JPH1146323A - 高速度撮像装置 - Google Patents

高速度撮像装置

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JPH1146323A
JPH1146323A JP9201553A JP20155397A JPH1146323A JP H1146323 A JPH1146323 A JP H1146323A JP 9201553 A JP9201553 A JP 9201553A JP 20155397 A JP20155397 A JP 20155397A JP H1146323 A JPH1146323 A JP H1146323A
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政孝 辻
Junji Sakiyama
純司 嵜山
Kenji Mitsui
健司 三井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光学マスクを利用することなく、画像ぼけを排
除でき、かつ、部分読出しに供した画素数減に見合った
高速の撮像速度を得る。 【解決手段】光信号を電荷に変換して蓄積する2次元配
列の複数の受光部21が呈する受光面と、複数の受光部
21それぞれの蓄積電荷を読み出す転送路22、23と
を基板上に1チップ構造として形成した固体撮像素子
(CCD)を備える。固体撮像素子に、受光面を複数の
部分受光面A,Bに分割し且つ受光部21それぞれの蓄
積電荷の処理を各部分受光面毎に制御可能なチップ構造
を形成するとともに、複数の部分受光面A,Bの内、所
望の部分受光面Aに属する各受光部21の蓄積電荷のみ
を転送路22,23を介して選択的に読み出す手段を備
えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮像素子として、
インターライン・トランスファ型(インターライン
型)、フレーム・インターライン・トランスファ型など
のCCD(ChargeCoupled Device :固体撮像素子)を
用いた高速度撮像装置に関する。とくに、CCDが有す
る電子シャッター機能を利用して撮像速度の高速化を図
る方式の高速度撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高速度撮像はスローモーション再生な
ど、種々の分野で有用である。スローモーション再生を
行うには、規格速度(NTSC方式のときは30画面/
秒、PAL方式のときは25画面/秒)より大きい速度
で撮像し、その画像データを規格速度で再生するとスロ
ーモーション映像を見ることができる。例えば、規格速
度のn倍の速度で撮像した画像データを規格速度で再生
すると、被写体の動きを1/nに遅くして観察すること
ができる。このスローモーション画像は、周知の如く、
スポーツ選手の運動動作の解析やスポーツ勝敗の判定に
有用であるばかりでなく、様々な学術研究や工業生産分
野での動態解析に著しう有用性を発揮している。
【0003】一般に、このような高速度撮像の1つの手
法として、CCD型撮像素子やMOS型撮像素子などの
撮像素子のクロック周波数を上げることで反応速度を速
くすることが知られている。しかし、この撮像素子の反
応速度自体に一定の物理的制限があるので、クロック周
波数を上げることに拠る撮像速度の高速化にも限界があ
る。
【0004】この限界以上の高速化を実現するには、そ
の1つの手法として、1画面(画像)当たりの記録素子
数を減らすことがある。例えば、640×480画素、
30画面/秒の規格の撮像素子があった場合、記録素子
数を320×240画素と1/4に減じると、原理的に
は撮像速度を4倍の120画面/秒に上げることができ
る。このような部分的な撮像を実行するには、各水平方
向の走査を水平方向ラインの途中の所定位置で中止し、
次の水平方向走査に移行する一方で、水平走査を特定の
水平方向ラインで打ち切り、次画面の走査に移行するよ
うに、走査制御する必要がある。
【0005】撮像素子の内、MOS型撮像素子は水平、
垂直方向の任意の画素(絵素)の受光素子から走査を開
始し、その走査を途中位置で打ち切り、次のラインに走
査を移行させることができる。したがって、MOS型撮
像素子については、上記のような部分読出しの走査制御
を行うことができる。
【0006】これに対し、標準のテレビ用のCCD型撮
像素子は感度が高いという利点から、家庭用、業務用の
ビデオカメラの撮影素子として多用されているが、水平
方向のラインの途中で走査を打ち切って次ラインに移行
することも、また、画面の途中で走査を打ち切って次画
面に移行することもできない。つまり、CCD型撮像素
子については、後述するような何等かの対策を講じない
限り、部分読出しの走査制御を行うことができない。
【0007】汎用CCD型撮像素子の部分読出しを実行
するには、従来、種々の対策が講じられている。この対
策の説明の前に、撮像時間の比較のために、汎用CCD
型撮像素子の構成および動作の概略を説明しておく。
【0008】1.汎用CCD 汎用CCD型撮像素子の一つとして、図19に示すよう
に、チップ上に受光部と転送部が隣合わせになるように
配置されたインターライン・トランスファ型(IT型)
CCD型撮像素子がある。同図において、縦方向を垂直
方向と、また横方向を水平方向と呼ぶことにする。この
CCD型撮像素子にあっては、フォトダイオードとして
形成された受光部Aが垂直方向および水平方向に2次元
的に複数個配置され、各受光部Aに隣接した状態で垂直
方向に垂直転送路Bが複数本配置されている。2次元配
置の受光部の垂直方向端部には水平転送路Cが配置され
ている。各受光部Aには入射光に対応した電荷が蓄積さ
れる。このCCDチップには、駆動回路から読出しの駆
動パルス信号が供給される。なお、各受光部Aを便宜
上、画素と呼ぶことにする。
【0009】駆動パルス信号を制御することにより、下
記のステップを経て受光部Aに蓄積された電荷が読み出
される。
【0010】
【外1】 これにより、図19の左下の画素(受光部)が走査開始
点として、水平方向にライン毎に電荷読出しが繰り返さ
れ、1画面分の全電荷が読み出される。
【0011】また、CCD型撮像素子には、受光部Aの
蓄積電荷を全受光部同時に掃き出すことで、露光時間の
制御を行う電子シャッター機構を備えている。
【0012】このインターライン・トランスファ型CC
Dの1画面の撮像に要する時間を考察するため、水平方
向のライン1〜8までの簡単化した図20のようなモデ
ルを想定する。この各ラインは水平方向の受光部で模式
的に形成される。
【0013】
【外2】 とすると、1画面分の電荷の読出しに要する総時間は、
図21の模式図を参照して、
【外3】 で表される。この簡易モデルでは水平方向ライン数を8
本としたが、通常ビデオの規格はNTSC方式の場合は
525本、PAL方式の場合は625本である。走査本
数をMとして一般式で表すと、1画面分の撮像時間Ft
は、
【数1】Ft=Rt+(Vt+Pt)×8 になる。
【0014】2.汎用CCDの部分読出しの従来例 これには、光学的マスクを利用したものと、光学的マス
クを利用しないものとがある。
【0015】光学的マスクを利用した部分読出し 図22に示すように、受光面全体の左下の1/4の面積
部分を部分受光面とし、残りの3/4の部分に光学的マ
スクを掛け、遮光する。このマスク部分にはしたがって
電荷の蓄積はない。このため、非遮光部分の1/4の部
分受光面(この例では4ラインの1/2分)のみの電荷
読出しを行えばよいことになる。この電荷読出しに要す
る時間は、図23に模式的に示す如く、 1画面分の読出し時間=Rt+4Vt+4Pt×1/2 となる。すなわち、全画面の読出し時間の1/4で済む
ことになる。
【0016】光学的マスクを利用しない部分読出し 光学的マスクを用いないで、例えば、水平方向の全ライ
ン数が8ラインである受光面の内の4ライン分1〜4の
部分読出しを行うものとする。
【0017】単純にライン1〜4のみを読み出して画面
更新を行うと、最初の画面は図24(a)に示すように
問題ないが、次画面では図24(b)に示すように前画
面のライン5の電荷がライン1の位置に残る。同様に、
ライン6のデータがライン2に、ライン7の電荷がライ
ン3に、およびライン8の電荷がライン4に残る。この
ため、前画面で残っているこれらの電荷がこれから撮像
する画面のライン1〜4にそれぞれ重畳される。
【0018】上述したマスクを用いないで、この電荷重
畳を回避するには、次画面の読出し前に電荷の棄却を行
う。これは、電荷を棄却しようとするライン分の電荷を
水平転送路に順次垂直転送し、棄却ライン全部の電荷が
水平転送路に転送し終わった時点で、水平転送路は電荷
をまとめて棄却すべく転送する。この時間経過を模式的
に表すと図25のようになり、1画面分の撮像時間Ft
は、
【数2】Ft=Rt+8Vt+(4+1)Pt となる。
【0019】マスク利用時に比べて、水平方向および垂
直方向共に不要な部分受光面に対する掃き出しの空読み
時間帯Tvcが加わり、撮像時間Ftがマスク使用時よ
りも大幅に増える。また、部分読出しの対象となる部分
受光面が受光面全体の1/4であっても、1/2のとき
と同じ撮像時間に止まる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の汎用CCD型撮像素子の部分読出しの手法にあ
っては、以下のような未解決の問題が放置されていた。
【0021】1.上述したように部分読出しに光学マス
クを利用した場合でも、幾分とも光の回折現象は避けら
れない。このため、非遮光面(部分受光面)に入射した
光は遮光面に回り込んで入射し、この入射に拠る電荷は
素子本来の暗電流によるノイズと合成され、受光面全体
に重畳してしまう。したがって、この汎用CCD型撮像
素子で撮像された画像はぼけてしまい、画質が劣る。
【0022】また、画面サイズおよび撮像速度は通常、
用途に応じて選択・変更できることが望ましいが、光学
マスクを利用する場合、マスクそのものを交換可能な構
造や可変サイズのマスク構造を採用する必要がある。し
かし、このような構造は複雑化かつ大形化して、製造コ
ストの上昇を招くとともに、光の回折現象の程度が多く
なり、上述した画質の劣化がより顕著になる。
【0023】2.また部分読出しに光学マスクを利用せ
ず、電子的に不要電荷を棄却する方式の場合、部分読出
しの対象画素数を減らしても、その棄却時間(空読出し
時間)が加わるため、その減少に割りには撮像速度の上
昇の比率が芳しくない。つまり、部分読出しを行って解
像度を犠牲にする割には撮像速度の高速化のメリットが
少ないという問題があった。
【0024】本発明は、このような従来技術が有する未
解決の問題に鑑みてなされたもので、光学マスクを利用
することなく、したがって、光の回折現象の影響に因る
画像ぼけを排除でき、かつ、部分読出しに供した画素数
減に見合った高速の撮像速度を得ることができる高速度
撮像装置を提供することを、その目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
め、本発明にかかる高速度撮像装置は、光信号を電荷に
変換して蓄積する2次元配列の複数の受光部が呈する受
光面と、前記複数の受光部それぞれの蓄積電荷を読み出
す転送路とを基板上に1チップ構造として形成した固体
撮像素子(CCD)を備えた高速度撮像装置であり、前
記固体撮像素子に、前記受光面を複数の部分受光面に分
割し且つ前記受光部それぞれの蓄積電荷の処理を前記各
部分受光面毎に制御可能なチップ構造を形成するととも
に、前記複数の部分受光面の内、所望の部分受光面に属
する前記各受光部の蓄積電荷のみを前記転送路を介して
選択的に読み出す電荷読出し手段を備えたことを特徴と
する。
【0026】このように構成することにより、所望の部
分受光面以外の残りの領域で蓄積した蓄積電荷(画素情
報)を転送路に転送しなくて済む。このため、空読出し
期間を設けなくても、所望の部分受光面の蓄積電荷のみ
を部分的に必要最短の時間で読み出すことができ、高速
撮像度を上げることができる。また、光学的マスクを配
置する必要もなく、光の回折現象に因る画像ぼけなどの
影響をも確実に排除できる。さらに、部分読出しのため
に減らした画素数に見合った撮像速度の向上度を得るこ
ともできる。さらに、例えば、所望の部分受光面を複数
設定し、適宜に切換えて使用するようにすれば、光学マ
スクを交換したり、可変マスクサイズ構造を採用したり
しなくても、同一撮像素子でありながら、画面サイズお
よび撮像速度を使用目的に応じて選択変更することがで
き、撮像素子の汎用性を高めることができる。
【0027】上述の本発明は以下のように種々の態様で
好適に実施できる。
【0028】前記転送路は、好適には、前記2次元配列
の垂直方向に沿ってかつ前記各受光部に隣接して形成さ
れた複数本の垂直転送路と、前記2次元配列の一端側に
おいてその水平方向に沿ってかつ前記複数本の垂直転送
路に結合して形成された1本の水平転送路とを備え、前
記所望の部分受光面は、前記受光面全体における前記水
平転送路側の端部から広がる部分受光面である。
【0029】この場合、例えば、前記所望の部分受光面
は、前記受光面全体の実質的に1/4の面積を有する。
【0030】また、例えば、前記チップ構造は、制御信
号に応答して前記各受光部の蓄積電荷を前記各部分受光
面毎に前記基板に掃き出す構造である。一例として、前
記チップ構造は、前記固体撮像素子に形成したオーバフ
ロードレイン構造を前記各部分受光面に対応して分離し
た構造であって、この分離したオーバフロードレイン構
造それぞれの基板とウエル部との間に印加する電圧のオ
ン・タイミングを異ならせる構造である。
【0031】また例えば、前記電荷読出し手段は、前記
所望の部分受光面以外の残りの部分受光面に属する前記
各受光部の蓄積電荷を前記基板に掃き出させる前記制御
信号を出力する第1の手段と、その基板への蓄積電荷掃
き出しの後に、前記所望の部分受光面に属する水平方向
ライン上に位置する前記各受光部のみの蓄積電荷を前記
垂直転送路および水平転送路を介して読み出す第2の手
段とを備える。
【0032】別の好適な一例に係る前記チップ構造は、
制御信号に応答して前記各受光部の蓄積電荷を前記各部
分受光面毎に前記垂直転送路に転送する構造である。
【0033】この場合、前記電荷読出し手段は、前記所
望の部分受光面に属する前記各受光部の蓄積電荷を前記
垂直転送路に転送させ且つ前記所望の部分受光面以外の
残りの部分受光面に属する前記各受光部の蓄積電荷を前
記垂直転送路に転送させること禁止する前記制御信号を
出力する第1の手段と、この第1の手段による制御信号
の出力後に、前記所望の部分受光面に属する水平方向ラ
イン上に位置する前記各受光部のみの蓄積電荷を前記垂
直転送路および水平転送路を介して読み出す第2の手段
とを備えることができる。
【0034】さらに好適な態様として、前記転送路は、
前記2次元配列の垂直方向に沿ってかつ前記各受光部に
隣接して形成された複数本の垂直転送路と、前記2次元
配列の一端側においてその水平方向に沿ってかつ前記複
数本の垂直転送路に結合して形成された1本の水平転送
路とを備え、前記所望の部分受光面は、前記受光面全体
の中央部に設定されている、ことである。このように中
央部に設定することで画像中心のずれを回避できる。
【0035】例えば、前記電荷読出し手段は、前記所望
の部分受光面に属する前記各受光部の蓄積電荷のみを前
記垂直転送路におよび水平転送路を介して所定タイミン
グ毎に連続して読み出す手段である。
【0036】また例えば、前記所望の部分受光面は、前
記受光面全体の実質的に1/9の面積を有する。
【0037】さらに好適には、前記チップ構造は、制御
信号に応答して前記各受光部の蓄積電荷を前記各部分受
光面毎に前記基板に掃き出す構造、または、制御信号に
応答して前記各受光部の蓄積電荷を前記各部分受光面毎
に前記垂直転送路に転送する構造のいずれか一方であ
る。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0039】第1の実施の形態 第1の実施の形態を図1〜図7を参照して説明する。
【0040】図1に示す高速度撮像装置は、エリアイメ
ージセンサ11と、このセンサ11に接続された駆動回
路12および処理回路13と、処理回路13に接続され
たモニタ14とを備える。
【0041】エリアイメージセンサ11は、対物レンジ
などの光学系11aと、この光学系11aを介して受光
面に入射する光を電荷信号に変換するCCD撮像素子1
1bとを備える。このCCD撮像素子11bは、例えば
2相駆動方式で駆動されるようになっている。
【0042】CCD撮像素子11bは、半導体の薄膜積
層技術によって、例えばn−基板上に形成した1チップ
のインターライン・トランスファ型(IT型:インター
ライン型とも呼ばれる)のCCD撮像素子から成る。図
2に模式的に示すように、このCCD撮像素子11bで
は、かかる薄膜積層技術によって、複数の受光部(撮像
部)21…21としてのフォトダイオードがxy面の2
次元的に配置される。なお、同図において、x軸方向を
横方向、y軸方向を縦方向と便宜上呼びことにし、横方
向の同一列の受光部をラインと呼ぶ。
【0043】縦方向の各列を成す受光部21…21に隣
接して垂直転送路22としてのレジスタが縦方向に形成
され、全体として、受光部21…21と垂直転送路22
が縦方向に交互に並んで配置されている。垂直転送部2
2…22の縦方向の一方の端部には水平転送路23とし
てのレジスタが薄膜積層技術により形成されている。垂
直転送路22…22は水平転送路23に繋がれ、電荷が
渡されるようになっている。また、水平転送路23に接
続された出力アンプ24も形成されている。
【0044】各受光部21は、1フレームの画像を形成
する画素信号の素になる電荷を生成する。つまり、各受
光部21には入射光量に対応した電荷が蓄積される。垂
直転送路22…22および水平転送路23には駆動回路
から転送用の駆動信号が供給され、これより各受光部2
1の蓄積電荷が転送路22…22、23を介して読み出
される。
【0045】図3には、CCD撮像素子11bの積層断
面を部分的に示す。同図において、n−基板とpウエル
層との間にパルス電圧(Vsub)を印加することで、
受光部21で形成した電荷が不要なとき、この電荷を直
接基板に掃き出し、転送路の電荷に影響を与えない状態
で不要電荷をクリアする電子シャッタの機能を果たすよ
うになっている。
【0046】本実施形態では、CCD撮像素子11bの
受光部の2次元配列に関わる、例えばpウエル層を図2
に示す如く領域Aと領域Bに電気的に分離することによ
って上記電子シャッタの機能を領域毎に行えるように分
離している。ただし、垂直転送路22により電荷垂直転
送は領域A,Bで一体として実行されるようになってい
る。
【0047】受光部21…21によって形成される受光
面全体の内、例えば、縦方向および横方向共に全長の1
/2を占める1/4の面積からなる領域Aが部分受光面
を形成している。この部分受光面は、図2に示すよう
に、水平転送路23側に最も接近した左下隅に位置して
いる。残りの逆L字状の領域が領域Bとなる。領域A、
Bは互いに独立した電子シャッタ用端子を有し、この2
つの端子にシャッタ用パルス信号SH−A,Bを各別に
供給する構成になっている。したがって、この2つのパ
ルス信号SH−A,SH−Bの供給タイミングを互いに
ずらすことで、領域A,Bは互いに異なるタイミングで
電子シャッタ機能を発揮し、各領域毎に、受光部の不要
電荷を排出できるようになっている。
【0048】駆動回路12は、上述した如く2相駆動方
式でセンサ11を駆動するに必要な駆動信号を出力す
る。これを実行するため、駆動回路12は、基準となる
タイミング信号(クロック)を発生するタイミング信号
発生器12aと、タイミング信号から各種の駆動信号を
生成し出力する駆動信号発生器12bとを備える。駆動
信号発生器12bは、例えばタイミング信号の所定数を
計測するカウンタおよびそのカウント値に応答してパル
ス信号(駆動信号)を発生するパルス発生器を複数組備
えて構成される。
【0049】各種の駆動信号には、2つの電子シャッタ
信号SH−A,SH−B、全ての受光部21…21から
垂直転送路22に一度に電荷転送するための第1転送信
号PV、電荷を垂直転送するための2相の第2転送信号
V1,V2、および電荷を水平転送するための2相の第
3転送信号H1,H2が含まれる。
【0050】処理回路13は、波形整形(ノイズ除
去)、補正回路などの信号処理回路を備えるとともに、
画像表示のためのA/D変換器、フレームメモリ、D/
A変換器を備える。これにより、センサ11から順次読
み出される電荷信号が画像信号に処理され、モニタ14
に1フレームの画像として表示される。
【0051】続いて、本実施形態に係る高速度撮像装置
の動作を、センサ11の転送動作を中心にして説明す
る。なお、この動作説明に用いる図5〜7において、受
光部および垂直転送路の図示を省略し、模式的に表して
いる。
【0052】駆動回路12は図4に例示するシーケンス
で、上述した電子シャッタ信号SH−B、第1転送信号
PV、第2転送信号V1,V2(極性180度異な
る)、および第3転送信号H1,H2(位相差180
度)をセンサ11に出力する。
【0053】今度は引き続いて第1転送信号PVがそれ
までの論理Lから論理Hに所定時間の間立ち上がる。こ
の立上がりに付勢され、CCD撮像素子11bの全受光
部21…21の蓄積電荷が隣接する垂直転送路22…2
2に一度に転送される。このとき、領域Bの蓄積電荷は
その直前の電子シャッタにより廃棄されているので、垂
直転送路22…22に転送される電荷量は零または零と
見做し得る量(以下、零と言う)である。これに対し
て、部分受光面として機能する1/4の面積の領域Aに
ついては、それまでの蓄積電荷が有効画素情報として垂
直転送路22…22に一度に転送される(図5参照)。
【0054】この後、時刻t3で2相方式の第2転送信
号V1,V2が論理Hに立ち上がる(立ち下がる)。こ
れに付勢して図6に示すように最初の垂直転送が実行さ
れる。すなわち、横方向同一ラインと交差する垂直転送
路22…22に在る電荷が全て1ライン分ずつ水平転送
路23側に垂直転送される。これにより、水平転送路2
3の直前に在る1ライン目の電荷が水平転送路23に転
送される(図6の状態参照)。このとき、領域Bに位置
していた最終ラインの電荷は零であるから、水平転送路
23に実質的に転送される電荷は領域Aに属していたラ
イン分であり、その画素数は1ラインの1/2の画素数
分である。
【0055】この後、時刻t4から微小一定時間毎に第
3転送信号H1,H2が、1ラインの1/2の画素数分
だけ繰り返して論理Hに立ち上がる。この第3転送信号
H1,H2の内の微小パルスの1対により1画素分の電
荷が水平転送路23を出力アンプ側に転送され、転送路
端の電荷から順次読み出される。この読出しは水平転送
路23に転送された半数の電荷が順次転送された時刻t
5で終了する。つまり、水平転送時間は半分に短縮され
る。
【0056】この後、時刻t6になると、第2回目の垂
直転送を行うべく第2転送信号V1,V2が立ち上がる
(立ち下がる)。これに呼応して、受光部21…21全
体の電荷が1ライン分だけ水平転送路側に転送される。
今度は、水平転送路23の直前に在った、下から2列目
のラインの電荷が水平転送路23に入る。この後、1列
目のときと同様に時刻t7から微小一定時間毎に第3転
送信号H1,H2が、1ラインの1/2の画素数分だけ
繰り返して論理Hに立ち上がる。このため、1ライン目
と同様に水平転送がなされる。このときの水平転送も領
域Aの電荷にのみ実施され、その転送時間は1ライン分
のそれの半分である。
【0057】以下、第2転送信号および第3転送信号が
同様に繰り返して供給され、3列目から縦方向の半分の
列までのライン分の垂直および水平転送が実施される。
【0058】そして、図7に示す如く、領域Aの最上列
のライン分の垂直および水平転送が終了すると、それ以
後の垂直転送は中止され、再び、領域Bに対する電子シ
ャッタ信号SH−Bが立ち上がる。つまり、縦方向にお
いても、領域Aに相当する受光部による蓄積電荷の読出
しが終わると、それ以後の読出しは行わずに、直ちに2
フレーム目の電荷読出しを開始する。これは、領域Bの
受光部の蓄積電荷が電荷読出し直前に弟電子シャッタに
より廃棄されているために可能である。したがって、縦
方向の読出し時間も、縦方向全部の読出しを行う場合に
比べて、領域Bの読出しを行わない分、1/2に短縮さ
れる。
【0059】このようにして読み出された各フレーム
(画面)分の電荷は処理回路13を経て、例えばスロー
モーション再生によりモニタ14に表示される。
【0060】本実施形態によれば以上のように、標準テ
レビ用として家庭用、業務用に用いられている汎用CC
D撮像素子であっても、部分的な領域毎にタイミング制
御可能な電子シャッタ機能をCCD素子に付加するこ
と、および、所望領域のみを読み出す電子シャッタ機能
をベースにした制御手段を設けることにより、部分受光
面として機能させる領域Aのみの電荷をセンサ11から
読み出すことができ、部分読出しを好適に実施できる。
別の見方をすれば、センサ11全体があたかも画素数の
少ないセンサであると見做すことも可能な部分読出しを
行うことができる。これにより、1画面当たりの記録画
素数を減らすことができ、この画素数減少割合に応じた
分、撮像速度を向上させることができる。従来のように
記録画素数を減らした割には、すなわち画像の解像度を
犠牲にして高速撮像度を上げようとした割りには撮像速
度が上昇しないといった不満を解消できる。
【0061】また、光学マスクを設けることなく上述し
た部分読出しを行うことができるから、光の回折現象の
影響とは無縁であり、その分、前述した画像のぼけも回
避できる。
【0062】なお、上述した領域Aのサイズや位置を受
光面全体のどこに位置させるは任意に決められる。しか
し、本実施形態の特性から、領域Aが水平転送路に隣接
して設定されている場合の方が、上述した転送速度短縮
の効果は最も効率が良い。
【0063】また上述した領域Aの数を2個、例えば図
8に示す如く設定しておいて、前述した部分読出しを領
域A1のみに効かせるか、または、領域A1+A2に同
時に効かせるかを、駆動回路12のスイッチ12c(図
1参照)により選択可能にし、前述と同様に部分読出し
を行うこともできる。例えば領域Bの電子シャッタ用信
号SH−Bと領域A1,A2の個別の電子シャッタ用信
号SH−A1,SH−A2とのタイミングを区別し、前
述した部分読出しのための電子シャッタを領域Bのみに
効かせると、領域A1+Anが部分読出し領域となる。
また、領域Bの電子シャッタ用信号SH−Bおよび領域
A2の電子シャッタ用信号SH−A2と領域A1の電子
シャッタ用信号SH−A1とのタイミングを区別し、前
述した部分読出しのための電子シャッタを領域Bおよび
A2のみに効かせると、領域A1が部分読出し領域とな
る。これにより、同一センサでありながら、用途に応じ
て、部分読出しのサイズおよび位置を自動的に選択で
き、撮像速度も自動的に選択可能になる。
【0064】第2の実施形態 第2の実施の形態を図9〜図13を参照して説明する。
第2の実施形態に係る高速度撮像装置は、第1の実施形
態と同様の部分読出しを、受光部から垂直転送路への電
荷転送を領域毎に制御する方式により行うものである。
なお、この第2の実施形態において、第1の実施形態の
構成要素と同一または同等のものには同一符号を用い、
その説明を省略または簡略化する。
【0065】第2の実施形態の高速度撮像装置の全体構
成は図1のものと同一である。エリアイメージセンサ1
1が備えるCCD撮像素子11bは、その受光面全体が
例えば図9に模式的に示す如く、領域A、Bに分割され
る。この領域A、Bの分割の仕方は、一例としては、第
1の実施形態と同一である。
【0066】ただし、この第2の実施形態の場合、領域
A,Bは同一タイミングの電子シャッタ用信号を受け
る。さらに、受光部21から垂直転送路への電荷転送を
制御する第1転送信号PVは領域A,Bについて2個用
意され、一方の第1転送信号PV−Aが領域Aに、もう
一方の第1転送信号PV−Bが領域Bに供給される。
【0067】CCD撮像素子11bは、領域A、Bの別
に対応して、薄膜積層構造の内の例えば転送ゲート領域
が分離・独立して形成されている。このため、第1転送
信号PV−A、PV−Bの供給タイミング(論理Hへの
立上げタイミング)を互いに変えることで、受光部21
…21から垂直転送路22への電荷転送のタイミングを
領域A,B間で異ならせることができる。ただし、電子
シャッタ、垂直転送、および水平転送の構成および機能
は、領域A,B共に同じである。
【0068】駆動回路12の駆動信号発生器12bは、
クロック信号に基づき、共通の1つの電子シャッタ用信
号SH、2個の第1転送信号PV−A,PV−B、1対
の第2転送信号V1,V2、および1対の第3転送信号
H1,H2を生成するようになっている。
【0069】そのほかの構成は第1の実施形態のときと
同様である。
【0070】続いて、本実施形態に係る高速度撮像装置
の動作を、センサ11の転送動作を中心にして説明す
る。なお、この動作説明に用いる図11〜13におい
て、受光部および垂直転送路の図示を省略し、模式的に
表している。
【0071】駆動回路12は図10に例示するシーケン
スで、上述した第1転送信号PV−A,PV−B、第2
転送信号V1,V2、および第3転送信号H1,H2を
センサ11に出力する。
【0072】最初に、露光時間を制御する時刻t1で、
領域A,Bに共に供給する電子シャッタ用信号SHがそ
れまでの論理Lから論理Hに所定時間の間立ち上がる。
この立上がりに付勢され、CCD撮像素子11bの領域
A,Bに属する受光部21…21の蓄積電荷が排出(破
棄)され、その電荷がクリアされた状態になる。これに
より、露光時間制御のための電子シャッタ機能が達成さ
れる。
【0073】この電子シャッタ動作が終了して所定時間
経過した時刻t2になると、一方の第1転送信号PV−
Aがそれまでの論理Lから論理Hに所定時間の間立ち上
がる。この立上がりに付勢され、領域Aに属する受光部
21…21の蓄積電荷が隣接する垂直転送路22…22
に一度に転送される。しかし、もう一方の第1転送信号
PV−Bは論理Hに立ち上がらないから、領域Bの受光
部の蓄積電荷は垂直転送路22に転送されない。すなわ
ち、領域Bの受光部の蓄積電荷は転送禁止の状態にあ
る。これにより、部分受光面として機能する1/4の面
積の領域Aについては、それまでの蓄積電荷が有効画素
情報として垂直転送路22…22に一度に転送される
(図11参照)。
【0074】この後、時刻t3で2相方式の第2転送信
号V1,V2が論理Hに立ち上がる(立ち下がる)。こ
れに付勢して図12に示すように最初の垂直転送が実行
される。すなわち、横方向同一ラインと交差する垂直転
送路22…22に在る電荷が全て1ライン分ずつ水平転
送路23側に垂直転送される。これにより、水平転送路
23の直前に在る1ライン目の電荷が水平転送路23に
転送される(図12の状態参照)。このとき、領域Bに
位置していた最終ラインの電荷は転送されていないか
ら、水平転送路23上の有効画素情報としての電荷は領
域Aに属していたライン分であり、その画素数は1ライ
ンの1/2の画素数分である。
【0075】この後、時刻t4から微小一定時間毎に第
3転送信号H1,H2が、1ラインの1/2の画素数分
だけ繰り返して論理Hに立ち上がる。この第3転送信号
H1,H2の内の微小パルスの1対により1画素分の電
荷が水平転送路23を出力アンプ側に転送され、転送路
端の電荷から順次読み出される。この読出しは水平転送
路23の半数の電荷が順次転送された時刻t5で終了す
る。つまり、水平転送時間は半分に短縮される。
【0076】この後、時刻t6になると、第2回目の垂
直転送を行うべく第2転送信号V1,V2が立ち上がる
(立ち下がる)。これに呼応して、受光部21…21全
体の電荷が1ライン分だけ水平転送路側に転送される。
今度は、水平転送路23の直前に在った、下から2列目
のラインの電荷が水平転送路23に入る。この後、1列
目のときと同様に時刻t7から微小一定時間毎に第3転
送信号H1,H2が、1ラインの1/2の画素数分だけ
繰り返して論理Hに立ち上がる。このため、1ライン目
と同様に水平転送が実行される。このときの水平転送も
領域Aの電荷、すなわち有効画素情報に対してのみ実施
され、その転送時間は1ライン分のそれの半分である。
【0077】以下、第2転送信号および第3転送信号が
同様に繰り返して供給され、3列目から縦方向の半分の
列までのライン分の垂直および水平転送が実施される。
【0078】そして、図13に示す如く、領域Aの最上
列のライン分の垂直および水平転送が終了すると、それ
以後の垂直転送は中止され、再び、露光時間制御の電子
シャッタ信号SHが立ち上がる。つまり、縦方向におい
ても、領域Aに相当する受光部による蓄積電荷の読出し
が終わると、それ以後の読出しは行わずに、直ちに2フ
レーム目の電荷読出しの準備に移行する。これは、領域
Bの受光部の蓄積電荷の転送が禁止されているために可
能になっている。したがって、縦方向の読出し時間も、
縦方向全部の読出しを行う場合に比べて、領域Bの読出
しを行わない分、1/2に短縮される。
【0079】このように本実施形態によっても、第1の
実施形態のときと同様の部分読出しを行うことができ、
同等の作用効果を得ることができるとともに、本発明に
係る装置を設計するときの設計自由度の豊富化を図るこ
とができる。
【0080】なお、この第2の実施形態においても、上
述した領域Aのサイズや位置は任意に決められる。しか
し、領域Aが水平転送路に隣接して設定されている場合
の方が、上述した転送速度短縮の効果は最も効率が良
い。また、上述した領域Aの数を2個、例えば前述した
図8に示す如く設定し、かつこの領域それぞれに独立し
た第1転送信号PV−A1、PV−A2を設定しておい
て、前述した部分読出しを領域A1のみに効かせるか、
または、領域A1+A2に同時に効かせるかを、駆動回
路12のスイッチ12c(図1参照)により選択可能に
し、前述と同様に部分読出しを行うこともできる。
【0081】第3の実施形態 第3の実施の形態を図14〜図17を参照して説明す
る。第3の実施形態に係る高速度撮像装置は、第1、2
の実施形態と同様の部分読出しを、画面中央の領域につ
いて行うものである。
【0082】第3の実施形態の高速度撮像装置の全体構
成は図1のものと同一である。エリアイメージセンサ1
1が備えるCCD撮像素子11bには、図14に模式的
に示す如く、一例として、その受光面全体の1/9の面
積(縦方向および横方向の長さはそれぞれ、それらの全
長の1/3)の中央部分を領域Aとし、その周りを領域
Bとして設定してある。この中央の領域Aについては、
前述した第1の実施形態と同様に領域Bとは異なる電子
シャッタタイミングを与えることが可能な構造、また
は、第2の実施形態と同様に領域Bの蓄積電荷の転送を
禁止する構造のいずれかが採用されている。
【0083】このため、図14に示す如く、中央の領域
Aに有効画素情報として電荷が蓄積した状態が達成され
た後、第1転送信号および第2転送信号を供給する。こ
れにより、領域Aの最初のフレーム分の蓄積電荷がその
中央部の位置からそっくり転送されて抜け出し、かつ、
未だ受光面には存在する状態が得られる(図15のA1
参照)。この状態が得られると、次のタイミングで第1
の転送信号が供給される。このため、中央の領域A内に
おいて、次のフレーム分の蓄積電荷が一度に垂直転送路
に転送される(図15のA2参照)。つまり、領域Aか
らは、フレーム間に中断期間を挟むことなく、蓄積電荷
が転送されてくる。なお、この一連の転送動作におい
て、領域Bの蓄積電荷は電子シャッタ機能または転送禁
止機能によって有効な画素情報を供しないものであるか
ら、以下の読出しにおいても無視される。
【0084】図15の転送状態になった後、最初のフレ
ーム分の蓄積電荷A1は、その後の第2、第3転送信号
の供給によって、ライン毎に水平転送路23に転送さ
れ、さらに水平転送される。図16の時刻th1〜t
h5はこの様子を経時的にかつ模式的に示す。
【0085】つまり、蓄積電荷A1の最初のラインの電
荷AL1がまず、最初の垂直転送により水平転送路23
に転送される(時刻th1参照)。次いで、この電荷A
L1が第3転送信号の供給に呼応して有効画素分だけ水
平転送される(時刻th2参照)。次いで、第2転送信
号に基づく2回目の垂直転送により2ライン目の電荷A
L2が水平転送路23に転送される(時刻th3参
照)。これにより、水平転送路23を2ライン分(有効
画素)の電荷AL1,AL2が同時にかつ連続的に移動
する状態が得られる。次いで、第3転送信号を所定数供
給することで、電荷AL1,AL2が水平転送路23を
移動し、最初の電荷AL1が読み出される(時刻th4
参照)。さらに、3回目の垂直転送により3ライン目の
電荷AL3が水平転送路23に転送される。以下、同様
の繰り返しにより、最初のフレームの蓄積電荷A1(有
効画素データ)が連続的に読み出される。
【0086】この最初のフレームの蓄積電荷A1の読出
しと並行して、2フレーム目の蓄積電荷A2も第2転送
信号に同期して1ラインずつ垂直転送されてきている。
このため、最初のフレームの蓄積電荷A1における最終
ラインの電荷の水平転送路への転送が終わると、次の第
2転送信号に同期して、2フレーム目の蓄積電荷A2に
おける最初のラインの電荷の水平転送路への転送が行わ
れる。さらに、2フレームの蓄積電荷A2全部が中央部
の領域Aから出ると、その次の第1転送信号に応答し
て、3フレーム目の蓄積電荷が垂直転送路に一斉に転送
されてくる。
【0087】このように、本実施形態によれば、所望の
部分読出しの領域が全受光面の中央部に設定された場合
でも、電子シャッタ機能または転送禁止機能に基づいて
行うことができる。そして、従来のような蓄積電荷の空
読出しを行うことなく、有効画素情報としての所望領域
の蓄積電荷のみを連続的に短時間で読み出すことができ
る。このため、あたかも画素数の少ないセンサであるが
如くの高速度撮影を行ってスローモーション再生が可能
になる。しかも、部分読出しの所望領域を受光面の中央
部に設定してあるので、画面全体に対して画像の中心が
ずれることがないという優れた利点が得られる。
【0088】なお、本発明に係るCCD撮像素子は、上
述した実施形態で説明した素子のように、読出し用水平
転送路が受光面の片側に1本在る構成のものに限定され
るものではない。例えば、図17に例示するように、と
くに高速読出し型として用いられる、水平転送路を片側
に並列に複数本配した構成の素子や、図18に示すよう
に、水平転送路を受光面の両サイドに分割して1本ずつ
または複数本ずつ配置する構成の素子を用いて本発明を
実施し、高速撮像度をさらに向上させるようにしてもよ
い。
【0089】また、本発明に用いる撮像素子はフレーム
・インターライン・トランスファ型CCDであってもよ
い。
【0090】本発明は、前述した実施形態およびその変
形例に記載のものに限定されることなく、請求項記載の
発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜に変形可能である。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる高
速度撮像装置は、固体撮像素子(CCD)に、受光面を
複数の部分受光面に分割し且つ受光部それぞれの蓄積電
荷の処理を各部分受光面毎に制御可能なチップ構造を形
成するとともに、複数の部分受光面の内、所望の部分受
光面に属する各受光部の蓄積電荷のみを転送路を介して
選択的に読み出す手段を備えたことから、従来のような
光学マスクを利用することなく、固体撮像素子の部分読
出しを実施できる。
【0092】従来、固体撮像素子のような電荷転送デバ
イスは、読出し画素数を減少させた部分読出しを行なう
場合、不要領域の受光部からの蓄積電荷(画素情報)が
転送路に残っていた。このため、この残っている蓄積電
荷を掃き出して(読み出して)からでないと、次の読出
しができなかった。この掃き出しのための空読出し期間
に因って画素数の減少に見合ったフレームレートの高速
化が困難な状況が放置されていた。
【0093】しかしながら、本発明によれば、上述した
ように光学的マスクの設置を必要とせず、さらに空読出
し期間を設定する必要もない。これによって、光の回折
現象の影響に因る画像ぼけを排除でき、かつ、部分読出
しに供した画素数減に見合った高速の撮像速度を得るこ
とができ、画素数の少ないセンサと同等の高速読出しを
実現した高速度撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る高速度撮像装置の構成
例を示す概略ブロック図。
【図2】第1の実施形態における素子構成および部分読
出しの領域設定を模式的に示す図。
【図3】電子シャッタ機能を説明するために示したCC
D断面の一例を示す図。
【図4】第1の実施形態における部分読出し制御の概略
を示すタイミングチャート。
【図5】第1の実施形態における部分読出しの一過程を
示す図。
【図6】第1の実施形態における部分読出しの一過程を
示す図。
【図7】第1の実施形態における部分読出しの一過程を
示す図。
【図8】受光面に設定する領域の変形例を示す図。
【図9】第2の実施形態における素子構成および部分読
出しの領域設定を模式的に示す図。
【図10】第2の実施形態における部分読出し制御の概
略を示すタイミングチャート。
【図11】第2の実施形態における部分読出しの一過程
を示す図。
【図12】第2の実施形態における部分読出しの一過程
を示す図。
【図13】第2の実施形態における部分読出しの一過程
を示す図。
【図14】第3の実施形態における部分読出しの一過程
を示す図。
【図15】第3の実施形態における部分読出しの一過程
を示す図。
【図16】第3の実施形態における部分読出しの過程を
示す図。
【図17】本発明を適用できるCCD撮像素子の別の例
を示す図。
【図18】本発明を適用できるCCD撮像素子のさらに
別の例を示す図。
【図19】従来技術を説明する図。
【図20】従来技術を説明する図。
【図21】従来技術を説明する図。
【図22】従来技術を説明する図。
【図23】従来技術を説明する図。
【図24】従来技術を説明する図。
【図25】従来技術を説明する図。
【符号の説明】
11 エリアイメージセンサ 11b CCD撮像素子 12 駆動回路 12b 駆動信号発生器 13 処理回路 14 モニタ 21 受光部 22 垂直転送路 23 水平転送路 A 領域(部分受光面) B 領域(部分受光面)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光信号を電荷に変換して蓄積する2次元
    配列の複数の受光部が呈する受光面と、前記複数の受光
    部それぞれの蓄積電荷を読み出す転送路とを基板上に1
    チップ構造として形成した固体撮像素子(CCD)を備
    えた高速度撮像装置において、 前記固体撮像素子に、前記受光面を複数の部分受光面に
    分割し且つ前記受光部それぞれの蓄積電荷の処理を前記
    各部分受光面毎に制御可能なチップ構造を形成するとと
    もに、 前記複数の部分受光面の内、所望の部分受光面に属する
    前記各受光部の蓄積電荷のみを前記転送路を介して選択
    的に読み出す電荷読出し手段を備えたことを特徴とする
    高速度撮像装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発明において、 前記転送路は、前記2次元配列の垂直方向に沿ってかつ
    前記各受光部に隣接して形成された複数本の垂直転送路
    と、前記2次元配列の一端側においてその水平方向に沿
    ってかつ前記複数本の垂直転送路に結合して形成された
    1本の水平転送路とを備え、 前記所望の部分受光面は、前記受光面全体における前記
    水平転送路側の端部から広がる部分受光面である高速度
    撮像装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の発明において、 前記所望の部分受光面は、前記受光面全体の実質的に1
    /4の面積を有する高速度撮像装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の発明において、 前記チップ構造は、制御信号に応答して前記各受光部の
    蓄積電荷を前記各部分受光面毎に前記基板に掃き出す構
    造である高速度撮像装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の発明において、 前記チップ構造は、前記固体撮像素子に形成したオーバ
    フロードレイン構造を前記各部分受光面に対応して分離
    した構造であって、この分離したオーバフロードレイン
    構造それぞれの基板とウエル部との間に印加する電圧の
    オン・タイミングを異ならせる構造である高速度撮像装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の発明において、 前記電荷読出し手段は、前記所望の部分受光面以外の残
    りの部分受光面に属する前記各受光部の蓄積電荷を前記
    基板に掃き出させる前記制御信号を出力する第1の手段
    と、その基板への蓄積電荷掃き出しの後に、前記所望の
    部分受光面に属する水平方向ライン上に位置する前記各
    受光部のみの蓄積電荷を前記垂直転送路および水平転送
    路を介して読み出す第2の手段とを備えた高速度撮像装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の発明において、 前記チップ構造は、制御信号に応答して前記各受光部の
    蓄積電荷を前記各部分受光面毎に前記垂直転送路に転送
    する構造である高速度撮像装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の発明において、 前記電荷読出し手段は、前記所望の部分受光面に属する
    前記各受光部の蓄積電荷を前記垂直転送路に転送させ且
    つ前記所望の部分受光面以外の残りの部分受光面に属す
    る前記各受光部の蓄積電荷を前記垂直転送路に転送させ
    ること禁止する前記制御信号を出力する第1の手段と、
    この第1の手段による制御信号の出力後に、前記所望の
    部分受光面に属する水平方向ライン上に位置する前記各
    受光部のみの蓄積電荷を前記垂直転送路および水平転送
    路を介して読み出す第2の手段とを備えた高速度撮像装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の発明において、 前記転送路は、前記2次元配列の垂直方向に沿ってかつ
    前記各受光部に隣接して形成された複数本の垂直転送路
    と、前記2次元配列の一端側においてその水平方向に沿
    ってかつ前記複数本の垂直転送路に結合して形成された
    1本の水平転送路とを備え、 前記所望の部分受光面は、前記受光面全体の中央部に設
    定されている高速度撮像装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の発明において、 前記電荷読出し手段は、前記所望の部分受光面に属する
    前記各受光部の蓄積電荷のみを前記垂直転送路におよび
    水平転送路を介して所定タイミング毎に連続して読み出
    す手段である高速度撮像装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の発明において、 前記所望の部分受光面は、前記受光面全体の実質的に1
    /9の面積を有する高速度撮像装置。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の発明において、 前記チップ構造は、制御信号に応答して前記各受光部の
    蓄積電荷を前記各部分受光面毎に前記基板に掃き出す構
    造、または、制御信号に応答して前記各受光部の蓄積電
    荷を前記各部分受光面毎に前記垂直転送路に転送する構
    造のいずれか一方である高速度撮像装置。
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Cited By (3)

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