JPH1136189A - 遠赤外線放射特性、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性を有すると共に、静電気防止効果を有する和紙並びにその製造方法 - Google Patents

遠赤外線放射特性、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性を有すると共に、静電気防止効果を有する和紙並びにその製造方法

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JPH1136189A
JPH1136189A JP20105197A JP20105197A JPH1136189A JP H1136189 A JPH1136189 A JP H1136189A JP 20105197 A JP20105197 A JP 20105197A JP 20105197 A JP20105197 A JP 20105197A JP H1136189 A JPH1136189 A JP H1136189A
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Nobuhide Maeda
信秀 前田
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OHARA SANWA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】和紙に遠赤外線放射特性、抗菌性、脱臭性、防
カビ性および防虫性を有すると共に、静電気防止効果を
保持させる。 【解決手段】角閃石、マグネシア、炭素、蛇紋石、花崗
斑石、石英閃緑石、シリカおよびチタンの各セラミック
ス中、角閃石粉末、マグネシア粉末および炭素粉末を基
材とし、該基材に対して混合材として前記角閃石、マグ
ネシアおよびシリカ以外の1〜3種類のセラミックス粉
末を添加混合して得られた複合セラミックスを、和紙の
製造工程中の紙漉き工程において原材料中に添加混入し
て含有させ和紙を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠赤外線放射特
性、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性を有すると
共に、静電気防止効果を有する和紙並びにその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、遠赤外線放射特性、抗菌性、脱臭
性、防カビ性および防虫性を有すると共に、静電気防止
効果を有する和紙は存在していなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来は
遠赤外線放射特性、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防
虫性を有すると共に、静電気防止効果を有する和紙は存
在していなかったため、従来の和紙を用いて作られた障
子紙または襖紙あるいは壁紙では、室内の汚臭や雑菌が
除去されず、極めて不衛生であり、更に防カビ性もな
く、またノミやダニ等の衛生害虫に対する防虫性もな
く、また更に和紙を被服やシーツに利用した場合遠赤外
線を放射しないので、皮膚表面温度を昇温させること
や、血流を促進させることができず、そして静電気が発
生して不快感を与えるという課題があった。
【0004】本発明はかかる課題を解決すべくなしたも
ので、和紙に遠赤外線放射特性、抗菌性、脱臭性、防カ
ビ性、防虫性および静電気防止効果を付与することによ
り、例えば障子紙または襖紙あるいは壁紙に利用した場
合、冬期において暖かく、雑菌の発生を防止し、且つ部
屋の臭気を除去し、併せて防カビ作用およびノミやダニ
等の衛生害虫が寄り付かないという防虫効果を有し、更
に被服やシーツ等に利用した場合、皮膚表面温度を昇温
させて血流を促進させ、且つ帯電電圧が低く静電気防止
効果を有する和紙並びにその製造方法を提供しようとす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、角閃石、マグ
ネシア、炭素、蛇紋石、花崗斑石、石英閃緑石、シリカ
およびチタンの各セラミックス中、角閃石粉末、マグネ
シア粉末および炭素粉末を基材とし、該基材に対して混
合材として前記角閃石、マグネシアおよびシリカ以外の
1〜3種類のセラミックス粉末を添加混合して得られた
複合セラミックスを和紙に含有させるという手段、角閃
石粉末20〜30重量%、マグネシア粉末15〜25重
量%および炭素粉末5〜15重量%を基材とすると共
に、蛇紋石粉末20〜30重量%およびシリカ粉末15
〜25重量%を混合材として前記基材に添加混合して、
混合機および粉砕機に順次複数回に亘って投入して、前
記基材および混合材を混合攪拌および粉砕して均一に混
合し、然る後200〜500℃の仮焼温度で焼成機によ
り焼成して得られた複合セラミックスを、和紙の製造工
程中の紙漉き工程において原材料中に添加混入するとい
う手段、角閃石粉末3〜7重量%、マグネシア粉末5〜
15重量%および炭素粉末5〜15重量%を基材とする
と共に、蛇紋石粉末40〜60重量%、シリカ粉末10
〜20重量%およびチタン粉末5〜15重量%を混合材
として前記基材に添加混合して、混合機および粉砕機に
順次複数回に亘って投入して、前記基材および混合材を
混合攪拌および粉砕して均一に混合し、然る後200〜
500℃の仮焼温度で焼成機により焼成して得られた複
合セラミックスを、和紙の製造工程中の紙漉き工程にお
いて原材料中に添加混入するという手段、角閃石粉末3
〜7重量%、マグネシア粉末40〜60重量%および炭
素粉末5〜15重量%を基材とすると共に、シリカ粉末
5〜15重量%およびチタン粉末20〜30重量%を混
合材として前記基材に添加混合して、混合機および粉砕
機に順次複数回に亘って投入して、前記基材および混合
材を混合攪拌および粉砕して均一に混合し、然る後20
0〜500℃の仮焼温度で焼成機により焼成して得られ
た複合セラミックスを、和紙の製造工程中の紙漉き工程
において原材料中に添加混入するという手段、角閃石粉
末5〜15重量%、マグネシア粉末25〜35重量%お
よび炭素粉末3〜7重量%を基材とすると共に、花崗斑
石粉末40〜60重量%およびチタン粉末3〜7重量%
を混合材として前記基材に添加混合して、混合機および
粉砕機に順次複数回に亘って投入して、前記基材および
混合材を混合攪拌および粉砕して均一に混合し、然る後
200〜500℃の仮焼温度で焼成機により焼成して得
られた複合セラミックスを、和紙の製造工程中の紙漉き
工程において原材料中に添加混入するという手段、角閃
石粉末3〜7重量%、マグネシア粉末20〜30重量%
および炭素粉末3〜7重量%を基材とすると共に、石英
閃緑石粉末40〜60重量%、シリカ粉末5〜15重量
%およびチタン粉末3〜7重量%を混合材として前記基
材に添加混合して、混合機および粉砕機に順次複数回に
亘って投入して、前記基材および混合材を混合攪拌およ
び粉砕して均一に混合し、然る後200〜500℃の仮
焼温度で焼成機により焼成して得られた複合セラミック
スを、和紙の製造工程中の紙漉き工程において原材料中
に添加混入するという手段、角閃石粉末20〜30重量
%、マグネシア粉末40〜60重量%および炭素粉末3
〜7重量%を基材とすると共に、チタン粉末15〜25
重量%を混合材として前記基材に添加混合して、混合機
および粉砕機に順次複数回に亘って投入して、前記基材
および混合材を混合攪拌および粉砕して均一に混合し、
然る後200〜500℃の仮焼温度で焼成機により焼成
して得られた複合セラミックスを、和紙の製造工程中の
紙漉き工程において原材料中に添加混入するという手
段、のいずれかを採用することにより、上記課題を解決
した。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明者は、単一成分のセラミッ
クスにつき、夫々遠赤外線放射率、抗菌率、脱臭率、防
カビ性を示す防カビ抵抗、ノミやダニ等の衛生害虫に対
する防虫性を示す忌避率および帯電電圧につき、個々に
測定し、遠赤外線放射率、抗菌率、脱臭率、防カビ抵
抗、忌避率および帯電電圧のいずれかにおいて優れたも
のを抽出すると共に、前記各セラミックスを複数種類一
定比率で混合攪拌し、然る後仮焼して遠赤外線放射特
性、抗菌性および脱臭性を有すると共に、防カビ性、防
虫性および帯電電圧が低く静電気防止効果を有する複合
セラミックスを製造し、そして該複合セラミックスを和
紙の製造工程中の紙漉き工程において和紙の原材料中に
添加混入して含有させることにより、遠赤外線放射特
性、抗菌性、脱臭性、防カビ性、防虫性を有すると共
に、静電気防止効果を有する和紙を完成した。以下本発
明製造方法につき詳細に説明する。
【0007】本発明に使用される遠赤外線放射特性、抗
菌性および脱臭性を有すると共に、防カビ性、防虫性お
よび帯電電圧が低く静電気防止効果を有する複合セラミ
ックスを構成する単一成分のセラミックスの平均放射
率、抗菌率、脱臭率、防カビ抵抗、忌避率および帯電電
圧を測定したところ、表1に示す測定値を得た。なお、
前記防カビ抵抗はJIS Z 2911によって測定し
た。
【0008】
【表1】
【0009】表1の結果から、シリカと炭素が97%の
極めて高い遠赤外線放射率を有し、そしてマグネシアが
95%、蛇紋石が94%、花崗斑石が93.5%、角閃
石と石英閃緑石が93%、最低のチタンでも90%とい
う高い遠赤外線放射率を有することが判った。また、蛇
紋石はブドウ状球菌に対しては98%の抗菌率を有する
が、大腸菌に対しては65%と中程度の抗菌率しかな
く、硫化水素に対しては100%の脱臭率を有するが、
アンモニアに対しては50%と中程度の脱臭率しかな
く、角閃石はブドウ状球菌に対して82%と高い抗菌率
を有するが、大腸菌に対しては50%と中程度の抗菌率
しかなく、アンモニアに対して50%、硫化水素に対し
て65%と中程度の脱臭率しかなく、また、花崗斑石は
大腸菌に対して65%、ブドウ状球菌に対して70%と
中程度の抗菌率を有し、アンモニアに対して60%、硫
化水素に対して70%と中程度の脱臭率を有し、更に、
石英閃緑石は大腸菌に対して75%、ブドウ状球菌に対
して67%と中程度の抗菌率を有し、アンモニアに対し
て65%、硫化水素に対して70%と中程度の脱臭率を
有することが判った。
【0010】マグネシアは大腸菌に対して99.9%、
ブドウ状球菌に対して98%と極めて高い抗菌率を有す
るが、アンモニアに対して25%、硫化水素に対して4
5%と脱臭率は高くなく、シリカは大腸菌に対して15
%、ブドウ状球菌に対して35%と低い抗菌率しかない
が、硫化水素に対して100%、アンモニアに対して9
4%と非常に高い脱臭率を有することが判った。
【0011】そして、蛇紋石およびマグネシアは防カビ
抵抗が3で最高値を示して高い防カビ抵抗性を有し、角
閃石、花崗斑石、石英閃緑石およびシリカは防カビ抵抗
が2で中程度の防カビ抵抗性を有し、またノミやダニ等
の衛生害虫に対する防虫性を示す忌避率は、マグネシア
が97%、蛇紋石が96%、角閃石が92%、石英閃緑
石が91%、シリカが90%および花崗斑石85%でい
ずれも高率であった。
【0012】一方、チタンは大腸菌に対して20%、ブ
ドウ状球菌に対して25%の低い抗菌率しかなく、アン
モニアに対して60%の中程度の脱臭率を有するが、硫
化水素に対しては20%と低い脱臭率しか有しておら
ず、また炭素は大腸菌、ブドウ状球菌に対していずれも
20%と低い抗菌率しかなく、アンモニアに対して65
%、硫化水素に対して55%と中程度の脱臭率を有す
る。そして、防カビ抵抗はチタン、炭素とも1で低い防
カビ抵抗しかなく、忌避率もチタンが50%、炭素が2
5%で低いことが判った。
【0013】更に、帯電電圧は、蛇紋石が7.6KV、
角閃石が7.5KV、花崗斑石が8.0KV、石英閃緑
石が7.0KV、マグネシアが6.5KV、シリカが
6.0KVでそれぞれ低いのに対して、チタンが3.0
KV、炭素が2.9KVで更に低く、いずれのセラミッ
クスもほとんど静電気を帯電しないことが判った。
【0014】前記抗菌率、脱臭率、防カビ抵抗および忌
避率において劣っている炭素およびチタンを本発明に使
用される複合セラミックスの素材として採用するのは、
炭素およびチタンは帯電電圧が低いので、他のセラミッ
クスの帯電電圧を下げるためであり、更にチタンは光に
よって他のセラミックスを活性励起させるという作用を
有し、チタンを他のセラミックスと混合することによ
り、他のセラミックスに活性励起作用が発生し、他のセ
ラミックスの特性を更に向上させるためである。
【0015】上記の結果より、本発明者は遠赤外線放射
率、抗菌率、脱臭率、防カビ抵抗および忌避率におい
て、中程度から高率の数値を示した角閃石およびマグネ
シアと帯電電圧が低い炭素とを本発明に使用する複合セ
ラミックスの基材として採用し、これら基材に混合材と
して1〜3種類のセラミックスを添加混合することによ
って、遠赤外線放射特性、抗菌性、脱臭性、防カビ性お
よび防虫性を有すると共に、帯電電圧が低く静電気をほ
とんど帯電せず静電気防止効果を有する複合セラミック
スが得られると考え、前記各セラミックスをその配合比
率を種々変えて複合セラミックスを製造した。
【0016】すなわち、基材となる角閃石20〜30重
量%、好ましくは25重量%、マグネシア15〜25重
量%、好ましくは20重量%、炭素5〜15重量%、好
ましくは10重量%に対して、混合材として蛇紋石20
〜30重量%、好ましくは25重量%、シリカ15〜2
5重量%、好ましくは20重量%を添加混合して複合セ
ラミックスAを製造し、または基材となる角閃石3〜7
重量%、好ましくは5重量%、マグネシア5〜15重量
%、好ましくは10重量%、炭素5〜15重量%、好ま
しくは10重量%に対して、混合材として蛇紋石40〜
60重量%、好ましくは50重量%、シリカ10〜20
重量%、好ましくは15重量%、チタン5〜15重量
%、好ましくは10重量%を添加混合して複合セラミッ
クスBを製造し、そしてまたは基材となる角閃石3〜7
重量%、好ましくは5重量%、マグネシア40〜60重
量%、好ましくは50重量%、炭素5〜15重量%、好
ましくは10重量%に対して、混合材としてシリカ5〜
15重量%、好ましくは10重量%、チタン20〜30
重量%、好ましくは25重量%を添加混合して複合セラ
ミックスCを製造し、更に基材となる角閃石5〜15重
量%、好ましくは10重量%、マグネシア25〜35重
量%、好ましくは30重量%、炭素3〜7重量%、好ま
しくは5重量%に対して、混合材として花崗斑石40〜
60重量%、好ましくは50重量%、チタン3〜7重量
%、好ましくは5重量%を添加混合して複合セラミック
スDを製造し、また更に基材となる角閃石3〜7重量
%、好ましくは5重量%、マグネシア20〜30重量
%、好ましくは25重量%、炭素3〜7重量%、好まし
くは5重量%に対して、混合材として石英閃緑石40〜
60重量%、好ましくは50重量%、シリカ5〜15重
量%、好ましくは10重量%、チタン3〜7重量%、好
ましくは5重量%を添加混合して複合セラミックスEを
製造し、そして更に基材となる角閃石20〜30重量
%、好ましくは25重量%、マグネシア40〜60重量
%、好ましくは50重量%、炭素3〜7重量%、好まし
くは5重量%に対して、混合材としてチタン15〜25
重量%、好ましくは20重量%を添加混合して複合セラ
ミックスFを製造した。
【0017】そして、本発明で採用する複合セラミック
スを構成する単一成分のセラミックスである角閃石、マ
グネシア、炭素、蛇紋石、花崗斑石、石英閃緑石、シリ
カおよびチタンを夫々表2に示す好ましい混合率により
混合して製造された複合セラミックスの遠赤外線放射
率、抗菌率、脱臭率、防カビ抵抗、忌避率および帯電電
圧を測定した結果を表3に示す。前記防カビ抵抗はJI
S Z2911によって測定した。なお、表3における
記号A〜Fは表2の記号A〜Fと対応している。
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】前記表3の結果から、いずれの複合セラミ
ックスも、その複合セラミックスを構成する各単一成分
の各セラミックスの相乗効果により遠赤外線放射率が9
1.5〜95%、大腸菌に対する抗菌率が91〜94
%、ブドウ状球菌に対する抗菌率が90〜95%、アン
モニアに対する脱臭率が92〜95%、硫化水素に対す
る脱臭率が92〜95%で高い数値が出て、遠赤外線放
射特性、抗菌性および脱臭性において優れていると共
に、防カビ抵抗が3および忌避率が91〜94%で高
く、防カビ性および衛生害虫に対する防虫性を示す忌避
効果においても優れていることが判った。また、前記各
複合セラミックスには、帯電電圧の低い炭素が6種類全
部に、またチタンが5種類に含まれているため、それぞ
れ3.7〜4.5KVの低い帯電電圧しかなく、ほとん
ど静電気を帯電せず静電気防止効果を有することが判っ
た。
【0021】以下本発明に採用する遠赤外線放射特性、
抗菌性、脱臭性を有すると共に、防カビ性、防虫性およ
び静電気防止効果を有する複合セラミックスの製造方法
について更に詳細に説明する。前記複合セラミックスを
構成する各単一成分の各セラミックスの粒径は、好まし
くは100μm以下の粉末を使用するが、これら各セラ
ミックスを混合すると、各セラミックスの比重、水分、
湿度等の物理的特性が夫々異なるので、前記各セラミッ
クスを均一に混合することは極めて容易ではない。
【0022】そこで本発明者は、表2に示すような好ま
しい混合率により前記基材と混合材を夫々所定比率で混
合機に投入して混合攪拌した後、その混合物を粉砕機に
投入して粉砕し、そして更に、前記粉砕したものを再び
混合機に投入して混合攪拌し、その後また粉砕機に投入
して粉砕するという工程を順次約30分間繰返すという
手段を採用することにより、基材と混合材とが均一に混
合された複合セラミックスを製造することができた。
【0023】そして、前記均一に混合された複合セラミ
ックスの化学特性の安定化を図るため、複合セラミック
スを200〜500℃の仮焼温度で焼成機により焼成し
て、遠赤外線放射特性、抗菌性、脱臭性、防カビ性、防
虫性および静電気防止効果を有する複合セラミックスと
するのである。
【0024】前記表3から前記製造方法によって得られ
た複合セラミックスは、仮焼によって結晶化されて電界
エネルギー(陽イオン)を発生する機能を有する複合セ
ラミックスであり、1年以上という長時間に亘って経時
変化がなく安定していて、脱臭機構は分解作用であると
いう特性を有し、その結果前記製造方法によって得られ
た複合セラミックスは、遠赤外線放射特性を有すると共
に、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性を兼ね備え
る外、前記したように炭素およびチタンが含まれている
ため帯電電圧が低く静電気をほとんど帯電せず、静電気
防止効果を有することが判る。
【0025】一般的に生菌の表層(壁)は陰イオンであ
って、そのため中性領域(pH7.0〜7.5)でしか
生息が不可能であるが、前記製造方法によって得られた
複合化された複合セラミックスの最大の特性として陽イ
オンを発生するので、陰イオンである菌体の表層(壁)
が、前記複合セラミックスの陽イオンによって破壊され
ると同時に、菌体蛋白質が変成して、呼吸困難となり死
滅するのである。
【0026】更に、硫化水素およびアンモニア等に対す
る脱臭作用は、物理的吸着または化学的吸着等の一般的
作用ではなく、分解作用のため飽和状態にならないの
で、抗菌力と同様に、脱臭力を半恒久的に有すると共
に、毒性をも有していないのである。
【0027】本発明製造方法の素材となる複合セラミッ
クスの粒子の粒径は、特に限定する必要はないが和紙の
製造に支障のない程度の大きさでなければならない。粒
径100μm程度のものの利用も可能であるが、通常は
10μm程度のもの、特に5μm程度のものが好適であ
る。
【0028】本発明製造方法により得られる遠赤外線放
射特性、抗菌性、脱臭性、防カビ性、防虫性および静電
気防止効果を有する和紙は、現在一般に用いられている
和紙の製造方法によって製造できる。すなわち、前記製
造方法によって得られた複合セラミックスは、従来公知
の和紙の製造工程中の紙漉き工程において漉き槽に投入
されたコウゾ、ミツマタ等の原材料中に添加混入され
る。
【0029】前記紙漉き工程中における前記複合セラミ
ックスの添加混入量は特に限定する必要はないが、2〜
5重量%が好ましく、3重量%とするのが特に好まし
い。前記複合セラミックスの原材料中への添加混入後
は、分散性を考慮して攪拌する必要がある。漉き槽に投
入された原材料は、漉き水等によって原材料の繊維質が
膨潤し、そしてこの膨潤状態において攪拌作業が行われ
るので、前記複合セラミックスが効率よく原材料中に均
一に分散して含有される。
【0030】そして、前記複合セラミックスを均一に分
散して原材料に含浸せしめ、一枚一枚和紙を漉き、その
後従来公知の脱水および乾燥工程を経て和紙が製造され
る。
【0031】前記特に好ましい混合率によって得られた
表2の記号A〜Fに示す複合セラミックスを添加混入し
て製造された和紙につき、遠赤外線放射率、抗菌率、脱
臭率、防カビ抵抗および忌避率について測定した平均値
を表4に示す。表中のA〜Fは原材料に含浸された複合
セラミックスで、表2の記号A〜Fと対応している。
【0032】
【表4】
【0033】表4で示すように、本発明製造方法によっ
て得られた和紙は、90.5〜94%の遠赤外線放射率
を有すると共に、大腸菌に対して90〜93%、ブドウ
状球菌に対して89〜94%の抗菌率を有し、そしてア
ンモニアに対して92〜97%、硫化水素に対して90
〜93%の脱臭率を有し、更に防カビ抵抗も複合セラミ
ックスBを用いた和紙が2で、その他の複合セラミック
スを用いた和紙が3で非常に高い防カビ性を有し、衛生
害虫に対する忌避率も90〜98%と極めて高く、汎用
の和紙にはない遠赤外線放射特性、抗菌性、脱臭性、防
カビ性および防虫性が付与されていることが判った。
【0034】また、汎用和紙と、前記特に好ましい混合
率によって得られた表2の記号A〜Fに示す複合セラミ
ックスを用いて製造された和紙の帯電電圧について測定
した結果を表5に示す。表5の測定結果より、本発明に
よる和紙は汎用和紙に比してほぼ半分の帯電電圧しかな
く、その分静電気防止効果を有することが判った。これ
は、複合セラミックスに含まれている帯電電圧の低い炭
素とチタンの作用によるもので、本発明による和紙に帯
電した電荷はすぐに中和する方向に移動し、帯電電圧が
減少して、静電気をほとんど帯電しないからである。
【0035】
【表5】
【0036】次に、本発明製造方法によって得られた和
紙を、靴の中敷として使用した場合の抗菌作用効果、臭
気(アンモニア)に対する作用効果およびカビに対する
作用効果を汎用の和紙より成る中敷(ブランク)と比較
した測定結果を表6〜表8に示す。なお、表6〜表8に
示す本発明和紙による中敷の測定値は、前記表2の記号
A〜Fに示す複合セラミックスを用いて製造された各和
紙による中敷の平均値である。
【0037】
【表6】
【0038】
【表7】
【0039】
【表8】
【0040】更に、本発明製造方法によって得られた和
紙を、スリッパとして使用した場合の抗菌作用効果、臭
気(アンモニア)に対する作用効果およびカビに対する
作用効果を汎用の和紙より成るスリッパ(ブランク)と
比較した測定結果を表9〜表11に示す。なお、表9〜
表11に示す本発明和紙によるスリッパの測定値は、前
記表2の記号A〜Fに示す複合セラミックスを用いて製
造された各和紙によるスリッパの平均値である。
【0041】
【表9】
【0042】
【表10】
【0043】
【表11】
【0044】前記表6〜表11の測定結果より、本発明
和紙は抗菌性、脱臭性および防カビ性を有することが立
証された。その他の遠赤外線放射特性、防ダニ性および
静電気防止効果については測定されていないが、表4の
特性から当然これら効果を有することは類推できる。
【0045】本発明によって得られた和紙の主なる用途
は、障子紙、襖紙、壁紙、被服、シーツ等である。前記
のように遠赤外線放射率が高い本発明製造方法に係る和
紙を、例えば障子紙または襖紙あるいは壁紙に利用した
場合、冬期において暖かく、雑菌の発生を防止し、且つ
部屋の臭気を除去し、併せて防カビ作用およびノミやダ
ニ等の衛生害虫が寄り付かないという防虫効果を有し、
更に被服やシーツ等に利用した場合、皮膚表面温度を昇
温させて血流を促進させ、且つ静電気が発生することも
ない。
【0046】本発明製造方法による和紙をシーツにした
場合はカビの発生が阻止されると共に、ノミやダニ等の
衛生害虫が寄りつかず快適な睡眠を得ることができる。
そして、被服として着用すると静電気防止効果を有して
いるため、静電気発生による不快感がない。
【0047】
【発明の効果】本発明製造方法によって得られた和紙は
遠赤外線放射特性を有するので、シーツや被服として利
用することにより、皮膚表面温度を昇温させると共に、
血流を促進させるという効果がある。本発明製造方法の
素材となる抗菌性、脱臭性、防カビ性およびノミやダニ
等の衛生害虫に対する防虫性を有する複合セラミックス
が、陽イオンを発生して一般生菌を死滅させて抗菌性を
有すると共に、硫化水素およびアンモニアを分解して脱
臭性をも有し、その抗菌性と脱臭性は恒久的にその作用
を有するため、本発明製造方法によって得られた和紙は
前記複合セラミックスにより抗菌性と脱臭性を合わせ保
有し、障子紙、襖紙および壁紙等に使用され、その用途
は極めて広い。更に、本発明製造方法によって得られた
和紙は防カビ抵抗を有すると共に、ノミやダニ等の衛生
害虫に対する忌避率が高く、カビの発生が阻止され、ノ
ミやダニ等の衛生害虫が寄りつかず防虫性があるという
優れた効果を有する。また更に、本発明製造方法によっ
て得られた和紙は帯電電圧が低く静電気防止効果を有す
るため、本発明製造方法によって得られた和紙を用いた
被服を着用すると、静電気の発生が防止されるため、静
電気発生による不快感がない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D21H 3/78

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】角閃石、マグネシア、炭素、蛇紋石、花崗
    斑石、石英閃緑石、シリカおよびチタンの各セラミック
    ス中、角閃石粉末、マグネシア粉末および炭素粉末を基
    材とし、該基材に対して混合材として前記角閃石、マグ
    ネシアおよびシリカ以外の1〜3種類のセラミックス粉
    末を添加混合して得られた複合セラミックスを和紙に含
    有させたことを特徴とする遠赤外線放射特性、抗菌性、
    脱臭性、防カビ性および防虫性を有すると共に、静電気
    防止効果を有する和紙。
  2. 【請求項2】角閃石粉末20〜30重量%、マグネシア
    粉末15〜25重量%および炭素粉末5〜15重量%を
    基材とすると共に、蛇紋石粉末20〜30重量%および
    シリカ粉末15〜25重量%を混合材として前記基材に
    添加混合して、混合機および粉砕機に順次複数回に亘っ
    て投入して、前記基材および混合材を混合攪拌および粉
    砕して均一に混合し、然る後200〜500℃の仮焼温
    度で焼成機により焼成して得られた複合セラミックス
    を、和紙の製造工程中の紙漉き工程において原材料中に
    添加混入することを特徴とする遠赤外線放射特性、抗菌
    性、脱臭性、防カビ性および防虫性を有すると共に、静
    電気防止効果を有する和紙の製造方法。
  3. 【請求項3】角閃石粉末3〜7重量%、マグネシア粉末
    5〜15重量%および炭素粉末5〜15重量%を基材と
    すると共に、蛇紋石粉末40〜60重量%、シリカ粉末
    10〜20重量%およびチタン粉末5〜15重量%を混
    合材として前記基材に添加混合して、混合機および粉砕
    機に順次複数回に亘って投入して、前記基材および混合
    材を混合攪拌および粉砕して均一に混合し、然る後20
    0〜500℃の仮焼温度で焼成機により焼成して得られ
    た複合セラミックスを、和紙の製造工程中の紙漉き工程
    において原材料中に添加混入することを特徴とする遠赤
    外線放射特性、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性
    を有すると共に、静電気防止効果を有する和紙の製造方
    法。
  4. 【請求項4】角閃石粉末3〜7重量%、マグネシア粉末
    40〜60重量%および炭素粉末5〜15重量%を基材
    とすると共に、シリカ粉末5〜15重量%およびチタン
    粉末20〜30重量%を混合材として前記基材に添加混
    合して、混合機および粉砕機に順次複数回に亘って投入
    して、前記基材および混合材を混合攪拌および粉砕して
    均一に混合し、然る後200〜500℃の仮焼温度で焼
    成機により焼成して得られた複合セラミックスを、和紙
    の製造工程中の紙漉き工程において原材料中に添加混入
    することを特徴とする遠赤外線放射特性、抗菌性、脱臭
    性、防カビ性および防虫性を有すると共に、静電気防止
    効果を有する和紙の製造方法。
  5. 【請求項5】角閃石粉末5〜15重量%、マグネシア粉
    末25〜35重量%および炭素粉末3〜7重量%を基材
    とすると共に、花崗斑石粉末40〜60重量%およびチ
    タン粉末3〜7重量%を混合材として前記基材に添加混
    合して、混合機および粉砕機に順次複数回に亘って投入
    して、前記基材および混合材を混合攪拌および粉砕して
    均一に混合し、然る後200〜500℃の仮焼温度で焼
    成機により焼成して得られた複合セラミックスを、和紙
    の製造工程中の紙漉き工程において原材料中に添加混入
    することを特徴とする遠赤外線放射特性、抗菌性、脱臭
    性、防カビ性および防虫性を有すると共に、静電気防止
    効果を有する和紙の製造方法。
  6. 【請求項6】角閃石粉末3〜7重量%、マグネシア粉末
    20〜30重量%および炭素粉末3〜7重量%を基材と
    すると共に、石英閃緑石粉末40〜60重量%、シリカ
    粉末5〜15重量%およびチタン粉末3〜7重量%を混
    合材として前記基材に添加混合して、混合機および粉砕
    機に順次複数回に亘って投入して、前記基材および混合
    材を混合攪拌および粉砕して均一に混合し、然る後20
    0〜500℃の仮焼温度で焼成機により焼成して得られ
    た複合セラミックスを、和紙の製造工程中の紙漉き工程
    において原材料中に添加混入することを特徴とする遠赤
    外線放射特性、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性
    を有すると共に、静電気防止効果を有する和紙の製造方
    法。
  7. 【請求項7】角閃石粉末20〜30重量%、マグネシア
    粉末40〜60重量%および炭素粉末3〜7重量%を基
    材とすると共に、チタン粉末15〜25重量%を混合材
    として前記基材に添加混合して、混合機および粉砕機に
    順次複数回に亘って投入して、前記基材および混合材を
    混合攪拌および粉砕して均一に混合し、然る後200〜
    500℃の仮焼温度で焼成機により焼成して得られた複
    合セラミックスを、和紙の製造工程中の紙漉き工程にお
    いて原材料中に添加混入することを特徴とする遠赤外線
    放射特性、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性を有
    すると共に、静電気防止効果を有する和紙の製造方法。
JP20105197A 1997-07-11 1997-07-11 遠赤外線放射特性、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性を有すると共に、静電気防止効果を有する和紙並びにその製造方法 Pending JPH1136189A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100501743B1 (ko) * 2002-06-04 2005-07-18 관 모 이 닥펼프와 원적외선 방사 광물질이 혼합 초지된 판지와대마사로 직조한 마직물이 합지된 다용도 기능성 시트
KR20220080452A (ko) * 2020-12-07 2022-06-14 대덕산업(주) 신선도 유지기능을 갖는 골판지로 제공되는 포장용기 및 그 제조방법

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