JPH1136021A - 金属回収装置および回収方法 - Google Patents

金属回収装置および回収方法

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JPH1136021A
JPH1136021A JP19111297A JP19111297A JPH1136021A JP H1136021 A JPH1136021 A JP H1136021A JP 19111297 A JP19111297 A JP 19111297A JP 19111297 A JP19111297 A JP 19111297A JP H1136021 A JPH1136021 A JP H1136021A
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rotary furnace
furnace
rotary
metal recovery
stirring blade
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JP19111297A
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Minoru Wada
稔 和田
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WADA SUMIKO
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 残滓や電気玉を効率よく破砕し、残滓と溶融
金属とを効果的且つ短時間で分離しうる金属回収装置の
提供。 【解決手段】 支持台4に回転自在に配設されたハウジ
ング3内に収容された回転炉2と、該回転炉2を高速回
転せしめる回転駆動機構と、回転炉2の中心軸に沿って
装入されうる攪拌翼部材14と、炉内に投入される複数
個の攪拌玉13とを備えており、回転駆動機構が、駆動
モータ10と、該駆動モータ10の出力部に形成された
係合軸11aおよび回転炉2底部中心部に突設された係
合穴12aとを有しており、前記係合穴12aと係合軸
11aとが相対回転不能に密嵌合されうるように構成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属回収装置および
金属回収方法に関する。さらに詳しくは、金属製品、と
くにアルミニウムを主材料とするアルミ缶やアルミサッ
シュ等のスクラップからアルミニウムを効率よく回収す
るための方法およびこの方法に好適に用いられる装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アルミニウム等の金属スクラップ
から金属分を回収する作業は二段階で行われている。
【0003】すなわち、第一段階は、金属スクラップを
炉内に投入し、炉体を傾倒した状態で回転させながらバ
ーナ等によって加熱して前記スクラップを溶融する。そ
して、炉を横倒しして溶融金属を取り出す。炉内には残
滓(残灰、ノロ等ともいう)が残留しているが、この残
滓にはまだ多量の金属が含まれている。
【0004】第二段階は、炉内に残された残滓を当該炉
内で、またはこの残滓を別の炉に移し、発熱剤を炉内に
投入したうえで、回転攪拌翼を用いたり炉を回転させた
りして残滓に含まれる金属分を溶融する。そして、炉を
横倒しして溶融金属を取り出す。この第二段階の作業を
当業界内では灰搾りともいう。
【0005】前記スクラップを溶融させる炉とは別に設
けられる灰搾りのための炉(以下、灰搾り機という)と
しては、たとえば特開昭50−141507号公報や実
公昭60−32110号公報に開示されたものが知られ
ている。このものは、灰搾りのための炉内に投入された
残滓を加熱し、炉内に設置されている攪拌翼を回転させ
て残滓中から溶融金属を分離するものである。
【0006】また、攪拌翼を用いずに、耐火物からなる
塊状の攪拌玉を複数個炉内に投入したうえで炉を回転さ
せて炉内の残滓を攪拌する方法が特公平5−87572
号公報に開示されている。これは遠心力によって残滓と
溶融金属とを分離するものであり、攪拌玉によって残滓
やテルミット反応による金属玉を破砕するものである。
回転機構は、炉の周囲に刻設されたラックにピニオンを
係合し、このピニオンをモータによって回転させるもの
である。
【0007】さらに、実開平6−56694号公報に
は、炉の底部近傍の周囲にスプロケットを形成し、この
スプロケットに無端チェーンを係合し、この無端チェー
ンをモータによって回転させるものが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら回転攪拌
翼を用いるものでは、炉の上方に攪拌翼を上下動させる
機構が必要である。なぜなら、攪拌時にのみ攪拌翼を炉
内に挿入し、残滓の投入時および溶融金属の取り出し時
には攪拌翼を上方へ退避させるためである。さらに、攪
拌翼を回転させる機構が必要である。さらに、通常は一
番灰の約60〜65重量パーセントを占めるアルミニウ
ムの場合、一番灰での金属回収率は、前記含有アルミニ
ウムの50〜60パーセント程度であり、所望の回収率
を得るまでに長い作業時間を必要とする。また、攪拌翼
が破損する可能性もある。
【0009】一方、攪拌翼を使用しない回転炉方式のも
のでは、ラックピニオンや無端チェーンを利用して炉を
回転させるため、回転数は最大でも15rpm程度とか
なり低いものである。したがって遠心分離効果も期待す
るほどではなく、その結果、一番灰での金属回収率は5
0パーセント程度でしかない。
【0010】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたものであり、炉を高速回転させうる機構を備える
ことによって遠心分離効果を向上せしめ、さらに炉中心
部に攪拌翼を挿入することによって攪拌効果も合わせて
向上せしめた金属回収装置を提供するものである。
【0011】また、炉を高速回転させうる機構を備える
ことによって遠心分離効果を向上せしめるとともに攪拌
玉を採用することによって遠心分離効果および攪拌効果
を向上せしめた金属回収装置を提供するものである。
【0012】そして、如上の装置を用いた金属回収方法
を提供するものである。
【0013】その結果、金属回収率の大幅向上を可能に
した。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第一態様に係る
金属回収装置は、機枠に回転自在に配設された回転炉
と、該回転炉を高速回転せしめる回転駆動機構と、前記
回転炉の中心軸に沿って装入されうる攪拌翼部材とを備
えている。
【0015】したがって、炉内では残滓と溶融金属とが
炉の高速回転(120rpm程度まで回転させうる)に
よって効果的に短時間で分離される。また、この場合、
質量差によって一般的に炉内の中央部分に集まる残滓を
攪拌翼部材が攪拌するため、より一層分離効果が向上す
る。なお、前記高速回転とは120rpm程度をいう。
【0016】そして、前記回転駆動機構が、駆動モータ
と、該駆動モータの出力部を前記回転炉底部中心に連結
するための連結機構とを備えており、該連結機構が、駆
動モータの出力部および回転炉底部中心部のうちのいず
れか一方に形成された係合穴と、他方に形成された係合
軸とを有しており、前記係合穴と係合軸とが相対回転不
能に密嵌合されうるように構成された金属回収装置にあ
っては、いわばダイレクトドライブ方式で回転させるた
め、従来のラックピニオン方式や無端チェーン方式では
実現しえなかった炉の高速回転を可能ならしめる。さら
に、ラックやチェーン等の機構が不要となり、メンテナ
ンスも容易となる。加えて、構成がきわめて簡易であ
り、回転炉と回転機構との分離も容易になり、回転炉の
サイズに応じて係合穴と係合軸とを変更設定できるため
設計自由度が向上する。
【0017】本発明の他の金属回収装置は、機枠に回転
自在に配設された回転炉と、該回転炉を回転せしめる回
転駆動機構と、炉内に投入される複数個の攪拌玉とを備
えており、前記回転駆動機構が、駆動モータと、該駆動
モータの出力部および回転炉底部中心部のうちのいずれ
か一方に形成された係合穴と、他方に形成された係合軸
とを有しており、前記係合穴と係合軸とが相対回転不能
に密嵌合されうるように構成されている。
【0018】したがって、回転炉の高速回転が可能とな
り、残滓と溶融金属との分離効果が向上する。さらに、
複数個の攪拌玉により、回転炉を回転させたときに残滓
を破砕し且つテルミット反応による電気玉を破砕する効
果が向上し、その結果、残滓と溶融金属との分離効率が
より一層向上する。
【0019】また、如上の金属回収装置において、回転
炉の中心軸に沿って進退可能に前記機枠に配設された翼
軸と、該翼軸の周囲に実質的に放射状に固設された複数
枚の短尺攪拌翼とを有する攪拌翼部材を備えてなるもの
にあっては、残滓の投入および傾炉(実質的に水平な軸
回りに回転炉を傾倒させること)による溶融金属の取り
出しが容易になるので好ましい。また、攪拌翼が短尺で
あるため、炉内の中央部分の残滓が攪拌され、しかも攪
拌玉と攪拌翼との干渉も防止されるので好ましい。
【0020】本発明の第二態様に係る金属回収装置は、
機枠に回転自在に配設された回転炉と、前記回転炉の中
心軸に沿って装入されうる攪拌翼部材と、該回転炉を回
転せしめるとともに前記攪拌翼部材を前記回転炉の回転
方向とは逆の方向に回転せしめる回転駆動機構とを備え
ており、該回転駆動機構が、同軸上に対向する一対の傘
歯車と、該一対の傘歯車に横方向から噛合する駆動用の
傘歯車とを備えており、駆動用の傘歯車の回転によって
前記一対の傘歯車が互いに反対方向に回転することによ
り回転炉と攪拌翼部材とが逆方向に回転するように構成
されている。
【0021】したがって、簡易な機構によって回転炉と
攪拌翼部材とが逆方向に回転するため、さほど高速で回
転させなくとも前記両者の相対回転が高速となるため攪
拌効果が向上する。さらに、残滓が攪拌翼部材と共回り
することが防止されるため、攪拌効果が向上する。
【0022】かかる金属回収装置において、攪拌翼部材
が、回転炉の中心軸に沿って進退可能に配設された翼軸
と、該翼軸の周囲に実質的に放射状に固設された複数枚
の環状枠形を呈する攪拌翼とを有するものは、さらに攪
拌効果が向上する点で好ましい。なお環状枠形とは、と
くに円形や半円形に限定されることはなく、矩形を含
め、回転炉の内周面に沿った形状をも意味する。したが
って、攪拌翼の環状枠形の外側部分を回転炉の内面に沿
うように形成すれば、回転炉の内面に付着・滞留する残
滓をかき落とす作用が生じ、攪拌効果が向上する。
【0023】さらに、如上の金属回収装置において、前
記機枠が実質的に水平な軸回りに傾倒可能に構成されて
なるものにあっては、前記傾炉が可能になる。
【0024】本発明の金属回収方法は、回転可能な回転
炉内に耐火物からなる塊状の攪拌玉を複数個投入し、前
記回転炉内にその中心軸に沿って固定攪拌翼部材を装入
し、前記回転炉を高速回転することによって炉内の金属
溶湯を含有する残滓を攪拌し、その後、所望の金属を回
収することを特徴としている。
【0025】したがって、如上の金属回収装置による作
用効果が奏される。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発
明の金属回収装置の実施形態を説明する。
【0027】図1は本発明の金属回収装置の一実施形態
を示す一部断面正面図、図2は図1の金属回収装置の平
面図、図3は図1の金属回収装置の傾倒作動を示す側面
図、図4は図1の金属回収装置の概略斜視図、図5は本
発明の金属回収装置の他の実施形態を示す正面断面図、
図6は本発明の金属回収装置のさらに他の実施形態を示
す正面断面図、図7は図6のVII部拡大図、図8は本
発明の金属回収装置のさらに他の実施形態の要部を示す
一部断面正面図である。
【0028】図1〜4に示すように、本実施形態の金属
回収装置1ではその半球形(いわばお碗形)の回転炉2
が方形のハウジング3に内装されており、このハウジン
グ3が一対の支持台4に回転自在に支持されている。こ
の支持台4は特許請求の範囲でいう機枠の一形態であ
る。そして、一方の支持台4に設置された傾炉モータ5
によって回転炉2をその水平支軸6回りに回動させるこ
とができる(図3参照)。
【0029】ハウジング3は鋼板等から形成され、いわ
ゆるチャンネル鋼やアングル鋼等からなる補強リブ3a
が固設されている。ハウジング3の上端面には上方に開
く扉7が蝶番8によって取り付けられている。この扉7
を開いて回転炉2内へ上から残滓を投入し、また、扉7
を開いた状態でハウジング3を傾倒して溶融金属を取り
出す。なお、9は煙突である。
【0030】この回転炉2は鋳鉄製または鋳鋼製である
が、必要な耐熱性および強度を備えておればとくに材質
を限定するものではない。回転炉2はその下方に配設さ
れた駆動モータ10によって回転させられる。この駆動
モータ10はたとえばインバータ制御等によって回転数
制御が可能である。本実施形態では駆動モータ10を水
平設置しているため、一対の傘歯車(以下、傘歯車機構
という)11を介して回転炉2の底部中心に連結されて
いる。傘歯車機構11の出力部は六角形断面の係合軸1
1aから構成されている。一方、回転炉2の底部中心に
は該係合軸11aが密嵌合しうる六角断面の係合穴12
aを有するボス12が突設されている。かかる係合軸1
1aと係合穴12aとによって駆動モータ10の回転が
回転炉に伝達される。なお、係合軸11aを回転炉2の
底部に突設し、ボス12を傘歯車機構11に形成しても
よい。さらに、係合軸11aおよび係合穴12aは、と
くに六角断面に限定されず、四角等の多角形断面でもよ
い。また、円形断面としたうえで公知のキーを用いても
よい。要するに回転炉と駆動モータ出力部との相対回転
を不能にするものであればよい。
【0031】本実施形態では伝動機構として傘歯車機構
を用いたが、駆動モータ10を鉛直設置する場合には平
歯車機構等を用いたり、モータ軸を直接回転炉2に連結
するようにしてもよい。
【0032】このように、無端チェーンやラックを用い
ずにいわばダイレクトドライブによって回転させるた
め、高速回転が可能となり、残滓と溶融金属との分離効
率が向上するのである。また、フォークリフトやクレー
ン等によって回転炉2を上方に持ち上げれば、容易に回
転炉2を傘歯車機構から分離することができる。前述の
とおり、本実施形態の金属回収装置1は、通常はハウジ
ング3内に収容した状態で残滓を回転炉2内に投入し且
つ溶融金属を取り出すのであるが、たとえば、回転炉2
の上端縁に係合フランジ等を形成しておけばフォークリ
フトやクレーン等によって回転炉2を所望の場所に移動
することができる。したがって、残滓の投入および溶融
金属の取り出しを別の場所で行うことも可能である。そ
の場合は、前記扉7は図示のものではなく回転炉2が出
入りしうるだけの開口を形成しうる大きさのものとす
る。
【0033】灰搾り作業の開始時、複数個の攪拌玉13
を回転炉2内の残滓の中に投入する。この攪拌玉13は
鋳鉄等から形成されており、通常は直径5cm程度の球
形のものであるが、とくに形状は限定されない。この攪
拌玉13を投入しておくことにより、回転炉を回転させ
たときに残滓を攪拌・破砕する効果が向上する。また、
たとえばアルミニウムは高温によってテルミット反応を
起こしてアルミ溶湯を含んだ塊(これを当業界では電気
玉と呼ぶことがある)となることがあるが、前記攪拌玉
13によってこの電気玉を破砕し、含有されているアル
ミ溶湯を取り出し易くすることができる。したがって、
前記高速回転によって向上する残滓と溶融金属との分離
効率がより一層向上する。
【0034】図1および図4に示すように、回転炉2の
中心軸に沿って上方から攪拌翼部材14が装入されてい
る。本実施形態における攪拌翼部材14は鋳鉄製であ
り、翼軸15の周囲に放射状に短尺の攪拌翼16が形成
されている。攪拌翼16の長さは本実施形態の回転炉2
の内面形状に順応させて上部の翼を長く、下部になるほ
ど短くしている。したがって、回転炉がたとえば縦長の
円筒状であれば、攪拌翼16は翼軸の上部から下部にい
たるまで同一長さにするのが好ましい。また、攪拌翼1
6の長さを短くしているのは、回転炉2の回転によって
回転炉2の内周面に沿って上方へ移動する攪拌玉13と
の接触を避けるためである。さらに、攪拌玉13によっ
て攪拌・破砕が促進される回転炉2内壁近傍に比べ、そ
れが進まない中心部の残滓を攪拌・破砕する作用をこの
攪拌翼部材14が担うのである。この攪拌翼部材14は
回転せずに固定されているが、炉内の残滓が回転するの
で相対的に残滓が攪拌される。この攪拌翼部材14によ
って金属回収率がさらに向上する。もちろん、公知の回
転機構を配備して、攪拌翼部材14をその翼軸15回り
に回転させてもよい。その場合、回転炉2の回転方向と
同一方向の回転でもよく、反対方向の回転でもよい。さ
らに、回転炉2の回転数に応じて自動的に回転数を変化
させてもよい。
【0035】攪拌翼の両端間距離について、たとえば、
図示の回転炉2の場合その内径が1140mmであるの
で、最上部の攪拌翼16の両端間距離を約150mmと
している。この距離も、攪拌玉13の数や回転炉2の最
高回転数等に応じて変更すればよい。また、この場合、
前記翼軸15の直径は約60mmとしている。
【0036】図1に示すように、前記攪拌翼部材14は
上下動させられることにより、回転炉2内に装入され且
つ上方へ抜き取られるように構成されている。上下動さ
せる機構は公知のものを採用すればよい。本実施形態で
は、攪拌翼部材14の上端に固定された梁17と、両支
持台4に立設された一対のラック部材18と、このラッ
ク部材18に係合するピニオン19を有する一対の上下
駆動モータ20とから構成されている。両上下駆動モー
タ20は梁17の上に配置され、互いに同期作動させら
れる。20aはモータ20のケーシングである。しか
し、本発明においてはラックピニオンに限定されること
はなく、たとえばラック部材に代えてネジ棒を立設し、
ピニオンに代えて軸方向移動が禁止された内ネジリング
を配設し、この内ネジリングをモータ等によって回転さ
せることにより前記梁17を上下動せしめてもよい。さ
らにチェーン駆動によってもよい。
【0037】なお、図示していないストッパが支持台
4、ハウジング3または梁17に設けられており、前記
梁17が攪拌翼部材14とともに所定位置まで下降され
たときに前記ストッパによって手動または自動で梁17
が支持台4またはハウジング3に固定される。
【0038】前記ハウジング3内における、回転炉2と
駆動モータ10および傘歯車機構11とのあいだに断熱
板21が配設されており、高温の回転炉2の熱から駆動
モータ10等が保護されている。この断熱板21は、た
とえば石綿等から形成される。
【0039】本金属回収装置1によれば、一番灰に含ま
れる金属のほぼ90パーセント以上の回収が一回の作動
で可能である。さらに、処理時間は約5分であり、従来
の装置から大幅に短縮されている。
【0040】如上の実施形態では炉内に攪拌玉13を投
入するため、短尺の攪拌翼16を採用したが、本発明で
はそのように限定されることはなく、たとえば図5に示
す金属回収装置22のように、攪拌玉13を用いずに長
尺の攪拌翼23を有する攪拌翼部材24を装備してもよ
い。図示の金属回収装置22の場合、攪拌翼23のうち
の最長のもの(最上段の翼)の両端間距離を回転炉2の
内径の2/3の寸法としている。具体的には、回転炉2
の内径を1140mmとし、攪拌翼23の両端間距離を
760mmとしている。
【0041】なお、この場合の前記扉7は梁17を挟ん
だ両側に配設し、攪拌翼部材24が通過しうる大きさの
開口が形成されうるものとする。したがって、攪拌翼部
材24の昇降時には扉を開放する。
【0042】図6には他の実施形態が示されている。こ
の金属回収装置25はその回転炉26と攪拌翼部材27
とが同軸周りに互いに逆向きに回転するものである。
【0043】その回転駆動機構は、一対の傘歯車28、
29を備え、この一対の傘歯車28、29の双方に、横
方向から駆動側傘歯車30が噛合したものである。この
駆動側傘歯車30は、プーリ31、無端ベルト32、減
速歯車機構33を介して駆動モータ34によって回転さ
せられ、それによって一対の傘歯車28、29は互いに
逆向きに回転する。
【0044】また、前記一対の傘歯車のうちの上方の傘
歯車28の軸28aは攪拌翼部材27の翼軸35に公知
の連結ピン35aによって着脱可能に連結されており、
下方の傘歯車29の軸29aは回転炉26に固定された
支持梁36に公知の取り付けボルト37によって着脱可
能に連結されている。
【0045】上方の傘歯車28の軸28aと下方の傘歯
車29の軸29aとは図示のごとく互いに干渉すること
なく二重構造にされている。本実施形態では軸29aの
内部に軸29aが貫入されている。
【0046】両傘歯車28、29は図示しないスペーサ
等によって互いに接近、離間しないようにされている。
【0047】前記攪拌翼部材27は前記翼軸35と翼軸
35の周囲に放射状に突設された環状枠形を呈する複数
枚の攪拌翼38とから構成されている。攪拌翼38の回
転炉内周側部分は回転炉の内周に沿うように形成されて
いる。また、図示のごとく、隣合う攪拌翼38は翼軸方
向にずれるように配設されている。こうすることにより
攪拌効果が向上するからである。なお、攪拌翼は図示の
二枚に限定されることはなく、三枚以上であってもよ
い。
【0048】本金属回収装置25では、溶融金属の注出
口39は回転炉26の底に穿孔されている。そして、金
属回収装置25の運転中は前記攪拌翼部材27の翼軸3
5が嵌入されているので溶融金属が流出することがな
い。溶融金属を注出するときには昇降機構40によって
攪拌翼部材27を翼軸35とともに上昇させて注出口3
9を開口する。
【0049】注出口39の詳細は図7に示されている。
回転炉26の底に円錐状の孔が穿孔され、この孔に円錐
状外形を有し且つ円筒状孔41aが穿孔されたライナー
部材41が着脱自在(交換可能)に螺着されている。前
記円筒状孔41aには翼軸35の下端の小径部35bが
嵌入されている。ライナー部材41の上端面には翼軸3
5の段部35cが重力によって押圧されているので溶融
金属に対するシールがなされる。42は回転炉26の底
部中心を回転自在に支持するスラスト部材であり、ハウ
ジング3に取り付けられている。
【0050】また、前記昇降機構40は、前記上方傘歯
車28の軸28a周囲に形成されたラック歯28bと操
作ハンドル軸43に固設されたピニオン43aとによっ
て構成されている。それによって上方傘歯車28の軸2
8aとともに攪拌翼部材27が昇降される。
【0051】図6中の44は、残滓を回転炉26内へ投
入するためのバケットであり、45は歯車カバーであ
る。
【0052】また、溶融金属を注出したあとの残滓を排
出する際には前記金属回収装置1(図1〜4)、22
(図5)と同様に傾炉モータ5によって回転炉26を傾
倒させる。
【0053】前記駆動モータ10、34は公知の無段変
速可能なモータを使用するのが好ましい。
【0054】図8に示されるのは、図6の金属回収装置
25の傘歯車機構の他の例である。すなわち、攪拌翼部
材27の回転数と回転炉26の回転数とを違える傘歯車
機構である。駆動側傘歯車が多数歯の歯車30と少数歯
の歯車30aとが同軸に取り付けられ、歯数の異なる傘
歯車28、29bが前記各歯車30、30aとそれぞれ
噛合している。本実施形態では攪拌翼部材27の回転数
が回転炉26の回転数の4分の3とされている。この比
率はとくに限定されるものではない。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、残滓と溶融金属とが炉
の高速回転によって効果的に短時間で分離され、また、
この場合、質量差によって一般的に炉内の中央部分に集
まる残滓を攪拌翼部材が攪拌するため、より一層分離効
果が向上する。
【0056】また本発明によれば、残滓と溶融金属との
分離効果が向上するうえに、複数個の攪拌玉により、回
転炉を回転させたときに残滓を破砕し且つテルミット反
応による電気玉を破砕する効果が向上し、その結果、残
滓と溶融金属との分離効率がより一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属回収装置の一実施形態を示す一部
断面正面図である。
【図2】図1の金属回収装置の平面図である。
【図3】図1の金属回収装置の傾倒作動を示す側面図で
ある。
【図4】図1の金属回収装置の概略斜視図である。
【図5】本発明の金属回収装置の他の実施形態を示す正
面断面図である。
【図6】本発明の金属回収装置のさらに他の実施形態を
示す正面断面図である。
【図7】図6のVII部拡大図である。
【図8】本発明の金属回収装置のさらに他の実施形態の
要部を示す一部断面正面図である。
【符号の説明】
1、22、25・・・・金属回収装置 2、26・・・・回転炉 3・・・・ハウジング 4・・・・支持台 5・・・・傾炉モータ 7・・・・扉 9・・・・煙突 10、34・・・・駆動モータ 11・・・・傘歯車機構 11a・・・係合軸 12・・・・ボス 12a・・・係合穴 13・・・・攪拌玉 14、24、27・・・・攪拌翼部材 15、35・・・・翼軸 16、23、38・・・・攪拌翼 17・・・・梁 18・・・・ラック部材 19・・・・ピニオン 20・・・・上下駆動モータ 21・・・・断熱板 28、29・・・・傘歯車 30・・・・駆動側傘歯車 31・・・・プーリ 32・・・・無端ベルト 33・・・・減速歯車機構 36・・・・支持梁 37・・・・取り付けボルト 39・・・・注出口 40・・・・昇降機構 41・・・・ライナー部材 42・・・・スラスト部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機枠に回転自在に配設された回転炉と、
    該回転炉を高速回転せしめる回転駆動機構と、前記回転
    炉の中心軸に沿って装入されうる攪拌翼部材とを備えて
    なる金属回収装置。
  2. 【請求項2】 前記回転駆動機構が、駆動モータと、該
    駆動モータの出力部を前記回転炉底部中心に連結するた
    めの連結機構とを備えており、 該連結機構が、駆動モータの出力部および回転炉底部中
    心部のうちのいずれか一方に形成された係合穴と、他方
    に形成された係合軸とを有しており、 前記係合穴と係合軸とが相対回転不能に密嵌合されうる
    ように構成されてなる請求項1記載の金属回収装置。
  3. 【請求項3】 機枠に回転自在に配設された回転炉と、
    該回転炉を回転せしめる回転駆動機構と、炉内に投入さ
    れる複数個の攪拌玉とを備えており、 前記回転駆動機構が、駆動モータと、該駆動モータの出
    力部および回転炉底部中心部のうちのいずれか一方に形
    成された係合穴と、他方に形成された係合軸とを有して
    おり、 前記係合穴と係合軸とが相対回転不能に密嵌合されうる
    ように構成されてなる金属回収装置。
  4. 【請求項4】 回転炉の中心軸に沿って進退可能に前記
    機枠に配設された翼軸と、該翼軸の周囲に実質的に放射
    状に固設された複数枚の短尺攪拌翼とを有する攪拌翼部
    材を備えてなる請求項1〜3のうちのいずれか一の項に
    記載の金属回収装置。
  5. 【請求項5】 機枠に回転自在に配設された回転炉と、
    前記回転炉の中心軸に沿って装入されうる攪拌翼部材
    と、該回転炉を回転せしめるとともに前記攪拌翼部材を
    前記回転炉の回転方向とは逆の方向に回転せしめる回転
    駆動機構とを備えており、該回転駆動機構が、同軸上に
    対向する一対の傘歯車と、該一対の傘歯車に横方向から
    噛合する駆動用の傘歯車とを備えており、駆動用の傘歯
    車の回転によって前記一対の傘歯車が互いに反対方向に
    回転することにより回転炉と攪拌翼部材とが逆方向に回
    転するように構成されてなる金属回収装置。
  6. 【請求項6】 前記攪拌翼部材が、回転炉の中心軸に沿
    って進退可能に配設された翼軸と、該翼軸の周囲に実質
    的に放射状に固設された複数枚の環状枠形を呈する攪拌
    翼とを有する請求項5記載の金属回収装置。
  7. 【請求項7】 前記機枠が、実質的に水平な軸回りに傾
    倒可能に構成されてなる請求項1〜6のうちのいずれか
    一の項に記載の金属回収装置。
  8. 【請求項8】 回転可能な回転炉内に耐火物からなる塊
    状の攪拌玉を複数個投入し、前記回転炉内にその中心軸
    に沿って固定攪拌翼部材を装入し、前記回転炉を高速回
    転することによって炉内の金属溶湯を含有する残滓を攪
    拌し、その後、所望の金属を回収する金属回収方法。
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