、上部電極4
によって規定される、圧電膜3の、電界の印加によって
撓みを生じる領域が、基板1の構造、とくに加圧室11
を囲む周囲の部分からの影響を受けないので、上記領域
における圧電膜3の撓み変形特性が良好になるという利
点がある。
によって規定される、圧電膜3の、電界の印加によって
撓みを生じる領域が、基板1の構造、とくに加圧室11
を囲む周囲の部分からの影響を受けないので、上記領域
における圧電膜3の撓み変形特性が良好になるという利
点がある。
【0062】上部電極4の厚みはとくに限定されない
が、圧電膜3の撓みを阻害せず、しかも圧電膜3に十分
な電界を印加するためには、およそ0.2〜4μm程度
であるのが好ましく、とくに0.2〜0.3μm程度で
あるのがさらに好ましい。
が、圧電膜3の撓みを阻害せず、しかも圧電膜3に十分
な電界を印加するためには、およそ0.2〜4μm程度
であるのが好ましく、とくに0.2〜0.3μm程度で
あるのがさらに好ましい。
【0063】上部電極4は、従来公知の種々の方法によ
って配線することができるが、やはり圧電膜3の撓み変
形特性などを考慮すると、たとえば金属製のスプリング
や、表面が導体化処理されたゴム製の微小球などの、導
電性でかつ弾性の部材を利用して、弾性的に配線するの
が好ましい。また、上部電極4の一部を、加圧室11の
領域外に延長して、そこに配線のための接点を設けても
よい。
って配線することができるが、やはり圧電膜3の撓み変
形特性などを考慮すると、たとえば金属製のスプリング
や、表面が導体化処理されたゴム製の微小球などの、導
電性でかつ弾性の部材を利用して、弾性的に配線するの
が好ましい。また、上部電極4の一部を、加圧室11の
領域外に延長して、そこに配線のための接点を設けても
よい。
【0064】基板1の、上記振動板2、圧電膜3、短絡
防止膜6および上部電極4が形成された側と反対側、す
なわち基板1の下面側に設けられる、複数のノズル51
を備えたノズル板5としては、金属あるいはセラミック
スからなる種々の板体が使用できる。
防止膜6および上部電極4が形成された側と反対側、す
なわち基板1の下面側に設けられる、複数のノズル51
を備えたノズル板5としては、金属あるいはセラミック
スからなる種々の板体が使用できる。
【0065】ノズル板5は通常、振動板2、圧電膜3お
よび上部電極4が形成された後の基板1と積層、一体化
されるため、振動板2などのように熱膨張率その他を考
慮して材料を選択する必要がなく、それよりもむしろ、
インクジェットプリンタの画質に直接に影響するノズル
51の位置精度などを考慮して、できるだけ加工しやす
く、しかもインクによって腐食にくい材料を選択するの
が好ましい。かかる、ノズル板5に好適な材料として
は、たとえば前述した18−8ステンレス鋼などがあげ
られる。
よび上部電極4が形成された後の基板1と積層、一体化
されるため、振動板2などのように熱膨張率その他を考
慮して材料を選択する必要がなく、それよりもむしろ、
インクジェットプリンタの画質に直接に影響するノズル
51の位置精度などを考慮して、できるだけ加工しやす
く、しかもインクによって腐食にくい材料を選択するの
が好ましい。かかる、ノズル板5に好適な材料として
は、たとえば前述した18−8ステンレス鋼などがあげ
られる。
【0066】上記ノズル板5に形成されるノズル51の
寸法や配列などは、やはりインクジェットヘッドの仕様
にあわせて適宜、変更すればよく、たとえば印字ドット
数が600〜720dpi程度のインクジェットプリン
タ用の場合には、ノズル51の直径が30〜70μm程
度、間隔が0.07〜1.3mm程度に形成される。
寸法や配列などは、やはりインクジェットヘッドの仕様
にあわせて適宜、変更すればよく、たとえば印字ドット
数が600〜720dpi程度のインクジェットプリン
タ用の場合には、ノズル51の直径が30〜70μm程
度、間隔が0.07〜1.3mm程度に形成される。
【0067】ノズル板5にノズル51を形成するには、
その寸法精度等を考慮して、いわゆるフォトリソグラフ
法を利用したエッチングなどが採用される。
その寸法精度等を考慮して、いわゆるフォトリソグラフ
法を利用したエッチングなどが採用される。
【0068】なおこの例では、前記のように上部電極4
を、各加圧室11ごとに分離形成しているが、振動板2
の表面に形成される下部電極を、各加圧室11ごとに分
離形成して、上部電極4は、全ての加圧室11を覆う大
きさに連続形成してもよい。
を、各加圧室11ごとに分離形成しているが、振動板2
の表面に形成される下部電極を、各加圧室11ごとに分
離形成して、上部電極4は、全ての加圧室11を覆う大
きさに連続形成してもよい。
【0069】また上下両電極をともに、各加圧室11ご
とに分離形成してもよい。
とに分離形成してもよい。
【0070】なお後2者の場合には、各下部電極間を絶
縁するために、振動板2と下部電極との間に絶縁層を形
成すればよい。
縁するために、振動板2と下部電極との間に絶縁層を形
成すればよい。
【0071】また図の例では、圧電膜3を、基板1上の
全ての加圧室11を覆う大きさに連続形成していたが、
前述したように、少なくとも2か所以上の加圧室11を
覆う大きさに分離形成してもよい。この場合でも、各加
圧室11ごとに独立した圧電膜を形成する場合に比べれ
ば、作業性はよい。また作業性はよくないが、各加圧室
11ごとに独立した圧電膜を形成してもよい。
全ての加圧室11を覆う大きさに連続形成していたが、
前述したように、少なくとも2か所以上の加圧室11を
覆う大きさに分離形成してもよい。この場合でも、各加
圧室11ごとに独立した圧電膜を形成する場合に比べれ
ば、作業性はよい。また作業性はよくないが、各加圧室
11ごとに独立した圧電膜を形成してもよい。
【0072】さらに図の例では短絡防止膜6が、圧電膜
3と上部電極4との間に介装されていたが、圧電膜3と
下部電極との間に介装してもよく、この両方に介装して
もよい。
3と上部電極4との間に介装されていたが、圧電膜3と
下部電極との間に介装してもよく、この両方に介装して
もよい。
【0073】また短絡防止膜6は、図の例では、前述し
たように基板1上の全ての加圧室11を覆う大きさに連
続形成されていたが、当該短絡防止膜6が介装される上
下の層、すなわち圧電膜3と上部電極4、および/また
は下部電極と圧電膜3のうちのいずれかが、上記のよう
に分離形成される場合は、それにあわせて短絡防止膜6
も分離形成されていてもよい。
たように基板1上の全ての加圧室11を覆う大きさに連
続形成されていたが、当該短絡防止膜6が介装される上
下の層、すなわち圧電膜3と上部電極4、および/また
は下部電極と圧電膜3のうちのいずれかが、上記のよう
に分離形成される場合は、それにあわせて短絡防止膜6
も分離形成されていてもよい。
【0074】しかしその場合は、上下両電極間での短絡
を確実に防止すべく、短絡防止膜6を、分離形成された
層よりも少し大きめに形成するのが望ましい。
を確実に防止すべく、短絡防止膜6を、分離形成された
層よりも少し大きめに形成するのが望ましい。
【0075】短絡防止膜6を分離形成するには、当該短
絡防止膜6が形成されない部分をマスクした上で、前述
したスピンコート法、スプレーコート法などの塗布法に
よって、ゾルペーストを塗布した後、焼成するか、ある
いは上記マスクをした上で、気相成長法によって金属酸
化物の薄膜を蒸着すればよい。
絡防止膜6が形成されない部分をマスクした上で、前述
したスピンコート法、スプレーコート法などの塗布法に
よって、ゾルペーストを塗布した後、焼成するか、ある
いは上記マスクをした上で、気相成長法によって金属酸
化物の薄膜を蒸着すればよい。
【0076】その他、本発明の要旨を変更しない範囲
で、種々の変更を施すことができる。
で、種々の変更を施すことができる。
【0077】要するに、上部電極と圧電膜との間、およ
び下部電極と圧電膜との間のうちの少なくとも一方に、
絶縁性の短絡防止膜を介在させていれば、その他の構成
はとくに限定されないのである。
び下部電極と圧電膜との間のうちの少なくとも一方に、
絶縁性の短絡防止膜を介在させていれば、その他の構成
はとくに限定されないのである。
【0078】
【実施例】以下に本発明を、実施例、比較例に基づいて
説明する。
説明する。
【0079】実施例1 〈圧電膜用のゾルペーストの作製〉下記の溶液1〜3を
個別に作製し、混合して溶液4を調製した。
個別に作製し、混合して溶液4を調製した。
【0080】(溶液1) Ti(O−nBu)4 アセチルアセトン 2−メトキシエタノール (溶液2) Zr(O−nBu)4 アセチルアセトン 2−メトキシエタノール (溶液3) 酢酸鉛・3水和物 モノエタノールアミン 2−メトキシエタノール なお上記各成分の、溶液4における含有量は下記の通り
であった。
であった。
【0081】 (成 分) (重量部) Ti(O−nBu)4 12 Zr(O−nBu)4 15 酢酸鉛・3水和物 31 アセチルアセトン 5 2−メトキシエタノール 29 モノエタノールアミン 5 ついで、100重量部の溶液4に、増粘剤としてのエチ
ルセルロース25重量部を混合して、圧電膜用のゾルペ
ーストを作製した。
ルセルロース25重量部を混合して、圧電膜用のゾルペ
ーストを作製した。
【0082】〈インクジェットヘッドの製造〉厚み30
μmのチタン(293Kにおけるα=8.6×10-6/
K)製で、かつその表面に下部電極となる白金製の薄膜
が形成された振動板2上に、スクリーン印刷法によっ
て、上記のゾルペーストを、基板上の全ての加圧室を覆
う大きさに印刷し、乾燥したのち仮焼成した。この工程
を10回、繰り返したのち、600℃で10時間、焼成
して厚み4μmの圧電膜3を形成した。
μmのチタン(293Kにおけるα=8.6×10-6/
K)製で、かつその表面に下部電極となる白金製の薄膜
が形成された振動板2上に、スクリーン印刷法によっ
て、上記のゾルペーストを、基板上の全ての加圧室を覆
う大きさに印刷し、乾燥したのち仮焼成した。この工程
を10回、繰り返したのち、600℃で10時間、焼成
して厚み4μmの圧電膜3を形成した。
【0083】つぎにこの圧電膜3上に、前記圧電膜用の
ゾルペーストの製造工程中、100重量部の溶液4に対
する、増粘剤としてのエチルセルロースの配合量を10
重量部と少なくしたこと以外は同様にして作製した短絡
防止膜用のゾルペーストを、スピンコート法によって、
当該圧電膜3を全て覆うように塗布し、乾燥したのち仮
焼成した。
ゾルペーストの製造工程中、100重量部の溶液4に対
する、増粘剤としてのエチルセルロースの配合量を10
重量部と少なくしたこと以外は同様にして作製した短絡
防止膜用のゾルペーストを、スピンコート法によって、
当該圧電膜3を全て覆うように塗布し、乾燥したのち仮
焼成した。
【0084】上記の工程を10回、繰り返したのち、6
00℃で1時間、焼成して厚み0.3μmの短絡防止膜
6を形成した。
00℃で1時間、焼成して厚み0.3μmの短絡防止膜
6を形成した。
【0085】つぎに、この短絡防止膜6上に、スクリー
ン印刷法によって、金の微粉末を含有する導電性ペース
トを印刷したのち焼き付けて、厚み0.3μmの金製の
上部電極4を、各加圧室11ごとに分離形成した。なお
上部電極4の、インクジェットヘッドHの面方向の寸法
は、対応する加圧室11よりも少し小さい、縦2mm、
横0.4mmとした。
ン印刷法によって、金の微粉末を含有する導電性ペース
トを印刷したのち焼き付けて、厚み0.3μmの金製の
上部電極4を、各加圧室11ごとに分離形成した。なお
上部電極4の、インクジェットヘッドHの面方向の寸法
は、対応する加圧室11よりも少し小さい、縦2mm、
横0.4mmとした。
【0086】そしてこの振動板2と圧電膜3と上部電極
4との積層体を、縦2mm、横0.5mmの矩形状でか
つ深さ200μmの加圧室11が18列×57桁の計1
026か所、配列された、それ自体の寸法が縦80m
m、横90mm、厚み1mmである18−8ステンレス
鋼製の基板1上に、接着剤によって固定するとともに、
当該基板1の下面側に、直径30μmのノズル51が、
加圧室11のピッチに合わせて計1026か所、配列さ
れたノズル板5を、同じく接着剤によって固定して、イ
ンクジェットヘッドを製造した。
4との積層体を、縦2mm、横0.5mmの矩形状でか
つ深さ200μmの加圧室11が18列×57桁の計1
026か所、配列された、それ自体の寸法が縦80m
m、横90mm、厚み1mmである18−8ステンレス
鋼製の基板1上に、接着剤によって固定するとともに、
当該基板1の下面側に、直径30μmのノズル51が、
加圧室11のピッチに合わせて計1026か所、配列さ
れたノズル板5を、同じく接着剤によって固定して、イ
ンクジェットヘッドを製造した。
【0087】比較例1 圧電膜3上に短絡防止膜6を形成しなかったこと以外は
実施例1と同様にして、インクジェットヘッドを製造し
た。
実施例1と同様にして、インクジェットヘッドを製造し
た。
【0088】上記実施例、比較例のインクジェットヘッ
ドの、下部電極と上部電極との間に25Vの直流電界を
印加して、圧電膜の、両電極間に挟まれた部分を撓ませ
た。そして加圧室の中心位置における、圧電膜の垂直方
向の撓み量を、各加圧室ごとに、レーザードップラーメ
ータを用いて測定して、実施例、比較例ごとの撓み量の
最大値、最小値、および両者の差ΔAを求めて、撓み量
のばらつきを求める試験と、短絡が発生して圧電膜が撓
まなかった加圧室の数の、全加圧室数に占める割合(短
絡率%)を計数する試験とを、湿度50%RH、温度2
5℃の常温常湿環境下と、湿度80%RH、温度30℃
の高温高湿環境下で行って、その特性を評価した。
ドの、下部電極と上部電極との間に25Vの直流電界を
印加して、圧電膜の、両電極間に挟まれた部分を撓ませ
た。そして加圧室の中心位置における、圧電膜の垂直方
向の撓み量を、各加圧室ごとに、レーザードップラーメ
ータを用いて測定して、実施例、比較例ごとの撓み量の
最大値、最小値、および両者の差ΔAを求めて、撓み量
のばらつきを求める試験と、短絡が発生して圧電膜が撓
まなかった加圧室の数の、全加圧室数に占める割合(短
絡率%)を計数する試験とを、湿度50%RH、温度2
5℃の常温常湿環境下と、湿度80%RH、温度30℃
の高温高湿環境下で行って、その特性を評価した。
【0089】結果を表1に示す。
【0090】
【表1】 上記表の結果より、圧電膜3と上部電極4との間に短絡
防止膜6を介装した実施例1のインクジェットヘッド
は、当該短絡防止膜6を介装しなかった比較例1に比べ
て、湿度上昇による圧電膜の短絡が生じず、かつ撓み量
のばらつきの増加もないことから、環境変化に強いこと
が確認された。
防止膜6を介装した実施例1のインクジェットヘッド
は、当該短絡防止膜6を介装しなかった比較例1に比べ
て、湿度上昇による圧電膜の短絡が生じず、かつ撓み量
のばらつきの増加もないことから、環境変化に強いこと
が確認された。
【0091】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
とくに湿度上昇などの環境変化によって、上下両電極間
での短絡、絶縁性の低下などを生じるおそれがないため
に、各ノズルからのインクの吐出性能が常に均一かつ良
好で、良好な画像を形成できるインクジェットヘッドを
提供できるという特有の作用効果を奏する。
とくに湿度上昇などの環境変化によって、上下両電極間
での短絡、絶縁性の低下などを生じるおそれがないため
に、各ノズルからのインクの吐出性能が常に均一かつ良
好で、良好な画像を形成できるインクジェットヘッドを
提供できるという特有の作用効果を奏する。
【図1】本発明のインクジェットヘッドの、実施の形態
の一例を示す図であって、同図(a) はその要部を拡大し
た断面図、同図(b) は、図(a) と直交する方向の断面図
である。
の一例を示す図であって、同図(a) はその要部を拡大し
た断面図、同図(b) は、図(a) と直交する方向の断面図
である。
【図2】上記例のインクジェットヘッドの外観を示す斜
視図である。
視図である。
【図3】従来のインクジェットヘッドの拡大断面図であ
る。
る。
H インクジェットヘッド 1 基板 11 加圧室 2 振動板 3 圧電膜 4 上部電極 6 短絡防止膜
フロントページの続き (72)発明者 住田 圭介 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 八田 順子 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 辻 清治 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 林 昌毅 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 藤島 正之 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 倉増 浩二 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】複数の加圧室が配列された基板上に、振動
板を介して、圧電膜と、当該圧電膜を挟む、少なくとも
一方が加圧室ごとに分離形成された上部電極および下部
電極とを設けたインクジェットヘッドであって、上部電
極と圧電膜との間、および下部電極と圧電膜との間のう
ちの少なくとも一方に、絶縁性の短絡防止膜を介在させ
たことを特徴とするインクジェットヘッド。 - 【請求項2】圧電膜が、圧電材料のもとになる金属を含
有する有機金属化合物から形成したゾルペーストを、下
地上に塗布、乾燥し、有機物を除去するために仮焼成し
たのち焼成して形成されている請求項1記載のインクジ
ェットヘッド。 - 【請求項3】短絡防止膜が、金属酸化物にて形成されて
いる請求項1記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項4】短絡防止膜が、金属酸化物のもとになる金
属を含有する有機金属化合物から形成したゾルペースト
を、下地上に塗布、乾燥し、有機物を除去するために仮
焼成したのち焼成して形成されている請求項3記載のイ
ンクジェットヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14621598A JPH11334062A (ja) | 1998-05-27 | 1998-05-27 | インクジェットヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14621598A JPH11334062A (ja) | 1998-05-27 | 1998-05-27 | インクジェットヘッド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11334062A true JPH11334062A (ja) | 1999-12-07 |
Family
ID=15402722
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14621598A Pending JPH11334062A (ja) | 1998-05-27 | 1998-05-27 | インクジェットヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11334062A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100548777B1 (ko) * | 1999-07-19 | 2006-02-06 | 엘지.필립스 엘시디 주식회사 | 잉크젯헤드 및 그 제조방법 |
| JP2006066901A (ja) * | 2004-07-27 | 2006-03-09 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 圧電素子 |
| JP2007003443A (ja) * | 2005-06-27 | 2007-01-11 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 異常状態検出方法およびシート状圧電センサ |
| JP2007042740A (ja) * | 2005-08-01 | 2007-02-15 | Hitachi Cable Ltd | 圧電薄膜素子 |
-
1998
- 1998-05-27 JP JP14621598A patent/JPH11334062A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100548777B1 (ko) * | 1999-07-19 | 2006-02-06 | 엘지.필립스 엘시디 주식회사 | 잉크젯헤드 및 그 제조방법 |
| JP2006066901A (ja) * | 2004-07-27 | 2006-03-09 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 圧電素子 |
| JP2007003443A (ja) * | 2005-06-27 | 2007-01-11 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 異常状態検出方法およびシート状圧電センサ |
| JP2007042740A (ja) * | 2005-08-01 | 2007-02-15 | Hitachi Cable Ltd | 圧電薄膜素子 |
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