JPH11340143A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH11340143A
JPH11340143A JP14079998A JP14079998A JPH11340143A JP H11340143 A JPH11340143 A JP H11340143A JP 14079998 A JP14079998 A JP 14079998A JP 14079998 A JP14079998 A JP 14079998A JP H11340143 A JPH11340143 A JP H11340143A
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film
jig
semiconductor device
manufacturing
powder
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JP14079998A
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English (en)
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Takashi Nakajima
中島  隆
Hideo Miura
英生 三浦
Akira Yajima
明 矢島
Hide Kobayashi
秀 小林
Shinji Nishihara
晋治 西原
Junichi Uchida
淳一 内田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成膜室内に治具が設置される成膜装置におい
て、成膜中における異物の発生が少ない半導体装置の製
造方法を提供することである。 【解決手段】成膜装置成膜室内に設置する防着治具の表
面に対して、高さ30〜500ミクロンの凹凸上に高さ
1〜30ミクロンの凸形状を形成したことにより、防着
治具へ付着する成膜生成物の密着力を向上させた状態で
半導体基板へ成膜することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置の製造方
法に係り、特に、半導体基板上への成膜中に発塵を防止
する半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、半導体デバイス高集積化のトレン
ドが進み、最小加工寸法0.2〜0.35ミクロンの微細加
工が可能になってきている。このような半導体デバイス
を生産する上でもっとも重大な課題は、生産工程中にウ
エハに付着するパーティクル(以下、異物)を如何に低
減させるかということである。異物がウエハに付着する
と、付着部において成膜不良を起こしたり、異物が起点
となって膜にクラックが入る原因となりやすい。このよ
うな異物に起因した不良は、デバイス不良の50%以上
を占めると推定されている。
【0003】異物は、成膜やエッチングを行う装置内の
ウエハ以外の場所に付着した膜が割れたり、はがれ落ち
ることにより発生する。それは、付着膜が残留応力を持
つことから、その膜厚が厚くなるほど膜と付着部との界
面に生じるせん断力が大きくなり、ある膜厚に達すると
膜が自己崩壊を起こすためである。
【0004】成膜室などのウエハ処理室内壁に不要な膜
が付着し、膜厚が増加してはく離し、最終的に異物が発
生するというこの現象は、スパッタ装置,化学気相蒸着
(CVD)装置などの成膜を行う半導体デバイス製造装
置に共通して生じている現象であり、異物防止は半導体
デバイスを製造する上で最も重要な課題である。また、
磁気ディスク,光ディスク,薄膜磁気ヘッド,液晶パネ
ルなどのように複数の膜を堆積することで製造される製
品にとっても解決すべき問題となっている。
【0005】通常、プロセス処理中に異物が発生するこ
とを避けるため、装置内の成膜室内壁を覆う防着治具と
呼ばれるものを設置して成膜室内壁への膜の付着を防止
している。更に、この防着治具に付着した膜がはがれて
異物になることを防止するために、所定の厚さに達する
前に新しい防着治具に交換することが行われている。
【0006】しかし、この防着治具の交換作業では、成
膜室の大気開放,防着治具の交換,成膜室内の真空引
き,成膜室内ベークによる残留ガスの除去などを行う必
要があり、再び成膜可能な真空状態になるまでには長時
間を要すことが多い。したがって、生産効率を向上させ
るためには、この防着治具の交換頻度を出来る限り少な
くすることが望まれていた。
【0007】この交換頻度を低減させるための異物防止
技術としては、付着膜の密着強度を強くする方法があ
る。膜密着強度の向上を目指した従来技術としては、防
着治具の膜付着部に対してサンドブラストで直接治具表
面を荒らす、あるいはアルミニウム(以下Al)などの
溶射を行い、膜付着部の表面粗さを溶射膜で粗くしたこ
とによる投錨効果によって膜の密着力向上を図ってい
た。これらの技術は例えば特開昭62−142758号公報,特
開昭60−120515号公報等に開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ここで発明者らは、防
着治具に上記ブラストやAl溶射を行った場合の異物発
生に対する効果を明確にするため、真空装置でよく使用
される材料SUS304にて製作した防着治具の表面に
ブラストやAl溶射などの表面処理を施してスパッタリ
ング装置成膜室に設置し、窒化チタン(以下TiN)を
連続成膜しながら異物数の推移を測定し、比較検討し
た。SUS304材には次のような表面処理を施した。
なお各処理を行った場合の表面粗さとしてJIS記載の
最大高さRyを測定したので、併記する。
【0009】 (処理1)処理無し(表面は母材に光沢がある状態) Ry<1μm (処理2)#100程度のアルミナパウダーを用いたブ
ラスト(ブラスト処理A) Ry=約10μm (処理3)#30程度のアルミナパウダーを用いたブラ
スト(ブラスト処理B) Ry=約30μm (処理4)純アルミニウム溶射(溶射パウダーの粒径は
およそ30〜120μm) Ry=約100μm まず処理1〜処理4を行った防着治具の表面状態を光学
顕微鏡を用いて観察した。処理1を行ったものは肉眼で
は鏡面状であるが、ミクロ的には直線状の切削痕が残っ
ており、切削によって形成される鋭利な直線状の角部が
表面に並んだ状態になっていた。
【0010】処理2,処理3を行ったものは、表面にラ
ンダムに大きな凹凸上に小さな凹凸が形成されていた。
ブラストでは鋭利な形状をもつアルミナパウダーで防着
治具表面を研削することから、その各々の凹凸の角部は
鋭い形状になっていた。大きな凹凸の大きさは、ブラス
トに用いたアルミナパウダーの大きさを反映し、大きな
ブラストパウダーでブラストした処理3の方が凹凸は大
きくなる。
【0011】処理4を行ったものは大きな凹凸が多い
が、処理2,処理3を行ったものと比較すると小さな凹
凸は少ない。また凹凸の形状自体は、鋭利な形状は全く
なく、すべて丸みを帯びた形状になっていた。溶融状態
のアルミニウムパウダーが被着するためと考えられる。
【0012】処理1〜処理4を施した治具を使用して成
膜した場合の異物数の推移を図7に示す。横軸がウエハ
処理枚数であり、縦軸が8インチウエハあたりの異物の
数である。1回のウエハ処理でウエハ上に0.1μm 膜
を堆積させた。また異物数としては100(個/ウエ
ハ)以下になっていることが望ましい。
【0013】何も処理を行わない場合は、成膜枚数50
枚程度から異物が100(個/ウエハ)以上発生してお
り、成膜枚数増加に伴い、更に異物数は増加している。
ブラスト処理を行った仕様では異物数は始め50(個/
ウエハ)程度であるが、成膜枚数増加に伴い異物数は増
加している。特にブラスト処理Aを行った方が成膜枚数
150枚くらいから100(個/ウエハ)以上に増加し
たのに対し、ブラスト処理Bを行ったものでは350枚
くらいから100(個/ウエハ)以上になった。純アル
ミニウム溶射を行った場合の異物数は成膜1000枚を
越えてもほぼ100(個/ウエハ)以下となっている
が、成膜し始め100枚以下のときはあまり安定せず、
一部100(個/ウエハ)以上の場合も認められる。
【0014】以上の結果から、従来技術では成膜初期か
ら処理枚数1000枚を超えるような長期間にわたっ
て、異物発生数を安定に100(個/ウエハ)以下に制
御することが困難であることが分かる。
【0015】そこで、本発明の目的は、成膜初期から処
理枚数1000枚を超えるような長期間にわたって、異
物発生数を安定に100(個/ウエハ)以下に制御する
半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】膜付着後、各処理を行っ
た防着治具の表面状態を再度顕微鏡を用いて観察した結
果を説明する。処理1を行ったものは直線状の切削痕に
沿って膜が堆積しており、付着した膜は切削痕に沿って
板状にはがれていた。切削痕に沿ってクラックが入り、
はく離したと考えられる。処理2,処理3を行ったもの
は膜が凹凸に沿って膜が付着しているが、一部100μ
m角程度の片となってはがれていた。処理4のものは大
きな凹凸に沿って膜が付着しており、特にはがれている
箇所は認められなかった。
【0017】これらの結果は以下のように考えられる。
【0018】無処理のものは、(1)表面が鏡面状で凹
凸に乏しく、投錨効果が小さいこと、(2)ミクロ的に
は切削痕が直線的な鋭利部となっており、そこに膜が堆
積すると膜応力が集中してクラックが生じ易いなどの理
由により、付着膜がはがれやすい状態になっていると考
えられる。
【0019】ブラストを行ったものは、表面に形成され
ている大きな凹凸と細かな凹凸によって付着膜の応力が
分散され、膜厚が10〜30μm程度になるまで付着膜
ははがれずに安定しているが、更に膜厚が厚くなり凹凸
全体を覆うようになると、応力分散効果が薄れるととも
に凹凸部の鋭利な角部によって膜応力が集中して付着膜
が割れ、はがれたと考えられる。
【0020】アルミニウム溶射を行ったものは、大きな
凹凸により付着膜厚が厚くなっても凹凸を覆うような膜
厚に達するまでは相対的に応力分散効果が持続し、更に
は表面の凹凸形状に鋭利な角部を持たないため付着膜応
力が集中しにくく、成膜枚数が1000枚程度になって
も異物数が安定していたと考えられる。成膜枚数100枚
以下のときに異物数が不安定であったが、この理由とし
ては細かな凹凸がブラスト処理を行ったものに比べて少
ないためであると推定される。
【0021】これらのことから防着治具として好ましい
表面形状としては、(1)高さ数百μm〜数十μmの大
きな凹凸上に細かな凸部が形成されたフラクタル的な形
状を有しており、かつ(2)各々の凸部にはミクロ的に
も鋭利な角部を持たないことであると考えられる。
【0022】具体的には、半導体製造装置の成膜室内に
設置する防着治具の表面に対して、高さ数百μm〜数十
μmの大きな凹凸形状の上に数十μm以下の丸みを帯び
た形状の凸部を形成させることで、半導体基板への成膜
中に防着治具から付着膜がはく離することを抑制でき
る。
【0023】半導体基板へ成膜を行う半導体装置の製造
方法において、成膜室内部に設置した防着治具からのは
く離を抑制しながら薄膜を堆積させる半導体装置の製造
方法を提供するため、本発明は以下の特徴を備える。
【0024】本発明の半導体装置の製造方法は、成膜装
置の成膜室内に設置した防着治具に付着した膜のはく離
を防止し、成膜中の異物発生を抑制する成膜する方法で
あって、防着治具表面の少なくとも一部が溶射によって
アルミニウム膜でコーティングされており、該アルミニ
ウム膜表面に高さ数百μm〜数十μmの大きな凹凸上に
高さ数十〜1μm程度の小さな凸部が形成された防着治
具を設置した状態で成膜して、半導体装置を製造するこ
とを特徴とする。
【0025】本発明の半導体装置の製造方法を行うため
に成膜室に設置する防着治具は、溶射装置を用いて、ま
ず第1のアルミニウムパウダーが溶射される第1溶射工
程を行い、この第1溶射工程に連続して第1のアルミニ
ウムパウダーよりも平均粒径が小さな第2のアルミニウ
ムパウダーが溶射される第2溶射工程を行うことによっ
て製作する。ここで第1のアルミニウムパウダーの平均
粒径は例えば30〜200μm程度に、第2のアルミニ
ウムパウダーの平均粒径は1〜30μm以下にし、必ず
第1のアルミニウムパウダーの平均粒径よりも第2のア
ルミニウムパウダーの平均粒径の方が小さくなるように
する。第2のアルミニウムパウダーの平均粒径は、溶射
が可能な範囲で小さいほど良い。このコーティング処理
によって、該アルミニウム溶射膜表面に高さ数百μm〜
数十μmの大きな凹凸上に高さ数十〜1μm程度の小さ
な凸部が形成されている防着治具を得ることが出来る。
【0026】なお、防着治具表面に対しては、ブラスト
処理などによってコーティング膜と防着治具との密着強
度を向上させることが望ましい。また、防着治具母材を
コーティングする材料としてはアルミニウムに限るもの
ではなく、成膜中に付着する膜の応力を緩和するような
他の材料、例えば、アルミニウム合金,チタン,チタン
合金,銅,銅合金から選択される一つであってもさしつ
かえない。銅を15%以上含むアルミニウム合金、マグ
ネシウムを5%以上含むアルミニウム合金、シリコンを
10%以上含むアルミニウム合金、アルミニウムを30
%以上含むマグネシウム合金、アルミニウムを4%以上
含むチタン合金、アルミニウムを8%以上含む銅合金な
どのような最大伸びを100%以上もつような材料であ
れば、より好ましい。
【0027】本発明の半導体装置は、異物発生が抑制さ
れた成膜方法を用いて製造する半導体装置であって、防
着治具表面の少なくとも一部が溶射によってアルミニウ
ム膜でコーティングされており、該アルミニウム膜表面
に高さ数百μm〜数十μmの大きな凹凸上に高さ数十〜
1μm程度の小さな凸部が形成された防着治具を、成膜
時に成膜室内に設置した状態で成膜して製造されている
ことを特徴とする。
【0028】即ち、本発明を用いれば、成膜初期から処
理枚数1000枚を超えるような長期間にわたって、異
物の発生が抑制された状態で安定に成膜することが可能
となる。このことによって、防着治具の交換頻度を出来
る限り少なくすることができ、生産効率を向上できるこ
とでコスト削減が可能となる。したがって成膜中の異物
発生が低減するため、安定して半導体装置を製造するこ
とが可能となる。また半導体装置の不良率が下がるた
め、高い信頼性をもち且つ低コストである半導体装置を
提供することが可能となる。
【0029】なお、本発明を活用することが有効である
分野は、半導体装置の製造に関するものだけではなく、
磁気ディスク,光ディスク,薄膜磁気ヘッド,液晶パネ
ルなどの薄膜を堆積して製造を行っているもの全般にお
いて有効である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例について、図
面を参照して説明する。
【0031】(実施例1)本発明に基づく半導体装置を
製造方法に関する一実施例を、スパッタリング装置にて
薄膜を成膜し、半導体装置を製造する場合を例に説明す
る。
【0032】本発明の実施例に基づく半導体装置の製造
方法を行うための装置構成を図1に示す。
【0033】スパッタリング装置の成膜室用真空チャン
バ3内には電極絶縁物2を介してターゲット1が設置さ
れ、ターゲット1に対向する位置にはウエハステージ5
が設置されている。半導体基板6はウエハステージ上に
搬送される。成膜時に真空チャンバ3内にプラズマ生成
用ガスを導入しながらスパッタリングするための適当な
内部圧力に保つため、排気口8は真空ポンプやバルブな
どを含む適当な排気設備に接続され、ガス導入口7は真
空チャンバ3内をスパッタリング時の圧力を維持しなが
らプラズマ生成用ガスを導入するガス流量計やバルブな
どのガス導入設備が接続されている。半導体基板6とタ
ーゲット1の間にスパッタリング用の直流あるいは交流
電力を付加するため、配線9を介して電源10が接続さ
れている。
【0034】なお、成膜によって真空チャンバ3内では
半導体基板以外の場所にも膜13が付着するが、真空チ
ャンバ3内壁などへの膜13の付着を防止するために防
着治具4が真空チャンバ3の内壁を覆うように取り付け
られている。この防着治具4表面は、付着した膜がはく
離しないようにコーティング膜11で覆われている。
【0035】この防着治具4の構造を示すため、14で
示した○内を拡大したものが図(b)である。本発明では
防着治具交換直後から長期間にわたって異物が発生しな
い成膜を行うため、この防着治具4の表面を覆っている
コーティング膜11には、表面に高さ500μm〜30
μmの大きな凹凸20が形成され、更にその凹凸20上
に高さ30μm〜1μmの小さな凸部21が形成された
構造になっている。
【0036】成膜手順について説明する。
【0037】真空チャンバ内に図1(a),(b)にて説
明した構造の防着治具を設置する。真空チャンバ3内は
排気口8を通して排気設備により排気を行う。内部の真
空度が高いほど成膜中に酸化などの影響を受けないた
め、高真空である方が良い。所定の高真空に達してから
ウエハステージ5上に半導体基板6を搬送し、ガス導入
口7からプラズマ生成用のガスを導入する。導入するガ
スには、アルゴンガスやクリプトンガス、あるいはキセ
ノンガスが用いられるが、反応性スパッタリングを行う
ために窒素ガスなどを混合してもよい。真空チャンバ3
内のガス圧がスパッタリングを行うための所定のガス圧
に達した後、ターゲット1と半導体基板6との間に、配
線9を介して電源10により直流あるいは交流電力を負
荷してプラズマ12を発生させ、ターゲット材料の薄膜
を半導体基板6上に成膜する。
【0038】成膜によってプラズマ12が形成される
と、防着治具4の表面にも膜13は付着する。膜13
は、図1(b)のように防着治具4表面の、大きな凹凸
20上の小さな凸部21を覆うように付着する。通常の
溶射だけでコーティングした防着治具4を用いた場合、
大きな凹凸は形成されているが小さな凸部はほとんど形
成されていないため、薄い付着膜に対しては応力分散効
果がほとんど期待できない。
【0039】しかし本発明の成膜方法では、大きな凹凸
上に更に高さ30μm〜1μm程度の小さな凸部が形成
されているため、防着治具4表面に30μm以下の薄い
膜しか付着していない場合においても応力分散効果があ
り、防着治具交換直後から長期間にわたって異物の発生
が極めて少ない成膜が可能である。また、防着治具4表
面に付着する膜が30μm以上に成長した場合において
も、防着治具上に高さ500μm〜30μmの大きな凹
凸20が形成されているため応力分散効果が持続し、付
着した膜がはく離して異物となりにくい。
【0040】なお本発明は、ここで述べた半導体装置の
製造方法に関してのみ有効である訳ではなく、磁気ディ
スク,光ディスク,薄膜磁気ヘッド,液晶パネルなどの
スパッタリング法やCVD法などの成膜方法を利用して
製造を行っているもの全般に有効である。
【0041】図1において用いた防着治具4の表面をコ
ーティングする方法を図2を用いて説明する。
【0042】(第1工程)まず、防着治具母材4aの表
面をアルミナパウダー31などを用いてブラストし、表
面を荒らす。その表面粗さは、Ryが100〜5μm程
度になるようにする。最大高さの制御は防着治具母材4
a材質に応じて適当なアルミナパウダーの粒径を選択す
ることで可能である。例えば、防着治具母材4aにSU
S304材を用いた場合、#100程度のアルミナパウ
ダーを選択すると表面粗さはRyは10μm程度にな
り、#30程度のアルミナパウダーを選択するとRyは
30μm程度となる。ブラストした後は、防着治具母材
4aの表面に残留しているアルミナパウダーを、超音波
洗浄などで洗い流す。
【0043】(第2工程)ブラストされた防着治具母材
4bに、第1の溶射装置を用いて、第1アルミニウムパ
ウダー32aを溶射し、第1アルミニウム溶射膜32b
を形成する。
【0044】第1アルミニウムパウダー32aの平均粒
径は、30μm以下である場合、第1溶射膜の表面凹凸
はあまり大きくならず、200μm以上である場合、治
具母材の表面凹凸に溶射パウダーがあまり食い込まずに
治具母材と第1溶射膜の界面にすが生じてしまい、密着
性が低下してしまう。したがって第1アルミニウムパウ
ダー32aの平均粒径は30〜200μm程度であるこ
とが望ましい。
【0045】また第1アルミニウム溶射膜厚は防着治具
母材4bが露出しない程度とする。溶射膜の母材界面か
ら膜表面凸部の頂部までを溶射膜厚と定義すると、一般
にこの溶射膜厚が溶射パウダーの平均粒径の2倍以上に
なると、ほぼ母材4bが溶射膜で覆われる。母材4bが
露出すると、スパッタ膜の付着時に溶射膜端部で応力が
集中して膜はがれが起きやすいため、好ましくない。溶
射する第1アルミニウムパウダー32aの平均粒径が大
きいほど溶射膜の表面が粗くなるため、スパッタ成膜に
よる付着膜が厚くなった場合にも応力分散効果が発揮さ
れやすい。
【0046】(第3工程)第2工程に連続してあるいは
第2工程の途中から、第1アルミニウム溶射膜32b上
に、第2溶射設備を用いて第2アルミニウムパウダー3
3aを溶射し、第2アルミニウム溶射膜(33bまたは
33c)を形成する。第2アルミニウムパウダー33a
の平均粒径は第1アルミニウムパウダー32aの平均粒
径よりも小さくし、例えば1〜30μmとする。
【0047】第3工程の溶射のタイミングは第2工程の
溶射に連続して、あるいは第2工程途中から行うのが良
い。それは、第2工程で形成される第1溶射膜32bが
冷却により熱収縮したり、表面の酸化が進んだりした後
に第2溶射膜(33bまたは33c)を被着させると、
第1溶射膜と第2溶射膜の間で熱応力が発生したり、表
面の酸化で第1溶射膜/第2溶射膜間の密着力が低下す
ることにより、溶射膜自体がはく離しやすくなるからで
ある。
【0048】図2のコーティングする方法を実現するた
めの、溶射装置の構成と溶射手順を図3を用いて説明す
る。
【0049】(第1の装置構成と溶射手順)溶射設備を
2セット用いてコーティングする方法を図3(1)にて
説明する。装置の構成は、単一種類の溶射パウダーをプ
ラズマ溶射する第1,第2の溶射装置40,50を用い
る。溶射装置にはそれぞれ溶射ガン41,51が備えら
れており、溶射ガンへのパウダー供給とプラズマ発生の
ためのガスや電力の供給を行うためのホースやコード類
42,52が、パウダー供給とプラズマ発生のためのガ
スや電力の供給を制御する溶射制御部43,53に接続
されている。溶射装置にはそれぞれ平均粒径30〜20
0μm,1〜30μmの溶射パウダー44,54を投入
する。
【0050】まず、第1溶射装置40を用いて平均粒径
30〜200μmの第1溶射パウダー44を溶射ガン4
1から溶射流45にして噴出させ、表面が粗面化された
防着治具母材4bの表面に溶射膜11を被着させ、図2
で説明した大きな凹凸32bを形成する。この工程に連
続して、第2溶射装置50を用いて第1溶射パウダー4
4よりも平均粒径が小さい第2溶射パウダー54を溶射
ガン51から溶射流55として噴出させ、大きな凹凸3
2b表面に図2で説明した小さい凸形状33bあるいは凸
形状を有する膜33cを形成する。
【0051】第1溶射パウダー44と第2溶射パウダー
54の溶射のタイミングを図4の2つのグラフを用いて
説明する。グラフの横軸は時間であり、縦軸は単位時間
当たりに溶射した溶射パウダーの重量である。第2溶射
パウダー54を溶射し始めるタイミングは、第1溶射パ
ウダー44を溶射し終わる前とし、第1,第2の溶射パ
ウダーを同時に溶射する時間(図中のΔt)が所定の時
間以上になるようにする。このように第1溶射パウダー
44の溶射と第2溶射パウダー54の溶射を時間的に重
なるように設定し、大きな凹凸32b形成工程と小さい
凸部33b(あるいは33c)形成工程を連続して行う
と、大きな凹凸32bの表面が酸化する前に第2溶射パ
ウダー54を溶射できるため、酸化による小さい凸部3
3b(あるいは33c)の大きな凹凸32bへの密着強
度低下を防止することが可能である。逆に、第1溶射パ
ウダーを溶射した後に時間が経過すると溶射膜が熱収縮
したり、表面の酸化が進むため、第1溶射膜/第2溶射
膜間への熱応力発生や表面酸化によって密着力が低下
し、溶射膜自体がはく離しやすくなるため、好ましくな
い。
【0052】(第2の装置構成と使用方法)一度に2種
類以上の溶射パウダーを溶射できる装置を用いる場合の
装置構成とその使用方法を図3(2)にて説明する。装
置の構成は、複数の溶射パウダーを投入して溶射を行う
第3の溶射装置60を用いる。溶射装置60には溶射ガ
ン61が備えられており、溶射ガンへのパウダー供給と
プラズマ用ガスや電力の供給を行うためのホースやコー
ド類62,63が、パウダー供給とプラズマ発生のため
のガスや電力の供給を制御する溶射制御部64に接続さ
れている。溶射装置にはそれぞれ平均粒径30〜200
μm,1〜30μmの溶射パウダー44,54を投入す
る。平均粒径は溶射パウダー44よりも溶射パウダー5
4の方が小さいものを使用する。
【0053】まず、第3溶射装置40を用いて平均粒径
30〜200μmの第1溶射パウダー44を溶射ガン6
1から溶射流65として噴出させ、表面が粗面化された
防着治具母材4bの表面に溶射膜11を被着させ、図2
で説明した大きな凹凸32bを形成する。次に平均粒径
が小さい第2溶射パウダー54を溶射ガン61に供給
し、第1溶射パウダー44と第2溶射パウダー54の溶
射を同時に行う。第1溶射パウダー44の供給を止め、
第2溶射パウダー54のみの溶射を行う。これらの工程
によって、大きな凹凸32b表面に図2で説明した小さ
い凸部33bあるいは33cが形成される。第1溶射パ
ウダー44と第2溶射パウダー54の溶射のタイミング
については、図4のグラフで説明したように、図中のΔ
tがを所定の時間以上になるようにする。
【0054】以上の技術を利用した成膜方法により半導
体装置を製造する方法について図5を用い、図1中の1
5で示した○内を拡大した半導体装置断面を用いて説明
する。
【0055】(第1工程)半導体基板6上にゲート酸化
膜100およびゲート電極101の形成、絶縁膜102
aの堆積、絶縁膜102bの堆積、コンタクトホール1
03の形成までを行ったときの半導体装置断面である。
ここまでの製造方法については、従来から知られている
技術を用いればよい。
【0056】(第2工程)次に本発明のスパッタ成膜方
法を用いた導電性膜104の成膜を行う。導電性膜10
4は後の工程でエッチングによって配線となるのだが、
導電性膜104の成膜時に、本発明のような異物発生を
抑制する成膜方法を用いなければ、成膜中に異物が発生
してウエハに付着し、形成する配線が断線したり、隣接
する配線と短絡する可能性が高くなる。しかし本発明の
成膜方法を用いると、防着治具交換直後から長期間にわ
たって、堆積された配線104aが異物による断線やエ
ッチング不良による短絡を起こすことがほとんど無くな
る。
【0057】したがって、本発明のような成膜方法を用
いることで、防着治具交換直後から処理枚数1000枚
を超えるような長期間にわたって、異物の発生が抑制さ
れた状態で安定して成膜することが可能となる。このこ
とによって、高い信頼性をもつ半導体装置を提供するこ
とが可能となる。
【0058】導電性膜104のエッチングを行うことに
より、配線104aを形成する。
【0059】(第3工程)続いて絶縁膜102cの堆
積、スルーホール105の形成を行った後、第1工程と
同様に導電性膜の堆積,エッチングを行い、配線104
bを形成する。配線104bの形成に関しては、前記第
2工程にて説明したのと同様、本発明のスパッタ成膜方
法を用いると、異物の発生が抑えられ、製品の信頼性が
高くなる。この後、絶縁膜102dの堆積、半導体チッ
プを樹脂でパッケージするときにワイヤ配線を接続する
パットの形成などがあるが、これらの工程に関しては従
来の技術を用いればよい。
【0060】以上、本発明を用いることによって、防着
治具交換直後から処理枚数1000枚を超えるような長
期間にわたって、異物の発生が抑制された状態で安定し
て成膜することが可能となる。このことによって、異物
に起因したデバイス不良を低減することが可能になると
ともに、防着治具の交換頻度を出来る限り少なくして生
産効率を向上させることが可能になる。以上のことか
ら、高い信頼性をもち、且つ低コストであるような半導
体装置を提供することが可能となる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に基づく成
膜方法を用いることによって異物発生を低減することが
でき、良好に成膜できるようになる。この成膜方法を用
いることによってスパッタ装置を安定稼動させ、安定し
た成膜によって信頼性が高い半導体装置の製造が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、本発明に基づく実施例1
に係る半導体装置の製造方法を実施する場合の成膜装置
の装置構成図及び同(a)の○印拡大断面図である。
【図2】本発明に基づく実施例1に係る半導体装置の製
造方法を実施する場合に使用する防着治具の作製方法の
工程順を示す断面図である。
【図3】本発明に基づく実施例1に係る半導体装置の製
造方法を実施する場合に使用する防着治具へ表面処理す
るためのコーティング設備構成図である。
【図4】図3にて説明したコーティング設備により防着
治具へコーティングする場合の、コーティング方法の説
明する溶射特性図である。
【図5】本発明に基づく実施例1に係る半導体装置の製
造方法の工程順を示す断面図である。
【図6】防着治具への従来の表面処理の違いによる異物
の発生状況の説明する異物発生特性図である。
【符号の説明】
1…ターゲット、2…電極絶縁物、3…成膜室用真空チ
ャンバ、4…防着治具、5…ウエハステージ、6…半導
体基板、7…導入口、8…排気口、9…配線、10…電
源、11…コーティング膜、12…プラズマ、13…成
膜室内スパッタ付着膜、14…防着治具断面の拡大部
分、15…半導体基板断面の拡大部分、20…凹凸、2
1…凸部、31…ブラスト用アルミナパウダー、4a…
ブラスト処理前の防着治具母材、4b…ブラスト処理後
の防着治具母材、32a…第1アルミニウムパウダー、
32b…第1アルミニウム溶射膜、33a…第2アルミ
ニウムパウダー、33bまたは33c…第2アルミニウ
ム溶射膜、40…第1の溶射装置、50…第2の溶射装
置、41…第1の溶射装置の溶射ガン、51…第2の溶
射装置の溶射ガン、42…第1の溶射装置のホースやコ
ード類、52…第2の溶射装置のホースやコード類、4
3…第1の溶射装置の制御部、53…第2の溶射装置の
制御部、44…平均粒径30〜200μmの第1の溶射
パウダー、54…平均粒径1〜30μmの第2の溶射パ
ウダー、45…第1溶射パウダーによる溶射流、55…
第2溶射パウダーによる溶射流、60…第3の溶射装
置、61…溶射ガン、62,63…ホースやコード類、
64…第3の溶射制御部、65…第1,第2の溶射パウ
ダーによる溶射流、100…ゲート酸化膜、101…ゲ
ート電極、102a,102b,102c,102d…
絶縁膜、104a,104b…配線用導電性薄膜、10
3…コンタクトホール、105…スルーホール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 秀 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業部内 (72)発明者 西原 晋治 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業部内 (72)発明者 内田 淳一 東京都青梅市藤橋三丁目3番2号 株式会 社日立東京エレクトロニクス内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に薄膜を形成する場合に成膜
    装置の成膜室に防着治具を設置し、成膜中の異物発生を
    抑制させた半導体装置の製造方法において、成膜装置の
    成膜室に設置する該防着治具の表面が最大高さ30〜5
    00ミクロンの凹凸を有し、さらに該凹凸の表面に高さ
    1〜30ミクロンの凸部が形成されていることを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】スパッタ装置にて導電性薄膜から成る配線
    あるいはコンデンサ電極を形成する場合に成膜装置の成
    膜室に防着治具を設置し、成膜中の異物発生を抑制する
    半導体装置の製造方法において、該スパッタ装置の成膜
    室内部に設置する該防着治具の表面の少なくとも一部が
    溶射によって導電性膜でコーティングされており、該導
    電性膜の表面には高さ500μm〜30μmの大きな凹
    凸上に更に高さ30〜1μm程度の小さな凸部が形成さ
    れた防着治具を設置した状態で成膜して、半導体装置を
    製造することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】スパッタ装置にて導電性薄膜から成る配線
    あるいはコンデンサを形成する場合に成膜装置の成膜室
    に防着治具を設置し、成膜中の異物発生を抑制する半導
    体装置の製造方法において、該スパッタ装置の成膜室内
    部に設置する該防着治具の表面の少なくとも一部に平均
    粒径200μm〜30μmの溶射パウダーと平均粒径3
    0〜1μmの溶射パウダーが溶射されている防着治具を
    設置した状態で成膜して、半導体装置を製造することを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
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