【発明の詳細な説明】
メモリ・デバイス用の高速ワード・ライン・デコーダ
発明の背景 発明の属する技術分野
この発明は、メモリ・デバイス用の高速ワード・ライン・デコーダあるいはゲ
ートに関し、更に詳しくは、使用トランジスタ数を低減させた高速で効率的なワ
ード・ライン・デコーダあるいはゲートに関する。従来技術
スタティックRAM(random access memory)またはR
OM(read only memory)などの、メモリ・アレイ・デバイス
は、メモリ配列の所望のデジタル情報(ビット群)にアクセスするため、ロウ(
行)およびコラム(列)のアドレス・デコーダを必要とする。ここで開示される
技術は、他のデコーディング機構にも適用可能であるが、この発明は、主として
メモリ・デバイス用のロウあるいはワード・ラインのデコーダ、より具体的には
ゲートに関する。従来の相補的金属−酸化物半導体(CMOS)トランジスタの
解読技術を用いたシングル・ステージのワード・ライン・デコーダは、そのデコ
ーダを実現するために、相当数のCMOSトランジスタを必要とする。それ故、
シングル・ステージ構造はアドレス・ライン数が少ないものに限られ、アドレス
・ラインが多いものには実際的ではない。デュアル・ステージのワード・ライン
・デコーダは必要なCMOSトランジスタの個数を低減するが、2つの分離した
デコーダ・ステージのため遅延時間が増加する。
整数”n”で示されるアドレス・ビット数が比較的少ない、例えば、n=4ま
たはそれ以下の場合、ワード・ライン・デコーダは、シングル・ステージで実現
することができる。例えば、n=4のとき、そのワード・ライン・デコーダを実
現するのに、2n=16個のNANDゲートが必要となる(各NANDゲートは
n=4個の入力端子を有する)。この従来技術において、4入力NANDゲート
は、4個のPチャンネル型トランジスタと4個のNチャンネル型トランジスタを
必要とし、1個のワード・ラインNANDゲートに合計2(n)=8個のトラン
ジスタを必要とする。従って、4ビットのワード・ライン・デコーダに、全部で
16×8=128個のトランジスタが必要となる。
このように、アドレス・ラインが増加するにつれて、従来的なシングル・ステ
ージのデコーダを実現するために必要なトランジスタ数が、増加するのが理解で
きよう。例えば、アドレス・ラインが9本の場合、この種のワード・ライン・デ
コーダに、CMOSトランジスタなどのトランジスタが9000個以上必要とな
る。実際上、かかるシングル・ステージ構造は大型で、コストが増加する。
さらに、各デコーディング・ゲートは直列接続のNチャンネル型トランジスタ
のスタックから実現されるので、各デコーディング・ゲートの入力端子数や幅に
ついて実際上の制限を受ける。スタックの抵抗はNチャンネル型トランジスタが
付加されるごとに増加し、抵抗の合算値は急増する。出力容量は、通常、固定さ
れているので、付加されるごとにトランジスタ抵抗がゲートのスイッチング時間
を増加させ、それに応じてメモリ・デバイス自体の動作を遅延させる。直列抵抗
を減少させる一つの手法は、各トランジスタのサイズ、あるいは幅/長さの比(
w/1)を大きくすることである。これは、トランジスタのサイズを増加させ、
従って、メモリ・デバイスのサイズを増加させるため、好ましくない。これらの
理由から、従来的なCMOS技術を利用したシングル・ステージ・デコーダは、
4本あるいはそれ以下のアドレス・ラインの場合に限られる。
トランジスタ数を低減する別の手法は、プリチャージ(予充電)技術を用いる
ことであり、その場合、1個のPチャンネル型デバイスのみで良い。これは、シ
ングル・ステージのデコーダについて、トランジスタの総数を半減することがで
きる。しかしながら、Nチャンネル型デバイスは依然、直列にスタックする必要
があり、プリチャージ技術を用いると、スタックにNチャンネル型デバイスを付
加しなければならない。このように、プリチャージ技術は、シングル・ステージ
・デコーダのアドレス・ラインの制約を完全には解消しない。
上記に挙げた理由により、設計者は通常、プレデコーダ・ステージおよびポス
トデコーダ・ステージを有するデュアル・ステージのデコーダを使用してきた。
アドレス・ラインはグループ化されてプレデコーダのステージに設けられ、プレ
デコーダ・バスを形成する。例えば、4本のアドレス・ラインが2本づつの2グ
ループに分けられ、各グループは対応する2:4デコーダに設けられ、8ビット
のプレデコーダ・バスを形成する。また、9本のアドレス・ラインの場合、9本
のアドレス・ラインが3本づつの3グループに分けられ、各グループは対応する
3:8デコーダに設けられ、24ビットのプレデコーダ・バスを形成する。以下
、同様である。デュアル・ステージを使用すれば、ポストデコーダ・ステージの
各ゲートで用いられる入力端子の個数を、プレデコーダのデコーダの個数まで低
減することができる。そうすれば、ポストデコーダ・ステージは、4本のアドレ
ス・ラインの場合、16個の2入力ワード・ライン・ゲートを、9本のアドレス
・ラインの場合、512個の3入力ワード・ライン・ゲートを使用する。このよ
うに、プレデコーダとポストデコーダのステージを使用すれば、ワード・ライン
・デコーダを完成するのに必要なトランジスタ数をかなり低減できることは明ら
かである。しかしながら、2つの別々のステージを導入することは、ワード・ラ
イン・デコーダ処理に要する時間を2倍にする。
従って、極めて高速で、しかも比較的少ない数のトランジスタで実現できるメ
モリ・デバイス用の高速ワード・ライン・デコーダあるいはゲートを提供するこ
とが望まれている。
発明の要旨
この発明の目的は、改良されたワード・ライン・デコーダで、高速であると共
に、比較的少ない個数のトランジスタから実現できる、メモリ・デバイス用のワ
ード・ライン・デコーダあるいはゲートを提供することにある。
この発明に係るワード・ライン・デコーダ・ゲートは、共通(セレクト)節点
に接続され、クロック信号が出力されると、出力されたアドレスを入力し、デコ
ーディングする複数の並列接続されたデバイス群を備える。デバイス群のそれぞ
れは、デコーディングされつつある所定のアドレスに応じて対応するアドレス信
号およびその反転信号を入力する。プリチャージ・デバイスが共通節点に接続さ
れ、クロック信号が出力されるまで、共通節点を第1の電圧あるいは論理レベル
に保持する。さらに、2個の直列接続された充電(チャージ)デバイス群がソー
ス電源と共通節点の間に接続され、クロック信号が出力されると共に、遅延クロ
ック信号が出力されない期間の間、共通節点を第2の電圧あるいは論理レベルに
充電しようとする。ディレイ・デバイスがクロック信号を入力し、遅延クロック
信号を出力する。出力されたアドレスが所定のアドレスに一致しないとき、前記
した並列接続のデバイス群のいずれかが共通節点から電流路を形成して前記2個
の充電デバイス群に取って代わり、共通節点を実質的に第1の電圧レベルに保持
する。デコーディングが並列に行われるので、この発明に係るデコーダあるいは
ゲートは、動作を損なうことなく、アドレス入力を任意に増加することができる
。
好ましい実施の形態において、バッファあるいはインバータ回路が共通節点に
接続され、出力されたアドレスが所定のアドレスに一致するとき、対応するワー
ド・ライン信号を出力する。同様に、第1の電圧あるいは論理レベルは実質的に
はアースであるので、前記した並列接続デバイス群およびプリチャージ・デバイ
スは、全て放電(ディスチャージ)デバイスである。充電デバイス群は、共通節
点の電圧を上昇させてバッファをスイッチさせ、ワード・ライン信号を出力させ
る。このように、バッファは、放電デバイス群のどれも導通しないとき、出力を
切り換えてワード・ライン信号を出力するが、放電デバイス群のどれかが導通す
るとき、出力を切り換えない。望ましくは、充電支持回路が、共通節点とソース
電源の間に接続され、浮遊容量の影響を低減する。
この発明に係るワード・ライン・デコーダあるいはゲートは、望ましくは、n
個のインバータを備え、そのインバータは、n個の入力アドレス信号のそれぞれ
に、対応する反転アドレス信号を出力する。さらに、前記n個のアドレス信号を
デコーディングするために、2nワード・ライン選択信号ごとに、2nn−入力ワ
ード・ライン・デコーダ・ゲート群が設けられる。デコーダ・ゲートのそれぞれ
は、n個の並列接続された放電デバイス群を備え、そのそれぞれは、対応するア
ドレス・ビット信号あるいはその反転信号を入力する。
好ましい実施の形態において、前記した並列接続された放電デバイス群は、共
通節点とアース間に並列に接続された、複数のNチャンネル型CMOSトランジ
スタ群からなる。このように、アドレスビット信号あるいはその反転信号のそれ
ぞれは、対応するNチャンネル型トランジスタのゲート端子に入力される。さら
に、前記した2個の直列接続された充電デバイスは、望ましくは、2個の昇圧(
プルアップ)用のPチャンネル型COMSトランジスタからなる。前記したプリ
チャージ・デバイスは、望ましくは、降圧(プルダウン)用のNチャンネル型C
OMSトランジスタからなり、共通節点をプリディスチャージする。反転ワード
・ライン・イネーブル(WLEN)信号が、昇圧用トランジスタの一方と降圧用
トランジスタを制御し、遅延ワード・ライン・イネーブル(WLED)信号が、
昇圧用トランジスタの他方を制御する。
アドレス信号が適宜な論理によって安定化されると、ワード・ライン・イネー
ブル(WLE)信号が出力される。ワード・ライン・イネーブル(WLEN)信
号は次いでロー(低電圧あるいは論理0)にされ、放電(ディスチャージ)ある
いは降圧デバイスを非導通にすると共に、他の充電あるいは昇圧デバイスを導通
にし、それによって、昇圧デバイスは共通(セレクト)節点をハイ(高電圧ある
いは論理1)にする。ある遅延時間経過後、このWLED信号はハイにされ、そ
の昇圧デバイスを非導通にする。このように、WLEN信号が出力され、WLE
D出力が出力されない間の遅延時間の間だけ、降圧デバイスは開放され、アドレ
スがサンプルされる。その間、昇圧デバイスは共通節点を高論理レベルにする。
並列接続された降圧デバイス群の1個あるいはそれ以上が導通すると、並列接続
された降圧デバイス群のそれぞれは、昇圧デバイス群の双方に取って代わるよう
に構成され、共通節点はローに保持される。このように、並列接続された降圧デ
バイス群のどれも導通しないとき、共通節点はハイにされてインバータがスイッ
チし、それによって対応するワード・ライン信号を選択する。
この発明に係るワード・ライン・デコーダあるいはゲートの利点は、ワード・
ライン・ゲート当たりのトランジスタ数を低減できることである。COMSトラ
ンジスタの個数は、アドレス・ライン数に等しい個数に、予放電論理を構成する
のに必要な3個のトランジスタを足した数である。さらに、デコーディングは並
列に行われるので、アドレス・ビット数を増加しても、動作を低下させない。こ
のように、プレ・デコーダ・ステージが不要になると共に、前記アドレス・ビッ
トあるいはそれらの相補的な反転信号が、各ワード・ライン・ゲートに直接入力
される。従って、ワード・ライン・デコーダを実現するゲートの個数を著しく低
減させることができ、デュアル・ステージ・デコーダに比較すると、デコーダ・
ステージを除去したことで、速度を目ざましく上げることができる。
この発明に係るワード・ライン・デコーダの別の利点は、同期あるいは非同期
のいずれでも設計できることである。前記WLEクロック信号は、前記アドレス
が安定すると、適宜な論理により出力される。前記したWLE信号は、同期クロ
ック信号に基づいても、非同期トランスレーション・ディテクション(ATD)
パルスに基づいても良い。WLEN信号とWLED信号の間の遅れは、その特定
のゲート・デバイスが選択されたとき、ワード・ライン・インバータをスイッチ
させるのに十分である。このように、全てのタイミングは、WLE信号に基づい
ており、同期するように設計しても、しなくても良い。
このように、この発明に係るワード・ライン・デコーダあるいはゲートは、ト
ランジスタ数を低減すると共に、従来的なCOMS技術を用いたものに比較して
ワード・ライン・デコーディングの速度を増加することができる。従って、速度
を増加しつつ、それによって実現されるメモリのサイズおよびコストを、大幅に
低減させることができる。
尚、並列接続された放電デバイス群に、WLED信号で制御される放電デバイ
スを直列に付加し、電力消費量を低減させても良い。その場合、速度は低下する
が、速度がそれほど問題ではない場合に、電力消費量の点で有益である。
他の目的、特徴および利点は、図面を参照して以下に述べる、この発明の好ま
しい実施の形態の説明から明らかになろう。
図面の詳細な説明
図1は、メモリ・アレイにアクセスするための、従来技術に係るメモリ・シス
テムの概略ブロック図である。
図2Aは、従来技術に係る、シングル・ステージ・デコーダのNANDゲート
の論理ブロック図である。
図2Bは、図2Aに示すNANDゲートの構成をさらに詳細に示す概略ブロッ
ク図である。
図3Aは、従来技術に係る、図2Aに示すNANDゲートの、プリチャージ技
術を用いてなる別の構成例を示す概略ブロック図である。
図3Bは、図3Aに示すNANDゲートの構成をさらに詳細に示す概略ブロッ
ク図である。
図4は、従来技術に係る、プレデコーダとポストデコーダのステージを備えた
、デュアル・ステージのワード・ライン・デコーダの概略ブロック図である。
図5は、この発明に係る、ワード・ライン・デコーダ、より具体的には、ワー
ド・ライン・デコーダ・ゲートの概略ブロック図である。
図6は、図5に示すワード・ライン・デコーダの動作を説明するタイム・チャ
ートである。
図7は、この発明の第2の実施の形態に係るワード・ライン・デコーダ、より
具体的には、ワード・ライン・デコーダ・ゲートの概略ブロック図である。
図8は、図5に示すワード・ライン・デコーダ・ゲートの、Nチャンネル型お
よびPチャンネル型のMOSFETに代えて、PチャンネルおよびNチャンネル
型MOSFETをそれぞれ用いた場合の変形例を示す概略ブロック図である。
図9は、図7に示すワード・ライン・デコーダ・ゲートの、Nチャンネル型お
よびPチャンネル型のMOSFETに代えて、PチャンネルおよびNチャンネル
型MOSFETをそれぞれ用いた場合の変形例を示す概略ブロック図である。
発明の好ましい実施の形態
全ての図面を通して、同一の要素には同一の数字を付し、類似の要素には同一
の数字を付すと共に、語尾に異なる小文字を付す。図1は、メモリ・アレイ10
6のデータにアクセスするための、従来技術に係るメモリ・システム100の概
略ブロック図である。尚、ここでメモリ・システム100は、従来技術に係るも
のでも、本発明に係るものでも実現できる。ワード・ライン・デコーダ102は
、通常、n個のアドレス信号A0,A1,A2,...An-1を入力し、k個のワード・
ライン信号WL0,WL1,WL2,...WLk-1をメモリ・アレイ106に出力する
。ここで、kおよびnは、k=2nなどの整数である。同様に、コラム・デコー
ダ104はj個のアドレス信号C0,C1,C2,...Cj-1を入力し、複数のコラム
信号をメモリ・アレイ106に出力する。この発明は、主として、ワード・ライ
ン・デコーダ102に関するので、コラム・デコーダ104はこれ以上触れない
。
このようなワード・ライン・デコーダ102は、しばしば、アドレス信号A0
〜An-1用に、対応する反転アドレス信号AN0〜ANn-1を出力するインバー
タを備える。ここで、信号名の後に付される「N」は、負または反転論理を示す
。n個のインバータは、各アドレス・ビットおよびその反転ビットを含むアドレ
スバスを2倍にするが、デコーディングは簡単になる。ここで、ワード・ライン
・デコーダ102はn個のインバータ110,112,...114を備え、そ
れらはそれぞれ、A0,A1,...An-1信号を入力し、反転信号AN0,AN1,...
ANn-1を出力する。
図2Aは、従来技術に係る、シングル・ステージ・デコーダのNANDゲート
からなる、ワード・ライン・デコーダ200の一部を示す概略ブロック図である
。NANDゲート202は4個の入力端子を備え、4個のアドレス信号あるいは
その反転信号A0またはAN0,A1またはAN1,A2またはAN2,A3またはA
N3を入力し、OUT信号を出力して2個の反転入力端子を備えるANDゲート
204の1つの入力端子に送る。このように、NANDゲート202の各入力端
子には、そのワード・ライン・デコーダでデコーディング(解読)されるアドレ
スにより、アドレス信号あるいはその反転信号が入力される。簡略化のため、ア
ドレス信号Anおよびその反転信号ANnをADnと総称し、NANDゲート20
2への入力信号はAD0〜AD3と示す。
EN(イネーブル)信号が前記ANDゲート204の他の入力端子に入力され
、ANDゲート204はワード・ライン信号WLi(iは0〜kの整数)を出力
する。ここで、OUT信号とEN信号が共にローのとき、ワード・ライン信号W
Liはハイ(高電圧あるいは論理1)が選択あるいは出力される。OUT信号は
、AD0〜AD3アドレス信号が全てハイのとき、ロー(低電圧あるいは論理0)
にされる。このように、4ビットのアドレス・バスのワード・ライン信号ごとに
、NANDゲート202と同様な16個の4入力NANDゲートを設けることに
より、ワード・ライン・デコーダを構成することができる。しかしながら、この
ような構成は、アドレス・ビット数が4個を超えると、急速に実際的ではなくな
る。例えば、9ビットのアドレス・バスであれば、この種のNANDゲートで、
9入力を備えたものを29=512個も必要とする。後述する如く、512個の
NANDゲートは、実用的ではない。
図2Bは、図2Aに示すNANDゲート202の構成をさらに詳細に示す概略
ブロック図である。前記アドレス・ビットAD0〜AD3のそれぞれは、4個のP
チャンネル型相補金属−酸化物半導体(CMOS)トランジスタ210,212
,214,216のゲート端子にそれぞれ入力される。これらトランジスタのソ
ース端子はソース電源Vddにプルアップされると共に、ドレーン端子は、共通出
力節点OUTに接続され、前記OUT信号を出力する。コンデンサCが、前記節
点およびアースの間に設けられる。前記アドレス・ビット信号AD0〜AD3が、
前記節点とアースの間に直列接続された、4個のNチャンネル型CMOSトラン
ジスタ218,220,222,224のゲート端子のそれぞれに入力される。
このようにして、前記OUT信号は、アドレス・ビット信号AD0〜AD3がハイ
にされない限り、ハイに保たれ、前記EN信号が出力されるとき、OUT信号を
ローにしてワード・ライン信号WLiを選択する。
図2Bに示すNANDゲート202の構成は、入力端子数が比較的少ない場合
は十分であるが、アドレス・ビット信号数が増加するに伴って急速に実際的でな
くなる。Nチャンネル型CMOSトランジスタ218〜224のそれぞれは、ソ
ース抵抗に接続されたドレーン端子を備え、他にNチャンネル型CMOSトラン
ジスタが増設される毎に、直列抵抗の合計値が増加する。コンデンサCは固定さ
れているため、増設されるCMOSトランジスタが増えるに従ってNANDゲー
ト202のスイッチング時間が増加する。それ故に、入力端子数が増加するにつ
れ、NANDゲート202全体のスイッチング時間が増加し、速度を低下させる
。
この直列Nチャンネル型CMOSトランジスタ218〜224のそれぞれの抵
抗値を減少させる1つの手法は、幅/長さの比(w/1)を増加してサイズを増
大することである。しかしながら、Nチャンネル型デバイスのサイズを全てにわ
たって増大させることは、NANDゲート202全体のサイズを増大するのが、
容易に理解できよう。このように、図2Bに示すようなNANDゲートを用いて
大規模のワード・ライン・デコーダを実現することは実際的ではない。
図3Aは、従来技術に係る、プリチャージ技術を用いて構成されたNANDゲ
ート300を示すブロック図である。反転プリチャージ信号PCHNはローに保
たれてNANDゲート300をプリチャージ(予充電)し、ハイに切り換えられ
てOUT信号をモニタする。図3Bは、NANDゲート300のさらに詳しい概
要ブロック図である。1個のPチャンネル型CMOSトランジスタ302が設け
られ、そのドレーン端子とソース端子は、Vdd信号および前記OUT節点(共通
節点)に接続される。前記OUT節点(共通節点)およびアースの間にコンデン
サCが設けられる。直列接続されたNチャンネル型CMOSトランジスタ304
,306,308,310のスタックが設けられ、対応するアドレス信号AD0
〜AD3をそれぞれ入力する。また、前記Nチャンネル型CMOSトランジスタ
のスタックと直列に、OUT信号とアースの間で、Nチャンネル型CMOSトラ
ンジスタ312が追加的に設けられる。前記PCHN信号がCMOSトランジス
タ302,312のゲート端子に入力される。その動作を説明すると、前記PC
HN信号は最初ローに保たれてPチャンネル型CMOSトランジスタ302を導
通させると共に、Nチャンネル型CMOSトランジスタ312を非導通にし、そ
れによってOUT信号をハイ(高電圧)にしてコンデンサCを充電(チャージ)
する。PCHN信号がローの間、アドレス・ビット信号AD0〜AD3は変化しな
い。アドレス・ビット信号がサンプルされるべき状態になると、PCHN信号は
ハイに切り換えられ、Pチャンネル型CMOSトランジスタ302を非導通に、
Nチャンネル型CMOSトランジスタ312を導通にする。アドレス・ビット信
号AD0〜AD3の全てがハイにされない限り、OUT信号はローに保たれ、全て
のNチャンネル型CMOSトランジスタ302〜310を導通にし、それによっ
てOUT信号をローにする。
図3Bは、プリチャージ技術を用いると、所望のワード・ライン・ゲートを実
現するのに必要なトランジスタ数を低減できることを示す。しかしながら、追加
的なNチャンネル型デバイスをスタックに付加しなければならないため、Nチャ
ンネル型デバイスのスタックの抵抗値は、実際には悪化する。従って、全体的な
サイズは減少されるが、図2Bに示す構成と比べて速度は上がらず、この構成は
依然として入力端子数が比較的少ない場合に限られる。
図4は、従来技術に係る、別のワード・ライン・デコーダ400の構成例を示
す概略ブロック図である。ここでは、9個のアドレスビット信号A0,A1,A2,A3
,A4,A5,A6,A7,A8がプレデコーダ402の入力端子のそれぞれに入力され
る。プレデコーダ402はプレデコーダ・バスを介して信号P0〜P23を出力し
、ポストデコーダ412の入力端子のそれぞれに送る。プレデコーダ402は望
ましくは3個の3:8デコーダ406,408,410を備え、それらは入力ア
ドレス信号A0〜A8を3個づつの3グループに分ける。即ち、デコーダ406は
信号A0〜A2を入力して信号P0〜P7を出力し、デコーダ408は信号A3〜A5
を入力して信号P8〜P15を出力し、デコーダ410は信号A6〜A8信号を入力
して信号P16〜P23を出力する。このように、デコーダ406,408,410
のそれぞれは、8ビットのプレデコーダ・バスを構成する。デコーダ406,4
08,410のそれぞれの8個のプレデコーダ出力信号のうちの1つは、3入力
NANDゲート416,418,420,...422の29=512個の入力端子
に送られる。この3入力NANDゲートは、対応するワード・ライン信号WL0,
WL1,WL2,...WLk-1(kは9個のアドレス・ビットでは512に等しい)
を出力する。
図4に示すワード・ライン・デコーダ400は、デコーディング・タスクを、
2つの異なるステージ、即ち、プレデコーダ・ステージとポストデコーダ・ステ
ージに分けることによって、ゲート当たりの入力信号数を増加する問題を解決す
る。このような手法により、ワード・ライン信号を出力すべきるワード・ライン
・ゲート当たりの入力を過度に増加することなく、アドレス・ビット数を増加し
た、ワード・ライン・デコーダを実現することができる。しかしながら、一般的
には、ワード・ラインのデコーディング・タスクを2つの異なるステージに分け
ることは、2つの異なるステージでのデコーディング・タスクに要する時間を2
倍にする。これは、従来技術のメモリ・デコーダにおける典型的な交換条件であ
る。
図5は、この発明に係るワード・ライン・デコーダ、より具体的には、ワード
・ライン・デコーダ・ゲート500を示す概略ブロック図である。この実施の形
態においては、6個のアドレス・ビット信号ADD0,ADD1,ADD2,A
DD3,ADD4,ADD5が、6個のNチャンネル型CMOSトランジスタ5
02,504,506,508,510,512のそれぞれのゲート端子に入力
される。ここで、アドレス・ビット信号ADD0〜ADD5のそれぞれは、実際
のアドレス・ビット信号(An)あるいはそれらの反転信号(ANn)(デコーデ
ィングされる特定のアドレスによって決定される)を示す。また、ワード・ライ
ン・ディスエーブル信号WLDISが、別のNチャンネル型CMOSトランジス
タ514のゲート端子に入力されると共に、ヒットライン信号HLNが、さらに
別のNチャンネル型CMOSトランジスタ516のゲート端子に入力される。こ
のWLDIS信号は、要求に応じて、タイミングなどのため、全てのワード・ラ
イン信号を極めて迅速に非作動(あるいは無効)にする。HLN信号は、組み合
わせ可能なメモリ、例えば、当業者に公知なメモリ・マネジメント・ユニット(
MMU)の一部としてのトランスレーション・ルックアサイド・バッファ(TL
B)の応用に使用可能なメモリからのアドレス・ビット信号である。アドレス・
ビット信号ADD0〜ADD5およびそれに組合わされる信号WLDISおよび
HLN、ならびにそれらの反転信号を以下信号ADDR、ADDRNと総称する
。
CMOSトランジスタ502,504,506,508,510,512,5
14,516は全て、そのドレーン端子が共通セレクト節点(共通節点あるいは
信号SELNという)に接続されると共に、そのソース端子はアースされる。こ
のように、これらのアドレス・バスおよびそれに組み合わされる信号は、直列で
はなく、並列に接続された複数のNチャンネル型デバイスに入力される。以下に
詳しく述べる如く、このNチャンネル型デバイスの並列接続によって、動作に影
響を及ぼすことなく、ワード・ライン・デコーダ・ゲート500に任意の数のア
ドレス入力を追加することができる。このワード・ライン・デコーダ500は、
論理的には、NORゲートとして機能する。CMOSトランジスタ502〜51
6のそれぞれは、放電(ディスチャージ)あるいは降圧(プルダウン)装置とし
て機能し、導通すると、SELN節点の電圧を放電するか、あるいは減少させる
。
また、前記並列された降圧デバイスをPチャンネル型デバイスから構成し、ア
ドレス信号を反転させて入力してそれぞれのデバイスを制御するように変形する
ことも可能である。これは全てのNおよびPチャンネル型デバイスに妥当し、反
転論理を使用しさえすれば良い。それ故に、この発明は特定の極性またはデバイ
スの型に限定されないと共に、正または負論理、さらにはそれらの組み合わせで
使用可能である。
前記SELN節点は、別のNチャンネル型CMOSトランジスタ518のドレ
ーン端子に入力される。CMOSトランジスタ518のソースはアースされる。
CMOSトランジスタ518は同様に放電あるいは降圧デバイスとして機能し、
導通すると、SELN節点の電圧をローにプリディスチャージあるいは保持する
。さらに、2個のPチャンネル型CMOSトランジスタ520,522がソース
電源VddとSELN信号との間に直列に接続される。ここで、Pチャンネル型C
MOSトランジスタ520のソース端子はVdd信号に接続されると共に、ドレー
ン端子は、Pチャンネル型CMOSトランジスタ522のソース端子に接続され
る。CMOSトランジスタ522のドレーン端子は、SELN節点に接続される
。この2つのPチャンネル型CMOSトランジスタ520,522は共に、充電
あるいは昇圧(プルアップ)デバイスとして機能し、導通すると、SELN節点
の電圧をハイにする。SELN節点は、コンデンサ524によってフィルタされ
ると共に、インバータ526の入力端子に入力される。インバータ526の出力
は、別のインバータ528の入力される。インバータ528は、ワード・ライン
・イネーブル信号WLiを出力する。ここでiは前記したように、デコーディン
グされる特定のアドレスを示す整数である。
正常動作において、結合容量または浮遊容量が、SELN信号の電圧レベルに
影響を与えることがある。そのため、インバータ530が設けられ、SELN信
号を入力し、コンデンサ532の一端と、別のPチャンネル型CMOSトランジ
スタ534のゲート端子に出力を送る。CMOSトランジスタ534のソース端
子は電源Vddまでプルアップされると共に、そのドレーン端子はSELN信号に
接続される。このPチャンネル型CMOSトランジスタ534は、結合容量ある
いは浮遊容量が、浮遊したとき、SELN信号をドリフトさせて不作動状態にさ
せるのを防止するように機能する。
前記アドレスビットADDRおよびADDRNが全て安定して有効であると判
定される場合、ワード・ライン・イネーブル・クロック信号WLEが、適宜な論
理デバイス(図示せず)で出力される。このWLE信号はインバータ536に入
力される。インバータ536は、符号WLENで示される反転ワード・ライン・
イネーブル信号を出力する。このWLE信号はまたディレイ・デバイス538に
も入力される。ディレイ・デバイス538は、遅延ワード・ライン・イネーブル
信号(WLEDという)を出力する。WLED信号は、WLEN信号と比較して
、WLE信号の遷移に関し、より大きな遅れを持つのが望ましい。従って、ディ
レイ・デバイス538は、インバータ536よりも大きな遅延を持たなければな
らない。これらWLE,WLEN,WLED信号は、ワード・ライン・デコーダ
・ゲート500の動作を制御するためのクロック信号と言うことができる。その
タイミングは、WLE(クロック)信号の立上がり縁と、WLEN信号がローに
されてからWLED信号がハイにされるまでの遅延時間に基づく。このWLEN
信号は、この発明に係るデコーダ(ゲート)の動作における臨界的な時間である
。WLED信号は単に電力消費量を減少させるに過ぎず、従って電力消費量が重
要でなければ、全く除去しても良い。
望ましくは、ディレイ・デバイス538は、図5に示す如く、4個の直列接続
のインバータ538a,538b,538cおよび538dを備える。これによ
って、アドレスADDR,ADDRNが有効であることを示すWLE信号が出力
されると、WLEN信号はローにされる。次いで、ある遅延時間(Δt)が経過
した後、WLEN信号はハイにされる。インバータ536およびディレイ・デバ
イス538は、前記した遅延時間Δtを適宜決定するように構成することが可能
である。インバータ536およびディレイ・デバイス538はシリコンダイ上に
一度に形成され、出力信号WLED,WLEN用の構成が追加される。
図6に示すタイム・チャートを参照し、ワード・ライン・デコーダ・ゲート5
00の動作を説明する。時刻T0の非作動(休止)状態では、WLE信号はロー
にされているため、WLEN信号はハイの初期状態にある。WLEN信号は初期
状態においてPチャンネル型CMOSトランジスタ522を非導通にすると共に
、Nチャンネル型CMOSトランジスタ518を導通させ、SELN節点を放電
させる。WLED信号がローなので、Pチャンネル型CMOSトランジスタ52
0は導通する。しかし、Pチャンネル型CMOSトランジスタ522が非導通な
ので、Pチャンネル型CMOSトランジスタ520はほとんど影響を生じない。
非作動状態において、SELN節点は前記の如くNチャンネル型CMOSトラン
ジスタ518を介してローにされ、それによってインバータ526,528を介
してWLi信号をローにする。非作動状態において、インバータ530の出力は
ハイにされてコンデンサ532を充電し、それによってCMOSトランジスタ5
34を非導通にする。
時刻T2において、ADDRおよびADDRN信号は反転し、その短時間後に
安定する。次いで、WLE信号は、時刻T2からのセットアップ時間TSU経過後
、時刻T4においてハイになる。尚、セットアップ時間TSUは、実施の形態によ
っては省略することがてき、その場合、WLE信号は、ADDRおよびADDR
N信号が実際に安定する前にハイにされる。時刻T4からインバータ536を介
しての遅延時間後、WLEN信号は、時刻T6においてローにされる。WLED
信号は、ディレイ・デバイス538を介しての遅延時間後、時刻T8においてハ
イにされる。時間Δtで規定される時刻T6からT8の間において、WLEN信
号は、Pチャンネル型CMOSトランジスタ522を導通にすると共に、Nチャ
ンネル型CMOSトランジスタ518を非導通にする。その結果、Nチャンネル
型CMOSトランジスタ518は、もはや、SELN節点をローにしない。この
ように、Pチャンネル型CMOSトランジスタ520,522は、SELN節点
をVddまでハイにしようとする。しかしながら、ADDRおよびADDRNアド
レス信号のうちの1つまたはそれ以上がハイにされると、並列Nチャンネル型C
MOSトランジスタ502〜516の対応するトランジスタは導通にされ、それ
によってSELN信号をローにする。
この実施の形態において、Nチャンネル型CMOSトランジスタ502〜51
6のうちのどれか1個が、Pチャンネル型CMOS520,522の双方にとっ
て代わるので、SELN節点は放電され続け、それによってSELN節点が十分
にローに保たれてインバータ526がスイッチするのを防止する。このように、
アドレス信号ADDR,ADDRNのいずれかがハイであれば、SELN信号は
ローに保持されるため、WLi信号もローで非選択状態に止まる。この機能を実
現するため、CMOSトランジスタ502〜516のそれぞれのサイズは、CM
OSトランジスタ520,522のそれに比べて、大きい。これによって抵抗比
が十分となってSELN信号の電圧を十分にローに保ち、インバータ526の出
力反転を防止する。また、インバータ526のパラメータは、前記トランジスタ
502〜516のいずれかが導通してSELN節点の電圧を低下させても、スイ
ッチしないように、設計しても良い。
他方、ADDRおよびADDRN信号のいずれもハイにされていない場合、N
チャンネル型CMOSトランジスタ502〜516は全て非導通のままなので、
SELN節点は、Pチャンネル型CMOSトランジスタ520,522によって
ハイにされる。それによって、インバータ526,528はスイッチし、WLi
信号をハイにする。浮遊容量の影響を軽減するため、インバータ530はスイッ
チしてその出力をローにし、Pチャンネル型CMOSトランジスタ534を非導
通にし、それによってSELN信号は通電されてハイに保持される。SELN信
号がハイにされると、それに対応するワード・ライン信号WLiがハイにされ、
選択されたと判断される。
遅延時間Δt後、WLED信号は、時刻T8においてハイにされ、Pチャンネ
ル型CMOSトランジスタ520を非導通にする。WLE信号は最終的に時刻T
10においてローにされるので、WLEN信号は時刻T12においてハイにされ
、WLED信号は時刻T14においてローにされる。かくして、ワード・ライン
・デコーダ・ゲート500は、非作動(休止)状態に戻る。CMOSトランジス
タ518は再び導通にされ、SELN信号をローにし、インバータ530を非作
動状態にすると共に、Pチャンネル型CMOSトランジスタ534を非導通にす
る。
遅延期間Δtの間にNチャンネル型CMOSトランジスタ502〜516のい
ずれかが導通になると、特定のゲートあるいはワード・ライン信号WLiが選択
されず、かなりの量の電流が、前記の導通した1個あるいはそれ以上のCMOS
トランジスタを介して流れる。ワード・ライン・ゲートの1個のみが所望の時刻
に選択されるので、残りのワード・ライン・ゲートは選択されず、相当量の電力
を消費する。実際には、ゲート500などのワード・ライン・ゲートを複数個用
いたワード・ライン・デコーダは、従来的なプリチャージ技術を用いたワード・
ライン・デコーダに比較し、およそ2倍から4倍の電力を消費することが判明し
ている。しかしながら、この発明にかかるワード・ライン・デコーダは、従来技
術に係るデコーダに比して非常に高速であると共に、使用トランジスタ数が低減
されるので、小型であり、低コストである。
図5に示す実施の形態は、1つの実施の形態であり、多くの実施の形態や変形
が可能である。図8はその変形例を示すワード・ライン・デコーダ・ゲート80
0の概略ブロック図である。図示の例においては、前記した並列された接続MO
SFET502〜516の代わりに、Pチャンネル型デバイス502a〜516
aが設けられ、逆の、即ち、反転されたアドレス信号を入力する。同様に、SE
L節点は、ローではなく、ハイにプリチャージされると共に、MOSFET51
8aが、SEL節点とソース電源Vdd間に接続される。Pチャンネル型デバイス
502a〜516aは、出力されたアドレスビットがそのデバイス502a〜5
16aに入力されたアドレスビットの組み合わせから決定される特定のアドレス
に一致しないとき、ソース電流を通電させてSEL節点を充電するのに使用され
る。次いで、充電デバイス520a,522a(図5の充電デバイス520,5
22に同じ)は、SEL節点を放電しようとするが、デバイス502a〜516
aのいずれかが放電デバイス520a,522aに取って代わり、SEL節点へ
の充電を継続する。概括すると、SEL共通節点は、ある電圧あるいは論理レベ
ル(VddまたはVss)にプリチャージされる。この2個の充電デバイス(図5)
あるいは放電デバイス(図8)は、前記共通節点を第2の電圧または論理レベル
に引き上げようとするが、出力アドレスが特定のワード・ライン・デコーダ・ゲ
ートのそれぞれの所定のアドレスに一致しない場合、前記デバイス502a〜5
16aが取って代わる。図8に示すデバイスは、電源VddおよびVssが置き換え
られる点、およびNチャンネル型MOSFETトランジスタがPチャンネル型M
OSFETトランジスタに置き換えられた点を除くと、図5に示す構成と異なら
なる。図5および図8に示す回路の動作および機能は、トランジスタ回路の論理
において極性が逆となっている点を除き、同様である。
図7は、この発明の第2の実施の形態に係るメモリ・デバイス用のワード・ラ
イン・デコーダ、より具体的には、ワード・ライン・デコーダ・ゲート700の
概略ブロック図である。このワード・ライン・デコーダ・ゲート700は、並
列のNチャンネル型CMOSトランジスタ502〜516が、別のNチャンネル
型CMOSトランジスタ702のドレーン端子に接続された点を除き、前記した
ワード・ライン・デコーダ・ゲート500と同様である。尚、CMOSトランジ
スタ702のソース端子はアースされ、そのゲート端子には、WLED信号が入
力される。この実施の形態においても、前述したように、インバータ536およ
び遅延デバイス538をシリコン・ダイ上に一度に形成すると共に、信号WLE
DおよびWLENの構成を付加する。
このワード・ライン・デコーダ・ゲート700の動作は、WLED信号がハイ
になるまで、WLi信号が有効とならない点を除き、前記したワード・ライン・
デコーダ・ゲート500の動作と同様である。Nチャンネル型MOSFET52
0,522は、期間tの間にSELN節点をハイにする。しかしながら、MOS
FET502〜516に入力されるアドレス信号ADDR,ADDRNのいずれ
かがハイのとき、SELN節点は、再びローにされる。SELN信号は、選択さ
れないゲートで適宜なデコーディングが行われるに十分なように、急速にローに
される。このようにして、Nチャンネル型CMOSトランジスタ702は、WL
ENおよびWLED信号間における遅延時間Δtの間において、かなりな量の電
流が流れるのを防止する。
このCMOSトランジスタを追加することによって、選択されないワード・ラ
イン・デコーダへの通電電流を減少させることができ、よってワード・ライン・
デコーダ・ゲート700の消費電力を低減させることができる。しかしながら、
CMOSトランジスタ702は、WLED信号が出力されるまで、デコーディン
グ処理を遅延させるので、ワード・ライン・デコーダ・ゲート700は、前記し
たワード・ライン・デコーダ・ゲート500よりも低速である。それでも、この
ワード・ライン・デコーダ・ゲート700は、従来技術に係るデコーダと比較し
て高速であると共に、使用トランジスタ数を低減することができる。図9は、図
7の構成の変形例を示す、ワード・ライン・デコーダ・ゲート900の概略ブロ
ック図である。その動作は、電源VssがVddに置き換えられ、Pチャンネル型M
OSFETトランジスタがNチャンネル型MOSFETトランジスタに置き換え
られた点を除き、図7に示す構成と異ならない。また、図9に示す回路の動作お
よび機能は、トランジスタ回路論理における極性が逆になった点を除き、図7に
示すそれと異ならない。
この発明は上記の如く構成したので、前記した目的を達成すると共に、前記し
た効果(およびそれに固有な効果)を奏する。また、この発明を実施の形態に関
して説明し、実施の形態に関して構成、接続および構造における多くの変形を述
べたが、この発明は前記した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に定義されるこの発明の精神および範囲を逸脱することなく、変形、修正お
よび均等物を含むものである。
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【要約の続き】
作を損なうことなく、アドレス入力を任意の個数だけ増
加することかできる。好ましい実施の形態において、第
1の半導体デバイス群は、放電デバイスであって、共通
節点を放電し続ける。また、好ましい実施の形態におい
て、望ましくは、充電支持回路が、共通節点と第2の電
圧レベルの間に接続され、浮遊容量の影響を低減する。