JPH1140715A - 半導体素子用冷却装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体素子用冷却装置およびその製造方法

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JPH1140715A
JPH1140715A JP9196660A JP19666097A JPH1140715A JP H1140715 A JPH1140715 A JP H1140715A JP 9196660 A JP9196660 A JP 9196660A JP 19666097 A JP19666097 A JP 19666097A JP H1140715 A JPH1140715 A JP H1140715A
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semiconductor element
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cooling block
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    • H05K7/20Modifications to facilitate cooling, ventilating, or heating
    • H05K7/2089Modifications to facilitate cooling, ventilating, or heating for power electronics, e.g. for inverters for controlling motor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体素子が均一に圧接されて効率のよい冷
却ができ、半導体素子の電気的特性の安定化や信頼度の
向上が図れるとともに、製造コストを低減した半導体素
子用冷却装置およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 蓋ブロック2Aが接合される主面とは反
対側の主面において、平面視輪郭形状が矩形となった凹
状の圧接面PS3が形成されており、この部分の表面硬
度が、加圧成形処理によりビッカース硬度でHV=70
〜90の範囲となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子から発
生する熱を外部に伝導し放散するための半導体素子用冷
却装置およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大電力用の半導体素子としては、GTO
サイリスタ(gate turn off thyristor)やIGBT(i
nsulated gate bipolar transistor)などがある。これ
らの外観形状は、筒状の絶縁体を間に挟んで、当該絶縁
体の両端にそれぞれ外部主電極が配設された構成となっ
ている。そして、外部主電極の外側主面には、大電力用
の半導体素子が通電中に発生する熱を効率よく放散させ
るための液冷式の半導体素子用冷却装置が配設されてい
る。
【0003】図5に半導体素子用冷却装置10の平面構
成を示し、図6に、図5におけるA−A線での断面構成
を示す。
【0004】図6に示すように、半導体素子用冷却装置
10は冷却ブロック本体1と、該冷却ブロック本体1の
下面側に接合された蓋ブロック2とを備えて直方体形状
をなしている。これら冷却ブロック本体1や蓋ブロック
2の材質としては熱伝導性の観点から通常、銅材(タフ
ピッチ銅)が使用されている。
【0005】冷却ブロック本体1は、一方主面にくし歯
状の冷却フィン部4aを有した構造となっている。冷却
フィン部4aは、冷却ブロック本体1に所定深さの溝部
4を縦横に複数形成することで設けられている。蓋ブロ
ック2は冷却ブロック本体1に対応する矩形の平板状に
形成されている。
【0006】そして、溝部4の開口側を覆うように、蓋
ブロック2がロウ付けにより接合され、冷却ブロック本
体1と蓋ブロック2とが液密にシールされた構造となっ
ている。このような構造とすることで、溝部4は冷却ブ
ロック本体1および蓋ブロック2を冷却するための冷却
液を案内する流路を構成することになる。なお、冷却ブ
ロック本体1と蓋ブロック2との間には、ロウ材3が介
在している。
【0007】また、冷却ブロック本体1の一側面に、溝
部4に通じる流入管5が接続されると共に、冷却ブロッ
ク本体1の他側面にも、溝部4に通じる排出管6が接続
されており、冷却液が流入管5を通じて溝部4に案内さ
れ、全ての溝部4を満たした後、排出管6より排出され
るように構成されている。
【0008】なお、後に説明するが、蓋ブロック2とは
反対側の面が半導体素子に圧接される面となるので、こ
れを圧接面PS1と呼称する。
【0009】ここで、半導体素子用冷却装置10を半導
体素子に取り付けた状態を図7に示す。図7において
は、半導体素子としてGTOサイリスタ11を例示して
おり、GTOサイリスタ11の2つの外部主電極12に
それぞれ圧接面PS1が接触するように半導体素子用冷
却装置10が配設されている。
【0010】GTOサイリスタ11の本体である素子部
は絶縁筒13の内部に配置されており、2つの外部主電
極12を外部からの圧力で内部方向に付勢し、素子部に
設けられた内部主電極に圧接することで、電気的な接続
を保つ構成になっている。半導体素子用冷却装置10
は、この外部からの圧力によって外部主電極12に圧接
され、半導体素子用冷却装置10との接触を保つ構成と
なっている。
【0011】この状態で半導体素子用冷却装置10に冷
却液を流し、GTOサイリスタ11に通電すれば、通電
中に発生する熱は、外部主電極12の主面から冷却ブロ
ック本体1や蓋ブロック2側に伝導され、冷却液を通じ
て外部に放熱される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体素子用冷
却装置10は以上のように構成されているが、以下に説
明する2つの問題を有していた。第1の問題は、先に説
明したように半導体素子用冷却装置10においては、図
6に示すように、冷却ブロック本体1と蓋ブロック2と
をロウ付けにより接合している。そして、この種のロウ
付けに際して、一般にロウ材3として銀ロウ等が用いら
れている。
【0013】従って、このロウ付け時におけるロウ材3
の溶融温度は600〜800℃程度であり、この熱が銅
製の冷却ブロック本体1および蓋ブロック2に伝わり、
その材料となっている銅の軟化によって変形が生じるこ
とがあった。
【0014】すなわち、GTOサイリスタ11は使用に
際して、外部から圧力が加えられた状態となり、それが
長期間に渡って維持されることになる。そして、先に説
明したように外部からの圧力は半導体素子用冷却装置1
0にも加わり、半導体素子用冷却装置10は外部主電極
12に圧接され続けることになる。この外部からの圧力
は9.8×106〜14.7×106Pa(100〜15
0kgf/cm2)にもなり、ロウ付け時における銅の
軟化と相俟って、冷却ブロック本体1の圧接面PS1が
変形し、圧接力が不均一になるという事態を招いてい
た。
【0015】ここで、図8〜図10を用いて、冷却ブロ
ック本体1の圧接面PS1の変形状態を説明する。図8
は、GTOサイリスタ11と半導体素子用冷却装置10
との圧接状態を長期に渡って維持した後の、GTOサイ
リスタ11の外部主電極12の圧接面を示す平面図であ
る。そして、図9は、図8におけるB−B線での断面図
である。
【0016】また、図10は、GTOサイリスタ11と
半導体素子用冷却装置10との圧接状態を長期に渡って
維持した後の、半導体素子用冷却装置10の断面図であ
る。
【0017】図8に示すように、外部主電極12の圧接
面PS2には、半導体素子用冷却装置10の冷却フィン
部4aおよび溝部4の形状を反映した凹凸模様が表われ
ている。これは外部主電極12も、素子パッケージの工
程におけるロウ付け工程で加熱され、冷却ブロック本体
1と同様に軟化していることを示している。
【0018】なお、図9に示すように、半導体素子用冷
却装置10の冷却フィン部4aに対応して凹部14が形
成され、溝部4に対応して凸部15が形成され、凹凸模
様を構成している。
【0019】また、図10に示すように、半導体素子用
冷却装置10の圧接面PS1においては、冷却フィン部
4aに対応して凸部16が形成され、溝部4に対応して
凹部17が形成され、外部主電極12の圧接面PS2と
は反転した凹凸模様を構成している。
【0020】このように、半導体素子用冷却装置10お
よび外部主電極12の圧接面PS1およびPS2におい
て凹凸模様が形成されるということは、圧接力に差があ
ることを示すものであり、このような圧接状態において
は、GTOサイリスタ11の冷却が不十分となり素子特
性の劣化を招来する等の第1の問題があった。
【0021】圧接力の不均一を改善するには、冷却ブロ
ック本体1の変形を防ぐ必要があり、そのために冷却ブ
ロック本体1の圧接面PS1側の厚み、すなわち図7に
示す寸法tを厚くする方法が考えられるが、この方法で
は半導体素子用冷却装置10の冷却能力の低下を招来す
るという問題があった。
【0022】第2の問題は、冷却ブロック本体1の圧接
面PS1の平面化工程のコストが増大することである。
平面化工程は冷却ブロック本体1と蓋ブロック2を銀ロ
ウ付けにより接合した後、ロウ付の際に発生する熱ひず
みによる反りや、ロウ材の厚み差による傾きなどに起因
する平行度不良を修正するとともに、表面粗さ(平面
度)を規定値以内に加工するために不可欠な工程であ
る。
【0023】これら規定値はGTOサイリスタの場合、
平面度5〜10μm、平行度20〜50μm程度となっ
ている。そして、平面化は従来、旋盤やフライス盤によ
る切削加工や研磨加工により行われていたので、加工に
相当の時間を要し、製造コストを増加させていた。
【0024】本発明は上記のような問題を解消するため
になされたもので、半導体素子が均一に圧接されて効率
のよい冷却ができ、半導体素子の電気的特性の安定化や
信頼度の向上が図れるとともに、製造コストを低減した
半導体素子用冷却装置およびその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の半導体素子用冷却装置は、一方主面に冷却流体用の
流路が形成された第1の冷却ブロックと、前記一方主面
を覆い、前記流路を液密にシールするようにロウ付けに
より接合される第2の冷却ブロックとを備え、前記第1
の冷却ブロックの一方主面とは反対側の他方主面が前記
半導体素子の外部主電極の主面に圧接され、前記半導体
素子が通電中に発生する熱を外部に放散させる半導体素
子用冷却装置において、前記第1の冷却ブロックの前記
他方主面の、少なくとも前記半導体素子の外部主電極の
主面に圧接される圧接面の表面硬度が、加圧成形処理に
よりビッカース硬度でHV=70〜90の範囲となって
いる。
【0026】本発明に係る請求項2記載の半導体素子用
冷却装置の製造方法は、半導体素子の外部主電極の主面
に圧接され、該半導体素子が通電中に発生する熱を外部
に放散させる半導体素子用冷却装置の製造方法であっ
て、一方主面に冷却流体用の流路が形成された第1の冷
却ブロックを準備する工程(a)と、前記一方主面を覆
い、前記流路を液密にシールするように第2の冷却ブロ
ックをロウ付けにより接合する工程(b)と、接合済みの
前記第1および第2の冷却ブロックを加圧成形用金型に
搭載し、前記第1および第2の冷却ブロックを加圧成形
することで、前記第1の冷却ブロックの一方主面とは反
対側の他方主面の、少なくとも前記半導体素子の外部主
電極の主面に圧接される圧接面の表面硬度をビッカース
硬度でHV=70〜90の範囲にする工程(c)とを備え
ている。
【0027】本発明に係る請求項3記載の半導体素子用
冷却装置の製造方法は、前記第1および第2の冷却ブロ
ックの材質は、銅あるいはアルミニウム、またはこれら
の合金の何れかであって、前記所定の圧力が、4.9×
107〜9.8×107Pa(500〜1000kgf/
cm2)の範囲となっている。
【0028】本発明に係る請求項4記載の半導体素子用
冷却装置の製造方法は、前記加圧成形用金型は、前記第
1および第2の冷却ブロックを収容する有底無蓋の箱状
の下金型と、前記下金型の上部開口部から挿入され、前
記第1および第2の冷却ブロックを押圧する上金型とを
備え、前記他方主面を押圧する前記上金型の先端部は、
その平面度が5μm以下であって、前記工程(c)は、前
記第1および第2の冷却ブロックを加圧成形すると同時
に、前記他方主面の平面度を5μm以下にする工程を含
んでいる。
【0029】
【発明の実施の形態】
<実施の形態> <装置構成>本発明に係る実施の形態として、図1に半
導体素子用冷却装置10Aの平面構成を示し、図2に、
図1おけるA−A線での断面構成を示す。
【0030】図2に示すように、半導体素子用冷却装置
10Aは冷却ブロック本体1A(第1の冷却ブロック)
と、該冷却ブロック本体1Aの下面側に接合された蓋ブ
ロック2A(第2の冷却ブロック)とを備えて直方体形
状をなしている。これら冷却ブロック本体1Aや蓋ブロ
ック2Aの材質としては銅あるいはアルミニウム、また
はこれらの合金の何れかが使用されるが、一般的には熱
伝導性の観点から、銅材(タフピッチ銅)が使用されて
いる。
【0031】冷却ブロック本体1Aは、一方主面にくし
歯状の冷却フィン部4aを有した構造となっている。冷
却フィン部4aは、冷却ブロック本体1Aに所定深さの
溝部4を縦横に複数形成することで設けられている。
【0032】蓋ブロック2Aは冷却ブロック本体1Aに
対応する矩形の平板状に形成されている。そして、溝部
4の開口側を覆うように、蓋ブロック2Aがロウ付けに
より接合され、冷却ブロック本体1Aと蓋ブロック2A
とが液密にシールされた構造となっている。このような
構造とすることで、溝部4は冷却ブロック本体1Aおよ
び蓋ブロック2Aを冷却するための冷却液を案内する流
路を構成することになる。なお、冷却ブロック本体1A
と蓋ブロック2Aとの間には、ロウ材3が介在してい
る。
【0033】なお、蓋ブロック2Aが接合される主面と
は反対側の主面において、平面視輪郭形状が矩形となっ
た凹状領域が形成されており、これが後に説明するよう
に、半導体素子に圧接される圧接面PS3となる。この
圧接面PS3の表面硬度は、ビッカース硬度でHV=7
0〜90程度となっている。
【0034】また、蓋ブロック2Aの外側主面にも凹状
領域が存在するが、こちらは、後に説明する外部からの
圧力が加わる面であるので加圧面ASと呼称する。
【0035】なお、図1に示すように、冷却ブロック本
体1Aの一側面に、溝部4に通じる流入管5が接続され
ると共に、冷却ブロック本体1Aの他側面にも、溝部4
に通じる排出管6が接続されており、冷却液が流入管5
を通じて溝部4に案内され、全ての溝部4を満たした
後、排出管6より排出されるように構成されている。
【0036】ここで、半導体素子用冷却装置10Aを半
導体素子に取り付けた状態を図3に示す。図3において
は、半導体素子として円盤形状のGTOサイリスタ11
を例示しており、GTOサイリスタ11の2つの外部主
電極12の圧接面PS2に、それぞれ半導体素子用冷却
装置10Aの圧接面PS3が接触するように半導体素子
用冷却装置10Aが配設されている。
【0037】GTOサイリスタ11の本体である素子部
は絶縁筒13の内部に配置されており、円盤形状の2つ
の外部主電極12を外部からの圧力で内部方向に付勢
し、素子部に設けられた内部主電極に圧接することで、
電気的な接続を保つ構成になっている。半導体素子用冷
却装置10Aも、この外部からの圧力によって外部主電
極12に圧接され、半導体素子用冷却装置10Aと外部
主電極12との接触を保つ構成となっている。
【0038】ここで、外部から加わる圧力は、9.8×
106〜14.7×106Pa(100〜150kgf/
cm2)であるが、圧接面PS3の表面硬度は、後述す
るような硬化処理を行うことで、ビッカース硬度でHV
=70〜90程度となっているので、圧接によって圧接
面PS3が変形するという事態は防止される。従って、
GTOサイリスタ11の使用に際して、外部から圧力が
加えられた状態が長期間に渡って維持される場合であっ
ても、半導体素子用冷却装置10Aおよび外部主電極1
2の圧接面PS3およびPS2において凹凸模様が形成
されるということはなく、圧接力は均一に外部主電極1
2の圧接面PS2に与えられ、GTOサイリスタ11は
十分冷却され、素子特性の劣化を招来することはない。
【0039】<製造方法>ここで、以上説明した半導体
素子用冷却装置10Aの製造方法について説明する。ま
ず、一方主面にくし歯状の冷却フィン部4aを有した冷
却ブロック本体1Aを形成する。冷却フィン部4aは、
熱伝導性の良好な銅やアルミニウムのブロック材に切削
加工を施し、所定深さの溝部4を縦横に複数形成するこ
とで得られる。本実施の形態では、銅を使用する例につ
いて説明する。なお、鍛造により冷却ブロック本体1A
を形成しても良い。
【0040】次に、冷却ブロック本体1Aに対応する矩
形の平板状の蓋ブロック2Aを準備し、ロウ材3を冷却
ブロック本体1Aと蓋ブロック2Aとの間に挟んで、加
熱することによりロウ材3を溶かして、冷却ブロック本
体1Aと蓋ブロック2Aとを液密に接合する。
【0041】次に、図4に示すように、接合済みの冷却
ブロック本体1Aと蓋ブロック2Aとを加圧成形用金型
20にセットする。
【0042】ここで、加圧成形用金型20の構成につい
て説明する。加圧成形用金型20は、冷却ブロック本体
1Aおよび蓋ブロック2Aを収容する有底無蓋の箱状の
下金型21と、下金型21の上部開口部から挿入され、
冷却ブロック本体1Aおよび蓋ブロック2Aを押圧する
上金型22とで構成されている。
【0043】下金型21の内部形状は、冷却ブロック本
体1Aおよび蓋ブロック2Aの輪郭形状にほぼ合致する
形状であり、蓋ブロック2Aが底部側に位置するように
冷却ブロック本体1Aおよび蓋ブロック2Aを配置す
る。
【0044】下金型21の底部の角部には逃げ溝23が
形成されており、冷却ブロック本体1Aおよび蓋ブロッ
ク2Aの挿入の際には空気抜きとして機能し、挿入をス
ムーズにできる。
【0045】上金型22の先端部TPは凸部になってお
り、上金型22の内壁との間に隙間が形成されている。
その差し渡し寸法はGTOサイリスタ11の外部主電極
12の直径より大きくなっている。そして、上金型22
の先端部の平面視輪郭形状が、冷却ブロック本体1Aに
相似する矩形形状であれば、図1に示すように平面視輪
郭形状が矩形となった圧接面PS3が形成されることに
なる。なお、上金型22の先端部の平面視輪郭形状は、
GTOサイリスタ11の外部主電極12の直径より大き
な直径を有する円形形状でも良い。
【0046】また、上金型22の先端部TPの平面度は
5μm以下、上金型22と下金型21の平行度は20μ
m以下となるよう製作されている。
【0047】ここで、製造工程の説明に戻る。上記のよ
うな加圧成形用金型20に接合済みの冷却ブロック本体
1Aと蓋ブロック2Aとをセットし、図中において矢示
するように上金型22を下降させて、圧力4.9×10
7Pa〜9.8×107Pa(500〜1000kgf/
cm2)を加えると、上金型22の先端部TPが接触す
る冷却ブロック本体1Aの表面が陥没し、凹状の圧接面
PS3が形成され、半導体素子用冷却装置10Aが完成
する。
【0048】この加圧成形工程により、ロウ付け工程に
起因して軟化していた冷却ブロック本体1Aおよび蓋ブ
ロック2Aが塑性変化し、その表面硬度はビッカース硬
度でHV=70〜90程度となる。なお、軟化した状態
の表面硬度は、ビッカース硬度でHV=40〜60程度
あり、軟化する前の銅(タフピッチ銅)のビッカース硬
度はHV=90〜100程度であるので、加圧成形工程
により、軟化する前の硬度にまでほぼ回復したことにな
る。
【0049】このように、冷却ブロック本体1Aの圧接
面PS3の表面硬度を高めることで、圧接によって圧接
面PS3が変形するという事態を防止できるので、冷却
ブロック本体1Aの圧接面PS3側の厚み、すなわち図
3に示す寸法tを厚くする必要はなく、表面硬度が増加
したことにより逆に薄くすることも可能となる。寸法t
が薄くなれば、それに比例して伝導熱抵抗が低下し、半
導体素子用冷却装置10Aの冷却能力が向上することに
なる。なお、加圧成形を行う場合、寸法tは5mm程度
にすることもできる。
【0050】また、上金型22の先端部TPの平面度は
5μm以下、上金型22と下金型21の平行度は20μ
m以下に設定しているので、冷却ブロック本体1Aの圧
接面PS3の平面度は5μm以下、平行度は20μm以
下となり、加圧成形工程と同時に平面化工程も施される
ことになる。従って、従来のように、旋盤やフライス盤
による切削加工や研磨加工を必要とする平面化工程が不
要となり、加工時間を短縮して製造コストを削減するこ
とが可能となる。
【0051】なお、下金型21の底部の角部には逃げ溝
23が形成されているので、加圧成形工程により、蓋ブ
ロック2Aの外側主面に凹状の加圧面ASが形成される
ことになる。この面は冷却ブロック本体1Aの圧接面P
S3ほど、平面度や平行度は要求されないが、上述した
ように加圧成形用金型20の加工精度が高く設定されて
いるので、圧接面PS3に準じた平面度や平行度が得ら
れることになる。
【0052】<変形例>なお、以上説明した半導体素子
用冷却装置10Aにおいては、上金型22の先端部TP
は凸部になっており、上金型22の内壁との間に隙間が
形成されている例を示したが、これは、加圧によって冷
却ブロック本体1Aが圧縮された場合に、圧縮力の逃げ
場とするものであり、結果的に圧接面PS3が凹状とな
っていた。
【0053】しかし、この圧縮力の逃げ場を形成せず、
上金型22の先端部TPの差し渡し寸法を冷却ブロック
本体1Aの寸法とほぼ同じにすれば、圧接面PS3は凹
状にはならない。
【0054】また、下金型21の底部の角部に逃げ溝2
3が形成されているが、これは必ずしも必要なものでは
なく、省略することもでき、その場合は加圧面ASは凹
状にはならない。
【0055】また、冷却ブロック本体1Aが、くし歯状
の冷却フィン部4aを有した構造となっていたが、この
構造はくし歯状に限定されるものではなく、U字状やう
ず巻き状であっても本願発明を適用することで同様の作
用効果を得ることができる。
【0056】
【発明の効果】本発明に係る請求項1記載の半導体素子
用冷却装置によれば、第1の冷却ブロックと第2の冷却
ブロックとが、ロウ付けにより接合され、ロウ付けに際
しての加熱によりそれらの表面が軟化するような場合で
あっても、第1の冷却ブロックの他方主面の、少なくと
も半導体素子の外部主電極の主面に圧接される圧接面の
表面硬度が、加圧成形処理により、ビッカース硬度でH
V=70〜90となるので、半導体素子の外部主電極の
主面に圧接される圧力が、例えば9.8×106〜1
4.7×106Pa(100〜150kgf/cm2)で
ある場合でも圧接によって圧接面が変形するという事態
は防止される。従って、半導体素子の使用に際して、外
部から圧力が加えられた状態が長期間に渡って維持され
る場合であっても、冷却流体用の流路の形状を反映した
凹凸模様が半導体素子用冷却装置の圧接面に形成される
ということはなく、半導体素子用冷却装置が外部主電極
に均一に圧接され、半導体素子が確実に冷却され、素子
特性の劣化を招来することが防止される。
【0057】本発明に係る請求項2記載の半導体素子用
冷却装置の製造方法によれば、請求項1記載の半導体素
子用冷却装置に適した製造方法が得られる。
【0058】本発明に係る請求項3記載の半導体素子用
冷却装置の製造方法によれば、第1および第2の冷却ブ
ロックの材質が、銅あるいはアルミニウム、またはこれ
らの合金の何れかである場合に、圧接面の表面硬度を、
ビッカース硬度でHV=70〜90とすることができ
る。
【0059】本発明に係る請求項4記載の半導体素子用
冷却装置の製造方法によれば、第1および第2の冷却ブ
ロックの加圧成形と同時に他方主面、すなわち圧接面の
平面度を5μm以下にすることができ、半導体素子用冷
却装置に要求される平面度を満足することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る半導体素子用冷却装置の平面構
成を説明する図である。
【図2】 本発明に係る半導体素子用冷却装置の断面構
成を説明する図である。
【図3】 本発明に係る半導体素子用冷却装置を半導体
素子に取り付けた状態を示す図である。
【図4】 本発明に係る半導体素子用冷却装置の製造工
程を説明する図である。
【図5】 従来の半導体素子用冷却装置の平面構成を説
明する図である。
【図6】 従来の半導体素子用冷却装置の断面構成を説
明する図である。
【図7】 従来の半導体素子用冷却装置を半導体素子に
取り付けた状態を示す図である。
【図8】 従来の半導体素子用冷却装置の問題点を説明
する図である。
【図9】 従来の半導体素子用冷却装置の問題点を説明
する図である。
【図10】 従来の半導体素子用冷却装置の問題点を説
明する図である。
【符号の説明】
1A 冷却ブロック本体(第1の冷却ブロック)、2A
蓋ブロック(第2の冷却ブロック)、3 ロウ材、P
S3 圧接面、11 GTOサイリスタ(半導体素
子)、12 外部主電極、20 加圧成形用金型、21
下金型、22 上金型、TP 先端部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方主面に冷却流体用の流路が形成され
    た第1の冷却ブロックと、前記一方主面を覆い、前記流
    路を液密にシールするようにロウ付けにより接合される
    第2の冷却ブロックとを備え、 前記第1の冷却ブロックの一方主面とは反対側の他方主
    面が前記半導体素子の外部主電極の主面に圧接され、前
    記半導体素子が通電中に発生する熱を外部に放散させる
    半導体素子用冷却装置において、 前記第1の冷却ブロックの前記他方主面の、少なくとも
    前記半導体素子の外部主電極の主面に圧接される圧接面
    の表面硬度が、加圧成形処理によりビッカース硬度でH
    V=70〜90の範囲となっていることを特徴とする半
    導体素子用冷却装置。
  2. 【請求項2】 半導体素子の外部主電極の主面に圧接さ
    れ、該半導体素子が通電中に発生する熱を外部に放散さ
    せる半導体素子用冷却装置の製造方法であって、 (a)一方主面に冷却流体用の流路が形成された第1の冷
    却ブロックを準備する工程と、 (b)前記一方主面を覆い、前記流路を液密にシールする
    ように第2の冷却ブロックをロウ付けにより接合する工
    程と、 (c)接合済みの前記第1および第2の冷却ブロックを加
    圧成形用金型に搭載し、前記第1および第2の冷却ブロ
    ックを加圧成形することで、前記第1の冷却ブロックの
    一方主面とは反対側の他方主面の、少なくとも前記半導
    体素子の外部主電極の主面に圧接される圧接面の表面硬
    度をビッカース硬度でHV=70〜90の範囲にする工
    程とを備える、半導体素子用冷却装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の冷却ブロックの材
    質は、銅あるいはアルミニウム、またはこれらの合金の
    何れかであって、 前記所定の圧力は、4.9×107〜9.8×107Pa
    (500〜1000kgf/cm2)の範囲の圧力であ
    る、請求項2記載の半導体素子用冷却装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記加圧成形用金型は、 前記第1および第2の冷却ブロックを収容する有底無蓋
    の箱状の下金型と、 前記下金型の上部開口部から挿入され、前記第1および
    第2の冷却ブロックを押圧する上金型とを備え、 前記他方主面を押圧する前記上金型の先端部は、その平
    面度が5μm以下であって、 前記工程(c)は、 前記第1および第2の冷却ブロックを加圧成形すると同
    時に、前記他方主面の平面度を5μm以下にする工程を
    含む、請求項3記載の半導体素子用冷却装置の製造方
    法。
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