JPH11343480A - シールリング - Google Patents

シールリング

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JPH11343480A
JPH11343480A JP10152886A JP15288698A JPH11343480A JP H11343480 A JPH11343480 A JP H11343480A JP 10152886 A JP10152886 A JP 10152886A JP 15288698 A JP15288698 A JP 15288698A JP H11343480 A JPH11343480 A JP H11343480A
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JP
Japan
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seal ring
amorphous carbon
carbon powder
wear
particle size
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Application number
JP10152886A
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English (en)
Inventor
Mika Saito
美香 斉藤
Tatsue Sakata
辰栄 坂田
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Riken Corp
Original Assignee
Riken Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軟質軽金属に対して耐摩耗性とシール性に優
れたシールリングを開発する。 【解決手段】 ポリエーテルエーテルケトン樹脂にアモ
ルファス系カーボン粉を充填剤として混入させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシールリングに関
し、特に、オートマチックトランスミッション(以下A
T)に使用されているアルミニウム合金製の部材と摺接
させシールを保つのに好適なシールリングに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のATに多用されているアルミニ
ウム合金ADC−10材及び12材製の部品に取り付け
られる又は該部品に対するシール部材としてのシールリ
ングは、通常、JIS、FC250相当の鋳鉄リング、
又は4フッ化エチレン樹脂(以下PTFE)製リングが
使われている。鋳鉄リングはADC−10材及び12材
製との相関性に優れ、相手材であるADC−10材及び
12材製を摩耗させることも少なく、又自己の摩耗も少
ないという長所を有するが、柔軟性に欠け、シール性が
悪い。これに対し、PTFE製リングは、シール性は良
好であるが、ADC−10材及び12材製との相関性が
悪く、さらに、相手材を著しく摩耗させるという欠点が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
に鑑みなされたものであって、アルミニウム合金等の軟
質軽金属を摺動相手材とした場合に、相手部材との相関
性に優れ、相手部材を摩耗させることがなく、自己の耐
摩耗性に優れた、且つ、シール性に優れたシールリング
を提供することを課題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明では、ポリエーテルエーテルケトン樹脂とア
モルファス系カーボン粉を主要構成成分とし、該ポリエ
ーテルエーテルケトン樹脂(以下PEEK)が80〜5
0wt%、アモルファス系カーボン粉を、20〜50w
t%有するシールリングとした。好ましくは、アモルフ
ァス系カーボン粉はビッカース硬度400〜500Hm
vであり、平均粒径20〜30μm、粒度範囲1〜12
0μm、3μm以下の微細粉が10%以下とする。
【0005】従来からシールリングに多用されているP
TFE材は、充填材を選択・配合しても、熱によって軟
化し、相手部材への凝着性が増して、相手材のアルミニ
ウム合金材を摩耗させるばかりでなく、自身も凝着摩耗
を生じる。従来の熱軟化性の激しい直鎖状高分子に対
し、本発明ではシールリングをPEEK樹脂製としたこ
とから、同じ熱可塑性樹脂でもベンゼン環を持ち、硬度
のあるPEEK樹脂をベース材として選択し、充填材を
最適化することで、アルミニウム合金材を攻撃せず、高
いシール性を有する摺動部材が得られる。一般に、シー
ル性を改善すると、接触面でのオイル切れが生じやす
く、摺動面では両部材が直接接触しやすくなり相手攻撃
性が強まる。そこで、シールリングベース材に充填材を
加え、凝着摩耗を起こしやすいベース樹脂とアルミニウ
ム合金材との直接接触を減少させるが、一般的に、2材
料間の硬度差を小さくすることで凝着摩耗を軽減できる
と言われている。
【0006】以上のことを考慮して、本発明では、PE
EK樹脂に含有させる充填材に求められる条件として、
基材との絡みが良く、脱落しにくいこと、相手材の
アルミニウム合金材と同程度の硬さを有すること、潤
滑効果のあること、化学的、熱的に安定であること等
を選択し、その結果、本発明では充填材にアモルファス
系カーボン粉を用いることとした。PEEK材は樹脂材
の中では硬い方に属するが、軟らかいとされるADC−
10、12材に比較するとまだ柔らかく硬度差が大き
い。しかし、潤滑性のあるカーボン粉のなかでも、硬度
の高い(硬い)アモルファス系カーボンを充填材として
添加することで、アルミニウム合金材との硬度差を小さ
くできる。PEEK材に良く充填されるカーボン繊維は
繊維表面がなめらかで、また硬度もあるが、基材から抜
け落ちやすく、アブレシブ摩耗が生じるので好ましくな
い。しかし、アルミニウム合金とPEEK材の摩擦摩耗
にはアモルファス系カーボン粉が最適であることを本発
明者は認めた。
【0007】黒鉛化の進んだニードル系カーボンなどは
300Hmv程度であり、充填量を増やしても目的の硬
度が得られない。また、劈開しやすいことから、自身の
耐摩耗性が充分でないために、ベース樹脂とアルミニウ
ム合金材との直接接触が生じやすくなり、凝着摩耗の防
止が充分でない。
【0008】添加するアモルファス系カーボン粉の量
は、30wt%以下では添加の効果が得られないこと、
又50wt%以上では、樹脂の割合が少なくなるために
成形性が悪いことから30〜50wt%とした。尚、上
記のこと以外に、硬度が高すぎると相手材を摩耗させる
ことから、使用するアモルファス系カーボンの硬度は4
00〜500Hmvとし、又、粒度はベース材への分散
性から平均粒径は20〜30μm、微細粒子による強度
低下を防ぐため3μm以下の粒子が10%以下となるよ
うにカットしたものを用いる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下の方法により、シールリング
を製造し試験機により性能を確認した。ビクトレックス
社のPEEK材とアモルファス系カーボン、ニードル系
カーボンを表1の組成で配合し、押し出し機にかけ混練
した。混合はヒーター温度400℃、スクリュー回転数
50rpm、粉体供給回転数65rpmで行い、3φ棒
状に押し出した。この混練材を自動カッター機を用いて
長さ3〜4mmのペレット状にし、射出成型機によって
供試片を成形した。成形条件は射出成形圧130MP
a、ノズル温度400℃、型温170℃、射出速度60
%の条件である。カーボンの粒度分布はCilas社製
高分解能サブミクロン粒度分布装置で計測し、30重量
%をPEEK材に配合して最適粒度を求めた。カーボン
の粒度は平均粒径である。図1にD材の組織写真を示
す。白く点在するものが、アモルファス系カーボン粉末
である。尚、供試片の形状はリング状である。製作した
供試片の組成と硬度を表1に記載する。尚、硬度はロッ
クウェル硬さである。
【0010】
【表1】 注)1:アモルファス系カーボンの硬度は約406Hm
v、ニードル系カーボンの硬度は約320Hmv 2:試験片リングの大きさは外径59φ、内径54.4
φ、厚さ2.4mm
【0011】表1の組成で好適な組成割合を絞り込むた
めに表2の条件で摩耗テストを行った。図2に摩耗テス
ト機の要部断面図を示す。
【0012】
【表2】
【0013】図2を参照してテスト機の構造を説明す
る。ケーシング5内に対のホルダー1、2とを対向さ
せ、一方のホルダー1に外径7.0φ、厚さ10mmのA
DC−12材3を保持し、他方のホルダー2に供試リン
グ(59φ)4を装着し、両者を一定圧力(P)下で接
触回転させる。これは、一方のホルダー1に圧力(P)
を加え、他方のホルダー2を回転させることで可能であ
る。ケーシング5内にオイルを充満させる。前述のテス
ト機を用いてのSTD〜J材の摩耗試験の結果を表3に
示す。
【0014】
【表3】
【0015】この結果より、相手材としてのADC−1
2材に最適なリング材は、C、D、E材の組成であるこ
とが判明した。カーボンの好適粒度は平均粒径20〜3
0μm範囲にあった。20μm以下の粒度のカーボンは
耐荷重性が無く、自身の摩耗も多くなり、ADC−12
材との摺接面の油滑保持能力が小さく、ADC−12材
の摩耗も増加する。カーボン粒度10μm以下のものは
更にその影響が大で、シールリング自身は溶損に至って
相手ADC−12材も課題摩耗となる。カーボンがオイ
ルだまりとなり得ることが電子顕微鏡により推察でき
た。これによると、配合したカーボンはベース樹脂に対
し最大1.4μmの高さで凸となり第1摺動面を形成し
ADC−12材と摺接しており、カーボンの孔は深さで
MAX dz=1.4μm、平均で約1μmであった。
本発明材のPEEK+アモルファス系カーボン組成材中
に更に固体潤滑剤の内一種又は数種を加えることで摺動
初期特性も向上可能と判断される。Gは、微細粒子をカ
ットしなかったものであり、C、Dより相手材のアルミ
材を摩耗させていることから、微細粒子をカットするこ
とで、相手材の摩耗を減らすことが出来ることが解る。
尚、微細粒子をカットすることで、材料強度が向上する
ことは周知のことである。J、Kはニードル系カーボン
が入ったものである。本発明材と、ニードル系カーボン
が入ったリングとを比較すると、リング材が本発明材の
場合のほうがアルミ軸摩耗量が少ないことが解る。これ
はニードル系カーボンの硬度が低いためにリング材自身
の硬度が上がらないこと、また、ニードル系カーボンが
劈開しやすいことから、PEEK材とアルミニウム合金
材が直接摺接することになり、PEEK材がアルミ軸を
摩耗させるためであろうと思われる。
【0016】次ぎに、シール性について確認するため、
実機レベルの評価でオイルシール性を鋳鉄リングと比較
することにした。上記テストにより結果の良かった、
B、E材を対象とした。このテストに用いたテスト機を
図3に示す。シリンダ8を回転自在なそのホルダー7に
支持させ、シリンダ8内にADC−12材の軸部材を嵌
入し、軸部材9の外周面の対の離間したリング溝に供試
用のシールリング10、11を配す。両リング10、1
1間の空間に油圧を通路12、13を介して供給・排出
する。シールリング10、11より洩れたオイルは、ド
レーン孔14、および軸部材9の先端からカバー16内
に入り、次いで、弁15を介してメスシリンダ17に入
り、測量される。テスト条件を表4に示す。
【0017】
【表4】
【0018】図4は従来技術の鋳鉄リングと本発明材シ
ールリングの内、B、E材について油温変化とオイル漏
れについて計測した結果を示すグラフである。ケース回
転700rpm、油圧1.25MPaで計測した値であ
る。図4より明らかに本発明材はシール性も良く(湯温
80℃で、鋳鉄材の1/24)鋳鉄リングを凌いでい
た。PEEK樹脂ベースにアモルファス系カーボンを充
填することで、まず、基材のPEEKの硬度が上がり凝
着摩耗を防ぐ。更に、表面に適度に凹凸があるためPE
EKとの絡みが良く、軟化や摺動に際しての基材からの
脱落が生じにくくアブレシブ摩耗を防ぎ、カーボン特有
の気孔にAT用の潤滑油が溜まり適度な潤滑作用を生ず
る。従って、従来の鋳鉄シールリングやPTFEのシー
ルリングに比較して極めて高いシール性を有するととも
に、摩擦摩耗特性も優れており、軟質なADC−10、
12材といったアルミニウム合金を傷めない。
【図面の簡単な説明】
【図1】PEEKベースにアモルファス系カーボン40
%を充填した組成の400倍組織写真である。カーボン
の平均粒度は約40μmの粉体が50%を占めており、
白く点在する部分がアモルファス系カーボンである。
【図2】摩耗試験機の側断面図である。
【図3】実機レベルのテスト機の断面図である。
【図4】テスト結果を示すグラフ図である。
【符号の説明】
4、10、11 シールリング

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエーテルエーテルケトン樹脂とアモ
    ルファス系カーボン粉を主要構成成分としたシールリン
    グであって、該ポリエーテルエーテルケトン樹脂(以下
    PEEK)80〜50wt%に、アモルファス系カーボ
    ン粉が、20〜50wt%で有ることを特徴とするシー
    ルリング。
  2. 【請求項2】 アモルファス系カーボン粉がビッカース
    硬度400〜500Hmvであり、平均粒径20〜30
    μm、粒度範囲1〜120μm、3μm以下の微細粉が
    10%以下であることを特徴とする請求項1記載のシー
    ルリング。
  3. 【請求項3】 相対材がアルミニウム合金からなる請求
    項1記載のシールリング。
JP10152886A 1998-06-02 1998-06-02 シールリング Pending JPH11343480A (ja)

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Cited By (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014192947A1 (ja) 2013-05-31 2014-12-04 三菱電線工業株式会社 樹脂組成物およびそれを用いたシール部材

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