JPH1143475A - 光学活性N−カルボベンゾキシ−tert−ロイシンの製造法 - Google Patents

光学活性N−カルボベンゾキシ−tert−ロイシンの製造法

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JPH1143475A
JPH1143475A JP20427797A JP20427797A JPH1143475A JP H1143475 A JPH1143475 A JP H1143475A JP 20427797 A JP20427797 A JP 20427797A JP 20427797 A JP20427797 A JP 20427797A JP H1143475 A JPH1143475 A JP H1143475A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 N−カルボベンゾキシ−(RS)−te
rt−ロイシンの効果的な光学分割方法および光学活性
N−カルボベンゾキシ−tert−ロイシンの製造中間
体として有用な新規物質光学活性N−カルボベンゾキシ
−tert−ロイシン・アミン塩を提供する。 【解決手段】 N−カルボベンゾキシ−(RS)−te
rt−ロイシンを、光学活性erythro−2−アミ
ノ−1,2−ジフェニルエタノールまたは光学活性ci
s−2−ベンジルアミノシクロヘキサンメタノールを用
いて光学分割する方法および新規物質光学活性N−カル
ボベンゾキシ−tert−ロイシン・erythro−
2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール塩並びに光
学活性N−カルボベンゾキシ−tert−ロイシン・c
is−2−ベンジルアミノシクロヘキサンメタノール
塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はN−カルボベンゾキ
シ−(RS)−tert−ロイシン(以下、「Z−(RS)
−tert−Leu」と略す)から光学分割法により光
学活性N−カルボベンゾキシ−tert−ロイシン(以
下、「光学活性Z−tert−Leu」と略す)を製造
する方法および光学活性Z−tert−Leuの製造中
間体として有用な新規物質光学活性Z−tert−Le
u・アミン塩に関する。光学活性Z−tert−Leu
から例えば接触還元によって容易に誘導される光学活性
tert−ロイシン(以下、「ロイシン」を「Leu」
と略す)は天然には存在しないアミノ酸ではあるが、側
鎖に疎水性で嵩高いtert−ブチル基を持つユニーク
な構造を持つために、不斉合成の触媒として、また、ペ
プチド系医薬品の成分として有用な化合物である[A.
S.Bommarius et al、Tetrahed
ron Asymmetry ,2851(199
5)]。
【0002】
【従来の技術】従来公知の光学活性tert−Leuの
製造法としては、ジアステレオマーを生成させて分別晶
析する方法と酵素的分割方法に大別される。
【0003】前者の光学活性tert−Leuを得る方
法としては、DL−tert−Leuにカンファースル
ホン酸などの光学活性スルホン酸を作用させ生成するジ
アステレオマーを分別晶析により分離する方法が知られ
ている[J.Viret etal、Tetrahedr
on Lett.27 5865(1986)、特公昭6
3−54700号公報、特開平5−271169号公
報]。
【0004】しかし、これらの方法では、分割剤として
用いる光学活性スルホン酸が親水性を持つために、ジア
ステレオマー塩分解後のリサイクル使用の回収に難点が
あり、工業的に有用な方法とは言えない。
【0005】また、DL−tert−Leuのアミノ基
を保護した、N−保護−(RS)−tert−Leuに
光学分割剤としてブルシン、シンコニン、キニン、キニ
ジンなどの天然アルカロイドを作用させ、生成するジア
ステレオマーを分別晶析により分離する方法が知られて
いる[E.Abderhalden et al.,Z.p
hysiol.Chem.228 187(1934)、
T.Miyazawaet al.,Bull.Chem.
Soc.Jpn.52 1539(1979)、G.C.
Barrett et al., J.Chem.Soc.
PerkinTrans. 2313(1975)、
D.A.Jaeger et al.,J.Am.Che
m.Soc.101 717(1979)]。
【0006】しかし、これらの方法は高価で且つ毒性の
強い天然アルカロイドを用いなければならないこと、さ
らには、分割剤は天然型の光学異性体のみが入手可能な
ことから高い光学純度で得られるのは一方の対掌体のみ
に限られるという欠点があった。
【0007】後者の酵素的合成法として、(1) DL−
tert−ブチルヒダントインをD−ヒダントイナーゼ
で開環し、N−カルバモイル−D−tert−Leuを
中間体として得、これに亜硝酸処理を施してD−ter
t−Leuを得る方法[ドイツ特許出願公開第1952
92号明細書(1995)]、(2) N−ベンゾイル−D
L−tert−Leuを無水酢酸で処理してアズラクト
ンを得、これをブタノール中、リパーゼで処理し、N−
ベンゾイル−L−tert−Leuブチルエステルと
し、これをアルカラーゼ処理でエステルを除去、次いで
塩酸処理して脱ベンゾイルし、L−tert−Leuを
得る方法(N.J.Turner et al、Tetra
hedron Lett.36 1113(1995)、
(3) N−フェニルアセチル−DL−tert−Leu
をペニシリンGアシラーゼ処理で、脱アシル化すること
でL−tert−Leuを得、一方未反応N−フェニル
アセチル−D−tert−Leuは酸加水分解でD−t
ert−Leuに導く方法[欧州特許第014223号
明細書(1987)]などが知られている。
【0008】しかし、上記(1)、(2)の方法ではD体も
しくはL体のどちらか一方しか得られず、しかも、(2)
の方法においては煩雑な処理を伴う酵素反応を2回も行
わなければならないという欠点がある。(3)の方法にお
いては、D体、L体のどちらも得られるが、高価な保護
基であるフェニルアセチル基を用いるため工業的な製法
とは言えない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ペプチド合
成においてアミノ保護基として有用なカルボベンゾキシ
基を持つZ−(RS)−tert−Leuの操作的に簡
便で且つ安価な光学分割法および光学活性Z−tert
−Leuの製造中間体として有用な光学活性Z−ter
t−Leu・アミン塩を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を達
成すべく鋭意検討を行った結果、Z−(RS)−ter
t−Leuを、化学合成的手法により容易に入手し得る
ある種の光学活性アミンを分割剤として用いることによ
り高い分割効率で光学分割が可能であり、しかも、用い
た光学活性アミンが高収率で回収できることから、工業
的に有利な光学分割法であることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0011】即ち、本発明は、Z−(RS)−tert
−Leuを光学活性erythro−2−アミノ−1,
2−ジフェニルエタノールまたは光学活性cis−2−
ベンジルアミノシクロヘキサンメタノールを分割剤とし
て用いて光学分割することを特徴とする光学活性Z−t
ert−Leuの製造法である。
【0012】また、本発明は、光学活性Z−tert−
Leuの製造中間体として有用な新規物質光学活性Z−
tert−Leu・erythro−2−アミノ−1,
2−ジフェニルエタノール塩および光学活性Z−ter
t−Leu・cis−2−ベンジルアミノシクロヘキサ
ンメタノール塩に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、Z−(RS)−ter
t−Leuと上記特定な光学活性アミンとを適当な溶媒
中で反応させ、生成する2種のジアステレオマー塩の溶
解度差を利用して、難溶性のジアステレオマー塩を固液
分離操作で固体として得、この塩を分解することで光学
活性Z−tert−Leuを得るという方法である。
【0014】出発原料である Z−(RS)−tert
−Leu は、例えばアセトンからピナコール転移で得
られるピナコロンを、過マンガン酸で酸化してα−ケト
酸とし、次いで、ヒドロキシアミンでオキシムにした
後、亜鉛還元することで得られる(RS)−tert−
LeuをカルボベンゾキシクロリドとSchotten
−Baumann反応させることによって得られる(J.
P.Greenstein,M.Winitz," Che
mistry of the Amino Acid”Vo
l.III(1961) John Wiley & Sons
New Yorkp.2580−2588)。
【0015】また、本発明で用いられる、Z−(RS)
−tert−LeuはR体、S体が等量ずつ含まれる完
全なラセミ体のみならず、どちらか一方の対掌体が過剰
に存在するものも用いることが可能である。
【0016】本発明で分割剤として用いる光学活性er
ythro−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノー
ル及び光学活性cis−2−ベンジルアミノシクロヘキ
サンメタノールの2種が後記実施例から明らかなよう
に、Z−(RS)−tert−Leuに対して良好な分
割効率を示し、同様の光学活性アミンであっても、これ
ら2種以外の例えばα−メチルベンジルアミン、1−
(4−トリル)エチルアミン、4−フェニル−2−ブチ
ルアミン、1−(1−ナフチル)エチルアミン、N−ベ
ンジル−α−メチルベンジルアミン、3−メチル−2−
フェニルブチルアミン、threo−2−アミノ−1−
(4−ニトロフェニル)−1,3−プロパンジオール、
2−アミノ−1−ブタノールではジアステレオマー塩の
結晶化が全く起こらなかったり、起こっても分割効率が
本発明の分割剤のそれに比べて1/2〜1/8程度と大
幅に低く、分割剤として不適当である。このように上記
2種の光学活性アミン分割剤による特異性が本発明者の
研究結果により初めて見出されたものである。
【0017】また、本発明で用いられる上記2種の光学
活性アミンは、いずれも合成的手法で得られるものであ
るから、ブルシン、シンコニンなどの天然物由来の光学
活性アミンと異なり、どちらの対掌体も市販品として容
易に入手可能である。従ってZ−tert−Leuの求
める光学活性体により、使い分けることが出来るという
利点が挙げられる。
【0018】更に本発明で用いる光学活性アミンは、い
ずれも非常に安定な化合物であり、分割回収の際に、分
解、ラセミ化することは殆どない。
【0019】本発明で用いられる溶媒としては、水、エ
タノール、2−プロパノールなどのアルコール類、酢酸
エチル、酢酸イソプロピルなどの酢酸エステル類、アセ
トン、メチルエチルケトンなどのケトン類、アセトニト
リルなどのニトリル類、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタ
ン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、テトラ
ヒドロフラン、メチル−tert−ブチルエーテルなど
のエーテル類などのように中性溶媒であれば特に限定さ
れないが、就中、酢酸エチル、エタノール、イソプロパ
ノールが好適に用いられる。また、これらの溶媒は単独
で用いる外、互いに混和するものであれば2種以上の混
合溶媒であっても差し支えない。
【0020】これら溶媒の使用量は、用いられる光学活
性アミン及び溶媒の種類によって異なり、一概に決めら
れないが、通常は用いられたZ−(RS)−tert−L
euと光学活性アミンの合計量1g当たり3〜50ml
用いればよい。
【0021】Z−(RS)−tert−Leuと光学活
性アミンとの混合比は前者1モルに対し、後者が0.3
〜1.5モルの範囲内であれば特に問題はないが、通常
は当モルで行われる。
【0022】本発明での晶析の操作は、上記溶媒中にZ
−(RS)−tert−Leu及び光学活性アミンを一
挙に加えてもよいし、それらを順次加えても良い。この
場合、より光学純度の高いジアステレオマー塩を得るた
めには、一旦溶解させた方がよい。そのためには、希薄
な濃度で混合溶解させたものを濃縮して晶析させる方
法、一旦加熱溶解させた後に冷却晶析させる方法、また
はより溶解度を下げる溶媒を添加し結晶を析出させる方
法が採用される。
【0023】晶析により得られたジアステレオマー塩は
濾過、遠心分離などの通常の固液分離操作により、もう
一方の溶解度の高いジアステレオマー塩と容易に分離す
ることができる。
【0024】得られたジアステレオマー塩の分解方法は
任意であり、通常行われているように、酸またはアルカ
リを添加することで容易に分解し、所望とする光学活性
Z−tert−Leuと原料光学活性アミンとに分離す
ることができる。
【0025】具体的には、固液分離により得られたジア
ステレオマー塩に水酸化ナトリウム水溶液などのアルカ
リ水溶液を加え複分解した後、水と分層する有機溶媒で
光学活性アミンを抽出除去した後、Z−tert−Le
uナトリウム塩を含む水層を塩酸などの鉱酸を加えて酸
性にすることで、Z−tert−Leuを得ることが出
来る。この場合酸性にすることで、Z−tert−Le
uが結晶として析出した場合にはそのまま晶析分離操作
を行うことで、共存する塩化ナトリウムなどの無機塩と
分離することができる。また、酸性にした後、水と分層
する有機溶媒で抽出することで、有機層にZ−tert
−Leuを抽出することもできる。抽出したZ−ter
t−Leuを含む有機層は、ペプチド合成に供する場合
はそのまま用いることも出来るし、溶媒を留去すること
で容易にZ−tert−Leuを単離することもでき
る。
【0026】また上記操作で有機溶媒に抽出した光学活
性アミンは再度、光学分割に用いることができる。
【0027】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。
【0028】[実施例1] 〈光学純度検定法〉光学純度は光学分割晶析により得ら
れた Z−tert−Leu と光学活性アミンとのジア
ステレオマー塩を以下の方法で複分解後、得られたZ−
tert−Leuをメチルエステル体に誘導し、光学活
性HPLCカラムにより、その面積比から算出した。
【0029】具体的には、光学分割晶析により得られた
塩に蒸留水と1M水酸化ナトリウム水溶液を加えアルカ
リ性にすることで複分解した後、エーテルで光学活性ア
ミンを抽出した。残った水層に1M塩酸を加えてコンゴ
ーレッド酸性にした後、酢酸エチルでZ−tert−L
euを抽出した。抽出した酢酸エチル層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、減圧下に濃縮乾固し、光学活性Z
−tert−Leuを得た。
【0030】得られたZ−tert−Leu100mg
当たり、乾燥塩化メチレン2mlを加えた後、乾燥メタ
ノール18mg、4−ジメチルアミノピリジン46mg
をそれぞれ少量の乾燥塩化メチレンとともに加えた。約
30分間撹拌して均一にした後、N,N'−ジシクロヘキ
シルカルボジイミド78mgを加え、室温で24時間撹
拌した。反応液にジエチルエーテル8mlを加え、析出
したN,N'−ジシクロヘキシルウレアを濾別した後、濾
液を飽和食塩水8mlで洗浄した。得られた有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下に留去し
てZ−tert−Leuメチルエステルを得た。これを
光学活性HPLCカラムで測定することにより光学純度
の検定を行った。
【0031】〈HPLC条件〉 カ ラ ム:DAICEL CHIRALCEL OD 移 動 相:10% 2−プロパノール/ヘキサン 流 速:0.5ml/min 検出波長:254nm
【0032】〈計算式〉 ・塩収率=(得られた塩のモル単位の物質量)/(用いた
Z−tert−Leuのモル単位の物質量)×2×10
0(%) 得られた塩はZ−tert−Leuとアミンとの等モル
の塩とみなし、原料Z−tert−Leu中の一方の活
性体に対する収率として算出した。 ・分割効率=光学純度×塩収率/100(%)
【0033】[実施例2]Z−(RS)−tert−L
eu 1mmolと表1に示す光学活性アミン10mm
olと、これら2成分の合計1グラム当たり酢酸エチル
3〜50mlを加え、加熱溶解した後、室温下で1日放
置した。析出した結晶を吸引濾過分離した。得られた塩
を実施例1の方法に従い、メチルエステルに誘導後、H
PLCで光学純度を検定した。結果は表1に示したとお
りであった。
【0034】
【表1】 *) 表中の略号 ADPE:erythro−2−アミノ−1,2−ジフ
ェニルエタノール cis−Am:cis−2−ベンジルアミノシクロヘキ
サンメタノール MBA:α−メチルベンジルアミン TEA:1−(4−トリル)エチルアミン PBA:4−フェニル−2−ブチルアミン NEA:1−(1−ナフチル)エチルアミン BMBA:N−ベンジル−α−メチルベンジルアミン MPB:3−メチル−2−フェニルブチルアミン ANP:threo−2−アミノ−1−(4−ニトロフ
ェニル)−1,3−プロパンジオール 2AB:2−アミノ−1−ブタノール
【0035】[実施例3](−)−cis−2−ベンジ
ルアミノシクロヘキサンメタノール1mmol及びZ−
tert−Leuを1mmol、分割晶析溶媒として表
2に示すものを用いた以外は実施例2と同様に行った。
結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】[実施例4](−)−erythro−2
−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール1mmol及
びZ−tert−Leuを1mmol、分割溶媒として
表3に示すものを用いる以外は実施例2と同様に行っ
た。結果を表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】[実施例5]Z−(RS)−tert−L
eu1.327g(5.0mmol)に(−)−ery
thro−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール
1.066g(5.0mmol)を入れ、ジアステレオマ
ー塩を形成させ、2−プロパノール19mlを加え、撹
拌しながら83℃に加熱溶解させた後、室温で1晩かけ
てゆっくりと放冷し結晶化させた。析出した結晶を吸引
濾過し、少量の2−プロパノールで洗浄した後、デシケ
ーター内で乾燥した。結晶得量1.727g。本結晶の
少量を実施例1の方法に従い複分解したところ、光学純
度55.5%eeのZ−(S)−tert−Leuであっ
た。一方、本結晶1.427gを1グラム当たり9ml
の2−プロパノールを用いて同様の再結晶を2回行い、
0.661gのZ−(S)−tert−Leuと(−)−e
rythro−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノ
ールとの塩を得た。収率66.8%(対原料Z−(RS)−
tert−Leu中のS体)、mp160.0〜16
1.0℃、比施光度[α]D 29−66.80°(c=1.
04,MeOH)。
【0040】この塩0.446gに水5mlと1M水酸
化ナトリウム水溶液3mlを加え複分解した後、(−)
−erythro−2−アミノ−1、2−ジフェニルエ
タノールをエーテル10mlで3回抽出した。水層に1
M塩酸6mlを加えてコンゴーレッド酸性にした後、Z
−(S)−tert−Leuを酢酸エチル10mlで3
回抽出した。得られた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した後、減圧濃縮して0.197gのZ−
(S)−tert−Leuを得た。収率53.2%(対
原料Z−(RS)−tert−Leu中のS体)。光学純
度98.6%ee。
【0041】一方、上記エーテル層を減圧濃縮して0.
185gの(−)−erythro−2−アミノ−1、
2−ジフェニルエタノールを得た。回収率93.5%。
【0042】[実施例6]Z−(RS)−tert−L
eu0.265g(1.00mmol)に(−)−ci
s−2−ベンジルアミノシクロヘキサンメタノール0.
219g(1.0mmol)を入れ、ジアステレオマー
塩を形成させ、95%エタノール5mlを加え、攪拌し
ながら80℃に加熱溶解させた後、室温で一晩かけてゆ
っくりと放冷し結晶化させた。析出した結晶を吸引濾過
し、少量の95%エタノールで洗浄した後、デシケータ
内で一晩乾燥した。結晶得量0.212g。本結晶を9
5%エタノール4mlで再結晶して、0.134gのZ
−(S)−tert−Leuと(−)−cis)−2−
ベンジルアミノシクロヘキサンメタノールとの塩を得
た。収率55.3%(対原料Z−(RS)−tert−
Leu中のS体)、mp171.5〜172.5℃。
【0043】この塩0.134gに水2mlと1M水酸
化ナトリウム水溶液2mlを加え複分解した後、(−)−
cis−2−ベンジルアミノシクロヘキサンメタノール
をエーテル10mlで3回抽出した。水層に1M塩酸4
mlを加えてコンゴーレッド酸性にした後、Z−(S)−
tert−Leuを酢酸エチル10mlで3回抽出し
た。得られた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
した後、減圧下濃縮して0.089gのZ−(S)−te
rt−Leuを得た。光学純度97.6%ee。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、リ
サイクル使用が可能で且つどちらの対掌体も入手可能な
光学活性アミンをZ−(RS)−tert−Leuの分割
剤として使用するもので、光学活性Z−tert−Le
uの製造中間体として有用な新規物質光学活性Z−te
rt−Leu・アミン塩が得られ、当該塩を分解して効
率よく目的とする光学活性Z−tert−Leuを製造
取得することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N−カルボベンゾキシ−(RS)−te
    rt−ロイシンを、光学活性erythro−2−アミ
    ノ−1,2−ジフェニルエタノールまたは光学活性ci
    s−2−ベンジルアミノシクロヘキサンメタノールを用
    いて光学分割することを特徴とする光学活性N−カルボ
    ベンゾキシ−tert−ロイシンの製造法
  2. 【請求項2】 光学活性N−カルボベンゾキシ−ter
    t−ロイシン・erythro−2−アミノ−1,2−
    ジフェニルエタノール塩
  3. 【請求項3】 光学活性N−カルボベンゾキシ−ter
    t−ロイシン・cis−2−ベンジルアミノシクロヘキ
    サンメタノール塩
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