JPH11341928A - リンゴ酸酵素を用いたc3植物へのc4光合成回路の付与 - Google Patents

リンゴ酸酵素を用いたc3植物へのc4光合成回路の付与

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JPH11341928A
JPH11341928A JP10157587A JP15758798A JPH11341928A JP H11341928 A JPH11341928 A JP H11341928A JP 10157587 A JP10157587 A JP 10157587A JP 15758798 A JP15758798 A JP 15758798A JP H11341928 A JPH11341928 A JP H11341928A
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plant
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plants
ppdk
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JP10157587A
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Masao Arai
雅雄 新井
Shoichi Suzuki
庄一 鈴木
Nobuhiko Murai
宣彦 村井
Keisuke Kasaoka
啓介 笠岡
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Japan Tobacco Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 C3植物中でC4光合成回路を駆動させて、
光合成能力の向上、乾物生産性の向上、乾燥耐性能力の
向上、強光耐性能力の向上、低CO2条件での光合成能力
の向上といったC4植物の持つ優れた形質を付与するた
めに、C3植物を形質転換してC4光合成回路を付与す
る方法を提供する。 【解決手段】 ホスホエノールピルビン酸カルボキシラ
ーゼ(PEPC)をコードする遺伝子と、NADP−リ
ンゴ酸酵素(NADP−ME)をコードする遺伝子と、
ピルビン酸リン酸ジキナーゼ(PPDK)をコードする
遺伝子とをC3植物に導入することによりC3植物にC
4光合成回路を付与する。その際、NADP−MEとし
ては好ましくは葉緑体型NADP-MEを用い、これらを、光
合成器官特異的に発現させるプロモーターの支配下でC
3植物の葉緑体において高発現させ、C3植物にNADP-M
E型C4植物と同様なC4光合成回路の一部を導入す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、C4光合成回路に
寄与する複数の酵素をC3植物に導入することによりC
4回路を付与するC3植物の形質転換法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】高等植物の光合成経路にはC3型、C4
型及びCAM型の3つのタイプが存在する。C4型光合
成をする植物(C4植物)の葉組織は、葉肉細胞と維管
束周辺の維管束鞘細胞から構成されており、クランツ型
葉構造と呼ばれる特殊な葉組織構造をしている。C4植
物は、葉肉細胞の細胞質に局在するホスホエノールピル
ビン酸カルボキシラーゼ(以下、PEPCとする場合が
ある。)により大気中の二酸化炭素をC4化合物の形で
固定し、維管束鞘細胞で脱炭酸酵素の作用により二酸化
炭素を放出して真の炭酸固定酵素であるリブロース-1,5
- 二リン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ(以下、
Rubiscoとする場合がある。)近傍の二酸化炭素
濃度を高めている。また、維管束鞘細胞内で脱炭酸され
た代謝産物は葉肉細胞に輸送され、そこに局在するピル
ビン酸リン酸ジキナーゼ(以下、PPDKとする場合が
ある。)の作用によりATPを消費してPEPCの基質
であるホスホエノールピルビン酸(以下、PEPとする
場合がある。)に変換される。したがって、C4植物緑
葉の2種類の細胞は機能的に分化しており、葉肉細胞は
最初の炭酸固定によるC4化合物の生成とPEPCの基
質の再生、維管束鞘細胞はC4化合物からの脱炭酸とカ
ルビン−ベンソン回路による真の炭酸固定を行ってい
る。
【0003】これらのPEPCによる炭酸固定、脱炭酸
酵素によるRubisco近傍での二酸化炭素の放出、
ATPを消費したPEPCの基質の再生の3つの過程
は、C4光合成回路と呼ばれる回路反応を形成してい
る。この回路反応は、C4植物に炭酸濃縮機能、強光条
件下における光化学系の効率低下の回避(光傷害回避)
機能、水ストレス耐性機能という通常の光合成(C3型
光合成)を行う植物(C3植物)にはない機能をもたら
しており、そのためにC4植物ではC3植物において観
察される見かけの光呼吸が見られず、C3植物に比べ乾
燥条件、強光条件、高温条件における光合成能力の低下
量が少ない。また、一般的にC4植物の方が最大光合成
速度が高いといわれている。したがって、C4植物はC
3植物よりも光合成能力が優れているといえる。
【0004】C3植物にC4光合成回路を付与する試み
として、交配育種による導入が考えられるが、C4光合
成回路と通常のC3光合成回路を持つ種は、現在の交雑
技術では交配の困難な属科のレベルで分類されるものが
ほとんどである。同じ属内のC3植物とC4植物を交配
してC4光合成の形質を導入する試みがハマアカザ属植
物を用いて行われたが、C4光合成回路の形質を導入す
るには至らなかった(大杉 立農業技術(1995)50巻 pp.
30-36 )。
【0005】一方、Hudspeth等の文献(Hudspeth et a
l., Plant Physiol., (1992) 98: 458-464) には、タバ
コクロロフィルa/b 結合タンパク質プロモーター(cab
プロモーター)の下流にPEPC遺伝子をつないでタバ
コに導入し、緑葉のPEPC活性が2倍に上昇し、葉の
リンゴ酸含量が増加した点が報告されており、またKoga
mi等の文献(Kogami et al., Transgenic Research (199
4) 3: 287-296)には、カリフラワーモザイクウィルス35
S プロモーターの下流にPEPC遺伝子をつないでタバ
コに導入した場合、葉のPEPC活性が2倍に上昇した
旨が報告されている。しかし、いずれの文献もPEPC
を単独でC3植物であるタバコに導入し、C4化合物で
あるリンゴ酸の蓄積を確認しているが、光合成能力の変
化は観察されていない。また、C3植物は、C4化合物
を植物体内で脱炭酸してカルビン回路へ供給する能力を
欠いている。したがって、C3植物にPEPC遺伝子を
単独で導入しただけでは、C4光合成回路にみられる炭
酸濃縮機能、光傷害回避機能等を再現することはでき
ず、C3植物の光合成能力の向上とはならない。
【0006】特開平8-80197 号公報においては、葉緑体
への移行に必要なトランジットペプチドを付加したホス
ホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(以下、PC
Kという場合がある)遺伝子をC3植物であるイネに導
入し、緑葉粗抽出液中の酵素活性の検出とPCKタンパ
ク質の葉緑体への移行を確認している。このことから、
PCK活性を葉緑体内に局在させることが可能であるこ
とが示唆される。しかしながら、形質転換植物における
C4光合成回路の回転、光合成活性の変化に関しては言
及していない。
【0007】さらに、市川等の文献(日本作物学会記事
63巻、別2号(1994)p.247)においては、PPDK
をC3植物であるアラビドプシス及びトマトに導入し、
本酵素タンパク質が蓄積することを確認しているが、形
質転換植物におけるC4光合成回路の回転、光合成活性
の変化については言及していない。また、特公平6-1299
0 号公報において、カーボニックアンヒドラーゼ(以
下、CAとする場合がある。)タンパク質を取り込ませ
リコペリシコン エスクレンタム(Lycopersico n escu
lentum) の子葉プロトプラストの光合成効率の変化が報
告されているが、Majeau等の文献(Plant Mol.Biol. (19
94) 25: 337-385)には、遺伝子導入により実際の植物体
中でCAを過剰発現させても光合成活性に何ら変化が見
られなかったという報告もある。
【0008】Kuら(Maurice S. B. Ku, et al., Plant
Physiol. (1997) 114: S-300)は、トウモロコシPEPC遺
伝子をイネに導入して、非形質転換体に比べて0.5〜90
倍のPEPC活性を発現するイネを作出した。PEPCを高発現
しているイネは非転換体に比べて光呼吸と酸素傷害の程
度が低くなり、光合成速度の向上がみられた。しかし、
この研究は、PEPCという炭酸固定酵素のみを細胞質で高
発現させたものであり、C4光合成回路の形成に関する
言及はない。
【0009】Kuら(Maurice S. B. Ku, et al., Sixth
Western Regional PhotosynthesisConference (1997)
p.52)は、NADP-MEをイネに形質転換して、非形質転換
体に比べて2〜20倍の活性を有するイネを作出した。た
だし、C4光合成回路の形成についての言及はない。
【0010】国際特許出願WO 94/28180 「 FRUIT WITH
MODIFIED NADP-LINKED MALIC ENZYME ACTIVITY」には、
トマト(C3植物)のNADP-MEをコードするcDNAをセン
スもしくはアンチセンスの向きで導入することにより、
NADP-ME活性を増減させた形質転換植物の作出について
開示されている。ただし、この発明は果実のリンゴ酸含
量を改変することを目的としており、形質転換法よるC
4光合成回路の付与を目的とするものではない。
【0011】特開平8-89250号公報「アロエのリンゴ酸
酵素遺伝子」には、アロエ(CAM植物)のNADP-MEをコー
ドするcDNAとそれを導入した形質転換植物が開示されて
いる。しかし、形質転換植物に導入されたアロエNADP-M
Eの活性については確認されていない。
【0012】このように、C4光合成回路に関与する酵
素の遺伝子を遺伝子工学的手法によりC3植物に導入す
る試みとしては、PEPC、PCK、PPDK、NAD
P−ME、CAを単独で導入して、その発現もしくは酵
素活性を調べた例があるにすぎず、形質転換植物におい
てC4光合成回路を回転させ、光合成活性の顕著な変化
を達成した例は報告されていない。
【0013】一方、NADP-ME(EC 1.1.1.40)は動物、植
物、微生物に広く分布し、NADPを補酵素としてリンゴ酸
を脱炭酸してピルビン酸を生成させる反応を触媒する。
植物では細胞質局在型、葉緑体局在型の2種類のアイソ
ザイムが知られている。細胞質型は、C3植物において
は細胞内のpHの調節、果実の成熟、NADPHとピルビン酸
の生体反応への供給といった機能があり、CAM植物にお
いては夜間に蓄積したリンゴ酸を脱炭酸する機能がある
と考えられている。葉緑体型はトウモロコシ等のある種
のC4植物(NADP-ME型)の維管束鞘細胞に局在し、Rub
iscoへのCO2供給というC4植物特有の炭酸濃縮機構に
寄与している。最近、C3型のフラベリア属植物(Barb
el Lipka, Klaus Steinmuller, Elke Roshe, Dagmer Bo
rsch andPeter Wethoff (1994), Plant Mol. Biol. 26
: 1775-1783)及び小麦(Veronica G. Maurino, Maria
F. Drincovich, Paula Casati, Carlos S. Andreo,Ger
ald E. Edwards, Maurice S.B. Ku, Sanjay K. Gupta a
nd Vincent R. Franceschi(1997),J. Exp. Bot., 48:
799-811)において、葉緑体型NADP-MEの存在が報告され
たが、その機能については明らかとなっていない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上のとおり、これま
でに遺伝子工学的手法により、C3植物にC4光合成回
路を付与した報告例はない。交配によるC4光合成形質
の導入についても、成功例は報告されていない。よっ
て、C3植物にC4光合成回路を付与することは、従来
技術では未解決な課題である。
【0015】本発明の目的は、C3植物の光合成能力を
向上させるために、C4光合成回路に関与するNADP-ME
を含む複数の酵素を導入することにより、C3植物にC
4光合成回路を付与するためのC3植物の形質転換法を
提供することである。
【0016】より詳細には、本発明は、C3植物中でNA
DP-ME型C4植物のC4光合成回路を駆動させて、光合
成能力の向上、乾物生産性の向上、乾燥耐性能力の向
上、強光耐性能力の向上、低CO2条件での光合成能力の
向上といったC4植物の持つ優れた形質を付与するため
に、C3植物を形質転換する方法を提供する。
【0017】本発明はまた、この形質転換法によりC4
回路が付与された形質転換植物およびこの形質転換のた
めのベクターを提供することも目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、NADP-M
E(好ましくは葉緑体型NADP-ME、より好ましくはC4植
物の葉緑体型NADP-ME)を、光合成器官特異的に発現させ
るプロモーターの支配下でC3植物の葉緑体において高
発現させ、C3植物にNADP-ME型C4植物と同様なC4
光合成回路の一部(リンゴ酸を脱炭酸してCO2をRubisco
に供給する)を導入することにより、C4植物の持つ優
れた光合成特性をC3植物に付与する方法である。本発
明の方法ではNADP-MEに加え、C4光合成遺伝子の一つ
であるピルビン酸リン酸ジキナーゼ(PPDK)も同時に同
様なプロモーターの支配下で細胞質もしくは葉緑体にお
いて高発現させることにより、同じくC4光合成遺伝子
の一つであるホスホエノールピルビン酸カルボキシラー
ゼ(PEPC)を同時に同様なプロモーターの支配下で細胞
質において高発現させることによって、NADP-ME型C4
植物のC4光合成に近い、より効率的なC4光合成回路
が駆動するC3植物を作出する。
【0019】前記のとおり、従来の試みは、C4光合成
に関与する遺伝子を単独で発現させているが、C3植物
にC4光合成回路を導入することには成功していない。
本発明者らは、C3植物でC4光合成回路が駆動しない
のは、脱炭酸酵素NADP-MEが光合成に寄与できる場所
(葉緑体)で十分な活性を発現していないためであると
仮定した。そこで、C3植物にNADP-MEを導入すれば、
この酵素が機能してC4光合成回路が駆動すると考え
た。その際、NADP-ME、PPDK、PEPCの3遺伝子は同時に目
的の場所で高発現させることが、NADP-MEを用いたC3
植物(イネ等)へのC4光合成回路の付与にとって重要
であると予測した。すなわち、C4植物では初期炭酸固
定反応と脱炭酸反応及び真の炭酸固定反応は別々に分化
した細胞が行っているが、C3植物でも同一細胞内の葉
緑体を別の細胞とみなして、NADP-ME(好ましくはC4
植物の葉緑体型のもの)を高発現させれば、C4光合成
回路が形成されると予想した。
【0020】そこで、鋭意研究を行った結果、C3植物
中に図3に示すC4光合成回路を構築した。この図に示
されるとおり、C4光合成回路の脱炭酸酵素であるNADP
-MEをC3植物(イネ等)の葉緑体で高発現させて、C
4光合成回路を駆動する。また、NADP-MEに加えて、C
3植物においては活性の低いPPDKやPEPCを発現させて補
うことにより、C4光合成回路の駆動をより確実にす
る。PPDKを緑葉葉肉細胞の細胞質もしくは葉緑体で発現
させれば、脱炭酸反応により生成したピルビン酸をPEPC
の基質であるPEPに変換するので、C4植物により近い
効率的なC4光合成回路の駆動が期待される。加えてPP
DKの反応によってATPが消費され、光傷害を回避する機
能が付与されることも期待される。また、PEPCを緑葉葉
肉細胞の細胞質で発現させることにより、C4光合成回
路の初期炭酸固定反応を強化することができ、C4植物
により近い効率的なC4光合成回路の駆動が期待され
る。
【0021】このように、本発明の方法は、NADP-MEを
葉緑体で発現させ、PEPCを緑葉葉肉細胞の細胞質で、PP
DKを緑葉葉肉細胞の細胞質または葉緑体中において発現
させることにより、C3植物の緑葉葉肉細胞において、
細胞質をC4植物の葉肉細胞に、葉緑体をC4植物の維
管束鞘細胞に見立てて、C4植物の組織分化と類似した
形態の炭酸固定経路をつくり出す。このことにより、C
4光合成回路に必要な3酵素の活性を強化して、C4光
合成の駆動力を最大に引き出して、C3植物に炭酸濃縮
機能と光障害回避機能を含むC4植物の持つ優れた形質
を付与することを可能にするのである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の方法において、NADP−ME遺伝子は、好ま
しくは葉緑体内で発現するようにC3植物に導入する。
したがって、NADP−ME遺伝子は、好ましくは天然
においてC4植物の葉緑体内で機能する葉緑体型NAD
P−MEの遺伝子である。そのような遺伝子として、例
えばBeverly A. Rothermel and TimothyNelson, "Prima
ry Structure of the Maize NADP-dependent Malic Enz
yme", J. Biol. Chem. (1989) 264: 19587-19595 に
は、トウモロコシの全長NADP-ME cDNA塩基配列が明らか
にされている。また、特開平7-23790号公報「イネリン
ゴ酸酵素遺伝子」には、イネ(C3植物)のNADP-MEを
コードするcDNAが開示されている。
【0023】PEPCをコードする遺伝子は細菌、原生
動物、植物に由来するものが知られている。例えば、細
菌由来のものとしては、コリネホルム・グルタミン酸生
産菌由来のもの(特公平7-83714)等が挙げられる。し
かし、好ましいPEPCは植物由来のものであり、例え
ば、トウモロコシ由来のもの(特公平6-30587号公報、
およびHudspeth, R.L. et al., Plant Mol. Biol. (198
9) 12: 579-589)、アマランサス由来のもの(Rydzik,
E. and Berry,J.O., Plant Physiol., (1995)110: 71
3)、フラベリア・トリネルビア由来のもの(Poetsch,
W., et al., FEBSLett., (1991) 292: 133-136)、タバ
コ由来のもの(Koizumi, N. et al., Plant Mol.Biol.,
(1991) 17: 535-539 )、ダイズ由来のもの(特開平6-
319567号公報)、アブラナ由来のもの(特開平6-90766
号公報)、ジャガイモ由来のもの(Merkelbach, S. et
al., Plant Mol. Biol.,(1993) 23: 881-888)、アルフ
ァルファ由来のもの(Pathariana, S.M. et al., Plant
Mol. Biol., (1992) 20:437-450)、メセムブリアンテ
ムム・クリスタリヌム由来のもの(Cushman, J.C.and B
ohnart, H.J., Nuc. Acid Res., (1989) 6743-6744 )
等を用いることができ、中でもトウモロコシ由来のもの
が特に好ましい。
【0024】また、PPDKをコードする遺伝子として
は、トウモロコシC4型PPDK遺伝子(Matsuoka, M.
et al., J. Biol. Chem., (1988) 263: 11080-1108
3)、イネ由来のもの(特開平7-184657)、フラベリア
・プリングレイ由来のもの(Rosche, E. et al., Plant
Mol. Biol., (1994) 26: 763-769 )、メセムブリアン
テムム・クリスタリヌム由来のもの(Fisslthaler, B.
et al., Planta, (1995) 196: 492-500 )等が挙げら
れ、本発明においては、トウモロコシC4型PPDK遺
伝子が好ましい。PPDK遺伝子は葉緑体内で発現させ
てよいが、必要であれば細胞質で発現させてもよい。細
胞質で発現させる場合には、トランジットペプチドをコ
ードする配列を除去して用いればよい。
【0025】本発明においては、さらにPEPCの直接
の基質である炭酸水素イオンを細胞質に供給するため
に、CAをコードする遺伝子をC3植物に導入してもよ
い。CAをコードする遺伝子は動物及び植物由来のもの
が数多く知られているが、高等植物由来のCAをコード
する遺伝子と他の生物由来のものとでは塩基配列の類似
性が低い。また、高等植物のCAは無機リン酸により酵
素活性が制御される(Sultemeyer, D. et al., Physio
l. Plant., (1993) 88:179-190 )。したがって、用い
る遺伝子としては高等植物由来のものが好ましく、高等
植物由来のものとしては、ホウレンソウ由来のもの(Bur
nell et al., Plant Physiol. (1990) 92:37-40)、エン
ドウ由来のもの(Roeske, C.A. and Ogren, W.L., Nuc.
Acid Res., (1990) 18:3413 )、シロイヌナズナ由来の
もの(Raines, C.A. et al., Plant Mol. Biol., (199
2) 20: 1143-1148 )、イネ由来のもの(WO 95/1197
9)、トウモロコシ由来のもの(WO 95/11979)等が挙げ
られるが、好ましくはホウレンソウ由来のものである。
ホウレンソウCAは葉緑体に局在する酵素であるので、
本酵素をコードする遺伝子にはトランジットペプチド配
列が付加されている。そこで、遺伝子構築には、本出願
人の特願平9-26658号明細書の実施例1で述べているよ
うに部分突然変異導入によりトランジットペプチドをコ
ードする領域を除去した配列番号3に記した遺伝子を用
いるとよい。
【0026】上述した各酵素をコードする遺伝子に用い
られるプロモータ配列としては、特に限定されるもので
はないが、光合成器官において特異的に遺伝子を発現さ
せるプロモータ−配列が好ましい。そのようなプロモー
ター配列としては、例えばトウモロコシC4型PPDK
プロモーター配列(Glackin et al., (1990) Proc. Nat
l. Acad. Sci. USA 87:3004-3008 、およびMatsuoka,
M. et al., Proc. Natl.Acad. Sci. USA (1993) 90: 95
86-9590) 、トウモロコシC4型PEPCプロモーター
配列(Hudspeth,R.L. and Grula, J.W., Plant Mol. Bi
ol., (1989) 12:579-589)、イネRubisco 小サブユニッ
ト(rbcS)プロモーター配列(Kyozuka, J.et al., Plant
Physiol., (1993) 102: 991-1000)、イネクロロフィ
ルa/b結合タンパク質プロモーター配列(Sakamoto,
M. et al., Plant Cell Physiol.,(1991) 32: 385-39
3)等が挙げらる。本発明においては、トウモロコシC
4型PPDKプロモーターもしくはイネrbcSプロモ
ーター配列が好ましい。
【0027】本発明においては、上記C4回路に関与す
る各酵素をコードする遺伝子を別個に遺伝子導入用構築
遺伝子としてC3植物に導入、形質転換してもよいが、
好ましくは各遺伝子を同一の遺伝子導入用構築遺伝子上
に連結し、これをC3植物に導入、形質転換することが
好ましい。その際、遺伝子の順番には特別の制限はな
い。
【0028】必要な遺伝子を1つ又は複数を連結して含
んでいる導入用構築遺伝子でC3植物細胞を形質転換す
るには、選択されたC3植物細胞から常法にしたがって
その細胞内に上記構築遺伝子を導入すればよい。導入の
方法としては、エレクトロポレーション法、エレクトロ
インジェクション法、PEGなどの化学的な処理による
方法、遺伝子銃を用いる方法等の常法が挙げられるが、
中でもアグロバクテリウム法を用いて各遺伝子をC3植
物に導入、形質転換することが好ましい。このアグロバ
クテリウム法は、この分野において周知であり、これに
より双子葉植物(例えば特開平4-330234号公報)でも単
子葉植物(WO 94/00977)でも形質転換することができ
る。形質転換に成功した植物は、後に記載する方法によ
り選別することができる。
【0029】形質転換された植物の遺伝形質は、一般的
育種方法で固定して、導入された遺伝子を子孫植物に伝
達することが可能である。
【0030】形質転換されるC3植物としては、この技
術はあらゆるC3植物に適応が可能であるが、特にイ
ネ、コムギ、オオムギ、ダイズ、バレイショ、タバコ、
アブラナ等の光合成能力が向上することにより乾物生産
性の向上が期待される作物にとって有用である。本発明
においては、単子葉植物に適用することが好ましく、特
に好ましくはイネに適用することである。
【0031】なお、本発明でいうC4光合成回路とは、
上述したようにPEPCによる炭酸固定、NADP−M
EによるRubisco近傍での二酸化炭素の放出、A
TPを消費したPEPCの基質の再生の3つの過程によ
り形成されている。
【0032】このC4光合成回路が形質転換されたC3
植物内で機能しているか否かの判断方法は、後述する実
施例で詳述するが、要約すると以下の方法の少なくとも
一つにより行う。 作出した形質転換体及び対照の切り葉に放射性同位
元素で標識した二酸化炭素(14CO2)を短時間取り込ま
せ、標識される炭素化合物の割合を比較し、形質転換植
物体内でPEPCが機能してC4光合成回路の初期炭酸
固定産物であるC4化合物が生成されるかの調査。ま
た、標識された炭素化合物の経時的変化を比較し、導入
したC4光合成経路が形質転換植物体内で機能している
かを調査する。 作出した形質転換体及び対照の切り葉に放射性同位
元素で標識したリンゴ酸([14C] リンゴ酸)を取り込
ませ、一定時間後に標識されるショ糖を含む光合成代謝
産物の割合を比較し、形質転換植物体内でNADP−M
Eが機能してC4化合物の脱炭酸が行われているかを調
査する。 作出した形質転換体の光合成活性を測定し、光合成
能力に変化が見られるかを調査する。
【0033】実施例 以下、本発明を実施例に基づきより具体的に説明する
が、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0034】
【実施例】(1) イネで光合成器官特異的に発現するトウ
モロコシPPDKプロモーター及びイネRubisco小サブユニ
ット(rbcS)プロモーターを含むDNA断片を単離した。 (2) トウモロコシ緑葉cDNAライブラリーからNADP-ME、P
EPC、及びPPDKのcDNAを単離した。 (3) ターミネーター領域の単離を行い、上記cDNAの
上流にプロモーターを、下流にターミネーターを接続し
た遺伝子カセットを構築し、これらを下記のように接続
し、イネに導入するベクターを構築した。 1)トウモロコシNADP-ME 2)トウモロコシNADP-ME+トウモロコシPPDK(葉緑体型) 3)トウモロコシNADP-ME+トウモロコシPPDK(細胞質型) 4)トウモロコシNADP-ME+トウモロコシPEPC 5)トウモロコシNADP-ME+トウモロコシPEPC+トウモロコ
シPPDK(葉緑体型) 6)トウモロコシNADP-ME+トウモロコシPEPC+トウモロコ
シPPDK(細胞質型) (4) 6種のコンストラクトのベクターを用い、それぞれ
アグロバクテリウム法によりイネへ各遺伝子を導入し、
形質転換体を得た。それぞれの形質転換体の導入遺伝子
の発現を、特異的抗血清を用いたウエスタンブロッティ
ング法により調査し、高発現個体を選抜した。高発現個
体の一部については、導入遺伝子タンパク質が活性を持
った形で発現していることを酵素活性測定により確認し
た。 (5) 作出した形質転換体及び対照の切り取り葉に、光照
射下で放射性同位元素で標識した二酸化炭素(14CO2
を短時間取り込ませ、標識される炭素化合物の割合を比
較し、C4光合成の初期炭酸固定産物であるC4化合物
への固定を確認した。 (6) 作出した形質転換体及び対照の切り取り葉に、光照
射下で放射性同位元素で標識したリンゴ酸([14C]リ
ンゴ酸)を取り込ませ、一定時間後に標識されるショ
糖、光呼吸中間代謝物(セリン、グリシン)及びカルビ
ン回路中間代謝物(3-ホスホグリセリン酸、糖リン酸)
の割合を比較し、リンゴ酸が脱炭酸反応されてできたCO
2が光合成炭酸固定反応により固定されていることを確
認した。次にこれらの実験の方法を詳細に示す。
【0035】実施例1 各種遺伝子を発現させるための
ベクターの構築 PPDKプロモーターとして、既知の配列(Matsuoka,
M., Tada, Y., Fujimura, T., and Kano-Murakami, Y.,
"Tissue-specific light-regulated expression direc
ted by the promoter of a C4 gene, maize pyruvate,
orthophosphatedikinase, in a C3 plant, rice.", Pro
c. Natl. Acad. Sci. USA (1993) 90:9586-9590)のプ
ロモーター領域をEcoRIおよびNdeIで消化して
得られる約1.6kbpのDNA断片を遺伝子構築に用いた。
ただし、PEPCcDNAと接続する際は、NdeI部
位上流のSacI部位にNcoIリンカーを挿入し、E
coRI及びNcoIで消化したDNA断片を用いた。
【0036】イネrbcSのプロモーター領域は以下のよう
に獲得した。既知の塩基配列(Kyozuka, J., McEloy,
D., Hayakawa, T., Xie, Y., Wu, R. and Shimamoto,
K., "Light-regulated and cell-specific expression
of tomato rbcS-gusA and ricerbcS-gusA fusion genes
in transgenic rice.", Plant Physiol. (1993) 102:9
91-1000)をもとに作製した合成プライマー 5'-GCAAGCTTTTACTTGTACCAACTAATATAATGAGTG-3' (5'側),
5'-TGGATCCTCTAGAGTACTTCTTGAGATGCACTGCTC-3' (3'側)
を用い、イネゲノムDNAを鋳型にしてPCR(Mcpher
son, M.J., Quirke, P.and Taylor, G.R. ed.: PCR. A
practical approach. Oxford express press, Oxford N
Y (1991))を行い、約1.3kbpのDNA断片を得た。これ
をHindIIIおよびXbaIで消化して得た約1.3k
bpのDNA断片を遺伝子構築に用いた。
【0037】トウモロコシNADP−MEcDNAの単
離は次のように行った。トウモロコシA188の緑葉か
ら常法(渡辺格監修、杉浦昌弘編集、植物バイオテクノ
ロジーマニュアル クローニングとシークエンス、農村
文化社 (1989) )に従ってmRNAを調製した。このm
RNAからTimeSavercDNAsynthes
isKit(商品名、スウェーデン国、ファルマシア社)
を用いてcDNAおよびcDNAライブラリーを作製し
た。既知のトウモロコシNADP−MEのcDNAの塩
基配列(Beverly A. Rothermel and Timothy Nelson, "
Primary Structure of the Maize NADP-dependent Mali
c Enzyme", J. Biol. Chem.(1989) 264:19587-19595)
をもとに作製した合成プライマー 5'-TACTTACGTGGCCTTCTTCCTCCG-3' (5'側),5'-GGTTTGGCT
GCTGGATTCAAAGGG-3' (3'側)を用いて、上記トウモロコ
シ緑葉cDNAを鋳型にしてPCR(Mcpherson, M.J.
ら、上掲)を行い、約900bpのDNA断片、ME1
断片を得た。このME1断片をプローブに用いて常法
(Sambrook, J., Fritsch, E.F. and Maniatis,T.: Mol
ecular cloning: A laboratory manual, 2nd ed., Cold
spring harbor laboratory press, Cold Spring Harbo
r NY (1989))によって上記トウモロコシ緑葉cDNA
ライブラリーをスクリーニングし、プラスミドpSK95B4
およびpSK95B7を得た。また、既知の塩基配列(Beverly
A.ら、上掲)をもとに作製した合成プライマー 5'-GTCGACCATATGCTGTCCACGCGCACCGCC-3' (5'側),5'-CAA
AAGGGTGTAACCGCTTGC-3' (3'側)を用い、上記トウモロコ
シ緑葉cDNAを鋳型にしてPCR(Mcpherson, M.J.
ら、上掲)を行い、約300bpのDNA断片、ME3
断片を得た。さらに、既知の塩基配列(Beverly A.ら、
上掲)をもとに作製した合成プライマー 5'-AGCCTACGAGCTCGGTCTG-3' (5'側),5'-CCCGGGCATGCGCA
AAATTGATCCCCGCAG-3' (3'側)を用いて、上記トウモロコ
シ緑葉cDNAを鋳型にしてPCR(Mcpherson, M.J.
ら、上掲)を行い、約120bpのDNA断片、MEc
断片を得た。ME3断片とpSK95B7の挿入断片をNot
I部位で、 pSK95B7の挿入断片とpSK95B4の挿入断片を
EcoRI部位で、 pSK95B4の挿入断片とMEc断片を
SacI部位で接続し、マリックエンザイムの全コード
領域を含むcDNAを作製した(図1)。このcDNA
をNdeIおよびSphIで消化して得られる約1.9kbp
の断片を遺伝子構築に用いた。
【0038】トウモロコシC4型PPDKcDNAは、
既知の塩基配列(Matsuoka, M., Ozeki, Y., Yamamoto,
N., Hirano, H., Kano-Murakami, Y. and Tanaka,
Y.,"Primary structure of maize pyruvate, orthophos
phate dikinase as deduced from cDNA sequence.", J.
Biol. Chem. (1988) 263: 11080-11083)をもとに作製
した合成オリゴヌクレオチド 5'-TAGCTCGATGGGTTGCACGATCATATGGAGCAAGG-3'をプロー
ブに用いて、常法(Sambrook, J.ら、上掲)によってλ
ZAPベクター(アメリカ国、ストラタジーン社)を使
用して作製したトウモロコシ緑葉cDNAライブラリー
より単離した。NdeIおよびClaIで消化して得ら
れる約3kbpのDNA断片を葉緑体型PPDKcDNAと
して遺伝子構築に用いた。
【0039】細胞質型PPDKcDNAを作製するため
に、既知の配列(Sheen, J.: Molecular mechanisms un
derlying the differential expression of Maize Pyru
vate,Orthophosphate dikinase genes. Plant Cell 3:2
25-245 (1991))をもとに作製した合成プライマー 5'-TTTCATATGGCGCCCGTTCAATGTGCGCGTTCGCAGAGGGTGTTCCA
CTTCGGCAA-3' (5'側),5'-GTACTCCTCCACCCACTGCA-3' (3'
側)を用い、上記のトウモロコシPPDKcDNAを鋳
型にしてPCR(Mcpherson,M.J. ら、上掲)により、
約250bpのDNA断片、DK1断片を得た。この断
片をNdeI、SacIIで消化したものを葉緑体型の
PPDKcDNAのNdeI、SacII部位に挟まれ
た部分と置換した。NdeIおよびClaIで消化して
得られた約2.9kbpのDNA断片を細胞質型PPDKcD
NAとして遺伝子構築に用いた。
【0040】トウモロコシPEPCcDNAは、既知の
塩基配列(Hudspeth, R. L. and Grula, J. W., "Struc
ture and expression of the maize gene encoding the
phosphoenolpyruvate carboxylase isozyme involved
in C4 photosynthesis.",Plant Mol. Biol.(1989) 12:
579-589)をもとに作製した合成オリゴヌクレオチド 5'- GCCATGGCGCGGCGGGAAGCTAAGCACGGAAGCGA -3'をプロ
ーブに用いて、常法(Sambrook, J.ら、上掲)によって
トウモロコシ緑葉cDNAライブラリーより単離した。この
クローンをXhoIで消化した後、NcoIで部分消化
して得られた約3kbpのDNA断片を遺伝子構築に用い
た。
【0041】ターミネーター領域は、pPGA643A (Gynheu
ng AN, Paul R. Ebert, Amilava Mirta and Sam B. HA:
binary vector, Plant Molecular Biology Manual A3:
1-19 (1988)) をClaIおよびKpnIで消化して得
られたgene7ターミネーター領域のDNA断片、pG
L2 (Bilang R, Iida S, Peterhans A, Potrykus I, Pas
zkowski J: The 3'-terminal reagion of the hygromyc
in-B-resistance geneis important for its activity
in Escherichia coli and Nicotiana tabacum. Gene 10
0: 247-250 (1991)) をSphI及びEcoRIで消化
して得られたCaMV35Sターミネーター領域のDN
A断片、及びpBI121 (Jefferson, R.A.,Kavanaugh, T.
A. & Bevan, M. W. GUS fusions: β-glucuronidase as
a sensitive and versatile gene fusion marker in h
igher plant. EMBO J. 6: 3901(1987)) をSacIおよ
びEcoRIで消化して得られたnosターミネーター
領域のDNA断片の3種類を用いた。
【0042】入手したプロモーター、cDNA、ターミ
ネーターのDNA断片を以下のように連結した(図
2)。 ・PPDKプロモーター:NADP-ME cDNA:CaMV35S ターミネー
ター(ME 遺伝子) ・PPDKプロモーター:PPDK cDNA:gene7ターミネーター(P
PDK遺伝子) ・rbcSプロモーター:細胞質型PPDK cDNA:gene7ターミ
ネーター(細胞質型PPDK) ・PPDKプロモーター:PEPC cDNA:nosターミネーター(PE
PC遺伝子)
【0043】連結した各遺伝子をpSB22(Komari, T., H
iei, Y., Saito, H., Murai, N.,Kumashiro, T.: Vecto
rs carrying two separate T-DNAs for co-transformat
ionof higher plants mediated by Agrobacterium tume
faciens and segregationoftransformants free from s
election markers. Plant J. 10: 165-174 (1996))の
HPT遺伝子の上流または下流に挿入し、スーパーバイ
ナリー中間プラスミドpSBmMH、pSBmHDM、pSBmHDcM、pSB
mHMP、pSBmHMPD、及びpSBmHMPDcを構築した。各遺伝子
断片はそれぞれのプラスミドに存在するT−DNA内に
以下のように配置した(図2)。 (ME遺伝子)-(HPT):(pSBmMH) (HPT)-(PPDK遺伝子)-(ME遺伝子):(pSBmHDM) (HPT)-(細胞質型PPDK)-(ME遺伝子):(pSBmHDcM) (HPT)-(ME遺伝子)-(PEPC遺伝子):(pSBmHMP) (HPT)-(ME遺伝子)-(PEPC遺伝子)-(PPDK遺伝子):(pSBmHM
PD) (HPT)-(ME遺伝子)-(PEPC遺伝子)-(細胞質型PPDK遺伝
子):(pSBmHMPDc)
【0044】それぞれのプラスミドを保持する大腸菌D
H5αとpRK2013を保持する大腸菌HB101およびpSB1(Ko
mari, T.ら、上掲)を保有するアグロバクテリウムLBA4
404の3系交雑によりアグロバクテリウムへの導入と相
同組換え(Komari, T.ら、上掲)を行い、pSB1MH、pSB1
HDM、pSB1HDcM、pSB1HMP、pSB1HMPD、pSB1HMPDcを保有
するアグロバクテリウムを作製した。
【0045】実施例2 形質転換体の作出 (1) 形質転換 イネの形質転換にはすべて日本稲品種「月の光」を用い
た。イネの形質転換は、アグロバクテリウム法(Hiei,
Y., Ohta, S., Komari, T.and Kumashiro, T.: Efficie
nt transformation of rice (Oryza sativa L.) mediat
ed by Agrobacterium and sequence analysis of the b
oundaries of theT-DNA. Plant J. 6: 271-282 (199
4))により行った。得られた形質転換体は、空調温室(1
6時間日長、昼:28℃、夜:23℃)にて育成した。
【0046】(2) 酵素タンパク質の検出 各形質転換イネでの導入遺伝子のタンパク質の発現は、
ウエスタンブロッティング法により、以下に示す方法で
検出した。緑葉10mgを400μlの抽出液 (20mM Tris-HCl
pH6.8、1% SDS、140mM 2-メルカプトエタノール、20%
グリセロール)で摩砕し、得られた抽出液の一部をSDS-P
AGEに供した。電気泳動後、ゲル中のタンパク質を電気
的にイモビロンーP膜(商品名、アメリカ国、ミリポア社)
に転写し、トウモロコシPEPCタンパク質、トウモロコシ
PPDKタンパク質もしくはトウモロコシNADP-MEタンパク
質に対するウサギ抗血清、アルカリファオスファターゼ
標識ヤギ抗ウサギIgG抗体(ベルギー国、オルガノン・テ
クニカ社)、AP発色キット(商品名、アメリカ国、バイオ
ラド社)を用いて酵素タンパク質を検出した。
【0047】(3) NADP-ME活性の測定 緑葉0.1gを1mlの抽出液 (50mM Hepes-KOH pH7.5、5mM M
gCl2、5mM ジチオスレイトール、2% ポリクラールAT)
で氷冷した乳鉢と乳棒を用いて磨砕した。磨砕液を15,0
00×g、4℃で15分間遠心分離し、上清を得た。この上清
をカラム緩衝液(50mM Hepes/KOH pH7.5、5mM ジチオス
レイトール)で平衡化したNAP5カラム(商品名、スウェー
デン国、ファルマシア社)に通し、粗抽出液を得た。粗
抽出液20μlを含む1mlの反応液(50mM Tricine-KOH、0.1
mM EDTA、0.3mM β-NADP、5mM L-リンゴ酸、2mM MgCl2)
を用い、30℃での340nmのNADPHの吸光の増加により酵素
活性を算出した。クロロフィルの定量は、磨砕液を用い
て96%エタノールで抽出する方法(Winermans and deMot
s (1965) Biochim. Biophys. Acta 109: 448-453)に
より行った。
【0048】(4) PPDK活性の測定 緑葉0.1gを1mlの抽出液 (50mM Hepes-KOH pH7.5、5mM
ジチオスレイトール、1mM EDTA、10mM MgCl2、1mM ピル
ビン酸、2mM リン酸、20% グリセロール、5mg/mlイソア
スコルビン酸、2%ポリクラールAT)で氷冷した乳鉢と乳
棒を用いて磨砕した。磨砕液を15,000×g、4℃で15分間
遠心分離し、上清を得た。この上清をカラム緩衝液(50m
M Hepes-KOH pH7.5、5mM ジチオスレイトール、1mMEDT
A、10mM MgCl2、1mM ピルビン酸、2mM リン酸、20% グ
リセロール)で平衡化したNAP5カラム(商品名、スウェー
デン国、ファルマシア社)に通し、粗抽出液を得た。粗
抽出液200μlを含む1mlの反応液(25mM Hepes-KOH pH8.
0、10mMジチオスレイトール、10mM KHCO3、8mM MgSO4
1mM ATP、1mM グルコース6リン酸、5mM NH4Cl、5mM ピ
ルビン酸、2.5mM KH2PO4、0.2mM NADH、2ユニットリン
ゴ酸脱水素酵素、2ユニットPEPカルボキシラーゼ)を用
い、25℃での340nmのNADHの吸光の減少により酵素活性
を算出した。クロロフィルの定量は、磨砕液を用いて96
%エタノールで抽出する方法(Winermansら、上掲)によ
り行った。
【0049】(5) 14CO2を用いたトレーサー実験 空調温室で育成した形質転換イネ及び対照イネ(月の
光)の葉の先端約7cmを、切り口から空気が入らないよ
うに水中で切断して切り口に水をしみこませた脱脂綿を
巻き、自作の同化箱(容積約50ml)にセットした。実験
装置は同化箱にチューブ(容積約40ml)をつなぎ、電磁
弁で系内の流れを開閉し、ポンプ(流速毎分5リット
ル)で系内の気体を一方向に循環させるシステムであ
る。
【0050】約27000ルクスの光照射下で外気を毎分5リ
ットルの流速で30分間通気させた後、約100μlの60%過
塩素酸と約50μCiのNaH14CO3溶液(イギリス国、アマシ
ャム社)をガスタイトシリンジ内で混合して発生させた
14CO2を閉鎖系内に注入した。5秒間のパルスの後、葉を
液体窒素で凍結して生物活性を停止させ、80%沸騰エタ
ノール中に約30分間浸漬して可溶性物質を抽出した。得
られた抽出液はエバポレーターで濃縮し、80%エタノー
ルを加えて最終的に液量を50〜100μlにした。これをフ
ナセルSFセルロース薄層プレート(商品名、20cmX
20cm、フナコシ社)を用いた二次元薄層クロマトグラ
フィーに供した。展開には一次元展開溶媒としてフェノ
ール-水-酢酸-0.5M EDTA(474:84:5.5:1.14;V/V)
を、二次元展開溶媒としてA液(1-ブタノール:水=7
4:5;V/V)とB液(プロピオン酸:水=9:11;V/V)
を等容量混合したものを用いた。展開は室温で行い、展
開終了後プレートを風乾して、バイオイメージアナライ
ザーBas1000システム(フジ写真工業)を用いてオート
ラジオグラフィー及び各スポットの放射性の定量、比較
を行った。
【0051】(6) 14C]リンゴ酸を用いたトレーサー
実験 空調温室で生育した形質転換イネ及び対照イネ(月の
光)の葉を切り口から空気が入らないように水中で切断
し、10mMリン酸緩衝液(pH6.4)に差して約27000ル
クスの光を照射した。実験に応じて、光照射前に呼吸阻
害剤のアジ化ナトリウム(NaN3)を最終濃度1mMとな
るように緩衝液へ添加した。1時間後、1μCi/100μlと
なるように[14C]リンゴ酸(イギリス国、アマシャム
社)を添加し、光照射を続けた。15分間後に緩衝液に浸
かっていた部分を切除した葉片を80%沸騰エタノールに
浸けて生物活性を停止させ、そのまま約30分間放置して
可溶性物質を抽出した。以下14CO2を用いたトレーサー
実験と同様に放射性同位元素で標識された物質を定量、
比較した。
【0052】実施例3 形質転換体の解析 下記の構築遺伝子: NADP-ME単独;NADP-ME+PPDK(葉緑体型); NADP-ME+PPDK(細胞質型); NADP-ME+トウモロコシPEPC、NADP-ME+PEPC+PPDK(葉緑
体型);および NADP-ME+PEPC+PPDK(細胞質型) について多数の形質転換個体を作出し、各遺伝子のタン
パク質発現量を特異的抗血清を用いたウエスタンブロッ
ティングによって調査し、目的タンパク質が比較的高発
現している個体を選抜した。NADP-ME単独発現イネは238
個のカルスから30個体の再分化植物が得られ、高発現個
体として17個体を選抜した。NADP-ME+PPDK(葉緑体型)
発現イネは334個のカルスから27個体の再分化植物が得
られ、高発現個体として7個体を選抜した。NADP-ME+PPD
K(細胞質型)発現イネは517個のカルスから65個体の再
分化植物が得られ、高発現個体として4個体を選抜し
た。NADP-ME+トウモロコシPEPC発現イネは2199個のカル
スから126個体の再分化植物が得られ、高発現個体とし
て32個体を選抜した。NADP-ME+PEPC+PPDK(葉緑体型)
発現イネは2562個のカルスから159個体の再分化植物が
得られ、高発現個体として31個体を選抜した。NADP-ME+
PEPC+PPDK(細胞質型)発現イネは2867個のカルスから2
49個体の再分化植物が得られ、高発現個体として27個体
を選抜した。
【0053】(1)ME,ME+PPDK,ME+細胞質型PPDKを導
入したイネの緑葉での酵素活性 NADP-ME単独発現イネに関しては、当代で高発現を示し
た個体の後代(R1世代)を、NADP-ME+PPDK(葉緑体
型)、NADP-ME+PPDK(細胞質型)を導入した形質転換イ
ネについては形質転換当代を用いて、導入遺伝子の酵素
活性を調査した。それぞれ独立した3個体について、発
現している酵素の活性測定結果から、NADP-ME、葉緑体
型と細胞質型の両PPDKのいずれの導入遺伝子も活性を持
った酵素を発現していることを示す結果が得られた(表
1)。
【0054】
【表1】 表1.形質転換イネ緑葉における酵素活性 -------------------------------------------------------------------- 酵素活性 (μmol/hour/mg Chl.) ME PPDK -------------------------------------------------------------------- ME導入個体1 14.9 nd ME導入個体2 17.4 nd ME導入個体3 64.8 nd ME+PPDK導入個体1 37.4 29.9 ME+PPDK導入個体2 20.0 23.3 ME+PPDK導入個体3 11.9 9.73 ME+細胞質型PPDK導入個体1 25.5 11.8 ME+細胞質型PPDK導入個体2 16.0 4.02 ME+細胞質型PPDK導入個体3 59.9 6.05 非形質転換体 7.39 1.20 -------------------------------------------------------------------- nd: 測定を行っていない
【0055】(2)ME+PEPC,ME+PEPC+PPDK,ME+PEPC+
細胞質型PPDKを導入したイネの緑葉での酵素活性 緑葉0.1g当たり1mlの抽出液(50mM Hepes-KOH (pH7.
5)、5mM ジチオスレイトール、1mM EDTA、10mM MgCl2
1mM ピルビン酸、2mM リン酸、20% グリセロール、5mg/
mlアスコルビン酸、2%ポリクラールAT)を用い、氷冷し
た乳鉢、乳棒で磨砕した。磨砕液を15,000×g、4℃で15
分間遠心分離し、上清を得た。カラム緩衝液(50mM Hep
es-KOH (pH7.5)、5mM ジチオスレイトール、1mM EDTA、
10mM MgCl2、1mM ピルビン酸、2mM リン酸、20% グリセ
ロール)で平衡化したNAP5カラム(商品名、スウェーデ
ン国、ファルマシア社)に得られた上清を通し、粗抽出
液を得た。
【0056】ME活性は、粗抽出液20μl を含む1mlの反
応液(50mM Tricine-KOH (pH8.3)、2mM MgCl2、0.3mM
β-NADP、5mM リンゴ酸)を用い、25℃での340nmのNADP
Hの吸光の増加速度により算出した。
【0057】PEPC活性は、粗抽出液25μlを含む1mlの反
応液(25mM Hepes-KOH (pH8.0)、4mM ジチオスレイトー
ル、5mM KHCO3、5mM MgSO4、5mM ホスホエノールピルビ
ン酸、1mM グルコース6リン酸、0.25mM NADH、4ユニッ
トリンゴ酸脱水素酵素)を用い、25℃での340nmのNADH
の吸光の減少速度により算出した。
【0058】PPDK活性は、粗抽出液100μlを含む1mlの
反応液(25mM Hepes-KOH (pH8.0)、10mMジチオスレイト
ール、10mM KHCO3、8mM MgSO4、1mM ATP、1mM グルコー
ス6リン酸、5mM NH4Cl、5mM ピルビン酸、2.5mMKH2P
O4、0.2mM NADH、2ユニットリンゴ酸脱水素酵素、2ユニ
ット PEPカルボキシラーゼ)を用い、ATPの添加前後の2
5℃での340nmのNADHの吸光の減少速度により算出した。
【0059】粗抽出液のタンパク質の定量は、プロテイ
ンアッセイキット(商品名、アメリカ国、バイオラド社)
を用いて行った。
【0060】
【表2】 表2.形質転換イネ緑葉における酵素活性 ---------------------------------------------------------------------- 酵素活性(μmol/hour/mg protein) ME PEPC PPDK ---------------------------------------------------------------------- ME+PEPC導入個体1 27.5 19.6 ND ME+PEPC導入個体2 5.81 7.15 ND ME+PEPC+PPDK導入個体1 14.7 30.5 1.67 ME+PEPC+PPDK導入個体2 10.6 22.5 1.55 ME+PEPC+細胞質型PPDK導入個体1 25.5 31.5 0.209 ME+PEPC+細胞質型PPDK導入個体2 4.03 22.6 0.241 非転換体 0.90 2.10 0 ---------------------------------------------------------------------- ND:未測定
【0061】実施例4 各形質転換イネにおけるC4光
合成駆動の確認 NADP-ME単独導入した形質転換イネのR1世代、他の形質
転換イネのR0世代、及び非形質転換イネ(月の光)の切
り葉に14CO2を与え、5秒後に組織の生物反応を停止して
標識されるC4化合物の割合を調査した。その結果、形
質転換体ではC4化合物(リンゴ酸+アスパラギン酸)
の割合が11〜22%を占め、同時に行った非形質転換イネ
と比較すると、5〜13倍高い値であった(表3-1)。この
ことは、形質転換イネは大気中のCO2をC4化合物とし
て固定する効率がよいことを示している。
【0062】NADP-ME単独導入した形質転換イネのR1世
代、他の形質転換イネのR0世代、及び非形質転換イネ
(月の光)の切り葉に[14C]リンゴ酸を与え、15分後に
組織の生物反応を停止して標識される物質の割合を調査
した。その結果、形質転換イネは同時に行った非形質転
換イネと比較すると、光合成代謝産物の割合が、2〜6倍
高かった(表3-2)。呼吸阻害剤を添加した場合でも、
上記の割合は非形質転換イネに比べて2〜13倍高かった
(表3-3)。このことは、形質転換イネは呼吸に依存せ
ずにリンゴ酸を効率よく光合成産物へ代謝できることを
示している。
【0063】上記の実験結果を合わせると、形質転換イ
ネではC4光合成回路の初期炭酸固定反応、脱炭酸固定
反応の両方の反応が機能していることになり、C4光合
成回路が付与されたと判断された。
【0064】
【表3】
【0065】
【発明の効果】本発明の方法により、C3植物におい
て、NADP-ME の発現によって葉緑体内でリンゴ酸を脱炭
酸して葉緑体内のCO2濃度を高め光合成能力を向上させ
ることが可能となる。また、PPDKの発現によってNADP-M
Eにより生成されたピルビン酸をATPを消費してPEPCの基
質であるホスホエノールピルビン酸(PEP)に変換する
ことが可能となる。PEPCへのPEPの供給を促進させるこ
とで、より効率的なC4光合成の駆動に加え、ATP消費
による光傷害回避機能を持つC3植物を作出することが
期待できる。また、PEPCの発現によって、C4光合成の
初期炭酸固定反応を強化することができ、C4光合成回
路の駆動力を高めることができる。したがって、C3植
物中でC4光合成回路を駆動させて、光合成能力の向
上、乾物生産性の向上、乾燥耐性能力の向上、強光耐性
能力の向上、低CO2条件での光合成能力の向上といった
C4植物の持つ優れた形質をC3植物に付与することが
できる。
【0066】
【配列表】
【0067】 配列番号:1 配列の長さ:930 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ゲノムDNA 起源: 生物名:チア メイス(Zea mays) 品種名:インブレッドB73 配列の特徴: 性質 :C4型PPDK遺伝子プロモーター領域の一部 配列 CTAAAGACAT GGAGGTGGAA GGCCTGACGT AGATAGAGAA GATGCTCTTA GCTTTCATTG 60 TCTTTCTTTT GTAGTCATCT GATTTACCTC TCTCGTTTAT ACAACTGGTT TTTTAAACAC 120 TCCTTAACTT TTCAAATTGT CTCTTTCTTT ACCCTAGACT AGATAATTTT AATGGTGATT 180 TTGCTAATGT GGCGCCATGT TAGATAGAGG TAAAATGAAC TAGTTAAAAG CTCAGAGTGA 240 TAAATCAGGC TCTCAAAAAT TCATAAACTG TTTTTTAAAT ATCCAAATAT TTTTACATGG 300 AAAATAATAA AATTTAGTTT AGTATTAAAA AATTCAGTTG AATATAGTTT TGTCTTCAAA 360 AATTATGAAA CTGATCTTAA TTATTTTTCC TTAAAACCGT GCTCTATCTT TGATGTCTAG 420 TTTGAGACGA TTATATAATT TTTTTTGTGC TTACTACGAC GAGCTGAAGT ACGTAGAAAT 480 ACTAGTGGAG TCGTGCCGCG TGTGCCTGTA GCCACTCGTA CGCTACAGCC CAAGCGCTAG 540 AGCCCAAGAG GCCGGAGTGG AAGGCGTCGC GGCACTATAG CCACTCGCCG CAAGAGCCCA 600 AGAGACCGGA GCTGGAAGGA TGAGGGTCTG GGTGTTCACG AATTGCCTGG AGGCAGGAGG 660 CTCGTCGTCC GGAGCACAGG CGTGGAGAAC GTCCGGGATA AGGTGAGCAG CCGCTGCGAT 720 AGGCGCGTGT GAACCCCGTC GCGCCCCACG GATGGTATAA GAATAAAGGC ATTCCGCGTG 780 CAGGATTCAC CCGTTCGCCT CTCACCTTTT CGCTGTACTC ACTCGCCACA CACACCCCCT 840 CTCCAGCTCC GTTGGAGCTC CGGACAGCAG CAGGCGCGGG GCGGTCACGT AGTAAGCAGC 900 TCTCGGCTCC CTCTCCCCTT GCTCCATATG 930
【0068】 配列番号:2 配列の長さ:697 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源: 生物名:スピナチア オレラセア(Spinacia oleracea) 配列の特徴: 性質 :トランジットペプチドをコードする領域を除去したカーボニックア ンヒドラーゼのmRNA 配列 CC ATG GAG TTA GCC GAC GGT GGC ACA CCA TCC GCC AGT TAC CCG GTT 47 Met Glu Leu Ala Asp Gly Gly Thr Pro Ser Ala Ser Tyr Pro Val 5 10 15 CAG AGA ATT AAG GAA GGG TTT ATC AAA TTC AAG AAG GAG AAA TAC GAG 95 Gln Arg Ile Lys Glu Gly Phe Ile Lys Phe Lys Lys Glu Lys Tyr Glu 20 25 30 AAA AAT CCA GCA TTG TAT GGT GAG CTT TCT AAG GGC CAA GCT CCC AAG 143 Lys Asn Pro Ala Leu Tyr Gly Glu Leu Ser Lys Gly Gln Ala Pro Lys 35 40 45 TTT ATG GTG TTT GCG TGC TCA GAC TCC CGT GTG TGT CCC TCG CAC GTA 191 Phe Met Val Phe Ala Cys Ser Asp Ser Arg Val Cys Pro Ser His Val 50 55 60 CTA GAT TTC CAG CCC GGT GAG GCT TTC ATG GTT CGC AAC ATC GCC AAC 239 Leu Asp Phe Gln Pro Gly Glu Ala Phe Met Val Arg Asn Ile Ala Asn 65 70 75 ATG GTG CCA GTG TTT GAC AAG GAC AAA TAC GCT GGA GTC GGA GCA GCC 287 Met Val Pro Val Phe Asp Lys Asp Lys Tyr Ala Gly Val Gly Ala Ala 80 85 90 95 ATT GAA TAC GCA GTG TTG CAC CTT AAG GTG GAG AAC ATT GTC GTG ATT 335 Ile Glu Tyr Ala Val Leu His Leu Lys Val Glu Asn Ile Val Val Ile 100 105 110 GGA CAC AGT GCT TGT GGT GGA ATC AAG GGG CTT ATG TCT TCT CCA GAT 383 Gly His Ser Ala Cys Gly Gly Ile Lys Gly Leu Met Ser Ser Pro Asp 115 120 125 GCA GGA CCA ACC ACA ACT GAT TTT ATT GAG GAT TGG GTC AAA ATC TGC 431 Ala Gly Pro Thr Thr Thr Asp Phe Ile Glu Asp Trp Val Lys Ile Cys 130 135 140 TTG CCT GCC AAG CAC AAG GTG TTA GCC GAG CAT GGT AAT GCA ACT TTC 479 Leu Pro Ala Lys His Lys Val Leu Ala Glu His Gly Asn Ala Thr Phe 145 150 155 GCT GAA CAA TGC ACC CAT TGT GAA AAG GAA GCT GTG AAT GTA TCT CTT 527 Ala Glu Gln Cys Thr His Cys Glu Lys Glu Ala Val Asn Val Ser Leu 160 165 170 175 GGA AAC TTG TTG ACT TAC CCA TTT GTA AGA GAT GGT TTG GTG AAG AAG 575 Gly Asn Leu Leu Thr Tyr Pro Phe Val Arg Asp Gly Leu Val Lys Lys 180 185 190 ACT CTA GCT TTG CAG GGT GGT TAC TAC GAT TTT GTC AAT GGA TCA TTC 623 Thr Leu Ala Leu Gln Gly Gly Tyr Tyr Asp Phe Val Asn Gly Ser Phe 195 200 205 GAG CTA TGG GGA CTC GAA TTC GGC CTC TCT CCT TCC CAA TCT GTA 668 Glu Leu Trp Gly Leu Glu Phe Gly Leu Ser Pro Ser Gln Ser Val 210 215 220 TGAACCAACA CAACCATTTG ACTGCATGC 697
【0069】 配列番号:3 配列の長さ:36 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GCAAGCTTTT ACTTGTACCA ACTAATATAA TGAGTG 36
【0070】 配列番号:4 配列の長さ:36 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 TGGATCCTCT AGAGTACTTC TTGAGATGCA CTGCTC 36
【0071】 配列番号:5 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 TACTTACGTG GCCTTCTTCC TCCG 24
【0072】 配列番号:6 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GGTTTGGCTG CTGGATTCAA AGGG 24
【0073】 配列番号:7 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GTCGACCATA TGCTGTCCAC GCGCACCGCC 30
【0074】 配列番号:8 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 CAAAAGGGTG TAACCGCTTG C 21
【0075】 配列番号:9 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 AGCCTACGAG CTCGGTCTG 19
【0076】 配列番号:10 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 CCCGGGCATG CGCAAAATTG ATCCCCGCAG 30
【0077】 配列番号:11 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 TAGCTCGATG GGTTGCACGA TCATATGGAG CAAGG 35
【0078】 配列番号:12 配列の長さ:56 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 TTTCATATGG CGCCCGTTCA ATGTGCGCGT TCGCAGAGGG TGTTCCACTT CGGCAA 56
【0079】 配列番号:13 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GTACTCCTCC ACCCACTGCA 20
【0080】 配列番号:14 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GCCATGGCGC GGCGGGAAGC TAAGCACGGA AGCGA 35
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はトウモロコシNADP−MEcDNAの
単離と構築を示す模式図である。
【図2】図2は形質転換に用いた構築遺伝子を示す模式
図である。
【図3】図3は形質転換イネにおける光合成回路を示す
模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 9/88 C12N 15/00 ZNAA (C12N 5/10 C12R 1:91) (72)発明者 笠岡 啓介 静岡県磐田郡豊田町東原700番地 日本た ばこ産業株式会社遺伝育種研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホスホエノールピルビン酸カルボキシラ
    ーゼ(PEPC)をコードする遺伝子と、NADP−リ
    ンゴ酸酵素(NADP−ME)をコードする遺伝子と、
    ピルビン酸リン酸ジキナーゼ(PPDK)をコードする
    遺伝子とをC3植物に導入することによりC3植物にC
    4光合成回路を付与するC3植物の形質転換法。
  2. 【請求項2】 NADP−ME遺伝子をC3植物に導入
    し、葉緑体で発現させる、請求項1の形質転換法。
  3. 【請求項3】 NADP−ME遺伝子が、葉緑体型NA
    DP−MEの遺伝子である、請求項1または2の形質転
    換法。
  4. 【請求項4】 形質転換に用いるプロモーター配列が光
    合成器官で特異的に遺伝子を発現させるプロモータ−配
    列である請求項1から3までのいずれかに記載の形質転
    換法。
  5. 【請求項5】 前記遺伝子の二つ以上または全部を同一
    の遺伝子導入用構築遺伝子上に連結し、これをC3植物
    に導入することを特徴とする請求項1から4までのいず
    れかに記載の形質転換法。
  6. 【請求項6】 ホスホエノールピルビン酸カルボキシラ
    ーゼ(PEPC)をコードする遺伝子と、NADP−リ
    ンゴ酸酵素(NADP−ME)をコードする遺伝子と、
    ピルビン酸リン酸ジキナーゼ(PPDK)をコードする
    遺伝子とが連結されたキメラ遺伝子。
  7. 【請求項7】 請求項1から5までのいずれかの請求項
    に記載された形質転換法により形質転換され、C4光合
    成回路が付与された形質転換植物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2823064A1 (fr) * 2001-04-04 2002-10-11 Biogemma Fr Procede d'obtention de plantes c4 a metabolisme carbone modifie
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WO2005054474A1 (ja) * 2003-12-05 2005-06-16 Kyoto University ホルムアルデヒドに対する耐性を植物に付与する方法、環境中のホルムアルデヒドを植物に吸収させる方法

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