JPH11335518A - ポリアセタ―ル樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

ポリアセタ―ル樹脂組成物およびその製造方法

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JPH11335518A
JPH11335518A JP11057626A JP5762699A JPH11335518A JP H11335518 A JPH11335518 A JP H11335518A JP 11057626 A JP11057626 A JP 11057626A JP 5762699 A JP5762699 A JP 5762699A JP H11335518 A JPH11335518 A JP H11335518A
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JP
Japan
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polyacetal resin
resin composition
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parts
group
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Application number
JP11057626A
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English (en)
Inventor
Hatsuhiko Harashina
初彦 原科
Hayato Kurita
早人 栗田
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Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリアセタール樹脂の熱安定性及び成形安定
性を改善し、ホルムアルデヒドの発生を抑制する。 【解決手段】 ポリアセタール樹脂100重量部に対し
て環状窒素含有化合物0.01〜10重量部程度を添加
する。環状窒素含有化合物には、−NR1 C(=NH)
NR2 C(=X1 )−(ここで、R1 及びR2 は、同一
又は異なって、水素原子、アルキル基、又はアシル基を
示し、X1 は、酸素原子、硫黄原子、又はイミノ基を示
す。)を環の構成単位として含む環状窒素含有化合物が
含まれる。ポリアセタール樹脂には酸化防止剤を添加し
てもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホルムアルデヒド
発生量が著しく抑制され、成形加工性に優れたポリアセ
タール樹脂組成物及びその製造方法、並びに前記樹脂組
成物で成形したポリアセタール樹脂成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアセタール樹脂は、機械的性質、耐
疲労性、耐摩擦・摩耗性、耐薬品性及び成形性に優れて
いるため、自動車部品、電気・電子機器部品、その他の
精密機械部品、建材・配管部材、生活・化粧用部品、医
用部品などの分野において広く利用されている。しかし
ながら、用途の拡大、多様化に伴い、その品質に対する
要求はより高度化する傾向を示している。
【0003】ポリアセタール樹脂に要求される特性とし
て、押出又は成形工程などの加工工程における機械的強
度が低下しないこと、金型への付着物(モールドデポジ
ット)が発生しないこと、長期加熱条件下(ヒートエー
ジング)における機械的物性が低下しないこと、成形品
のシルバーストリークやボイドなどの成形不良が生じな
いことなどが挙げられる。これらの現象の重要因子の1
つに加熱時のポリマーの分解が挙げられる。特に、ポリ
アセタール樹脂は、その化学構造から本質的に、加熱酸
化雰囲気下、酸性やアルカリ性条件下では容易に分解さ
れやすい。そのため、ポリアセタール樹脂の本質的な課
題として、熱安定性が高く、成型加工過程又は成形品か
らのホルムアルデヒドの発生を抑制することが挙げられ
る。ホルムアルデヒドは化学的に活性であり、酸化によ
りギ酸となり耐熱性に悪影響を及ぼしたり、電気・電子
機器の部品などに用いると、金属製接点部品が腐蝕した
り有機化合物の付着により変色し、接点不良を生じる。
さらにホルムアルデヒド自体が、部品組立工程での作業
環境や最終製品の使用周辺の生活環境を汚染する。
【0004】化学的に活性な末端を安定化するため、ホ
モポリマーについては、重合体の末端をアセチル化など
によりエステル化する方法、コポリマーについては、重
合時にトリオキサンと環状エーテル、環状ホルマールな
どの隣接炭素結合を有するモノマーとを共重合した後、
不安定な末端部分を分解除去して不活性な安定末端とす
る方法などが知られている。しかしながら、加熱時には
ポリマーの主鎖部分での解裂分解も起こり、その防止に
は、上記処理のみでは対処できず、実用的には酸化防止
剤及びその他の安定剤の添加が必須とされている。
【0005】しかし、これらの安定剤を配合しても、ポ
リアセタール樹脂の分解を完全に抑制することは困難で
あり、実際には組成物を調製するための押出や成形工程
での溶融加工の際、押出機や成形機のシリンダー内で熱
や酸素の作用を受け、主鎖の分解や充分に安定化されて
いない末端からホルムアルデヒドが発生し、押出成形加
工時に作業環境を悪化させる。また、長時間にわたり成
形を行なうと、金型に微粉状物、タール状物が付着し
(モールドデポジット)、作業効率を低下させるととも
に、成形品の表面状態を低下させる最大要因の1つとな
っている。さらに、ポリマー分解により機械的強度の低
下、樹脂の変色が生じる。このような点から、ポリアセ
タール樹脂については、より効果的な安定化処方を求め
て多大な努力が続けられている。
【0006】ポリアセタール樹脂に添加される酸化防止
剤としては、立体障害を有するフェノール化合物(ヒン
ダードフェノール)、立体障害を有するアミン化合物
(ヒンダードアミン)が知られており、その他の安定剤
として、メラミン誘導体、アミジン化合物、アルカリ金
属水酸化物やアルカリ土類金属水酸化物、有機又は無機
酸塩などが使用されている。また、通常、酸化防止剤は
他の安定化剤と組み合わせて用いられる。しかし、この
ような添加剤を用いても、ポリアセタール樹脂に対して
高い安定性を付与することは困難である。
【0007】特公昭55−50502号公報及び特開平
6−73267号公報には、メラミンとホルムアルデヒ
ドとの重縮合による高分子量化メラミン誘導体を用いる
ことにより、熱安定性を向上させ、モールドデポジット
とブルーミング性を改善することが提案されている。し
かし、高分子量化メラミン誘導体を用いても、未だホル
ムアルデヒドの生成を顕著に抑制することが困難であ
る。
【0008】特開昭48−88136号公報には、ポリ
アセタールの熱安定性及び抗酸化性を改善するため、フ
ェノール化合物と、ヒダントイン及びその誘導体などの
窒素含有化合物とで構成された安定化剤を含むポリアセ
タール組成物が開示されている。しかし、ヒダントイン
化合物を添加しても、ポリアセタール樹脂からのホルム
アルデヒド発生量を極めて低いレベルに維持することが
困難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ポリアセタール樹脂の熱安定性、特に成形加工時の
溶融安定性を改善できる樹脂組成物およびその製造方
法、並びに成形品を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、少量の添加でホルム
アルデヒドの生成を著しく抑制でき、作業環境を改善で
きるポリアセタール樹脂組成物およびその製造方法、並
びに成形品を提供することにある。
【0011】本発明のさらに他の目的は、過酷な条件下
であってもホルムアルデヒドの生成を抑制して、金型へ
の分解物などの付着、成形品からの分解物の浸出や成形
品の熱劣化を抑制できるとともに成形品の品質を向上
し、成形性を改善できるポリアセタール樹脂組成物およ
びその製造方法、並びに成形品を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため、ポリアセタール樹脂の安定剤に関し
て一連の窒素含有化合物の探索検討を行なった結果、特
定の化学構造を有する窒素含有化合物が、ポリアセター
ル樹脂の安定剤、特に加工時の安定剤として顕著な効果
を有することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明のポリアセタール樹脂組
成物は、ポリアセタール樹脂と環状窒素含有化合物とで
構成されている。前記環状窒素含有化合物は、−NR1
C(=NH)NR2 C(=X1 )−(R1 及びR2 は、
同一又は異なって、水素原子、アルキル基、又はアシル
基を示し、X1 は、酸素原子、硫黄原子、又はイミノ基
を示す。)を環の構成単位として含んでいる。前記環状
窒素含有化合物の使用量は、例えば、ポリアセタール樹
脂100重量部に対して0.01〜10重量部程度であ
る。前記組成物は、さらに酸化防止剤を含んでいてもよ
い。
【0014】本発明の方法では、ポリアセタール樹脂
と、特定の構造を有する環状窒素含有化合物とを混合す
ることにより、熱安定性及び加工安定性が改善されたポ
リアセタール樹脂組成物を製造する。さらに、本発明に
は、前記ポリアセタール樹脂組成物で構成された成形品
も含まれる。
【0015】なお、本明細書において、「第2の窒素含
有化合物」とは、前記環状窒素含有化合物以外の窒素含
有化合物をいう。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の樹脂組成物は、ポリアセ
タール樹脂と、環状窒素含有化合物とで構成されてい
る。
【0017】ポリアセタール樹脂とは、オキシメチレン
基(−CH2 O−)を主たる構成単位とする高分子化合
物であり、ポリアセタールホモポリマー(例えば、米国
デュポン社製,商品名「デルリン」、旭化成(株)製、
商品名「テナック4010」など)、オキシメチレン基
以外に他のコモノマー単位を含有するポリアセタールコ
ポリマー(例えば、ポリプラスチックス(株)製,商品
名「ジュラコン」など)が含まれる。コポリマーにおい
て、コモノマー単位には、炭素数2〜6程度(好ましく
は炭素数2〜4程度)のオキシアルキレン単位(例え
ば、オキシエチレン基(−CH2 CH2 O−)、オキシ
プロピレン基、オキシテトラメチレン基など)が含まれ
る。コモノマー単位の含有量は、少量、例えば、ポリア
セタール樹脂全体に対して、0.01〜20モル%、好
ましくは0.03〜10モル%(例えば、0.05〜5
モル%)、さらに好ましくは0.1〜5モル%程度の範
囲から選択できる。
【0018】ポリアセタールコポリマーは、二成分で構
成されたコポリマー、三成分で構成されたターポリマー
などであってもよい。ポリアセタールコポリマーは、ラ
ンダムコポリマーの他、ブロックコポリマー、グラフト
コポリマーなどであってもよい。また、ポリアセタール
樹脂は、線状のみならず分岐構造であってもよく、架橋
構造を有していてもよい。さらに、ポリアセタール樹脂
の末端は、例えば、酢酸、プロピオン酸などのカルボン
酸又はそれらの無水物とのエステル化などにより安定化
してもよい。ポリアセタールの重合度、分岐度や架橋度
も特に制限はなく、溶融成形可能であればよい。
【0019】前記ポリアセタール樹脂は、例えば、ホル
ムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ドなどのアルデヒド類、トリオキサン、エチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド、1,3−ジオキソラン、
ジエチレングリコールホルマール、1,4−ブタンジオ
ールホルマールなどの環状エーテルや環状ホルマールを
重合することにより製造できる。
【0020】本発明の特色は、特定の化学構造を有する
環状窒素含有化合物を添加することにより、ポリアセタ
ール樹脂の熱安定性、及び加工安定性を向上させ、ホル
ムアルデヒドの発生を著しく抑制する点にある。前記環
状窒素含有化合物を用いると、従来の安定剤をはるかに
凌駕する安定化効果が発現し、熱安定性及び加工性に優
れたポリアセタール樹脂組成物を得ることができる。
【0021】環状窒素含有化合物は、式(1)−NR1
C(=NH)NR2 C(=X1)−で表わされる環状構
成単位を有している。このような環状窒素含有化合物と
しては、下記式(1a)〜(1f)で表わされる化合物
が含まれる。
【0022】
【化2】
【0023】(式中、R1 、R2 、及びR5 は、同一又
は異なって、水素原子、アルキル基、又はアシル基を示
し、R3 及びR4 は、同一又は異なって、水素原子、ア
ルキル基、エステル基、又はアミノ基を示し、X1 、X
2 、及びX3 は、同一又は異なって、酸素原子、硫黄原
子、又はイミノ基を示す。) 前記式において、R1 〜R5 で表わされるアルキル基と
しては、C1-4 アルキル基、特にメチル基又はエチル基
が例示できる。R1 、R2 及びR5 で表わされるアシル
基としては、C1-4 アシル基、特にホルミル基、アセチ
ル基、又はプロピオニル基などが例示できる。R3及び
4で表されるエステル基としては、アシルオキシ基
(C2-5アシルオキシ基)、アルコキシカルボニル基
(C1-4アルコキシ−カルボニル基)などが例示でき
る。R3及びR4で表されるアミノ基は、アルキル基(メ
チル基などのC1-4アルキル基など)やアシル基(アセ
チル基などのC1-4アシル基など)などで置換されてい
てもよい。また、X1 、X2 、及びX3 は、酸素原子、
硫黄原子、及びイミノ基(NH)より選択される置換基
であり、特に、酸素原子又はイミノ基が好ましい。
【0024】環を構成する窒素原子の数については、2
個以上(2〜4個)が好ましく、2〜3個が特に好まし
い。環状窒素含有化合物としては、前記構造を有する限
り、環状化合物であればよく、複素環の大きさには特に
影響されないが、5員環化合物又は6員環化合物が好ま
しい。これらの環状窒素含有化合物は、単独で用いても
よく、又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0025】好ましい窒素含有化合物には、5員環窒素
含有化合物として、前記式(1a)及び(1b)で表わ
されるような2個の窒素原子を環骨格に含む化合物、又
は前記式(1c)で表わされるような3個の窒素原子を
環骨格に含む化合物が含まれる。式(1a)の構造を有
する化合物には、グリコシアミジン又はその誘導体(例
えば、グリコシアミジン、チオグリコシアミジン、クレ
アチニン、4−メチルグリコシアミジン、4,4−グリ
コシアミジンなど)などが含まれる。式(1b)の構造
を有する化合物には、オキサリルグアニジン又はその構
造と類似の環状グアニジン(例えば、オキサリルグアニ
ジン、2,4−ジイミノパラバン酸、2,4,5−トリ
イミノパラバン酸など)などが含まれ、また、式(1
c)の構造を有する化合物には、ウラゾールの2つのオ
キソ基(=O)のうち、少なくとも1つのオキソ基をイ
ミノ基(=NH)で置換した化合物(例えば、イミノウ
ラゾール、イミノチオウラゾール、グアナジンなど)な
どが含まれる。
【0026】好ましい6員環窒素含有化合物には、前記
式(1d)のような3個の窒素原子を環構成単位として
有する化合物、あるいは前記式(1e)又は(1f)で
表わされるような2個の窒素原子を環構成単位として有
する化合物が挙げられる。式(1d)の構造を有する化
合物として、イソシアヌル酸イミド又はその誘導体(例
えば、イソアンメリド、イソアンメリン、又はこれらの
N置換体など)などが含まれ、式(1e)の構造を有す
る化合物としては、例えば、マロニルグアニジン、タル
トロニルグアニジンなどの環状グアニジン又はその誘導
体などが挙げられる。式(1f)の構造を有する化合物
には、メソキサリルグアニジンなどの環状グアニジン化
合物が含まれる。これらの環状窒素含有化合物は、単独
で又は2種以上組み合わせて使用できる。
【0027】前記環状窒素含有化合物の中では、式(1
a)又は(1d)で表わされる化合物が好ましく、グリ
コシアミジン又はその誘導体などのグリコシアミジン類
(特に、クレアチニンなど)、あるいはイソシアヌル酸
イミド又はその誘導体が特に好ましい。
【0028】前記環状窒素含有化合物の添加量は、例え
ば、ポリアセタール樹脂100重量部に対して0.01
〜10重量部(例えば、0.01〜5重量部)、好まし
くは0.02〜5重量部、さらに好ましくは0.03〜
2.5重量部程度であり、0.03〜1.5重量部(例
えば、0.1〜1.5重量部)程度であってもホルムア
ルデヒドの生成を顕著に抑制できる。
【0029】前記環状窒素含有化合物は、それ単独であ
ってもポリアセタール樹脂に対して顕著な安定性を付与
できるが、酸化防止剤、第2の窒素含有化合物、アルカ
リ又はアルカリ土類金属化合物(特に、有機カルボン酸
金属塩、金属酸化物、金属炭酸塩、金属無機酸塩)など
と組み合わせて使用してもよい。
【0030】酸化防止剤には、例えば、フェノール系
(ヒンダードフェノール類など)、アミン系、リン系、
イオウ系、ヒドロキノン系、キノリン系酸化防止剤など
が含まれる。
【0031】フェノール系酸化防止剤には、ヒンダード
フェノール類、例えば、2,2′−メチレンビス(4−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−メチ
レンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,
4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラキス
[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビ
ス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]、n−オクタデシル−3
−(4′,5′−ジ−t−ブチルフェノール)プロピオ
ネート、n−オクタデシル−3−(4′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−t−ブチルフェノール)プロピオネー
ト、ステアリル−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェノール)プロピオネート、ジステアリル
−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホ
スホネート、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−
5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフ
ェニルアクリレート、N,N′−ヘキサメチレンビス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシ
ンナマミド)、3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブ
チル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオ
ニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、
4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒド
ロキシ−5−t−ブチルフェノール)ブタンなどが含ま
れる。
【0032】アミン系酸化防止剤には、ヒンダードアミ
ン類、例えば、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、4−フェノキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)オギサレ
ート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)マロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)アジペート、ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、
ビス(1,,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペ
リジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)テレフタレート、1,2−ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキ
シ)エタン、フェニル−1−ナフチルアミン、フェニル
−2−ナフチルアミン、N,N′−ジフェニル−1,4
−フェニレンジアミン、N−フェニル−N′−シクロヘ
キシル−1,4−フェニレンジアミンなどが含まれる。
【0033】リン系酸化防止剤には、例えば、トリイソ
デシルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリ
スノニルフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシル
ホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、
2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニ
ル)オクチルホスファイト、4,4′−ブチリデンビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェニル)ジトリデシル
ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−メチ
ルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−
アミルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチ
ルフェニル)ホスファイト、ビス(2−t−ブチルフェ
ニル)フェニルホスファイト、トリス[2−(1,1−
ジメチルプロピル)−フェニル]ホスファイト、トリス
[2,4−(1,1−ジメチルプロピル)−フェニル]
ホスファイト、トリス(2−シクロヘキシルフェニル)
ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−フェニル
フェニル)ホスファイトなどのホスファイト化合物;及
びトリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、ト
リブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、
ジフェニルビニルホスフィン、アリルジフェニルホスフ
ィン、トリフェニルホスフィン、メチルフェニル−p−
アニシルホスフィン、p−アニシルジフェニルホスフィ
ン、p−トリルジフェニルホスフィン、ジ−p−アニシ
ルフェニルホスフィン、ジ−p−トリルフェニルホスフ
ィン、トリ−m−アミノフェニルホスフィン、トリ−
2,4−ジメチルフェニルホスフィン、トリ−2,4,
6−トリメチルフェニルホスフィン、トリ−o−トリル
ホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−p−
トリルホスフィン、トリ−o−アニシルホスフィン、ト
リ−p−アニシルホスフィン、1,4−ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)ブタンなどのホスフィン化合物などが含
まれる。
【0034】ヒドロキノン系酸化防止剤には、例えば、
2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノンなどが含まれ、キ
ノリン系酸化防止剤には、例えば、6−エトキシ−2,
2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンなどが
含まれ,イオウ系酸化防止剤には、例えば、ジラウリル
チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネ
ートなどが含まれる。
【0035】これらの酸化防止剤は1種又は2種以上併
用することができる。好ましい酸化防止剤には、フェノ
ール系酸化防止剤(特に、ヒンダードフェノール類)な
どが含まれる。ヒンダードフェノール類の中でも、特
に、例えば、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]などのC2-10アルキレンジオール−ビ
ス[3−(3,5−ジ−分岐C3-6 アルキル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート];例えば、トリエチ
レングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]など
のジ又はトリオキシC2-4 アルキレンジオール−ビス
[3−(3,5−ジ−分岐C3-6 アルキル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート];例えば、グリセリン
トリス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]などのC3-8 アルキレン
トリオール−ビス[3−(3,5−ジ−分岐C3-6 アル
キル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート];例
えば、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]などのC4-8 アルキレンテトラオールテトラキ
ス[3−(3,5−ジ−分岐C3-6アルキル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]などが好ましい。
【0036】これらの酸化防止剤は単独で、又は二種以
上使用できる。酸化防止剤の含有量は、例えば、ポリア
セタール樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量
部、好ましくは0.05〜2.5重量部、特に0.1〜
1重量部程度の範囲から選択できる。
【0037】第2の窒素含有化合物には、低分子化合物
や高分子化合物(窒素含有樹脂)が含まれる。窒素含有
低分子化合物としては、例えば、モノエタノールアミ
ン,ジエタノールアミンなどの脂肪族アミン,芳香族ア
ミン類(o−トルイジン,p−トルイジン,p−フェニ
レンジアミンなどの芳香族第2級アミン又は第3級アミ
ン)、アミド化合物(マロンアミド,イソフタル酸ジア
ミドなどの多価カルボン酸アミド,p−アミノベンズア
ミドなど)、ヒドラジン又はその誘導体(ヒドラジン、
ヒドラゾン、多価カルボン酸ヒドラジドなどのヒドラジ
ドなど)、尿素類(尿素、エチレン尿素、チオ尿素又は
それらの誘導体)、ポリアミノトリアジン類(グアナミ
ン,アセトグアナミン,ベンゾグアナミンなどのグアナ
ミン類又はそれらの誘導体、メラミン又はその誘導
体)、ウラシル又はその誘導体(ウラシル,ウリジンな
ど)、シトシン又はその誘導体(シトシン,シチジンな
ど)などが例示できる。
【0038】第2の窒素含有樹脂としては、例えば、ホ
ルムアルデヒドとの反応により生成するアミノ樹脂(尿
素樹脂、チオ尿素樹脂、グアナミン樹脂,メラミン樹
脂,グアニジン樹脂などの縮合樹脂、尿素−メラミン樹
脂、尿素−ベンゾグアナミン樹脂、フェノール−メラミ
ン樹脂,ベンゾグアナミン−メラミン樹脂,芳香族ポリ
アミン−メラミン樹脂などの共縮合樹脂など)、芳香族
アミン−ホルムアルデヒド樹脂(アニリン樹脂など)、
ポリアミド樹脂(例えば、ナイロン3,ナイロン6,ナ
イロン66,ナイロン11,ナイロン12,ナイロンM
XD6,ナイロン4−6,ナイロン6−10,ナイロン
6−11,ナイロン6−12,ナイロン6−66−61
0などの単独又は共重合ポリアミド、メチロール基やア
ルコキシメチル基を有する置換ポリアミドなど)、ポリ
エステルアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリルアミ
ド、ポリアミノチオエーテルなどが例示できる。
【0039】好ましい第2の窒素含有化合物には、尿素
類(尿素又はその誘導体)、ポリアミノトリアジン類
(メラミン又はその誘導体)、窒素含有樹脂(尿素樹
脂、メラミン樹脂などのアミノ樹脂、ポリアミド樹脂な
ど)が含まれる。特にメラミン,アミノ樹脂(メラミン
樹脂など),ポリアミド樹脂が好ましく、アミノ樹脂、
なかでも架橋アミノ樹脂が好ましい。さらには、メラミ
ン樹脂(メラミン−ホルムアルデヒド樹脂)、特に架橋
メラミン樹脂が好ましい。
【0040】前記第2の窒素含有化合物は、単独で又は
2種以上を組み合わせて使用でき、その使用量は、例え
ば、ポリアセタール樹脂100重量部に対して、0.0
1〜5重量部、好ましくは0.05〜2.5重量部(特
に0.1〜1重量部)程度の範囲から選択できる。
【0041】アルカリ又はアルカリ土類金属化合物とし
ては、アルカリ金属(ナトリウム、カリウムなど)又は
アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウムなど)と
有機カルボン酸との塩;CaO、MgOなどの金属酸化
物;CaCO3 、MgCO3などの金属炭酸塩;アルカ
リ金属(ナトリウム、カリウムなど)又はアルカリ土類
金属(カルシウム、マグネシウムなど)とホウ酸やリン
酸との塩などの金属無機酸塩などが例示できる。
【0042】前記カルボン酸金属塩を構成するカルボン
酸としては、炭素数1〜36程度の飽和又は不飽和脂肪
族カルボン酸などが使用できる。また、これらの脂肪族
カルボン酸はヒドロキシル基を有していてもよい。
【0043】前記飽和脂肪族カルボン酸としては、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カ
プリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグノセリ
ン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、セロプラ
スチン酸などの飽和C1-36モノカルボン酸や、シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸などの飽和C3-36
ジカルボン酸、トリカルバリル酸、ブタントリカルボン
酸などの飽和C6-36トリカルボン酸などの多価カルボン
酸、又はこれらのオキシ酸(例えば、乳酸、ヒドロキシ
酪酸、ヒドロキシラウリン酸、ヒドロキシパルミチン
酸、ヒドロキシステアリン酸、リンゴ酸、クエン酸な
ど)などが例示できる。
【0044】前記不飽和脂肪族カルボン酸としては、ウ
ンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン
酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビン酸、リノール
酸、リノレン酸、アラキドン酸などの不飽和C3-36カル
ボン酸又はこれらのオキシ酸(例えば、プロピオール
酸、ステアロール酸など)などが例示できる。
【0045】前記アルカリ又はアルカリ土類金属化合物
は、単独又は二種以上組合せて使用でき、その割合は、
例えば、ポリアセタール樹脂100重量部に対して、
0.001〜10重量部、好ましくは0.001〜5重
量部(特に0.001〜2重量部)程度の範囲から選択
できる。
【0046】前記酸化防止剤、前記第2の窒素含有化合
物、及びアルカリ又はアルカリ土類金属化合物は、それ
ぞれ組み合わせて使用してもよい。さらに、環状窒素含
有化合物(A)と、酸化防止剤及び/又は第2の窒素含
有化合物(B)との割合(重量比)は、例えば、前者
(A)/後者(B)=0.01/1〜10/1、好まし
くは0.1/1〜10/1(例えば、0.2/1〜10
/1)、さらに好ましくは0.3/1〜10/1(例え
ば、0.5/1〜5/1)程度の範囲から選択できる。
特に、環状窒素含有化合物の割合が多くなると、ホルム
アルデヒドの生成量を大きく改善できる。
【0047】このような割合の成分(A)及び(B)の
総量は、通常、ポリアセタール樹脂100重量部に対し
て0.05〜15重量部、好ましくは0.1〜10重量
部、さらに好ましくは0.1〜5重量部(例えば、0.
1〜3重量部)程度である。
【0048】本発明のポリアセタール樹脂組成物には、
必要に応じて各種添加剤、例えば、染料及び顔料を含む
着色剤、離型剤、核剤、帯電防止剤、難燃剤、界面活性
剤、各種ポリマー、充填剤などを1種又は2種以上組み
合わせて添加してもよい。
【0049】本発明のポリアセタール樹脂組成物は、粉
粒状混合物や溶融混合物であってもよく、ポリアセター
ル樹脂と環状窒素含有化合物とを慣用の方法で混合する
ことにより調製できる。例えば、各成分を混合して、
一軸又は二軸の押出機により混練して押出してペレット
を調製した後、成形する方法、一旦組成の異なるペレ
ット(マスターバッチ)を調製し、そのペレットを所定
量混合(希釈)して成形に供し、所定の組成の成形品を
得る方法、ポリアセタール樹脂のペレットに捕捉剤を
散布などにより付着させた後、成形し、所定の組成の成
形品を得る方法などが採用できる。また、成形品に用い
られる組成物の調製において、基体であるポリアセター
ル樹脂の粉粒体(例えば、ポリアセタール樹脂の一部又
は全部を粉砕した粉粒体)と他の成分(環状窒素含有化
合物など)とを混合して溶融混練すると、添加物の分散
を向上させるのに有利である。
【0050】本発明のポリアセタール樹脂組成物は、成
型加工(特に溶融成型加工)工程において、ポリアセタ
ール樹脂の酸化又は熱分解などによるホルムアルデヒド
の生成を顕著に抑制でき、作業環境を改善できる。ま
た、金型への分解物などの付着(モールドデポジッ
ト)、成形品からの分解物の浸出を顕著に抑制し、ヒー
トエージング性を大幅に改善でき、成形加工時の諸問題
を改善できる。そのため、本発明の樹脂組成物は、慣用
の成形方法、例えば、射出成形、押出成形、圧縮成形、
ブロー成形、真空成形、発泡成形、回転成形などの方法
で、種々の成形品を成形するのに有用である。
【0051】前記ポリアセタール樹脂組成物で構成され
た本発明のポリアセタール樹脂成形品は、特定の環状窒
素含有化合物を含んでおり、ホルムアルデヒド発生量が
極めて少ない。すなわち、酸化防止剤などの安定剤を含
む従来の前記ポリアセタール樹脂で構成された成形品
は、比較的多量のホルムアルデヒドを生成し、腐食や変
色などの他、生活環境や作業環境を汚染する。例えば、
一般に市販されているポリアセタール樹脂成形品からの
ホルムアルデヒド発生量は、乾式(恒温乾燥雰囲気下)
において、表面積1cm2 当たり2〜5μg程度であ
り、湿式(恒温湿潤雰囲気下)において、表面積1cm
2 当たり3〜6μg程度である。また、成形条件を制御
しても、乾式(恒温乾燥雰囲気下)において表面積1c
2 当たり1.5μg以下、湿式(恒温湿潤雰囲気下)
において、表面積1cm2 当たり2.5μg以下の成形
品を得ることが困難である。
【0052】これに対して、本発明のポリアセタール樹
脂成形品は、乾式において、ホルムアルデヒド発生量が
成形品の表面積1cm2 当たり1.5μg以下(0〜
1.5μg程度)、好ましくは1.2μg以下(0〜
1.2μg程度)、特に0.01〜1.2μg程度であ
る。また、湿式において、ホルムアルデヒド発生量が成
形品の表面積1cm2 当たり2.5μg以下(0〜2.
5μg程度)、好ましくは2μg以下(例えば、0.0
1〜1.7μg程度)である。
【0053】本発明のポリアセタール樹脂成形品は、乾
式及び湿式のいずれか一方において、前記ホルムアルデ
ヒド発生量を有していればよく、通常、乾式及び湿式の
双方において、前記ホルムアルデヒド発生量を有してい
る。
【0054】なお、乾式でのホルムアルデヒド発生量
は、次のようにして測定できる。ポリアセタール樹脂成
形品を、必要により切断して表面積を測定した後、その
成形品の適当量(例えば、表面積10〜50cm2 とな
る程度)を密閉容器(容量20ml)に入れ、温度80
℃で24時間放置する。その後、この密閉容器中に水を
5ml注入し、この水溶液のホルマリン量をJIS K
0102,29(ホルムアルデヒドの項)に従って定量
し、成形品の表面積当たりのホルムアルデヒド発生量
(μg/cm2 )を求める。
【0055】また、湿式でのホルムアルデヒド発生量
は、次のようにして測定できる。ポリアセタール樹脂成
形品を、必要により切断して表面積を測定した後、その
成形品の適当量(例えば、表面積10〜100cm2
なる程度)を、蒸留水50mlを含む密閉容器(容量1
L)の蓋に吊下げて密閉し、恒温槽内に温度60℃で3
時間放置する。その後、室温で1時間放置し、密閉容器
中の水溶液のホルマリン量をJIS K0102,29
(ホルムアルデヒドの項)に従って定量し、成形品の表
面積当たりのホルムアルデヒド発生量(μg/cm2
を求める。
【0056】本発明における前記ホルムアルデヒド発生
量の数値規定は、ポリアセタール樹脂及び環状窒素含有
化合物を含む限り、慣用の添加剤(通常の安定剤、離型
剤など)を含有するポリアセタール樹脂組成物の成形品
についてだけでなく、無機充填剤、他のポリマーを含有
する組成物の成形品においても、その成形品の表面の大
部分(例えば、50〜100%)がポリアセタール樹脂
で構成された成形品(例えば、多色成形品や被覆成形品
など)についても適用可能である。
【0057】本発明の成形品は、ホルムアルデヒドが弊
害となるいずれの用途(例えば、自転車部品としてのノ
ブ、レバーなど)にも使用可能であるが、自動車分野や
電気・電子分野の機構部品(能動部品や受動部品な
ど)、建材・配管分野、日用品(生活)・化粧品分野、
及び医用分野(医療・治療分野)の部品・部材として好
適に使用される。
【0058】より具体的には、自動車分野の機構部品と
しては、インナーハンドル、フェーエルトランクオープ
ナー、シートベルトバックル、アシストラップ、各種ス
イッチ、ノブ、レバー、クリップなどの内装部品、メー
ターやコネクターなどの電気系統部品、オーディオ機器
やカーナビゲーション機器などの車載電気・電子部品、
ウインドウレギュレーターのキャリアープレートに代表
される金属と接触する部品、ドアロックアクチェーター
部品、ミラー部品、ワイパーモーターシステム部品、燃
料系統の部品などが例示できる。
【0059】電気・電子分野の機構部品としては、ポリ
アセタール樹脂成形品で構成され、かつ金属接点が多数
存在する機器の部品又は部材[例えば、カセットテープ
レコーダなどのオーディオ機器、VTR(ビデオテープ
レコーダー)、8mmビデオ、ビデオカメラなどのビデ
オ機器、又はコピー機、ファクシミリ、ワードプロセサ
ー、コンピューターなどのOA(オフィスオートメーシ
ョン)機器、更にはモーター、発条などの駆動力で作動
する玩具、電話機、コンピュータなどに付属するキーボ
ードなど]などが例示できる。具体的には、シャーシ
(基盤)、ギヤー、レバー、カム、プーリー、軸受けな
どが挙げられる。さらに、少なくとも一部がポリアセタ
ール樹脂成形品で構成された光及び磁気メディア部品
(例えば、金属薄膜型磁気テープカセット、磁気ディス
クカートリッジ、光磁気ディスクカートリッジなど)、
更に詳しくは、音楽用メタルテープカセット、デジタル
オーディオテープカセット、8mmビデオテープカセッ
ト、フロッピーディスクカートリッジ、ミニディスクカ
ートリッジなどにも適用可能である。光及び磁気メディ
ア部品の具体例としては、テープカセット部品(テープ
カセットの本体、リール、ハブ、ガイド、ローラー、ス
トッパー、リッドなど)、ディスクカートリッジ部品
(ディスクカートリッジの本体(ケース)、シャッタ
ー、クランピングプレートなど)などが挙げられる。
【0060】さらに、本発明のポリアセタール樹脂成形
品は、照明器具、建具、配管、コック、蛇口、トイレ周
辺機器部品などの建材・配管部品、文具、リップクリー
ム・口紅容器、洗浄器、浄水器、スプレーノズル、スプ
レー容器、エアゾール容器、一般的な容器、注射針のホ
ルダーなどの広範な生活関係部品・化粧関係部品・医用
関係部品に好適に使用される。
【0061】
【発明の効果】本発明のポリアセタール樹脂組成物は、
特定の化学構造を有する環状窒素含有化合物を含んでい
るので、ポリアセタール樹脂の熱安定性(特に成形加工
時の溶融安定性)を大幅に改善できる。また、前記環状
窒素含有化合物については、少量の添加でホルムアルデ
ヒドの発生量を極めて低レベルに抑制でき、作業環境を
大きく改善できる。さらには、過酷な条件下であっても
ホルムアルデヒドの生成を抑制でき、金型への分解物の
付着(モールドデポジット)、成形品の分解物の浸出や
成形品の熱劣化を抑制でき、成形品の品質や成形性を向
上できる。
【0062】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
【0063】なお、実施例及び比較例において、乾式お
よび湿式での成形品からのホルムアルデヒドの発生量に
ついて、以下のようにして評価した。 [乾式での成形品からのホルムアルデヒド発生量]試験
片(2mm×2mm×50mm)10個(総表面積約4
0cm2 )の樹脂サンプルを密閉容器(容量20ml)
に入れ、温度80℃で24時間、恒温槽内で加熱した
後、室温に空冷し、蒸留水5mlをシリンジにて注入し
た。この水溶液のホルマリン量を、JIS K010
2,29(ホルムアルデヒドの項)に従って定量し、表
面積当たりのホルムアルデヒドガス発生量(μg/cm
2 )を算出した。
【0064】[湿式での成形品からのホルムアルデヒド
発生量]平板状成形品(120mm×120mm×2m
m)から4辺を切除して得た試験片(100mm×40
mm×2mm;総表面積85.6cm2 )を蒸留水50
mlを含むポリエチレン製瓶(容量1L)の蓋に吊下げ
て密閉し、恒温槽内に温度60℃で3時間放置した後、
室温で1時間静置した。ポリエチレン製瓶中の水溶液の
ホルマリン量をJIS K0102,29(ホルムアル
デヒドの項)に従って定量し、成形品の表面積当たりの
ホルムアルデヒド発生量(μg/cm2 )を算出した。
【0065】実施例1〜2及び比較例1〜2 ポリアセタール樹脂100重量部に、酸化防止剤[ペン
タエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
0.3重量部とクレアチニンとを表1に示す割合で混合
した後、二軸押出機により溶融混合し、ペレット状の組
成物を調製した。このペレットを用いて、射出成形機に
より、試験片を成形し、この試験片を用いて上記の評価
を行った。結果を表1に示す。
【0066】なお、比較のため、窒素含有化合物未添加
の例及び窒素含有化合物としてシアノグアニジンを用い
た例について、上記と同様にして評価した。実施例およ
び比較例で使用したポリアセタール樹脂及び窒素含有化
合物は以下の通りである。
【0067】1.ポリアセタール樹脂 (a):ポリアセタール樹脂コポリマー(ポリプラスチ
ックス(株)製、「ジュラコン」) 2.酸化防止剤 (b):ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート] 3.窒素含有化合物 (c):クレアチニン (d):シアノグアニジン
【0068】
【表1】
【0069】表より明らかなように、比較例に比べて、
実施例の樹脂組成物は、ホルムアルデヒドの発生量が極
めて小さいため、作業環境を大きく改善できるととも
に、成形品の品質や成形性を向上できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/36 C08K 5/36

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアセタール樹脂と、下記式 −NR1 C(=NH)NR2 C(=X1 )− (式中、R1 及びR2 は、同一又は異なって、水素原
    子、アルキル基、又はアシル基を示し、X1 は、酸素原
    子、硫黄原子、又はイミノ基を示す。)を環の構成単位
    として含む環状窒素含有化合物とを含むポリアセタール
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 環状窒素含有化合物が、下記式(1
    a)、(1b)、(1c)、(1d)、(1e)、又は
    (1f) 【化1】 (式中、R3 及びR4 は、同一又は異なって、水素原
    子、アルキル基、エステル基、又はアミノ基を示し、R
    5 は、水素原子、アルキル基、又はアシル基を示し、X
    2 及びX3 は、同一又は異なって、酸素原子、硫黄原
    子、又はイミノ基を示す。R1 、R2 、及びX1 は前記
    に同じ。)で表わされる化合物である請求項1記載のポ
    リアセタール樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 環状窒素含有化合物が、グリコシアミジ
    ン又はその誘導体である請求項1記載のポリアセタール
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 環状窒素含有化合物が、クレアチニンで
    ある請求項1記載のポリアセタール樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 環状窒素含有化合物が、イソシアヌル酸
    イミド又はその誘導体である請求項1記載のポリアセタ
    ール樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 ポリアセタール樹脂100重量部に対し
    て、環状窒素含有化合物0.01〜10重量部を含む請
    求項1記載のポリアセタール樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 さらに、酸化防止剤を含む請求項1記載
    のポリアセタール樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 さらに、第2の窒素含有化合物を含む請
    求項1記載のポリアセタール樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 ポリアセタール樹脂と請求項1記載の環
    状窒素含有化合物とを混合するポリアセタール樹脂組成
    物の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1記載のポリアセタール樹脂組
    成物で構成されたポリアセタール樹脂成形品。
  11. 【請求項11】 (1)温度80℃で24時間密閉空間
    で保存した時、発生ホルムアルデヒド量が成形品の表面
    積1cm2 当たり1.5μg以下、又は(2)温度60
    ℃、飽和湿度の密閉空間で3時間保存した時、発生ホル
    ムアルデヒド量が成形品の表面積1cm2 当たり2.5
    μg以下である請求項10記載のポリアセタール樹脂成
    形品。
  12. 【請求項12】 成形品が、自動車部品、電気・電子部
    品、建材・配管部品、生活・化粧品用部品及び医用部品
    から選択される少なくとも1種である請求項10記載の
    ポリアセタール樹脂成形品。
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