JPH1150160A - 半還元鉄塊成鉱およびその製造方法ならびに銑鉄の製造方法 - Google Patents

半還元鉄塊成鉱およびその製造方法ならびに銑鉄の製造方法

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JPH1150160A
JPH1150160A JP20319897A JP20319897A JPH1150160A JP H1150160 A JPH1150160 A JP H1150160A JP 20319897 A JP20319897 A JP 20319897A JP 20319897 A JP20319897 A JP 20319897A JP H1150160 A JPH1150160 A JP H1150160A
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Yoshihisa Nakamura
義久 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】竪型炉の原料として用い、燃料比を低減するこ
とができる半還元鉄塊成鉱とその製造方法、およびそれ
を用いた銑鉄の製造方法を提供する。 【解決手段】(1)外殻は金属Feが主体で、内核はF
e酸化物と遊離Cが主体の二重構造を有する半還元鉄塊
成鉱であって、質量%で、全Fe含有量が70%以上、
金属Fe含有量が20〜50%、フリーCが5%以上
で、かつ体積が20cm3 以上である半還元鉄塊成鉱。
(2)粉状鉄原料と粉状固体還元剤との混合原料を塊成
化し、還元焼成炉で焼成する半還元鉄塊成鉱の製造方
法。ダブルロール圧縮機で塊成化し、回転床炉により焼
成すれば、良質の半還元鉄を低コストで得ることができ
る。(3)炉内に塊状の固体還元剤の充填層を有する竪
型炉により前記の半還元鉄塊成鉱を原料として銑鉄を製
造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外側は強度の高い
金属鉄(Fe)の殻で覆われ、内部は金属Fe、Feの
酸化物および遊離C(炭化物としてではなく、単体とし
て存在する炭素であり、本明細書においては、「フリー
C」ともいう)を含有する粉体からなる半還元鉄塊成鉱
およびその製造方法、ならびにこの半還元鉄塊成鉱を竪
型炉の原料として使用して銑鉄を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】銑鉄の製造方法としては、炉内に固体還
元剤の充填層を有する堅型炉を用い、炉頂から鉄原料と
固体還元剤(燃料)を装入し、炉下部から空気を送って
固体還元剤を燃焼させ、熱と還元ガスを発生させて、炉
内で高温の還元ガスと鉄原料を反応させる方法が用いら
れている。還元ガスは炉上部に向かって上昇し、鉄原料
と燃料は炉下部に向かって徐々に移行(荷下がり)し、
その間に高温の還元ガスと鉄原料との間で熱交換が行わ
れる。
【0003】この方法の代表的なものとして、高炉法が
あげられる。すなわち、高炉法では、塊状の鉄鉱石、焼
成ペレット、焼結鉱などの鉄原料とコークスなどの還元
剤を高炉炉頂部から交互に炉内に装入するとともに、高
炉下部の炉体周囲から炉内へ向けて高温の空気を送風
し、コークスを燃焼させることによってさらに高温の還
元ガスを発生させ、鉄原料の主成分である酸化鉄を還元
し、かつ溶融することによって銑鉄を製造している。
【0004】このような堅型炉を用いる方法は、エネル
ギー効率がきわめて高く、銑鉄を製造するに要する燃料
比が他の方法に比べて低いのが特徴である。なお、この
方法においては、高温の還元ガスとの熱交換により鉄原
料を加熱すること、すなわち炉内高さ方向での熱バラン
スをとることと、炉内の通気性を確保することが重要で
ある。
【0005】堅型炉で銑鉄を製造するに際し、鉄原料と
しては、塊状の鉄鉱石、焼成ペレット、焼結鉱、コール
ドボンド鉱などのほかに、塊状のスクラップや還元鉄が
使用されている。
【0006】鉄原料としての塊状の鉄鉱石はふるい分級
することによって得られる。焼結鉱は粉鉄鉱石と粉コー
クスを混合した原料をグレートトラベル式空気吸引焼成
設備により焼成することにより、また、焼成ペレットは
粉鉄鉱石を転動造粒して球状に成形した原料を同じくグ
レートトラベル式空気吸引焼成設備によりまたはロータ
リーキルン焼成設備により焼成することによって製造さ
れる。コールドボンド鉱は粉鉄鉱石にセメントを添加
し、混合成形した後、養生処理を行うことによって、ま
た、塊状のスクラップは、搬入されたスクラップを適当
なサイズに加工成形することによって製造されている。
【0007】還元鉄は、鉄鉱石や焼成ペレットをシャフ
ト炉に入れ天然ガスを導入して還元することによって製
造されており、さらに、粉状鉄原料(例えば、粉鉄鉱
石)と粉状固体還元剤(例えば、粉石炭)の混合粉を造
粒して、ロータリーキルン焼成設備や炉床が水平に回転
移動する回転床炉設備により還元する方法によっても製
造されている。
【0008】この、炉床が水平に回転移動する回転床炉
設備(以下、水平回転移動する回転床炉を単に「回転床
炉」といい、この炉の炉床を「回転炉床」という)によ
り還元鉄を製造する方法は近年注目されている方法で、
以下に詳述する。
【0009】この回転床炉は古くからあるロータリーキ
ルン炉(ロータリーキルン焼成設備で用いる炉)とは異
なり、設備コストが安価であるのが特徴であるが、一
方、炉床が水平に回転するために原料の装入および製品
の排出に配慮が必要である。その技術の代表的なものと
しては、粉状の鉄鉱石と固体還元剤とを混合して塊成化
物(ペレット)となし、これを高温に加熱することによ
り鉄鉱石中の酸化鉄を還元して固体状金属鉄とする技術
がある(例えば、米国特許第3,443,931号明細
書、特開平7−238307号公報)。
【0010】図1は、加熱を回転床炉を用いて行う従来
の還元鉄の製造プロセスの一例の概略図である。図示す
るように、粉鉄鉱石と粉石炭にバインダーとしてのベン
トナイトを添加し、混練機で、さらに水分とタールを添
加して混合する。この混合原料をペレタイザーまたはダ
ブルロール圧縮機で塊成化し、回転床炉の原料装入部へ
移送して炉内へ装入し、炉床の移動に伴って1回転させ
る間に鉄鉱石中の酸化鉄を高温還元して固体状金属鉄と
する。得られた金属鉄は排出部から取り出される。
【0011】上記の還元鉄の製造方法において、粉状鉄
原料としては、粉状の鉄鉱石の他に、製鉄所で発生する
鉄分を含んだ各種のダストやスラッジ、スケールなどが
使用でき、また、粉状固体還元剤としては、石炭、コー
クス、チャー、オイルコークスなどが使用可能である。
これら鉄原料や固体還元剤は、場合によっては乾燥処
理、破砕処理が施される。
【0012】粉状鉄原料と粉状固体還元剤は、次いで混
練処理されるが、その際、必要に応じてバインダーとし
ての水分、タール、糖蜜、有機系樹脂、セメント、スラ
グ、ベントナイト、生石灰、軽焼ドロマイト、消石灰が
添加される。
【0013】混練された原料は、デスクペレタイザイー
により球状のペレットに、またはダブルロール圧縮機に
よりブリケットに塊成化される。この場合、ペレットに
するためには粒径が0.1mm以下の粒度の原料が適
し、ブリッケトには粒径が1mm以下の粒度のものが適
するので、あらかじめ所定の粒度に微粉砕する必要があ
る。また、塊成化物(上記のペレット、ブリケットを指
す)の強度を高めるため、塊成化後に乾燥処理または養
生処理が施される場合もある。
【0014】得られた塊成化物は、ベルトコンベヤーで
回転床炉の上部に送られ、そこから回転炉床上に幅広く
分散するように装入シュートを用いて装入され、レベラ
ーでならされる。続いて、炉内を移動する間に加熱還元
され、金属鉄となる。
【0015】回転床炉内は、炉内に燃料ガスと空気を送
り込み燃焼させることによって1100〜1400℃の
炉内温度が確保されている。この回転床炉の炉床上に上
記の塊成化物を1個づつ薄い厚みで敷き、主に炉内壁か
らの輻射熱で900℃以上に昇温し、炉床が1回転する
間に所定の金属化率に達するように炉床の回転速度を調
整しつつ還元焼結させ、排出部からスクリューフィーダ
で排出する。
【0016】さて、前述した竪型炉による銑鉄の製造方
法においては、上述したように、炉内の通気性を確保す
ることが重要なので、炉頂から装入する鉄原料は、粉状
ではなく塊状であるとともに、粉化しない強度を有する
ことが必須である。
【0017】また、鉄原料の主成分である酸化鉄から酸
素が除去されて金属鉄が生成する還元反応時には大きな
吸熱が起り、逆に、金属鉄が酸化鉄になる酸化反応時に
は大きな発熱が起るので、鉄鉱石、焼結鉱、焼成ペレッ
トなどの鉄原料(酸化鉄原料)を用いた場合、還元吸熱
が起り、炉上部から装入された原料が昇温しにくいとい
う問題がある。これに対処するため、炉下部から高温送
風や酸素富化送風を行って炉内温度の上昇をはかるとと
もに、炉高を高くして(つまり、高炉にして)装入原料
と高温の還元ガスとの間の熱交換時間を確保できるよう
にしている。
【0018】一方、スクラップや還元鉄(DRI(直接
還元鉄)、HBI(熱間ブリケット還元鉄))などの原
料(金属鉄原料)では、マクロ的にみるとこのような還
元吸熱の問題はないが、部分的には次のような問題があ
る。すなわち、堅型炉内で発生したガス中には、炉下部
からの送風による燃焼反応、または他の鉄酸化物の還元
により生じたCO2 やH2 Oなどの酸化性ガスが含まれ
ているが、特に炉上部では原料装入設備や排ガス処理設
備を保護するためガス温度を極力低める操業を行ってお
り、炉上部でのCO2 やH2 Oの比率が高い。このよう
な条件下では、スクラップや還元鉄(DRI、HBI)
などの金属鉄原料が炉上部で再酸化され、発熱するた
め、ガス温度が高温になるという問題が生じる。この高
温で排出されるガス温度を低下させるため炉下部の温度
を低下気味にする操業を行ったりするが、再酸化された
金属鉄が炉下部まで荷下がりし、そこで還元されるた
め、炉下部で吸熱が起って炉内温度が低下するという問
題が生じる場合がある。
【0019】このように、堅型炉にあっては、炉上部で
は吸熱反応が好まれ、炉下部では嫌われるので、鉄鉱
石、焼結鉱、焼成ペレットなどの酸化鉄原料を用いた場
合は炉下部での大きな還元吸熱が問題となる。一方、ス
クラップや還元鉄などの金属鉄原料を用いた場合は、酸
化鉄原料における問題に比べれば小さいが、炉上部での
酸化発熱現象と炉下部での再酸化鉄の還元吸熱が問題と
なる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、竪型炉を用
いて銑鉄を製造する際の上記従来の問題を解決すること
を課題としてなされたものである。その具体的な目的
は、竪型炉の原料として用いた場合に、炉下部での吸熱
や炉上部での発熱を生じることなく炉内の熱バランスを
良好に保つことができ、燃料比を低減し得る半還元鉄塊
成鉱およびその製造方法、ならびにその半還元鉄塊成鉱
を用いて行う銑鉄の製造方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
を重ねた結果、外側は強度の高い金属Feの殻で覆わ
れ、内部は金属Fe、Feの酸化物およびフリーCを含
有する粉体からなる二重構造をなし、全Fe、金属Fe
およびフリーCの含有量が所定の条件を満たす半還元鉄
塊成鉱を竪型炉の原料として用いれば、上記の目的を達
成することができることを確認し、本発明をなすに至っ
た。
【0022】本発明の要旨は、下記(1)の半還元鉄塊
成鉱、(2)のその製造方法、および、(3)の銑鉄の
製造方法にある。なお、半還元鉄塊成鉱の成分の含有量
を表す「%」は、「質量%(mass%)」を意味す
る。
【0023】(1)外殻は金属Feが主体で、内核は金
属Fe、Fe酸化物およびフリーCが主体の二重構造を
有する半還元鉄塊成鉱であって、全Fe含有量が70%
以上、金属Fe含有量が20〜50%、フリーC含有量
が5%以上で、かつ体積が20cm3 以上であることを
特徴とする半還元鉄塊成鉱。
【0024】(2)粉状鉄原料と粉状固体還元剤との混
合原料を塊成化し、還元焼成炉で焼成することを特徴と
する上記(1)に記載の半還元鉄塊成鉱の製造方法。
【0025】(3)少なくとも上記(1)に記載の半還
元鉄塊成鉱を含む塊状の鉄原料と、塊状の固体還元剤と
フラックスを、炉内に塊状の固体還元剤の充填層を有す
る竪型炉へその炉上部から装入し、炉下部に設置された
羽口から酸素含有ガスを吹き込んで羽口前の固体還元剤
を燃焼させ、発生する高温の還元ガスで半還元鉄塊成鉱
およびフラックスを溶解し、半還元鉄塊成鉱中に含まれ
る未還元の酸化鉄を還元するとともに浸炭することを特
徴とする銑鉄の製造方法。
【0026】ここで、「粉状鉄原料」とは、酸化鉄が主
成分の粉状の鉄原料であり、具体的には、粉状の鉄鉱石
や製鉄所で発生する鉄分を含んだダスト、スラッジ(例
えば、焼結機発生ダスト、高炉発生ダスト、転炉発生ダ
スト、圧延工場発生スラッジ)、スケール等をいう。本
発明においては、これらを単独で、または2種以上の混
合物状態で使用することができる。
【0027】「粉状固体還元剤」とは、石炭、コーク
ス、チャー、オイルコークス等の、主に炭素を含む固体
物質の粉末である。これらも、単独で、または2種以上
組み合わせて使用することができる。
【0028】上記の(2)の半還元鉄塊成鉱の製造方法
において、塊成化をダブルロール圧縮機で成形すること
により行い、焼成を回転床炉で行えば、良質の半還元鉄
塊成鉱を低コストで製造することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に、本発明(上記(1)〜
(3)の発明)を詳細に説明する。
【0030】(1)の発明は、外殻は金属Feが主体
で、内核は金属Fe、Fe酸化物および遊離Cが主体の
二重構造を有する半還元鉄塊成鉱であって、外殻、内核
を含めた半還元鉄塊成鉱全体に含まれる全Fe含有量が
70%以上、金属Fe含有量が20〜50%、フリーC
が5%以上で、かつ体積が20cm3 以上の半還元鉄塊
成鉱(以下、「半還元鉄」ともいう)である。すなわ
ち、この半還元鉄は、外側は強度の高い金属鉄の殻で覆
われ、内部は金属Fe、Fe酸化物およびフリーCを含
有する粉体からなるもので、後述する竪型炉の原料とし
て用いた場合に炉内の通気性を維持する上から、粒状な
いしは塊(かたまり)状をなしている。
【0031】本発明の半還元鉄塊成鉱において、外殻を
金属鉄とする理由は、堅型炉へ装入するまでの輸送や炉
内でのハンドリングの際に、半還元鉄に強い衝撃力が加
わるので、この衝撃力に耐える高い強度を得るためであ
る。
【0032】本発明の半還元鉄において、フリーCの含
有量を5%以上とするのは、5%未満では半還元鉄の内
部での還元作用が弱く、焼成後においても酸化鉄が残存
し、半還元鉄を竪型炉の原料として使用した場合、炉下
部で吸熱反応(還元)が起こるからである。フリーCの
含有量の上限は特に定めないが、鉄品位(Fe含有量7
0%以上)を維持するためには、10%とするのが望ま
しい。
【0033】金属Fe含有量を20〜50%とするの
は、20%に満たないと外殻の金属鉄の厚みが薄いので
半還元鉄の強度が弱く、竪型炉に用いた場合に、炉内で
粉化し、一方、50%を超えると内部の酸化鉄が少なく
なりすぎ、フリーCとの反応が十分に起こらず、後述す
るが、炉の上部で再酸化した外殻を還元するためのCO
ガスの生成量が少なくなるからである。
【0034】全Fe含有量を70%以上とする理由は、
全Fe含有量が70%以上であれば、他の、不純物とし
て含まれる元素の量が少なく、その元素の酸化物の還元
に費やされるエネルギーがわずかですむとともに、フリ
ーCが相対的に少なく(ただし、5%以上)、その分金
属Feが多くなっており(ただし、50%以下)、より
高いエネルギー効率が得られ、竪型炉の燃料比を一層低
下させることができるからである。上限は特に限定しな
い。酸化鉄は主としてFeOからなり、金属Feの含有
量は20〜50%、フリーCの含有量は5%以上(好ま
しくは、10%以下)という制約があるので、上限は自
ずから定まるからである。
【0035】本発明の半還元鉄においては、さらに、そ
の体積が20cm3 以上であることが必要である。これ
は、堅型炉内の通気性を確保する上から粒ないしは塊と
してある程度の大きさ(粒径)を有していることが必要
であり、その下限を体積で表すとすれば、20cm3
なるからである。上限は特に定めないが、150cm3
以下が望ましい。あまり大きすぎると炉下部で半還元鉄
中心部への熱伝導が悪くなり、溶解速度が低下する。
【0036】本発明の半還元鉄は、セメントで強度を確
保した炭材内装のコールドボンド鉱とは異なり、高温で
保持しても、コールドボンド鉱に見られるセメントのぜ
い化による粉化が生じることがない。
【0037】上記本発明の半還元鉄塊成鉱を竪型炉の原
料として使用すれば、後述するように、炉内の熱バラン
スを良好に保ち、燃料比を低減することが可能となる。
【0038】(2)の発明は、上記(1)の発明の半還
元鉄塊成鉱の製造方法で、粉状鉄原料と粉状固体還元剤
との混合原料を塊成化し、還元焼成炉で焼成する方法で
ある。
【0039】粉状鉄原料および粉状固体還元剤として
は、前記のように、粉状の鉄鉱石や石炭等を使用するこ
とができる。
【0040】塊成化は、デスクペレタイザイーによるペ
レット化、ダブルロール圧縮機によるブリケット化等、
従来用いられている方法により行えばよい。
【0041】塊成化処理を施した原料(成形原料とい
う)をロータリーキルンや回転床炉に装入し、1000
〜1400℃の炉内温度で、金属Fe含有量が20〜5
0%(すなわち、金属化率が20〜50%)、残留C
(フリーC)が5%以上となるまで還元焼成し、炉外へ
排出して急冷し、または再酸化しないようにN2 ガスを
使用して冷却して半還元鉄とする。
【0042】上記の(2)の半還元鉄塊成鉱の製造方法
において、塊成化をダブルロール圧縮機で成形すること
により行えば、ペレット化する場合に比べて成形前の原
料の粒径が粗くてよく、微粉砕設備が不要であり、さら
にペレットの強度を高めるために行う乾燥設備も不要
で、塊成化のコストを大幅に低減することができる。
【0043】また、還元焼成を回転床炉で行えば、強度
の高い外殻金属鉄の形成が容易で、より良質の半還元鉄
を製造することができる。これは、ロータリーキルン炉
を用いた場合、成形原料に転動作用を加えるのに対し
て、回転床炉では成形原料を炉床上に静置したまま焼成
できるからである。これによって、堅型炉の燃料比を一
層低下させることが可能となる。
【0044】さらに、体積が20cm3 以上の半還元鉄
の製造を前提とすれば、皿形造粒機で製造した球形ペレ
ットよりも、より大きな力を加えて成形するダブルロー
ル圧縮機で製造したブリケットの方がより緻密に塊成化
されるので、ダブルロール圧縮機でブリケットに成形す
る方が強度の高い半還元鉄の製造に有利である。
【0045】(3)の発明は、原料として上記(1)の
半還元鉄塊成鉱を用いる銑鉄の製造方法である。
【0046】この方法で使用する精錬炉としては、高炉
に代表されるように、炉内に塊状の固体還元剤(炭材)
の充填層を有する竪型炉を使用し、炉上部から半還元鉄
塊成鉱と、塊状の固体還元剤とフラックスを装入し、炉
下部に設置された羽口から酸素含有ガスを吹き込んで羽
口前の炭材を燃焼させ、発生する高温の還元ガスで半還
元鉄およびフラックスを溶解し、半還元鉄中に含まれる
未還元の酸化鉄を還元するとともに浸炭する。
【0047】半還元鉄を堅型炉の炉上部から装入する
と、炉上部において、CO2 ガス、H2 Oガスにより、
まず外殻部の金属鉄が再酸化作用を受け、発熱する。こ
の熱は半還元鉄の内部へ伝わり、内部ではこの熱によっ
てフリーCがFe酸化物を還元するとともに、COガス
が発生する。この場合のFe酸化物の還元には大きい吸
熱を伴うが、外殻部の金属鉄の再酸化による発熱により
補われる。さらに、荷下がりして炉下部に達した半還元
鉄の再酸化した外殻は、内部で発生したCOガスによっ
て還元されるので、堅型炉内の通気ガスによる還元はほ
とんど必要がなく、低い燃料比で操業することができ
る。
【0048】このように、本発明の半還元鉄塊成鉱を堅
型炉で原料として使用すると、還元鉄の内部にフリーC
とFe酸化物が存在するがゆえに、金属化率の高い、ほ
ぼ全量が金属鉄で構成された還元鉄を用いる場合よりも
良好な炉内熱バランスを保つことができる。
【0049】竪型炉で用いる原料の全量に本発明の半還
元鉄を用いてもよいが、原料の一部を本発明の半還元鉄
で置き換えてもよい。また、本発明の半還元鉄は高温状
態で竪型炉に装入しても何ら差し支えなく、むしろ、半
還元鉄が保有する熱を竪型炉での還元・溶解に有効に利
用できるので、望ましい。
【0050】堅型炉から発生するガスは回収されるが、
その少なくとも一部を半還元鉄製造用の燃料として用い
てもよい。
【0051】
【実施例】表1に示す粉鉄鉱石と表2に示す粉石炭を用
いて表3に示す配合率で混合した後、ペレットまたはブ
リケットに成形し、還元焼成炉(ロータリーキルンまた
は回転床炉を使用)で焼成時間を変えて焼成し、半還元
鉄塊成鉱を製造した。用いたロータリーキルンは、直径
5m、長さ80mで、回転速度を8rpmとし、炉内温
度を1200℃に設定した。回転床炉の設備仕様と操業
条件を表4に示す。このようにして得られた半還元鉄を
炭材(コークス)およびフラックス(石灰石)とともに
堅型炉(能力:820t/d)に装入し、還元・溶解し
て銑鉄を製造し、半還元鉄の製造条件別に燃料比を求
め、比較した。この場合、竪型炉の原料の全量に半還元
鉄を用いた。
【0052】表5に比較検討に使用した半還元鉄の製造
条件および性状を示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】サンプルNo.1とサンプルNo.2は、
粉鉄鉱石と粉石炭から直径7.5mの皿形ペレタイザー
によって体積の異なるペレットを製造し、これをロータ
リーキルンで焼成時間を変えて焼成して得られた半還元
鉄である。
【0059】サンプルNo.3〜サンプルNo.9は、
ダブルロール圧縮機でマセック形のブリケットを製造
し、これを回転床炉で焼成して得られた半還元鉄であ
る。この場合、サンプルNo.3〜サンプルNo.8で
は、焼成時間を変えることによって半還元鉄の外殻部の
金属化率と内核部のCの残存量を調整し、半還元鉄全体
の全Fe含有量、金属Fe含有量、およびフリーC含有
量を変更した。また、サンプルNo.9では、体積を変
えて大きいブリケットとした。
【0060】次に、これら各サンプルを原料として用
い、表6に示す条件で堅型炉を操業し、銑鉄を製造し
た。このときの竪型炉の燃料比を表7に示す。
【0061】
【表6】
【0062】
【表7】
【0063】通常、焼結鉱やペレットや鉄鉱石などの鉄
酸化物からなる原料を用いた場合には、燃料比は480
〜550kg/p(銑鉄)−t程度であるが、前記のN
o.1〜No.9のような還元鉄を用いた場合は、表7
に示したように、非常に低い燃料比で銑鉄を製造するこ
とができる。
【0064】特に、本発明で定める条件を満たす半還元
鉄塊成鉱は、堅型炉の燃料比低減にきわめて有効である
ことがわかる。また、石炭と鉄鉱石の混合粉からダブル
ロール圧縮機を用いてブリケットを製造し、回転床炉に
より焼成して半還元鉄とした方が、皿形ペレタイザーを
用いてペレットとし、ロータリーキルンで焼成して半還
元鉄とした場合に比べて燃料比の低減に有効である。
【0065】
【発明の効果】本発明の半還元鉄塊成鉱を竪型炉の原料
として用い、銑鉄の製造を行えば、炉下部での吸熱や炉
上部での発熱を生じることなく炉内の熱バランスを良好
に保つことができ、竪型炉の燃料比を低減することがで
きる。この半還元鉄塊成鉱は本発明の方法により容易に
製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転床炉を用いて行う従来の還元鉄の製造プロ
セスの一例の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星 雅彦 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号住 友金属工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外殻は金属Feが主体で、内核は金属F
    e、Fe酸化物および遊離Cが主体の二重構造を有する
    半還元鉄塊成鉱であって、質量%で、全Fe含有量が7
    0%以上、金属Fe含有量が20〜50%、遊離C含有
    量が5%以上で、かつ体積が20cm3 以上であること
    を特徴とする半還元鉄塊成鉱。
  2. 【請求項2】粉状鉄原料と粉状固体還元剤との混合原料
    を塊成化し、還元焼成炉で焼成することを特徴とする請
    求項1に記載の半還元鉄塊成鉱の製造方法。
  3. 【請求項3】少なくとも請求項1に記載の半還元鉄塊成
    鉱を含む塊状の鉄原料と、塊状の固体還元剤とフラック
    スを、炉内に塊状の固体還元剤の充填層を有する竪型炉
    へその炉上部から装入し、炉下部に設置された羽口から
    酸素含有ガスを吹き込んで羽口前の固体還元剤を燃焼さ
    せ、発生する高温の還元ガスで半還元鉄塊成鉱およびフ
    ラックスを溶解し、半還元鉄塊成鉱中に含まれる未還元
    の酸化鉄を還元するとともに浸炭することを特徴とする
    銑鉄の製造方法。
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JP2013532232A (ja) * 2010-06-30 2013-08-15 ガルダ,ケキ,ホルムスジ アルミ含有鉄鉱石およびチタン含有鉄鉱石および残留物からの金属抽出法
JP7832582B1 (ja) * 2024-10-03 2026-03-18 日本製鉄株式会社 半還元hbi及びその製造方法
WO2026074807A1 (ja) * 2024-10-03 2026-04-09 日本製鉄株式会社 半還元hbi及びその製造方法

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