JPH11510262A - 原子力プラント構成要素の汚染除去法 - Google Patents

原子力プラント構成要素の汚染除去法

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Abstract

(57)【要約】 放射性汚染物質などの望ましくない物質を下層にある材料から除去する方法。フルオロホウ酸およびフルオロホウ酸溶液の酸化電位(Eh)に影響を及ぼす物質を含む溶液を汚染物質と接触させてそれを除去する。汚染物質は、汚染物質と接触させたフルオロホウ酸溶液を陽イオン交換樹脂と接触させることにより、フルオロホウ酸溶液から除去する。

Description

【発明の詳細な説明】 原子力プラント構成要素の汚染除去法 発明の分野 本発明は、汚染除去法の分野に関する。特に、本発明は、原子力プラントから の放射性汚染を除去するための汚染除去法の分野に関する。発明の背景 LWRプラントのサブシステムの汚染除去は、現在、米国では比較的一般化し ており、これらのプラントの従業者の被曝低下への有用な一助として重要である 。サブシステムの汚染除去は、リアクター回路の一部を、配管などのプロセス装 置に蓄積した放射性付着物を溶解する化学的汚染除去溶液にさらすことを含む。 使用済み汚染除去溶液は、次いで、イオン交換によって処理して、汚染除去溶液 の化学的・放射性負荷を樹脂に保持させ、一方、浄水は系に戻すことができる。 そのような方法の例は、米国特許第4,705,573号に記載のLOMI法である。 汚染除去の目的の一つは、プラント従業者に対して危険であると考えられる放 射性付着物を除去することである。運転のために元に戻すことになっているプラ ント構成要素の汚染除去では、そのプロセスにさらされる材料へのどのような損 傷も回避すべきである。そのような損傷は、プロセスから生じる、または汚染除 去に続く原子力プラントの通常の運転条件から生じる腐食により生じる可能性が ある。損傷の回避を試みたいくつかの方法は、ベース金属を攻撃するのでなく、 その上にある腐食産物の酸化金属層を溶解することにより作用する。 そのような方法は、従業者が暴露される放射能の量の低下または減少には有効 であるが、処理表面から全ての放射能を除去するものではなく、従って、プラン ト要素を非放射性廃棄物として処理することはできない。放射性物質の汚染除去 を十分行って、それらを非放射性物質として分類できるようにするためには、下 にあるベース金属の薄層を除去して、その金属の亀裂中に捕獲されている(例え ば、金属表面の弱い顆粒間攻撃の結果として生じる)放射能が放出されるように する必要がある。リアクターの汚染除去の場合、プラント損傷に関する制限は、 プラント要素に対してそれ以上の運転義務を要求しないので、さほど厳しくない 。 損傷に関する唯一の要件は、プラント要素が、構造的安全性を保持したまま、プ ロセスの運転中の漏出に対してその完全性を保持することである。ベース金属の 薄層の除去は、これらの要件と一致するが、あまりに多くの金属を除去すると、 生じる放射性廃棄物の量に関する問題の原因となる可能性がある。 ベース金属の除去に対してはいくつかの方法が記載されている。例えば、米国 特許第4,828,759号は、汚染除去試薬としてフルオロホウ酸を使用する方法に関 する。該試薬は、広範囲の金属および金属酸化物を溶解することができる。該特 許には、放射性廃棄物を最少にするためのその酸のいくつかの使用法、例えば、 酸の蒸留による回収、が詳述されている。記載された方法は、構成要素を汚染除 去浴において浸漬処理または噴霧処理するのに好都合であると考えられる。記載 されている酸の濃度(0.05〜50モル/l)は大きく、下記に述べる無効性の併発を 回避するには十分である。 例えば、蒸気発生器などの、原子力プラントの大型構成要素を汚染除去する場 合は、希薄な化学薬品系の使用が有利であると考えられる。化学薬品の購入およ び取り扱いは、濃い化学薬品溶液を使用する場合は困難かつ高価であり、廃棄物 を最小体積で処理することは困難である。米国特許第4,828,759号に記載の方法 は、これらの困難の多くを克服するものであるが、提案されている装置の型は、 通常は、原子力プラントの汚染除去において一時的に使用されるものではなく、 また、その方法は、汚染除去したい要素を次第に汚れが少なくなる汚染除去溶液 にさらすという利点を容易に受け入れるものではない。次第に汚れが少なくなる 汚染除去溶液を使用することは、手の届かない内部表面が汚染された、大型で入 り組んだ系のプラント要素において高い汚染除去効果を得るのに有用である。 ベース金属を溶解することができるもう一つの汚染除去溶液は、酸溶液中のセ リウム塩を含む(例えば、ドイツ特許第DE-PS 2,714,245号)。セリウム(IV) および硝酸などの鉱酸の組合せによる酸化作用により、金属の溶解が生じる。金 属の酸化によって生じるセリウム(III)は、オゾンなどの酸化化学物質の作用に より再びセリウム(IV)に酸化される。酸化剤としてのセリウムをベースとする 系の問題点は、セリウムが陽イオンであり、イオン交換によって金属および放射 能とともに除去され、消耗されることである。従って、セリウムの除去が生じる ことなく、陽イオン放射性金属の連続的除去を可能とする系を提供することは困 難である。従って、次第に汚れが少なくなる汚染除去溶液により系を処理すると いう所望の目的を、都合よく達成することはできない。発明の概要 本発明は、約1〜約50ミリモル/lのフルオロホウ酸を含む溶液を提供し、該溶 液を、フルオロホウ酸溶液の酸化電位(Eh)を基準カロメル電極に対して約50 0〜約1200mVの範囲にする物質と接触させ、該フルオロホウ酸溶液を汚染された 材料と接触させて、該フルオロホウ酸溶液を陽イオン交換樹脂と接触させること により汚染物質を除去することを含む、汚染された材料の汚染除去法を提供する 。 本発明はまた、基板からの金属の除去法も提供し、該方法は、約1〜約50ミリ モル/lのフルオロホウ酸を含む溶液を提供し、該溶液を、フルオロホウ酸溶液の 酸化電位(Eh)を基準カロメル電極に対して約500〜約1200mVの範囲にする物 質と接触させ、該フルオロホウ酸溶液を該基板と接触させて、基板から金属を除 去することを含む。金属は、陽イオン交換樹脂と接触させることによりフルオロ ホウ酸溶液から除去し、または回収する。 一つの態様では、表面から均一、かつ制御された方法で付着物および/または ベース金属層を漸次除去し、それによって放射性汚染を放出することによる汚染 除去を提供することが本発明の目的である。別の態様では、工程の進行とともに 、次第に汚れが少なくなる汚染除去溶液で表面を処理することが本発明の目的で ある。さらに別の態様では、工程により生じる放射性廃棄物の量を最少にするこ とが本発明の目的である。図面の簡単な説明 図1は、本発明の汚染除去システムの主要な構成要素を含む工程ブロック線図 を示す。 図2aおよびbは、クーポン試験片の表面の一連のEDAX分析を示す。発明の詳細な説明 本発明は、もはや必要でない原子力プラント要素の汚染除去という目的で開発 されたものである。そのような要素は、設備全体が役に立たなくなっているか、 一つの要素(PWRプラントの蒸気発生器など)がとり換えられることにより生 じると考えられる。本発明によれば、取り扱いが容易で、かつ経済的である希薄 試薬を使用する汚染除去システムが提供される。その汚染除去システムは、ベー ス金属および腐食付着物を一様に溶解し、特に、役に立たなくなっているリアク タープラント構成要素の汚染除去に適切である。さらに、そのシステムは、気相 での除去が可能であるか、気相での除去が可能な物質に変換でき、従って残渣が 生じない試薬も利用する。なお、本発明は、基板からの放射性付着物の除去だけ でなく、下層にある基板からの非放射性付着物、金属、金属誘導体および他の物 質の除去にも適用可能である。 使用する化学試薬は、発生する放射性イオン交換廃棄物の量が、使用する試薬 の量にかなり依存するので、希薄であるべきである(理想的には、10ミリモル/l 以下)。薄い化学濃度が好ましい別の理由として、例えば、大規模プラントでの 化学薬品の取り扱いが簡単であることが挙げられる。従って、希薄であり、ベー ス金属を一様に溶解することができ、一方、同時にイオン交換による浄化の再循 環に適する化学薬品系の開発が望まれていた。 本発明は、次の理由により、汚染除去溶液での陽イオン化学試薬の使用を回避 している。すなわち、複雑な形態のプラント系において高度の汚染除去効果を達 成するためには、次第に放射性含量が少なくなり、好ましくは同時にベース金属 が溶解されている溶液でその系を処理する必要がある。こうして、新たに曝露さ れる汚れのないスチール表面が再汚染される可能性を回避することができる。1 年以上の期間、運転されていない原子力プラントでは、典型的にはリアクター回 路に存在する放射能のほとんどが陽イオン元素の形である。化学試薬が陽イオン (水素イオン以外)を含んでいないならば、化学試薬を除去することなく、陽イ オン交換樹脂上で溶解した放射性元素を除去することができる。この原理は、ベ ース金属を溶解しない他の従来の方法で有利に使用されている(例えば、CANDEC ON法、P.J.Petit,J.E.LeSurf,W.B.StewartおよびS.B.Vaughan,Corrosion '78,Houston,Texas,1978を参照)。 本発明以前は、汚染除去試薬としてのフルオロホウ酸の使用は、酸の濃度を大 規模なプラント系での使用に十分な程度に低下させると、効果がないと考えられ ていた。この効果がないことの理由は、リアクター運転中に高温で金属表面上に 付着した、または増大した金属酸化物の性質である。そのような酸化物は、希フ ルオロホウ酸中ではごくゆっくり溶解するだけである。酸は、酸化物構造の亀裂 に浸透して、粘着性酸化物の島を残し、一方、亀裂の基部にある金属は溶解させ る。この挙動は、希フルオロホウ酸にさらされた前酸化された金属サンプルの電 子顕微鏡により確認されている。本発明者らは、酸化電位(Eh)の条件を制御 してフルオロホウ酸の有効性の試験を行った。これらの実験では、Ehをモニタ ーし、ヒドラジン、過酸化水素またはオゾンの添加により制御した。これらの実 験において、本発明者らは、系のEhを上げると、特にステンレス鋼では、酸化 物がかなり一様に溶解することを見いだした。さらに、ステンレス鋼からの酸化 物の除去速度のEhによる影響は、インコネルよりもかなり大きい。その結果、 高い値のEhでは、両タイプの金属からの除去速度はほぼ等しく、それは、ステ ンレス鋼/インコネル混合系の汚染除去の点で便利である。 本発明の汚染除去法の運転では、汚染除去されている金属表面の電気化学電位 がバルク溶液のEhと同じでない場合が多い。この場合、たとえバルク溶液のE hが特定の範囲内であったとしても、鋼表面の電気化学電位が特定の範囲より低 いので、その方法はうまくいかない。本発明者らは、これは、特に、サンプルが その表面積の大部分を汚れのない金属として有し、小さい部分のみに汚染された フィルムを有する場合である可能性があることを見いだした。そのような場合、 そのEhを維持する酸化反応の動力学が特に重要である。過マンガン酸カリウム は、Ehを所望の範囲に維持するためのオゾンの代わりの酸化剤として使用する ことができ、この酸化剤は非常に有効であることが見いだされた。過マンガン酸 カリウムは、放射性付着物からクロムを濾し取るための酸化剤として汚染除去溶 液でしばしば使用されている(例えば、Pick,M.E.,「過マンガン酸塩をベース とする(NPおよびAP)方法での汚染除去に関するPWRステンレス鋼および インコネル酸化物の性質(The Nature of PWR Stainless Steel and Inconel Ox ides in Relation to Decontamination in Permanganate Based(NP and AP)pr ocesses)」、Water Chemistry of Nuclear Reactor Systems 3,British Nucle ar Energy Society,London,UK,p.61-69,1983)。しかし、本発明の方 法では、過マンガン酸カリウムは、上記とは異なる機能を有する。これを支持す るように、過マンガン酸カリウムが存在している間はかなりのCo−60汚染除去 が生じ(過マンガン酸カリウムの機能がクロムを酸化して濾し取ることである従 来の方法ではそうではない)、過マンガン酸カリウムは、本発明の方法では通常 よりもかなり低い濃度で使用されることが見いだされた。従来の方法で通常使用 される1,000ppmに対して、Ehを所望の範囲に維持し、従って、本発明の方法に おける方法の有効性を維持するのに必要な過マンガン酸カリウムは10〜100ppmで ある。 化学文献に十分記載されているように、過マンガン酸カリウムの酸化剤として の使用は、二酸化マンガン固体の生成を引き起し、これは、最終的には、試験片 の表面を被覆し、それ以上の汚染除去を妨げる。この障害を克服するために、そ の方法の運転は、表面の二酸化マンガンによる被覆がそれ以上の進行を防ぎ、次 いで、少し過剰のシュウ酸の酸化が気相に除去されるまで可能である。二酸化マ ンガンの全てがなくなると、化学量論的に正確に等価の過マンガン酸カリウムを 添加してマンガンイオンを生成することにより、過剰のシュウ酸を分解すること ができる。この段階は重要である。というのは、そうでないと、存在する残留シ ュウ酸は、工程の継続中、添加した過マンガン酸カリウムを二酸化マンガンに分 解するからである。得られるカリウムおよびマンガンイオンは、陽イオン交換に よって再び除去される。その後、過マンガン酸カリウムをさらに添加してEhを 特定の範囲に戻すことにより、工程が続行される。 図1を参照すると、プラントの要素は、典型的にはプロセススキッド10を有 する流路を形成する。プロセススキッド10は、ある場所と別の場所との間で容 易に輸送可能であり、一時的配管12によって原子力プラント要素に連結可能な 装置から成る。プロセススキッドの構成要素は、典型的には、ポンプ、インライ ンヒーター、オゾン発生器14、イオン交換器16および18、サージタンク、 ならびに化学薬品注入に適切な装置20である。 系に水(好ましくは、脱イオン水)を満たし、その水は、プロセス温度に加熱 しながら系を循環させる。プロセスが作動する温度は、室温付近〜約100℃であ るが、最も好ましい範囲は、約65℃〜約100℃である。温度の選択は、所望する 金属の溶解速度に基づく。金属は、流路のあらゆる部分で溶液のpHが不変であ るように十分ゆっくり溶解しなければならないが、プロセス作用時間が都合のよ いものとなるように十分迅速に溶解しなければならない。典型的には、都合のよ い作用時間は、約2〜約48時間と規定される。次いで、フルオロホウ酸を濃溶液 、典型的には48重量%の水溶液で系に注入して、所望の範囲の濃度を達成する。 この範囲は、約1〜約50ミリモル/lであるが、より好ましくは、約10ミリモル/l である。プロセスの運転中は、所望の濃度を維持するために、定期的にフルオロ ホウ酸をさらに注入することができる。汚染除去プロセス全体にわたって所望の pHおよびEhを維持することが重要である。 オゾンは、オゾン発生器から注入する。オゾン発生器は、この目的を有するど のような市販の装置であってもよく、例えば、空気または酸素中での放電の原理 で作動するものが挙げられる(Corona Discharge Ozone Generator,Peak Scien tific,イギリス)。所望により、排ガス中に存在するオゾンを、溶液に再循環 させることができる。オゾン注入速度は、所望の酸化電位(Eh)の値を達成す るために、プロセス全体にわたって制御する。該酸化電位は、基準カロメル電極 に対して約500〜約1200mVの範囲に保持すべきである。系からの排ガスは、市販 の標準型オゾンフィルターを通して排出して、オゾンが大気中に入るのを防ぐべ きである。そして、そこから排ガスをプラントの抽出系に排気すべきである。 陽イオン交換カラムは、弁を介して系にとり付ける。陽イオン交換カラムを通 る溶液の流速は、循環する溶液のpHが適切な範囲で維持されるように制御する 。この範囲は、約pH2〜約pH3であるが、最も好ましくは約pH2.5である 。この方法に使用される陽イオンおよび陰イオン交換樹脂は、原子力産業におけ る水の精製に対して典型的に使用されるどんなイオン交換樹脂であってもよく、 好ましくは、IR-120などの強酸性陽イオン交換樹脂およびIRA400などの強塩基性 陰イオン交換樹脂である。 プロセスの運転中、汚染除去の進行は、プロセス溶液中を循環する放射能を( サンプリングおよび分析により)測定することによりモニターすることができ、 都合がよければ、汚染除去される要素に隣接した直接γ線モニター装置によりモ ニターできる。放射能の大部分は、陽イオン交換樹脂によって除去され、その結 果、循環溶液の循環放射能レベルは次第に低くなる。放射能がそれ以上系から除 去されなくなると、プロセスは完了である。最終の浄化段階の際、プロセス溶液 は、プロセス水が所望の純度となるまで(例えば、約10ミクロジーメンスの電導 度)、流路ならびに陽イオンおよび陰イオン交換カラムを循環させる。フルオロ ホウ酸は、陰イオン交換カラムによって系から除去し、系には浄水が残る。 プロセス完了後、水は系から除去することができ、イオン交換樹脂は常法、例 えば除水用のライナーに油圧移動させたり、輸送の前に他の処理を行って処分す るなどして、放射性廃棄物として処分することができる。 実施例1 ステンレス鋼304およびインコネル600のサンプルクーポンを、Metal Samples Inc.(Alabama)から入手した。クーポンの起源は、工場の証明書によって明ら かにされ、下記手法により酸化して酸化物被覆を作った。その被覆は、その材料 のPWRリアクター条件への暴露を擬態するものであることが分かっている。サ ンプルはメタノールで脱脂し、ステンレス鋼のクーポンに対しては30%の硝酸に 、インコネルのクーポンに対しては30%の硫酸に2分間漬けた。クーポンを脱ミ ネラル水で洗浄し、メタノールでリンス処理し、デシケーターで恒量となるまで 乾燥させた。クーポンを800℃の空気中で15分間加熱した。酸化物フィルムの平 均の厚さ(ステンレス鋼は0.85ミクロン、インコネルは0.58ミクロン)は、重量 の増加が酸素の取り込みによるものとし、酸化物の密度が1.5g・cm-3であると仮 定して、重量の増加から計算した。クーポン表面の走査電子顕微鏡およびEDA X分析によると、ステンレス鋼およびインコネルクーポンのどちらの場合も、ベ ース金属と比較して酸素およびクロムが豊富であることが示された(図2)。図 2aは、ステンレス鋼304L表面スペクトルに酸化表面および10KeV分析を組み入 れた分析を示す。図2bは、HBF4/O3および10KeV分析で処理したステンレ ス鋼304L表面スペクトルを示す。 再循環する汚染除去装備は、一般的には図1の線図に従って、PTFEサンプ ル室とともに構築したが、この特定の場合は、陰イオン交換カラムを使用しなか った。系の容積は10dm3であり、クーポン上の直線流速は0.07ms-1であっ た。受容量が0.5dm3である水素型の陽イオン交換カラム(IR−120)を用意した 。その設計により、流速、温度および化学薬品濃度の制御が可能となった。温度 、pH、Ehおよび流速は全て、データ自動記録装置システムで記録した。溶液 のグラブサンプルは、再循環バルク溶液から、種々の時間に陽イオン交換カラム の出口で採取し、分析(鉄、クロム、ニッケルおよびpH)に供した。スペシメ ンはサンプル室におき、系に脱ミネラル水を満たした。その溶液を65℃に加熱し た。フルオロホウ酸を添加し(13.5ml、48重量%の水溶液)、オゾン発生器のス イッチを入れた。最初は陽イオン交換カラムは分断していたが、4時間後にはそ のイオン交換カラムの弁を開けて10dm3h-1の流速とした。バルク溶液および「陽 イオン交換後」のサンプルの分析を表1に示す。Ehは、基準カロメル電極に対 して+600〜+1,000mVの間で維持した。汚染除去は24時間続けた。この後、クー ポンを取り出し、脱ミネラル水でリンス処理して風乾し、重量の低下および表面 の外観を走査電子顕微鏡およびEDAXにより調べた。 暴露後は、予め暗色酸化物被覆を有していたクーポンが、酸化処理前と同様の 明るい金属の外観を有することが確認された。酸化物がないことは、EDAX分 析によって確認し、表面の組成は、ベース金属と同じであった(すなわち、クロ ムが少ない)。重量減少の計算から、そのクーポン減少は、インコネルが約5.44 mg・cm-2、ステンレス鋼が0.90mg・cm-2であることが示された。 イオン交換樹脂は、目視検査を行ったが、損傷の徴候は生じなかった。実験中 の流速の低下も、圧力降下の増加もなく、イオン交換受容量(水素型およびナト リウム型の間での変換)の低下も認められなかった。分析結果から、イオン交換 カラムは、予測通りに正確に作動し、pHの低下および金属の除去が行われたこ とが分かる。 *陽イオン交換処理(Cation IX Treatment)の開始 ND=検出されず=50ppb以下 実施例2 サンプルクーポンを使用中のPWRの主要回路から得た。これらのサンプルは 、インコネル600蒸気発生器管のスペシメンおよび人の手の届くカバーからのス テンレス鋼クーポン(304L型)であった。2つのクーポンに対する放射性核種の 分析により、ステンレス鋼に対しては 126KBq cm-2Co-60、インコネル管に対し ては、103KBq cm-2Co-58、0.18KBq cm-2Co-57および1.23KBq cm-2Mn-54が示され た。クーポンの非放射性表面は、汚染除去溶液にさらされるのを防ぐために、シ リコーン被覆で塞いだ。 サンプルクーポンを、実施例1と同様の汚染除去装備において処理したが、使 用したイオン交換樹脂は、IR-120陽イオン樹脂と予めフルオロホウ酸で再生した IRA-400陰イオン樹脂(すなわち、陰イオン樹脂は、フルオロホウ酸塩型であっ た)との1:1混合床であった。サンプルの放射能をγ線分光測定により測定した 。 汚染除去工程は、実施例1と同じ条件を使用して31時間運転した。サンプルホ ルダーおよびイオン交換カラムの放射能の減少および増加(各々)をモニターし た。汚染除去の後、サンプルを再びγ線分光測定により測定した。汚染除去ファ クター(汚染除去前の試料のCo-60を、処理後の試料のCo-60で割る)は、インコ ネルに対して28、ステンレス鋼に対して4であった。該工程は31時間で中止した が、さらに約12時間の運転時間により、酸化物および放射能の除去が完了すると 推定された。 上記の態様および実施例は本発明を例示するものであって、本発明を限定する ものではない。従って、当業者であれば、改変を行うことができ、それは、請求 の範囲によって網羅されるものである。
【手続補正書】 【提出日】1998年12月3日 【補正内容】 請求の範囲 1.50ミリモル/l未満のフルオロホウ酸を含む溶液を提供し;該フルオロホウ酸 溶液を、その溶液の酸化電位(Eh)を基準カロメル電極に対して約500〜約120 0mVの範囲にする物質と接触させ;該フルオロホウ酸溶液を汚染された材料と接 触させ;該フルオロホウ酸溶液を陽イオン交換樹脂と連続的に接触させて該溶液 から汚染物質を除去し、連続汚染除去で使用するためにフルオロホウ酸をin sit uで再生することにより、汚染された材料から汚染物質を除去することを含む、 汚染された材料の汚染除去の方法。 2.前記フルオロホウ酸溶液のpHが約2〜約3の範囲である、請求項1に記載 の方法。 3.溶液の酸化電位(Eh)を約500〜約1200mVの範囲にする前記物質が、ヒド ラジン、過酸化水素、オゾン、過マンガン酸カリウムおよびそれらの組み合わせ からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。 4.溶液の酸化電位(Eh)を約500〜約1200mVの範囲にする前記物質がオゾン である、請求項1に記載の方法。 5.フルオロホウ酸溶液の温度を約15℃〜約100℃に維持することをさらに含む 、請求項1に記載の方法。 6.前記汚染物質が、放射性金属および放射性金属の誘導体からなる群より選択 される、請求項1に記載の方法。 7.50ミリモル/l未満のフルオロホウ酸を含む溶液を提供し;該フルオロホウ酸 溶液を、その溶液の酸化電位(Eh)を基準カロメル電極に対して約500〜約120 0mVの範囲にする物質と接触させ;該フルオロホウ酸溶液を基板と接触させ;該 フルオロホウ酸溶液を陽イオン交換樹脂と連続的に接触させて該溶液から金属を 除去し、金属の連続除去で使用するためにフルオロホウ酸をin situで再生する ことにより、基板から金属を除去することを含む、基板から金属を除去する方法 。 8.前記溶液のpHが約2〜約3の範囲である、請求項7に記載の方法。 9.フルオロホウ酸溶液の酸化電位(Eh)を約500〜約1200mVの範囲にする前 記物質が、ヒドラジン、過酸化水素、オゾン、過マンガン酸カリウムおよびそれ らの組み合わせからなる群より選択される、請求項7に記載の方法。 10.フルオロホウ酸溶液の酸化電位(Eh)を約500〜約1200mVの範囲にする 前記物質がオゾンである、請求項7に記載の方法。 11.フルオロホウ酸溶液の温度を約15℃〜約100℃に維持することをさらに含 む、請求項7に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブラッドバリー,デビッド イギリス国 ジーエル12 7アールダブリ ュ グロス,ウォッテン−アンダー−エッ ジ,トレシャム,ペンコット (72)発明者 エルダー,ジョージ,アール. イギリス国 ジーエル14 1エヌディー グロス,ウェストバリー−オン−セヴァー ン,ノースウッド グリーン,コートリー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.約1〜約50ミリモル/lのフルオロホウ酸を含む溶液を提供し;該フルオロホ ウ酸溶液を、その溶液の酸化電位(Eh)を基準カロメル電極に対して約500〜 約1200mVの範囲にする物質と接触させ;該フルオロホウ酸溶液を汚染された材料 と接触させ;該フルオロホウ酸溶液を陽イオン交換樹脂と接触させてフルオロホ ウ酸溶液から汚染物質を除去することにより、汚染された材料と接触させたフル オロホウ酸溶液から汚染物質を除去することを含む、汚染された材料の汚染除去 の方法。 2.前記フルオロホウ酸溶液のpHが約2〜約3の範囲である、請求項1に記載 の方法。 3.溶液の酸化電位(Eh)を約500〜約1200mVの範囲にする前記物質が、ヒド ラジン、過酸化水素、オゾン、過マンガン酸カリウムおよびそれらの組み合わせ からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。 4.溶液の酸化電位(Eh)を約500〜約1200mVの範囲にする前記物質がオゾン である、請求項1に記載の方法。 5.フルオロホウ酸溶液の温度を約15℃〜約100℃に維持することをさらに含む 、請求項1に記載の方法。 6.前記汚染物質が、放射性金属および放射性金属の誘導体からなる群より選択 される、請求項1に記載の方法。 7.約1〜約50ミリモル/lのフルオロホウ酸を含む溶液を提供し;該フルオロホ ウ酸溶液を、その溶液の酸化電位(Eh)を基準カロメル電極に対して約500〜 約1200mVの範囲にする物質と接触させ;該フルオロホウ酸溶液を基板と接触させ ;該フルオロホウ酸溶液を陽イオン交換樹脂と接触させて該溶液から汚染物質を 除去することにより基板から金属を除去することを含む、基板から金属を除去す る方法。 8.前記溶液のpHが約2〜約3の範囲である、請求項7に記載の方法。 9.フルオロホウ酸溶液の酸化電位(Eh)を約500〜約1200mVの範囲にする前 記物質が、ヒドラジン、過酸化水素、オゾン、過マンガン酸カリウムおよびそれ らの組み合わせからなる群より選択される、請求項7に記載の方法。 10.フルオロホウ酸溶液の酸化電位(Eh)を約500〜約1200mVの範囲にする 前記物質がオゾンである、請求項7に記載の方法。 11.フルオロホウ酸溶液の温度を約15℃〜約100℃に維持することをさらに含 む、請求項7に記載の方法。
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