JPH1134690A - 車両制御データ算出装置及び車間距離制御装置 - Google Patents

車両制御データ算出装置及び車間距離制御装置

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JPH1134690A
JPH1134690A JP9192814A JP19281497A JPH1134690A JP H1134690 A JPH1134690 A JP H1134690A JP 9192814 A JP9192814 A JP 9192814A JP 19281497 A JP19281497 A JP 19281497A JP H1134690 A JPH1134690 A JP H1134690A
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JP
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data
obstacle
vehicle
target
calculation
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JP9192814A
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English (en)
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Tsutomu Natsume
勉 夏目
Yasuhiko Sato
泰彦 佐藤
Eiji Teramura
英司 寺村
Kazue Yamamoto
和重 山本
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 障害物に対応する適切な車両制御データを遅
延なく算出する車両制御データ算出装置及びこの車両制
御データ算出装置を利用した車間距離制御装置を提供す
る。 【解決手段】 レーザレーダECU10の物体認識ブロ
ック12は、送信対象となる障害物データの対象障害物
を変更した場合又は新規に検出した場合に障害物変更フ
ラグを「1」とし、障害物データに対応させて障害物変
更フラグを送信する。この障害物変更フラグに基づき、
車間制御ECU20は、障害物変更フラグが「0」であ
った場合、その障害物データを時系列になまして車両制
御データを算出する。一方、障害物変更フラグが「1」
であった場合にはなまさずそのまま車両制御データを算
出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両制御における
データ処理技術に関し、特に計算誤差等によるデータの
変動を抑えるためにデータを時系列になます技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば先行車と自車との車間距離
の制御では、レーザレーダ装置を用いて自車と先行車と
の相対位置及び相対速度を算出し、この相対位置及び相
対速度に基づき車間制御ECUが目標加速度を作成す
る。このとき、レーザレーダ装置から送信される相対位
置及び相対速度は計算誤差等による変動が大きく、車間
制御ECUでそのまま用いるとハンチング等制御に悪影
響を与えるため、車間制御ECUはレーザレーダからの
相対位置及び相対速度を時系列になまして用いている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した相
対位置及び相対速度といった先行車等の障害物のデータ
は、自車の速度のように常に同一物の状態をあらわして
いるのではなく、対象となる障害物が別の障害物に変更
される可能性がある。ところが、従来、レーザレーダ装
置から送信されるデータには、対象となる障害物の変更
を示すデータがなかったため、レーザレーダ装置から送
信される障害物データを常になまして用いていた。この
ため、異なる障害物のデータをあたかも同一の障害物か
らの連続したデータとして扱うことになってしまい、そ
の結果、例えば自車と先行車との間に割り込みがあった
場合等、新たな先行車に対するデータが以前の先行車に
対するデータの影響を受け、実際のデータに近い値を算
出するまでに時間を要することになっていた。
【0004】例えば図10に実線で示すように、時刻t
0で自車と先行車との間に割り込みがあったために、新
たな先行車との車間距離が実際には25mになった場
合、レーザレーダ装置によって測定された車間距離がな
まされると以前の先行車との車間距離50mの影響を受
け、時刻t1までは実際の車間距離よりも大きな値が算
出され、実際の車間距離の認識が時間Tだけ遅れること
になる。
【0005】このため、この先行車のデータに基づき車
間制御ECUによって算出される目標加速度も適切な値
となるまでに時間を要することになっていた。本発明
は、上述した問題点を解決するためになされたものであ
り、対象となる障害物が変更されたことを判断すること
により、遅延なく適切な車両制御データを算出する車両
制御データ算出装置及びこの車両制御データ算出装置を
利用した車間距離制御装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上述の目
的を達成するためになされた請求項1に記載の車両制御
データ算出装置は、自車に対する障害物の相対位置に基
づく情報を含む障害物データを連続して送出すると共
に、障害物データの対象障害物を変更したか否かを示す
障害物変更データを障害物データに対応させて送出する
障害物情報送出手段と、障害物情報送出手段からの障害
物変更データに基づき、障害物データの対象障害物が変
更されていない場合には当該障害物データを時系列にな
ました計算用データを算出し、一方、障害物データの対
象障害物が変更されている場合には当該障害物データを
そのまま計算用データとして算出する障害物データフィ
ルタリング手段と、該障害物データフィルタリング手段
によって算出された計算用データに基づいて、障害物に
基づく車両制御を行うための車両制御データを算出する
制御データ算出手段とを備えていることを特徴とする。
【0007】請求項1に記載の車両制御データ算出装置
によれば、障害物情報送信手段が、自車に対する障害物
の相対位置に基づく情報を含む障害物データを算出す
る。ここで「相対位置に基づく情報」とは、例えば障害
物と自車との距離であることも考えられるし、障害物と
自車との相対速度であることも考えられるし、あるい
は、相対位置そのものであることも考えられる。障害物
データは、例えば距離と相対速度というように複数の情
報を含んでいることも考えられるし、あるいは、例えば
相対位置の情報を含んでいることも考えられる。このと
き、上述したように、対象となる障害物は常に同一であ
るとは限らない。なぜなら、車両の進行に伴って検出さ
れる障害物は時々刻々変化するからである。従って、障
害物情報送信手段は、障害物データの対象障害物が変更
されているか否かを示す障害物変更データを障害物デー
タに対応させて送出する。
【0008】障害物データフィルタリング手段は、この
障害物変更データに基づいて障害物データの対象障害物
が変更されていないと判断した場合、その障害物データ
は前回送信された障害物データとの連続性を有するた
め、時系列になまして計算用データを算出する。一方、
この障害物変更データに基づいて障害物データの対象障
害物が変更されていると判断した場合、その障害物デー
タは前回送信された障害物データとの連続性を有しない
ため、そのまま計算用データとする。
【0009】そして、車両制御データ算出手段は、前記
障害物データフィルタリング手段からの計算用データに
基づいて車両を制御するための車両制御データを算出す
る。ここで「車両を制御するための車両制御データ」と
は、例えば走行状態を制御する場合には最終的にブレー
キ圧の指令値やスロットル開度の指令値が算出されるの
であるが、その途中の段階で算出される種々のデータを
いうものとする。例えば目標加速度、この目標加速度か
ら算出される目標車速、そして、これらの目標加速度、
目標車速を実加速度、実車速に一致させるためのシフト
ダウン要求データ、フューエルカット要求データ、スロ
ットル開度の調整要求データ、ブレーキ圧の調整要求デ
ータ等が考えられる。また、走行制御データだけでな
く、ドライバへ障害物への接近を示す警報を出すための
警報データ等も含まれる。
【0010】このように、本発明の車両制御データ算出
装置では、障害物データに対応させて、その障害物デー
タの対象障害物の変更を示す障害物変更データを設ける
ことによって、障害物データが前回送出された障害物デ
ータと関連を有しない場合にはその障害物データをなま
さない。その結果、新たな対象障害物に対応する障害物
データは、以前の対象障害物に対応した障害物データか
らの影響を受けることがなくなる。これによって、車両
制御データ算出手段は、障害物に対応する適切な車両制
御データを遅延なく作成することができる。
【0011】例えば、図10に示した例では、時刻t0
で対象障害物が変更されて、実際の車間距離が50mか
ら25mになっている。ここで、本発明によれば、時刻
t0の直後に送出された障害物データは対象障害物が変
更されているためなまされない。従って、図中に破線で
示したように、時刻t0以前の車間距離の影響を受ける
ことがないため、時刻t0から遅れることなく実際の車
間距離に近い値が計算用データとして算出されることに
なる。その結果、この車間距離に基づき、障害物に対し
適切な車両制御データが遅延なく算出される。
【0012】なお、上述の障害物変更データは、障害物
データの対象障害物が変更されたか否かを示すものであ
ったが、障害物データの対象となる障害物が検出されて
いない状態から新たに検出される場合も考えられる。こ
のとき、障害物が検出される以前の障害物データが例え
ば車間距離0mというような所定値をとっている場合、
時系列に障害物データをなますと、その所定値の影響を
受けることになる。そこで、請求項2に示すように、障
害物情報送出手段は、さらに、障害物データの対象障害
物が新たに検出されたものである場合には、障害物変更
データによって対象障害物の変更があったことを示すよ
うに構成することが望ましい。
【0013】この場合、障害物データの対象障害物が新
たに検出されたものである場合には、障害物変更データ
によって対象障害物が変更されたものとされる。従っ
て、新たに検出された障害物に対応する障害物データは
そのまま計算用データとして算出される。つまり、時系
列になまされることがないため、障害物が検出される以
前の障害物データの所定値に影響されることがなくな
る。その結果、この場合も、適切な車両制御データを遅
延なく算出することが可能となる。
【0014】ところで、上述のように障害物データをな
まして車両制御データを作成することによって障害物情
報送出手段における計算誤差等による相対位置及び相対
速度の変動による影響を抑えた車両制御ができるが、さ
らに、なめらかな車両制御を実現して乗り心地を向上さ
せるために、算出した車両制御データを時系列になます
ことも考えられる。しかしながら、この車両制御データ
を時系列になます場合も、上述した障害物データと同様
に、対象障害物が変更された障害物データに基づいて算
出された連続性のない車両制御データを時系列になます
ことは妥当でない。その理由は、異なる障害物に対応し
て算出された全く別の車両制御データがなまされること
になり、適切な車両制御データでなくなるからである。
例えば新たな先行車の割り込み等で減速制御を行う場合
に、以前の先行車に対して加速制御していた場合等、新
たな先行車に対する減速制御のタイミングが遅れること
になる。
【0015】そこで、請求項3に示す構成を採用するこ
とが考えられる。すなわち、その構成は、障害物データ
フィルタリング手段によって算出された計算用データの
中で先行車のデータと予想される先行車データを選択す
る先行車データ選択手段を備え、車両制御データ算出手
段は、先行車データ選択手段によって選択された先行車
データに基づいて車両制御データを算出するよう構成さ
れており、先行車データ選択手段による先行車データの
選択結果及び障害物情報送出手段からの障害物変更デー
タに基づき、先行車データの対象障害物が変更されてい
ない場合には車両制御データ算出手段によって算出され
た車両制御データを時系列になまし、一方、先行車デー
タの対象障害物が変更されている場合には車両制御デー
タ算出手段によって算出された車両制御データを時系列
になまさない制御データフィルタリング手段を備えるこ
とを特徴とするものである。
【0016】この場合、先行車データ選択手段は、障害
物データフィルタリング手段によって算出される計算用
データの中から先行車のデータと予想される先行車デー
タを選択する。例えば4つの障害物に対応して算出され
た計算用データがある場合に、その中から先行車に対応
すると予想される計算用データを選択するという具合で
ある。車両制御データ算出手段は、この先行車データに
基づき、先行車の挙動に対応する自車の車両制御データ
を作成する。
【0017】そして、制御データフィルタリング手段
は、車両制御データが対象障害物の変更されていない先
行車データに基づいて作成された場合はその車両制御デ
ータを時系列になます。その結果、なめらかな車両制御
を実現でき、乗り心地を向上させることができる。ま
た、一方、車両制御データが対象障害物の変更された先
行車データに基づいて作成された場合はその車両制御デ
ータをなまさない。その結果、割り込み等によって先行
車が変更した場合であっても、以前の先行車に対して算
出された車両制御データが新たな先行車に対して算出さ
れた車両制御データに影響を及ぼすことがなくなる。こ
のため、新たな先行車に対応する適切な車両制御データ
を算出することが可能となる。
【0018】ところで、請求項1〜3に示した車両制御
データ算出装置は、例えば障害物の回避制御や障害物の
追い越し制御等種々の走行制御に適用することが考えら
れるが、例えば車間距離制御に用いた場合には、請求項
4に示すような構成が考えられる。すなわち、自車に対
する障害物の相対位置に基づく情報を含む障害物データ
を連続して送出すると共に、障害物データの対象障害物
を変更したか否かを示す障害物変更データを障害物デー
タに対応させて送出する障害物情報送出手段と、障害物
情報送出手段からの障害物変更データに基づき、障害物
データの対象障害物が変更されていない場合には当該障
害物データを時系列になました計算用データを算出し、
一方、障害物データの対象障害物が変更されている場合
には当該障害物データをそのまま計算用データとして算
出する障害物データフィルタリング手段と、障害物デー
タフィルタリング手段によって算出された計算用データ
の中で先行車のデータと予想される先行車データを選択
する先行車データ選択手段と、先行車データ選択手段に
よって選択された先行車データに基づいて目標加速度又
は目標車速を算出する車両制御データ算出手段と、車両
制御データ算出手段によって算出された目標加速度又は
目標車速に基づき、エンジンから車輪に伝達される駆動
力を制御する駆動力制御手段とを備えることを特徴とす
る車間距離制御装置である。
【0019】ここで障害物情報送出手段、障害物データ
フィルタリング手段及び先行車データ選択手段の3つの
手段についての作用は、上述した請求項1〜3で説明し
たのと同様であるため省略する。本車間距離制御装置に
おける車両制御データ算出手段は、先行車データに基づ
いて自車の目標加速度又は目標車速を算出する。そし
て、駆動力制御手段が、算出された目標加速度又は目標
車速に基づいてエンジンから車輪に伝達される駆動力を
自動制御する。これによって、予め設定された距離を先
行車との間に保持するいわゆる車間距離制御が可能とな
る。なお、この場合は、エンジンからの駆動力を制御す
ることによって、例えばエンジンブレーキによって車両
の減速を行うよう構成されているが、請求項5に示すよ
うに、さらに、車両制御データ算出手段によって算出さ
れた目標加速度又は目標車速に基づき、ブレーキ圧を調
整することによって制動力を制御する制動力制御手段を
備えるよう構成してもよい。
【0020】なお、車間距離制御時における乗り心地を
向上させるために、さらに、算出した目標加速度又は目
標車速を時系列になますことも考えられる。この場合、
制御の遅延をなくす構成として例えば請求項6に示すよ
うに、車両制御データ算出手段の先行車データの選択結
果及び障害物情報送出手段からの障害物変更データに基
づき、先行車データの対象障害物が変更されなかった場
合には車両制御データ算出手段によって作成された目標
加速度又は目標車速を時系列になまして送出し、一方、
先行車データの対象障害物が変更された場合には車両制
御データ算出手段によって作成された目標加速度又は目
標車速をなまさずに送出する制御データフィルタリング
手段を備える構成とするとよい。
【0021】この場合、制御データフィルタリング手段
は、目標加速度又は目標車速が対象障害物の変更されて
いない先行車データに基づいて作成された場合はその目
標加速度又は目標車速を時系列になまし、一方、目標加
速度又は目標車速が対象障害物の変更された先行車デー
タに基づいて作成された場合はその目標加速度又は目標
車速をなまさない。これによって、車間距離制御におけ
る乗り心地を向上させると共に、新たな先行車に対応す
る適切な目標加速度又は目標車速を算出することが可能
となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の
車間距離制御装置1の概略構成を示すブロック図であ
る。車間距離制御装置1は、ガソリン式内燃機関にて駆
動される自動車に搭載され、定速走行制御の際に先行車
を捉えると、適当な車間距離を保つ装置である。
【0023】車間距離制御装置1は、電子制御装置(以
下「ECU(Electronic Control Unit )」という。)
を中心に構成されている。このECUは、図1に示した
ように、レーザレーダECU10、車間制御ECU2
0、エンジンECU30及び旋回トレース制御ECU4
0である。レーザレーダECU10にはスキャニング測
距器59が接続されており、エンジンECU30には、
車速センサ51、表示器52、スロットル駆動器53、
自動変速機制御器54、ブレーキスイッチ55及びクル
ーズコントロールスイッチ56が接続されている。ま
た、旋回トレース制御ECU40には、ステアリングセ
ンサ57及び警報ブザー58が接続されている。
【0024】ここで、レーザレーダECU10に接続さ
れたスキャニング測距器59は、車両前方へレーザ光を
所定角度の範囲でスキャンして出力し、かつその反射光
を検出すると共に、反射光を捉えるまでの時間に基づ
き、前方の障害物の相対位置を検出する。なお、レーザ
光を用いるものの他に、マイクロ波等の電波や超音波等
を用いるものであってもよい。
【0025】エンジンECU30に接続された車速セン
サ51は車輪の回転速度に対応した信号を検出するセン
サである。表示器52は、算出された先行車との車間距
離、相対車速及び各種センサの異常を表示する。スロッ
トル駆動器53は、内燃機関のスロットルバルブの開度
の調節をする。その結果、エンジン出力が制御される。
また、自動変速機制御器54は、エンジンECU30か
らの指示により、自車の速度を制御する上で必要な、自
動変速機のギヤ位置を選択するものである。クルーズコ
ントロールスイッチ56は、クルーズコントロールを開
始させるためのスイッチであり、スイッチのオンにより
定速走行制御が開始されるとともに、その定速走行制御
内で車間距離制御処理も実行される。
【0026】また、旋回トレース制御ECU40に接続
されたステアリングセンサ57は、ハンドルの操舵角の
変更量を検出するものであり、その値から相対的な操舵
角を検出できるものである。警報ブザー58は、先行車
との車間距離に基づきドライバに先行車への接近による
危険発生を音で知らせるものである。
【0027】次に、図1に示すレーザレーダECU1
0、車間制御ECU20、エンジンECU30及び旋回
トレース制御ECU40のコンピュータ群の制御ブロッ
クに基づき各ECU10,20,30,40におけるデ
ータの流れを説明する。スキャニング測距器59によっ
て検出された障害物の相対位置と、車速センサ51から
の信号に基づきエンジンECU30の車速演算ブロック
32にて算出された自車速度とに基づき、レーザレーダ
ECU10の物体認識ブロック12では、前方の障害物
との距離及び相対速度を算出し、これを障害物に対応す
る障害物データとして車間距離ECU20の障害物デー
タ用フィルタリングブロック21へ送出する。つまり、
本実施形態では、障害物データは障害物と自車との間の
距離及び相対速度から構成されるデータである。
【0028】ここで、レーザレーダECU10の物体認
識ブロック12は、複数の障害物データを、物標番号
「1」〜「8」を付して区別する。そして、算出した障
害物データとしての相対速度から次に検出される障害物
の相対位置を予測し、この予測範囲内にある障害物に対
応する障害物データに対しては物標番号を変化させな
い。その結果、複数の障害物データは、物標番号が同じ
であれば同一の対象障害物に対応する。そして、この物
標番号で管理される最大8つの障害物データの中で先行
車のデータとしての確度の高い4つの障害物データを車
間制御ECU20へ送信する。車間制御ECU20で
は、これらの4つの障害物データを新たな物標番号
「1」〜「4」で管理する。なお、以下、レーザレーダ
ECU10における物標番号と車間制御ECU20にお
ける物標番号を区別するために、レーザレーダECU1
0における物標番号を「内部物標番号」と記述し、車間
制御ECU20における物標番号を単に「物標番号」と
記述する。
【0029】レーザレーダECU10の物体認識ブロッ
ク12は、送信しようとする障害物データの内部物標番
号に基づき、障害物データの対象障害物が変更されたか
否かを示す障害物変更データとしての障害物変更フラグ
をそれぞれの障害物データに対応させて送信する。な
お、スキャニング測距器59及びレーザレーダECU1
0の物体認識ブロック12が「障害物情報送出手段」に
相当する。なお、レーザレーダECU10の物体認識ブ
ロック12における詳しい処理については後述する。
【0030】そして、車間制御ECU20の「障害物デ
ータフィルタリング手段」としての障害物データ用フィ
ルタリングブロック21にて、入力された障害物デー
タ、すなわち障害物と自車との間の距離及び相対速度に
対して、後述するようなフィルタリング処理が施され
る。
【0031】上述したステアリングセンサ57からの信
号は旋回トレース制御ECU40の操舵角演算ブロック
42に入力され、この操舵角演算ブロック42にて操舵
角が求められる。求められた操舵角は、エンジンECU
30を介して車間制御ECU20のカーブ半径(曲率半
径)算出ブロック27に入力される。車間制御ECU2
0のカーブ半径算出ブロック27では、この操舵角とエ
ンジンECU30の車速演算ブロック32からの車速と
に基づいて、カーブ半径(曲率半径)を算出する。
【0032】車間制御ECU20の「先行車データ選択
手段」としての先行車選択ブロック22では、算出され
たカーブ半径と、障害物データ用フィルタリングブロッ
ク21から出力される障害物との距離及び相対速度とに
基づき先行車データが選択される。選択された先行車デ
ータ、すなわち先行車と自車との間の距離及び相対速度
に基づいて、車間制御ECU20の「車両制御データ算
出手段」としての目標加速度算出ブロック23は、自車
の目標加速度を算出し、一方、選択された先行車データ
に基づいて、車間制御ECU20の警報処理ブロック2
6では、警報データが作成され、旋回トレース制御EC
U40の警報出力ブロック41へ出力される。その結
果、警報ブザー58により音で先行車への接近をドライ
バへ知らせる。
【0033】車間制御ECU20の目標加速度算出ブロ
ック23で算出された目標加速度は、車間制御ECU2
0の「制御データフィルタリング手段」としての制御デ
ータ用フィルタリングブロック24で後述するようなフ
ィルタリング処理が施され、この目標加速度は、シフト
ダウン・フューエルカット演算ブロック25へ出力され
る。
【0034】車間制御ECU20のシフトダウン・フュ
ーエルカット演算ブロックでは、制御データ用フィルタ
リングブロック24からのデータに基づき、エンジンブ
レーキによる制動を行うためのシフトダウン要求及びフ
ューエルカット要求をエンジン制御ECU30の「駆動
力制御手段」としての駆動制御ブロック31へ出力す
る。
【0035】エンジンECU30の駆動制御ブロック3
1は、車速演算ブロック32からの自車の車速、車間制
御ECU25からのシフトダウン要求及びフューエルカ
ット要求に基づき、スロットル駆動器53及び自動変速
機54を介して駆動力を制御する。これによって、先行
車との車間距離が予め設定された値に保持されることに
なる。なお、ここでは省略したが、エンジンECU30
は、さらに、目標車速等をも算出し、定速走行制御を行
う構成となっている。
【0036】次に、図2に示すフローチャートに基づい
て、上述したレーザレーダECU10における処理を詳
しく説明する。まず、最初のステップS100におい
て、スキャニング測距器59によって検出された障害物
の相対位置に基づき、障害物と自車との間の距離及び相
対速度である障害物データを算出する。
【0037】S110では、算出した障害物データ、す
なわち距離及び相対速度に基づき、車間制御ECU20
へ送信する4つの障害物データを選択する。続くS12
0では、選択した障害物データの内部物標番号と前回送
信した障害物データの内部物標番号とを比較する。
【0038】そして、S130では、選択した障害物デ
ータの内部物標番号が変更されているか否かを判断す
る。上述したように、同一の障害物に対応する障害物デ
ータは同一の内部物標番号で管理されるため、内部物標
番号の変更があった場合には障害物データの対象障害物
が変わったことを意味する。ここで内部物標番号が変更
されている場合(S130:YES)、S140にて、
その障害物データに対応する障害物変更データとしての
障害物変更フラグセットし、すなわち障害物変更フラグ
を「1」として、その後、S150へ移行する。一方、
内部物標番号が変更されていない場合(S130:N
O)、S140の処理を実行せずにS150へ移行す
る。なお、障害物変更フラグは初期値「0」とする。
【0039】S150では、選択した障害物データの内
部物標番号が新規であるか否かを判断する。ここで内部
物標番号が新規である場合(S150:YES)、S1
60にて、その障害物データに対応する障害物変更デー
タとしてのフラグをセットし、その後、S170へ移行
する。一方、内部物標番号が新規でない場合(S15
0:NO)、S160の処理を実行せずにS170へ移
行する。
【0040】S170では、選択した4つの障害物デー
タと共に、それら障害物データにそれぞれ対応する障害
物変更データを車間制御ECU20へ送信し、その後、
レーザレーダECU10における本処理を終了する。次
に、図3、図4、図5及び図6の説明図に基づいて、上
述したレーザレーダECU10の物体認識ブロック12
の処理を具体的に説明する。特に、図3及びそれに対応
する図4は、図2中のS130及びS140の内部物標
番号が変更される場合の具体例であり、図5及びそれに
対応する図6は、図2中のS150及びS160の新規
な内部物標番号を判断する場合の具合例である。
【0041】図3は、自車に搭載されたスキャニング測
距器59の検出範囲(破線で囲まれた部分)とブロック
で示した障害物(車両)との位置関係を示している。検
出範囲は、自車の直進方向から左右それぞれ8度の角度
の辺と、自車の前方50mの距離の車幅方向の辺とから
なる三角形領域である。図3に示すように、この領域内
に5つの障害物があった場合、上述したように、それぞ
れの障害物の距離及び相対速度が算出される(図3中の
S100)。そして、内部物標番号でこれらの5つの障
害物データが管理されることになる。図3中では、内部
物標番号「1」の障害物データの対象障害物を示すブロ
ックに番号「1」を付して示す。内部物標番号「2」〜
「5」の障害物データの対象障害物に対しても同様であ
る。
【0042】送信の対象となる4つの障害物データは相
対的に先行車のデータである確度の高いものである。例
えば、図3(a)の状態では、自車に相対的に近い距離
にある障害物「1」,「2」,「3」,「4」に対応す
る4つの障害物データが送信されたとして以下の説明を
続ける。
【0043】図3(a)で示した状態から、障害物
「2」と障害物「5」の位置関係が変化して、図3
(b)に示す状態となったとする。このとき、物体認識
ブロック12では、自車に相対的に近い距離にある障害
物「1」,「3」,「4」,「5」に対応する障害物デ
ータが送信の対象として選択される(図3中のS11
0)。次に、前回送信した内部物標番号、すなわち図3
(a)の状態で送信した障害物データの内部物標番号
と、今回送信対象の内部物標番号、すなわち図3(b)
の状態で送信しようとする障害物データの内部物標番号
とを比較する(図2中のS120)。そして、障害物デ
ータの内部物標番号が変わったか否かを判断する(図2
中のS130)。内部物標番号「1」,「3」,「4」
の障害物データは図3(a)においても図3(b)にお
いても同一のものが送信されているため、これらの障害
物データに対してはフラグのセットはされない(図2中
のS130:NO)。一方、図3(b)において送信対
象となる内部物標番号「5」の障害物データは、図
(a)においては送信対象となっておらず、内部物標番
号「2」の障害物データが送信されていた。従って、内
部物標番号「5」の障害物データに対してはフラグがセ
ットされる(図2中のS130:YES,S140)。
【0044】図4は、図3(a)の状態で送信される障
害物データに対応する内部物標番号と、図3(b)の状
態で送信される障害物データに対応する内部物標番号
と、図3(b)の状態で送信される障害物データのそれ
ぞれ対応して送信される障害物変更データである障害物
変更フラグとの対応を示したものである。ここでは、車
間制御ECU20の物標番号「2」に対応して送信され
る障害物データの内部物標番号が「2」から「5」に変
更されたことを示しており、その変更に対応してフラグ
「1」が送信されることを示している。なお、ここで
は、送信する障害物データの内部物標番号が変更されな
い場合、車間制御ECU20の物標番号は変更されない
ことを前提とする。つまり、内部物標番号「1」の障害
物データが車間制御ECU20で物標番号「1」として
管理されている場合、さらに、内部物標番号「1」の障
害物データが車間制御ECU20へ送信される場合、車
間制御ECU20では前回と同じ物標番号「1」で管理
する。
【0045】図5は、図3と同様、図5(a)の状態に
ある障害物が図5(b)の状態へ移行したことを示す説
明図である。図5(a)は、スキャニング測距器59の
検出範囲内に3つの障害物「1」,「2」,「3」があ
る状態を示し、図5(b)は、そこに新たに障害物
「4」が加わった状態を示している。このとき、図5
(a)では、内部物標番号「1」,「2」,「3」に対
応する障害物「1」〜「3」に対応する障害物データが
送信され、車間制御ECU20の物標番号「1」〜
「3」で管理されるものとして以下の説明を続ける。な
お、車間制御ECU20の物標番号「4」に対応しては
送信される障害物データがないため、距離、相対速度は
固定的な意味のない値となっている。
【0046】図5(b)の状態では、障害物「1」,
「2」,「3」,「4」に対応する障害物データが送信
の対象として選択される(図2中のS110)。次に、
前回送信した内部物標番号、すなわち図5(a)の状態
で送信した障害物データの内部物標番号と、今回送信対
象の内部物標番号、すなわち図5(b)の状態で送信し
ようとする障害物データの内部物標番号とを比較する
(図2中のS120)。そして、障害物データの内部物
標番号が新規であるか否かを判断する(図2中のS15
0)。内部物標番号「1」,「2」,「3」の障害物デ
ータは図5(a)においても図5(b)においても同一
のものが送信されているため、これらの障害物データに
対してはフラグのセットはされない(図2中のS15
0:NO)。一方、図5(b)において送信対象となる
内部物標番号「4」の障害物データは、図(a)におい
ては送信対象となっておらず、新規であるため、内部物
標番号「4」の障害物データに対してはフラグがセット
される(図2中のS150:YES,S160)。
【0047】図6は、図5(a)の状態で送信される障
害物データに対応する内部物標番号と、図5(b)の状
態で送信される障害物データに対応する内部物標番号
と、図5(b)の状態で送信される障害物データのそれ
ぞれ対応して送信される障害物変更データであるフラグ
との対応を示したものである。ここでは、車間制御EC
U20の物標番号「4」に対応して送信される障害物デ
ータの内部物標番号が新規に追加されたことを示してお
り、その新規な送信に対応してフラグ「1」が送信され
ることを示している。
【0048】以上説明したレーザレーダECU10の処
理によって、車間制御ECU20へ送信される障害物デ
ータの対象障害物が変更された場合又は新規である場合
には、その障害物データに対応して送信される障害物変
更フラグがセットされて「1」となる。つまり、障害物
データが以前との連続性を有していない場合に障害物変
更フラグはセットされて「1」となるのである。
【0049】次に、図7に示すフローチャートに基づい
て、車間制御ECU20における処理を説明する。この
処理は48ms毎に実行される処理である。まず、最初
のステップS200において、データの確定処理を行
う。この処理は、上述したレーザレーダECU10から
送信される障害物データ及びその障害物データにそれぞ
れ対応する障害物変更データを確定する処理である。レ
ーザレーダECU10からの障害物データ及び障害物変
更データは、車間制御ECU20の動作に同期せず、割
り込み処理によって順次送信されてくる。そこで、この
処理によって処理対象の障害物データ及びその障害物デ
ータに対応する障害物変更データを確定するのである。
【0050】続くS210では、推定カーブ半径の演算
を行う。これは、上述したように、先行車選択処理で必
要となる操舵角の推定カーブ半径を演算する処理であ
る。そして、S220では、障害物変更データである障
害物変更フラグに基づいて、障害物データとしての相対
速度及び相対距離のフィルタリングを行う。この処理に
ついては後述する。
【0051】S230では、算出された推定カーブ半
径、障害物との距離及び相対速度に基づいて先行車を選
択する。この処理は、管理している4つの物標番号の1
つに対応する障害物データを選択するものである。例え
ば推定カーブ半径が無限大、すなわち自車が直進してい
る場合を想定すれば、図3(b)では障害物「1」が先
行車であるため、図4における物標番号「1」に対応す
る障害物データが先行車データとして選択されることに
なる。また、図5(b)では、障害物「4」が先行車で
あるため、図6における物標番号「4」に対応する障害
物データが先行車データとして選択されることになる。
【0052】続くS240では、この先行車データに基
づいて目標加速度を算出する。そして、S250では、
この目標加速度のフィルタリングを行う。S260で
は、シフトダウン・フューエルカット演算を行い、S2
70にて警報処理を実行して、その後、車間制御ECU
20における本処理を終了する。
【0053】次に、図8のフローチャートに基づいて、
図7中のS220における相対速度のフィルタリング処
理を説明する。なお、本実施形態では、距離についても
フィルタリング処理を行うが相対速度と同様の処理とな
るため、相対速度のフィルタリング処理についてのみ説
明する。また、ここでの説明では、変数名の添え字
(n)は今回算出する変数を示し、(n−1)は前回算
出された変数を示すものとする。
【0054】まず、最初のステップS300において、
変数「K」に1を代入して初期化する。そして、S31
0にて物標番号「K」に対応する障害物変更フラグが
「1」か否かを判断する。ここで物標番号「K」に対応
するフラグが「1」である場合(S310:YES)、
S320にて、物標番号「K」に対応する相対速度RS
(n)に、入力された物標番号「K」の相対速度rsを
そのまま代入する。一方、物標番号「K」に対応するフ
ラグが「0」である場合(S310:NO)、S330
にて、物標番号「K」に対応する相対車速RS(n)
に、入力された物標番号「K」の相対速度rsを0.4
5倍したものと、前回算出された物標番号「K」の相対
車速RS(n−1)を0.55倍したものとの和を代入
する。つまり、入力された物標番号「K」の相対速度を
時系列になます。なお、ここでは、0.45倍,0.5
5倍しているが、この値は適宜定められるものである。
S320又はS330の処理後に移行するS340で
は、変数Kをインクリメントする。そして、S350に
てKが4よりも大きいか否かを判断する。ここでK>4
である場合(S350:YES)、すなわち全ての物標
番号についての処理が終了した場合には、車間制御EC
U20における本処理を終了する。一方、K>4でない
場合(S350:NO)、S310からの処理を繰り返
す。
【0055】次に、図9のフローチャートに基づいて、
図7中のS250における目標加速度のフィルタリング
処理を説明する。なお、添え字については、図8で説明
したのと同様とする。まず最初のステップS400にお
いて、選択した先行車データの物標番号「T(n)」が
前回選択した先行車データの物標番号「T(n−1)」
と等しいか否かを判断する。上述したように、同一の内
部物標番号は同一の物標番号として管理されるため、前
回と今回の先行車データの物標番号が等しい場合には、
先行車データに対応する対象障害物は同一であると判断
できる。ここで、物標番号「T(n)」と物標番号「T
(n−1)」が等しい場合(S400:YES)、S4
10へ移行する。一方、物標番号「T(n)」と物標番
号「T(n−1)」が等しくない場合(S400:N
O)、物標番号「T(n)」の障害物データの対象障害
物が前回とは異なると判断され、S420へ移行する。
【0056】S410では、物標番号「T(n)」に対
応する障害物変更フラグが「1」か否かを判断する。こ
の処理は、前回と同一の物標番号であっても送信された
内部物標番号が変更されていることが考えられるため、
障害物変更フラグに基づいて、内部物標番号の変更され
た場合又は新規である場合を判断するのである。ここで
フラグが「1」である場合(S410:YES)、S4
20へ移行する。一方、フラグが「1」でない場合(S
410:NO)、S430へ移行する。
【0057】S420では、目標加速度AT(n)に予
め用意されたマップから読み込んだ加速度ATmを代入
する。その後、車間制御ECU20における本処理を終
了する。S430では、目標加速度AT(n)に予め用
意されたマップから読み込んだ加速度ATmを0.25
倍したものと前回算出した目標加速度AT(n−1)を
0.75倍したものとの和を代入する。つまり、この処
理は、目標加速度AT(n)を時系列になますのであ
る。その後、車間制御ECU20における本処理を終了
する。
【0058】次に、本実施形態の車間距離制御装置1の
効果を説明する。なお、ここでの説明に対する理解を容
易にするため、はじめに従来の問題点を繰り返し簡単に
説明する。従来、上述したようなレーザレーダECU1
0から送信される障害物データは、レーザレーダECU
10における計算誤差等を含むため、変動が大きくなる
という現実があった。そこで、この障害物データは、時
系列になまして用いられるのが一般的であった。ところ
が、常になまして用いると、障害物データの対象障害物
が変わった場合には新たな障害物データの値が以前の対
象障害物に対応した障害物データの値からの影響を受
け、実際の障害物に対応しない障害物データが算出され
る期間ができる。例えば図10に実線で示すように、時
刻t0で自車と先行車との間に割り込みがあったため
に、新たな先行車との車間距離が実際には25mになっ
た場合、レーザレーダ装置によって測定された車間距離
がなまされると以前の先行車との車間距離50mの影響
を受け、時刻t1までは実際の車間距離よりも大きな値
が算出され、実際の車間距離の認識が時間Tだけ遅れる
ことになる。従って、この障害物データに基づいて算出
される目標加速度等の車両制御データも実際の障害物に
対応しない車両制御データが算出される期間が生じ、適
切な値となるまでに時間を要することになっていた。
【0059】それに対して、本実施形態の車間距離制御
装置1では、レーザレーダECU10が、障害物データ
を管理するための内部物標番号に基づき、送信対象とな
る障害物データの対象障害物を変更した場合、あるい
は、送信対象となる障害物データの対象障害物を新規に
検出した場合を判断し(図2中のS130及びS15
0)、障害物変更フラグをセットして「1」とする(図
2中のS140及びS160)。そして、レーザレーダ
ECU10は、車間制御ECU10に対し、障害物デー
タを送信すると共に、その障害物データに対応させて障
害物変更データとしての障害物変更フラグを送信する
(図2中のS170)。
【0060】この障害物データと共に送信される障害物
変更フラグに基づき、車間制御ECU20は、障害物デ
ータに対するフィルタリング処理を行う(図8参照)。
つまり、障害物変更フラグが「1」であった場合には
(図8中のS310:YES)、障害物データの対象障
害物が変更されており、障害物データに連続性がないた
め、その障害物データを時系列になまさない(図8中の
S320)。一方、障害物変更フラグが「0」であった
場合には(図8中のS310:NO)、障害物データの
対象障害物が変更されておらず、障害物データに連続性
があるため、その障害物データを時系列になますのであ
る(図8中のS330)。その結果、障害物データの対
象障害物が変更された場合であっても、新たな対象障害
物に対応する障害物データは、以前の対象障害物に対応
した障害物データからの影響を受けることがなくなる。
これによって、車両制御データ算出手段は障害物に対応
する適切な車両制御データを遅延なく作成することがで
きる。
【0061】例えば、図10に示した例では、時刻t0
の直後に送出された車間距離に対応する障害物変更フラ
グは「1」として送信される。このため、車間制御EC
U20では、車間距離のなまし処理をしない。従って、
図中に破線で示したように、時刻t0以前の車間距離の
影響を受けることがないため、時刻t0から遅れること
なく実際の車間距離に近い値が計算用データとして算出
されることになる。その結果、この車間距離に基づき、
障害物に対し適切な車両制御データが遅延なく算出され
る。
【0062】また、本実施形態の車間距離制御装置1の
車間制御ECU20は、障害物データの中で先行車のデ
ータとして選択した先行車データに基づいて算出した目
標加速度に対するフィルタリング処理も行っている。こ
のとき、車間制御ECU20は、物標番号の異なる先行
車データを選択した場合を判断し(図9中のS40
0)、さらに、レーザレーダECU10からの障害物変
更フラグを判断する(図9中のS410)。つまり、物
標番号の異なる先行車データを選択した場合には、先行
車データの対象障害物も変更されることになるため、目
標加速度に対するなまし処理を行わない。また、物標番
号が同じ先行車データを選択した場合であっても、レー
ザレーダECU10から送信された障害物データの内部
物標番号が違う場合には、その障害物データの対象障害
物が変更されているため、目標加速度に対するなまし処
理を行わない。その結果、割り込み等によって先行車が
変更した場合であっても、以前の先行車に対して算出さ
れた車両制御データが新たな先行車に対して算出された
車両制御データに影響を及ぼすことがなくなる。このた
め、新たな先行車に対応する適切な車両制御データを算
出することが可能となる。また、その他の場合には算出
した目標加速度が時系列になまされるため、なめらかな
車間距離制御を実現でき、乗り心地を向上させることが
できる。
【0063】以上、本発明はこのような実施形態に何等
限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範
囲において種々なる形態で実施し得る。例えば上記実施
形態の車間距離制御装置1では、自車の目標加速度を算
出し、この目標加速度をなますものであったが、これに
かえて自車の目標車速を算出し、この目標車速をまなす
ことも考えられる。
【0064】なお、上記実施形態のスキャニング59、
レーザレーダECU10及び車間制御ECU20が請求
項1〜3に示した「車両制御データ算出装置」に相当す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の車間距離制御装置の概略構成を示す
ブロック図である。
【図2】実施形態の車間距離制御装置のレーザレーダE
CUの処理を示すフローチャートである。
【図3】レーザレーダECUの処理における具体例を説
明するための説明図である。
【図4】図3に示した状況下で送信される障害物データ
の内部物標番号と障害物変更フラグとの関係を示す説明
図である。
【図5】レーザレーダECU10の処理における具体例
を説明するための説明図である。
【図6】図5に示した状況下で送信される障害物データ
の内部物標番号と障害物変更フラグとの関係を示す説明
図である。
【図7】実施形態の車間距離制御装置の車間制御ECU
の処理を示すフローチャートである。
【図8】車間制御ECUの処理における相対速度フィル
タリング処理を示すフローチャートである。
【図9】車間制御ECUの処理における目標加速度フィ
ルタリング処理を示すフローチャートである。
【図10】自車と障害物との間の距離を例とした効果を
説明するための説明図である。
【符号の説明】
1…車間距離制御装置 10…レーザレーダECU 12…物体認識
装置 20…車間制御ECU 21…障害物データ用フィルタリングブロック 22…先行車選択ブロック 23…目標加速度算出ブロック 24…制御データ用フィルタリングブロック 25…シフトダウン・フューエルカット演算ブロック 26…警報処理ブロック 30…エンジンECU 31…駆動制御ブロック 32…車速演算
ブロック 40…旋回トレース制御ECU 41…警報出力ブロック 42…操舵角演
算ブロック 51…車速センサ 52…表示器 53…スロットル駆動器 54…自動変速
機制御器 56…クルーズコントロールスイッチ 57…ステアリ
ングセンサ 58…警報ブザー 59…スキャニ
ング測距器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G08G 1/09 G01S 17/88 A (72)発明者 山本 和重 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車に対する障害物の相対位置に基づく
    情報を含む障害物データを連続して送出すると共に、前
    記障害物データの対象障害物を変更したか否かを示す障
    害物変更データを前記障害物データに対応させて送出す
    る障害物情報送出手段と、 前記障害物情報送出手段からの前記障害物変更データに
    基づき、前記障害物データの対象障害物が変更されてい
    ない場合には当該障害物データを時系列になました計算
    用データを算出し、一方、前記障害物データの対象障害
    物が変更されている場合には当該障害物データをそのま
    ま計算用データとして算出する障害物データフィルタリ
    ング手段と、 該障害物データフィルタリング手段によって算出された
    前記計算用データに基づいて、前記障害物に基づく車両
    制御を行うための車両制御データを算出する制御データ
    算出手段とを備えていることを特徴とする車両制御デー
    タ算出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両制御データ算出装
    置において、 前記障害物情報送出手段は、前記障害物データの対象障
    害物が新たに検出されたものである場合にも、対象障害
    物の変更があったことを示す前記障害物変更データを送
    出するよう構成されていることを特徴とする車両制御デ
    ータ算出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の車両制御データ
    算出装置において、 前記障害物データフィルタリング手段によって算出され
    た計算用データの中で先行車のデータと予想される先行
    車データを選択する先行車データ選択手段を備え、 前記車両制御データ算出手段は、前記先行車データ選択
    手段によって選択された先行車データに基づいて前記車
    両制御データを算出するよう構成されており、 前記先行車データ選択手段による先行車データの選択結
    果及び前記障害物情報送出手段からの前記障害物変更デ
    ータに基づき、前記先行車データの対象障害物が変更さ
    れていない場合には前記車両制御データ算出手段によっ
    て算出された車両制御データを時系列になまし、一方、
    前記先行車データの対象障害物が変更されている場合に
    は前記車両制御データ算出手段によって算出された車両
    制御データを時系列になまさない制御データフィルタリ
    ング手段を備えることを特徴とする車両制御データ算出
    装置。
  4. 【請求項4】 自車に対する障害物の相対位置に基づく
    情報を含む障害物データを連続して送出すると共に、前
    記障害物データの対象障害物を変更したか否かを示す障
    害物変更データを前記障害物データに対応させて送出す
    る障害物情報送出手段と、 前記障害物情報送出手段からの前記障害物変更データに
    基づき、前記障害物データの対象障害物が変更されてい
    ない場合には当該障害物データを時系列になました計算
    用データを算出し、一方、前記障害物データの対象障害
    物が変更されている場合には当該障害物データをそのま
    ま計算用データとして算出する障害物データフィルタリ
    ング手段と、 前記障害物データフィルタリング手段によって算出され
    た計算用データの中で先行車のデータと予想される先行
    車データを選択する先行車データ選択手段と、 該先行車データ選択手段によって選択された先行車デー
    タに基づいて目標加速度又は目標車速を算出する車両制
    御データ算出手段と、 該車両制御データ算出手段によって算出された目標加速
    度又は目標車速に基づき、エンジンから車輪に伝達され
    る駆動力を制御する駆動力制御手段とを備えることを特
    徴とする車間距離制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の車間距離制御装置にお
    いて、 さらに、前記車両制御データ算出手段によって算出され
    た目標加速度又は目標車速に基づき、ブレーキ圧を調整
    することによって制動力を制御する制動力制御手段を備
    えることを特徴とする車間距離制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5に記載の車間距離制御装
    置において、 前記車両制御データ算出手段の先行車データの選択結果
    及び前記障害物情報送出手段からの前記障害物変更デー
    タに基づき、前記先行車データの対象障害物が変更され
    なかった場合には前記車両制御データ算出手段によって
    作成された目標加速度又は目標車速を時系列になまして
    送出し、一方、前記先行車データの対象障害物が変更さ
    れた場合には前記車両制御データ算出手段によって作成
    された目標加速度又は目標車速をなまさずに送出する制
    御データフィルタリング手段を備えることを特徴とする
    車間距離制御装置。
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