JPH1147638A - インサイドディスク、それを用いた遠心分離器および分離方法 - Google Patents

インサイドディスク、それを用いた遠心分離器および分離方法

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JPH1147638A
JPH1147638A JP9206172A JP20617297A JPH1147638A JP H1147638 A JPH1147638 A JP H1147638A JP 9206172 A JP9206172 A JP 9206172A JP 20617297 A JP20617297 A JP 20617297A JP H1147638 A JPH1147638 A JP H1147638A
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博史 柴野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】液体中に分散された液体より比重の小さい固形
物や他の液体を遠心分離器を用いて分離する際、特に運
転中の振動や機械的トラブルが少なく、脱着が容易で、
安価なインサイドディスクを得ること。 【解決手段】遠心沈降型の遠心分離器のローター内に軽
量成分を分離するためのインサイドディスクを設けた遠
心分離器に置いて、インサイドディスクの比重(n)が
下記式(1)を満足することを特徴とするインサイドデ
ィスクおよびそれをローター内に設けた遠心分離器。 n<ma2/(a2−b2) (1) (式(1)において、mは分離する液の比重、aはイン
サイドディスクの外径、bはインサイドディスクの内径
を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は液体中に分散された
液体より比重の小さい固形物や他の液体をローター内に
インサイドディスクを設けた遠心沈降型の遠心分離器を
用いて分離する装置および方法に関し、特に運転中の振
動や機械的トラブルが少なく、脱着が容易で、安価なイ
ンサイドディスク、およびそれを用いた軽量成分の除去
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】沈降型の遠心分離器のローター内部にイ
ンサイドディスクを設置して液体中に分散された液体よ
り比重の小さい固形物や他の液体を除去する方法は広く
知られており、水や油の中の樹脂ゴミやスラッジの除
去、油水分離などに用いられている。これらのインサイ
ドディスクはローターと同時に高速回転するため、バラ
ンス精度が高く作成され、強固にローターに固定されて
いる。そのため、インサイドディスクの取り外しや取付
けはローターごと交換するか、ローターを分解して行う
必要があり、必要に応じて直ちに行えるものではなかっ
た。特にバスケット型ローターにおいては構造が簡単な
ためいろいろな分野で広く用いられているが、インサイ
ドディスクがローター内に固定されていることが多く、
内容物の取り出しやローター内部の掃除等に手間がかか
ることが多かった。これを改良するために、ローター開
口部から容易に出し入れできる可撓性のインサイドディ
スクを用いる方法が提案されているが、この場合は開口
部にフックでインサイドディスクを取り付けるため、回
転中にフックが外れたり、取付け時の不良から回転中の
振動が大きくなったりする問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の従来方
法における種々の問題点を解決するものであり、遠心分
離器により軽量成分を除去するためのインサイドディス
クおよび方法を開発することを課題としたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するために鋭意、研究、検討した結果、特定の比重
のインサイドディスクを用いることにより、インサイド
ディスクを強固に固定していなくても運転中の振動を少
なくすることができ、その結果、機械的トラブルが少な
く脱着が容易で、インサイドディスクおよび遠心分離器
を安価に作成できることを見いだし、遂に本発明を完成
するに到った。すなわち本発明は、遠心沈降型の遠心分
離器のローター内に軽量成分を分離するためのインサイ
ドディスクを設けた遠心分離器に置いて、インサイドデ
ィスクの比重(n)が下記式(1)を満足することを特
徴とするインサイドディスク、それをローター内に設け
た遠心分離器およびそれを用いた分離方法である。 n<ma2/(a2−b2) (1) (式(1)において、mは分離する液の比重、aはイン
サイドディスクの外径、bはインサイドディスクの内径
を示す。)
【0005】本発明のインサイドディスクが用いられる
遠心分離器は、無孔壁の回転体(ローター)を用いて、
高速回転により円周部にかかる加速度を重力加速度より
はるかに大きくして、分散粒子の分散液との比重差によ
り生じる沈降や浮上の速度を上げてやる遠心沈降型の遠
心分離器であり、バスケット型やチューブラー型や分離
板型やデカンター型、等各種のものに好ましく用いられ
る。特に、本発明のインサイドディスクは回分式の内部
構造の簡単なバスケット型に用いることにより、取付
け、取り外しが容易、装置が安価、メンテナンスがやり
易いといった特徴を最大に活かすことができる。
【0006】まず、インサイドディスクを用いた遠心分
離器による一般的な軽量成分の分離方法について説明す
る。 被処理液中に分散している軽量成分は遠心分離に
より径方向の内側に浮上するが、これが液と一緒にロー
ター外へ排出されないようするためには、一般に、遠心
分離器のローター内の処理液出口付近に軽量成分をせき
止めるためのインサイドディスクと称される円盤または
円環状の堰を設置する。このインサイドディスクは回転
処理中の処理液の径方向の液面レベルより外径が大き
く、かつ円環状の場合はこの液面レベルより内径が小さ
い。これにより、回転処理時に半径の内周方向に浮上し
集まってきた軽量成分はインサイドディスクにさえぎら
れ内部に捕捉され、処理液はインサイドディスクの外側
より通過し出口部からリムを越えてオーバーフローする
か、またはスキミングチューブによりローター内から排
出される。
【0007】本発明のインサイドディスクは、被分離液
の比重をm、インサイドディスクの外径をa、インサイ
ドディスクの内径をbとした場合、その比重(n)が下
記式(1)を満足することが最大の特徴である。 n<ma2/(a2−b2) (1) (式(1)において、mは分離する液の比重、aはイン
サイドディスクの外径、bはインサイドディスクの内径
を示す。)なお、通常インサイドディスクは完全な円で
ある外周を持った円盤状や完全な円である外周と内周を
持った円環状であることが多いが、このように完全な外
周や内周を持たない場合、aは回転中心から外周部まで
の最長部分の距離を、bは回転中心から内周部までの最
短部分の距離を表す。また、インサイドディスクが円盤
状である場合はbは0である。
【0008】本発明において、インサイドディスクの比
重が前記式(1)を満足する場合、遠心分離器の回転中
にインサイドディスクは自動的に回転中心のバランスを
取り、所定の位置に回転しながら静止しようとする性質
を持つ。そのため、本発明のインサイドディスクは強固
にローター部に固定する必要がなく、軽く留めておくだ
けでもインサイドディスクがずれたり外れたりすること
がなく、振動の少ない安定した運転が可能である。また
場合によってはインサイドディスクをローターに留める
必要がなく、インサイドディスクを全く固定しない状態
で運転した場合でも回転中にインサイドディスクが所定
の位置に回転しながら静止し、インサイドディスクとし
ての効果を発揮させることができる。
【0009】本発明のインサイドディスクはインサイド
ディスク全体としてのみかけの比重が式(1)を満足す
れば良く、比重の大きい物質の層と比重の小さい物質の
層を積層させた構造や、インサイドディスクの内周部分
と外周部分で比重の異なる物質を組み合わせた構造や、
比重の大きな物質からなるインサイドディスクに部分的
に比重の小さな物質を付けた構造や、比重の小さな物質
からなるインサイドディスクに部分的に比重の大きな物
質を付けた構造や、比重の大きな物質からなるインサイ
ドディスクであっても内部を空洞にする等、自由な構造
をとることができる。しかしながら加工の簡便さの面か
ら考えると、単一の材質であって比重が式(1)を満足
する物質を使うことが望ましい。このような材質として
は、金属、セラミック、樹脂、木材、紙、これらの複合
体等、インサイドディスクとして加工できるものなら特
に限定されるものではない。
【0010】また、バスケット型遠心分離器を用い、バ
スケット型ローターやそのリム部を取り外すことなくイ
ンサイドディスクの取り外しできるようにするために
は、インサイドディスクは可撓性のあるものが好まし
く、金属の薄板や樹脂板が望ましい。具体的には金属の
薄板としては銅、アルミニウム、鉄、ステンレス、亜
鉛、ブリキ、真鍮等の薄板、樹脂板としてはポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリアミド類、ポリエステル類、
ポリアクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリレート類、
塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリイソ
ブチレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリイ
ソプレン、ポリオキシメチレン、フェノール樹脂類、メ
ラミン樹脂類、ポリカーボネート、ポリウレタン類、エ
ポキシ樹脂類、セルロイド、テトラフルオロエチレン
(PFTE)などの含フッ素樹脂、シリコン樹脂、エチ
レンプロピレン共重合体やエチレン酢酸ビニル共重合体
やスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体と
いった共重合体樹脂、ポリアクリロニトリル−ポリブタ
ジエン−ポリスチレン(ABS)樹脂といったブレンド
系樹脂、これら各樹脂の繊維や粉体での強化体といった
各種の汎用樹脂が用いられる。
【0011】本発明で用いられるインサイドディスクの
厚みは捕捉して軽量成分を保持でき、かつ可撓性を持つ
厚みであることが望ましく、インサイドディスクの材
質、大きさによって異なるが、0.01mm以上20m
m以下であることが望ましい。またインサイドディスク
の形状としては円盤状や円環状の任意の形状をとること
ができ、インサイドディスクを固定するための突起部や
穴、液をローター内からインサイドディスクとローター
リム部の間を通すためのスペーサー、等が必要に応じて
設けられる。また、ローター側に突起や穴、スペーサー
を設け、インサイドディスクは平滑な円盤や円環形状で
もかまわない。
【0012】このようなインサイドディスクを備えた遠
心分離器は、水や油の中の樹脂ゴミやスラッジの除去、
油水分離などに広く用いることができ、特に感光性樹脂
を光で硬化させ、未硬化部分を水系の現像液中に分散さ
せることで現像を行う水現像性の感光性樹脂版の現像液
中の分散された樹脂成分の除去に好適に用いることがで
きる。なお、水現像性の感光性樹脂版の現像液中の分散
された樹脂成分の除去方法に関しては特開平4−185
63号公報記載の方法と同様の方法で行うことができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明インサイドディスクお
よび本発明遠心分離器の好ましい一実施態様例を図面を
用いて具体的に説明する。図1および図2は本発明イン
サイドディスクの一実施態様例のそれぞれの平面図およ
び側面図であり、図3は図1で示したインサイドディス
クを装着した遠心分離器の運転中の状態を示す側面図で
ある。図3において、遠心分離器の無孔壁のバスケット
型ローター1内に本発明のインサイドディスク2が設け
られており、まずローター1を回転させ、樹脂分散廃液
等の軽量成分を含有した液体(以下便宜上廃液という)
を供給ライン4を通ってローター1内に供給し、ロータ
ー1内が廃液で満杯になりリム部10からオーバーフロ
ーし始めると、インサイドディスク2は回転しながらリ
ム部10出口付近に静止する。次に前記液体より比重の
小さい軽量成分は発生する加速度により径方向内側に集
まる。現像液はインサイドディスク2の外側からリム部
に取り付けられたスペーサー3によって形成されるイン
サイドディスク2とリム部10の間を通ってローター上
部のリムからオーバーフローし、集まった軽量成分はイ
ンサイドディスク2に遮られ、内部に保持される。ロー
ター1内部にいっぱいに軽量成分である固形物が貯まる
と廃液の供給および回転を止め、インサイドディスク2
を取り外して、捕捉した固形物を除去する。この場合も
インサイドディスク2は固定されておらず、かつ可撓性
であるため容易にローター内から取り出すことができ
る。なお図2における突起物は図3におけるスペーサー
3と同様の役割を果たすことができる。
【0014】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 実施例1〜9、比較例1、2 図1で示す形状で、表1に示す各種の材質、大きさのイ
ンサイドディスクを装着した図3で示される遠心分離器
を用いて、東洋紡績株式会社製の感光性樹脂版(商品名
コスモライトCLH)を0.5%ラウリン酸ナトリウム
水溶液(比重1.0)で現像した樹脂分散廃液(樹脂濃
度1%)をそれぞれ処理した。なお、遠心分離器のロー
ターは直径200mm、深さ140mm、リムの開口径
120mmで、リム内側に高さ3mmのスペーサーが4
カ所取り付けてあるのものを使用した。遠心分離器の回
転数は3000rpmであった。その結果を表1に示
す。
【0015】
【表1】 表1において、○は全く問題なく軽量成分(分散樹脂)
の分離除去が行われたことを、また×はインサイドディ
スクが回転中に所定位置に静止せず、分離できなかった
ことを示す。
【0016】
【発明の効果】実施例からも明らかであるように、本発
明のインサイドディスクは取り付け、取り外しが容易で
あり、ローター内の内容物の除去やローターの掃除がや
りやすい。また、運転中の振動も少なく、インサイドデ
ィスクをローターに固定していなくても外れることなく
インサイドディスクとしての効果を発揮することがで
き、産業界に寄与すること大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明インサイドディスクの一実施態様例の平
面図および側面図
【図2】本発明インサイドディスクの一実施態様例の平
面図および側面図
【図3】本発明インサイドディスクを設けた遠心分離器
の一実施形態例の側面図
【符号の説明】
1:バスケット型ローター 2:インサイドディスク 3:スペーサー 4:供給ライン 5:遠心分離器ケース 6:ローター回転用モーター 7:取り出し口 8:軽量成分(比重の小さい分散樹脂) 9:廃液 10:リム部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遠心沈降型の遠心分離器のローター内に軽
    量成分を分離するためのインサイドディスクを設けた遠
    心分離器に置いて、インサイドディスクの比重(n)が
    下記式(1)を満足することを特徴とするインサイドデ
    ィスク。 n<ma2/(a2−b2) (1) (式(1)において、mは分離する液の比重、aはイン
    サイドディスクの外径、bはインサイドディスクの内径
    を示す。)
  2. 【請求項2】請求項1に記載のインサイドディスクであ
    って、ローターに固定されていないことを特徴とするイ
    ンサイドディスク。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のインサイドディスクをロ
    ーター内に設けたことを特徴とする遠心分離器。
  4. 【請求項4】軽量成分を分離する方法において、請求項
    1記載のインサイドディスクを遠心沈降型の遠心分離器
    のローター内に設置した遠心分離器を用いることを特徴
    とする分離方法。
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