JPH1145832A - 電気二重層キャパシタ用炭素材の製造方法と炭素電極の製造方法並びに炭素電極および電気二重層キャパシタ - Google Patents
電気二重層キャパシタ用炭素材の製造方法と炭素電極の製造方法並びに炭素電極および電気二重層キャパシタInfo
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- JPH1145832A JPH1145832A JP9200557A JP20055797A JPH1145832A JP H1145832 A JPH1145832 A JP H1145832A JP 9200557 A JP9200557 A JP 9200557A JP 20055797 A JP20055797 A JP 20055797A JP H1145832 A JPH1145832 A JP H1145832A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電気化学的エネルギーの貯蔵容量が大きく、
静電容量を高めた電気二重層キャパシタ用の炭素材の提
供。 【解決手段】 乾留炭をハロゲンガスに接触させてハロ
ゲン化乾留炭を得るハロゲン化処理と、該ハロゲン化乾
留炭中のハロゲンの一部または全部を脱離させる脱ハロ
ゲン処理と、脱ハロゲン処理した炭素材の一部をガス化
する賦活処理を施すことを特徴とする電気二重層キャパ
シタ用炭素材の製造方法。乾留炭にハロゲン化処理と脱
ハロゲン処理と賦活処理とを施して炭素材を得る工程
と、該炭素材に有機電解質を含浸させて炭素電極を得る
工程を備えることを特徴とする炭素電極の製造方法、そ
の方法で得られた炭素電極、および該電極を有する電気
二重層キャパシタである。
静電容量を高めた電気二重層キャパシタ用の炭素材の提
供。 【解決手段】 乾留炭をハロゲンガスに接触させてハロ
ゲン化乾留炭を得るハロゲン化処理と、該ハロゲン化乾
留炭中のハロゲンの一部または全部を脱離させる脱ハロ
ゲン処理と、脱ハロゲン処理した炭素材の一部をガス化
する賦活処理を施すことを特徴とする電気二重層キャパ
シタ用炭素材の製造方法。乾留炭にハロゲン化処理と脱
ハロゲン処理と賦活処理とを施して炭素材を得る工程
と、該炭素材に有機電解質を含浸させて炭素電極を得る
工程を備えることを特徴とする炭素電極の製造方法、そ
の方法で得られた炭素電極、および該電極を有する電気
二重層キャパシタである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気二重層キャパ
シタの電極に使用される炭素材に関する。本発明は、テ
トラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウムなどの有
機電解質イオンが電気二重層を好適に形成できるミクロ
孔および/またはサブミクロ孔構造を有する炭素材およ
び炭素電極の製造方法に関する。
シタの電極に使用される炭素材に関する。本発明は、テ
トラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウムなどの有
機電解質イオンが電気二重層を好適に形成できるミクロ
孔および/またはサブミクロ孔構造を有する炭素材およ
び炭素電極の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気二重層キャパシタは、パソコンなど
の電子機器のバックアップ用電源として実用化されてお
り、また自動車の補助バッテリーなど急速放電または大
電流放電用電源としても開発が行われている。電気二重
層キャパシタの電極は分極性電極とも称され、導電性の
ある活性炭が使用されている。電気二重層キャパシタ
は、微小な電流で長時間使用する場合、短時間に大電流
を使用する場合、またはその中間的使用など種々の使い
方がある。
の電子機器のバックアップ用電源として実用化されてお
り、また自動車の補助バッテリーなど急速放電または大
電流放電用電源としても開発が行われている。電気二重
層キャパシタの電極は分極性電極とも称され、導電性の
ある活性炭が使用されている。電気二重層キャパシタ
は、微小な電流で長時間使用する場合、短時間に大電流
を使用する場合、またはその中間的使用など種々の使い
方がある。
【0003】(炭素材の原料)電極用炭素材の原料とし
ては、石炭、コークス、やし殻炭、などの動植物質が炭
化したもの、フェノール樹脂、フラン樹脂、塩化ビニリ
デン樹脂などの各種樹脂を不活性ガス雰囲気下で加熱
(乾留)したもの、などが利用されている。本発明で
は、これらの原料を総称して炭素化合物、炭素化合物を
乾留して得たものを乾留炭と呼称する。
ては、石炭、コークス、やし殻炭、などの動植物質が炭
化したもの、フェノール樹脂、フラン樹脂、塩化ビニリ
デン樹脂などの各種樹脂を不活性ガス雰囲気下で加熱
(乾留)したもの、などが利用されている。本発明で
は、これらの原料を総称して炭素化合物、炭素化合物を
乾留して得たものを乾留炭と呼称する。
【0004】(活性炭の製法;賦活処理)活性炭を得る
慣用的な方法としては、水蒸気、炭酸ガス、空気、など
の酸化性ガスで賦活処理する方法が知られている。水蒸
気賦活の例としては特開平1−242409号公報、炭
酸ガス賦活の例としては特開平5−132377号公
報、水蒸気および/または炭酸ガス賦活と空気(酸素)
賦活を組み合わせた方法としては特公平5−49606
号公報、また、ナトリウムやカリウムの水酸化物による
賦活の例としては、特開平2−97414号(特公平5
−82324号)公報が知られている。
慣用的な方法としては、水蒸気、炭酸ガス、空気、など
の酸化性ガスで賦活処理する方法が知られている。水蒸
気賦活の例としては特開平1−242409号公報、炭
酸ガス賦活の例としては特開平5−132377号公
報、水蒸気および/または炭酸ガス賦活と空気(酸素)
賦活を組み合わせた方法としては特公平5−49606
号公報、また、ナトリウムやカリウムの水酸化物による
賦活の例としては、特開平2−97414号(特公平5
−82324号)公報が知られている。
【0005】(電気二重層キャパシタ)炭素材を電極と
する電気二重層キャパシタとしては、特開平1−321
620号公報(カーボンペースト電極)、特開平3−1
80013号公報(電気二重層コンデンサ)、特公平6
−56827号公報(分極性電極およびその製造方
法)、特公平4−44407号公報(電気二重層キャパ
シタ)、特公平4−70770号公報(電気二重層キャ
パシタ)などが知られている。
する電気二重層キャパシタとしては、特開平1−321
620号公報(カーボンペースト電極)、特開平3−1
80013号公報(電気二重層コンデンサ)、特公平6
−56827号公報(分極性電極およびその製造方
法)、特公平4−44407号公報(電気二重層キャパ
シタ)、特公平4−70770号公報(電気二重層キャ
パシタ)などが知られている。
【0006】特公平4−44407号公報は、フェノー
ル樹脂とポリビニルアルコールとでん粉とからフェノー
ル樹脂発泡体を作製し、これを賦活処理して得た活性炭
を分極性電極とする電気二重層キャパシタを開示してい
る。比表面積が2000m2/g以上の多孔性活性炭が
得られるため、大容量の電気二重層キャパシタ用の炭素
電極とすることができるとしている。特公平4−707
70号公報は、活性炭の平均細孔径を15Å以上とする
と温度特性の良い炭素電極となることを開示している。
特開平3−180013号公報は、粉末活性炭の酸素含
有量を20〜35重量%にすることにより、単位体積当
たりの静電容量を増加できることを開示している。
ル樹脂とポリビニルアルコールとでん粉とからフェノー
ル樹脂発泡体を作製し、これを賦活処理して得た活性炭
を分極性電極とする電気二重層キャパシタを開示してい
る。比表面積が2000m2/g以上の多孔性活性炭が
得られるため、大容量の電気二重層キャパシタ用の炭素
電極とすることができるとしている。特公平4−707
70号公報は、活性炭の平均細孔径を15Å以上とする
と温度特性の良い炭素電極となることを開示している。
特開平3−180013号公報は、粉末活性炭の酸素含
有量を20〜35重量%にすることにより、単位体積当
たりの静電容量を増加できることを開示している。
【0007】(炭素材の構造)炭素材の構造は、原料に
より、また製造方法により、種々の構造をとり得る。チ
ャーやこれを賦活して得た活性炭は、微晶質炭素(結晶
子)、鎖状構造をとる炭素、などから成り立っている。
難黒鉛化性炭素の場合は、結晶子が乱雑に積層した構造
をとっており、これら結晶子の間隙にはミクロ孔からマ
クロ孔まで広範囲の細孔が形成されている。結晶子は、
数層の平行な炭素六員環の網面が積み重なったものであ
り、炭素六員環を構成するグラファイト炭素は、SP2
混成軌道を利用して結合している。炭素六員環からなる
網面を基底面という。易黒鉛化性炭素は、高温度で加熱
することにより結晶子が成長し、最終的には黒鉛(グラ
ファイト)になる。
より、また製造方法により、種々の構造をとり得る。チ
ャーやこれを賦活して得た活性炭は、微晶質炭素(結晶
子)、鎖状構造をとる炭素、などから成り立っている。
難黒鉛化性炭素の場合は、結晶子が乱雑に積層した構造
をとっており、これら結晶子の間隙にはミクロ孔からマ
クロ孔まで広範囲の細孔が形成されている。結晶子は、
数層の平行な炭素六員環の網面が積み重なったものであ
り、炭素六員環を構成するグラファイト炭素は、SP2
混成軌道を利用して結合している。炭素六員環からなる
網面を基底面という。易黒鉛化性炭素は、高温度で加熱
することにより結晶子が成長し、最終的には黒鉛(グラ
ファイト)になる。
【0008】難黒鉛化性炭素には、通常、未組織炭素が
含まれている。未組織炭素とは、グラファイト炭素との
み化学結合しているグラファイト炭素以外の炭素であ
り、鎖状構造を有する炭素、炭素六員環の周辺に付着し
ている炭素、炭素六員環の最外縁(プリズム面)にある
炭素、炭素六員環(結晶子)どうしの架橋構造にあずか
っている炭素、などをいう。未組織炭素には、C−H、
C−OH、C−OOH、C=Oなどの形で水素原子、酸
素原子などと結合しているものや、炭素二重結合(−C
=C−)などがある。
含まれている。未組織炭素とは、グラファイト炭素との
み化学結合しているグラファイト炭素以外の炭素であ
り、鎖状構造を有する炭素、炭素六員環の周辺に付着し
ている炭素、炭素六員環の最外縁(プリズム面)にある
炭素、炭素六員環(結晶子)どうしの架橋構造にあずか
っている炭素、などをいう。未組織炭素には、C−H、
C−OH、C−OOH、C=Oなどの形で水素原子、酸
素原子などと結合しているものや、炭素二重結合(−C
=C−)などがある。
【0009】細孔径が8nm以下のものをサブミクロ
孔、細孔径が8〜20nmの範囲のものをミクロ孔とい
う。これらの領域の細孔径は、電解質イオンの径とほぼ
同一のオーダーであり、電気二重層の形成に関与してい
ると考えられている細孔である。現在の測定技術ではサ
ブミクロ孔領域の細孔構造を直接観察することができな
いため、一般的理論として確立されていないのが現状で
ある。
孔、細孔径が8〜20nmの範囲のものをミクロ孔とい
う。これらの領域の細孔径は、電解質イオンの径とほぼ
同一のオーダーであり、電気二重層の形成に関与してい
ると考えられている細孔である。現在の測定技術ではサ
ブミクロ孔領域の細孔構造を直接観察することができな
いため、一般的理論として確立されていないのが現状で
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の電気二重層キャ
パシタ用の炭素材の製造方法においては、ミクロ孔およ
び/またはサブミクロ孔が充分に発達していないため、
電気化学的エネルギーの貯蔵容量が小さく、静電容量が
不十分であった。また、急速放電における性能も不十分
であった。本発明は、電気化学的エネルギーの貯蔵容量
が大きく、静電容量の高い電気二重層キャパシタ用炭素
材、特に有機電解質イオンが電気二重層を好適に形成で
きるミクロ孔および/またはサブミクロ孔構造を有する
炭素材および炭素電極の製造方法の提供を課題としてい
る。
パシタ用の炭素材の製造方法においては、ミクロ孔およ
び/またはサブミクロ孔が充分に発達していないため、
電気化学的エネルギーの貯蔵容量が小さく、静電容量が
不十分であった。また、急速放電における性能も不十分
であった。本発明は、電気化学的エネルギーの貯蔵容量
が大きく、静電容量の高い電気二重層キャパシタ用炭素
材、特に有機電解質イオンが電気二重層を好適に形成で
きるミクロ孔および/またはサブミクロ孔構造を有する
炭素材および炭素電極の製造方法の提供を課題としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
発明は、乾留炭をハロゲンガスに接触させてハロゲン化
乾留炭を得るハロゲン化処理と、該ハロゲン化乾留炭中
のハロゲンの一部または全部を脱離させる脱ハロゲン処
理と、脱ハロゲン処理した炭素材の一部をガス化する賦
活処理を施すことを特徴とする電気二重層キャパシタ用
炭素材の製造方法である。請求項2に係る発明は、前記
ハロゲンガスが塩素と臭素の少なくとも一方であること
を特徴とする請求項1記載の電気二重層キャパシタ用炭
素材の製造方法である。請求項3に係る発明は、前記ハ
ロゲン化処理が、不活性ガスで希釈したハロゲンガス中
300〜600℃の温度で行う加熱処理であることを特
徴とする請求項1記載の電気二重層キャパシタ用炭素材
の製造方法である。請求項4に係る発明は、前記脱ハロ
ゲン処理が、不活性ガスで希釈した水蒸気または水素化
合物ガス中600〜850℃の温度で行う加熱処理であ
ることを特徴とする請求項1記載の電気二重層キャパシ
タ用炭素材の製造方法である。請求項5に係る発明は、
前記脱ハロゲン処理が、不活性ガスで希釈した水素ガス
中600〜1100℃の温度で行う加熱処理であること
を特徴とする請求項1記載の電気二重層キャパシタ用炭
素材の製造方法である。請求項6に係る発明は、前記脱
ハロゲン処理が、減圧下または不活性ガス中600〜1
100℃の温度で行う加熱処理であることを特徴とする
請求項1記載の電気二重層キャパシタ用炭素材の製造方
法である。請求項7に係る発明は、前記賦活処理が、水
蒸気または炭酸ガス雰囲気中800〜1100℃の温度
で行う加熱処理であることを特徴とする請求項1記載の
電気二重層キャパシタ用炭素材の製造方法である。請求
項8に係る発明は、前記乾留炭が、フェノール樹脂から
得られた乾留炭であることを特徴とする請求項1記載の
電気二重層キャパシタ用炭素材の製造方法である。請求
項9に係る発明は、乾留炭をハロゲンガスに接触させて
ハロゲン化乾留炭を得るハロゲン化処理と、該ハロゲン
化乾留炭中のハロゲンの一部または全部を脱離させる脱
ハロゲン処理と、脱ハロゲン処理した炭素材の一部をガ
ス化する賦活処理を施して炭素材を得る工程と、該炭素
材に有機電解質を含浸させて炭素電極を得る工程を備え
ることを特徴とする炭素電極の製造方法である。請求項
10に係る発明は、前記ハロゲンガスが塩素と臭素の少
なくとも一方であることを特徴とする請求項9記載の炭
素電極の製造方法である。請求項11に係る発明は、前
記ハロゲン化処理が、不活性ガスで希釈したハロゲンガ
ス中300〜600℃の温度で行う加熱処理であること
を特徴とする請求項9記載の炭素電極の製造方法であ
る。請求項12に係る発明は、前記脱ハロゲン処理が、
不活性ガスで希釈した水蒸気または水素化合物ガス中6
00〜850℃の温度で行う加熱処理であることを特徴
とする請求項9記載の炭素電極の製造方法である。請求
項13に係る発明は、前記脱ハロゲン処理が、不活性ガ
スで希釈した水素ガス中600〜1100℃の温度で行
う加熱処理であることを特徴とする請求項9記載の炭素
電極の製造方法である。請求項14に係る発明は、前記
脱ハロゲン処理が、減圧下または不活性ガス中600〜
1100℃の温度で行う加熱処理であることを特徴とす
る請求項9記載の炭素電極の製造方法である。請求項1
5に係る発明は、前記賦活処理が、水蒸気または炭酸ガ
ス雰囲気中800〜1100℃の温度で行う加熱処理で
あることを特徴とする請求項10記載の炭素電極の製造
方法である。請求項16に係る発明は、前記乾留炭が、
フェノール樹脂から得られた乾留炭であることを特徴と
する請求項9記載の炭素電極の製造方法である。請求項
17に係る発明は、請求項9から16のいずれかに記載
の炭素電極の製造方法によって得られた炭素電極であ
る。請求項18に係る発明は、請求項17記載の炭素電
極において、電解質がテトラフルオロホウ酸テトラエチ
ルアンモニウムであり、静電容量が27〜40F/cm
3であることを特徴とする炭素電極である。請求項19
に係る発明は、請求項17または18記載の炭素電極を
有する電気二重層キャパシタである。
発明は、乾留炭をハロゲンガスに接触させてハロゲン化
乾留炭を得るハロゲン化処理と、該ハロゲン化乾留炭中
のハロゲンの一部または全部を脱離させる脱ハロゲン処
理と、脱ハロゲン処理した炭素材の一部をガス化する賦
活処理を施すことを特徴とする電気二重層キャパシタ用
炭素材の製造方法である。請求項2に係る発明は、前記
ハロゲンガスが塩素と臭素の少なくとも一方であること
を特徴とする請求項1記載の電気二重層キャパシタ用炭
素材の製造方法である。請求項3に係る発明は、前記ハ
ロゲン化処理が、不活性ガスで希釈したハロゲンガス中
300〜600℃の温度で行う加熱処理であることを特
徴とする請求項1記載の電気二重層キャパシタ用炭素材
の製造方法である。請求項4に係る発明は、前記脱ハロ
ゲン処理が、不活性ガスで希釈した水蒸気または水素化
合物ガス中600〜850℃の温度で行う加熱処理であ
ることを特徴とする請求項1記載の電気二重層キャパシ
タ用炭素材の製造方法である。請求項5に係る発明は、
前記脱ハロゲン処理が、不活性ガスで希釈した水素ガス
中600〜1100℃の温度で行う加熱処理であること
を特徴とする請求項1記載の電気二重層キャパシタ用炭
素材の製造方法である。請求項6に係る発明は、前記脱
ハロゲン処理が、減圧下または不活性ガス中600〜1
100℃の温度で行う加熱処理であることを特徴とする
請求項1記載の電気二重層キャパシタ用炭素材の製造方
法である。請求項7に係る発明は、前記賦活処理が、水
蒸気または炭酸ガス雰囲気中800〜1100℃の温度
で行う加熱処理であることを特徴とする請求項1記載の
電気二重層キャパシタ用炭素材の製造方法である。請求
項8に係る発明は、前記乾留炭が、フェノール樹脂から
得られた乾留炭であることを特徴とする請求項1記載の
電気二重層キャパシタ用炭素材の製造方法である。請求
項9に係る発明は、乾留炭をハロゲンガスに接触させて
ハロゲン化乾留炭を得るハロゲン化処理と、該ハロゲン
化乾留炭中のハロゲンの一部または全部を脱離させる脱
ハロゲン処理と、脱ハロゲン処理した炭素材の一部をガ
ス化する賦活処理を施して炭素材を得る工程と、該炭素
材に有機電解質を含浸させて炭素電極を得る工程を備え
ることを特徴とする炭素電極の製造方法である。請求項
10に係る発明は、前記ハロゲンガスが塩素と臭素の少
なくとも一方であることを特徴とする請求項9記載の炭
素電極の製造方法である。請求項11に係る発明は、前
記ハロゲン化処理が、不活性ガスで希釈したハロゲンガ
ス中300〜600℃の温度で行う加熱処理であること
を特徴とする請求項9記載の炭素電極の製造方法であ
る。請求項12に係る発明は、前記脱ハロゲン処理が、
不活性ガスで希釈した水蒸気または水素化合物ガス中6
00〜850℃の温度で行う加熱処理であることを特徴
とする請求項9記載の炭素電極の製造方法である。請求
項13に係る発明は、前記脱ハロゲン処理が、不活性ガ
スで希釈した水素ガス中600〜1100℃の温度で行
う加熱処理であることを特徴とする請求項9記載の炭素
電極の製造方法である。請求項14に係る発明は、前記
脱ハロゲン処理が、減圧下または不活性ガス中600〜
1100℃の温度で行う加熱処理であることを特徴とす
る請求項9記載の炭素電極の製造方法である。請求項1
5に係る発明は、前記賦活処理が、水蒸気または炭酸ガ
ス雰囲気中800〜1100℃の温度で行う加熱処理で
あることを特徴とする請求項10記載の炭素電極の製造
方法である。請求項16に係る発明は、前記乾留炭が、
フェノール樹脂から得られた乾留炭であることを特徴と
する請求項9記載の炭素電極の製造方法である。請求項
17に係る発明は、請求項9から16のいずれかに記載
の炭素電極の製造方法によって得られた炭素電極であ
る。請求項18に係る発明は、請求項17記載の炭素電
極において、電解質がテトラフルオロホウ酸テトラエチ
ルアンモニウムであり、静電容量が27〜40F/cm
3であることを特徴とする炭素電極である。請求項19
に係る発明は、請求項17または18記載の炭素電極を
有する電気二重層キャパシタである。
【0012】
(発明の構成)従来の電気二重層キャパシタ用炭素材お
よび電極の製造工程の概要を図1に示す。この電気二重
層キャパシタ用炭素材の製造方法は、まず乾留炭にハロ
ゲン化処理を施し、該ハロゲン化乾留炭のハロゲンの一
部または全部を離脱させる脱ハロゲン処理とを備えた処
理である。本発明の実施の形態である電気二重層キャパ
シタ用炭素材および電極の製造工程の概要を図2に示
す。本発明の電気二重層キャパシタ用炭素材の製造方法
は、まず乾留炭にハロゲン化処理を施すハロゲン化処理
と、該ハロゲン化乾留炭のハロゲンの一部または全部を
離脱させる脱ハロゲン工程と、脱ハロゲン処理した炭素
材の一部をガス化する賦活工程とを備えた処理である。
よび電極の製造工程の概要を図1に示す。この電気二重
層キャパシタ用炭素材の製造方法は、まず乾留炭にハロ
ゲン化処理を施し、該ハロゲン化乾留炭のハロゲンの一
部または全部を離脱させる脱ハロゲン処理とを備えた処
理である。本発明の実施の形態である電気二重層キャパ
シタ用炭素材および電極の製造工程の概要を図2に示
す。本発明の電気二重層キャパシタ用炭素材の製造方法
は、まず乾留炭にハロゲン化処理を施すハロゲン化処理
と、該ハロゲン化乾留炭のハロゲンの一部または全部を
離脱させる脱ハロゲン工程と、脱ハロゲン処理した炭素
材の一部をガス化する賦活工程とを備えた処理である。
【0013】ハロゲン化乾留炭のハロゲン化の程度は、
ハロゲン(X)と炭素(C)の原子数比(X/C)で表
される。当該原子数比は、ハロゲン化処理においては、
ハロゲン化処理前の乾留炭の重量を炭素の重量とし、ハ
ロゲン化処理における重量増加を塩素の重量として、原
子数比に換算したものである。また、脱ハロゲン処理に
おいては、脱ハロゲン処理による重量減少をハロゲンの
減量として原子数に換算して、これをハロゲン化乾留炭
のハロゲン原子数から減じて求めたものである。実際の
ハロゲン処理においては、炭化の進行に伴う乾留作用や
水蒸気の賦活作用(炭素のガス化)があるため、前記定
義による原子数比が負の値になることがある。
ハロゲン(X)と炭素(C)の原子数比(X/C)で表
される。当該原子数比は、ハロゲン化処理においては、
ハロゲン化処理前の乾留炭の重量を炭素の重量とし、ハ
ロゲン化処理における重量増加を塩素の重量として、原
子数比に換算したものである。また、脱ハロゲン処理に
おいては、脱ハロゲン処理による重量減少をハロゲンの
減量として原子数に換算して、これをハロゲン化乾留炭
のハロゲン原子数から減じて求めたものである。実際の
ハロゲン処理においては、炭化の進行に伴う乾留作用や
水蒸気の賦活作用(炭素のガス化)があるため、前記定
義による原子数比が負の値になることがある。
【0014】(ハロゲン化処理)塩素化処理は、乾留炭
を窒素などの不活性ガスで希釈した塩素ガス中350〜
1000℃、好ましくは400〜800℃の温度で加熱
処理を施すことを特徴としている。臭素化処理において
も同様である。塩素化処理の加熱の温度が1000℃を
超える場合、乾留が進行して水素原子の量が低下するた
め、塩素化の程度が小さくなり、好ましくない。また、
塩素化処理の加熱の温度が350℃未満の場合、塩素と
未組織炭素の反応速度が遅すぎるので、塩素化処理に長
時間を要し、好ましくない。臭素化処理においても同様
である。
を窒素などの不活性ガスで希釈した塩素ガス中350〜
1000℃、好ましくは400〜800℃の温度で加熱
処理を施すことを特徴としている。臭素化処理において
も同様である。塩素化処理の加熱の温度が1000℃を
超える場合、乾留が進行して水素原子の量が低下するた
め、塩素化の程度が小さくなり、好ましくない。また、
塩素化処理の加熱の温度が350℃未満の場合、塩素と
未組織炭素の反応速度が遅すぎるので、塩素化処理に長
時間を要し、好ましくない。臭素化処理においても同様
である。
【0015】塩素化処理において、塩素ガスの供給速度
は、塩素の濃度が約10容量パーセントのとき、空塔速
度で0.05〜0.3L/(min・cm2)程度であ
る(Lはほぼ大気圧、室温でのガスの体積である(以下
同じ))。塩素化処理の時間は、当該温度範囲の高温域
の場合は30分程度であるが、400℃に近い低温域の
場合は120分程度必要である。臭素化処理においては
180分間程度必要である。塩素化処理においては、主
として、乾留炭中の水素原子が塩素原子に置換されるの
で、排ガス中に塩化水素(HCl)が検出される。臭素
化処理においては主として臭化水素が発生する。
は、塩素の濃度が約10容量パーセントのとき、空塔速
度で0.05〜0.3L/(min・cm2)程度であ
る(Lはほぼ大気圧、室温でのガスの体積である(以下
同じ))。塩素化処理の時間は、当該温度範囲の高温域
の場合は30分程度であるが、400℃に近い低温域の
場合は120分程度必要である。臭素化処理においては
180分間程度必要である。塩素化処理においては、主
として、乾留炭中の水素原子が塩素原子に置換されるの
で、排ガス中に塩化水素(HCl)が検出される。臭素
化処理においては主として臭化水素が発生する。
【0016】上記塩素化処理により、塩素(Cl)と炭
素の原子数比(Cl/C)が好ましくは0.03以上、
より好ましくは0.07以上の塩素化乾留炭が得られ
る。なお、この原子数比が0.03未満の場合、ミクロ
孔形成への寄与が小さいので好ましくない。また、上記
原子数比の上限は、乾留炭中の水素原子の量、すなわ
ち、乾留温度により決まるが、0.315以下であれば
本発明の所望の効果が得られることが判っている。臭素
化処理においては、臭素(Br)の炭素に対する原子数
比(Br/C)が0.01程度であっても本発明の効果
が得られる。
素の原子数比(Cl/C)が好ましくは0.03以上、
より好ましくは0.07以上の塩素化乾留炭が得られ
る。なお、この原子数比が0.03未満の場合、ミクロ
孔形成への寄与が小さいので好ましくない。また、上記
原子数比の上限は、乾留炭中の水素原子の量、すなわ
ち、乾留温度により決まるが、0.315以下であれば
本発明の所望の効果が得られることが判っている。臭素
化処理においては、臭素(Br)の炭素に対する原子数
比(Br/C)が0.01程度であっても本発明の効果
が得られる。
【0017】(脱ハロゲン処理)脱塩素処理における残
存する塩素の程度、すなわち塩素の炭素に対する原子数
比(Cl/C)が0.02以下であることが好ましい
が、必ずしも完全に脱塩素させる必要はない。同じく、
脱臭素処理における残存する臭素の程度、すなわち臭素
の炭素に対する比(Br/C)が0.01以下であるこ
とが好ましいが、必ずしも完全に脱臭素させる必要はな
い。脱塩素処理においては乾留炭中の塩素は、主とし
て、塩化水素として脱離するので、排ガス中に塩化水素
が検出され、脱臭素処理においては臭化水素が検出され
る。
存する塩素の程度、すなわち塩素の炭素に対する原子数
比(Cl/C)が0.02以下であることが好ましい
が、必ずしも完全に脱塩素させる必要はない。同じく、
脱臭素処理における残存する臭素の程度、すなわち臭素
の炭素に対する比(Br/C)が0.01以下であるこ
とが好ましいが、必ずしも完全に脱臭素させる必要はな
い。脱塩素処理においては乾留炭中の塩素は、主とし
て、塩化水素として脱離するので、排ガス中に塩化水素
が検出され、脱臭素処理においては臭化水素が検出され
る。
【0018】高温脱ハロゲン処理は、不活性ガス中また
は真空排気下600〜1100℃、好ましくは、700
〜1000℃の温度で行う加熱処理であることを特徴と
している。真空排気の程度は特に限定されないが、真空
度が10Torrの真空排気であれば良い。加熱処理の時間
は、20〜30分程度で充分である。
は真空排気下600〜1100℃、好ましくは、700
〜1000℃の温度で行う加熱処理であることを特徴と
している。真空排気の程度は特に限定されないが、真空
度が10Torrの真空排気であれば良い。加熱処理の時間
は、20〜30分程度で充分である。
【0019】不活性ガス中で行う高温脱ハロゲン処理を
1100℃を超える処理温度で行った場合、熱収縮によ
り細孔入り口が小さくなりすぎて、電解質イオンが細孔
内に入ることができなくなるため、所望の静電容量が得
られないことがある。また、高温脱ハロゲン処理を60
0℃未満の処理温度で行った場合、充分に脱ハロゲンを
行うことができない。
1100℃を超える処理温度で行った場合、熱収縮によ
り細孔入り口が小さくなりすぎて、電解質イオンが細孔
内に入ることができなくなるため、所望の静電容量が得
られないことがある。また、高温脱ハロゲン処理を60
0℃未満の処理温度で行った場合、充分に脱ハロゲンを
行うことができない。
【0020】低温脱ハロゲン処理は、水素化合物ガス中
または不活性ガスで希釈した水素化合物ガス中での加熱
処理であることを特徴としている。加熱処理の時間は、
20〜30分程度で充分である。水素化合物が水蒸気ま
たは低級炭化水素である場合には加熱処理の温度は、6
00〜850℃、好ましくは650〜750℃である。
水素化合物が水素ガスである場合は加熱処理の温度は、
600〜1100℃、好ましくは700〜950℃であ
る。
または不活性ガスで希釈した水素化合物ガス中での加熱
処理であることを特徴としている。加熱処理の時間は、
20〜30分程度で充分である。水素化合物が水蒸気ま
たは低級炭化水素である場合には加熱処理の温度は、6
00〜850℃、好ましくは650〜750℃である。
水素化合物が水素ガスである場合は加熱処理の温度は、
600〜1100℃、好ましくは700〜950℃であ
る。
【0021】ここで水素化合物ガスとは、水蒸気(H2
O)、水素、もしくはメタン(CH4)、エタン(C2H
6)、エチレン(C2H4)、プロパン(C3H8)、プロ
ピレン(C3H6)、ブタン(C4H10)、ブチレン(C4
H8)などの低級炭化水素、およびこれらの混合ガスで
ある。不活性ガス中の水素化合物としては、LPG(液
化石油ガス)が不完全燃焼したときの排ガスを、工業的
に好適に利用することができる。前記排ガスの組成は、
例えば、水蒸気13〜17容量%、炭酸ガス9〜12容
量%、一酸化炭素0.01〜1容量%、窒素68〜74
容量%、未燃分低級炭化水素0.01〜3容量%程度で
ある。前記水素化合物が水蒸気である場合、水蒸気の濃
度は特に限定されないが、空塔速度が0.05〜0.1
5L/(min・cm2)のとき、3容量%程度であれ
ば充分である。
O)、水素、もしくはメタン(CH4)、エタン(C2H
6)、エチレン(C2H4)、プロパン(C3H8)、プロ
ピレン(C3H6)、ブタン(C4H10)、ブチレン(C4
H8)などの低級炭化水素、およびこれらの混合ガスで
ある。不活性ガス中の水素化合物としては、LPG(液
化石油ガス)が不完全燃焼したときの排ガスを、工業的
に好適に利用することができる。前記排ガスの組成は、
例えば、水蒸気13〜17容量%、炭酸ガス9〜12容
量%、一酸化炭素0.01〜1容量%、窒素68〜74
容量%、未燃分低級炭化水素0.01〜3容量%程度で
ある。前記水素化合物が水蒸気である場合、水蒸気の濃
度は特に限定されないが、空塔速度が0.05〜0.1
5L/(min・cm2)のとき、3容量%程度であれ
ば充分である。
【0022】脱ハロゲンのための処理方法としては、高
温脱ハロゲンのみの処理を行う方法と、低温脱ハロゲン
のみの処理を行う方法と、それらを組み合わせた方法と
して、高温脱ハロゲン処理と低温脱ハロゲン処理とを順
次行う処理、低温脱ハロゲン処理と高温脱ハロゲン処理
とを順次行う処理、高温脱ハロゲン処理と低温脱ハロゲ
ン処理と高温脱ハロゲン処理とを順次行う処理、の五つ
がある。以上説明した脱ハロゲンの処理方法のうち、高
温脱ハロゲン処理と低温脱ハロゲン処理とを順次行う処
理を採用し、水素化合物が水蒸気または水蒸気と低級炭
化水素の混合ガスであるとき、本発明の効果がもっとも
よく発現する。
温脱ハロゲンのみの処理を行う方法と、低温脱ハロゲン
のみの処理を行う方法と、それらを組み合わせた方法と
して、高温脱ハロゲン処理と低温脱ハロゲン処理とを順
次行う処理、低温脱ハロゲン処理と高温脱ハロゲン処理
とを順次行う処理、高温脱ハロゲン処理と低温脱ハロゲ
ン処理と高温脱ハロゲン処理とを順次行う処理、の五つ
がある。以上説明した脱ハロゲンの処理方法のうち、高
温脱ハロゲン処理と低温脱ハロゲン処理とを順次行う処
理を採用し、水素化合物が水蒸気または水蒸気と低級炭
化水素の混合ガスであるとき、本発明の効果がもっとも
よく発現する。
【0023】賦活処理は、水蒸気または炭酸ガスなどの
酸化性ガス雰囲気中での加熱処理であることを特徴とし
ている。水蒸気を使用した場合には加熱処理の温度は8
00〜900℃、好ましくは800〜850℃である。
加熱処理の時間は、1〜5時間程度で十分である。炭酸
ガスを使用した場合には加熱温度は、800〜1100
℃、好ましくは900〜1000℃である。加熱処理の
時間は、1〜5時間程度で十分である。賦活収率が95
〜85%の時、効果が最もよく発現する。
酸化性ガス雰囲気中での加熱処理であることを特徴とし
ている。水蒸気を使用した場合には加熱処理の温度は8
00〜900℃、好ましくは800〜850℃である。
加熱処理の時間は、1〜5時間程度で十分である。炭酸
ガスを使用した場合には加熱温度は、800〜1100
℃、好ましくは900〜1000℃である。加熱処理の
時間は、1〜5時間程度で十分である。賦活収率が95
〜85%の時、効果が最もよく発現する。
【0024】上記電極用炭素材の製造方法は、種々の乾
留炭に適用することができるが、特にフェノール樹脂を
乾留して得た乾留炭を原料とするのが最適である。本発
明の方法により得られる炭素材は、細孔容積は0.3〜
0.7cm3/gであることを特徴とする。
留炭に適用することができるが、特にフェノール樹脂を
乾留して得た乾留炭を原料とするのが最適である。本発
明の方法により得られる炭素材は、細孔容積は0.3〜
0.7cm3/gであることを特徴とする。
【0025】(電極の作製)ハロゲン処理および賦活処
理した炭素材を平均粒径がおよそ8μmになるように粉
砕する。これにアセチレンブラックを10重量部および
電解液を加えてペースト状にし、型枠に入れ炭素電極と
する。電解液としては、プロピレンカーボネイト、γ−
ブチルラクトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミ
ド、1,2−ジメトキシエタン、スルホランあるいはニ
トロメタンなどの溶媒に、過塩素酸テトラエチルアンモ
ニウム、テトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウ
ム、過塩素酸リチウム、アルカリ金属塩、アミン塩、テ
トラアルキルアンモニウム塩、またはテトラアルキルホ
スホニウム塩などを溶解させたものが用いられる。本発
明の炭素電極は、ハロゲン処理した炭素材を電極とし、
電解質がテトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウ
ムである場合、27〜40F/cm3の静電容量を有す
ることを特徴としている。ここで、Fはファラッド(Fa
rad)を、cm3は炭素電極(正極と負極の合計)の体積
を表す。次に、本発明の作用について説明する。
理した炭素材を平均粒径がおよそ8μmになるように粉
砕する。これにアセチレンブラックを10重量部および
電解液を加えてペースト状にし、型枠に入れ炭素電極と
する。電解液としては、プロピレンカーボネイト、γ−
ブチルラクトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミ
ド、1,2−ジメトキシエタン、スルホランあるいはニ
トロメタンなどの溶媒に、過塩素酸テトラエチルアンモ
ニウム、テトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウ
ム、過塩素酸リチウム、アルカリ金属塩、アミン塩、テ
トラアルキルアンモニウム塩、またはテトラアルキルホ
スホニウム塩などを溶解させたものが用いられる。本発
明の炭素電極は、ハロゲン処理した炭素材を電極とし、
電解質がテトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウ
ムである場合、27〜40F/cm3の静電容量を有す
ることを特徴としている。ここで、Fはファラッド(Fa
rad)を、cm3は炭素電極(正極と負極の合計)の体積
を表す。次に、本発明の作用について説明する。
【0026】(ハロゲン処理)難黒鉛化性炭素には、通
常、未組織炭素が含まれている。未組織炭素とは、グラ
ファイト炭素とのみ化学結合しているグラファイト炭素
以外の炭素であり、鎖状構造を有する炭素、炭素六員環
の周辺に付着している炭素、炭素六員環の最外縁(プリ
ズム面)にある炭素、炭素六員環(結晶子)どうしの架
橋構造にあずかっている炭素などをいう。
常、未組織炭素が含まれている。未組織炭素とは、グラ
ファイト炭素とのみ化学結合しているグラファイト炭素
以外の炭素であり、鎖状構造を有する炭素、炭素六員環
の周辺に付着している炭素、炭素六員環の最外縁(プリ
ズム面)にある炭素、炭素六員環(結晶子)どうしの架
橋構造にあずかっている炭素などをいう。
【0027】ハロゲンとして塩素を例に説明すれば、乾
留炭に塩素ガスを接触させると、塩素は未組織炭素と反
応する。これらの反応には、炭素二重結合への塩素付加
反応、未組織炭素に結合している水素原子と塩素原子の
交換反応(塩素と等モルの塩化水素が発生する)、表面
の脱水素化反応(塩素の二倍の塩化水素が発生する)、
などがある。前記塩素化反応のとき、および脱塩素反応
のとき、次式に示す反応が起きて、新たな炭素原子−炭
素原子結合(以下、炭素結合)が形成されていると推測
される。C□は未組織炭素であることを示す。 C□−Cl + C□−H → C−C + HCl この新たな炭素結合の形成により、炭素網面または結晶
子のグラファイト構造の欠陥を修復する作用、結晶子の
成長作用、結晶子の集合状態を変える作用、等の作用を
果たすと考えられるが、詳細は不明である。しかしなが
ら、これらの作用により、テトラフルオロホウ酸テトラ
エチルアンモニウムなどの電解質イオンが電気二重層を
好適に形成できるミクロ孔および/またはサブミクロ孔
構造が多数形成されるものと推定される。臭素、その他
のハロゲンも以上説明した作用を持つと推定される。
留炭に塩素ガスを接触させると、塩素は未組織炭素と反
応する。これらの反応には、炭素二重結合への塩素付加
反応、未組織炭素に結合している水素原子と塩素原子の
交換反応(塩素と等モルの塩化水素が発生する)、表面
の脱水素化反応(塩素の二倍の塩化水素が発生する)、
などがある。前記塩素化反応のとき、および脱塩素反応
のとき、次式に示す反応が起きて、新たな炭素原子−炭
素原子結合(以下、炭素結合)が形成されていると推測
される。C□は未組織炭素であることを示す。 C□−Cl + C□−H → C−C + HCl この新たな炭素結合の形成により、炭素網面または結晶
子のグラファイト構造の欠陥を修復する作用、結晶子の
成長作用、結晶子の集合状態を変える作用、等の作用を
果たすと考えられるが、詳細は不明である。しかしなが
ら、これらの作用により、テトラフルオロホウ酸テトラ
エチルアンモニウムなどの電解質イオンが電気二重層を
好適に形成できるミクロ孔および/またはサブミクロ孔
構造が多数形成されるものと推定される。臭素、その他
のハロゲンも以上説明した作用を持つと推定される。
【0028】(賦活処理)ハロゲン処理および脱ハロゲ
ン処理により電気二重層を好適に形成できるミクロ孔お
よび/またはサブミクロ孔構造が多数形成されるが、更
にわずかに賦活処理を施すことにより、更に高い静電容
量が得られる。賦活により細孔の連結部分が広がり、静
電容量に影響を与えるイオンの拡散抵抗が低減したため
と推測される。
ン処理により電気二重層を好適に形成できるミクロ孔お
よび/またはサブミクロ孔構造が多数形成されるが、更
にわずかに賦活処理を施すことにより、更に高い静電容
量が得られる。賦活により細孔の連結部分が広がり、静
電容量に影響を与えるイオンの拡散抵抗が低減したため
と推測される。
【0029】
【実施例】以下に、本発明を実施例および比較例に基づ
き、具体的且つ詳細に説明する。 (原料乾留炭)フェノール樹脂(群栄化学工業(株)製
PGA−4560商品名レヂトップ)を160℃で硬化
させ、窒素ガス気流下、550℃の温度で乾留し、微粉
砕(粉砕機:中央化工機(株)製、MB−1型)した
後、レヂトップをバインダーとして、2mmφ×5〜6
mmのペレット(小円柱)に成形(成形機:不二パウダ
ル(株)製、PV−5型)し、窒素ガス気流下、600
℃で乾留したもの。
き、具体的且つ詳細に説明する。 (原料乾留炭)フェノール樹脂(群栄化学工業(株)製
PGA−4560商品名レヂトップ)を160℃で硬化
させ、窒素ガス気流下、550℃の温度で乾留し、微粉
砕(粉砕機:中央化工機(株)製、MB−1型)した
後、レヂトップをバインダーとして、2mmφ×5〜6
mmのペレット(小円柱)に成形(成形機:不二パウダ
ル(株)製、PV−5型)し、窒素ガス気流下、600
℃で乾留したもの。
【0030】(ハロゲン処理設備)本発明を実施するた
めのハロゲン処理設備の概要を図3に示す。図3中で符
号1は温度制御機能付き管状電気炉(管状炉:(株)吉
田製作所製、温度制御装置:(株)チノー製 MODEL S
U、熱電対 JIS R)、2は石英管、3は炭素材容器(ガ
ス透過性)、4は炭素材、5は窒素ガス供給管、6は塩
素、臭素、水蒸気、またはメタン等の供給管、7はガス
排出管、8はゴム栓である。各ガスの供給圧力はほぼ大
気圧である。ハロゲン化処理では管5から窒素ガスと管
6から塩素ガスまたは臭素ガスを所定量流す。高温脱ハ
ロゲン処理では管6から窒素ガスを所定量流す。低温脱
ハロゲン処理では管5から窒素ガスと管6から水蒸気、
メタンなどを含む窒素ガスを所定量流す。流量は、フロ
ート形面積流量計(塩素ガス:流体工業(株)製PGF
−N型(臭素ガスの場合には補正して使用)、その他ガ
ス:日本フローセル(株)製ST−4型)で測定した。
めのハロゲン処理設備の概要を図3に示す。図3中で符
号1は温度制御機能付き管状電気炉(管状炉:(株)吉
田製作所製、温度制御装置:(株)チノー製 MODEL S
U、熱電対 JIS R)、2は石英管、3は炭素材容器(ガ
ス透過性)、4は炭素材、5は窒素ガス供給管、6は塩
素、臭素、水蒸気、またはメタン等の供給管、7はガス
排出管、8はゴム栓である。各ガスの供給圧力はほぼ大
気圧である。ハロゲン化処理では管5から窒素ガスと管
6から塩素ガスまたは臭素ガスを所定量流す。高温脱ハ
ロゲン処理では管6から窒素ガスを所定量流す。低温脱
ハロゲン処理では管5から窒素ガスと管6から水蒸気、
メタンなどを含む窒素ガスを所定量流す。流量は、フロ
ート形面積流量計(塩素ガス:流体工業(株)製PGF
−N型(臭素ガスの場合には補正して使用)、その他ガ
ス:日本フローセル(株)製ST−4型)で測定した。
【0031】(比表面積、細孔容積の測定)比表面積
は、―196℃(液体窒素の沸点)の温度における窒素
ガスの吸着量を測定し、Brunauer-Emmett-Teller の吸
着式から求めた。機器は(株)島津製作所製アキュソー
ブ2100―02型を用いた。細孔容積は、炭素材1g
当たりのベンゼンの吸着量(g)を液体ベンゼンの密度
(0.879g/cm3)で除した値として求めた。
は、―196℃(液体窒素の沸点)の温度における窒素
ガスの吸着量を測定し、Brunauer-Emmett-Teller の吸
着式から求めた。機器は(株)島津製作所製アキュソー
ブ2100―02型を用いた。細孔容積は、炭素材1g
当たりのベンゼンの吸着量(g)を液体ベンゼンの密度
(0.879g/cm3)で除した値として求めた。
【0032】(静電容量の測定)ハロゲン処理炭100
重量部に対し、アセチレンブラック(電気化学工業
(株)製デンカブラック)10重量部を混合し、振動ボ
ールミル(日陶化学(株)製NB−0)で、約60分間
粉砕する。得られた炭素粉末の平均粒径はおよそ8μm
である。これにテトラフルオロホウ酸テトラエチルアン
モニウムの1mol/Lプロピレンカーボネイト溶液を
加えてペースト状とし、塩化ビニル製型枠(直径25m
m、厚さ2mm)に入れ電極とした。これら2枚の電極
をポリプロピレン製セパレータをはさんで向かい合わせ
に重ね、両側から白金製の集電極で挟み込み、図4に示
す測定用セルを作製し、静電容量を求めた。図4中、符
号11は炭素電極、12はガスケット、13は集電極、
14はセパレータである。静電容量C(単位、ファラッ
ド:F)は一般に、ある電圧で充電した後、一定電流I
(A)で放電し、電圧がV1からV2(V)まで低下する
時間Δt(s)を測定し、C=I×Δt/(V1−V2)
から計算することができる。以下の比較例、実施例で
は、2.0Vで1時間充電した後、I=3mA/cm 2
の定電流で放電し、V1=1.10Vから、V2=0.9
0mVまで降下するときの時間を測定して静電容量を求
めた。ここで放電電流値におけるcm2は炭素電極の断
面積である。
重量部に対し、アセチレンブラック(電気化学工業
(株)製デンカブラック)10重量部を混合し、振動ボ
ールミル(日陶化学(株)製NB−0)で、約60分間
粉砕する。得られた炭素粉末の平均粒径はおよそ8μm
である。これにテトラフルオロホウ酸テトラエチルアン
モニウムの1mol/Lプロピレンカーボネイト溶液を
加えてペースト状とし、塩化ビニル製型枠(直径25m
m、厚さ2mm)に入れ電極とした。これら2枚の電極
をポリプロピレン製セパレータをはさんで向かい合わせ
に重ね、両側から白金製の集電極で挟み込み、図4に示
す測定用セルを作製し、静電容量を求めた。図4中、符
号11は炭素電極、12はガスケット、13は集電極、
14はセパレータである。静電容量C(単位、ファラッ
ド:F)は一般に、ある電圧で充電した後、一定電流I
(A)で放電し、電圧がV1からV2(V)まで低下する
時間Δt(s)を測定し、C=I×Δt/(V1−V2)
から計算することができる。以下の比較例、実施例で
は、2.0Vで1時間充電した後、I=3mA/cm 2
の定電流で放電し、V1=1.10Vから、V2=0.9
0mVまで降下するときの時間を測定して静電容量を求
めた。ここで放電電流値におけるcm2は炭素電極の断
面積である。
【0033】(比較例1;ハロゲン処理なし+賦活処
理)乾留炭を窒素ガス中900℃で30分間熱処理して
炭化した。引き続き、2.5g/minの水蒸気を含む
窒素ガス気流中(1L/min)、800℃で試料は
2時間、は3時間、は6時間、は8時間賦活処理
した。その時の賦活収率は、80%、66%、5
3%、40%であった。細孔容積は、0.35cm
3/g、0.45cm3/g、0.59cm3/g、
0.70cm3/gであった。BET比表面積は、
910m2/g、1160m2/g、1490m2/
g、1900m2/gであった。これらの試料の静電
容量は、13.9F/cm3、18.0F/cm3、
19.7F/cm3、16.6F/cm3であった。
理)乾留炭を窒素ガス中900℃で30分間熱処理して
炭化した。引き続き、2.5g/minの水蒸気を含む
窒素ガス気流中(1L/min)、800℃で試料は
2時間、は3時間、は6時間、は8時間賦活処理
した。その時の賦活収率は、80%、66%、5
3%、40%であった。細孔容積は、0.35cm
3/g、0.45cm3/g、0.59cm3/g、
0.70cm3/gであった。BET比表面積は、
910m2/g、1160m2/g、1490m2/
g、1900m2/gであった。これらの試料の静電
容量は、13.9F/cm3、18.0F/cm3、
19.7F/cm3、16.6F/cm3であった。
【0034】(比較例2;ハロゲン処理有り、塩素化温
度の影響)乾留炭15gを10容量%の塩素ガスを含む
窒素ガス気流(1L/min)下で、試料は350
℃、は400℃、は450℃、は500℃、は
550℃の温度で、それぞれは180分間、及び
は120分間、及びは90分間加熱して塩素化処理
を行った。原料乾留炭の重量を基準として、塩素化処理
後の試料の重量増加は、51wt%、51wt%、
54wt%、44wt%、34wt%であった。
次に、得られた塩素化処理乾留炭を窒素ガス気流(2L
/min)下で、900℃の温度で30分間保持(高温
脱塩素処理)した。更に25℃の飽和水蒸気を含む窒素
ガス気流(1L/min)下で700℃の温度で15分
間加熱して脱塩素(低温脱塩素処理)した。細孔容積
は、0.38cm3/g、0.41cm3/g、
0.41cm3/g、0.39cm3/g、0.37
cm3/gであった。BET比表面積は、960m2/
g、1000m2/g、1010m2/g、990
m2/g、940m2/gであった。それぞれの試料の
静電容量は、24.5F/cm3、24.2F/c
m3、23.8F/cm3、22.6F/cm3、
20.6F/cm3であった。
度の影響)乾留炭15gを10容量%の塩素ガスを含む
窒素ガス気流(1L/min)下で、試料は350
℃、は400℃、は450℃、は500℃、は
550℃の温度で、それぞれは180分間、及び
は120分間、及びは90分間加熱して塩素化処理
を行った。原料乾留炭の重量を基準として、塩素化処理
後の試料の重量増加は、51wt%、51wt%、
54wt%、44wt%、34wt%であった。
次に、得られた塩素化処理乾留炭を窒素ガス気流(2L
/min)下で、900℃の温度で30分間保持(高温
脱塩素処理)した。更に25℃の飽和水蒸気を含む窒素
ガス気流(1L/min)下で700℃の温度で15分
間加熱して脱塩素(低温脱塩素処理)した。細孔容積
は、0.38cm3/g、0.41cm3/g、
0.41cm3/g、0.39cm3/g、0.37
cm3/gであった。BET比表面積は、960m2/
g、1000m2/g、1010m2/g、990
m2/g、940m2/gであった。それぞれの試料の
静電容量は、24.5F/cm3、24.2F/c
m3、23.8F/cm3、22.6F/cm3、
20.6F/cm3であった。
【0035】(比較例3;ハロゲン処理有り、窒素ガス
気流下の加熱温度の影響)乾留炭を、10容量%の塩素
ガスを含む窒素ガス気流(1L/min)下で350℃
の温度で180分間加熱して塩素化処理を行った。原料
乾留炭の重量を基準として、塩素化処理後の試料の重量
増加は51wt%であった。次に、窒素ガス気流(2L
/min)下で試料は700℃、は800℃、は
900℃、は1000℃の各温度で30分間保持(高
温脱塩素処理)した。更に各試料を25℃の飽和水蒸気
を含む窒素ガス気流(1L/min)下で700℃の温
度で15分間加熱して脱塩素(低温脱塩素処理)した。
これらの試料の静電容量は、21.2F/cm3、
24.9F/cm3、24.5F/cm3、20.1
F/cm3であった。
気流下の加熱温度の影響)乾留炭を、10容量%の塩素
ガスを含む窒素ガス気流(1L/min)下で350℃
の温度で180分間加熱して塩素化処理を行った。原料
乾留炭の重量を基準として、塩素化処理後の試料の重量
増加は51wt%であった。次に、窒素ガス気流(2L
/min)下で試料は700℃、は800℃、は
900℃、は1000℃の各温度で30分間保持(高
温脱塩素処理)した。更に各試料を25℃の飽和水蒸気
を含む窒素ガス気流(1L/min)下で700℃の温
度で15分間加熱して脱塩素(低温脱塩素処理)した。
これらの試料の静電容量は、21.2F/cm3、
24.9F/cm3、24.5F/cm3、20.1
F/cm3であった。
【0036】(実施例1;ハロゲン処理+賦活処理)乾
留炭約15gを10容量%の塩素ガスを含む窒素ガス気
流(1L/min)下、500℃の温度で120分間塩
素化処理を行った。得られた塩素化処理乾留炭を窒素ガ
ス気流(2L/min)下で、900℃の温度で30分
間保持(高温脱塩素処理)した。引き続き2.5g/m
inの水蒸気を含む窒素ガス気流中(1L/min)8
00℃の温度で、試料は30分間、は60分間、
は90分間、は180分間加熱して賦活処理を行っ
た。細孔容積は、0.42cm 3/g、0.47c
m3/g、0.49cm3/g、0.60cm3/g
であった。BET比表面積は、1290m2/g、
1340m2/g、1440m2/g、1760m2
/gであった。それぞれの試料の静電容量は、31.
1F/cm3、31.8F/cm3、29.9F/c
m3、27.0F/cm3であった。
留炭約15gを10容量%の塩素ガスを含む窒素ガス気
流(1L/min)下、500℃の温度で120分間塩
素化処理を行った。得られた塩素化処理乾留炭を窒素ガ
ス気流(2L/min)下で、900℃の温度で30分
間保持(高温脱塩素処理)した。引き続き2.5g/m
inの水蒸気を含む窒素ガス気流中(1L/min)8
00℃の温度で、試料は30分間、は60分間、
は90分間、は180分間加熱して賦活処理を行っ
た。細孔容積は、0.42cm 3/g、0.47c
m3/g、0.49cm3/g、0.60cm3/g
であった。BET比表面積は、1290m2/g、
1340m2/g、1440m2/g、1760m2
/gであった。それぞれの試料の静電容量は、31.
1F/cm3、31.8F/cm3、29.9F/c
m3、27.0F/cm3であった。
【0037】比較例1〜3、実施例1の結果を表1に示
す。また、これら比較例と実施例の静電容量を対比する
グラフを図5に示す。
す。また、これら比較例と実施例の静電容量を対比する
グラフを図5に示す。
【表1】 表中の記号 [1]比較例または実施例の番号 [2]試料の番号 [3]ハロゲン化処理の温度、℃ [4]ハロゲン化処理の時間、min [5]窒素ガス気流下での加熱(高温脱ハロゲン処理)の
温度、℃ [6]賦活時間、min [7]賦活収率、% [8]静電容量、F/cm3 [9]細孔容積、cm3/g [10]比表面積、m2/g
温度、℃ [6]賦活時間、min [7]賦活収率、% [8]静電容量、F/cm3 [9]細孔容積、cm3/g [10]比表面積、m2/g
【0038】静電容量は、比較例では最大24.9F/
cm3であり、概略13〜25F/cm3の範囲にあっ
た。それに対し実施例では、最大31.8F/cm3で
あり、概略27〜32F/cm3の範囲にあった。すな
わち、実施例は比較例に比べて静電容量が大きく、本発
明によれば優れた電気二重層キャパシタ用炭素材を得る
ことができる。実施例で得られた炭素の細孔容積は0.
42〜0.60cm3/g、比表面積は1290〜17
60m2/gであった。
cm3であり、概略13〜25F/cm3の範囲にあっ
た。それに対し実施例では、最大31.8F/cm3で
あり、概略27〜32F/cm3の範囲にあった。すな
わち、実施例は比較例に比べて静電容量が大きく、本発
明によれば優れた電気二重層キャパシタ用炭素材を得る
ことができる。実施例で得られた炭素の細孔容積は0.
42〜0.60cm3/g、比表面積は1290〜17
60m2/gであった。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば乾
留炭をハロゲン化処理および脱ハロゲン処理を施すこと
により、また更に賦活処理を施すことにより優れた静電
容量を有する電気二重層キャパシタ用炭素電極に好適な
炭素材が得られる。
留炭をハロゲン化処理および脱ハロゲン処理を施すこと
により、また更に賦活処理を施すことにより優れた静電
容量を有する電気二重層キャパシタ用炭素電極に好適な
炭素材が得られる。
【図1】 従来の電気二重層キャパシタ用炭素および電
極の製造方法の工程図。
極の製造方法の工程図。
【図2】 本発明の電気二重層キャパシタ用炭素および
電極の製造方法の工程図。
電極の製造方法の工程図。
【図3】 ハロゲン処理設備の概略図。
【図4】 静電容量測定セルの概略断面図。
【図5】 表1に示した比較例と実施例の静電容量を対
比するグラフ。
比するグラフ。
1 管状炉 2 石英管 3 炭素材容器 4 炭素材 5、6 ガス供給管 7 ガス排出管 8 ゴム栓 11 炭素電極 12 ガスケット 13 集電極 14 セパレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 巽 泰郎 東京都港区西新橋1丁目16番7号 日本酸 素株式会社内
Claims (19)
- 【請求項1】 乾留炭をハロゲンガスに接触させてハロ
ゲン化乾留炭を得るハロゲン化処理と、該ハロゲン化乾
留炭中のハロゲンの一部または全部を脱離させる脱ハロ
ゲン処理と、脱ハロゲン処理した炭素材の一部をガス化
する賦活処理を施すことを特徴とする電気二重層キャパ
シタ用炭素材の製造方法。 - 【請求項2】 前記ハロゲンガスが塩素と臭素の少なく
とも一方であることを特徴とする請求項1記載の電気二
重層キャパシタ用炭素材の製造方法。 - 【請求項3】 前記ハロゲン化処理が、不活性ガスで希
釈したハロゲンガス中300〜600℃の温度で行う加
熱処理であることを特徴とする請求項1記載の電気二重
層キャパシタ用炭素材の製造方法。 - 【請求項4】 前記脱ハロゲン処理が、不活性ガスで希
釈した水蒸気または水素化合物ガス中600〜850℃
の温度で行う加熱処理であることを特徴とする請求項1
記載の電気二重層キャパシタ用炭素材の製造方法。 - 【請求項5】 前記脱ハロゲン処理が、不活性ガスで希
釈した水素ガス中600〜1100℃の温度で行う加熱
処理であることを特徴とする請求項1記載の電気二重層
キャパシタ用炭素材の製造方法。 - 【請求項6】 前記脱ハロゲン処理が、減圧下または不
活性ガス中600〜1100℃の温度で行う加熱処理で
あることを特徴とする請求項1記載の電気二重層キャパ
シタ用炭素材の製造方法。 - 【請求項7】 前記賦活処理が、水蒸気または炭酸ガス
雰囲気中800〜1100℃の温度で行う加熱処理であ
ることを特徴とする請求項1記載の電気二重層キャパシ
タ用炭素材の製造方法。 - 【請求項8】 前記乾留炭が、フェノール樹脂から得ら
れた乾留炭であることを特徴とする請求項1記載の電気
二重層キャパシタ用炭素材の製造方法。 - 【請求項9】 乾留炭をハロゲンガスに接触させてハロ
ゲン化乾留炭を得るハロゲン化処理と、該ハロゲン化乾
留炭中のハロゲンの一部または全部を脱離させる脱ハロ
ゲン処理と、脱ハロゲン処理した炭素材の一部をガス化
する賦活処理とを施して炭素材を得る工程と、該炭素材
に有機電解質を含浸させて炭素電極を得る工程を備える
ことを特徴とする炭素電極の製造方法。 - 【請求項10】 前記ハロゲンガスが塩素と臭素の少な
くとも一方であることを特徴とする請求項9記載の炭素
電極の製造方法。 - 【請求項11】 前記ハロゲン化処理が、不活性ガスで
希釈したハロゲンガス中300〜600℃の温度で行う
加熱処理であることを特徴とする請求項9記載の炭素電
極の製造方法。 - 【請求項12】 前記脱ハロゲン処理が、不活性ガスで
希釈した水蒸気または水素化合物ガス中600〜850
℃の温度で行う加熱処理であることを特徴とする請求項
9記載の炭素電極の製造方法。 - 【請求項13】 前記脱ハロゲン処理が、不活性ガスで
希釈した水素ガス中600〜1100℃の温度で行う加
熱処理であることを特徴とする請求項9記載の炭素電極
の製造方法。 - 【請求項14】 前記脱ハロゲン処理が、減圧下または
不活性ガス中600〜1100℃の温度で行う加熱処理
であることを特徴とする請求項9記載の炭素電極の製造
方法。 - 【請求項15】 前記賦活処理が、水蒸気または炭酸ガ
ス雰囲気中800〜1100℃の温度で行う加熱処理で
あることを特徴とする請求項10記載の炭素電極の製造
方法。 - 【請求項16】 前記乾留炭が、フェノール樹脂から得
られた乾留炭であることを特徴とする請求項9記載の炭
素電極の製造方法。 - 【請求項17】 請求項9から16のいずれかに記載の
炭素電極の製造方法によって得られた炭素電極。 - 【請求項18】 請求項17記載の炭素電極において、
電解質がテトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウ
ムであり、静電容量が27〜40F/cm3であること
を特徴とする炭素電極。 - 【請求項19】 請求項17または18記載の炭素電極
を有する電気二重層キャパシタ。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9200557A JPH1145832A (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | 電気二重層キャパシタ用炭素材の製造方法と炭素電極の製造方法並びに炭素電極および電気二重層キャパシタ |
| CA002243635A CA2243635A1 (en) | 1997-07-25 | 1998-07-17 | Carbon electrode, electrical double layer capacitor, and manufacturing method for carbon electrode, carbon material for electrical double layer capacitor |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9200557A JPH1145832A (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | 電気二重層キャパシタ用炭素材の製造方法と炭素電極の製造方法並びに炭素電極および電気二重層キャパシタ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1145832A true JPH1145832A (ja) | 1999-02-16 |
Family
ID=16426300
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9200557A Pending JPH1145832A (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | 電気二重層キャパシタ用炭素材の製造方法と炭素電極の製造方法並びに炭素電極および電気二重層キャパシタ |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1145832A (ja) |
| CA (1) | CA2243635A1 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7154738B2 (en) | 2002-11-29 | 2006-12-26 | Honda Motor Co., Ltd. | Polarizing electrode for electric double layer capacitor and electric double layer capacitor therewith |
-
1997
- 1997-07-25 JP JP9200557A patent/JPH1145832A/ja active Pending
-
1998
- 1998-07-17 CA CA002243635A patent/CA2243635A1/en not_active Abandoned
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7154738B2 (en) | 2002-11-29 | 2006-12-26 | Honda Motor Co., Ltd. | Polarizing electrode for electric double layer capacitor and electric double layer capacitor therewith |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| CA2243635A1 (en) | 1999-01-25 |
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|---|---|---|---|
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