JPH11509193A - 細胞傷害を増強するための細胞周期動力学の動的遅延方法 - Google Patents

細胞傷害を増強するための細胞周期動力学の動的遅延方法

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JPH11509193A
JPH11509193A JP9504545A JP50454597A JPH11509193A JP H11509193 A JPH11509193 A JP H11509193A JP 9504545 A JP9504545 A JP 9504545A JP 50454597 A JP50454597 A JP 50454597A JP H11509193 A JPH11509193 A JP H11509193A
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メータ,スニル
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ヘンリー エム.ジャクソン ファウンデーション フォー ザ アドバンスメント オブ ミリタリー メディシン
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Abstract

(57)【要約】 細胞周期を通して標的細胞の進行を遅延させるのに充分であるが停止させない濃度および条件下で、制御薬剤(restraining agent)(RA)を標的細胞集団に投与し、RAの適用と同時またはその後に標的細胞毒性物質(targeted cytotoxic insult)(TCI)を投与することによる、細胞傷害を誘導するための方法。本発明はまた、制御薬剤または標的細胞毒性物質として新規の薬剤を同定し、設計しそして使用するための、かつ既存の薬剤の相乗的組合せを改良するための、微量培養指標システムおよび補助的データ解析法に関する。本発明の実施態様において、RAは、リボヌクレオチド還元酵素インヒビター、ジヒドロ葉酸還元酵素インヒビター、チミジル酸シンターゼインヒビター、DNAポリメラーゼインヒビター、プロテインキナーゼインヒビターまたはトポイソメラーゼインヒビターであってよい。さらに本発明の実施態様は、TCIとして、インドールカルバゾール、例えばスタウロスポリン(staurosporine)、K252a、KT5926、およびKT5720を含む。具体的な実施態様において、RAはチミジンであり、TCIはスタウロスポリンである。

Description

【発明の詳細な説明】 細胞傷害を増強するための細胞周期動力学の動的遅延方法 関連出願に対するクロスレファレンス 本発明は、1995年6月27日に出願された米国仮出願番号 60/000,546(その全 体を参考として本明細書に組み入れる。)に基づく。政府の権利 本明細書に記載した発明は、米国政府の目的のためであれば、本発明者らまた は譲受人にロイヤルティーを払うことなく、製造し、実施許諾を受け、使用する ことができる。発明の分野 本発明は、細胞分裂周期のいくつかの部分において標的細胞の運動速度を緩め る試薬を投与し、運動が緩められた一部の細胞分裂周期内で作用する細胞毒性試 薬を投与することによる、細胞傷害の増強法に関する。本発明方法は、化学療法 ならびに他の医療用途および医療以外の用途で使用できる。特定の態様では、デ オキシチミジン(dThd)が、細胞分裂周期の一部を通過する標的細胞の運動 速度を緩める試薬であり、スタウロスポリンが細胞毒性試薬である。本発明はま た、微量培養指示薬系(MIS)および補助データ分析法を使用して、試薬間の 相互作用の程度を測定する方法にも関する。特定の態様では、二変数の順次希釈 度で配列した2以上の試薬の細胞増殖に対する影響を示すデータを集め、そのデ ータを、細胞増殖の参照測定値を用いて予め決められた関係に従って拡張シート で処理し、それらの試薬の相互作用のスペクトルを参照測定値に関してグラフま たは表の形で表すためのデータベースがもたらされる。発明の背景 生細胞に対して破壊したり、永久的傷害を与えたりするための薬物または他の 試薬の使用は、価値のある正当な多くの目的に役立つ。主な臨床用途は、悪性腫 瘍または他の異常な組織増殖を除去するためである。VT DeViTa,Jr.,IN: Canc er,Principles and Practice of Oncology(腫瘍学の原理と実際),第4版、p p.276-292,JB Lippincott Co.Philadelphia(1994)。 他の価値ある臨床用途としては、(1)異常免疫反応の薬物制御(K Wilsonら 、Rheumatol.21:1674-7(1994); CM Neuweltら、Am.J.Med.98:32-41(1995) );(2)剥離性皮膚病(GD Weinsteinら、J.Am.Acad.Dermatol.28:454-9( 1993),RJ Van Dooren-Greebeら、Br.J.Dermatol.130:204-10(1994);(3) ウイルス、ウイルス複製要素またはプリオンによって感染した細胞の死滅(P Ca labresiら、Section XII-Chemotherapy of neoplastic diseases(新形成疾患の 化学療法)IN: Goodman および Gelman's The Pharmacologic Basis of Therape utics,第8版、1202-1263(Pergammon Press,New York 1990); S Chouら、Antiv iral chemotherapy(抗ウイルス性化学療法),Chapter 17 IN: Virology,pp. 323-348,BN Fields ら編、Raven Press,New York(1985);(4)細菌、ミコバ クテリア、マイコプラズマ、リケッチア、真菌類、酵母または寄生虫などの感染 性物質の全身または局所的除去のための治療(HP Willett,The action of chem otherapeutic agents(化学療法剤の作用),Chapter 10,IN:Zinsser Microbio logy,第17版、pp.234-277,Joklik ら編、Appleton-Century-Crofts,NY(1980) ;V Lorian,Antibiotics in Laboratory Medicine,第3版、Williamsおよび Wi lkins,Baltimore(1991); S Stemberg,Science 266: 1632-1634(1994);(5 )および受胎能制御が挙げられている。生細胞に対して永久的傷害を付与し得る 試薬の臨床以外の用途は、農業、園芸または公衆衛生、例えば、特定の殺虫剤ま たは除草剤の塗布において生じる。 広範囲の物理的、化学的または生物学的試薬は、生細胞に対して危険であり、 組織または器官などの生物系に傷害を与え得る。しかし、多くの場合、傷害は、 細胞分裂周期に関連した事象を特に標的とするわけではない。 他の場合、細胞傷害は、細胞分裂周期の段階に直接関連して開始され得る。細 胞分裂周期のいくつかの部分において作用する、増殖している細胞に生物学的に 決定的または不可逆的な傷害を引き起こす細胞毒性試薬は、本明細書で定義する 「標的細胞毒性原因」、すなわち「TCI」として作用し得る。細胞分裂周期の 、所与のTCIが関連作用を開始する部分が、その「標的区間」である。 TCIとして作用し得る公知の試薬は種々あり、天然物質、微生物または他の 細胞源の産物、合成または半合成の有機または無機化学化合物、あるいは簡単な 無機試薬が挙げられる。TCIとして作用し得る他の因子も公知であり、細胞の 増殖または維持に必須の栄養素の欠如ならびに物理化学的環境における変化が挙 げられる。後者の例としては、温度変化、および放射もしくは粒子エネルギー、 振動波、または他の種々の物理的力への細胞の暴露が挙げられる。 TCIの細胞毒性効果は、直ちにというわけではないので、細胞分裂周期の一 つの期で開始された細胞傷害は、もっと後の期またはその後の細胞周期まで明ら かにされないかもしれない。一つの例として、シスプラチン処理では、永久的に 損傷を受けた子孫の細胞は、生殖不能であったり、増殖または生存能力の低下を 示す可能性がある。M Sorenson,J Natl.Cancer Inst.82:749-55(1990)。す なわち、細胞分裂周期の段階を理解することは、TCIとして作用し得る試薬を さらに理解する上で有用になる。 1.細胞分裂周期 増殖している全ての細胞は、そのゲノムDNAを複製し、この遺伝情報と同一 のコピーをその子孫に伝えなければならない。この仕事を達成するために、全生 物の増殖体細胞(非生殖)および生殖細胞は、反復細胞分裂周期(以降、「細胞 周期」または「CC」と言う)を受ける。各細胞分裂周期が完了すると、細胞の 遺伝情報が複製され、親細胞は、等しく分裂した親細胞DNAを有する二つの娘 細胞に分裂する。 細胞周期を含む生化学および生物分子プロセスは、とりわけ、酵素依存DNA 複製、酵素依存リン酸化、シグナルカスケード、転写活性化分子複合体の会合お よび解離、ならびに細胞膜および細胞骨格などの細胞構造要素のマクロ分子集合 体の形成および解離を含む。 A.細胞周期段階 細胞周期を特徴付けるプロセスは、調節された段階を形成し、細胞周期「エン ジン」または「制御システム」の制御下、厳重に秩序に依存して進む。制御シス テムは、生物分子の「時計」または「発振器」として機能し、「チェツクポイン ト」での重要な制御を含む。LN Edmunds,Jr.,Ann.NY Acad.Sci.719:77-96( 1994); IA Carreら、J Cell Sci.104:1163-73(1993); BG Gabrielliら、J.Bio l Chem 267:1969-75(1992); A Goldbeter,Proc.Natl.Acad.Sci.(USA)8 8:9107-11(1991); Murray AW および Kirschner MW,Science 246:614-621(198 9)。 正常な細胞周期段階では、DNA複製の後、有糸分裂および細胞質分裂が続く 。一般的には、AW Murray,Nature 359:599-604(1992); B Alberts ら、The cel l-division cycle(細胞分裂周期),IN: Molecular Biology of the Cell,第3 版、Garland Publishing Inc.,New York(1994); BA Edgarら、Genes Dev 8:440 -52(1994)を参照。各プロセスが細胞周期中に適切な秩序で機能する一連の分 子プロセスは、下流への勢いで細胞を細胞分裂の方向に移動させる。本明細書に おいて、「下流」とは、Alberts(前出)によって定義された細胞周期段階の「 下位の位置」を占める事象を意味する。細胞周期段階における秩序依存性は、D NAの複製が最大の忠実さで進むことを保証するものである。LH Hartwell ら、 Science 246:629-634(1989); PM O'Connor ら、Semin.Cancer Biol.3:409-416 (1992)を参照。 真核細胞周期の段階は、機能的に保存された4個の標識に関する(図1)。S 期では、ヌクレオチドが合成され、DNAが半分保存されて複製され、二重らせ んのポリヌクレオチドになる。G2期はDNA合成完了の後に続き、その間にD NAが核タンパク質と会合する。M期では、核フィラメントが染色体として凝集 し、染色体が有糸分裂のために分離する。そして、G1期では、細胞が、消耗産 物の置換およびDNA損傷の修復によって、分裂再開の準備をする。Alberts( 前出)を参照。S期に入った細胞は、正常には、G2期、M期および細胞質分裂 の完結に付される。 B.細胞周期チェックポイント 期から期への変わり目が、細胞周期の主なチェックポイントである。正常な細 胞では、それらは、G1での決断点(開始点)ならびにG1とS(G1/S)およ びG2とM(G2/M)との間の境界に関連するチェックポイント制御によってし っかり調節される。KA Heichman ら、Cell 79:557-562(1994); P Nurse,Cell 7 9:547-550(1994); AW Murray(前出);AW Murray ら、Sci.Am.264:56-63(199 1); Hartwell(前出)を参照。サイクリン、サイクリン依存性キナーゼ(cdk またはcdc)および、cdkまたはcdcサイクリン複合体を調節す る一連の補助タンパク質(p16、p21、p27、p45またはp53など) などの特定のタンパク質の相互作用を制御することにより、細胞周期の連続する 期が調節される。T Hunterら、Cell 79:573-582(1994); Heichman(前出);Nur se(前出);RW King ら、Cell 79:563-571(1994); LH Tsai ら、Oncogene,8:1 593-602(1993); M Doreeら、FASEB J.8:1114-1121(1991)。さらに、p53の 機能およびRb腫瘍抑制遺伝子産物(pRb)のリン酸化も、G1/S遷移と関 連する。V karantzaら、Mol.Cell Biol.13:6640-52(1993); ME Ewen ら、Cell 73:487-97(1993); SJ Kuerbitzら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:7491-95(1 992); MB Kastan Cell,71:587-597(1992)。 C.細胞周期動力学 細胞集団において、細胞周期の各期の平均時間は、所与の期に細胞が存在する 確率に比例する。ある細胞集団の連続した増殖中、子孫細胞の損失、静止または 分化が生じないと仮定すると、どの集団、すなわち群に対しても、1回の細胞周 期の平均時間は、2倍になる時間(すなわち出発細胞集団が2倍になるのに要し た時間、すなわち世代時間)に等しい。LA Perezら、Cancer Res.55:392-398( 1995)を参照。この概念は、数学的に表すことができる。すなわち、TDBLは、 現在の集団(NP)を最初の集団(NO)で割って2倍になる(N/NO=2)の に要する時間として定義される。 TDBLは、細胞周期の期における主な期の「分画時間」、すなわち、細胞集団 の一部がG1(TG1)、S(TS)またはG2&M(TG2&M)を完了するのに要す る時間を決定するための尺度である。理想の群の連続した増殖が、子孫の損失、 静止または分化を何ら生じないと仮定すると、細胞周期の各期の分画時間は、そ の期をある瞬間に循環する細胞集団の画分(F)、すなわち、FG1、FSまたは FG2&Mに正比例する。例えば、TSは、TS=FSxTDBLとして計算できる。Albe rts(前出)および Perez(前出)を参照。特に、これは、TDBLが連続的な細胞 計数またはフローサイトメトリー(AC Beggら、Cytometry 6:620-626(1985)から 決定でき、一方、FS、FG2&MまたはFG1/G0は、フローサイトメトリーから得ら れるDNAヒストグラムから測定できるので、重要な式である。 標準的なフローサイトメトリーでは、核を、DNAの小さい溝に挿入する染料 であるヨウ化プロピジウムで染色する。NM Shapiro,Practical Flow Cytometry ,Alan R Liss,NY(1988)。染料吸光度のヒストグラムによって、種々の量のD NA/核を有する細胞画分を区別する。すなわち、DNAの合成工程(S期)に ある細胞またはDNAの複製が完了した細胞(G2期およびM期)は、DNAの 複製をまだ開始していない細胞(G1またはG0期)と区別される。フローサイト メトリーによるDNAヒストグラムは、ほとんどの試験条件下で再現可能であり 、正確である。Perez(前出);J Pierrez ら、Acta Biotheor.40:131-7(1992 )を参照。DNA合成は、BudRの取込みによっても測定される(Begg、前出 )。 生理学的刺激または周囲の増殖条件における変化が細胞集団の増殖速度を遅く する場合、G1期(準備期)に存在する細胞画分は、典型的には、S期または増 殖画分(すなわちG2およびM期)における細胞を犠牲にして増加する。そのよ うな変化または異常条件としては、ホルモン、栄養または環境の変化が挙げられ る。異常条件が優勢である場合は、G1期の細胞が細胞周期から一時的に退いて 、「静止」または非活性状態になると考えられる。静止細胞は、通常、G0期に あるとされる。R Baserga,Cell Division,Molecular Biology,IN: Encyclope dia of Human Biology 2:253-266(1991); AB Pardee,Science 246:609-613(198 9)。 細胞の分化または特殊化法も、細胞がG0に退くことと関係する。末端分化で は、細胞周期外、すなわちG0への遷移は不可逆になる。末端で分化した細胞の 例としては、成人ニューロン、角質化上皮および随意筋細胞が挙げられる。 D.アポトーシス アポトーシスは、「プログラムされた細胞死」のプロセスを意味する。正常な 体細胞の発生中に、特定の器官または組織における細胞集団に対して、組織再編 成または萎縮という発生上の進化の一部としての死をプログラムすることができ る。JJ Cohen,Avd.Immunol 50:55-85(1991); M Baringa,Science 259:762-3 (1993)を参照。アポトーシスは、細胞周期に固有の生化学または生物分子機構 によって内部的に誘発され、その結果、内因性エンドヌクレアーゼ(DNAを分 解する酵素)の活性化を生じ、断片化によってヌクレオソーム間のDNA鎖の切 断およびゲノムDNAの分解を引き起こす。AH Wyllie,Nature 284:555-6(1980 )。成熟組織のアポトーシスは、炎症または若返りなどの正常なプロセスで生じ る。M Schmiedら、Am J Pathol 143:446-52(1993)。免疫疾患または悪性疾患 における異常なクローン増殖は、正常なアポトーシスの欠損に関係すると考えら れる。J Marx,Science 259:760-1(1993)。 癌の化学療法の際のアポトーシスおよび/または細胞傷害と細胞周期(チェッ クポイント制御を含む)との関係は、腫瘍遺伝子学者および分子生物学者の関心 の的である。T Shimizu ら、Cancer Res.55:228-231(1995); O'Connor,(前出 ),(1992)を参照。傷害のある細胞におけるp53の発現は、DNA修復または アポトーシスのいずれかを引き起こし得る種々の生化学経路のコース決定におけ る一つの因子である。E Yonish-Rouach ら、Mol Cell Biol 13:1415-23(1993); DE Fisher,Cell 78:539-542(1994)。 細胞活性の増殖からアポトーシスへの変換の下には、細胞分裂周期における相 反する信号があると考えられる。Fisher(前出)。細胞周期遷移境界に入る、も しくは横断する細胞、またはDNAの複製もしくは修復過程にある細胞は、最も アポトーシスを受けやすい。TCIで処理した細胞または新形成細胞では、サイ クリン依存性キナーゼなどのチェックポイント制御が解除され得る。この解除は 、開始からのDNA複製または細胞分裂事象およびホメオスタティック秩序依存 性を緩め、細胞傷害を強め得る。同上。 11.化学療法における細胞毒性薬の役割 癌の化学療法の現在のモデルは、主に、二つのセントラルドグマに基づいてい る。第一に、臨床的に検出可能な腫瘍細胞塊は、いずれか1つの化学療法薬に対 して生物学的にいくらか有意なレベルの耐性を示すかなりの数の細胞を含むに違 いない。JH Goldie ら、Cancer Treat Rep.53:1727-1733(1979)。第二に、容 認されている Gompertzianモデルによれば、腫瘍細胞の死滅は、活性増殖におけ る細胞画分に関する。LA Norton,Cancer Res.48:7067-71(1988)。 悪性疾患に対する化学療法において、TCIによる治療は、臨床上考慮すべき 多くのことを含んでおり、癌を制御するための第一の試みにおいて(導入補助化 学療法)、または手術もしくは放射線治療の補助として(補助化学療法)使用で きる。DeVita、前出(1994)。局所治療としては、乳癌または卵巣癌などの悪性 疾患の広がりを制御するための体腔へのTCIの注入が挙げられている。同上。 A.単独薬物化学療法 単独薬物誘導における使用目的は、安全性が最高で、耐えられる用量を投与し て、最大の癌細胞の死滅または増殖停止を達成することである。しかし、癌患者 は、悪性疾患に対する細胞媒介免疫応答を準備する能力が低下しているため、ヒ トの体における癌の制御に単独薬物化学療法で十分であることはめったにない。 新形成(癌性)集団は異質性であり、耐性細胞の画分は、典型的には死を逃れる 。保護機構を有する悪性細胞のサブ集団は、最終的には、最初の感受性の強い細 胞の集団に取って代わる。 第一の単独薬である葉酸アンタゴニストは、DNA生合成を標的とした。VT D eVita,New Engl.J.Med.298:907-910(1978)。S期に関連するDNAの複製 および細胞分裂は共に、化学療法の標的である。DNA合成を標的とするTCI の例としては、代謝拮抗物質、アルキル化剤、天然毒素または抗生物質、白金配 位錯体および置換尿素が挙げられている。これらの薬物の公知作用は、Calabres i(前出)で説明されている。 TCIとして作用し得る薬物は、細胞周期段階の際に種々の方法で細胞傷害を 開始し得る。例えば、TCIは、酵素を阻害し、基質に対して競合し、分子生合 成における転写、翻訳もしくは翻訳後工程を阻害し、転写もしくは翻訳エラーを 導入し、分子立体配置の変化を乱し、分子の運搬を阻害し、エネルギー転移分子 に対して競合し、巨大分子の重合を妨害し、分子架橋を形成し、DNAにおいて アルキル化し、もしくは鎖の切断を引き起し、またはDNAらせんに挿入し得る 。すなわち、TCIは、RNA転写および翻訳、DNA鎖の伸長、複製、修復、 超分子の構成もしくは分離、分子の運搬、または巨大分子の分離などの細胞周期 過程を損なうと考えられる。あるいは、細胞周期段階の特定のサブセットの完了 の成功と関連する多細胞小器官のいずれかを選択的に損なうかもしれない。 新形成細胞でのTCIによる選択的傷害の可能な別の様式は、正常には細胞周 期段階を制御するサイクリン依存性キナーゼ(cdkまたはcdc)などのチェ ックポイント制御の低下または欠乏である。チェックポイント制御の役割は、秩 序依存性を緩める薬物または突然変異の認められる効果によって定義されている 。HA Crissman ら、Proc.Natl.Acad.Sci.(USA)88:7580-84(1991);Kastan( 前出);Murray、前出(1992); Hartwell(前出)を参照。正常に循環する細胞の 細胞周期は、細胞が引き続きS期を通ってDNA複製を生じるようにするG1決 断点(開始点)を通らなければならない。Heichman(前出)。すなわち、開始点 の前にTCIに暴露された細胞は、G1内での遅れによってDNA傷害から部分 的に保護され得る。このG1の遅れは、腫瘍サプレッサーp53によって媒介さ れ、細胞は、傷害を受けたDNA鎖を複製前に修復することができる。Kastan( 前出)。開始点後のDNAに対する傷害またはDNA傷害および開始点の迂回は 、生物学的に有害であると考えられ(PM O'Connorら、Cancer Res.4776(1994 ))、恐らく、S期でのDNA複製が不正になり、その結果、遺伝的不安定およ び最終的には未熟細胞の死を生じる。Hartwell、前出; Kuerbitz、前出; Shawら 、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:4496-9(1992); T.Weinert,Semin.Cancer Biol.4:129-140(1993)。 真核細胞におけるS期を標的とする薬物の作用は、S期でのDNA複製の性質 により、本質的に複雑である。例えば、複製起点は不連続であり、鎖の伸長は非 同時的に進み、複製フォークでの進行は不規則であり得る。CS Newlon,Science 262:1830-31(1993); V Levenson ら、Nucleic Acids Res.21:3997-4004(1993) 。しかし、DNA鎖が全細胞周期段階内の平行なプロセス段階で複製するときで すら、DNA鎖は、重大な酵素または代謝中間体を共有する(Murray、前出(1992 ); Laskey ら、Science 246:609-613(1989); Nurse(前出);Heichman、(前出 )。 細胞周期に関する知見が急速に進んだ際に、癌の化学療法に対する現代の方法 が発達した。すなわち、新形成細胞は、細胞周期のS期の間に作用する薬物の害 を受けやすいことが認められた。S期をさらに研究するために、代謝拮抗剤を使 用して、DNAの複製能力に影響を及ぼすプリンまたはピリミジンヌクレオチド 生合成と関連する酵素を抑制した。これらには、細胞周期のG1/Sを通過する 標的細胞の進行を阻止するための、dThdまたはヒドロキシ尿素(HU)など のリボヌクレオチド還元酵素(RNR)阻害剤;メトトレキサート(MTX)な どのジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤;またはアフィジコリン(Aph)などのDN Aポリメラーゼ阻害剤が含まれていた。G Galavaziら、Exp.Cell Res.41:428- 51(1966); D Thomas ら、Cell 5:57-32(1975); T Ashihara ら、Methods Enzymo l.58:248-262(1979); Levenson(前出)。 また、過剰な正常代謝物質dThdは、悪性疾患起源の多くの細胞系または他 の増殖細胞におけるDNA複製を可逆的に阻止し得ることが立証された。D.Kuf e ら、Cancer Treat.Rep.64:1307-1317(1980)。 他の研究では、過剰のdThdの使用により、MTXまたはHUよりも損傷が 少なくなることが見いだされ、dThdを除去すると、細胞が細胞周期の残りを 同調進行することができた。HR Zielke ら、Methods in Cell Biology 8:107-12 1(1974); RE Meyn ら、Methods in Cell Biology 9:103-113(1975)。その結果、 dThdによる細胞周期の反復同調により、S期で比較的純粋な細胞集団が生じ た。Zielke(前出)。 dThdまたはHUなどのRNR阻害剤の単独薬物としての高用量での使用も 癌治療において調べた。dThdの使用に関する多くの論文を精密に再吟味した 。Ellims、前出; O'Dwyer ら、Cancer Res 47:3911(1987); SO Ooi ら、Experie ntia 49:576-81(1993)を参照。白血病、リンパ腫または固形腫瘍の患者において いくつかの成功例が報告された。DW Kufe ら、Cancer 48:1513-6(1981);A levya ら、J Cancer Res.Clin.Oncol.107:211-216(1984); RL Schilskyら、Cancer Res.46:4184-4188(1986)。dThdの6 mMまでの血液レベルが、経口投与で 達成できた。MS Blumenreichら、Cancer Res.44:2203(1984); O'Dwyer、前出。 しかし、一般に、dThdの単独薬物化学療法としての使用は、悪性細胞への傷 害可能性が限界的であると考えられた。何らかの治療効果を生み出すのに必要な 用量では、しばしば毒性副作用を生じた。 B.併用化学療法 癌の治療では、悪性細胞を死滅させる宿主免疫機序が典型的には有効でないた め、2、3の悪性細胞ですら、その生存は、抗−感染治療においてよりも重大で ある。従って、外因性の細胞の破滅は、臨床的緩解の延長または治癒の達成にお いて大きな役割を果たす。しかし、通常の化学療法の関係では、細胞の死滅は、 一次動力学によって説明される。単独TCIの用量の増加は、残りの悪性細胞の 割合の増加を選択的に害するが、潜在的に悪性のどの細胞をも、宿主を犠牲にす ることなく破壊できるわけではない。Calibresi(前出)。数学的には、これは 、速い走者と遅い走者とのゼノスのパラドックスに類似している(WL McLaughlin ,Sci.Amer.271:84-89,1994)。 1960年代以来、単独薬物によって可能であるよりもさらに永続性のある臨床応 答を生み出すために、薬物を組み合わせることに多くの信頼を置いている。RL C apizziら、Sem.Oncol.4:227-253(1977); DeVitaら、Cancer 35:98-110(1975 )。DeVita、前出(1994)は、耐えられる毒性により細胞の死滅を最大にし、異 質腫瘍集団において害の受けやすさの異なる癌細胞を取扱い範囲とし、耐性の増 加を発展させる新形成クローンの発生を防いだり、遅らせるための、薬物の併用 という一般的に一致した目的を論じている。 DeVitaはまた、薬物併用の現在の選択におけるいくつかの原則を述べている。 (i)各薬物は、細胞の死滅において、単独薬物として有効であるべきである。 (ii)薬物は、用量強度を最大にさせるために、作用の異なる種類のものを組み合 わせるべきである。 (iii)患者の罹患率または死亡率の追加は避けるべきである。 (iv)薬物投与のスケジュールまたは間隔は、最適にすべきである。 上述したように、細胞毒性薬物に対する細胞耐性の発生は、p53または他の 細胞周期制御遺伝子における突然変異を含み、細胞周期の秩序依存性またはチェ ックポイント制御における異常性を伴う可能性がある。CS Morrow ら、Ann.NY Acad.Sci.698:289-312(1993)。多重薬物の適切な選択および高い用量強度の 達成は、現在、その耐性の発生を避けるための化学療法プロトコールの設計にお ける重要な問題点として認識されている。 化学療法薬物の併用によって細胞傷害を増加させるための手段として細胞周期 の調整を目指した努力が行われている。その目的は、悪性細胞を、傷害を最も受 けやすいと考えられる細胞周期のS期内に保持することであった。HO Kleinら、 Semin.Hematol.11:203-27(1974)を参照。RL Stolfi ら、Pharmac.Ther.49: 43-54(1991)は、これらの方法を「細胞質分裂調整」と名付けた。 細胞毒性薬物の連続した適用による共働的死滅を調整するために、細胞集団を 細胞周期の特定の点で阻止するためのMTX、dThdまたはピリミジン類似体 のいくつかの使用が試験された。B Bhutanら、Cancer Res.33:888-894(1973); Ellims、前出; SD Hendersonら、Invest.New Drugs 5:142-154(1987); Stolfi (前出)。この方法は、しばしば、細胞周期の「同調」と言われている。Capizz i(前出)。高濃度の代謝拮抗物に暴露した細胞は、細胞分裂周期の段階の限ら れたサブセット内、典型的にはG1後期またはS期初期内の特定の点で抑止され る。すなわち、その集団の細胞はほとんど、または全く、この抑止点を越えて前 進することができない。従って、この種の効果は、細胞周期の「阻止」または「 静的同調」としてより多く記載されている。W Vogel ら、Hum.Genet.45:193-8 (1978)。 癌細胞の増殖を細胞分裂周期の操作によって制御するための他の多くの努力は 、傷害の標的とされる細胞集団内での細胞周期配分を変えることに向かっていた 。他のプロトコールは、G0期またはG1期の悪性細胞を刺激して増殖状態にし、 こうして、DNA複製中に作用する代謝拮抗薬物に対する害の受けやすさが増加 するように設計した。HH Eulerら、Ann.Med.Interne.(Paris)145:296-302( 1994); BC Lampkin ら、J.Clin.Invest.50:2204-14(1971); Alama ら、Antica ncer Res.10:853-8(1990)。逆に、他のプロトコールは、正常細胞がS期に入 るのを妨げ、こうして、正常細胞が代謝拮抗物質によって意図しない傷害を受け ることから保護するように設計した。Capizzi(前出)。 併用薬物は、追加、共働、または拮抗的効果を有し得る。直観的には、悪性細 胞の細胞周期の阻止または静的同調を引き起こす薬物の併用は、一次動力学の問 題を回避し、合わせた用量は、宿主を犠牲にすることなく、悪性細胞全てを満た すのに十分なレベルに増加させることができると推定される。悪性細胞集団を、 連続したTCIによる害を特に受けやすい限られた細胞周期段階に制限すること は、細胞死滅の動力学がより効果の大きい方にシフトし、宿主のTCIへの累積 暴露時間を減少させることにより副作用が減少することが期待され得る。 しかし、実際の試みでは、細胞周期阻止または静的同調の方法は、思ったほど ではなかった。Capizzi(前出)。これは、その手法が本質的に不適当であるこ とによる。細胞周期を阻止する場合、全ての細胞は、細胞周期の特定の部分内に ある。細胞周期のこのサブセットが、TCIが最も効果的な細胞周期のサブセッ トと完全には重ならない場合、細胞周期阻止は、連続TCIの共働的作用、また は追加作用すら生じるものではない。細胞周期阻止または静的同調は、細胞周期 の影響を受けた期が実際に連続TCIの関連標的間隔を含むときにのみ有利であ り得る。連続TCIの標的間隔は下流に位置して、阻止された、または静的に同 調された集団の動的境界内ではないと考えられる。細胞周期阻止または静的同調 に影響を及ぼす高濃度の薬物も、単独薬物TCIとして作用し得るので、いくつ かの細胞の死滅または傷害は、連続TCIの添加の前ですら生じる。事実、連続 TCIが、実際に、より潜在的な致死剤であり、細胞周期阻止の点よりも下流で 作用するならば、細胞周期阻止または静的同調は、細胞を連続薬物から実際に保 護するであろう。この問題は、dThdを同調剤として高用量で使用した以前の 試験で例証された。細胞周期阻止に有効な血液濃度を達成するのに必要なdTh dの用量(>3 mM)は、しばしば、患者にとってあまり耐えられない毒性副作用 を引き起し、治療効果に関して容認できなかった。一組の試験での明言された目 的は、最大に耐え得る用量を運搬することであり、経口投与により、6 mMまでの 血液レベルが達成された。Blumenreich(前出)。O'Dwyer(前出)。この濃度範 囲は、G1期の細胞がS期に入るのを妨げる(すなわち、G1/Sブロック)ため のin vitroでの使用に成功した(JH Kim Biochem Pharmacol 14:1821-9(1965); Littlefield、前出; Kufe、前出)が、患者において悪性細胞増殖の臨床的阻害 を誘導する効力は十分には示されなかった。すなわち、二次的毒性は、患者にと って耐えるのが困難であることが分かり、dThdをさらに使用するまでもなく 、その使用はもはや支持も報告もされない。Blumenreich(前出);O'Dwyer(前 出);Ooi(前出)。 化学療法での細胞周期阻止または静的同調を行うために化学療法で以前に使用 した薬物のほとんどは、恐らく、G1期の後期またはS期の初期で作用した。Cap izzi(前出)。従って、それらの薬物は、細胞周期段階のより後期、例えばS期 の後期に始まる作用を有するTCIを増強することは恐らくない。 癌の化学療法に対する静的同調への改良法において、多くの研究者らは、特定 の薬物の併用計画が in vitro でも in vivoでも、共働致死効果の産生に重要で あることに注目した。Capizzi(前出);Stolfi(前出)。しかし、これらの併 用の多くは、使用する薬物の順序、濃度の割合、スケジュールまたは期間に対す る明らかな理論的説明もなく、ただ試行錯誤的に試験された。AL Adel ら、Canc er Invest 11:15-24(1993)を参照。臨床用語では、細胞周期阻止を第二の薬物 の継続的適用と組み合わせるという治療方法を、「スケジュール依存性増強」( 例えば、Capizzi、前出)または「生化学的調整」(FM Muggia ら、Semin.Onco l.(3 Suppl)9:90-3(1992))と言う。 細胞周期操作の一つの特定の方法を、「パルス投与化学療法」と言った。RE M oranら、Cancer Treat.Rep.64:81-6(1980)。この特定の方法では、マウスの 白血病腫瘍細胞を、マウスのヒドロキシウレア(HU)による輸液処理中、細胞 周期のS期で抑止した。HUの輸液終了後、細胞を「開放」して、細胞周期の通 過を続けた。HU輸液終了後に、限られた回数で、実験動物を第二の薬物(Ara-C )の「パルス」により処理した。この方法は、細胞分裂周期の特定の抑止点での 阻止が逆方向になり、その結果、細胞が、細胞周期を正常な速度または可能な限 り加速された速度で共同して移動する、HR Zielke(前出)および JL Littlefie ld ら、(1974)の阻止法と比較することができる。 「パルス投与化学療法」の意図は、細胞が細胞周期を共同して移動していると きの第二の薬物の衝撃を最大にすることである。マウスの平均生存時間を測定し た。HU輸液がちょうど終わった0時間においてAra-C で処理したマウスは、改 善された生存を示したが、HU輸液を停止した後、より遅い時間にAra-C で処理 すると、HUの効果は増強されなかった。この細胞周期同調に続いて第二の薬物 で処理する手法は、二つの薬物の作用が同時でないことに依るものである。さら に、動物の平均生存時間に関する間接的結果は、腫瘍細胞傷害に対する効果に直 接翻訳され得ない。 併用化学療法での主な挑戦は、用量、薬物動力学、順序およびスケジュールの 多変数に鑑みて、最適の相乗作用を決定することである。二つの薬物に対してす ら、最も有効な利用が、各薬物の最適値を単に組み合わせた分析から必ずしも明 らかにされるとは限らない。経験的な変数としては、各薬物の用量または効果的 濃度、薬物の順序、投与間の間隔、すなわちスケジュール、投与の期間、および 治療1クールに対する投与回数が挙げられる。Capizzi(前出);Adel(前出) を参照。また、MC Berenbaum,Pharmacol.Rev.41:93-141(1989)も参照。 組織培養を使用した in vitro 試験または動物モデルでの試験は、臨床に適用 する前の提案された併用に対して指針を提供し得る。J Plowman ら、Cancer Res .55:862-7(1995); ME Wallら、Cancer Res.55:753-60(1995); J Higashihara ら、Gynecologic Oncology 48:171-179(1993); Berenbaum(前出)Rev.41:93-1 41(1989); PC Schroy IIIら、Cancer Res.48:3236-3244(1988); RH Shoemaker ら、Cancer Res.45:2145-53(1985); Capizzi(前出)。 化学療法剤の in vitro 評価の技術的方法は変化しているが、染色または染料 吸収による細胞増殖の阻害の測定は、定量分析法として国立癌研究所で容認され ている。Plowman(前出)。標識指数を得るための3H−チミジンの吸収は、化学 療法剤に対する腫瘍細胞感度を分析する別の一般的な方法である。GH Baltuchら 、Neurosurgery 33:495-501(1993); IP Haywardら、Int.J.Cell Cloning 10:1 82-9(1992); Schroy(前出)。この方法は、核酸利用プールの大きさまたはチミ ジンキナーゼ活性の相違により、信頼され得なくしている。同様の方法が、ハロ ゲン化ピリミジン類似体または Hoechst染料に対する抗体がS期の細胞を追跡す るフローサイトメトリーの技術によって提供されている。Perez(前出);JP Pe rras ら、Cytometry 14:441-8(1993); P Ubezio ら、Cytometry 12:119-126(199 1); M Poot ら、Biochem.Pharmacol.41:1903-9(1991)。 古典的には、二つの薬物の共働的相互作用は、分別阻害濃度が計算できる一連 の用量−応答曲線を使用して評価する。GB Elionら、J.Biol.Chem.208:477-8 8(1954); Berenbaum(前出);GM Eliopoulos ら、Chapter 13,pp.432-492,IN : Antibiotics in Laboratory Medicine,第3版、V Lorian編。データは、チェ ッカーボード技術により得ることができる。Lorian(前出);Howardら、Int.J .Cell Cloning 10:182-9(1992)を参照。この分析方法は、isobologram として 公知である。 isobologram 法に関していくつかの問題点がある。第一に、化学療法で使用す る多くの薬物の用量応答曲線が、非常に高い濃度では、非直線になる。第二に、 比較したい薬物が、単独使用において、非対称的に効力を示したり、弱かったり すると、比較が不可能である可能性がある。第三に、isobologram から計算した 共働係数が細胞毒性の各固定レベルに対して異なる可能性があるので、結果はか なり変わり得る。 すなわち、isobologram に対するデータの収集は困難であり、isobologram 法 は、実際の効果に対して薬物併用の最適範囲を例証する範囲が限られている。Be renbaum(前出)。この欠点を解決するための努力により、データを三次元の表 面構成体として分析することが提案された。WR Grecoら、Cancer Res.50:5318- 27(1990)または他の特定の方法(RC Liら、Antimicrobial Agents & Chemother apy 37:523-531,1993)。しかし、これらの解決法は、結局、isobole データ表 示を含む。その問題は、二つの薬物より多くの多変数相互作用を含む治療法に対 しては、過度に複雑になる。 C.細胞周期に影響を及ぼす他の細胞毒性薬物 化学療法剤の細胞周期事象に対する適用に関する他の最近の努力は、チェック ポイント制御の役割(O'Connor、前出(1992))、またはp53遺伝子産物もしくは p21Walf/CIPIの関連産物の誘導操作によるアポトーシスの調節(WE EI-Deiry ら、Cell 75:817-825(1993))に焦点が当てられている 例えば、タンパク質キナーゼは、新形成において重要な役割を果たしている。 過発現は、血液悪性疾患と関連している。GQ Daleyら、Science 247:824-30(19 90)。新形成細胞は、G1の通過およびDNA複製への傾倒のキナーゼ−媒介制 御に欠けている可能性がある。癌細胞におけるいくつかの高レベルのタンパク質 キナーゼは、S期を標的とする通常の化学療法剤に対する多薬物耐性と関連して いる。Baltuch(前出);JA Posada ら、Cancer Commun.1:285-92(1989); K Ka wamura,Hokkaido Igaku Zasshi 69:354-71(1994)。 癌制御におけるタンパク質キナーゼ阻害剤の使用は、いくつかは非常に効力の ある毒素であるが、DNAをアルキル化または架橋させる通常の薬物よりも突然 変異誘発性が恐らく小さいので、有望であると思われる。CA O'Brianら、J.Nat l.Cancer Inst.82: 1734-5(1990); S Akinagaら、Cancer Chemother.Pharma col.33:273-80(1994); GK Schwartz ら、J.Natl.Cancer Inst.85:402-7(19 93)。効力のあるタンパク質キナーゼ阻害剤のスタウロスポリン(STSP)お よびいくつかの機能的類似体は、(1)多薬物耐性を逆向きにし、または調整し (KE Sampsonら、J Cell Biochem 52:384-95(1993); CH Versantvoortら、Br.J .Cancer 68:939046(1993); K Miyamotoら、Cancer Res.53:1555-9(1993); I Utz ら、Int.J.Cancer 57:104-10(1994))、(2)細胞周期の進行を阻止し(S Bruno ら、Cancer Res.51:470-473(1992); Crissman,前出)、あるいは(3 )アポトーシスを誘導することができるので(Bertrandら、Exp.Cell Res.211: 314-321(1994); DW Jarvisら、Cancer Res.54:1707-14(1994))、興味深い。 STSPは、Streptomyces staurosporousの産物であり(Meksuriyen DおよびC ordell GA,J of Nat.Products 51:893-899(1988))、タンパク質キナーゼのス ペクトルの広い最も効力のある阻害剤の一つである(Tamaoki,Methods Enzym.2 01:340-347(1991))。タンパク質キナーゼCおよびチロシンキナーゼに対する作 用(CD Smithら、Biochem.Biophys.Res.Comm.156:1250-1256(1988))の他に 、STSPは、S/G2遷移に関連するサイクリン依存性キナーゼを阻害し(DM G adbois,Biochem.Biophys.Res.Comm.189:80-85(1993))、細胞周期のG2期に おける新形成細胞を阻止し得る。 本明細書で説明する、ヒト神経膠腫細胞系内の研究(Baltuch(前出)およびP L Kornblith による追加の編集後記ならびに Schwartz(前出)の以前の論文お よび多薬物耐性に対するその効果の研究を参照)は、STSPが癌の化学療法に おいて効力があることを示している。しかし、ヒトでの臨床実験のデータに対す る報告はない。RA Buchholz ら、In Cellular and Molecular Mechanisms in Hy pertension,p.199-204,Plenum Press,NY(1992)および Hypertension 17:91-1 00(1991)によるラットおよびイヌでの研究は、500 mMのヒト血漿レベルが試験可 能であると考えられることを示唆している(表_参照)。しかし、これはまだ確 かでない。 キナーゼ阻害剤K252A、KT5720およびKT5926は、タンパク質 キナーゼの阻害に関して種々の範囲の効力を有する。それらは、一連の文献に記 載されている。すなわち、WE Payneら、J.Biol Chem.263:7190(1988); RL Ray nor,J.Biol Chem.266:2753(1993); C.Schachteleら、Biophys Biochem Res Comm 115:542(1968); H Kase ら、Biochem Biophys Res Comm 142:436(1987); S Nakanishiら、Mol Pharmacol 37:482(1990); WH Fletcherら、J Biol Chem 261 :5504(1986);および HC Chang ら、J Biol Chem 261:989(1986)である。それら は、臨床的にはまだ試験されていない。 D.化学療法に関する問題点 化学療法および他の目的に対するTCIの現在の使用では、いくつかの問題が 広く認められている。第一の問題は、非特異性である。TCIは、選択性が十分 ではなく、傷害に対して意図しない細胞の損傷を生じる可能性がある。同上、EM Ross,Chapter 2,p.33-48,薬物動力学:薬物作用の機序および薬物濃度と効 果との関係、IN: Goodman and Gilman's The Pharmacologic Basis of Therapeu tics,第8版(AG Gilman ら編、Pergammon Press,New York,1990)を参照。第二 の問題は、雑多な害を受けやすいことであり、この場合、死滅を意図した集団に おける細胞の固有の遺伝子可変性が、絶対かつ特定の死亡率を達成するための努 力を無効にし得る。Calabresi(前出)を参照。第三の問題は、耐性の獲得であ り、TCIによる傷害を意図した細胞のいくつかの画分が、生理学的もしくは代 謝的適応または遺伝子の突然変異により、TCIに対する耐性を獲得する。同上 。 単独または多重の臨床化学療法では、非特異的「副作用」が有害で耐えられな くなる可能性があり、その結果、かなりの患者の罹患率を生じる。M Pirisiら、 New Engl.J.Med.330:1279(1994); SM Grunbergら、New Engl.J.Med.329:1 790-1796(1993); O'Dwyer(前出)を参照。臨床薬物療法では、細胞毒性薬物の 選択性または「治療指数」を増加させることが有益であると考えられる。Gilman (前出)。すなわち、治療薬物投与における治療薬物の開発または改善という重 要な目的は、特定の細胞毒性効果、例えば、指定した細胞集団の意図した死滅ま たは傷害の、宿主罹患率または環境破壊を生じる非特異的副作用に対する比を増 加させるための努力を含む。さらに、効力がもっと大きい薬剤の開発も必要であ る。 癌の化学療法の大きな制限は、TCIなどの有効な抗癌剤の用量が、耐えられ ない副作用により、用量−応答曲線の高端に増大させることができないことであ ると認識されている。DeVita、前出(1994)。また、現在の問題点は、設計した 組み合わせから一つ薬物を省くと、その薬物には敏感であるが、他の薬物に対し ては耐性がある細胞系によって過増殖する可能性があることである。別の問題点 は、有効な薬物を最大強度よりも少なく使用すると、薬物併用プロトコールの目 的が損なわれ得ることである。 TCIの治療効果の増加は、一次誘導または補助的化学療法の両方で有益であ る(R Arriagada ら、New Engl.J.Med.329:1848-52(1993); WC Wood ら、New Engl.J.Med.33:1253-9(1994))。緩解後化学療法に対しては、RJ Mayerら、New Engl.J.Med.331:896-903(1994); 高用量化学療法および続く自己造血救援に 対しては、WP Peters ら、J.Clin.Oncol.11:1132-43(1993); AM Marmont,Lu pus 2:151-6(1993);移植を意図した組織からの悪性細胞の体外除去に対しては、 F.Sieber および M.Sieber Blum 46:2072-6(1986); F.Linら、Cancer Res.5 2:5282-90(1992); または、体腔における転移腫瘍の縮小に対しては、MEL van d er Burgら、New Engl.J.Med.332:629-34(1995);R.Arnold,Eur.J.Clin.I nvest.20 Suppl 1:S82-S90(1990)。 従って、当技術分野においては、第二の薬物の標的細胞に対する毒性効果を最 大にし、非標的細胞に対する毒性効果は最少にするように第一の薬物が細胞周期 を調整する、投薬法の新規組み合わせを含む、細胞死滅剤の新規組み合わせが要 求されている。当技術分野におけるこの要求は、癌の化学療法の領域において特 に重大である。図面の簡単な説明 図1は、細胞分裂周期ならびに関連する主なサイクリン、サイクリンキナーゼ および他の調節タンパク質の図表である。 図2は、TCIの標的区間を通過する細胞の移り変わりを表す棒グラフ(A) およびRAの存在下での標的区間を通過する細胞の遅い移り変わりを表し、結果 として「細胞の積み重ね」を生じる棒グラフ(B)を示す。 図3は、RAの操作上の特徴により薬物濃度を同定して、参照箇所の細胞周期 における位置を決定するためのアルゴリズムを示す。 図4は、ヒト前単球リンパ腫細胞のほぼ一倍加時間の24時間中に、dThdの 40 %阻害濃度が2 mMを超えたことを示すMTTアッセイの結果を示す。 図5は、ヒト前単球リンパ腫細胞の細胞周期動力学が種々の濃度のdThd処 理によりどのように変化するかを示すフローサイトメトリー分析の結果を示す。 特に図5Aは、3 mMのdThdまで濃度を増加させて示し、図5Bは、IC40よ り十分下の濃度を示す。 図6は、ヒト前単球リンパ腫細胞に対してHUの濃度を増加させた用量応答曲 線を示す。この図は、HUに対するIC40が3 mMを超えていることを示す。 図7は、HUの濃度を変化させて処理したヒト前単球リンパ腫細胞のフローサ イトメトリー分析を示す。 図8は、>0.5 mMのdThdで処理したヒト前単球リンパ腫細胞から抽出した DNAの断片化を示すDNAゲル電気泳動実験の結果を示す。 図9は、細胞周期の進行に対するdThdの影響を示す一連のフローサイトメ トリーDNAヒストグラム(a〜c)およびリン酸化状態を示すpRb運動性に 対するイムノブロット(d)である。 図10は、RAおよびTCIを共働的にマッチングするためのアルゴリズムで ある。 図11は、S期の事象に関する化学療法剤の作用を示す図である。 図12は、微量培養指示薬系に対する試薬の二変数順次2倍希釈によるマルチ ウェル微量培養プレートの構成を示す図である。 図13は、ヒト前単球リンパ腫細胞に対するdThdおよびSTSPの相互作 用の影響を試験することによる、MISアッセイのデジタル化した反射率画像を 示す。 図14は、本発明を行うことができるデータ処理システムを示す。 図15は、dThdの順次2倍希釈に対して確認された結果および加算結果を 直線グラフとしてプロットした、dThdおよびSTSPによるMTT試験の結 果を示す。 図16は、dThdの順次2倍希釈に対して確認された結果と加算結果との相 違としてグラフ化した、マルチウェル微量培養プレートにおけるdThdおよび STSPによるMTT試験の結果を示す。 図17は、ヒト前単球リンパ腫細胞に対するdThdおよびSTSPの相互作 用の影響を試験することによる、LDHアッセイのデジタル化した反射率画像を 示す。 図18は、LDHアッセイで測定した、dThdおよびSTSPの濃度を変化 させて処理したヒト前単球リンパ腫細胞のO/Sプロットを示す。 図19は、MTTおよびLDHアッセイの比較し得る直線性を示す、グラフお よびデジタル化した反射率画像を示す。 図20は、遅延増殖アッセイでの影響を示す、dThdおよびスタウロスポリ ンの濃度を変化させて処理したヒト前単球リンパ腫細胞に対する累積増殖曲線を 示す。 図21は、遅延増殖アッセイにおけるdThdおよびSTSPの濃度を変化さ せて処理したHPLCに対する集団の減少%を示すグラフである。 図22は、TCIをその標的区間において同定するためのアルゴリズムを示す 。 図23は、dThdおよび/またはSTSPに暴露したヒト前単球リンパ腫細 胞からの抽出物におけるDNA断片化のラダーパターンを示すDNAゲル電気泳 動の結果を示す。 図24は、STSPで処理したヒト前単球リンパ腫細胞のフローサイトメトリ ー分析の結果を示し、細胞周期のG2およびM期における蓄積を示す。 図25は、dUTPで標識したヒト前単球リンパ腫細胞の分析結果を示す一連 の二変数フローサイトメトリーDNAヒストグラム(A〜I)である。パネルA は未処理の対照細胞であり、パネルBおよびCはdThdで処理した細胞であり 、パネルDはSTSPのみで処理した細胞であり、パネルEはSTSPの前にd Thdで処理した細胞であり、パネルFはKT5926のみで処理した細胞であ り、パネルGはKT5926およびdThdで処理した細胞であり、パネルHは KT252aのみで処理した細胞であり、パネルIはK252aおよびdThd で処理した細胞を示す。 図26は、細胞周期に対する動的遅延の影響を示す図である。 図27は、dThdおよびSTSPの添加の前にTPAとともにインキュベー トしたヒト前単球リンパ腫細胞から抽出したDNAのDNAゲル電気泳動実験の 結果を示す。 図28は、dCytの存在下でdThdおよびSTSPに暴露したヒト前単球 リンパ腫細胞から抽出したDNAの断片化の減少を示す、DNAゲル電気泳動実 験の結果を示す。 図29は、STSPおよびブレオマイシンの濃度を変化させて処理したヒト前 単球リンパ腫細胞の示差O/Sプロットを示す。 図30は、dThdのみ、RAと種々のインドールカルバゾール、およびTC IをdThdと組み合わせて処理した後にヒト前単球リンパ腫細胞から抽出した DNAのDNAゲル電気泳動の結果を示す。 図31は、共働的マッチングであることが分かっている組み合わせに基づいた 、指示した濃度のdThdおよび/またはSTSPで処理したHPLCのコロニ ー数を示す棒グラフである。 図32は、種々の濃度のAphおよびSTSPで処理したC33A細胞の示差 O/Sプロットを示す。 図33は、種々の濃度のU937細胞で処理したC33A細胞の示差O/Sプ ロットを示す。 図34は、種々の濃度のdThdおよびSTSPで処理した Jurkat 細胞の示 差O/Sプロットを示す。 図35は、種々の濃度のHUおよびSTSPで処理した Raji 細胞の示差O/ Sプロットを示す。 図36は、細胞のG2期からM期への移動の調節における決定的因子としての p34CDC2の脱リン酸化を示す図である。 図37Aは、p34CDC2のリン酸化に対するSTSPおよび±ATAの影響を 示すイムノブロットである。 図37Bは、ヒストンタンパク質(H1)をリン酸化する能力によって共に示 されるように、STSPがcdc2の機能的活性を誘導したことを示すイムノブ ロットである。 図37Cは、c−myc発現に対するSTSPおよび±ATAの影響を示すイ ムノブロットである。 図38は、MAPキナーゼであるJNK(A)およびERK(B)に対するS TSPおよび±dThdの影響を示すイムノブロットである。発明の要約 本発明は、細胞死滅剤の新規の改良された組合せ、および標的集団に細胞傷害 を及ぼす薬剤の相乗的組合せを同定し、評価し、そして投与するための新規方法 に対する当該分野のニーズを満足する。本発明は、細胞周期を通して標的細胞の 進行を遅延させるのに充分であるが停止(arrest)させない濃度および条件下で 、制御薬剤(restraining agent)(RA)を標的細胞集団に投与し、RAの適 用と同時またはその後に標的細胞毒性物質(targeted cytotoxic insult)(T CI)を投与することによる、細胞傷害を誘導するための改良法を提供する。本 発明はまた、制御薬剤または標的細胞毒性物質として新規の薬剤を同定し、設計 しそして使用するための、かつ既存の薬剤の相乗的組合せを改良するための、微 量培養指標システムおよび補助的データ解析法に関する。 本発明の実施態様において、RAは、リボヌクレオチド還元酵素インヒビター 、ジヒドロ葉酸還元酵素インヒビター、チミジル酸シンターゼインヒビター、D NAポリメラーゼインヒビター、プロテインキナーゼインヒビターまたはトポイ ソメラーゼインヒビターであってよい。さらに本発明の実施態様は、TCIとし て、インドールカルバゾール、例えばスタウロスポリン(staurosporine)、K 252a、KT5926、およびKT5720を含む。具体的な実施態様におい て、RAはチミジンであり、TCIはスタウロスポリンである。別の具体的な実 施態様において、RAはブロモデオキシウリジンであり、TCIはスタウロスポ リンである。他の具体的な実施態様は、実施例に開示される。 具体的な応用において、本発明の細胞傷害の誘導法は、ガン患者の治療法であ る。本発明の方法はまた、マラリアの治療に応用できる。本発明は、ガンまたは 免疫系の疾患の従来の化学療法または放射線療法を改良することができ、RAま たはTCIの選択的送達方法の基礎を提供し、RAまたはTCIとしての特異的 アンチセンス分子の新しい応用、遺伝子トランスフェクション療法と組合せたR AまたはTCIの使用、および放射線療法または他の物理的細胞死滅法と組合せ たRAまたはTCIの利用を可能にする。本発明はまた、抗真菌または抗微生物 治療法においてウイルスまたは感染性核酸に感染した細胞の早期破壊に利用でき 、ある寄生体感染の侵入の根絶を助けるのに使用することができる。 本発明の他の目的および利点は、以下の説明に記載される。本発明の開示の一 部である添付の図面と表は、本発明の説明とともに本発明の原理を説明する。発明の詳な説明 本発明は、制御薬剤(RA)および標的細胞毒性物質(TCI)を同定しおよ び/または投与することによる細胞傷害を増強する方法に関する。制御薬剤とは 、細胞周期を通して標的細胞集団の下流への進行を遅延させるが停止させない条 件下で投与される薬剤を意味する。すなわち、RAの役割は、傷害が決定した細 胞で動的遅延(dynamic retardation)を与えることである。 動的遅延の概念は、細胞周期の主要な原理にある。まず、細胞周期のプロセス は、プロセスの連結したサブセットに分離される(「フレーズに分離されたプロ セス(phrased processes)」)。プロセスのフレーズへの分離は、一連の制御 抑制による細胞周期の前進運動傾向(forward momentum)中のブレーキ点に由来 する。後者は、Harwell および Weinert(前述)(1989)およびNurse(前 述)の記載したSTARTおよびチェックポイント制御を含む。フレーズに分離 されたプロセスの開始点は、細胞周期の乱れ時、または細胞周期制御性調節を変 化させる特定の突然変異を有する細胞でのみに検出される。例えば、Beachら、C urrent Communications in Molecular Biology,pp.1-211、コールドスプリン グラボラトリー(Cold Spring Laboratory)(1988)を参照されたい。第2 に、「フレーズに分離されたプロセス」は、物理化学的には「秩序依存性連続体 」として挙動し、すなわち、制御チェックポイントがいったん除かれると(フレ ーズの開始)、連続的プロセスが将棋倒しのように順序正しく、次の制御チェッ クポイントに達する(フレーズの終了)まで活性化される。最後に各セットのフ レーズに分離されたプロセスについて、運動傾向の変化が、生化学的反応、生体 分子カスケード、または巨大分子の立体配置変化のような連結複合体を介して伝 達される。 RAによる動的遅延の開始は、細胞周期階層のサブセットの運動傾向の陰性の 変化(減速)である。RAがまず細胞周期を介する運動傾向を抑制するように作 用する細胞周期階層内の点は、その参照点(reference point)である。RAは 、その参照点から下流に生化学的反応の物理化学的平衡のシフトを引き起こす。 す なわち、RAは、細胞周期階層のサブセットのプロセスの減速を開始させる。動 的遅延は、1つまたはそれ以上のフレーズに分離されたプロセスを介するこの減 速の下流への伝搬である。RAにより減速される細胞周期の部分は、遅延の場( retardation field)である。 RAは細胞周期の種々の点で作用する。フレーズに分離されたプロセスが重複 する細胞周期の部分(例えば、S期)では、RAは異なる時期にまたは複数の参 照点でその作用を示す。 TCIとして作用する薬剤は、参照点の後および細胞周期の特定の部分(標的 期間(target interval)として知られている)で細胞傷害を開始する。標的期 間は、細胞傷害の開始を引き起こすTCIとの相互作用に影響を受けやすいフレ ーズに分離されたプロセスからなる遅延の場のサブセットである。 RAは細胞周期を介して運動を遅延させるため、標的細胞集団の細胞が標的期 間内に局在化され、そのため標的集団があるTCIの作用を受ける程度を増加さ せる。標的集団中の細胞の細胞周期が遅延の場および遅延の場内の標的期間を横 断する確率は、動的遅延の結果として増加する。この確率を図2に模式的に示し 、細胞周期旋回待避(cell-cycle stacking)として理解される。細胞周期旋回 待避は、細胞周期階層の異なる位置の細胞を分離する区間の相対的「圧縮」を示 す。有用な類似は、混雑した空港の空域に入っているジェット機の旋回待避であ る。 動的遅延は、TCIによる生化学的傷害を増強し、標的細胞が標的期間を横断 する確率を増加させる。相乗的一致(synergistic match)とは相乗的に作用し て、動的遅延の結果として細胞傷害を与えるかまたは細胞増殖を遅延させるRA とTCIとして作用する2つまたはそれ以上の薬剤のセットを意味する。TCI の標的期間は、相乗的一致が成功するためには参照点の下流に存在しなければな らない。RAとTCIの相乗的一致は、TCIの効果的な強さまたは強度および 標的期間の間のTCIの関連するプロセス相互作用の機能的持続に比例する、有 効傷害暴露(efective damaging exposure)(EDE)またはTCIの有害作用 を増加する。 RAが適用された後、細胞は動的遅延の間に細胞周期内を自由に動き続ける。 サイクリング集団中で、これは 選択されたTCIにより傷害される予定の細胞 のすべてが、関係のある標的期間中に循環していく可能性を確実にすることを助 ける。前述した条件で、これらは、RAとTCIの相乗的一致の可能性を作り出 す状況である。 本発明の実施に使用されるRAの強さまたは強度は、RAが作用する点で細胞 周期を通して標的細胞の運動を遅延させるのに充分であるが停止させない。この 意味で、細胞分裂サイクルの停止または「静的同期(static synchronization) 」を引き起こすことが知られている薬剤または因子は、適切に低下した強さでま たは適切に限定された期間で、RAの役割で機能する可能性を有する。RAの最 適の強さまたは強度は、以下に詳述されるように特定の治療について実験的に決 定することができる。 制御薬剤は、細胞周期を乱すための微生物または他の細胞起源の天然の生成物 、一連の合成若しくは半合成化合物またはアンチセンスオリゴヌクレオチドを含 有してもよい。トランスフェクションされた遺伝子は、細胞周期動態を制御する 遺伝子の直接のモジュレーターとして役立つであろう。原理的には、細胞周期の 運動傾向を抑制する複数の薬剤は、機能性RAとして組合せて使用されるであろ う。複数の薬剤は、同時にまたは作用のカスケードとして作用してもよい。 環境的欠乏(environmental deprivation)または物理的変化は制御薬剤として 作用し得る。欠乏には、細胞増殖に必須の栄養因子または物質の不足が含まれる 。物理的変化には、外部の温度変化または、放射エネルギーもしくは粒子エネル ギー、振動波または他の機械的力への細胞の暴露が含まれる。 しかし、細胞周期中の集団の推移を止めるすべての薬剤が、RAの能力中で機 能する可能性を有するわけではないことを明らかにするべきである。例えば、チ ェックポイント制御の脱制御は、細胞周期を中止させるかまたは細胞周期の一部 を短絡させる(例えば、Powell SNら、Cancer Res 55:1643-48(1995);Fan Sら 、Cancer Res:1649-54(1995))が、この種の事象は、予定されている生化学的プ ロセスの物理化学的動態をRAの方法で、必ずしも変化させないであろう。RAの機能的特徴の同定 図3は、ある薬剤がRAとして作用する濃度の同定、および薬物の参照点の決 定のための一般的アルゴリズムを示す。第1段階は、特定の細胞(すなわち、標 的集団)の集団倍加時間(TDBL)を測定することである。標的集団には、増殖 している細胞、または傷害される集団でDNA修復を受けている細胞が含まれる 。これらには例えば、新生細胞、増生細胞、ウイルス感染細胞、寄生体感染細胞 、自由に生活している寄生体もしくは真菌が含まれる。この第1段階は、一連の 手動のまたは自動の細胞数測定またはフローサイトメトリーにより行われる。あ るいはこれは、組織培養の分野で当業者に公知の他の方法(例えば、放射性アイ ソトープ摂取、色素発色性代謝、または色素染色により測定される総DNA、新 しいDNA合成、総タンパク質または細胞量)により行われる。TDBLは、RA の増殖阻害作用を測定するための時間枠を提供する。 第2段階は、TDBLに対して増殖阻害を示す、標的集団の用量応答のグラフを 作成することである。一般にRAは、TDBLで阻害濃度の40%(IC40)未満 の強さまたは強度で相乗作用を最大にする。阻害濃度は、未処理対照の増殖と比 較した増殖阻害に関連する。すなわち、あるRAのIC40は、処理された細胞が TDBLで未処理対照より40%少ない増殖を示す濃度である。TDBLは一定の基準 として用いるのにおそらく最も簡単であるが、もし一貫して使用することができ るなら、TDBLより短い便利な時間間隔を使用してもよい。一般に、有用なデー タを得るためには、その間隔は少なくともTDBLの50%より大きくあるべきで ある。第2段階は、実施例1に示すように行われる。図4は、細胞分裂の1つの サイクルの平均時間の間のヒト悪性細胞の集団の増殖阻害に対する、RAとして の使用に好適な薬剤(デオキシチミジン(dThd))の漸進性の濃度の関係を 示す。図4の1つの細胞株で示すように、ほぼ1集団倍加時間の間に、約2mMの 濃度範囲でdThdの40%阻害濃度が存在した。 実施例2は、第3段階を示す:例えば5つの等しい分裂のTDBLの間に、例え ばIC20、30、40、50で試験される薬剤の異なる濃度を使用するフローサイトメト リー解析を行う。実際は、例えばパイロットデータ、以前の経験、または科学的 文献から結果が予測される時には、より少ない数の解析または濃度を使用しても よい。 図5に示すフローサイトメトリーの結果は、細胞周期が遅延されるICの決定 を可能にする(アルゴリズムの第4a段階)。第4a段階は、dThdで特によ く示される。図5に示すように、IC41より小さいdThdの濃度は、細胞周期 動態を遅延させるのに充分である。さらに図5は、S期(Fs)内に存在する細 胞集団の比率が、1mM未満の濃度のdThdで極度に増加していることを示す。 原理的には、細胞周期S期またはG2とM期(RG2&M)に対するこれらの劇的な 作用は、細胞の停止または静止性捕捉によるS期またはG2とM期の静的拡張、 あるいは各生存細胞が各期(すなわち、TsまたはTG2&Mの実際の上昇)を移動 するのに必要な時間の実際の上昇により説明される。図5に示すように、これら の細胞はS期への流入を続け、G2およびM期への移行は40時間まで持続した 。これらの作用は、dThdのより高濃度で起きた細胞周期停止または静的同期 と対比して、細胞周期の動的遅延として解釈された。(実施例7は、このような 動的遅延のさらなる支持を提供する。図9を参照)。すなわち、これらの段階は 、適切な濃度範囲のdThdは、本発明の制御薬剤であることを示している(第 5a段階)。 細胞周期停止または静的同期を引き起こすことが知られているいかなる薬剤も 、細胞周期を停止させるのに必要なレベルより低い濃度または強度で使用される 時、RAの役割で機能する可能性を有する。RAとして作用するいかなる薬剤の 濃度もが細胞周期停止を引き起こす時、停止の場は、RAの参照点であると考え ることができる。この意味で、細胞周期停止は、RAとしての任意の薬剤の制限 性有効強度である。 実施例3は、第4b段階(細胞周期が停止される阻害濃度の決定)を示す。過 剰のdThdは、後期G1期または前期S期の細胞周期停止の可逆的手段として 使用されている。Zielke、前述;Kufe、前述、Krek W,DeCaprio JA,Methods E nzymol.254:114-124 1995。樹立されたヒトリンパ腫細胞株での細胞周期停止の 以前の経験(Grimley PMら、Cancer Res 144:3480-88(1984);Hulanicka Bら、C ancer Res.37:2105-2113(1977))に基づき、本発明者は、ヒト前単球性リンパ 腫細胞(U937)を24時間までの間隔で3mMのdThdに暴露させ、細胞周 期の動的変化を解析した。図5は、3mMdThdで処理した細胞は、G1期からS 期への移行中に8時間と16時間で滞留させられ、その結果S期およびG2&M (FS&FG2&M)中の細胞の比率は安定するかまたは低下した。この知見は、 dThdが細胞を、細胞周期のG1からS期への移行のすぐ近傍で停止させると いう従来の報告と一致した。W Vogelら、Hum.Genet.45:193-8(1978)。すなわ ち、dThdの参照点は、細胞周期のG1/S境界であると推定できる(第5b 段階)。 同じ方法を使用して、RAとしての使用についてHUを評価し、実施例4に記 載する。図6に示すように、ほぼ1集団倍加の間、HUのIC40は2mMを越えた 。dThdの場合のように、HU<IC40の濃度は細胞周期動態を遅延させるの に充分であった。図7に示し実施例5に記載するように、ヒト悪性細胞の集団の HU処理は、細胞周期移行時間を増加させた。すなわち、IC40より低い濃度範 囲で適用されたリボヌクレオチド還元酵素のインヒビターであるHUは、増殖し ている悪性細胞のTSを上昇させ、本発明のRAである。 前述のように、細胞周期停止または静的同期を引き起こすことが知られている 薬剤はすべて、適切に低下した強さでまたは適切に限定された時間で、RAの役 割中で機能する可能性を有する。同じ意味で、過剰の濃度では、RAとして機能 できる薬剤は、アポトーシスまたは他のDNA関連傷害を引き起こし、従ってR AとしてよりTCIとして挙動するかも知れない。 例えば、HUにより細胞周期が停止するIC%は、漸進的に増加する濃度で測 定した。図7は、高濃度のHUの長期的作用および16時間を越える暴露は、動 的遅延に明瞭には関連していなかったことを示す。HUのこれらの濃度は、細胞 をS期で滞留させた(すなわち、停止させた)のみでなく、これらを死滅させた 。すなわち、高濃度のHUはTCIとして作用した。 動的遅延に関連するレベルを越える過剰のdThdはまた、悪性ヒト細胞にお いてアポトーシスを引き起こした。実施例6は、24時間の過剰のdThdから アポトーシスが誘導されることを証明する。図8は、アポトーシスのDNA断片 化に典型的な電気泳動はしご(ladder)パターンを示すDNAゲルを示す。すな わち、リボヌクレオチド還元酵素のこれらのインヒビターの低濃度及び高濃度の 作用の差、並びに比較的低濃度で処理した細胞のTsの増加のフローサイトメト リーの証拠は、S期中の前進運動傾向の減速が、RAとして作用する各薬剤がT CIによる細胞傷害を増強するプロセスに関与することを示した。 増殖停止により細胞は有効に死滅させられるため、本発明においてRAとして 機能する薬剤のいくつかは、化学療法目的の単一の薬剤(例えば、dThdおよ びHU)として使用されていることは驚くべきことではない。これは、本発明に おいてTCIとRAとの区別は機能的であり、単に特定の物質または因子の化学 的構造または物性に基づくものではないという点を強調している。ある治療法に おいて動的遅延のためのRAに適切な機能的薬剤の強さと持続の範囲は、各特定 の標的細胞型およびTCIについて決定される。 本発明の具体的な実施態様において、RAとして作用するdThdは、G1/ S移行に近い参照点で細胞分裂サイクル中の標的細胞集団の進行を遅延させた。 例えば、実施例でさらに詳述されるように、集団の世代時間に対して約IC4〜 約IC40のdThdの濃度は、RAとして使用することができる。本発明の特に 好適な実施態様では、RAとして約IC6〜約IC30の濃度を使用できる。本発 明のと好適な実施態様では、RAとして約IC10〜約IC25のdThdの濃度を 使用する。本発明の別の実施態様において、RAは、S期またはS/G2移行の 近くの参照点で細胞分裂サイクル中の標的細胞集団の進行を遅延させる。 表1は、作用することが知られているかまたは疑われる細胞周期の部分に従っ て分類した、RAとして作用するいくつかの薬剤を示す。本発明の実施により決 定される可能な二次的参照点は示してない。 表1に示すRAの多くは、例えばシグマケミカル社(Sigma Chemical Co.)( セントルイス、ミズーリ州)、またはカルビオケム(Calbiochem)(サンジエゴ 、カリホルニア州)から販売されている。最近トリミドックス(Trimidox)が合 成された(T.Szekeresら、Cancer Chemother Pharmacol 34:63-66(1994))。H AG−IQは、G.Weckbeckerら、J.Natl.Cancer Inst.80:491-96(1988)に記 載のように合成される。 RAは当業者に公知の種々の方法で、標的細胞に適用されるかまたは投与され る。例えば本発明の種々の実施態様において、RAはin vitroで投与することが できる。in vitroの試験は例えば、特定の細胞株について種々の強さまたは期間 にRAとTCI剤の間の相乗作用を迅速に樹立するために行われる。in vitroの 場では、RAは、標準的生物学的緩衝液(例えば、RPMI1640)で適切に 希釈して標的細胞に添加される。in vivo の場では、RAは、固体、半固体、液 体または気体の形で種々の経路により送達される。RAは、経口、粘膜、局所、 静脈内、鞘内、筋肉内、皮下、膀胱内、胸膜腔内、骨盤内、子宮内、鼻腔内、腹 腔内、尿管内もしくは眼内経路で、または蓄積注射、もしくはエアゾル、そして 単独でまたは適切な他の生物学的担体とともに導入される。RAは、リガンドま たは抗体のような他の物質または分子の成分としてあるいはこれらとともに、ま たはリポソームまたはマイクロカプセルのような担体により送達される。RAは 、迅速なもしくは持続的放出をするように、または複数回の間欠的投与量で送達 することができる。さらに、RAの送達は、遺伝子もしくは核酸トランスフェク ション、細胞膜への酵素挿入、またはウイルス感染、あるいはRAとして作用す る薬剤の移動または代謝に寄与するかまたは薬剤がRAとして作用することを制 御する(優勢陰性制御を含む)他の任意の薬剤により促進される。本発明の開示 により、当業者は、患者のニーズや反応ならびに当該分野で公知の他の要因によ り、RAの最も有効な投与経路を決定することができる。標的細胞毒性物質(Targeted Cytoxic Insult) 前述のように、細胞毒性薬剤とは、医用、治療用または他のどのような目的で あっても、生きている細胞の増殖に傷害を与えるかまたはこれを阻害する、任意 の分類の物質または状況である。この定義において、TCIは、アポトーシスを 引き起こすか、または細胞周期階層の標的期間中に生物学的に重い傷害を引き起 こす細胞毒性物質である。種々のTCIが本明細書において使用可能であるが、 TCIの標的期間は、RAにより減速される細胞周期の部分に対応する。 TCIにより引き起こされる傷害は、可逆性、永続性、致死下、または致死的 である。多くの実際的応用において、異常な細胞の「完全な死滅」による致死的 傷害が好ましい。しかし薬剤の送達、薬物動態因子、および許容される副作用の 生物学的限界などの実際の応用上の問題が、致死下である有効な投与量を支配す る。しかし、TCIによる限定されたかまたは可逆的生物学的傷害は、宿主の免 疫系が、傷害を受けたかまたは異常な細胞を標的とし、優先的に死滅させ、そし て除去することができる時、特に有効である。 TCIは、種々の方法で標的細胞の増殖を傷害するかまたは遅延させる。表2 は、少なくとも1つの標的期間の予測される位置により分類されるいくつかのT CIを示す。標的期間の推定は、一部は本発明者が行なった試験(例えば、実施 例12を参照)、および当業者に公知の化学的文献中に存在する作用の公知のま たは推定される機序に基づく。 適切に送達される時、TCIは特定の生化学的プロセスに独立した傷害を与え うる。しかし、過剰の強さまたは強度で適用される時、ほとんどすべてのTCI は、一時的生化学的または分子的プロセスに無関係の予測外の細胞傷害を与え、 一次副作用を増強しうる。従ってTCIを適用する主要な目的は、最適強さまた は強度でその作用を細胞の適切な亜集団(すなわち、標的集団)に向けさせるこ とである。従って、TCIにより与えられる傷害について特定の細胞集団を識別 したターゲティングが、非常に有利である。識別したターゲティングは、まず限 定された制御条件を与えるのに必要なRAの、そして次にTCIの、薬剤選択ま たは設計の適切な方策により達成されうる。識別したターゲティングはまた、標 的集団への最適な薬剤送達方策により達成されうる。 TCIは、特に適切な生物学的緩衝液で希釈後有効濃度を設定する前臨床試験 のために、in vitroで標的細胞に適用できる。in vivo の場では、TCIは、固 体、半固体、液体または気体の形態で種々の経路により送達される。TCIは、 経口、粘膜、局所、静脈内、鞘内、筋肉内、皮下、膀胱内、胸膜腔内、骨盤内、 子宮内、鼻腔内、腹腔内、尿管内もしくは眼内経路で、または蓄積注射、もしく はエアゾル、および単独または適切な他の生物学的担体とともに導入することが できる。TCIは、リガンドまたは抗体のような他の物質もしくは分子の成分と してもしくはこれらとともに、またはリポソームもしくはマイクロカプセルのよ うな担体により送達される。TCIは、迅速にもしくは持続的に放出するように 、または複数回の間欠的投与で送達することができる。さらに、TCIの送達は 、遺伝子もしくは核酸トランスフェクション、細胞膜への酵素挿入、またはウイ ルス感染、またはTCIとして作用する薬剤の輸送または代謝に寄与するかまた は薬剤がTCIとして作用することを調節する(ドミナントネガティブ調節を含 む)他の任意の作用または薬剤により促進されうる。RAと同様に、当業者は、 通常の技術を使用して適切な投与経路を決定することができるであろう。 受容体もしくはリガンドのターゲティング、またはリポソームもしくは抗体担 体を使用する技術を含む、薬剤(RAまたはTCI)送達の特殊な手段は、ヒト または他の多細胞宿主中の適切な細胞亜集団への重要なターゲティングを促進( RC Juliano,Ann NY Acad.Sci.507:89-103(1987))し、従って本発明に包含さ れる。さらに本発明の実施は、悪性細胞または感染細胞にターゲティングされる RAおよび/またはTCIの好ましくない作用から、感受性のある正常な細胞、 組織または臓器を保護するための特定のアンタゴニストも含みうる。例えば、ア クラルビシン(aclarubicin)、心臓保護剤CRF−187、またはクロロキン (chloroquine)は、エトポシド(etoposide)の細胞毒性に拮抗する(PB Jense n,Cancer Res.54:2959-2963(1994)) TCIは、RAの添加と同時にまたはその後に標的細胞に添加することができ る。本発明の好適な実施態様において、TCIはRA添加の0〜8時間後に添加 される。特に好適な実施態様において、TCIはRA添加の4〜6時間後に添加 される。しかし、TCIが添加される正確な時間は、使用されるRAとTCIの 性質および標的細胞集団の特性などの正確な治療条件に依存する。TCIの有効 細胞毒性濃度(EC)は、RAと組合せた時、状況に応じて標的細胞を傷害する か、その増殖を阻害するか、またはこれを死滅させるのに充分な量のTCIであ る。 本発明の好適な実施態様において、TCIを、RAを投与する前、後、または 同時に、標的細胞を傷害するかまたはその増殖を阻害するのに充分な量で標的細 胞に投与する。本発明の別の実施態様において、TCIを標的細胞を死滅させる のに充分な量で、RAを投与する前、後または同時に添加する。例えば、STS Pを、IC10〜IC60の量で加える。本発明の好適な実施態様において、STS Pを、IC15〜IC50の量で加える。本発明の特に好適な実施態様において、S TSPを、IC20〜IC35の量で加える。他の薬剤の量は、後述されるように実 験的に決定される。RAとTCIの相乗的一致 RAとTCIの相乗的一致の合理的な選択は、本明細書に記載の動的遅延の原 理に応じて行われる。本明細書で提供される測定系および補助データ解析もまた 、 相乗的一致の選択の指針として使用される。RAとTCIの間の相乗的一致の実 施は、試験法を組合せて使用する:(1)増殖している細胞の生長に及ぼす、較 正された連続的強さのRA候補の作用のパイロット試験;(2)連続的な時点で の増殖細胞集団の細胞周期の乱れと再平衡化に及ぼす推定のRAの作用のパイロ ット試験;(3)増殖している細胞の生長に及ぼす、較正された連続的強さのT CI候補の作用のパイロット試験;(4)増殖細胞集団の細胞周期の特定の部分 における推定のTCIの作用のパイロット試験;(5)傷害を受ける予定の増殖 している細胞集団の細胞に傷害を及ぼすのに、種々の適用間隔での、および異な るレベルの絶対的および相対的強さでの、確立されたRAと証明されたTCIの 相乗作用の系統的試験。 図10は、RAとTCIの相乗的一致の選出を示す流れ図である。記載される ように、第1段階は、標的集団に適したRA特性を有する薬剤の選出である。第 2段階は、RA参照点の下流に標的区間を有するTCI候補の選出である。TC Iは、表2に示す分類に従って相補的なクラスから選出される。選出は、大量の 既存の薬学的、生化学的または分子生物学的データ(例えば、図11に部分的に 記載したようなもの)に基づく。本発明の方法は、TCIとして試験するために 薬剤が選出されるための、さらなる基礎を与える。in vitro の微量培養指標システムは生物学的相乗作用を識別し定量する 図10の第3段階は、培養した真核細胞を用いるin vitro微量培養指標システ ム(MIS)による、RAとTCI候補の相乗的一致についての試験を含む。M ISは、2つのパラメータが固定倍数により変化する(複数のウェルのプレート でのRAとTCIの二変数連続的希釈物(BVSD))一連の測定である。各二 変数の組合せについて、その細胞傷害に関連する作用は、比色的または他の測定 可能な指標により定量される。 実施例8は、RAとして作用するdThd、およびTCIとして作用するST SPの、系統的な一連の試験を示す。この試験は、増殖阻害または細胞死滅の尺 度を与えるために、比色測定法を用いて悪性細胞への生物学的傷害を定量するが 、当業者に公知の多くの他の測定法てもよい。この測定法に使用するには、RA =IC40およびTCI=IC>50の最高濃度が推奨される。新しいアルゴリズムを用いるMISデータの解析 本発明の別の面は、観察された結果を推測値の合計と比較して、薬剤の相乗作 用を測定するためにMISデータを解析する方法を含む(Berenbaum MC,Pharm Rev 41:93-141(1989)を参照されたい)。簡単に説明すると、各データ点の推測 値の合計は、各々単独の結果を単純に加えた場合は、各濃度における各薬剤の組 合せについての予測値である。比色値またはこれに匹敵するデータは、表3に示 すように入力されているボーランドクアトロプロ4(Borlおよび Quattro Pro4 )のような任意のリレーショナルスプレッドシートに取り込まれる。このデータ プロセッサーは、RAとTCIを含有するウェルの結果を、入力されているセル に示すあらかじめ決められた関係に従って、薬剤を含有しないウェルの結果と各 薬剤を単独で含有するウェルの結果から得られる推測の結果と比較して、解析す る。図14は、前記した方法を実施するための典型的なコンピューターシステム 1400を示す。データは、ディスクドライブ1415を介してディスク141 0から、またはマウス1425が有りまたは無しでキーボード1420から入力 できる。プロセッサー1430は、スプレッドシートプログラムを実施し、結果 はモニター1440に表示されるだろう。 データプロセッサーは、各ウェルで観察される増殖阻害または細胞毒性作用と 、TCIとRAの作用の推測値の合計で予測される作用との比を反映する、組合 せ結果比(CRR)を表の形式で示す。例えば、表4は、dThdとSTSPの 二変数の強さの組合せについての増殖阻害パーセント(%を有するカラム)と組 合せ結果比(散在しているカラム)のプリントアウトである。表4は、表3A〜 Eに示す式を、実施例8で作成したデータに応用して作成した。CRRが1に等 しい時、相加作用が観察され(すなわち、推測上ゼロの相互作用);CRRが> 1の時、相乗作用が観察され、<1の時は拮抗作用が観察される。従って表4に おいて、例えば25nMのSTSPと0.19mMのdThdについて相乗作用が観 察される(IC74でCRR 1.7)。RAとTCIの治療用処方の作成時には 、相乗作用の程度と細胞枯渇または傷害の量の両方が考慮される。 さらに、表3A〜Gに示す式を用いてデータプロセッサーは、各濃度のTCI について、RA濃度の関数としての観察された結果(「O」)を1つのグラフに 、 RA濃度の関数としての推定の合計(「S])結果を別のグラフに示す、2つの 重なったプロットとしてグラフで結果を示す(「O/S」プロット)。例えば、 図15は、dThdとSTSPの強さの2つの組合せについてのO/Sプロット を示す。図15に示す各グラフにおいて、OとSのプロットの最大の差は、約0 .1mMのdThdで起きる。 表3A〜Hに示す式を応用して、データプロセッサーは各濃度のTCIについ て、RA濃度の関数としてのOとSの差を、重なったプロットで示すこともでき る(微分O/Sプロット)。図16は、種々の強さのdThdとSTSPの組合 せについての微分O/Sプロットを示す。ある濃度のTCIにおけるRAの最大 の相乗作用濃度は、放物線最大値に沿って存在する。逆に、ある濃度のTCIに ついてRAの最大の拮抗的濃度は、下向きの放物線の最大値に沿って存在する。 拮抗的相互作用は、細胞傷害を増強するのに直接関係はないが、例えば傷害から 細胞を保護するなどの他の面で有用であるかも知れない。 推定値の合計が100%の細胞毒性では、これらの濃度組合せについての解析 は不正確になるため、これらの実験を漸進的に短い暴露期間で繰り返し行うこと が好ましい。さらに、CRR表は微分O/SプロットとO/Sプロットのすべて の情報を含有するが、データの傾向を正確には示さない。従って、CRR単独で 具体的な相乗的相互作用範囲と最適の相乗的一致を得るには、妥当な範囲を越え るデータの外挿と、異なる濃度範囲で各薬剤を試験する多くの追加のプレートが 必要かもしれない。 要約すると、MISと補助データ解析法は以下を提供する:(i)各ウェルの CRRの表から特定のRAとTCIが相互作用しうる機能的範囲の推定値;(ii )RAの連続的濃度に対する、観察された結果および合計結果の線グラフをプロ ットすることによるTCIの可能な有用な濃度のグラフによる比較;および(ii i)観察された結果と合計結果の差の線グラフをプロットすることによる、二変 数相乗作用最大値または範囲(SMAX)のグラフによる表示。MISとデータ解析結果の解釈と証明 dThdとSTSPの相乗的一致を示す本発明の実施例(例えば、実施例8) において、増殖阻害の測定法を使用した。これらの測定法の組合せについて、組 合せ細胞傷害作用は充分に迅速であり、単なる増殖阻害ではなく処理された細胞 の枯渇(死滅)が推定された。しかし一般に、増殖阻害は、増殖阻害の1回の測 定における細胞枯渇からは完全には評価できない。また増殖阻害は、DNA傷害 薬剤による細胞の構造的傷害と必ずしも同義ではない 従ってこれらの測定の結果は、細胞傷害について他の指標を測定することによ り補足されうる(例えば、組織培養上清への乳酸脱水素酵素(LDH)の放出に ついての比色測定)。LDHの放出は、細胞膜傷害いついての有用な指標である と考えられる(Li L および Lau BHS,In Vitro Cell Devel Biol 29A;531-536 (1993);Mitchell DBら、J.Tissue Cult.Meth.6:113(1980)を参照されたい。 (実施例9を参照))。このタイプの測定法で補助データ解析工程を行う場合、 増殖阻害パーセントの代わりに細胞傷害の絶対量がCRRに示される。 相乗的一致が細胞死滅を引き起こすというさらなる保証は、試験完了時の細胞 量(N)と開始時の細胞量(N0)の比から得ることができる。この比は、連続 的測定法から得ることがーできる。この比(N/N0)はまた、表3A〜C、J 〜Mに示すようにスプレッドシートを埋めることにより、RA濃度の関数として グラフで示される。この比が、1未満の場合標的集団における細胞の真の喪失を 反映する。別の表示は、集団喪失のパーセントとして(1−N/N0)1未満の 比を示す。このパーセントはまた、表3A〜C、J〜Nに示すようにスプレッド シートを埋めることにより、RA濃度の関数としてグラフで示される。 実施例8および9に示すMTTとLDH法は、18時間の間にU937細胞の 増殖または傷害に及ぼす作用を検出し、1平均世代時間未満であった。STSP が与える傷害は、この時間間隔でdThdにより増強されたが、以後の世代の子 孫に及ぼす遅延作用も、臨床化学療法では重要である。本発明の1つの面は、d Thdで処理した細胞においてDNA傷害に及ぼすSTSPの迅速な作用が、少 なくとも48時間細胞増殖阻害に影響を与えたことを示す、実施例8に示すよう なMISに基づく「遅延増殖測定法」である。 実施例10は、このような遅延増殖測定法を示す。得られた結果は、増殖阻害 についてMTT測定法による実施例8、およびLDH放出による実施例9に示す STSPのdThd処理増強は、標的集団において永続的に増殖抑制を引き起こ すことを証明した。さらに図20と21に示すように、それ自身洗浄により可逆 性である、低濃度のSTSPとdThdの作用は、薬剤を相乗的一致中で組合せ ると、不可逆性になる。CRRデータと比較すると、累積増殖グラフはよりはっ きり示している。 本発明の実施における実験結果を解釈するのに、スプレッドシート形式および グラフ解析は、イソボログラム(isobologram)解析と比較して、迅速、容易、 かつ効率的である。結果は再現性が高く、RAとTCIの組合せの最適の相乗作 用範囲を与える。さらにこの解析は時間がかからず、特殊な実験設計は必要でな く、薬剤の1つが他の薬剤より毒性が低くても解析できる。 図10の第4段階は、相乗的一致を最適化するためのTDBL内の試験スケジュ ール化した増加を推奨する。この段階で、RAとTCIの同時投与について、お よび各試験スケジュールの遅延の一定の増加後に第2の薬剤が投与される段階的 時差適用について、MISとデータ解析を行う。適用の順序を変更してもよい。 例えばTCIを最初に投与し次にRAを投与するか、またはその逆でもよい。実 施例11は、STSPによる細胞傷害の増強におけるdThdの作用が、スケジ ュール依存性であることを示す(表7を参照)。従って、MISと補助データ解 析は、RAとTCIの送達の最適時間を推定するために使用できる。TCIとしての薬剤または薬剤濃度を同定するためのMISの使用 RAとの相乗的一致で機能するために、およびSまたはG2期の標的期間を決 定するために、適切な強さと持続時間で未知の薬剤またはTCI候補の同定結果 を図22に示す。STSPを用いる例は、RAに相補的なTCIを同定し、うま く適用するための原型を示す。図22を参照すると、TDBLを決定する第1段階 およびTDBLでの用量/増殖阻害グラフを決定する第2段階は、RAを同定する 第1段階と平行する(実施例1を参照)。 次の段階は、候補薬剤が単独で増殖する細胞集団を傷害し、細胞周期中の標的 期間の位置を特定できるか否かを評価する。多くのTCI(例えば、高濃度のd ThdまたはSTSP)は、単一の薬剤として使用される時DNA断片化を引き 起こす。DNA傷害と標的期間の関係の評価は、理想的には、実施例2に示す細 胞周期解析ための従来のフローサイトメトリーおよび実施例6に示すDNAゲル 電気泳動を含む。実施例12は、実施例10に示す集団喪失の割合の測定を用い てTCI候補により開始されるDNA傷害を評価する方法を示す。さらに実施例 12は、DNAゲル電気泳動とフローサイトメトリーの両方により確認される、 TCIの標的期間の特定化を示す。RAとTCIの相互作用 S期では、真核生物のDNA鎖の複製は、複数の異なる時点で始まる。しかし 複製の階層は、重要な酵素または代謝中間体を共有する(Murray AW および Ki rschner MW,Science 246:614-621(1989);Laskeyら、Science 246:609-613(198 9))。従ってS期に動的遅延を開始することにより作用するRAは、複数の参照 点で作用を示す可能性が高い。 例として図26は、RAの参照点およびTCIの標的期間の相対的階層の位置 の動的遅延と重要性の基本原理を示す。図26(bとc)において、RAはS期 に作用することが示され、矢印は、細胞周期におけるRAの可能な異なる参照点 を示す。得られる遅延の場(それぞれ、「RF1と「RF2」)は、S期の異な る位置のずれであり、S期移行時間の局所的増加を反映する。RAIの参照点( 図26(b))は、G1/S境界に近く、RAIIの参照点はS/G2境界により近 いことが示される。すなわち早期S期の標的期間(「A」)は、RAIの遅延の 場に含まれ、後期S期のさらに下流の標的期間(「B」)は含まれない。これに 対してRAIIの参照点(図26(c))は、早期S期標的期間(「A」)の下流 に位置することが示される。従って、後の標的期間(「B」)のみが、遅延の場 に含まれるのかも知れない。 図26は、実際の事象を単純化したものである。真核生物細胞周期のいくつか の部分(特に、S期)で、巨大分子の複製または他の重要な生化学的または生物 分子学的プロセスは、異なる位置で同時に起きる。すなわち、S期の動的遅延は 、あるRAが複数の参照点に作用を及ぼす可能性を仮定している。その結果、遅 延の場はまた同時に異なる位置で存在し、種々のTCIに対して異なる感受性を 有する複数の標的期間の部分を含むかも知れない。RAの上流に遅延の場が形成 される可能性は、理論的に排除されない。 前述のように、動的遅延はまた、細胞周期のある部分での活動を必要とし、サ イクリングしていない細胞では起きない。TPAを用いる実験で、強制的にG1 /G0期に入れられた細胞または最終分化状態の細胞は、TCIの存在下の動的 遅延に関連した傷害作用を受けなかった。これは、DNAゲル解析で明白であっ た。(実施例13と図27を参照)。この保護作用もまた、MIS測定法で観察 された。dThdの前でなくSTSPとともにTPAを添加すると、TPA前処 理より有意に有効性が低かった。この結果により、TPAによるSTSPの直接 の生化学的阻害を排除した。従って結果は、S期の動力学的変化に関連するdT hdの物理化学的作用に一致した。STSP細胞のdThdによる増強はdThdのRNRの阻害による 実施例12に示すように、STSPはS期のアポトーシスを誘導し、G1/S で作用するdThdは強力なRAとして作用できることが証明された。U937 細胞の細胞周期でG1期からS期への以降(図5)をほとんど完全に停止させた dThd濃度(≧3mM)は、連続的細胞周期進行を可能にした対数的に低いdT hd濃度よりSTSPとの相乗作用は小さかった。dThd摂取と代謝プールの サイズは、時間に関連する因子であるが、dThdによるSTSPの増強は、単 純な代謝的競合で予測される化学量論には明らかに基づかない。 ピリミジン生合成に関与する酵素(特に、RNRとデオキシシチジリックデア ミナーゼ)は、すべての型の生細胞におけるDNA合成の開始に関与している( Elledge、前述)。RNRの生物活性を有するR2サブユニットは、共役した鉄 中心とチロシル遊離ラジカルを有する。RNRまたはRNRの活性サブユニット のメッセンジャーRNAの転写は、哺乳動物細胞のS期に増加する(同上;Bjor klund Sら、Biochem 29:5452-58(1990))。過剰のdThdは、代謝フィードバ ック阻害によりRNRとデオキシシチジリックデアミナーゼを阻害する(Xu YZ ら、Biochem Pharmacol 44:1819-27(1992)およびEllims PH,Cancer Chemother Pharmacl 10:1-6(1982))。dThdの特殊な作用は、デオキシチミジン5’− 三リン酸(dTTP)の細胞内蓄積、リボヌクレオチド還元酵素(RNR)とデ オキシシチジリックデアミナーゼのフィードバック阻害、およびその結果として のデオキシシチジン5’−三リン酸(dCTP)の細胞内プールの枯渇が原因で あるとされた(Elledge、前述;Xu、前述;およびEllims、前述)。過剰のdT hdまたはBrdUのこの作用は、等モル量のデオキシシチジン(dCyt)に より弱められる(Kimら、Biochem Pharmacol 14:1821-9(1965);Hulanicka、前 述)。 本研究において、dThdによるSTSPの増強におけるRNR阻害の役割は 、dThdの前または同時にdCytを加えることにより証明された。これは、 STSPによるDNA断片化の増強におけるdThdの作用を有意に低下させた (実施例14、図28)。他の薬剤によるRNRの阻害もまたSTSPを増強する さらなる公知のRNRインヒビターを、RAとして作用しSTSPを増強する 能力について比較した。これらには、ヌクレオシド二リン酸基質の還元も阻害す るdAdeとdGuo、およびチロシル遊離ラジカルを捕捉してRNRを直接不 活性化する物質であるHUがある(JW Yarbo,Semin Oncol 19:1-10(1992))。 ハロゲン化ピリミジン類似体であるブロモデオキシウリジン(BrdU)は、S 期延長作用ならびにSTSP増強に及ぼす作用についてもdThdとほとんど同 様に作用した。さらなる実験で、BrdUは、dThdと同様のS期の減速を引 き起こした。これは、総DNAのPI染色とBrdUに対するフルオレセイン標 識抗体を使用する二変数フローサイトメトリーにより証明された。 RAとして有効な各薬剤は、IC40より低い濃度範囲で作用した(dThdの 結果と似ている)。過剰のdThdと同様に、他のRNRインヒビターの各々は 、充分に高い濃度で単独で使用した時、細胞周期停止を引き起こし、アポトーシ スを誘導した。STSPを一貫して増強するのに有効なRNRの濃度は、直接的 な増殖阻害に最も活性のある濃度より最高7倍低かった。低い濃度で使用した各 RNRインヒビターは、STSPによる細胞傷害を増強する点においてdThd と同様であった。表8は、RAとしてのこれらの薬剤の試験結果のリストを示す 。このような試験についてのCRRデータは、表9〜12に記載されている。d Thd,BrdUおよびHUの具体的な例において、STSPを増強するRA濃 度は、細胞周期停止を引き起こした濃度より少なくとも1ログ(log)低かった。 RNRインヒビターの存在下でのSTSPによる細胞傷害の増強は、化学量論 では説明できず、また公知の代謝経路または分子的相互作用によっては説明でき ない。確かにSTSPと関連化合物およびRNAのインヒビターは明らかに異な る基質を有する酵素および細胞周期階層中の一時的機能に作用する。ターゲティ ングされた酵素が、共通の代謝中間体の生合成、ヌクレオチドの生合成、または DNAの複製もしくは修復に協同的に関与していることは知られていない。フロ ーサイトメトリー解析は、試験した各追加のRNRインヒビターの作用中に、か つSTSP増強に有用な濃度範囲でS期の延長が発生することを証明した。 RAが細胞周期運動傾向の遅延を誘導し、TCI活性を増強する具体的な機序 は、すべての組合せについて充分に理解されていない。しかしHUの作用につい ては、複製中のDNAのアイソトープ標識と二次元ゲルマッピングの組合せに基 づいて、HUが、RNRの阻害によりDNAへの放射能標識dThdの取り込み を最大に阻害した時でもDNA鎖の開始または伸長を完全には妨害せず、複製フ ォークで引き続き分子的作用を可能にすることが証明された(V.Levensonら、N ucleic Acids Res.21:3997-4004(1993))。 これらのデータは、DNA巨大分子の複製または修復のプロセスの間に、そう でなければほんの一時的に起きるであろう感受性の物理化学的または立体配置状 態を延長させ、S期の動的遅延に一致する。速度論的観点から、密接に関連した 説明は、動的遅延が生化学的平衡をシフトさせ、一過性中間生成物とTCIの間 の相互作用を加速するのであろうというものである。 これらの理論的説明は本発明の使用または実施に必須ではないが、これらは、 細胞周期階層が「フレーズに分離されたプロセス」からなるという理論に本質的 に一致する。これらは、相乗的一致の予測を補助するかまたは無用な一致を排除 しうる、事象の実用的一次近似として作用する。 RNRインヒビター以外の群のRAの選択は、dThdを用いる最初の観察と 、高濃度で使用した時細胞周期を停止させうることが知られている他の化学療法 剤についての一般的知識から得られる(図11を参照)。GPV Reddy およびA Pa rdee,Proc.Natl Acad.Sci.77:3312-16(1980)は、核酸代謝に関与する酵素と DNA鎖複製に必要なポリメラーゼの密接な機能的関係を提唱し、デオキシヌク レオチド合成と「レプリターゼ」(replitase)と呼ばれる重合複合体の存在が 証明されている(Plucinsk TMら、Mol.Pharmacol.38:114-20(1990))。例えば 、 RNRインヒビターの使用時にチミジレートシンターゼ活性の交差阻害が報告さ れ、例えば特にアフィジコリン(aphidicolin)(Aph)および1−β−D−アラ ビノフラノシルシトシン(通称、シタラビン(cytarabine)、シトシンアラビノ シドまたはara−C)は、DNA合成に関与するポリメラーゼを阻害すること がよく知られている(C.Sessaら、J.Natl.Cancer Inst.83:1160-4(1991)) 。ara−Cの作用はDNAの複製においてdCytの代用物になりえ他の作用 も有するため、その作用は複雑である(M.Tanakaら、Jpn.J.Cancer Res.76: 729-735(1985))。これらの考慮点に基づき、ジヒドロ葉酸還元酵素インヒビタ ー(MTX);チミジレートシンターゼインヒビター(フロクスウリジン(flox uridine));およびDNAポリメラーゼαの2つのインヒビター(Aphとa ra−C)を、一般的に図10と実施例8に記載のアルゴリズムに従って、TC IとしてのSTSPとともにRAとして試験するために選択した。IC40未満の 濃度で試験した各薬剤は、U937細胞中のSTSPによるDNA傷害をうまく 増強した。これらの各薬剤のCRRを、表13〜16に示す。 さらに、低濃度のSTSPをRAとして、TCIとしての以下の薬剤とともに 試験した:ブレオマイシン;マイトマイシンC;シスプラチン(CDDP);エ トポシド;およびダウノルビシン。これらの試験のCRRは、表17〜21に示 す。さらに、図29は、STSPとブレオマイシンの組合せのO/S微分プロッ トを示す。 本明細書に記載されるようにすでに同定されたRAを使用して、他の化学療法 剤を、表33に示す組合せで試験した。これらの組合せのCRRを表9〜32に 示す。さらに、図30は、DNAラダー(ladder)形成により証明されるように、 STSP以外のインドールカルバゾールとdThdとの相乗的相互作用を示すD NAゲルである。異なるTCI(STSP、KT5926、およびシスプラチン )を用いると、dThdのSMAXは非常によく似ていた。標的細胞タイプの役割 本発明の方法を、患者(例えば、ガン患者または感染症患者)の治療に使用す る時、RAとTCI候補は、ガン細胞または感染細胞への傷害は最大にし、正常 な細胞への傷害を最小にするように選択すべきである。MISと補助データ解析 法の組合せは、臨床的化学療法または放射線治療を個別に使用する柔軟性を与え る。さらに指標細胞として樹立したガン細胞株または患者のガン細胞の直接の培 養物を使用するin vitro試験は、特定の患者の特定の新生物の治療パラメータを 個別化する、比較的迅速で臨床的に焦点の合った試験手段を提供する。 本発明は、化学療法に耐性であると思われる悪性細胞の治療に最も有望である かも知れない。化学療法に対する悪性細胞のこのような耐性はしばしば、p53 遺伝子の欠失または突然変異が関係している(Rouach E.ら、Mol Cell Biol 13: 1415-23(1993);Fisher、前述;Lowe、前述;Lotem、前述;Fan、前述)。米国 では免疫不全状態の患者で大細胞リンパ腫の発生が増加しており、p53の突然 変異または欠損が、化学療法または放射線療法に対する耐性と関連付けられてい る。本発明の多くの実施態様において試験されたU937細胞は、Calabresse C .ら(Biophys Biochem Res Commun 201:266-83(1994))により報告されているよ うに、p53が欠如していた。このことは、匹敵する免疫ブロット法とオンコジ ーンサイエンシーズ(Oncogene Sciences)から得られたp53に対する汎親和 性の抗体を使用して、本発明者により確認された。従ってU937細胞は、組織 球(大細胞)悪性リンパ腫起源であるため(Sundstrom、前述)およびp53に 対して陰性(Calabresse、前述、を参照)であるため、RAおよびTCIとして 薬剤を試験するのに有用であった。 dThdとSTSPの相乗的一致では、U937細胞の有効な死滅が起きた。 このような有効な死滅を支持する遅延増殖測定法結果(実施例10)は、クロー ン原性(実施例15、図31)およびガン原性(実施例16、表34)測定法で 確認された。 さらに、相乗的一致は、p53遺伝子の発現においてホモ接合性異常を有する ことが報告されている別の細胞株(HL60)でも有効であった(Calabresse C .ら、Biophys Biochem Res Commun 201:266-8(1994)を参照されたい)。プロテ インキナーゼインヒビターは、あるものは、進化した薬剤耐性機構を有する新生 物細胞を傷害することができ(Sampson、前述;Versantvoort、前述;Hiyamoto 、前述;utz、前述)、DNAに対する突然変異誘発性傷害はアルキル化剤と比 較すると小さいため、ヒトの化学療法にとって興味深い。 本発明は、最適の結果を達成することを目的とした技術により送達される、T CIの傷害作用を増強し、耐性細胞株で特に有効なRAとTCIの戦略的組合せ を同定することにより薬剤耐性機構を進化させた悪性細胞の示すジレンマの回避 を助けることができる。TCI作用の強化はまた、骨髄移植(ここでは、患者ま たは体外組織は、悪性細胞の駆逐のためにより厳しい治療を受ける)を含む悪性 腫瘍の治療に有用である。 動的遅延の作用は、表36に示すヒト悪性腫瘍から進行した多くの他の組織培 養株で観察された。上皮起源の悪性細胞株に及ぼすRAとしてのAphおよびT CIとしてのSTSPの作用を、図32に示す。この細胞株(C33A)は、ヒ ト子宮頚癌に由来し(Auersperg Nら、J Natl.Cancer Inst 32:135-148(1964) )、p53については陰性である(Shivastrava、前述)。 種々の細胞株で試験して証明される有用な結果は、特定の相乗的一致と細胞集 団についてRAのSMAXがいったん確立されると、同じ範囲のRA濃度が、その 特定のRAに相補的なクラスで他のTCIでうまく作用したというものである。 すなわち、異なる集団の悪性細胞についてIC40とSMAXの両方で差が観察され たため、SMAXの条件は各特定の集団の細胞について確立する必要がある。 図32に示すO/S微分プロットは、STSP処理されたヒト子宮頚癌細胞( C33A)に及ぼすAphの作用を示し、これは図33に示すSTSP処理され たヒト前単球性リンパ腫細胞(U937)に及ぼす作用と比較できる。図34に 示すO/S微分プロットは、STSP処理されたJurkat白血病性T細胞に及ぼす dTHdの作用を示し、これは図15に示すSTSP処理されたヒト前単球性リ ンパ腫細胞(U937)に及ぼす作用と比較できる。図35に示すO/S微分プ ロットは、STSP処理されたRaji細胞に及ぼすHUの作用を示す。これら の例および他の例は、表33に挙げられており、MTT測定法から得られた関連 する組合せ結果比を表38〜42に示す。 表8に示すRNRインヒビターの試験は、薬剤がヒト前単球性リンパ腫細胞( U937)の増殖に関してIC40未満の範囲で使用した時RAとして作用する初 期の証拠を提供した。表37は、dThdまたはAphの一方とSTSPを含む 相乗的一致を有するいくつかの異なる細胞株についてのIC40とSMAXの同様 の関係を示す。これらの結果はまた、RAの機能的濃度で作用する薬剤の選択性 の差は、相乗的一致のためにRAと相補的なTCIの適切な選択による特定の悪 性細胞集団に傷害を向けるのに利用できることを示す証拠を提供する。この応用 されたアプローチは、治療された宿主中の特定の正常なまたは悪性細胞集団の化 学療法感受性の差の実際的情報に基づいていなければならない。 デオキシチミジン三リン酸(dTTP)の細胞への取り込みおよび代謝は、チ ミジンキナーゼ(TK)が介在する。すなわち、ある細胞集団中のdThdのR A作用は、Tk+表現型に依存する。いくつかの新生物細胞株はTkが欠失して おり、従って過剰のdThdに対して比較的耐性である。これは、バーキットリ ンパ腫細胞株Rajiの試験で例示された:U937細胞中の>1mMのIC40に 比較して、dThdについてのIC40は>4mMであった。dThdがRAとして 作用するのに必要な比較的高濃度では許容できない副作用を引き起こすかも知れ ないため、RAとしてdThdを用いるRaji細胞の特徴を有するヒト悪性リ ンパ腫の臨床的治療は問題である。このタイプの輸送酵素欠乏を解決するには、 拡散によって細胞に入る別のRNRインヒビター(例えば、HU)を代用する( Yarbo、前述を参照されたい)。図35は、HUがRaji細胞中でSTSPと 相乗的一致を生成することを示す。 動的遅延はまた、悪性の上皮起源の細胞に対するSTSPの傷害を増強するの に有効であった。例として、ヒト子宮頚癌由来でありp53については陰性(Sh ivastrava、前述)である細胞株C33A、およびヒト乳癌由来の細胞株ZR− 75−1がある(Engel,Cancer Res.38:3352-3364,4327-4339(1978))。C3 3A細胞およびZR−75−1細胞は、懸濁液中よりマイクロウェルの表面上で 増殖し、細胞が傷害を受けると細胞が基質から離れる。従って、着した細胞の染 色物としてクリスタルバイオレットを使用するMIS測定法は、有益であり、あ る場合にはMTTより好ましい。(Grおよびo SAら、Skin Pharmacol 6:135-14 7(1993)を参照されたい)。 原理的には、動的遅延の作用に感受性の細胞は任意のタイプであってもよく、 真核生物、原核生物および始原細菌でも;有機性、自由生活性、寄生性、または 動物もしくは植物の生体宿主で増殖、または人工の環境中で増殖してもよい。本 発明は、種々のサイズの生体宿主または人工の環境中で正常な、異常な、非定型 、新生物の、または感染細胞の集団に送達するために較正されるTCIの傷害作 用を増加させることが期待される。すなわち、本発明は、生きている細胞の全集 団または全植物、動物、または他の生きている生物、または動物界もしくは植物 界の任意の生物内の生きている細胞の別個の集団もしくはクローン、または自由 生活性の細胞の集団もしくはクローン、または限定された環境内で感染された細 胞の集団またはクローンに与える傷害を増強してもよい。RAとTCIの送達の臨床的方策 医用治療目的のTCIの適用には、その傷害作用が患者の適切な細胞集団に加 えられることが必要である。副作用は宿主の生存をおびやかし重症の疾患を引き 起こすことがあるため、特定の細胞集団を特定したターゲティングは非常に有利 である。 データ解析と組合せたin vitroMIS系は、相乗的一致の同定のための生きて いる宿主の代用物を提供する。 完全な宿主へのRAを送達するにあたって比較的単純な方策は、比較的多量の 選択された薬剤を使用する。血液レベルは、TCIの導入の適切な点を決定する ために間隔を置いて追跡される(O'Dwyer、前述;Schilsky RLら、Cancer Res 4 6:4184-88(1986);Donehower RC,Hydroxyurea、Chabner BA(編)、Pharmacolo gic Principles of Cancer Treatment,pp.269-75、フィラデルフィア、ペンシ ルバニア州、Saunders(1982)中;Sessa、前述)。このアプローチでは、RAの 初期レベルは、最適相乗作用範囲を越えることがある。RAの細胞毒性が小さく 長期間作用し、TCIは細胞毒性が強く短期間作用の場合は、この系は最大の臨 床的利点を与える。1つのこのようなシナリオでは、RAは経口投与されるかま たは蓄積注射により送達され、TCIは、MISにより規定する数時間の間に静 脈内に注射または潅流される。RAの血液レベルは、適切にスケジュールされた 複数回の投与法を含む、薬物動態に影響を与える補助的方法により行うことがで きる。 しかし臨床治験によるデータの各々には、薬剤投与量をより正確に較正し予期 できない毒性を見つけるための動物試験を含む他のタイプの前臨床試験が必要で ある(AF Gazdarら、J.Natl.Cancer Inst.82:117-24(1990);BA Chabner,J. Natl.Cancer Inst.82:1083-85(1990);MR Boyd,Cancer,Principles および Practice of Oncology Update中,pp.1-12,DeVitaら(編)、Vol.3;リピ ンコット(Lipincott)、フィラデルフィア(1989))。投与量は、量、または 数、重量、表面積または宿主の血液量に関して較正した。 「薬物動態排除方策」は、RAとしてdThd(Schilsky、前述)、HU(D onehower、前述)、またはAph(Sessa、前述)で有効に機能するであろう。 連続的静脈内潅流によりdThdまたはHUの有意な血液および脳脊髄液レベル が達成されており、このレベルは数日間持続できる(Blumenreich MSら、Cancer Res 44:2203-07(1984);Schilsky、前述)。HUの主要な利点は、これは経口 摂取後容易に吸収され、血中レベルは2〜4時間でピークに達することである( Donehower、前述)。これはまた、脳脊髄液中に分散する。Aphが連続的潅流 により投与されると、最小の毒性でピーク血漿レベルの3μg/mlが達成される( Sessa、前述)。 RAとTCIの投与のタイミングと経路の最終的選択は、特定の生物系におけ る各薬剤の吸収または代謝の具体的な薬物動態特性に依存する。 ヒト宿主から取り出した組織中の細胞周期の動力学的変化を評価するための直 接法には、DNA特異的標識物およびフローサイトメトリーを用いる(Riccardi A.ら、Europ.J.Cancer 27:882-7(1991);Mitsuhashiら、Cancer 70:2540-6,1 992;Raza A.ら、Arch Pathol.Lab.Med 115:873-9(1991);Spyratos Fら、Can cer 69:470-5(1992);Kuo S-H および Luh K-T,Acta Cytol.37:355-7(1993) ;Am J Surg Pathol 17:1003-10(1993))。 しかし本発明の主要な利点は、たとえRAとTCIの同時適用でも、ある程度 の相乗作用を達成するのにそのような知識は必須ではないということである。生 きている宿主の体では、薬剤の異化または排除は徐々に行われなければならない 。すなわち、薬剤の最適血中レベルは、薬物動態学的な排除のある時点で達する 。 本発明の方法の主要な利点は、有効な相乗作用の薬剤の濃度範囲は、本明細書 で示すSMAXで示すように、比較的広く、この間にTCIの作用が最大になる標 的期間が厳密に制限されないことである。 MTTにより以前に証明されたように相乗的一致でRAとして機能することが わかった多くの薬剤濃度は、ヒトまたは動物の治験で単一の化学療法剤として使 用されてきた。これらの薬剤のいくつかのは、MTTにより示されるようにSMA X を達成するのに充分である範囲を越える血漿レベルを与えるかまたは与えると 推定される投与範囲で試験されている。さらにこれらの薬剤の多くは、特に本発 明により可能になったより低い投与量では、治療的使用で安全であろう。表35 に、従来の科学的または医学的文献に報告されている関連データの例を挙げる( Blumenreich、前述;Belt RJら、Cancer 46:455(1980);Allegra CJら、Cancer Chemotherapy Principles および Practice中,pp.110-153、Chabner BA お よび Collins JM編、ジェイ・ビー・リピンコット社(JB Lipincott Co.)、フ ィラデルフィア(1990);Sessa、前述;Calabressi、前述;Buchholz、前述) 。表35に示す血漿レベルは、ヒトで測定したおよび公表された値、または犬の 報告された投与量および血液量から推定した値である。 本発明において、RNRインヒビターとSTSPまたはK252Aとの観察さ れた相互作用、およびSTSPとシスプラチンまたはアルキル化剤との相互作用 は、STSPと同族体の有意に新しい化学療法的利用または開発を示す。STS Pと同族体または類似体は抗新生物剤と考えられている(Schwartz、前述)が、 臨床的利用は制限されてきた。本発明は、これらの使用と開発を可能にするだろ う。 本発明は、各感染性生物がヒト細胞の細胞周期よりはるかに短い場合、微生物 または寄生体感染を制御するのに使用できる。すなわち、限定された制御条件お よびTCIの短い適用でさえ、臨床的に意義があるかも知れない。実施例17と 22を参照されたい。 本発明はまた、除草剤、殺虫剤、または複雑な生物の死滅を目的とする農業、 農業または家畜の害虫の駆除、動物および植物界の任意のメンバーを含む生きて いる単細胞または多細胞生物の選択的中毒に有用であり、またはマイコプラズマ 、ウイルス、プリオンまたは他の感染性物質で感染された細胞が可能であろう。 本発明の他の具体的な実施態様において、RAがara−Cである時、TCI はdGuoではない。他の実施態様において、RAがdTHdまたはBrdUで ある時、TCIはara−Cではない。さらに別の実施態様において、RAがd Guoである時、TCIはカンプトテシン(camptothecin)ではない;RAがa ra−Cである時、TCIはシスプラチンではない;およびRAがジピリダモー ルである時、TCIはシスプラチンではない。本発明のさらなる実施態様におい て、RAがブリオスタチン(bryostatin)である時、TCIはシスプラチンでは ない;RAがクエルセチン(quercetin)である時、TCIはシスプラチンでは ない;RAがSTSPである時、TCIはシスプラチンではない;およびRAが タモキシフェンである時、TCIはシスプラチンではない。 以下の使用も企図される: (1)人体または自己移植またはヘテロ移植のために取り出された組織中の新生 物細胞を根絶するための化学療法または放射線エネルギー療法における使用; (2)異常に破壊的な免疫細胞クローンの過剰の増殖(移植片対宿主の反応)を 制御するための免疫療法または移植医学における使用; (3)生殖系列または受胎組織の破壊を含む受精能制御における使用; (4)医学的抗微生物療法、抗ウイルス、抗細菌または抗真菌剤による全身性使 用; (5)医学的抗マラリアまたは他の抗寄生体化学療法; (6)微生物感染による細胞または臓器培養物のin vitro汚染を防止するための 方法; (7)骨髄の自己移植前の新生物細胞の死滅; (8)非新生物であるが機能的に異常な細胞クローン(例えば、過剰に増殖して いる免疫細胞(自己免疫疾患)および乾癬表皮細胞)の破壊; (9)RAまたはTCIとして適用されうる新しいクラスの薬剤の合成または同 定の誘発、既存薬剤の新しい利用法の誘発;および (10)生化学的臓器切除(例えば、胸腺摘出または前立腺摘出)の実施。 体細胞周期中のTCI作用を増強するために設計される方策は、完全またなま たは減数分裂を受けている生殖系統の細胞で同様の作用を示し、その結果使用さ れる方法は原理的に受精能制御または不妊化に応用できる。 以下の実施例は本発明の種々の面を例示する。実施例1 本例は、1サイクルの細胞分裂の平均時間内に漸進的に上昇する濃度のdTh dと、ヒト悪性細胞の集団の増殖阻害との関係を示す。 もともとアメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection)(CRL1593)から得られ、後にFDA(ベセスダ、メリーラ ンド州)のK.Zoon 博士が増殖させたヒト前単球性リンパ腫細胞(U937)( 「U937細胞」)のマイクロ培養物を、組織培養増殖培地(RPMI1640 に10%Nurserumと抗生物質を加えたもの)中で連続2倍希釈したdThdを含 有する複数ウェルプレート中に準備した。ウェルあたりの培地の容量は100μ lであり、ウェルあたりの細胞数は約1×105個であった。プレートを37℃で 24時間インキュベートした。 色素、3−[4,5−ジメチルチアゾール−2−イル]−2,5−ジフェニル −テトラゾリウムブロミド(MTT)を、代謝的に活性な細胞の発色指示薬とし て使用した。生存細胞は、色素を代謝し、還元ホルマザン生成物(青色)を蓄積 し、これは比色のために可溶化される(Mossman,T,J.Immunol.Methods 5:55- 63(1983);Li L および Lau BHS,In Vito Cell Dev.Biol.29A:531-536(1993 ))。MTT測定法は、増殖阻害または集団死滅を測定するのに有用であるとし て確立されている(Plowman、前述)。MTT法は、懸濁増殖で試験される細胞 には理想的であり、単層として増殖している一部の細胞にも利用することができ る。これは、臨床的化学療法で使用される薬剤のin vivo 生物活性とよく相関し 、化学療法での使用を目的とした薬剤の臨床的応用のための細胞感受性の適切な 指示薬であることが証明されている(Alley、前述;Hofs、前述;Wilson JKら、 Br.J.Cancer 62:189-94(1990);Plowman、前述)。 リン酸緩衝化生理食塩水中の30μlの0.5%MTTを、適切な時間に各マ イクロ培養物に加えた。37℃で3時間インキュベートした後、0.01N H Clを有する10%SDS水溶液120μlを加えて、ホルマザン生成物を放出 させ溶解した。これは、37℃でプレートを一晩インキュベートして行なった。 プレートを軌道振盪器上においてマイクロウェル内容物を5分間注意深く混合後 、セレス(Ceres)UV900HDIマイクロウェルプレートリーダー(バイオ テ ックインスツルメンツ社(Biotek Instruments Inc.)、ウィヌースキー(Winoo ski)、バーモント州05404−0998)を用いて570nmで分光学的に吸 光度を測定した。細胞以外のすべての試薬を含有するブランクウェルに対して吸 光度データを標準化し、半自動的に集めた。 単層中で増殖している細胞についての別の方法は、細胞タンパク質に対しクリ スタルバイオレット(CV)染色を使用する。傷害を受けた細胞は基質から離れ 、その結果、細胞が枯渇しているかまたは細胞増殖が阻害されるウェルは、対照 に比べて比較的弱く染色される。この方法ではマイクロウェルに接着する細胞は 、ウェル培地に4%ホルムアルデヒドを25μl加えることにより固定される。 室温で30分後、接着した細胞を洗浄し、0.5%のクリスタルバイオレット溶 液で15分染色した。過剰の染色を、静かな水洗を繰り返して洗浄し、プレート を暗所で一晩乾燥した。各ウェルに50%エタノールを100μl添加後、プレ ートをミニ軌道(Miniorbital)シェーカー上で低速で20分攪拌した。その4 0〜60分後、各ウェルの吸光度をELISAリーダーで570nmで測定した。 実施例11参照。この方法は、生存細胞がプラスチックに接着する時有効である (Grおよびo SAら、Skin Pharmacol 6:137-47(1993)を参照)。 図4は、上昇する濃度のdThdによる処理の関数としてのU937細胞の増 殖阻害のパーセントのプロットを示す。実施例2 本例は、IC40以下の一連の濃度のdThdに暴露したU937細胞のフロー サイトメトリー解析を示す。フローサイトメトリー解析は、コールターエピック スシステム(Coulter Epics System)(コウルター社(Coulter Corp)(ヒアレ ア(Hialeah)、フロリダ州)から購入)を用いて行なった。細胞を0.1%ト リトンX−100(または0.6%NP−40)を含有する緩衝液中で破砕し、 核を0.05%ヨウ化プロピジウム(PI)で染色した(Shapiro NM,Practica l Flow Cytometry,マン・アール・リス(Man R Liss)、ニューヨーク州’(1 988);Nicoletti Iら、J.Immunol Methods 139:271-9(1991)を参照された い。)連続的な時点で累進濃度のdThdを用いて、10,000個の核の解析 を行なった。675±10nmでPI蛍光放出のヒストグラムを用いて、標的集団 の細胞周期画分を区別した。結果を図5に示す。細胞周期の各期の細胞の比率を 、完全なDNA構造を有するこれらの細胞の画分としてX軸の上の積み重ね棒で 示す。各試料の欠損したDNAを有する細胞の画分を、総細胞数のパーセントと してX軸の下に示す。欠損したDNAを有する細胞はアポトーティック(apopto tic)であると仮定する(Crompton STら、Biophys.Biochem.Res.Comm.183:5 32-537(1992))。図5の各積み重ね棒は、記載の処理時間で各記載のdThd濃 度について解析した、>10,000細胞の集団試料の細胞周期分布を示す。実施例3 本例は、細胞周期階層中のヒトリンパ腫細胞の滞留または静的同期と、漸進的 に上昇する濃度のdThdの関係を証明するために、24時間までの間隔で3mM までのdThdまで暴露したU937細胞のフローサイトメトリー解析を示す。 フローサイトメトリー解析は実施例2に記載のようにして行なった。結果は実施 例2から図5のプロットAで示す。実施例4 本例は、漸進的に上昇する濃度のHUと、1サイクルの細胞分裂の平均時間の 間のU937細胞の集団の増殖阻害の関係を示す。MTT測定法は実施例1に記 載のように行なったが、試験した薬剤はHUである。図6に示す結果は、HUの IC40が2mMを越えることを示した。実施例5 本例は、HU処理が細胞周期の移行時間を延長させることをフローサイトメト リー解析により示す。U937細胞を、IC40以下の濃度範囲に暴露し、8、1 6、および24時間の間隔でフローサイトメトリーの試料を採取した。フローサ イトメトリー解析は、実施例2に記載のようにして行なった。 実施例7に示すように、0.125〜1mM HUの範囲では、処理した細胞は 16時間までS期に入り続け、20%未満の細胞がDNA欠損になった。最低濃 度の0.13mM HUで、拡大したS期からG2およびM期への最小の集団の移 動の証拠があった。これは、dThdで処理した細胞で図4にも示すような、S 期の動的遅延に一致した。 HU>1mMの濃度では、図7(24時間の2mMの積み重ね棒を参照)に示すよ うに、欠損したDNAを有する細胞の大幅な増加が明らかになった。これは、悪 性細胞がS期に移行するのに伴う、高濃度のHUによる大きな細胞傷害を反映し た。 IC40以下の範囲で使用すると、RNRインヒビターdAdeとDGuoを用 いた時に。低濃度のHUで得られたものと同様の細胞周期変化が得られた。適切 な濃度では、これらのRNRインヒビター薬剤はRAとして機能した。実施例6 本例は、過剰のdThdが悪性ヒト細胞中でアポトーシスを引き起こすことを 示す。 以前の研究(例えば、Lockshin Aら、Cancer Res 44:2534-2349(1984);Peter son APら、Basic Life Sci 31:313-34(1985))から、ヒトリンパ腫細胞培養物中 で>1mMのdThdのある程度の傷害作用が示された。しかし、dThdは細胞 周期停止を引き起こすことが知られており、現在その目的に使用されているため 、G1からS期への移行するヒト悪性リンパ腫細胞のヒト増殖阻害および静的同 期に及ぼすサイトカインインターフェロンの作用を模倣するために、「疑似対照 」として3mMのdThdを使用した(Grimley、前述、Krek WおよびDeCaprio JA ,Methods Enzymol 1995;254:114-24(1995)を参照されたい)。これらの試験中、 予想外にも、3mMのdThd自身に引き起こされた細胞周期停止に、顕著なDN A断片化が伴った。 U937細胞の試料を、一連の濃度のdThdに24時間暴露した。トリス1 0mM、EDTA 10mM、SDS 0.5%およびプロテイナーゼK 200μ g/mlを含有するTE緩衝液中で50℃で2時間、細胞試料を溶解して、これらの DNAを単離した。タンパク質を1MのNaCl溶液で沈殿させ、2,500× gで40℃で30分遠心分離した。DNAseを含まないRNase(25μg/ ml)を上清に加え、37℃で30分インキュベートした。上清中のDNAの分光 学的定量は、260nmで吸光度を測定して行なった。等量のDNAを含有するよ うに調整した容量を、40%(w/v)ショ糖、0.1M EDTA(pH8.0 )、0.5%(w/v)ラウリル硫酸ナトリウムおよび0.05%(w/v)ブロモフ ェノールブルーのローディング緩衝液と混合した。試料を適用して、1.2% アガロースゲルのレーンを分離し、水平の装置(BRL,ベセスダ、メリーランド州 )でTE緩衝液を用いて5ボルト/cmで3時間電気泳動した。分離したDNAの バンドを臭化エチジウムで染色し、UV光(Fotodyne Inc.)で撮影した。図8は 、写真結果のネガ像であり、dThdで処理した細胞中に低分子量のオリゴヌク レオチドの複数のバンドを示している(像の囲った部分)。最も低分子量(約1 80塩基対)は、シグマケミカル社(Sigma Chemical Co.)の標準的123塩基 対ラダー(カタログ#D5042)で測定した。示した結果は、アポトーシスの DNA巨大分子の断片化に特徴的な古典的な「DNAラダー」である(Tomei、 前述;Obeid、前述;Gold、前述を参照されたい)。実施例7 本例は、低濃度のdThdがS期を遅延させるRAとして作用することを示す 。 全細胞抽出物(U937細胞)をSDS 2×試料緩衝液(100mMトリス− 塩酸(pH6.8)、200mM DTTおよび4%ドデシル硫酸ナトリウム)中 で調製し、5分間沸騰させた。タンパク質濃度を測定し、レーンあたり100μ gのタンパク質試料を7.5%SDS−ポリアクリルアミドゲル(PAGE)に 適用した。分離したタンパク質をイモビロン−P(ミリポア(Millipore)に移 し、抗pRbモノクローナル抗体(サンタクルツ(Santa Cruz、IF8)と化学 発光法(アマシャムイーシーエル(Amersham ECL))でpRbを局在化させた。 フローサイトメトリーのための試料を調製し、実施例2に記載のようにしてフロ ーサイトメトリーを行なった。 図9は、dThdの低濃度および高濃度での作用と対応する。0.2mMのdT hdは連続的細胞移動を可能にしたが、3mMのdThdはG1/Sで細胞周期進 行を停止させた。フローサイトメトリー(図8a〜c)試料は:(a)未処理対 照;(b)0.2mMのdThdで4時間処理した細胞であり、FSは低下してい るが、細胞分布は均一であることを示し、または(c)3mMのdThdで処理し た細胞であり、早期S期に谷(矢印の位置)があるFsの漸進性の欠損を示す( いずれもG1/S期の停止を示す)。これらの知見は、dThd低濃度のS期移 行の動的遅延に一致した。免疫ブロット(d)は、pRbのタンパク質の移動度 の差を示し、具体的には対照試料または0.2mMのdThdで4または11時 間処理した試料と比較して、3mMのdThdで4または11時間処理した試料で はpRbP(低リン酸化型)の蓄積を示す。 pRbのリン酸化は、G1からS期への細胞周期の進行に必須である(Wiman K G FASEB J 7:841-5(1993))。低リン酸化状態では、pRbはS期(図1を参照 )の開始に必要な転写活性化因子E2Fを放出しない。従って、低リン酸化pR bPはG1期に関連し、リン酸化pRbPPPはS期移行に関連している。S期遅延 に関連することがフローサイトメトリーにより示される比較的低濃度の0.2mM のdThdでは、pRbのリン酸化は、対照細胞と比較してあまり阻害されてい るようではなかった。これに対して、G1/S期の停止に関連することがフロー サイトメトリーにより示されるより高濃度の3mMのdThdでは、pRbのリン 酸化は阻害された。実施例8 本例は、dThdとSTSPの生物学的相互作用がどのように、in vitro微量 培養指標システムにより定量されるかを示す。 組織培養品質(コーニング(Corningp)またはコスター(Costar))の平底の 96ウェルプレートを、連続的混合を行うために容量が調節可能なマルチチャネ ルピペッター(例えば、コスター(Costar)またはライニン(Rainin))を使用 して、試験した各薬剤の連続2倍希釈物(RAとTCI)を準備した。これを図 12に示す。各プレートの2つの行と2つの列は単一の薬剤対照(RAまたはT CI)として取っておき、下の右の角の4つのウェルは無処理細胞対照として取 っておき、左の上の角の1つのウェルは試薬のみのブランクとして取っておいた 。各プレートで、全部で59ウェルが2つの薬剤の組合せ、2つの連続希釈物を 含有した。 薬剤を2つの別々のプレートまたは一連のウェル中で連続的に混合して連続希 釈し、次に一緒にしてから、ウェルあたり約1×105細胞を与えるように計算 した懸濁液中の一定の容量と密度のU937細胞に加えた。この実施例では、d Thd濃度とSTSPに対する比は、横もしくは縦の列に沿って2倍のステップ で変化させた。すなわち、左上から右下への対角線の軸は一定の比を示し、左下 から右上への対角線の軸は、TCI/RAの4倍の増加する比を示す。存在する 時は、RAとTCIの最大の相乗作用がこの対角線に沿って見られた。 dThdの連続的濃度の範囲は3mM〜0.01mMであり、STSPの連続的濃 度の範囲は100nM〜3nMであった。dThdの連続希釈液を分注後、細胞を加 えた。細胞をマイクロウェルあたり約10×104細胞で分注して、以後の比色 測定法で細胞傷害の検出の最適の感度を与えるようにした。プレートを37℃で 4時間インキュベート後、STSPの連続希釈液を加えた。培地の最終容量は1 00μl/ウェルであった。プレートをさらに37℃で全部で18〜24時間続 けてインキュベートし、ヒトインキュベートした。色素MTTを、残存および代 謝活性のある細胞の発色指示薬として使用した(実施例1に記載)。 図13は、マキントッシュクアドラ800でAdobe photoshopソフトウェアを 用いてScanmaker2(マイクロテック(Microtek))で捕え、Aldus Persuasion 3 .0に移して標識付けと300dpiで印刷したBVSDの本例で使用した実際のプ レートのデジタル化反射像を示す。このMTT測定法では、標準化した吸光度デ ータを、セレス(Ceres)UV900HDIプレートリーダー((バイオテック インスツルメンツ社(Biotek Instruments Inc.)、ウィヌースキー(Winooski )、バーモント州05404−0998))を用いて各マイクロ培養ウェルから 半自動的に集め、セレス(Ceres)900プログラムのEIAファイルに保存し 、コンマで区切ったフォーマットでフロッピーディスクに写し、スプレッドシー トプログラム(ボーランドクアトロプロ4(Borlおよび Quattro Pro 4))に 入れてデータの操作をした。表4は、取り入れたMTTデータを表3A〜Eに示 すアルゴリズムを使用して表型にしたものを示す。表4は、未処理の対照細胞の マイクロ培養物中の平均吸光度(マイクロプレートの右下の4つのウェルの平均 値、図12を参照)と比較した細胞増殖の阻害パーセント(%を有するカラム) に、数学的に変換したdThdとSTSPのデータを示す。実施例9 本例は、MTT測定法で定量した細胞枯渇または増殖阻害と、乳酸脱水素酵素 (LDH)放出測定法で定量した細胞傷害との一致を示す。実施例8のMTT測 定法の意義を確認するために、結果をMTTとLDHの放出について二重測定法 で比較した。 MISの構成は実施例8に記載のものと同じであった。各マイクロ培養物から 上清に放出されたLDHの相対活性を、共役酵素測定法(Deckerら、J.Immunol Methods 15:61(1988)(ここでは、発色原2−(p−イオドフェニル)−3−( p−ニトロフェニル)−5−フェニルテトラゾリウムクロリド(INT)が、ジ アホラーゼの存在下でNADHにより赤色INT−ホルマザン生成物に変換され る)により検出した。 この方法では、インキュベート後および測定時に50μlの新鮮な培地を各マ イクロ培養物に加えてから測定を行い、全96ウェルプレート中のマイクロ培養 物をベクトンディッキンソン(Becton Dickinson)冷却卓上遠心分離機でプレー トキャリアーを用いて400×Gで10分間、同時に沈殿させた。次に、各マイ クロウェルからの50μlの試料を注意深く取り、清潔な96ウェルプレートの 対応するウェルに移した。LDH活性は、CytoTox96アッセイ(プロメガ社(Pro mega Corp.)、マジソン、ウィスコンシン州53711)を用いて、製造業者の 説明書に従って定量した。各マイクロウェルの総LDHを測定する試験では、1 0μlの溶解試薬(CytoTox96アッセイキットから)を、細胞と培地を有する固定 100μl容量に加えてから、以下の工程を行なった。UV900HD1プレー トリーダーを使用。LDH活性は、冷却した試料中で少なくとも5日間安定であ った。図17は、LDHプレートのデジタル化した反射像(実施例8、図12に 記載のように捕捉した)を示す。 表5は、本明細書に記載されたように行なったLDH測定法のCRRを示す。 このCRRは、表3A〜C、OおよびPに示す式を用いて作成した。図18は、 1つの濃度のSTSPについて表5に示すデータについてのO/Sプロットであ る。これらの式は、前記で使用した%阻害と比較して正数が得られる測定法にお いて有用である。図19は、試験プレート中の2〜14×104/細胞からのU 937細胞数の関数としての、MTTとLDH測定法の対応する直線性と正確度 を示す。特に後者の目的のために、各マイクロ培養物中のすべての細胞を、プロ メガ(Promega)溶解試薬で溶解してから、比色測定を行なった。実施例10 本例は、標的集団の1つの平均倍加時間を越えて延長した細胞死滅に及ぼすd ThdとSTSPの相乗的一致の作用を証明するための遅延増殖測定法を示す。 一定時間(正確には実施例8に記載した通り)1つまたは複数の薬剤で処理し たマイクロ培養物を洗浄した。沈降した細胞を乱さないように、ウェル容量の7 5%を取り、培地を加えて1/5希釈物を得た。さらに3回洗浄し、細胞を沈降 させ、薬剤の元々の濃度が<5%となるように培地の50%を交換した。次に、 洗浄後48時間目に生存または増殖している細胞の代謝性(未処理対照を含む) を、MTT法により測定した(総経過時間70時間)。CRRを表6に示す。 遅延増殖測定法の補助として、実験の初めの量(N0=元々の量)を定量する ために、「即時プレート」を使用した。「即時プレート」は、図12に示す通常 の「試験プレート」と平行して調製した。これは、50μlの各増殖培地、およ び通常の「試験プレート」に移したものと同じ50μlの細胞のアリコートを充 填した1列のカラムのみが必要であった。即時プレートは、MTT測定を完了す るために試験プレートに使用した時間と同じ時間(すなわち、3時間)37℃で インキュベートした。 図20は、dThd濃度の関数としてのSTSPの種々の濃度中のU937細 胞の増殖のプロットである。70時間目の平均最終量をNとすると、各データ点 は、N/N0の関数としてのdThd処理細胞の平均量の比を表す。比N/N0= 1は、元々の量に変化がないことを示す(すなわち、標的集団の増殖無し)。比 N/N0>1は、標的集団の全体的増殖を示す。比N/N0<1は、全体の集団の 喪失(細胞死滅)を示す。 図21は、「即時プレート」で測定した平均の元々の量(N0)に対する、d Thd濃度の関数としてのSTSPの種々の濃度中の細胞集団喪失のプロットで ある。70時間目の平均最終量をNとすると、陽性%は、1−N/N0として表 される有効細胞毒性%(EC%)を示し、濃度に対するパーセントに変換した。 すなわち、N/N0<1についてのみECが得られた(すなわち、陽性%)。図 21は、処理後70時間目に、175nMのSTSPで処理した細胞の最大の有効 細胞毒性は約85%であったことを示す。0.1mMのdThdの存在下の25nM のSTSP、または0.5mMのdThdの存在下の13nMのSTSPで同じ結果 が得られた。図20と比較すると、0.1mMのdThd自身は、対照と比較する と細胞増殖について最小の作用を有することを示す。 丁度40%の有効細胞毒性(EC40)を達成するには、3mMを越えるdThd が必要であった。実施例11 本例は、TCIとしてのSTSPとRAとしてのdThdとのスケジュールさ れた試験を示す。 MISを実施例8に記載のように行なったが、dThd処理開始後0〜4時間 目に各マイクロ培養ウェルにSTSPを加えた時結果を比較した。各プレートの STSP処理の総持続時間は同じであった。dThdによるS期の動的遅延に一 致して、dThdによるSTSPの増強は、細胞をたまたまゼロ時間(下)より STSPの時間前(上)にdThdで4時間処理した時大きかった。dThd摂 取の時間と代謝性プールとの平衡化にかかる時間のは、作用の遅れの説明となる であろう。しかし、濃度>0.5mMでの作用と比較して、0.05mM〜0.5mM の範囲のdThdでの線形の用量作用関係の一貫した欠如とより大きな活性は、 化学量論的代謝性競合によるより動的遅延による増強作用の考え方を支持する。 表7は、スケジュール依存性試験の結果である。実施例12 本例は、STSPは細胞周期のS期にアポトーシスを誘導することおよびDN A断片化はdThdにより増強されたことを確認する。 50nMのSTSPで0〜12時間処理したU937細胞を、実施例6に記載の DNAゲル電気泳動で解析した。図23は、50nMのSTSPが、U937細胞 中8時間である「ラダーパターン」DNA断片化を誘導することを示すDNAゲ ルである。この作用は、より長い時間(データは示していない)またはより高濃 度のSTSPで処理した細胞でより顕著になり、dThdにより増強された。 実施例2に記載の標準的フローサイトメトリーを使用して、50nMのSTSP で処理したU937細胞はG2とM期に蓄積することが観察された(図24)。 この作用は、処理後4時間から始まって明らかになり、処理後8時間と24時間 に示す。図24では、細胞周期の各期の細胞の比率は、完全なDNA構造を有す る細胞の割合としてX軸の上の積み重ね棒により示され、各試料で欠損したDN Aを有する細胞の割合は、X軸の下に総細胞数のパーセントとして示す。おそら くアポトーシス細胞であるこの画分を、フローサイトメトリーの間の細胞の比較 的低下したPI蛍光により定量した(Cromptons、前述を参照)。S期の細胞が 随伴して低下するということは、G2とM期に観察される細胞の蓄積がS期の間 に枯渇したより多くの集団の生き残りであるかも知れないことを示している。す なわち、50nMのSTSPは、S期の標的期間でTCIとして挙動した。 フローサイトメトリーのより進んだ使用では、末端トランスフェラーゼとホモ ポリマーテイリング(Gorczyca W.ら、Cancer Res 53:1945-1951(1993)に記載さ れている)を利用して、核中でDNA鎖ブレークを検出した。1×106細胞の 試料を、1%緩衝化ホルムアルデヒドで0℃で5分間固定し、PBSで洗浄し、 70%エタノールに再懸濁し、−20℃で48時間保存した。細胞をPBS中で 再水和し、次に10μlのカコジレート緩衝液と2.5mMのCoCl2に懸濁して 、末端トランスフェラーゼ反応のために調製した。ビオチン標識16−dUTP と末端トランスフェラーゼ(ベーリンガーマンハイム(Boehringer-Mannheim) 、GmbH)を加えて、それぞれ最終濃度0.5nMと500単位/ml を得て、3 7℃で30分細胞と反応させた。細胞をPBSですすぎ、0.1%トリトンX− 100、5%(w/v)脱脂粉乳、および2.5μg/ml FITC標識アビジンを 含む4×生理食塩水−クエン酸緩衝液(ベーリンガーマンハイム(Boehringer-M annheim)、前述)に再懸濁し、室温で30分インキュベートした。0.1%ト リトンX−100を含有するPBSで細胞を洗浄して、過剰のアビジン−FIT Cを除去した。DNA傷害を有する細胞では、ビオチン標識dUTPがアビジン −FITCにより局在化された。アビジンとビオチンは強い結合を形成し、dU TPホモポリマーテイリングの程度を明らかにする。 図25は、S期がSTSPの標的期間であることを確立するために、DNA断 片化のための試験とともにフローサイトメトリー細胞周期二変数解析を示す。各 ヒストグラムは、細胞DNA含量と量の3次元の図を示す。x軸は、矢印の方向 に進むに従い、ヨウ化プロピジウム染色により測定した時の細胞あたりの増加す るDNA含量を示す。z軸は、矢印の方向に進むに従い、DNA断片化の部位の dUTP取り込み(アポトーシスの証拠)の増加する量を示す。細胞あたりのD NAの量は、各細胞の細胞周期位置を反映する。 図25(a)は、細胞周期位置の正規分布の未処理U937細胞集団を示す。 図25(b)は、dUTP標識による細胞の出現を示し、これは3mMのdThd で11時間処理後のDNA断片化を示す。これらの細胞の位置とS期のPI染色 細胞の減少は、S期にDNA傷害が起きたことを示唆する。図25(cおよびd )は、細胞がdUTPでほとんど標識されず、アポトーシスがほとんど無いこと を示す。図25(d)に示すG2/M期の細胞の大きな増加は、STSPおよび 他のインドールカルバゾールに特徴的である。図25(e)は、0.2MのdT hdで4時間処理し次に25nMのSTSPを加えてさらに7時間後の、dUTP 標識された細胞の数の顕著な増加を示す。 他の2つのインドールカルバゾール(KT5926、図25(fおよびg), およびK252a、図25(hおよびi))で処理した細胞について同様の結果 を示す。すなわち、dThdの存在は、STSPまたは関連するインドールカル バゾール化合物のみにより蓄積されたものと比較して、G2とM期に細胞の蓄積 の劇的な同時低下を伴った。 DNA傷害はある期に開始され別の期に発現されるため、DNAラダーパター ンが示される時でも、DNAプローブを有するかまたは有さないフローサイトメ トリーは標的期間を規定するのにほとんど必須である(Zakeri ZFら、FASEB J 7 :470-478(1993);Fisher、前述;Cotter TGら、Anticancer Res 12:773-9(1992) ;Lindenboi MLら、Cancer Res 55:1242-7(1995))。DNA断片化がDNAゲル 電気泳動により同定されない時、ヘキスト(Hoechst)色素を使用するような他 の方法を用いて、DNA傷害の細胞周期位置を解析する(Sun XMら、Analytic B iochem.204:351-356(1992);Chen U,Immunology 85:366-379(1992))。実施例13 本例は、細胞周期のG1またはG0期に細胞を滞留させることにより、STSP 誘導アポトーシスのdThdによる増強が低下することを示す。 12−0−テトラデカノイル−ホルボール−13−アセテート(TPA)によ るヒト前単球性リンパ腫細胞(U937)の処理は、これらがマクロファージ様 の分化を受けるようにし、プラスチックの表面に接着させる。Kurcz、前述。こ の例では、U937細胞を、10nM TPA(Sigma Chemical)を含む懸濁液中 で48時間処理して分化させた。48時間浮遊し、次に基質に24時間接着後、 S期(Fs)の細胞の割合を実施例2に示すフローサイトメトリーで解析したと ころ、TPAがこれらの細胞を細胞周期のG1またはG0期に強制的に入れること が判明した。 洗浄後細胞を新鮮な増殖培地に入れ、±dThd(0.19mM)または±ST SP(25nM)でさらに7時間処理した。DNA抽出とゲル電気泳動を実施例6 に記載のように行なった。図27より、TPA分化が、STSP処理中のDNA 断片化のdThd増強を有意に低下させることが判る。実施例14 本例は、STSP傷害のdThdによる増強が、リボヌクレオチド還元酵素( RNR)のdThd阻害によることを示す。 本例では、dThdおよび±STSPで処理したU937細胞の培養物へdC ytを加えた。MTT測定法を実施例8に記載のように行い、DNA抽出とゲル 電気泳動を実施例6に記載のように行なった。 図28より、試料をDCytでも処理した場合には、dThdとSTSPで処 理した試料ではDNA断片化が低下することが判る。実施例15 本例では、クローン原性測定法により、RA(dThd)とTCI(STSP )の相乗的一致に細胞を平均世代時間未満の時間暴露すると、ヒト悪性リンパ腫 細胞(U937)の標的集団への長期の生物学的傷害が引き起こされることを示 す。 繁殖能力を有する細胞が生存していれば、細胞毒性薬剤または薬剤混合物によ り標的細胞集団の排除を確認することができる。軟寒天またはメチルセルロース 中のクローン原性測定法は、悪性細胞がしばしばこれらの培地中で増殖しコロニ ーを形成ことができるため、悪性細胞集団への細胞毒性薬剤の長期の作用を測定 するための実用的かつ有用な手段である。悪性細胞の任意の株または集団のコロ ニー形成効率は、接種数との関係でコロニー数から確立すべきものであり、これ は広範囲に変動する。U937細胞の場合、対照実験では、メチルセルロース中 で3〜5日間の培養後、少なくとも50%の効率が得られた。この方法では、ス トック細胞懸濁液を新鮮な増殖培地中で調製し(8×105細胞/ml)、dTh dとSTSPの連続2倍希釈物を実施例8に記載のように二変数連続希釈物中の 40×最終濃度まで作成した。新鮮な増殖培地懸濁させたU937細胞懸濁液を 、ウェルあたり1mlで24ウェルプレートに分注し、dThdおよび/またはS TSPを選択された濃度で50μl指定のウェルに移し、37℃でインキュベー トした(実施例2A、表7と同じプロトコール)。メチルセルロース(MC)溶 液2.1〜2.3%を、ステムセルテクノロジーズ(Stem Cell Technologies) (バンクーバー、ブリチッシュコロンビア)から得て、一連の無菌試験管中で作 成した:(a)0.4mlのMCストック溶液、(b)50μlのNuSerum、(c) 24ウェルプレートの処理細胞懸濁物からの2×104細胞(約250μl)およ び(d)完全培地で最終容量を1mlとする(最終細胞密度=約2×104細胞) 。18g.針を有するシリンジを用いて、各試料の最終細胞調製物100μlを 、96ウェルプレートに3ウェルずつ入れた。すなわち、最終細胞数は約2,0 00細胞/ウェルであった。プレートをコロニー形成について毎日観察した。3 〜5日目に、コロニーを数え、コロニーにMTTを重層した(25μl)。37 ℃で一晩インキュベートし、4%ホルマリン100μlを加えて、可視化し写真 を撮った。図31に96時間目のクローン原性測定の結果を示す。有効細胞毒性 は、1−C/C0として計算した。ここで、C=処理細胞の試料により形成され るコロニーの数であり、C0=同等の未処理細胞により形成されるコロニーの数 である。0.1mMのdThdまたは20nMのSTSP単独の最大の有効細胞毒性 は96時間で40〜60%であったが、細胞を両薬剤の最適の相乗的一致で処理 した時ほとんど完全な細胞毒性が観察された。実施例16 この実施例では、腫瘍原性測定法により、RA(dThd)とTCI(STS P)の相乗的一致に細胞を平均世代時間未満の時間暴露すると、ヒト悪性リンパ 腫細胞(U937)の標的集団への長期の生物学的傷害が引き起こされることを 示す。 ヒト悪性細胞は局所の血漿栄養物質の供給を受け、数週間生存するため、免疫 抑制されたマウスのヒト悪性細胞の異種移植片の生物学的挙動は、患者における 自然の増殖条件に近似できる。すなわち、接種された細胞は増殖前に潜伏状態で 生存し、これはin vitroでは容易に倍化できない。接種サイズは、現実的な時間 枠の中で腫瘍増殖を観察するのに重要である。免疫能低下マウスは、異種移植片 組織に対して有効な細胞性免疫応答を示さないが、小さい接種物は、有効血管支 持を発生させる前に、マクロファージまたはナチュラルキラー細胞により傷害を 受ける。予備的実験では、1×107ヒト悪性リンパ腫細胞(U937)の皮下 接種は、無胸腺ヌードマウスで腫瘍原性であることが判明した。腫瘍原性の試験 のために、実施例1に記載のように増殖培地を有するプラスチックフラスコ中で 培養し24時間ごとに繰り返し細胞数を計測することにより対数的に増殖してい るU937細胞を試験した:(a)dThd 0.2mMを12時間;(b)ST SP 25nMを8時間;(c)dThd 0.2mMを4時間と次にSTSP 2 5nMを7時間;または(d)処理なし(対照)。処理後細胞を沈降させ、無血清 RPMI1640に再懸濁させた。各群で平均体重17gの4匹の離乳した無胸 腺Nu/Nuマウスの肩甲下領域の皮下に、107細胞(生存率>90%)を含 有するRPMI1640 0.1mlを接種した。14日間、これらの皮下部位の 腫瘍の形成を観察した。1つの対照マウスは早く死んだ。14日目に、すべての マウスを屠殺し、腫瘍を写真に撮り、腫瘍を注意深く切開し、腫瘍の重さを記録 した。腫瘍を組織学的に確認した。dThdとSTSPを投与したマウスは腫瘍 の発生がなかった。 表34に、dThdのみ、STSPのみを投与されたマウス、および薬剤投与 のないマウスの腫瘍の平均重量の統計的評価を示す。dThd/STSP処理細 胞と単一薬剤処理または対照細胞の結果の差は、全て統計的に有意であった。 実施例10、15および16の結果と実施例7および8の結果とを比較するこ とにより、RAとTCIの相乗的一致のためのMISでは、遅延細胞死滅、クロ ーン原性測定または腫瘍原性測定に反映されるように有効な細胞毒性を過小に見 積もってしまうことが判る。 薬剤の組合せの後者の各範囲内のヒトまたは動物における治療適用の可能性は 、ヒト被験者において血漿レベルで6mM dThdまで許され(Blumenreich,前 述)、抗高血圧薬としてラットでは700μg/kg静脈内およびイヌでは130μ g/kgまでのSTSPの動物試験を示す公表されたデータから明らかである。Buch holz RAら,Cellular および Molecular Mechanisms in Hypertension中,p.199 -204,プレヌムプレス(Plenum Press),ニューヨーク州(1991)およびHypertens ion 17:91-100(1991)を参照。さらに表35を参照。実施例17 本実施例では、酵母または真菌感染症の治療における本発明の使用を説明する : 本実施例において、HUまたは他のRAのIC40、およびSTSPまたは他の TCIのIC50を、所定の世代時間、酵母または真菌集団の増殖阻害に関して測 定する。一連の96ウェルプレートに、実施例8に記載したように二変数の濃度 のRA(最大濃度=IC40)およびTCI(最大濃度=IC50)を含む、適切な 液体または半固体の寒天に基づく増殖培地(Lorian,前述中のMcGinnis MRとRin aldi MGを参照)を充填する。各マイクロウェルに、同数の酵母または真菌(1 00〜2000コロニー形成単位/ウェル)を接種する。接種の16〜96時間 後、30〜35℃でインキュベーションして、(1)〜(3)を用いて平行試験 を行い、二変数RIおよびTCI組合せの真菌増殖に及ぼす効果を測定する: (1)液体培地中の可視濁度に注目し、コンピュータ解析のためにディジタル化 した透過または反射像を得ること、または(2)MTT測定または他の比色測定 を行い;そしてデータを回収して結果の比とO/S微分プロットを組合せて解析 すること、または(3)コロニー形成。 コロニー形成は以下のように記載される。液体培地を含むプレートを軌道振盪 器で撹拌し、5〜10μlの培地を各ウェルから吸引して1:100まで希釈す る。100μlの食塩水中の各ウェルの内容物を混合し、混合により寒天を浸軟 することにより、半固体培地を含むプレートからの試料を得る。次にいずれかの プレートから、0.5mlのアリコートをペトリ皿の半固体培地に載せる;ペトリ 皿を37℃で一晩インキュベートして、標準的微生物学の方法により酵母または 真菌のコロニーを各プレート上で計数する。Lorian,前述,pp.53-197。増殖の 阻害パーセントは、処理生物により形成されるコロニーの数対未処理対照生物に より形成されるコロニーの数の比をとることにより算出する。データアルゴリズ ムによるデータ解析の結果は、RAのIC40以下の濃度の範囲において、TCI によるコロニー増殖阻害に及ぼすRAの増強作用を示す。実施例18 本実施例では、ウイルスに感染した細胞に対する傷害、およびチミジンキナー ゼ(Tk)またはpRbの変化による選択性を増強するための本発明の使用を説 明する。 DNAウイルスに感染した細胞では、DNA生合成は動的遅延を受けやすい。 このようなウイルスは、ヘルペスウイルスファミリーのメンバーを含む。バーキ ットリンパ腫由来の多くのヒトの悪性細胞は、エプスタインバーヘルペスウイル ス群ウイルスの不完全ゲノムを有しており、内因性チミジンキナーゼ(Tk)活 性に加えてウイルス由来のTkを発現することがある。すなわちヘルペスウイル スによる細胞の感染は、RAとして作用するdThdを用いる、ウイルス感染細 胞へのTCI傷害の選択的増強に対する強力な手段を提供する。 本実施例において、細胞をBerezesky IKら,Exp および Mol Phthol.14:337 -49(1971)により記載された方法によりある株のサイトメガロウイルスで感染さ せて、96ウェルプレートに接種する。dThdのIC40を、未感染細胞につい て測定する。ウイルス感染は、感染巣において目に見えて数日間にわたり進行す る:細胞は拡大して、核と細胞質容量の両方が増大して球状になる。感染の0〜 24時間後の時点から開始して、マルチウェルプレート中の細胞を、一連の予定 された、dThd、HU、またはAphを含むRA(最大濃度=IC40)との二 変数の組合せに2〜4時間暴露して、次にSTSP(最大濃度=50nM)に全期 間で24時間まで暴露する。細胞傷害は、LDH、MTT、またはクリスタルバ イオレット測定のいずれかを用いて評価する。結果を、dThdとSTSPの二 変数の組合せで同様に処理した未感染対照細胞と比較し、データを、実施例8に 記載した適切なセットのCRRまたはO/Sプロットの式を用いて解析する。 未感染対照に比較して、感染培養物中の細胞は、RAとSTSPの各組合せに ついて一連の時点でLDH放出の増加により測定される細胞傷害の速度が増大し ている。 関連法において、ヒト悪性リンパ腫細胞を、Bedoya Vら,J.Natl.Cancer In st.41:635-52(1968)により記載されるように、単純ヘルペスウィルスに感染さ せる。dThdのIC40を、未感染細胞について測定する。感染の0〜2時間後 の時点から開始して、RA(最大IC40)とSTSP(最大50nM)の二変数組 合せによる細胞傷害の増強は、上述のように96ウェルプレートに適用し、MT T,LDHまたはクリスタルバイオレット法によりデータを解析する。感染培養 物中の細胞は、組合せ薬剤処理の一連の時点で細胞傷害の速度が増大している。 データの解析とSmaxの算出により、RAとしてのdThdの作用およびIC40 未満のdThd濃度の範囲におけるSTSPが増強することが判る。 ヒトの発癌に関係するヒトパピローマウイルスのような発癌性DNAウイルス に感染した細胞は、pRbの機能を阻害しうるタンパク質を合成するウイルスの 作用により動的に遅延する。Winman KG,FASEB J.7:841-5,1993。ヒト子宮頚 癌の発生に先行する細胞のようなウイルスで形質転換した細胞は、特にSTSP によるアポトーシスの誘導を受けやすいが、これは、これらの細胞がG1/Sを 通ってSTSPの標的間隔へ移行できないためである。すなわちこれらは、RA による動的遅延およびSTSPによる死滅を選択的に受けやすい。さらに、発癌 性ウイルスタンパク質による細胞のトランスフェクションは、RAとしてSTS Pまたは他のTCIの効果と相乗的に作用する。実施例19 本実施例では、MISと補足データアルゴリズムが、薬物、または医療におい て使用される他の薬剤の拮抗相互作用を試験するために使用するできることを示 す。 薬物相互作用は、医学および薬理学関係の重要な問題である。化学療法におい て、薬剤拮抗作用は、薬剤作用の特異性を減少させ、副作用を増大させうる。T CIとしてSTSPを用いる試験(実施例において細胞周期のG2期に生化学的 効果を発揮することが示された)において、本発明者は、S後期またはG2前期 における他の薬剤の作用が、RAとして作用することによりその効果を増強する かどうかを知ろうと試みた。実際、本発明者は、G2期で細胞周期に影響を及ぼ すことが報告されているカフェイン(Schlegel R; Harris MO; Belinsky GS,J Cell Biochem 57:351-61(1995))が、強力にSTSPの作用に拮抗することを発 見した。これは、試験したカフェインの濃度が0.1〜2mMであり、カフェイン の濃度が3.1〜50nMの範囲である場合の微分O/Sプロットで証明されてい る。実施例20 本実施例では、MISと補足データアルゴリズムが、薬物、毒性物質または他 の環境危険物質の遺伝毒性に関する相乗的相互作用について試験するために使用 することができることを示す。 表2または図11に示されるDNA病変を生成するいくつかの化合物のような 、遺伝毒性のある潜在的に危険な薬剤へヒト、動物または植物の生命を環境また は医療的に暴露することは、重大な社会的な問題である。MISにより、細胞周 期に関係するほど強い遺伝毒性効果の可能性を分析するために、代用標的集団と して培養細胞を利用することができる。この研究法において、未知の性質を有す る化合物の効果は、本明細書に検討されるアルゴリズムにより試験される。細胞 周期に関係する効果を有する薬剤は、遺伝毒性の可能性があるが、その逆もあり 得る。他方、本来遺伝毒性でない薬剤は、低濃度の明らかに危険のない濃度の別 の薬剤と相乗的に一致すると、遺伝毒性になることもある。このタイプの発生は 、石油火災または森林火災のような大規模な環境ストレスの事件の余波、または 毒性物質が不当な目的で放出される軍事作戦における重要な問題である。 本実施例において、試験した薬剤は、通常最小希釈で局所用昆虫忌避剤として 適用され、Osimitz TGとGrothaus RH,J Am Mosq Control Assoc; 11:274-8(199 5)の安全性研究の主題であるDEET(N,N−ジエチル−m−トルアミド)で あった。0.5mM以上の濃度で、出願人は、U937細胞、ならびにJurkat T 細胞およびDaudi B細胞でもアポトーシスの誘導を同定した。MTT試験におい て、約0.05〜3mMの範囲の予期的RAとしてのdThdまたはHUの予備試 験結果からは、DEET誘導性アポトーシスの有意な増強は認められなかった。 MISおよび補足データ解析を用いるこの薬剤および他の薬剤の追加試験はこの ように可能である。実施例21 本実施例では、MISおよび補足データアルゴリズムが、相乗的一致における 使用のためのTCIまたはRAとしての放射線源の作用を測定するために使用す るできることを示す。 p53発現の役割、および放射線暴露に対する細胞の感受性を測定する際の細 胞周期は、多くの研究の主題であった(Kuerbitz SJら,Proc.Natl.Acad.Sci .USA 89:7491-5 1992を参照のこと)。 低エネルギー(ベータ線)放射線源としてトリチウム化水を用いて、24時間 までの、増殖阻害および%集団ロスに及ぼす放射線の作用についてMTT測定法 を用いて試験を行う。較正した放射活性線量における連続2倍の変化物は、RA またはTCIとして試験される薬剤の2倍の連続希釈物と一緒にする。データは 、実施例8および10に示される補足解析法により解析する。トリチウム化水は 、100mCi/gmまたは5Ci/gm(デュポン(DuPont))の比活性で得られ、作業 用ストック溶液からの連続希釈(1:25以上)により通常の細胞培養用増殖培 地に分注される。IC40とEC50は、実施例1および実施例10に示されるよう に約24時間でMTT測定法により求める。必要な活性の具体的な範囲は、線量 測定法の計算に基づく。パイロットデータを用いて、U937細胞を、照射装置 中でガンマ線に暴露して、2.5〜20グレイの範囲の累積暴露によりアポトー シスを生成する。必要な同等のトリチウムは、1〜4mCi/ml培地の範囲にあると 概算される。パイロットデータより、ベータ線が、SまたはG2期の間に標的間 隔を有さなければならないことが示唆される。このことは、広く発表された文献 からも予想される(例えば、Kuerbitz,前述; Giocanti Nら,Cancer Res 53:21 05-11(1993)を参照)。 dThd、HU、アフィジコリンまたは他のRAの作用は、放射線源に暴露す る2〜6時間前に培養細胞にこれを投与し;そして放射線暴露を24時間まで続 けると明らかになる。しかし、細胞内の放射線の二次的作用が、放射線作用の間 接的な原因であり、出現に時間を要するならば、放射後のRAの投与が有利であ る可能性がある。したがって、種々の線量の放射線作用および種々の用量のRA またはTCIとしての予期的薬剤は、実際的に試験する必要がある。約25nMの 範囲のRAとしてSTSPを用いたパイロットデータにおいて、我々は、2.5 〜10Gyのガンマ線へのU937細胞の単回暴露により生成する傷害に及ぼす増 強作用を認めた。従ってSTSPは、RAまたはTCIのいずれかとして試験す るための候補である。 これらの実験におけるトリチウム化水の使用には、利便性と安全性の問題があ る。放射活性水は、DNA複製に選択的に組み込まれてバイアスをもたらす他の 同位体とは対照的に、DNA合成に無関係に細胞に均一に平衡化する。トリチウ ム化水は、短い範囲で傷害を生成する相対的に低いエネルギーのベータエミッタ ーである。それにもかかわらず、医療において使用される高エネルギーガンマ線 により生成するDNA破壊と類似したDNA破壊を生成しうる。症状のさらに近 い近似は、ガンマ線放射装置、または一連の放射標識ビーズまたはプラテンのよ うな、他の物理装置により達成することができ、その場合、ウェルの列を一定の 期間BVSDによるMISの一般法を用いて放射線の線量を徐々に上げて暴露し て、実施例8に記載される式を適用することができる。実施例22 本実施例では、熱帯魚マラリア(falciparum malaria)感染症の治療における 本発明の使用を示す。 マラリアプラスモジウムファルシパルム(malaria plasmodium falciparum) (p.falciparum)は、環→栄養体→シゾント期への44時間の周期で哺乳動物 宿主のヒト赤血球内での分裂により増殖する真核生物である。この寄生虫が、ヒ トの肝臓で複製する組織相も存在する。ヒトにおいて、プラスモジウムファルシ パルム(p.falciparum)は、その急速で制御されない増殖および大脳の微小血 管系の凝血のため、特に危険である。 マラリア寄生虫は、RAのクラスIとして作用しうることが証明されたある種 の薬剤に感受性である。マラリア寄生虫について、リボヌクレオチド還元酵素の 遺伝子が解析されている。Chakarabartiら,Proc.Natl.Acad.Sci.90:12020- 4(1993)。RNRを阻害する鉄キレーターに対する感受性が証明されており(Lyt ton SDら,Blood 84:910-15(1994))、そしてこの寄生虫は、dThdまたはフ ルオロデオキシウリジンを取り込むことができる。Rathod PKとReshmi S,Antim icro Agents および Chemother.38:476-80(1994); Wright MとTollon Y,J. Cell Physiol.139:346-53(1989)。寄生虫はまた、単一薬剤としてのSTSPの 作用に感受性である。Ward GEら,Exp.Parasitol.79:480-7(1994)。 一連の実験において、in vitro法(Milhous WKら,Antimicrob.Agents Chemo ther.27:525-530(1985))により、プラスモジウムファルシパルム(p.falcipa rum)W2またはD6株で感染したヒトA陽性赤血球(RBC)(Oduola AMJら ,Exper.Parasitol.66:86-95(1988))を、RBC感染の24時間後急速な増殖 段階の間、連続濃度のスタウロスポリン(staurosporine)、ヒドロキシ尿素ま たはアフィジコリンに暴露した。寄生虫増殖は、寄生虫DNA中に組み込まれる3 H−ヒポキサンチンの取り込みによりモニターした。連続薬剤希釈物を含む9 6ウェルプレートにおける放射活性測定に基づき、W2/D6株における阻害濃 度(IC50)は、各々、スタウロスポリンの場合で0.15μM/0.19μM、 ヒドロキシ尿素の場合で219μM/175.2μM、そしてアフィジコリンの場 合で0.123μM/0.40μMであった。 これらの結果は、TCIとしてのSTSPとRAとしてのHUまたはAPHの 併用が実用的であることを示す。さらなる検討で、寄生虫が感染したRBC系を 用いて、連続希釈した薬剤の組合せのMIS法を適用する。各ウェルの放射活性 の絶対数を、寄生虫感染の程度の指標として使用する(すなわち、数値が高いほ ど感染が大きい)。このためRAとTCIの相乗的作用において、各薬剤単独を 用いた結果の合計から予測されるよりも、カウント数は低い。したがってデータ 解析に適用されるアルゴリズムは、実施例9においてLDH放出の解析に使用さ れたものと同じである。表3A〜Cを用いて、CRRおよびO/Sプロットの両 方が得られる。 in vivo 試験について、1群6〜8匹の体重25〜30gのいずれかの性別の 近交系スイスアルビノ(Swiss Albino)マウスに、プラスモジウムヨエリ(Plas modium yoelii)またはプラスモジウムベルギ(Plasmodium berghii)を感染さ せる。寄生虫血症の割合が約40%のときに感染したマウスを屠殺することによ り感染を伝染させる:0.5mlの血液を麻酔したマウスの心臓から吸引し、リン 酸緩衝化クエン酸ナトリウム抗凝固剤を加えて5mlに希釈し、新たなマウスに腹 腔内注射する(0.5mlの希釈試料)。 マウスの処理の1つのタイプでは、HUの経口投与を0日目すなわち感染の2 4時間後に開始して、150μMまでの範囲の血漿濃度を達成する。2〜24時 間後、異なる実験において、700μg/kgのSTSP(Buchholz,前述)を単回 用量で静脈内投与する。次いで寄生虫血症を12時間の間隔で6匹のマウスを群 としてモニターする(未処理マウス;HUのみで処理したマウス;STSPのみ で処理したマウス;および両方の薬剤で処理したマウス)。マウスの生存を記録 し、最初の結果により示されるように処理を反復してもよい。尾静脈からの数滴 の血液から薄い塗沫血液を調製する。塗沫をメタノールで固定し、ギムザで染色 して、50油浸視野当たり(100×)の感染赤血球の数を計数する。寄生虫血 症の低下は、HU/STSP処理マウスで最大であり、これらのマウスの平均生 存時間は、他の群のマウスに比べて増大している。実施例23 本実施例では、機能性p53を欠失している細胞における複数のRAによるア ポトーシスを誘導するTCIとしてのSTSPの成功が、STSPの作用に伴う いくつかの重要な分子的および細胞生物学的変化により説明することができるこ とを示す。 本実施例において、ヒト悪性リンパ腫細胞(U937)を、STSPまたはd ThdとSTSPの相乗的一致で処理した。CDC2およびMAPキナーゼの免 疫ブロット分析のために、5×106細胞の試料をSDS試料緩衝液に抽出して 、実施例4に記載されるように、12% SDS−PAGEおよび免疫ブロッテ ィングに付した。サイクリン依存性キナーゼp34cdc2は、シグナルトランスダ クションラボラトリーズ(Signal Transduction Laboratories)からの抗体クロ ーン#1により検出した。ヒストンのリン酸化活性の検出のため、プロテインA セファロースを用いてモノクローナル抗体(サンタクルーズ(Santa Cruz)、# 17)によりp34cdc2を免疫沈降させて、γ32P−ATP(アマーシャム(Am ersham))の存在下でH1基質(ベーリンガーマンハイム(Boehringer Mannhei m))と反応させた。リン酸化生成物を分離して、12% SDS−PAGEに より分離して、X−Oマット(X-Omat)フィルム(コダック(Kodak))を用い てオートラジオグラフィーにより可視化した。MAPキナーゼは、ファーミンゲ ン(Pharmingen)(サンジエゴ、カリホルニア州)からのモノクローナル抗体と 共に免疫ブロッティングすることにより検出した。酵素活性の測定のために、M APキナーゼは、上記のようにerk2に対するポリクローナル抗体またはJN Kに対するGST−JNK基質と共に免疫沈降させた。erk2に対する基質は 、ミエリン塩基性タンパク質基質であり、JNKに対する基質は、GST−JN K(ファーミンゲン(Pharmingen))であった。プロトオンコジーン産物のc− mycは、オンコジーンサイエンシーズ(Oncogene Sciences)からの抗体と共 に免疫ブロッティングすることにより測定した。 全ての上記タンパク質は、アポトーシスを引き起こし、かつdThdとの相乗 的一致において作用する、STSPの作用に関連して重要であった。図36より 、p−Y−15およびp−T−14上のp34cdc2の脱リン酸化が、G2期から M期への細胞変化を調節する重要な因子であることが判る。MAPキナーゼJu nK(JNK)とErk−2の比は、STSPが、MAPキナーゼJNKおよび ERK2の活性の均衡を変化させ(Xia Z.ら,Science 270:1326-1331; Xiaら, 前述)、タンパク質c−mycの発現増大が、S期の開始と維持において重要な 因子である(Eisenman RNとCooper JA,Nature 378: 438-439,1995)という証 拠により、アポトーシスの分子的機序に関連して重要であった。アウリントリカ ルボン酸(aurintricarboxylic acid)(ATA)薬剤は、エンドヌクレアーゼ およびアポトーシスのインヒビターとして重要である。 図37Aは、p34cdc2のリン酸化に及ぼすSTSPおよび±ATAの作用を 示す免疫ブロットである。 図37Bは、STSPが、ヒストンタンパク質(H1)をリン酸化する能力に より示されるcdc2の機能的活性化を誘導したことを示す免疫ブロットである 。 図37Cは、c−myc発現に及ぼすSTSPおよび±ATAの作用を示す免 疫ブロットである。 図38は、MAPキナーゼに及ぼすSTSPおよび±dThdの作用を示す免 疫ブロットである。 結果より、CDC2のリン酸化が、STSP±dThdにより阻害されたが、 dThd単独には阻害されず、そしてS期で通常上昇するc−mycのレベルが 、 減少したことが判明した。さらに、dThdとSTSPの相乗的組合せが、顕著 に増大したJunKおよび低下したErk−2 MAPキナーゼ活性に関係して いた。このことは、細胞周期制御機序への関連において意味深い。表の説明 表1AおよびB: 証明されたかまたは潜在的なRA*の機能的分類および例 。 表2: 証明されたかまたは潜在的なTCI*の機能的分類および例。 表3A−P: 実施例8 表形式からのMIS−MTT複合結果の計算のため の、我々が使用した関係式。 表4: 実施例8 例えばdThdとSTSPについてのMTTデータを組み 合わせた結果の比(3つのプレートの%細胞毒性をこの実施例について平均した )。 表5: 実施例9 例えばdThdとSTSPについてのLDHデータを組み 合わせた結果の比(3つのプレートの%細胞毒性をこの実施例について平均した )。 表6: 実施例10 洗浄の48時間後のSTSP細胞傷害のdThd増強を 示すMTTデータを組み合わせた結果の比。 表7: 実施例11 STSP細胞傷害のdThd増強のスケジュール試験を 示すMTTデータを組み合わせた結果の比。 表9: BrdUとSTSPに関するMTTデータを組み合わせた結果の比。 表10: dAdeとSTSPに関するMTTデータを組み合わせた結果の比 。 表11: dGuoとSTSPに関するMTTデータを組み合わせた結果の比 。 表12: HUとSTSPに関するMTTデータを組み合わせた結果の比。 表13: MTXとSTSPに関するMTTデータを組み合わせた結果の比。 表14: フロクスウリジン(floxuridine)(flox)とSTSPに関す るMTTデータを組み合わせた結果の比。 表15: AphとSTSPに関するMTTデータを組み合わせた結果の比。 表16: ara−CとSTSPに関するMTTデータを組み合わせた結果の 比。 表17: STSPとブレオマイシンに関するMTTデータを組み合わせた結 果の比。 表18: STSPとマイトマイシンCに関するMTTデータを組み合わせた 結果の比。 表19: STSPとシスプラチンに関するMTTデータを組み合わせた結果 の比。 表20: STSPとダウノルビシンに関するMTTデータを組み合わせた結 果の比。 表21: STSPとエトポシド(etoposide)に関するMTTデータを組み 合わせた結果の比。 表22: dThdとK252aに関するMTTデータを組み合わせた結果の 比。 表23: dThdとKT5926に関するMTTデータを組み合わせた結果 の比。 表24: dThdとKT5720に関するMTTデータを組み合わせた結果 の比。 表25: dThdとAphに関するMTTデータを組み合わせた結果の比。 表26: dThdとara−Cに関するMTTデータを組み合わせた結果の 比。 表27: HUとK252Aに関するMTTデータを組み合わせた結果の比。 表28: HUとAphに関するMTTデータを組み合わせた結果の比。 表29: dThdとシスプラチンに関するMTTデータを組み合わせた結果 の比。 表30: HUとシスプラチンに関するMTTデータを組み合わせた結果の比 。 表31: AphとK252aに関するMTTデータを組み合わせた結果の比 。 表32: エトポシドとダウノルビシンに関するMTTデータを組み合わせた 結果の比。 表33: U937細胞における相乗的一致に関するデータの要約。 表34: U937細胞を接種した無胸腺ヌードマウスにおける腫瘍形成。 表35: 化学療法において以前に報告された血中レベルに特定のRAのSMA X を関連付ける例 表36: STSPまたは他のTCIの作用を増強するためにdThdまたは 他のRAにより有効に処理したヒト悪性細胞株の特徴。 表37: STSPとの相乗的一致におけるIC40とSMAXの細胞依存性に関 する証拠。 表38: HL−60細胞におけるdThdとSTSPに関するMTTデータ を組み合わせた結果の比。 表39: Jurkat細胞におけるdThdとSTSPに関するMTTデータを組 み合わせた結果の比。 表40: Daudi細胞におけるAphとSTSPに関するMTTデータを組み 合わせた結果の比。 表41: C33A細胞におけるAphとSTSPに関するMTTデータを組 み合わせた結果の比。 表42: Raji細胞におけるHUとSTSPに関するMTTデータを組み合わ せた結果の比。 @ SMAXの範囲は、記載した関連する実施例で確認したものである。 # イヌとヒトの総血液量に基づく最大血漿レベルの推定 @ アメリカンタイプカルチャーコレクション(Rockville,MD 20852)のカタロ グの識別番号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/71 AGA A61K 31/71 AGA 33/24 33/24 // C07D 475/08 C07D 475/08 C07H 15/26 C07H 15/26 19/073 19/073 19/09 19/09 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)細胞周期を通して標的細胞の進行を遅延させるのに充分であるが停止 させない濃度および条件下で、制御薬剤を傷害すべき標的細胞集団に投与し、そ して (b)制御薬剤の適用と同時またはその後に標的細胞毒性物質を適用する、 ことからなる、細胞傷害の増強方法。 2.制御薬剤がリボヌクレオチド還元酵素インヒビターである、請求の範囲第1 項記載の方法。 3.制御薬剤はBrdUであり、標的細胞毒性物質がスタウロスポリン、K25 2A、KT5720、およびKT5926よりなる群から選択される、請求の範 囲第2項記載の方法。 4.制御薬剤がdThdであり、標的細胞毒性物質がスタウロスポリン、K25 2A、KT5720、およびKT5926よりなる群から選択される、請求の範 囲第2項記載の方法。 5.制御薬剤がHUであり、標的細胞毒性物質がスタウロスポリン、K252A 、KT5720、およびKT5926よりなる群から選択される、請求の範囲第 2項記載の方法。 6.制御薬剤がDNAポリメラーゼインヒビターである、請求の範囲第1項記載 の方法。 7.DNAポリメラーゼインヒビターがアフィジコリンである、請求の範囲第6 項記載の方法。 8.制御薬剤がチミジル酸シンターゼインヒビターである、請求の範囲第1項記 載の方法。 9.制御薬剤がフッ化ウラシルであり、標的細胞毒性物質がインドールカルバゾ ールである、請求の範囲第8項記載の方法。 10.制御薬剤がG1/S移行において細胞周期を減速させる、請求の範囲第1 項記載の方法。 11.制御薬剤がジヒドロ葉酸還元酵素インヒビターである、請求の範囲第1項 記載の方法。 12.制御薬剤がメトトレキセートであり、標的細胞毒性物質がスタウロスポリ ン、K252A、KT5720、およびKT5926よりなる群から選択される インドールカルバゾールである、請求の範囲第11項記載の方法。 13.制御薬剤がS期において細胞周期を減速させる、請求の範囲第1項記載の 方法。 14.制御薬剤がSからG2への移行において細胞周期を減速させる、請求の範 囲第1項記載の方法。 15.標的細胞毒性物質がインドールカルバゾールである、請求の範囲第1項記 載の方法。 16.制御薬剤がインドールカルバゾールであり、標的細胞毒性物質がブレオマ イシンである、請求の範囲第1項記載の方法。 17.ガン患者の治療法であって、 (a)細胞周期を通して標的ガン細胞の進行を遅延させるのに充分であるが停止 させない濃度および条件下で、制御薬剤を患者に送達し、そして (b)制御薬剤の適用と同時またはその後に標的ガン細胞を傷害するのに充分な 条件下で、標的細胞毒性物質を送達する、 ことからなる上記方法。 18.ガン患者の治療法であって、 (a)患者にとって最適の制御薬剤と標的細胞毒性物質を決定し、 (b)患者にとって最適の制御薬剤と標的細胞毒性物質の濃度を決定し、 (c)患者に最適濃度で制御薬剤を送達し、そして (d)患者に最適濃度で標的細胞毒性物質を送達する、 ことからなる上記方法。 19.ガン患者の治療法であって、 (a)高濃度で標的細胞毒性物質として作用することができ低濃度で制御薬剤と して作用することができる第1の薬剤を、標的ガン細胞を傷害するのに充分な条 件下で患者に送達し、 (b)第1の薬剤の濃度を、第1の薬剤が制御薬剤として作用するレベルまで低 下させ、そして (c)第1の薬剤の濃度が、細胞周期を通して標的細胞の進行を遅延させるのに 充分であるが停止させないレベルである時、第2の薬剤を標的ガン細胞を傷害す るのに充分な条件下で送達する、 ことからなる上記方法。 20.第1の薬剤が放射エネルギーである、請求の範囲第17、18または19 項に記載の方法。 21.第2の薬剤が放射エネルギーである、請求の範囲第17、18または19 項に記載の方法。 22.感染症患者の治療法であって、 (a)細胞周期を通して標的感染細胞の進行を遅延させるのに充分であるが停止 させない濃度および条件下で、制御薬剤を患者に送達し、そして (b)制御薬剤の適用と同時またはその後に標的感染細胞を傷害するのに充分な 条件下で、標的細胞毒性物質を送達する、 ことからなる上記方法。 23.感染症患者の治療法であって、 (a)患者にとって最適の制御薬剤と標的細胞毒性物質を決定し、 (b)患者にとって最適の制御薬剤と標的細胞毒性物質の濃度を決定し、 (c)患者に最適濃度で制御薬剤を送達し、そして (d)患者に最適濃度で標的細胞毒性物質を送達する、 ことからなる上記方法。 24.感染症患者の治療法であって、 (a)高濃度で標的細胞毒性物質として作用することができ低濃度で制御薬剤と して作用することができる第1の薬剤を、標的感染細胞を傷害するのに充分な条 件下で患者に送達し、 (b)第1の薬剤の濃度を、第1の薬剤が制御薬剤として作用するレベルまで低 下させ、そして (c)第1の薬剤の濃度が、細胞周期を通して標的細胞の進行を遅延させるのに 充分であるが停止させないレベルである時、第2の薬剤を標的感染細胞を傷害す るのに充分な条件下で送達する、 ことからなる上記方法。 25.2つの薬剤の間の相乗作用または拮抗作用の決定方法であって、 (a)二変数の希釈率の2つの薬剤を含有する複数の試験ウェルから、および薬 剤を含有しない少なくとも1つの対照ウェルから、および2つの薬剤の各々の1 つのみを含有する少なくとも2つの対照ウェルから、のインプットデータをスプ レッドシートデータベースに受け取り(ここで、該データは増殖阻害パーセント の定量値である)、 (b)試験ウェル中の増殖阻害パーセントを、対照ウェルからのデータから数学 的に得られる推測増殖阻害パーセントと比較して、あらかじめ決められた関係に 従ってスプレッドシートを処理して、そして (c)複数の試験ウェルからのデータと推測データの間の差をグラフで示す、 ことからなる、データプロセッサーにより行われる上記方法。 26.データベースインプットデータが細胞毒性である、請求の範囲第25項に 記載の方法。 27.2つの薬剤の間の相乗作用または拮抗作用の決定するためのデータ処理シ ステムであって、 (a)二変数の希釈率の2つの薬剤を含有する複数の試験ウェルから、および薬 剤を含有しない少なくとも1つの対照ウェルから、および2つの薬剤の各々の1 つのみを含有する少なくとも2つの対照ウェルから、のインプットデータをスプ レッドシートデータベースに受け取る手段(ここで、該データは増殖阻害パーセ ントの定量値である)、 (b)試験ウェル中の増殖阻害パーセントを、対照ウェルからのデータから数学 的に得られる推測増殖阻害パーセントと比較して、あらかじめ決められた関係に 従ってスプレッドシートを処理するための、該受け取り手段と結合した手段、そ して (c)複数の試験ウェルからのデータと推測データの間の差をグラフで示す、該 処理手段と結合した手段 からなる、上記システム。 28.データベースインプットデータが細胞毒性である、請求の範囲第27項に 記載の方法。 29.(a)データプロセッサーが、二変数の希釈率の2つの薬剤を含有する複 数の試験ウェルから、および薬剤を含有しない少なくとも1つの対照ウェルから 、および2つの薬剤の各々の1つのみを含有する少なくとも2つの対照ウェルか らのインプットデータをスプレッドシートデータベースに受け取るようにする手 段(ここで、該データは増殖阻害パーセントの定量値である)、 (b)データプロセッサーが、試験ウェル中の増殖阻害パーセントを、対照ウェ ルからのデータから数学的に得られる推測増殖阻害パーセントと比較して、あら かじめ決められた関係に従ってスプレッドシートを処理するようにするための、 該受け取り手段と結合した手段、そして (c)データプロセッサーが、複数の試験ウェルからのデータと推測データの間 の差をグラフで示すようにする、該処理手段と結合した手段 からなる、製造物品。 30.データベースインプットデータが細胞毒性である、請求の範囲第29項に 記載製造物品。
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