JPH1142265A - 呼吸補助装具及び呼吸補助システム - Google Patents

呼吸補助装具及び呼吸補助システム

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JPH1142265A
JPH1142265A JP21584297A JP21584297A JPH1142265A JP H1142265 A JPH1142265 A JP H1142265A JP 21584297 A JP21584297 A JP 21584297A JP 21584297 A JP21584297 A JP 21584297A JP H1142265 A JPH1142265 A JP H1142265A
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tube
patient
respiration
pressure
respirator
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JP21584297A
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Hiroki Hoshi
宏紀 星
Etsuko Hoshi
恵津子 星
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Abstract

(57)【要約】 【課題】閉塞性肺疾患患者及び気管支喘息患者の急性増
悪、さらに陳旧性肺結核、肺線維症、重症肺炎で呼吸器
による呼吸管理が必要な際に、患者負担を少なく、かつ
有効に、呼吸困難、呼吸不全を改善することができる呼
吸補助装具及び呼吸補助システムを提供する。 【解決手段】帯状のゴム製扁平チューブであって、チュ
ーブの外側面は高弾性率のゴムシートよりなり、チュー
ブの内側面は低弾性率のゴムシートよりなり、呼吸機能
障害の患者の下胸部に装着し、患者の呼吸運動による胸
郭の容積率の変化により生ずるチューブ内の圧力変化を
直接連結する呼吸器に信号として送り、その信号に基づ
いて、連結された呼吸器より患者の呼吸に同期した加
圧、解放が繰り返されることを特徴とする呼吸補助装
具、及び、呼気時又は吸気時に圧縮空気をチューブ内に
供給し、吸気と同時に又は呼気時早期にチューブ内の圧
力を解放することを特徴とする呼吸補助システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、呼吸補助装具及び
呼吸補助システムに関する。さらに詳しくは、本発明
は、装着時の不快感、異和感がなく、呼吸困難を軽減
し、換気効率の改善と肺胞ガス交換の改善が得られる呼
吸器疾患患者用の呼吸補助装具及び呼吸補助システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、慢性の閉塞性肺疾患(COLD)
は増加傾向にあり、気管支喘息の急性期の治療と同様
に、その急性増悪時の治療は、気管支拡張剤、ステロイ
ド以外には、気管内挿管、そして呼吸器装着による管理
が必要となる。しかし、このような治療は、患者負担が
強いだけでなく、気胸、縦隔気腫などの合併のほか、C
OLDでは抜管が困難となる症例があり、非侵襲的治療
法の確立が急がれている。また、陳旧性肺結核、肺線維
症、重症肺炎で呼吸器による呼吸管理が必要な際に、十
分な換気にも拘わらず、肺胞低換気に陥ることがあり、
陽圧換気以外の呼吸補助が必要となることがある。19
41年、Azarettiらは、吃りや発声訓練の治療
目的に、ゴム製チューブを下胸部に巻き、圧迫すること
を考案した。体外式人工呼吸器は、いわゆる鉄の肺と呼
ばれ、1843年、Dalzielによりはじめて報告
され、その後1920年にかけて改良された。鉄の肺
は、体幹をタンク内に収めて、陰圧−7〜−15cmH2O
で吸気補助を行うものであったが、後のPneumow
rap(レインコート状に着用)、Chestshel
l(亀甲状)の胸部鎧(Chest Cuirass)
を含めて、その単独使用では、ガス交換の面で十分な効
果が得られず、また患者呼吸に同期するものではなかっ
た。1959年、AdamoonらはPneumobe
ltを考案した。その原理は、空気挿入で膨らむ弾性力
のある袋をコルセットで上腹部に固定し、呼吸器で袋内
に送気することで横隔膜が挙上して患者の呼気が生じ、
袋が縮小することで重力とともに横隔膜が下がり、受動
的に吸気が生じることを利用しているが、その効果は座
位、立位で得られるものの、臥床状態では難しく、やは
り患者呼吸に同期するものではなかった。小児麻痺、頚
部損傷、喉頭手術以外に、1950年頃より肺気腫など
の呼吸性アシドーシス患者にこれら体外式人工呼吸器
(Pneumobeltを含めて)が試され、報告上は
効果は認められたが、換気効率の悪さ、装着不快感、及
び、その後の気道内陽圧式人工呼吸(IPPV)の普及
により、とって変わられた経緯がある。1986年、H
ayekらは、胸壁外高頻度振動(EHFO)による換
気法を考案した。この換気法は、頚髄損傷、小児麻痺で
効果が認められているが、閉塞性肺疾患患者(COL
D)では肺のコンプライアンスが高く、胸壁外高頻度振
動(EHFO)のみでは換気不十分で、またその疾患特
異性からチェックバルブを助長する可能性があり、閉塞
性肺疾患患者(COLD)には使用しにくい。また、特
別な装置を必要とするという問題もある。1969年、
Birdらは、気道内陽圧式人工呼吸(IPPV)に下
胸部圧迫(Pneumatic belt)を組み合わ
せたシステムを考案し、その効果として、(1)閉塞性肺
疾患患者(COLD)の間歇的又は持続的陽圧呼吸時の
残気量の軽減が得られること、(2)脱水症の患者では、
静脈還流が増加することなどを報告しているが、1台の
呼吸器で別の時相で2箇所に送気が行われるために、各
々のモードの微調整が困難であり、また、胸郭の動きと
関係なく時相により胸部圧迫がなされ、気胸の合併、圧
の立上りが急峻である。また、このシステムには、特別
な呼吸器装置を必要とする問題もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、閉塞性肺疾
患患者及び気管支喘息患者の急性増悪、さらに陳旧性肺
結核、肺線維症、重症肺炎で呼吸器による呼吸管理が必
要な際に、患者負担を少なく、かつ有効に、呼吸困難、
呼吸不全を改善することができる呼吸補助装具及び呼吸
補助システムを提供することを目的としてなされたもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、胸部圧迫は、胸
郭の運動が起こってからなされることが、スムーズで不
快感がなく、また弱い圧力でも良好な換気効率が得られ
ることを見いだし、さらに、外側面が高弾性率のゴムシ
ート、内側面が低弾性率のゴムシートよりなる扁平チュ
ーブを下胸部に装着し、胸壁の微妙な動きにより発生す
る内圧の変化を、感度調節機能を有する公知の呼吸器に
直接信号として送ることにより、目的とする圧力及び時
相で下胸部全体を圧迫することが可能となることを見い
だし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)帯状のゴム製扁平チューブ
であって、チューブの外側面は高弾性率のゴムシートよ
りなり、チューブの内側面は低弾性率のゴムシートより
なり、呼吸機能障害の患者の下胸部に装着し、患者の呼
吸運動による胸郭の容積率の変化により生ずるチューブ
内の圧力変化を直接連結する呼吸器に信号として送り、
その信号に基づいて、連結された呼吸器より患者の呼吸
に同期した加圧、解放が繰り返されることを特徴とする
呼吸補助装具、(2)扁平チューブの外側に、扁平チュ
ーブより長いベルトを積層し、ベルトの両端に面状ファ
スナーを取り付けてなる第(1)項記載の呼吸補助装具、
(3)扁平チューブにサスペンダー式の肩掛けベルトを
取り付けてなる第(1)項記載の呼吸補助装具、(4)胸
壁圧迫時の圧力を計測するチューブ内圧モニターを取り
付けてなる第(1)項記載の呼吸補助装具、(5)患者の
呼吸運動に伴う胸郭容積変化により生ずるチューブ内の
圧力変化を信号として呼吸器に送り、呼吸器はその信号
より患者の吸気及び呼気を検出し、呼気時に圧縮空気を
チューブ内に供給し、吸気と同時にチューブ内の圧力を
解放することを特徴とする呼吸補助システム、及び、
(6)患者の呼吸運動に伴う胸郭容積変化により生ずる
チューブ内の圧力変化を信号として呼吸器に送り、呼吸
器はその信号より患者の吸気及び呼気を検出し、吸気時
に圧縮空気をチューブ内に供給し、呼気時早期にチュー
ブ内の圧力を解放することを特徴とする呼吸補助システ
ム、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】図1(a)は、本発明に用いるゴム
製扁平チューブの一態様の平面図であり、図1(b)は、
その断面図である。本発明に用いるゴム製扁平チューブ
は、気管カニューラ用連結口1を備えた帯状のチューブ
2であって、チューブの外側面3は高弾性率のゴムシー
トよりなり、チューブの内側面4は低弾性率のゴムシー
トよりなっている。本発明に用いるゴム製扁平チューブ
の大きさは、通常は成人用として幅10〜15cm、長さ
60〜100cmであることが好ましいが、幼児及び小児
用にこれより小さい寸法とすることができ、体格の大き
い患者用にこれより大きい寸法とすることができる。本
発明に用いるゴム製扁平チューブは、幅が扁平チューブ
と同じで長さが扁平チューブより長いベルト5を積層
し、ベルトの両端に面状ファスナー6を取り付けること
が好ましい。ベルトを積層し、両端に面状ファスナーを
取り付けることにより、扁平チューブを患者の下胸部に
巻き付けて固定装着することが容易になる。
【0006】本発明に用いる扁平チューブを作製するた
めのゴム材料には特に制限はなく、例えば、加硫ゴムの
物性が、伸び300%のときの引張応力9〜12MP
a、引張強さ20〜27MPa、破断時の伸び470〜
600%、ショア硬度57〜60であるようなゴム材料
を使用することができる。本発明に用いるゴム製扁平チ
ューブを作製する方法には特に制限はなく、公知のゴム
材料の加工方法を用いることができる。例えば、未加硫
ゴムシートを長方形に裁断し、長辺をゴム糊で接着して
チューブ状としたのち、適当な位置に気管カニューラ用
連結口を取り付け、チューブ状の両端をゴム糊で接着し
て閉じて扁平チューブとし、さらに外側面となる面にす
だれ織りのコードを貼り付けて高弾性率とし、必要に応
じて扁平チューブより長いベルトを積層し、全体を加硫
することによって、ゴム製扁平チューブを得ることがで
きる。
【0007】本発明に用いるゴム製扁平チューブには、
サスペンダー式の肩掛けベルトを取り付けることができ
る。図2は、肩掛けベルトを取り付けたゴム製扁平チュ
ーブの斜視図である。ゴム製扁平チューブに積層したベ
ルト5にボタン7を付け、肩掛けベルト8にボタン穴9
を明けることにより、患者の体格に応じた長さで肩掛け
ベルトを固定し、ゴム製扁平チューブを安定に装着する
ことができる。図3は、本発明の呼吸補助装具の使用状
態の説明図である。本図において、患者10は、マスク
11を装着し、マスクは呼吸器又は非侵襲的陽圧換気装
置12に接続されている。患者が、マスク装着でなく、
気管内挿管されている場合もある。ゴム製扁平チューブ
13は、図に示すように患者の下胸部に装着する。ゴム
製扁平チューブには、チューブ内圧モニター14を取り
付けるとともに、呼吸器15に接続する。胸壁運動をト
リガーし、ゴム製扁平チューブ内の圧力変動として感知
することにより、呼気時の胸壁圧迫又は吸気時の胸壁圧
迫を行う。胸壁運動をトリガーすると、吸気及び呼気の
終末時に圧力変動が最大となるので、十分な圧迫効果及
び解放効果が得られ、換気効率を顕著に向上することが
できる。本発明において、使用する呼吸器には特に制限
はなく、陽圧補助換気(CPAP)モードを有するあら
ゆる呼吸器に接続して使用することができる。
【0008】図4は、本発明の呼吸補助システムの作用
機構の説明図であり、図4(a)は、吸気時を示し、図4
(b)は、呼気時を示す。患者の吸気時には、胸郭が図4
(a)の矢印の方向に広がり、ゴム製扁平チューブ13の
内圧は陽圧となるので、接続した呼吸器15の自発呼吸
感知システムに呼気と判断され、陽圧が解放される。一
方、患者の呼気時には、胸郭が図4(b)の矢印の方向に
縮小し、ゴム製扁平チューブ13の内圧は陰圧となるの
で、接続した呼吸器15の自発呼吸感知システムに吸気
と判断され、設定した圧力で胸壁を圧迫することができ
る。このようにして、本発明の呼吸補助システムは、呼
気時の胸壁圧迫のシステム(Expiratory p
ressure support system、EPS
S)として作用する。本発明の呼吸補助装具及び呼吸補
助システムは、ゴム製扁平チューブを用いるので、この
ようなトリガーシステムが可能となる。この際、呼吸器
側の感度は、−0.5〜−1.5cmH2Oで使用することが
好ましい。また、ゴム製扁平チューブ内の一定の空気相
を保つために、5±3.5cmH2O程度の終末呼気陽圧を併
用することが好ましい。本発明のシステムは、このよう
な作動原理に基づくものであり、長期間連続使用して
も、誤作動はみられない。このような使用方法は、気管
内挿管に限らず、マスクを用いた陽圧呼吸時に併用する
ことができ、また、本システム単独でも使用することが
できる。
【0009】本発明の呼吸補助システムは、吸気時の胸
壁圧迫のシステム(Inspiratory pres
sure support system、IPSS)と
しても使用することができる。本態様のシステムは、上
記の呼気時胸壁圧迫と同様の原理で作動するが、ゴム製
扁平チューブ内の圧力変化は上記と同様であるために、
呼吸器側のモード設定を逆になるように変更する。この
際、呼吸器側の感度は、+0.5〜+1.5cmH2Oで使用
することが好ましい。また、送気バルブは+0.5cmH2O
以上で解放させ、それ以下では呼気バルブが解放するよ
うに設定を変更する。ただし、このモードは従来の呼吸
器にはなく、この変更した呼吸器設定モードもシステム
と併せて本発明に含まれる。ゴム製扁平チューブ内の一
定の空気相を保つために、5±3.5cmH2O程度の終末呼
気陽圧を併用することが好ましい。本発明のシステム
は、このような作動原理に基づくものであり、長期間連
続使用しても、誤作動はみられない。このような使用方
法は、気管内挿管に限らず、マスクを用いた陽圧呼吸時
に併用することができ、また、本システム単独でも使用
することができる。本発明の呼吸補助装具は、さらに胸
壁外高頻度陽圧振動法(Extrathoracic
high frequency positive pr
essureoscillation、EHFPPO)
に使用することができる。すなわち、本発明の呼吸補助
装具のゴム製扁平チューブを患者の下胸部に装着し、直
接呼吸器に接続し、呼吸器側の感度を0〜+0.5cmH2O
で使用することにより、f=100±25bpm、+5〜
┼25cmH2Oの振動を胸壁に与えることが可能である。
【0010】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 実施例1(呼吸補助装具の作製) 図1に示す構造のゴム製扁平チューブを作製した。加硫
後の、伸び300%のときの引張応力が10MPa、引
張強さ25MPa、破断時の伸び550%、ショア硬度
58である未加硫ゴムから厚さ1.0mmのシートを作製
し、240mm×800mmの長方形に、800mmの辺の切
り口が斜めになるよう裁断した。裁断したゴムシートの
片面全体にタルク粉を塗布し、斜めに裁断した切り口に
ゴム糊を刷毛で塗り、ゴム糊が半乾きになったとき、タ
ルク粉塗布面を内側にして切り口を重ね合わせてロール
をかけ、チューブ状に接着した。接着部の中央に穴をあ
け、気管カニューラ用連結口をゴム糊で貼り付けた。チ
ューブ状の両端の開口部の内側にゴム糊を幅12mmに塗
り、半乾きになったとき気管カニューラ用連結口が中央
に位置するよう畳んでロールをかけ、両端を密閉して扁
平チューブとした。扁平チューブの外側面、すなわち気
管カニューラ用連結口が設けられている側面にゴム糊を
塗布し、140mm×830mmに裁断し、少量のゴムを溶
解したトルエンで湿したすだれ織りレーヨンコードを貼
り付け、扁平チューブよりはみ出したレーヨンコードは
内側に折り曲げて接着した。上記と同じ未加硫ゴムから
厚さ1.5mmのシートを作製し、120mm×1,350mm
の長方形にベルトとなるゴムシートを裁断した。このゴ
ムシートを扁平チューブと一端を合わせて重ねたときの
気管カニューラ用連結口の位置に穴をあけ、扁平チュー
ブと重なる部分に少量のゴムを溶解したトルエンを塗布
し、扁平チューブの外側面にも少量のゴムを溶解したト
ルエンを塗布し、扁平チューブの外側面にベルトとなる
ゴムシートを貼り付け、ロールをかけた。このベルトと
なるゴムシートを貼り付けた扁平チューブを、150℃
のオーブンに入れ、35分加硫した。最後にベルトの両
端に面状ファスナーをゴム糊で貼り付け、ゴム製扁平チ
ューブを得た。このゴム製扁平チューブに、チューブ内
圧モニターを取り付け、呼吸器[Newport Me
dical Instruments,Inc.(NMI
社)、Newport Wave E200型]に接続し
て、本発明の呼吸補助システムを完成した。 実施例2 肺気腫を含む閉塞性肺疾患患者7名について、本発明の
呼吸補助装具及び呼吸補助システムを用いた呼気時圧迫
法の効果を調べた。陽圧補助呼吸(気管内挿管あるいは
マスク使用)をした患者7名についての平均値は、呼吸
回数31.2±0.9回/分、1回換気量360.7±1
5.8ml、分時換気量11.3±0.4リットル/分、血
中二酸化炭素64.6±5.2mmHg、血中酸素156.5
±30.6(mmHg/FiO2)であった。圧力15cmH2Oで
の呼気時圧迫法を併用したところ、平均値は、呼吸回数
24.3±1.8回/分、1回換気量402.7±38.1
ml、分時換気量9.8±0.6リットル/分、血中二酸化
炭素60.6±5.2mmHg、血中酸素176.5±20.7
(mmHg/FiO2)となり、分時換気量の減少にも拘わら
ず、その他の数値の改善があり、有効換気の増大が保た
れた。結果をまとめて、第1表に示す。
【0011】
【表1】
【0012】呼気時圧迫法を併用することにより、呼吸
回数が減少し、1回換気量が増加し、分時換気量が減少
し、血中二酸化炭素が減少し、血中酸素が増加し、顕著
な換気効率の向上が認められた。 実施例3 気管支喘息患者8名について、本発明の呼吸補助装具及
び呼吸補助システムを用いた呼気時圧迫法の効果を調べ
た。陽圧補助換気患者8名についての平均値は、呼吸回
数31.0±3.6回/分、1回換気量359.0±30.
1ml、分時換気量11.1±2.1リットル/分、血中二
酸化炭素70.3±10.6mmHg、血中酸素182.0±
20.4(mmHg/FiO2)であった。圧力15cmH2Oでの
呼気時圧迫法を併用したところ、平均値は、呼吸回数2
2.2±1.5回/分、1回換気量372.7±29.9m
l、分時換気量8.3±0.7リットル/分、血中二酸化
炭素65.4±5.9mmHg、血中酸素219.0±10.2
(mmHg/FiO2)となった。さらに圧力を20cmH2Oと
して呼気時圧迫法を併用したところ、平均値は、呼吸回
数13.7±1.7回/分、1回換気量429.4±95.
5ml、分時換気量5.9±0.9リットル/分、血中二酸
化炭素57.9±6.3mmHg、血中酸素147.5±82.
5(mmHg/FiO2)となった。結果をまとめて、第2表
に示す。
【0013】
【表2】
【0014】呼気時圧迫法を併用することにより、呼吸
回数が減少し、1回換気量が増加し、分時換気量が減少
し、血中二酸化炭素が減少し、顕著な換気効率の向上が
認められた。 実施例4 肺気腫及び気管支喘息患者に、本発明の呼吸補助装具及
び呼吸補助システムを用いた呼気時圧迫法により、陽圧
換気を行ったところ、胸部X線上過膨張が認められ、抜
管が困難となっていた症例で、抜管が可能となった。肺
過膨張を胸郭外圧迫により抑制することができ、また気
胸発生を予防し得ることが分かった。 実施例5 陳旧性肺結核、肺線維症及び重症肺炎の患者に、本発明
の呼吸補助装具及び呼吸補助システムを用いた呼気時圧
迫法を使用したところ、13.2±2.3%の気道内圧の
減少が認められた。これにより、陽圧換気時の肺損傷を
予防し、また血中二酸化炭素の減少により、呼吸性アシ
ドーシスの改善が得られた。 実施例6 本発明の呼吸補助装具及び呼吸補助システムを用いた呼
気時圧迫法において、20cmH2Oの胸壁外圧迫までは、
静脈圧に有意な差は認められなかった。 実施例7 脱水症合併例の患者に、本発明の呼吸補助装具及び呼吸
補助システムを用いた呼気時圧迫法を使用したところ、
血圧安定化と心拍出量の増加がみられ、尿量増加が認め
られた。 実施例8 肺気腫の患者について、本発明の呼吸補助装具及び呼吸
補助システムを用いた吸気時圧迫法を使用したところ、
呼気早期の胸郭の2相性外方運動が認められ、それによ
り喘鳴が改善し、また、気管支鏡観察で、気管支の虚脱
(呼気時閉塞)の改善が観察された。 実施例9 閉塞性肺疾患及び気管支喘息の患者について、本発明の
呼吸補助装具及び呼吸補助システムを用いた吸気時圧迫
法を使用したところ、呼吸困難感の改善が得られ、BO
RGスコアーに−25.6±8.9%の改善がみられた。
また、1回換気量は減少したが、残気率が減少し、血中
二酸化炭素の減少により、呼吸性アシドーシスの改善が
得られた。さらに、換気血流比の改善が得られ、血中酸
素濃度の増加がみられた。 実施例10 心不全患者について、本発明の呼吸補助装具及び呼吸補
助システムを用いた吸気時圧迫法を使用したところ、吸
気時の静脈還流を減少させることで、前負荷の軽減に寄
与した。 実施例11 肺気腫患者について、本発明の呼吸補助装具及び呼吸補
助システムを用いた吸気時圧迫法を使用したところ、外
肋間筋の努力性呼吸による、胸腔内圧陰性化による気腫
性変化の進展を予防することができた。 実施例12 本発明の呼吸補助装具及び呼吸補助システムを用いて、
胸壁外高頻度陽圧振動法を行ったところ、喀痰排出を促
すタッピング効果が得られ、肺胞低換気の改善が得ら
れ、呼吸筋疲労の改善が認められた。
【0015】
【発明の効果】本発明の呼吸補助装具及び呼吸補助シス
テムによれば、閉塞性肺疾患患者及び気管支喘息患者の
急性増悪、陳旧性肺結核、肺線維症、重症肺炎で呼吸器
による呼吸管理が必要な際に、装着時の不快感、異和感
がなく、患者負担を少なく、かつ有効に呼吸困難を軽減
し、換気効率と肺胞ガス交換を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に用いるゴム製扁平チューブの
一態様の平面図及び断面図である。
【図2】図2は、肩掛けベルトを取り付けたゴム製扁平
チューブの斜視図である。
【図3】図3は、本発明の呼吸補助装具の使用状態の説
明図である。
【図4】図4は、本発明の呼吸補助システムの作用機構
の説明図である。
【符号の説明】
1 気管カニューラ用連結口 2 チューブ 3 チューブの外側面 4 チューブの内側面 5 ベルト 6 面状ファスナー 7 ボタン 8 肩掛けベルト 9 ボタン穴 10 患者 11 マスク 12 呼吸器又は非侵襲的陽圧換気装置 13 ゴム製扁平チューブ 14 チューブ内圧モニター 15 呼吸器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯状のゴム製扁平チューブであって、チュ
    ーブの外側面は高弾性率のゴムシートよりなり、チュー
    ブの内側面は低弾性率のゴムシートよりなり、呼吸機能
    障害の患者の下胸部に装着し、患者の呼吸運動による胸
    郭の容積率の変化により生ずるチューブ内の圧力変化を
    直接連結する呼吸器に信号として送り、その信号に基づ
    いて、連結された呼吸器より患者の呼吸に同期した加
    圧、解放が繰り返されることを特徴とする呼吸補助装
    具。
  2. 【請求項2】扁平チューブの外側に、扁平チューブより
    長いベルトを積層し、ベルトの両端に面状ファスナーを
    取り付けてなる請求項1記載の呼吸補助装具。
  3. 【請求項3】扁平チューブにサスペンダー式の肩掛けベ
    ルトを取り付けてなる請求項1記載の呼吸補助装具。
  4. 【請求項4】胸壁圧迫時の圧力を計測するチューブ内圧
    モニターを取り付けてなる請求項1記載の呼吸補助装
    具。
  5. 【請求項5】患者の呼吸運動に伴う胸郭容積変化により
    生ずるチューブ内の圧力変化を信号として呼吸器に送
    り、呼吸器はその信号より患者の吸気及び呼気を検出
    し、呼気時に圧縮空気をチューブ内に供給し、吸気と同
    時にチューブ内の圧力を解放することを特徴とする呼吸
    補助システム。
  6. 【請求項6】患者の呼吸運動に伴う胸郭容積変化により
    生ずるチューブ内の圧力変化を信号として呼吸器に送
    り、呼吸器はその信号より患者の吸気及び呼気を検出
    し、吸気時に圧縮空気をチューブ内に供給し、呼気時早
    期にチューブ内の圧力を解放することを特徴とする呼吸
    補助システム。
JP21584297A 1997-07-25 1997-07-25 呼吸補助装具及び呼吸補助システム Pending JPH1142265A (ja)

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