JPH1143549A - 水溶性ポリマーの塗布方法及びパターン形成方法 - Google Patents

水溶性ポリマーの塗布方法及びパターン形成方法

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JPH1143549A
JPH1143549A JP9203548A JP20354897A JPH1143549A JP H1143549 A JPH1143549 A JP H1143549A JP 9203548 A JP9203548 A JP 9203548A JP 20354897 A JP20354897 A JP 20354897A JP H1143549 A JPH1143549 A JP H1143549A
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Keiji Watabe
慶二 渡部
Hideaki Hasegawa
秀明 長谷川
Ei Yano
映 矢野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子線描画を使用してレジストパターンを形
成する際にレジストのチャージアップに原因したパター
ンの位置ずれや寸法異常などを防止することができる水
溶性ポリマーの塗布方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 感光性ポリマー層の表面に紫外線を照射
してその表面を改質し、表面改質工程の結果として付与
された親水性を有している感光性ポリマー層の上に水溶
性ポリマーを塗布するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水溶性ポリマーの塗
布方法及びそれを利用したパターン形成方法に関し、さ
らに詳しく述べると、特に電子線描画によりレジストパ
ターンを形成する際に、レジストにおけるチャージアッ
プに起因して発生するパターンの位置ずれの問題や帯電
防止剤の塗布むらからくる寸法異常の問題などを効果的
に防止することのできる、感光性ポリマー層の上に水溶
性ポリマーを少量で塗布する方法及びかかる方法を使用
して、感光性ポリマーからなるレジスト材料のパターン
を高精度に形成する方法に関する。さらには、本発明方
法は、ステッパ、フォトリピータ等の露光・描画装置に
おいてフォトマスクとして用いられるレチクルの製造
や、そのようなレチクルの製造に有利に使用することの
できるフォトプレート(この技術分野では、レチクルブ
ランクスあるいはフォトマスクブランクスとも呼ばれて
いる)の製造に有利に利用することができる。本発明方
法は、また、上記したようにレジストのチャージアップ
に原因するパターンの位置ずれを抑えることができ、ま
た、帯電防止剤の塗布むらからくる寸法異常などを防止
することができるので、半導体装置の製造に有利に利用
することができる。本発明方法を使用すると、さらに、
半導体装置製造用ウェーハも有利に製造することができ
る。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、レチクルは、通常、透明な
ガラス基板と、その上に形成された、ICパターン等の
回路パターンの原寸法の約1〜5倍の大きさのクロム等
の金属からなるレチクルパターンとから構成されてい
る。露光時、このレチクルをステッパに載置してそのパ
ターンをウェーハ上に、あるいはフォトリピータによっ
てフォトプレート上に、それぞれ縮小投影することがで
きる。場合によっては、等倍体レチクルを使用してもよ
い。
【0003】このようなレチクルを製造する場合、電子
線描画ワークとしてのフォトプレートが用いられてい
る。フォトプレートは、通常、透明なガラス基板と、レ
ジストパターンをマスクとした選択的除去によりレチク
ルパターンを形成可能な金属層と、電子線に対して感度
を有する感光性ポリマーからなる感光性レジスト層とか
ら構成されている。フォトプレートに電子線描画を行っ
て現像を行うと、下地の金属層の一部を露出させること
ができ、さらに、パターン状に残留したレジスト層をマ
スクとしてエッチングを行うと、露出した金属層のみを
選択的に除去して、所望とする回路パターンに相当する
レチクルパターンをガラス基板上に具えたレチクルを得
ることができる。
【0004】ところで、上記のようにして電子線描画ワ
ークを使用してレチクルを製造する場合に、高加速電圧
による電子線描画を行う際や、位相シフトマスク作製の
ために完成したレクチルに対し、もう一度レジストを塗
布して再描画を行う際には、電子線がワーク上に経時的
に堆積してしまい、自体導電性を有しないレジストにお
いてチャージアップがおこるという問題が発生する。レ
ジストにおいてチャージアップが発生し、しかもそのレ
ベルがある許容値を上回ると、目標とした座標上に正確
にパターンを描画することが不可能となり、したがって
パターンの位置ずれが発生する。
【0005】チャージアップの問題を解決するため、レ
ジスト層の上にさらに帯電防止剤、特に帯電防止性を有
する水溶性ポリマーを塗布することが行われている。こ
の方法によると、レジスト層の上の帯電防止剤の働きに
より、チャージアップの発生を抑止することが期待され
る。しかし、このように水溶性ポリマーをレジスト層の
上で使用する方法では、レジストが親油性を呈するた
め、その上に水溶性ポリマーを均一に塗布することが難
しいという新たな問題が発生する。実際、5インチ角の
基板を例にとると、レジストの場合には通常約3mlの少
量でも均一に塗布可能であるのに反して、水溶性ポリマ
ーを帯電防止剤として塗布する場合には、最低でも、約
10〜30mlの多量の塗布が必要であり、コスト的に好
ましくない。さらに加えて、水溶性ポリマーを均一に塗
布できなくて塗布むらが発生すると、むらの部分の膜厚
変動によりパターン寸法の異常が発生するという問題も
発生する。
【0006】このような帯電防止剤の好ましくない作用
に鑑みて、基礎評価として極小パターンの形成を行い、
それに及ぼす帯電防止剤の影響を確認することは可能で
あるけれども、実製品で運用可能な塗布品質を得ること
は難しく、したがって、帯電防止剤、特に水溶性ポリマ
ーをレジスト上に均一に、かつ少量で塗布可能な方法を
提供することが求められている。
【0007】ところで、水溶性ポリマーの均一な塗布を
妨げているものにレジストの親油性があるということを
認識したうえで、レジストの表面を改質することによっ
てレジストに親水性を付与することも行われている。具
体的には、酸素プラズマ処理や長い波長を含んだ紫外線
ランプなどが表面処理法として用いられているが、プラ
ズマや加熱の悪影響がレジストそのものに対しても与え
られ、レジストが損傷せしめられるといった不都合が発
生する。より具体的に説明すると、例えばレジスト表面
を親水化させるために光照射を行うと、その光がレジス
トの中央部にまで透過してしまい、レジストの有する感
光機能を破壊してしまう問題が発生する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
したような従来の技術の問題を解決して、レジストのチ
ャージアップに原因するパターンの位置ずれを抑えるこ
とができ、また、レジスト表面の親水化のために行う光
照射による表面改質をレジストの感光機能に対する影響
の抑制もしくは排除下に行うことができ、そして帯電防
止剤としての水溶性ポリマーをレジスト上に少量で均一
に塗布することができるような、水溶性ポリマーの改良
された塗布方法を提供することにある。
【0009】本発明のもう1つの目的は、このような水
溶性ポリマーの改良された塗布方法を応用して、感光性
ポリマーからなるレジスト材料のパターンを形成するた
めの改良された方法を提供することにある。本発明の上
記した目的及びその他の目的は、以下の詳細な説明から
より容易に理解することができるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、その1つの面
において、感光性ポリマー層の上に水溶性ポリマーを塗
布する方法であって、下記の工程:前記感光性ポリマー
層の表面に紫外線を照射してその表面を改質し、前記表
面改質工程の結果として付与された親水性を有している
感光性ポリマー層の上に前記水溶性ポリマーを塗布する
ことを特徴とする水溶性ポリマーの塗布方法にある。
【0011】この本発明方法において、前記水溶性ポリ
マーは、好ましくは、前記感光性ポリマー層に対して電
子線露光を行った時に、形成された水溶性ポリマー層の
存在により下地の感光性ポリマー層におけるチャージア
ップが防止されるのに必要な量である。本発明による水
溶性ポリマーの塗布方法において、水溶性ポリマーが塗
布されるべき感光性ポリマー層は、好ましくは、電子線
に対して感度を有する感光性ポリマー、いわゆる電子線
レジスト材料(以下、「電子線レジスト」ともいう)の
層であり、また、この感光性ポリマー層と組み合わせて
用いられるべき水溶性ポリマーは、それを帯電防止剤と
して機能させるために十分なレベルの帯電防止性を有し
ていることが好ましい。
【0012】また、本発明方法において、紫外線照射に
より感光性ポリマー層の表面を改質する工程は、その波
長が200nm以下である紫外線を用いて行うことが好ま
しい。200nm以下の波長を有する紫外線を照射すると
いうことは、換言すると、そのうような紫外線を感光性
ポリマー層の表面に照射した時に、その感光性ポリマー
層の表面を通過してポリマー内部に侵入することのでき
る紫外線の強さが、感光性ポリマー層の表面からの侵入
深さで表して、感光性ポリマー層の膜厚が1800Å以
下であるような紫外線を照射することを意味している。
【0013】さらに、本発明方法においては、感光性ポ
リマー層の表面改質後に実施する水溶性ポリマーの塗布
を、感光性ポリマー層に対して電子線露光を行った時
に、形成された水溶性ポリマー層の存在により下地の感
光性ポリマー層におけるチャージアップが防止されるの
に必要な量であることが必要である。このような水溶性
ポリマーの量と言うのは、換言すると、感光性ポリマー
層におけるチャージアップを防止するのに必要な最小量
であればよいということを意味し、また、この量は、使
用する感光性ポリマー及び水溶性ポリマーの種類、特性
などやその他のファクタによって変動可能であるという
ものの、通常、ウェーハ1枚当たり約5ml以下、好まし
くは約2〜4mlである。このような量を滴下すれば、所
望の膜厚に、スピンナ等の回転塗布装置によってコーテ
ィングすることができる。
【0014】また、本発明は、そのもう1つの面におい
て、感光性ポリマーからなるレジスト材料のパターンを
形成する方法であって、下記の工程:被処理基板上に前
記感光性ポリマーを塗布してレジスト材料層を形成し、
形成されたレジスト材料層の表面に紫外線を照射してそ
の表面を改質し、前記表面改質工程の結果として付与さ
れた親水性を有しているレジスト材料層の上に水溶性ポ
リマーを塗布し、前記レジスト材料層に対して、前記水
溶性ポリマー層を介して、所望とするパターンの形状に
応じて電子線描画を行い、前記水溶性ポリマー層を除去
し、そして前記レジスト材料層を現像すること、を含ん
でなることを特徴とするパターン形成方法にある。
【0015】さらに、これらの発明に関連して、本発明
によると、レチクル乾板、フォトマスク等の製造に用い
られるフォトプレートであって、透明基板と、その上に
順次形成された、レジストパターンをマスクとした選択
的除去によりレチクルパターン、フォトマスクパターン
等(以下、「マスクパターン」ともいう)を形成可能な
パターン形成性金属材料層と、表面改質により付与され
た親水性を有していて、露光及び現像の結果としてパタ
ーニングが可能でありかつ形成されたパターンが、下地
の金属材料層の選択的除去に対して耐性を有している感
光性レジスト材料層と、帯電防止性水溶性ポリマー層と
を含んでなることを特徴とするフォトプレートが提供さ
れる。
【0016】また、本発明によると、フォトプレートを
製造する方法であって、下記の工程:透明基板上に、レ
ジストパターンをマスクとした選択的除去によりマスク
パターンを形成可能なパターン形成性金属材料を施し、
形成された金属材料層の上に、露光及び現像の結果とし
てパターニングが可能でありかつ形成されたパターン
が、下地の金属材料層の選択的除去に対して耐性を有し
ている感光性レジスト材料を施し、形成されたレジスト
材料層の表面に親水性を付与するため、前記レジスト材
料の感光性を損なうことのない程度に前記レジスト材料
層を表面改質し、そして親水性を付与されたレジスト材
料層を帯電防止性水溶性ポリマー層で被覆すること、を
含んでなることを特徴とするフォトプレートを製造する
方法も提供される。
【0017】さらに、本発明によると、レチクルを製造
する方法であって、下記の工程:透明基板と、その上に
順次形成された、レジストパターンをマスクとした選択
的除去によりレチクルパターンを形成可能なレチクルパ
ターン形成性金属材料層と、表面改質により付与された
親水性を有していて、露光及び現像の結果としてパター
ニングが可能でありかつ形成されたパターンが、下地の
金属材料層の選択的除去に対して耐性を有している感光
性レジスト材料層と、帯電防止性水溶性ポリマー層とを
含むフォトプレートを先のフォトプレートの製造方法に
従って製造し、得られたフォトプレートに所望とするパ
ターンで電子線描画を行い、前記フォトプレートから前
記水溶性ポリマー層を除去し、前記レジスト材料層を先
の電子線描画パターンに合わせて現像し、そして残留せ
しめられた前記レジスト材料層のパターンをマスクとし
て下地の金属材料層を選択的に除去すること、を含んで
なることを特徴とするレチクルを製造する方法も提供さ
れる。
【0018】さらに加えて、本発明によると、半導体装
置製造用ウェーハであって、基板と、その上に順次形成
された、レジストパターンをマスクとした選択的除去に
より所望とするパターンを形成可能な被加工層と、表面
改質により付与された親水性を有していて、露光及び現
像の結果としてパターニングが可能でありかつ形成され
たパターンが、下地の被加工層の選択的除去に対して耐
性を有している感光性レジスト材料層と、帯電防止性水
溶性ポリマー層とを含んでなることを特徴とする半導体
装置製造用ウェーハも提供される。
【0019】
【発明の実施の形態】次いで、本発明による水溶性ポリ
マーの塗布方法を、特に、フォトプレートの典型例であ
るフォトマスクブランクスの製造を参照して説明する。
なお、本発明は、かかるフォトプレートの製造にのみ適
用可能であるのではなくて、特に半導体装置の製造分野
において広く有利に応用可能であることを理解された
い。
【0020】本発明の適用によって具現されるフォトプ
レートは、典型的には、図1に断面で示すような構成を
有することができる。フォトプレート10は、図示され
るように、透明基板1と、その上に順次形成された、レ
ジストパターンをマスクとした選択的除去によりレチク
ルパターンを形成可能なレチクルパターン形成性金属材
料層2と、表面改質により付与された親水性を有してい
て、露光及び現像の結果としてパターニングが可能であ
りかつ形成されたパターンが、下地の金属材料層の選択
的除去に対して耐性を有している感光性レジスト材料層
(本発明でいう「感光性ポリマー層」)3と、帯電防止
性水溶性ポリマー層4とを含んで構成される。
【0021】フォトプレートの基体をなす透明基板は、
レチクルに一般的に用いられている透明基板と同様な材
料から、同様な大きさ及び厚さで形成することができ
る。適当な基板材料として、例えば、石英ガラス、ソー
ダ・ライムガラス、アルミナ・ボロシリケートガラスな
どを挙げることができる。透明基板の厚さは、一般的
に、約2.3mm〜10.0mmである。
【0022】透明基板上のレチクルパターン形成性金属
材料層は、レジストパターンをマスクとした選択的除去
によりレチクルパターンを形成可能な金属材料から形成
することができ、適当な金属材料として、以下に列挙す
るものに限定されるわけではないけれども、例えば、ク
ロム、クロム酸化物、モリブデンシリサイド、モリブデ
ン酸化物、弗化クロム、酸化ジルコニウム及びそれを含
む多層膜などを挙げることができる。このような金属材
料層の基板上への被着は、スパッタリング、CVD、蒸
着などの技法を使用して有利に行うことができる。金属
材料層の膜厚は、特に限定されるわけではないけれど
も、通常、約0.06〜0.15μmである。また、こ
の透明基板とレチクルパターン形成性金属材料層の組み
合わせは、上記のように所望とするフォトプレートに応
じて調製してもよく、さもなければ、商業的に入手可能
なマスクブランクスを使用してもよい。本発明の実施に
おいて有利に使用することのできるマスクブランクスの
一例を示すと、例えば、日本石英社製の#5009クロ
ムマスクブランクスを挙げることができる。
【0023】レチクルパターン形成性金属材料層上に形
成されるべき感光性レジスト材料層は、その表面に対し
て表面改質処理が施されていて、その表面改質の結果と
して親水性を有しているものである。また、このレジス
ト材料層は、そのレジスト材料が感度を有する光パター
ンを用いた露光及び現像の結果としてパターニングが可
能でありかつ形成されたパターンが、下地の金属材料層
の選択的除去に対して耐性を有しているようなものであ
る。本発明の実施において使用することのできる感光性
レジスト材料は、上記したような条件を満たしかつ20
0nm以下の波長において強い吸収を示す限りにおいて特
に限定されないというものの、電子線描画時のチャージ
アップの防止が1つの大きな特徴であるので、好ましく
は、電子線に対して感度を有する感光性ポリマーであ
る。また、このような電子線感光性ポリマーは、好まし
くは、その分子中に例えばベンゼン環などの芳香族環を
含有するポリマーである。例えば、ポリマー分子中にベ
ンゼン環が存在していると、波長172nmのところでベ
ンゼン環に由来する吸収が現れるので、引き続くところ
の、好ましくは紫外線照射で行われる表面処理工程に有
利に作用することができる。
【0024】本発明の実施において有利に使用すること
のできる電子線感光性レジストの一例を示すと、以下に
列挙するものに限定されるわけではないけれども、電子
線分解型ポジレジスト、例えばアクリル系樹脂をベース
としたレジスト、ZEP520(商品名、日本ゼオン社
製)、電子線架橋型ネガレジスト、例えばクロロメチル
化ポリスチレンをベースとしたレジスト、CMS−EX
(商品名、東ソー社製)、電子線描画用化学増幅型ネガ
レジスト、例えばクレゾール−ノボラック樹脂をベース
としたレジスト、SAL−601(商品名、シップレー
社製)などを挙げることができる。
【0025】これらのレジスト材料は、スピンコートな
どの常用の技法を使用して金属材料層上に塗被し、目的
とする感光性レジスト材料層とすることができる。レジ
スト材料層の膜厚は、特に限定されないというものの、
一般に約200〜1500nmである。感光性レジスト材
料層の形成後、その表面を改質処理して親水性を付与す
る。表面改質処理にはいろいろな処理が含まれるけれど
も、本発明の実施に当たっては、特に紫外線照射を用い
て表面改質することが好ましく、また、照射紫外線とし
て、200nm以下の波長を有する紫外線を使用すること
が特に好ましい。例えば、キセノン光源からの波長17
2nmの紫外線を電子線感光性レジスト材料層に照射した
場合、その紫外線にレジスト材料が僅かしか感光するこ
とがないのはもちろんのこと、高濃度の励起とそれによ
る酸素の発生に由来して、従来の酸素プラズマの使用な
どに比較して、より良好な形で表面改質を行うことがで
きる。かかる表面改質の結果として、レジスト材料層の
表面に良好な親水性が付与されるので、引き続く帯電防
止処理工程で、約3〜4mlの少量の帯電防止性水溶性ポ
リマーを均一に塗布することが可能になる。なお、この
紫外線照射に当たって、表面改質に通常使用されている
254nm近傍の波長を有する紫外線を使用したのでは、
電子線感光性レジスト材料が感光してしまうため、その
上に水溶性ポリマーを均一に塗布することは可能であっ
ても、レジストとしての性能が損なわれるという問題が
ある。
【0026】レジスト材料が照射紫外線に対して感度を
有しないということは、換言すると、レジスト材料に親
水性を付与するために紫外線照射を行う場合、その照射
紫外線が、レジスト材料に対してその表面から、レジス
ト材料の膜厚1800Å以内の深さまでしか、侵入する
ことができないことを意味する。すなわち、従来の場合
には前記したように照射紫外線がレジスト材料の中央部
にまで透過してしまい、レジストの有する感光機能を破
壊してしまう問題が発生したけれども、本発明の実施に
当たっては、この問題を完全に解消することができる。
本発明者らの知見によると、レジスト材料の初期膜厚が
約500Åである時、照射紫外線の侵入が表面から30
0Å以下であるならば、満足し得る結果を得ることがで
きる。また、膜厚がより大である場合には、現像条件の
コントロールを通じて、好適に対応することができるで
あろう。
【0027】表面改質後の感光性レジスト材料層上に形
成されるべき帯電防止性水溶性ポリマー層は、それが帯
電防止性、換言すると、導電性を有しておりかつ水溶性
である限りにおいて特に限定されるものではない。かか
る層の形成に適当な水溶性ポリマーは、したがって、こ
の技術分野において同様な目的で使用されているものを
包含し、また、特に有利に使用することのできる水溶性
ポリマーの典型例を示すと、その分子中にスルホン酸を
含有するポリマー、例えばスルホン化ポリアニリン及び
その誘導体又はスルホン化ポリチオフェン及びその誘導
体である。このようなスルホン酸含有ポリマーは、例え
ば、日東化学社からSAVE(商品名)として入手可能
である。
【0028】これらの水溶性ポリマーは、スピンコート
などの常用の技法を使用してレジスト材料層上に塗被
し、目的とする帯電防止性水溶性ポリマー層とすること
ができる。本発明では、水溶性ポリマー層を風紋なく均
一に塗被することができる。また、このポリマー層の形
成に際して、界面活性剤、例えばイソプロピルアルコー
ル(IPA)などの添加剤の使用を必要としないので、
蒸発速度の変化とそれによるポリマーの特性の変化を回
避することができる。形成される水溶性ポリマー層の膜
厚は、特に限定されないというものの、一般に約100
〜1500nmである。
【0029】引き続いて、本発明による水溶性ポリマー
の塗布方法を使用して上記のようなフォトプレートを製
造する方法について説明する。ここで、フォトプレート
は、好ましくは、レジストパターンをマスクとした選択
的除去によりレチクルパターンを形成可能なレチクルパ
ターン形成性金属材料を透明基板上に施すことによって
製造することができる。具体的には、先にも説明したよ
うに、石英ガラスなどの基板の上にクロムなどの金属を
真空蒸着などで被着してもよく、あるいは市販のマスク
ブランクスを使用してもよい。
【0030】次いで、形成された金属材料層の上に、露
光及び現像の結果としてパターニングが可能でありかつ
形成されたパターンが、下地の金属材料層の選択的除去
に対して耐性を有している感光性レジスト材料を施し、
そして、そのレジスト材料層の表面に親水性を付与する
ため、レジスト材料の感光性を損なうことのない程度に
表面改質を行う。そして、最後に、親水性を付与された
レジスト材料層を帯電防止性水溶性ポリマー層で被覆す
る。これらの工程も、先にフォトプレートのところで説
明したようにして実施することができる。
【0031】上記のようにして製造したフォトプレート
は、本発明に従いレジストパターンの形成を実施するた
めに、特にレチクルの製造のために有利に使用すること
ができる。本発明によるレチクルの製造は、下記の工
程:本発明方法に従ってフォトプレートを製造し、得ら
れたフォトプレートに所望とするパターンで電子線描画
を行い、前記フォトプレートから前記水溶性ポリマー層
を除去し、前記レジスト材料層を先の電子線描画パター
ンに合わせて現像し、そして残留せしめられた前記レジ
スト材料層のパターンをマスクとして下地の金属材料層
を選択的に除去すること、を経て行うことができる。例
えば、図1に示したフォトプレートを使用して、上記の
ような手法でレチクルを製造すると、図2に参照番号2
0で示すようなレチクルを得ることができる。図から、
透明基板1の上にレチクルパターン12が被着せしめら
れていることが理解できるであろう。
【0032】本発明方法によるレチクルの製造におい
て、電子線描画工程は、半導体装置の製造で一般的に使
用されているいろいろなタイプの電子線露光描画装置を
用いて実施することができる。例えば、ラスタスキャン
方式あるいはベクタスキャン方式の電子線描画装置を挙
げることができる。この電子線描画工程において、レジ
スト材料層の上に保護のために施した水溶性ポリマー層
が電子線描画に対して悪影響を及ぼすことはない。
【0033】電子線描画に引き続いて、チャージアップ
の防止のために施しておいた水溶性ポリマー層を除去す
る。この工程は、ポリマー層が水溶性であるので、水洗
により容易に行うことができる。引き続いて行う現像工
程は、使用したレジスト材料に合わせて、レジストプロ
セスにおいて常用の技法を使用して、あるいはそれを変
更して、実施することができる。
【0034】最後の金属材料層の選択的除去も、使用し
た金属材料やレジスト材料に合わせて、レジストプロセ
スにおいて常用の技法を使用して、あるいはそれを変更
して、実施することができる。有用な除去方法として、
例えばドライエッチング法を挙げることができる。本発
明は、フォトマスクとして用いられるレチクルの製造の
ためのフォトプレートに加えて、その1変形例として、
基板上に被加工層及びレジスト層がすでに作り込まれて
いる半導体装置製造用ウェーハも提供する。図3に断面
で示すように、本発明による半導体装置製造用ウェーハ
30は、基板31と、その上に順次形成された、レジス
トパターンをマスクとした選択的除去により所望とする
パターンを形成可能な被加工層32と、表面改質により
付与された親水性を有していて、露光及び現像の結果と
してパターニングが可能でありかつ形成されたパターン
が、下地の被加工層の選択的除去に対して耐性を有して
いる感光性レジスト材料層33と、帯電防止性水溶性ポ
リマー層34とを含んで構成される。
【0035】本発明の半導体装置製造用ウェーハにおい
て、基板は、半導体材料あるいはその他の材料からなる
ことができ、例えば、シリコン、シリコン酸化膜、シリ
コン窒化膜、PSG膜、ポリシリコン膜などを挙げるこ
とができる。また、基板上の被加工膜は、半導体装置を
構成する1要素であることができ、例えば、金属配線、
絶縁膜などを挙げることができる。具体的には、かかる
被加工膜の材料は、例えば、ポリシリコン、シリコン酸
化物、アルミニウム、タングステン、チタン、銅などで
ある。感光性レジスト材料層及び帯電防止性水溶性ポリ
マー層は、それぞれ、先に説明したものと同様に構成す
ることができる。この半導体装置製造用ウェーハは、レ
ジストを付けたままウェーハを安定に保存できるという
点で有利であるばかりでなく、すでに途中の段階まで処
理が行われているという点で、半導体装置の製造の簡略
化に大きく寄与することもできる。
【0036】以上の説明から理解されるように、本発明
では特に、半導体装置の製造工程において電子線描画に
よりパターンを形成するために用いられるフォトマスク
ブランクスあるいはウェーハの如きワークの上のレジス
トに親水性を付与するため、200nm以下の波長の紫外
線を照射することで表面改質を行っている。表面改質の
結果として親油性のレジストを親水性にできるので、帯
電防止のための水溶性ポリマーを従来の方法に比較して
非常に少量の使用量でかつ均一に塗布することが可能に
なり、また、その際、紫外線照射がレジストの感光機能
に対して悪影響を及ぼすことも防止することができる。
【0037】図4は、上記の事実を具体的に説明するた
めのものであり、商業的に入手可能ないろいろなレジス
トについての光の波長(nm)と透過率(%)の関係がプ
ロットされている。図中、横軸が照射した光の波長(n
m)であり、縦軸が光の透過率(%)である。すなわ
ち、本発明者らは、異なるレジストに関して、それに紫
外線(UV)を照射した場合にUV透過率がいかに変化
するかを測定した。ここで使用したレジストは、次のよ
うなベース樹脂を含む4種類のレジストである。
【0038】Novolak…ノボラック樹脂(樹脂分
20%) PHST−Acryl…フェニルスチレン/アクリル樹
脂(樹脂分40%) PHST…フェニルスチレン樹脂(樹脂分47%) PHST(H−Add.)…フェニルスチレン樹脂(水
素添加)(樹脂分74%) 図4のグラフから理解されるように、いずれのレジスト
も、200nm以下の波長を有するUV光を照射した場合
には、透過率がほぼ0である。本発明方法では、この性
質を利用していて、レジスト上にその波長が200nm以
下のUV光を照射することにより、レジスト表面を親油
性から親水性に改質するとともに、帯電防止剤である水
溶性ポリマーを波紋もなく、均一に塗布することが可能
になり、また、水溶性ポリマーの使用量を極く少量に抑
えることも可能になり、かつ、200nm以下のUV光で
はベース樹脂の内部に対する侵入が極く僅かであるた
め、レジスト自体がUVにより感光されてその感光機能
が低下することを防止することができる。したがって、
本発明方法によると、水溶性ポリマーの帯電防止剤とし
ての能力の低下も、電子線露光におけるチャージアップ
に由来する問題も、帯電防止剤の塗布むらからくる膜厚
異常によるパターン寸法異常の問題も、回避することが
できる。
【0039】
【実施例】次いで、本発明をその実施例を参照して詳細
に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではないことを理解されたい。例1 本例は、レチクルの製造を参照して、本発明による水溶
性ポリマーの塗布方法及パターン形成方法を同時に説明
するためのものである。
【0040】図5に順を追って示す工程(A)〜(H)
に従ってレチクルを製造した。 工程(A):石英ガラスからなる基板1とクロムからな
るレチクル形成性金属層2からなるクロムマスクブラン
クス(日本石英社製の品番5009)5を用意し、これ
に電子線分解型ポジレジスト(日本ゼオン社製のZEP
520、アクリル系樹脂)をスピンコートし、乾燥し
た。膜厚500nmのレジスト層3が得られた。なお、こ
のままの状態でレジスト層3の上に水溶性ポリマーを塗
布すると、レジストがポリマーをはじいてしまい、均一
なポリマー層を形成することが困難である。 工程(B):レジスト層3の形成後、そのレジスト層の
全面にUV光を照射して表面改質を行った。ここで使用
したUV光は、ウシオ電機社製のキセノン光源からのU
V光(波長172nm)であり、光源−レジスト層の距
離、ギャップ(照射距離)は4.5mm、照射時間は10
秒間であった。表面改質の効果を評価するため、レジス
ト層の表面の濡れ性を接触角に関して測定した。接触角
(度)の測定は、以下に図8を参照して詳述するよう
に、JIS K6800に準じて実施した。図8に示す
ように約62度の接触角が得られ、親水性が付与されて
いることが確認できた。 工程(C):電子線露光時の電気的弊害を防止するた
め、表面処理後のレジスト層3の表面に水溶性ポリマー
である帯電防止剤(日東化学社製のSAVE)をスピン
コートし、乾燥した。膜厚100nmのポリマー層4が得
られた。このポリマー層4は、風紋なしで均一に塗布す
ることができた。また、その膜厚が100nmであること
は、従来の方法で適用されてきたポリマー層の膜厚に比
較して極めて薄膜であることを意味する。このようにし
て、フォトプレート10が得られた。 工程(D):得られたフォトプレート10において、レ
チクルパターンの形成に必要なレジスト層3のパターン
を得るため、レジスト層3に対する電子線描画(図中、
矢印EBを参照されたい)を行った。ここで使用したも
のは可変成形ベクタスキャン方式の電子線描画装置であ
り、加速電圧は20KeVであった。 工程(E):電子線描画の完了後、不要となったポリマ
ー層4を水洗により除去した。下地のレジスト層3の表
面が露出した。 工程(F):電子線描画後のレジスト層3を現像した。
現像液としては、レジストZEP520に専用の、日本
ゼオン社製のZMD−K(商品名)を使用した。現像時
間は900秒間であった。現像の結果、レジスト層3の
電子線照射部分(露光域)が溶解除去せしめられ、図示
のようなレジストパターン13が得られた。 工程(G):得られたレジストパターン13をマスクと
して、下地の金属材料(クロム)層2をドライエッチン
グした。エッチングの条件は、塩素の装入速度が50ml
/分、酸素の装入速度が50ml/分、圧力が0.1ト
ル、そしてRFパワーが300Wであった。エッチング
の結果、レジストパターン13によって覆われていない
クロム層2が剥離除去せしめられた。図示のようなレチ
クルパターン12が得られた。得られたレチクルパター
ン13は、電子線描画パターンに正確に対応するもので
あった。 工程(H):先のエッチング工程でマスクとして使用し
たレジストパターン13を剥離除去した。図示のよう
に、クロムパターンが石英ガラス基板に被着せしめられ
てなる目的とするレチクル20が得られた。
【0041】本例におけるレジストプロセスの結果を考
察するに、レジスト現像工程では、200nm以下のUV
光を照射した場合の残膜量の変化は±5%以下であり、
通常のレジストプロセスにおける残膜量の変化と比較し
た場合、差異を認めることができなかった。また、実露
光量も、通常との変化は±5%以下であり、通常の誤差
と差異はなかった。得られたレジストには位置ずれがな
く、また、パターンの形状も正確で、なんらの欠陥も有
しなかった。例2 前記例1に記載の手法を繰り返した。しかし、本例で
は、レジストとして、電子線分解型ポジレジスト(日本
ゼオン社製のZEP520)に代えて、次のようなレジ
ストを使用した。 (1)電子線架橋型ネガレジスト クロロメチル化ポリスチレンをベースとしたレジスト
(CMS−EX東ソー社製) (2)電子線描画用化学増幅型ネガレジスト クレゾール−ノボラック樹脂をベースとしたレジスト
(SAL−601、シップレー社製) (3)電子線描画用化学増幅型ポジレジスト クレゾール−ノボラック樹脂をベースとした2成分系レ
ジスト(試作品)。
【0042】電子線描画後のレジスト層の現像には、そ
れぞれのレジストに専用の現像液を使用した。いずれの
レジストの場合にも、前記例1の結果に比較して遜色の
ない満足し得る結果が得られた。例3 本例では、UV光照射のレジスト層の濡れ性(接触角)
及び残膜量(減膜量)に及ぼす影響を評価するため、前
記例1に記載の手法を繰り返した。得られた結果を以下
に示す。 図6:UV光照射時間(秒)と接触角(度)の関係 電子線分解型ポジレジスト(日本ゼオン社製のZEP5
20)を初期膜厚5000Åで塗布し、乾燥した。次い
で、得られたレジスト層に対して、UVランプ−レジス
ト層の距離、ギャップ(照射距離)を2.5mm又は4.
5mmとして、異なる照射時間でUV光を照射した。UV
光照射による表面改質の結果、レジスト層の親水性がど
のように変化したかを、接触角(度)により評価した。
接触角の測定は、JIS K6800に準じて実施し
た。得られた結果を、横軸にUV光照射時間(秒)、縦
軸に接触角(度)としてプロットしたものが図6であ
る。図6の結果から理解されるように、レジスト層の接
触角はUV光照射時間によって変動し、具体的には、U
V光を照射しない時には接触角がほぼ75度であり、親
水性に乏しかったものが、UV光照射によって、レジス
ト層の親水性が顕著に改善された。なお、本例の場合、
塗布可能領域として点線で囲って指示する部分が最適領
域である。 図7:UV光照射時間(秒)と減膜量(Å)の関係 電子線分解型ポジレジスト(日本ゼオン社製のZEP5
20)を初期膜厚5000Åで塗布し、乾燥した。次い
で、得られたレジスト層に対して、UVランプ−レジス
ト層の距離、ギャップ(照射距離)を2.5mm又は4.
5mmとして、異なる照射時間でUV光を照射した。UV
光照射による表面改質の結果、レジストパターンの膜厚
にどのような影響が現れるかを、レジスト層の膜厚の減
少、減膜量(Å)により評価した。ここで、「減膜量」
とは、レジストを塗布した直後の初期膜厚から、現像後
においても残留しているレジストの膜厚を差し引いた時
の差分(Å)である。得られた結果を、横軸にUV光照
射時間(秒)、縦軸に減膜量(Å)としてプロットした
ものが図7である。図7の結果から理解されるように、
UV光照射時間の変化とともに減膜量(Å)も変化可能
である。 図8:UV光照射時間(秒)と接触角(度)の関係 電子線分解型ポジレジスト(日本ゼオン社製のZEP5
20)を初期膜厚5000Åで塗布し、乾燥した。次い
で、得られたレジスト層に対して、UVランプ−レジス
ト層の距離、ギャップ(照射距離)を4.5mm(図6に
同じ)、7.0mm、9.5mm又は11.0mmとして、異
なる照射時間でUV光を照射した。UV光照射による表
面改質の結果、レジスト層の親水性がどのように変化し
たかを、接触角(度)により評価した。接触角の測定
は、JIS K6800に準じて実施した。得られた結
果を、横軸にUV光照射時間(秒)、縦軸に接触角
(度)としてプロットしたものが図8である。図8の結
果から理解されるように、UV光を照射しない時には接
触角がほぼ70度であったものが、UV光照射によって
かつそのUV照射時間の増加とともに改善傾向にあっ
た。 図9:UV光照射時間(秒)と減膜量(Å)の関係 電子線分解型ポジレジスト(日本ゼオン社製のZEP5
20)を初期膜厚5000Åで塗布し、乾燥した。次い
で、得られたレジスト層に対して、UVランプ−レジス
ト層の距離、ギャップ(照射距離)を4.5mm(図7に
同じ)、7.0mm、9.5mm又は11.0mmとして、異
なる照射時間でUV光を照射した。UV光照射による表
面改質の結果、レジストパターンの膜厚にどのような影
響が現れるかを、レジスト層の膜厚の減少、すなわち、
先に定義したような減膜量(Å)により評価した。得ら
れた結果を、横軸にUV光照射時間(秒)、縦軸に減膜
量(Å)としてプロットしたものが図9である。図9の
結果から理解されるように、UV光の照射とともに減膜
量(Å)が変化し、しかし、照射時間の増加にもかかわ
らず減膜量(Å)は飽和の状態であった。
【0043】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明による水
溶性ポリマーの塗布方法及びパターン形成方法は、レジ
ストのチャージアップに原因するパターンの位置ずれを
抑えたいような場合に有利に利用することができ、ま
た、帯電防止剤としての水溶性ポリマーの塗布に関して
も、その少量を塗布することだけで所期の効果を得るこ
とができ、膜厚も均一である。例えば、本発明方法を使
用して製造したフォトプレートをステッパ、フォトリピ
ータ等の電子線露光・描画装置においてフォトマスクと
して使用した場合には、レジストのチャージアップに原
因するパターンの位置ずれを効果的に抑えることがで
き、また、レジストのチャージアップを防止することが
できるので、従来のように帯電防止剤を多量(最低約1
0〜30ml)に使用するという不都合も回避することが
でき、したがって、コストを低減するとともに、帯電防
止剤の塗布むらからくる寸法異常なども防止することが
できる。また、本発明方法は、半導体装置製造用ウェー
ハなどの製造にも応用して、同様な効果を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を適用して製造できるフォトプレー
トの好ましい1例を示した断面図である。
【図2】図1のフォトプレートを使用して得ることので
きるレチクルの構成を示した断面図である。
【図3】本発明方法を適用して製造できる半導体装置製
造用ウェーハの好ましい1例を示した断面図である。
【図4】ベース樹脂を異にするいろいろなレジストにつ
いて、UV光の波長(nm)と透過率(%)の関係をプロ
ットしたグラフである。
【図5】本発明方法に基づくレチクルの製造工程を順を
追って示した断面図である。
【図6】UV光照射時間(秒)と接触角(度)の関係を
プロットしたグラフである。
【図7】UV光照射時間(秒)と減膜量(Å)の関係を
プロットしたグラフである。
【図8】UV光照射時間(秒)と接触角(度)の関係を
プロットしたグラフである。
【図9】UV光照射時間(秒)と減膜量(Å)の関係を
プロットしたグラフである。
【符号の説明】
1…透明基板 2…金属材料層 3…レジスト材料層 4…水溶性ポリマー層 5…マスクブランクス 10…フォトプレート 12…レチクルパターン 13…レジストパターン 20…レチクル 30…半導体装置製造用ウェーハ 31…基板 32…被加工層 33…レジスト材料層 34…水溶性ポリマー層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 5/00 C09D 5/00 A (72)発明者 皆川 敏勝 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 鈴木 浩次郎 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 渡部 慶二 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 長谷川 秀明 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 矢野 映 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性ポリマー層の上に水溶性ポリマー
    を塗布する方法であって、下記の工程:前記感光性ポリ
    マー層の表面に紫外線を照射してその表面を改質し、 前記表面改質工程の結果として付与された親水性を有し
    ている感光性ポリマー層の上に前記水溶性ポリマーを塗
    布することを特徴とする水溶性ポリマーの塗布方法。
  2. 【請求項2】 前記感光性ポリマーが電子線に対して感
    度を有する電子線レジスト材料でありかつ前記水溶性ポ
    リマーが帯電防止性を有していることを特徴とする請求
    項1に記載の塗布方法。
  3. 【請求項3】 前記表面改質工程で用いられる紫外線の
    波長が200nm以下であることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の塗布方法。
  4. 【請求項4】 感光性ポリマーからなるレジスト材料の
    パターンを形成する方法であって、下記の工程:被処理
    基板上に前記感光性ポリマーを塗布してレジスト材料層
    を形成し、 形成されたレジスト材料層の表面に紫外線を照射してそ
    の表面を改質し、 前記表面改質工程の結果として付与された親水性を有し
    ているレジスト材料層の上に水溶性ポリマーを塗布し、 前記レジスト材料層に対して、前記水溶性ポリマー層を
    介して、所望とするパターンの形状に応じて電子線描画
    を行い、 前記水溶性ポリマー層を除去し、そして前記レジスト材
    料層を現像すること、を含んでなることを特徴とするパ
    ターン形成方法。
  5. 【請求項5】 前記感光性ポリマーが電子線に対して感
    度を有する電子線レジスト材料でありかつ前記水溶性ポ
    リマーが帯電防止性を有していることを特徴とする請求
    項4に記載のパターン形成方法。
  6. 【請求項6】 前記表面改質工程で用いられる紫外線の
    波長が200nm以下であることを特徴とする請求項4又
    は5に記載のパターン形成方法。
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