JPH11337342A - 半導体角速度センサおよびその製造方法 - Google Patents
半導体角速度センサおよびその製造方法Info
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- JPH11337342A JPH11337342A JP10143310A JP14331098A JPH11337342A JP H11337342 A JPH11337342 A JP H11337342A JP 10143310 A JP10143310 A JP 10143310A JP 14331098 A JP14331098 A JP 14331098A JP H11337342 A JPH11337342 A JP H11337342A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 駆動信号によるセンサ出力への漏れを排除し
て,0点ドリフトが生じないようにした高精度な半導体
角速度センサを,その製造方法とともに提供すること。 【解決手段】 基板90から上方に離隔されY方向に揺
動可能なフレーム2と,フレーム2とともにY方向に揺
動可能であるとともにX方向にも変位可能な錘3とを設
け,フレーム2には絶縁部29を形成して半導体部分2
1〜24に区画し,半導体部分22,23に櫛歯電極2
7を設けるとともに半導体部分21,24が錘3と導通
するようにした。また,錘3には櫛歯電極31を設け
た。フレーム2に振動駆動のみが加わっている状態では
錘3とフレーム2とが,つまり櫛歯電極31と27とが
一体的に振動するので容量検出への漏れ信号となること
はなく,角速度が印加されるとコリオリ力により錘3が
フレーム2に対してX方向に変位するので,静電容量の
変化により角速度を検出することができる。
て,0点ドリフトが生じないようにした高精度な半導体
角速度センサを,その製造方法とともに提供すること。 【解決手段】 基板90から上方に離隔されY方向に揺
動可能なフレーム2と,フレーム2とともにY方向に揺
動可能であるとともにX方向にも変位可能な錘3とを設
け,フレーム2には絶縁部29を形成して半導体部分2
1〜24に区画し,半導体部分22,23に櫛歯電極2
7を設けるとともに半導体部分21,24が錘3と導通
するようにした。また,錘3には櫛歯電極31を設け
た。フレーム2に振動駆動のみが加わっている状態では
錘3とフレーム2とが,つまり櫛歯電極31と27とが
一体的に振動するので容量検出への漏れ信号となること
はなく,角速度が印加されるとコリオリ力により錘3が
フレーム2に対してX方向に変位するので,静電容量の
変化により角速度を検出することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,半導体基板上に形
成された可動体を振動駆動しつつ,その可動体のコリオ
リ力による変位により角速度を検出する半導体角速度セ
ンサに関する。さらに詳細には,可動体を振動駆動する
ことによる変位の検出への影響を排除して,検出出力の
0点ドリフトをなくし検出精度を向上させた半導体角速
度センサお呼びその製造方法に関するものである。
成された可動体を振動駆動しつつ,その可動体のコリオ
リ力による変位により角速度を検出する半導体角速度セ
ンサに関する。さらに詳細には,可動体を振動駆動する
ことによる変位の検出への影響を排除して,検出出力の
0点ドリフトをなくし検出精度を向上させた半導体角速
度センサお呼びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の半導体角速度センサは,自動車
の姿勢制御やナビゲーション,あるいはカメラの手ぶれ
補正等の用途に使用されている。その従来例として,特
開平9−189557号公報に開示されているマイクロ
ジャイロスコープが挙げられる。図11に示すこのマイ
クロジャイロスコープ130は,梯子状の振動構造物1
50と,その両側に設けられた駆動器133および感知
器134と,振動構造物150の梯子形状の中に位置す
る感知電極138とを有している。このうち振動構造物
150は,基板から離隔されており,支持バネ132お
よび連結バネ132′により基板上の支持部131に支
持されている。この振動構造物150は,図11中X軸
方向およびY軸方向に変位することが可能である。
の姿勢制御やナビゲーション,あるいはカメラの手ぶれ
補正等の用途に使用されている。その従来例として,特
開平9−189557号公報に開示されているマイクロ
ジャイロスコープが挙げられる。図11に示すこのマイ
クロジャイロスコープ130は,梯子状の振動構造物1
50と,その両側に設けられた駆動器133および感知
器134と,振動構造物150の梯子形状の中に位置す
る感知電極138とを有している。このうち振動構造物
150は,基板から離隔されており,支持バネ132お
よび連結バネ132′により基板上の支持部131に支
持されている。この振動構造物150は,図11中X軸
方向およびY軸方向に変位することが可能である。
【0003】振動構造物150は,2本のストライプ部
135,135′と,それらを連結する多数の連結部1
36と,ストライプ部135,135′の外側に形成さ
れたコーム140,142とを有している。ストライプ
部135,135′と多数の連結部136とにより区画
される長方形の形状の中にそれぞれ,感知電極138が
設けられている。駆動器133および感知器134に
は,それぞれコーム139,141が設けられている。
駆動器133のコーム139はストライプ部135のコ
ーム140と,感知器134のコーム141はストライ
プ部135′のコーム142と,それぞれ差し合う形と
なっている。
135,135′と,それらを連結する多数の連結部1
36と,ストライプ部135,135′の外側に形成さ
れたコーム140,142とを有している。ストライプ
部135,135′と多数の連結部136とにより区画
される長方形の形状の中にそれぞれ,感知電極138が
設けられている。駆動器133および感知器134に
は,それぞれコーム139,141が設けられている。
駆動器133のコーム139はストライプ部135のコ
ーム140と,感知器134のコーム141はストライ
プ部135′のコーム142と,それぞれ差し合う形と
なっている。
【0004】この構造のマイクロジャイロスコープ13
0は,駆動器133に電圧を印加してコーム139から
の静電気力により振動構造物150をX軸方向に振動さ
せている状態で使用される。このとき,その振動の状況
はコーム141を介して感知器134により感知されて
おり,駆動器133への印加電圧にフィードバックされ
ている。これにより振幅等の制御や発散の防止が図られ
ている。この状態で,紙面に垂直なZ軸回りの角速度が
印加されると,Y軸方向にコリオリ力が掛かり,このコ
リオリ力により振動構造物150が基板に対してY軸方
向に変位することとなる。この変位を感知電極138で
感知することにより,角速度を検出するのである。
0は,駆動器133に電圧を印加してコーム139から
の静電気力により振動構造物150をX軸方向に振動さ
せている状態で使用される。このとき,その振動の状況
はコーム141を介して感知器134により感知されて
おり,駆動器133への印加電圧にフィードバックされ
ている。これにより振幅等の制御や発散の防止が図られ
ている。この状態で,紙面に垂直なZ軸回りの角速度が
印加されると,Y軸方向にコリオリ力が掛かり,このコ
リオリ力により振動構造物150が基板に対してY軸方
向に変位することとなる。この変位を感知電極138で
感知することにより,角速度を検出するのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来の
半導体角速度センサである前記したマイクロジャイロス
コープ130には,センサ出力に0点ドリフトが生じや
すいという問題点があった。その原因は次の通りであ
る。すなわちマイクロジャイロスコープ130では,駆
動器133により振動構造物150をX軸方向に振動さ
せると,コリオリ力が掛かっていなくても感知電極13
8と振動構造物150との位置関係が変化してしまう。
これが感知電極138の感知信号に影響するので,セン
サ出力の0点ドリフトとして現れるのである。言い換え
ると,駆動器133の駆動信号により感知電極138へ
の漏れ信号が生じやすいのである。このため,センサ出
力の精度を下げていた。
半導体角速度センサである前記したマイクロジャイロス
コープ130には,センサ出力に0点ドリフトが生じや
すいという問題点があった。その原因は次の通りであ
る。すなわちマイクロジャイロスコープ130では,駆
動器133により振動構造物150をX軸方向に振動さ
せると,コリオリ力が掛かっていなくても感知電極13
8と振動構造物150との位置関係が変化してしまう。
これが感知電極138の感知信号に影響するので,セン
サ出力の0点ドリフトとして現れるのである。言い換え
ると,駆動器133の駆動信号により感知電極138へ
の漏れ信号が生じやすいのである。このため,センサ出
力の精度を下げていた。
【0006】本発明は,前記した従来の半導体角速度セ
ンサが有する問題点を解決するためになされたものであ
る。すなわちその課題とするところは,駆動信号による
センサ出力への漏れを排除して,0点ドリフトが生じな
いようにした,高精度な半導体角速度センサを,その製
造方法とともに提供することにある。
ンサが有する問題点を解決するためになされたものであ
る。すなわちその課題とするところは,駆動信号による
センサ出力への漏れを排除して,0点ドリフトが生じな
いようにした,高精度な半導体角速度センサを,その製
造方法とともに提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題の解決を目的と
してなされた本発明の半導体角速度センサは,基板と,
前記基板から離隔して設けられるとともに前記基板に対
して水平な一方向に揺動可能な第1可動体と,前記第1
可動体とともに前記一方向に揺動可能であるとともに前
記基板に対して水平な他方向に変位可能な第2可動体
と,前記第1可動体および前記第2可動体を前記一方向
に一体的に振動駆動する加振手段と,前記第1可動体の
一部であるとともに前記第2可動体から絶縁されてお
り,前記第2可動体の前記他方向の変位により前記第2
可動体との間の間隔が変化する変位検出電極とを有し,
前記加振手段により前記第1可動体および前記第2可動
体を前記一方向に振動させているときにおける前記第2
可動体の前記他方向への変位に基づく前記第2可動体と
前記変位検出電極との間の静電容量の変化により角速度
を検出するものである。
してなされた本発明の半導体角速度センサは,基板と,
前記基板から離隔して設けられるとともに前記基板に対
して水平な一方向に揺動可能な第1可動体と,前記第1
可動体とともに前記一方向に揺動可能であるとともに前
記基板に対して水平な他方向に変位可能な第2可動体
と,前記第1可動体および前記第2可動体を前記一方向
に一体的に振動駆動する加振手段と,前記第1可動体の
一部であるとともに前記第2可動体から絶縁されてお
り,前記第2可動体の前記他方向の変位により前記第2
可動体との間の間隔が変化する変位検出電極とを有し,
前記加振手段により前記第1可動体および前記第2可動
体を前記一方向に振動させているときにおける前記第2
可動体の前記他方向への変位に基づく前記第2可動体と
前記変位検出電極との間の静電容量の変化により角速度
を検出するものである。
【0008】この半導体角速度センサでは,加振手段の
振動駆動により第1可動体を基板に対して水平な一方向
に振動させると,第2可動体も一方向に振動する。この
加振手段の振動駆動のみが作用している状態では,第1
可動体(およびその一部である変位検出電極)と第2可
動体とは一体的に一方向に振動する。したがってこの状
態では,変位検出電極と第2可動体との位置関係は変化
しない。このため,加振手段の振動駆動により漏れ信号
が生じることはない。この状態に対してさらに,角速度
が印加され基板に対して水平な他方向(一方向とは異な
る方向)にコリオリ力が掛かると,コリオリ力により第
2可動体が他方向に変位する。この他方向への変位は,
第2可動体のみに起こり第1可動体には生じないので,
第1可動体(およびその一部である変位検出電極)と第
2可動体との位置関係が変化する。この位置関係の変化
により,変位検出電極と第2可動体との間の静電容量が
変化するので,これにより角速度が検出される。
振動駆動により第1可動体を基板に対して水平な一方向
に振動させると,第2可動体も一方向に振動する。この
加振手段の振動駆動のみが作用している状態では,第1
可動体(およびその一部である変位検出電極)と第2可
動体とは一体的に一方向に振動する。したがってこの状
態では,変位検出電極と第2可動体との位置関係は変化
しない。このため,加振手段の振動駆動により漏れ信号
が生じることはない。この状態に対してさらに,角速度
が印加され基板に対して水平な他方向(一方向とは異な
る方向)にコリオリ力が掛かると,コリオリ力により第
2可動体が他方向に変位する。この他方向への変位は,
第2可動体のみに起こり第1可動体には生じないので,
第1可動体(およびその一部である変位検出電極)と第
2可動体との位置関係が変化する。この位置関係の変化
により,変位検出電極と第2可動体との間の静電容量が
変化するので,これにより角速度が検出される。
【0009】このように本発明の半導体角速度センサで
は,加振手段の振動駆動により第1可動体と第2可動体
とが一体的に振動させられるようにしたので,加振手段
の振動駆動により漏れ信号が生じることがなく,0点ド
リフトのない高精度な角速度検出が行われる。
は,加振手段の振動駆動により第1可動体と第2可動体
とが一体的に振動させられるようにしたので,加振手段
の振動駆動により漏れ信号が生じることがなく,0点ド
リフトのない高精度な角速度検出が行われる。
【0010】さらに本発明の半導体角速度センサにおい
ては,前記第1可動体を,前記一方向に揺動可能に前記
基板に支持する第1梁部と,前記第2可動体を,前記他
方向に変位可能に前記第1可動部に支持する第2梁部と
を有し,これらの各梁部を介して各可動体が変位可能に
基板に支持されていることが望ましい。
ては,前記第1可動体を,前記一方向に揺動可能に前記
基板に支持する第1梁部と,前記第2可動体を,前記他
方向に変位可能に前記第1可動部に支持する第2梁部と
を有し,これらの各梁部を介して各可動体が変位可能に
基板に支持されていることが望ましい。
【0011】さらに本発明の半導体角速度センサにおい
ては,少なくとも2本の前記第1梁部を有し,1の第1
梁部が前記第2可動体と導通しており,他の第1梁部が
前記変位検出電極と導通していることが望ましい。1の
第1梁部と他の第1梁部とを介して第2可動体と変位検
出電極との間の静電容量を検出することができるからで
ある。
ては,少なくとも2本の前記第1梁部を有し,1の第1
梁部が前記第2可動体と導通しており,他の第1梁部が
前記変位検出電極と導通していることが望ましい。1の
第1梁部と他の第1梁部とを介して第2可動体と変位検
出電極との間の静電容量を検出することができるからで
ある。
【0012】また,本発明の半導体角速度センサの製造
方法は,SOIウェハの上層半導体層にエッチングを施
して空隙を形成する工程と,前記空隙の両側の前記上層
半導体層と充填物とが互いに絶縁された状態で前記空隙
を充填する工程(1)と,前記上層半導体層にさらにエ
ッチングを施して前記充填物で絶縁された2以上の部分
を有する前記可動体を形成する工程(2)と,前記SO
Iウェハの中間層を除去して前記可動体を前記基板から
離隔させる工程とを含んでおり,これにより,基板上
に,前記基板から離隔された可動体を有し,前記可動体
の水平面内の変位により角速度を検出する半導体角速度
センサを製造するものである。
方法は,SOIウェハの上層半導体層にエッチングを施
して空隙を形成する工程と,前記空隙の両側の前記上層
半導体層と充填物とが互いに絶縁された状態で前記空隙
を充填する工程(1)と,前記上層半導体層にさらにエ
ッチングを施して前記充填物で絶縁された2以上の部分
を有する前記可動体を形成する工程(2)と,前記SO
Iウェハの中間層を除去して前記可動体を前記基板から
離隔させる工程とを含んでおり,これにより,基板上
に,前記基板から離隔された可動体を有し,前記可動体
の水平面内の変位により角速度を検出する半導体角速度
センサを製造するものである。
【0013】すなわち,このようにして製造された半導
体角速度センサでは,基板から離隔された可動体が,充
填物で絶縁された2以上の部分を有している。この2以
上の部分は電気的には絶縁されているが,機構的には一
体的に水平面内に変位できるものである。
体角速度センサでは,基板から離隔された可動体が,充
填物で絶縁された2以上の部分を有している。この2以
上の部分は電気的には絶縁されているが,機構的には一
体的に水平面内に変位できるものである。
【0014】ここで望ましくは,前記工程(2)で形成
される前記可動体に,水平面内の一方向に揺動可能であ
るとともに前記充填物で絶縁された2以上の部分に区画
された第1可動体と,水平面内の他方向に変位可能であ
るとともに前記第1可動体の前記2以上の部分の一方に
導通している第2可動体とが含まれるようにするとよ
い。このようにすると,前記第1可動体と前記第2可動
体との間の静電容量の変化により角速度を検出すること
ができる。
される前記可動体に,水平面内の一方向に揺動可能であ
るとともに前記充填物で絶縁された2以上の部分に区画
された第1可動体と,水平面内の他方向に変位可能であ
るとともに前記第1可動体の前記2以上の部分の一方に
導通している第2可動体とが含まれるようにするとよ
い。このようにすると,前記第1可動体と前記第2可動
体との間の静電容量の変化により角速度を検出すること
ができる。
【0015】なお,前記工程(1)では,前記空隙の全
部を絶縁物で充填してもよいが,前記上層半導体層の端
面を絶縁物で覆い,そして充填物で充填してもよい。こ
のようにしても両側の上層半導体層が互いに絶縁されつ
つ機構的には接続された状態を実現できるからである。
部を絶縁物で充填してもよいが,前記上層半導体層の端
面を絶縁物で覆い,そして充填物で充填してもよい。こ
のようにしても両側の上層半導体層が互いに絶縁されつ
つ機構的には接続された状態を実現できるからである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下,本発明を具体化した実施の
形態について,図面を参照しつつ詳細に説明する。本実
施の形態に係る半導体角速度センサ1の全体構造を,図
1の平面図に示す。この半導体角速度センサ1は,四辺
形のフレーム2と,その中に設けられた錘3と,フレー
ム2の図1中右側に設けられた駆動部4と,同じく左側
に設けられた感知部5とを有している。
形態について,図面を参照しつつ詳細に説明する。本実
施の形態に係る半導体角速度センサ1の全体構造を,図
1の平面図に示す。この半導体角速度センサ1は,四辺
形のフレーム2と,その中に設けられた錘3と,フレー
ム2の図1中右側に設けられた駆動部4と,同じく左側
に設けられた感知部5とを有している。
【0017】フレーム2は,概略,内部がくり抜かれた
四辺形の形状を有するシリコン結晶である。このフレー
ム2は,図2のA−A断面図に示すように,半導体基板
90に対して離隔して設けられている。そして,図1中
X方向の縦梁61,61および縦梁62,62により,
支持部81,81および支持部82,82に連結されて
いる。支持部81,82は,後述するように酸化膜を介
して半導体基板90に固定されている。
四辺形の形状を有するシリコン結晶である。このフレー
ム2は,図2のA−A断面図に示すように,半導体基板
90に対して離隔して設けられている。そして,図1中
X方向の縦梁61,61および縦梁62,62により,
支持部81,81および支持部82,82に連結されて
いる。支持部81,82は,後述するように酸化膜を介
して半導体基板90に固定されている。
【0018】フレーム2には,4カ所の絶縁部29が形
成されており,これにより4つの半導体部分21〜24
に区画されている。半導体部分21は,縦梁61,61
を介して支持部81,81と導通している。半導体部分
22,23はそれぞれ,縦梁62,62を介して支持部
82,82と導通している。半導体部分24は,錘3お
よび後述する横梁32を介して半導体部分21と導通し
ており,これによりに支持部81,81と導通してい
る。半導体部分21および24と,半導体部分22,2
3とは,互いに絶縁されている。なお,絶縁部29は,
図3の拡大断面図に示すように,絶縁部29を挟む両側
のフレーム2の端面に薄い酸化物64,64が形成され
ており,これを介して多結晶シリコン63が挟持された
構造となっている。これにより,両側のフレーム2が機
械的には結合されつつ,電気的には絶縁されている。
成されており,これにより4つの半導体部分21〜24
に区画されている。半導体部分21は,縦梁61,61
を介して支持部81,81と導通している。半導体部分
22,23はそれぞれ,縦梁62,62を介して支持部
82,82と導通している。半導体部分24は,錘3お
よび後述する横梁32を介して半導体部分21と導通し
ており,これによりに支持部81,81と導通してい
る。半導体部分21および24と,半導体部分22,2
3とは,互いに絶縁されている。なお,絶縁部29は,
図3の拡大断面図に示すように,絶縁部29を挟む両側
のフレーム2の端面に薄い酸化物64,64が形成され
ており,これを介して多結晶シリコン63が挟持された
構造となっている。これにより,両側のフレーム2が機
械的には結合されつつ,電気的には絶縁されている。
【0019】フレーム2の半導体部分21における外側
には,駆動部4に向かって櫛歯電極25が形成されてい
る。また,フレーム2の半導体部分24における外側に
は,感知部5に向かって櫛歯電極26が形成されてい
る。そして,フレーム2の半導体部分22,23におけ
る内側には,錘3に向かって櫛歯電極27が形成されて
いる。これらの櫛歯電極25〜27はすべて,縦梁6
1,62に対して直行する方向に形成されており,フレ
ーム2本体と同様に半導体基板90に対して離隔してい
る。
には,駆動部4に向かって櫛歯電極25が形成されてい
る。また,フレーム2の半導体部分24における外側に
は,感知部5に向かって櫛歯電極26が形成されてい
る。そして,フレーム2の半導体部分22,23におけ
る内側には,錘3に向かって櫛歯電極27が形成されて
いる。これらの櫛歯電極25〜27はすべて,縦梁6
1,62に対して直行する方向に形成されており,フレ
ーム2本体と同様に半導体基板90に対して離隔してい
る。
【0020】錘3は,フレーム2の内側に位置する四角
形状のシリコン結晶であり,図1中Y方向の横梁32に
よりフレーム2の半導体部分21,24に連結されこれ
らと導通している。したがって錘3は,フレーム2の半
導体部分22,23とは絶縁されている。横梁32は,
縦梁61,62と直行する方向に設けられている。この
錘3には,櫛歯電極31が左右両側に向かって形成され
ている。櫛歯電極31は,フレーム2の内側の櫛歯電極
27と差し合う形となっている。ここで櫛歯電極31と
櫛歯電極27とは,互いに絶縁された状態にある。この
錘3(櫛歯電極31を含む)および横梁32は,フレー
ム2と同様に半導体基板90に対して離隔している。
形状のシリコン結晶であり,図1中Y方向の横梁32に
よりフレーム2の半導体部分21,24に連結されこれ
らと導通している。したがって錘3は,フレーム2の半
導体部分22,23とは絶縁されている。横梁32は,
縦梁61,62と直行する方向に設けられている。この
錘3には,櫛歯電極31が左右両側に向かって形成され
ている。櫛歯電極31は,フレーム2の内側の櫛歯電極
27と差し合う形となっている。ここで櫛歯電極31と
櫛歯電極27とは,互いに絶縁された状態にある。この
錘3(櫛歯電極31を含む)および横梁32は,フレー
ム2と同様に半導体基板90に対して離隔している。
【0021】かかるフレーム2および錘3(各々櫛歯電
極25〜27,櫛歯電極31を含む)は,縦梁61,6
2が撓むことにより図1中Y方向に揺動することが可能
である。さらに錘3(櫛歯電極31を含む)は,横梁3
2が撓むことにより図1中X方向に変位することが可能
である。すなわち,フレーム2が第1可動体であり,錘
3が第2可動体である。
極25〜27,櫛歯電極31を含む)は,縦梁61,6
2が撓むことにより図1中Y方向に揺動することが可能
である。さらに錘3(櫛歯電極31を含む)は,横梁3
2が撓むことにより図1中X方向に変位することが可能
である。すなわち,フレーム2が第1可動体であり,錘
3が第2可動体である。
【0022】駆動部4は,フレーム2の半導体部分21
の図1中右側に設けられたシリコン結晶であり,フレー
ム2とは絶縁されている。この駆動部4には,フレーム
2に向かって櫛歯電極41が形成されている。櫛歯電極
41は,フレーム2の櫛歯電極25と差し合う形となっ
ている。ここで櫛歯電極41と櫛歯電極25とは,互い
に絶縁された状態にある。感知部5は,フレーム2の半
導体部分24の図1中左側に設けられたシリコン結晶で
あり,フレーム2とは絶縁されている。この感知部5に
は,フレーム2に向かって櫛歯電極51が形成されてい
る。櫛歯電極51は,フレーム2の櫛歯電極26と差し
合う形となっている。ここで櫛歯電極51と櫛歯電極2
6とは,互いに絶縁された状態にある。
の図1中右側に設けられたシリコン結晶であり,フレー
ム2とは絶縁されている。この駆動部4には,フレーム
2に向かって櫛歯電極41が形成されている。櫛歯電極
41は,フレーム2の櫛歯電極25と差し合う形となっ
ている。ここで櫛歯電極41と櫛歯電極25とは,互い
に絶縁された状態にある。感知部5は,フレーム2の半
導体部分24の図1中左側に設けられたシリコン結晶で
あり,フレーム2とは絶縁されている。この感知部5に
は,フレーム2に向かって櫛歯電極51が形成されてい
る。櫛歯電極51は,フレーム2の櫛歯電極26と差し
合う形となっている。ここで櫛歯電極51と櫛歯電極2
6とは,互いに絶縁された状態にある。
【0023】上記の構造を有する半導体角速度センサ1
においては,支持部81,82が容量検出回路66に接
続されている。これにより,櫛歯電極31(支持部8
1)と櫛歯電極27(支持部82)との間の静電容量を
検出できるようになっている。また,駆動部4と感知部
5と支持部81とが駆動回路65に接続されている。こ
れにより,駆動部4に駆動電圧を印加し,また感知部5
に現れる電圧を測定できるようになっている。
においては,支持部81,82が容量検出回路66に接
続されている。これにより,櫛歯電極31(支持部8
1)と櫛歯電極27(支持部82)との間の静電容量を
検出できるようになっている。また,駆動部4と感知部
5と支持部81とが駆動回路65に接続されている。こ
れにより,駆動部4に駆動電圧を印加し,また感知部5
に現れる電圧を測定できるようになっている。
【0024】続いて,半導体角速度センサ1の動作を説
明する。半導体角速度センサ1では,次のようにして角
速度の検出が行われる。
明する。半導体角速度センサ1では,次のようにして角
速度の検出が行われる。
【0025】半導体角速度センサ1で角速度の検出を行
う場合には,駆動回路65により駆動部4に周期的に変
化する電圧を印加してフレーム2を振動駆動し,フレー
ム2および錘3が図1中Y方向に振動している状態とす
る。すなわち半導体角速度センサ1においては,駆動部
4に駆動回路65から電圧が印加されると,櫛歯電極4
1もその電圧となり,櫛歯電極41と櫛歯電極25との
間に静電気力が作用する。この静電気力のため,縦梁6
1,62が撓んでフレーム2が図1中Y方向に変位し振
動するのである。
う場合には,駆動回路65により駆動部4に周期的に変
化する電圧を印加してフレーム2を振動駆動し,フレー
ム2および錘3が図1中Y方向に振動している状態とす
る。すなわち半導体角速度センサ1においては,駆動部
4に駆動回路65から電圧が印加されると,櫛歯電極4
1もその電圧となり,櫛歯電極41と櫛歯電極25との
間に静電気力が作用する。この静電気力のため,縦梁6
1,62が撓んでフレーム2が図1中Y方向に変位し振
動するのである。
【0026】このとき,錘3もフレーム2とともにY方
向に振動する。なぜなら,錘3は横梁32によりフレー
ム2に連結されているからである。ここにおいて,横梁
32は図1中Y方向に設けられており,駆動部4からの
駆動の方向と平行であるため,この駆動によっては撓ま
ない。したがって,駆動部4からの振動駆動のみが作用
している状態では,錘3が図1中X方向に変位すること
はなく,フレーム2と錘3とが一体的に振動するのであ
る。したがってフレーム2の櫛歯電極27と錘3の櫛歯
電極31との間隔は,駆動部4からの振動駆動によって
は変化しない。言い換えると,支持部82(櫛歯電極2
7)と支持部81(櫛歯電極31)との間の静電容量は
駆動部4からの振動駆動によっては変化しない。すなわ
ち,駆動部4に印加された駆動信号が,容量検出回路6
6への漏れ信号となることはない。
向に振動する。なぜなら,錘3は横梁32によりフレー
ム2に連結されているからである。ここにおいて,横梁
32は図1中Y方向に設けられており,駆動部4からの
駆動の方向と平行であるため,この駆動によっては撓ま
ない。したがって,駆動部4からの振動駆動のみが作用
している状態では,錘3が図1中X方向に変位すること
はなく,フレーム2と錘3とが一体的に振動するのであ
る。したがってフレーム2の櫛歯電極27と錘3の櫛歯
電極31との間隔は,駆動部4からの振動駆動によって
は変化しない。言い換えると,支持部82(櫛歯電極2
7)と支持部81(櫛歯電極31)との間の静電容量は
駆動部4からの振動駆動によっては変化しない。すなわ
ち,駆動部4に印加された駆動信号が,容量検出回路6
6への漏れ信号となることはない。
【0027】なお,この振動状態において,フレーム2
の振動状況が感知部5と半導体部分24との間(より詳
細にいえば,櫛歯電極51と櫛歯電極26との間)の静
電容量の変化として現れる。そこで,この静電容量の変
化をモニタして駆動回路65にフィードバックすること
により,フレーム2の振動の振幅が発散して半導体角速
度センサ1の破壊に至ることがないようにされている。
の振動状況が感知部5と半導体部分24との間(より詳
細にいえば,櫛歯電極51と櫛歯電極26との間)の静
電容量の変化として現れる。そこで,この静電容量の変
化をモニタして駆動回路65にフィードバックすること
により,フレーム2の振動の振幅が発散して半導体角速
度センサ1の破壊に至ることがないようにされている。
【0028】この振動状態において,図1の紙面に垂直
な軸回りの角速度が印加されると,図1中X方向にコリ
オリ力が作用する。このコリオリ力により,横梁32が
撓んで錘3が図1中X方向に変位する。このX方向の変
位は錘3にのみ起こりフレーム2には起こらないので,
コリオリ力が作用するとフレーム2の櫛歯電極27と錘
3の櫛歯電極31との間隔が変化することになる。この
変化が支持部82(櫛歯電極27)と支持部81(櫛歯
電極31)との間の静電容量の変化として現れるので,
容量検出回路66でこれが検出される。かくして半導体
角速度センサ1による角速度の検出が行われる。
な軸回りの角速度が印加されると,図1中X方向にコリ
オリ力が作用する。このコリオリ力により,横梁32が
撓んで錘3が図1中X方向に変位する。このX方向の変
位は錘3にのみ起こりフレーム2には起こらないので,
コリオリ力が作用するとフレーム2の櫛歯電極27と錘
3の櫛歯電極31との間隔が変化することになる。この
変化が支持部82(櫛歯電極27)と支持部81(櫛歯
電極31)との間の静電容量の変化として現れるので,
容量検出回路66でこれが検出される。かくして半導体
角速度センサ1による角速度の検出が行われる。
【0029】次に,半導体角速度センサ1の製造プロセ
スを説明する。半導体角速度センサ1は,図4に示すS
OIウェハを出発基板として製造される。図4に示すS
OIウェハは,下層基板90と,その上の酸化シリコン
層91と,その上の上層シリコン層92とが積層された
構造を有している。半導体角速度センサ1のフレーム2
や錘3等の構造物は,上層シリコン層92が加工されて
形成されるものである。
スを説明する。半導体角速度センサ1は,図4に示すS
OIウェハを出発基板として製造される。図4に示すS
OIウェハは,下層基板90と,その上の酸化シリコン
層91と,その上の上層シリコン層92とが積層された
構造を有している。半導体角速度センサ1のフレーム2
や錘3等の構造物は,上層シリコン層92が加工されて
形成されるものである。
【0030】SOIウェハに対して最初に,絶縁部29
となるべき箇所をパターンエッチングにより形成する。
このときエッチングされるのは,上層シリコン層92の
うち絶縁部29となる箇所である(図5)。このエッチ
ングされた状態では,図3中の酸化物64,64および
多結晶シリコン63に相当する部分が空隙となってい
る。なお,図5(以下図10まで同じ)の(a)は,支
持部81(支持部82も同じ)が形成される箇所を示し
ている。同じく(b)は,フレーム2が形成される箇所
を示している。また(c)は,錘3が形成される箇所を
示している。
となるべき箇所をパターンエッチングにより形成する。
このときエッチングされるのは,上層シリコン層92の
うち絶縁部29となる箇所である(図5)。このエッチ
ングされた状態では,図3中の酸化物64,64および
多結晶シリコン63に相当する部分が空隙となってい
る。なお,図5(以下図10まで同じ)の(a)は,支
持部81(支持部82も同じ)が形成される箇所を示し
ている。同じく(b)は,フレーム2が形成される箇所
を示している。また(c)は,錘3が形成される箇所を
示している。
【0031】次に,上層シリコン層92の熱酸化を行
う。これにより図6に示すように,上層シリコン層92
の上面と,図5のエッチングの際の端面とに,酸化シリ
コン膜93が形成されこれにより覆われる。酸化シリコ
ン膜93の膜厚は,500nm程度とする。この酸化シ
リコン膜93のうち,上層シリコン層92の端面を覆っ
ている部分が,後に絶縁部29の酸化物64,64(図
3参照)となる。続いて,酸化シリコン膜93上にCV
D法により多結晶シリコン膜94を成膜する(図7)。
このとき,成膜膜厚を,絶縁部29となる箇所のギャッ
プの2分の1以上とする。これにより,酸化シリコン膜
93が多結晶シリコン膜94で覆われ,絶縁部29とな
るべき箇所の空隙も多結晶シリコン膜94で充填され
る。この多結晶シリコン膜94のうち,絶縁部29とな
るべき箇所に充填されたが,後に絶縁部29の多結晶シ
リコン63(図3参照)となる。
う。これにより図6に示すように,上層シリコン層92
の上面と,図5のエッチングの際の端面とに,酸化シリ
コン膜93が形成されこれにより覆われる。酸化シリコ
ン膜93の膜厚は,500nm程度とする。この酸化シ
リコン膜93のうち,上層シリコン層92の端面を覆っ
ている部分が,後に絶縁部29の酸化物64,64(図
3参照)となる。続いて,酸化シリコン膜93上にCV
D法により多結晶シリコン膜94を成膜する(図7)。
このとき,成膜膜厚を,絶縁部29となる箇所のギャッ
プの2分の1以上とする。これにより,酸化シリコン膜
93が多結晶シリコン膜94で覆われ,絶縁部29とな
るべき箇所の空隙も多結晶シリコン膜94で充填され
る。この多結晶シリコン膜94のうち,絶縁部29とな
るべき箇所に充填されたが,後に絶縁部29の多結晶シ
リコン63(図3参照)となる。
【0032】次に,多結晶シリコン膜94のエッチバッ
クを行う。このためのエッチングは,上層シリコン層9
2の上面の上の多結晶シリコン膜94が消滅した時点で
終了するように行う。すなわち,絶縁部29となるべき
箇所に充填された多結晶シリコン膜94はそのまま残る
ようにする。すると,上層シリコン層92の上面の上の
酸化シリコン膜93が露出した状態となるので,ウェッ
トエッチングによりこれを除去する。このとき,絶縁部
29となる箇所の酸化シリコン膜93は,厚さが500
nm程度と薄く,かつ上層シリコン層92と多結晶シリ
コン膜94とにより両面が保護されているので,わずか
しかウェットエッチングされない。これにより,図8に
示すように,再び上層シリコン層92が露出するととも
に表面がほぼフラットな状態となる。これにより上層シ
リコン層92の一部に絶縁部29が形成され,そこには
酸化物64,64および多結晶シリコン63が存在し,
空隙が充填されている。
クを行う。このためのエッチングは,上層シリコン層9
2の上面の上の多結晶シリコン膜94が消滅した時点で
終了するように行う。すなわち,絶縁部29となるべき
箇所に充填された多結晶シリコン膜94はそのまま残る
ようにする。すると,上層シリコン層92の上面の上の
酸化シリコン膜93が露出した状態となるので,ウェッ
トエッチングによりこれを除去する。このとき,絶縁部
29となる箇所の酸化シリコン膜93は,厚さが500
nm程度と薄く,かつ上層シリコン層92と多結晶シリ
コン膜94とにより両面が保護されているので,わずか
しかウェットエッチングされない。これにより,図8に
示すように,再び上層シリコン層92が露出するととも
に表面がほぼフラットな状態となる。これにより上層シ
リコン層92の一部に絶縁部29が形成され,そこには
酸化物64,64および多結晶シリコン63が存在し,
空隙が充填されている。
【0033】次に,フレーム2や錘3等の形成のための
パターンエッチングを行う。すなわち,上層シリコン層
92のうち余計な部分をエッチングするのである。これ
により図9に示すように,フレーム2や錘3の他,支持
部81,82等,シリコン結晶の構造物の形状が形成さ
れる。図9に現れている部分の他,縦梁61,62や横
梁32,駆動部4,感知部5,各櫛歯電極もこのとき形
成される。これにより上層シリコン層92が除去された
箇所では,酸化シリコン層91が露出することとなる。
パターンエッチングを行う。すなわち,上層シリコン層
92のうち余計な部分をエッチングするのである。これ
により図9に示すように,フレーム2や錘3の他,支持
部81,82等,シリコン結晶の構造物の形状が形成さ
れる。図9に現れている部分の他,縦梁61,62や横
梁32,駆動部4,感知部5,各櫛歯電極もこのとき形
成される。これにより上層シリコン層92が除去された
箇所では,酸化シリコン層91が露出することとなる。
【0034】続いて,ウェットエッチングにより酸化シ
リコン層91を除去する。すると,支持部81,82や
駆動部4,感知部5のようにある程度の面積がある上層
シリコン層92の下部を除き酸化シリコン層91が消滅
し,フレーム2や錘3,縦梁61,62,横梁32,各
櫛歯電極が下層基板90から離隔している状態となる
(図10参照)。なお,このエッチングの際に,絶縁部
29の酸化物64,64が上下から若干攻撃されるが,
酸化物64,64は前記のように薄くかつ両面が保護さ
れているのでわずかしかウェットエッチングされない。
そしてこの状態でも,フレーム2の絶縁部29では,酸
化物64,64および多結晶シリコン63により半導体
部分21と22とが(21と23,22と24,23と
24も同様)機構的に連結されており,フレーム2は絶
縁部29で分離することなく一体をなしている。
リコン層91を除去する。すると,支持部81,82や
駆動部4,感知部5のようにある程度の面積がある上層
シリコン層92の下部を除き酸化シリコン層91が消滅
し,フレーム2や錘3,縦梁61,62,横梁32,各
櫛歯電極が下層基板90から離隔している状態となる
(図10参照)。なお,このエッチングの際に,絶縁部
29の酸化物64,64が上下から若干攻撃されるが,
酸化物64,64は前記のように薄くかつ両面が保護さ
れているのでわずかしかウェットエッチングされない。
そしてこの状態でも,フレーム2の絶縁部29では,酸
化物64,64および多結晶シリコン63により半導体
部分21と22とが(21と23,22と24,23と
24も同様)機構的に連結されており,フレーム2は絶
縁部29で分離することなく一体をなしている。
【0035】かくして,図1等で説明した構造の半導体
角速度センサ1が製造される。これに必要な配線を施し
て駆動回路65や容量検出回路66へ接続すれば,角速
度の検出が可能な状態となる。
角速度センサ1が製造される。これに必要な配線を施し
て駆動回路65や容量検出回路66へ接続すれば,角速
度の検出が可能な状態となる。
【0036】以上詳細に説明したように本実施の形態に
係る半導体角速度センサ1では,駆動部4からの駆動に
よりフレーム2と錘3とが図1中Y方向に一体的に振動
するとともに,角速度が加わったときのコリオリ力によ
り錘3がフレーム2に対して図1中X方向に変位するよ
うにしたので,互いに絶縁されている櫛歯電極27と櫛
歯電極31との間の静電容量の変化を支持部82,81
を通じて容量検出回路66で検出し,もって角速度を検
出するようにしている。このため,駆動部4からの駆動
のみが作用し角速度が印加されていない状態では,フレ
ーム2と錘3との相対位置,つまり櫛歯電極27と櫛歯
電極31との相対位置に変化がなく,したがって駆動信
号により容量検出への漏れ信号が生じることがない半導
体角速度センサ1が実現されている。これにより,0点
ドリフトなく高精度に角速度の検出をすることができる
半導体角速度センサが提供されている。
係る半導体角速度センサ1では,駆動部4からの駆動に
よりフレーム2と錘3とが図1中Y方向に一体的に振動
するとともに,角速度が加わったときのコリオリ力によ
り錘3がフレーム2に対して図1中X方向に変位するよ
うにしたので,互いに絶縁されている櫛歯電極27と櫛
歯電極31との間の静電容量の変化を支持部82,81
を通じて容量検出回路66で検出し,もって角速度を検
出するようにしている。このため,駆動部4からの駆動
のみが作用し角速度が印加されていない状態では,フレ
ーム2と錘3との相対位置,つまり櫛歯電極27と櫛歯
電極31との相対位置に変化がなく,したがって駆動信
号により容量検出への漏れ信号が生じることがない半導
体角速度センサ1が実現されている。これにより,0点
ドリフトなく高精度に角速度の検出をすることができる
半導体角速度センサが提供されている。
【0037】そして,SOIウェハを出発基板としてそ
の上層シリコン層92にエッチングを施して形成した空
隙を熱酸化膜と多結晶シリコンとで充填して機構的に接
続し,その後フレーム2等を成形してからSOIウェハ
の酸化シリコン層91を除去してフレーム2等を基板9
0から離間させるようにしている。これにより,半導体
部分21と22と(および21と23,22と24,2
3と24)が電気的には絶縁されつつ機構的に連結され
た構造が実現されている。このため,櫛歯電極27に導
通している部分(半導体部分22,23)と,錘3に導
通している部分(半導体部分21,24)とが絶縁部2
9で分離することなく一体をなしているフレーム2が提
供されている。
の上層シリコン層92にエッチングを施して形成した空
隙を熱酸化膜と多結晶シリコンとで充填して機構的に接
続し,その後フレーム2等を成形してからSOIウェハ
の酸化シリコン層91を除去してフレーム2等を基板9
0から離間させるようにしている。これにより,半導体
部分21と22と(および21と23,22と24,2
3と24)が電気的には絶縁されつつ機構的に連結され
た構造が実現されている。このため,櫛歯電極27に導
通している部分(半導体部分22,23)と,錘3に導
通している部分(半導体部分21,24)とが絶縁部2
9で分離することなく一体をなしているフレーム2が提
供されている。
【0038】なお,前記実施の形態は単なる例示にすぎ
ず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本
発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改
良,変形が可能である。例えば,フレーム2や錘3等を
構成する半導体は,シリコン結晶に限らず他の半導体材
料を用いてもよい。また,絶縁部29の構造は,図3に
示したものに限らず,両側の半導体部分を電気的に絶縁
しつつ機構的には接続されている構造であればよい。そ
のような構造としては例えば,両側の半導体部分の端面
間の全部が窒化シリコンで充填された構造が考えられ
る。その場合の製造方法は,SOIウェハの上層シリコ
ン層92に図5のエッチングを施した後,その空隙をC
VD法により窒化シリコンで充填し,エッチバックして
平坦化すればよい。
ず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本
発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改
良,変形が可能である。例えば,フレーム2や錘3等を
構成する半導体は,シリコン結晶に限らず他の半導体材
料を用いてもよい。また,絶縁部29の構造は,図3に
示したものに限らず,両側の半導体部分を電気的に絶縁
しつつ機構的には接続されている構造であればよい。そ
のような構造としては例えば,両側の半導体部分の端面
間の全部が窒化シリコンで充填された構造が考えられ
る。その場合の製造方法は,SOIウェハの上層シリコ
ン層92に図5のエッチングを施した後,その空隙をC
VD法により窒化シリコンで充填し,エッチバックして
平坦化すればよい。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば,加振手段からの駆動信号のみによっては第1可
動体(およびその一部である変位検出電極)と第2可動
体との相対位置が変化せず,さらに角速度が加わったと
きにコリオリ力により第2可動体が第1可動体に対して
変位し,変位検出電極と第2可動体との間の静電容量が
変化するようにしたので,駆動信号によるセンサ出力へ
の漏れが排除され,角速度の作用のみを検出できる半導
体角速度センサが,その製造方法とともに提供されてい
る。これにより,0点ドリフトを伴わずに高精度な角速
度の検出ができるものである。
よれば,加振手段からの駆動信号のみによっては第1可
動体(およびその一部である変位検出電極)と第2可動
体との相対位置が変化せず,さらに角速度が加わったと
きにコリオリ力により第2可動体が第1可動体に対して
変位し,変位検出電極と第2可動体との間の静電容量が
変化するようにしたので,駆動信号によるセンサ出力へ
の漏れが排除され,角速度の作用のみを検出できる半導
体角速度センサが,その製造方法とともに提供されてい
る。これにより,0点ドリフトを伴わずに高精度な角速
度の検出ができるものである。
【図1】実施の形態に係る半導体角速度センサの全体構
成を示す平面図である。
成を示す平面図である。
【図2】基板とフレームとが離隔している状態を示す断
面図である。
面図である。
【図3】図2の絶縁部を拡大して示す図である。
【図4】半導体角速度センサの製造における出発材料で
あるSOIウェハを示す断面図である。
あるSOIウェハを示す断面図である。
【図5】絶縁部となるべき箇所にエッチングを施した状
態を示す断面図である。
態を示す断面図である。
【図6】熱酸化を施した状態を示す断面図である。
【図7】多結晶シリコンの成膜を行った状態を示す断面
図である。
図である。
【図8】多結晶シリコンをエッチバックして平坦化した
状態を示す断面図である。
状態を示す断面図である。
【図9】フレームや錘等のエッチング加工を施した状態
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図10】SOIウェハの酸化シリコン層を除去した状
態を示す断面図である。
態を示す断面図である。
【図11】従来の半導体角速度センサを示す平面図であ
る。
る。
1 半導体角速度センサ 2 フレーム(第1可動体) 3 錘(第2可動体) 4 駆動部 21〜24 半導体部分 27 櫛歯電極 29 絶縁部 32 横梁 61,62 縦梁 63 多結晶シリコン 64 酸化シリコン 90 基板 91 酸化シリコン層 92 上層半導体層
Claims (6)
- 【請求項1】 基板と,前記基板から離隔して設けられ
るとともに前記基板に対して水平な一方向に揺動可能な
第1可動体と,前記第1可動体とともに前記一方向に揺
動可能であるとともに前記基板に対して水平な他方向に
変位可能な第2可動体と,前記第1可動体および前記第
2可動体を前記一方向に一体的に振動駆動する加振手段
と,前記第1可動体の一部であるとともに前記第2可動
体から絶縁されており,前記第2可動体の前記他方向の
変位により前記第2可動体との間の間隔が変化する変位
検出電極とを有し,前記加振手段により前記第1可動体
および前記第2可動体を前記一方向に振動させていると
きにおける前記第2可動体の前記他方向への変位に基づ
く前記第2可動体と前記変位検出電極との間の静電容量
の変化により角速度を検出することを特徴とする半導体
角速度センサ。 - 【請求項2】 請求項1に記載する半導体角速度センサ
において,前記第1可動体を,前記一方向に揺動可能に
前記基板に支持する第1梁部と,前記第2可動体を,前
記他方向に変位可能に前記第1可動部に支持する第2梁
部とを有することを特徴とする半導体角速度センサ。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載する半導
体角速度センサにおいて,少なくとも2本の前記第1梁
部を有し,1の第1梁部が前記第2可動体と導通してお
り,他の第1梁部が前記変位検出電極と導通しているこ
とを特徴とする半導体角速度センサ。 - 【請求項4】 基板上に,前記基板から離隔された可動
体を有し,前記可動体の水平面内の変位により角速度を
検出する半導体角速度センサの製造方法において,SO
Iウェハの上層半導体層にエッチングを施して空隙を形
成する工程と,前記空隙の両側の前記上層半導体層と充
填物とが互いに絶縁された状態で前記空隙を充填する工
程(1)と,前記上層半導体層にさらにエッチングを施
して前記充填物で絶縁された2以上の部分を有する前記
可動体を形成する工程(2)と,前記SOIウェハの中
間層を除去して前記可動体を前記基板から離隔させる工
程とを含むことを特徴とする半導体角速度センサの製造
方法。 - 【請求項5】 請求項4に記載する半導体角速度センサ
の製造方法において,前記工程(1)では,前記上層半
導体層の端面を絶縁物で覆い,そして充填物で充填する
ことを特徴とする半導体角速度センサの製造方法。 - 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載する半導
体角速度センサの製造方法において,前記工程(2)で
形成される前記可動体に,水平面内の一方向に揺動可能
であるとともに前記充填物で絶縁された2以上の部分に
区画された第1可動体と,水平面内の他方向に変位可能
であるとともに前記第1可動体の前記2以上の部分の一
方に導通している第2可動体とが含まれ,前記半導体角
速度センサは,前記第1可動体と前記第2可動体との間
の静電容量の変化により角速度を検出することを特徴と
する半導体角速度センサの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10143310A JPH11337342A (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | 半導体角速度センサおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10143310A JPH11337342A (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | 半導体角速度センサおよびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11337342A true JPH11337342A (ja) | 1999-12-10 |
Family
ID=15335800
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10143310A Pending JPH11337342A (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | 半導体角速度センサおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11337342A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6473290B2 (en) | 2000-06-02 | 2002-10-29 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Capacitance-type external-force detecting device with improved sensitivity |
| US6739191B2 (en) | 1999-12-28 | 2004-05-25 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Angular velocity sensor |
| EP1677073A1 (en) * | 2004-12-29 | 2006-07-05 | STMicroelectronics S.r.l. | Micro-electro-mechanical gyroscope having electrically insulated regions |
| JP2009014492A (ja) * | 2007-07-04 | 2009-01-22 | Canon Inc | 揺動体装置 |
| CN101493327B (zh) | 2009-02-23 | 2010-12-01 | 陈志龙 | 电磁驱动静电预紧硅微机械陀螺 |
| JP2016538566A (ja) * | 2013-09-20 | 2016-12-08 | アルベルト−ルートヴィヒ−ウニベルシタット フライブルク | 容量センサのための同時フィードバックによるセンサ質量の位置の時間連続的検出のための方法および回路 |
-
1998
- 1998-05-25 JP JP10143310A patent/JPH11337342A/ja active Pending
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| US7258008B2 (en) | 2004-12-29 | 2007-08-21 | Stmicroelectronics S.R.L. | Micro-electro-mechanical gyroscope having electrically insulated regions |
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| JP2016538566A (ja) * | 2013-09-20 | 2016-12-08 | アルベルト−ルートヴィヒ−ウニベルシタット フライブルク | 容量センサのための同時フィードバックによるセンサ質量の位置の時間連続的検出のための方法および回路 |
| US10139230B2 (en) | 2013-09-20 | 2018-11-27 | Albert-Ludwigs-Universitat Freiburg | Method and circuit for the time-continuous detection of the position of the sensor mass with simultaneous feedback for capacitive sensors |
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