JPH11337871A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JPH11337871A
JPH11337871A JP10144893A JP14489398A JPH11337871A JP H11337871 A JPH11337871 A JP H11337871A JP 10144893 A JP10144893 A JP 10144893A JP 14489398 A JP14489398 A JP 14489398A JP H11337871 A JPH11337871 A JP H11337871A
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Tomio Sonehara
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 動画や画面の切換などが自在にできるととも
に、画像を形成する際の焦点距離の調整作業を軽減でき
るとともに、操作者からの投射距離が変化しても画像の
結像状態を保つことのできる技術を提供する。 【解決手段】 レーザ発振器10が出射するレーザ光の
光束はビームエキスパンダ13により拡大される。拡大
された光束は空間光位相変調器200に投射される。ビ
ームエキスパンダ13により拡大された光束は空間光位
相変調器200により構成される所定の位相変調パター
ンによって位相が変調され、前方に投射される。この位
相変調パターンは後述するように予め所定の画像を表示
するように構成されており、前方に配置されたスクリー
ン15,16に画像が表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表示装置に係り、特
に、複数の画素を備えた空間光変調器によって画像を形
成するように構成された表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、液晶プロジェクタなどの光投
射機により画像を所定距離に結像させる画像投影技術が
用いられている。この画像投影技術は、一般的に光の振
幅(強度)を変調させて投影し、レンズ結像系により所
定距離に配置されたスクリーン上に所望の画像を表示す
るものである。
【0003】一方、空間光変調器(SLM)により種々
の画像を形成する技術が提案されている。この中で、か
つて発明者らは電気アドレス方式の液晶空間光変調器
(LCSLM)に着目し、キノフォームの製作を試み
た。キノフォームの原理については、光学vol.2
(1973年)P.133〜152「キノフォームとそ
の応用」(一岡芳樹)などに記載されている。キノフォ
ームによれば、空間的に光の位相を変調することにより
所望の画像を形成したり、光レンズと等価な光学系を構
成したりすることができ、これにより所定距離に結像す
る画像を形成することが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
空間光変調器においては、基本的に極めて簡単な(例え
ば線のみで構成された画像など)静止画像を形成するよ
うに構成されているので、動画を再生したり、画像を切
り換えたりすることができないという問題点がある。
【0005】また、上記従来の光投射機においては、レ
ンズ結像系を用いて所定の距離に画像を結像させるよう
に構成されているので、スクリーンなどに所定画像を投
影する場合、スクリーンまでの距離に応じて焦点距離を
調節する必要があり、画像投影の準備作業が必要になる
という問題点があった。
【0006】さらに、近年、レーザポインタを用いて離
れた位置にある物体やスクリーン上に投影された画像な
どの所定部位を指し示す方法が用いられるようになり、
遠方からでも注目部位を容易に指摘することができるよ
うになっている。しかし、このレーザポインタにおいて
は、レーザ光をそのまま投射するだけであるので、丸形
スポットなどの限られたパターン形状及び所定サイズの
ポインタ像しか得られないという問題点がある。一方、
矢印その他の記号、アイコンその他の種々の画像パター
ンでポインタ像を形成することも考えられるが、この場
合には光投射機と同様の原理によりポインタ画像を所定
距離に結像させる必要があるため、操作者からの投射距
離が指し示す位置により変化する場合には常時焦点調整
を調節しつづけなければならず、実用的なものを構成す
ることが困難であるという問題点がある。
【0007】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、動画や画面の切換などが自在にで
きるとともに、画像を形成する際の焦点距離の調整作業
を軽減でき、さらに、操作者からの投射距離が変化して
も画像の結像状態を保つことのできる技術を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講じた手段は、コヒーレント光を発生する光
源と、複数の画素を備え前記光源からの光の位相を変調
する空間光位相変調器と、前記空間光位相変調器へ前記
各画素の位相変調度を制御する位相変調信号を送るため
の信号発生手段とを備え、前記信号発生手段は、所定画
像を複数の結像位置に結像させるための多重化された前
記位相変調パターンを生成することを特徴とする。
【0009】この手段によれば、信号発生手段から送ら
れる位相変調パターンを複数の画素で実現しているた
め、動画や画面の切換などを自由に行うことができると
ともに、所定画像を複数の結像位置に結像させることが
可能になるため、光の投射方向に沿った異なる距離にあ
る複数の位置に画像を形成することができるので、複数
の位置のうちのいずれかを選択すれば良くなり画像をよ
り容易に形成できるようになる。また、従来のレンズ結
像系や液晶シャッタを用いる液晶プロジェクタなどとは
異なり、光を制限したり遮断したりすることなく画像を
形成することができるので、画像に対する光源光の利用
効率を高めることができる。
【0010】ここで、少なくとも光の投射方向に沿った
所定範囲に亘ってほぼ連続的に前記所定画像が結像する
ように構成することが好ましい。
【0011】この手段によれば、光の位相を変調させる
所定の位相変調パターンにより光の投射方向に沿った所
定範囲に亘ってほぼ連続的に所定画像が結像するように
構成されていることにより、焦点距離の調整が不要にな
り、所定範囲内であれば適宜の位置にて画像を結像させ
ることができる。
【0012】ここで、前記位相変調パターンは、前記所
定画像を所定の結像位置に形成するための画像に対応し
た位相変調パターンと、異なる焦点距離を備えた複数の
レンズ関数とを前記画素毎に掛け合わせてなる場合があ
る。
【0013】また、前記信号発生手段は、前記所定画像
を異なる結像位置に形成するための複数の位相変調パタ
ーンを時分割で前記空間光位相変調器に出力するもので
ある場合もある。
【0014】上記各手段において、前記空間光位相変調
器は、液晶層への印加電圧により光の位相変調状態を制
御可能な液晶パネルであることが好ましい。この手段に
よれば、形成する画像を動画とすることも、或いは画像
を切り換えて表示することも可能になる。
【0015】この場合には、前記液晶パネルは、電界制
御複屈折モードの液晶パネルであることが好ましい。電
界制御複屈折モードの液晶パネルは、2π以上の連続的
な位相変化が容易に得られ、また、位相変化と印加電圧
との関係を線形にすることが可能であり、位相変化に伴
う光透過量の変動を小さくすることができ、しかも表示
領域内の電気光学特性を容易に均一にすることができ
る。
【0016】上記各手段においては、前記空間光位相変
調器は、前記位相変調信号の変化によって時間とともに
変化する画像を形成できるように構成されていることが
好ましい。
【0017】また、上記各手段においては、前記画像は
物体又は表示画像の所定部位を指し示すためのポインタ
表示であることが好ましい。ポインタ表示は、使用者に
より光投射位置が変化するために対象物体や対象画像ま
での距離が変化するので、従来のレンズ結像系により投
影された所定画像を用いることができないが、本発明で
は光投射位置が変化しても支障無く良好なポインタ表示
を形成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る実施形態について説明する。図1は本発明に係る
表示装置の実施形態の概略構成を示すものである。本実
施形態に用いる光源としてはレーザ発振器10が用いら
れる。このレーザ発振器10は半導体レーザであり、交
流電源12から得られた電力を駆動回路11で整流、整
形して供給し、発振させる。なお、光源としては上記の
ような半導体レーザではなく、YAGレーザなどの固体
レーザやHe−Neレーザなどの気体レーザなどを用い
ることもできる。
【0019】レーザ発振器10が出射するレーザ光の光
束はビームエキスパンダ13により拡大される。拡大さ
れた光束は空間光位相変調器200に投射される。ビー
ムエキスパンダ13により拡大された光束は空間光位相
変調器200により構成される所定の位相変調パターン
によって位相が変調され、前方に投射される。この位相
変調パターンは後述するように予め所定の画像を表示す
るように構成されており、前方に配置されたスクリーン
15,16に画像が表示される。なお、ビームエキスパ
ンダ13の光学特性に起因する光束の収束特性により集
光レンズ14を配置してもよい。
【0020】図2は、上記空間光位相変調器200に用
いられる液晶パネル210の概略構造を拡大して示す模
式図である。この液晶パネル210は、無アルカリガラ
スなどからなる透明基板211と214との間に図示し
ないシール材により液晶層230を封止することにより
構成される。液晶パネルはマトリクス状に配列された多
数の画素領域を備えている。画素領域の数は、たとえ
ば、640×480個などである。
【0021】透明基板211の内面上にはITO(イン
ジウムスズ酸化物)などからなる透明電極212が形成
され、さらにその上の一部領域に黒色インクや金属パタ
ーンなどにより構成された遮光層213が設けられてい
る。また、必要に応じてこれらの構造の上にさらにポリ
イミド、ポリビニルアルコールなどからなる図示しない
配向膜が形成され、ラビング処理が施される。
【0022】一方、透明基板214の内面上には多結晶
シリコンなどからなる半導体層215と、この半導体層
215の上に形成されたゲート絶縁膜216と、ゲート
絶縁膜216の上に被着されたゲート電極217とが形
成され、半導体層215の一部をソース及びドレインと
するTFT(薄膜トランジスタ)が画素領域毎に形成さ
れている。このTFTの上には酸化シリコンなどからな
る絶縁膜218を介してX方向に伸びるAlなどからな
るXライン219が形成され、このXライン219はT
FTのソースに接続されている。さらに、これらの上に
はPSG(Phospho-Sillicate Glass) 膜220が被着さ
れる。PSG膜220の表面上には画素領域毎に独立し
たITOなどからなる透明電極221が形成される。透
明電極221はTFTのドレインに接続される。このよ
うな透明基板214の内面構造の上にも、必要に応じて
上記と同様の配向膜が形成される。なお、図2はY方向
に沿った断面を示すものである。したがって、上記X方
向とは直交するY方向に伸びるYラインは図示されてい
ない。このYラインは上記ゲート電極217に接続され
ている。
【0023】以上のように形成された透明基板211,
214はシール材を介して所定間隔を持って貼り合わさ
れ、その間隔内に液晶が注入される。液晶は、高速スイ
ッチング特性を得るためにはスメクチック液晶を用いる
が、本実施形態では安定性及び信頼性の観点からネマチ
ック液晶を用いた。この液晶を用いてECB(電界制御
複屈折)モードの液晶層230を構成した。低い駆動電
圧で充分な位相変調性能を得るために、液晶層230が
比較的高い複屈折率を備える(Δn=0.166)よう
に、適宜に異なる種類の液晶を混合して用いた。上記の
透明基板211,214の内面上に形成された配向膜の
ラビング方向は図2の左右方向(Y方向)とし、液晶層
230内にて均一な配向状態が得られるようにした。
【0024】キノフォームを空間光位相変調器200に
記録するには、一般に以下のことが要求される。
【0025】1)2π以上の連続的な位相変化が得られ
ること。
【0026】2)位相変化と印加電圧の関係が線形であ
ること。
【0027】3)位相変化に伴う光の振幅(透過光量の
平方根)の変動が小さいこと。
【0028】4)表示領域内の電気光学特性が均一であ
ること。
【0029】これらの要求からのずれはキノフォームの
再生波面に不要な収差を与える。たとえば、画像再生へ
応用した場合には原画像に対する強度の誤差を発生させ
る。
【0030】本実施形態では、液晶の配向状態として上
記ECBモードを選択し、TFTパネルにより駆動する
こととした。光が感じる屈折率変化を大きくするために
液晶分子の初期配向を透明基板211,214とほぼ平
行にして、分子軸方向に合わせた直線偏光を使用した。
また、素子応答を早くするために複屈折率Δnが大きい
液晶材料を用いて液晶層の厚さdを薄くした。本実施形
態では、画素ピッチを42μm×42μm、画素数を6
40×480、開口率を64%、セルギャップd=4.
5μmとした。
【0031】図6〜図8は、本実施形態の液晶パネルの
液晶材料の複屈折率Δnを変えた場合の液晶層230の
電気光学特性、具体的には電圧−位相特性を示すもので
ある。図6は上記と同じΔn=0.166(波長589
nmのとき)、図7はΔn=0.139(波長589n
m)、図8はΔn=0.126(波長589nm)の場
合における、波長450nm、550nm、633nm
の透過光の位相を印加電圧に対して示すものである。い
ずれの場合にもほぼ2πの位相変化が駆動電圧5vによ
って得られている。特に、本実施形態のように複屈折率
Δnを大きくすることによって波長550nmの光に対
しても位相変動範囲を2π以上確保することが可能であ
り、波長633nmでも2π近い位相変動範囲を得るこ
とができる。
【0032】図9は、同種のECBモードの液晶層にお
ける印加電圧と位相変調量及び透過率との関係を示すグ
ラフである。このグラフは、光源としてヘリウムネオン
レーザ(波長632.8nm)を用いて測定した結果で
あり、さらに複屈折率を大きくしてセル厚を薄くし、応
答特性を向上させた。Δn=0.209、d=6.0μ
m、有効画素数を320×220とし、画素間隔を水平
方向80μm、垂直方向90μm、画素開口部は56μ
m×64μmである。液晶層のその他の構成は上記実施
形態と同様である。この液晶パネルでは、1.7vから
4.5vの範囲で位相は0から2πまでほぼ直線的に変
化する。一方、振幅変動は液晶分子の配向の変化ととも
に光線の進行方向が傾き、画素開口部を透過する光量が
変動することによるものと思われる。Δndを大きめに
し、かつ、プレチルト角を高めに設定することにより透
過光量の変動を抑制することができる。なお、液晶パネ
ルの表示領域には、主にせる厚むらに起因する収差が発
生するので、この収差を前もって計測しておき、キノフ
ォームの位相データから差し引いて補正することにより
補償することができる。
【0033】図3は、空間光位相変調器200と、この
空間光位相変調器200の制御駆動を行う制御駆動装置
300の概略構成を示す概略ブロック図である。空間光
位相変調器200は、例えばパーソナルコンピュータな
どにより構成される制御駆動装置300に容易に接続す
ることができるように構成されている。空間光位相変調
器200の全体の回路構成は通常のアクティブマトリク
ス型の液晶表示装置と同様である。
【0034】空間光位相変調器200により所定距離離
れた位置に所定の画像を結像させるには、画像信号(動
画の場合にはビデオ信号)を所定の位相変調パターンに
変換し、この位相変調パターンを空間光位相変調器20
0の液晶パネル210の複数の画素によって形成し、キ
ノフォームを構成することが必要となる。空間光位相変
調器200に構成されたキノフォーム上の位相変調パタ
ーンΦと、所定距離z0離れたキノフォーム面の透過率
Tとの間には以下の式が成立する。
【0035】 T(x,y,z0)=C・exp[−iΦ(x,y,z0)]・・・(1) ここで、(x,y)は光軸と直交する面内の座標、Cは
定数である。位相変調パターンの計算には、シュミレー
テッドアニーリング法(Science 220, p.671-680,198
3、以下、単に「SA法」という。)を用いた。このS
A法の運用に必要なルールの構築には経験が必要であ
り、このルールの出来不出来が「良い解」が得られるか
否かに大きく影響する。「良い解」とは、位相変調パタ
ーンに要求される光学特性を満足する解のことであり、
その光学特性は位相変調パターンの使用目的により決ま
る。SA法を用いて位相変調パターンを設計するには、
少なくとも、評価関数の定義と重みの設定、温度ス
ケジューリング、平衡状態の判定についてそれぞれ運
用のルールを定めなければならない。なお、上記評価関
数とは位相変調パターンの性能に関する推定値と目標値
との差に対応する量であり、この関数値が最も小さくな
る時の解が最適解である。
【0036】上記のようにして得た位相変調パターン
に、焦点距離の異なる複数のレンズ関数Ln (nは任
意の自然数) Ln =exp[iPn (x2 +y2 )](Pn は
レンズ定数)・・・(2)を掛け合わせることにより、
上記レンズ関数の焦点距離に応じて異なる位置に結像す
る複数の画像パターンを多重化することができる。この
レンズ関数Lnはレンズと同じ作用を果たす位相変調パ
ターンであり、上記画像に対応する位相変調パターンΦ
(x,y,z0)の結像位置z0をレンズ定数Pn に
応じて変更する。
【0037】図3に示すように、静止画像若しくは動画
を記録するビデオ信号aは外部の記録装置やCCDカメ
ラなどから入力され、制御駆動装置300の位相パター
ン変換回路301に入力される。位相パターン変換回路
301ではビデオ信号aに基づいてビデオ信号aの画像
情報を上記位相変調パターンΦに変換し、位相変調パタ
ーンΦに対応する位相変調信号φを出力する。また、ビ
デオ信号aに基づいて同期分離回路302は水平同期信
号h及び垂直同期信号vを形成する。位相変調パターン
Φはレンズ変換回路303に入力されて上記の複数のレ
ンズ関数Ln(n=1,2,・・・)に掛け合わされ、
多重化された位相変調パターンΨを実現するための位相
変調信号ψとなって出力される。
【0038】上記の多重化された位相変調パターンΨ
は、上記ビデオ信号aに含まれる画像を所定距離z1か
らz2までの範囲内においてほぼ連続的に結像させるよ
うに多数のレンズ関数Ln によって多重化されてい
る。
【0039】上記水平同期信号h、垂直同期信号v及び
位相変調信号ψは、空間光位相変調器200の制御回路
240に入力され、制御回路240からXラインデータ
信号DX、Xラインクロック信号CLX、Yライン走査
信号DY、Yラインクロック信号CLYが液晶パネル2
10に内蔵されたXドライバ回路210X及びYドライ
バ回路210Yに入力される。これらのXドライバ回路
210X及びYドライバ回路210Yは、液晶パネル内
に形成された複数のXライン及びYラインにそれぞれ所
定のデータ信号及び走査信号を供給する。
【0040】図4は、上記構成の本実施形態を用いた投
射型ディスプレイにおける画像投影時の状態を示す説明
図である。光源から発せられた光は、液晶パネルを備え
た空間光位相変調器200の液晶画素領域を透過して前
方に配置されたスクリーン401に投影されるが、スク
リーン401は上記の距離z1からz2までの範囲内に
配置されているため、スクリーン401上には所望の画
像401aが結像する。同様に、スクリーン402もま
た距離z1からz2までの範囲内に配置されているた
め、同様に所望の画像402aが結像する。ここで、上
述の理由により画像401aと402aとは同一画像で
ある。
【0041】このように本発明によれば、所定の距離z
1からz2までの範囲内においてはどこでも空間光位相
変調器200から投射された画像が結像するように構成
されているので、上記範囲内であればスクリーンをいず
れの位置に配置しても同じ画像を見ることができる。し
たがって、スクリーンの位置を正確に決めたり、光投射
機の焦点調節を行う必要がなく、きわめて簡単に像の投
影を行うことができる。なお、光の投射方向に対してス
クリーン面が直交姿勢から傾斜しても、上記z1からz
2までの範囲内であれば同様に結像した画像を見ること
ができる。このような特性は、特に、スクリーンとして
移動物体の表面を用いる場合、表面に凹凸のある物体の
表面を用いる場合などに有効である。
【0042】また、本実施形態では、通常の液晶表示装
置やプロジェクターなどのように光源から放出された光
の振幅を制限したり、遮断したりすることによって画像
を形成しているのではなく、光源の光量をそのまま全て
利用して画像を形成しているので、光の利用効率を高め
ることができるという利点がある。なお、図4に示す投
射画像401a,402aは静止画でも動画でもよい。
【0043】図5は、本実施形態の他の応用例を示すも
のである。この場合、本実施形態はペンタイプのケーシ
ングを備えた把持可能な小型のポインタ装置500とし
て構成されている。このポインタ装置500は、その先
端部から光が放出されるようになっている。ポインタ装
置500を把持して先端部500aをスクリーン50
1,502に向けると、ポインタ表示501a,502
aがスクリーン501,502上に映し出される。この
場合も上述と同様に、ポインタ装置500からの距離が
z1からz2までの範囲内にスクリーンが配置されてい
る限り、ポインタ表示501a,502aはスクリーン
501,502上に結像し、鮮明に視認される。
【0044】一般にポインタ装置500は手に持って使
用されるため、ポインタ装置500の位置は使用者の意
志によって変動する。したがって、ポインタ装置500
とスクリーン501,502との距離は常時変動するの
で、所定範囲内でさえあればポインタ装置500とスク
リーン501,502との距離によらずに画像を結像さ
せることができる本実施形態は特に有効である。
【0045】上記ポインタ装置500から投影される画
像は、静止画としてのポインタ表示でもよいが、ポイン
タ表示が動画になっていてもよい。また、使用者の意志
により図に示すように使用目的に応じた異なる他のポイ
ンタ表示501bや502bに切り換えられるように構
成してもよい。
【0046】上記実施形態では、空間光位相変調器20
0として、ほとんど光の振幅を変調させることなく位相
を大きく変調させることのできるECBモードの液晶パ
ネルを用いているが、光の位相を変調させるとともに光
の振幅(強度)を変調させることによって画像を形成し
てもよい。ただし、光の振幅を変調するためには光の少
なくとも一部を除去する必要があるので、光の利用効率
は低下する。
【0047】上記実施形態では、空間光位相変調器20
0に構成される位相変調パターン(キノフォーム)によ
り異なる結像位置を備えた同一画像を多重化しているた
め、所定範囲内でほぼ連続的に同一画像を結像させるこ
とができるものであるが、「ほぼ連続的に」とは、通常
の使用態様において例えばスクリーンを用いる場合には
スクリーンを任意の位置に設置しても画像が視認できる
程度に連続的に多重化されていることを言う。
【0048】上記の使用態様ではスクリーンを用いた投
影による画像再生を例に説明したが、本発明はこのよう
な使用態様に限定されるものではなく、例えば、蛍光面
に対して視認者とは逆の背面側から投射することにより
背面投射型の表示装置として構成することができ、この
場合にはカラーフィルタやカラーの蛍光体を用いること
により表示のカラー化を図ることもできる。
【0049】上記実施形態では、異なる焦点距離を備え
た複数のレンズ関数Ln を用いて異なる距離に結像す
る複数の画像を多重化しているが、本発明はこのような
多重化手法に限定されるものではなく、結果として複数
の画像が多重化されていればよい。他の多重化手法とし
ては、例えば、液晶パネル200に対して異なる結像位
置に結像する画像を形成するための複数の位相変調パタ
ーンを時分割で形成し、例えばスクリーン上に画像を表
す場合には、人間の視覚特性に基づいてスクリーンに結
像する画像のみが選択的に視認されるように構成するこ
とも可能である。この場合、液晶パネルの時分割駆動は
公知の方法で行うことができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、信
号発生手段から送られる位相変調パターンを複数の画素
で実現しているため、動画や画面の切換などを自由に行
うことができるとともに、所定画像を複数の結像位置に
結像させることが可能になるため、光の投射方向に沿っ
た複数の位置に画像を形成することができるので、複数
の位置のうちのいずれかを選択すれば良くなり、画像を
より容易に形成できるようになる。また、従来のレンズ
結像系や液晶シャッタを用いる液晶プロジェクタなどと
は異なり、光を制限したり遮断したりすることなく画像
を形成することができるので、画像に対する光源光の利
用効率を高めることができる。
【0051】特に、少なくとも光の投射方向に沿った所
定範囲に亘ってほぼ連続的に前記所定画像が結像するよ
うに構成することにより、焦点距離の調整が不要にな
り、所定範囲内であれば適宜の位置にて画像を結像させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表示装置の実施形態の全体構成を
示す概略構成図である。
【図2】同実施形態における空間光位相変調器に含まれ
る液晶パネルの拡大模式図である。
【図3】同実施形態における制御駆動装置と空間光位相
変調器の概略構成を示す概略ブロック図である。
【図4】同実施形態を画像投射機として用いた場合の使
用態様を示す説明図である。
【図5】同実施形態をポインタ装置として用いた場合の
使用態様を示す説明図である。
【図6】同実施形態の液晶パネルの液晶層の電気光学特
性(印加電圧に対する透過光の位相)を示すグラフであ
る。
【図7】同実施形態の液晶パネルの液晶層の電気光学特
性(印加電圧に対する透過光の位相)を示すグラフであ
る。
【図8】同実施形態の液晶パネルの液晶層の電気光学特
性(印加電圧に対する透過光の位相)を示すグラフであ
る。
【図9】同実施形態とは別の液晶パネルの液晶層の電気
光学特性(印加電圧に対する位相変化及び振幅透過率)
を示すグラフである。
【符号の説明】
10 レーザ発振器 11 駆動回路 12 交流電源 13 ビームエキスパンダ 14 集光レンズ 15,16 スクリーン 200 空間光位相変調器 210X Xドライバ回路 210Y Yドライバ回路 210 液晶パネル 211,214 透明基板 212 透明電極 213 遮光層 215 半導体層 216 ゲート絶縁膜 217 ゲート電極 218 絶縁膜 219 電極 221 透明電極 230 液晶層 240 制御回路 300 制御駆動装置 301 位相パターン変換回路 302 同期分離回路 303 レンズ変換回路 401,402,501,502 スクリーン 401a,402a 画像 500 ポインタ装置 501a,502a,501b,502b ポインタ表
示 Φ,Ψ 位相変調パターン φ,ψ 位相変調信号

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コヒーレント光を発生する光源と、複数
    の画素を備え前記光源からの光の位相を変調する空間光
    位相変調器と、前記空間光位相変調器へ前記各画素の位
    相変調度を制御する位相変調信号を送るための信号発生
    手段とを備え、前記信号発生手段は、所定画像を複数の
    結像位置に結像させるための多重化された前記位相変調
    パターンを生成することを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、少なくとも光の投射
    方向に沿った所定範囲に亘ってほぼ連続的に前記所定画
    像が結像することを特徴とする表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記位
    相変調パターンは、前記所定画像を所定の結像位置に形
    成するための画像に対応した位相変調パターンと、異な
    る焦点距離を備えた複数のレンズ関数とを前記画素毎に
    掛け合わせてなることを特徴とする表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2において、前記信
    号発生手段は、前記所定画像を異なる結像位置に形成す
    るための複数の位相変調パターンを時分割で前記空間光
    位相変調器に出力するものであることを特徴とする表示
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4までのいずれか1
    項において、前記空間光位相変調器は、印加電圧により
    光の位相変調状態を制御する液晶パネルであることを特
    徴とする表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記液晶パネルは、
    電界制御複屈折モードであることを特徴とする表示装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6までのいずれか1
    項において、前記空間光位相変調器は、前記位相変調信
    号の変化によって時間とともに変化する画像を形成する
    ことを特徴とする表示装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7までのいずれか1
    項において、前記画像は物体又は表示画像の所定部位を
    指し示すためのポインタ表示であることを特徴とする表
    示装置。
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