JPH1136224A - プレストレスコンクリートにおけるプレストレスの導入方法及びその導入装置 - Google Patents
プレストレスコンクリートにおけるプレストレスの導入方法及びその導入装置Info
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- JPH1136224A JPH1136224A JP18993797A JP18993797A JPH1136224A JP H1136224 A JPH1136224 A JP H1136224A JP 18993797 A JP18993797 A JP 18993797A JP 18993797 A JP18993797 A JP 18993797A JP H1136224 A JPH1136224 A JP H1136224A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 要求されるプレストレスの分布形態に合わせ
てコンクリートにプレストレスを導入することが可能
で、反力材やジャッキ等の導入装置及び鋼材の補強も必
要最小限で済むプレストレスコンクリートのプレストレ
ス導入方法及びその装置を提供することにある。 【解決手段】 鋼材20の長手方向両端に設けた反力材
25と、これらの間に張設されるアウトケーブル26
と、アウトケーブルを緊張させる緊張手段28と、アウ
トケーブルと鋼材との間に介設される束材27とを備え
てプレストレス導入装置を構成し、アウトケーブルを緊
張することで反力材から鋼材に一様分布の曲げ応力を与
える一方、束材を介して鋼材に部材中央部で最大となる
偏分布の曲げ応力を与え、この状態で鋼材の引張り応力
側部分にコンクリート29を打設し、硬化後にケーブル
の緊張を解除してコンクリートにプレストレスを導入す
る。
てコンクリートにプレストレスを導入することが可能
で、反力材やジャッキ等の導入装置及び鋼材の補強も必
要最小限で済むプレストレスコンクリートのプレストレ
ス導入方法及びその装置を提供することにある。 【解決手段】 鋼材20の長手方向両端に設けた反力材
25と、これらの間に張設されるアウトケーブル26
と、アウトケーブルを緊張させる緊張手段28と、アウ
トケーブルと鋼材との間に介設される束材27とを備え
てプレストレス導入装置を構成し、アウトケーブルを緊
張することで反力材から鋼材に一様分布の曲げ応力を与
える一方、束材を介して鋼材に部材中央部で最大となる
偏分布の曲げ応力を与え、この状態で鋼材の引張り応力
側部分にコンクリート29を打設し、硬化後にケーブル
の緊張を解除してコンクリートにプレストレスを導入す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼材の復元力によ
ってコンクリートにプレストレスを付加するようにした
プレストレスコンクリートにおいて、鋼材に一様な分布
の曲げ応力と部材中央部が最大となる偏分布の曲げ応力
とを同時に付与してコンクリートを打設することによ
り、コンクリートに要求されるプレストレスの分布形態
に可及的に合ったプレストレスを容易に導入できるよう
にしたプレストレスコンクリートにおけるプレストレス
の導入方法及びその導入装置に関する。
ってコンクリートにプレストレスを付加するようにした
プレストレスコンクリートにおいて、鋼材に一様な分布
の曲げ応力と部材中央部が最大となる偏分布の曲げ応力
とを同時に付与してコンクリートを打設することによ
り、コンクリートに要求されるプレストレスの分布形態
に可及的に合ったプレストレスを容易に導入できるよう
にしたプレストレスコンクリートにおけるプレストレス
の導入方法及びその導入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、橋桁や大スパン梁などの大スパ
ン構造物を造るには、通称プレビームと称される鉄骨と
コンクリートとを合成した合成梁が用いられる。このプ
レビームは、予め前撓みを与えた鉄骨梁の下フランジの
周囲に高強度コンクリートを打ち込んで取り囲み、鉄骨
自体の復元力を利用してその下フランジコンクリートに
プレストレスを導入するものである(社団法人日本コン
クリート工学協会発行、コンクリート工学、VOL.25 等
参照)。
ン構造物を造るには、通称プレビームと称される鉄骨と
コンクリートとを合成した合成梁が用いられる。このプ
レビームは、予め前撓みを与えた鉄骨梁の下フランジの
周囲に高強度コンクリートを打ち込んで取り囲み、鉄骨
自体の復元力を利用してその下フランジコンクリートに
プレストレスを導入するものである(社団法人日本コン
クリート工学協会発行、コンクリート工学、VOL.25 等
参照)。
【0003】即ち、図7に示すように、まず鉄骨梁1
を、設計荷重時にプレビーム自体が水平になるように逆
算したむくり(キャンバー)を持たせて製作する(図7
)。この梁1に、設計荷重時の曲げ応力分布を包含す
るような前撓み(プレフレクション)荷重P1を加え、
鉄骨梁を撓ませる(図7)。プレフレクション応力を
与えた状態を保持し下フランジ部分にコンクリート2を
打設する(図7)。コンクリートに所定の強度がでた
ところでプレフレクション応力を解放すると、下フラン
ジの引張り力が周囲のコンクリートを圧縮し、プレスト
レスが導入される(図7)。ここまでの工程は工場で
進められる。下フランジのみにコンクリートが打たれた
状態の梁は現場に搬入され、所定の位置に設置後、上部
に床版のコンクリートを打設し(図7)、プレビーム
3が完成する。
を、設計荷重時にプレビーム自体が水平になるように逆
算したむくり(キャンバー)を持たせて製作する(図7
)。この梁1に、設計荷重時の曲げ応力分布を包含す
るような前撓み(プレフレクション)荷重P1を加え、
鉄骨梁を撓ませる(図7)。プレフレクション応力を
与えた状態を保持し下フランジ部分にコンクリート2を
打設する(図7)。コンクリートに所定の強度がでた
ところでプレフレクション応力を解放すると、下フラン
ジの引張り力が周囲のコンクリートを圧縮し、プレスト
レスが導入される(図7)。ここまでの工程は工場で
進められる。下フランジのみにコンクリートが打たれた
状態の梁は現場に搬入され、所定の位置に設置後、上部
に床版のコンクリートを打設し(図7)、プレビーム
3が完成する。
【0004】このように鋼材の曲げ剛性を利用してコン
クリートにプレストレスを導入するプレビーム工法に
は、従来、次の2通りの方法がある。
クリートにプレストレスを導入するプレビーム工法に
は、従来、次の2通りの方法がある。
【0005】その第1の方法は、図8(a)に示すよう
に、I型鋼より成る鋼桁4の両端を支点5にて支え、中
間部上方から前撓み荷重P1を加え、鋼桁4にプレスト
レスを導入する方法(以下「載荷方式」と称する)であ
る。この載荷方式の具体例としては、例えば図9に示す
ように、2本のH形鋼からなる鋼桁4をその各上フラン
ジが相対向するように抱き合わせて配設し、これらの鋼
桁4,4間の所定箇所に各鋼桁と直交する支承体6を介
挿し、次いで鋼桁4の両端部に加圧フレーム7をはめ込
み、ジャッキ8により鋼桁4の両端部に荷重P1を負荷
することにより、支承体6を支点5として作用させて、
鋼桁4に前撓み荷重P1を付加し、この状態を保持して
両鋼桁4,4の引張り応力側である下フランジ部分にコ
ンクリートを打設し、更にこのコンクリートの硬化後に
先の前撓み荷重P1を解除する方法(特公昭50−31
563号)がある。
に、I型鋼より成る鋼桁4の両端を支点5にて支え、中
間部上方から前撓み荷重P1を加え、鋼桁4にプレスト
レスを導入する方法(以下「載荷方式」と称する)であ
る。この載荷方式の具体例としては、例えば図9に示す
ように、2本のH形鋼からなる鋼桁4をその各上フラン
ジが相対向するように抱き合わせて配設し、これらの鋼
桁4,4間の所定箇所に各鋼桁と直交する支承体6を介
挿し、次いで鋼桁4の両端部に加圧フレーム7をはめ込
み、ジャッキ8により鋼桁4の両端部に荷重P1を負荷
することにより、支承体6を支点5として作用させて、
鋼桁4に前撓み荷重P1を付加し、この状態を保持して
両鋼桁4,4の引張り応力側である下フランジ部分にコ
ンクリートを打設し、更にこのコンクリートの硬化後に
先の前撓み荷重P1を解除する方法(特公昭50−31
563号)がある。
【0006】また、第2の方法は、図10(a)に示す
ように、アウトケーブル11を用いて鋼桁4にプレスト
レスを導入する「アウトケーブル方式」と称される方法
である。このアウトケーブル方式の具体例としては例え
ば図11に示すように、上下フランジを有する鋼桁4の
両端部を支承し、この鋼桁4の上フランジ両端部に反力
材たる定着具12,13を付設してこの定着具間に張設
したアウトケーブル11に所定の引張り力を与えること
により、複数の鋼桁4に前撓み荷重P1を付加し、この
状態を保持して各鋼桁4の引張り応力側である下フラン
ジ部分にコンクリート14を打設し、更にこのコンクリ
ートの硬化後に先の前撓み荷重を解除する方法(特公平
4−26025号)がある。
ように、アウトケーブル11を用いて鋼桁4にプレスト
レスを導入する「アウトケーブル方式」と称される方法
である。このアウトケーブル方式の具体例としては例え
ば図11に示すように、上下フランジを有する鋼桁4の
両端部を支承し、この鋼桁4の上フランジ両端部に反力
材たる定着具12,13を付設してこの定着具間に張設
したアウトケーブル11に所定の引張り力を与えること
により、複数の鋼桁4に前撓み荷重P1を付加し、この
状態を保持して各鋼桁4の引張り応力側である下フラン
ジ部分にコンクリート14を打設し、更にこのコンクリ
ートの硬化後に先の前撓み荷重を解除する方法(特公平
4−26025号)がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プレストレ
ス導入後のコンクリートに発生する引っ張り応力は、そ
の引っ張り応力の生じる要因により、一様分布であった
り偏分布であったりと様々である。
ス導入後のコンクリートに発生する引っ張り応力は、そ
の引っ張り応力の生じる要因により、一様分布であった
り偏分布であったりと様々である。
【0008】例えば、コンクリートの乾燥収縮を鋼材が
拘束することにより生じる引張り応力や、鋼材とコンク
リートの熱伝導率の違いにより生じる温度引張り応力な
どは、部材長さ方向に一様に発生する。一方、これに対
し、鋼桁に直交する鉛直荷重によりコンクリートに発生
する曲げ引張り応力は、部材中央部になるほど大きくな
る。
拘束することにより生じる引張り応力や、鋼材とコンク
リートの熱伝導率の違いにより生じる温度引張り応力な
どは、部材長さ方向に一様に発生する。一方、これに対
し、鋼桁に直交する鉛直荷重によりコンクリートに発生
する曲げ引張り応力は、部材中央部になるほど大きくな
る。
【0009】従って、プレストレスコンクリートに付加
しておくプレストレスは、プレビームの使用状態下にお
いて発生すると予測される引っ張り応力に対抗すること
ができるように、その要求される必要プレストレスの分
布に合わせて導入することが望まれる。
しておくプレストレスは、プレビームの使用状態下にお
いて発生すると予測される引っ張り応力に対抗すること
ができるように、その要求される必要プレストレスの分
布に合わせて導入することが望まれる。
【0010】しかしながら、上記従来の載荷方式によっ
てプレストレスを導入した場合には、鋼桁の両端部を支
点で支持するから、図8(b)に示すように鋼桁の中央
部にいくほど大きな曲げ応力がかかり、コンクリートに
は中央部に行くほど大きくなる偏分布のプレストレスを
導入できるが、支点の位置では鋼桁にかかる曲げ応力は
ゼロとなるので、鋼桁の部材端部のコンクリート部分に
はプレストレスを導入することができない。つまり、載
荷方式の場合、部材長さ方向に一様に発生する引張り応
力(コンクリートの乾燥収縮を鋼材が拘束することによ
り生じる引張り応力、鋼材とコンクリートの熱伝導率の
違いにより生じる温度引張り応力等)に対しては、部材
端部近辺において対抗することができない。
てプレストレスを導入した場合には、鋼桁の両端部を支
点で支持するから、図8(b)に示すように鋼桁の中央
部にいくほど大きな曲げ応力がかかり、コンクリートに
は中央部に行くほど大きくなる偏分布のプレストレスを
導入できるが、支点の位置では鋼桁にかかる曲げ応力は
ゼロとなるので、鋼桁の部材端部のコンクリート部分に
はプレストレスを導入することができない。つまり、載
荷方式の場合、部材長さ方向に一様に発生する引張り応
力(コンクリートの乾燥収縮を鋼材が拘束することによ
り生じる引張り応力、鋼材とコンクリートの熱伝導率の
違いにより生じる温度引張り応力等)に対しては、部材
端部近辺において対抗することができない。
【0011】一方、上記従来のアウトケーブル方式によ
ってプレストレスを導入した場合には、図10(b)に
示すように鋼桁の部材長さ方向に全て均一に曲げ応力が
かかるため、鋼桁の両端部のコンクリート部分にもプレ
ストレスを導入することができるが、逆に鋼桁の部材長
さ方向全域に亘って一様なプレストレスしか導入できな
い。つまり、鋼桁に加わる鉛直荷重によって生ずる部材
中央部が最大となる曲げ引っ張り応力に対抗するには、
当該中央部の曲げ引っ張り応力をうち消し得るプレスト
レスを部材全長に亘って一様に付加しておかねばならな
い。従って、部材両端部付近には必要以上の過大なプレ
ストレスが与えられてしまうことになり、しかもアウト
ケーブルで鋼桁の両端部に過大なモーメントを加えてお
かねばならないので、定着具や緊張手段及び鋼桁の補強
も大がかりになってしまい不経済であるという問題があ
る。
ってプレストレスを導入した場合には、図10(b)に
示すように鋼桁の部材長さ方向に全て均一に曲げ応力が
かかるため、鋼桁の両端部のコンクリート部分にもプレ
ストレスを導入することができるが、逆に鋼桁の部材長
さ方向全域に亘って一様なプレストレスしか導入できな
い。つまり、鋼桁に加わる鉛直荷重によって生ずる部材
中央部が最大となる曲げ引っ張り応力に対抗するには、
当該中央部の曲げ引っ張り応力をうち消し得るプレスト
レスを部材全長に亘って一様に付加しておかねばならな
い。従って、部材両端部付近には必要以上の過大なプレ
ストレスが与えられてしまうことになり、しかもアウト
ケーブルで鋼桁の両端部に過大なモーメントを加えてお
かねばならないので、定着具や緊張手段及び鋼桁の補強
も大がかりになってしまい不経済であるという問題があ
る。
【0012】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、その目的は、鋼材の復元力を利用し
てコンクリートにプレストレスを与えるようにしたプレ
ストレスコンクリートにおいて、そのコンクリートに要
求される必要なプレストレスの分布形態に可及的に合致
したプレストレスを容易に導入することが可能で、反力
材やジャッキ等の導入装置の小型化が図れるとともに鋼
材の補強も必要最小限で済むプレストレスコンクリート
におけるプレストレスの導入方法及びその導入装置を提
供することにある。
されたものであり、その目的は、鋼材の復元力を利用し
てコンクリートにプレストレスを与えるようにしたプレ
ストレスコンクリートにおいて、そのコンクリートに要
求される必要なプレストレスの分布形態に可及的に合致
したプレストレスを容易に導入することが可能で、反力
材やジャッキ等の導入装置の小型化が図れるとともに鋼
材の補強も必要最小限で済むプレストレスコンクリート
におけるプレストレスの導入方法及びその導入装置を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のプレストレスコンクリートにおけるプレス
トレスの導入方法は、鋼材の長手方向両端に設けた反力
材間にアウトケーブルを張設して、該アウトケーブルを
緊張することにより該鋼材に一様分布の曲げ応力を与え
るとともに、該アウトケーブル途中の任意位置に該鋼材
との間に束材を設けて、該束材を介して該アウトケーブ
ルから該鋼材に集中荷重を与えて該鋼材に部材中央部が
最大となる偏分布の曲げ応力を与え、この状態で該鋼材
の引張り応力側部分にコンクリートを打設し、該コンク
リートの硬化後に前記アウトケーブルの緊張を解除して
コンクリートにプレストレスを導入することを特徴とす
るものである。
め、本発明のプレストレスコンクリートにおけるプレス
トレスの導入方法は、鋼材の長手方向両端に設けた反力
材間にアウトケーブルを張設して、該アウトケーブルを
緊張することにより該鋼材に一様分布の曲げ応力を与え
るとともに、該アウトケーブル途中の任意位置に該鋼材
との間に束材を設けて、該束材を介して該アウトケーブ
ルから該鋼材に集中荷重を与えて該鋼材に部材中央部が
最大となる偏分布の曲げ応力を与え、この状態で該鋼材
の引張り応力側部分にコンクリートを打設し、該コンク
リートの硬化後に前記アウトケーブルの緊張を解除して
コンクリートにプレストレスを導入することを特徴とす
るものである。
【0014】また、本発明のプレストレス導入装置は、
鋼材の長手方向両端に設けた反力材と、該反力材間に張
設されるアウトケーブルと、該アウトケーブルを緊張す
る緊張手段と、該アウトケーブル途中の任意の位置で該
鋼材との間に介設される束材とを備えたことを特徴とす
るものである。
鋼材の長手方向両端に設けた反力材と、該反力材間に張
設されるアウトケーブルと、該アウトケーブルを緊張す
る緊張手段と、該アウトケーブル途中の任意の位置で該
鋼材との間に介設される束材とを備えたことを特徴とす
るものである。
【0015】鋼材に与えられる曲げ応力は、アウトケー
ブルを緊張することにより鋼材長手方向両端の両反力材
から与えられる一様分布の曲げ応力と、アウトケーブル
の途中で束材を介して付与される集中荷重による偏分布
曲げ応力とを合成したものとなる。このため、上記一様
分布の曲げ応力により鋼材の両端部のコンクリート部分
にもプレストレスが導入されると同時に、上記偏分布の
曲げ応力により鋼材の中央部になるほど大きなプレスト
レスが導入される。また、導入するプレストレスの分布
形態や大きさは、反力材や束材の高さ並びにアウトケー
ブルの緊張力、並びに束材の配設位置を適宜に選択する
ことで任意に設定することができる。
ブルを緊張することにより鋼材長手方向両端の両反力材
から与えられる一様分布の曲げ応力と、アウトケーブル
の途中で束材を介して付与される集中荷重による偏分布
曲げ応力とを合成したものとなる。このため、上記一様
分布の曲げ応力により鋼材の両端部のコンクリート部分
にもプレストレスが導入されると同時に、上記偏分布の
曲げ応力により鋼材の中央部になるほど大きなプレスト
レスが導入される。また、導入するプレストレスの分布
形態や大きさは、反力材や束材の高さ並びにアウトケー
ブルの緊張力、並びに束材の配設位置を適宜に選択する
ことで任意に設定することができる。
【0016】従って、鋼材の長さ方向に一様に発生する
引張り応力(コンクリートの乾燥収縮を鋼材が拘束する
ことにより生じる引張り応力や、鋼材とコンクリートの
熱伝導率の違いにより生じる温度引張り応力等)と部材
中央部が最大となる曲げ引っ張り応力との双方に対抗し
得るプレストレスを、そのコンクリートに要求される必
要プレストレスの分布形態に合わせて必要かつ充分に、
しかも過剰な前撓み荷重を加えることなく容易にコンク
リートに付加することができ、反力材や鋼材の大がかり
な補強も必要としなくなる。
引張り応力(コンクリートの乾燥収縮を鋼材が拘束する
ことにより生じる引張り応力や、鋼材とコンクリートの
熱伝導率の違いにより生じる温度引張り応力等)と部材
中央部が最大となる曲げ引っ張り応力との双方に対抗し
得るプレストレスを、そのコンクリートに要求される必
要プレストレスの分布形態に合わせて必要かつ充分に、
しかも過剰な前撓み荷重を加えることなく容易にコンク
リートに付加することができ、反力材や鋼材の大がかり
な補強も必要としなくなる。
【0017】また、本発明は鋼材の形態には制約を受け
ないものであり、上記鋼材が、例えば、T型鋼の下端に
該T型鋼よりも幅広で外面にスタッドボルトを有する鋼
板を溶接したものや、或いは、上下フランジを有するH
型鋼の如き型鋼の形態のものであっても適用することが
できる。従って、本発明は次のような具体的形態を含
む。
ないものであり、上記鋼材が、例えば、T型鋼の下端に
該T型鋼よりも幅広で外面にスタッドボルトを有する鋼
板を溶接したものや、或いは、上下フランジを有するH
型鋼の如き型鋼の形態のものであっても適用することが
できる。従って、本発明は次のような具体的形態を含
む。
【0018】(1)T型鋼の下端に該T型鋼よりも幅広
で外面にスタッドボルトを有する鋼板を溶接し、これに
より得られた鋼材の長辺方向の両端に反力材を設け、両
反力材間に張設したアウトケーブルを緊張することによ
り前記鋼材に一様分布な曲げ応力を与える一方、前記ア
ウトケーブルの途中において前記鋼材との間に束材を設
け、該束材を介して前記アウトケーブルから前記鋼材に
集中荷重を与えることにより前記鋼材に偏分布曲げ応力
を与え、この状態で引張り応力側である前記鋼板の外面
にコンクリートを打設し、さらにこのコンクリートの硬
化後に前記アウトケーブルの緊張を解除してコンクリー
トにプレストレスを導入するようにした鋼板打ち込みプ
レストレスコンクリート版のプレストレス導入方法。
で外面にスタッドボルトを有する鋼板を溶接し、これに
より得られた鋼材の長辺方向の両端に反力材を設け、両
反力材間に張設したアウトケーブルを緊張することによ
り前記鋼材に一様分布な曲げ応力を与える一方、前記ア
ウトケーブルの途中において前記鋼材との間に束材を設
け、該束材を介して前記アウトケーブルから前記鋼材に
集中荷重を与えることにより前記鋼材に偏分布曲げ応力
を与え、この状態で引張り応力側である前記鋼板の外面
にコンクリートを打設し、さらにこのコンクリートの硬
化後に前記アウトケーブルの緊張を解除してコンクリー
トにプレストレスを導入するようにした鋼板打ち込みプ
レストレスコンクリート版のプレストレス導入方法。
【0019】これは大型ホール外殻鋼鈑シェルの内面打
ち放しコンクリート壁を構成する場合のような鋼板打ち
込みプレストレスコンクリート版を製造するのに適す
る。
ち放しコンクリート壁を構成する場合のような鋼板打ち
込みプレストレスコンクリート版を製造するのに適す
る。
【0020】(2)上下フランジを有する鋼材の長辺の
両端に反力材を設け、両反力材間に張設したアウトケー
ブルを緊張することにより前記鋼材に一様分布の曲げ応
力を与える一方、前記アウトケーブルの途中において前
記鋼材との間に束材を設け、該束材を介して前記アウト
ケーブルから前記鋼材に集中荷重を与えることにより前
記鋼材に偏分布の曲げ応力を与え、この状態で引張り応
力側である前記鋼材の下フランジにコンクリートを打設
し、さらにこのコンクリートの硬化後に前記アウトケー
ブルの緊張を解除してコンクリートにプレストレスを導
入するようにしたプレストレス合成梁のプレストレス導
入方法。
両端に反力材を設け、両反力材間に張設したアウトケー
ブルを緊張することにより前記鋼材に一様分布の曲げ応
力を与える一方、前記アウトケーブルの途中において前
記鋼材との間に束材を設け、該束材を介して前記アウト
ケーブルから前記鋼材に集中荷重を与えることにより前
記鋼材に偏分布の曲げ応力を与え、この状態で引張り応
力側である前記鋼材の下フランジにコンクリートを打設
し、さらにこのコンクリートの硬化後に前記アウトケー
ブルの緊張を解除してコンクリートにプレストレスを導
入するようにしたプレストレス合成梁のプレストレス導
入方法。
【0021】これは、橋桁や大スパン梁などの大スパン
構造物を造る鋼桁又は合成梁(プレビーム)を製造する
のに適する。
構造物を造る鋼桁又は合成梁(プレビーム)を製造する
のに適する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら説明する。
面を参照しながら説明する。
【0023】まず、大型ホール外殻鋼鈑シェルの内面打
ち放しコンクリート壁を構成する鋼板打ち込みプレスト
レスコンクリート版にプレストレスを導入する場合につ
いて説明する。
ち放しコンクリート壁を構成する鋼板打ち込みプレスト
レスコンクリート版にプレストレスを導入する場合につ
いて説明する。
【0024】ここで例として挙げる大型ホール外殻の鋼
鈑シェルは、図4、図5に示すようにT型鋼21の下端
に溶接された鋼鈑22から成り、T型鋼21と共に全体
として工型断面の鋼材20を形づくっている。鋼板22
の長さLは約10mであり、鋼板22の幅Wは約3mで
T型鋼21よりも幅広になっている。この幅広の鋼板2
2には、その外面(図4の下側の面)にコンクリートと
の結合を強めるためのスタッドボルト23が立設されて
いる。なお、24は補強板である。
鈑シェルは、図4、図5に示すようにT型鋼21の下端
に溶接された鋼鈑22から成り、T型鋼21と共に全体
として工型断面の鋼材20を形づくっている。鋼板22
の長さLは約10mであり、鋼板22の幅Wは約3mで
T型鋼21よりも幅広になっている。この幅広の鋼板2
2には、その外面(図4の下側の面)にコンクリートと
の結合を強めるためのスタッドボルト23が立設されて
いる。なお、24は補強板である。
【0025】このように全体として工型断面に構成され
ている比較的長い鋼材20は、実際には、その長手方向
に見た場合に直線ではなく、図5に示すように、大型ホ
ール外殻としての湾曲形状を有している。しかし、以下
の図1〜図2の説明においては、ここでの理解を容易に
するため、大型ホール外殻としての湾曲が鋼材20に存
在しないものとして説明する。
ている比較的長い鋼材20は、実際には、その長手方向
に見た場合に直線ではなく、図5に示すように、大型ホ
ール外殻としての湾曲形状を有している。しかし、以下
の図1〜図2の説明においては、ここでの理解を容易に
するため、大型ホール外殻としての湾曲が鋼材20に存
在しないものとして説明する。
【0026】図1(a)において、まず上記の如くT型
鋼21の下端に該T型鋼よりも幅広で外面にスタッドボ
ルト23を有する鋼板22を溶接した工型断面鋼材20
の両端部に、反力材25をT型鋼21の上フランジ21
a側に突出させて取り付ける。そして、この反力材2
5,25間にアウトケーブル26を張設するが、この時
に、アウトケーブル26の高さを、反力材25の上フラ
ンジからの突出長さより高い位置に保持する束材27を
鋼材20上に付設する。ここで、束材27は1又は複数
本(この例では2本)の束材をユニットとして予め構成
しておき、各束材の頂部にはアウトケーブル26が滑動
しうるコロを設けておくのが好ましい。
鋼21の下端に該T型鋼よりも幅広で外面にスタッドボ
ルト23を有する鋼板22を溶接した工型断面鋼材20
の両端部に、反力材25をT型鋼21の上フランジ21
a側に突出させて取り付ける。そして、この反力材2
5,25間にアウトケーブル26を張設するが、この時
に、アウトケーブル26の高さを、反力材25の上フラ
ンジからの突出長さより高い位置に保持する束材27を
鋼材20上に付設する。ここで、束材27は1又は複数
本(この例では2本)の束材をユニットとして予め構成
しておき、各束材の頂部にはアウトケーブル26が滑動
しうるコロを設けておくのが好ましい。
【0027】この複数本の束材27を設ける位置は、導
入しようとするストレスの分布にもよるが、アウトケー
ブルの途中の中央付近とする。この例では、上記鋼材2
0の長さLを8分割する7つの境界のうち、中央の境界
(端から4番目の境界)の両側の境界に相当する位置
に、それぞれ1本の束材27を設け、前記鋼材20の上
部(上フランジ21a)とアウトケーブル26との間を
支えるようにしてある。また、アウトケーブル26に
は、その反力材25よりも外側の位置において、緊張手
段として油圧ポンプ(図示せず)により作動するジャッ
キ28が設けられている。この例ではアウトケーブル2
6の両端にそれぞれ1個のジャッキ28を設けている
が、片側のみにジャッキ28を設け、他の片側は連結具
で固定した構成とすることもできる。なお緊張手段とし
ては、油圧ジャッキに限らずネジジャッキ等を使用する
ことも可能である。
入しようとするストレスの分布にもよるが、アウトケー
ブルの途中の中央付近とする。この例では、上記鋼材2
0の長さLを8分割する7つの境界のうち、中央の境界
(端から4番目の境界)の両側の境界に相当する位置
に、それぞれ1本の束材27を設け、前記鋼材20の上
部(上フランジ21a)とアウトケーブル26との間を
支えるようにしてある。また、アウトケーブル26に
は、その反力材25よりも外側の位置において、緊張手
段として油圧ポンプ(図示せず)により作動するジャッ
キ28が設けられている。この例ではアウトケーブル2
6の両端にそれぞれ1個のジャッキ28を設けている
が、片側のみにジャッキ28を設け、他の片側は連結具
で固定した構成とすることもできる。なお緊張手段とし
ては、油圧ジャッキに限らずネジジャッキ等を使用する
ことも可能である。
【0028】次に、図1(b)に示すように、アウトケ
ーブル26にジャッキ28で緊張力を与える。これによ
り、鋼材20には、端部反力材25,25による一様な
等分布の曲げ応力が付加されると共に、アウトケーブル
26の途中において束材27、27からの集中荷重によ
って部材中央部部が最大となる偏分布の中央曲げ応力が
付加される。
ーブル26にジャッキ28で緊張力を与える。これによ
り、鋼材20には、端部反力材25,25による一様な
等分布の曲げ応力が付加されると共に、アウトケーブル
26の途中において束材27、27からの集中荷重によ
って部材中央部部が最大となる偏分布の中央曲げ応力が
付加される。
【0029】この状態で引張り応力側である鋼材20の
下部、ここでは下側鋼板22の外面にコンクリート29
を打設する。
下部、ここでは下側鋼板22の外面にコンクリート29
を打設する。
【0030】さらに、このコンクリートの硬化後に、図
1(c)に示すように、ジャッキ28によるアウトケー
ブル26の緊張を解除して、コンクリート29にプレス
トレスを導入する。
1(c)に示すように、ジャッキ28によるアウトケー
ブル26の緊張を解除して、コンクリート29にプレス
トレスを導入する。
【0031】そして、図1(d)に示すように、反力材
25、アウトケーブル26、束材27及びジャッキ28
を除去して、所望の鋼板打ち込みプレストレスコンクリ
ート版を得る。
25、アウトケーブル26、束材27及びジャッキ28
を除去して、所望の鋼板打ち込みプレストレスコンクリ
ート版を得る。
【0032】この鋼板打ち込みプレストレスコンクリー
ト版は、鋼鈑シェルの幅Wの方向に複数枚連結されてよ
り大きな面ブロックの上段パネルとして構成され、同様
に大きな面ブロックとして構成された下段パネルにヒン
ジで枢着され、その後下段パネルに続く上段パネルとし
て起立させられて、大型ホール外殻鋼鈑シェルの内面打
ち放しコンクリート壁の一部(上段パネル)として使用
される。
ト版は、鋼鈑シェルの幅Wの方向に複数枚連結されてよ
り大きな面ブロックの上段パネルとして構成され、同様
に大きな面ブロックとして構成された下段パネルにヒン
ジで枢着され、その後下段パネルに続く上段パネルとし
て起立させられて、大型ホール外殻鋼鈑シェルの内面打
ち放しコンクリート壁の一部(上段パネル)として使用
される。
【0033】図2に、上記プレストレス導入直前の曲げ
の状態(図2(a))と、その状態下において鋼材に与
えられる曲げ応力の分布(図2(b))とを示す。図2
に示すように、鋼材20に与えられる曲げ応力は、アウ
トケーブル26を緊張することにより鋼材長手方向両端
の両反力材25,25から与えられる一様分布の曲げ応
力(図10参照)と、アウトケーブル26の途中で束材
を介して付与される集中荷重による偏分布の中央曲げ応
力(図8参照)とを合成したものとなる。
の状態(図2(a))と、その状態下において鋼材に与
えられる曲げ応力の分布(図2(b))とを示す。図2
に示すように、鋼材20に与えられる曲げ応力は、アウ
トケーブル26を緊張することにより鋼材長手方向両端
の両反力材25,25から与えられる一様分布の曲げ応
力(図10参照)と、アウトケーブル26の途中で束材
を介して付与される集中荷重による偏分布の中央曲げ応
力(図8参照)とを合成したものとなる。
【0034】上記一様分布の曲げ応力により鋼材20の
両端部のコンクリート部分にもプレストレスが導入され
るので、鋼材20の長さ方向に一様に発生する引張り応
力(コンクリートの乾燥収縮を鋼材が拘束することによ
り生じる引張り応力や、鋼材とコンクリートの熱伝導率
の違いにより生じる温度引張り応力など)に対し、鋼材
端部においてもプレストレス導入の効果が発揮される。
両端部のコンクリート部分にもプレストレスが導入され
るので、鋼材20の長さ方向に一様に発生する引張り応
力(コンクリートの乾燥収縮を鋼材が拘束することによ
り生じる引張り応力や、鋼材とコンクリートの熱伝導率
の違いにより生じる温度引張り応力など)に対し、鋼材
端部においてもプレストレス導入の効果が発揮される。
【0035】また、上記偏分布の中央曲げ応力により鋼
材20の中央部になるほどプレストレスが大きく導入さ
れるため、コンクリート29に導入されるプレストレス
の分布は、鋼材20に直交する鉛直荷重によりコンクリ
ートに発生する曲げ引張り応力(部材中央部になるほど
大きくなる)を打ち消すような分布となる。このため、
アウトケーブル方式で必要であった過大な応力の導入
や、反力材及び鋼材の大がかりな補強も必要でなくな
る。
材20の中央部になるほどプレストレスが大きく導入さ
れるため、コンクリート29に導入されるプレストレス
の分布は、鋼材20に直交する鉛直荷重によりコンクリ
ートに発生する曲げ引張り応力(部材中央部になるほど
大きくなる)を打ち消すような分布となる。このため、
アウトケーブル方式で必要であった過大な応力の導入
や、反力材及び鋼材の大がかりな補強も必要でなくな
る。
【0036】このような鋼材20の曲げ応力分布は、ア
ウトケーブル26と鋼材20との間に介設される束材2
7の高さ及びその位置、端部反力材25の高さ、アウト
ケーブル26の緊張力の設定をそれぞれ適宜組み合わせ
ることにより、必要なプレストレスをその要求される分
布に合わせて導入することができるように容易に調節す
ることができる。この点も本発明のプレストレス導入方
法の利点の一つである。
ウトケーブル26と鋼材20との間に介設される束材2
7の高さ及びその位置、端部反力材25の高さ、アウト
ケーブル26の緊張力の設定をそれぞれ適宜組み合わせ
ることにより、必要なプレストレスをその要求される分
布に合わせて導入することができるように容易に調節す
ることができる。この点も本発明のプレストレス導入方
法の利点の一つである。
【0037】なお、大型ホール外殻鋼鈑シェルの内面打
ち放しコンクリート壁は、実際には予め大型ホール外殻
としての湾曲を有するため、これを考慮した場合、鋼板
打ち込みプレストレスコンクリート版のプレストレス導
入後の形は図1(d)の如き直線ではなく、図3に示す
ように湾曲したものなる。図6は、鋼材20に応力を加
えた場合の実際の変形の仕方を示したもので、通常は上
に凸の状態(点線位置)にある鋼材20は、アウトケー
ブル26の緊張力により曲げ応力が掛けられると、直線
に近い状態(実線位置)にまで変形せしめられ、その状
態で引張り側に上記コンクリートの打設が行われる。
ち放しコンクリート壁は、実際には予め大型ホール外殻
としての湾曲を有するため、これを考慮した場合、鋼板
打ち込みプレストレスコンクリート版のプレストレス導
入後の形は図1(d)の如き直線ではなく、図3に示す
ように湾曲したものなる。図6は、鋼材20に応力を加
えた場合の実際の変形の仕方を示したもので、通常は上
に凸の状態(点線位置)にある鋼材20は、アウトケー
ブル26の緊張力により曲げ応力が掛けられると、直線
に近い状態(実線位置)にまで変形せしめられ、その状
態で引張り側に上記コンクリートの打設が行われる。
【0038】上記実施形態では、大型ホール外殻鋼鈑シ
ェルの内面打ち放しコンクリート壁を構成する鋼板打ち
込みプレストレスコンクリート版のプレストレス導入方
法を例にして説明したが、橋桁や大スパン梁などの大ス
パン構造物を造る鋼桁又は合成梁(プレビーム)を製造
する場合に、適用することもできる。
ェルの内面打ち放しコンクリート壁を構成する鋼板打ち
込みプレストレスコンクリート版のプレストレス導入方
法を例にして説明したが、橋桁や大スパン梁などの大ス
パン構造物を造る鋼桁又は合成梁(プレビーム)を製造
する場合に、適用することもできる。
【0039】この場合には、上記鋼材として上下フラン
ジを有するH型鋼の如き型鋼から成る鋼桁を用いる。即
ち、上下フランジを有する型鋼から成る鋼桁(鋼材2
0)の桁方向両端に反力材25を設け、両反力材25、
25間に張設したアウトケーブル26をジャッキ28で
緊張することにより前記鋼桁に一様分布の曲げ応力を与
える一方、前記アウトケーブル26の途中において前記
鋼桁との間に束材27を設け、該束材を介して前記アウ
トケーブル26から前記鋼桁に集中荷重を与えることに
より前記鋼桁に部材中央部分が最大となる偏分布の中央
曲げ応力を与え、この状態で引張り応力側である前記鋼
桁の下フランジにコンクリート29を打設し、さらにこ
のコンクリート29の硬化後に前記アウトケーブル26
の緊張を解除してコンクリート29にプレストレスを導
入する。これにより、プレストレス合成梁に、上記図2
(b)に示した曲げ応力分布に対応するプレストレスを
導入することができる。
ジを有するH型鋼の如き型鋼から成る鋼桁を用いる。即
ち、上下フランジを有する型鋼から成る鋼桁(鋼材2
0)の桁方向両端に反力材25を設け、両反力材25、
25間に張設したアウトケーブル26をジャッキ28で
緊張することにより前記鋼桁に一様分布の曲げ応力を与
える一方、前記アウトケーブル26の途中において前記
鋼桁との間に束材27を設け、該束材を介して前記アウ
トケーブル26から前記鋼桁に集中荷重を与えることに
より前記鋼桁に部材中央部分が最大となる偏分布の中央
曲げ応力を与え、この状態で引張り応力側である前記鋼
桁の下フランジにコンクリート29を打設し、さらにこ
のコンクリート29の硬化後に前記アウトケーブル26
の緊張を解除してコンクリート29にプレストレスを導
入する。これにより、プレストレス合成梁に、上記図2
(b)に示した曲げ応力分布に対応するプレストレスを
導入することができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、鋼
材に予め与えられる曲げ応力は、アウトケーブルを緊張
することにより鋼材長手方向両端の反力材から与えられ
る一様分布の曲げ応力と、アウトケーブルの途中で束材
を介して付与される部材中央部が最大となる偏分布の中
央曲げ応力とを合成したものとなる。従って、従来の載
荷方式ではプレストレスを導入することができない鋼材
両端部のコンクリート部分にもプレストレスが導入され
るので、その部材端部においても鋼材の長さ方向に一様
に発生する引張り応力に対して対抗できる。
材に予め与えられる曲げ応力は、アウトケーブルを緊張
することにより鋼材長手方向両端の反力材から与えられ
る一様分布の曲げ応力と、アウトケーブルの途中で束材
を介して付与される部材中央部が最大となる偏分布の中
央曲げ応力とを合成したものとなる。従って、従来の載
荷方式ではプレストレスを導入することができない鋼材
両端部のコンクリート部分にもプレストレスが導入され
るので、その部材端部においても鋼材の長さ方向に一様
に発生する引張り応力に対して対抗できる。
【0041】また、鋼材の中央部になるほどプレストレ
スが大きく導入され、これは鋼材に直交する鉛直荷重に
よりコンクリートに発生する曲げ引張り応力を打ち消す
ような分布となるので、アウトケーブル方式では必要で
あった過大な応力の導入や、反力材及び鋼材の大がかり
な補強を必要とせずに、部材全長に亘ってその各部位で
必要とされるプレストレスを有効にコンクリートに付加
することができる。
スが大きく導入され、これは鋼材に直交する鉛直荷重に
よりコンクリートに発生する曲げ引張り応力を打ち消す
ような分布となるので、アウトケーブル方式では必要で
あった過大な応力の導入や、反力材及び鋼材の大がかり
な補強を必要とせずに、部材全長に亘ってその各部位で
必要とされるプレストレスを有効にコンクリートに付加
することができる。
【0042】更に、アウトケーブルと鋼材との間に介設
される束材の高さやその配設位置、端部反力材の高さ、
アウトケーブルの緊張力を適宜任意に調整することによ
り、使用状態下において要求されるプレストレスの分布
形態に合ったプレストレスを容易にコンクリートに導入
することができ、また過大な応力の導入が不要であるこ
とから反力材や束材及びジャッキ等の導入装置を小型化
でき、また鋼材の補強も必要最小限で済ますことができ
る。
される束材の高さやその配設位置、端部反力材の高さ、
アウトケーブルの緊張力を適宜任意に調整することによ
り、使用状態下において要求されるプレストレスの分布
形態に合ったプレストレスを容易にコンクリートに導入
することができ、また過大な応力の導入が不要であるこ
とから反力材や束材及びジャッキ等の導入装置を小型化
でき、また鋼材の補強も必要最小限で済ますことができ
る。
【図1】本発明のプレストレスコンクリートのプレスト
レス導入方法を例示した図である。
レス導入方法を例示した図である。
【図2】本発明の方法により鋼材に与えられる曲げ状態
と、その曲げ応力分布を示した図である。
と、その曲げ応力分布を示した図である。
【図3】本発明の実施形態における、予め大型ホール外
殻としての湾曲を有する実際の鋼板打ち込みプレストレ
スコンクリート版に対し、プレストレスを導入する状態
を示した図である。
殻としての湾曲を有する実際の鋼板打ち込みプレストレ
スコンクリート版に対し、プレストレスを導入する状態
を示した図である。
【図4】本発明の実施形態における図1及び図3に用い
られている鋼材の断面を示した図である。
られている鋼材の断面を示した図である。
【図5】本発明の実施形態における予め大型ホール外殻
としての湾曲を有する実際の鋼鈑シェルの形状を示した
斜視図である。
としての湾曲を有する実際の鋼鈑シェルの形状を示した
斜視図である。
【図6】図5の実際の鋼鈑シェルにおける変形の仕方を
示した図である。
示した図である。
【図7】従来のプレビーム工法の説明図である。
【図8】従来の載荷方式によるプレビーム工法とその場
合の曲げ応力分布とを示した図である。
合の曲げ応力分布とを示した図である。
【図9】従来の載荷方式によるプレビーム工法の一例を
示した図である。
示した図である。
【図10】従来のアウトケーブル方式によるプレビーム
工法とその場合の曲げ応力分布とを示した図である。
工法とその場合の曲げ応力分布とを示した図である。
【図11】従来のアウトケーブル方式によるプレビーム
工法の一例を示した図である。
工法の一例を示した図である。
20 鋼材 21 T型鋼 21a 上フランジ 22 鋼鈑 23 スタッドボルト 24 補強板 25 反力材 26 アウトケーブル 27 束材 28 ジャッキ 29 コンクリート P1 前撓み(プレフレクション)荷重P1 L 鋼板の長さ W 鋼板の幅
Claims (2)
- 【請求項1】 鋼材の長手方向両端に設けた反力材間に
アウトケーブルを張設して、該アウトケーブルを緊張す
ることにより該鋼材に一様分布の曲げ応力を与えるとと
もに、該アウトケーブル途中の任意位置に該鋼材との間
に束材を設けて、該束材を介して該アウトケーブルから
該鋼材に集中荷重を与えて該鋼材に部材中央部が最大と
なる偏分布の曲げ応力を与え、この状態で該鋼材の引張
り応力側部分にコンクリートを打設し、該コンクリート
の硬化後に前記アウトケーブルの緊張を解除してコンク
リートにプレストレスを導入することを特徴とするプレ
ストレスコンクリートにおけるプレストレス導入方法。 - 【請求項2】 鋼材の長手方向両端に設けた反力材と、
該反力材間に張設されるアウトケーブルと、該アウトケ
ーブルを緊張する緊張手段と、該アウトケーブル途中の
任意の位置で該鋼材との間に介設される束材とを備えた
ことを特徴とするプレストレスコンクリートにおけるプ
レストレスの導入装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18993797A JPH1136224A (ja) | 1997-07-15 | 1997-07-15 | プレストレスコンクリートにおけるプレストレスの導入方法及びその導入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18993797A JPH1136224A (ja) | 1997-07-15 | 1997-07-15 | プレストレスコンクリートにおけるプレストレスの導入方法及びその導入装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1136224A true JPH1136224A (ja) | 1999-02-09 |
Family
ID=16249712
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18993797A Pending JPH1136224A (ja) | 1997-07-15 | 1997-07-15 | プレストレスコンクリートにおけるプレストレスの導入方法及びその導入装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1136224A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR19990083979A (ko) * | 1999-09-03 | 1999-12-06 | 구민세 | 곡선형 프리플렉스형의 대량 제작 공법 |
| KR19990083980A (ko) * | 1999-09-03 | 1999-12-06 | 구민세 | 횡으로 연결, 프리플렉션 하중을 재하하는 단순보 및연속보 구조물용 프리플렉스형의 제작 공법 |
| WO2001018319A1 (en) * | 1999-09-03 | 2001-03-15 | Min Se Koo | Method of manufacturing preflex beams |
| KR20030003200A (ko) * | 2002-12-10 | 2003-01-09 | 원대연 | Pc강연선의 편향력을 이용한 프리플렉스 합성보의제작공법과 추가 텐돈을 이용한 프리플렉스 연속합성보의시공법 |
| KR100449230B1 (ko) * | 2002-10-07 | 2004-09-18 | 노윤근 | 고강도 강판과 볼트를 이용하여 제작한 에이치형압연강재에 프리스트레스를 도입한 에이치형 압연강재보제작방법과 이를 이용한 교량시공방법 |
| KR100496198B1 (ko) * | 2002-11-13 | 2005-06-20 | 주식회사 노빌테크 | 미리 도입된 하중에 의한 압축응력의 손실을 방지하는프리플렉스 빔의 제조방법 및 그 제조방법에 사용되는하중재하장치 |
| CN110438903A (zh) * | 2019-07-30 | 2019-11-12 | 中铁十二局集团有限公司 | 竖向预应力螺纹钢筋张拉施工方法及质量检测方法 |
| KR102492288B1 (ko) * | 2022-09-21 | 2023-01-27 | 신강수 | 프리캐스트 강합성 파형강판 및 그 제작방법 |
| JP2024170609A (ja) * | 2019-08-01 | 2024-12-10 | ジーシーピー・アプライド・テクノロジーズ・インコーポレーテッド | コンクリート配送および配置の調整 |
-
1997
- 1997-07-15 JP JP18993797A patent/JPH1136224A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| KR19990083979A (ko) * | 1999-09-03 | 1999-12-06 | 구민세 | 곡선형 프리플렉스형의 대량 제작 공법 |
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| KR100496198B1 (ko) * | 2002-11-13 | 2005-06-20 | 주식회사 노빌테크 | 미리 도입된 하중에 의한 압축응력의 손실을 방지하는프리플렉스 빔의 제조방법 및 그 제조방법에 사용되는하중재하장치 |
| KR20030003200A (ko) * | 2002-12-10 | 2003-01-09 | 원대연 | Pc강연선의 편향력을 이용한 프리플렉스 합성보의제작공법과 추가 텐돈을 이용한 프리플렉스 연속합성보의시공법 |
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