JPH1142672A - 表皮材インサート成形の成形条件設定方法および装置 - Google Patents
表皮材インサート成形の成形条件設定方法および装置Info
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- JPH1142672A JPH1142672A JP19953197A JP19953197A JPH1142672A JP H1142672 A JPH1142672 A JP H1142672A JP 19953197 A JP19953197 A JP 19953197A JP 19953197 A JP19953197 A JP 19953197A JP H1142672 A JPH1142672 A JP H1142672A
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- B29C45/16—Making multilayered or multicoloured articles
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 表皮材インサート成形の際に概略設定値を使
って初期設定し、外観品質判定結果を入力するのみで最
適成形条件設定を自動的に可能とすること。 【解決手段】 起毛層を有する表皮材をインサートして
型締した後、溶融樹脂を射出充填して、一体成形する表
皮材インサート成形方法において、該コア材樹脂の冷却
固化収縮量を算出し、収縮量を加算した樹脂量を充填す
る射出充填条件と、起毛層を含む表皮材の厚さと、バリ
が発生しない程度の第1の型締圧力と、充填されたコア
材樹脂の賦形負荷を目的とする第2の型締圧力と、を初
期設定した後に、試し打ち成形とオペレータによる目視
外観品質判定を行ない、成形条件の変更が必要な場合に
は、前記各成形条件を修正する。
って初期設定し、外観品質判定結果を入力するのみで最
適成形条件設定を自動的に可能とすること。 【解決手段】 起毛層を有する表皮材をインサートして
型締した後、溶融樹脂を射出充填して、一体成形する表
皮材インサート成形方法において、該コア材樹脂の冷却
固化収縮量を算出し、収縮量を加算した樹脂量を充填す
る射出充填条件と、起毛層を含む表皮材の厚さと、バリ
が発生しない程度の第1の型締圧力と、充填されたコア
材樹脂の賦形負荷を目的とする第2の型締圧力と、を初
期設定した後に、試し打ち成形とオペレータによる目視
外観品質判定を行ない、成形条件の変更が必要な場合に
は、前記各成形条件を修正する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コア材の賦形と同
時に、コア材の表面に起毛層を有する加飾性表皮材を融
着一体化した成形品を得る表皮材インサート成形の成形
条件設定方法および装置に関するものである。
時に、コア材の表面に起毛層を有する加飾性表皮材を融
着一体化した成形品を得る表皮材インサート成形の成形
条件設定方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車、家電、建材等に使用され
る樹脂成形部品は、クッション性、装飾性、手触り感等
の付加価値を高めたり、あるいは、成形工程の省工程化
によるコストダウンのため、下記に示すようなコア層樹
脂の表面に、たとえば起毛性表皮材などの加飾性ある表
皮材を一体成形する2層成形が実施されていた。すなわ
ち、 射出成形機を使用して行なう場合 型開された両金型間に表皮材をセットし、型閉して型締
を行ない、その後、表皮材と金型とで形成された金型キ
ャビティ内に、コア材となる溶融樹脂を射出充填する。
そして、射出ユニットを用いて保圧供給を行ない、規定
時間冷却を行ない、型開して製品取出を行なう。この方
法の型締から製品取出までは、通常の射出成形方法の成
形動作となり、射出充填中に樹脂が漏れないように金型
は高圧型締されている。 プレス成形機を使用して行なう方法 型開された両金型間に表皮材をセットし、所定の型開量
に両金型を保持したまま、表皮材と金型とで形成される
空間内に、コア材となる溶融樹脂を射出充填した後、両
金型を型締プレスし、その後、規定時間冷却を行ない、
型開して製品取出を行なう。
る樹脂成形部品は、クッション性、装飾性、手触り感等
の付加価値を高めたり、あるいは、成形工程の省工程化
によるコストダウンのため、下記に示すようなコア層樹
脂の表面に、たとえば起毛性表皮材などの加飾性ある表
皮材を一体成形する2層成形が実施されていた。すなわ
ち、 射出成形機を使用して行なう場合 型開された両金型間に表皮材をセットし、型閉して型締
を行ない、その後、表皮材と金型とで形成された金型キ
ャビティ内に、コア材となる溶融樹脂を射出充填する。
そして、射出ユニットを用いて保圧供給を行ない、規定
時間冷却を行ない、型開して製品取出を行なう。この方
法の型締から製品取出までは、通常の射出成形方法の成
形動作となり、射出充填中に樹脂が漏れないように金型
は高圧型締されている。 プレス成形機を使用して行なう方法 型開された両金型間に表皮材をセットし、所定の型開量
に両金型を保持したまま、表皮材と金型とで形成される
空間内に、コア材となる溶融樹脂を射出充填した後、両
金型を型締プレスし、その後、規定時間冷却を行ない、
型開して製品取出を行なう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の方法では、下記に示すような問題があった。 (1)コア材の射出時や型締プレス時に、高温高圧の溶
融樹脂が表皮材に負荷されコア材冷却完了まで継続され
るため、表皮材の損傷が激しく、品質ダウンや外観不良
を招来する。たとえば、発泡層を有した表皮材では、発
泡層の潰れによるクッション性の消失が起こり表皮表面
に凹凸が発生し、起毛層を有する表皮材では、毛倒れに
よる風合い(手触り感と高級感)の消失が起こり、外観
不良を起こし品質ダウンする。
うな従来の方法では、下記に示すような問題があった。 (1)コア材の射出時や型締プレス時に、高温高圧の溶
融樹脂が表皮材に負荷されコア材冷却完了まで継続され
るため、表皮材の損傷が激しく、品質ダウンや外観不良
を招来する。たとえば、発泡層を有した表皮材では、発
泡層の潰れによるクッション性の消失が起こり表皮表面
に凹凸が発生し、起毛層を有する表皮材では、毛倒れに
よる風合い(手触り感と高級感)の消失が起こり、外観
不良を起こし品質ダウンする。
【0004】(2)成形中の表皮材損傷を最小化するた
め、熟練したオペレータがすべての要因を把握したうえ
で最適成形条件を経験と勘で設定し運転することも考え
られるが、成形品の品質がオペレータの熟練度に依存す
るため、若年の未熟なオペレータでは対応しきれない。
すなわち、 通常の成形条件設定項目(射出プロファイル/型締
プロファイル)だけでなく、表皮材インサート成形に特
有な成形条件設定項目(表皮材特性/コア材特性/表皮
材とコア材樹脂の相性/金型温度/コア材樹脂温度/表
皮材インサートによる金型キャビティ内に樹脂流動の変
化予測/表皮材のインサート方法等・・・数多い)を十
分把握する必要がある。 成形品の品質判定結果と上記の成形条件設定項目
(修正因子の特定化と修正量の算出)との相関を十分に
把握する必要がある。特に、表皮材損傷防止とコア材賦
形性向上は相反する制御因子であり、その決定は微妙で
ある。 オペレータは上記、を十分に理解習得し、正し
い判断のもとに正確な最適成形条件値を数値入力しなけ
ればならない。
め、熟練したオペレータがすべての要因を把握したうえ
で最適成形条件を経験と勘で設定し運転することも考え
られるが、成形品の品質がオペレータの熟練度に依存す
るため、若年の未熟なオペレータでは対応しきれない。
すなわち、 通常の成形条件設定項目(射出プロファイル/型締
プロファイル)だけでなく、表皮材インサート成形に特
有な成形条件設定項目(表皮材特性/コア材特性/表皮
材とコア材樹脂の相性/金型温度/コア材樹脂温度/表
皮材インサートによる金型キャビティ内に樹脂流動の変
化予測/表皮材のインサート方法等・・・数多い)を十
分把握する必要がある。 成形品の品質判定結果と上記の成形条件設定項目
(修正因子の特定化と修正量の算出)との相関を十分に
把握する必要がある。特に、表皮材損傷防止とコア材賦
形性向上は相反する制御因子であり、その決定は微妙で
ある。 オペレータは上記、を十分に理解習得し、正し
い判断のもとに正確な最適成形条件値を数値入力しなけ
ればならない。
【0005】(3)オペレータの熟練度の不足をカバー
する目的で補足的な対策手段を講じることも考えられる
が十分な効果はなく、高品質の表皮一体成形品を低コス
トで安定して得ることはできない。たとえば、 成形後の不具合箇所の復元処理(起毛層表皮材では
人手による強制的な毛起こし作業)に依存しても、コス
トアップを招き、表皮材本来の風合いの完全復元は困難
である。 表皮材の多層処理(コア側に耐熱/耐圧性を有する
保護層のラミネート対策)を実施しても、やはりコスト
アップを招き、表皮材の厚さ増加による成形性の低下を
惹起するなど完全な損傷防止効果を期待できない。
する目的で補足的な対策手段を講じることも考えられる
が十分な効果はなく、高品質の表皮一体成形品を低コス
トで安定して得ることはできない。たとえば、 成形後の不具合箇所の復元処理(起毛層表皮材では
人手による強制的な毛起こし作業)に依存しても、コス
トアップを招き、表皮材本来の風合いの完全復元は困難
である。 表皮材の多層処理(コア側に耐熱/耐圧性を有する
保護層のラミネート対策)を実施しても、やはりコスト
アップを招き、表皮材の厚さ増加による成形性の低下を
惹起するなど完全な損傷防止効果を期待できない。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本発明においては、第1の発明では、対向
する左右一対または上下一対の金型の間に表面に起毛層
を有する表皮材をインサートして型締した後、該表皮材
と該両金型とで形成される金型キャビティ空間内にコア
材となる溶融樹脂を射出充填して、該表皮材と該コア材
とを一体成形する表皮材インサート成形方法において、
あらかじめ該コア材樹脂の冷却固化収縮量を算出し、算
出された収縮量を加算した樹脂量を該コア材樹脂の射出
充填量として金型キャビティ空間内に射出充填する射出
充填条件と、起毛層を含む表皮材の厚さと、射出充填中
にバリが発生しない程度の第1の型締圧力と、射出充填
後に充填されたコア材樹脂の賦形負荷を目的とする第2
の型締圧力と、を成形条件設定値として初期設定した後
に、試し打ち成形とオペレータによる目視外観品質判定
を行ない、該目視外観品質判定結果に基づいて成形条件
の変更が必要な場合には、あらかじめ準備した修正プロ
グラムを用いて、前記各成形条件を修正して成形中の表
皮材起毛層の損傷を防止する最適成形条件を設定した。
するために、本発明においては、第1の発明では、対向
する左右一対または上下一対の金型の間に表面に起毛層
を有する表皮材をインサートして型締した後、該表皮材
と該両金型とで形成される金型キャビティ空間内にコア
材となる溶融樹脂を射出充填して、該表皮材と該コア材
とを一体成形する表皮材インサート成形方法において、
あらかじめ該コア材樹脂の冷却固化収縮量を算出し、算
出された収縮量を加算した樹脂量を該コア材樹脂の射出
充填量として金型キャビティ空間内に射出充填する射出
充填条件と、起毛層を含む表皮材の厚さと、射出充填中
にバリが発生しない程度の第1の型締圧力と、射出充填
後に充填されたコア材樹脂の賦形負荷を目的とする第2
の型締圧力と、を成形条件設定値として初期設定した後
に、試し打ち成形とオペレータによる目視外観品質判定
を行ない、該目視外観品質判定結果に基づいて成形条件
の変更が必要な場合には、あらかじめ準備した修正プロ
グラムを用いて、前記各成形条件を修正して成形中の表
皮材起毛層の損傷を防止する最適成形条件を設定した。
【0007】また、第2の発明では、第1の発明におい
て、起毛層の融点がコア材の融点より高く、ガラス転移
点がコア材の融点よりも低い材質の表皮材を表皮材に選
定するとともに、表皮材起毛層のガラス転移点と融点と
の間のゴム状弾性を示す温度領域内であらかじめ設定し
た設定温度に表皮材起毛層温度またはコア材樹脂温度が
到達した時点で、第2の型締圧力を除去する操作指令を
初期設定した。
て、起毛層の融点がコア材の融点より高く、ガラス転移
点がコア材の融点よりも低い材質の表皮材を表皮材に選
定するとともに、表皮材起毛層のガラス転移点と融点と
の間のゴム状弾性を示す温度領域内であらかじめ設定し
た設定温度に表皮材起毛層温度またはコア材樹脂温度が
到達した時点で、第2の型締圧力を除去する操作指令を
初期設定した。
【0008】さらに、第3の発明では、第1や第2の発
明において、修正プログラムは、オペレータの目視外観
品質判定結果により得られた品質不具合項目ならびに品
質不具合程度に対応してあらかじめ設定された修正方向
および修正量に基づいて、初期設定した射出充填条件
と、第2の型締圧力を除去する操作指令を発信する設定
温度と、第1型締圧力設定値および第2型締圧力設定値
からなる各成形条件設定値を修正する機能を保有し、か
つ、該修正量があらかじめ設定した限界修正量に達する
とき、金型温度ならびにコア材樹脂温度からなる成形附
帯条件を変更する操作指令を射出成形装置に与える機能
を付与した。
明において、修正プログラムは、オペレータの目視外観
品質判定結果により得られた品質不具合項目ならびに品
質不具合程度に対応してあらかじめ設定された修正方向
および修正量に基づいて、初期設定した射出充填条件
と、第2の型締圧力を除去する操作指令を発信する設定
温度と、第1型締圧力設定値および第2型締圧力設定値
からなる各成形条件設定値を修正する機能を保有し、か
つ、該修正量があらかじめ設定した限界修正量に達する
とき、金型温度ならびにコア材樹脂温度からなる成形附
帯条件を変更する操作指令を射出成形装置に与える機能
を付与した。
【0009】そして、第4の発明では、対向する左右一
対または上下一対の金型の間に表面に起毛層を有する表
皮材をインサートして型締した後、該表皮材と該両金型
とで形成される金型キャビティ空間内にコア材となる溶
融樹脂を射出充填して、該表皮材と該コア材とを一体成
形する射出成形装置において、該コア材樹脂の冷却固化
収縮量を加算した樹脂量を該コア材樹脂の射出充填量と
して金型キャビティ空間内に射出充填する射出充填条件
と起毛層を含む表皮材の厚さと射出充填中にバリが発生
しない程度の第1の型締圧力と射出充填後に充填された
コア材樹脂の賦形負荷を目的とする第2の型締圧力とを
成形条件設定値として初期設定し入力する初期設定入力
部と、該初期設定入力部の設定値に基づいて表皮材イン
サート成形を行なう射出成形装置を駆動・制御する成形
装置制御部と、目視外観品質判定結果を入力する品質判
定入力部と、品質判定入力部の入力値に基づいて、初期
設定した各成形条件設定値を修正して、成形中の表皮材
起毛層の損傷を防止する最適条件を設定する修正プログ
ラムを格納する修正プログラム格納部とを備えた。
対または上下一対の金型の間に表面に起毛層を有する表
皮材をインサートして型締した後、該表皮材と該両金型
とで形成される金型キャビティ空間内にコア材となる溶
融樹脂を射出充填して、該表皮材と該コア材とを一体成
形する射出成形装置において、該コア材樹脂の冷却固化
収縮量を加算した樹脂量を該コア材樹脂の射出充填量と
して金型キャビティ空間内に射出充填する射出充填条件
と起毛層を含む表皮材の厚さと射出充填中にバリが発生
しない程度の第1の型締圧力と射出充填後に充填された
コア材樹脂の賦形負荷を目的とする第2の型締圧力とを
成形条件設定値として初期設定し入力する初期設定入力
部と、該初期設定入力部の設定値に基づいて表皮材イン
サート成形を行なう射出成形装置を駆動・制御する成形
装置制御部と、目視外観品質判定結果を入力する品質判
定入力部と、品質判定入力部の入力値に基づいて、初期
設定した各成形条件設定値を修正して、成形中の表皮材
起毛層の損傷を防止する最適条件を設定する修正プログ
ラムを格納する修正プログラム格納部とを備えた。
【0010】また、第5の発明では、成形中の表皮材起
毛層温度またはコア材樹脂の温度を検出する温度検出部
と、初期設定入力部に表皮材起毛層のガラス転移点と融
点との間のゴム状弾性を示す温度領域に設定された設定
温度で第2の型締圧力を除去する操作指令を初期設定し
入力する機能を付与した。
毛層温度またはコア材樹脂の温度を検出する温度検出部
と、初期設定入力部に表皮材起毛層のガラス転移点と融
点との間のゴム状弾性を示す温度領域に設定された設定
温度で第2の型締圧力を除去する操作指令を初期設定し
入力する機能を付与した。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明においては、第1の発明で
は、対向する左右一対または上下一対の金型の間に表面
に起毛層を有する表皮材をインサートして型締した後、
該表皮材と該両金型とで形成される金型キャビティ空間
内にコア材となる溶融樹脂を射出充填して、該表皮材と
該コア材とを一体成形する表皮材インサート成形方法に
おいて、あらかじめ該コア材樹脂の冷却固化収縮量を算
出し、算出された収縮量を加算した樹脂量を該コア材樹
脂の射出充填量として金型キャビティ空間内に射出充填
する射出充填条件と、起毛層を含む表皮材の厚さと、射
出充填中にバリが発生しない程度の第1の型締圧力と、
射出充填後に充填されたコア材樹脂の賦形負荷を目的と
する第2の型締圧力と、を成形条件設定値として初期設
定した後に、試し打ち成形とオペレータによる目視外観
品質判定を行ない、該目視外観品質判定結果に基づいて
成形条件の変更が必要な場合には、あらかじめ準備した
修正プログラムを用いて、前記各成形条件を修正して成
形中の表皮材起毛層の損傷を防止する最適成形条件を設
定したため、初期設定した後に試し打ちして得た成形品
の目視外観品質判定結果から、成形条件設定値のうち修
正すべき設定値とその修正量を修正プログラムで自動的
に決定し、修正された成形条件設定値で正常な成形品を
得ることができるから、熟練度が高いオペレータでなく
ても最適条件設定が出来る。
は、対向する左右一対または上下一対の金型の間に表面
に起毛層を有する表皮材をインサートして型締した後、
該表皮材と該両金型とで形成される金型キャビティ空間
内にコア材となる溶融樹脂を射出充填して、該表皮材と
該コア材とを一体成形する表皮材インサート成形方法に
おいて、あらかじめ該コア材樹脂の冷却固化収縮量を算
出し、算出された収縮量を加算した樹脂量を該コア材樹
脂の射出充填量として金型キャビティ空間内に射出充填
する射出充填条件と、起毛層を含む表皮材の厚さと、射
出充填中にバリが発生しない程度の第1の型締圧力と、
射出充填後に充填されたコア材樹脂の賦形負荷を目的と
する第2の型締圧力と、を成形条件設定値として初期設
定した後に、試し打ち成形とオペレータによる目視外観
品質判定を行ない、該目視外観品質判定結果に基づいて
成形条件の変更が必要な場合には、あらかじめ準備した
修正プログラムを用いて、前記各成形条件を修正して成
形中の表皮材起毛層の損傷を防止する最適成形条件を設
定したため、初期設定した後に試し打ちして得た成形品
の目視外観品質判定結果から、成形条件設定値のうち修
正すべき設定値とその修正量を修正プログラムで自動的
に決定し、修正された成形条件設定値で正常な成形品を
得ることができるから、熟練度が高いオペレータでなく
ても最適条件設定が出来る。
【0012】また、第2の発明では、第1の発明におい
て、起毛層の融点がコア材の融点より高く、ガラス転移
点がコア材の融点よりも低い材質の表皮材を表皮材に選
定するとともに、表皮材起毛層のガラス転移点と融点と
の間のゴム状弾性を示す温度領域内であらかじめ設定し
た設定温度に表皮材起毛層温度またはコア材樹脂温度が
到達した時点で、第2の型締圧力を除去する操作指令を
初期設定したので、表皮材損傷防止とコア材賦形性向上
の相反する制御因子を同時に的確にコントロール出来
る。
て、起毛層の融点がコア材の融点より高く、ガラス転移
点がコア材の融点よりも低い材質の表皮材を表皮材に選
定するとともに、表皮材起毛層のガラス転移点と融点と
の間のゴム状弾性を示す温度領域内であらかじめ設定し
た設定温度に表皮材起毛層温度またはコア材樹脂温度が
到達した時点で、第2の型締圧力を除去する操作指令を
初期設定したので、表皮材損傷防止とコア材賦形性向上
の相反する制御因子を同時に的確にコントロール出来
る。
【0013】さらに、第3の発明では、第1や第2の発
明において、修正プログラムは、オペレータの目視外観
品質判定結果により得られた品質不具合項目ならびに品
質不具合程度に対応してあらかじめ設定された修正方向
および修正量に基づいて、初期設定した射出充填条件
と、第2の型締圧力を除去する操作指令を発信する設定
温度と、第1型締圧力設定値および第2型締圧力設定値
からなる各成形条件設定値を修正する機能を保有し、か
つ、該修正量があらかじめ設定した限界修正量に達する
とき、金型温度ならびにコア材樹脂温度からなる成形附
帯条件を変更する操作指令を射出成形機に与える機能を
付与したため、通常の成形条件設定項目と表皮材インサ
ート成形に特有な成形条件設定項目と品質判定結果との
相関を的確に定量化および自動化して初期設定の各成形
条件設定値を正しく修正することが出来る。
明において、修正プログラムは、オペレータの目視外観
品質判定結果により得られた品質不具合項目ならびに品
質不具合程度に対応してあらかじめ設定された修正方向
および修正量に基づいて、初期設定した射出充填条件
と、第2の型締圧力を除去する操作指令を発信する設定
温度と、第1型締圧力設定値および第2型締圧力設定値
からなる各成形条件設定値を修正する機能を保有し、か
つ、該修正量があらかじめ設定した限界修正量に達する
とき、金型温度ならびにコア材樹脂温度からなる成形附
帯条件を変更する操作指令を射出成形機に与える機能を
付与したため、通常の成形条件設定項目と表皮材インサ
ート成形に特有な成形条件設定項目と品質判定結果との
相関を的確に定量化および自動化して初期設定の各成形
条件設定値を正しく修正することが出来る。
【0014】第4の発明では、上記で述べた最適条件設
定作業が、自動的に遂行出来る機能を成形装置に付与し
たため、最適成形条件設定の自動運転が可能となる。
定作業が、自動的に遂行出来る機能を成形装置に付与し
たため、最適成形条件設定の自動運転が可能となる。
【0015】また、第5の発明では、成形装置に、成形
中の表皮材起毛層温度またはコア材樹脂の温度を検出す
る温度検出部と、初期設定入力部に表皮材起毛層のガラ
ス転移点と融点との間のゴム状弾性を示す温度領域に設
定された設定温度で第2の型締圧力を除去する操作指令
を初期設定し入力する機能を付与したので、成形中の外
乱因子に影響されることなく、安定した最適成形条件設
定の自動運転を可能とする。
中の表皮材起毛層温度またはコア材樹脂の温度を検出す
る温度検出部と、初期設定入力部に表皮材起毛層のガラ
ス転移点と融点との間のゴム状弾性を示す温度領域に設
定された設定温度で第2の型締圧力を除去する操作指令
を初期設定し入力する機能を付与したので、成形中の外
乱因子に影響されることなく、安定した最適成形条件設
定の自動運転を可能とする。
【0016】以上の第1〜第5の発明を実施することに
より、下記のような好ましい成形が実施される。 オペレータの熟練度に関係なく、成形中の表皮材の
損傷を少なく出来る最適成形条件設定が容易に可能にな
る。 最適成形条件設定の算出・設定はプログラミングに
よる自動化によるので、オペレータ技量の個人差を解消
し、品質の均一安定化が実現される。 表皮材修復の後工程や表皮多層化処理が不要で、表
皮材に風合いを維持した高品質の成形品を、低コストで
安定供給出来る。
より、下記のような好ましい成形が実施される。 オペレータの熟練度に関係なく、成形中の表皮材の
損傷を少なく出来る最適成形条件設定が容易に可能にな
る。 最適成形条件設定の算出・設定はプログラミングに
よる自動化によるので、オペレータ技量の個人差を解消
し、品質の均一安定化が実現される。 表皮材修復の後工程や表皮多層化処理が不要で、表
皮材に風合いを維持した高品質の成形品を、低コストで
安定供給出来る。
【0017】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例の詳細に
ついて説明する。図1〜図4は本発明の実施例に係り、
図1は本発明に使用する射出成形装置の全体構成図、図
2は表皮材インサート成形の成形条件設定方法の工程フ
ローチャート、図3は目視外観品質判定検査の入力項目
(不良項目)を示す説明図、図4は表皮インサート成形
工程における表皮材起毛層の温度とコア材樹脂の変形量
または起毛層の回復時間との相関を示すグラフである。
ついて説明する。図1〜図4は本発明の実施例に係り、
図1は本発明に使用する射出成形装置の全体構成図、図
2は表皮材インサート成形の成形条件設定方法の工程フ
ローチャート、図3は目視外観品質判定検査の入力項目
(不良項目)を示す説明図、図4は表皮インサート成形
工程における表皮材起毛層の温度とコア材樹脂の変形量
または起毛層の回復時間との相関を示すグラフである。
【0018】図1に示すように、本発明における射出成
形装置(射出成形機)100は、金型装置10と型締装
置20と射出装置30と制御装置60とで構成される。
金型装置10は、固定盤1に取り付けられた固定金型3
と可動盤2に取り付けられた可動金型4とからなり、可
動盤2および可動金型4は型締装置20の型締シリンダ
22で前後進できるよう構成される。型締装置20は、
金型装置10の両金型3、4の型開、型閉を作動する型
締シリンダ22を備えており、可動金型4が固定金型3
に対して図示しないタイバーに案内されて前後進する。
形装置(射出成形機)100は、金型装置10と型締装
置20と射出装置30と制御装置60とで構成される。
金型装置10は、固定盤1に取り付けられた固定金型3
と可動盤2に取り付けられた可動金型4とからなり、可
動盤2および可動金型4は型締装置20の型締シリンダ
22で前後進できるよう構成される。型締装置20は、
金型装置10の両金型3、4の型開、型閉を作動する型
締シリンダ22を備えており、可動金型4が固定金型3
に対して図示しないタイバーに案内されて前後進する。
【0019】射出装置30は、バレル32内の外周にス
パイラル状に取り付けられたスクリュ羽根36を備えた
スクリュ34が、正逆転油圧モータ42および射出シリ
ンダ40により回転自在で、かつ前後進自在に配設さ
れ、ホッパ38に供給された樹脂ペレットを加熱溶融し
て混練しつつノズル39を経由して、金型3、4間に形
成される金型キャビティ5内へ溶融樹脂を射出する。す
なわち、射出装置30は、ホッパ38内の樹脂原料をバ
レル32内の供給ゾーン、圧縮ゾーンにおいて加熱圧縮
し、計量ゾーンにおいて溶融計量し、射出ゾーンを経て
ノズル39を介して金型キャビティ5内へ射出するよう
構成される。射出シリンダ40および正逆転油圧モータ
42には、油圧供給源50により供給される作動油が射
出制御部62の操作指令を受けた油圧制御弁52で設定
された一定の圧力で供給され、駆動される。
パイラル状に取り付けられたスクリュ羽根36を備えた
スクリュ34が、正逆転油圧モータ42および射出シリ
ンダ40により回転自在で、かつ前後進自在に配設さ
れ、ホッパ38に供給された樹脂ペレットを加熱溶融し
て混練しつつノズル39を経由して、金型3、4間に形
成される金型キャビティ5内へ溶融樹脂を射出する。す
なわち、射出装置30は、ホッパ38内の樹脂原料をバ
レル32内の供給ゾーン、圧縮ゾーンにおいて加熱圧縮
し、計量ゾーンにおいて溶融計量し、射出ゾーンを経て
ノズル39を介して金型キャビティ5内へ射出するよう
構成される。射出シリンダ40および正逆転油圧モータ
42には、油圧供給源50により供給される作動油が射
出制御部62の操作指令を受けた油圧制御弁52で設定
された一定の圧力で供給され、駆動される。
【0020】一方、制御装置60は、図1に示すよう
に、成形装置制御部61とこれに接続され油圧制御弁5
2に操作指令を発信する射出制御部62および型締制御
部67で構成され、さらに成形装置制御部61には初期
設定入力部63と修正プログラム格納部64と品質判定
入力部65と可動金型4に配置された温度センサで計測
された温度情報を検知する温度検出部66とが接続され
る。型締制御部67は型締装置20の型締シリンダ22
に油圧制御弁69を経由して操作信号を与える。70は
油圧供給源である。なお、本実施例では、直圧式の型締
装置を有する射出成形機を用いたが、トグル型締装置の
射出成形機や、あるいは竪型の射出成形機または電動式
の型締装置を有する射出成形機を使用してもよい。
に、成形装置制御部61とこれに接続され油圧制御弁5
2に操作指令を発信する射出制御部62および型締制御
部67で構成され、さらに成形装置制御部61には初期
設定入力部63と修正プログラム格納部64と品質判定
入力部65と可動金型4に配置された温度センサで計測
された温度情報を検知する温度検出部66とが接続され
る。型締制御部67は型締装置20の型締シリンダ22
に油圧制御弁69を経由して操作信号を与える。70は
油圧供給源である。なお、本実施例では、直圧式の型締
装置を有する射出成形機を用いたが、トグル型締装置の
射出成形機や、あるいは竪型の射出成形機または電動式
の型締装置を有する射出成形機を使用してもよい。
【0021】図2は本発明の表皮材インサート成形の成
形条件設定方法の工程フローチャートを示したもので、
図2に示す工程にしたがって成形条件設定を行なう。 (1)成形条件設定値の初期設定 初期設定入力部63に、冷却固化収縮量をを加算し
た樹脂量を該コア材樹脂の射出充填量として金型キャビ
ティ空間内に射出充填する射出充填条件と、起毛層を含
む表皮材の厚さと、射出充填中にバリが発生しない程度
の第1の型締圧力と、射出充填後に充填されたコア材樹
脂の賦形負荷を目的とする第2の型締圧力とを成形条件
設定値として入力する。この他に、第3発明で述べた第
2型締圧力除去開始設定温度も入力する。これらの成形
条件設定値は、運転上の常識的な範囲の概略設定値でも
よく、以後に実施される後述の修正プログラムによる修
正作業で最適成形条件に自動的に修正される。したがっ
て、初期設定にあたっては、特殊な知識や経験豊富な熟
練度は不要で、誰にでも設定出来る。 たとえば、第1の型締圧力の初期設定は、射出中に
バリが発生しない程度の型締圧力とすればよく、金型キ
ャビティ投影面積から容易に推定算出することが出来
る。また、第2の型締圧力は、試し打ちの結果により修
正して第1型締圧力よりも大きい場合と小さい場合があ
り、初期設定では仮に第1型締圧力と同一の値にしてお
く。
形条件設定方法の工程フローチャートを示したもので、
図2に示す工程にしたがって成形条件設定を行なう。 (1)成形条件設定値の初期設定 初期設定入力部63に、冷却固化収縮量をを加算し
た樹脂量を該コア材樹脂の射出充填量として金型キャビ
ティ空間内に射出充填する射出充填条件と、起毛層を含
む表皮材の厚さと、射出充填中にバリが発生しない程度
の第1の型締圧力と、射出充填後に充填されたコア材樹
脂の賦形負荷を目的とする第2の型締圧力とを成形条件
設定値として入力する。この他に、第3発明で述べた第
2型締圧力除去開始設定温度も入力する。これらの成形
条件設定値は、運転上の常識的な範囲の概略設定値でも
よく、以後に実施される後述の修正プログラムによる修
正作業で最適成形条件に自動的に修正される。したがっ
て、初期設定にあたっては、特殊な知識や経験豊富な熟
練度は不要で、誰にでも設定出来る。 たとえば、第1の型締圧力の初期設定は、射出中に
バリが発生しない程度の型締圧力とすればよく、金型キ
ャビティ投影面積から容易に推定算出することが出来
る。また、第2の型締圧力は、試し打ちの結果により修
正して第1型締圧力よりも大きい場合と小さい場合があ
り、初期設定では仮に第1型締圧力と同一の値にしてお
く。
【0022】(2)修正プログラム作成 オペレータの目視外観品質判定結果により得られた
品質不具合項目(不良項目)ならびに品質不具合程度に
対応してあらかじめ設定された修正方向および修正量か
らなる修正プロファイルに基づいて、初期設定した射出
充填条件と、第2の型締圧力を除去する操作指令を発信
する設定温度と、第1型締圧力設定値および第2型締圧
力設定値からなる各成形条件設定値を修正する機能を保
有し、かつ、該修正量があらかじめ設定した限界修正量
に達するとき、金型温度ならびにコア材樹脂温度からな
る成形附帯条件を変更する操作指令を射出成形装置に与
える機能を付与した修正プログラムを作成し、修正プロ
グラム格納部64へ入力する。
品質不具合項目(不良項目)ならびに品質不具合程度に
対応してあらかじめ設定された修正方向および修正量か
らなる修正プロファイルに基づいて、初期設定した射出
充填条件と、第2の型締圧力を除去する操作指令を発信
する設定温度と、第1型締圧力設定値および第2型締圧
力設定値からなる各成形条件設定値を修正する機能を保
有し、かつ、該修正量があらかじめ設定した限界修正量
に達するとき、金型温度ならびにコア材樹脂温度からな
る成形附帯条件を変更する操作指令を射出成形装置に与
える機能を付与した修正プログラムを作成し、修正プロ
グラム格納部64へ入力する。
【0023】(3)試し打ち成形実施 まず、金型装置10の両金型3、4を型開し、金型
パーティング面の金型キャビティ5に対向する所定位置
に表皮材Sをセットし、周縁部を把持してから両金型を
型締し、コア材樹脂を射出し、保圧(型締力作用)を行
ない、コア材樹脂の冷却固化を待って型開し、試作成形
品の取出を行なう。 表皮材Sは、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリ
エチレン)等の樹脂シート表面に合成繊維の起毛層を形
成した2層シートである。なお、樹脂シートは、成形品
表面に起毛層を形成し、かつ、コア材との融着一体化を
図る目的で設けられる。そして、必要に応じて、樹脂シ
ート裏面にクッション層等を設けてもよい。また、本実
施例では、表皮材はシート状のものを用いたがあらかじ
め成形品形状に概略成形したプリ成形品でもよい。セッ
ト方法は、針刺し、真空吸引、コア押し付け等いずれで
もよい。起毛層は、弾性回復現象を利用するために、融
点Tmがコア材樹脂の融点T’mよりも高く、ガラス転
移点Tgがコア材樹脂の融点T’mよりも低い材質のも
のを採用する。具体的な例として、たとえば、コア材Q
にPP(タルク添加でもよい)を使用した場合、コア材
融点T’mは170〜180℃であるから起毛層にPE
T(融点Tm=230〜240℃、ガラス転移点Tg=
70〜90℃)を採用する。
パーティング面の金型キャビティ5に対向する所定位置
に表皮材Sをセットし、周縁部を把持してから両金型を
型締し、コア材樹脂を射出し、保圧(型締力作用)を行
ない、コア材樹脂の冷却固化を待って型開し、試作成形
品の取出を行なう。 表皮材Sは、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリ
エチレン)等の樹脂シート表面に合成繊維の起毛層を形
成した2層シートである。なお、樹脂シートは、成形品
表面に起毛層を形成し、かつ、コア材との融着一体化を
図る目的で設けられる。そして、必要に応じて、樹脂シ
ート裏面にクッション層等を設けてもよい。また、本実
施例では、表皮材はシート状のものを用いたがあらかじ
め成形品形状に概略成形したプリ成形品でもよい。セッ
ト方法は、針刺し、真空吸引、コア押し付け等いずれで
もよい。起毛層は、弾性回復現象を利用するために、融
点Tmがコア材樹脂の融点T’mよりも高く、ガラス転
移点Tgがコア材樹脂の融点T’mよりも低い材質のも
のを採用する。具体的な例として、たとえば、コア材Q
にPP(タルク添加でもよい)を使用した場合、コア材
融点T’mは170〜180℃であるから起毛層にPE
T(融点Tm=230〜240℃、ガラス転移点Tg=
70〜90℃)を採用する。
【0024】(4)オペレータによる目視外観品質判定
と判定結果による修正作業 成形された試作成形品を観察して、品質判定を行な
い、不良項目と不具合程度を入力する。 初回の試し打ちの試作成形品における目視外観品質
判定でいきなり良品となった場合には、初期設定した成
形条件設定値が最適成形条件設定値となって設定作業は
完了し、即座に実操業運転に移行する。 試作成形品における目視外観品質判定により不具合
(品質不良)が出た場合は、に入力された不具合項目
および不具合程度を、既に作成した修正プログラムにし
たがって成形条件設定値が修正され、再度、修正された
成形条件設定値による成形が行なわれ、以後、目視外観
品質判定、修正が良品となるまで繰り返される。不具合
項目(不良項目)は、図3に示したとおりである。
と判定結果による修正作業 成形された試作成形品を観察して、品質判定を行な
い、不良項目と不具合程度を入力する。 初回の試し打ちの試作成形品における目視外観品質
判定でいきなり良品となった場合には、初期設定した成
形条件設定値が最適成形条件設定値となって設定作業は
完了し、即座に実操業運転に移行する。 試作成形品における目視外観品質判定により不具合
(品質不良)が出た場合は、に入力された不具合項目
および不具合程度を、既に作成した修正プログラムにし
たがって成形条件設定値が修正され、再度、修正された
成形条件設定値による成形が行なわれ、以後、目視外観
品質判定、修正が良品となるまで繰り返される。不具合
項目(不良項目)は、図3に示したとおりである。
【0025】 本発明の修正プログラムの特徴は、表
皮材起毛層のゴム状弾性による弾性回復挙動を成形条件
の修正プロファイルに組み込んだところにある。すなわ
ち、成形中の表皮材起毛層は、射出充填されたコア材樹
脂保有熱量で加熱され、たとえば、コア材樹脂温度が2
00℃設定であれば、100℃〜120℃の温度に達す
る。この温度領域では表皮材起毛層はゴム状弾性を有す
る状態となり、起毛層は容易に弾性変形出来る。したが
って、この状態で起毛層が弾性変形出来るスペース(す
なわち、第2の型締力を除去して起毛層を含む表皮材に
厚さに相当する型開量)を与えてやることにより、成形
中に毛倒れ損傷した表皮材がもとの風合いを回復し、表
皮材損傷が皆無か極めて少ない状態となり高品質の表皮
インサート成形が実現出来る。
皮材起毛層のゴム状弾性による弾性回復挙動を成形条件
の修正プロファイルに組み込んだところにある。すなわ
ち、成形中の表皮材起毛層は、射出充填されたコア材樹
脂保有熱量で加熱され、たとえば、コア材樹脂温度が2
00℃設定であれば、100℃〜120℃の温度に達す
る。この温度領域では表皮材起毛層はゴム状弾性を有す
る状態となり、起毛層は容易に弾性変形出来る。したが
って、この状態で起毛層が弾性変形出来るスペース(す
なわち、第2の型締力を除去して起毛層を含む表皮材に
厚さに相当する型開量)を与えてやることにより、成形
中に毛倒れ損傷した表皮材がもとの風合いを回復し、表
皮材損傷が皆無か極めて少ない状態となり高品質の表皮
インサート成形が実現出来る。
【0026】 この考えに基づいて図4に示すとお
り、起毛層のゴム状弾性を示す温度領域での弾性回復に
よる表皮材損傷防止能力、すなわち、回復に要する時間
と、コア材樹脂の冷却固化状態(賦形性/変形量)のバ
ランスを、温度検出部66で検知された成形中の樹脂温
度(表皮材起毛層温度およびコア材樹脂温度)が、品質
判定結果に応じて修正可能なガラス転移点Tgと融点T
m間に設定した設定温度に達したときに第2型締圧力の
除去を行なうことにより制御する。こうすることによ
り、極めて困難とされていた表皮材損傷防止とコア材樹
脂賦形性向上という相反する技術事項を成形中の温度管
理のみで同時に達成することが出来る。上述した修正プ
ログラムに基づいて、初期成形条件設定値の修正項目選
択とその修正方向(増減方向)および修正量を算出す
る。 たとえば、不具合項目のうち、「シート損傷」に対
しては、設定温度をプラス修正し、回復能力をアップす
る。反面、コア材樹脂の冷却固化度(賦形性)がダウン
するため、第2型締圧力をプラス修正(賦形能力をアッ
プ)して設定温度修正による冷却固化度ダウンをカバー
する。さらに、表皮材厚さをプラス修正して、全体のバ
ランスを微調整しつつ回復スペースアップを図る。「バ
リ発生」に対しては、第1型締圧力を増加するととも
に、射出充填量をマイナス修正し、射出充填条件(すな
わち、圧力、速度)を修正する。「ショートショット」
に対しては、第2型締圧力と射出充填量をともにプラス
修正し、射出充填条件(すなわち、圧力、速度)を修正
する。 修正の繰り返しによる無限ループの条件出しエラー
を避けるため、限界修正量を設けた。修正量が限界量に
達する場合は、たとえば、金型温度設定またはコア材樹
脂温度設定が低過ぎたために、起毛層の加熱不足による
利用可能なゴム状弾性温度領域の縮小(成形条件設定範
囲の縮小)が考えられる。この場合は、金型温度やコア
材樹脂温度の成形付帯条件設定値の修正が行なわれる。 このように、本発明の修正プログラムでは、品質判
定結果、不良項目と設定値の修正パターンの相関を定量
化し、表皮材損傷の回復とコア材樹脂賦形性をともに実
現するプログラムミングを作成し、オペレータ熟練度に
関係なく最適成形条件設定が容易に達成できるようにな
った。
り、起毛層のゴム状弾性を示す温度領域での弾性回復に
よる表皮材損傷防止能力、すなわち、回復に要する時間
と、コア材樹脂の冷却固化状態(賦形性/変形量)のバ
ランスを、温度検出部66で検知された成形中の樹脂温
度(表皮材起毛層温度およびコア材樹脂温度)が、品質
判定結果に応じて修正可能なガラス転移点Tgと融点T
m間に設定した設定温度に達したときに第2型締圧力の
除去を行なうことにより制御する。こうすることによ
り、極めて困難とされていた表皮材損傷防止とコア材樹
脂賦形性向上という相反する技術事項を成形中の温度管
理のみで同時に達成することが出来る。上述した修正プ
ログラムに基づいて、初期成形条件設定値の修正項目選
択とその修正方向(増減方向)および修正量を算出す
る。 たとえば、不具合項目のうち、「シート損傷」に対
しては、設定温度をプラス修正し、回復能力をアップす
る。反面、コア材樹脂の冷却固化度(賦形性)がダウン
するため、第2型締圧力をプラス修正(賦形能力をアッ
プ)して設定温度修正による冷却固化度ダウンをカバー
する。さらに、表皮材厚さをプラス修正して、全体のバ
ランスを微調整しつつ回復スペースアップを図る。「バ
リ発生」に対しては、第1型締圧力を増加するととも
に、射出充填量をマイナス修正し、射出充填条件(すな
わち、圧力、速度)を修正する。「ショートショット」
に対しては、第2型締圧力と射出充填量をともにプラス
修正し、射出充填条件(すなわち、圧力、速度)を修正
する。 修正の繰り返しによる無限ループの条件出しエラー
を避けるため、限界修正量を設けた。修正量が限界量に
達する場合は、たとえば、金型温度設定またはコア材樹
脂温度設定が低過ぎたために、起毛層の加熱不足による
利用可能なゴム状弾性温度領域の縮小(成形条件設定範
囲の縮小)が考えられる。この場合は、金型温度やコア
材樹脂温度の成形付帯条件設定値の修正が行なわれる。 このように、本発明の修正プログラムでは、品質判
定結果、不良項目と設定値の修正パターンの相関を定量
化し、表皮材損傷の回復とコア材樹脂賦形性をともに実
現するプログラムミングを作成し、オペレータ熟練度に
関係なく最適成形条件設定が容易に達成できるようにな
った。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の方法によれ
ば、下記のような優れた効果が達成される。すなわち、
特別な知識や経験を必要とせず、誰でも常識的な概略設
定値を使って初期設定し、外観品質判定結果を入力する
のみで最適成形条件設定が自動的に可能となるため、オ
ペレータの熟練度に関係なく表皮材の手触り感や高級感
等の風合いを損なうことなく、極めて優れた表皮インサ
ート成形品を低コストで安定して製造できる。
ば、下記のような優れた効果が達成される。すなわち、
特別な知識や経験を必要とせず、誰でも常識的な概略設
定値を使って初期設定し、外観品質判定結果を入力する
のみで最適成形条件設定が自動的に可能となるため、オ
ペレータの熟練度に関係なく表皮材の手触り感や高級感
等の風合いを損なうことなく、極めて優れた表皮インサ
ート成形品を低コストで安定して製造できる。
【図1】本発明の実施例に係る射出成形機の全体構成図
である。
である。
【図2】本発明の実施例の係る表皮材インサート成形の
成形条件設定方法の工程フローチャートである。
成形条件設定方法の工程フローチャートである。
【図3】本発明の実施例に係る目視外観品質判定検査の
入力項目(不良項目)を示す説明図である。
入力項目(不良項目)を示す説明図である。
【図4】本発明の実施例に係る表皮インサート成形工程
における表皮材起毛層の温度とコア材樹脂の変形量また
は起毛層の回復時間との相関を示すグラフである。
における表皮材起毛層の温度とコア材樹脂の変形量また
は起毛層の回復時間との相関を示すグラフである。
1 固定盤 2 可動盤 3 固定金型 4 可動金型 5 金型キャビティ 10 金型装置 20 型締装置 22 型締シリンダ 30 射出装置 32 バレル 34 スクリュ 36 スクリュ羽根 38 ホッパ 39 ノズル 40 射出シリンダ 42 油圧モータ 50 油圧供給源 52 油圧制御弁 60 制御装置 61 成形装置制御部 62 射出制御部 63 初期設定入力部 64 修正プログラム格納部 65 品質判定入力部 66 温度検出部 67 型締制御部 69 油圧制御弁 70 油圧供給源 100 射出成形装置(射出成形機) Q コア材(コア材樹脂) S 表皮材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29L 9:00
Claims (5)
- 【請求項1】 対向する左右一対または上下一対の金型
の間に表面に起毛層を有する表皮材をインサートして型
締した後、該表皮材と該両金型とで形成される金型キャ
ビティ空間内にコア材となる溶融樹脂を射出充填して、
該表皮材と該コア材とを一体成形する表皮材インサート
成形方法において、 あらかじめ該コア材樹脂の冷却固化収縮量を算出し、算
出された収縮量を加算した樹脂量を該コア材樹脂の射出
充填量として金型キャビティ空間内に射出充填する射出
充填条件と、起毛層を含む表皮材の厚さと、射出充填中
にバリが発生しない程度の第1の型締圧力と、射出充填
後に充填されたコア材樹脂の賦形負荷を目的とする第2
の型締圧力と、を成形条件設定値として初期設定した後
に、 試し打ち成形とオペレータによる目視外観品質判定を行
ない、 該目視外観品質判定結果に基づいて成形条件の変更が必
要な場合には、あらかじめ準備した修正プログラムを用
いて、前記各成形条件を修正して成形中の表皮材起毛層
の損傷を防止する最適成形条件を設定したことを特徴と
する表皮材インサート成形の成形条件設定方法。 - 【請求項2】 起毛層の融点がコア材の融点より高く、
ガラス転移点がコア材の融点よりも低い材質の表皮材を
表皮材に選定するとともに、表皮材起毛層のガラス転移
点と融点との間のゴム状弾性を示す温度領域内であらか
じめ設定した設定温度に表皮材起毛層温度またはコア材
樹脂温度が到達した時点で、第2の型締圧力を除去する
操作指令を初期設定した請求項1記載の表皮材インサー
ト成形の成形条件設定方法。 - 【請求項3】 修正プログラムは、オペレータの目視外
観品質判定結果により得られた品質不具合項目ならびに
品質不具合程度に対応してあらかじめ設定された修正方
向および修正量に基づいて、初期設定した射出充填条件
と、第2の型締圧力を除去する操作指令を発信する設定
温度と、第1型締圧力設定値および第2型締圧力設定値
からなる各成形条件設定値を修正する機能を保有し、か
つ、該修正量があらかじめ設定した限界修正量に達する
とき、金型温度ならびにコア材樹脂温度からなる成形附
帯条件を変更する操作指令を射出成形装置に与える機能
を付与した請求項1または請求項2記載の表皮材インサ
ート成形の成形条件設定方法。 - 【請求項4】 対向する左右一対または上下一対の金型
の間に表面に起毛層を有する表皮材をインサートして型
締した後、該表皮材と該両金型とで形成される金型キャ
ビティ空間内にコア材となる溶融樹脂を射出充填して、
該表皮材と該コア材とを一体成形する射出成形装置にお
いて、 該コア材樹脂の冷却固化収縮量を加算した樹脂量を該コ
ア材樹脂の射出充填量として金型キャビティ空間内に射
出充填する射出充填条件と起毛層を含む表皮材の厚さと
射出充填中にバリが発生しない程度の第1の型締圧力と
射出充填後に充填されたコア材樹脂の賦形負荷を目的と
する第2の型締圧力とを成形条件設定値として初期設定
し入力する初期設定入力部と、 該初期設定入力部の設定値に基づいて表皮材インサート
成形を行なう射出成形装置を駆動・制御する成形装置制
御部と、 目視外観品質判定結果を入力する品質判定入力部と、 品質判定入力部の入力値に基づいて、初期設定した各成
形条件設定値を修正して、成形中の表皮材起毛層の損傷
を防止する最適条件を設定する修正プログラムを格納す
る修正プログラム格納部と、を備えた表皮材インサート
成形の成形条件設定装置。 - 【請求項5】 成形中の表皮材起毛層温度またはコア材
樹脂の温度を検出する温度検出部と、 初期設定入力部に表皮材起毛層のガラス転移点と融点と
の間のゴム状弾性を示す温度領域に設定された設定温度
で第2の型締圧力を除去する操作指令を初期設定し入力
する機能を付与した請求項4記載の表皮材インサート成
形の成形条件設定装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19953197A JPH1142672A (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | 表皮材インサート成形の成形条件設定方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19953197A JPH1142672A (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | 表皮材インサート成形の成形条件設定方法および装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1142672A true JPH1142672A (ja) | 1999-02-16 |
Family
ID=16409388
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19953197A Pending JPH1142672A (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | 表皮材インサート成形の成形条件設定方法および装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1142672A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005018909A1 (en) * | 2003-08-18 | 2005-03-03 | Kortec, Inc. | Automatic process control for a multilayer injection molding apparatus |
| CN102350778A (zh) * | 2011-07-04 | 2012-02-15 | 上海熙视光电科技有限公司 | 一种金属拉带成型自动化视觉检测方法及检测系统 |
| CN110920008A (zh) * | 2018-09-20 | 2020-03-27 | 株式会社捷太格特 | 成型条件确定辅助装置以及注射成型机 |
-
1997
- 1997-07-25 JP JP19953197A patent/JPH1142672A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005018909A1 (en) * | 2003-08-18 | 2005-03-03 | Kortec, Inc. | Automatic process control for a multilayer injection molding apparatus |
| US7517480B2 (en) | 2003-08-18 | 2009-04-14 | Kortec, Inc. | Automatic process control for a multilayer injection molding apparatus |
| CN102350778A (zh) * | 2011-07-04 | 2012-02-15 | 上海熙视光电科技有限公司 | 一种金属拉带成型自动化视觉检测方法及检测系统 |
| CN110920008A (zh) * | 2018-09-20 | 2020-03-27 | 株式会社捷太格特 | 成型条件确定辅助装置以及注射成型机 |
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