JPH1137597A - 吸着式冷凍装置 - Google Patents

吸着式冷凍装置

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JPH1137597A
JPH1137597A JP9192924A JP19292497A JPH1137597A JP H1137597 A JPH1137597 A JP H1137597A JP 9192924 A JP9192924 A JP 9192924A JP 19292497 A JP19292497 A JP 19292497A JP H1137597 A JPH1137597 A JP H1137597A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被冷却体を連続的に冷却可能な吸着式冷凍装
置に関して、小型化を図る。 【解決手段】 吸着コア12が冷媒を吸着するとき、蒸
発凝縮器13にて冷媒が蒸発するときの冷熱にて熱交換
流体を冷却し、この冷却された熱交換流体を流体循環路
Cを経て室内熱交換器27および蓄冷器28に循環させ
ることにより、室内空気を冷却するとともに、蓄冷器2
8に冷熱を蓄え、吸着コア12が冷媒を脱着するとき、
蓄冷器28が蓄えた冷熱にて熱交換流体を冷却し、この
冷却された熱交換流体を流体循環路Dを経て室内熱交換
器27に循環させることにより、室内空気を冷却する。
これにより、吸着コア12の吸着時に、別の吸着コアを
脱着させておく必要がないので、必要となる吸着コア1
2の数が少なくてすむ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸着剤により水等
の冷媒を吸着、脱着することを利用した吸着式冷凍装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の吸着式冷凍装置は、冷却流体およ
び加熱流体が交互に流れる熱交換器の周囲に多数の吸着
剤を配してなる吸着コアを2つ備えている。そして、一
方の吸着コアが冷媒を吸着し、他方の吸着コアが冷媒を
脱着する第1行程と、一方の吸着コアが冷媒を脱着し、
他方の吸着コアが冷媒を吸着する第2行程とを、所定時
間毎に交互に行なうことにより、冷媒の吸着(換言すれ
ば冷媒の蒸発)を連続的に行ない、これにより、室内空
気(被冷却体)を連続的に冷却している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術では、室内空気の冷却を連続的に行なうために、上記
した第1、第2行程のように冷媒の吸着と脱着を並列し
て行なっているため、少なくとも2つの吸着コアが必要
となり、吸着式冷凍装置の体格が大型となる、といった
問題があった。
【0004】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、被冷却体を連続的に冷却可能な吸着式冷凍装置に関
して、小型化を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来技術
では、冷媒の吸着と脱着を並列して行なうために、少な
くとも2つの吸着コアを必要としており、この結果、装
置が大型となることに着目して、冷媒の吸着と脱着を単
独に行なうことにより、被冷却体を連続的に冷却するよ
うにして、必要となる吸着コアの数を減らして、上記目
的を達成することを見出した。
【0006】すなわち、請求項1、2、4、および5に
記載の発明では、吸着コア(12)が冷媒を吸着する冷
媒吸着時に、蒸発器(13)にて冷媒が蒸発するときの
冷熱にて被冷却体を冷却するとともに、上記冷熱を蓄冷
器(28)に蓄え、吸着コア(12)が冷媒を脱着する
冷媒脱着時は、上記冷媒吸着時に蓄冷器(28)が蓄え
た冷熱にて被冷却体を冷却することを特徴としている。
【0007】従って、冷媒吸着時に蓄冷器(28)に蓄
えた冷熱を用いて、冷媒脱着時における被冷却部の冷却
を行なうことができるため、冷媒吸着時に、別の吸着コ
アを脱着させておく必要はない。この結果、必要となる
吸着コア(12)の数を従来技術よりも減らすことがで
きるので、吸着式冷凍装置が小型となり、コストダウン
を図ることができる。
【0008】なお、冷媒の吸着、脱着を1回ずつ行なう
間に必要となる冷熱(つまり、所定の冷却能力を発揮す
るために必要となる総冷熱量)を、冷媒の吸着を1回行
なう間に蒸発器(13)にて生成できるように、吸着コ
ア(12)の体格(具体的には吸着剤(S)の充填量
等)が設定されている。また、請求項2に記載の発明で
は、蒸発器(13)と、蓄冷器(28)と、被冷却体を
冷却する冷却器(27)との間に熱交換流体を循環させ
る第1流体循環路(C)と、蓄冷器(28)と、冷却器
(27)との間に熱交換流体を循環させる第2流体循環
路(D)とを備え、冷媒吸着時に、上記第1流体循環路
(C)に熱交換流体を循環させ、冷媒脱着時に、上記第
2流体循環路(D)に熱交換流体を循環させることを特
徴としている。
【0009】このようにして、本発明を良好に実施可能
となる。また、請求項3、4、および5に記載の発明で
は、蒸発器(13)と、被冷却体を冷却する冷却器(2
70)との間に熱交換流体を循環させる主流体循環路
(C)と、この主流体循環路(C)において、蒸発器
(13)をバイパスして冷却器(270)に熱交換流体
を循環させるバイパス流体循環路(D)とを備え、冷媒
吸着時に、蒸発器(13)にて冷媒が蒸発するときの冷
熱にて熱交換流体を冷却し、この冷却された熱交換流体
を、主流体循環路(C)を経て冷却器(270)に循環
させることにより被冷却体を冷却し、冷媒脱着時に、上
記冷却された熱交換流体を、バイパス流体循環路(D)
を経て冷却器(270)に循環させることにより被冷却
体を冷却することを特徴としている。
【0010】従って、冷媒吸着時に冷却された熱交換流
体を、冷媒脱着時にバイパス流体循環路(D)を経て冷
却器(270)に循環させることにより、被冷却部の冷
却を行なうことができる。よって、冷媒吸着時に、別の
吸着コアを脱着させておく必要はない。この結果、必要
となる吸着コア(12)の数を従来技術よりも減らすこ
とができるので、吸着式冷凍装置が小型となり、コスト
ダウンを図ることができる。
【0011】また、請求項4に記載の発明では、エンジ
ン(22)と、吸着コア(12)との間にエンジン冷却
水を循環させる主冷却水循環路(E)と、この主冷却水
循環路(E)において、吸着コア(12)をバイパスす
るバイパス冷却水循環路(E0)とを備え、冷媒脱着時
に、エンジン冷却水を主冷却水循環路(E)を経て吸着
コア(12)に循環させることにより、吸着コア(1
2)を加熱し、冷媒吸着時は、バイパス冷却水循環路
(E0)にエンジン冷却水を循環させることにより、バ
イパス冷却水循環路(E0)を循環するエンジン冷却水
にエンジン(22)の熱を蓄えることを特徴としてい
る。
【0012】これにより、冷媒吸着時においてエンジン
(22)の熱を蓄えたエンジン冷却水を、冷媒脱着時に
吸着コア(12)に循環させることができるので、冷媒
吸着時にエンジン(22)の熱を室外へ放出する場合に
比べて、エンジン(22)の熱を、吸着コア(12)の
加熱に有効に利用できる。また、請求項5に記載の発明
では、吸着コア(12)の加熱温度と、凝縮器(13)
での凝縮温度との差を、吸着コア(12)の冷却温度
と、蒸発器(13)での蒸発温度との差よりも大きく
し、吸着コア(12)を加熱して冷媒を脱着させる時間
(T2)を、吸着コア(12)を冷却して冷媒を吸着さ
せる時間(T1)よりも短くすることを特徴としてい
る。
【0013】ここで、吸着コア(12)の加熱温度と、
凝縮器(13)での凝縮温度との差が、吸着コア(1
2)の冷却温度と、蒸発器(13)での蒸発温度との差
よりも大きいとき、吸着コア(12)が冷媒を脱着する
速さは、吸着コア(12)が冷媒を吸着する速さよりも
速くなる。このため、上述のように、吸着コア(12)
を加熱して冷媒を脱着させる時間(T2)を、吸着コア
(12)を冷却して冷媒を吸着させる時間(T1)より
も短くしても、吸着コア(12)を脱着完了状態(再生
状態)とすることができる。
【0014】そして、吸着コア(12)に冷媒を脱着さ
せる時間を短くした分だけ、冷媒の吸着、脱着を1回ず
つ行なう時間が短くなり、この分だけ、吸着、脱着を1
回ずつ行なう間に必要となる冷熱が少なくて済むので、
吸着コア(12)の体格を小型化できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態につい
て図に基づいて説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態を
示す吸着式冷凍装置1の全体構成図である。本実施形態
では、吸着式冷凍装置1の冷却能力を、車室内空気(被
冷却体)の冷却(つまり、車室内の冷房)に用いてい
る。
【0016】この吸着式冷凍装置1は、1つの密閉空間
を形成する密閉容器(密閉回路)11の内部に、吸着コ
ア12、蒸発凝縮器(請求項でいう蒸発器、および、凝
縮器)13を、上方から順に収容してなるユニット10
を備えている。なお、密閉容器11は、吸着コア12を
収容する吸着コア収容部111と、蒸発凝縮器13を収
容する蒸発凝縮器収容部112と、これら収容部11
1、112の間に位置する冷媒蒸気通路110とを有し
ている。
【0017】密閉容器11の蒸発凝縮器収容部112の
内部には、所定量の液冷媒Lが封入されている。そし
て、主蒸発凝縮器13の全体あるいは一部が液冷媒Lと
接触して設けられ、吸着コア12の全体が液冷媒Lと非
接触状態で(つまり、液冷媒Lの表面よりも上方に)設
けられている。なお、本実施形態では、蒸発凝縮器13
の高さ方向半分程度を液冷媒Lと接触させている。ま
た、冷媒としては、例えば水、アルコール、フロン等が
用いられている。
【0018】吸着コア12は、周知の熱交換器形状を有
する熱交換器121に、多数の吸着剤Sを保持させたも
のである。熱交換器121は、一対のタンク121a、
121bの間に、複数の流体配管121cと、複数の蛇
行状伝熱フィン121dを交互に並列配置してなる。な
お、一対のタンク121a、121bの一方121a
に、熱交換流体が流入する入口部12aが形成され、他
方121bに、熱交換流体が流出する出口部12bが形
成されており、熱交換流体としては、水にエチレングリ
コール等を混入させたいわゆる不凍液を用いている。
【0019】吸着剤Sは、冷却されることにより冷媒蒸
気を吸着し、加熱されることにより吸着していた冷媒蒸
気を脱着するものであり、例えば、シリカゲル、ゼオラ
イト、活性炭、活性アルミナ等からなる。そして、上記
した熱交換器121のうち、タンク121a、121b
や、複数の流体配管121cや、複数の伝熱フィン12
1dの間に多数の吸着剤Sを充填し、接着固定してあ
る。なお、吸着コア12は上下方向に平行に配置されて
いる。これにより、冷媒蒸気通路110からの冷媒蒸気
が、吸着コア12の両面から吸着剤Sに良好に供給され
る。
【0020】蒸発凝縮器13は、上記した吸着コア12
の熱交換器121と同様の熱交換器形状をなしており、
熱交換流体が流入する入口部13a、および、熱交換流
体が流出する出口部13bを有している。そして、吸着
コア12の熱交換器121と、室外熱交換器24とは、
流体配管にて直列に接続されており、これにより、吸着
コア12の熱交換器121と、室外熱交換器24との間
に熱交換流体を循環させる流体循環路Aを構成してい
る。また、吸着コア12の熱交換器121と、エンジン
22とは、流体配管にて直列に接続されており、これに
より、吸着コア12の熱交換器121と、エンジン22
との間に熱交換流体を循環させる流体循環路(主冷却水
循環路)Eを構成している。
【0021】また、蒸発凝縮器13と、室外熱交換器2
4とは、流体配管にて直列に接続されており、これによ
り、蒸発凝縮器13と、室外熱交換器24との間に熱交
換流体を循環させる流体循環路Bを構成している。ま
た、蒸発凝縮器13と、室内熱交換器(冷却器)27
と、蓄冷器28とは、流体配管にてこの順に直列に接続
されており、これにより、蒸発凝縮器13と、室内熱交
換器27と、蓄冷器28との間に熱交換流体を循環させ
る流体循環路(第1流体循環路、主流体循環路)Cを構
成している。また、流体循環路Cには、蒸発凝縮器13
をバイパスして、室内熱交換器27と、蓄冷器28との
間に熱交換流体を循環させる流体循環路(第2流体循環
路、バイパス流体循環路)Dが設けられている。
【0022】そして、吸着コア12の熱交換器121の
入口部12a近傍(流体循環路A、Eの途中)、およ
び、出口部12b近傍(流体循環路A、Eの途中)に
は、三方切替弁21、23が設けられており、この三方
切替弁21、23により、エンジン22からのエンジン
冷却水(加熱流体)を吸着コア12の熱交換器121に
循環させるか(つまり、流体循環路Eに熱交換器を循環
させるか)、室外熱交換器24からの熱交換流体(冷却
流体)を吸着コア12の熱交換器121に循環させるか
(つまり、流体循環路Aに熱交換器を循環させるか)を
切り替えている。
【0023】また、蒸発凝縮器13の入口部13a近傍
(流体循環路B、Cの途中)、および、出口部13b近
傍(流体循環路B、Cの途中)には、三方切替弁25、
26が設けられており、この三方切替弁25、26によ
り、室外熱交換器24からの熱交換流体を蒸発凝縮器1
3に循環させるか(つまり、流体循環路Bに熱交換器を
循環させるか)、室内熱交換器27からの熱交換流体を
蒸発凝縮器13に循環させるか(つまり、流体循環路C
に熱交換器を循環させるか)を切り替えている。
【0024】また、上記した蓄冷器28は、密閉容器2
80の内部に、周知の熱交換器形状である熱交換器28
1と、蓄冷剤282とを収容してなる。蓄熱材282
は、室内熱交換器27へ流入させる熱交換流体の目標温
度(例えば10℃)程度の融点をもつ材料が用いられて
おり、例えば、分子量が400〜600のポリエチレン
グリコール等が挙げられる。
【0025】そして、室内熱交換器27の入口部27a
近傍(流体循環路C、Dの途中)、および、蓄冷器28
の出口部28b近傍(流体循環路C、Dの途中)には、
三方切替弁29、30が設けられており、この三方切替
弁29、30により、蒸発凝縮器13、室内熱交換器2
7および蓄冷器28の順に熱交換流体を循環させるか
(つまり、流体循環路Cに熱交換流体を循環させる
か)、室内熱交換器27と蓄冷器28との間に熱交換流
体を循環させるか(つまり、流体循環路Dに熱交換流体
を循環させるか)を切り替えている。
【0026】また、室外熱交換器24の近傍(流体循環
路A、Bが合流する部位)に設けた電動ポンプ25によ
り熱交換流体を圧送して、流体循環路A、または、流体
循環路Bに熱交換流体を循環させている。また、室内熱
交換器27の近傍(流体循環路C、Dが合流する部位)
に設けた電動ポンプ32により熱交換流体を圧送して、
流体循環路C、または、流体循環路Dに熱交換流体を循
環させている。また、エンジン22を駆動源とする機械
ポンプ33により、流体循環路Eにエンジン冷却水(熱
交換流体)を循環させている。
【0027】なお、室内熱交換器27は、空調ダクト3
内に収容されており、送風ファン4にて送風される室内
空気(被冷却体)と冷媒を熱交換させることにより、室
内空気を冷却している。次に、上記構成による作動を説
明する。まず、使用者が図示しないエアコンスイッチを
オンすることにより、電動ポンプ25、32を作動させ
るとともに、三方切替弁21、23、25、26、2
9、30を図1中実線位置に回動させることにより、吸
着コア12の吸着剤Sに冷媒蒸気を吸着させる吸着モー
ドを実行する。
【0028】すなわち、流体循環路Aおよび流体循環路
Cに熱交換流体が循環して、吸着剤Sが冷媒蒸気を吸着
するとともに、液冷媒Lが蒸発する。そして、液冷媒が
蒸発するときに発生する蒸発潜熱により、蒸発凝縮器1
3を循環する熱交換流体が例えば0℃〜5℃程度に冷却
され、この冷却された熱交換流体を、流体循環路Cを経
て室内熱交換器27に供給することにより室内(被冷却
部)を冷却し、さらに、室内熱交換器27を通過した比
較的低温な熱交換流体を蓄冷器28に供給する。これに
より、蓄冷器28に冷熱が蓄えられる。
【0029】なお、室内熱交換器27を通過した熱交換
流体の温度は、室内温度により上下するが、この熱交換
流体の温度が、蓄熱剤282の融点以下のときに、熱交
換流体の冷熱が、蓄熱剤282の融解潜熱として良好に
蓄えられる。ここで、本実施形態では、吸着コア12に
冷媒を脱着させる脱着モード時間T2(例えば50秒)
を、吸着コア12に冷媒を吸着させる吸着モード時間T
1(例えば70秒)よりも短く設定している。これは、
吸着コア12の加熱温度(つまり、エンジン22からの
熱交換流体の温度、例えば90℃)と、蒸発凝縮器13
での冷媒の凝縮温度(例えば30℃程度)との差(例え
ば60℃程度)が、吸着コア12の冷却温度(つまり、
室外熱交換器24からの熱交換流体の温度、例えば40
℃)と、蒸発凝縮器13での冷媒の蒸発温度(例えば1
0℃)との差(例えば30℃程度)よりも大きいため、
吸着コア12が脱着を完了する時間(つまり、吸着剤S
から所定量の冷媒を脱着させるのに必要な時間)が、吸
着コア12が吸着を完了する時間(つまり、吸着剤Sに
所定量の冷媒を吸着させるのに必要な時間)よりも短い
ためである。
【0030】よって、吸着モード時に必要とされる冷房
能力を例えば3kWとし、後述する脱着モード時に必要
とされる冷房能力を例えば2kWとしており、吸着式冷
凍装置1にて生成すべき冷房能力は例えば5kWとな
る。このため、吸着モード時には、吸着コア12および
蒸発凝縮器13により5kWの冷房能力を生成し、この
生成された冷房能力のうち、3kW分を室内冷房に用い
るとともに、2kW分を蓄冷器28に蓄えている。
【0031】また、吸着コア12の熱交換器121を循
環する熱交換流体が吸着熱により加熱され、この加熱さ
れた熱交換流体を、流体循環路Aを経て室外熱交換器2
4に循環させることにより、熱交換流体から室外へ放熱
する。そして、このような吸着モードを上記時間T1の
間行なった後、三方切替弁21、23、25、26、2
9、30を図1中一点鎖線位置に切り替えることによ
り、吸着剤Sから冷媒蒸気を脱着させる脱着モードを実
行する。なお、このモードの切替時においては、吸着剤
Sの吸着能力は低下している。
【0032】そして、脱着モードでは、流体回路B、流
体循環路D、および流体循環路Eに熱交換流体が循環す
る。これにより、吸着コア12の熱交換器121に、エ
ンジン22のエンジン冷却水(熱交換流体)が循環され
るので、吸着剤Sが加熱されて、吸着剤Sが吸着してい
た冷媒を脱着する。この脱着された冷媒蒸気は、蒸発凝
縮器13近傍において凝縮される。このときの凝縮熱に
より、蒸発凝縮器13を流れる熱交換流体が加熱され、
この加熱された熱交換流体を、第2流体循環路Bを経て
室内熱交換器24に循環させることにより、熱交換流体
から室外へ放熱する。
【0033】また、室内熱交換器27において冷熱が室
内へ放出されるため、この室内熱交換器27を流れる熱
交換流体の温度が上昇して、蓄冷材282の融点以上と
なる。これにより、蓄冷材282は融解潜熱に対応する
冷熱を熱交換流体へ放出する(換言すれば、融解潜熱を
熱交換流体から吸熱する)ので、この熱交換流体が冷却
され、この冷却された熱交換流体を室内熱交換器27に
循環させることにより、脱着モードにおいて室内を冷却
できる。そして、このような脱着モードを上記時間T2
の間行なった後、吸着剤Sの吸着能力が再生されるた
め、再び上記吸着モードを実行させる。
【0034】そして、本実施形態によれば、吸着コア1
2が冷媒を吸着する吸着モード時(冷媒の吸着時)に蓄
冷器28に蓄えた冷熱を用いて、吸着コア12が冷媒を
脱着する脱着モード時(冷媒の脱着時)における車室内
空気の冷却(車室内の冷房)を行なうことができる。こ
のため、1つの吸着コア12にて、連続的に車室内空気
の冷却を行なうことができるので、吸着モード時に、吸
着コア12とは別の吸着コアを脱着させておく必要がな
い。よって、連続的な冷却を行なうために必要な吸着コ
アの数を、従来よりも減らすことができるので、吸着式
冷凍装置1が小型となり、コストダウンを図ることがで
きる。
【0035】特に、必要な吸着コアの数が従来よりも減
ることにより、吸着コアに熱交換流体(冷却流体または
加熱流体)を循環させるための流体循環路の構造がより
単純となるため、吸着式冷凍装置1が小型となり、コス
トダウンを図ることができる。また、本実施形態では、
脱着モード時間T2を、吸着モード時間T1よりも短く
設定しているので、吸着式冷凍装置1にて生成すべき冷
房能力が少なくて済む。この効果について、従来技術の
吸着式冷凍装置と比較して、以下に詳しく説明する。
【0036】まず、従来の吸着式冷凍装置としては、上
記ユニット10と同じ構造の2つのユニットA、Bを備
えたものとし、これら2つのユニットA、Bに、上記し
た吸着モードおよび脱着モードを上記第1所定時間T1
毎に交互に行なわせるものを想定している。そして、吸
着式冷凍装置にて生成すべき単位時間当たりの冷房能力
をQとすると、従来の吸着式冷凍装置では、ユニットA
にて冷媒の吸着、脱着を1回ずつ行なう間に(換言すれ
ば、ユニットBにて冷媒の脱着、吸着を1回ずつ行なう
間に)、2T1×Qに相当する冷房能力を蒸発凝縮器1
3にて生成する必要がある。一方、本実施形態の吸着式
冷凍装置では、ユニット10にて冷媒の吸着、脱着を1
回ずつ行なう間に、(T1+T2)×Qに相当する冷房
能力を生成する必要がある。
【0037】ここで、脱着モード時間T2<吸着モード
時間T1であるため、(T1+T2)×Q<2T1×Q
となり、本実施形態の方が従来技術よりも、冷媒の吸
着、脱着を1回ずつ行なう間に生成すべき冷房能力が小
さくなる。一方、吸着剤Sの充填量が多いほど、冷媒の
吸着量が多くなり、蒸発凝縮器13にて生成可能な冷房
能力も大きくなる。よって、本実施形態の方が従来技術
よりも吸着剤Sの充填量が少なくてすむため、吸着コア
12の体格を小型化でき、吸着式冷凍装置1の小型化を
図ることができる。
【0038】(第2の実施形態)本実施形態の吸着式冷
凍装置は、図2に示すように、ユニット10を複数(例
えば3つ)備えている。そして、複数の吸着コア12
は、流体循環路A、Eに直列的に配置され、複数の蒸発
凝縮器13は、流体循環路B、C、Dに直列的に配置さ
れている。そして、複数の吸着コア12に流れる熱交換
流体の流れ方向と、複数の蒸発凝縮器13に流れる熱交
換流体の流れ方向とが、向流となるように(つまり、逆
向きとなるように)、熱交換流体が循環される。これに
より、吸着式冷凍装置1の冷却能力を向上できる。
【0039】このような吸着式冷凍装置1において、上
記第1の実施形態と同様に蓄熱器28を設けるととも
に、上記第1の実施形態と同様の作動を行なっている。
ここで、従来では、複数のユニットを1対(2組)備
え、一方の複数のユニットが冷媒の吸着を行なうとき、
他方の複数のユニットにて冷媒の脱着を行なわせること
により、冷却を連続的に行なっていたが本実施形態で
は、1つの複数のユニットにて吸着を行い、その後、脱
着を行なう、といった行程を繰り返すことにより、冷却
を連続的に行なうことができる。
【0040】(第3の実施形態)本実施形態では、図3
に示すように、吸着式冷凍装置1にて得られる冷却能力
を、蒸気圧縮式冷凍装置2の過冷却部43を流れる冷媒
(被冷却体)の冷却に用いている。蒸気圧縮式冷凍装置
2は、ガス冷媒を吸入圧縮する冷媒圧縮機41と、送風
ファン42aにて送風される外気と冷媒とを熱交換させ
る室外熱交換器42と、過冷却部43と、膨張弁44
と、送風ファン45aにて送風される内気と冷媒とを熱
交換させる室内熱交換器45と、冷媒を気液に分離する
とともに、ガス冷媒を導出するアキュムレータ46とを
備えている。
【0041】そして、四方切替弁47が図3中実線位置
に切り替えられたときは、圧縮機1からの冷媒が、室外
熱交換器42にて凝縮され、この凝縮された冷媒が過冷
却部43にて過冷却され、この過冷却された冷媒が膨張
弁44にて減圧され、この減圧された冷媒が室内熱交換
器45にて蒸発し、この蒸発した冷媒がアキュムレータ
46にて気液分離され、ガス冷媒のみを圧縮機1に再び
吸入させている。これにより、車室内の冷房が行なわれ
る。
【0042】また、四方切替弁47が図3中点線位置に
切り替えられたときは、圧縮機1からの冷媒が、室内熱
交換器45にて凝縮され、この凝縮された冷媒が膨張弁
44にて減圧され、この減圧された冷媒が過冷却部43
を通過して(つまり、過冷却部43は作動しない)、室
外熱交換器42にて蒸発し、この蒸発した冷媒がアキュ
ムレータ46にて気液分離され、ガス冷媒のみを圧縮機
1に再び吸入させている。これにより、車室内の暖房が
行なわれる。
【0043】なお、蒸気圧縮式冷凍装置2のうち、室内
熱交換器43以外の全ての機器(41、42、44、4
5、46)は、車室の外部(走行用モータが搭載される
室)に設置されている。そして、上記した流体循環路E
において、エンジン22の下流には、断熱容器からなる
冷却水タンク51が接続してあり、さらに、流体循環路
Eには、室外熱交換器24をバイパスして、エンジン2
2と、冷却水タンク51との間に熱交換流体を循環させ
る流体循環路(バイパス冷却水循環炉)E0が設けられ
ている。冷却水タンク51は、流体循環路E0における
エンジン冷却水の封入量を多くするために設けられてお
り、これにより、流体循環路E0におけるエンジン冷却
水の熱容量を大きくして、エンジン冷却水の温度変化を
緩和させている。
【0044】そして、流体循環路Eと流体循環路E0と
の分岐部に設けた三方切替弁52により、エンジン22
からのエンジン冷却水(加熱流体)を、吸着コア12の
熱交換器121に循環させるか(つまり、流体循環路E
に熱交換流体を循環させるか)、吸着コア12の熱交換
器121をバイパスさせるか(つまり、流体循環路E0
に熱交換流体を循環させるか)を切り替えている。
【0045】また、上記した室内熱交換器27(図1参
照)にかえて、過冷却部冷却器(冷却器)270を、流
体循環路Dに接続している。この過冷却部冷却器270
の流体通路は、熱交換流体が過冷却部43の冷媒通路に
接触するように構成されている。さらに、上記した蓄冷
器28にかえて、断熱容器からなる熱交換流体タンク2
8aを、流体循環路Dのうち、室内熱交換器27の下流
に接続している。熱交換流体タンク28aは、流体循環
路CおよびDにおける熱交換流体の封入量を多くするた
めに設けられており、これにより、流体循環路Cおよび
Dにおける熱交換流体の熱容量を大きくして、熱交換流
体の温度変化を緩和させている。
【0046】そして、上記した吸着モードの実行時(四
方弁21、23、25、26、29、47、52が図3
中実線位置)には、蒸発凝縮器13において冷媒が蒸発
するときの冷熱により熱交換流体が冷却され、この冷却
された熱交換流体を過冷却部冷却器270に循環させる
ことにより過冷却部43を冷却する。ここで、冷媒が蒸
発するときの冷熱のうち、過冷却部冷却器270の冷却
に使用されない分は、流体循環路Cを循環する熱交換流
体に全て蓄えられる。また、エンジン冷却水は冷却水循
環路E0を循環するため、エンジン22の熱は冷却水循
環路E0を循環するエンジン冷却水に全て蓄えられる。
なお、冷却水タンク51の分だけ熱容量が大きく、しか
も、この吸着モードは比較的短時間(上記した吸着モー
ド時間T1、例えば70秒)であるため、冷却水循環路
E0を循環するエンジン冷却水の水温が非常に高温とな
ることは抑制される。
【0047】そして、上記した脱着モード(四方弁2
1、23、25、26、29、47、52が図3中点線
位置)に切り替えると、上記冷熱を蓄えた熱交換流体が
流体循環路Dを経て過冷却部冷却器270に循環するこ
とにより、過冷却部冷却器270を冷却する。また、吸
着モード時には、エンジン22の熱が流体循環路E0を
循環するエンジン冷却水に蓄えられ、このエンジン冷却
水を、冷媒脱着時に流体循環路Eを経て吸着コア12に
循環させているので、冷媒吸着時にエンジン22の熱を
室外へ放出する場合に比べて、エンジン22の熱を、吸
着コア12の加熱に有効に利用できる。
【0048】なお、蒸気圧縮式冷凍装置2の冷房時の
み、過冷却部43を流れる冷媒を冷却する必要があるた
め、蒸気圧縮式冷凍装置2の冷房時のみ吸着式冷凍装置
1を作動させ、蒸気圧縮式冷凍装置2の暖房時には吸着
式冷凍装置1を作動させない。そして、本実施形態で
は、吸着モード時に、流体循環路Cを循環する熱交換流
体に冷熱を蓄え、脱着モード時には、吸着モード時に冷
熱を蓄えた熱交換流体を、バイパス流体循環路Dを経て
冷却器270に循環させることにより、加熱部43を流
れる冷媒を冷却できるので、1つの吸着コア12にて連
続的に過冷却部43を流れる冷媒を冷却できる。よっ
て、吸着モード時に、吸着コア12とは別の吸着コアを
脱着させておく必要はない。この結果、連続的に冷却を
行なうために必要な吸着コア12の数を従来技術よりも
減らすことができるので、吸着式冷凍装置1が小型とな
り、コストダウンを図ることができる。
【0049】(他の実施形態)まず、上記第1、第2の
実施形態において、蓄冷器28を室内熱交換器27の流
体流れ下流側に配していたが、蓄冷器28を室内熱交換
器27の流体流れ上流側に配してもよい。また、上記第
3の実施形態において、タンク51、28aを設けるか
わりに、流体配管を長くすることにより、それぞれの流
体循環路における流体の熱容量を大きくしてもよい。
【0050】また、上記第1ないし第3の実施形態にお
いて、蒸発凝縮器13により、請求項でいう蒸発器およ
び凝縮器を構成していたが、蒸発器と凝縮器とを別体に
設けてもよい。その他、本発明は上記した各実施形態に
限定されるものではなく、例えば蒸発コアを収容する蒸
発コア収容部112において直接的に外部(外気)と熱
交換するような構成であっても良い等、要旨を逸脱しな
い範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる吸着式冷凍装
置の概略構成図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係わる吸着式冷凍装
置の概略構成図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係わる吸着式冷凍装
置の概略構成図である。
【符号の説明】
12…吸着コア、13…蒸発凝縮器(蒸発器、凝縮
器)、27…室内熱交換器(冷却器)、28…蓄冷器、
C、D…流体循環路。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却されることにより冷媒を吸着し、加
    熱されることにより冷媒を脱着する吸着コア(12)
    と、 この吸着コア(12)が冷媒を吸着する冷媒吸着時に、
    冷媒を蒸発させる蒸発器(13)と、 前記吸着コア(12)が冷媒を脱着する冷媒脱着時に、
    冷媒を凝縮させる凝縮器(13)と、 前記蒸発器(13)にて冷媒が蒸発するときの冷熱を蓄
    える蓄冷器(28)とを備え、 前記冷媒吸着時に、前記冷熱にて被冷却体を冷却すると
    ともに、前記冷熱を前記蓄冷器(28)に蓄え、 前記冷媒脱着時は、前記冷媒吸着時に前記蓄冷器(2
    8)が蓄えた冷熱にて前記被冷却体を冷却することを特
    徴とする吸着式冷凍装置。
  2. 【請求項2】 前記被冷却体を冷却する冷却器(27)
    を備え、 前記蒸発器(13)と、前記蓄冷器(28)と、前記冷
    却器(27)との間に熱交換流体を循環させる第1流体
    循環路(C)と、 前記蓄冷器(28)と、前記冷却器(27)との間に熱
    交換流体を循環させる第2流体循環路(D)とを備え、 前記冷媒吸着時に、前記第1流体循環路(C)に熱交換
    流体を循環させ、 前記冷媒脱着時に、前記第2流体循環路(D)に熱交換
    流体を循環させることを特徴とする請求項1に記載の吸
    着式冷凍装置。
  3. 【請求項3】 冷却されることにより冷媒を吸着し、加
    熱されることにより冷媒を脱着する吸着コア(12)
    と、 この吸着コア(12)が冷媒を吸着する冷媒吸着時に、
    冷媒を蒸発させる蒸発器(13)と、 前記吸着コア(12)が冷媒を脱着する冷媒脱着時に、
    冷媒を凝縮させる凝縮器(13)と、 被冷却体を冷却する冷却器(270)と、 前記蒸発器(13)と前記冷却器(270)との間に熱
    交換流体を循環させる主流体循環路(C)と、 前記主流体循環路(C)において、前記蒸発器(13)
    をバイパスして前記冷却器(270)に熱交換流体を循
    環させるバイパス流体循環路(D)とを備え、 前記冷媒吸着時に、前記蒸発器(13)にて冷媒が蒸発
    するときの冷熱にて熱交換流体を冷却し、この冷却され
    た熱交換流体を、前記主流体循環路(C)を経て前記冷
    却器(270)に循環させることにより前記被冷却体を
    冷却し、 前記冷媒脱着時は、前記冷媒吸着時に前記冷熱にて冷却
    された熱交換流体を、前記バイパス流体循環路(D)を
    経て前記冷却器(270)に循環させることにより前記
    被冷却体を冷却することを特徴とする吸着式冷凍装置。
  4. 【請求項4】 エンジン(22)と、前記吸着コア(1
    2)との間にエンジン冷却水を循環させる主冷却水循環
    路(E)と、 前記冷却水循環路(E)において、前記吸着コア(1
    2)をバイパスするバイパス冷却水循環路(E0)とを
    備え、 前記冷媒脱着時に、前記エンジン冷却水を前記主冷却水
    循環路(E)を経て前記吸着コア(12)に循環させる
    ことにより、前記吸着コア(12)を加熱し、 前記冷媒吸着時は、前記バイパス冷却水循環路(E0)
    にエンジン冷却水を循環させることにより、前記バイパ
    ス冷却水循環路(E0)を循環するエンジン冷却水に前
    記エンジン(22)の熱を蓄えることを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれか1つに記載の吸着式冷凍装置。
  5. 【請求項5】 前記吸着コア(12)の加熱温度と、前
    記凝縮器(13)での凝縮温度との差を、前記吸着コア
    (12)の冷却温度と、前記蒸発器(13)での蒸発温
    度との差よりも大きくし、 前記吸着コア(12)を加熱して冷媒を脱着させる時間
    (T2)を、前記吸着コア(12)を冷却して冷媒を吸
    着させる時間(T1)よりも短くすることを特徴とする
    請求項1ないし4のいずれか1つに記載の吸着式冷凍装
    置。
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