JPH1142675A - 積層成形物及びその製造法 - Google Patents

積層成形物及びその製造法

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JPH1142675A
JPH1142675A JP20136497A JP20136497A JPH1142675A JP H1142675 A JPH1142675 A JP H1142675A JP 20136497 A JP20136497 A JP 20136497A JP 20136497 A JP20136497 A JP 20136497A JP H1142675 A JPH1142675 A JP H1142675A
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JP
Japan
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resin
molding
film
molded
mold
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JP20136497A
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English (en)
Inventor
Akihiro Inotsuka
昭博 猪塚
Kenji Nakama
憲司 中間
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インサート成形によって成形される強固に接
着積層した成形物及びその製造法を提供すること。 【解決手段】 あらかじめ成形された成形体(A)を金
型内に装着し、さらにこの成形体(A)とは異種の溶融
成形可能な樹脂(B)を、フィルム状樹脂(C)が成形
体(A)と樹脂(B)の間に存在するようにして射出注
入して得られる積層成形物及びその製造法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、それぞれが異なる
性質を有する異種の材料を積層した成形物及びその製造
法に関し、特に溶融成形可能な樹脂を用いたインサート
成形により得られる、強固に接着した積層成形物及びそ
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】異なる性
質を有する異種の材料を積層することにより得られた、
それぞれの材料の性質を活用し、さらに複合された性質
をもつ成形物は広い分野に用いられている。特にあらか
じめ成形された有機物、無機物又はそれらの混合された
ものからなる成形体を金型内に装着した後、異種の溶融
成形可能な樹脂を射出注入するインサート成形は、量産
性にも優れており、広く用いられる成形法である。しか
しながらインサート成形の場合、異種の材料が接する面
の接着性が非常に重要であり、接着強度が低いとそれぞ
れの材料の性質を活用できないばかりか、異種の材料間
で成形物が分離し、かえって性能を悪くするという問題
を有している。
【0003】このような問題点を解決するために、金型
内に装着する成形体の表面にあらかじめ、接着剤を塗布
することにより接着性を改善する、あるいはプライマー
などにより表面処理を施して化学的に接着性を改善する
等の方法が実施されているが、これらの方法では成形体
の表面処理に時間がかかるために生産性が低いだけでな
く、接着性も十分とはいえない。
【0004】また金属に対して酸の如き、あるいは有機
物に対して溶剤の如き、腐食性の薬剤で表面処理を行な
うことによりその表面の平滑性を乱し、接着面積を増加
させることにより、接着性の改善を図る方法もある。し
かしこの方法によっても、上記の方法と同様に成形体の
表面処理に時間がかかるために生産性が低く、接着性も
十分とはいえない。その上酸あるいは溶剤を使用するこ
とにより、作業環境を悪化させるという問題点もある。
【0005】さらに金型内に装着する成形体に鍵型の凹
部や孔を設け、射出注入する樹脂をこれに噛み合わせる
ことにより、構造上の接着強度を増大させることもよく
行なわれている。しかしこの方法では金型が複雑となる
ためにコストが高くなり、さらに噛合部以外では接着強
度が低いために、容易にはがれるといったこともしばし
ば発生している。
【0006】そこで本発明は、上記のような問題点を踏
まえて、余分な工程を増やすことがないために安価であ
り、かつ生産性に優れた、インサート成形によって成形
される強固に接着積層した成形物及びその製造法の提供
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述のよう
な目的を達成するため鋭意研究を行った結果、異種の材
料の間にフィルム状樹脂を存在させることにより、高い
接着強度が得られ、かつ連続したフィルム状樹脂を金型
の固定側と移動側の間に供給することにより、高い作業
性を維持できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】即ち本発明は、あらかじめ成形された成形
体(A)を金型内に装着し、さらに成形体(A)とは異
種の溶融成形可能な樹脂(B)を射出注入して得られる
積層成形物であって、フィルム状樹脂(C)が成形体
(A)と樹脂(B)の間に存在することを特徴とする積
層成形物及びその製造法に関する。
【0009】フィルム状樹脂(C)を成形体(A)と樹
脂(B)の間に存在させる方法としては、成形体(A)
を分割した金型内に装着し、さらにその分割した金型の
間に連続したフィルム状樹脂(C)を存在させた後、溶
融成形可能な樹脂(B)を射出注入することによりなさ
れる。また成形体(A)が溶融成形可能な樹脂からなる
場合においては、分割した金型の間に連続したフィルム
状樹脂(C)を存在させて、溶融成形可能な樹脂を射出
注入することにより成形体(A)とフィルム状樹脂
(C)とからなる積層体を成形し、この積層体を先の金
型とは別の金型内に装着し、この積層体のフィルム状樹
脂(C)の側に成形体(A)とは異種の溶融成形可能な
樹脂(B)を射出注入することによりなされてもよい。
【0010】本発明において、金型内に装着する成形体
(A)は、溶融成形可能な樹脂(B)を射出注入する時
の熱によって大きな変質又は変形が生じる恐れがなけれ
ば、特に限定されることはなく、従来公知の有機物又は
無機物及びそれらの混合物のいずれでもよい。その中で
も特に好ましいものとして、皮製品、金属、ガラス、
紙、木製材料、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂から選ば
れる一種又は二種以上の混合物等が例示できる。
【0011】例えば熱可塑性樹脂としては、ポリアミド
系、ポリエステル系、ポリスチレン系、ポリオレフィン
系、ポリカーボネート系、ポリ酢酸ビニル系、ポリアク
リレート系、ポリアセタール系、ポリ塩化ビニル系、ポ
リビニルアルコール系等の各種樹脂及びポリアミド系、
ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリスチレン系等の
各種熱可塑性エラストマーを挙げることができる。上記
熱可塑性樹脂は単独で使用してもあるいは二種類以上を
混合して使用してもかまわない。
【0012】熱硬化性樹脂としては、ウレタン系、エポ
キシ系、フェノール系、メラミン系、ユリア系、キシレ
ン系等の各種樹脂及びシリコーン系、イソプレン系、ク
ロロプレン系、スチレンブタジエン系、アクリロニトリ
ルブタジエン系、エチレンプロピレン系、アクリル系等
の各種ゴムが例示できる。上記熱硬化性樹脂は単独で使
用してもあるいは二種類以上を混合して使用してもかま
わない。
【0013】これら本発明で使用する樹脂(A)として
の熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂には、必要に応じ
て公知の添加剤、例えば酸化防止剤あるいは紫外線吸収
剤等の安定剤、難燃剤、強化剤、可塑剤、帯電防止剤、
充填剤、着色剤等を適宜添加することができる。
【0014】成形体(A)をあらかじめ成形する方法
は、それぞれの材料に適した従来公知の方法で行えばよ
く、特に限定されないが、金属を用いる場合には、鋳
造、鍛造、圧延、プレス等の方法が例示できる。さらに
熱可塑性樹脂については、射出成形、押出成形、プレス
成形等が、また熱硬化性樹脂については、射出成形、ト
ランスファー成形、プレス成形等が例示できる。
【0015】本発明で使用する溶融成形可能な樹脂
(B)は、成形体(A)とは異種の従来公知のものを使
用することができる。例えばポリアミド系、ポリエステ
ル系、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリカーボ
ネート系、ポリ酢酸ビニル系、ポリアクリレート系、ポ
リアセタール系等の各種熱可塑性樹脂及びポリアミド
系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリスチレン系
等の各種熱可塑性エラストマーから選ばれた一種又は二
種以上の混合物等を挙げることができる。
【0016】さらに溶融成形可能な樹脂(B)として
は、硬化が完了していない状態にある流動性を有する熱
硬化性樹脂も好適である。これらの熱硬化性樹脂にはウ
レタン系、エポキシ系、フェノール系、メラミン系等の
各種樹脂及びシリコーン系、イソプレン系、クロロプレ
ン系、スチレンブタジエン系、アクリロニトリルブタジ
エン系、エチレンプロピレン系、アクリル系等の各種ゴ
ムが例示できる。上記熱硬化性樹脂は単独で使用しても
あるいは二種類以上を混合して使用してもかまわない。
【0017】これら本発明で使用する樹脂(B)として
の熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂には、必要に応じ
て公知の添加剤、例えば酸化防止剤あるいは紫外線吸収
剤等の安定剤、難燃剤、強化剤、可塑剤、帯電防止剤、
充填剤、着色剤等を適宜添加することができる。
【0018】本発明の溶融成形可能な樹脂(B)の成形
には、一対の分割可能な金型を用いることが必須であ
る。このような金型を用いる樹脂の成形方法として、熱
可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーについては、射出
成形、プレス成形等が例示でき、熱硬化性樹脂及びゴム
については、射出成形、トランスファー成形、プレス成
形等が例示できる。
【0019】本発明におけるフィルム状樹脂(C)の材
料としては、フィルム状に加工可能な樹脂であり、かつ
成形体(A)と樹脂(B)の両者に対して接着性のある
従来公知の材料を適宜選択して用いることができる。こ
れらの材料としては、ポリアミド系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、
ポリ酢酸ビニル系樹脂及びこれらの共重合体等の各種熱
可塑性樹脂が例示できる。さらに接着性を高めるような
各種の官能基、例えばエポキシ基、イソシアネート基、
無水マレイン酸基を含むように変性された樹脂はより好
ましい。これらの樹脂をフィルム状に成形する方法は、
特に限定されないが、通常のTダイを使用した押出成形
及びインフレーション成形、これらの他に溶液からキャ
ストする方法等が例示できる。
【0020】フィルム状樹脂(C)の厚みは5μm以
上、500μm以下が好ましく、より好ましくは10μm以
上、300μm以下である。厚みが5μm未満又は500μmを
超えると連続してフィルム状樹脂を供給することが困難
となり、著しく作業性を低下させる。さらに5μm未満
ではフィルム状樹脂が連続した層とならずに、一部接着
が不良の個所を生じるために好ましくない。しかし成形
体(A)と樹脂(B)の接する面の形状が凹凸に富む場
合、成形体(A)とフィルムあるいは樹脂(B)とフィ
ルムの間に気泡が取り込まれないよう、可能な限り薄い
フィルムであることが好ましい。
【0021】フィルム状樹脂(C)を成形体(A)と樹
脂(B)の間に存在させる方法としては、成形体(A)
を分割した金型内に装着し、その分割した金型の間に連
続したフィルム状樹脂(C)を存在させた後、成形体
(A)とは異種の溶融成形可能な樹脂(B)を射出注入
することによりなされる。さらに成形体(A)が溶融成
形可能な樹脂からなる場合においては、分割した金型の
間に連続したフィルム状樹脂(C)を存在させて溶融可
能な樹脂を射出注入することにより成形体(A)とフィ
ルム状樹脂(C)とからなる積層体を成形し、この積層
体をフィルム状樹脂(C)の存在する面が外側になるよ
うに、さらに別の金型内に装着し、その後成形体(A)
とは異種の溶融成形可能な樹脂(B)を射出注入するこ
とによりなされてもよい。
【0022】分割した金型の間に連続したフィルム状樹
脂(C)を存在させる方法は特に限定されないが、例え
ばフィルム状樹脂(C)をロール状に巻き取り、そのロ
ールを金型の上部に固定し、金型の下部からフィルム状
樹脂(C)を成形スピードに合わせて巻き取っていく方
法が挙げられる。ただしロールの固定が上下逆であって
もよいし、金型の横方向から巻き取るような方法であっ
てもよい。この場合、巻き取りを円滑に行うために、フ
ィルム状樹脂(C)の一部のみが成形物の中に残るよう
に、フィルム状樹脂(C)の幅を金型より広くとってお
くことが好ましい。さらにロールを金型の上部に固定す
る場合、フィルムの自重を利用して単に垂れ下げておく
ことにより、装置を簡略化することも可能である。
【0023】本発明の積層成形物は、通常は成形体
(A)、樹脂(B)及びフィルム状樹脂(C)の三層か
ら構成されるが、上述の成形を繰り返すことにより、五
層以上から構成される成形物を得ることも可能である。
また本発明の成形物の製造法は、インサート成形により
製造される積層物の製造法として幅広く利用することが
できる。
【0024】
【実施例】以下実施例により本発明の好ましい実施態様
を示すが、これらは本発明を例示するためのものであ
り、本発明を限定するものではない。
【0025】実施例1〜5及び比較例1〜3 実施例1〜4及び比較例1、2において金型内に装着す
る成形体(A)は、ポリウレタン系エラストマーを材料
として射出成形により、図1に示すサイズで作製した。
また実施例5及び比較例3の金型内に装着する成形体
(A)は、市販の冷間圧延鋼板を図2のサイズに加工し
たものを使用した。
【0026】成形体(A)を金型内に装着し、金型の固
定側と移動側の間にフィルム状樹脂(C)を存在させ、
熱可塑性樹脂(B)を射出注入し、図3に示すような成
形物を得た。実施例1〜5、比較例1〜3で使用した熱
可塑性樹脂(B)及びフィルム状樹脂(C)の材質は表
1の通りである。
【0027】実施例6 図1に示すサイズ、形状の金型に連続した無水マレイン
酸変性ポリオレフィン系樹脂のフィルムを装着し、ポリ
ウレタン系エラストマーを射出注入して成形体(A)を
得た。この成形体(A)を別の金型内に装着し、ポリア
ミド系エラストマーを射出注入して図3に示すような成
形物を得た。
【0028】ポリウレタン系エラストマーは武田バーデ
ィシェウレタン工業製のエラストランS95A50を使
用した。またポリオレフィン系樹脂は三井石油化学工業
(株)製のタフマーMH5010を、無水マレイン酸変
性ポリオレフィン系樹脂は日本ポリオレフィン製のアド
テックスER350Pを使用した。さらにポリアミド1
2はダイセルヒュルス製のダイアミドL1901を、ポ
リアミド系エラストマーはダイセルヒュルス製のダイア
ミドPAE62を使用した。
【0029】得られた成形物に対して図3に示す方向に
力を加え、引張試験を行ない、幅6cmの試験片に対する
接着強度を求めた。その時の引張速度は50mm/minとし
た。接着強度の測定結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】表1から明らかなように、フィルム状樹
脂を存在させることにより接着強度が大幅に改善され
る。本発明により成形物の表面に施していた処理が省け
るだけでなく、金型の構造も簡素化でき、コストが低減
できる。さらにフィルム状樹脂の巻き取りを自動化する
ことで大量生産が行なえ、かつ強固な接着力を有する積
層成形物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】射出成形により作製した成形体(A)の寸法を
示す図である。
【図2】冷間圧延鋼板を加工して作成した成形体(A)
の寸法を示す図である。
【図3】実施例により作製した成形物と、その成形物に
対して引張試験を行なう際に加えた力の方向を示す図で
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 あらかじめ成形された成形体(A)を金
    型内に装着し、さらにこの成形体(A)とは異種の溶融
    成形可能な樹脂(B)を、フィルム状樹脂(C)が成形
    体(A)と樹脂(B)の間に存在するようにして射出注
    入して得られる積層成形物。
  2. 【請求項2】 成形体(A)を分割した金型内に装着
    し、さらにその分割した金型の間に連続したフィルム状
    樹脂(C)を存在させて、成形体(A)とは異種の溶融
    成形可能な樹脂(B)を射出注入することにより、フィ
    ルム状樹脂(C)を介して成形体(A)と樹脂(B)と
    を積層させることを特徴とする積層成形物の製造法。
  3. 【請求項3】 成形体(A)が溶融成形可能な樹脂から
    なる場合において、分割した金型の間に連続したフィル
    ム状樹脂(C)を存在させて、溶融成形可能な樹脂を射
    出注入することにより成形体(A)とフィルム状樹脂
    (C)とからなる積層体を成形し、この積層体を前記金
    型とは異なる金型内に装着し、この積層体のフィルム状
    樹脂(C)の側に成形体(A)とは異種の溶融成形可能
    な樹脂(B)を射出注入することにより、フィルム状樹
    脂(C)を介して成形体(A)と樹脂(B)とを積層さ
    せる請求項2記載の積層成形物の製造法。
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