JPH11347406A - 光触媒応用機器およびその製造方法 - Google Patents

光触媒応用機器およびその製造方法

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JPH11347406A
JPH11347406A JP10157362A JP15736298A JPH11347406A JP H11347406 A JPH11347406 A JP H11347406A JP 10157362 A JP10157362 A JP 10157362A JP 15736298 A JP15736298 A JP 15736298A JP H11347406 A JPH11347406 A JP H11347406A
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JP
Japan
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photocatalyst
intermediate layer
layer
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sheet member
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JP10157362A
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English (en)
Inventor
Kazuya Miyake
一也 三宅
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Original Assignee
Toshiba Home Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寸法変化の大きい材料の被光触媒面に対して
も、剥離を抑制して光触媒層を形成する。そして、光触
媒を応用した商品の拡大を図る。 【解決手段】 光触媒反応を有するセラミックス層2を
設けたシート1を、接着性を有する中間層5により、機
器6の被接合面8に接合する。被接合面8の経時的およ
び温度的な寸法変化は、中間層5が効果的に吸収する。
これにより、セラミックス層2の剥離を抑制できる。寸
法変化が大きい被接合面8に対しても、セラミックス層
2を形成でき、光触媒を応用した商品の拡大を図ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油汚れやタバコの
ヤニ,NOx,SOxなどを強力な有機物の分解作用に
より分解したり、防汚性,消臭性,抗菌性,あるいは表
面の超親水性を利用した防曇性,セルフクリーニング性
など、多様な効能を有する光触媒反応を有するセラミッ
クス層を設けた光触媒応用機器およびその製造方法に関
する。特に、ここでいう光触媒応用機器とは、炊飯器,
エアコン,電子レンジ,ガスレンジ,ポット,リモコン
(遠隔制御装置),ミラー,テレビ画面,パーソナルコ
ンピュータやワードプロセッサの表示画面などの、主に
室内で使用する各種の機器が含まれる。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】光触媒作用を有するア
ナターゼ型酸化チタン層(以下、チタニア層という)を
形成し、防汚性,消臭性,超親水性,抗菌性などを得る
各種の機器が商品化されている。しかし、光触媒層の形
成には制約があり、採用商品の拡大が容易に進んでいな
い原因となっている。その主たる要因とは、光触媒層を
形成する被光触媒面の経時的な寸法変化や、熱による膨
張および冷却に伴なう収縮での寸法変化などにより、光
触媒層が被光触媒面から剥離してしまうからである。こ
のため、経時的および温度的な寸法変化の少ないガラス
やレンズ,鏡,モルタルといった、主に無機質材料の表
面に光触媒が応用され、それ以外の金属面やプラスチッ
ク面を主体とする機器には、光触媒の応用が拡大してい
ない状況にあった。
【0003】そこで本発明は、経時的および温度的な寸
法変化の大きい材料からなる被光触媒面に対しても、剥
離を抑制して光触媒層を形成することができ、光触媒を
応用した商品の拡大を図ることができる光触媒応用機器
およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
光触媒応用機器は、前記目的を達成するために、光触媒
反応を有するセラミックス層を設けたシート部材を、接
着性を有する中間層を介在して、機器の外郭や操作部,
表示部などの機器の内外面の任意の面に備えたものであ
る。
【0005】この請求項1の構成によれば、光触媒層を
形成する被光触媒面の経時的な寸法変化や、熱による膨
張および冷却による収縮に起因する温度的な寸法変化
を、中間層が効果的に吸収するので、光触媒層を設けた
シート部材への寸法変化の影響を緩和して、光触媒層の
剥離を抑制することができる。その結果、経時的および
温度的な寸法変化が大きい部材からなる被光触媒面に対
しても、剥離を抑制して光触媒層を形成することが可能
になり、光触媒を応用した商品の拡大を図ることが可能
となる。
【0006】本発明の請求項2記載の光触媒応用機器
は、前記目的を達成するために、光触媒反応を有するセ
ラミックス層を設けたシート部材を、接着性を有する中
間層を介在して、前記シート部材と異なる材質の機器の
内外面の任意の面に備たものである。
【0007】この請求項2の構成によれば、光触媒層を
形成する被光触媒面の経時的な寸法変化や、熱による膨
張および冷却による収縮に起因する温度的な寸法変化
を、中間層が効果的に吸収するので、光触媒層を設けた
シート部材への寸法変化の影響を緩和して、光触媒層の
剥離を抑制することができる。その結果、経時的および
温度的な寸法変化が大きい部材からなる被光触媒面に対
しても、剥離を抑制して光触媒層を形成することが可能
になり、光触媒を応用した商品の拡大を図ることが可能
となる。
【0008】また、セラミックス層を設けたシート部材
が高価なものであっても、機器の被光触媒面を形成する
部材をシート部材と異なる材質で構成すれば、経済性と
密着性を両立した光触媒層を形成できる。この場合、双
方の材質が異なると、当然のことながら熱膨張・熱収縮
率が相違することになるので、中間層の寸法差吸収作用
を効果的に利用でき、中間層にて寸法変化の歪みを吸収
することが可能になる。
【0009】本発明の請求項3記載の光触媒応用機器
は、前記目的を達成するために、光触媒反応を有するセ
ラミックス層を設けたシート部材を、接着性を有する中
間層を介在して、三次元形状の機器の内外面の任意の面
に備えたものである。
【0010】この請求項3の構成によれば、光触媒層を
形成する被光触媒面の経時的な寸法変化や、熱による膨
張および冷却による収縮に起因する温度的な寸法変化
を、中間層が効果的に吸収するので、光触媒層を設けた
シート部材への寸法変化の影響を緩和して、光触媒層の
剥離を抑制することができる。その結果、経時的および
温度的な寸法変化が大きい部材からなる被光触媒面に対
しても、剥離を抑制して光触媒層を形成することが可能
になり、光触媒を応用した商品の拡大を図ることが可能
となる。
【0011】また、予め光触媒層を設けたシート部材
を、中間層を介在して被光触媒面に接合するので、接合
前に光触媒作用を有するシート部材を被光触媒面の三次
元形状に合せて加工して、双方を接合すれば、均一な厚
さの光触媒層を被光触媒面上に形成できる。また、シー
ト部材の三次元形状面と被光触媒面の三次元形状面が合
致しないと、隙間が生じて密着性が低下し、接着強度の
低下を招くことになるが、中間層を厚めにすれば、面形
状が合わずに隙間となる部分も中間層により接着可能と
なり、密着性の悪化を抑制できる。
【0012】本発明の請求項4記載の光触媒応用機器
は、前記目的を達成するために、光触媒反応を有するセ
ラミックス層を設けたシート部材を、接着性を有する中
間層を介在して、プラスチック材料で形成した機器の内
外面の任意の面に備えたものである。
【0013】この請求項4の構成によれば、光触媒層を
形成する被光触媒面の経時的な寸法変化や、熱による膨
張および冷却による収縮に起因する温度的な寸法変化
を、中間層が効果的に吸収するので、光触媒層を設けた
シート部材への寸法変化の影響を緩和して、光触媒層の
剥離を抑制することができる。その結果、経時的および
温度的な寸法変化が大きい部材からなる被光触媒面に対
しても、剥離を抑制して光触媒層を形成することが可能
になり、光触媒を応用した商品の拡大を図ることが可能
となる。
【0014】また、中間層が被光触媒面の経時的な寸法
変化をある程度吸収するとともに、多少の凹凸が被光触
媒面に形成されていても、外力で変形する程度の硬さで
粘りが有り、被光触媒面の凹凸を吸収する程度の厚さに
中間層を形成すれば、シート部材と被光触媒面との密着
性を高め、必要な接着強度を確保することができる。
【0015】本発明の請求項5記載の光触媒応用機器
は、請求項4に加えて、前記プラスチック材料はポリプ
ロピレンであることを特徴とする。
【0016】この請求項5によれば、後収縮が大きく、
ヒケやウェルドが発生しやすいポリプロピレンを選定し
た場合でも、中間層の粘着性と厚さを調節して、最適な
材質の中間層を選定することにより、シート部材を中間
層でポリプロピレンからなる被光触媒面に接合して使用
することが可能になり、ポリプロピレンの特長を活かし
つつも、被光触媒面に対する接着性を高めることが可能
になる。
【0017】本発明の請求項6記載の光触媒応用機器
は、前記目的を達成するために、光触媒反応を有するセ
ラミックス層を設けたシート部材は透光性を有し、前記
セラミックス層を設けた光触媒面の反対側面に所定の印
刷層を形成し、前記印刷層の上に機器の内外面の任意の
面に接合する中間層を設けたものである。
【0018】この請求項6の構成によれば、光触媒層を
形成する被光触媒面の経時的な寸法変化や、熱による膨
張および冷却による収縮に起因する温度的な寸法変化
を、中間層が効果的に吸収するので、光触媒層を設けた
シート部材への寸法変化の影響を緩和して、光触媒層の
剥離を抑制することができる。その結果、経時的および
温度的な寸法変化が大きい部材からなる被光触媒面に対
しても、剥離を抑制して光触媒層を形成することが可能
になり、光触媒を応用した商品の拡大を図ることが可能
となる。
【0019】また、セラミックス層を設けたシート部材
は透光性を有するので、光触媒面の反対側の面に所定の
色で印刷を施すと、印刷内容がセラミックス層側から見
え、表面にセラミックス層を形成した状態で、各種の意
匠の印刷が行なえる利点が有る。さらに、印刷した面の
上に中間層が設けられているので、印刷層の表面はシー
トにより、また印刷層の裏面は中間層で保護され、印刷
層が挟まれた状態となり、印刷の剥離や傷付きを防止で
きる。しかも、中間層を印刷層の上側すなわち裏側にす
ることで、中間層は表側から見たときに、印刷層により
隠蔽され、外観性の向上が図られる。
【0020】本発明の請求項7記載の光触媒応用機器
は、請求項6の構成において、前記印刷層の一部に印刷
のない部分を形成し、前記中間層は印刷のある部分に設
けたものである。
【0021】この請求項7の構成によれば、印刷のない
部分には、内部の視認性を確保できる透明窓部が形成さ
れる。また、この透明窓部からは中間層が見えないの
で、外観性の悪化を防止できる。
【0022】本発明の請求項8記載の光触媒応用機器
は、前記請求項1〜7のいずれか一つの構成に加えて、
前記機器は内部に加熱源を備えたものであることを特徴
とする。
【0023】この請求項8の構成によれば、加熱中に発
生する熱による各部の膨張と、加熱中止に伴なう冷えに
よる各部の収縮が著しくなるが、中間層を介在すること
で、被光触媒面の膨張・収縮をシート部材に伝えにくく
し、光触媒層の剥離を防止できる。
【0024】本発明の請求項9記載の光触媒応用機器
は、前記請求項1〜8のいずれか一つの構成に加えて、
前記中間層は加熱に伴ない硬化性を有するものであるこ
とを特徴とする。
【0025】この請求項9の構成によれば、使用中の熱
でシート部材が被光触媒面から剥離することはなく、時
間経過に伴なって接着強度が向上する。
【0026】本発明の請求項10記載の光触媒応用機器
は、前記請求項1〜9のいずれか一つの構成に加えて、
前記中間層の厚さが5〜2000μmであることを特徴とす
る。
【0027】この請求項10の構成によれば、局部的な
曲面加工時に、シート部材の延びに追従して中間層も延
びるようになり、中間層が厚すぎて延びが悪く途中で分
断してしまったり、シート部材に皺が発生する問題を解
決でき、シート部材と被光触媒面との十分な密着性を確
保できる。
【0028】本発明の請求項11記載の光触媒応用機器
は、前記請求項1〜請求項10のいずれか一つの構成に
加えて、前記中間層は延ばしたときに変形する材質で形
成されるものである。
【0029】この請求項11の構成によれば、シート部
材に中間層を貼り合わせたものを、型で所定の三次元形
状に成形加工したときに、シート部材の延びに追従せず
に中間層が切断してしまう問題を一掃できる。また、被
光触媒面の三次元形状面にシート部材を押し当てて加圧
すれば、シート部材と被光触媒面との隙間が狭い部分の
中間層は延び、シート部材と被光触媒面との隙間が広い
部分の中間層は、その隙間を塞ぐようになり、密着性の
向上がさらに図られる。
【0030】本発明の請求項12記載の光触媒応用機器
は、前記請求項1〜11のいずれか一つの構成におい
て、前記中間層は両面が粘着性を有するシート状に形成
され、前記光触媒反応を有するセラミックス層を設けた
シート部材に片面側を接着したものである。
【0031】この請求項12の構成によれば、予めシー
ト状の中間層を所定の材厚に形成すれば、自在な厚さの
中間層を一度の貼り付け行程で実現できる。また、シー
ト状であるから中間層の材厚も均一にできる。したがっ
て、このような中間層を機器の被光触媒面に接合すれ
ば、シート部材の表面が凹凸になることはなく、密着性
および外観性を良好に維持しつつ、光触媒層付きのシー
ト部材を機器の内外面に設けることができる。
【0032】本発明の請求項13記載の光触媒応用機器
の製造方法は、前記目的を達成するために、表面に光触
媒反応を有するセラミックス層を設けたシート部材の裏
面に、両面が接着性を有する部材とした中間層の片面を
接着し、機器の被光触媒面を所定の形状に形成するとき
に、前記中間層の他方の接着面を前記機器の被光触媒面
に接合したものである。
【0033】この請求項13の製造方法によれば、光触
媒層を形成する被光触媒面の経時的な寸法変化や、熱に
よる膨張および冷却による収縮に起因する温度的な寸法
変化を、中間層が効果的に吸収するので、光触媒層を設
けたシート部材への寸法変化の影響を緩和して、光触媒
層の剥離を抑制することができる。その結果、経時的お
よび温度的な寸法変化が大きい部材からなる被光触媒面
に対しても、剥離を抑制して光触媒層を形成することが
可能になり、光触媒を応用した商品の拡大を図ることが
可能となる。
【0034】また、予めセラミックス層を設けたシート
部材を、中間層を介在して被光触媒面に接合するので、
接合前に光触媒作用を有するシート部材を被光触媒面の
三次元形状に合せて加工して、双方を接合すれば、均一
な厚さの光触媒層を被光触媒面上に形成できる。さら
に、被光触媒面を形成する部材を所定の形状に成形する
ときに、型の中にシート部材をセットし、中間層の他方
の接着面を被光触媒面に接合するようにすれば、型の形
状に応じた光触媒作用を有する任意の三次元形状面が、
隙間なく容易に形成される。その結果、光触媒作用を有
する所望の三次元形状面を確実に形成でき、密着性の心
配なく光触媒層を三次元形状面に応用することが可能に
なり、さらに光触媒を応用した商品の拡大を図ることが
できる。
【0035】本発明の請求項14記載の光触媒応用機器
の製造方法は、請求項13に加えて、前記シート部材の
端部を折り曲げ状態に加工し、前記中間層を前記端部の
折り曲げた内面側にも設けたことを特徴とする。
【0036】この請求項14の製造方法によれば、シー
トの端部を折り曲げ状態に加工すれば、シートの端部が
外面に露出せず、外観性を良好に維持できる。また、中
間層を端部の折り曲げた内面側にも設けるようにすれ
ば、端部の剥れを防止できる。
【0037】
【発明の実施形態】以下、本発明の光触媒応用機器の一
実施例について、添付図面を参照しながら説明する。な
お、実施例中に示される光触媒応用機器は炊飯器であ
る。要部の断面図を示す図1において、1は透光性を有
するシート部材たるシートであって、このシート1はポ
リカーボネット樹脂,塩化ビニル樹脂,ポリエチレンテ
レフタレートなどの樹脂材料から形成される。シート1
の材質は、少なくとも透光性を有し、後述する光触媒層
たるセラミックス層2の形成に支障のない材質であれば
制限はない。また、シート1は弾性変形が可能な部材か
らなり、その材厚は 125〜 250μm程度に形成される。
シート1の片面すなわち表面には、セラミックス層2の
光触媒作用による樹脂シートの劣化を防止するために、
シリカ(二酸化ケイ素)などの保護層3が設けられると
ともに、保護層3の上面すなわち表面には、光触媒反応
を有するアナターゼ型酸化チタンなどのセラミックス層
2がコーティングなどにより形成される。このセラミッ
クス層2の厚さは、保護層3の材厚を含めて 0.3〜 5.0
μm(セラミックス層2+保護層3の厚さ)程度で、透
光性を有する薄膜に形成される。
【0038】表面にセラミックス層2を設けたシート1
の反対面すなわち裏面には、地色,文字,数字,模様な
どの任意の意匠をあらわした印刷層4が、所定の色でシ
ルク印刷される。なお、ここには図示していないが、機
器内部に備えた表示器などの表示が外部から見えるよう
に、表示器の前面に透明窓部を設ける場合には、この透
明窓部に位置する部分に前記印刷層4を印刷せず、透明
のままにする。こうすれば、透明窓部に対する視認性は
低下しない。シート1の裏面に位置する印刷層4上に
は、両面粘着テープなどを貼り付けて、接着性を有する
中間層5を形成する。この中間層5は両面に接着性を有
するシート状をなし、例えば前記透明窓部や操作ボタン
部などは型抜きして中間層5を形成しないようにし、必
要な部分にだけ中間層5を形成する。中間層5は厚さが
5〜2000μm,好ましくは50〜700μm程度の薄膜と
し、局部的な曲面加工時に延びのよい弾性変形性を有す
る材料を選定する。また、この中間層5は、加工時に接
着力が低下せず、また熱の影響で接着力が低下するのを
防止するために、加熱に伴ない硬化性を有する材質のも
のを選定する。こうして、セラミックス層2を設けたシ
ート1は、接着性を有する中間層5により、機器6の内
面や外面を形成する被接合部材(例えば、機器6の外郭
または内部の表面部材)7の被接合面8に接合される。
【0039】図2は、セラミックス層2を形成したシー
ト1を備えた炊飯器すなわち機器6の側面を示してい
る。同図において、11は機器6の本体であり、この本体
11の開口した底部下端には底板12が嵌合固定される。ま
た、本体11の内部には、被調理物を収容する鍋13が着脱
自在に設けられる。加熱コイルなどからなる加熱源とし
ての鍋加熱手段14は、鍋13の底部および側面下部に対向
して機器6の内部に設けられており、鍋加熱手段14に所
定の高周波電流を供給することで、鍋加熱手段14より磁
界が発生し、鍋13の外面に形成した発熱体(図示せず)
が自己発熱することで、鍋13内の被調理物を加熱して、
炊飯や保温などの調理動作を行なう構成となっている。
【0040】21は、鍋13の上部開口部を覆う蓋体であ
る。この蓋体21は、本体11の後方に備えたヒンジ部22に
より軸支されており、このヒンジ部22を中心に前記鍋13
の上部開口部を開閉するようになっている。また、23は
鍋加熱手段14と同じく機器10の内部に備えた加熱源とし
ての蓋ヒータであり、炊飯時や保温時に発生する蒸気や
湯気による蓋体21への結露を低減するようにしている。
なお、この蓋ヒータ23はコード状のヒータではなく、加
熱コイルのような電磁誘導加熱式のものでもよい。蓋体
21の前方正面には、機器6の操作部や表示部を備えた操
作パネル24が設けられる。この操作パネル24は、蓋体21
の外形形状に沿った三次元形状を有している。
【0041】前記セラミックス層2を設けたシート1
は、接着性を有する中間層5を介在して、機器6の外郭
である本体11および蓋体13や、操作部および表示部を構
成する操作パネル24などの、機器6の内外面の任意の被
接合面8に接合される。シート1が接合される機器6の
任意の面すなわち被接合面(被光触媒面)8の材質は、
例えば、ステンレスやアルミニウムなどの金属の他に、
ABS樹脂,AS樹脂,ポリプロピレンなどのプラスチ
ック材料で形成するが、特に制約はない。しかし、機器
6の被接合面8が金属,ガラス,セラミックスといった
無機質材料で形成される場合は、従来のスプレー式の塗
装や、ディップ式の浸蹟,ハケ塗りなどでコーティング
焼き付け乾燥すれば、密着性よく比較的容易にセラミッ
クス層2をコーティング形成可能である。したがって、
本発明を有効に活用するには、プラスチック材料で形成
した機器6の内外面の任意の被接合面8に、セラミック
ス層2を形成する場合に好適である。さらに、プラスチ
ック材料の中でもポリプロピレンは密着性が悪く、通常
では塗装などを行なっても、コーティングしたセラミッ
クス層2が簡単に剥離してしまうが、本発明を採用する
ことにより、特にこうした問題を有効に解決できる。
【0042】前記図1に示すセラミックス層2を設けた
シート1は、所定の形状にトリミング(型抜き)され、
機器6の任意の被接合面8に中間層5を接着して接合す
る。特に、機器6の三次元形状面にシート1を合致させ
る場合は、シート1をヒートプレス(加熱した型か、型
押し後にシート1を加熱するなどして、シート1に熱を
加える)し、所定形状に成形する。また、機器6の被接
合面8を所定形状に成形するときに、型の中にあらかじ
めセラミックス層2を設けたシート1をセットしてお
き、シート1を所定の形状にすると同時に中間層5を接
合するアウトサート成形にて、プラスチック材料からな
る機器6の被接合面8と一体化する方法でもよい。この
方法では、プラスチック成形用の型の中にシート1を設
置した状態で射出成形し、シート1を機器6の任意の被
接合面8に接合するため、その表面形状は型に応じて任
意に設計可能であり、シート1および機器6の被接合面
8を容易に三次元形状にできる利点がある。また、部分
的に曲率を大きくした加工も可能であるため、シート1
の端部1A(図3参照)を略直角に折り曲げることも可
能になる。
【0043】図3は、機器6の内外面を形成する被接合
部材7の被接合面8に対応して、セラミックス層2付き
のシート1の端部1Aを略直角に折り曲げた状態の断面
図である。ここでは、シート1の端部1Aを折り曲げ状
態に加工し、また、端部1Aの折り曲げた内面側に至る
まで中間層5を設けている。これにより、本来折り曲げ
加工がなされていて、被接合面8に対して剥がれやすい
端部1Aに対する剥離を防止できる。
【0044】なお、本発明は、特に炊飯器のような内部
に加熱源たる鍋加熱手段14や蓋ヒータ23を備えた機器6
において、特に有効なものとなる。機器6の内部に加熱
源を有するものは、使用中に機器6の外郭などが膨張
し、使用を止めて冷えたときに収縮して、加熱源のない
ものより温度変化に起因する被接合部材7の膨張・収縮
が大きい。また、この膨張・収縮現象は、加熱源の位置
や機器6の内部形状などにより、機器6の外郭などに不
均一に発生する。このため、機器6の内外面にあるセラ
ミックス層2が剥離しやすい状況にあるからである。
【0045】以上のように、本実施例によれば、光触媒
反応を有するセラミックス層2を設けたシート部材たる
シート1を、接着性を有する中間層5を介在して、機器6
の外郭や、操作部,表示部を構成する操作パネル24など
の、機器6の内外面の任意の面すなわち被触媒面たる被
接合面8に備えている。このようにすれば、光触媒層で
あるセラミックス層2を形成する被接合面8の経時的な
寸法変化や、熱による膨張および冷却による収縮に起因
する温度的な寸法変化を、中間層5が効果的に吸収する
ので、セラミックス層2を設けたシート1への寸法変化
の影響を緩和して、セラミックス層2の剥離を抑制する
ことができる。その結果、経時的および温度的な寸法変
化が大きい被接合部材7からなる被接合面8に対して
も、剥離を抑制して、セラミックス層2を形成すること
が可能となり、光触媒を応用した商品の拡大を図ること
が可能となる。
【0046】ところで、室外での使用を前提としている
ものに、前記セラミックス層2を形成したものは、太陽
光により十分な紫外線強度が確保されており、光触媒作
用を活用するのにさほど問題は生じない。しかし、炊飯
器などの室内での使用を前提とする家庭用の機器6で
は、光触媒作用を活用するのに十分な紫外線強度を得る
ことが難しい。そこで、本実施例のような家庭用の機器
6においては、操作部,表示部を構成する操作パネル24
などに、セラミックス層2を設けたシート1を備えるの
が好ましい。使用者が操作したり視認する操作部や表示
部は、機器の正面に位置するので、蛍光灯などの照明光
がセラミックス層2に当たりやすくなり、室内の機器6
においても、セラミックス層2による光触媒作用を得る
ことが可能になる。
【0047】また、特に機器6の内部に加熱源である鍋
加熱手段14や蓋ヒータ23を備えたものでは、例えば炊飯
や保温などの加熱中に発生する熱による各部の膨張と、
加熱中止に伴なう冷えによる各部の収縮が著しくなる
が、中間層5を介在することで、被接合面8の膨張・収
縮をシート1に伝えにくくし、セラミックス層2の剥離
を防止できる。さらに、本実施例では、加熱に伴ない硬
化性を有する材質の中間層5を用いているので、使用中
の熱でシート1が被接合面8から剥離することはなく、
時間経過に伴なって接着強度が向上する。
【0048】機器6の被接合部材7が特にプラスチック
材料で形成される場合、プラスチックは射出成形などで
成形後の収縮があり、経時的な寸法変化が発生する。ま
た、プラスチックの場合は、金属などをロール加工した
ものに比べて、成形後の収縮に伴なうヒケや、成形時の
ウェルドなどの凹凸により、被接合面8の平坦度が悪
い。よって、シート1を被接合面8に接合すると、被接
合面8の凸部は接着性がよいのに対して、被接合面8の
凹部は接着性が悪くなり、全体として密着性が悪化汁。
また、シート1を接合した後に、被接合面8の凹凸が表
面に転写して現われ、外観性の悪化要因となる。
【0049】そこで、本実施例では、光触媒反応を有す
るセラミックス層2を設けたシート1を、接着性を有す
る中間層5を介在して、プラスチック材料で形成した機
器6の内外面の任意の被接合面8に備えている。これに
より、前述のように中間層5が被接合面8の経時的な寸
法変化をある程度吸収するとともに、多少の凹凸が被接
合面8に形成されていても、外力で変形する程度の硬さ
で粘りが有り、被接合面8の凹凸を吸収する程度の厚さ
に中間層5を形成すれば、シート1と被接合面8との密
着性を高め、必要な接着強度を確保することができる。
【0050】また、プラスチック材料からなる被接合部
材7は、低比重,低価格,耐熱性,着色性,耐薬品性,
耐衝撃性,粘り強さなどの諸特性により、ポリプロピレ
ンが選定されることが多い。しかし、ポリプロピレン
は、成形後の後収縮が大きく、また射出成形でのヒケや
ウェルドが発生しやすい材料である。さらに、接着性が
悪いことから、スプレー噴霧やハケ塗りなどで光触媒層
をコーティングしても容易に剥離する性質を有する。
【0051】しかし、本実施例では、後収縮が大きく、
ヒケやウェルドが発生しやすいポリプロピレンを選定し
た場合でも、中間層5の粘着性と厚さを調節して、最適
な材質の中間層5を選定することにより、例えばシート
状の操作パネル24を、中間層5に相当する両面テープ
で、ポリプロピレンからなる被接合部材7の被接合面8
に接合して使用することが可能になり、ポリプロピレン
の特長を活かしつつも、被接合面8に対する接着性を高
めることが可能になる。
【0052】また、中間層5の厚さを、5〜2000μm好
ましくは50〜700μm程度の薄膜とすれば、局部的な曲
面加工時に、シート1の延びに追従して中間層5も延び
るようになり、中間層5が厚すぎて延びが悪く途中で分
断してしまったり、シート1に皺が発生する問題を解決
でき、シート1と被接合面8との十分な密着性を確保で
きる。
【0053】なお、中間層5の厚さは任意に設定すれば
よいが、一般的に使用される150〜250μm程度のPET
(ポリエチレンテレフタレート)製のシート1を接合す
るに当たり、中間層5が厚すぎると、前述の中間層5の
分断やシート1の皺の問題があり、また薄すぎると、中
間層5をシート1に張り合わせるのが困難になる。よっ
て、上記の厚さを選定した。
【0054】近年は、意匠的に機器6の外郭などを三次
元形状にするデザインが多く、この三次元形状に対する
光触媒層のコーティングが課題となる。この場合、スプ
レー噴霧やハケ塗りなどでは、均一な光触媒層を形成す
ることが困難である。
【0055】そこで、本実施例では、表面に光触媒反応
を有するセラミックス層2を設けたシート1の裏面に、
両面が接着性を有する部材とした中間層5の片面を接着
し、機器6の被接合面8を所定の形状に形成するとき
に、中間層5の他方の接着面を機器6の被接合面8に接
合する製造方法を採用している。
【0056】この場合、予めセラミックス層2を設けた
シート1を、中間層5を介在して被接合面8に接合する
ので、接合前に光触媒作用を有するシート1を被接合面
8の三次元形状に合せて加工して、双方を接合すれば、
均一な厚さのセラミックス層2を被接合面8上に形成で
きる。また、三次元形状の被接合面8にシート1を接着
する場合は、光触媒層をコーティングしたシート1の裏
面に中間層5を設けて、これを予め被接合面8の三次元
形状に合せて加工し、被接合面8に接合する手順となる
が、シート1の三次元形状面と被接合面8の三次元形状
面が合致しないと、隙間が生じて密着性が低下し、接着
強度の低下を招くことになる。しかし、被接合面8を形
成する例えば操作パネル24などを射出成形などで所定の
形状に成形するときに、型の中にシート1をセットし、
中間層5の他方の接着面を被接合面8に接合するように
すれば、型の形状に応じた光触媒作用を有する任意の三
次元形状面が、隙間なく容易に形成される。また、射出
成形時に加わる圧力により、シート1全体が被接合面に
一定の圧力で押し付けられるので、この点でもシート1
と被接合面8との隙間の発生を防止でき、密着性の向上
が図られる。従来は、三次元形状の加工方法として、フ
ィルム転写,スプレー塗装,静電塗装,ハケ塗り,ディ
ップ塗布などが知られているが、いずれも密着性に優
れ、また均一な厚さに光触媒層をコーティングすること
が困難であり、家庭内の各種機器への応用がさほど広が
らない要因となっていたが、本実施例によれば、予めシ
ート1に光触媒反応を有するセラミックス層2をローラ
ー加工などで均一にコーティングし、所定の厚さを有
し、また延びのある中間層5をシート1に接合した後
に、このシート1を型にセットし、射出成形にて被接合
面8を有するプラスチック材料(被接合部材7)と一体
成形するので、光触媒作用を有する所望の三次元形状面
を確実に形成でき、密着性の心配なく光触媒層を三次元
形状面に応用することが可能になり、さらに光触媒を応
用した商品の拡大を図ることができる。
【0057】また、前記製造方法において、シート1の
端部1Aを折り曲げ状態に加工すれば、このシート1の
端部1Aが外面に露出せず、外観性を良好に維持できる
が、ここで中間層5を端部1Aの折り曲げた内面側にも
設けるようにすれば、端部1Aの剥れを防止できる。こ
れにより、端部1Aの剥れや外面への露出を防止して、
外観のよい機器6を提供できる。
【0058】本実施例では、光触媒反応を有するセラミ
ックス層2を設けたシート1を、接着性を有する中間層
5を介在して、三次元形状の機器6の内外面の任意の被
接合面8に備えている。この場合も、予めセラミックス
層2を設けたシート1を、中間層5を介在して被接合面
8に接合するので、接合前に光触媒作用を有するシート
1を被接合面8の三次元形状に合せて加工して、双方を
接合すれば、均一な厚さのセラミックス層2を被接合面
8上に形成できる。また、シート1の三次元形状面と被
接合面8の三次元形状面が合致しないと、隙間が生じて
密着性が低下し、接着強度の低下を招くことになるが、
本実施例における中間層5を厚めにすれば、面形状が合
わずに隙間となる部分も、中間層5により接着可能とな
り、この問題に起因する密着性の悪化を抑制できる。
【0059】また、中間層5が延ばしたときに変形する
材質であれば、シート1に中間層5を貼り合わせたもの
を、型で所定の三次元形状に成形加工したときに、シー
ト1の延びに追従せずに中間層5が切断してしまう問題
を一掃できる。また、被接合面8の三次元形状面にシー
ト1を押し当てて加圧すれば、シート1と被接合面8と
の隙間が狭い部分の中間層5は延び、シート1と被接合
面8との隙間が広い部分の中間層5は、その隙間を塞ぐ
ようになり、密着性の向上がさらに図られる。
【0060】本実施例では、光触媒反応を有するセラミ
ックス層2を設けたシート1は透光性を有し、セラミッ
クス層2を設けた光触媒面の反対側面に所定の印刷層4
を形成し、印刷層4の上に機器6の内外面の任意の被接
合面8に接合する中間層5を設けている。この場合、セ
ラミックス層2を設けたシート1は透光性を有するの
で、光触媒面の反対側の面に所定の色で印刷を施すと、
印刷内容がセラミックス層2側から見え、表面にセラミ
ックス層2を形成した状態で、各種の意匠の印刷が行な
える利点が有る。また、印刷した面の上に中間層5が設
けられているので、印刷層4の表面はシート1により、
また印刷層4の裏面は中間層5で保護され、印刷層4が
挟まれた状態となり、印刷の剥離や傷付きを防止でき
る。
【0061】また、中間層5を完全に透明にすると、中
間層5の存在確認が困難になる。よって、中間層5は多
少不透明性を有するか、着色したものを使用することに
なるが、セラミックス層2を設けた透明なシート1に直
接中間層5を設けると、表面に中間層5が視認でき、外
観性が極めて悪い。しかし、本実施例では、中間層5を
印刷層4の上側すなわち裏側にすることで、中間層5は
表側から見たときに印刷層4により隠蔽され、外観性の
向上が図られる。
【0062】なお、シート1を透明にする理由は、主に
機器6の例えば操作パネル24を構成する表示部に対し
て、表面側から表示が見えるようにした表示窓部を設け
るためにあるが、その他に、印刷により容易に好みの印
刷ができること、シート1の裏面に印刷するので、光触
媒反応により有機物である印刷が分解して消えてしまう
のを防止すること、さらに表面からの引っ掻き傷を防止
することなどもある。透明窓部を形成する際には、透明
窓部になる部分には印刷をしないで透明のままにしてお
けばよい。また、この透明窓部には中間層5を配置しな
いようにし、中間層5が表面側から見えることによる外
観性の悪化を防止する。これにより、透明窓部から内部
の視認性を確保することができる。つまり、印刷層4の
一部に印刷のない部分を形成し、中間層5を印刷のある
部分に設けることで、印刷のない部分には、内部の視認
性を確保できる透明窓部が形成される。また、この透明
窓部からは中間層5が見えないので、外観性の悪化を防
止できる。
【0063】なお、透明窓部の中間層5のない部分は、
機器6の表示部の数などに応じて複数設けてもよい。し
かし、透明窓部の裏側には、中間層5が設けられていな
いので、透明窓部がシート1の端部1Aに有ると、この
端部1Aが剥離しやすくなる。よって、透明窓部は端部
1Aに形成しないようにするのが好ましい。
【0064】本実施例では、光触媒反応を有するセラミ
ックス層2を設けたシート1を、接着性を有する中間層
5を介在して、シート1と異なる材質の機器6の内外面
の任意の被接合面8に備えている。この場合、特にセラ
ミックス層2を設けたシート1は、セラミックス層2の
密着性や透光性,耐熱性を考慮して、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)やポリカーボネート(PC)樹脂
で形成されるが、材料単価はポリプロピレンやABS樹
脂に比べて高価である。よって、ポリプロピレンやAB
S樹脂といった汎用のプラスチック材料からなる機器6
の被接合部材7の被接合面8に、材質の異なるセラミッ
クス層2付きのシート1を接合することで、経済性と密
着性を両立した光触媒層を形成できる。ここで、材質が
異なるプラスチックを接合すると、当然のことながら熱
膨張・熱収縮率が双方で相違することになるので、中間
層5の寸法差吸収作用を効果的に利用できる。また、プ
ラスチックに限らず、アルミニウムやステンレスなどの
金属面にセラミックス層2付きのシート1を接合する場
合も、同様に中間層5にて寸法変化の歪みを吸収するこ
とが可能になる。
【0065】中間層5の形成は、シート1の裏側に接着
剤をスプレーで噴霧するか、ハケ塗りやローラー塗りで
塗布するなど、接着溶液をコーティングする方法が一般
的である。しかし、この方法では、中間層5を厚くする
ことが困難で、厚くするには何回もコーティングを繰り
返す手間を必要とする。また、仕上がり厚さを均一に保
つことが困難で、中間層5の厚さにムラが大きくなる問
題点もある。そして、厚さにムラを生じると、中間層5
の厚い部分から先に被接合面8に当接し、薄い部分が接
着されにくくなって、接着強度が弱まる他、シート1の
表面が凹凸(中間層5の厚い部分が凸,薄い部分が凹)
になって、外観性の悪化を招く。
【0066】このような点に鑑み、本実施例では、中間
層5は両面が粘着性を有するシート状に形成され、光触
媒反応を有するセラミックス層2を設けたシート1に片
面側を接着するように構成している。これにより、予め
シート状の中間層5を所定の材厚に形成すれば、自在な
厚さの中間層5を一度の貼り付け行程で実現できる。ま
た、シート状であるから中間層5の材厚も均一にでき
る。したがって、このような中間層5を機器6の被接合
面8に接合すれば、シート1の表面が凹凸になることは
なく、密着性および外観性を良好に維持しつつ、セラミ
ックス層2付きのシート1を機器6の内外面に設けるこ
とができる。
【0067】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実施が可
能である。例えば、本実施例では炊飯器を例にして説明
したが、室内用のエアコン,ストーブ,電子レンジ,冷
蔵庫,ポット,テレビ,換気扇,コンロ,オーブントー
スター,各種のリモコン,窓サッシいった各種の機器
に、光触媒を容易に応用することが可能となる。
【0068】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の光触媒応用機器
は、光触媒反応を有するセラミックス層を設けたシート
部材を、接着性を有する中間層を介在して、機器の外郭や
操作部,表示部などの機器の内外面の任意の面に備えた
ものであり、経時的および温度的な寸法変化の大きい材
料からなる被光触媒面に対しても、剥離を抑制して光触
媒層を形成することができ、光触媒を応用した商品の拡
大を図ることができる。
【0069】本発明の請求項2記載の光触媒応用機器
は、光触媒反応を有するセラミックス層を設けたシート
部材を、接着性を有する中間層を介在して、前記シート
部材と異なる材質の機器の内外面の任意の面に備たもの
であり、経時的および温度的な寸法変化の大きい材料か
らなる被光触媒面に対しても、剥離を抑制して光触媒層
を形成することができ、光触媒を応用した商品の拡大を
図ることができる。また、経済性と密着性を両立した光
触媒層を形成できるとともに、中間層にて寸法変化の歪
みを吸収することが可能になる。
【0070】本発明の請求項3記載の光触媒応用機器
は、光触媒反応を有するセラミックス層を設けたシート
部材を、接着性を有する中間層を介在して、三次元形状の
機器の内外面の任意の面に備えたものであり、経時的お
よび温度的な寸法変化の大きい材料からなる被光触媒面
に対しても、剥離を抑制して光触媒層を形成することが
でき、光触媒を応用した商品の拡大を図ることができ
る。また、均一な厚さの光触媒層を被光触媒面上に形成
できるとともに、密着性の悪化を抑制できる。
【0071】本発明の請求項4記載の光触媒応用機器
は、光触媒反応を有するセラミックス層を設けたシート
部材を、接着性を有する中間層を介在して、プラスチッ
ク材料で形成した機器の内外面の任意の面に備えたもの
であり、経時的および温度的な寸法変化の大きい材料か
らなる被光触媒面に対しても、剥離を抑制して光触媒層
を形成することができ、光触媒を応用した商品の拡大を
図ることができる。また、シート部材と被光触媒面との
密着性を高め、必要な接着強度を確保することができ
る。
【0072】本発明の請求項5記載の光触媒応用機器
は、請求項4に加えて、前記プラスチック材料はポリプ
ロピレンであることを特徴とし、この場合はさらに、ポ
リプロピレンの特長を活かしつつも、被光触媒面に対す
る接着性を高めることが可能になる。
【0073】本発明の請求項6記載の光触媒応用機器
は、光触媒反応を有するセラミックス層を設けたシート
部材は透光性を有し、前記セラミックス層を設けた光触
媒面の反対側面に所定の印刷層を形成し、前記印刷層の
上に機器の内外面の任意の面に接合する中間層を設けた
ものであり、経時的および温度的な寸法変化の大きい材
料からなる被光触媒面に対しても、剥離を抑制して光触
媒層を形成することができ、光触媒を応用した商品の拡
大を図ることができる。また、表面にセラミックス層を
形成した状態で、各種の意匠の印刷が行なえるととも
に、印刷の剥離や傷付きを防止できる。さらに、中間層
は表側から見たときに印刷層により隠蔽され、外観性の
向上を図ることができる。
【0074】本発明の請求項7記載の光触媒応用機器
は、前記請求項6の構成に加えて、前記印刷層の一部に
印刷のない部分を形成し、前記中間層は印刷のある部分
に設けたものであり、この場合はさらに、印刷のない部
分を形成する透明窓部からの外観性の悪化を防止でき
る。
【0075】本発明の請求項8記載の光触媒応用機器
は、前記請求項1〜7のいずれか一つの構成に加えて、
前記機器は内部に加熱源を備えたものであり、この場合
はさらに、被光触媒面が膨張・収縮しやすい状況下であ
っても、光触媒層の剥離を防止できる。
【0076】本発明の請求項9記載の光触媒応用機器
は、前記請求項1〜8のいずれか一つの構成に加えて、
前記中間層は加熱に伴ない硬化性を有するものであるこ
とを特徴とし、この場合はさらに、使用中の熱でシート
部材が被光触媒面から剥離することを防止し、時間経過
に伴なって接着強度を向上できる。
【0077】本発明の請求項10記載の光触媒応用機器
は、前記請求項1〜9のいずれか一つの構成に加えて、
前記中間層の厚さが5〜2000μmであることを特徴と
し、この場合はさらに、シート部材と被光触媒面との十
分な密着性を確保できる。
【0078】本発明の請求項11記載の光触媒応用機器
は、前記請求項1〜10のいずれか一つの構成に加え
て、前記中間層は延ばしたときに変形する材質で形成さ
れるものであり、この場合はさらに、加工時において、
中間層が切断してしまう問題を一掃できるとともに、密
着性の向上をさらに図ることができる。
【0079】本発明の請求項12記載の光触媒応用機器
は、前記請求項1〜11のいずれか一つの構成に加え
て、前記中間層は両面が粘着性を有するシート状に形成
され、前記光触媒反応を有するセラミックス層を設けた
シート部材に片面側を接着したものであり、この場合は
さらに、密着性および外観性を良好に維持しつつ、光触
媒層付きのシート部材を機器の内外面に設けることがで
きる。
【0080】本発明の請求項13記載の光触媒応用機器
の製造方法は、表面に光触媒反応を有するセラミックス
層を設けたシート部材の裏面に、両面が接着性を有する
部材とした中間層の片面を接着し、機器の被光触媒面を
所定の形状に形成するときに、前記中間層の他方の接着
面を前記機器の被光触媒面に接合したものであり、経時
的および温度的な寸法変化の大きい材料からなる被光触
媒面に対しても、剥離を抑制して光触媒層を形成するこ
とができ、光触媒を応用した商品の拡大を図ることがで
きる。また、光触媒作用を有する所望の三次元形状面を
確実に形成でき、密着性の心配なく光触媒層を三次元形
状面に応用することが可能になり、さらに光触媒を応用
した商品の拡大を図ることができる。
【0081】本発明の請求項14記載の光触媒応用機器
の製造方法は、前記請求項13に加えて、前記シート部
材の端部を折り曲げ状態に加工し、前記中間層を前記端
部の折り曲げた内面側にも設けたことを特徴とし、この
場合はさらに、端部の剥れや外面への露出を防止して、
外観のよい機器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す要部の断面図である。
【図2】同上炊飯器の側面図である。
【図3】同上機器の被接合面に対応して、セラミックス
層付きのシートの端部を略直角に折り曲げた状態の要部
の断面図である。
【符号の説明】
1 シート(シート部材) 1A 端部 2 セラミックス層 4 印刷層 5 中間層 6 機器 8 被接合面(機器の内外面の任意の面) 14 鍋加熱手段(加熱源) 23 蓋ヒータ(加熱源)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光触媒反応を有するセラミックス層を設
    けたシート部材を、接着性を有する中間層を介在して、機
    器の外郭や操作部,表示部などの機器の内外面の任意の
    面に備えたことを特徴とする光触媒応用機器。
  2. 【請求項2】 光触媒反応を有するセラミックス層を設
    けたシート部材を、接着性を有する中間層を介在して、
    前記シート部材と異なる材質の機器の内外面の任意の面
    に備えたことを特徴とする光触媒応用機器。
  3. 【請求項3】 光触媒反応を有するセラミックス層を設
    けたシート部材を、接着性を有する中間層を介在して、三
    次元形状の機器の内外面の任意の面に備えたことを特徴
    とする光触媒応用機器。
  4. 【請求項4】 光触媒反応を有するセラミックス層を設
    けたシート部材を、接着性を有する中間層を介在して、
    プラスチック材料で形成した機器の内外面の任意の面に
    備えたことを特徴とする光触媒応用機器。
  5. 【請求項5】 前記プラスチック材料はポリプロピレン
    であることを特徴とする請求項4記載の光触媒応用機
    器。
  6. 【請求項6】 光触媒反応を有するセラミックス層を設
    けたシート部材は透光性を有し、前記セラミックス層を
    設けた光触媒面の反対側面に所定の印刷層を形成し、前
    記印刷層の上に機器の内外面の任意の面に接合する中間
    層を設けたことを特徴とする光触媒応用機器。
  7. 【請求項7】 前記印刷層の一部に印刷のない部分を形
    成し、前記中間層は印刷のある部分に設けたことを特徴
    とする請求項6記載の光触媒応用機器。
  8. 【請求項8】 前記機器は内部に加熱源を備えたもので
    あることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記
    載の光触媒応用機器。
  9. 【請求項9】 前記中間層は加熱に伴ない硬化性を有す
    るものであることを特徴とする請求項1〜8いずれか一
    つに記載の光触媒応用機器。
  10. 【請求項10】 前記中間層の厚さが5〜2000μmであ
    ることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載
    の光触媒応用機器。
  11. 【請求項11】 前記中間層は延ばしたときに変形する
    材質で形成されることを特徴とする請求項1〜10のい
    ずれか一つに記載の光触媒応用機器。
  12. 【請求項12】 前記中間層は両面が粘着性を有するシ
    ート状に形成され、前記光触媒反応を有するセラミック
    ス層を設けたシート部材に片面側を接着したものである
    ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載
    の光触媒応用機器。
  13. 【請求項13】 表面に光触媒反応を有するセラミック
    ス層を設けたシート部材の裏面に、両面が接着性を有す
    る部材とした中間層の片面を接着し、機器の被光触媒面
    を所定の形状に形成するときに、前記中間層の他方の接
    着面を前記機器の被光触媒面に接合することを特徴とす
    る光触媒応用機器の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記シート部材の端部を折り曲げ状態
    に加工し、前記中間層を前記端部の折り曲げた内面側に
    も設けたことを特徴とする請求項13記載の光触媒応用
    機器の製造方法。
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