JPH11335285A - 整腸・便秘改善剤およびこれを含有する飲食物並びに動物用飼料 - Google Patents

整腸・便秘改善剤およびこれを含有する飲食物並びに動物用飼料

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JPH11335285A
JPH11335285A JP10142566A JP14256698A JPH11335285A JP H11335285 A JPH11335285 A JP H11335285A JP 10142566 A JP10142566 A JP 10142566A JP 14256698 A JP14256698 A JP 14256698A JP H11335285 A JPH11335285 A JP H11335285A
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JP
Japan
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deoxynojirimycin
mulberry
constipation
intestinal
food
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JP10142566A
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Shinzo Noda
信三 野田
Shigenobu Mizusaki
茂暢 水崎
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Toyotama Koryo Co Ltd
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Toyotama Koryo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 日常摂取することのできる食品から製する整
腸・便秘改善剤並びに整腸・便秘改善用飲食物および整
腸・便秘改善用動物飼料を提供する。 【解決手段】 1−デオキシノジリマイシンを整腸・便
秘改善剤の有効成分とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、桑科植物由来物の
新規用途に関するものである。さらに詳しく説明する
と、本発明は、1−デオキシノジリマイシンあるいは1
−デオキシノジリマイシンを含有する桑科植物から製し
た桑茶、乾燥粉砕物あるいは抽出物を有効成分とする整
腸・便秘改善剤、さらには炭水化物、乳酸菌あるいはビ
フィズス菌などを加えた整腸・便秘改善用飲食物および
動物飼料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、桑科植物に整腸作用や便秘の
予防ならびに改善効果があることは知られていない。結
腸内容の停滞時間が長くなるために糞便中の水分量が少
なくなるのが便秘であり、これには大きく分けて、習慣
性便秘、弛緩性便秘、けいれん性便秘がある。普通は、
2〜3日以上排便がない場合をいうが、実際には、排便
回数が異常に少ないとき、乾燥した便が出るとき、排便
後もいろいろ障害を訴えるときも便秘と見なされる。便
秘に伴い腹部の不快感や膨満感、腹痛、食欲不振、吐き
気、吹き出物などの直接的な症状があらわれることがあ
る。また、便秘の状態が続くと心身の不調を招いたり、
痔の最大の原因ともなる。さらに大腸ガンなどの腸内疾
患の遠因となるともいわれており、生活習慣、特に食事
と排便の習慣を改善することの必要性が指摘されてい
る。便秘は腸内フローラとも密接な関係がある。腸内細
菌の総量はおおよそ100兆個と推定され、有用菌が増
えると有害菌は減り、有用菌が減れば有害菌が増加する
など腸内のフローラはバランスがとられている。腸内フ
ローラのバランス、すなわち有用菌と有害菌の勢力関係
は健康を維持するうえで非常に重要な因子である。腸内
フローラのバランスがくずれて有害菌が増えると、便秘
などを引き起こしたり、腐敗菌による有害物質の生成が
活発となり健康を損なうことがある。腸内フローラのバ
ランスに影響を与える要因のひとつに精神的なストレス
がある。大きなストレスを受けることにより、腸の蠕動
が止まったり、胃酸などの消化液の分泌が悪くなること
が引き金となって腸内フローラのバランスがくずれるこ
とがある。都市型社会にあっては、ストレスによる腸内
フローラのバランスのくずれが人間のみならず飼育され
ているイヌ、ネコ、サル、ネズミなどをはじめとするペ
ットにも及んでいる。健康を維持するためにも腸内フロ
ーラを健全な状態に保つ、すなわち腸内フローラのバラ
ンスを整えることの必要性が指摘されている。従来、便
秘に対する処置法としては、自覚症状が現れた後に、例
えば、塩類下剤(硫酸マグネシウム、酸化マグネシウ
ム、炭酸マグネシウム、硫酸ナトリウム)、植物性下剤
(ヒマシ油などの植物油製剤、ダイオウ、アロエ、セン
ナ、カスカラサグラダなどに含まれるアントラキノン誘
導体)、フェノールフタレン誘導体(フェノバリン、ビ
サコジル、ビサキサンチン)、膨張性下剤(カルボキシ
メチルセルロース、寒天)、粘滑性下剤(流動パラフィ
ン)、コリン作動薬(ネオスチグミン)、ピコスルファ
ート、浣腸薬(グリセリン、薬用セッケン、オリーブ
油)など、既存の瀉下薬を投与することがしばしば行わ
れる。しかしながら、既存の瀉下薬の投与は、便秘の自
覚症状が現れた後に強制的に便通をなさしめるもので、
下痢様の症状を伴うことで投与された人に不快感を伴う
ことが少なくない。また、自覚症状を有しない健常者に
対して便秘予防の目的で既存の瀉下薬を日常的に使用す
ることは困難である。整腸・便秘予防あるいは改善の目
的で行われることには、食物繊維の豊富な食品を摂取す
ることがあるものの十分満足する効果を期待されるもの
は少ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点に鑑み、正
常な便通、すなわちほどよい硬さの便が毎日順調にでて
くる状態を維持し、かつ正常な便通の回復を促すことの
できる整腸・便秘改善剤の出現が望まれている。整腸・
便秘改善が日常摂取する食事によりなしうることは、身
体に対する負荷の面からみても最も望ましい方法であ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、桑茶を飲用する
ことで整腸・便秘改善効果が発現することを見い出し、
本発明をなすに至った。すなわち、本発明は桑茶に代表
される桑科植物由来の物質、特に1−デオキシノジリマ
イシンを有効成分として含有することを特徴とする整腸
・便秘改善剤である。また、これに炭水化物を含む食品
とからなる飲食物および動物飼料、さらには乳酸菌やビ
フィズス菌などを加えた飲食物および動物飼料である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明における有効成分である1−デオキシノジ
リマイシンは、植物においては桑に含まれ、桑以外の植
物にはその存在は確認されていない。本発明では1−デ
オキシノジリマイシンを必ずしも純粋に取り出して使用
する必要はなく、1−デオキシノジリマイシンを含有す
る桑科植物由来の形態、すなわち、植物をそのままの形
で、あるいは粉砕物や抽出物の形で用いても良いことは
勿論のことである。本発明で使用する原料としては、桑
科植物であれば特に限定されるものではないが、ヤマグ
ワMorus bombycis Koidzumi 、マグワMorus alba L. 、
シマグワMorus australis Poir、ロソウMorus latifoli
a Poir. 、モウコグワMorus mongolica Schneid 、クロ
ミグワMorus nigra L.、アカミグワMorus rubra L.、オ
ガサワラグワMorus boninensis Koidzumi.などを用いる
ことができ、またこれらの交配種や変種を用いることも
できる。使用する部位はなんら限定されるものではな
く、葉、枝条、若枝、樹皮、幹、根、根皮、桑椹などを
使用することができる。例えば、1−デオキシノジリマ
イシン含有の桑葉抽出物を得るには、桑葉の乾燥物に水
又は含水エタノールなどのアルコール類を加えて抽出す
る。この原料に使用する桑葉の乾燥物は、何ら限定され
るものではなく、乾燥物そのままを使用する以外に焙煎
機で焙煎した桑葉を使用することもできる。またこれら
の乾燥物を粉砕機で粉砕した粉末を使用することもでき
る。この抽出液を遠心分離器にかけて不溶物を除去し、
減圧濃縮した後、凍結乾燥することで桑葉抽出物を得る
ことができる。この抽出物中には1−デオキシノジリマ
イシンが0.4〜1重量%含まれる。次に、この抽出物
をさらに繰り返しイオン交換樹脂処理することによっ
て、結晶状の1−デオキシノジリマイシンが得られる。
さらに、本発明で使用する1−デオキシノジリマイシン
は桑科植物から抽出単離されたものに限定されるもので
はなく、化学的合成法、発酵法で得られる物質、微生物
生産物であっても使用することができる。1−デオキシ
ノジリマイシンは桑科植物に含まれる糖類似アルカロイ
ド物質であって、グルコースのピラノース環の酸素が窒
素に置き換わった基本構造を持つポリヒドロキシピロリ
ジン誘導体であり、乾燥桑葉中に0.1〜0.2重量%
含まれる。本発明において、1−デオキシノジリマイシ
ンを整腸・便秘改善剤として使用する場合、その有効量
は、1−デオキシノジリマイシンとして、1日あたり0.
001 〜2mg/kgであり、好ましくは0.02〜0.5 mg/kgで
ある。
【0006】本発明で使用する炭水化物は、通常食品に
含まれるものであり、何ら限定されるものではないが、
好ましくは二糖類以上の多糖類を用いる。1−デオキシ
ノジリマイシンあるいは1−デオキシノジリマイシンを
含有する桑科植物由来調製物と炭水化物とからなる飲食
物が整腸・便秘改善に寄与する作用機序について説明す
る。我々が飲食する食品中の炭水化物、例えば澱粉など
は唾液のプチアリン(αーアミラーゼ)の働きにより加
水分解されながら胃へと移動する。胃内でも胃液と混和
しない部分では消化が進行して約70%が加水分解され
る。胃から十二指腸へ排出されるとそこでは膵液のαー
アミラーゼによりαーリミテッドデキストリン、マルト
トリオースなどのオリゴ糖に、さらにはスクロースやマ
ルトースなどの二糖類までに分解される。分解された二
糖類は小腸に運ばれ、小腸上部の微繊毛膜表面(粘膜刷
子縁:burash border )に存在する二糖類分解酵素(α
ーグルコシダーゼ)により加水分解されてグルコース、
フラクトースなどの単糖類となり腸管壁を通して体内へ
吸収される。これが、炭水化物の消化吸収メカニズムで
ある。ところが、我々が食品と桑科植物に含まれる1−
デオキシノジリマイシンを一緒に経口摂取すると、食品
中の炭水化物は小腸まで上述の経路を経て消化され、二
糖類までに分解されるが、1−デオキシノジリマイシン
は小腸へ運ばれると小腸上皮細胞の刷子縁膜に存在する
酵素αーグルコシダーゼと結合する。1−デオキシノジ
リマイシンの結合親和性はスクロース、マルトースなど
の二糖類よりも著しく高く、競合拮抗的にこれら二糖類
と酵素との結合を阻害する。すなわち、αーグルコシダ
ーゼは二糖類を加水分解できないこととなる。従って、
大量の二糖類は、小腸で消化吸収されることなく大腸へ
と運ばれる。大腸に移動した二糖類はその一部が大腸に
存在する腸内フローラの働きによって炭酸ガスや水素ガ
スを発生したり、酪酸、プロピオン酸、乳酸や酢酸など
の有機酸を生成する。すなわち、発酵が起こる。発酵に
より発生するガスの作用だけでも腸蠕動を誘発して排便
を促すことができる。また、大腸に運ばれた大量の二糖
類は吸湿・保水性が著しく高い物質であり、これが便に
含まれることにより軟便となる。軟便状態になったとこ
ろで腸蠕動が誘発されることは、強力な排便作用を促す
こととなる。その結果として便秘の解消を引き起こすこ
ととなる。これが1−デオキシノジリマイシン及び1−
デオキシノジリマイシンを含む桑科植物由来の飲食物が
便秘改善に寄与する作用機序である。
【0007】大腸での発酵による有機酸の生成は腸内環
境を整える効果をも合わせ持つので整腸作用が発現され
ることとなる。整腸作用は、本来、腸内に生息する有用
菌と有害菌のバランスを整えることを目的とし、腸内に
生息する増加した有害菌を減少させることで有用菌が優
勢な状態になる現象が好ましいが、乳酸菌やビフィズス
菌などの有用菌を本発明の整腸・便秘改善剤や飲食物に
加えることで本発明の整腸作用を効果的に高めることも
できる。これらの作用を効果的に発現させるためには、
1−デオキシノジリマイシンあるいは1−デオキシノジ
リマイシンを含む桑茶、粉末あるいは抽出物を最初に経
口摂取し、その後に炭水化物やこれを含む食品を摂取す
ることが望ましい。しかしながら、このことに制約され
るものではなく、1−デオキシノジリマイシンやこれを
含む桑茶、粉末あるいは抽出物と炭水化物とが一体とな
った飲食物を摂取することでも効果的にこの作用を発現
させることができる。例えば、食事の際に桑茶を飲むこ
とでこれらの作用を発現するためには、食事の直前又は
食中に摂取することが効果的である。1−デオキシノジ
リマイシンあるいは1−デオキシノジリマイシンを含有
する桑科植物由来の整腸・便秘改善剤は、水溶性高分子
化合物、例えばデキストリン、CMC、アラビアガム、
ゼラチンなどの賦形剤とともに噴霧乾燥して得られる粉
末状あるいは顆粒状に成型しても好適に使用できるが、
タブレット状あるいはカプセル状にしても使用できる。
【0008】本発明の便秘改善用飲食物は、特に食品群
を指定するものではないが、例えば、パン、マカロニ、
スパゲティ、めん類などに代表される小麦粉製品、即席
めん、カップめん、レトルト・調理食品、即席スープ・
シチュー、即席みそ汁・吸い物などに代表される即席食
品、ジャム、マーマレード、煮豆、シリアル(穀物加工
品)などに代表される農産加工品、佃煮、魚肉ハム・ソ
ーセージ、水産練り製品などに代表される水産加工品、
畜肉ハム・ソーセージ、ペーストなどに代表される畜肉
加工品、乳飲料、ヨーグルト類、乳酸菌飲料、チーズ、
粉乳類、アイスクリーム、クリームなどに代表される乳
製品、醤油、味噌、ソース類、トマト加工調味料、みり
ん類、食酢類、カレーの素類、たれ類、ドレッシング
類、めんつゆ類、スパイス類、などに代表される基礎・
複合調味料、キャラメル・キャンディー、チューインガ
ム、チョコレート、クッキー・ビスケット、ケーキ・パ
イ、スナック・クラッカー、和菓子・米菓子・豆菓子、
デザート菓子などに代表される菓子類、炭酸飲料、天然
果汁、果汁飲料、果汁入り清涼飲料、果肉飲料、果粒入
り果実飲料、野菜系飲料、豆乳・豆乳飲料、コーヒー飲
料、茶飲料、粉末飲料、濃縮飲料、スポーツ飲料、栄養
・健康飲料、アルコール飲料などに代表される嗜好飲
料、アイスキャンディ、シャーベットなどに代表される
氷菓子、蜂蜜、メープルシロップ、砂糖などに代表され
る甘味料、ベビーフード、ふりかけ、お茶漬けのり、更
には乳酸菌・ビフィズス菌入り飲料、ビフィズス菌入り
ヨーグルトなどの各種健康食品などに使用することがで
きる。
【0009】本発明の便秘改善用動物飼料は、通常使用
されるペットフードは勿論のこと便秘改善用飲食物に記
載される食品群をそのまま使用することができる。ま
た、本発明の便秘改善用飲食物、便秘改善用動物飼料に
おいては、炭水化物、乳酸菌及びビフィズス菌の配合比
率は特に制限されない。
【0010】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (調製例1)桑葉(一の瀬)の乾燥粉末10kgに蒸留水
20リットルを加えて加温しながら撹拌抽出した。この
抽出液にエタノール20リットルを加えて一晩放置し、
生じた沈殿物を遠心分離により除去した後、減圧濃縮し
た。この濃縮物を凍結乾燥することによって、1.9kg
の桑葉抽出物を得た。この凍結乾燥物を10リットルの
蒸留水に溶かしてDowex50X4(H+ 型)のカラ
ムに通し、蒸留水で十分に洗浄することで酸中性部を除
去した後、1NのNH4 OH液で塩基性部を溶出した。
この塩基性部液を減圧濃縮して175gの1−デオキシ
ノジリマイシンマイシン含有桑葉抽出物を得た。この抽
出物中には、高速液体クロマトグラフィーにより13g
の1−デオキシノジリマイシンを含むことを確認した。
次に、この抽出物75gをAmberlite CG−
50(NH4+型)カラムに通し、蒸留水で溶出させ、薄
層クロマトグラフィーで確認しながら、1−デオキシノ
ジリマイシンの含まれるフラクションを集めた。溶出液
を減圧濃縮乾固した後、メタノールに溶解放置すると、
結晶(5.2g)が析出した。これを再結晶法により精
製して得られた結晶の融点(194〜195℃)、元素
組成(C6 13NO4 )、13C−核磁気共鳴スペクトル
及び質量分析データは標準品の1−デオキシノジリマイ
シンのそれと一致した。
【0011】実施例1 調製例1で得られた1−デオキシノジリマイシンと桑葉
抽出物を使用し、ラット小腸に存在するαーグルコシダ
ーゼ酵素(スクラーゼ)の活性を50%阻害するに必要
な量(IC50)を測定した。αーグルコシダーゼにはラ
ット小腸粘膜(刷子縁膜)から部分精製したスクラーゼ
酵素液を用いた。すなわち、小腸粘膜をスライドグラス
を用いて剥離し、得られた粘膜に燐酸緩衝液を加えて4
℃で5分間ホモジェネートした後、5分間超音波処理を
行った。得られた粘膜破砕液は遠心分離してその上清を
酵素液(スクラーゼ)とした。基質には5mMのショ糖
液を用い、酵素液と所定量の1−デオキシノジリマイシ
ン液又は桑葉抽出物を加えて37℃、60分間反応させ
た後、100℃、5分間の処理で反応を停止させた。反
応液中のグルコース量は生化学自動分析装置により測定
した。その結果は表1に示すように、1−デオキシノジ
リマイシン及び桑葉抽出物はスクラーゼに対して極めて
強い阻害作用を有することが判明した。
【0012】
【表1】
【0013】(調製例2)桑葉(一ノ瀬)を約1cmの幅
に裁断し、伊達式製茶機を用いて乾燥桑葉を調製した。
調製条件は次のとおりである。桑葉を蒸機で蒸し、粗揉
機で75℃、40分間、中揉機で60〜70℃、30分
間、それぞれ処理した後、透気式乾燥機で60〜70
℃、25分間乾燥した。このようにして製した乾燥桑葉
を焙煎機にて焙煎し、桑茶を調製した。
【0014】実施例2 固形飼料(日本クレア株式会社CE−2)を対照飼料と
し、これに調製例2で製した乾燥桑葉を粉砕した桑葉粉
末を10%配合した固形飼料を1群3〜4匹のウイスタ
ー系雄性ラットに与えた。飼育条件は、固形飼料と水を
自由に与えて一週間の予備飼育をした後、5週齢から実
験を行った。幼若期(3週摂餌)、成熟期(11週摂
餌)および成熟後期(20週摂餌)における糞重量と糞
中の水分量を測定した。測定値から対照飼料を与えたラ
ット群の数値を100%としたときの桑茶粉末10%含
有飼料を与えたラット群の相対値%を算出した。その結
果は表2に示すように、桑葉粉末を与えたラット群は糞
重量が重く、また水分量も多い糞を排泄し、軟便である
ことが判明した。
【0015】
【表2】
【0016】実施例3 調製例2の桑茶を成人男女92名に1日あたり3回の食
前飲用(1日あたり桑茶3〜5g相当)を1月間継続に
対して、健康への影響についてアンケート調査を行っ
た。その結果、92名中37名、4割の人が何らかの便
秘改善効果を認めたと回答した。このアンケート調査で
は便秘症の有無についての質問項目が欠けていることを
考慮すると、桑茶には非常に高い確率で便秘改善効果を
有することが判明した。
【0017】
【表3】
【0018】実施例4 固形飼料(日本クレア株式会社CE−2)を対照とし、
これに調製例2で製した乾燥桑葉を粉砕した桑葉粉末を
5%配合した固形飼料を1群7匹のウイスター系雄性ラ
ットに与えた。実験開始時および開始5週間後のラット
便を滅菌希釈液(KH2PO4、4.5 g:Na2HPO4 、6.0 g:
L-システイン・HCl ・ H2O 、5 g:Tween80 、0.5 g:Agar、
1.0 g/ l)を加えて10倍乳剤とした後、同様の希釈
液により10-7までの10倍段階希釈系列試料を調製し
た。培地には、Deoxycholate hydrogen sulfide lactos
e (DHL )、Trypticase soy(TS)、Glucose-blood li
ver (BL)、Eggerth-Gagnon(EG)、Bifidobacterium
selective (BS)、Lactobacillus selective (LBS
)、Mannit salt (MS)、Poteto dextrose (P )の
各寒天培地を用いて培養し、その菌数を測定した。その
結果は表4に示すように、桑葉粉末を添加した飼料を摂
食したラットの腸内フローラは、有用菌であるLactobac
illus を減少することなく有害菌であるBacteroides 、
Eubacterium とClostridium を減少させることを認め、
桑葉は食品素材として腸内フローラの改善に有効である
ことが判明した。
【0019】
【表4】
【0020】実施例5 固形飼料(日本クレア株式会社CE−2)に市販の乳酸
菌乾燥物を1%と調製例2の桑葉から調製した桑葉粉末
を2.5%を配合した飼料を1群7匹のウイスター系雄
性ラットに与え、実施例4の方法に準じて腸内フローラ
形成菌の菌数を測定した。その結果は表5に示すよう
に、乳酸菌を添加した飼料においてもLactobacillus を
減少することなくBacteroides 、Eubacterium とClostr
idium を減少させることが判明した。
【0021】
【表5】
【0022】実施例6 桑葉乾燥粉砕物あるいは抽出物を配合した下記するビス
ケット、チューインガム、チョコレート、キャンディ
ー、およびマルベリー飲料を常法によって製造した。い
ずれの飲食物も異味等は感じられなかった。 [ビスケット] 砂糖 175重量部 無塩バター 150 〃 全卵 150 〃 小麦粉 500 〃 香料 適量 桑葉粉砕物 25 〃 ────────────────── 合計 1000 〃 [チューインガム] ガムベース 200重量部 砂糖 550 〃 ブドウ糖 80 〃 水飴 145 〃 グリセリン 5 〃 香料 適量 桑葉抽出物 20 〃 ──────────────── 合計 1000 〃 [チョコレート] カカオマス 440重量部 砂糖 430 〃 カカオバター 110 〃 レシチン 適量 香料 適量 桑葉抽出物 20 〃 ──────────────── 合計 1000 〃 [キャンディー] グラニュー糖 540重量部 水飴 440 〃 水 少量 酸味料 適量 香料 適量 着色料 適量 桑葉抽出物 20 〃 ──────────────── 合計 1000 〃 [マルベリー飲料] 転化糖 77 重量部 砂糖 65 〃 マルベリー果汁 40 〃 酸味料 1 〃 香料 1 〃 ビタミンC 0.5 〃 ────────────────── 桑葉抽出物 5 〃 水を加えて1000重量部とする。
【0023】[ビフィズス菌入りヨーグルト] ヨーグルト(ブルガリアタイプ) 450重量部 水 200 〃 安定剤 4 〃 粉糖 45 〃 マルベリー果汁 286 〃 香料 適量 ビフィズス菌末 適量 桑葉抽出物 15 〃 ──────────────────────── 合計 1000 〃 実施例7 桑葉抽出物を配合した下記するドライドッグフードを常
法によって製造した。これを柴犬に与えたところ、食い
つきには市販ペットフードとなんら変わることはなかっ
た。 小麦粉 150重量部 トウモロコシ 150 〃 脱脂大豆 150 〃 蒸煮カツオ血合肉 220 〃 蒸煮マグロ血合肉 200 〃 鳥肉 100 〃 ビタミン・ミネラルミックス 10 〃 燐酸カルシウム 10 〃 桑葉抽出物 10 〃 ──────────────────────── 合計 1000 〃
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年6月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (調製例1)桑葉(一の瀬)の乾燥粉末10kgに蒸留水
20リットルを加えて加温しながら撹拌抽出した。この
抽出液にエタノール20リットルを加えて一晩放置し、
生じた沈殿物を遠心分離により除去した後、減圧濃縮し
た。この濃縮物を凍結乾燥することによって、1.9kg
の桑葉抽出物を得た。この凍結乾燥物を10リットルの
蒸留水に溶かしてDowex50X4(H+ 型)のカラ
ムに通し、蒸留水で十分に洗浄することで酸中性部を除
去した後、1NのNH4 OH液で塩基性部を溶出した。
この塩基性部液を減圧濃縮して175gの1−デオキシ
ノジリマイシン含有桑葉抽出物を得た。この抽出物中に
は、高速液体クロマトグラフィーにより13gの1−デ
オキシノジリマイシンを含むことを確認した。次に、こ
の抽出物75gをAmberlite CG−50(N
4+型)カラムに通し、蒸留水で溶出させ、薄層クロマ
トグラフィーで確認しながら、1−デオキシノジリマイ
シンの含まれるフラクションを集めた。溶出液を減圧濃
縮乾固した後、メタノールに溶解放置すると、結晶
(5.2g)が析出した。これを再結晶法により精製し
て得られた結晶の融点(194〜195℃)、元素組成
(C6 13NO4 )、13C−核磁気共鳴スペクトル及び
質量分析データは標準品の1−デオキシノジリマイシン
のそれと一致した。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】実施例4 固形飼料(日本クレア株式会社CE−2)を対照とし、
これに調製例2で製した乾燥桑葉を粉砕した桑葉粉末を
5%配合した固形飼料を1群7匹のウイスター系雄性ラ
ットに与えた。実験開始時および開始5週間後のラット
便滅菌希釈液(KH2PO4、4.5 g:Na2HPO4 、6.0 g:
L-システイン・HCl ・ H2O 、5 g:Tween80 、0.5 g:Agar、
1.0 g/ l)を加えて10倍乳剤とした後、同様の希釈
液により10-7までの10倍段階希釈系列試料を調製し
た。培地には、Deoxycholate hydrogen sulfide lactos
e (DHL )、Trypticase soy(TS)、Glucose-blood li
ver (BL)、Eggerth-Gagnon(EG)、Bifidobacterium
selective (BS)、Lactobacillus selective (LBS
)、Mannit salt (MS)、Poteto dextrose (P )の
各寒天培地を用いて培養し、その菌数を測定した。その
結果は表4に示すように、桑葉粉末を添加した飼料を摂
食したラットの腸内フローラは、有用菌であるLactobac
illus を減少することなく有害菌であるBacteroides 、
Eubacterium とClostridium を減少させることを認め、
桑葉は食品素材として腸内フローラの改善に有効である
ことが判明した。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A23L 1/30 A23L 1/30 B A61K 35/78 ACQ A61K 35/78 ACQD // A21D 13/08 A21D 13/08 A23C 9/123 A23C 9/123 A23G 1/00 A23G 1/00 3/00 101 3/00 101 A23L 2/52 A23L 2/38 C 2/38 C07D 211/44 C07D 211/44 A23L 2/00 F

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1−デオキシノジリマイシンを有効成分
    とすることを特徴とする整腸・便秘改善剤。
  2. 【請求項2】 1−デオキシノジリマイシンを含有する
    桑科植物から製した桑茶からなることを特徴とする整腸
    ・便秘改善剤。
  3. 【請求項3】 1−デオキシノジリマイシンを含有する
    桑科植物の乾燥粉砕物からなることを特徴とする整腸・
    便秘改善剤。
  4. 【請求項4】 1−デオキシノジリマイシンを含有する
    桑科植物の抽出物からなることを特徴とする整腸・便秘
    改善剤。
  5. 【請求項5】 1−デオキシノジリマイシン、1−デオ
    キシノジリマイシンを含有する桑科植物から製した桑
    茶、1−デオキシノジリマイシンを含有する桑科植物の
    乾燥粉砕物及び1−デオキシノジリマイシンを含有する
    桑科植物の抽出物から選択される1種あるいは2種以上
    の物質と炭水化物とを含有することを特徴とする整腸・
    便秘改善用飲食物。
  6. 【請求項6】 1−デオキシノジリマイシン、1−デオ
    キシノジリマイシンを含有する桑科植物から製した桑
    茶、1−デオキシノジリマイシンを含有する桑科植物の
    乾燥粉砕物及び1−デオキシノジリマイシンを含有する
    桑科植物の抽出物から選択される1種あるいは2種以上
    の物質と炭水化物と乳酸菌及びビフィズス菌から選択さ
    れる1種あるいは2種の菌とを含有することを特徴とす
    る整腸・便秘改善用飲食物。
  7. 【請求項7】 1−デオキシノジリマイシン、1−デオ
    キシノジリマイシンを含有する桑科植物から製した桑
    茶、1−デオキシノジリマイシンを含有する桑科植物の
    乾燥粉砕物及び1−デオキシノジリマイシンを含有する
    桑科植物の抽出物から選択される1種あるいは2種以上
    の物質と炭水化物とを含有することを特徴とする整腸・
    便秘改善用動物飼料。
  8. 【請求項8】 1−デオキシノジリマイシン、1−デオ
    キシノジリマイシンを含有する桑科植物から製した桑
    茶、1−デオキシノジリマイシンを含有する桑科植物の
    乾燥粉砕物及び1−デオキシノジリマイシンを含有する
    桑科植物の抽出物から選択される1種あるいは2種以上
    の物質と炭水化物と乳酸菌及びビフィズス菌から選択さ
    れる1種あるいは2種の菌とを含有することを特徴とす
    る整腸・便秘改善用動物飼料。
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