JPH11501165A - ホットキャリアトランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

ホットキャリアトランジスタ及びその製造方法

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JPH11501165A JP9522612A JP52261297A JPH11501165A JP H11501165 A JPH11501165 A JP H11501165A JP 9522612 A JP9522612 A JP 9522612A JP 52261297 A JP52261297 A JP 52261297A JP H11501165 A JPH11501165 A JP H11501165A
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ジョン マーティン シャノン
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フィリップス エレクトロニクス ネムローゼ フェンノートシャップ
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Abstract

(57)【要約】 ホットキャリアトランジスタは、例えば大面積電子装置の製造に用いられている水素添加アモルファスシリコン(a−Si:H)技術のような半導体薄膜技術を用いて形成することができる。エミッタ領域2及びコレクタ領域3はベース領域(1)を構成する中間の半導体リッチアモルファス金属−半導体合金層(a−Si1-xx:H)と隣接する水素添加アモルファス半導体材料(a−Si:H)で構成する。この合金層のアモルファスの性質及び例えば5%のような低い金属含有量により、ベース領域に波長及び有効質量が空間的に変化するホットキャリア(21)用のある範囲の量子力学的環境が形成される。このベース領域(1)を通る電流は空間的に自己選択されるので、波動関数と、障壁高さ(h1,h2)と、ベース幅(x1,x2)との間の共鳴が存在する区域を通過する。半導体リッチ合金層(1)の半導体環境を通る通路によりベース−コレクタ障壁における量子力学的反射が低下する。

Description

【発明の詳細な説明】 ホットキャリアトランジスタ及びその製造方法 本発明は、半導体エミッタ領域とコレクタ領域との間に金属−半導体合金ベー ス領域を具えるホットキャリアトランジスタに関するものである。特に、限定さ れるものではないが、本発明は金属−シリサイドベース領域を有する薄膜ホット キャリアトランジスタを提供することができる。本発明はこのようなトランジス タの製造方法にも関するものである。 ホットエレクトロントランジスタの初期の実験形態は、ウィリー インターサ イエンス社から発行された1969年版の標題“ザ フィジクス オブ セミコ ンダクタ デバイス”S M Sze著の第587頁から第613頁に記載され ている。最近において、トランジスタ構造は金属と絶縁体又は半導体とを含むも のと考えられていた。これら全てのデバイスの共通の特徴は、ベース領域が金属 の単一のサンドイッチ層で構成されていることである。これらの構造体のいずれ もホットエレクトロントランジスタとして用いる実際の電子素子ではない。これ らの構造体は、例えばホットエレクトロンのライフタイム、ホットエレクトロン の平均自由行程、ベース輸送損失、及び金属と半導体との界面における量子力学 的反射のような基本的な物理パラメータを研究するために用いられていた。Sz eの本の第587頁から第613頁までの全内容は本願の内容として援用する。 米国特許第4492971号明細書には、シリコンのエミッタ領域とコレクタ 領域との間に金属−シリサイドのベース領域を具える改良されたホットエレクト ロントランジスタが記載されている。このトランジスタは単結晶構造体を有し、 この構造体は、コレクタ領域を形成する単結晶シリコン基板上にエピタキシャル 成長されベース領域を構成する薄い単結晶金属シリサイド層上にエピタキシャル 成長したエミッタ領域を形成する単結晶シリコン層を具えている。この複合構造 体は3個の層間にほぼ連続した単一の結晶格子を有している。金属−シリサイド 層の厚さはこのシリサイドベース材料におけるホットエレクトロンの散乱長に比 べて小さくなるように薄く(典型的には、4,6又は8mm)され、多数の量子 力学透過確率ファクタを形成している。このトランジスタのエミッターベース接 合及びベース−コレクタ接合は、金属シリサイドのベースとシリコンのエミッタ 領域及びコレクタ領域との間のショットキー障壁により形成されている。累積的 な量子力学的な透過確率QMを最大にするためには、エミッタ・ベース及びコレ クタ領域において高度な結晶の完全性を有すること及びシリサイドのベース領域 を薄くすることが必要であると考えられている。 米国特許第4707197号、第4837174号、第5236872号及び 第5290715号には、金属−シリサイドベースのトランジスタの種々の形態 や変形例並びにそのトランジスタの種々の製造方法が記載されている。例えば、 これら米国特許明細書の最後の3個の明細書には、金属−シリサイドのベース領 域を形成するイオン注入法が記載されている。全ての方法において、イオン注入 された構造体は、エミッタ、ベース及びコレクタ領域の結晶品質を回復させるた めに、例えば575℃と1000℃との間の高温度で長時間の加熱処理によりア ニールされている。米国特許第5236872号に記載された変形例では、はじ めにシリコン材料がイオン注入(例えばシリコンイオン)によりアモルファスに され、これによりその後イオン注入されてシリサイドを構成する金属イオンに対 して高溶解性を与えている。次に、高温度での加熱処理が行なわれ、最初に形成 されたアモルファス層の厚さよりも薄い厚さの層としてシリサイド層が形成され ている。米国特許第4492971号、第4707197号、第4837174 号、第5236872号及び第5290715号の開示内容全体は本願の内容と して援用する。 これら既知のホットエレクトロントランジスタにおいて、ホットエレクトロン がコレクタ領域に到達する前に顕著なエネルギー損失(熱化)が生ずるのを回避 できるようにシリサイドのベース領域を十分に薄くすることは困難である。ホッ トエレクトロンがベースのシリサイド材料からコレクタのシリコン材料まで通過 する際、コレクタ障壁で顕著な量子力学的な反射が生じてしまう。 本発明は、適当な累積的な量子力学的透過確率を有するシリコンリッチ金属− シリサイドベース領域を具えるホットキャリヤトランジスタを実現するため、全 く反対の試みを採用する。 本発明の第1の見地にたてば、本発明のホットキャリアトランジスタは、半導 体のエミッタ領域とコレクタ領域との間に位置し、エミッタ領域及びコレクタ領 域に対してショットキー障壁を形成する金属−半導体合金ベース領域を具えるホ ットキャリアトランジスタにおいて、前記エミッタ領域及びコレクタ領域を、ベ ース領域を構成する中間の半導体リッチアモルファス金属−半導体合金層と隣接 する水素添加アモルファス半導体材料で構成したことを特徴とする。 従って、エミッタ領域、ベース領域及びコレクタ領域間の連続する結晶格子全 体にわたって高度な結晶の完全性を必要とする従来の試みとは異なり、本発明の ホットキャリアトランジスタは、エミッタ領域、ベース領域及びコレクタ領域に ついてアモルファス半導体材料とすることを基礎とする。この材料の水素添加に より、アモルファス半導体材料において本質的に発生し高密度のキャリアトラッ プをエネルギーバンドギャップの深いエネルギーレベルに導く高密度の欠陥状態 を受入れることができるレベルまで低下させることができる。水素添加(材料の 堆積中又はその後の水素添加処理のいずれかにおいて行うことができる)は、欠 陥状態が生じているアモルファス半導体材料のバルク全体にわたって不飽和ボン ドと結合する。この構成により、エミッタ領域とコレクタ領域との間の電荷の輸 送を達成することができる。さらに、アモルファス半導体材料に水素添加するこ とは、この層の内部又はその層上に半導体元素が極めてリッチな隣接するアモル ファス半導体領域とショットキー障壁を形成するアモルファス金属−半導体合金 層の形成が促進されることが見出される。 本発明によるアモルファストランジスタ構造の半導体リッチ金属−半導体合金 ベース領域は、従来の試みと比べて、エミッタ障壁及びコレクタ障壁に関して重 要な差異が達成される。従って、本発明のトランジスタのエミッタからのホット エレクトロンは、波長及び有効質量についての空間的な変化を与えるベース領域 のアモルファスの性質により量子力学的環境の範囲で存在することになる。従っ て、このベース領域を通る電流の輸送は空間的に自己選択的になり、ホットキャ リアトは波動関数と、障壁高さと、ベース幅との間で共振が生ずる区域を経て通 過することになる。さらに、従来のトランジスタでは、ベース−コレクタの金属 −シリコン又はシリサイド−シリコンのヘテロ接合において顕著な量子力学的な 反射が生じていたが、こような反射は、例えばシリコンをベースとする技術のシ リコンリッチアモルファスシリサイドベース層のような本発明の半導体リッチ金 属−半導体合金ベース領域を用いることにより相当低下する。従って、本発明に よるシリコンの実施例のホットキャリアについての好適なルートは、エミッタ領 域からアモルファスシリコンリッチベース領域を経てコレクタ領域に至るもので ある。 特に、本発明による金属−半導体合金ベース領域の半導体リッチなアモルファ スの性質に関して、エミッタ領域及びコレクタ領域については中間のシリサイド ベース領域と隣接するアンドープド又は僅かに不純物が添加された水素添加アモ ルファス材料を有することが特に有益である。このアンドープド又は僅かに不純 物が添加された半導体材料により、エミッタ領域とコレクタ領域との間で良好な 電気的て分離が達成されると共にエミッタ及びコレクタのショットキー障壁につ いて満足できる障壁高さの達成が促進される。従って、一般的に不純物濃度が増 加するにしたがってアモルファス半導体材料中により多くの欠陥が発生しショッ トキー障壁を通るリーク電流が増大する。 本発明のホットキャリアトランジスタは、既知のシリコン薄膜技術プロセスを 用いて製造するのに極めて好適であり、このシリコン薄膜ホットキャリアトラン ジスタはシリコン薄膜技術を用いて製造される大面積電子装置の一部を構成する ことができる。従って、例えば水素添加アモルファスシリコン材料中にシリコン リッチシリサイド層を形成することは、1995年の3月に発行された雑誌「ジ ャーナル オブ アプライド フィジクス」の第2474頁〜第2478頁に記 載されている文献「インタアクション イン ザ Cr/アモルファス−シリコ ン系」Y.マサキ等著に記載されている。このマサキ等の文献の開示内容全体は 本願の内容として援用する。ゲルマニウムに基づく薄膜技術も既知であり、シリ コン薄膜技術の代わりに用いて本発明の薄膜ホットキャリアトランジスタを製造 することができる。実際に、シリコン薄膜技術ではなくゲルマニウムの薄膜技術 を用いて本発明のより有効なホットホールトランジスタを製造することができる 。 従って、本発明の第2の概念によれば、本発明の第1の概念によるホットキャ リアトランジスタを具える電子装置を製造するに当たり、エミッタ領域及びコレ クタ領域用の少なくとも1個のアモルファス半導体薄膜を堆積し、このアモルフ ァス半導体薄膜に水素を添加し、アモルファス半導体薄膜材料の一部に金属原子 を導入してベース領域用の半導体リッチアモルファス金属−半導体合金層を形成 し、前記半導体リッチアモルファス金属−半導体合金層を製造工程中に400℃ 以下の温度に維持することを特徴とする電子装置の製造方法を提供する。 この場合、一形態として、アモルファスの半導体リッチ金属−半導体合金層は 少なくとも1種の金属(例えば、クロミウム、コバルト、ニッケル、鉄、イリジ ウム及び白金を含むグループから)を少なくとも隣接する部分がエミッタ領域及 びコレクタ領域を形成するアモルファス半導体薄膜材料にイオン注入することに より形成できる。イオン注入により、アモルファス半導体材料に導入する金属原 子のドーズ量を極めて正確に制御して半導体リッチ金属−半導体合金を形成する ことができる。 別の形態として、第1のアモルファス半導体薄膜上に金属を堆積することによ り、前記半導体リッチアモルファス金属−半導体合金層を第1のアモルファス半 導体薄膜と第2のアモルファス半導体薄膜との間に形成し、前記堆積された金属 層から前記第1のアモルファス半導体薄膜の表面に金属原子を導入して半導体リ ッチアモルファス界面層(例えば、10nm以下の厚さにわたって90%以上の 半導体含有量を有する)を形成し、前記界面層から残存する金属を除去し、前記 界面層に第2のアモルファス半導体薄膜を形成する。この第2の半導体膜は、合 金界面層を形成した後形成されるので、第2の半導体膜の組成及び層構造は合金 の形成処理工程から一層独立して制御することができる。第1の半導体膜はエミ ッタ領域を形成し、第2の半導体膜はコレクタ領域を形成する。一方、第1の半 導体膜がコレクタ領域を形成し第2の半導体膜がエミッタ領域を形成することも できる。この場合、エミッタ領域を構成する第2の半導体膜は、トランジスタ効 率が改善されるように大きなバンドギャップを有する半導体リッチ合金材料とす る。 クロミウム、コバルト、ニッケル、鉄、イリジウム及び白金を含むグループか ら選択される少なくとも1種の金属を用いて既知の水素添加アモルファスシリコ ン薄膜技術と両立する方法でアモルファスベース領域の合金として金属−シリサ イドを形成することができる。例えば、シリコンリッチベース領域中のリン、ア ンチモン又はボロンのように、ベース層中に不純物を含ませることもできる。 本発明の構成及び作用効果を図示した実施例に基づいて説明する。 図1は本発明による薄膜ホットキャリアトランジスタの断面図である。 図2は厚さ方向x及び側部方向zにおける図1のトランジスタの活性領域の伝 導帯の底Ecを示すエネルギー線図である。 図3及び4は本発明の方法の一方の形式の製造における2個の順次の工程にお ける図1のトランジスタの一部の断面図である。 することができる。図5は本発明の別の形式の製造方法のある工程における図 1のトランジスタの一部の断面図である。 全ての図面は線図的であり、スケール通りに記載されていない。これら図面の 一部の相対的な寸法及び比率は、図面を明瞭にするため拡大され又は縮小されて いる。種々の実施例における対応する部材及び類似の部材には同一符号を用いる ことにする。 図1及び2は本発明のシリコン薄膜技術を用いて構成したホットエレクトロン トランジスタを示す。このトランジスタはシリコンのエミッタ2とコレクタ3と の間に金属−シリサイドベース領域1を具える。エミッタ及びコレクタ領域2及 び3は、ベース領域1を構成する中間のシリコンリッチアモルファスシリサイド 層(a−Si1-xx:H)と隣接する水素添加アモルファスシリコン材料(a− Si:H)で構成する。図1及び2に示す実施例において、エミッタ及びコレク タ領域2及び3は、アンドープド又は低不純物濃度添加部分2a及び3aと高濃 度ドナー添加部分2b及び3bとをそれぞれ有する。アンドープド又は低不純物 濃度水素添加アモルファスシリコン部分2a,3a(i a−Si:H)(以後 、単に「アンドープド部分」と称する)は中間のシリコンリッチアモルファスシ リコン層1と隣接し、図1及び2においてiで示して真性又は低導電率であるこ とを示す。高濃度ドナー添加水素添加アモルファスシリコン部分2b,3b(n +a−Si:H)はn+で示して高不純物濃度のn形導電型であることを示す。 これらのドナー添加部分2b,3bはトランジスタのエミッタ電極及びコレクタ 電極12,13とそれぞれ接触する。中間のシリコンリッチアモルファスシリサ イドベース層1(a−Si1-xx:H)はベース電極11と接触する。図1はガ ラス又は低コストの絶縁材料の絶縁性基板10上に形成した薄膜トランジスタを 示す。この基板は、例えばフラットパネル表示装置又は大面積イメージセンサの 薄膜回路プレートのような大面積薄膜電子デバイスの一部で構成することができ る。 ホットキャリアトランジスタはバリステックトランジスタとも称せられている 。ホットキャリアトランジスタを流れる電流は、エミッタ領域2からコレクタ領 域3へ流れるベース領域1の一導電型のホット多数電荷キャリアである。ホット 電荷キャリアは半導体材料と熱平衡ではない。従って、ホットエレクトロンの平 均エネルギーは半導体材料と熱平衡にあるエレクトロンの平均エネルギーよりも 数kT以上である。ここで、k及びTはそれぞれボルツマン定数及び材料の温度 である。室温においてkTは約25meVである。室温におけるシリサイドベー ス領域1の電子の平均自由行程はシリサイドベース領域1の厚さを超えている。 電子速度はシリサイド材料のフェルミ速度程度であるから、ホットエレクトロン のシリサイドベース領域1のバリステック走行は極めて高速であり(10-14秒 又はそれ以下である)、シリサイド層1はシリサイドの高い導電率により極めて 薄く(例えば、全体が10nmの層厚つ内に含まれる)することができる。アモ ルファスホットエレクトロントランジスタは高周波数で動作するように設計でき ないように思われるが、大面積薄膜技術電子装置において通常形成される薄膜電 界効果トランジスタ(TFT)を用いて種々の特性を有する大面積薄膜技術電子 デバイスにおいては高周波数での動作を実現することができる。従って、TFT は絶縁されたゲート電極において高い入力インピダンスを有しているが、本発明 のアモルファスホットキャリアトランジスタはベース電極11に低入力インピダ ンスを有するトランジスタ特性を実現することができる。 本発明によるホットキャリアトランジスタのシリコンリッチアモルファスシリ サイドベース層1におけるホット電荷キャリア21のバラステック走行の新しい 有益な性質を図2に示す。米国特許第4492971号、米国特許第47071 97号、米国特許第4837174号、米国特許第5236872号及び米国特 許第5290715号の従来のバラステックトランジスタにおいて、これら従来 のトランジスタのバリァ並びに結晶シリサイドベース領域と結晶シリコンエミッ タ及びコレクタ領域との間の量子力学的環境はほぼ均一である。これに対して、 図2は、本発明のトランジスタの量子力学的環境において厚さ方向x及び側部方 向zの両方の方向に生ずる局部的な変化を示す。これらの変化は、エミッタ及び コレクタ領域2及び3のアモルファスシリコン材料2aと3aとの間のベース領 域1のシリコンリッチアモルファス金属−半導体合金の性質に直接起因する。こ のアモルファスシリサイドベース領域1における空間的な変化により、エミッタ 領域2から量子力学環境の範囲のホットエレクトロン21が供給される。従って 、このホットエレクトロン21は、障壁高さh1,h2、波長及び有効質量m1 ,m2等の空間的な変化により広い範囲の条件による作用を受けることになる。 従って、このアモルファス金属−シリコン合金ベース領域1を通る電流転送は空 間的に選択性となり、ホットエレクトロン21は、エレクトロンの波動関数と、 エミッタ及びコレクタの障壁の障壁高さと、シリサイドベース領域1のベース幅 x1,x2等との間において共鳴が存在する領域を介して通過するようになる。 シリコンリッチアモルファスシリサイド合金a−Si1-xxを形成するための 適当な金属Mは、例えばCr,Co,Ni,Fe,Ir及びptを含むグループ から選択することができる。これらの金属原子の少なくともいくつかは隣接する シリコン原子と結合し例えばCrSi2,CoSi2,NiSi2,FeSi2,I rSi3及びPtSiのような分子結合によりアモルファス材料中に分布する金 属シリサイド分子を形成している。シリコンリッチ金属シリコン合金ベース領域 1のアモルファスの性質により、その性質を正確に分析することは困難である。 アモルファス合金ベース領域1は、典型的に10nm以下の厚さにわたって90 %を超えるシリコン含有量を有する界面層とみなすことができる。特有の実施例 において、このアモルファス界面層1は、マサキ等の文献に記載されているCr /a−シリコン系の組成と同様な組成を有することができる。従って、シリサイ ド−金属MはCrとすることができ、クロミウム層の体積により形成したアモル ファス界面層中のSiに対するCrの組成比は約5%、すなわち界面層の組成は Cr5Si95:Hとすることができる。このCr5Si95:H層は、例えば約10-3 Ωcmの抵抗率を有する適度な導電率を有することができる。その導 電特性はアモルファス層1中の個別の金属原子が極めて接近することにより増大 するものと思われる。微視的なスケールで説明すれば、シリサイドはz方向に連 続して観測された導電特性を発揮するものと思われる。従って、アモルファスシ リコン層1は5nmから10nmの範囲の厚さを有すると思われるが、金属シリ コンのクラスタは互いにより接近するように集中してベース領域により細い局在 化したシリサイド区域を形成し、その厚さxは原子スケールにおいてz方向にお けるx1,x2としてランダムに変化している。これは、量子力学環境の上述した 範囲まで増大するx及びz方向におけるシリコンリッチ合金の金属原子の空間的 な変化である。 ベース層1についてシリコンリッチアモルファスシリサイドを用いることによ り、アモルファスシリコンのエミッタ領域2及びコレクタ領域3のSi−Si結 合配置と同様なSi−Si結合配置がベース領域1に形成される。従って、ベー ス−コレクタのシリコン−シリコンヘテロ接合におけるホットエレクトロン21 の量子力学的反射は減少する。この理由は、ホットエレクトロン21についての 好ましいルートがエミッタ領域2からコレクタ領域3へのシリコン環境を経るこ とになるからである。この量子力学的反射が低下することにより、トランジスタ のコレクタ効率が改善される。さらに、このシリコンリッチベース領域1の導電 率を改善するため、この合金層1にベース領域1を通過するホットキャリヤの導 電型と同一の導電型を決定するドーパントを添加することが有益である。従って 、図1及び2のホットエレクトロントランジスタの場合、ドナー不純物(例えば 、リン又はアンチモンのような)を層1に添加することができる。この不純物が 添加された半導体リッチ金属半導体合金層をコレクタ領域3上に形成するとき、 コレクタ領域の少なくともベース領域1と隣接する部分3aに不純物を侵入させ ることが有益である。従って、例えばアンドープドエミッタ領域2aを有すると 共に、ベース領域1からコレクタ領域の部分3aに僅かに不純物を添加する結果 としてコレクタ障壁を僅かに低く(エミッタ障壁に比べて)することによりコレ クタ効率を高くすることができる。 アモルファスシリコン材料は、主としてシリコンバンダリングボンドに起因し て本質的に高い欠陥状態密度を有している。この材料を水素添加処理することに より、この高い欠陥状態密度が受け入れることができるレベルまで低下し、アモ ルファスシリコン材料のエネルギーバンドギャップの深いエネルギーレベルの関 連する欠陥状態密度が受け入れられるレベルまで低下する。この材料中の水素が 材料の欠陥状態が生じているバルクのダングリングボンドと結合し、これにより エミッタ領域2とコレクタ領域3を通して適切なエレクトロン輸送を行なうこと ができる。合金のベース層1がこれらの領域2及び3上に又はその中に形成され る場合、この領域2,3の水素含有量はベース層1の所望の高いシリコンリッチ の性質を利用する上で重要な役割を果たすようになる。アモルファスシリコン材 料への水素添加は、例えばこの材料をSiH4を用いるプラズマエンハンメント 化学気相堆積(PECVD)により堆積する場合のように堆積処理中に行なうこ とができる。一方、この水素添加は、例えば堆積したアモルファスシリコン材料 に水素プラズマを照射することにより、その後行なうこともできる。アモルファ スシリコン材料中の水素含有量を制御する処理パラメータは、例えばマサキ等の 文献に記載されているように既知である。 図1及び2のホットエレクトロントランジスタは既知のアモルファスシリコン 薄膜技術を用いて製造することができる。図3及び4はこの例を図示する。図3 に示す形態において、はじめに絶縁性基板10上に電極膜13を堆積しパターニ ングする。電極膜13は、例えばクロミウムのような金属とすることができる。 次に、基板10上のパターニングされた電極膜13上に例えばPECVDにより アモルファスシリコン材料を堆積する。図3に図示する形態において、このアモ ルファスシリコン材料は砒素又は別のドナー不純物が高濃度に添加された膜30 b上にアンドープの膜30aを有する。このアモルファスシリコン材料30は3 00℃以下の温度、例えば約250℃で堆積することができる。水素添加処理は 堆積中に行なう。このシリコン材料層30a及び30bno水素含有量は、例え ば典型的な場合として20%とすることができる。これらの膜30a及び30b はトランジスタのコレクタ領域3を構成し、典型的にはそれぞれ0.5μm及び 0.1μmの厚さを有する。 図3は順次の製造工程におけるシリコンリッチアモルファスシリサイド層1の 形成を図示する。本例において、層1はアモルファスシリコン膜30a,30b 上に金属Mの層を堆積し、次に堆積した金属Mからアモルファスシリコン膜30 aの表面に金属原子を導入することにより形成される。例えば、米国特許第37 47203号明細書に記載されているような反跳(recoil)注入を用いることが できる。尚、米国特許第3747203号の開示内容全体は本願の内容として援 用する。従って、例えば図3の矢印50で示すように、堆積した金層Mの層41 は例えばキャノン、アルゴン又は別の不活性ガスのエネルギーイオン50で衝撃 が与えられるので、金属原子Mは層41に注入されたイオン50の反跳により表 面層1中に導入される。一方、反跳注入の代りに、堆積された金属Mを400℃ 又は300℃以下の温度に加熱する処理を行なって金属原子Mを膜30aの表面 に導入しシリコンリッチ合金アモルファス界面層を形成することもできる。マサ キの文献に記載された処理パラメータと同様な処理パラメータを用いることがで きる。典型的な場合、得られるシリサイド界面層1は10nm以下の厚さ全体に 亘って90%以上のシリコン含有量を有している。 金属層41の金属Mからシリサイド界面層1を形成した後、残存する金属層4 1を界面層1から除去する。次に、例えばPECVDにより第2のアモルファス シリコン薄膜20a,20bを露出した界面層1上に堆積する。このようにして 、シリサイド層1は第1及び第2のアモルファスシリコン薄膜20及び30によ りサンドイッチされる。得られた構造体を図4に示す。 次に、薄膜20及び30の区域をエッチングにより除去し、ベースシリサイド 層1及びコレクタ電極パターン13の露出した区域を有する個々のトランジスタ 本体を形成する。次に、金属膜を堆積しパターン化処理を行なってベース電極1 1及びエミッタ電極12を形成する。この金属膜は例えばクロミウムとすること ができる。 図1及び3は、図1及び2のホットエレクトロントランジスタが形成されてい るデバイス基板10の区域だけを示す。大面積電子デバイスの場合、例えば通常 のTFTのような他の回路素子が基板10の別の区域に形成される。既知の“ス タッダード”型のTFTを基板10の別の区域の膜30a,30b,13から形 成することができる。従って、アンドープ膜30a(i a−Si:H)を形成 する前に、例えばこれら別の区域の膜30b及び13をパターン処理してTFT のソース及びドレイン電極を形成することができる。図4の構造体を形成した後 、TFTが形成される区域の層1,20a及び20bをエッチングにより除去し てTFT区域を再び露出する。次に、誘電体層及び金属ゲートを既知の方法で露 出した膜30a上に堆積して絶縁ゲートTFTを形成し、そのチャネル領域は膜 30aにより構成する。通常の方法では、個々のTFT本体はエッチングにより 膜30a及び30bから形成し、金属−膜接続トラックは基板10上の個々の回 路素子間に形成する。 本発明の範囲内において種々の変形や変更が可能である。この変形を図5に示 す。この例ではシリコンリッチアモルファス金属−シリコン合金層1を直接イオ ン注入により形成する。本例では、図3のように、基板10上のパターン化処理 された電極膜13上に不純物が添加されたアモルファスシリコン膜30bを堆積 する。一方、次により厚いアンドープドアモルファスシリコン膜23a(i a −Sn:H)を堆積し、この膜からエミッタ部分2a及びコレクタ部分3aの少 なくとも一部を形成する。 図5は少なくとも1つの金属Mのイオン51をアモルファスシリコン薄膜材料 23a内にイオン注入して薄膜シリサイド層1を形成する工程を示す。実際のシ リサイドの形成は、イオン注入された層を350℃以下の温度に加熱してアニー ル処理を行う際に行われる。このアニール処理はイオン注入中又はその後行う。 イオン注入用の適当な金属は、例えばクロミウム、コバルト、ニッケル、鉄、イ リジウム及び白金である。極めて小さい抵抗値を有するシリサイド層1はこのよ うにして形成することができる。従って、室温でa−Si:Hにコバルトをイオ ン注入することにより例えば約0.2×10-3Ωcmの抵抗値を得ることができ る。金属Mの注入イオンに加えて不純物イオン51もシリコンリッチ金属−シリ コン合金層1に注入してその導電率を高くすることができる。従って、図1及び 2のホットエレクトロントランジスタの場合、リンイオン又はアンチモンイオン 51をイオン注入することができる。この層1へのドナー添加を用いてコレクタ 領域部分3a(図5の23a)への低濃度ドナー添加をおこない、これによりコ レクタ障壁をエミッタ障壁よりも僅かに低くすることができる。 図5の注入工程の後、アンドープド膜20aの残りの厚さを体積し、次に高不 純物濃度アモルファスシリコン膜20bを堆積して図4の層構造と同様な層構造 を形成することができる。この層構造をさらに処理して図1及び2のホットキャ リアトランジスタが完成する。 図3及び4のシリコンリッチ合金界面層1にリン又はアンチモン、すなわちホ ットキャリア(エレクトロン)の導電型と同一の導電型にする不純物をトランジ スタベース領域1にわたって添加することができる。これは、図3の残存する金 属層41を除去した後極めて低いエネルギーの不純物イオンをイオン注入するこ とにより又は金属層41が表面上に残存している場合にはより高いエネルギーの 不純物イオンを注入することにより行うことができる。 図3及び4の方法の図5の方法よりも勝る重要な利点は、エミッタ領域部分2 a(20a)の全体をコレクタ領域部分3a(30a)の材料特性とは異なる材 料特性を有するように堆積できることである。従って、例えばエミッタ領域2は 、コレクタ領域3の水素添加されたアモルファス半導体材料(a−Si:H)の エネルギーバンドギャップよりも大きいエネルギーバンドギャップを有する水素 添加されたアモルファス半導体合金材料で構成することができる。この半導体合 金はコレクタ領域3及びベース領域1と同一の半導体元素により構成することが できるので、比較的簡単な製造技術を用いることができる。従って、例えばエミ ッタ領域膜20a及び20bはシリコンリッチアモルファスシリコンカーバイト (a−SiCY:H)又はアモルファスシリコンリッチシリコン−ナイトライド (a−SiNY:H)とすることができる。 図面に基づいて説明したトランジスタにおいて、エミッタは金属半導体合金ベ ース領域1と隣接するアンドープド又は低不純物濃度半導体部分2aと、金属電 極12と隣接する高濃度のドナー添加半導体部分2bとを有している。エミッタ 障壁を高くするため(つまり、よりエネルギーレベルの高いホットエレクトロン をベース領域1に注入できるようにするため)、高濃度のドナー添加半導体部分 2bを薄い誘電体層(例えば、SiO2又はSi34)で置換し、この誘電体層 を高電界でトンネルさせることができる。従って、この変形例において、金属電 極12と、絶縁膜2bと、金属半導体合金ベース領域1とショットキー障壁を形 成するアンドープド又は低不純物濃度半導体部分2とを具えるMIS構造(m etal−insulator−semiconductor)とすることがで きる。 図面5に示すイオン注入工程は絶縁性基板10上のアモルファスシリコン薄膜 基板23aに行う。一方、本発明によるアモルファスシリコンホットキャリアト ランジスタは単結晶基板上にエピタキシャル成長した単結晶シリコン材料23a へ同様なイオン注入プロセスを行うことにより形成することができる。この場合 、ベース、エミッタ及びコレクタ1〜3のアモルファスシリコン材料はシリコン 結晶格子のイオン注入ダメージにより形成することができる。このアモルファス シリコン材料はスイソプラズマ中で例えば約300℃まで加熱することにより水 素添加することができる。 図1は、アモルファスシリサイド層1からアモルファスシリコン膜2を局部的 に除去することによりベース電極接続を形成することを図示している。一方、別 の接続配置も可能である。従って、例えばアモルファスシリコン薄膜2の厚さ全 体にわたって低温度で金属合金化処理してシリコンベース領域1と接触する金属 リッチ領域を形成することができる。 図面1〜5は本発明のホットエレクトロントランジスタの構成を図示した。一 方、ドナー添加薄膜材料2b及び3bをp形材料で置換することにより本発明に 基づいてホットホールトランジスタを製造することができる。ボロンは水素添加 されたアモルファスシリコン材料に対する好適なアクセプタ不純物である。ホッ トホールトランジスタには、上述した実施例で説明したa−Si:Hではなく、 アモルファスゲルマニウム薄膜技術(a−Ge:hに基づく)を用いることがで きる。 この開示内容から明らかなように、当業者にとって種々の変形や変更が可能で ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.半導体のエミッタ領域とコレクタ領域との間に位置し、エミッタ領域及びコ レクタ領域に対してショットキー障壁を形成する金属−半導体合金ベース領域を 具えるホットキャリアトランジスタにおいて、前記エミッタ領域及びコレクタ領 域を、ベース領域を構成する中間の半導体リッチアモルファス金属−半導体合金 層と隣接する水素添加アモルファス半導体材料で構成したことを特徴とするホッ トキャリアトランジスタ。 2.請求項1に記載のホットキャリアトランジスタにおいて、前記エミッタ領域 を、ベース領域を構成する中間の半導体リッチアモルファスシリサイド層と隣接 するアンドープド水素添加アモルファスシリコン材料で構成したことを特徴とす るホットキャリアトランジスタ。 3.請求項2に記載のホットキャリアトランジスタにおいて、前記ベース領域を 構成するアモルファスシリサイド層がエミッタ領域及びコレクタ領域の水素添加 アモルファスシリコンの2個の半導体間の界面に存在し、この界面層が10nm 以下の厚さにわたって90%以上のシリコン含有量を有することを特徴とするホ ットキャリアトランジスタ。 4.請求項2又は3に記載のホットキャリアトランジスタにおいて、クロミウム 、コバルト、ニッケル、鉄、イリジウム及び白金を含むグループの少なくとも1 個の金属が前記アモルファスシリサイド層の金属−シリサイドを形成することを 特徴とするホットキャリアトランジスタ。 5.請求項1から4までのいずれか1項に記載のホットキャリアトランジスタに おいて、前記エミッタ領域が、コレクタ領域の水素添加されたアモルファス半導 体材料のエネルギーバンドギャップよりも大きいエネルギーバンドギャップを有 する水素添加されたアモルファス半導体材料を有することを特徴とするホットキ ャリアトランジスタ。 6.請求項1から5までのいずれか1項に記載のホットキャリアトランジスタに おいて、前記ベース領域を流れるホットキャリアの導電型と同一の導電型を決定 する不純物が前記ベース領域を構成する半導体リッチアモルファス金属−半 導体合金層に存在することを特徴とするホットキャリアトランジスタ。 7.請求項1から5までのいずれか1項に記載のホットキャリアトランジスタに おいて、前記エミッタ領域及びコレクタ領域が、エミッタ電極及びコレクタ電極 とそれぞれ接触する水素添加されたアモルファス半導体材料のドナー添加領域を それぞれ有し、このトランジスタをホットエレクトロントランジスタしたことを 特徴とするホットキャリアトランジスタ。 8.請求項1から7までのいずれか1項に記載のホットキャリアトランジスタを 具える電子装置を製造するに当たり、エミッタ領域及びコレクタ領域用の少なく とも1個のアモルファス半導体薄膜を堆積し、このアモルファス半導体薄膜に水 素を添加し、アモルファス半導体薄膜材料の一部に金属原子を導入してベース領 域用の半導体リッチアモルファス金属−半導体合金層を形成し、前記半導体リッ チアモルファス金属−半導体合金層を製造工程中に400℃以下の温度に維持す ることを特徴とする電子装置の製造方法。 9.請求項8に記載の電子装置の製造方法において、第1のアモルファス半導体 薄膜上に金属を堆積することにより、前記半導体リッチアモルファス金属−半導 体合金層を第1のアモルファス半導体薄膜と第2のアモルファス半導体薄膜との 間に形成し、前記堆積された金属層から前記第1のアモルファス半導体薄膜の表 面に金属原子を導入して10nm以下の厚さにわたって90%以上の半導体含有 量を有する半導体リッチアモルファス界面層を形成し、前記界面層から残存する 金属を除去し、前記界面層に第2のアモルファス半導体薄膜を形成することを特 徴とする電子装置の製造方法。 10.請求項9に記載の電子装置の製造方法において、前記堆積された金属を4 00℃以下の温度に加熱することにより又は前記堆積された金属に対するイオン 注入の反跳により、前記金属原子を第1のアモルファス半導体薄膜に導入するこ とを特徴とする電子装置の製造方法。
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