JPH11351775A - 蓄熱装置 - Google Patents
蓄熱装置Info
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- JPH11351775A JPH11351775A JP10163517A JP16351798A JPH11351775A JP H11351775 A JPH11351775 A JP H11351775A JP 10163517 A JP10163517 A JP 10163517A JP 16351798 A JP16351798 A JP 16351798A JP H11351775 A JPH11351775 A JP H11351775A
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Abstract
も容易な蓄熱装置を提供する。 【解決手段】蓄熱槽3やポンプ43等からなる流通系内
に臭化テトラn−ブチルアンモニウム等、融解温度が4
ないし25°Cの水和物を生成するゲスト化合物の水溶
液Sを充填し、冷媒の水を蒸発させるとともにこの蒸気
を吸収剤の溶液で吸収し、また希釈された吸収剤の溶液
を熱源で加熱して濃縮するサイクルの吸収式冷凍装置1
を設け、この冷凍装置1からの冷水により熱交換器4で
上記の水溶液Sを冷却して粒子状の水和物を含んだ水和
物スラリーを生成する。
Description
的に蓄熱する装置に関する。さらに特定すれば、本発明
は冷凍装置の冷却温度範囲と水和物の形成される温度範
囲とを最適の組み合わせとし、効率的に蓄熱する装置に
関する。
る各種の蓄熱装置が開発されている。このような蓄熱装
置を使用することにより、たとえば深夜電力、または工
場の排熱等、供給が不連続なエネルギを利用して蓄熱を
しておき、蓄熱した冷熱を空調設備に利用することによ
り、エネルギをより有効に利用することができる。
用した蓄熱装置がある。このものは、深夜電力等によ
り、夜間に氷を製造しておき、昼間にこの氷に蓄熱され
た冷熱を空調設備に利用するものがある。このものは、
水の顕熱を利用する場合と比較すると、氷の潜熱により
大量の冷熱を蓄熱できる。
のような問題があった。まず第1は、製造される氷は固
体であるため、その貯蔵や輸送等の取扱が困難である。
このため、たとえば貯蔵した氷をそのまま空調設備の熱
交換器等に供給することは不可能であり、貯蔵した氷と
ブラインとを熱交換し、このブラインを空調設備に供給
する等の手段を講じる必要があり、設備が複雑でコスト
が高くなる。また、生成する氷を粒子状として、これを
水と混和してスラリーを形成し、このスラリーを搬送す
る方式も考えられている。しかし、このようなものは、
粒子状の氷の融解温度と、水の凝固温度が共に0°Cで
あり、このスラリーを安定した一定の性状に維持するこ
とが困難であり、また流動性も低いため、やはりその取
扱が困難である。
は、少なくとも0°C以下の温度が必要であるため、こ
の氷を製造する冷凍装置の冷媒の凝固温度が少なくとも
0°C以下でなければならない。このため、この冷凍装
置の形式としては、フロン等の冷媒を圧縮、凝縮して蒸
発させる圧縮式の冷凍装置に限定されてしまう。このよ
うな圧縮式の冷凍装置は、圧縮器を駆動するモータ、タ
ービン等の動力源を必要とするため、使用するエネルギ
の形態が電力、またはタービンを駆動するに十分な高温
の蒸気等に制限される。したがって、この氷による蓄熱
装置に使用できるエネルギとしては、実際には深夜電力
等に制限され、温度の低い排熱等を利用することはでき
ない。
凍装置の効率が比較的低くならざるを得ないことであ
る。すなわち冷凍装置では、その作動に必要な投入エネ
ルギ量と生成される冷熱の熱量との比は、吸熱部と放熱
部との温度差に対応し、この温度差が小さくなる程投入
エネルギ量に対する生成される冷熱の熱量は大きくな
る。上記のように、氷を製造するには、吸熱部の温度が
少なくとも0°C以下でなければならず、また放熱部で
熱交換される媒体は実際には大気または冷水であるた
め、その温度も20°C程度でほぼ一定である。したが
って、この吸熱部と放熱部との温度差が比較的大きくな
り、この冷凍装置の効率向上には限界がある。一方で、
空調設備等で使用される冷熱源の温度としては、10°
Cないし15°C程度で十分であり、この点でもエネル
ギの利用効率に無駄があった。
基づいてなされたもので、工場等からの排熱等、比較的
低温の排熱を利用することができ、また効率が高く、か
つ取扱が容易な蓄熱装置を提供するものである。
は、冷媒の水を蒸発させるとともにこの水蒸気を吸収剤
を含んだ吸収溶液で吸収し、またこの吸収溶液を熱源か
らの熱により加熱して水を蒸発させて濃縮する冷凍サイ
クルの吸収式冷凍装置と、ゲスト化合物として、テトラ
n−ブチルアンモニウム塩、テトラiso−アミルアン
モニウム塩、テトラiso−ブチルフォスフォニウム
塩、トリiso−アミルサルフォニウム塩のうちの少な
くとも一つの化合物を含む水溶液を流通させる水溶液流
通系と、上記の水溶液を上記の吸収式冷凍装置により冷
却して上記のゲスト化合物の水和物の粒子を生成してこ
の粒子と水溶液のスラリーを生成する熱交換器とを具備
したことを特徴とするものである。
を冷却すると、水分子の籠状の構造すなわちホスト構造
の中にゲスト化合物の分子が入り込み、氷と類似した外
観と性状の包接水和物が形成される。このような水和物
は、単位重量当たりの大きな潜熱を有しており、小形の
蓄熱装置で大きな冷熱蓄熱能力を有する。
解温度が4°Cないし25°Cの温度範囲であるため、
冷凍装置の吸熱部と放熱部の温度差が小さくなり、効率
が向上する。さらに、この冷凍装置の吸熱部の温度は0
°C以上ですむので、冷媒として水を使用した吸収式の
冷凍装置を使用することができる。この吸収式の冷凍装
置は低温の蒸気等の比較的低温の排熱をエネルギ源とし
て利用できるので、工場の排熱等を有効に利用して蓄熱
することができる。
は0°C以上であるから、周囲の水溶液は凝固せず、水
和物の粒子が生成され、この水和物粒子と水溶液のスラ
リーが形成される。このような水和物スラリーは、上記
のように大きな蓄熱量を有しているとともに、流動性が
高く、貯蔵が容易で、また配管等を介してポンプ等によ
り容易に移送することができる。また、冷水等を使用す
る既存の空調設備にそのまま、または小改修を施してこ
のスラリーを直接供給することも可能であり、設備のコ
ストを低減することができる。
熱交換器は、前記の吸収式冷凍装置の冷媒の水と熱交換
した熱媒体と前記の水溶液とを熱交換するものである。
したがって、この水溶液を冷却して水和物の粒子を生成
する熱交換器の構造の自由度が大きく、望ましい性状の
水和物スラリーを生成するのに最適な構造とすることが
可能である。
熱交換器は、前記の吸収式冷凍装置の冷媒の水と前記の
水溶液とを直接的に熱交換するものである。したがっ
て、構造が簡単であり、また装置を小形化することも容
易である。
水溶液流通系には、前記の熱交換器で冷却されて生成さ
れた水和物の粒子を含む水和物スラリーを貯蔵する蓄熱
槽が設けられているものである。したがって、この蓄熱
槽内に大量の水和物スラリーを貯蔵でき、蓄熱量を大き
くすることができる。
および装置の実施形態を説明する。図1ないし図3には
本発明の第1の実施形態の装置の概略を示す。このもの
は、空調設備等の冷熱源として水和物のスラリーを製造
する蓄熱装置である。もちろん、本発明はこのような用
途のものに限定されず、その他の用途の冷熱源として使
用されるものでも良い。
収式冷凍装置1が用られており、この吸収式冷凍装置1
により冷却媒体すなわち4°C程度の冷水が供給され
る。なお、2はこの吸収式冷凍装置1のための冷却塔で
ある。
れに水和物の粒子が混合した水和物スラリーSを貯蔵す
る蓄熱槽である。この蓄熱槽3内の水溶液は熱交換器4
に送られて上記の吸収式冷凍装置からの冷水と熱交換さ
れて冷却され、水和物の粒子を生成し、この粒子を含ん
だスラリーは上記の蓄熱槽3に戻され、貯蔵される。そ
して、この蓄熱槽3内の水和物スラリーは、空調設備等
の熱負荷側に送られ、冷熱源として使用される。
記の吸収式冷凍装置1には、蒸発器10が備えられ、こ
の蒸発器10内では、ノズル13から冷媒としての水が
散布されて蒸発し、低温雰囲気となる。この蒸発器10
内には伝熱管12等の熱交換要素が収容され、この伝熱
管12と前述の熱交換器4との間にはポンプ11を介し
て水が循環されており、たとえば熱交換器4からの約1
2°Cの水を約4°Cに冷却して熱交換器4に戻す。
管14を介して吸収器15に送られる。この吸収器15
内には、吸収剤としてたとえば臭化リチウムを溶解した
吸収溶液が収容され、またこの吸収溶液はノズル16か
ら散布される。そして、上記の蒸発器10からの水蒸気
は、この吸収溶液に吸収される。
とにより希釈された吸収溶液は、ポンプ17によって第
1発生器18に送られる。この第1発生器18内には熱
交換要素20が設けられ、この熱交換要素20には、工
場の排熱等の比較的低温の熱源で発生された比較的低温
の蒸気等が供給され、上記の希釈された吸収溶液を加熱
し、水を蒸発させてこの吸収溶液を濃縮する。そして、
この濃縮された吸収溶液は、配管21を介して第2発生
器22に送られる。
から蒸発した水蒸気は、上記の第2発生器22内の熱交
換要素23に送られ、この第2発生器22内の吸収溶液
を加熱して水を蒸発させてさらに濃縮する。そして、こ
のようにして2段階で濃縮されて水蒸気の吸収能力が回
復した吸収溶液は、配管24を介して前記の吸収器15
内のノズル16に供給され、蒸発器10からの水蒸気を
再び吸収する。
生器22内で発生した水蒸気は、凝縮器26に送られ
る。この凝縮器26内には熱交換要素28が設けられ、
この熱交換要素28には前記の冷却塔2からの冷却水が
ポンプ27により供給される。そして、上記の水蒸気
は、この熱交換要素28により冷却されて凝縮して水に
戻り、この水はポンプ32により蒸発器10のノズル1
3に送られて散布され、蒸発して低温となる。なお、前
記の冷却塔2からの冷却水は配管29を介して吸収器1
5内の熱交換要素31に送られ、吸収溶液を冷却してそ
の水蒸気吸収能力を向上させる。
路で冷媒の水および吸収溶液が循環し、冷水を供給す
る。このような吸収式冷凍装置は比較的低温の熱源から
の熱を利用することが可能であり、工場の排熱等を有効
に利用することができる。また、このような吸収式冷凍
装置は、一般的には冷却温度がたとえば3°Cから15
°Cの範囲であるが、吸収剤の種類を適宜選択すること
により、この温度範囲以上の冷却能力を有することがで
き、また冷媒の水に不凍液等を混入することにより、0
°C以下の温度まで冷却することも可能である。
熱交換器4の構成を説明する。この実施形態では、この
水和物を形成するゲスト化合物として臭化テトラn−ブ
チルアンモニウム(以下TBABと略称する)を使用し
たものである。このTBABの水和物の融点は11.8
°Cであり、よってこのTBABの水溶液Sは、上記の
11.8°C以下に冷却すると水和物が生成される。な
お、このTBABの水和物の融解熱は40ないし50K
cal/Kgであり、この潜熱によって大きな蓄熱能力
を発揮する。
は限定されず、テトラn−ブチルアンモニウム塩、テト
ラiso−アミルアンモニウム塩、テトラiso−ブチ
ルフォスフォニウム塩、トリiso−アミルサルフォニ
ウム塩等の包接水和物生成物質の各種の化合物を使用す
ることができる。これらのゲスト化合物の水和物は、そ
の融点が約5°Cないし25°Cの範囲にあり、上述の
ような吸収式冷凍装置1の冷却温度範囲と対応してお
り、このような吸収式冷凍装置と組み合わせて使用する
のに適している。
るための熱交換器4の構成を概略的に示す。図中の40
は冷却槽であって、この冷却槽40内には配管41を介
して前記の蓄熱槽3内のTBABの水溶液Sが供給さ
れ、またこの水溶液と生成された水和物粒子とのスラリ
ーはこの冷却槽40の底部から配管42を介して前記の
蓄熱槽3に戻される。
は大気に連通した開放形の容器であって、その内部は大
気圧に維持され、また流通される水溶液Sはその自由表
面で空気と接触している。
の他の形式の熱交換手段すなわち熱交換要素50が設け
られている。この熱交換要素50には、配管44,45
を介して前記の吸収式冷凍機1で生成された冷却媒体す
なわち冷水が循環され、周囲の水溶液を冷却する。ま
た、この冷却槽40には、ポンプ51および配管52等
からなる流通機構が設けられ、内部の水溶液Sを上記の
熱交換要素50通過して循環流通させる。
温度検出器51、溶存ガス濃度検出器52、およびゲス
ト化合物の濃度検出器53が設けられている。なお、こ
の実施形態では、上記の溶存ガス濃度検出器52は、溶
存酸素濃度検出器が使用され、水溶液中の溶存酸素の濃
度を検出し、この検出値からこの水溶液中の溶存空気の
濃度を測定するように構成されている。
出機構56が設けられている。この空気噴出機構56
は、空気ノズル57、ポンプ59等を備え、冷却槽40
内の水溶液中に空気を噴出するものである。
度検出器52およびゲスト化合物濃度検出器53からの
信号は、制御装置54に送られる。この制御装置54で
は、これらの検出器からの信号やその他のプロセス信号
に対応して、装置全体の制御をなす。たとえば、この制
御装置54は溶存空気濃度を監視し、この濃度を上記の
範囲に維持し、また温度検出器51からの信号により、
水和物の生成温度を算出し、これに対応して冷凍装置か
らの冷却媒体の温度を制御する。
造方法を説明する。まず、この水和物スラリーの製造に
先だって、この装置内の水溶液Sのゲスト化合物の濃
度、および溶存ガスすなわち溶存空気濃度を所定の範囲
に調整する。この溶存空気濃度の調整は、通常は十分に
空気に接触させてその飽和濃度まで溶存空気を含んだ水
を装置内に充填することにより設定することができる。
びこの装置全体を作動させる。そして、水溶液Sは、熱
交換要素50を通過する際に冷却され、TBABの水和
物の粒子を形成する。この場合に、上記の温度検出器5
1や溶存ガス濃度検出器52等により、この水溶液Sが
熱交換要素50により冷却されて水和物の粒子を形成す
る温度、たとえば7〜8°Cの温度において、その溶存
空気の濃度が飽和濃度の90%以上となるように維持す
る。
成されるTBABの水和物の粒子の表面が薄いガス膜す
なわち空気の膜で覆われる。このような水和物粒子の表
面にガス膜が形成される過程は、分子的なレベルでは明
らかではないが、概略以下のような過程で形成されるも
のである。
水分子n個からなるホスト構造の中に抱合されて形成さ
れ、通常このホスト構造は水分子6個から構成されると
仮定すると、水分子6、ゲスト化合物分子1の割合の水
溶液を調製した場合には、これを冷却してゆくと、水溶
液と水和物の混合物の温度は一定でかつ水溶液のゲスト
化合物の濃度の一定の状態で水和物が生成される。この
ような場合の温度を調和温度と称している。
より薄い場合、たとえば水分子12に対してゲスト化合
物分子1の割合の水溶液を調製した場合には、上記のよ
うに水分子6、ゲスト化合物分子1の割合で水和物が形
成されてゆくので、水和物が生成される従って水溶液の
濃度が薄くなり、水和物の生成量が増加するに従って水
溶液の濃度および水和物の生成温度が低下してゆく。
合物の濃度が上記のいずれの場合でも、すなわち水分子
6に対してゲスト化合物の分子1の割合の調和温度を生
じる濃度の場合、またはこれ以下の濃度の場合のいずれ
についても、生成された水和物粒子の表面にはガス膜が
形成された。その理由は以下のように考えられる。
上記の調和温度を生じるような濃度の場合であっても、
この水溶液が熱交換要素と接触する局部的な部分では、
まずこの水溶液がTBAB水和物の融点以下の温度まで
過冷却され、ついでこの水溶液中に存在する微粒子、そ
の他の核を中心として水和物が生成され、これが水和物
の粒子となる。この場合に、過冷却すなわち温度の低い
水溶液中には、より多くのガスが溶存可能となる。次
に、水和物が生成されると、その凝固熱が放出されるの
で、周囲の温度が局部的に上昇する。これによって、周
囲の水溶液中の溶存ガスが分離され、和物の粒子の表面
に吸着されてガス膜を形成する。
り相違するが、水和物粒子の表面に実際のガスの膜が形
成される場合の他に、ガスが水和物の一部を構成した
り、またはガスの一部が水和物の構造の中に取り込まれ
る場合も考えられる。
のホスト構造の中に入り込む際に、この水の中の溶存ガ
スの分子が周囲の水溶液中に排除される。この場合に、
周囲の水溶液は上記のように局部的に温度が上昇してい
るので、溶存可能な飽和濃度が低下しており、さらに水
和物の生成により水溶液の量が減少しているので、この
ように排除されたガスも周囲の水溶液から分離される。
水和物の粒子の表面にただちに吸着され、以後はこの粒
子の表面に安定して吸着保持され、この水和物の粒子表
面が薄いガス膜で覆われる。
が形成されることにより、これら水和物粒子が直接接触
することが防止されるので、これら水和物粒子同志が結
合して凝縮することが防止される。また、このガス膜
は、水和物粒子の間の摩擦を減少し、この水和物粒子と
水溶液との混合物のスラリーの流動性を高め、このスラ
リーをポンプ等により配管内を移送する際に、その圧力
損失が小さくなる。さらに、このガス膜は、水和物粒子
と周囲の水溶液との間の熱伝達を少なくするので、この
スラリーの見掛け上の熱伝達率が小さくなる。このた
め、このようなスラリーを貯蔵したり移送したりする際
の熱損失が小さくなる。
溶液の溶存ガスの濃度を制御する必要がある。この溶存
ガスの濃度が低すぎる場合には、上記の過程でガスが分
離されないか、または分離されるガスの量が少なく、水
和物の粒子の表面が十分にガス膜で覆われなくなる。一
般に、このような装置においては、装置を構成する鋼板
等の腐食を防止するために、上記のような水溶液は十分
に脱気され、溶存酸素濃度を低くするのが一般的である
が、上記のような水和物粒子の表面にガス膜を形成する
ためには、このような脱気は好ましくない。
った結果、水和物粒子の表面に上述したような作用を期
待し得る程度の厚さのガス膜を形成するには、水溶液の
溶存ガスの濃度が、この水和物が形成される温度におけ
る飽和濃度の約90%以上であることが判明した。な
お、この実験は、溶存ガスが空気すなわち窒素と酸素の
混合ガス、窒素および二酸化炭素の場合について行った
が、これらのガスの種類の相違における条件に特に差は
なかった。
ガスの濃度が飽和濃度を越えると、そのガスが遊離して
放出されるので、一般にはこの水溶液の溶存ガス濃度は
その飽和濃度を越えることはない。そして、上記の空
気、窒素、二酸化炭素について、飽和溶存ガス濃度で試
験をおこなったが、いずれも飽和濃度においても上記の
水和物粒子の表面に十分な厚さのガス膜が形成され、か
つ遊離ガスの気泡の発生等もなかった。
の容器であり、内部で水溶液Sの自由表面が常に空気に
接触している。したがって、最初にこの装置内に十分に
空気に接触させて飽和濃度近くまで飽和空気濃度を高め
た水溶液Sを充填し、またこの水溶液Sの自由表面を十
分に広くしておくことにより、この水溶液の溶存空気濃
度はほぼ飽和濃度近くに自動的に維持され、上記の下限
である90%以下まで低下することはない。
プ51により、内部の水溶液が熱交換要素50の周囲を
流通するように循環されているので、この冷却槽40内
の水溶液の溶存空気濃度や温度が均一に維持され、前記
のような制御が容易かつ正確となる。
6によりこの冷却槽40の底部から水溶液S中に空気を
噴出しているので、その気泡の上昇により内部が撹拌さ
れ、水和物粒子の沈殿や凝集をより確実に防止できる。
なお、この噴出される空気により、この水溶液の溶存空
気の濃度を高めることができるので、この空気噴出機構
56は上記のような撹拌作用と同時に、水溶液の溶存空
気濃度を確実に飽和濃度近傍に維持しておく作用を兼用
することができる。
するため、また取扱を容易にするために、冷却槽40を
開放形の容器として水溶液の自由表面を空気と接触さ
せ、その溶存空気濃度を飽和濃度近くに維持するように
構成したが、この水溶液やスラリーの流通系統を密閉形
にすることも可能であり、また内部を大気圧と相違する
圧力とすることも可能である。この場合においても、内
部に水溶液の自由表面を形成しておけば、溶存空気濃度
を飽和濃度近くに維持することも可能であり、もちろん
空気の吹き込み、減圧による脱気など、溶存空気濃度を
制御する機構を付加することも可能である。
たは二酸化炭素を使用することもできる。このようなガ
スを使用することにより、装置の内壁の腐食を低減する
ことができ、かつ水和物粒子の表面のガス膜の形成の作
用には影響はない。
は、前記のように調和温度を生じるような濃度としてお
けば、水和物の生成によっても水溶液の濃度が変化する
ことはなく、この水溶液の濃度制御は特に必要はない。
また、水溶液の濃度がこれより低い場合でも、水和物の
生成量が増大するにしたがって水溶液の濃度が低下し、
水和物の生成温度が低下してゆくので、この水溶液の冷
却温度を制御することにより、水和物の生成量を制御す
ることができ、この水溶液の濃度制御は特に必要はな
い。
ーを効率的に製造することができる。したがって、工場
等の排熱を利用して、この水和物スラリーを蓄熱槽3に
貯蔵しておき、これを空調設備等に供給することがで
き、排熱の供給の変動と空調設備の負荷の変動の不整合
を解消し、エネルギをより有効に利用できる。
することがなく、また高い流動性を有し、かつ見掛け上
の熱伝導率も低いので、その貯蔵、移送が容易である。
また、その高い流動性を生かして、既存の冷水を使用す
る空調設備にそのまま、または小改造を施して供給可能
であり、設備のコストを低下させることができる。
を空調設備等に供給する場合には、図3に示すような水
和物粒子の表面のガス膜の除去装置を付加することがで
きる。この水和物粒子の表面のガス膜は、前述のような
作用効果を発揮するが、熱負荷、たとえば空調設備の熱
交換器等で水和物スラリーと空気とを熱交換させる場合
に、このガス膜により見掛け上の熱伝導率が低下するの
で、熱交換効率が低下する。これを防止するには、図3
に示すように、空調設備の熱交換器70の上流側の配管
72の途中に、サイクロン、タンゼンシャルセパレータ
等の遠心分離器71を配置し、遠心力により水和物粒子
の表面に形成されているガス膜を除去し、排気口73か
ら排出する。これにより、水和物粒子と水溶液が直接接
触し、見掛け上の熱伝導率が高くなるので、効率的に熱
交換できる。なお、分離したガスは系統外に排出せず、
微細な気泡として系統内に残留させておいても良い。
れず、たとえば図4には本発明の第2の実施形態の一部
を示す。このものは、夜間に冷凍機を蓄熱運転して水和
物を生成してこれを貯蔵し、昼間にはこの水和物に蓄熱
された冷熱を空調設備等に使用する負荷運転をおこなう
ような場合に、冷凍装置をより効率的に運転可能とした
ものである。
4、蓄熱槽3、および空調設備等の負荷側に接続される
配管の部分を示す。図中の67は熱交換器4から水和物
スラリーを空調設備等の負荷側に供給する往き配管、6
8は負荷側からの戻り配管である。そして、この往き配
管67の途中には、切換弁66が設けられ、配管76を
介して蓄熱槽76に連通している。また、上記の蓄熱槽
3の底部から水和物スラリーを吸い上げて上記の往き配
管67の途中に供給するポンプ65が設けられている。
さらに、戻り配管68の途中には、切換弁69が設けら
れ、配管75を介して蓄熱槽3の上部に連通している。
述したような調和温度を生じない濃度の薄いものを使用
する。このような水溶液は、その全体が水和物に生成さ
れることがないので、確実に水和物スラリーを生成する
ことができる。
際の水和物スラリーの流れを示し、また破線の矢印は、
昼間の負荷運転の場合の水和物スラリーの流れを示す。
槽3から配管75、切換弁69、配管41、ポンプ43
を介して熱交換器4に送られ、冷却されて水和物スラリ
ーを生成し、この水和物スラリーは切換弁66、配管7
6を介して蓄熱槽3の底部に戻される。そして、この水
和物粒子は水溶液より比重が大きいので、このスラリー
中の水和物粒子は蓄熱槽3の底部に蓄積される。
3の底部の水和物粒子は水溶液とともにポンプ65で吸
い上げられ、この水和物スラリーは往き配管67を介し
て空調設備等の負荷側に送られ、またこの負荷側で熱交
換した水和物スラリーは戻り配管68、切換弁69、配
管75を介して蓄熱槽3に戻される。
が大きい場合には冷凍装置が並行して運転され、戻り配
管68の水和物スラリーの一部は切換弁69で一部が分
岐され、配管41およびポンプ43を介して熱交換器4
に送られて冷却され、水和物粒子が生成される。そし
て、この熱交換器4から送出された水和物スラリーは、
切換弁66を介して上記の往き配管67に戻され、ポン
プ65により蓄熱槽3から吸い上げられた水和物スラリ
ーと合流して負荷側に供給される。
を向上させることができる。すなわち、上記の水溶液中
の水和物粒子の量が多くなるに従って、水溶液の濃度が
低下して水和物の生成温度が低下するので、冷凍装置の
吸熱部の温度もこれに対応して低下させるように制御す
ることによって、この冷凍装置の省エネが図られる。ま
た、この実施形態では、水和物粒子は常にこの蓄熱槽3
の底部に蓄積されて水溶液と分離するので、この蓄熱槽
3の上部には固相割合の低い水和物スラリーもしくは水
溶液が存在している。
すなわち図中で実線の矢印の経路で水溶液が循環する場
合には、蓄熱槽3の上部の固相割合の低い水和物スラリ
ーもしくは水溶液が優先的に熱交換器4に送られるの
で、配管、熱交換器での圧損低減と熱交換器での伝熱性
の向上が図られる。
冷凍装置を並行して運転する場合にも、負荷側で熱交換
されて水和物粒子が溶融し、濃度および温度の高くなっ
た水溶液がそのまま優先的に熱交換器4に送られるの
で、この水溶液から水和物粒子を生成する際の温度は高
くなり、冷凍器の吸熱部の温度を高くして放熱部との温
度差を小さくすることができ、冷凍装置の運転の効率が
向上する。
物粒子の量が多くなるにしたがって、水溶液の濃度が低
下し、水和物生成温度も低下して冷凍装置の効率も低下
してくるが、空調設備等の負荷側の容量、冷凍装置の容
量等に対応して蓄熱槽3の容量、すなわち水溶液の全体
量を適切に設定すれば、通常の運転状態では常に上記の
ような効率の高い範囲で冷凍装置を運転させることが可
能である。
示す。このものは、前記の第1の実施形態の吸収式冷凍
装置1の蒸発器の代わりに熱交換器80を設け、この熱
交換器80内で蒸発した冷媒の水と、TBAB等の水溶
液とを直接熱交換し、この水溶液を冷却して水和物スラ
リーを形成するものである。なお、この実施形態は上記
の点以外は前記の第1の実施形態と同様な構成で、図5
中で第1の実施形態と対応する部分には同じ符号を付し
てその説明を省略する。
定されない。たとえば、本発明は空調用の蓄熱装置には
限定されず、その他の工業用の冷熱の蓄熱装置としても
使用することができる。
熱交換器の構成は、必ずしも上記のようなものには限定
されず、設計仕様等に対応して、その他の構造のものが
採用可能である。
って冷熱を蓄熱するので、大きな蓄熱能力を発揮するこ
とができ、装置を小形化することができる。また、この
水和物を形成するゲスト化合物を選択したことにより、
その生成温度範囲が4°Cないし25°Cの範囲とな
り、これは吸収式冷凍装置の最適の冷却温度範囲と一致
する。したがって、比較的低温の排熱等を利用できる吸
収式冷凍装置を使用することができ、エネルギをより効
率的に利用することができる。さらに、上記の水和物の
生成温度範囲は、0°C以上でかつ空調設備等の冷熱源
として十分な温度であり、上記の吸収式冷凍装置の吸熱
部と放熱部との温度差が小さく、その効率がより向上す
る。さらに、この水和物の生成温度は0°C以上である
から、水溶液中に水和物の粒子が生成されてスラリーと
なるので、その貯蔵や移送が容易である等、その効果は
大である。
成図。
図。
図。
Claims (4)
- 【請求項1】 冷媒の水を蒸発させるとともにこの水蒸
気を吸収剤を含んだ吸収溶液で吸収し、またこの吸収溶
液を熱源からの熱により加熱して水を蒸発させて濃縮す
る冷凍サイクルの吸収式冷凍装置と、 ゲスト化合物として、テトラn−ブチルアンモニウム
塩、テトラiso−アミルアンモニウム塩、テトラis
o−ブチルフォスフォニウム塩、トリiso−アミルサ
ルフォニウム塩のうちの少なくとも一つの化合物を含む
水溶液を流通させる水溶液流通系と、 上記の水溶液を上記の吸収式冷凍装置により冷却して上
記のゲスト化合物の水和物の粒子を生成してこの粒子と
水溶液のスラリーを生成する熱交換器とを具備したこと
を特徴とする蓄熱装置。 - 【請求項2】 前記の熱交換器は、前記の吸収式冷凍装
置の冷媒の水と熱交換した熱媒体と前記の水溶液とを熱
交換するものであることを特徴とする請求項1の蓄熱装
置。 - 【請求項3】 前記の熱交換器は、前記の吸収式冷凍装
置の冷媒の水と前記の水溶液とを直接的に熱交換するも
のであることを特徴とする請求項1の蓄熱装置。 - 【請求項4】 前記の水溶液流通系には、前記の熱交換
器で冷却されて生成された水和物の粒子を含む水和物ス
ラリーを貯蔵する蓄熱槽が設けられていることを特徴と
する請求項1の蓄熱装置。
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1998
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