JPH11350064A - 形状凍結性と耐衝撃特性に優れる高強度鋼板及びその製造方法 - Google Patents

形状凍結性と耐衝撃特性に優れる高強度鋼板及びその製造方法

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JPH11350064A
JPH11350064A JP15890298A JP15890298A JPH11350064A JP H11350064 A JPH11350064 A JP H11350064A JP 15890298 A JP15890298 A JP 15890298A JP 15890298 A JP15890298 A JP 15890298A JP H11350064 A JPH11350064 A JP H11350064A
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Yoshinobu Omiya
良信 大宮
Yukiaki Tamura
享昭 田村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレス加工性および衝撃エネルギー吸収特性
に優れ、しかもプレス加工時における形状凍結性に優れ
た高強度鋼板、その製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の高強度鋼板は、mass%で、C:
0.05〜0.25%、Si:2.0%以下、Mn:
1.0〜4.0%、P:0.100%以下、S:0.0
30%以下、Al:0.010〜0.150%およびF
eを主成分とし、鋼組織がフェライト+マルテンサイト
+1〜5%の残留オーステナイトの3相よりなり、降伏
比が0.50以下で、かつ焼付硬化量が50N/mm2
上とされたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は引張強度が440〜
980N/mm2 級の高強度鋼板に係り、特に降伏比が低
く、焼付硬化性(BH性)を有し、形状凍結性と耐衝撃
特性に優れる高強度鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車には衝突時の乗員保護の観
点からエアバッグなどの安全装置が装備されるようにな
ったが、ボディ構造においても衝突のエネルギーを吸収
できるような構造が採用されつつある。衝撃エネルギー
吸収特性に関して、素材の面からも盛んに研究開発が行
われ、自動車用鋼板では主として組織面からのアプロー
チが試みられている。
【0003】一方、二酸化炭素の排出抑制による地球環
境保護の観点から、自動車ボディの軽量化の要求は根強
く、鋼板素材の高強度化による薄肉化が現在も指向され
ている。
【0004】こうした状況から、例えば特開平8−17
6723号公報に開示されているように、自動車の構造
部材や補強部材を中心として、衝突時のエネルギー吸収
特性に優れた引張強度440〜980N/mm2 クラスの
高強度鋼板が開発されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記公報に開示の技術
は、鋼板の成分、組織を規定し、一定量のマルテンサイ
ト組織と、固溶Cを一定量以下に抑制したフェライト組
織からなる複合組織鋼板とすることで、耐衝撃特性を改
善したものである。
【0006】しかし、この発明は衝突のような高歪速度
下における耐衝撃特性やプレス成形性には優れているも
のの、プレス成形用鋼板を高強度化する際に問題となる
形状凍結性の問題、すなわちプレス成形後にスプリング
バックによって成形形状が変化してしまう問題に対し
て、十分な考慮が払われていない。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者らは、自動車の構
造部材用鋼板素材としての高強度鋼板の最適な組織を明
確にするため、種々の組織を有する薄鋼板について、プ
レス加工性としての延性および高歪み速度領域での衝撃
エネルギー吸収特性を検討した結果、鋼組織としてフェ
ライト+マルテンサイト+微量の残留オーステナイトの
3相よりなる鋼組織が伸び特性、衝撃エネルギー吸収特
性に優れていること、加えて広い強度レベルで適用可能
であることを知見した。
【0008】さらに、鋼板素材の高強度化を阻害する一
因となっているプレス加工後の形状凍結性を考えると、
比較的多量の残留オーステナイトを含むフェライト+ベ
イナイトの2相鋼板では降伏比が高くなり、また従来か
らあるフェライト+マルテンサイトの複合組織鋼板は他
の組織を有する鋼板と基本的に形状凍結性の程度に変わ
りはないが、本発明では同2相複合組織としながらもマ
ルテンサイトの硬度を調整することで、従来よりもさら
に低い降伏比を達成し、低い応力で塑性変形を進行させ
ることで形状凍結性を向上させることに成功した。
【0009】もっとも、鋼板の降伏比を低く設定した場
合、降伏応力が低くなるため、降伏応力が影響する問
題、特に部材の剛性確保の問題すなわち加工度の低い部
分において十分な加工硬化が生じず、その部分の剛性が
低下するという問題がある。発明者らはこの問題に対し
て、加工後の焼付塗装時の熱処理による強度上昇、すな
わち焼付硬化量を一定以上の水準に限定することで十分
補うことができることを見い出した。
【0010】本発明は上記検討、知見の基に、プレス加
工性、衝撃エネルギー吸収特性、形状凍結性という構造
部材が要求される諸特性を満足する高強度鋼板およびそ
の製造方法を完成したものである。すなわち、本発明の
高強度鋼板は、mass%で、C:0.05〜0.25%、
Si:2.0%以下、Mn:1.0〜4.0%、P :
0.100%以下、S :0.030%以下、Al:
0.010〜0.150%およびFeを主成分とし、鋼
組織がフェライト+マルテンサイト+1〜5%の残留オ
ーステナイトの3相よりなり、降伏比が0.50以下
で、かつ焼付硬化量が50N/mm2 以上とされたもので
ある。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。ま
ず、本発明の鋼板組織について説明する。本発明では鋼
板の組織をフェライト+マルテンサイト+微量の残留オ
ーステナイトの3相よりなる複合組織とする。フェライ
トは延性を向上させ、加工性を得るために必要であり、
一方高歪み速度での転移の移動は硬質なマルテンサイト
相によって妨げられると考えられ、ベイナイトなどの軟
質な変態相の組織強化鋼に比べてエネルギー吸収特性に
優れる。また、マルテンサイトはその硬度を調整するこ
とで、本発明の目指す低降伏比化達成に極めて有利な組
織である。一方、微量の残留オーステナイトは低降伏比
化にほとんど影響を及ぼさないだけでなく、変形を受け
た際のTRIP(変形誘起塑性)効果で延性の向上に寄
与する。残留オーステナイトの量は1〜5%が望まし
い。1%未満では延性向上作用が過少であり、一方5%
を超えると成分元素の多量添加によるコストの増大を招
き、またマルテンサイト量の減少により衝撃エネルギー
の吸収特性の劣化や強度の低下を招くようになる。な
お、主強化機構として組織強化以外の他の強化機溝(例
えば析出強化、固溶強化)を利用した鋼板では、延性に
代表される加工性が劣ったり、高々490N/mm2 程度
の強度レベルまでしか適用が困難である等の理由で本発
明の鋼板組織としては不適当である。
【0012】本発明鋼板の降伏比は0.50以下、望ま
しくは0.45以下とする。降伏比が0.50を超える
と、440〜980N/mm2 級の強度レベルの鋼板で
は、スプリングバックにより、プレス加工後の成形形状
が変化して形状凍結性に劣るようになるからである。
【0013】本発明鋼板の焼付硬化量(BH量)は50
N/mm2 以上、望ましくは80N/mm2 以上とする。5
0N/mm2 未満では、降伏比を0.50以下とした場
合、低加工度の部位の剛性が不足し、結局、構造部材の
全体としての剛性が確保できないようになるためであ
る。
【0014】次に本発明鋼板の鋼成分(単位mass%)の
限定理由について説明する。 C:0.05〜0.25% Cは鋼の強度に大きく作用し、マルテンサイトのような
低温変態生成物を得るために必須である。0.05%未
満では440N/mm2 級以上の高強度を得ることが困難
であるため、下限を0.05%とする。一方、0.25
%を越えて添加すると溶接性の低下を招くので、上限を
0.25%とする。
【0015】Si:2.0%以下 Siは延性を劣化させることなく容易に高強度化を行う
作用を有するが、2.0%を超えて多量に添加されると
化成処理性に悪影響を及ぼすため、2.0%以下に止め
る。
【0016】Mn:1.0〜4.0% Mnはオーステナイトを安定化する元素で、微量の残留
オーステナイトを組織中に生成させるのに不可欠であ
り、またオーステナイト中の固溶C量を変化させ、冷却
過程で生成するマルテンサイトのような低温変態生成物
の特性に大きな影響を及ぼし、マルテンサイトの生成の
ためにも必要である。加工性の非常に優れた高強度鋼板
としての特性を得るためには少なくとも1.0%の添加
が必要である。しかし、4.0%を超えると溶製が困難
になるばかりでなく、スポット溶接性に悪影響を及ぼ
し、強度低下を招くため、4.0%を上限とする。
【0017】P :0.100%以下 Pは耐食性の改善に有効であるが、P:0.100%超
では、加工性が劣化するようになる。このため、0.1
00%以下に止める。
【0018】S :0.030%以下 Sは不純物元素であり、伸びフランジ性を劣化させるの
で、その上限を0.030%とする。
【0019】Al:0.010〜0.150% Alは脱酸のために添加する。0.010%未満ではそ
の作用が過少であり、一方0.150%を超えると加工
性が劣化するようになる。このため、下限を0.010
%、上限を0.150%とする。
【0020】本発明の鋼板は、以上の基本成分およびF
eを主成分とするものである。主成分とは、不可避的不
純物の含有および上記基本成分の作用を損なうことな
く、むしろこれらの作用を向上させ、あるいは機械的、
化学的特性を改善することができる元素の含有を妨げな
い趣旨であり、例えば下記のCr、B、Mo、Ti、N
b、Cuのうちから1種以上の元素を含有することがで
きる。すなわち、下記(1) 〜(4) の成分とすることがで
きる。 (1) 基本成分にさらに下記Cr、Bの1種以上を含有す
るもの (2) 基本成分あるいは上記(1) の成分にさらに下記Mo
を含有するもの (3) 基本成分、上記(1) の成分あるいは上記(2) の成分
にさらに下記Ti、Nbの1種以上を含有するもの (4) 基本成分、上記(1) の成分、上記(2) の成分あるい
は上記(3) の成分にさらに下記Cuを含有するもの
【0021】Cr:2.0%以下、B:0.0030% Cr、Bはマルテンサイトの生成を促進する作用を有す
る。しかし、Cr:2.0%超、B:0.0030%超
では、フェライト量が過少になり、加工性が劣化するよ
うになる。
【0022】Mo:1.0%以下 Moは耐遅れ破壊牲に有効であるが、1.0%を超える
と加工性が劣化するようになる。
【0023】Ti,Nb:各々0.100%以下 Ti,Nbは鋼の析出強化に有効であり、ともに0.1
00%を超えると加工性および形状凍結性が劣化するよ
うになる。
【0024】Cu:1.0%以下 Cuは耐食性の改善に有効であるが、Cu:1.0%超
では、加工性が劣化するようになる。なお、Cuを添加
する場合は表面性状の改善のためNiを1.0%以下添
加することが好ましい。
【0025】次に製造方法について説明する。本発明鋼
板は前記成分組成を有する鋼を常法に従って転炉や電気
炉で溶製した後、下記の条件に従い、熱間圧延により、
あるいはさらに冷間圧延により製造することができる。
【0026】熱延鋼板の場合、スラブ加熱温度、仕上温
度、巻取温度は常法に従えばよいが、仕上圧延終了後、
巻取りまでの冷却過程において、熱延後の鋼板をフェラ
イト+オーステナイトの2相域からMs点以下の温度ま
で冷却してオーステナイトが1〜5%残留するようにオ
ーステナイトの大部分をマルテンサイト変態させた後、
100〜200℃の温度域で10sec 以上10min 以下
保持した後冷却する。また、冷延鋼板の場合は、冷延後
に再結晶焼鈍をした後、連続焼鈍炉において焼鈍後の鋼
板に対して上記温度保持処理を行えばよい。オーステナ
イトの一部をマルテンサイトとともに残留させるには、
成分を調整することが簡便である。すなわち、オーステ
ナイトの安定性を高めるC、Mn、Bの含有量を高める
ほど残留オーステナイト量が増加するようになり、これ
らの元素の含有量を調整することで所期の3相組織が得
られる。また、冷却速度に関しても速いほどオーステナ
イトが残留しやすくなる。
【0027】前記フェライト+オーステナイトの2相域
からMs点以下の温度までの冷却は、一般的には水焼き
入れによって行えばよいが、焼入性向上元素を多く含有
する場合は、必ずしも水焼き入れにより急冷する必要は
なく、20℃/sec 以上、望ましくは100℃/sec 以
上の冷却速度でMs点以下の温度まで冷却すればよい。
もっとも、この場合は成分コストの増大が避けられない
ので、鋼成分としてはできる限り低成分とし、水焼き入
れを行うのがコスト面では有利であり、生産効率もよ
い。
【0028】マルテンサイト変態が完了した後、100
〜200℃、好ましくは100〜150℃の温度域で1
0sec 以上保持することにより、組織をフェライト+マ
ルテンサイト+微量の残留オーステナイトの3相としつ
つ、鋼中の固溶C量、マルテンサイト硬度が調整され、
これによって優れた加工性が得られ、また所定の降伏
比、焼付硬化量が得られる。すなわち、かかる熱処理を
行わない場合、あるいは100℃未満での保持、あるい
は100〜200℃で保持しても保持時間が10sec 未
満では、炭化物の析出がほとんど起こらず、鋼板の加工
性が著しく劣化する。一方、200℃超の温度での保
持、あるいは100〜200℃の温度下でも10min 以
上で保持すると、残留オーステナイトが分解して加工性
が劣化する。また、炭化物の析出が過度に生じて、鋼中
の固溶Cが過少となり、必要な焼付硬化量の確保が困難
になる。また、マルテンサイトも過度に軟化され、降伏
比が上昇するようになる。さらに、強度が高い場合には
耐遅れ破壊特性に対しても悪影響が及ぶようになる。1
00〜200℃の温度域での保持は、例えば水焼き入れ
を行った場合のように、100℃未満の温度に冷却して
マルテンサイト変態を完了させた場合は再加熱して当該
温度域まで昇温する必要があるが、100℃超の温度で
マルテンサイト変態を完了させた場合は再加熱すること
なく、その後の冷却過程において当該温度保持処理を行
えばよい。
【0029】なお、冷延鋼板の場合、焼鈍以降に必要に
応じて調質圧延などを行ってもよいが、過度の歪を付加
すると、降伏比の上昇を招来するので、所定の降伏比を
超えないように注意することが必要である。
【0030】本発明鋼板の製造方法は熱延鋼板、冷延鋼
板の製造のみならず、溶融亜鉛めっき鋼板や合金化溶融
亜鉛めっき鋼板の製造にも適用することができる。溶融
亜鉛めっき鋼板の場合は亜鉛浴への浸漬以後の冷却過程
で溶融亜鉛めっきされた鋼板に対して上記温度保持処理
を行えばよく、また合金化溶融亜鉛めっき鋼板の場合は
合金化処理後の冷却過程でめっき処理された鋼板に対し
て同様の温度保持処理を行えばよい。
【0031】
【実施例】表1に示す化学成分の鋼を溶製し、スラブと
した。このスラブを常法にて熱間圧延し、その後さらに
冷間圧延し、板厚1.2mmの冷延鋼板を得て、連続焼鈍
ラインにて表2の条件で連続焼鈍を行い、種々の590
N/mm2 級の鋼板を得た。得られた鋼板のミクロ組織を
顕微鏡観察するとともに残留オーステナイト量をX線測
定により求めた。また、圧延方向に沿って試験片を採取
し、引張試験により機械的性質を調べた。これらの結果
を表2に併せて示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】また、形状凍結性を調べるため、得られた
鋼板より圧延方向に幅40mmの鋼帯を採取し、図1に示
すように、ハット形の絞り曲げ試験部材(寸法単位mm)
をプレス成形し、離型後、縦壁部に生じた反りの曲率半
径ρを測定した。
【0035】また、動的エネルギー吸収特性を調べるた
め、図2に示す衝撃圧壊試験部材(寸法単位mm)を製作
し、動的(衝撃)吸収エネルギーを測定した。前記試験
部材は、横断面がハット形の本体21を曲げ加工により
製作後、開口部に同材質の平板22を付設し、本体21
のフランジ部において50mmピッチでスポット溶接を行
うとともに側縁をTIG溶接し、さらに軸方向の両端に
端板23,23をTIG溶接したものである。この試験
部材を用いて、衝突時の速度が50km/hrとなるように
200kgの落錘を部材軸方向に落下させ、変形量が15
0mmまでの吸収エネルギーを動的吸収エネルギーとして
測定した。一方、静的吸収エネルギーを調べるため、前
記試験部材を引張試験機によって1.0mm/sec の速度
で圧縮し、上記の場合と同様に150mmまでの吸収エネ
ルギーを静的吸収エネルギーとして求めた。
【0036】また、鋼板より圧延方向に沿って試験片を
採取し、この試験片に2%の引張歪を付与した後、焼付
処理(処理条件:170℃×20min 保持)を施して焼
付硬化量(BH量)を調べた。また、軽加工を施した場
合の構造体としての剛性面での問題の有無を調べるた
め、前記試験片に2%の引張歪を付与し、焼付処理(処
理条件:170℃×20min 保持)後の降伏応力そのも
のを測定し、この値によって評価した。これらの試験結
果を表3に併せて示す。
【0037】
【表3】
【0038】表2および表3より、ミクロ組織、特性
値、成分が本発明範囲内の発明例(試料No. 1,2,
4,8)は、30%以上の高い伸び(El)特性と0.
50未満の低降伏比(YR)を実現しており、形状凍結
性、衝撃エネルギー吸収特性ともに、本発明条件のいず
れかを満足していない比較例に比べて優れた特性を有し
ていることがわかる。また、焼付硬化量も十分高く、軽
加工後の焼付処理によって十分な降伏強度が得られてお
り、構造部材用鋼板として剛性面でも何ら問題がないこ
とがわかる。
【0039】
【発明の効果】本発明の高強度鋼板によれば、所定の成
分、微量の残留オーステナイトを有するフェライト、マ
ルテンサイトの3相組織とするとともに降伏比を0.5
0以下の格段に低い値に規定したので、引張強度が44
0〜980N/mm2 級の高強度を実現しつつ、延性に優
れてプレス加工性が良好であり、衝突時の高歪み速度下
における優れた衝撃エネルギー吸収特性とプレス加工時
における優れた形状凍結性を兼備することができる。さ
らに、焼付硬化量を50にN/mm2 以上と規定したの
で、低歪み速度域でのプレス加工に対しても加工部位の
剛性を確保することができる。また、本発明の製造方法
によれば、鋼板の種類を問わず、形状凍結性と耐衝撃特
性、さらには軽加工部位において優れた剛性を有する、
引張強度が440〜980N/mm2 級の高強度鋼板が容
易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】形状凍結性の試験要領を示す説明図である。
【図2】実施例で使用した衝撃圧壊試験部材の斜視図を
示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 mass%で、C :0.05〜0.25
    %、Si:2.0%以下、Mn:1.0〜4.0%、P
    :0.100%以下、S :0.030%以下、A
    l:0.010〜0.150%およびFeを主成分と
    し、鋼組織がフェライト+マルテンサイト+1〜5%の
    残留オーステナイトの3相よりなり、降伏比が0.50
    以下で、かつ焼付硬化量が50N/mm2 以上である形状
    凍結性と耐衝撃特性に優れる高強度鋼板。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の成分のほか、さらにC
    r:2.0%以下、B :0.0030%以下の元素の
    うち、1種以上を含む請求項1に記載した形状凍結性と
    耐衝撃特性に優れる高強度鋼板。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の成分のほか、さ
    らにMo:1.0%以下を含有する請求項1又は2に記
    載した形状凍結性と耐衝撃特性に優れる高強度鋼板。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の成
    分を有する鋼板をフェライト+オーステナイトの2相域
    からMs点以下の温度まで冷却してオーステナイトが1
    〜5%残留するようにオーステナイトの大部分をマルテ
    ンサイト変態させた後、100〜200℃の温度域で1
    0sec 以上10min 以下保持した後、冷却する形状凍結
    性と耐衝撃特性に優れる高強度鋼板の製造方法。
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