JPH1145809A - 積層インダクタンス素子とその製造方法 - Google Patents
積層インダクタンス素子とその製造方法Info
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- JPH1145809A JPH1145809A JP21402897A JP21402897A JPH1145809A JP H1145809 A JPH1145809 A JP H1145809A JP 21402897 A JP21402897 A JP 21402897A JP 21402897 A JP21402897 A JP 21402897A JP H1145809 A JPH1145809 A JP H1145809A
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Landscapes
- Coils Or Transformers For Communication (AREA)
- Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の二重コイル導体を有する積層インダク
タでは、製品中にインダクタンス値の低いものやクラッ
クを生じているものが含まれ、歩留りと信頼性が低い。 【解決手段】 フェライト原料粉末にPVA水溶液を加
えてボールミルで混合撹拌し、ドクターブレード法でフ
ェライトグリーンシートを作製する。作製するシートは
A、Bの2種類であり、シートAには例えば重合度80
0のPVAを、シートBには例えば重合度1700のP
VAを使用する。作製したシートにはスルーホール2を
形成し、コイル用パターン3を内部電極として印刷し、
積層インダクタを作製する。この積層インダクタは二重
のスパイラル構造を有するが、2重の内部電極印刷のう
ち一方(図の緩衝シート1a)にシートBを用いる。残
りの部分は、ダミー層も含めてシートA(図の通常シー
ト1)である。
タでは、製品中にインダクタンス値の低いものやクラッ
クを生じているものが含まれ、歩留りと信頼性が低い。 【解決手段】 フェライト原料粉末にPVA水溶液を加
えてボールミルで混合撹拌し、ドクターブレード法でフ
ェライトグリーンシートを作製する。作製するシートは
A、Bの2種類であり、シートAには例えば重合度80
0のPVAを、シートBには例えば重合度1700のP
VAを使用する。作製したシートにはスルーホール2を
形成し、コイル用パターン3を内部電極として印刷し、
積層インダクタを作製する。この積層インダクタは二重
のスパイラル構造を有するが、2重の内部電極印刷のう
ち一方(図の緩衝シート1a)にシートBを用いる。残
りの部分は、ダミー層も含めてシートA(図の通常シー
ト1)である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層インダクタン
ス素子とその製造方法に関する。
ス素子とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】積層チップインダクタには小形化と高性
能化が要求され、積層チップインダクタを構成するセラ
ミック層の厚さは、セラミック層上に形成する導体層の
厚さとほぼ同程度にまで薄くなってきている。また、コ
イルに流れる電流の許容電流値の向上やQ値の向上が要
望され、その対策として、コイル導体を二重に形成しコ
イル導体の直流抵抗を低下させ、併せてQ値を向上させ
る手段が提案されている。例えば実開平5−57817
号においては、図2に示すように、フェライトシート片
1の必要な箇所にスルーホール2を設けた後、導体ペー
ストでコイル用パターン3を印刷し、同一のコイル用パ
ターンを形成したシートを2枚づつ重ね合わせて積層す
ることによって、コイル導体の一部を2筋に分岐し、い
わゆる二重コイル導体を形成し、スルーホール導体で接
続することを繰り返して一個のコイルを形成している。
この他の例として、同一のコイル用パターンを形成した
シートを2枚づつ重ね合わせて積層しコイル導体端末で
接続する例などが提案され、これによって許容電流値の
向上やQ値の向上が図られるとしている。
能化が要求され、積層チップインダクタを構成するセラ
ミック層の厚さは、セラミック層上に形成する導体層の
厚さとほぼ同程度にまで薄くなってきている。また、コ
イルに流れる電流の許容電流値の向上やQ値の向上が要
望され、その対策として、コイル導体を二重に形成しコ
イル導体の直流抵抗を低下させ、併せてQ値を向上させ
る手段が提案されている。例えば実開平5−57817
号においては、図2に示すように、フェライトシート片
1の必要な箇所にスルーホール2を設けた後、導体ペー
ストでコイル用パターン3を印刷し、同一のコイル用パ
ターンを形成したシートを2枚づつ重ね合わせて積層す
ることによって、コイル導体の一部を2筋に分岐し、い
わゆる二重コイル導体を形成し、スルーホール導体で接
続することを繰り返して一個のコイルを形成している。
この他の例として、同一のコイル用パターンを形成した
シートを2枚づつ重ね合わせて積層しコイル導体端末で
接続する例などが提案され、これによって許容電流値の
向上やQ値の向上が図られるとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
二重コイル導体を有するインダクタを多数製造すると、
その中にインダクタンス値が低くなるものが含まれてい
たり、クラックが生じているものが含まれていたりし
て、歩留りと信頼性が低下すると言う課題があった。発
明者等は、その原因を究明したところ、積層・圧着の際
にスルーホール接続部分がその上下に位置するセラミッ
ク層を押し破り、セラミック層が押し破られると、隣接
するコイル導体が接触して導通し、見掛上コイルの巻数
が減少して、いわゆるターン抜けといわれるように大幅
にインダクタンス値を低下させたり、導通に至るまで破
損しなくても、その近傍にクラックを生じ、耐電圧、耐
湿性の信頼性を低下させていることを見いだした。本発
明の目的は、スルーホール接続部分の上下に緩衝作用を
有するセラミックグリーンシートを介在させて、積層・
圧着の際に生ずる上記課題を解消した積層インダクタン
ス素子とその製造方法を提供することにある。
二重コイル導体を有するインダクタを多数製造すると、
その中にインダクタンス値が低くなるものが含まれてい
たり、クラックが生じているものが含まれていたりし
て、歩留りと信頼性が低下すると言う課題があった。発
明者等は、その原因を究明したところ、積層・圧着の際
にスルーホール接続部分がその上下に位置するセラミッ
ク層を押し破り、セラミック層が押し破られると、隣接
するコイル導体が接触して導通し、見掛上コイルの巻数
が減少して、いわゆるターン抜けといわれるように大幅
にインダクタンス値を低下させたり、導通に至るまで破
損しなくても、その近傍にクラックを生じ、耐電圧、耐
湿性の信頼性を低下させていることを見いだした。本発
明の目的は、スルーホール接続部分の上下に緩衝作用を
有するセラミックグリーンシートを介在させて、積層・
圧着の際に生ずる上記課題を解消した積層インダクタン
ス素子とその製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題を
解決するため試行錯誤の結果、スルーホール導体端末に
接するセラミック層をより多孔質にすることによって高
歩留りで信頼性の高い積層セラミックインダクタを製造
する方法を見いだし、本発明の積層セラミックインダク
タとその製造方法を提供することができた。すなわち、
本発明は第1に、積層体に内設されたコイル導体がスル
ーホール導体で接続して部分的に複数に分岐し、分岐し
たコイル導体端末が再びスルーホール導体で接続して合
流することを繰り返して全体として1つのコイルが構成
されるようにした積層セラミックインダクタにおいて、
少なくともスルーホール導体端末と接するセラミック層
(以下緩衝シートと言う)が他の層を構成するセラミッ
ク層(以下通常シートと言う)より多孔質であることを
特徴とする積層インダクタンス素子であり、第2に、ス
ルーホールを形成したセラミックグリーンシート上に導
電ペーストでコイル導体パターンを形成し、同一コイル
導体パターンを有するグリーンシートが少なくとも2層
重なるように積層・圧着し、焼成することによって、積
層体に内設されたコイル導体がスルーホール導体で接続
して部分的に複数に分岐し、分岐したコイル導体端末が
再びスルーホール導体で接続して合流することを繰り返
して全体として1つのコイルが構成されるようにした積
層インダクタンス素子の製造方法において、前記緩衝シ
ートの形成と前記通常シートの形成に重合度の異なるバ
インダーを用いることを特徴とする積層インダクタンス
素子の製造方法であり、第3に、前記緩衝シートの形成
に用いるバインダーが重合度1300以上3000以下
のポリビニルアルコール(PVA)またはポリビニルブ
チラール(PVB)であることを特徴とする前記積層イ
ンダクタンス素子の製造方法であり、第4に、前記緩衝
シートの形成に用いるバインダーとしてのPVAまたは
PVBの重合度が通常シートの形成に用いるバインダー
としてのPVAまたはPVBの重合度より500以上高
いことを特徴とする前記の積層インダクタンス素子の製
造方法である。
解決するため試行錯誤の結果、スルーホール導体端末に
接するセラミック層をより多孔質にすることによって高
歩留りで信頼性の高い積層セラミックインダクタを製造
する方法を見いだし、本発明の積層セラミックインダク
タとその製造方法を提供することができた。すなわち、
本発明は第1に、積層体に内設されたコイル導体がスル
ーホール導体で接続して部分的に複数に分岐し、分岐し
たコイル導体端末が再びスルーホール導体で接続して合
流することを繰り返して全体として1つのコイルが構成
されるようにした積層セラミックインダクタにおいて、
少なくともスルーホール導体端末と接するセラミック層
(以下緩衝シートと言う)が他の層を構成するセラミッ
ク層(以下通常シートと言う)より多孔質であることを
特徴とする積層インダクタンス素子であり、第2に、ス
ルーホールを形成したセラミックグリーンシート上に導
電ペーストでコイル導体パターンを形成し、同一コイル
導体パターンを有するグリーンシートが少なくとも2層
重なるように積層・圧着し、焼成することによって、積
層体に内設されたコイル導体がスルーホール導体で接続
して部分的に複数に分岐し、分岐したコイル導体端末が
再びスルーホール導体で接続して合流することを繰り返
して全体として1つのコイルが構成されるようにした積
層インダクタンス素子の製造方法において、前記緩衝シ
ートの形成と前記通常シートの形成に重合度の異なるバ
インダーを用いることを特徴とする積層インダクタンス
素子の製造方法であり、第3に、前記緩衝シートの形成
に用いるバインダーが重合度1300以上3000以下
のポリビニルアルコール(PVA)またはポリビニルブ
チラール(PVB)であることを特徴とする前記積層イ
ンダクタンス素子の製造方法であり、第4に、前記緩衝
シートの形成に用いるバインダーとしてのPVAまたは
PVBの重合度が通常シートの形成に用いるバインダー
としてのPVAまたはPVBの重合度より500以上高
いことを特徴とする前記の積層インダクタンス素子の製
造方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に係わるスルーホール接続
導体部分は、同一のコイル用パターンを形成したシート
を例えば二枚ずつ重ね合わせてその端末をスルーホール
導体で接続し、コイル導体の一部を2筋に分岐する、い
わゆる二重コイル導体を形成しているので、スルーホー
ル形成部分は3ホール重なることになり、従来のものよ
りスルーホール接続導体部分が厚い重なりとなる。従っ
てそれらのセラミックグリーンシートを重ね合わせて圧
着する時に圧着による応力がスルーホール導体端部に集
中し、スルーホール接続導体部分の上下でその応力を受
ける。
導体部分は、同一のコイル用パターンを形成したシート
を例えば二枚ずつ重ね合わせてその端末をスルーホール
導体で接続し、コイル導体の一部を2筋に分岐する、い
わゆる二重コイル導体を形成しているので、スルーホー
ル形成部分は3ホール重なることになり、従来のものよ
りスルーホール接続導体部分が厚い重なりとなる。従っ
てそれらのセラミックグリーンシートを重ね合わせて圧
着する時に圧着による応力がスルーホール導体端部に集
中し、スルーホール接続導体部分の上下でその応力を受
ける。
【0006】本発明の方法では、図1に示すように、ス
ルーホール接続導体部分の上下に位置するセラミックグ
リーンシートに、重合度の高いバインダーを用いて形成
したセラミックグリーンシートを緩衝シート1aとして
使用する。重合度の高いバインダーを用いたこの緩衝シ
ート1aは可撓性に富むので、これを前記応力を受ける
セラミック層に配することによって前記応力をこの層で
吸収して当該セラミックグリーンシートの破損を回避す
ることが出来る。また、セラミックグリーンシートを積
層して脱バインダー処理を施す際、重合度の異なるバイ
ンダーを用いたグリーンシートの脱バインダー速度はバ
インダーの重合度によって異なる。すなわち、重合度の
低いバインダーは低温で分解・燃焼し、重合度の高いバ
インダーは高温で分解・燃焼する。従って積層体の脱バ
インダーが低温の段階から徐々に行われ、重合度の高い
バインダーが分解・燃焼するときには、すでにその周囲
に充分な空隙が形成されているので、急激な分解・燃焼
が起こり難くなり、なだらかな脱バインダー処理が成さ
れ、したがってクラック等が発生しない。以下実施例に
ついてさらに本発明を詳細に説明するが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
ルーホール接続導体部分の上下に位置するセラミックグ
リーンシートに、重合度の高いバインダーを用いて形成
したセラミックグリーンシートを緩衝シート1aとして
使用する。重合度の高いバインダーを用いたこの緩衝シ
ート1aは可撓性に富むので、これを前記応力を受ける
セラミック層に配することによって前記応力をこの層で
吸収して当該セラミックグリーンシートの破損を回避す
ることが出来る。また、セラミックグリーンシートを積
層して脱バインダー処理を施す際、重合度の異なるバイ
ンダーを用いたグリーンシートの脱バインダー速度はバ
インダーの重合度によって異なる。すなわち、重合度の
低いバインダーは低温で分解・燃焼し、重合度の高いバ
インダーは高温で分解・燃焼する。従って積層体の脱バ
インダーが低温の段階から徐々に行われ、重合度の高い
バインダーが分解・燃焼するときには、すでにその周囲
に充分な空隙が形成されているので、急激な分解・燃焼
が起こり難くなり、なだらかな脱バインダー処理が成さ
れ、したがってクラック等が発生しない。以下実施例に
ついてさらに本発明を詳細に説明するが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0007】
【実施例1】Ni−Zn系フェライト原料粉末3Kgに
対して、PVA(ポリビニルアルコール)の20%水溶
液1.5Kgを加えてボールミルで20時間混合撹拌
し、ドクターブレード法でフェライトグリーンシートを
作製した。作製したシートはA、Bの2種類であり、シ
ートAは重合度800のPVAを使用したシート厚30
μmのフェライトグリーンシート(図1、2に示す通常
シート1に該当する)であり、シートBは重合度170
0のPVAを使用したシート厚30μmのフェライトグ
リーンシート(図1に示す緩衝シート1aに該当する)
である。作製したシートにはスルーホール形成を行っ
て、内部電極ペーストを印刷し、積層インダクタを作製
した。チップIの作製にはシートAだけを用い、ダブル
スパイラル構造とした。チップIIもダブルスパイラル構
造であるが、2重の内部電極印刷のうち一方(図1の緩
衝シート1a)にシートBを用いた。残りの部分は、ダ
ミー層も含めてシートAである。すなわちチップIは従
来のダブルスパイラル構造のインダクタ(図2)であ
り、チップIIは本発明品(図1)である。
対して、PVA(ポリビニルアルコール)の20%水溶
液1.5Kgを加えてボールミルで20時間混合撹拌
し、ドクターブレード法でフェライトグリーンシートを
作製した。作製したシートはA、Bの2種類であり、シ
ートAは重合度800のPVAを使用したシート厚30
μmのフェライトグリーンシート(図1、2に示す通常
シート1に該当する)であり、シートBは重合度170
0のPVAを使用したシート厚30μmのフェライトグ
リーンシート(図1に示す緩衝シート1aに該当する)
である。作製したシートにはスルーホール形成を行っ
て、内部電極ペーストを印刷し、積層インダクタを作製
した。チップIの作製にはシートAだけを用い、ダブル
スパイラル構造とした。チップIIもダブルスパイラル構
造であるが、2重の内部電極印刷のうち一方(図1の緩
衝シート1a)にシートBを用いた。残りの部分は、ダ
ミー層も含めてシートAである。すなわちチップIは従
来のダブルスパイラル構造のインダクタ(図2)であ
り、チップIIは本発明品(図1)である。
【0008】完成品300個について、L値、Q値、R
DC値、焼成後のクラック個数、及びターン抜け個数を評
価した。その結果を表1に示す。
DC値、焼成後のクラック個数、及びターン抜け個数を評
価した。その結果を表1に示す。
【0009】
【表1】
【0010】チップII(本発明品)ではクラックもター
ン抜けも見られない上、L値の向上が認められる。この
結果をもとに緩衝シート用バインダーの重合度の適正範
囲を見るため次の実験を行った。
ン抜けも見られない上、L値の向上が認められる。この
結果をもとに緩衝シート用バインダーの重合度の適正範
囲を見るため次の実験を行った。
【0011】
【実施例2】重合度が600〜5000と称せられるP
VAを表2に示すように段階的に9種類用意し、それぞ
れのPVAの20wt%水溶液をバインダー溶液として
準備した。NiーZn系フェライト原料粉末3Kgに対
して、前記バインダー溶液を1.5Kg加えてボールミ
ルで20時間混合撹拌して、前記9種類のバインダーを
用いたそれぞれのスラリ一を用意し、ドクターブレード
法によって30μmのフェライトグリーンシートを形成
した。フェライトグリーンシートは、使用したバインダ
ーの重合度をそのまま表記してグリーンシート名とし
た。これらのフェライトグリーンシートにスルーホール
を形成してコイル導体を印刷した。これらの準備ができ
たら、バインダー重合度が800のグリーンシートを基
準として、他のグリーンシートとの組み合わせで積層イ
ンダクタを構成した。即ち、表2の緩衝シートバインダ
ーの重合度800の欄は、従来例に相当し、全てのシー
トに重合度800のバインダーを用いたシートを使用し
て積層インダクタを構成したことを示し、緩衝シート用
バインダー重合度1300の欄は、スルーホール端末に
接触するグリーンシートに重合度1300のバインダー
を用いたシートを使用して図1のようなコイル構成にす
ると、スルーホール導体端末に接するシートに緩衝シー
トを配するように考慮して重合度800のバインダーを
用いたグリーンシートすなわち通常シート1と重合度1
300のバインダーを用いたグリーンシートすなわち緩
衝シート1aとが交互に重なり、積層インダクタを構成
したことを示す。
VAを表2に示すように段階的に9種類用意し、それぞ
れのPVAの20wt%水溶液をバインダー溶液として
準備した。NiーZn系フェライト原料粉末3Kgに対
して、前記バインダー溶液を1.5Kg加えてボールミ
ルで20時間混合撹拌して、前記9種類のバインダーを
用いたそれぞれのスラリ一を用意し、ドクターブレード
法によって30μmのフェライトグリーンシートを形成
した。フェライトグリーンシートは、使用したバインダ
ーの重合度をそのまま表記してグリーンシート名とし
た。これらのフェライトグリーンシートにスルーホール
を形成してコイル導体を印刷した。これらの準備ができ
たら、バインダー重合度が800のグリーンシートを基
準として、他のグリーンシートとの組み合わせで積層イ
ンダクタを構成した。即ち、表2の緩衝シートバインダ
ーの重合度800の欄は、従来例に相当し、全てのシー
トに重合度800のバインダーを用いたシートを使用し
て積層インダクタを構成したことを示し、緩衝シート用
バインダー重合度1300の欄は、スルーホール端末に
接触するグリーンシートに重合度1300のバインダー
を用いたシートを使用して図1のようなコイル構成にす
ると、スルーホール導体端末に接するシートに緩衝シー
トを配するように考慮して重合度800のバインダーを
用いたグリーンシートすなわち通常シート1と重合度1
300のバインダーを用いたグリーンシートすなわち緩
衝シート1aとが交互に重なり、積層インダクタを構成
したことを示す。
【0012】本積層インダクタンス素子について、無作
為に選択した300個を選んで、インダクタンス(L)
値、Q値、コイルの直流抵抗値(RDC)を測定し、その
平均値を表2に示した。前記L値の測定において、コイ
ル巻数の変動と思われる大幅なL値の変動を示したもの
の個数をターン抜けとして表2に示した。
為に選択した300個を選んで、インダクタンス(L)
値、Q値、コイルの直流抵抗値(RDC)を測定し、その
平均値を表2に示した。前記L値の測定において、コイ
ル巻数の変動と思われる大幅なL値の変動を示したもの
の個数をターン抜けとして表2に示した。
【0013】
【表2】
【0014】これとは別に、無作為に300個の積層イ
ンダクタンス素子を選択し、研磨してクラックの有無を
観察し、クラックのある製品の個数をクラックとして表
2の該当欄に示した。
ンダクタンス素子を選択し、研磨してクラックの有無を
観察し、クラックのある製品の個数をクラックとして表
2の該当欄に示した。
【0015】この表から、バインダー重合度600のグ
リーンシートを用いた積層インダクタでは、L値が低下
し、クラックやターン抜けが多く好ましくない。またバ
インダー重合度4000以上のグリーンシートを用いる
と、グリーンシートが固くなり密着性が低下し、一枚一
枚積み重ねて仮圧着しながら積層する際にグリーンシー
トが十分接着せず動いてしまいそのまま本圧着される。
そのような場合にはコイル導体の囲む断面積(コア面
積)が小さくなり、L値が低下するので好ましくない。
従って、緩衝シートのバインダーの重合度は1300〜
3000の範囲内が望ましい。尚、上記の各実施例にお
いてバインダーとしてPVAの代りにPVBを用いて同
じ試験を繰り返したところ、同様の結果が得られた。
リーンシートを用いた積層インダクタでは、L値が低下
し、クラックやターン抜けが多く好ましくない。またバ
インダー重合度4000以上のグリーンシートを用いる
と、グリーンシートが固くなり密着性が低下し、一枚一
枚積み重ねて仮圧着しながら積層する際にグリーンシー
トが十分接着せず動いてしまいそのまま本圧着される。
そのような場合にはコイル導体の囲む断面積(コア面
積)が小さくなり、L値が低下するので好ましくない。
従って、緩衝シートのバインダーの重合度は1300〜
3000の範囲内が望ましい。尚、上記の各実施例にお
いてバインダーとしてPVAの代りにPVBを用いて同
じ試験を繰り返したところ、同様の結果が得られた。
【0016】
【発明の効果】本発明の方法によれば、可撓性に富む緩
衝シートによって積層・圧着の際にセラミックグリーン
シートの破損が避けられ、いわゆるターン抜けを防止で
きる。また通常シート中に用いたバインダーと緩衝シー
ト中に用いたバインダーとの重合度が異なるため、脱バ
インダー処理の際に脱バインダーが徐々に進行し、デラ
ミネーションやクラックの少ないチップが得られる。し
たがって本発明の方法によって信頼性の高い積層セラミ
ックインダクタを高い歩留りで作製することができる。
衝シートによって積層・圧着の際にセラミックグリーン
シートの破損が避けられ、いわゆるターン抜けを防止で
きる。また通常シート中に用いたバインダーと緩衝シー
ト中に用いたバインダーとの重合度が異なるため、脱バ
インダー処理の際に脱バインダーが徐々に進行し、デラ
ミネーションやクラックの少ないチップが得られる。し
たがって本発明の方法によって信頼性の高い積層セラミ
ックインダクタを高い歩留りで作製することができる。
【図1】本発明の実施例におけるグリーンシートの積層
順序を示す分解斜視図である。
順序を示す分解斜視図である。
【図2】従来の方法によるグリーンシートの積層順序を
示す分解斜視図である。
示す分解斜視図である。
1: 通常のフェライトグリーンシート片(通常シー
ト) 1a: 緩衝用フェライトグリーンシート片(緩衝シー
ト) 2: スルーホール 3: コイル用パターン
ト) 1a: 緩衝用フェライトグリーンシート片(緩衝シー
ト) 2: スルーホール 3: コイル用パターン
Claims (4)
- 【請求項1】 積層体に内設されたコイル導体がスルー
ホール導体で接続して部分的に複数に分岐し、分岐した
コイル導体端末が再びスルーホール導体で接続して合流
することを繰り返して全体として1つのコイルが構成さ
れるようにした積層セラミックインダクタにおいて、少
なくともスルーホール導体端末と接するセラミック層が
他の層を構成するセラミック層より多孔質であることを
特徴とする積層インダクタンス素子。 - 【請求項2】 スルーホールを形成したセラミックグリ
ーンシート上に導電ペーストでコイル導体パターンを形
成し、同一コイル導体パターンを有するグリーンシート
が少なくとも2層重なるように積層・圧着し、焼成する
ことによって、積層体に内設されたコイル導体がスルー
ホール導体で接続して部分的に複数に分岐し、分岐した
コイル導体端末が再びスルーホール導体で接続して合流
することを繰り返して全体として1つのコイルが構成さ
れるようにした積層セラミックインダクタの製造方法に
おいて、少なくともスルーホール導体端末に接するセラ
ミック層の形成と他の層を構成するセラミック層の形成
にそれぞれ重合度の異なるバインダーを用いることを特
徴とする積層インダクタンス素子の製造方法。 - 【請求項3】 スルーホール導体端末に接するセラミッ
ク層の形成に用いるバインダーが重合度1300以上3
000以下のポリビニルアルコール(PVA)またはポ
リビニルブチラール(PVB)であることを特徴とする
請求項2記載の積層インダクタンス素子の製造方法。 - 【請求項4】 スルーホール導体接続の導体端末に接す
るセラミック層の形成に用いるバインダーとしてのPV
AまたはPVBの重合度が他の層を構成するセラミック
層の形成に用いるバインダーとしてのPVAまたはPV
Bの重合度より500以上高いことを特徴とする請求項
2または請求項3記載の積層インダクタンス素子の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21402897A JPH1145809A (ja) | 1997-07-24 | 1997-07-24 | 積層インダクタンス素子とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21402897A JPH1145809A (ja) | 1997-07-24 | 1997-07-24 | 積層インダクタンス素子とその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1145809A true JPH1145809A (ja) | 1999-02-16 |
Family
ID=16649089
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21402897A Pending JPH1145809A (ja) | 1997-07-24 | 1997-07-24 | 積層インダクタンス素子とその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1145809A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6498555B1 (en) | 1999-07-30 | 2002-12-24 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Monolithic inductor |
| JP2005159301A (ja) * | 2003-10-31 | 2005-06-16 | Murata Mfg Co Ltd | セラミック電子部品およびその製造方法 |
| US7167071B2 (en) | 2003-03-17 | 2007-01-23 | Tdk Corporation | Inductive device and method for producing the same |
| JP2013125819A (ja) * | 2011-12-14 | 2013-06-24 | Murata Mfg Co Ltd | 積層型インダクタ素子およびその製造方法 |
| JP2014157919A (ja) * | 2013-02-15 | 2014-08-28 | Murata Mfg Co Ltd | 電子部品 |
| WO2015008611A1 (ja) * | 2013-07-18 | 2015-01-22 | 株式会社 村田製作所 | 積層型インダクタ素子の製造方法 |
| JP2015177091A (ja) * | 2014-03-17 | 2015-10-05 | Fdk株式会社 | 積層インダクタの製造方法 |
| JP2015198242A (ja) * | 2014-04-02 | 2015-11-09 | サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. | チップ型コイル部品及びその実装基板 |
| JP2021150487A (ja) * | 2020-03-19 | 2021-09-27 | 株式会社村田製作所 | コイル部品の製造方法 |
-
1997
- 1997-07-24 JP JP21402897A patent/JPH1145809A/ja active Pending
Cited By (10)
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| US9142344B2 (en) | 2013-02-15 | 2015-09-22 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Electronic component |
| WO2015008611A1 (ja) * | 2013-07-18 | 2015-01-22 | 株式会社 村田製作所 | 積層型インダクタ素子の製造方法 |
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| JP2021150487A (ja) * | 2020-03-19 | 2021-09-27 | 株式会社村田製作所 | コイル部品の製造方法 |
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