JPH1145814A - フライバックトランス - Google Patents
フライバックトランスInfo
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- JPH1145814A JPH1145814A JP9203793A JP20379397A JPH1145814A JP H1145814 A JPH1145814 A JP H1145814A JP 9203793 A JP9203793 A JP 9203793A JP 20379397 A JP20379397 A JP 20379397A JP H1145814 A JPH1145814 A JP H1145814A
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Landscapes
- Details Of Television Scanning (AREA)
- Coils Or Transformers For Communication (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 リンギングを良好に低減させることができ、
安価で、製造工数もさほどかからず、小型化でき、温度
上昇が小さく、高圧レギュレーション特性や絶縁性能及
び信頼性に優れたフライバックトランスを提供する。 【解決手段】 低圧コイルボビン2には1次側の低圧コ
イル3が巻回される。低圧コイルボビン2にはコア1,
1が挿入される。高圧コイルボビン4には2次側の高圧
コイル5が巻回され、低圧コイルボビン2の外周に嵌装
される。このような構成のフライバックトランスにおい
て、低圧コイル3と高圧コイル5との間に強磁性体10
を配置する。
安価で、製造工数もさほどかからず、小型化でき、温度
上昇が小さく、高圧レギュレーション特性や絶縁性能及
び信頼性に優れたフライバックトランスを提供する。 【解決手段】 低圧コイルボビン2には1次側の低圧コ
イル3が巻回される。低圧コイルボビン2にはコア1,
1が挿入される。高圧コイルボビン4には2次側の高圧
コイル5が巻回され、低圧コイルボビン2の外周に嵌装
される。このような構成のフライバックトランスにおい
て、低圧コイル3と高圧コイル5との間に強磁性体10
を配置する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン受像
機やコンピュータディスプレイ端末装置等に用いられる
陰極線管(CRT)のアノード(陽極)に高電圧を供給
するためのフライバックトランスに関する。
機やコンピュータディスプレイ端末装置等に用いられる
陰極線管(CRT)のアノード(陽極)に高電圧を供給
するためのフライバックトランスに関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機やディスプレイ端末
装置等に用いられるCRTは、画像を表示させるに際し
て、かなり高い陽極電圧を必要とするので、フライバッ
クパルスを昇圧・整流して高電圧を発生するフライバッ
クトランスを備えている。
装置等に用いられるCRTは、画像を表示させるに際し
て、かなり高い陽極電圧を必要とするので、フライバッ
クパルスを昇圧・整流して高電圧を発生するフライバッ
クトランスを備えている。
【0003】ところで、CRTが用いられている機器の
中で、最近のカラーテレビジョン受像機においては、A
V対応機種の普及により、文字多重放送への対応、画面
の大型化等が要求されている。また、ディスプレイ端末
装置においては、画面の大型化、高精細化が要求され、
特に、高精細化の要求は日増しに高まっている。このよ
うな要求に伴って、画質に大きな影響を与えるフライバ
ックトランスについても、高圧出力電圧が高くて高圧出
力電流が大きく、しかも、高圧負荷変動やリンギング、
不要輻射等が限りなく小さいことが要求されるようにな
ってきた。特に、リンギングは、画面上に明暗の縦縞と
なって現れるので画質を劣化させる。また、リンギング
は、フライバックトランスの1次側の電流に重畳してコ
イルの温度を上昇させ、信頼性を劣化させるという弊害
がある。そのため、従来より種々の対策が施されてき
た。
中で、最近のカラーテレビジョン受像機においては、A
V対応機種の普及により、文字多重放送への対応、画面
の大型化等が要求されている。また、ディスプレイ端末
装置においては、画面の大型化、高精細化が要求され、
特に、高精細化の要求は日増しに高まっている。このよ
うな要求に伴って、画質に大きな影響を与えるフライバ
ックトランスについても、高圧出力電圧が高くて高圧出
力電流が大きく、しかも、高圧負荷変動やリンギング、
不要輻射等が限りなく小さいことが要求されるようにな
ってきた。特に、リンギングは、画面上に明暗の縦縞と
なって現れるので画質を劣化させる。また、リンギング
は、フライバックトランスの1次側の電流に重畳してコ
イルの温度を上昇させ、信頼性を劣化させるという弊害
がある。そのため、従来より種々の対策が施されてき
た。
【0004】さらに、高性能のフライバックトランスを
汎用のテレビジョン受像機やディスプレイ端末装置にも
搭載するために、フライバックトランスをより安価に提
供することも重要な条件の1つになっている。
汎用のテレビジョン受像機やディスプレイ端末装置にも
搭載するために、フライバックトランスをより安価に提
供することも重要な条件の1つになっている。
【0005】さて、ここで、従来のフライバックトラン
スの構成について、図10及び図11を用いて説明す
る。図10はフライバックトランスの一般的な構成を示
す断面図であり、図11はその回路図である。図10に
おいて、円筒状の低圧コイルボビン2には、1次コイル
である低圧コイル3が巻回されている。この低圧コイル
ボビン2の中空部には、2つのコ字状のコア1の脚部が
挿入され、コア1は全体として方形となっている。
スの構成について、図10及び図11を用いて説明す
る。図10はフライバックトランスの一般的な構成を示
す断面図であり、図11はその回路図である。図10に
おいて、円筒状の低圧コイルボビン2には、1次コイル
である低圧コイル3が巻回されている。この低圧コイル
ボビン2の中空部には、2つのコ字状のコア1の脚部が
挿入され、コア1は全体として方形となっている。
【0006】さらに、円筒状の高圧コイルボビン4に
は、2次コイルである高圧コイル5が巻回されている。
高圧コイル5は、高圧コイルボビン4にソレノイド状に
一層または複数層に分割して巻回される。図11に示す
ように、高圧コイル5が複数の巻線区分5aからなり、
図10に示すように、巻線区分5a毎に積層して巻回さ
れる場合には、それぞれの巻線区分5aの間にはポリエ
ステルフィルム等からなる層間絶縁材6が配置される。
即ち、高圧コイルボビン4上には、高圧コイル5の巻線
区分5aと層間絶縁材6とが交互に配置された積層巻線
構造が形成される。
は、2次コイルである高圧コイル5が巻回されている。
高圧コイル5は、高圧コイルボビン4にソレノイド状に
一層または複数層に分割して巻回される。図11に示す
ように、高圧コイル5が複数の巻線区分5aからなり、
図10に示すように、巻線区分5a毎に積層して巻回さ
れる場合には、それぞれの巻線区分5aの間にはポリエ
ステルフィルム等からなる層間絶縁材6が配置される。
即ち、高圧コイルボビン4上には、高圧コイル5の巻線
区分5aと層間絶縁材6とが交互に配置された積層巻線
構造が形成される。
【0007】それぞれの巻線区分5aは、図11に示す
ように、各部分に発生する電圧が共に同位相で加算整流
されるようにダイオード8を介して直列接続される。図
11に示すように、高圧コイル5の電圧の入力側(アー
ス側端)にもダイオード8aが接続され、出力側にもダ
イオード8bが接続される。高圧コイル5の電圧の入力
側は、高圧コイルボビン4への高圧コイル5の巻き始め
側であり、出力側は、高圧コイル5の巻き終わり側であ
る。入力側のダイオード8aは、高圧レギュレーション
特性や耐圧特性(信頼性)を向上させるという点で設け
ることが望ましいが、場合によっては省略されることが
ある。なお、図10中の7は、ダイオード8,8a,8
bを接続するための端子である。
ように、各部分に発生する電圧が共に同位相で加算整流
されるようにダイオード8を介して直列接続される。図
11に示すように、高圧コイル5の電圧の入力側(アー
ス側端)にもダイオード8aが接続され、出力側にもダ
イオード8bが接続される。高圧コイル5の電圧の入力
側は、高圧コイルボビン4への高圧コイル5の巻き始め
側であり、出力側は、高圧コイル5の巻き終わり側であ
る。入力側のダイオード8aは、高圧レギュレーション
特性や耐圧特性(信頼性)を向上させるという点で設け
ることが望ましいが、場合によっては省略されることが
ある。なお、図10中の7は、ダイオード8,8a,8
bを接続するための端子である。
【0008】高圧コイルボビン4の中空部には、低圧コ
イルボビン2が挿入され、低圧コイルボビン2と高圧コ
イルボビン4とが一体化される。このようにして、低圧
コイルボビン2の外周に高圧コイルボビン4が嵌装され
て一体化された低圧コイルボビン2と高圧コイルボビン
4とは、図10に示すように、ケース9内に収納され
る。そして、ケース9内の空隙には絶縁樹脂11が充填
される。
イルボビン2が挿入され、低圧コイルボビン2と高圧コ
イルボビン4とが一体化される。このようにして、低圧
コイルボビン2の外周に高圧コイルボビン4が嵌装され
て一体化された低圧コイルボビン2と高圧コイルボビン
4とは、図10に示すように、ケース9内に収納され
る。そして、ケース9内の空隙には絶縁樹脂11が充填
される。
【0009】このように概略構成されるフライバックト
ランスの従来のリンギング減衰対策について図12〜図
15を用いて説明する。図12〜図15において、C1
はフライバックトランス外部の自動輝度制限回路(AB
L)回路側に接続されたコンデンサであり、C2はフラ
イバックトランス外部の低圧コイル3の一端に供給され
る電源電圧+B側に接続されたコンデンサである。低圧
コイル3の他の一端は、周知のように、ここでは図示し
ていない水平出力トランジスタのコレクタに接続され
る。
ランスの従来のリンギング減衰対策について図12〜図
15を用いて説明する。図12〜図15において、C1
はフライバックトランス外部の自動輝度制限回路(AB
L)回路側に接続されたコンデンサであり、C2はフラ
イバックトランス外部の低圧コイル3の一端に供給され
る電源電圧+B側に接続されたコンデンサである。低圧
コイル3の他の一端は、周知のように、ここでは図示し
ていない水平出力トランジスタのコレクタに接続され
る。
【0010】図12は第1の従来例である。この第1の
従来例は、高圧コイル5の巻き始め側、即ち、ABL回
路側である電圧の入力側に、抵抗R1とコイルL1との
並列回路を接続したものである。この図12において、
リンギング電流は、コンデンサC1→抵抗R1とコイル
L1との並列回路→高圧コイル5の巻線区分5a→分布
容量→低圧コイル3→コンデンサC2→コンデンサC1
というループで流れ、抵抗R1でジュール熱に変換され
て減衰する。なお、分布容量とは、低圧コイルボビン
2,高圧コイルボビン4,絶縁樹脂11等の誘電体によ
り形成される容量のことである。
従来例は、高圧コイル5の巻き始め側、即ち、ABL回
路側である電圧の入力側に、抵抗R1とコイルL1との
並列回路を接続したものである。この図12において、
リンギング電流は、コンデンサC1→抵抗R1とコイル
L1との並列回路→高圧コイル5の巻線区分5a→分布
容量→低圧コイル3→コンデンサC2→コンデンサC1
というループで流れ、抵抗R1でジュール熱に変換され
て減衰する。なお、分布容量とは、低圧コイルボビン
2,高圧コイルボビン4,絶縁樹脂11等の誘電体によ
り形成される容量のことである。
【0011】図13は第2の従来例である。この第2の
従来例は、低圧コイル3側に、リンギングの周波数に共
振する、抵抗R1,コンデンサC3の直列回路とコイル
L1との並列回路を接続したものである。この図13に
おいて、リンギング電流は抵抗R1を流れることによ
り、ジュール熱に変換されて減衰する。
従来例は、低圧コイル3側に、リンギングの周波数に共
振する、抵抗R1,コンデンサC3の直列回路とコイル
L1との並列回路を接続したものである。この図13に
おいて、リンギング電流は抵抗R1を流れることによ
り、ジュール熱に変換されて減衰する。
【0012】図14は第3の従来例である。この第3の
従来例は、低圧コイル3と高圧コイル5との間に、円筒
状の抵抗体12を入れたものである。この第3の従来例
は、特開昭61−212008号公報に記載されてい
る。この図14において、リンギング電流は、高圧コイ
ル5の巻線区分5a→分布容量→抵抗体12→分布容量
→高圧コイル5の巻線区分5aというループで流れ、抵
抗体12でジュール熱に変換されて減衰する。
従来例は、低圧コイル3と高圧コイル5との間に、円筒
状の抵抗体12を入れたものである。この第3の従来例
は、特開昭61−212008号公報に記載されてい
る。この図14において、リンギング電流は、高圧コイ
ル5の巻線区分5a→分布容量→抵抗体12→分布容量
→高圧コイル5の巻線区分5aというループで流れ、抵
抗体12でジュール熱に変換されて減衰する。
【0013】図15は第4の従来例である。高圧コイル
5のそれぞれの巻線区分5aの両端部には、正負のパル
スが発生する。ここでは簡略化のため、1つの巻線区分
5aのみに正負のパルスを図示している。この第4の従
来例は、低圧コイル3と高圧コイル5との間の、正負パ
ルスの発生部の間に、2つの導体13を入れ、この2つ
の導体13を抵抗R1で接続したものである。この第4
の従来例は、特公昭63−36232号公報に記載され
ている。この図15において、リンギング電流は抵抗R
1を流れることにより、ジュール熱に変換されて減衰す
る。
5のそれぞれの巻線区分5aの両端部には、正負のパル
スが発生する。ここでは簡略化のため、1つの巻線区分
5aのみに正負のパルスを図示している。この第4の従
来例は、低圧コイル3と高圧コイル5との間の、正負パ
ルスの発生部の間に、2つの導体13を入れ、この2つ
の導体13を抵抗R1で接続したものである。この第4
の従来例は、特公昭63−36232号公報に記載され
ている。この図15において、リンギング電流は抵抗R
1を流れることにより、ジュール熱に変換されて減衰す
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述した第1〜第4の
従来例は、いずれもリンギングを低減させることを目的
としたものであるが、それぞれ以下のような問題点を有
する。
従来例は、いずれもリンギングを低減させることを目的
としたものであるが、それぞれ以下のような問題点を有
する。
【0015】図12に示す第1の従来例は、図11に示
すような、高圧コイル5の電圧の入力側にダイオード8
aを設けたフライバックトランスに対しては効果がな
い。また、抵抗R1が局部的に発熱するため、この近傍
の絶縁樹脂11を劣化させ、信頼性が低下する。特に、
水平偏向周波数が高くなると、リンギングが大きくなっ
て抵抗R1での消費電力が大きくなり、信頼性は著しく
低下する。さらに、コイルL1,抵抗R1の材料費もか
かり、製造工程において抵抗R1,コイルL1を取り付
ける際の作業性が悪い。また、抵抗R1,コイルL1の
設置スペースが必要であり、小型化の障害となる。
すような、高圧コイル5の電圧の入力側にダイオード8
aを設けたフライバックトランスに対しては効果がな
い。また、抵抗R1が局部的に発熱するため、この近傍
の絶縁樹脂11を劣化させ、信頼性が低下する。特に、
水平偏向周波数が高くなると、リンギングが大きくなっ
て抵抗R1での消費電力が大きくなり、信頼性は著しく
低下する。さらに、コイルL1,抵抗R1の材料費もか
かり、製造工程において抵抗R1,コイルL1を取り付
ける際の作業性が悪い。また、抵抗R1,コイルL1の
設置スペースが必要であり、小型化の障害となる。
【0016】図13に示す第2の従来例は、高圧コイル
5に発生するリンギングを、電流の多い1次側で減衰さ
せるため、抵抗R1の消費電力が大きい。従って、容量
の大きい部品が必要になり、コストがかかる。1次電流
が抵抗R1,コンデンサC3,コイルL1で減衰するた
め、高圧レギュレーション特性が悪い。抵抗R1の抵抗
値を大きくすると、抵抗R1の消費電力がさらに大きく
なり、高圧レギュレーション特性もさらに悪くなるた
め、抵抗R1の抵抗値をあまり大きくすることができな
い。よって、リンギングの減衰は不十分なものとなる。
5に発生するリンギングを、電流の多い1次側で減衰さ
せるため、抵抗R1の消費電力が大きい。従って、容量
の大きい部品が必要になり、コストがかかる。1次電流
が抵抗R1,コンデンサC3,コイルL1で減衰するた
め、高圧レギュレーション特性が悪い。抵抗R1の抵抗
値を大きくすると、抵抗R1の消費電力がさらに大きく
なり、高圧レギュレーション特性もさらに悪くなるた
め、抵抗R1の抵抗値をあまり大きくすることができな
い。よって、リンギングの減衰は不十分なものとなる。
【0017】図14に示す第3の従来例において、リン
ギングを十分減衰させるためには、抵抗体12の抵抗値
は数kΩ程度必要である。リンギングを減衰させるのに
十分な抵抗値を持つ円筒状の抵抗体12を安価に作成す
るのは困難である。よって、リンギングの減衰は不十分
となる。リンギングを十分に減衰させようとすると、特
開昭61−212008号公報にも記載されているよう
に、1次側に抵抗R1とコイルL1の並列回路等を接続
する方法を併用する必要がある。この場合には、第2の
従来例と同様の問題点を有することになる。また、抵抗
体12における発熱も問題となる。
ギングを十分減衰させるためには、抵抗体12の抵抗値
は数kΩ程度必要である。リンギングを減衰させるのに
十分な抵抗値を持つ円筒状の抵抗体12を安価に作成す
るのは困難である。よって、リンギングの減衰は不十分
となる。リンギングを十分に減衰させようとすると、特
開昭61−212008号公報にも記載されているよう
に、1次側に抵抗R1とコイルL1の並列回路等を接続
する方法を併用する必要がある。この場合には、第2の
従来例と同様の問題点を有することになる。また、抵抗
体12における発熱も問題となる。
【0018】図15に示す第4の従来例も同様に、抵抗
R1における発熱が問題となる。また、導体13と抵抗
R1との接続作業が難しく、製造工数がかかる。抵抗R
1を支持する構造体が必要になり、形状が大きくなる。
部品点数が多く、コストがかかる。
R1における発熱が問題となる。また、導体13と抵抗
R1との接続作業が難しく、製造工数がかかる。抵抗R
1を支持する構造体が必要になり、形状が大きくなる。
部品点数が多く、コストがかかる。
【0019】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、リンギングを良好に低減させることがで
き、さらに、安価で、製造工数もさほどかからず、小型
化でき、温度上昇が小さく、高圧レギュレーション特性
や絶縁性能及び信頼性に優れたフライバックトランスを
提供することを目的とする。
ものであり、リンギングを良好に低減させることがで
き、さらに、安価で、製造工数もさほどかからず、小型
化でき、温度上昇が小さく、高圧レギュレーション特性
や絶縁性能及び信頼性に優れたフライバックトランスを
提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した従来
の技術の課題を解決するため、高電圧を発生するための
フライバックトランスにおいて、1次側の低圧コイル
(3)を巻回する低圧コイルボビン(2)と、前記低圧
コイルボビンに挿入されるコア(1)と、2次側の高圧
コイル(5)を巻回し、前記低圧コイルボビンの外周に
嵌装される高圧コイルボビン(4)と、前記低圧コイル
と前記高圧コイルとの間に配置される強磁性体(10)
とを備えて構成したことを特徴とするフライバックトラ
ンスを提供するものである。
の技術の課題を解決するため、高電圧を発生するための
フライバックトランスにおいて、1次側の低圧コイル
(3)を巻回する低圧コイルボビン(2)と、前記低圧
コイルボビンに挿入されるコア(1)と、2次側の高圧
コイル(5)を巻回し、前記低圧コイルボビンの外周に
嵌装される高圧コイルボビン(4)と、前記低圧コイル
と前記高圧コイルとの間に配置される強磁性体(10)
とを備えて構成したことを特徴とするフライバックトラ
ンスを提供するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明のフライバックトラ
ンスについて、添付図面を参照して説明する。図1は本
発明のフライバックトランスの一実施例を示す断面図、
図2は本発明のフライバックトランスの主要部品の分解
斜視図、図3は本発明のフライバックトランスにおける
低圧コイルボビンと高圧コイルボビンとを組み立てた状
態を示す斜視図、図4及び図5は本発明のフライバック
トランスに用いる強磁性体の構成例を示す斜視図、図6
は本発明のフライバックトランスによるリンギング減衰
作用を説明するための図、図7は本発明のフライバック
トランスによる効果を説明するための特性図、図8は本
発明のフライバックトランスの他の実施例を示す断面
図、図9は本発明のフライバックトランスのさらに他の
実施例を示す断面図である。なお、図1,図8,図9に
おいて、図10と同一部分には同一符号が付してある。
ンスについて、添付図面を参照して説明する。図1は本
発明のフライバックトランスの一実施例を示す断面図、
図2は本発明のフライバックトランスの主要部品の分解
斜視図、図3は本発明のフライバックトランスにおける
低圧コイルボビンと高圧コイルボビンとを組み立てた状
態を示す斜視図、図4及び図5は本発明のフライバック
トランスに用いる強磁性体の構成例を示す斜視図、図6
は本発明のフライバックトランスによるリンギング減衰
作用を説明するための図、図7は本発明のフライバック
トランスによる効果を説明するための特性図、図8は本
発明のフライバックトランスの他の実施例を示す断面
図、図9は本発明のフライバックトランスのさらに他の
実施例を示す断面図である。なお、図1,図8,図9に
おいて、図10と同一部分には同一符号が付してある。
【0022】まず、本発明のフライバックトランスの一
実施例の構成について、図1〜図3を用いて説明する。
本発明のフライバックトランスの回路図は、図11と同
様である。図1において、円筒状の低圧コイルボビン2
には、1次コイルである低圧コイル3が巻回されてい
る。低圧コイルボビン2は、図2(B)に示すように、
中空部2aを有している。この低圧コイルボビン2の中
空部2aには、図2(C)に示すような2つのコ字状の
コア1の脚部が挿入され、図1に示すように、コア1は
全体として方形とされる。なお、1gはコア1のギャッ
プである。
実施例の構成について、図1〜図3を用いて説明する。
本発明のフライバックトランスの回路図は、図11と同
様である。図1において、円筒状の低圧コイルボビン2
には、1次コイルである低圧コイル3が巻回されてい
る。低圧コイルボビン2は、図2(B)に示すように、
中空部2aを有している。この低圧コイルボビン2の中
空部2aには、図2(C)に示すような2つのコ字状の
コア1の脚部が挿入され、図1に示すように、コア1は
全体として方形とされる。なお、1gはコア1のギャッ
プである。
【0023】さらに、円筒状の高圧コイルボビン4に
は、2次コイルである高圧コイル5が巻回されている。
高圧コイルボビン4は、図2(A)に示すように、中空
部4aを有している。高圧コイル5は、高圧コイルボビ
ン4にソレノイド状に一層または複数層に分割して巻回
される。図11で説明したように、高圧コイル5が複数
の巻線区分5aからなり、図1に示すように、巻線区分
5a毎に積層して巻回される場合には、それぞれの巻線
区分5aの間にはポリエステルフィルム等からなる層間
絶縁材6が配置される。即ち、高圧コイルボビン4上に
は、高圧コイル5の巻線区分5aと層間絶縁材6とが交
互に配置された積層巻線構造が形成される。
は、2次コイルである高圧コイル5が巻回されている。
高圧コイルボビン4は、図2(A)に示すように、中空
部4aを有している。高圧コイル5は、高圧コイルボビ
ン4にソレノイド状に一層または複数層に分割して巻回
される。図11で説明したように、高圧コイル5が複数
の巻線区分5aからなり、図1に示すように、巻線区分
5a毎に積層して巻回される場合には、それぞれの巻線
区分5aの間にはポリエステルフィルム等からなる層間
絶縁材6が配置される。即ち、高圧コイルボビン4上に
は、高圧コイル5の巻線区分5aと層間絶縁材6とが交
互に配置された積層巻線構造が形成される。
【0024】それぞれの巻線区分5aは、図11に示す
ように、各部分に発生する電圧が共に同位相で加算整流
されるようにダイオード8を介して直列接続される。図
11で説明したように、高圧コイル5の電圧の入力側
(アース側端)にもダイオード8aが接続され、出力側
にもダイオード8bが接続される。入力側のダイオード
8aは、高圧レギュレーション特性や耐圧特性(信頼
性)を向上させるという点で設けることが望ましい。本
発明によるリンギング低減対策は、後に詳述するよう
に、入力側のダイオード8aを設けたフライバックトラ
ンスにも用いることができる。なお、図1,図2中の7
は、ダイオード8,8a,8bを接続するための端子で
ある。
ように、各部分に発生する電圧が共に同位相で加算整流
されるようにダイオード8を介して直列接続される。図
11で説明したように、高圧コイル5の電圧の入力側
(アース側端)にもダイオード8aが接続され、出力側
にもダイオード8bが接続される。入力側のダイオード
8aは、高圧レギュレーション特性や耐圧特性(信頼
性)を向上させるという点で設けることが望ましい。本
発明によるリンギング低減対策は、後に詳述するよう
に、入力側のダイオード8aを設けたフライバックトラ
ンスにも用いることができる。なお、図1,図2中の7
は、ダイオード8,8a,8bを接続するための端子で
ある。
【0025】低圧コイル3が巻回された低圧コイルボビ
ン2には、さらに、円筒状の強磁性体10が巻回されて
いる。高圧コイルボビン4の中空部4aには、低圧コイ
ル3上に強磁性体10が巻回された低圧コイルボビン2
が挿入され、図3に示すように、低圧コイルボビン2と
高圧コイルボビン4とが一体化される。本発明のフライ
バックトランスにおいては、図1より分かるように、低
圧コイル3と高圧コイル5との間に、強磁性体10が配
置された構造となっている。
ン2には、さらに、円筒状の強磁性体10が巻回されて
いる。高圧コイルボビン4の中空部4aには、低圧コイ
ル3上に強磁性体10が巻回された低圧コイルボビン2
が挿入され、図3に示すように、低圧コイルボビン2と
高圧コイルボビン4とが一体化される。本発明のフライ
バックトランスにおいては、図1より分かるように、低
圧コイル3と高圧コイル5との間に、強磁性体10が配
置された構造となっている。
【0026】他の実施例として、強磁性体10を低圧コ
イルボビン2側でなく、図8に示すように、高圧コイル
ボビン4側に設けてもよい。即ち、強磁性体10を高圧
コイルボビン4にまず巻回し、その上にポリエステルフ
ィルム等からなる層間絶縁材6を巻回した後、高圧コイ
ル5を巻回する。このように、低圧コイル3と高圧コイ
ル5との間に、強磁性体10を配置した構成であればよ
い。
イルボビン2側でなく、図8に示すように、高圧コイル
ボビン4側に設けてもよい。即ち、強磁性体10を高圧
コイルボビン4にまず巻回し、その上にポリエステルフ
ィルム等からなる層間絶縁材6を巻回した後、高圧コイ
ル5を巻回する。このように、低圧コイル3と高圧コイ
ル5との間に、強磁性体10を配置した構成であればよ
い。
【0027】このようにして、低圧コイルボビン2の外
周に高圧コイルボビン4が嵌装されて一体化された低圧
コイルボビン2と高圧コイルボビン4とは、図1,図8
に示すように、ケース9内に収納される。そして、ケー
ス9内の空隙には絶縁樹脂11が充填される。
周に高圧コイルボビン4が嵌装されて一体化された低圧
コイルボビン2と高圧コイルボビン4とは、図1,図8
に示すように、ケース9内に収納される。そして、ケー
ス9内の空隙には絶縁樹脂11が充填される。
【0028】なお、図1,図8や図11においては、高
圧コイル5の巻線区分5aの数を4つとして図示してい
るが、巻線区分5aの数はこれに限定されない。従っ
て、巻線区分5aの間に接続されるダイオード8の数も
3つに限定されることはなく、図3に示すように、4つ
という場合もある。
圧コイル5の巻線区分5aの数を4つとして図示してい
るが、巻線区分5aの数はこれに限定されない。従っ
て、巻線区分5aの間に接続されるダイオード8の数も
3つに限定されることはなく、図3に示すように、4つ
という場合もある。
【0029】ここで、強磁性体10について図4,図5
を用いて詳細に説明する。強磁性とは、磁性原子または
金属の自由電子が、正の交換相互作用によって磁気モー
メントを平行に整列させて自発磁化を形成している場合
の磁性と定義されるものである。このように定義される
強磁性を示す物質が強磁性体である。強磁性体10は、
図4(A)に示すように、そこに短絡電流が流れないよ
うにするためにコア1の磁束に対して閉ループを形成し
ないよう、例えばコア1の軸方向にスリット10sを入
れ、円筒状の巻き方向の端部が互いに非接触の構造とす
ることが望ましい。強磁性体10の抵抗がある程度大き
く、閉ループを形成しても流れる電流が小さく発熱が問
題とならなければ、閉ループを形成しても構わない。
を用いて詳細に説明する。強磁性とは、磁性原子または
金属の自由電子が、正の交換相互作用によって磁気モー
メントを平行に整列させて自発磁化を形成している場合
の磁性と定義されるものである。このように定義される
強磁性を示す物質が強磁性体である。強磁性体10は、
図4(A)に示すように、そこに短絡電流が流れないよ
うにするためにコア1の磁束に対して閉ループを形成し
ないよう、例えばコア1の軸方向にスリット10sを入
れ、円筒状の巻き方向の端部が互いに非接触の構造とす
ることが望ましい。強磁性体10の抵抗がある程度大き
く、閉ループを形成しても流れる電流が小さく発熱が問
題とならなければ、閉ループを形成しても構わない。
【0030】また、図4(B)に示すように、強磁性体
10の巻き方向の端部を絶縁体14に貼着して円筒状と
することにより、コア1の磁束に対して閉ループを形成
しないよう構成してもよい。さらに、強磁性体10を複
数層に巻回してもよく、あるいは、1周に満たない例え
ば3/4周程度の円筒状でもよい。
10の巻き方向の端部を絶縁体14に貼着して円筒状と
することにより、コア1の磁束に対して閉ループを形成
しないよう構成してもよい。さらに、強磁性体10を複
数層に巻回してもよく、あるいは、1周に満たない例え
ば3/4周程度の円筒状でもよい。
【0031】さらに、強磁性体10を図5(A)〜
(C)のように構成してもよい。図5(A)は、コア1
の軸方向に複数のスリット10sを形成し、複数の矩形
状の強磁性体によって全体として円筒状の強磁性体10
としたものである。図5(B)は、図4(A)と同様
に、コア1の軸方向にスリット10sを入れ、円筒状の
巻き方向の端部が互いに非接触しないようにし、かつ、
複数の窓部10wを形成したものである。図5(C)
は、円筒状の強磁性体10をコア1の軸方向に少なくと
も2つ以上に分割したものである。
(C)のように構成してもよい。図5(A)は、コア1
の軸方向に複数のスリット10sを形成し、複数の矩形
状の強磁性体によって全体として円筒状の強磁性体10
としたものである。図5(B)は、図4(A)と同様
に、コア1の軸方向にスリット10sを入れ、円筒状の
巻き方向の端部が互いに非接触しないようにし、かつ、
複数の窓部10wを形成したものである。図5(C)
は、円筒状の強磁性体10をコア1の軸方向に少なくと
も2つ以上に分割したものである。
【0032】図5(A)〜(C)のように、強磁性体1
0の形状、長さ、幅、あるいは、厚さ、材質を変える
と、後に詳述する強磁性体10のインピーダンスが変化
する。図5(A)〜(C)のように、スリット10sを
複数形成したり、窓部10wを形成したり、強磁性体1
0を分割したりすることによって、フライバックトラン
スの自己共振周波数を変化させることができ、高圧レギ
ュレーション特性をさらに向上させることができる。ま
た、図5(A)〜(C)のような構成においては、コア
1のギャップ1gからの漏洩磁束が強磁性体10を磁化
して発熱させるのを防ぎ、温度上昇をさらに低減させる
ことができる。
0の形状、長さ、幅、あるいは、厚さ、材質を変える
と、後に詳述する強磁性体10のインピーダンスが変化
する。図5(A)〜(C)のように、スリット10sを
複数形成したり、窓部10wを形成したり、強磁性体1
0を分割したりすることによって、フライバックトラン
スの自己共振周波数を変化させることができ、高圧レギ
ュレーション特性をさらに向上させることができる。ま
た、図5(A)〜(C)のような構成においては、コア
1のギャップ1gからの漏洩磁束が強磁性体10を磁化
して発熱させるのを防ぎ、温度上昇をさらに低減させる
ことができる。
【0033】特に、円筒状の強磁性体10をコア1の軸
方向に例えば2分割した図5(C)に示す構成において
は、図中上側の強磁性体10と図中下側の強磁性体10
との間の空隙部をコア1のギャップ1gに位置せしめる
ことにより、強磁性体10を、コア1のギャップ1g上
を避けて配置することができる。よって、コア1のギャ
ップ1gと強磁性体10との間隔をより大きくとること
ができ、強磁性体10の磁化による発熱の防止、温度上
昇の低減に極めて効果的である。
方向に例えば2分割した図5(C)に示す構成において
は、図中上側の強磁性体10と図中下側の強磁性体10
との間の空隙部をコア1のギャップ1gに位置せしめる
ことにより、強磁性体10を、コア1のギャップ1g上
を避けて配置することができる。よって、コア1のギャ
ップ1gと強磁性体10との間隔をより大きくとること
ができ、強磁性体10の磁化による発熱の防止、温度上
昇の低減に極めて効果的である。
【0034】この強磁性体10の材質は、コバルト,ニ
ッケル,鉄,純鉄,けい素鋼,パーマロイ,ステンレ
ス,フェライト等を用いることができる。強磁性体は比
透磁率が大きいものと定義することもでき、例えばコバ
ルトのそれは250、ニッケルのそれは600、鉄のそ
れは5000である。強磁性体10として用いる物質の
比透磁率は、100以上が望ましく、さらには200以
上が望ましい。
ッケル,鉄,純鉄,けい素鋼,パーマロイ,ステンレ
ス,フェライト等を用いることができる。強磁性体は比
透磁率が大きいものと定義することもでき、例えばコバ
ルトのそれは250、ニッケルのそれは600、鉄のそ
れは5000である。強磁性体10として用いる物質の
比透磁率は、100以上が望ましく、さらには200以
上が望ましい。
【0035】強磁性体10としては、一例として、住友
スリーエム(株)の品番FE−20CXの鉄箔や、大同
特殊鋼(株)の品番MENPC2のパーマロイ箔を用い
ることができる。特に、品番FE−20CXの鉄箔は、
片面が粘着層とされたテープ状となっているので、製造
工程において、低圧コイル3が巻回された低圧コイルボ
ビン2にその鉄箔を巻回するだけで低圧コイルボビン2
に保持され、極めて作業性がよい。このとき、テープ状
の鉄箔を、低圧コイル3が巻回された状態の低圧コイル
ボビン2の円周よりも短く切断しておけば、図4(A)
に示すような形態の強磁性体10を容易に形成すること
ができる。
スリーエム(株)の品番FE−20CXの鉄箔や、大同
特殊鋼(株)の品番MENPC2のパーマロイ箔を用い
ることができる。特に、品番FE−20CXの鉄箔は、
片面が粘着層とされたテープ状となっているので、製造
工程において、低圧コイル3が巻回された低圧コイルボ
ビン2にその鉄箔を巻回するだけで低圧コイルボビン2
に保持され、極めて作業性がよい。このとき、テープ状
の鉄箔を、低圧コイル3が巻回された状態の低圧コイル
ボビン2の円周よりも短く切断しておけば、図4(A)
に示すような形態の強磁性体10を容易に形成すること
ができる。
【0036】次に、本発明によるリンギング減衰作用に
ついて説明する。図6(A)は高圧コイル5の入力側に
ダイオード8aが接続されていない場合、図6(B)は
高圧コイル5の入力側にダイオード8aが接続されてい
る場合である。図6(A)において、リンギング電流
は、一部は、コンデンサC1→高圧コイル5の巻線区分
5a→分布容量→強磁性体10→分布容量→コンデンサ
C2→コンデンサC1というループで流れる。他の一部
は、コンデンサC1→高圧コイル5の巻線区分5a→分
布容量→低圧コイル3→コンデンサC2→コンデンサC
1というループで流れる。
ついて説明する。図6(A)は高圧コイル5の入力側に
ダイオード8aが接続されていない場合、図6(B)は
高圧コイル5の入力側にダイオード8aが接続されてい
る場合である。図6(A)において、リンギング電流
は、一部は、コンデンサC1→高圧コイル5の巻線区分
5a→分布容量→強磁性体10→分布容量→コンデンサ
C2→コンデンサC1というループで流れる。他の一部
は、コンデンサC1→高圧コイル5の巻線区分5a→分
布容量→低圧コイル3→コンデンサC2→コンデンサC
1というループで流れる。
【0037】図6(B)において、リンギング電流は、
一部は、高圧コイル5の巻線区分5a→分布容量→強磁
性体10→分布容量→高圧コイル5の巻線区分5aとい
うループで流れる。他の一部は、高圧コイル5の巻線区
分5a→分布容量→低圧コイル3→分布容量→高圧コイ
ル5の巻線区分5aというループで流れる。
一部は、高圧コイル5の巻線区分5a→分布容量→強磁
性体10→分布容量→高圧コイル5の巻線区分5aとい
うループで流れる。他の一部は、高圧コイル5の巻線区
分5a→分布容量→低圧コイル3→分布容量→高圧コイ
ル5の巻線区分5aというループで流れる。
【0038】このようにリンギング電流が流れる閉ルー
プに強磁性体10を配置することにより、磁性体10の
内部インピーダンスと外部インピーダンスによるインピ
ーダンスZが形成される。インピーダンスZは、強磁性
体10の抵抗をR、(−1)1/2 を表す虚数単位をj、
リンギングの周波数をf、強磁性体10のインダクタン
スをL、円周率をπとすれば、 Z=R+j2πfL …(1) で表すことができる。
プに強磁性体10を配置することにより、磁性体10の
内部インピーダンスと外部インピーダンスによるインピ
ーダンスZが形成される。インピーダンスZは、強磁性
体10の抵抗をR、(−1)1/2 を表す虚数単位をj、
リンギングの周波数をf、強磁性体10のインダクタン
スをL、円周率をπとすれば、 Z=R+j2πfL …(1) で表すことができる。
【0039】また、リンギング電流iは、数1に示す
(2)式となる。
(2)式となる。
【数1】
【0040】リンギングの周波数は1MHz程度あるた
め、リンギング電流iは、(2)式よりインピーダンス
Zにより抑制され、さらに、強磁性体10の抵抗分であ
る(1)式中のRでジュール熱に変換される。従って、
リンギングは十分に減衰される。このことは、高圧コイ
ル5の入力側におけるダイオード8aの接続の有無にか
かわらず達成される。即ち、本発明は、高圧レギュレー
ション特性や耐圧特性(信頼性)を向上させるという点
でより望ましい形態である高圧コイル5の入力側にダイ
オード8aを接続したフライバックトランスに対して
も、リンギングを効果的に低減させることができる。
め、リンギング電流iは、(2)式よりインピーダンス
Zにより抑制され、さらに、強磁性体10の抵抗分であ
る(1)式中のRでジュール熱に変換される。従って、
リンギングは十分に減衰される。このことは、高圧コイ
ル5の入力側におけるダイオード8aの接続の有無にか
かわらず達成される。即ち、本発明は、高圧レギュレー
ション特性や耐圧特性(信頼性)を向上させるという点
でより望ましい形態である高圧コイル5の入力側にダイ
オード8aを接続したフライバックトランスに対して
も、リンギングを効果的に低減させることができる。
【0041】本発明によるリンギング減衰対策は、上述
した従来例のように、リンギングを抵抗だけでジュール
熱に変換する方法に比べ、比較的小さい抵抗で済む。従
って、ジュール熱による発熱も小さく、温度上昇の小さ
なフライバックトランスを提供することができる。換言
すれば、温度上昇の規格が同じであれば、フライバック
トランスの小型化が可能となる。
した従来例のように、リンギングを抵抗だけでジュール
熱に変換する方法に比べ、比較的小さい抵抗で済む。従
って、ジュール熱による発熱も小さく、温度上昇の小さ
なフライバックトランスを提供することができる。換言
すれば、温度上昇の規格が同じであれば、フライバック
トランスの小型化が可能となる。
【0042】さらに、高圧コイル5の入力側にダイオー
ド8aを接続した場合には、高圧コイル5の巻線区分5
aの略中央部に中性点ができ、巻線区分5aに発生する
パルスが正と負のパルスに2分される。よって、等価的
に分布容量が減少し、高次共振が可能になり、高圧負荷
変動がなく、また、パルスのピーク値が略半減するため
信頼性が向上するという特長を併せ持つことができる。
ド8aを接続した場合には、高圧コイル5の巻線区分5
aの略中央部に中性点ができ、巻線区分5aに発生する
パルスが正と負のパルスに2分される。よって、等価的
に分布容量が減少し、高次共振が可能になり、高圧負荷
変動がなく、また、パルスのピーク値が略半減するため
信頼性が向上するという特長を併せ持つことができる。
【0043】図7は高圧コイル5の入力側にダイオード
8aを接続した構成のフライバックトランスの実測波形
である。図7において、(A)は本発明との比較のた
め、リンギング減衰未対策の(即ち、強磁性体10を備
えていない)フライバックトランスである。また、
(B)は強磁性体10として0.1mm厚のステンレス
SUS430の箔を、(C)は強磁性体10として0.
03mm厚の鉄箔を、(D)は強磁性体10として0.
2mm厚のパーマロイ箔をそれぞれ用い、図4(A)で
説明したように、コア1に対して閉ループを形成しない
ように巻き始めと巻き終わりを接触しないように略一周
巻回して低圧コイル3と高圧コイル5との間に嵌装した
フライバックトランスである。
8aを接続した構成のフライバックトランスの実測波形
である。図7において、(A)は本発明との比較のた
め、リンギング減衰未対策の(即ち、強磁性体10を備
えていない)フライバックトランスである。また、
(B)は強磁性体10として0.1mm厚のステンレス
SUS430の箔を、(C)は強磁性体10として0.
03mm厚の鉄箔を、(D)は強磁性体10として0.
2mm厚のパーマロイ箔をそれぞれ用い、図4(A)で
説明したように、コア1に対して閉ループを形成しない
ように巻き始めと巻き終わりを接触しないように略一周
巻回して低圧コイル3と高圧コイル5との間に嵌装した
フライバックトランスである。
【0044】図7(A)〜(D)において、上側の波形
は、低圧コイル3の入力電流波形であり、縦軸は電流で
ある。下側の波形は、高圧コイル5の誘導波形であり、
縦軸は電圧である。横軸はいずれも時間軸である。図7
(A)と図7(B)〜(D)とを比較すれば明らかなよ
うに、低圧コイル3と高圧コイル5との間に強磁性体1
0を配置した本発明のフライバックトランスにおいて
は、リンギングが良好に低減されていることが分かる。
は、低圧コイル3の入力電流波形であり、縦軸は電流で
ある。下側の波形は、高圧コイル5の誘導波形であり、
縦軸は電圧である。横軸はいずれも時間軸である。図7
(A)と図7(B)〜(D)とを比較すれば明らかなよ
うに、低圧コイル3と高圧コイル5との間に強磁性体1
0を配置した本発明のフライバックトランスにおいて
は、リンギングが良好に低減されていることが分かる。
【0045】ここでは図示していないが、強磁性体10
の代わりに、逆磁性体である0.2mm厚の銅箔、逆磁
性体である0.3mm厚の鉛箔、逆磁性体である0.2
mm厚の燐青銅箔、常磁性体である0.2mm厚のアル
ミニウム箔を同様に嵌装して、同様な方法で特性を測定
した。この場合には、図7(A)と同様の特性となり、
リンギングの減衰効果がないことが確かめられた。この
ことからも、低圧コイル3と高圧コイル5との間に強磁
性体10を配置することが、リンギングの低減に効果的
であることが分かる。
の代わりに、逆磁性体である0.2mm厚の銅箔、逆磁
性体である0.3mm厚の鉛箔、逆磁性体である0.2
mm厚の燐青銅箔、常磁性体である0.2mm厚のアル
ミニウム箔を同様に嵌装して、同様な方法で特性を測定
した。この場合には、図7(A)と同様の特性となり、
リンギングの減衰効果がないことが確かめられた。この
ことからも、低圧コイル3と高圧コイル5との間に強磁
性体10を配置することが、リンギングの低減に効果的
であることが分かる。
【0046】本発明のフライバックトランスのさらに他
の実施例の構成について、図9を用いて説明する。図9
に示す実施例は、高圧コイル5を、高圧コイルボビン4
の円周方向に設けられ、高圧コイルボビン4の軸方向に
並んで形成された複数の溝4bに分割巻回した、いわゆ
る分割巻のフライバックトランスを示している。図9に
おいては、高圧コイル5の中間部にダイオード8を備
え、巻き終わり側にダイオード8bを備えている。勿
論、巻き始め側にダイオード8aを備えることもある。
の実施例の構成について、図9を用いて説明する。図9
に示す実施例は、高圧コイル5を、高圧コイルボビン4
の円周方向に設けられ、高圧コイルボビン4の軸方向に
並んで形成された複数の溝4bに分割巻回した、いわゆ
る分割巻のフライバックトランスを示している。図9に
おいては、高圧コイル5の中間部にダイオード8を備
え、巻き終わり側にダイオード8bを備えている。勿
論、巻き始め側にダイオード8aを備えることもある。
【0047】このような分割巻のフライバックトランス
においても、図1,図8に示す実施例と全く同様、低圧
コイル3と高圧コイル5との間に強磁性体10を配置す
ることにより、リンギングを低減させることができる。
においても、図1,図8に示す実施例と全く同様、低圧
コイル3と高圧コイル5との間に強磁性体10を配置す
ることにより、リンギングを低減させることができる。
【0048】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のフ
ライバックトランスは、1次側の低圧コイルを巻回する
低圧コイルボビンと、この低圧コイルボビンに挿入され
るコアと、2次側の高圧コイルを巻回し、低圧コイルボ
ビンの外周に嵌装される高圧コイルボビンと、低圧コイ
ルと高圧コイルとの間に配置される強磁性体とを備えて
構成したので、リンギングを良好に低減させることがで
き、さらに、安価で、製造工数もさほどかからず、小型
化でき、温度上昇が小さく、高圧レギュレーション特性
や絶縁性能及び信頼性に優れる。
ライバックトランスは、1次側の低圧コイルを巻回する
低圧コイルボビンと、この低圧コイルボビンに挿入され
るコアと、2次側の高圧コイルを巻回し、低圧コイルボ
ビンの外周に嵌装される高圧コイルボビンと、低圧コイ
ルと高圧コイルとの間に配置される強磁性体とを備えて
構成したので、リンギングを良好に低減させることがで
き、さらに、安価で、製造工数もさほどかからず、小型
化でき、温度上昇が小さく、高圧レギュレーション特性
や絶縁性能及び信頼性に優れる。
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の主要部品の分解斜視図である。
【図3】本発明における低圧コイルボビンと高圧コイル
ボビンとを組み立てた状態を示す斜視図である。
ボビンとを組み立てた状態を示す斜視図である。
【図4】本発明に用いる強磁性体の構成例を示す斜視図
である。
である。
【図5】本発明に用いる強磁性体の構成例を示す斜視図
である。
である。
【図6】本発明によるリンギング減衰作用を説明するた
めの図である。
めの図である。
【図7】本発明による効果を説明するための特性図であ
る。
る。
【図8】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図9】本発明のさらに他の実施例を示す断面図であ
る。
る。
【図10】従来例を示す断面図である。
【図11】フライバックトランスの回路図である。
【図12】第1の従来例によるリンギング減衰作用を説
明するための図である。
明するための図である。
【図13】第2の従来例によるリンギング減衰作用を説
明するための図である。
明するための図である。
【図14】第3の従来例によるリンギング減衰作用を説
明するための図である。
明するための図である。
【図15】第4の従来例によるリンギング減衰作用を説
明するための図である。
明するための図である。
1 コア 1g ギャップ 2 低圧コイルボビン 3 低圧コイル 4 高圧コイルボビン 5 高圧コイル 5a 巻線区分 6 層間絶縁材 7 端子 8,8a,8b ダイオード 9 ケース 10 強磁性体 10s スリット 10w 窓部 11 絶縁樹脂 14 絶縁体
Claims (7)
- 【請求項1】高電圧を発生するためのフライバックトラ
ンスにおいて、 1次側の低圧コイルを巻回する低圧コイルボビンと、 前記低圧コイルボビンに挿入されるコアと、 2次側の高圧コイルを巻回し、前記低圧コイルボビンの
外周に嵌装される高圧コイルボビンと、 前記低圧コイルと前記高圧コイルとの間に配置される強
磁性体とを備えて構成したことを特徴とするフライバッ
クトランス。 - 【請求項2】請求項1記載のフライバックトランスにお
いて、 前記高圧コイルは複数の巻線区分よりなり、それぞれの
巻線区分の間にはダイオードが接続され、さらに、前記
高圧コイルの電圧の入力側の最初の巻線区分の前記入力
側にはダイオードが接続されていることを特徴とするフ
ライバックトランス。 - 【請求項3】請求項1または2のいずれかに記載のフラ
イバックトランスにおいて、 前記低圧コイルボビンは円筒状とされ、 前記強磁性体は、前記低圧コイルボビンに巻回された前
記低圧コイルを巻回するように円筒状に形成され、か
つ、前記コアの磁束に対して閉ループを形成しないよう
構成されていることを特徴とするフライバックトラン
ス。 - 【請求項4】請求項1記載のフライバックトランスにお
いて、 前記高圧コイルは、前記高圧コイルボビンの円周方向に
設けられ、前記高圧コイルボビンの軸方向に並んで形成
された複数の溝に分割巻回されていることを特徴とする
フライバックトランス。 - 【請求項5】請求項3記載のフライバックトランスにお
いて、 前記強磁性体には、前記コアの軸方向に延びる少なくと
も1つのスリットが形成されていることを特徴とするフ
ライバックトランス。 - 【請求項6】請求項3記載のフライバックトランスにお
いて、 前記強磁性体には、少なくとも1つの窓部が形成されて
いることを特徴とするフライバックトランス。 - 【請求項7】請求項3記載のフライバックトランスにお
いて、 前記強磁性体は、前記コアの軸方向に少なくとも2分割
され、前記コアのギャップ上を避けて配置されているこ
とを特徴とするフライバックトランス。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9203793A JPH1145814A (ja) | 1997-01-10 | 1997-07-14 | フライバックトランス |
| TW087107692A TW406276B (en) | 1997-05-28 | 1998-05-19 | Flyback transformer |
| KR1019980019139A KR19980087386A (ko) | 1997-05-28 | 1998-05-27 | 플라이백 변압기 |
| CN98109350A CN1200622A (zh) | 1997-05-28 | 1998-05-28 | 回扫变压器 |
Applications Claiming Priority (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1461597 | 1997-01-10 | ||
| JP15457197 | 1997-05-28 | ||
| JP9-14615 | 1997-05-28 | ||
| JP9-154571 | 1997-05-28 | ||
| JP9203793A JPH1145814A (ja) | 1997-01-10 | 1997-07-14 | フライバックトランス |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1145814A true JPH1145814A (ja) | 1999-02-16 |
Family
ID=27280711
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9203793A Pending JPH1145814A (ja) | 1997-01-10 | 1997-07-14 | フライバックトランス |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1145814A (ja) |
-
1997
- 1997-07-14 JP JP9203793A patent/JPH1145814A/ja active Pending
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