JPH11341868A - 永久磁石式同期電動機及びその制御方法 - Google Patents

永久磁石式同期電動機及びその制御方法

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JPH11341868A
JPH11341868A JP10143398A JP14339898A JPH11341868A JP H11341868 A JPH11341868 A JP H11341868A JP 10143398 A JP10143398 A JP 10143398A JP 14339898 A JP14339898 A JP 14339898A JP H11341868 A JPH11341868 A JP H11341868A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は永久磁石式同期電動機及びその制御
方法に関し、ロータリ・エンコーダ、磁気検出素子等の
位置検出センサを設けることなく、停止時の電位相を検
出することを可能にして、製造コストの低減及び装置規
模の縮小を目的とするものである。 【解決手段】 永久磁石を用いた回転子及び巻線が施さ
れた固定子を有する電動機1と、該各巻線への正負の電
流の供給及び遮断の切換を行うインバータ回路2とを有
するとともに、動作時に各巻線に誘起される誘起電圧を
検出することによって回転子及び固定子の位相を検出す
る位相検出回路3aと、停止時において逆起電圧に基づ
いて位相を検出する停止時位相検出回路3bと、動作時
及び停止時の判定、並びに、インバータ回路2に対し、
停止時に起動指令があった場合の各巻線への予め定めた
時間の電流供給後の遮断の指示、及び、前記位相に基づ
いて電流の供給又は遮断の指示を行う制御回路3cとを
有する常時位相検出制御回路3を有するように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は永久磁石式同期電動
機及びその制御方法に関する。永久磁石式同期電動機は
同期速度でしか回転できないという性質をもっている。
そのため、回転子(ロータ)と固定子(ステータ)の位
相を検出して、固定子の巻線(コイル)を励磁するタイ
ミングを決定する必要がある。
【0002】
【従来の技術】従来、回転子と固定子の位相を検出する
には、2通りの方式があった。第1の方式は、回転子に
位置検出器(ロータリ・エンコーダ、磁気検出素子等)
を取り付けて位置を検出するものであり、第2の方式
は、回転子が回転している時に発生する誘起電圧により
位置を検出するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前者のよう
に回転子に位置検出器を取り付けることによって位置の
検出をする方式は、位置検出器を必要とするために、該
電動機の製造コストを引き上げるとともに、電動機の装
置規模を増大させることになる。また、位置検出器は、
高速回転になった場合の信頼性又は応答性の悪化を招
き、位置検出器を設けるために配線がふえることにより
信頼性が劣ることになる。さらに、位置検出器の取付け
工数が増え、製造に手間がかかるという種々の問題点を
有していた。
【0004】一方、回転子の回転によって誘起電圧を検
出するやり方は、回転子が停止した状態では、誘起電圧
を検出することができないので、停止状態から導電機を
滑らかに駆動することができないという問題点を有して
いた。このような事情から、位置検出器を取り付けた高
価で装置規模の大きな電動機を使用することが通常であ
った。
【0005】そこで、本発明の目的は、従来の技術にお
ける前記問題点を解消するためになされたものであり、
ロータリ・エンコーダ、磁気検出素子等の位置検出のた
めのセンサーを新たに取り付けることなく、停止時の回
転子と固定子との間の位相を検出することができるとと
もに、電動機の製造コストや装置規模を増大させること
なく、信頼性及び応答性の良い永久磁石式同期電動機及
びその制御方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の技術的課題を解決
するために、第一の発明は、永久磁石を用いた回転子及
び巻線が施された固定子を有する電動機1と、各巻線へ
の正負の電流の供給及び遮断を切り換えるインバータ回
路2と、該電動機1の動作時及び停止時の判定を行い、
動作時においては各巻線に誘起される誘起電圧に基づき
回転子及び固定子間の位相を検出し、停止時においては
各巻線への予め定めた時間の電流供給後の遮断を該イン
バータ回路2に指示し巻線に発生する逆起電圧に基づい
て該位相を検出し、該位相に応じて各巻線への電流の供
給又は遮断を該インバータ回路2に指示する常時位相検
出制御回路3とを有するものである。
【0007】ここで、位相検出のために、停止時に各巻
線へ供給する電流は、構造及び解析を容易にするため
に、正又は負のどちらか一方の電流であって、波形が同
一の電流を予め定めた一定時間供給するのが好ましい。
「該位相に応じて電流の供給又は遮断を該インバータ回
路2に指示する」のは、動作時においては、同期速度等
で回転子を回転させるためであり、停止時においては、
該回転子の極に最も近い巻線位置に、該巻線を励磁して
該回転子を引き込み、初期状態を定位置から開始するこ
とによって、回転周波数を増やし、同期速度制御に滑ら
かに移行するためである。
【0008】本発明によると、巻線上で誘起電圧(誘導
電圧)が検出されずに停止時と判定された場合、停止状
態から電動機1を起動させる指令があると、常時位相検
出制御手段3は、インバータ回路2をスイッチング制御
することによって、好ましくは一定時間だけ各巻線(コ
イル)に正又は負電流を流させる。巻線に電流が流れる
と、巻線に磁束が発生し磁気エネルギとして巻線に蓄え
られる。この蓄えられる磁気エネルギは、巻線のインダ
クタンスに左右される。巻線のインダクタンスは、その
巻線に電流が流れた場合の鎖交する全磁束数によって定
まるものであって、回転子及び固定子の相対的位置によ
って決定される。
【0009】電流を供給した後遮断すると、蓄えられた
磁気エネルギーは電気エネルギーに変化し巻線に逆起電
圧が発生する。蓄えられた磁気エネルギー量はそのまま
逆起電圧という電気エネルギー量として放電されること
になる。従って、逆起電圧の量を検出することによっ
て、巻線のインダクタンス値を間接的に知ることができ
る。また、巻線のインダクタンス値は、回転子と固定子
の位相により変化する関係にある。
【0010】従って、回転子と固定子の位相を、直接イ
ンダクタンス値を測定することなく、各巻線に電流を供
給した後に遮断して発生する逆起電圧の量を測定するこ
とによって知ることができる。本発明はこの原理を用い
たものである。
【0011】第二の発明は、図1の回路ブロック図に示
すように、第一の発明において、前記常時位相検出制御
回路は、動作時に該固定子の各巻線に誘起される誘起電
圧に基づいて該位相を検出する位相検出回路3aと、停
止時において逆起電圧に基づいて位相を検出する停止時
位相検出回路3bと、動作時及び停止時の判定、並び
に、インバータ回路2に対し、停止時に起動指令があっ
た場合の各巻線への予め定めた時間の電流供給後の遮断
の指示、及び、該位相に基づいて電流の供給又は遮断の
指示を行う制御回路3cとを有するものである。
【0012】第三の発明は、第二の発明において、前記
常時位相検出制御回路は、前記各巻線の中性点とグラン
ド電圧との接続及び切断を切り換える切換手段を有し、
前記制御回路は、該切換手段によって該中性点をグラン
ド電圧と接続させ各巻線に電流を一斉に予め定めた時間
供給した後遮断して発生した逆起電圧を前記停止時位相
検出回路に印加するものである。
【0013】本発明によれば、切換手段を設け、該切換
手段によって巻線の中性点をグランド電圧に切り換える
ことによって、各相の巻線に一斉に予め定めた時間電流
を流し、切換手段によって、中性点をグランド電圧と切
断することによって、電流を遮断し短時間で迅速に位相
を検出することができる。
【0014】第四の発明は、第二の発明において、前記
常時位相検出制御回路の前記制御回路は、前記インバー
タ回路に対して、順次時間をずらせて各巻線へ電流を予
め定めた時間供給した後遮断して発生させた逆起電圧
を、順次停止時位相検出回路に印加するものである。
【0015】本発明によれば、各相の巻線に対して、順
次、タイミングを制御して時間をずらせて電流を供給し
た後遮断することによって、時間をずらせて逆起電圧を
発生させるので、中性点の電圧を切り換える切換手段を
用いることなく、停止時の位相の検出を行うことができ
る。
【0016】第五の発明は、永久磁石を用いた回転子及
び巻線が施された固定子とからなる電動機について、電
動機が停止しているか否かを判定する工程と、停止して
いると判定された場合には各巻線に電流を予め定めた時
間供給した後遮断する工程と、各巻線毎に発生した逆起
電圧に基づいて停止時の位相を検出する工程と、該位相
に基づいて停止からの起動を制御する工程とを有するも
のである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に係る永久磁石式同期電動
機及びその制御方法の実施の形態について、図2から図
11までの図面に基づいて説明する。また、この実施の
形態は特に指定のない限り本発明を制限するものではな
い。
【0018】図2から図9の図面は第一の実施の形態に
係る永久磁石式同期電動機のシステムを示すものであ
る。図2に示すように、永久磁石式同期電動機は、永久
磁石を用いた2極の回転子(ロータ)14及び3相の巻
線11、12、13が施された固定子(ステータ)から
なる電動機10と、該固定子の各巻線に対する正及び負
の直流電流の供給及び遮断を切り換えるインバータ回路
20とを有する。該インバータ回路20に正又は負の直
流電流を供給するために、3相交流電源40と、ダイオ
ード等を用いて各相毎に交流電流を直流電流に変更する
コンバータ50と、該コンバータ50によって整流され
た電流の波形を平滑化する平滑用コンデンサ60とを有
する。
【0019】前記インバータ回路20は6個の同一特性
をもつトランジスタ+W,−W,+V,−V,+U,−
Uを設け、W相の巻線13、V相の巻線12及びU相の
巻線11に、各々正又は負の電流を供給し且つ遮断する
ためのスイッチング素子である。これらのトランジスタ
は図2に示すように、2個ずつエミッタ=コレクタ間を
接続したトランジスタ対となるように設けられ、その接
続部分から出力信号を取り出し電動機10の各巻線1
1、12、13に供給する。インバータ回路20はさら
に、各トランジスタのベースにオン又はオフ信号を指示
に応じて出力するドライブ回路25を有する。
【0020】各トランジスタを所定の周期でスイッチン
グ動作させて、前記回転子14を所定の同期速度で回転
させるためには、各トランジスタ対において、一方のト
ランジスタのベースにオン信号を、他方のトランジスタ
にオフ信号を加えて、ある相の巻線を励磁して回転子1
4を引き込んだ後、該一方のトランジスタのベースにオ
フ信号を、他方のトランジスタにオン信号を加えて該巻
線を逆向きに励磁して回転子14を該位置から引き離す
とともに、次の相の巻線が、該回転子14を引き込むよ
うな制御を前記同期速度で行うことになる。
【0021】本実施の形態に係る永久磁石式同期電動機
は、前記インバータ回路20に対し、停止時及び動作時
に関係なく常時、回転子と巻線との間の位相の検出が可
能であって、該位相に基づいて電流の供給及び遮断のタ
イミングを指示することができる常時位相検出制御回路
30を有する。
【0022】図2に示すように、詳しくは、前記常時位
相検出制御回路30は、動作時に該電動機10の固定子
巻線11、12、13に誘起される誘起電圧を検出する
ことによって、動作時の回転子の位相を検出する位相検
出回路31と、停止時において逆起電圧に基づいて位相
を検出する停止時位相検出回路32と、電動機10の動
作時及び停止時の判定、並びに、インバータ回路20に
対し、停止時に起動指令があった場合の各巻線への予め
定めた時間(ここでは、例えばt秒)の正又は負の電流
の供給後の遮断の指示、及び、該位相に基づいて正若し
くは負の電流の供給又は遮断の指示を行う制御回路33
とを有する。
【0023】該常時位相検出制御回路30は、さらに、
前記インバータ回路20の出力信号を分圧して適当な電
圧値にして前記位相検出回路31及び停止時位相検出回
路32の各端子に印加する分圧回路34、及び、各相の
巻線の中性点15とグランド電圧との接続及び切断を、
前記制御回路33の指示で切り換えるリレー等を用いた
切換手段35を有する。
【0024】次に、該停止時位相検出回路32につい
て、図3に基づいて説明する。該停止時位相検出回路3
2は、U相、V相及びW相の巻線11、12、13から
の逆起電圧を保持し、タイミング回路76からの信号に
応じて出力するホールド回路75u,75v,75wを
有する。また、該停止時位相検出回路32は、回転子1
4のN又はS極と固定子の巻線が最も接近した場合に発
生する最大又は最小の逆起電圧を検出するために、予め
定めた最大基準電圧(MAX基準電圧)及び最小基準電
圧(MIN基準電圧)と各巻線で発生した逆起電圧とを
比較し、その大小に応じて各々1又は0の信号を出力す
る比較回路(コンパレータ)71u,72u,71v,
72v,71w,72wを有する。さらに、該停止時位
相検出回路32は、各相の巻線で発生した逆起電圧同士
を比較し、その大小に応じて1又は0の信号を出力する
比較回路73u,74u,73v,74v,73w,7
4wを有する。さらに、該停止時位相検出回路32は、
これらの各比較回路から出力された信号に基づいて停止
時位相を検出し、該当する位相に応じた信号をタイミン
グ回路76からの信号に応じて制御回路33へ送出する
論理回路77と、制御回路33からの指示に応じて該論
理回路77及び前記ホールド回路75u,75v,75
wへ、出力のタイミングを指示するタイミング回路76
とを有する。
【0025】続いて、図4から図9の図面に基づいて、
第一の実施の形態に係る永久磁石式同期電動機の動作に
ついて説明する。永久磁石式同期電動機がフリーラン状
態で回転している動作時においては、誘起電圧が発生す
るので、該誘起電圧に基づいて位相検出回路31により
位相を検出することができる。
【0026】停止状態の場合には、誘起電圧が発生しな
いため、位相検出回路31は位相を検出することができ
ない。位相検出回路31によって誘起電圧が検出されな
い場合には、前記制御回路33は回転子14が停止状態
と判定する。停止状態にある場合に制御回路33に外部
から起動の指令があると、該制御回路33は回転子14
と固定子との位相を検出するモードに入る。
【0027】次に、停止時回転子と固定子の位相検出モ
ードについて説明する。図4に示すように、停止時に回
転子14と固定子との位相を検出するには、制御回路3
3は、インバータ回路20のW相の正電流用のトランジ
スタ+W、V相の正電流用のトランジスタ+V及びU相
の正電流用のトランジスタ+Uをオン状態にし、W相の
負電流用のトランジスタ−W、V相の負電流用のトラン
ジスタ−V及びU相の負電流用のトランジスタ−Uをオ
フ状態とするようにドライブ回路25に指示する。同時
に、制御回路33は、切換手段35によって中性点15
をグランド電圧と接続させることによって、U相巻線1
1、V相巻線12及びW相巻線13の各々に一斉に正電
流を一定時間(t秒間)流す。これによって、各巻線1
1、12、13には、回転子14と固定子との位相に応
じたインダクタンスに依存する磁気エネルギーが各々蓄
積される。一定時間経過後、制御回路33は、前記トラ
ンジスタをオン状態からオフ状態に切り換えることによ
って電流を断つ。すると、各巻線11、12、13に蓄
えられた磁気エネルギは、図4の下方に示すような逆起
電圧を発生させ、該電圧は各巻線毎に分圧回路34によ
って分圧され、停止時位相検出回路32の各端子に印加
される。
【0028】図3に示すように、各相の巻線の分圧され
た逆起電圧はホールド回路75u,75v,75wに各
々格納され、タイミング回路76からの指示によって同
時に各比較回路71u,71v,71w,72u,72
v,72w,73u,73v,73w,74u,74
v,74wに入力し、図5、図6及び図7の各位相例に
示すように、回転子14と各巻線の位相に応じた種々の
電圧値に応じた判定パターンが論理回路77に入力す
る。該論理回路77は、図8の表に示すような各判定パ
ターンに応じて図5、図6又は図7の例1〜例12に示
す位相のいずれかであるかを判断し各位相例に応じた信
号を制御回路33へ送出する。
【0029】ここで、例えば、比較回路71u,比較回
路71v,又は比較回路71wの比較結果がMAX基準
電圧よりも大きいことが示されると、他の比較結果がど
のようであろうとも、MAX基準電圧よりも大きい電圧
が検出された相の巻線にN極が最も接近していると判定
される。即ち、U相の場合には、図5の例1、V相の場
合には、図5の例3、W相の場合には、図6の例5に相
当する位相を表す信号が、論理回路77から出力され
る。
【0030】同様に、比較回路72u,比較回路72
v、比較回路72wの比較結果がMIN基準電圧よりも
小さいことが示されると、他の比較結果がどうであろう
とも、MIN基準電圧よりも小さい電圧が検出された相
の巻線にS極が最も接近していると判断される。即ち、
U相の場合には、図6の例7、V相の場合には、図7の
例9、W相の場合には、図7の例11であると判定され
る。
【0031】上記以外の場合では、U相の電圧をU,V
相の電圧をV,W相の電圧をWと表した場合に、例え
ば、図5の例2では、回転子と固定子との位相から、電
圧は、U=V>Wとなる。この場合は、各比較回路の出
力は、U相についての比較回路73u,74uは、U=
Vなので不確定で各々NO、NOであり、比較回路73
v,74vは、V>Wなので、YES,NOであり、比
較回路73w,74wであり、W<Uなので、NO,Y
ESである。また、各電圧は最大電圧でも最小電圧でも
ないので、前記比較回路71u,72u,71v,72
v,71w,72wの出力結果もNOであり、NOの出
力結果を“0”とし、YESの出力結果を“1”とする
と、“000100010”の判定パターンが得られ
る。他も同様に、図5、図6、図7の各例に対応する判
定パターンが図8の表で示すように得られることにな
る。該判定パターンは、論理回路77によって、停止時
の位相を表す6桁の位相情報の信号に変換され、タイミ
ング回路76からの信号に応じて論理回路77から制御
回路33へ送出される。
【0032】このようにして、制御回路33は、検出さ
れた位相情報に基づいて、停止からの起動モードに入
る。次に、停止からの起動モードについて説明する。該
制御回路33は、論理回路77から前記位相情報を受け
ると、該位相情報に基づいて引き込み励磁制御を行う。
この引き込み励磁制御は、電動機10を起動するため
に、初期状態として、固定子の決められた巻線位置にま
で回転子位置を引き込む動作である。
【0033】例えば、図9(a)に示すように回転子1
4と固定子16の巻線11、12、13の位相が検出さ
れた場合には、回転子14の位置を固定子16の決めら
れた巻線位置にまで、引き込むために、該例では、+U
相にS極、−U相にN極が励磁されるように、前記制御
回路33が前記インバータ回路20に指示をする。
【0034】回転子14と固定子16の位相が、図9
(b)に示すような定位置になった場合には、自動的に
回転周波数を増やしていくタイマースイッチングモード
に入る。回転数が上昇し、電動機1からの誘起電圧のレ
ベルが高くなり位置検出が可能になったら、スイッチン
グタイミングは位相検出回路31により検出される位置
情報により行われる。
【0035】以上説明したように、本実施の形態では、
各巻線11、12、13に一斉に電流を一定時間流した
後断つことによって、各相毎に同時に一斉に、逆起電圧
を検出することができる。特に相の数が増加する場合に
は、起動を指令してから、動作が始まるまでの時間を短
縮し、応答性が増すことになる。
【0036】続いて、図10及び図11に基づいて、第
二の実施の形態に係る永久磁石式同期電動機を説明す
る。第一の実施の形態に係る図2から図4までの図面と
同一の符号は、同一のものを表す。図10に示すよう
に、本実施の形態に係る常時位相検出制御回路36は、
第一の実施の形態の場合と同様に、前記位相検出回路3
1と、前記停止時位相検出回路32と、前記分圧回路3
4とを有する。しかし、第一の実施の形態と異なり、該
常時位相検出制御回路36には、前記固定子の各相の巻
線の中性点とグランド電圧との接続及び切断を切り換え
る切換手段35が設けられていない。従って、制御回路
38も、切換手段35への指示がない点で第一の実施の
形態に係る制御回路33と異なる。
【0037】続いて、図11に基づいて、本実施の形態
に係る永久磁石式同期電動機について動作を説明する。
永久磁石式同期電動機がフリーラン状態で回転している
動作時においては、第一の実施の形態と同様に、誘起電
圧が発生して位相検出回路31により位相を検出するこ
とができる。
【0038】電動機10が停止している場合には、誘起
電圧が発生しないため、位相検出回路31は位相を検出
することができない。前記制御回路38は、位相検出回
路31によって誘起電圧が検出されない場合には停止状
態と判定する。制御回路38に起動の指令があると、回
転子14と固定子との位相を検出するモードに入る。
【0039】次に、停止時回転子と固定子の位相検出モ
ードについて説明する。図11に示すように、停止時に
回転子14と固定子との位相を検出するには、最初に、
インバータ回路20の正電流用のトランジスタ+U及び
負電流用のトランジスタ−Wとトランジスタ−Vについ
てのみオン状態にすることによって、U相の巻線11に
一定時間正電流を流す。これによって、U相の巻線11
に、回転子14と固定子との位相に応じたインダクタン
スに依存する磁気エネルギーが蓄積される。一定時間経
過後、オン状態にしたトランジスタをオフ状態にして電
流を遮断する。すると、U相の巻線11に蓄積された磁
気エネルギは、図11の下方に示すような逆起電圧を発
生させ、該電圧は分圧回路34を介して、停止時位相検
出回路32のU相の端子に印加される。
【0040】次に、V相の巻線に正電流を流すために、
インバータ回路20の正電流用のトランジスタ+V及び
負電流用のトランジスタ−U及びトランジスタ−Wにつ
いてのみオン状態にすることによって、V相の巻線12
に一定時間電流を流す。これによって、V相の巻線12
に、回転子14と固定子との位相に応じて定まるインダ
クタンスに依存する磁気エネルギが蓄積される。一定時
間経過後、オン状態にしたトランジスタをオフ状態にし
て電流を遮断する。すると、V相の巻線12に蓄積され
た磁気エネルギは、図11の下方にある2段目にあるよ
うな逆起電圧を発生させ、分圧回路34を介して、停止
時位相検出回路32のV相の端子に印加する。
【0041】続いて、W相の巻線に電流を流すために、
トランジスタ+W、トランジスタ−U及びトランジスタ
−Vについてのみオン状態として、W相の巻線13に一
定時間電流を流す。これによって、U相の巻線13に、
回転子14と固定子との位相に応じて定まるインダクタ
ンスに基づいて、各々磁気エネルギーが蓄積される。一
定時間経過後、オン状態にしたトランジスタをオフ状態
にして電流を断つ。すると、W相の巻線13に蓄積され
た磁気エネルギは、図11の下方の第3段に示すような
逆起電圧に変換され、分圧回路34を介して、停止時位
相検出回路32のW相の端子に印加する。
【0042】停止時位相検出回路32に入力した各逆起
電圧は、順次ホールド回路75u,75v,75wに保
持され、最後に、W相の入力と同期して、タイミング回
路76の信号があると各逆起電圧が比較回路71u,7
1v,71w,72u,72v,72w,73u,73
v,73w,74u,74v,74wに入力し、第一の
実施の形態で説明したようにして、比較され比較結果が
論理回路77に入力し、タイミング回路76からの信号
によって、該当する位相情報を制御回路38へ送出す
る。該制御回路38はこのようにして、検出された位相
情報に基づいて停止から起動モードに入る。停止からの
起動モードについては、第一の実施の形態で説明したも
のと同様である。
【0043】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、第一の実施の形態と比較して、切換手段35を必要
とせず、従って、電動機の中性点と切換手段を接続する
導線も必要としないので、既存のトランジスタのオン及
びオフ制御によって、巻線に電流を加えることができる
ので部品点数が少なく構造が比較的簡単である。
【0044】これらの実施の形態は、本発明をより良く
理解させるために具体的に説明したものであって、別形
態を制限するものではない。したがって、発明の主旨を
変更しない範囲で変更可能である。例えば、以上の説明
では、永久磁石式同期電動機について説明したが、永久
磁石を電磁石に置き換えたものであっても良い。また、
以上の説明では、2極及び3相の場合について、説明し
たが、これらに限定されるものではなく、他の極数及び
他の相数についても容易に適用することができる。その
他、停止時の位相を検出するために供給される電流は、
正電流に限られず負電流であっても良い。またインバー
タ回路に設けられたスイッチング素子は、トランジスタ
に限られるものではない。また、停止時位相検出回路は
前述した回路に限られるものではなく種々のものがあり
得る。たとえば、位相をさらに細かく特定することも可
能である。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、第一の発明又は第
五の発明によれば、回転子が停止時であっても、巻線
へ、電流を予め定めた時間供給した後遮断することによ
って発生した逆起電圧に基づいて停止時の位相を検出す
ることができる。従って、本発明によれば、ロータリ・
エンコーダ、レゾルバ、磁気検出素子等の位置検出器を
回転子に設けることなく、停止時の位相を検出すること
を可能にする。従って、永久磁石式同期電動機の製造コ
ストの低減と、装置規模の縮小を図ることができる。
【0046】第二の発明によれば、前記常時位相検出制
御回路は、動作時の位相検出回路と停止時の位相検出回
路とを有するものである。従って、動作時の位相の検出
は既存の位相検出回路を利用することができるので、そ
の分製造コストを削減することができる。
【0047】第三の発明によれば、常時位相検出制御回
路に、各相の巻線の中性点とグランド電圧との接続及び
切断を切り換える切換手段を設け、一斉に各相の巻線に
電流を供給した後遮断することによって発生した逆起電
圧に基づいて停止時の位相を検出するものである。従っ
て、停止時には、各相の巻線に電流を一斉に供給し且つ
遮断することによって発生した逆起電圧を検出すること
ができるので、起動を指令してから動きだすまでの時間
を短縮することができるので応答性が高い。
【0048】第四の発明によれば、常時位相検出制御回
路は、前記インバータ回路のスイッチング制御によっ
て、順次時間をずらせて、前記固定子の各相の巻線へ供
給した電流を遮断することによって発生した逆起電圧に
基づいて停止時の位相を検出するものである。従って、
既存の回路を利用し、各相の巻線に順次電流を供給する
ことによって、停止時の位相を検出することができるの
で、簡単な構成で部品点数を削減し、製造コストの低減
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回路ブロック図
【図2】第一の実施の形態に係る永久磁石式同期電動機
を示す回路図
【図3】第一の実施の形態に係る停止時位相検出回路を
示す図
【図4】第一の実施の形態に係る永久磁石式同期電動機
の動作説明図
【図5】第一の実施の形態に係る永久磁石式同期電動機
の位相説明図
【図6】第一の実施の形態に係る永久磁石式同期電動機
の位相説明図
【図7】第一の実施の形態に係る永久磁石式同期電動機
の位相説明図
【図8】第一の実施の形態に係る判定パターンを示す図
【図9】第一の実施の形態に係る永久磁石式同期電動機
の引き込み動作説明図
【図10】第二の実施の形態に係る永久磁石式同期電動
機の回路図
【図11】第二の実施の形態に係る永久磁石式同期電動
機の動作説明図
【符号の説明】
1、10 電動機 11、12、13 巻線 14 回転子 2、20 インバータ回路 +U,+V,+W,−U,−V,−W トランジスタ 3、30、36 常時位相検出制御回路 3a、31 位相検出回路 3b、32 停止時位相検出回路 3c、33、38 制御回路 34 分圧回路 35 切換手段 40 3相交流電源 50 コンバータ回路 60 平滑回路 71、72、73、74 比較回路(コンパレータ) 75 ホールド回路 76 タイミング回路 77 論理回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 永久磁石を用いた回転子及び巻線が施さ
    れた固定子を有する電動機(1)と、各巻線への正負の
    電流の供給及び遮断を切り換えるインバータ回路(2)
    と、該電動機(1)の動作時及び停止時の判定を行い、
    動作時においては各巻線に誘起される誘起電圧に基づき
    回転子及び固定子間の位相を検出し、停止時においては
    各巻線への予め定めた時間の電流供給後の遮断を前記イ
    ンバータ回路(2)に指示し巻線に発生する逆起電圧に
    基づいて該位相を検出し、該位相に応じて電流の供給又
    は遮断を該インバータ回路(2)に指示する常時位相検
    出制御回路(3)とを有することを特徴とする永久磁石
    式同期電動機。
  2. 【請求項2】 前記常時位相検出制御回路は、動作時に
    該固定子の各巻線に誘起される誘起電圧に基づいて該位
    相を検出する位相検出回路(3a)と、停止時において
    逆起電圧に基づいて位相を検出する停止時位相検出回路
    (3b)と、動作時及び停止時の判定、並びに、インバ
    ータ回路(2)に対し、停止時に起動指令があった場合
    の各巻線への予め定めた時間の電流供給の指示、及び、
    前記位相に基づいて電流の供給又は遮断の指示を行う制
    御回路(3c)とを有することを特徴とする請求項1記
    載の永久磁石式同期電動機。
  3. 【請求項3】 前記常時位相検出制御回路は、各巻線の
    中性点とグランド電圧との接続及び切断を切り換える切
    換手段を有し、前記制御回路は、該切換手段によって該
    中性点をグランド電圧と接続させ各巻線に電流を一斉に
    予め定めた時間供給した後遮断して発生した逆起電圧を
    前記停止時位相検出回路に印加することを特徴とする請
    求項2記載の永久磁石式同期電動機。
  4. 【請求項4】 前記常時位相検出制御回路の前記制御回
    路は、前記インバータ回路に対して、順次時間をずらせ
    て各巻線へ電流を予め定めた時間供給した後遮断して発
    生させた逆起電圧を、順次停止時位相検出回路に印加す
    ることを特徴とする請求項2記載の永久磁石式同期電動
    機。
  5. 【請求項5】 永久磁石を用いた回転子及び巻線が施さ
    れた固定子とからなる電動機について、電動機が停止し
    ているか否かを判定する工程と、停止していると判定さ
    れた場合には各巻線に電流を予め定めた時間供給した後
    遮断する工程と、各巻線毎に発生した逆起電圧に基づい
    て停止時の位相を検出する工程と、該位相に基づいて停
    止からの起動を制御する工程とを有することを特徴とす
    る永久磁石式同期電動機の制御方法。
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