JPH1137187A - 出力軸のロック装置 - Google Patents

出力軸のロック装置

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JPH1137187A
JPH1137187A JP26271097A JP26271097A JPH1137187A JP H1137187 A JPH1137187 A JP H1137187A JP 26271097 A JP26271097 A JP 26271097A JP 26271097 A JP26271097 A JP 26271097A JP H1137187 A JPH1137187 A JP H1137187A
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shaft
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locking
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Daijiro Nakamura
大治郎 中村
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MURA GIJUTSU SOGO KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】駆動側を停止制御したとき出力軸を自動的にロ
ック操作し、自動ロックと同時に、従動側を手動で回動
操作してロックの操作ができ、ロックの解除も駆動側を
回動することで自動的に解除することのできる出力軸の
ロック装置を提供する。 【解決手段】出力軸を駆動軸と従動軸との接続により形
成し、上記駆動軸と従動軸とを接続する接続部に、相互
の回転方向に所定の角度分動力が伝達されない遊び角を
形成し、上記従動軸側に、該従動軸に回り止めされて半
径方向内外に移動可能に保持されたロック部材をその外
周部に対設の固定部材に移動してロックするロック手段
を設け、前記駆動軸に、前記遊び角の回動量内で前記ロ
ック手段のロック部材をロック解除方向に移動させてロ
ックを解除する解除手段を設け、前記従動軸に、その正
または逆方向の回動で前記駆動軸のロック解除手段のロ
ック解除動作を解放操作してロック部材をロック位置に
操作する操作手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、モータ
の回動力を出力する出力軸において、モータを停止制御
したとき、出力軸の回動をロックすることができるよう
な出力軸のロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電動工具の出力軸に装着するチ
ャックを、チャックハンドルを用いることなく手動で操
作リングを回動してツールを締め付けたり、また、外し
たりするトルクアップ機能を持ったチャックを使用する
場合、電動工具の出力軸はモータの電源がOFFのとき
回転がフリーであるため、チャックを手締めしようとす
ると出力軸も回動して手締めができず、したがって、一
方の手で出力軸を固定する必要があり、また、チャック
の手締め、ツールの保持の作業があり、操作性が悪い問
題点を有している。そのため、電動工具の出力軸はモー
タの電源がOFFのときロックが掛かっていることが望
ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、駆動側
(例えば、モータ側)を停止制御したとき出力軸を自動
的にロック操作し、さらに、自動ロックと同時に、従動
側を手動で回動操作する簡単な操作でロックの操作がで
きて、出力軸のロックが確実に動作し、また、ロックの
解除も駆動側を回動することで自動的に解除することの
でき、さらに、これらのロックおよびロック解除が確実
にできると共に、これらのロックおよびロック解除を構
成する手段がコンパクトに形成できる出力軸のロック装
置の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、出力軸を駆動軸と従動軸との接続により形成
し、上記駆動軸と従動軸とを接続する接続部に、相互の
回転方向に所定の角度分動力が伝達されない遊び角を形
成し、上記従動軸側に、該従動軸に回り止めされて半径
方向内外に移動可能に保持されたロック部材をその外周
部に対設の固定部材に移動してロックするロック手段を
設け、前記駆動軸に、前記遊び角の回動量内で前記ロッ
ク手段のロック部材をロック解除方向に移動させてロッ
クを解除するロック解除手段を設け、前記従動軸に、正
または逆方向の回動で前記駆動軸に対するロック解除手
段のロック解除動作を解放操作してロック手段のロック
部材をロック位置に操作するロック操作手段を設けた出
力軸のロック装置であることを特徴とする。
【0005】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成に併せて、前記ロック部材にロ
ック爪を形成し、固定部材に前記ロック爪と係脱する係
合爪を形成して、ロック爪と係止爪との係合により前記
ロック手段を形成した出力軸のロック装置であることを
特徴とする。
【0006】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成に併せて、前記ロック部材と駆
動軸側部材との一方にピンを他方にカム面を形成し、上
記カム面を、前記駆動軸の回動初期の回動で前記接続部
の遊び角が無くなる間に、前記ピンに当接してロック部
材をロック解除位置に移動させるカム面に形成し、前記
ピンとカム面とのカム操作により前記ロック解除手段を
形成した出力軸のロック装置であることを特徴とする。
【0007】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成に併せて、前記ロック操作手段
を、前記従動軸と駆動軸との間に差動機構を介装して、
両軸の遊び角の相対回動で差動する動作で前記ロック解
除手段を解放操作してロック部材をロック位置に操作す
るように構成した出力軸のロック装置であることを特徴
とする。
【0008】この発明の請求項5記載の発明は、上記請
求項4記載の発明の構成に併せて、前記ロック操作手段
を、インターナルギヤと遊星ギヤとサンギヤと遊星ギヤ
を軸支するキャリアを備える遊星ギヤ差動機構で形成し
て、前記キャリアを前記従動軸に連結すると共に、前記
サンギヤを前記駆動軸に連結し、前記従動軸を回動した
ときのインターナルギヤとサンギヤとの差動で前記ロッ
ク解除手段を解放操作してロック手段のロック部材をロ
ック位置に操作するように構成した出力軸のロック装置
であることを特徴とする。
【0009】この発明の請求項6記載の発明は、上記請
求項4記載の発明の構成に併せて、前記ロック操作手段
を、インターナルギヤと遊星ギヤとサンギヤと遊星ギヤ
を軸支するキャリアを備える遊星ギヤ差動機構で形成し
て、前記キャリアを前記従動軸に連結し、前記サンギヤ
を出力軸の停止時に固定されるブレーキ部材に連結し、
前記インターナルギヤを前記ロック解除手段に連結し、
前記従動軸を回動したときのインターナルギヤの移動と
遊星ギヤの公転との差動で前記ロック解除手段を解放操
作してロック手段のロック部材をロック位置に操作する
ように構成した出力軸のロック装置であることを特徴と
する。
【0010】この発明の請求項7記載の発明は、上記請
求項1,2,3,4,5および6記載に記載の構成に併
せて、前記ロック部材を従動軸の円周方向に複数個配設
して前記ロック手段を形成したの出力軸のロック装置で
あることを特徴とする。
【0011】この発明の請求項8記載の発明は、上記請
求項1,2,3,4,5,6または7記載の構成に併せ
て、前記固定部材をリング状に形成して回動可能に固定
部に保持すると共に、該固定部材を所定の負荷で押圧固
定してトルクリミッタを形成した出力軸のロック装置で
あることを特徴とする。
【0012】この発明の請求項9記載の発明は、上記請
求項1,2,3,4,5,6または7記載の構成に併せ
て、前記固定部材をリング状に形成して回動可能に固定
部に保持すると共に、該固定部材を所定の負荷で押圧固
定してブレーキを形成した出力軸のロック装置であるこ
とを特徴とする。
【0013】
【作用】この発明によれば、出力軸を構成する駆動軸
が、例えば、モータにより駆動されると、その回動初期
で該駆動軸と従動軸との接続部の遊び角が無くなる間
に、駆動軸側のロック解除手段がロック手段のロック部
材をロック解除方向へ移動し、爾後の継続駆動でロック
部材はロック解除の位置で回動し、ロックが掛からない
状態となる。その結果、駆動軸の駆動により従動軸を回
動し、出力軸に出力が生じる。
【0014】次に、駆動軸の駆動を停止すると(例え
ば、モータのOFF制御)、従動軸側の慣性回動で、該
従動軸には遊び角分の回動が生じる。その従動軸の回動
でロック手段のロック部材は駆動軸側のロック解除手段
の解除動作から解放されるため、ロック位置へ移動し、
該ロック部材が固定部材に係合してロックを掛け、従動
軸の回動をロックする。したがって、駆動軸の停止によ
り従動軸は自動的にロックが掛けられる。
【0015】一方、前述のように駆動軸の駆動を停止す
ること、上述の自動ロックの作用如何にかかわらず、停
止している従動軸を手動で遊び角分回動操作すると、こ
の回動操作で、ロック操作手段が駆動軸側のロック解除
手段のロック手段に対する解除動作を解放するので、ロ
ック部材はロック位置への移動が許容されて移動し、以
降は前述の自動ロックの場合と同様に作用して、従動軸
にはロックが掛けられる。
【0016】上述のロック操作手段を差動機構で構成
し、ことに遊星ギヤ差動機構で構成したときは、差動動
作の一方(例えば、正方向の回動出力)でロック手段の
ロック部材をロック位置側への移動を行わせ、他方(例
えば、逆方向の回動出力)で、ロック解除手段のロック
解除動作の解放操作を行わせることにより、2つの作用
を同時に行わせることができ、迅速で有効なロックが得
られる。
【0017】
【発明の効果】この発明によれば、出力軸の駆動を停止
すると(例えば、モータをOFF制御すると)、出力軸
の回動にロックが掛かって即回転が停止するので、例え
ば、出力軸にチャックを装着して各種のツールを取付け
て手作業を行った場合、上述のロックで、出力軸の駆動
を停止した後、即電動工具を手放しても、チャックやツ
ールの慣性力による出力軸の回転が即停止されて、何等
危険性がなく、安全な作業ができる。
【0018】さらに、出力軸が停止しているときは、上
述のように既にロックが掛かっているので、例えば、ト
ルクアップ機能を持ったチャックの使用時に、チャック
を手締めするときに出力軸が回動しないため、手締めが
容易に、しかも確実にでき、チャックの手締め、ツール
の保持の作業等が容易となって、操作性が向上する。
【0019】さらに、上述の自動ロックの動作とは別
に、従動軸側を回動操作すれば、従動軸にロックが掛け
られるので、前述の自動ロックの作用如何にかかわら
ず、ロックが得られ、例えば、駆動軸側に減速機構が介
装されて、トルク負荷が高く低速回動している場合に、
駆動軸側を停止しても、従動軸に慣性回動が生じないと
き、従動軸を正逆いずれかの方向に手動で僅かな量を回
動すれば、該従動軸にロックが掛けられ、確実なロック
が得られる。
【0020】ロックの解除は出力軸を駆動することで、
自動的に解除されるので、ロック解除のための操作が全
く不要であって、安心して作業が開始できる。
【0021】ロック手段のロック爪と固定部材の係合爪
との係脱は半径方向であるため、相互の爪数を増加し確
実性を重視して構成しても、軸芯方向の厚みが薄く形成
でき、また、ロック操作手段を遊星ギヤ差動機構で構成
したとき、該各機構部材は半径方向に組み込まれて該方
向に機能するので、軸芯方向の厚みが薄くでき、その結
果、確実なロックができるロック手段と確実なロック操
作を行うロック操作手段を結合して構成したとき、これ
らをコンパクトに構成できて、ユニット化も容易にで
き、ロック装置を小型化できる。
【0022】さらに、ロック手段、ロック解除手段およ
びロック操作手段は、出力軸が回転するとこれらも共に
回動するので、これらに慣性が発生し、この慣性がロッ
ク手段のロック操作およびロック解除手段の解除操作の
パワーとなり、このパワーで確実なロックおよびロック
解除操作が得られる。
【0023】さらに、ロック手段を構成しているロック
部材を所定の負荷で押圧固定するトルクリミッタやブレ
ーキ構成することでき、出力軸が回動して作業状況下に
あるとき、作業の過負荷に対するトルクリミッとして作
用する他、出力軸がロックされているときに、例えば、
出力軸にトルクアップ機能を持った手締めのチャックを
装着して、これが過負荷で締付けられたときのトルクリ
ミッタとしても作用することができる。
【0024】
【第1の実施例】この発明の一つの実施の形態を図面に
基づいて詳述する。実施例は、ハンド式の電動工具の出
力軸に本発明の出力軸のロック装置を実施した例を示
し、図1において、出力軸10はモータ(図示省略)の
モータ軸11の回転により駆動されるが、このモータ軸
11と出力軸10との間に減速機構を含むロック装置を
介装している。
【0025】上述のモータ軸11は遊星歯車機構12の
サンギヤ13に伝動可能に接続している。上述の遊星歯
車機構は上述のサンギヤ13の他に、該サンギヤ13と
噛合する遊星ギヤ14、該遊星ギヤ14を軸支したキャ
リア15、遊星ギヤ14と噛合するインターナルギヤ1
6、固定リング17により構成し、周知の通り減速機能
を有し、その減速出力はキャリア15から出力される。
【0026】図2、図3、図4にも示すように、出力軸
10をロックするためのロック装置20は、上述のキャ
リア15と、これと軸芯方向で対向し、半径方向に分割
された2枚のロック板21,21と、ロック板21,2
1を半径方向外方のロック位置に付勢するスプリング2
2,22と、また、上述のロック板21,21の外周に
あって該ロック板21,21の回動をロックするために
内歯を形成し、前述の固定リング17に連結固定された
固定内歯リング23と、前述のロック板21,21を相
対する内側で保持する2枚の保持板24,24とで構成
しており、また、このロック装置20には、ロック解除
動作の解放操作を行ってロックを実行させるためのロッ
ク操作機構25を備えている。
【0027】図5に示しすように、前述のキャリア15
の軸芯部と出力軸10の内端部は相互が嵌合して伝動可
能に接続しており、この嵌合構造は、出力軸10の内端
の軸芯方向の所定範囲で、軸芯を挟んで対向する2箇所
の周面を平面に形成して連結嵌合部26を形成し、これ
と嵌合するキャリア15の連結嵌合部27には、中立の
位置から正逆の回転方向にそれぞれ所定の角度θ分伝動
を行わない遊び角を形成している。
【0028】前述の2枚の保持板24,24の中心部
は、前述の出力軸10の連結嵌合部26に遊びの無い状
態で嵌合する連結嵌合部28を形成して、出力軸10と
一体的に回動する(図6参照)。そして、前述のキャリ
ア15を駆動側とすると、出力軸10は従動側と称する
ことができ、上述の保持板24,24は上述の駆動側の
キャリア15と軸芯方向で対向する受動側の出力軸10
の内側に固定していることになる。
【0029】さらに、図5にも示すように、上述のキャ
リア15の内側の側面には、前述のロック板21,21
のロック状態を解除するために、軸芯を挟んで対向する
位置に、半径方向の外方に対し傾斜内壁面を持つほぼ三
角形状のカム孔29,29を形成し、このカム孔29,
29にはロック板21,21のピン30,30が挿入さ
れて、キャリア15が駆動方向に回動したとき、カム孔
29,29の内壁面がピン30,30に接当して、これ
をロック板21,21のロック位置側から内側のロック
解除位置側に操作して移動させる。したがって、ピン3
0,30はロック解除の操作部と称することができる。
【0030】図3にも示すように、前述のロック板2
1,21のそれぞれの外周部には、3枚のロック爪31
…を形成し、それぞれロック爪31…位置の内側位置で
3枚のロック爪31…の中間部分には前述したピン3
0,30を植設固定していて、このピン30,30が前
述の保持板24,24の半径方向に長孔のガイド孔3
2,32(図6参照)に保持されることで、半径方向内
外に移動可能に保持され、このピン30,30の一方端
部が前述のキャリア15のカム孔28,28まで延長し
て嵌入している。なお、ロック爪31はロック板21の
半径方向の移動で係脱できれば他の歯数であるもよい。
【0031】上述のロック板21,21が半径方向の外
側に設定したロック位置側にスプリング22,22の付
勢力によって移動したときに、外周部のロック爪31…
と前述の固定内歯リング23の内周面に形成したギヤ3
3(図4参照)と噛合して、ロック板21,21の回動
をロックできるように設けている。
【0032】前述の固定内歯リング23のギヤ33は通
常内歯車の形状で形成されているが、ロック板21,2
1のロック爪31…は上述のギヤ33と噛合が一致する
形状に形成されているめた、ギヤ33に3枚のロック爪
31…を噛合させたとき、3枚共均等な接触で噛合する
めた、ロック時の回動負荷は3枚のロック爪31…に均
等に受けることができ、必要な強度を得る。
【0033】なお、ロック爪31…を外歯車として形成
したときは、3枚のロック爪31…の内の1枚が固定内
歯リング23の1枚のギヤ33に強く接して集中回動負
荷を受けるので、ギヤ33およびロック爪31…の強度
がより要求される。また、ロック板21,21の2枚を
相対向する2箇所に形成することにより、ロック時の強
度を高めることができる。
【0034】図6は、前述の保持板24,24を示して
おり、該2枚の保持板24はほぼ同一構造であるため、
その一方を図示している。上述の保持板24はその軸芯
部に、出力軸10の連結嵌合部23と遊びなく嵌合して
一体回動する連結嵌合部28を形成し、さらに、ロック
板21,21のピン30,30と対向する位置には、該
ピン30,30の半径方向内外への摺動をガイドする長
孔のガイド孔32,32を形成している。
【0035】したがって、ロック板21,21のピン3
0,30は2枚の保持板24,24のガイド孔32,3
2に左右から挿入されて、ロック板21,21は半径方
向外側のロック位置と、内側(軸心側)のロック解除位
置とに摺動が可能に保持される。なお、保持板24は左
右何れかの1枚でロック板21,21を保持することも
できるが、上述のように2枚の保持板24,24で保持
すると、ロック装置20およびロック操作機構25を含
めてユニット化でき、組付けを容易にすることができ
る。
【0036】図7は、前述のロック操作機構25を示
し、該機構25は軸芯を挟んで相対向する2箇所にギヤ
を形成したサンギヤ34と、これらのギヤに噛合する2
個の遊星ギヤ35,35と、この外周部にあって遊星ギ
ヤ35,35と噛合する一部のギヤを内歯として形成し
たインターナルギヤ36とによる遊星ギヤ差動機構で構
成している。
【0037】遊星ギヤ35,35の支軸35a,35a
の両端は前述の保持板24,24に取付けることによ
り、該保持板24,24をキャリアとして利用し、ま
た、前述の支軸35a,35aを保持板24,24に取
付けることでロック装置20およびロック操作機構25
のユニット化に利用している。
【0038】前述のインターナルギヤ36のロック板2
1,21のピン30,30に対応する位置には半径方向
の外方に対し傾斜面を持つほぼ三角形状のカム孔38,
38を形成して、上述のピン30,30を挿通してい
る。
【0039】また、上述のカム孔38,38は、遊星ギ
ヤ35,35が中立の位置から正または逆の公転方向に
遊び角θ分公転した移動量で、サンギヤ34とインター
ナルギヤ36が均等のギヤ数を移動したときのインター
ナルギヤ36側の移動量(回動量)で、ピン30,30
を介してロック板21,21をロック解除位置からロッ
ク位置までの移動を作用させる大きさに設定して形成し
ている。なお、カム孔38,38の形状は図示とは逆向
きの三角形状で構成することもできる。
【0040】前述のサンギヤ34は2本のピン34a,
34aによって前述のモータ軸11側のキャリア15と
連結し、そのため、このサンギヤ34とキャリア15と
の間に位置する保持板24(内側に相当)のピン34
a,34aに対応する位置には該ピン34a,34aが
遊び角θの回動を許容するように盗み24a,24a
(図6の仮想線参照)が形成される。
【0041】さらに、サンギヤ34の中心部、すなわ
ち、出力軸10が挿通される部分は、キャリア15の連
結嵌合部27と対応させて、出力軸10が遊び角θ分回
動ができる対応形状に形成している。
【0042】図1、図2、図8に示すように、前述の遊
星歯車機構12において、インターナルギヤ16は固定
リング17に対して遊転可能に支持し、該インターナル
ギヤ16の外端は凹凸面40に形成し、これにボール4
1を圧接してインターナルギヤ16を固定板42側に押
圧して、その回動を規制することですることで、トルク
リミッタを構成している。
【0043】上述のボール41は複数個(例えば6個)
が対接し、上記インターナルギヤ16の外端と対向する
位置には固定部材43を対接し、該固定部材43の前述
のインターナルギヤ16と対向する側であって、前述の
ボール41と対応する位置には収納穴39を形成して前
述のボール41を押圧するためのスプリング44を収納
し、このスプリング44の外端は受け部材45の支持ピ
ン46が挿入されて保持されている。
【0044】上述の固定部材43の外周部には角ネジに
よるネジ47を形成し、このネジ47にはナット部材4
8が螺合して、このナット部材48の進退をボール4
9、リング50を介して前述の受け部材45を軸方向に
移動させて、スプリング44の弾性を調節することで、
前述のボール41とインターナルギヤ16の凹凸面40
によるトルクリミッタのトルクを調整することができ
る。
【0045】なお、上述のナット部材48は操作カバー
51に対して、例えば、スプライン嵌合のように、軸方
向への摺動が許容された状態で回転が伝達されるように
接続し、操作カバー51を回動操作することで、ナット
部材48を回動操作することができる。また、固定板4
2、固定リング17および固定部材43は適宜の連結機
構により一体的に連結して、固定状態に構成している。
【0046】上述のように構成した出力軸10のロック
装置20の動作を説明する。図1、図7、図9におい
て、モータ軸11は停止しており、ロック板21,21
のピン30,30とキャリア15のカム孔29,29と
の位置は、図5に示すカム孔29の中央上部にピン30
が配置する状態の位置し、ロック板21,21はスプリ
ング22,22で半径方向の外側に付勢され、そのため
ロック板21,21のロック爪31…は回動が規制され
た固定内歯リング23のギヤ33と噛合して、ロック状
態にある。
【0047】したがって、この状態で出力軸10側か
ら、例えば、手動で正または逆方向の回動を付与する
と、この回動はキャリア15には遊び角θがあるため、
これを回動することはないが、保持板24との間には遊
び角θがないので、この保持板24に出力軸10の回動
力を受け、該保持板24のガイド孔32,32、ロック
板21,21のピン30を介してロック板21,21に
回動力を伝動する。
【0048】しかし、ロック板21,21のロック爪3
1…は、前述したようにスプリング44の弾性で回動が
規制されたインターナルギヤ16に固定された固定内歯
リング23ののギヤ33と噛合しているので、回動され
ることがない。したがって、出力軸10はロック状態に
あり、手動で回動することが防止される。
【0049】なお、上述のロック爪31にかかる回動負
荷は円周方向であり、ロック爪31の噛合方向は半径方
向であるため、回動負荷でロック爪31がギヤ33から
外れたり、ギヤ33に食い込んで離脱不可になることは
ない。
【0050】上述の出力軸10の手動による回動がスプ
リング44による弾性力を越えたときは、インターナル
ギヤ16がスプリング44の押圧に抗して回動して、ト
ルクリミッタが機能する。前述のように出力軸10の回
動がロック状態にあると、出力軸10が回動しないの
で、この出力軸10にツールを取付けることが簡単とな
る。
【0051】上述のようにして、ロック状態にある出力
軸10を駆動するときは、このロック状態のままモータ
を駆動してモータ軸11を所定の駆動方向に回動する
と、上述のロック状態が自動的に解除される。図10に
示すように、上述のモータ軸11の回動は遊星歯車機構
12で減速されてキャリヤ15から出力されるが、該キ
ャリア15と出力軸10との連結嵌合部27,26には
遊び角θがあるため、この遊び角θ分キャリア15が回
動してから回動力を出力軸10に伝達することになる。
【0052】上述のキャリア15が遊び角θ分回動する
間に、キャリア15のカム孔29,29の傾斜内壁面が
ロック板21,21のピン30,30を半径方向内側の
ロック解除位置側に移行させる。上述のカム孔29,2
9の作用によりロック板21,21はスプリング22,
22に抗して軸芯側のロック解除位置に移行し、ロック
爪31は固定内歯リング23のギヤ33から外れ出力軸
10の回動が許容され、ロック状態から解除される。
【0053】出力軸10の回動が継続されると、カム孔
29,29により、ピン30,30をロック解除位置に
規制して、ロック板21,21のロック解除が維持され
て、出力軸10はモータ軸11の駆動力で回動される。
なお、出力軸10の駆動状態下で該出力軸10に過負荷
が作用して、この負荷がスプリング44による弾性力を
越えたときは、インターナルギヤ16がスプリング44
の押圧に抗して回動して、トルクリミッタが機能する。
【0054】次に、駆動状態にあるモータを停止してモ
ータ軸11の回動を停止すると、モータ軸11のトルク
が低下することで、出力軸10側の慣性が大きくなった
とき(モータ軸11の停止により反動)、キャリア15
に対し出力軸10の回動が先行することになり、この先
行でその相互の遊び角θが逆行してキャリア15のカム
孔29,29によるロック板21,21のピン30,3
0の規制が解かれてスプリング22,22の付勢力でロ
ック板21,21は外方のロック位置に移行する。その
結果、ロック板21,21のロック爪31は回動が規制
された固定内歯リング23のギヤ33と噛合して、ロッ
ク状態なる。したがって、出力軸10はモータ軸11が
停止すると、自動的にロックが掛けられて、即回転が停
止され、惰性による回転がなくなり、安全性が高められ
る。
【0055】なお、出力軸10の惰性による回動がスプ
リング44による弾性力を越えたときは、インターナル
ギヤ16がスプリング44の押圧に抗して回動して、ト
ルクリミッタが機能する。上述の自動ロックの作用は出
力軸10に慣性により回動が生じることにより確実な作
用を得る。しかし、モータ軸11の遊星歯車機構12の
負荷が高く、かつ低速で駆動したときは、上述の慣性に
よる回動が生じない場合も考えられる。
【0056】前述したロック操作機構25は上述の自動
ロックの作用の如何にかかわらず、手動でロックを掛け
ることができる。すなわち、出力軸10にロックが作用
しないときは、ロック板21,21のピン30,30が
きキャリア15のカム孔29,29の傾斜内壁面でロッ
ク解除の位置に規制された状態で停止していることにな
る(図5のピン30,30の仮想線参照)。
【0057】図11は、ロックが作用しない状態で停止
した状態を示し、そのため、ロック板21,21のピン
30,30はロック解除位置(半径方向の内側)に位置
している。
【0058】この状態で出力軸10を矢印Xで示した慣
性方向(反時計方向)へ遊び角θ分を手動で回動する。
この回動力は、保持板24,24から支軸35a,35
aを介して、遊星ギヤ35,35を矢印X方向(反時計
方向)に公転させることになる。
【0059】上述の遊星ギヤ35,35の公転により、
サンギヤ34とインターナルギヤ36との負荷がほぼ均
等であれば、両者は相反する方向に回動(サンギヤ34
は時計方向でキャリア15のカム孔29がピン30から
離れる方向に回動、また、インターナルギヤ36は反時
計方向であって図11のカム孔38がピン30を引っ張
る方向に回動)する。また、サンギヤ34とインターナ
ルギヤ36との一方に負荷が高ければ、負荷の軽い方を
増量して回動する。
【0060】したがって、サンギヤ34が時計方向に回
動すれば、ピン34a,34aを介してキャリア15を
そのカム孔29,29の規制位置からロック板21,2
1のピン30,30と離して中央位置に回動させること
ができるので、ピン30,30の規制が解かれ、ロック
板21,21はロック位置に移動することができて、ロ
ックが掛けられる。
【0061】また、インターナルギヤ36が反時計方向
に回動すれば、そのカム孔38,38でロック板21,
21のピン30,30を引っ張って、これをキャリア1
5のカム孔29,29の規制位置から離して中央位置に
回動させることができて、ピン30,30の規制が解か
れ、ロック板21,21はロック位置に移動することが
できて、ロックが掛けられる(なお、カム孔38,38
が図示とは逆の三角形状であれば、カム孔38,38で
ピン30,30をロック位置側に移行させることもでき
る)。このように回動軸10側を慣性方向に遊び角θ分
回動することで、ロックを掛けることができる。
【0062】なお、実際の操作に当たって、操作する者
にとっては出力軸10の慣性方向が不明であるときは、
出力軸10を遊び角θ分正逆両方向に回動すれば、いず
れかの回動側でロックが掛けられるので、操作に戸惑い
はない。また、出力軸10の回動量はロック操作機構2
5を構成する遊星ギヤ差動機構で増量されるので、ロッ
ク操作のための出力軸10の回動量は極わずかて済む。
また、ロック操作機構25の遊星ギヤ差動機構はラジア
ル方向に構成しているが、これはスラスト方向の差動機
構で構成しても等価な作用を得ることができる。
【0063】前述の実施例において、インターナルギヤ
16の内端面の凹凸面40を平面に形成し、さらに、ボ
ール41をブレーキパッドに変更すると、該部にブレー
キ機構が構成でき、前述のトルクリミッタをブレーキ機
構として構成することができる。さらに、固定内歯リン
グ23はインターナルギヤ16に直接内歯を形成すると
で省略することができる。
【0064】
【第2の実施例】図12〜図20は、第2の実施例を示
し、先の第1の実施例と同じ機能を有する構成要素には
同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0065】この実施例も、ハンド式の電動工具の出力
軸に本発明の出力軸のロック装置を実施した例を示し、
図12、図13、図14に示すように、出力軸10をロ
ックするためのロック装置20は、キャリア15と、半
径方向に分割された2枚のロック板21,21と、ロッ
ク板21,21を半径方向外方のロック位置に付勢する
コイル状のスプリング22,22と、固定リング17に
連結固定された固定内歯リング23と、前述のロック板
21,21を相対する内側で保持する2枚の保持板2
4,24とで構成しており、また、このロック装置20
には、ロック解除動作の解放操作を行ってロックを実行
させるためのロック操作機構25を備えている。ただ、
この実施例の場合、ロック操作機構25の配設位置がロ
ック装置20の外側(図12において左側)に設けてい
る。
【0066】図16に示しすように、前述のキャリア1
5の軸芯部と出力軸10の内端部とは、それぞれの連結
嵌合部26、27が、中立の位置から正逆の回転方向に
それぞれ所定の角度θ分伝動を行わない遊び角を形成し
て、相互が嵌合し伝動可能に接続している(図5の第1
実施例参照)。なお、このキャリア15と後述するイン
ターナルギヤ36とは連結ピン15aにより連動するよ
うに連結している。
【0067】さらに、上述のキャリア15の外側(図1
2、図13において左側)の側面には、半径方向の外方
に対し傾斜内壁面を持つほぼ三角形状のカム孔29,2
9を形成し、このカム孔29,29にはロック板21,
21のピン30,30が挿入されて、キャリア15が駆
動方向に回動したとき、カム孔29,29の内壁面がピ
ン30,30に接当して、これをロック板21,21の
ロック位置側から内側のロック解除位置側に操作して移
動させる。したがって、カム孔29と、ピン30とによ
ってロック解除機構を構成している。
【0068】図14、図15にも示すように、前述のロ
ック板21,21のそれぞれの外周部には、3枚のロッ
ク爪31…を形成し、それぞれロック爪31…位置の内
側位置で3枚のロック爪31…の中間部分には前述した
ピン30,30を植設固定していて、このピン30,3
0が前述の保持板24,24のガイド孔32,32(図
27参照)に保持されることで、半径方向内外に移動可
能に保持され、このピン30,30の一方端部が前述の
キャリア15のカム孔29,29まで延長して嵌入して
いる。
【0069】上述のロック板21,21が半径方向の外
側に設定したロック位置側にスプリング22,22の付
勢力によって移動したとき、外周部のロック爪31…と
前述の固定内歯リング23の内周面に形成したギヤ33
と噛合して、ロック板21,21の回動をロックできる
ように設けている。
【0070】図17は前述の保持板24,24を示して
おり、該2枚の保持板24はほぼ同一構造であるため、
図12、図13の左側に図示した保持板24を示す。た
だし、右側の保持板24には遊星ギヤ35の支軸35a
はない。図中24bは前述の連結ピン15aの盗み、2
4cは左右の保持板24,24を連結する連結ピンであ
る。
【0071】上述の保持板24はその軸芯部に、出力軸
10の連結嵌合部23と遊びなく嵌合して一体回動する
連結嵌合部28を形成し、さらに、ロック板21,21
のピン30,30と対向する位置には、該ピン30,3
0の半径方向内外への摺動をガイドする長孔のガイド孔
32,32を形成している。
【0072】したがって、ロック板21,21のピン3
0,30は2枚の保持板24,24のガイド孔32,3
2に左右から挿入されて、ロック板21,21は半径方
向外側のロック位置と、内側(軸心側)のロック解除位
置とに摺動が可能に保持される。図18は、前述のロッ
ク操作機構25を示し、該機構25は前述のロック装置
20の外側(図12、図13において左側)に配設して
いる。該機構25は円周全域にギヤを形成したサンギヤ
34と、これらのギヤに噛合する2個の遊星ギヤ35,
35と、この外周部にあって遊星ギヤ35,35と噛合
する一部のギヤを内歯として形成したインターナルギヤ
36とによる遊星ギヤ差動機構で構成している。
【0073】そして、遊星ギヤ35,35の支軸35a
は前述の保持板24(図12、図13において左側、図
17参照)に取付けることにより、該保持板24をキャ
リアとして利用している。
【0074】前述のインターナルギヤ36のロック板2
1,21のピン30,30に対応する位置には半径方向
の外方に対し傾斜面を持つほぼ三角形状のカム孔38,
38を形成して、上述のピン30,30を挿通してい
る。また、上述のカム孔38,38は、前述のキャリア
15に形成したカム孔29,29とほぼ同一の形状に形
成している。
【0075】図12、図13、図19に示すように、前
述のサンギヤ34は出力軸10に対して遊嵌状態に嵌合
される。このサンギヤ34はギヤ部の外側が円盤状をな
し、その外周縁の外側の側面には係合爪34b…を形成
している。そして、サンギヤ外側の出力軸10にはC形
のリング61が嵌着されている。
【0076】上述のC形リング61の外側には円形状の
ブレーキ板62の内側面が対接するように出力軸10に
嵌着し、該出力軸10に対しては遊嵌状態に嵌合してい
る。
【0077】図20に示すように、上述のブレーキ板6
2の外周部分には前述のサンギヤ34の円盤部の係止爪
34bに対応させて係合爪63を形成し、これら相互の
係合爪34b,63を係合させることで、ブレーキ板6
2にブレーキが作用した時、サンギヤ34にもブレーキ
が作用して、この回転を停止または固定する。
【0078】前述のブレーキ板62の外側面は出力軸1
0を支持する支持筒64の内端と対接し、この支持筒6
4の内端と前述のC形リング61とによりブレーキ板6
2が挟持されることで、該ブレーキ板62にブレーキが
作用する。
【0079】図12に示すように、上述の挟持作用を行
わせるために、支持筒64の先端側にスラストベアリン
グ65を介して皿状バネ66が出力軸10の鍔部67と
の間に介装しており、この皿状バネ66は出力軸10に
外方向(図22において左方)の付勢力を付与してい
る。
【0080】そのために、出力軸10上のC形リング6
1は出力軸10と同様に外方向の付勢力が作用するの
で、C形リング61はブレーキ板62を支持筒64の内
端面に押し当てて、ブレーキを作用させる。
【0081】なお、出力軸10がツールを装着して作業
状態にある時は、その作業によって、出力軸10が内方
向(図12において右方向)に反力を受けるため、C形
リング61の押圧が解除されて、ブレーキ板62に対す
るブレーキが作用することはない。そのためサンギヤ3
4の回動が許容され、駆動下にある出力軸10の回動を
阻害することはない。
【0082】上述のように構成した出力軸10におい
て、ロック装置20の動作は先の第1の実施例と同様に
作用するため、その詳細な説明を省略するが、そのロッ
ク状態は図14に示す如くである。
【0083】すなわち、ロック板21,21のピン3
0,30とキャリア15のカム孔29,29との位置
は、第1の実施例で説明した図5に示す如く、カム孔2
9の中央上部にピン30が配置する状態の位置し、ロッ
ク板21,21はスプリング22,22で半径方向の外
側に付勢され、そのためロック板21,21のロック爪
31…は回動が規制された固定内歯リング23のギヤ3
3と噛合して、ロック状態にある。したがって、出力軸
10はロック状態にあり、手動で回動することが防止さ
れる。
【0084】上述のようにして、ロック状態にある出力
軸10を駆動するときは、このロック状態のままモータ
を駆動してモータ軸を所定の駆動方向に回動すると、上
述のロック状態が自動的に解除される。このロック状態
の自動解除の動作は、先の第1の実施例と同様であるた
め、その詳細な説明は省略するが、ロック解除の状態は
図15に示す如くである。
【0085】すなわち、上述のモータ軸の回転はキャリ
ヤ15から出力されるが、該キャリア15と出力軸10
との連結嵌合部27,26には遊び角θがあるため、キ
ャリア15が遊び角θ分回動する間に、キャリア15の
カム孔29,29の傾斜内壁面がロック板21,21の
ピン30,30を半径方向内側のロック解除位置側に移
行させる。上述のカム孔29,29の作用によりロック
板21,21はスプリング22,22に抗して軸芯側の
ロック解除位置に移行し、ロック爪31は固定内歯リン
グ23のギヤ33から外れ出力軸10の回動が許容さ
れ、ロック状態から解除される。
【0086】出力軸10の回動が継続されると、カム孔
29,29により、ピン30,30をロック解除位置に
規制して、ロック板21,21のロック解除が維持され
て、出力軸10はキャリア15の駆動力で回動される。
なお、ブレーキ板62は皿状バネ66が作業の反力で圧
縮されていないので、ブレーキの作用はない。したがっ
て、ツールによる作業が可能となる。
【0087】なお、図15のロック解除状態から図14
のロック状態にするには、モータ軸の駆動を停止すれば
よい。この自動ロックの動作も、先の第1の実施例と同
様であるため、その詳細な説明を省略する。
【0088】さらに、前述したロック操作機構25は、
上述の自動ロックの作用の如何にかかわらず、手動でロ
ックを掛けることができる。例えば、出力軸10に前述
のロック装置20のロックが作用しないときは、図16
の仮想線で示すように、ロック板21,21のピン3
0,30がキャリア15のカム孔29,29の傾斜内壁
面でロック解除の位置に規制された状態で停止している
ことになり、また、図18で示すロック操作機構25
も、ロック板21,21のピン30,30も仮想線で示
すロック解除の規制位置で停止していることになる。
【0089】図18において、この状態で出力軸10を
手動で矢印Y方向(時計方向)に回動させると、この回
動は、保持板24,24を介してロック操作機構25の
遊星ギヤ35,35をY方向に回転されることになる。
【0090】一方、サンギヤ34は、皿状バネ66の付
勢力でブレーキ板62がC形リング61と支持筒64の
内端とで挟持されてブレーキが作用しているので、サン
ギヤ34は固定状態にある。したがって、前述のように
遊星ギヤ35,35がY方向に公転すると、サンギヤ3
4のギヤ上を転がることになり、インターナルギヤ36
が遊星35,35の公転より増速されてY方向に回転す
る。
【0091】上述のように、増速して回転差を持ってイ
ンターナルギヤ36がY方向に回転すると、遊星ギヤ3
5,35の公転(保持板24,24の回転と同じ)より
回転差分速く回転(移動)するので、この回転は、保持
板24,24の回転に連動して回動するロック板21,
21のピン30,30より速くインターナルギヤ36が
Y方向に回転する(移動量が多い)ことになる。
【0092】その結果、インターナルギヤ36のカム孔
38,38の規制位置よりピン30,30が(相互の相
対移動で)外れて、該ピン30,30をカム孔38,3
8の中央部分に移動させることができる。
【0093】また、インターナルギヤ36は連結ピン1
5a,15aでキャリア15に連結しているので(図1
6参照)、このキャリア15もインターナルギヤ36と
同量にY方向に回動し、該キャリア15のカム孔29,
29の規制位置よりロック板21,21のピン30,3
0が外れて、該ピン30,30をカム38,38の中央
部分に移動させることができる。
【0094】このようにしてロック板21,21のピン
30,30がキャリア15のカム孔29,29のロック
解除の規制位置から中央に移動すると、バネ部材22,
22の弾性力により、ロック板21,21は半径方向外
方のロック位置に移行することができ、そのロック爪3
1は回動が規制された固定内歯リング23のギヤ33と
噛合して、ロック状態を得ることができる。
【0095】なお、実際の操作に当たって、操作する者
にとって出力軸10の回転方向Yが不明であるときは、
出力軸10を正逆両方向に回動すれば、いずれかの回動
側(トルクが軽い回転方向)でロックが掛けられるの
で、操作に戸惑いはない。なお、上述の第3の実施例で
は、先の第1の実施例の図8で示したトルクリミッタを
付設していない例を開示したが、これを付設することも
可能である。
【0096】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の出力軸、駆動軸および従動軸は、
実施例のモータ軸11側のキャリア15と、出力軸10
に対応し、以下同様に、接続部は、出力軸10とキャリ
ア15との連結嵌合部26,27に対応し、ロック部材
は、ロック板21,21に対応し、固定部材は、固定内
歯リング23に対応し、ロック手段は、ロック装置20
に示すロック板2,21と固定内歯リング23に対応
し、ロック解除手段は、キャリア15のカム孔29に対
応し、ロック操作手段は、ロック操作機構25に対応す
るも、この発明は上述の実施例の構成のみに限定される
ものではなく、発明の技術的思想に基づいて応用され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例の出力軸のロック装置の断面
図。
【図2】 ロック装置部分の部分分解図。
【図3】 ロック板の正面図。
【図4】 固定内歯リングの正面図。
【図5】 キャリアの正面図。
【図6】 保持板の正面図。
【図7】 ロック操作機構の正面図。
【図8】 トルクリミッタ機構部分の分解図。
【図9】 ロック装置のロック状態を示す正面図。
【図10】 ロック装置のロック解除状態を示す正面
図。
【図11】 ロック操作機構の作用状態を示す断面図。
【図12】 第2の実施例の出力軸のロック装置の断面
図。
【図13】 ロック機構およびロック解除機構部分の断
面図。
【図14】 図13のA−A線視でロック装置のロック
状態を示す正面図。
【図15】 ロック装置のロック解除状態を示す正面
図。
【図16】 キャリアの正面図。
【図17】 保持板の正面図。
【図18】 図13のB−B線視でロック操作機構の正
面図。
【図19】 ロック操作機構内のサンギヤの正面図
【図20】 ブレーキ板の正面図。
【符号の説明】
10…出力軸 11…モータ軸 15…キャリア 20…ロック装置 21…ロック板 24…保持板 25…ロック操作機構 26,27…連結嵌合部 29,38…カム孔 30…ピン 34…サンギヤ 35…遊星ギヤ 36…インターナルギヤ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】出力軸を駆動軸と従動軸との接続により形
    成し、上記駆動軸と従動軸とを接続する接続部に、相互
    の回転方向に所定の角度分動力が伝達されない遊び角を
    形成し、上記従動軸側に、該従動軸に回り止めされて半
    径方向内外に移動可能に保持されたロック部材をその外
    周部に対設の固定部材に移動してロックするロック手段
    を設け、前記駆動軸に、前記遊び角の回動量内で前記ロ
    ック手段のロック部材をロック解除方向に移動させてロ
    ックを解除するロック解除手段を設け、前記従動軸に、
    正または逆方向の回動で前記駆動軸に対するロック解除
    手段のロック解除動作を解放操作して前記ロック手段の
    ロック部材をロック位置に操作するロック操作手段を設
    けた出力軸のロック装置。
  2. 【請求項2】前記ロック部材にロック爪を形成し、固定
    部材に前記ロック爪と係脱する係合爪を形成して、ロッ
    ク爪と係止爪との係合により前記ロック手段を形成した
    請求項1記載の出力軸のロック装置。
  3. 【請求項3】前記ロック部材と駆動軸側部材との一方に
    ピンを他方にカム面を形成し、上記カム面を、前記駆動
    軸の回動初期の回動で前記接続部の遊び角が無くなる間
    に、前記ピンに当接してロック部材をロック解除位置に
    移動させるカム面に形成し、前記ピンとカム面とのカム
    操作により前記ロック解除手段を形成した請求項1記載
    の出力軸のロック装置。
  4. 【請求項4】前記ロック操作手段を、前記従動軸と駆動
    軸との間に差動機構を介装して、両軸の遊び角の相対回
    動で差動する動作で前記ロック解除手段を解放操作して
    ロック部材をロック位置に操作するように構成した請求
    項1記載の出力軸のロック装置。
  5. 【請求項5】前記ロック操作手段を、インターナルギヤ
    と遊星ギヤとサンギヤと遊星ギヤを軸支するキャリアを
    備える遊星ギヤ差動機構で形成して、前記キャリアを前
    記従動軸に連結すると共に、前記サンギヤを前記駆動軸
    に連結し、前記従動軸を回動したときのインターナルギ
    ヤとサンギヤとの差動で前記ロック解除手段を解放操作
    してロック手段のロック部材をロック位置に操作するよ
    うに構成した請求項4記載の出力軸のロック装置。
  6. 【請求項6】前記ロック操作手段を、インターナルギヤ
    と遊星ギヤとサンギヤと遊星ギヤを軸支するキャリアを
    備える遊星ギヤ差動機構で形成して、前記キャリアを前
    記従動軸に連結し、前記サンギヤを出力軸の停止時に固
    定されるブレーキ部材に連結し、前記インターナルギヤ
    を前記ロック解除手段に連結し、前記従動軸を回動した
    ときのインターナルギヤの移動と遊星ギヤの公転との差
    動で前記ロック解除手段を解放操作してロック手段のロ
    ック部材をロック位置に操作するように構成した請求項
    4記載の出力軸のロック装置。
  7. 【請求項7】前記ロック部材を従動軸の円周方向に複数
    個配設して前記ロック手段を形成した請求項1,2,
    3,4,5および6記載の出力軸のロック装置。
  8. 【請求項8】前記固定部材をリング状に形成して回動可
    能に固定部に保持すると共に、該固定部材を所定の負荷
    で押圧固定してトルクリミッタを形成した請求項1,
    2,3,4,5,6または7記載の出力軸のロック装
    置。
  9. 【請求項9】前記固定部材をリング状に形成して回動可
    能に固定部に保持すると共に、該固定部材を所定の負荷
    で押圧固定してブレーキを形成した請求項1,2,3,
    4,5,6または7記載の出力軸のロック装置。
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