JPH11340532A - 超電導マグネット装置 - Google Patents

超電導マグネット装置

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JPH11340532A
JPH11340532A JP10156822A JP15682298A JPH11340532A JP H11340532 A JPH11340532 A JP H11340532A JP 10156822 A JP10156822 A JP 10156822A JP 15682298 A JP15682298 A JP 15682298A JP H11340532 A JPH11340532 A JP H11340532A
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superconducting
heat
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Tsuginori Hasebe
次教 長谷部
Hitoshi Mitsubori
仁志 三堀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超電導コイル8の断熱性、および縦方向
(軸方向)とともに横方向(径方向)における耐荷重性
を向上させ、室温磁場空間9中に置いた強磁性体Mと超
電導コイル8との間の磁気力が大きくなっても十分な機
械的支持強度を保有可能であるとともに、横方向耐荷重
性の方向依存性をなくすことができる超電導マグネット
装置30を提供すること。 【解決手段】 コイル巻枠7と同内径を有するGFRP
製の中空円筒体34、35、39、40をコイル巻枠7
の両端部に同心になるように配置することに着目したも
ので、コイル巻枠7と同内径を有するガラス繊維強化プ
ラスチック製の中空円筒状の荷重支持体34、35、3
9、40をコイル巻枠7の両端部に、超電導コイル8と
同心的に配置し、荷重支持体34、35、39、40を
介してコイル巻枠7を真空容器2に取り付けたことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超電導マグネット装
置にかかるもので、とくに冷媒として液体ヘリウムを用
いないタイプの超電導マグネット装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の、とくに超電導コイルを真空中に
おいてGM冷凍機(ギフォード・マクマホン冷凍機)な
どにより冷却し、冷媒として液体ヘリウムを用いる必要
がないタイプの超電導マグネット装置(いわゆる、ヘリ
ウムフリーの超電導マグネット装置)については、その
超電導コイルと外部の磁性体との間に強い磁気力が作用
する場合に、超電導コイルの断熱支持構造が重要とな
る。すなわち、超電導マグネット装置本体の重量および
外部との間に働く磁気力を支持するための部材として
は、機械的強度のほかに、熱侵入量の低さが要求され
る。
【0003】図4は、従来のヘリウムフリーの超電導マ
グネット装置1の概略断面図であって、超電導マグネッ
ト装置1は、最外層の真空容器2と、GM冷凍機3と、
円筒状の熱シールド板4と、上部支持部5と、下部支持
部6と、コイル巻枠7および超電導コイル8と、を有
し、その軸方向中央には円柱状の室温磁場空間9(室温
ボア)を形成している。
【0004】真空容器2は、その上部フランジ10にG
M冷凍機3および上部支持部5を設け、その下部フラン
ジ11に下部支持部6を設けているとともに、その容器
ボア内筒12内を上記室温磁場空間9としている。
【0005】GM冷凍機3は、その第一段冷却ステージ
3Aを熱シールド板4の上部フランジ13に熱的に接続
するとともに、その第二段冷却ステージ3Bをコイル巻
枠7の巻枠支持板14に熱的に接続している。
【0006】熱シールド板4は、第二段冷却ステージ3
B、超電導コイル8および第2の中空ロッド17部分、
さらに第3の中空ロッド18の一部を収容するととも
に、その上部フランジ13を上部支持部5により支持
し、その下部フランジ15を下部支持部6により支持し
ている。
【0007】すなわち、上部支持部5は、荷重支持体と
してたとえばFRP製(繊維強化プラスチック製)の第
1の中空ロッド16および第2の中空ロッド17を有
し、第1の中空ロッド16は上部フランジ10の円周方
向に等角度間隔で、たとえばその3本を取り付け、熱シ
ールド板4の上部フランジ13を支持する。第2の中空
ロッド17は、上部フランジ13の円周方向に等角度間
隔で、たとえばその3本を取り付け、巻枠支持板14を
支持する。
【0008】また下部支持部6は、真空容器2の下部フ
ランジ11において固定支持した、たとえばFRP製の
第3の中空ロッド18(荷重支持体)を有し、第3の中
空ロッド18は下部フランジ11の円周方向に等角度間
隔で、たとえばその3本を取り付けるとともに、熱シー
ルド板4の下部フランジ15を支持し、さらに取付け片
19を介してコイル巻枠7を支持している。
【0009】なお、熱シールド板4のシールド板内筒2
0は、真空容器2の容器ボア内筒12の内側に位置して
いる。
【0010】こうした構成の超電導マグネット装置1に
おいて、真空容器2および熱シールド板4により外部か
らの輻射熱による侵入熱を抑制するとともに、GM冷凍
機3の第一段冷却ステージ3A(温度60Kレベル)、
および第二段冷却ステージ3B(温度4Kレベル)によ
る熱シールド板4および超電導コイル8の冷却作用を行
う。
【0011】上部支持部5および下部支持部6により熱
シールド板4、巻枠7および超電導コイル8を支持して
いるので、超電導マグネット装置1の軸方向の強度保持
については十分であるが、超電導マグネット装置1の使
用目的のひとつとして、室温磁場空間9内に置いた強磁
性体Mに磁場をかけて、これに着磁するというものがあ
る。このように室温磁場空間9の磁場中に強磁性体Mを
置いた場合には、その強磁性体Mと超電導マグネット装
置1の本体(超電導コイル8)との間に強力な磁気力が
発生する。
【0012】この磁気力の方向および大きさは、強磁性
体Mの形状、および超電導コイル8との相対位置関係な
どによって決まるものである。たとえば、ソレノイド型
の超電導マグネット装置1の室温磁場空間9に直方体型
の強磁性体Mを置いた場合には、互いの中心位置と中心
軸とが一致していれば、対称性から両者の間に働く磁気
力はゼロとなるが、中心が径方向にズレを生じると両者
間には吸引力が作用する。かくして、引きつけ合う磁気
力によって強磁性体Mあるいは超電導コイル8の支持体
(コイル巻枠7、巻枠支持板14、上部支持部5および
下部支持部6など)に変形が生じ、その結果、両者が互
いに近づけられた場合、磁気力はより強くなる。また、
強磁性体Mの形状が非対称である場合は、自ずと磁気力
が働くことになり、その非対称性が大きければ大きいほ
ど、超電導コイル8との間に作用する磁気力は大きくな
る。
【0013】したがって、強磁性体Mおよび超電導マグ
ネット装置1(超電導コイル8)ともに、考え得る磁気
力の作用時においても変形を生じないように径方向に対
しても十分な剛性を有するもので保持する必要がある。
【0014】しかしながら、上部支持部5および下部支
持部6における3本ないしはそれ以上のFRP円筒体
(第1の中空ロッド16、第2の中空ロッド17、第3
の中空ロッド18)による荷重支持構造では、径方向の
荷重に対しては、中空ロッド16、17、18の断面積
を大きくする必要があり、それに応じて、熱侵入の増加
を引き起こし、超電導マグネット装置1全体としての機
能を発揮することが不可能になってしまうという問題が
ある。
【0015】なお図5は、液体ヘリウムを使用する従来
の他の超電導マグネット装置の支持構造21を示す概略
断面図であって、この支持構造21においては、真空容
器2内の支持体22(荷重支持体)が、ヘリウム容器2
3を支持している。
【0016】こうした構成の支持構造21においても、
上述のような磁気力の働く方向が不確定であるために、
全方向における荷重を支持可能とする必要があるので、
支持体22は強大なものとなって、熱侵入量の大幅な増
加は避けられないという問題がある。また、この支持構
造21では横方向の支持体22の長さを確保するため
に、装置全体が横方向に大きくなってしまい、この支持
構造21のままをヘリウムフリータイプの超電導マグネ
ット装置1に応用しても、ヘリウムフリータイプとした
ときの利点である、装置の小型化を相殺してしまうとい
う問題がある。またこのような支持体22は、その組み
立て時の位置決めに相当の作用を要し、コストの増大を
引き起こすという問題がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
諸問題にかんがみなされたもので、超電導コイルの断熱
性、および縦方向(軸方向)とともに横方向(径方向)
における耐荷重性を向上させた超電導マグネット装置を
提供することを課題とする。
【0018】また本発明は、室温磁場空間中に置いた強
磁性体と超電導コイルとの間の磁気力が大きくなっても
十分な機械的支持強度を保有可能な超電導マグネット装
置を提供することを課題とする。
【0019】また本発明は、横方向耐荷重性の方向依存
性をなくすことができる超電導マグネット装置を提供す
ることを課題とする。
【0020】また本発明は、荷重支持体の位置決め作業
を容易にするとともに、装置全体を小型化可能な超電導
マグネット装置を提供することを課題とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、コイ
ル巻枠ないし超電導コイルと同じ内径を有するふたつの
GFRP製(ガラス繊維強化プラスチック製)の中空円
筒体をコイル巻枠ないし超電導コイルの両端部に同心に
なるように配置すること、コイル巻枠ないし超電導コイ
ルの両端部と真空容器とを接続し、荷重支持体とするこ
とに着目したもので、真空容器と、この真空容器内に設
けるとともに冷凍機により冷却可能とした超電導コイル
と、この超電導コイルを巻いたコイル巻枠と、を有する
超電導マグネット装置であって、上記コイル巻枠と同じ
内径を有するガラス繊維強化プラスチック製の中空円筒
状の荷重支持体を該コイル巻枠の両端部に、上記超電導
コイルと同心的に配置し、この荷重支持体を介して上記
コイル巻枠を上記真空容器に取り付けたことを特徴とす
る超電導マグネット装置である。
【0022】上記荷重支持体は、中間取付け部において
第1の荷重支持体および第2の荷重支持体にこれを二分
割し、その分割部に銅その他の金属製の熱アンカーを熱
的に接触させて設け、この熱アンカーを上記冷凍機の冷
却ステージに熱的に接続することができる。
【0023】上記熱アンカーと上記冷凍機の上記冷却ス
テージとの間の伝熱手段として、熱応力の防止機能を備
えた伝熱コンタクトバネを設けることができる。
【0024】上記荷重支持体および上記真空容器は、そ
の一方の取付け部においては互いに機械的に強固に固定
し、他方の取付け部においては、互いに軸方向には移動
可能としてあることができる。
【0025】上記コイル巻枠と上記真空容器との間に熱
シールド板を設け、上記コイル巻枠と上記真空容器の容
器ボア内筒との間に位置するこの熱シールド板のシール
ド板ボア内筒は、その一端部を上記熱アンカーのうちの
いずれか一方に機械的および熱的に強固に固定するとと
もに、この熱シールド板の他端部を、上記熱アンカーの
他方に熱的に、および径方向には固定し、軸方向には移
動可能としてあることができる。
【0026】本発明による超電導マグネット装置におい
ては、GFRP製(ガラス繊維強化プラスチック製)の
中空円筒体などによる荷重支持体により超電導コイルお
よびコイル巻枠を支持するようにしたので、その軸方向
の荷重を支え得るとともに、室温磁場空間に置いた強磁
性体との磁気力の相互作用による径方向の荷重に対して
十分な耐荷重性を有することができる。
【0027】たとえば、荷重支持体とコイル巻枠とをは
め込み、ピン止めなどにより機械的に強固に固定する。
荷重支持体と真空容器との取付け構造については、一方
はコイル巻枠との取付け構造と同様に機械的に強固に固
定するが、他方の取付け構造は、軸方向に移動すること
が可能なようにはめ込みのみとすることができる。かく
して、超電導コイル、コイル巻枠および荷重支持体が冷
却された場合の熱収縮による歪みを防止可能である。
【0028】また、荷重支持体を中間取付け部で二分割
し、その分割部に金属製リングなどによる熱アンカーを
設け、冷凍機の冷却ステージ、あるいはこの冷却ステー
ジにより冷却する熱シールド板に熱的に接続することに
より、冷却ステージによる冷却作用によって熱シールド
板とともに荷重支持体を冷却し、荷重支持体を介した侵
入熱量を抑制可能である。
【0029】なお真空容器とコイル巻枠との間に設置す
る熱シールド板は、その一端を熱アンカーの一方にハン
ダ付けやピン止めなどにより機械的および熱的に強固に
固定し、熱シールド板の他端を熱アンカーに接続はする
が、熱的および径方向には固定し、軸方向には自由度を
持たせた構造として、熱シールド板が冷却された場合の
熱収縮による歪みを防止可能である。
【0030】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施の形態による
超電導マグネット装置30を図1ないし図3にもとづき
説明する。ただし、図4および図5と同様の部分には同
一符号を付し、その詳述はこれを省略する。図1は、超
電導マグネット装置30の軸方向に沿った断面図であっ
て、その断面部分の一側(左側)のみを示す。超電導マ
グネット装置30は、超電導マグネット装置1(図4)
と同様に、前記真空容器2、GM冷凍機3、熱シールド
板4、コイル巻枠7および超電導コイル8、を有し、そ
の軸方向中央には前記円柱状の室温磁場空間9を形成し
ている。当該超電導マグネット装置30は、その荷重支
持構造31として、上部支持部32および下部支持部3
3を有する。
【0031】上部支持部32は、第1の上部荷重支持体
34および第2の上部荷重支持体35を有し、真空容器
2の上部フランジ10との間の上部取付け部36と、第
1の上部荷重支持体34および第2の上部荷重支持体3
5の間の中間取付け部37と、コイル巻枠7との間の巻
枠上部取付け部38と、を構成している。
【0032】下部支持部33は、第1の下部荷重支持体
39および第2の下部荷重支持体40を有し、真空容器
2の下部フランジ11との間の下部取付け部41と、第
1の下部荷重支持体39および第2の下部荷重支持体4
0の間の中間取付け部42と、コイル巻枠7との間の巻
枠下部取付け部43と、を構成している。
【0033】図2は、上部支持部32の要部拡大断面図
であって、第1の上部荷重支持体34および第2の上部
荷重支持体35は、中空円筒状のGFRP製(ガラス繊
維強化プラスチック製)であるとともに、互いに同径、
同長、かつコイル巻枠7(超電導コイル8)と同心、さ
らにコイル巻枠7と同じ内径を有する。
【0034】上部取付け部36においては、径方向固定
リング44および軸方向固定金具45により第1の上部
荷重支持体34の上部を真空容器2の上部フランジ10
に強固に固定する。軸方向固定具45は、単一のリング
部材ではなく、いくつかの部分に分割されており、第1
の上部荷重支持体34の側面にある段差を押して、上部
フランジ10に第1の上部荷重支持体34の端部を押し
付けている。
【0035】中間取付け部37は、第1の上部荷重支持
体34および第2の上部荷重支持体35の分離部分(分
割部分)に位置しており、中間取付け部37には、熱ア
ンカーリング46(熱アンカー)と、上下一対の荷重支
持体押さえリング47と、伝熱コンタクトバネ48と、
熱シールド板固定リング49と、を設けてある。
【0036】熱アンカーリング46は、銅、鋼その他の
金属製であって、第1の上部荷重支持体34および第2
の上部荷重支持体35さらにシールド板内筒20に熱接
触しているとともに、ステンレス製の上下一対の荷重支
持体押さえリング47により第1の上部荷重支持体34
および第2の上部荷重支持体35の間にこれを介在させ
て固定し、第1の上部荷重支持体34および第2の上部
荷重支持体35と熱アンカーリング46との機械的拘束
状態をより強固なものとしてある。なお上下一対の荷重
支持体押さえリング47は、第1の上部荷重支持体34
のテーパー面34Aおよび第2の上部荷重支持体35の
テーパー面35Aに当接しており、軸方向および径方向
の固定状態を確実にしている。
【0037】熱シールド板4の上部フランジ13に熱シ
ールド板固定リング49を固定し、金メッキした銅製の
伝熱コンタクトバネ48を熱シールド板固定リング49
と荷重支持体押さえリング47との間に介在させること
により、軸方向の拘束を行うとともに、上部フランジ1
3と熱アンカーリング46との熱的な接続を行ってい
る。
【0038】巻枠上部取付け部38において、コイル巻
枠7の段部に第2の上部荷重支持体35の下端部を挿入
するとともに、金属製のピン50により軸方向に固定し
ている。
【0039】図3は、下部支持部33の要部拡大断面図
であって、第1の下部荷重支持体39および第2の下部
荷重支持体40は、図2の第1の上部荷重支持体34お
よび第2の上部荷重支持体35と同じく、中空円筒状の
GFRP製(ガラス繊維強化プラスチック製)であると
ともに、互いに同径、同長、かつコイル巻枠7(超電導
コイル8)と同心、さらにコイル巻枠7と同じ内径を有
する。
【0040】下部取付け部41においては、径方向固定
リング51により第2の下部荷重支持体40の下部を真
空容器2の下部フランジ11に、軸方向には自由度を持
たせるとともに径方向には拘束するように固定する。
【0041】径方向固定リング51には気体流路52を
貫通形成し、容器ボア内筒12と、第1の上部荷重支持
体34、シールド板内筒20および第2の下部荷重支持
体40との間に囲まれた容器内空間53を真空排気可能
としている。なお、シールド板内筒20には、上下二箇
所に貫通孔54を形成し、シールド板内筒20と、第2
の上部荷重支持体35、コイル巻枠7および第1の下部
荷重支持体39との間に囲まれたシールド板内空間55
を容器内空間53に連通可能とし、これを真空排気可能
としている。
【0042】中間取付け部42は、第1の下部荷重支持
体39および第2の下部荷重支持体40の分離部分(分
割部分)に位置しており、中間取付け部42には、中間
取付け部37と同様に、熱アンカーリング46(熱アン
カー)と、上下一対の荷重支持体押さえリング47と、
伝熱コンタクトバネ48と、熱シールド板外筒下部板5
6と、を設けてある。
【0043】熱アンカーリング46は、中間取付け部3
7と同様に、第1の下部荷重支持体39および第2の下
部荷重支持体40さらにシールド板内筒20に熱接触し
ているとともに、ステンレス製の上下一対の荷重支持体
押さえリング47により第1の下部荷重支持体39およ
び第2の下部荷重支持体40の間にこれを介在させて固
定し、第1の下部荷重支持体39および第2の下部荷重
支持体40と熱アンカーリング46との機械的拘束状態
をより強固なものとしてある。なお上下一対の荷重支持
体押さえリング47は、第1の下部荷重支持体39のテ
ーパー面39Aおよび第2の下部荷重支持体40のテー
パー面40Aに当接しており、軸方向および径方向の固
定状態を確実にしている。
【0044】熱シールド板4の下部フランジ15に熱シ
ールド板外筒下部板56を固定し、金メッキした銅製の
伝熱コンタクトバネ48を熱シールド板外筒下部板56
と荷重支持体押さえリング47との間に介在させること
により、軸方向の拘束を行うとともに、下部フランジ1
5と熱アンカーリング46との熱的な接続を行ってい
る。
【0045】巻枠下部取付け部43において、巻枠上部
取付け部38と同様に、コイル巻枠7の段部に第1の下
部荷重支持体39の上端部を挿入するとともに、金属製
のピン50により軸方向に固定している。
【0046】さらに、図1および図2に仮想線で示すよ
うに、GM冷凍機3の第一段冷却ステージ3Aを熱シー
ルド板4の上部フランジ13に熱的に接触させ、第二段
冷却ステージ3Bをコイル巻枠7の巻枠支持板14に熱
的に接触させてある。したがって、超電導コイル8およ
び保護ダイオードなどの部品(図示せず)をとりまく形
で設置してある熱シールド板4の上部フランジ13が、
熱シールド板固定リング49および伝熱コンタクトバネ
48を介して熱アンカーリング46に熱的に接触されて
いることになる。
【0047】またシールド板内筒20の上端部は、中間
取付け部37における熱アンカーリング46にハンダ付
けあるいは接着により、熱的および機械的に固定されて
おり、その下端部は、中間取付け部42における熱アン
カーリング46に軸方向に移動可能に、はめ込まれてい
る。
【0048】こうした構成の超電導マグネット装置30
および荷重支持構造31においては、超電導コイル8が
鉛直方向に設置された場合には、超電導コイル8は、上
部支持部32の第1の上部荷重支持体34および第2の
上部荷重支持体35により吊り下げられる状態であり、
上下反転して設置された状態では第1の上部荷重支持体
34および第2の上部荷重支持体35(このときは下側
に位置している)の上に載置された状態となる。
【0049】また、超電導コイル8が横向きの状態で
は、上部支持部32の第1の上部荷重支持体34および
第2の上部荷重支持体35、さらに下部支持部33の第
1の下部荷重支持体39および第2の下部荷重支持体4
0による両持ち梁の状態で支持されることになる。
【0050】さらに、超電導コイル8が上述の三方向以
外の斜めの状態であっても、上部支持部32の第1の上
部荷重支持体34および第2の上部荷重支持体35、さ
らに下部支持部33の第1の下部荷重支持体39および
第2の下部荷重支持体40のそれぞれの引っ張り作用お
よび圧縮作用による支持機能および両持ち梁の組み合わ
せにより超電導コイル8の重量が支持されることにな
る。
【0051】第1の上部荷重支持体34、第2の上部荷
重支持体35、第1の下部荷重支持体39および第2の
下部荷重支持体40は回転対称体であるので、超電導コ
イル8と、室温磁場空間9に置かれた強磁性体Mとの間
に働く磁気力に対しては径方向のあらゆる方向の力を支
持することができ、両者が任意の相対位置関係にあつと
きでも、耐荷重性能を発揮可能である。なお磁気力は、
第1の上部荷重支持体34、第2の上部荷重支持体3
5、第1の下部荷重支持体39および第2の下部荷重支
持体40を通して真空容器2に伝えられるので、室温磁
場空間9内の強磁性体Mの支持構造物(図示せず)と真
空容器2の荷重支持構造31を磁気力に耐え得るように
その強度を設計する必要がある。
【0052】超電導コイル8のコイル巻枠7と同内径の
第1の上部荷重支持体34、第2の上部荷重支持体3
5、第1の下部荷重支持体39および第2の下部荷重支
持体40の中間取付け部37および中間取付け部42に
おいては、ここに設けられた熱アンカーリング46を介
してGM冷凍機3の第一段冷却ステージ3Aにより冷却
され、熱伝導による超電導コイル8への侵入熱量を低く
抑えている。
【0053】また、第1の上部荷重支持体34、第2の
上部荷重支持体35、第1の下部荷重支持体39および
第2の下部荷重支持体40の真空容器2への取付け構造
のうち、一方の端部(下部支持部33における下部取付
け部41および中間取付け部42)を軸方向に自由度を
持たせてあることにより、コイル巻枠7や超電導コイル
8、第1の上部荷重支持体34、第2の上部荷重支持体
35、第1の下部荷重支持体39および第2の下部荷重
支持体40の熱収縮による変形を吸収して超電導マグネ
ット装置30を構成する各部材に熱応力が発生すること
を防止している。
【0054】さらに、熱シールド板4の固定について
も、荷重支持体34、35、39、40の取付け構造と
同様に、その一方の端部(下部支持部33におけるシー
ルド板内筒20と熱アンカーリング46との間、および
伝熱コンタクトバネ48と熱シールド板外筒下部板56
との間)を軸方向に自由度を持たせてあることにより、
熱シールド板4の熱収縮による熱応力の発生を防止して
いる。
【0055】本発明による超電導マグネット装置30の
荷重支持構造31、および従来の超電導マグネット装置
1(図4)について、その機械的強度および侵入熱の具
体的な数値を例示する。本発明における荷重支持体3
4、35、39、40の内径を474mm、肉厚を2m
mとし、FRP材の弾性係数を2415Kg/cm2
温度300Kから60Kまでの熱伝導積分値を1.32
×10-1、温度60Kから4Kまでの熱伝導積分値を
1.24×10-1とし、その1本にかかる設計荷重を3
000Kgfとすると、荷重支持体の最大たわみは、
0.05mmである。また、室温(300K)からGM
冷凍機3の第一段冷却ステージ3A(60K)への侵入
熱量は、5.64Wであり、第一段冷却ステージ3Aか
ら第二段冷却ステージ3B(4K)への侵入熱は、0.
25Wである。
【0056】一方、図4に示した従来の超電導マグネッ
ト装置1における荷重支持体(中空ロッド16、17、
18)の内径を46mm、肉厚を2mmとして、最大た
わみが、たとえば1.0mm以下となるようにするに
は、1本あたりの荷重を60Kgfにする必要があるの
で、上述のように設計荷重3000Kgfを支持するた
めには、単純計算で50本の中空ロッドが必要となる。
ここで、たとえば温度300Kから60Kまでの第1の
中空ロッド16の長さを70mm、温度60Kから4K
までの第2の中空ロッド17の長さを150mm、長さ
計220mmとすると、中空ロッド1本あたりの侵入熱
量は、温度300Kから60Kまでは0.57W、温度
60Kから4Kまでは0.025Wであり、中空ロッド
が50本として侵入熱量の合計は、温度300Kから6
0Kまでは28.5W、温度60Kから4Kまでは1.
25Wとなって、本発明の荷重支持体に比較して、たわ
みが大きいにもかかわらず、熱侵入量も大幅に増加する
ことがわかる。
【0057】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、荷重支持
体により超電導コイルないしコイル巻枠を支持するよう
にしたので、超電導マグネット装置の組み立て時におい
ては従来の複数本の中空ロッドの場合に比較して、位置
決めの作業量を大幅に削減することができる。さらに、
超電導コイルへの侵入熱量を大幅に増加させることな
く、荷重支持体の許容荷重を向上させることができると
ともに、横方向耐荷重の方向依存性をなくすことがで
き、かつ装置全体の小型化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による超電導マグネット装
置30の軸方向に沿った断面図であって、その断面部分
の一側(左側)のみを示す。
【図2】同、上部支持部32の要部拡大断面図である。
【図3】同、下部支持部33の要部拡大断面図である。
【図4】従来のヘリウムフリーの超電導マグネット装置
1の概略断面図である。
【図5】液体ヘリウムを使用する従来の他の超電導マグ
ネット装置の支持構造21を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 超電導マグネット装置(図4) 2 真空容器 3 GM冷凍機(ギフォード・マクマホン冷凍機) 3A GM冷凍機3の第一段冷却ステージ 3B GM冷凍機3の第二段冷却ステージ 4 円筒状の熱シールド板 5 上部支持部 6 下部支持部 7 コイル巻枠 8 超電導コイル 9 室温磁場空間(室温ボア) 10 真空容器2の上部フランジ 11 真空容器2の下部フランジ 12 真空容器2の容器ボア内筒 13 熱シールド板4の上部フランジ 14 コイル巻枠7の巻枠支持板 15 熱シールド板4の下部フランジ 16 FRP製(繊維強化プラスチック製)の第1の中
空ロッド 17 FRP製(繊維強化プラスチック製)の第2の中
空ロッド 18 FRP製(繊維強化プラスチック製)の第3の中
空ロッド 19 取付け片 20 熱シールド板4のシールド板内筒 21 液体ヘリウムを使用する従来の超電導マグネット
装置の支持構造(図5) 22 支持体 23 ヘリウム容器 30 超電導マグネット装置(実施の形態、図1) 31 超電導マグネット装置30の荷重支持構造 32 上部支持部 33 下部支持部 34 GFRP製(ガラス繊維強化プラスチック製)の
第1の上部荷重支持体 34A 第1の上部荷重支持体34のテーパー面 35 GFRP製(ガラス繊維強化プラスチック製)の
第2の上部荷重支持体 35A 第2の上部荷重支持体35のテーパー面 36 上部取付け部 37 中間取付け部 38 巻枠上部取付け部 39 GFRP製(ガラス繊維強化プラスチック製)の
第1の下部荷重支持体 39A 第1の下部荷重支持体39のテーパー面 40 GFRP製(ガラス繊維強化プラスチック製)の
第2の下部荷重支持体 40A 第2の下部荷重支持体40のテーパー面 41 下部取付け部 42 中間取付け部 43 巻枠下部取付け部 44 径方向固定リング 45 軸方向固定具 46 熱アンカーリング(熱アンカー) 47 上下一対の荷重支持体押さえリング 48 伝熱コンタクトバネ 49 熱シールド板固定リング 50 金属製のピン 51 径方向固定リング 52 気体流路 53 容器内空間 54 貫通孔 55 シールド板内空間 56 熱シールド板4の熱シールド板外筒下部板 M 室温磁場空間9に置く強磁性体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器と、 この真空容器内に設けるとともに冷凍機により冷却可能
    とした超電導コイルと、 この超電導コイルを巻いたコイル巻枠と、を有する超電
    導マグネット装置であって、 前記コイル巻枠と同じ内径を有するガラス繊維強化プラ
    スチック製の中空円筒状の荷重支持体を該コイル巻枠の
    両端部に、前記超電導コイルと同心的に配置し、 この荷重支持体を介して前記コイル巻枠を前記真空容器
    に取り付けたことを特徴とする超電導マグネット装置。
  2. 【請求項2】 前記荷重支持体は、中間取付け部にお
    いて第1の荷重支持体および第2の荷重支持体にこれを
    二分割し、 その分割部に金属製の熱アンカーを熱的に接触させて設
    け、 この熱アンカーを前記冷凍機の冷却ステージに熱的に接
    続することを特徴とする請求項1記載の超電導マグネッ
    ト装置。
  3. 【請求項3】 前記熱アンカーと前記冷凍機の前記冷
    却ステージとの間の伝熱手段として、熱応力の防止機能
    を備えた伝熱コンタクトバネを設けたことを特徴とする
    請求項2記載の超電導マグネット装置。
  4. 【請求項4】 前記荷重支持体および前記真空容器
    は、その一方の取付け部においては互いに機械的に強固
    に固定し、他方の取付け部においては、互いに軸方向に
    は移動可能としてあることを特徴とする請求項1記載の
    超電導マグネット装置。
  5. 【請求項5】 前記コイル巻枠と前記真空容器との間
    に熱シールド板を設け、 前記コイル巻枠と前記真空容器の容器ボア内筒との間に
    位置するこの熱シールド板のシールド板ボア内筒は、そ
    の一端部を前記熱アンカーのうちのいずれか一方に機械
    的および熱的に強固に固定するとともに、 この熱シールド板の他端部を、前記熱アンカーの他方に
    熱的に、および径方向には固定し、軸方向には移動可能
    としてあることを特徴とする請求項2記載の超電導マグ
    ネット装置。
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