【発明の詳細な説明】
受信されたデータ要素のなかに含まれている送信タイムマークの
受信時点で受信器クロックタイムを求めるための方法
本発明は、受信されたデータ要素のなかに含まれている送信タイムマークの受
信時点で受信器クロックタイムを求めるための請求項1の前文による方法、すな
わち、受信されたデータ要素のなかに含まれている送信タイムマークの受信時点
で受信器クロックタイムを求めるための方法であって、多数の相い続いて受信さ
れるデータ要素を記憶する過程と、データ要素受信時点に相当する受信器クロッ
クタイムを記憶する過程と、記憶されたデータ要素のなかから送信タイムマーク
を探索する過程と、記憶された受信器クロックタイムを手がかりにして送信タイ
ムマークの受信時点に相当する受信器クロックタイムを求める過程とを含んでい
る方法に関する。
たとえばオーディオおよびビデオデータのような伝送すべきデータ要素は、デ
ィジタルのデータリダクションおよび圧縮方法の使用により伝送チャネルの帯域
幅を狭く保ち、または最適に利用し得るように、データ伝送の前にディジタル化
されることがますます多くなっている。
ディジタル化され、また場合によっては圧縮されたデータは、伝送のためにバ
ケット‐またはストリーム‐オリエンテッドなデータストリームにフォーマット
化される。
受信器側でデータの秩序あるデータ再構成を支援するため、これらは送信器側
でたとえばタイムマークなどのような追加的情報を与えられ得る。
データパケットのフォーマット化およびタイムマークの付加は、オーディオお
よびビデオ範囲に対してたとえばMPEG2標準(ISO/IEC13818)
の部1に定められている。
タイムマークの伝送はたとえば、受信器(デコーダ)のクロックを送信器(エ
ンコーダ)のそれと同期化するため(それによってたとえば像またはオーディオ
‐セクションが正しい時点で出力され得る)、かつ(または)受信器のなかの動
作サイクルを調節するために行われ得る。
受信器クロックの同期化のために、ディジタルにコード化されたデータストリ
ームの受信器は、到来するデータストリームから、送信器により挿入された送信
タイムマークを抽出し、またこれらを受信器クロック(受信タイムマーク)のそ
れぞれ現在の値を考慮に入れて受信器クロックの後調節の基礎として利用しなけ
ればならない。
送信タイムマークの抽出は、受信器に到来するデータストリームを解析する方
法を必要とする。
このような解析は専用のハードウェアにより実行され得る。代替的または補足
的にプログラム可能なシステムも使用され得る。
この形式のシステムが動作する基本原理が図4のブロック回路図に示されてい
る。
図4に示されているシステムは送信器S、受信器Eおよびデータ伝送区間Dか
ら成っており、データ伝送区間Dを経て送信器により出力されたデータ要素はデ
ータストリームの形態で受信器に送られ、受信器がこれらのデータを受信し、ま
た爾後処理する。
送信器Sから送られるデータに、送信器クロック1により発生され、またエン
コーダ2を用いて伝送すべきデータの間に挿入される送信タイムマークが添えら
れている。エンコーダ2は送信タイムマークの挿入とならんで、伝送すべきデー
タの圧縮、予め定められた伝送プロトタルに相応する伝送すべきデータのフォー
マット化などをも実行する。
送信器から伝送されたデータストリームは、受信器Eにおいてデコーダ12に
到達する。
デコーダ12は、データストリームから伝送すべきデータを再取得する。さら
にそれは受信されたデータストリームから送信タイムマークを抽出し、またこれ
らがそれぞれ受信器クロック11から発生された同じくデコーダ12に入力され
た受信タイムマークに相当するかどうかを比較される。
このような相当関係が存在しない場合には、受信器クロック11がデコーダ1
2の出力信号に相応して同期化される。
受信器クロック11の後調節が十分に短い間隔で繰り返されるならば、送信器
クロック1および受信器クロック11が同期して動作していることが常に保証さ
れている。
しかしながらそのためには実際上、後で一層詳細に説明するように、かなりの
技術的費用が必要である。なかんずく受信器により受信されたデータストリーム
から送信タイムマークを取得するのに高い費用がかかる。
受信器により受信されたデータストリームから送信タイムマークを取得するた
めの従来の方法は、実時間での到来するデータ要素のいわゆるスキャン/パース
にある。
この方法を実行するためのシステムは図5に示されている。
図5によれば受信器に伝送されるデータストリームはスキャナ/パーサ21に
到達する。
このスキャナ/パーサ21はハードウェア要素から構成されており、または十
分に速いプログラム可能なシステムで実現されている。
スキャナ/パーサ21は、データストリーム構造を解析して、相い続いてデー
タストリームのすべてのデータ要素に対して、それぞれ現在のデータ要素が送信
タイムマークであるかどうかを検査する。データ要素とデータストリームから抽
出された追加情報とはデータとして爾後処理ユニット22に出力される。
スキャナ/パーサ21は到来するデータストリームのデータ要素を所定のステ
ップで処理することができるが、それにもかかわらず前記の検査はある時間を必
要とする。さらに送信器から受信器へのデータの伝送もある時間を必要とする。
従って、スキャナ/パーサ21から爾後処理ユニット22に出力されるデータ
は、前記の時間の和に相当する待ち時間(応答時間)を有する。待ち時間が時間
的に一定であることから出発される。
爾後処理ユニット22のなかに、スキャナ/パーサ21から出力されるデータ
とならんで受信器クロック23から出力される受信時間も受信タイムマークの形
態で入力される。
データのなかに含まれている送信タイムマークは、爾後処理ユニット22のな
かで相応の受信タイムマークと比較される。しかしこの比較の際に前記の待ち時
間を相応に考慮に入れなければならない。
比較結果に関係して爾後処理ユニット22が信号を出力し、それに基づいて受
信器クロック23が後調節され、またはそれに基づいて受信器クロックタイムに
基づく信号が相応に影響される。
前記のスキャナ/パーサ21は、到来するデータストリームをその構造を認識
して実時間で解析することができなければならないので、技術的にその実現に非
常に費用がかかる。
実時間での到来するデータストリームの評価が必要でない、受信器クロックを
後調節するため、またはそれから導き出された信号に影響を与えるためのシステ
ムが‐データ‐および受信時間‐メモリを有するプログラム可能なスキャナ/パ
ーサである。
(たとえばマイクロコンピュータまたはマイクロコントローラを使用しての)
プログラム可能なユニットとしてのスキャナ/パーサの実現は基本的に、これが
簡単な仕方で相い異なって構造化されたデータストリームに適合可能であるとい
う利点を有し、このことは純粋にハードウェアにより実現されたスキャナ/パー
サでは一般に容易に可能ではない。
データ‐および受信時間‐メモリを有するプログラム可能なスキャナ/パーサ
を含んでいる装置が図6に示されている。
図6によれば、到来するデータストリームはデータ‐FIFOメモリ31に入
り、そのなかにデータストリームのデータ要素(データワード)が相い続いて記
憶される。
データ‐FIFOメモリに対して並列に、受信時間‐FIFOメモリ32の形
態の別のFIFOメモリが設けられている。この受信時間‐FIFOメモリ32
のなかに受信器クロック33から出力された受信時間が受信タイムマークの形態
で記憶され、それらはそれぞれデータ‐FIFOメモリのなかに記憶されている
データ要素に対応付けられている。
データ‐FIFOメモリ31のなかに記憶されている各データ要素に対して、
受信時間‐FIFOメモリ32のなかに対応付けられている受信タイムマークが
記憶されるので、両FIFOメモリは同一の深さを有する。
FIFOメモリのなかに記憶されているデータ要素およびタイムマークはFI
FOメモリの深さとデータ伝送中のデータ伝送レートおよび休止時間とに関係し
て、可変の不特定の時間の後に爾後処理をされ得る。
FIFOメモリのなかに記憶されたデータ要素およびタイムマークは、次いで
プログラム可能なスキャナ/パーサ34に出力される。
スキャナ/パーサ34はやはり、到来するデータストリームの構造を解析して
、データストリームの各(問題になる)データ要素を、それが送信タイムマーク
であるかどうかに関して検査する。
その際に送信タイムマークが見い出される場合には、これがこれに対応付けら
れている受信タイムマークと比較される。
送信タイムマークと(待ち時間を考慮に入れた)対応する受信タイムマークと
の間の比較の結果に関係して、図6には示されていない信号が出力され、それに
基づいて受信器クロックが後調節され、またはそれに基づいて受信器クロックに
基づく信号が相応に影響される。
タイムマークの比較および比較結果の評価は、スキャナ/パーサ34の後に続
いている爾後処理ユニット35のなかで実行される。爾後処理ユニット35は、
単独に、またはスキャナ/パーサ34と一緒にユニットとして構成され得る。
最後に図6を参照して説明された方法は請求項1の前文にあげられた形式の方
法である。
それは、使用されるFIFOメモリがかなりの容量を有していなければならず
、このことがこの方法を実行するための装置を高いハードウェア費用の結果とし
て相応に高価で、大形で故障しやすいものにするという欠点を有する。
従って、本発明の課題は、請求項1の前文による受信されたデータ要素のなか
に含まれている送信タイムマークの受信時点で受信器クロックタイムを求めるた
めの方法を、最小の技術的費用で実行可能であるように改良することである。
この課題は、本発明によれば、請求項1の特徴部分にあげられている特徴によ
り解決される。
それによれば、特定または不特定の数の多数の記憶されたデータ要素あたり単
一のデータ要素に相当する受信器クロックタイムのみが記憶され、また送信タイ
ムマークの受信時点に相当する受信器クロックタイムを求める過程が、記憶され
た受信器クロックタイムに基づいて外挿または内挿により行われる。
データストリームのデータ要素および、必要であれば、これらに対応付けられ
ている受信タイムマークがデータストリーム解析の前に一時記憶されるという事
実により、受信器クロックタイムを求める過程が実時間で行われることは必要で
ない。従って、使用されるハードウェア構成要素はそのために必要な高い動作速
度に対して設計されくいなくてよい。
さらに受信タイムマークが本発明によれば少数の選択された任意のデータ要素
に対してのみ記憶されるので、受信タイムマークの記憶のために準備すべきメモ
リが比較的小さい容量のものであってよく、このことはハードウェア費用のかな
りの低減に通ずる。
ハードウェア費用の低減のために甘受しなければならない計算費用は最小であ
り、また実際上重要でない。
従って、受信されたデータ要素のなかに含まれている送信タイムマークの受信
時点で受信器クロックタイムを求めるための方法であって、一方では非常にフレ
キシブルに使用可能であり、すなわちさまざまな伝送システムに適合可能であり
、また他方では最小の技術的費用で受信器クロックタイムを求めることを可能に
する方法を提供することである。
本発明の有利な実施態様は従属請求項の対象である。
以下、図面を参照して実施例により本発明を一層詳細に説明する。
図1は本発明による方法を実施するための装置の第1の実施例のブロック回路
図、
図2は本発明による方法を実施するための装置の第2の実施例のブロック回路
図、
図3は本発明による方法の個々の過程の時間的進行を説明するための時間的経
過図、
図4は送信タイムマークを付されているデータ要素の伝送および評価のための
公知の装置、
図5は実時間で到来するデータ要素のスキャン/パースのための装置を使用す
る公知の装置、
図6は非実時間で到来するデータ要素のスキャン/パースのための装置を使用
する公知の装置である。
本発明による方法を実施するための図1および図2に示されている装置の構成
要素は、到来するデータストリームの個々のデータ要素の完全な評価を実時間で
はなく相応の一時記憶の後に可変の不特定の時間の後に初めて実行するハードウ
ェアおよび/またはプログラム可能なユニット(たとえばマイクロコンピュータ
またはマイクロコントローラを使用したもの)により実現されている。
図1によれば、データストリームを導く伝送路101は、2つの伝送線102
および103に分岐している。
第1の伝送線102はデータストリームをデータ‐FIFOメモリ104に導
き、そのなかにデータストリームのデータ要素が次々と記憶される。
第2の伝送線103はデータストリームをスキャナ105に導き、このスキャ
ナが到来するデータストリームの予め定められた簡単に認識すべきデータ要素を
認識し、また認識のつどトリガ信号を発する。
データパケットを含んでいるデータストリームの際にはスキャナ105はたと
えばそのつどのデータパケットの始端を認識し得る(たとえば最初のデータ要素
の一義的な値を手がかりにして、外部からのトリガ信号を手がかりにして、また
はパケット長さとの関連で一義的でない値を手がかりにして)。
しかし、“簡単に認識すべきデータ要素”としてデータパケットの始端に限ら
ず、任意のデータ要素を使用し得る。ただし、それがデータストリームのなかで
適当な時間間隔で繰り返して生ずるデータ要素であることは好ましい。
スキャナによる“簡単に認識すべきデータ要素”の認識は実時間で行われる。
データストリームのなかの特定のデータ要素の単なる探索は簡単に実行可能で
あり、また、実時間での必要な構成にもかかわらず、使用されるスキャナの簡単
な構成を可能にする。スキャナの構成は、いずれの場合にも、この形式の従来の
装置に使用されるスキャナ/パーサの構成よりもはるかに簡単である。
認識すべきデータ要素の認識の際にスキャナ105から発生されるトリガ信号
は受信時間‐FIFOメモリセル106に供給される。
受信時間‐FIFOメモリ106はトリガ端子とならんで、受信器クロック1
07から発生された受信タイムマークが入力される第2の入力端子を有する。
しかし、受信時間‐FIFOメモリ106に与えられる受信タイムマークは、
スキャナ105からトリガ信号が発生されるときにのみ受信時間‐FIFOメモ
リのなかに記憶される。
データ‐FIFOメモリ104のなかに記憶されている各データ要素に対して
ではなくいくつかの少数の選択されたデータ要素に対してのみ相応の受信タイム
マークが受信時間‐FIFOメモリ106のなかに記憶されるという事実により
、受信時間‐FIFOメモリの深さが最小の深さに減ぜられ得る。
FIFOメモリ106のなかに記憶されているデータの十分に速い爾後処理が
行われることが保証されているならば、受信時間‐FIFOメモリ106は個別
のレジスタによってさえ形成され得る。
データ‐FIFOメモリ104のなかに記憶されたデータ要素と受信時間‐F
IFOメモリ106のなかに記憶された受信タイムマークとは、それぞれ時間再
構築ユニット108に出力される。しかし、これはデータ要素および受信タイム
マークをそれぞれのFIFOメモリのなかに記憶してから任意の時間の後に行わ
れ得る。
時間再構築ユニット108は、図面には示されていないが、前記のスキャナ1
05をシミュレートするスキャナセクションを有する。このセクションは、受信
タイムマークが受信時間‐FIFOメモリ106のなかに記憶されたデータ要素
を認識し得る。
時間再構築ユニット108はさらに、同じく図面には示されていないが、送信
タイムマーク認識セクションを有する。このセクションは、データ要素のもとで
の送信タイムマークの生起を検出し、また場合によっては送信タイムマークの内
容をも検出する。
いま連続的に、データ‐FIFOメモリ104のなかに記憶されたデータ要素
が時間再構築ユニット108に伝送されると、そこで各個のデータ要素がスキャ
ナセクションおよび送信タイムマーク認識セクションにより、それが受信時間‐
FIFOメモリ106のなかに対応付けられている受信時間が記憶されているデ
ータ要素または送信タイムマークまたはその一部分であるデータ要素であるかど
うかを検査される。
時間再構築ユニット108のスキャナセクションが、受信時間‐FIFOメモ
リ106のなかに対応付けられている受信時間が記憶されているデータ要素を検
出すると、時間再構築ユニット108がデータ要素をこのデータ要素からカウン
トし始める。
当該のデータ要素に対して記憶されている受信時間は以下では参照要素‐受信
時間と呼ばれる。時間再構築ユニットのカウント状態は以下では参照要素間隔と
呼ばれる。
送信タイムマーク検出セクションが送信タイムマークまたはこのようなタイム
マークの開始を表すデータ要素を検出すると、送信タイムマークの受信時点が、
別個にまたは時間再構築ユニット108と一緒にユニットとして構成されている
爾後処理ユニット109のなかで本発明により外挿および内挿により、当該のデ
ータ要素に対して受信タイムマークが記憶されなかったときにも求められ得る。
送信タイムマークの受信時間は、この場合にたとえば参照要素‐受信時間と参
照要素間隔と記憶されたデータ要素を送信器から受信器へ伝送した伝送レート(
データ要素またはデータワードのなかで毎秒測定された)とから、たとえば下式
により求められ得る:
送信タイムマークの受信時間=
参照要素‐受信時間+(参照要素間隔/伝送レート)
その際に、伝送レートが少なくとも区間ごとに一定または既知であり、または
測定され得ることから出発される。伝送レートの測定のためにはたとえば、受信
時間‐FIFOメモリのなかに記憶された値が相応の参照要素間隔と結び付けて
使用され得る。
送信タイムマークの受信時間を計算するための上記の可能性は、多くの可能性
のうちの1つに過ぎない。外挿および内挿法の使用のもとに、さまざまな別の計
算方法が考えられる。
爾後処理ユニット109と受信器クロック107との間の図1中には示されて
いない接続を介して、後者は相応の後調節により送信器クロックと同期化され得
る。それに対して代替的または追加的に、データ要素の爾後処理の時間的経過に
相応に影響するようにも構成され得る。
図2には、本発明による方法を実行するための、図1に示されている装置にく
らべて変形された別の装置が示されている。
図1および図2に示されている装置はほぼ同一であり、互いに相応する構成要
素には同一の参照符号が付されている。
図1および図2に示されている装置の間のただ相違は、図2による装置のなか
には、伝送されたデータ要素も受信タイムマークの形態の特に選ばれた受信時点
も記憶するための役割をし、またそれによって図1によるデータ‐FIFOメモ
リ104および受信時間‐FIFOメモリ106を置換するただ単一のFIFO
メモリ110が設けられていることにある。
この共通のFIFOメモリ110の深さは、いずれにしてもバッファすべきデ
ータ要素および時折挿入される受信タイムマークが受け入れられ得るように選定
されている。すなわち、共通のFIFOメモリ110の深さは、ほぼ図1による
データ‐FIFOメモリ104の深さに相当する。
メモリ内容の評価の際には、受信されたデータ要素および受信タイムマークが
互いに入り組んで記憶されていること、またそれによってもしかしたら変更され
た読出し順序が顧慮されなければならないことに注意されなければならない。
しかしその他の点では図1および図2に示されている装置の構成は同一である
。従って、その他の構成要素の説明を繰り返す必要はない。
以下に、前記の過程の正確な時間的経過を図3により説明する。
図3の行“データストリーム”によれば、到来するデータストリームは個々の
データパケット(データパケットAないしD)から成っている。
それぞれのパケット始端はスキャナ105により一義的に認識され得る。パケ
ット始端の認識の際に、スキャナ105は受信時間‐FIFOメモリ106また
は共通のFIFOメモリ110にトリガ信号を送る。これは図3中の行“トリガ
”により示されている。
トリガ信号は、受信器クロック107のそれぞれ現在の値が受信タイムマーク
の形態で当該のFIFOメモリのなかに記憶されるようにする。
このことは図3の行“受信器クロック”および“受信時間‐FIFOメモリ”
に示されている。こうしてデータパケットAの開始に対応付けられている第1の
トリガパルスの生起の際に、受信器クロックの状態は“10”に等しく、またそ
れに応じて値10が受信タイムマークとして相応のFIFOメモリのなかに書込
まれる。
類似の仕方でデータパケットB、CおよびDの開始時に、値40、80および
110が相応のFIFOメモリのなかに書込まれる。
個々のデータパケットのデータ要素は、データ‐FIFOメモリ104のなか
に、または同じく共通のFIFOメモリ110のなかに記憶される。
データ要素の受信および記憶の不特定の時間の後に、これらはFIFOメモリ
の後に接続されているユニットにより評価される。
データパケットAの評価が図3中に示されている例ではほぼ受信器クロック時
点43で開始される(図3中の行“処理”を見よ)。
その際に相応のFIFOメモリから付属のパケット始端‐受信タイムマークtH,A
=10が読まれる。それによって評価ユニットに、データパケットAの始端
が受信器クロック時点10で受信器に到達したことが知らされている。
データパケットAは、受信器クロックに対して参照に供されなければならない
であろう情報(送信タイムマーク)を含んでいないので、データパケットAに対
する受信タイムマークtH,A=10は棄却される。
データパケットBの評価が図3中に示されている例ではたとえば受信器クロッ
ク時点59で開始される。
相応のFIFOメモリから相応のパケット始端‐受信タイムマークtH,B=4
0を読むことによって評価ユニットに、データパケットBの始端が受信器クロッ
ク時点40で受信器に到達したことが知らされている。
データパケットBの評価の爾後の進行中にこの例ではほぼ受信器クロック時点
84で、付属の受信時点tM,Bに関係付けられるべき値TS,bを有する送信タイム
マークが認識される。
この送信タイムマークに対しては相応の受信タイムマークが記憶されていない
ので、tM,Bに対する値は計算されなければならず、これは下記のように行われ
る:
データパケットBの始端と送信タイムマークTS,Bとの間にnBのデータ要素(
データワード)がカウントされた。既知のデータ伝送レートR(毎秒のデータ要
素またはデータワードでの)に基づいて、データパケットBのパケット始端‐受
信時点(tH,B=40)と送信タイムマークTS,Bの受信時点(tM,B)との間の
時間がΔtB=nB/Rにより計算され得る。
それによって送信タイムマークTS,Bの受信時点tM,B=tH,B+ΔtBが知らさ
れている。
データストリームのなかのその他のデータおよびタイムマークは相応に評価さ
れ得る。
このことは図3を手がかりにして容易に理解され得る。説明を完全なものにす
るため、以下に図3中に使用されている参照符号およびそれらの意味を示してお
く。
tH,A:データパケットAの始端の受信時点
tH,B:データパケットBの始端の受信時点
tH,C:データパケットCの始端の受信時点
tH,D:データパケットDの始端の受信時点
tM,B:送信タイムマークBの受信時点
tM,C:送信タイムマークCの受信時点
TS,B:送信タイムマークB
TS,C:送信タイムマークC
nB :最後の受信タイムマークから送信タイムマークBまでの受信されたデー
タ要素の数
nC :最後の受信タイムマークから送信タイムマークCまでの受信されたデー
タ要素の数
ΔtB:tH,BとtM,Bとの間の時間
ΔtC:tH,CとtM,Cとの間の時間
最後に、2つの具体的な応用例(MPEG2標準(ISO/IEC13818
)
によるトランスポート‐ストリームおよびプログラム‐ストリーム)における特
殊性を説明する。
トランスポート‐ストリームはパケット‐オリエンテッドなデータストリーム
である。各パケットは188バイトを含んでいる。パケット始端はわずかな費用
でスキャナのなかで認識され得る。なぜならば、先行の回路がパケット始端を制
御線を介して信号し得るからである。代替的にスキャナが各バイトを、それが値
4716を有するか否かに関して試験し、それによってパケット始端を認識し、ま
たすべての188バイトがトリガ信号を現在の受信タイムマークを記憶するため
の受信時間‐FIFOメモリに送り得る。
プログラム‐ストリームはストリーム‐オリエンテッドである。ストリームの
なかでコード化されたデータパケットは可変の長さを有する。パケット始端はわ
ずかな費用でスキャナのなかで認識され得る。なぜならば、パケット始端は値016
、016、116、BA16を有する4つのバイトにより特徴付けられているからで
ある。このデータシーケンスは一義的であり、また利用データのなかでエミュレ
ートされない。
トランスポート‐ストリームにおいてもプログラム‐ストリームにおいても、
受信器クロックの同期化のための送信タイムマークは、存在しているかぎり、固
定の数の要素またはワードだけデータパケット始端から離されて位置している。
実際のシステムのなかではデータレートはパケットのなかでは一定であり、ま
た送信器(MPEG2エンコーダ)と受信器(MPEG2デコーダ)との間のや
はり一定の待ち時間が取るにたりないので、データパケット始端に対して記憶さ
れた参照時点が、伝送される送信タイムマークに対する参照時点として使用され
得る。
これらの特殊性を追加的に利用すると、受信されたデータ要素のなかに含まれ
ている送信タイムマークの受信時点で、受信器クロックタイムを求めるための、
なお一層簡単化され、またなお一層確実に動作する方法が得られる。
参照符号リスト
D データ伝送路
E 受信器
S 送信器
1 送信器クロック
2 エンコーダ
11 受信器クロック
12 デコーダ
21 スキャナ/パーサ
22 爾後処理ユニット
23 受信器クロック
31 データ‐FIFOメモリ
32 受信時間‐FIFOメモリ
33 受信器クロック
34 プログラム可能なスキャナ/パーサ
35 爾後処理ユニット
101 伝送路
102 第1の伝送線
103 第2の伝送線
104 データ‐FIFOメモリ
105 スキャナ
106 受信時間‐FIFOメモリ
107 受信器クロック
108 時間再構築ユニット
109 爾後処理ユニット
110 共通のFIFOメモリ