JPH1140427A - インダクタンス素子 - Google Patents

インダクタンス素子

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JPH1140427A
JPH1140427A JP19156597A JP19156597A JPH1140427A JP H1140427 A JPH1140427 A JP H1140427A JP 19156597 A JP19156597 A JP 19156597A JP 19156597 A JP19156597 A JP 19156597A JP H1140427 A JPH1140427 A JP H1140427A
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inductance
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Morikazu Yamada
盛一 山田
Mitsuteru Inoue
光輝 井上
Kenichi Arai
賢一 荒井
Tetsuo Yoshida
哲男 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路内に実装された状態で,必要に応じて任
意にそのインダクタンスを制御できるデバイスとしての
インダクタンス素子を提供すること。 【解決手段】 インダクタンス素子10は,両面に夫々
Ag電極3,3からなる電極層が形成されたPZT基板
4からなる圧電セラミックス基板と,一面に成膜された
アモルファス膜1からなる軟磁性膜をもち,他面が前記
圧電セラミックス基板の一面に接合されたガラス基板2
とを備え,前記電極層に電圧を印加することによって,
当該圧電セラミック基板を湾曲させることでインダクタ
ンスを変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,電場の印加で磁気
モーメントを発生する電気磁気素子に関し,特に軟磁性
材と圧電材を組み合わせることで,外部から印加した電
圧で歪みを生じさせ,インダクタンスおよびインピーダ
ンスを可変させることができる電気磁気効果を有するイ
ンダクタンス素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器を動作させる上で,インダクタ
ー,抵抗およびコンデンサーは不可欠な部品である。こ
れらは,通常固定された定数を持つ部品として作られて
いる。ごく一部に,定数可変のインダクター,抵抗およ
びコンデンサーが使われているが,それらは全て摺動可
能な構造で構成されており,かなり大きな部品になって
いる。そのため,比較的大きな機器にのみ使用されてい
る。
【0003】近年,電子機器の小型・高性能化にともな
い,上記の電子部品も全て小型化が伸展している。特
に,磁性材料やセラミックス材料と導電材料を一体化す
る技術が発達し,著しい小型化が可能になってきた。例
として,積層印刷技術を使って,インダクターやコンデ
ンサーは,その寸法を1mm×0.5mm×0.5mm
もの超小型形状にまで達している。抵抗についても同様
に小型化が著しい状況にある。
【0004】これらの超小型部品は,パーソナルコンピ
ュータ,携帯電話に代表される高性能な電子機器の小型
化を可能にしている。それは,あらゆる電子部品の表面
実装が可能になったことと相まって,部品の高密度実装
を可能にしたことによる。
【0005】高性能電子機器の大量生産には,素子の電
気特性が均一で,ばらつきの小さいことが不可欠であ
る。特に,近年になって高周波回路の普及にともない,
更に特性ばらつきの小さな電子部品が要求されるように
なってきている。これらの要求に対し,電磁気特性を修
正できるトリマブルコンデンサー,特性を測定しながら
所要の特性に合わせて製造できるトリマブルインダクタ
ーなどが製品化されている。
【0006】しかし,トリマブルインダクターはその電
磁気特性を高精度に作り込むことは出来るが,使用する
場面において特性を自由に変えることはできない。
【0007】一方,インダクタンスが可変である材料,
つまり電気磁気効果を有する材料として,ボラサイトを
はじめとして多くが見出されている。しかし,これらの
なかで実用的に価値のある電気磁気感受率の高い材料
は,10K以下の極低温の範囲に限られる。よって,実
質的にインダクタンス可変の材料は得られていないのが
現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述したように,従来
において,高精度電子回路に使用できる高精度なインダ
クタンス素子およびインピーダンス素子は,工業的には
得られていない。高精度が要求される用途には,特性を
選別することで対応しているのが現状であり,よって,
コストも高いものになっている。
【0009】そこで,本発明の技術的課題は,上記の状
況を踏まえて,回路内に実装された状態で,必要に応じ
て任意にそのインダクタンスを制御できるデバイスとし
てのインダクタンス素子を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば,両面に
夫々電極層が形成された圧電セラミックス基板と,一面
に成膜された軟磁性膜をもち,他面が前記圧電セラミッ
クス基板の一面に接合された基板とを備え,前記電極層
に電圧を印加することによって,当該圧電セラミック基
板を湾曲させることでインダクタンスが変化する構成を
有することを特徴とするインダクタンス素子が得られ
る。
【0011】また,本発明によれば,一面に導電性の軟
磁性金属膜が成膜され,他面に電極層を形成した圧電セ
ラミック基板を備え,前記軟磁性金属膜と前記電極層と
の間に電圧を印加し,前記圧電セラミック基板を湾曲さ
せることでインダクタンスが変化する構成を有すること
を特徴とするインダクタンス素子が得られる。
【0012】また,本発明によれば,シリコン基板上に
成膜された金属からなる電極層と,前記電極層上に成膜
された圧電セラミックス膜と,前記圧電セラミックス膜
の上に成膜された導電性の軟磁性膜とを備え,前記圧電
セラミック基板の両面に位置する前記電極及び前記軟磁
性膜間に電圧を印加することによって前記圧電セラミッ
ク基板を湾曲させることでインダクタンスが変化する構
成を有することを特徴とするインダクタンス素子が得ら
れる。
【0013】また,本発明によれば,前記いずれかのイ
ンダクタンス素子において,前記電極層が,圧電セラミ
ックス単体矩形板の一方向の面に長さ方向と平行な交差
指電極からなり,前記交差指電極を用いて,分極および
駆動を行いインダクタンスが変化する構成を有すること
を特徴とするインダクタンス素子が得られる。
【0014】また,本発明によれば,前記いずれかのイ
ンダクタンス素子において,前記軟磁性膜の両端に電極
を形成し,外部接続端子としたことを特徴とするインダ
クタンス素子が得られる。
【0015】また,本発明によれば,前記インダクタン
ス素子において,前記軟磁性膜が,ミアンダーパターン
の形状を有し,インピーダンスが変化する構成を有する
ことを特徴とするインダクタンス素子が得られる。
【0016】また,本発明によれば,前記いずれかのイ
ンダクタンス素子において,前記軟磁性膜として,鉄系
アモルファス膜を用いたことを特徴とするインダクタン
ス素子が得られる。
【0017】また,本発明によれば,前記いずれかのイ
ンダクタンス素子において,前記軟磁性膜は,第1の熱
処理によって等方性の磁気的異方性を有することを特徴
とするインダクタンス素子が得られる。
【0018】また,本発明によれば,前記インダクタン
ス素子において,前記軟磁性膜は,前記第1の熱処理に
続く第2の熱処理によって,一方向に異方性を有するこ
とを特徴とするインダクタンス素子が得られる。
【0019】また,本発明によれば,前記いずれかのイ
ンダクタンス素子において,前記軟磁性膜の面内方向に
直流磁界を印加して使用することを特徴とするインダク
タンス素子が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0021】図1(a)及び図1(b)は本発明の一実
施の形態によるインダクタンス素子の構成を示す図であ
り,図1(a)は斜視図,図1(b)は断面図である。
図1(a)及び図1(b)を参照して,本発明の一実施
の形態によるインダクタンス素子10は,軟磁性膜とし
てアモルファス膜1を成膜したガラス基板2を,上下面
にAg電極3,3を形成したPZT基板4に,ガラス基
板2のアモルファス膜1を成膜していない面で接着剤5
を用いて接合させた構造からなっている。
【0022】PZT基板4の上下面に形成したAg電極
3,3間に定電圧電源を接続し,電圧を印加すること
で,PZT基板2は,図2に模式的に示すように,上方
向もしくは下方向に湾曲する。ガラス基板が接合されて
いない面を基準にとり0Vとすると,PZTに正の電圧
を印加するとPZT基板は図2の下方向に湾曲し,逆に
負の電圧を印加するとPZT基板は図2の上方向に湾曲
する。その結果,ガラス基板2上に成膜されたアモルフ
ァス膜1の透磁率が,正の電圧が印加された場合に上昇
し,負の電圧が印加された場合に低下する。すなわち,
電圧の大きさによって,軟磁性膜の透磁率が増減するの
で可変インダクタンス素子となる。
【0023】また,アモルファス膜1の長手方向の両端
に外部接続電極6を形成し,外部電極6の両端に交流電
圧を印加しながら外部接続電極6の間の抵抗を測定する
と,透磁率の変化に対応してインピーダンスの変化が測
定される。すなわち,可変インピーダンス素子となる。
【0024】ここで,PZT基板2の上下面に形成した
Ag電極3,3は,平板状だけではなく,交差指状にし
てもほとんど同等の分極特性が得られる。
【0025】次に,本発明の実施の形態によるインダク
タンス素子としての圧電セラミックスと軟磁性薄膜との
複合素子における,透磁率μとインピーダンスの制御の
原理を説明する。
【0026】圧電セラミックス板の上下面に電極を形成
し,その厚さ方向に電圧を印加する場合,圧電体から発
生する長手方向の応力σp は,下記数1式で与えられ
る。
【0027】
【数1】 ここで,d31は圧電体の圧電定数,Vは印加電圧,tは
圧電体の厚さ,Epは圧電体のヤング率である。この応
力σp により素子全体にたわみが発生し,軟磁性膜が歪
む。この歪量を次の数2式のように表すと,Maruc
usのモデル(M.Marcus,Feroelect
rics,57(1980),203)から,軟磁性膜
の透磁率μは,次の数3式で与えられる。
【0028】
【数2】
【数3】 ここで,Ms ,Ku ,λs ,EF は,それぞれ軟磁性膜
の飽和磁化,一軸磁気異方性定数,飽和磁歪定数および
ヤング率である。上記数3式から,圧電体で発生する応
力σp によって軟磁性膜が上記数2式のように歪み,そ
れによって軟磁性膜の実効的な磁気異方性が変化し,結
果として透磁率が変化することになる。
【0029】上記数3式から,透磁率の変化は軟磁性膜
の飽和磁歪定数のみならずヤング率の大きさにも左右さ
れるため,その両者で決まる機械結合係数が大きい材料
が要求される。
【0030】
【表1】
【0031】よって,鉄系アモルファスが最も高い磁気
機械結合係数を有することが分かる。このことから,本
発明で用いる軟磁性材料としては,鉄系アモルファス膜
が適している。
【0032】次に,インピーダンス制御について,説明
する。軟磁性膜の電気抵抗率をρとすると,交流電圧を
印加した場合の軟磁性膜の電気抵抗は,表皮効果で変化
する。その表皮厚みをδとすると,角周波数ωの交流に
対し,下記数4式で表される。
【0033】
【数4】 このときの軟磁性膜のインピーダンスZは,次の数5式
の関係を用いて,下記数6式で与えられる。
【0034】
【数5】
【数6】 よって,上記数6式から,透磁率の変化が軟磁性膜のイ
ンピーダンスの変化として現れることになる。
【0035】このようにして,圧電体と軟磁性膜の複合
構造の素子において,外部から電圧を印加することで,
そのインダクタンスとインピーダンスを制御できるわけ
である。
【0036】次に,本発明の実施の形態によるインダク
タンス素子の具体例について説明する。
【0037】(例1)図1に示すように,外形寸法が長
さ26mm,幅4mm,厚さ0.15mmのソフトガラ
スからなるガラス基板2上に,高周波マグネトロン・ス
パッタ装置を用いて,アモルファス膜1として原子%で
70.2%Fe,7.8%Co,12%Si,10%B
の組成のアモルファス薄膜を成膜した。成膜条件は,ア
ルゴンガス圧が25×10-3torr,出力が100
W,ターゲットが原子%で72%Fe,14%Si,1
4%Bの合金とCoペレットを用い,基板面を水冷しな
がら作製した。膜の厚さは,0.5μmである。
【0038】アモルファス膜1を成膜したガラス基板2
を,そのままの状態で,その磁性膜のない面に光硬化接
着剤を厚み8μm±1μmで塗布し,外形寸法が長さ2
6mm,幅4mm,厚さ0.3mmのPZT(トーキン
製,NEPEC-21)基板4に接着した。このPZT基板4
は,あらがじめ400Vの電圧を印加し,分極処理を施
してある。
【0039】PZT基板4の上下面の電極の図1の下の
面を基準に取り,−200Vと+200Vの直流電圧を
印加しながら,素子全体を8の字コイルに挿入し透磁率
を測定した。
【0040】その結果,−200V印加で透磁率が24
0,+200V印加で透磁率が21となった。これによ
り,±200Vの電圧差で透磁率を1140%変化させ
ることができる。
【0041】ここで,本発明の原理である,PZT基板
4のたわみ量を光てこ法で測定し,磁性膜の歪み量に換
算した。その結果を図3に示す。±200Vの電圧差
で,アモルファス膜に最大で4×10-4の歪みが加わっ
ている。これが,インダクタンス制御の駆動力になって
いる。
【0042】(例2)上記例1の条件で作製した,アモ
ルファス膜1を350℃の炉内に入れ,かつ膜面内方向
に500Oeの磁界を印加し,その状態で試料全体を面
内で60rpmの回転速度で回転させることで,約1時
間の間回転磁界中アニールを施した。この膜の異方性が
等方性になったか否かを確認するため,試料の長手方向
と幅方向の透磁率を測定した。その結果,両者ともに透
磁率は1000であった。つまり,等方性の膜になって
いることが確認できた。
【0043】その後,例1と同様にPZT基板4に光硬
化接着剤を用いて接着した。この様にして作製した試料
について,PZT基板4の上下面に直流電圧を印加し,
透磁率を測定した。その結果,−200V印加で透磁率
が1600,+200V印加で透磁率が90となった。
これにより,±200Vの電圧差で透磁率を1780%
変化させることができた。
【0044】(例3)上記例1と同条件で作製したアモ
ルファス膜1に,上記例2の条件で回転磁界中アニール
を施し,次いで,膜の幅方向に直流磁界500Oeを印
加しながら350℃で約1時間アニールを行った。その
後,例1と同様にPZT基板4に光硬化接着剤を用いて
接着した。この様にして作製した試料について,PZT
基板4の上下面に直流電圧を印加し,試料の長手方向の
透磁率を測定した。その結果,−200V印加で透磁率
が2700,+200V印加で透磁率が150となっ
た。これにより,±200Vの電圧差で透磁率を180
0%変化させることができた。
【0045】また,試料の幅方向の透磁率は,電圧印加
しない状態で50であった。よって,この磁性膜は一軸
異方性を持つ膜であることが分かる。
【0046】(例4)図4に示す,外形寸法が長さ26
mm,幅4mm,厚さ0.3mmのPZT基板からなる
圧電セラミック矩形板11の一面に幅が0.4mmで長
さが18mmの交差指電極12を交互に組み合うように
形成した。この交差指電極12は後述するように,分極
および屈曲駆動用に使用した。次に,圧電セラミック矩
形板11の交差指電極12を形成していない面に,上記
例1で作製したソフトガラス上に成膜したアモルファス
膜1を,そのアモルファス膜が成膜されていない面で,
光硬化接着剤を使って接合した。次に,交差指電極12
を使い,PZT基板を分極処理した。同様に,交差指電
極12を使い,屈曲駆動しこの時の透磁率の変化を測定
した。その結果,−200V印加で透磁率が2500,
+200V印加で110であった。これにより,±20
0Vの電圧差で透磁率を2270%変化させることがで
きた。
【0047】(例5)上記例1で作製したデバイスを,
ソレノイドコイル内に挿入し,最大10Oeの直流磁界
を印加しながら透磁率を測定した。この時の透磁率の印
加電圧依存性を図5に示す。図5に示すように,外部直
流磁界の強さが3Oeのとき,印加電圧が0V近傍で大
きな透磁率の変化が得られた。よって,直流磁界をバイ
アスする構造にすることで,0V近傍で更に敏感に透磁
率が変化する素子を得ることがてきる。
【0048】(例6)図6に示すように,外形寸法が長
さ26mm,幅4mm,厚さ0.3mmのPZT基板
(トーキン製,NEPEC-21)4の上下面にAuを0.2μ
mの厚みにスパッタして電極層13を形成し,次いでそ
の上面に,高周波マグネトロン・スパッタ装置を用い
て,原子%で70.2%Fe,7.8%Co,12%S
i,10%Bの組成のアモルファス膜14を成膜した。
成膜条件は,例1と同じである。この軟磁性膜であるア
モルファス膜14の膜厚は0.5μmである。アモルフ
ァス膜14の成膜後,歪み取りのため,350℃で約1
時間の間,例2と同じ条件で回転磁界中アニールを施
し,次いで,例3と同じ条件で直流磁界中でアニールを
施した。350℃のアニールで,PZT基板4の分極が
消滅しているので,改めて300Vの電圧を印加して分
極させた。
【0049】この様にして,PZT基板4上に直に,軟
磁性膜としてアモルファス膜14を成膜した素子を作製
した。この素子に直流電圧を印加しながら透磁率を測定
した。その結果,透磁率は,−200V印加で395
0,+200V印加で190であった。これにより,±
200Vの電圧差で透磁率を2080%変化させること
ができた。
【0050】(例7)図7に示すように,幅4mm,長
さ26mmに切断した厚み0.5mmのSi基板21上
に,約1μmの膜厚のSiO2 膜22を成膜し,そのS
iO2 膜22の上に,Auを0.2μmの厚みでスパッ
タして電極層23を形成した。次にゾル・ゲル法を用い
て,電極層23上にPZT薄膜24を成膜した。膜厚
は,100μmであった。PZT膜24の上に,例1の
同じ条件でスパッタを施し,例1と同様のアモルファス
膜25を成膜した。膜厚は0.5μmであった。成膜
後,例2及び3で述べたものと同じ条件で,回転磁界中
アニールと直流磁界中アニールを施した。その後,PZ
T膜24に分極処理を施して素子とした。
【0051】この素子に直流電圧を印加しながら透磁率
を測定した。その結果,透磁率は,−200V印加で5
40,+200V印加で31であった。これにより,±
200Vの電圧差で透磁率を1700%変化させること
ができた。
【0052】(例8)上記例3で作製した素子のアモル
ファス膜1をイオンミリングによるドライエッチング
で,長さ10mm幅400μm厚さ2μmの2ターン・
ミアンダーライン状に加工し,その両端部にリード線を
接続し,ネットワークアナライザー(HP8752A)
を用いてインピーダンスの測定を行った。その結果を図
8に示す。図8に示すように,500MHzで最大14
%のインピーダンス変化が得られた。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように,本発明のインダクタ
ンス素子では,磁気機械結合係数の大きな軟磁性膜と圧
電セラミック板を複合することで,従来は得られなかっ
た大きな電気磁気素子を構成することができ,要求に応
じて微細化も可能で,回路中に実装されて必要なインダ
クタンスに高精度に調整することができ,かつこの素子
を複数個接続することで広帯域の磁気センサーやインダ
クターを構成することが可能な,機能的デバイスであ
る。したがって,産業上きわめて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施の形態によるインダク
タンス素子の斜視図であり、(b)は本発明の一実施の
形態によるインダクタンス素子の断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるインダクタンス素
子の動作原理を説明する模式図である。
【図3】本発明の例1おける印加電圧と歪み量の関係を
示す図である。
【図4】本発明の例2における圧電セラミックス裏面の
交差指電極パターンを示す図である。
【図5】本発明の例3における直流バイアス磁界強度と
素子の透磁率の関係を示す図である。
【図6】本発明の例6におけるインダクタンス素子の斜
視図である。
【図7】本発明の例7におけるインダクタンス素子の部
分断面図である。
【図8】本発明の例8ににおけるインダクタンス素子の
インピーダンスの周波数特性を示す図である。
【符号の説明】
1 アモルファス膜 2 ガラス基板 3 Ag電極 4 PZT基板 5 接着剤 6 外部接続電極 10 インダクタンス素子 11 圧電セラミック矩形板 12 交差指電極 13 電極層 14 アモルファス膜 20 インダクタンス素子 21 Si基板 22 SiO2 23 電極層 24 PZT薄膜 25 アモルファス膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒井 賢一 宮城県仙台市泉区山の寺二丁目28−9 (72)発明者 吉田 哲男 宮城県仙台市太白区郡山六丁目7番1号 株式会社トーキン内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両面に夫々電極層が形成された圧電セラ
    ミックス基板と,一面に成膜された軟磁性膜をもち,他
    面が前記圧電セラミックス基板の一面に接合された基板
    とを備え,前記電極層に電圧を印加することによって,
    当該圧電セラミック基板を湾曲させることでインダクタ
    ンスが変化する構成を有することを特徴とするインダク
    タンス素子。
  2. 【請求項2】 一面に導電性の軟磁性金属膜が成膜さ
    れ,他面に電極層を形成した圧電セラミック基板を備
    え,前記軟磁性金属膜と前記電極層との間に電圧を印加
    し,前記圧電セラミック基板を湾曲させることでインダ
    クタンスが変化する構成を有することを特徴とするイン
    ダクタンス素子。
  3. 【請求項3】 シリコン基板上に成膜された金属からな
    る電極層と,前記電極層上に成膜された圧電セラミック
    ス膜と,前記圧電セラミックス膜の上に成膜された導電
    性の軟磁性膜とを備え,前記圧電セラミック基板の両面
    に位置する前記電極及び前記軟磁性膜間に電圧を印加す
    ることによって前記圧電セラミック基板を湾曲させるこ
    とでインダクタンスが変化する構成を有することを特徴
    とするインダクタンス素子。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の内のいずれかに記載の
    インダクタンス素子において,前記電極層が,圧電セラ
    ミックス単体矩形板の一方向の面に長さ方向と平行な交
    差指電極からなり,前記交差指電極を用いて分極および
    駆動を行うことによってインダクタンスが変化する構成
    を有することを特徴とするインダクタンス素子。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の内のいずれかに記載の
    インダクタンス素子において,前記軟磁性膜の両端に電
    極を形成し,外部接続端子としたことを特徴とするイン
    ダクタンス素子。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のインダクタンス素子にお
    いて,前記軟磁性膜が,ミアンダーパターンの形状を有
    し,インピーダンスが変化する構成を有することを特徴
    とするインダクタンス素子。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の内のいずれかに記載の
    インダクタンス素子において,前記軟磁性膜として,鉄
    系アモルファス膜を用いたことを特徴とするインダクタ
    ンス素子。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至6の内のいずれかに記載の
    インダクタンス素子において,前記軟磁性膜は,第1の
    熱処理によって等方性の磁気的異方性を有することを特
    徴とするインダクタンス素子。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のインダクタンス素子にお
    いて,前記軟磁性膜は,前記第1の熱処理に続く第2の
    熱処理によって,一方向に異方性を有することを特徴と
    するインダクタンス素子。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至6の内のいずれかに記載
    のインダクタンス素子において,前記軟磁性膜の面内方
    向に直流磁界を印加して使用することを特徴とするイン
    ダクタンス素子。
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