JPH11514625A - 生態学的適合性のある水性安定ムライト前駆物質ゾル、ムライト複合材料及びこれらを製造する方法 - Google Patents
生態学的適合性のある水性安定ムライト前駆物質ゾル、ムライト複合材料及びこれらを製造する方法Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、新規な生態学的適合性のある水性安定ムライト前駆物質ゾル、ムライト複合材料、及びこれらを製造する方法に関する。ムライト前駆物質ゾルは、水の中でテトラエトキシシラン及び硝酸アルミニウムを用いて合成される。テトラエトキシシランを水と水酸化アンモニウム触媒で加水分解してシリカゾルを作り、次に、このシリカゾルを硝酸アルミニウムの水溶液で急冷する。本発明のムライト前駆物質ゾルを用いると、高密度セラミック複合材料を製造することができる。
Description
【発明の詳細な説明】
生態学的適合性のある水性安定ムライト前駆物質ゾル、
ムライト複合材料及びこれらを製造する方法
発明の背景
本発明は、新規な生態学的適合性のある水性安定ムライト前駆物質ゾル、及び
その製造方法、さらに本発明の新規な組成物を含むムライト複合材料に関する。
本発明の新規な組成物は例えば、ガスタービンのような工業用途に用いられるセ
ラミックフィルタの製造に使用できる。
ガスタービン発電所は、コストが安くて効率が高く、しかもリードタイムが短
いので電力会社にとって魅力的である。残念ながら、これらガスタービンは、高
価であって場合によっては希少価値のある燃料(即ち、留出油及び天然ガス)を
用いた運転に限定される。より安価な代替物としての燃料は石炭であり、石炭を
燃料源として用いることができる発電用ガスタービンシステムを開発する努力が
なされている。かかる用途に用いる場合、石炭は通常は、高温高圧状態のガスの
形態である。しかしながら、石炭ガスはガスタービンに対して有害となる場合の
ある粒状物、例えばアルカリ及び硫黄を含有する傾向があるので、ガスタービン
で用いる前に予備処理を行う必要がある。ある予備処理では、粒状物を石炭ガス
から除去するためにセラミックフィルタが用いられる。これについては、例えば
Ceramic Bulletin 70(9)(1991年発行)の第1491〜1498頁に掲載されている
エム・エーアルビン氏、ティー・イー・リパート氏及びジェイ・イー・レーン氏
の論文「Assesment of Porous Ceramic Materials for Hot Gas Filtration App
lications」を参照されたい。なお、かかる論文の内容全体を本明細書の一部を
形成するものとしてここに引用する。かかる用途では、セラミックフィルタは、
熱的安定性、化学的安定性及び機械的安定性を備えるだけでなく、長期間にわた
って構造的耐久性を備えることが必要である。一体式又はモノリシックムライト
フィルタは、熱的化学的及び機械的安定性を有している。しかしながら、これら
フィルタは、亀裂伝搬に対する抵抗が弱く、損傷に対する許容度が低い。一
般に、長期間の耐久性のためには、酸化物連続繊維強化セラミック複合材料が必
要である。また、セラミックフィルタを生態学的適合性条件のもとで処理でき、
即ちセラミックフィルタを生態学的適合性のある出発原料、例えば水性ムライト
ゾルから調製できることが望ましい。
ムライトは、腐食性及び高温(即ち、1000℃以上)の環境において例外的
に大きな構造強度及び構造的安定性を示し、かくして、セラミック複合材料のマ
トリックス材料として良好な候補物質である。しかしながら、工業用途でムライ
ト複合材料を用いることに関しては、問題があった。すなわち、例えば低密度及
び不完全なムライト化に起因して最終製品の構造的健全性が不良であるという問
題があった。これらの問題の原因の一つは、ムライトを製造する際の方法論にあ
ると考えられている。
ムライトは、3Al2O3・2SiO2の組成を有し、高密度化するためには比
較的高温が必要である点において高度の共有結合を備えた他の結晶質セラミック
と類似している。一般に、ムライトは従来型粉末混合技術を用いて製造され、か
かる技術においては、アルミナ及びシリカ粉末(粒径が約1ミクロン)を混合し
、1600℃以上で焼結する。しかしながら、これら方法を用いて調製されたム
ライトは、微量の他の成分、例えばα−Al2O3及びα−クリストバライトを含
有する傾向があり、これにより、かかる高温でもムライトに対する反応が完全で
はないことが示される。この結果は、かかるムライトから製造された組成物につ
いて密度が低いということになる。これについては、例えば、エス・ソミヤ氏、
デイビス氏及びジェイ・エー・パスク氏編 Ceramic Transaction 6,167-207(
1990年発行)のMullite and Mullite Matrix Composites に見られるエム・
ディー・サックス氏及びエイチ・ダブリュー・リー氏の論文 A review of Powde
r Preparation Methods and Densification Precedures for Fabricating High
Density Mullite を参照されたい。なお、かかる論文の内容全体を本明細書の一
部を形成するものとしてここに引用する。工業用途に用いる場合、高密度のムラ
イト組成物及び圧縮粉を有することが望ましい。というのは、これはセラミック
部品の構造的健全性を高め(即ち、亀裂及び脆性破損を防止する)、部品の寿命
を長くするからである。
また、ムライトの焼結温度を低くする(即ち、ムライト化温度を低くする)こ
とが望ましく、かかる試みは、ムライト粉末を製造するために用いられる出発原
料の有効粒径を減少させようとして行われていた。例えば、コロイド法、ゾル−
ゲル法及び溶液法(これらは一般に沈殿現象の原理を利用する)が調査の対象と
なった。これについては、例えば上述のエム・ディー・サックス氏及びエイチ・
ダブリュー・リー氏の論文を参照されたい。これら方法は一般に、粒径が小さく
(即ち、50nm未満)、表面積が大きく(即ち、200m2/g以上)の出発原
料を用いており、これは例え焼結温度が低くても一層完全なムライト化を得るこ
とができる。これら方法を用いると、約1200℃未満の焼結温度が得られてい
た。これについては、例えば、上述のエム・ディー・サックス氏及びエイチ・ダ
ブリュー・リー氏の論文を参照されたい。しかしながら、低温を用いてムライト
粉末を製造するために用いられたこれら種々の方法論にもかかわらず、高密度を
も有するムライト複合材料を製造する上で問題が残っている。
加うるに、ムライト粉末を製造するための従来法は一般に、反応条件の一部と
して有機物溶剤又は有機物成分を用いており、これは生態学的に望ましくない。
水性ムライトゾルを調製しようとする動きがある。例えば、水性シリカゲルは高
いpH(〜8)において安定であり、水性アルミナゾルは低いpH(〜2)にお
いて安定であることが知られている。これについては、アール・ケー・アイラー
氏著「The Chemistry of Silica」(John Wiley & Sons,1979年発行)及び
Ceramic Bulletin 54(3)(1975年発行)の286〜288頁及び289〜2
90頁に掲載されているビー・イー・ヨルダス氏の論文を参照されたい。なおか
かる文献の内容全体を本明細書の一部を形成するものとしてここに引用する。ア
ルミナゾルとシリカゾルを混ぜ合わせると、ゲル又は沈殿物が即座に形成される
。プレフォームを効果的に含浸させてこれをムライト処理してムライト複合材料
にすることができるようにするためにゾルは溶液状態のままでなければならなず
、かくしてこれら方法はムライト複合材料を製造するには適していない。
また水性ムライトゾルが、モノリシック及び粉末配合物又は製剤についての文
献中に記録されている。これについては、例えばThe Physics amd Chemistry of
Sol-Gel Processing(Academic Press Inc.1990年)の216〜23頁に
掲載されているシー・ジェイ・ブリンカー氏及びジー・ダブリュー・シェーラー
氏の論文「Sol-Gel Science」を参照されたい。なお、かかる文献の内容全体を
本明細書の一部を形成するものとしてここに引用する。これら用途では、ゾルは
短時間で(即ち、数分間から数日)でゲルに転化され、したがって数か月の安定
性を有するゾルは不要である。しかしながら、このゲルへの迅速な転化により、
この方法論にしたがって調製されたムライトゾルは、プレフォームを含浸させる
際に用いられるものとしては不良の候補物質になり、かかる含浸工程は、ムライ
ト複合材料を製造する際の必要不可欠な工程である。焼結温度が約1000℃の
水性ムライトゾルを合成したが、これらは有害なフッ化物イオンを含み、また強
化用プレフォーム材料と反応する。さらに、これらムライトゾルは、結晶温度(
約980℃)では非晶質ムライトから結晶質ムライトへの高い発熱反応を伴なう
相転移を示し(図1参照)、このことにより、ゾルから作られたムライト複合材
料の密度特性が良くないことが分かる。
したがって、ムライトゾルは、複合材料の加工の成否を決める上で重要な要因
である。ゾルは、容易な取扱い及び処理のためには安定でなければならず、また
高い歩留りを得るために高い固形分を有するべきであり、その成分の粒径は小さ
くあるべきであり、均質であるべきであり、ムライト化の前の熱処理又は高密度
化手順中における発熱反応がほとんどないか、或いは全くないことが必要であり
、さらに比較的低い焼結温度で実質的に亀裂がなく高密度のムライト複合材料に
転化しやすいことが必要である。また、環境上問題とならないように、ゾルは好
ましくは水性であるべきである。本発明は、従来型ムライト粉末とは異なり、ム
ライト複合材料の状態にすることができる水性ムライト前駆物質ゾルを提供する
ことによってこれらの要望及び他の要望に応えるものである。本発明は、水性シ
ラン溶液を塩基で加水分解し、次にこの溶液に硝酸アルミニウムの水溶液を添加
することによって安定な水性ムライト前駆物質ゾルを作る。次に、これら安定な
ゾルを用いると、新規な、とりわけ亀裂が実質的に無く高密度の本発明のムライ
ト複合材料を調製することができる。
発明の概要
本発明は、前駆物質ゾル、ムライト複合材料及びこれらからなる物品を調製す
る方法を提供する。ムライト前駆物質ゾルは最高約2か月間は安定であり、取扱
い及び処理が容易であり、これらは低温で高密度のムライトの状態に容易に転化
することができ、高い収率の固形物を生じさせ、環境的に望ましい水性である。
本発明のムライト前駆物質ゾルは、例えば石炭燃焼式発電所からの高温予備処理
手順において用いられる例えばセラミックフィルタのようなアイテムに使用でき
る改良複合材料を提供する。
当該技術分野において沈殿法を用いてムライト粉末を製造することに焦点をお
いている現技術とは対照的に、本発明は、実質的に亀裂がなく高密度のムライト
複合材料の状態に製造できる水性ムライト前駆物質ゾルに関する。ムライト複合
材料の処理工程は一般に、ムライト繊維プレフォームにムライト前駆物質ゾルを
含浸させて溶液蒸発温度で乾燥させてプレプレグを生じさせる工程(1)及び次
にプレプレグをムライト化温度で焼結して複合材料を形成する工程(2)を含む
。
本発明のムライト複合材料の製造方法は次の通りである。ムライト前駆物質ゾ
ルをセラミックプレフォーム中に含浸させ、次にこれを用いて複合材料を製造す
る。本発明のムライト前駆物質ゾルを用いると、ムライト前駆物質プレフォーム
をムライト化前に高密度化でき、これは高密度のセラミック複合材料を製造する
ために非常に望ましい特徴である。
本発明の非常に高密度の複合材料を得る上での要因は、シリカの粒径である。
粒径は、とりわけプレフォームの含浸方法及び発熱反応の制御に寄与する。シリ
カの粒径は一部においては、アルミニウム塩イオンの存在によって制御される。
溶液のpH、例えばイオン強度もまた、ゾル中のシリカ粒子の挙動に影響を及ぼ
す。理論に制約されるつもりはないが、シリカ粒子は、本質的にゾル中のアルミ
ニウム粒子との接触速度を調節する適正な粒径に維持されると考えられ、これは
ムライト前駆物質ゾルがムライト化前に予熱され又は高密度化されるときに生ず
る発熱反応の可能性を最小限に抑える。換言すると、本発明のムライト前駆物質
ゾルを用いると、結晶化(ムライト化)は高密度化以前には生じない。この現象
により、非常に高密度の複合材料が得られることになる。さらに、それと同時に
、ムライト化を比較的低い温度で達成可能である。従来においてはこれら複合効
果は達成されなかった。
本発明に従ってムライト複合材料の製造方法が提供され、この製造方法は、ア
ルコキシシラン及び塩基を水の中で混合して混合物を生じさせる工程(A)と、
この混合物をシリカゾルを生じさせるのに十分な時間をかけて攪拌する工程(B
)と、シリカゾル中のシリカを分散状態に保つほどの十分なイオン強度のアルミ
ニウム水溶液を添加する工程(C)と、こうして得られた混合物をムライト前駆
物質ゾルを形成するのに十分な時間をかけて攪拌する工程(D)とを有すること
を特徴とする。本発明の方法はさらに、ムライト繊維プレフォームに本発明のム
ライト前駆物質ゾルを含浸させる工程(E)と、この含浸したプレフォームを乾
燥させて存在している場合のある溶剤を蒸発させる工程(F)をさらに有する。
次に、プレフォームを高密度化する工程(G)と、その次に、プレフォームを約
900℃〜約1300℃の温度で焼結してムライト複合材料を形成する工程(H
)とが実施される。
本発明のもう一つの特徴によれば、上述の方法によって製造できる組成物が得
られ、また、本発明の新規なムライト組成物から成る物品を得ることができる。
図面の簡単な説明
図1は、実験例3に記載された比較用ゾルの示差熱分析(DTA)サーモグラ
フ図である。
図2Aは、実験例1に記載された乾燥ムライト組成物のX線回折パターンを示
す図である。
図2Bは、ムライトの公知のX線パターンを示す図である。
図2Cは、アルミナの公知のX線パターンを示す図である。
図3は、実験例2に記載された乾燥ムライト組成物の示差熱分析(DTA)サ
ーモグラフ図である。
発明の詳細な説明
本明細書で用いる「ムライト」は、耐熱性及び耐蝕性があり、耐火物として使
用できるケイ酸アルミニウムからなる斜方晶系鉱物をさす。このムライトの一般
化学式は、3Al2O3・2SiO2である。
本明細書で用いる「ムライト前駆物質」という用語は、例えばコロイド法、溶
液法又はこれらの組合わせによって調製され、予備ムライト化温度において焼成
処理の有無を問わない材料をさすものとする。
本発明の説明において論ずる場合には、「ゾル」という用語は本質的に微粒子
(粒径が50nm未満)の懸濁液である溶液をさすものとする。本明細書で用いる
「コロイド」は、小さな又は微小な粒径の粒子が異なる媒質によって包囲されて
いる分散状態をさすものとする。
本明細書で用いる「ムライト組成物」という用語は、ムライト前駆物質ゾル及
びムライト複合材料を含み、これらの用語と使用上の互換性があるものとする。
本発明でいう、「プレフォーム」という用語は、セラミック複合材料、例えば
繊維を製造するためにムライト前駆物質ゾルを含浸できる3次元繊維構造の状態
に織られたセラミック繊維をさすものとする。本明細書で用いる「プレプレグ」
という用語は、高密度化前にムライト前駆物質ゾルを含浸させたプレフォームを
さすものとする。
本明細書で用いる「焼成」という用語は、材料を溶融させないで高温に加熱す
ること、例えば不定形セラミック材料をキル内で加熱することを意味する。
本明細書で用いる「ムライト化」という用語は、例えば、粉末又はゾルのよう
な材料をムライトの状態に転化する操作をさすものとする。ムライト化は、粉末
、ゾル、ゲル又はプレプレグを、アルミニウム及びシリカ酸化物がムライトの状
態に結晶する温度で焼結する時に生ずる。本明細書で用いる「室温」という用語
は、約18℃〜約30℃の温度をさすものとする。
本明細書で用いる「アルコキシ」という用語は、従来の意味に用いており、一
般に、酸素を介して分子に結合したアリキル基をさすものとする。アルキル基は
一般に、水素原子を1つ取ることによって脂肪族炭化水素から誘導される。本発
明でいう場合、「脂肪族」という用語は、飽和結合又は非飽和結合のいずれかの
化合物を有する任意の炭化水素(アルカン、アルケン、アルキン)をさすものと
する。かかる化合物は、環式又は非環式、直鎖状又は枝分れ鎖状であってもよく
、これに代えてヘテロ原子を用いてもよい。
本明細書で用いる「イオン強度」という用語は、電解液中でのイオン相互間の
静電反応の尺度をさすものとする。これは、各イオンのモル濃度にその原子価を
掛けて得た項の合計の半分に等しい。「モル濃度」という用語は、溶剤1000
g当たりのモル数で表された濃度をさすものとする。
一般に、本発明の新規なムライト前駆物質ゾルは、水の中でテトラエトキシシ
ラン及び硝酸アルミニウムを用いて合成できる。テトラエトキシシランを水及び
水酸化アンモニウム触媒で加水分解するとシリカゾルが作られ、次にこのシリカ
ゾルを硝酸アルミニウム溶液と反応させてムライト前駆物質ゾルを作る。次に、
これらムライト前駆物質ゾルを用いてプレフォームを含浸させて次にこれをムラ
イト複合材料に製造することができる。
本発明のムライト前駆物質ゾルを合成するための好ましい方法では、テトラエ
トキシシラン、水及び水酸化アンモニウムを混ぜ合わせ(工程(A))、次に、
一晩中攪拌してシリカゾルを作る(工程(B))。シリカの粒径を、非常に低濃
度の水酸化アルミニウムを用いて約100nm未満の範囲に制御する。適当なサイ
ズのシリカ粒子をいったん作ると、次に、シリカゾルをアルミニウムニトレート
ノナヒドレート(aluminum nitrate nonahydrate)の水溶液と化合させ(工程(
C))、一晩中混ぜてpHが約2未満のムライト前駆物質ゾルを作る(工程(D
))。硝酸アルミニウム水溶液の高イオン環境は、シリカ粒子を長期間にわたっ
て溶液中で十分に分散すると共に安定した懸濁状態に保つ。
とりわけ、工程(A)の実施中に用いられるアルコキシシランは本発明のムラ
イト組成物のシリカ成分となる。工程(A)で用いるのに適したアルコキシシラ
ンとしては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、イソプロポキシシ
ラン、テトラプロポキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン、テトラ−n−ブ
トキシシラン又はこれらの混合物が挙げられるが、これらには限定されず、テト
ラエトキシシランが好ましい。上述の官能価からなる化合物は当業者には知られ
ており、本発明の精神から逸脱することなく使用できる。
工程(A)の実施中に用いられる水及び塩基は、アルコキシシラン化合物を加
水分解することができる。工程(A)で用いられる塩基はまた、アルコキシシラ
ン化合物の加水分解のための触媒として役立つ。工程(A)で用いられる水は、
試薬用の水、純粋、蒸留水又は脱イオン水であるのがよいが、これらには限定さ
れず、好ましくは水を脱イオン化したものである。工程(A)で用いられるのに
適した塩基は好ましくは、水性であり、かかる塩基としては、水酸化アンモニウ
ム、ジエチルアミン、ジメチルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレン
ジアミン、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、ビス−(2−ヒドロ
キシエチル)ブチルアミン、アリルメチルアミン、ブチルジメチルアミン、ジブ
チルメチルアミン、2,2′,2′″−トリヒドロキシアミン又はこれらの混合
物が挙げられるが、これらには限定されず、水酸化アンモニウムが好ましい。例
えば水酸化ナトリウムのようなアルカリ金属の塩基は、ムライトの性質に影響を
及ぼす場合があるので好ましいという訳ではない。当業者に知られた上記の要件
を満たす塩基化合物を、本発明の精神から逸脱することなく使用できる。
工程(C)で用いられるアルミニウム水溶液は、とりわけ工程(B)で形成さ
れたシリカゾルを急冷し、本発明のムライト組成物のアルミニウム成分となる。
アルミニウム塩イオンの存在は、溶液を安定化させる傾向がある。当業者に公知
の本質的に任意のアルミニウム塩を本発明の実施に使用することができる。工程
(C)の実施に特に適したアルミニウム水溶液としては、塩化アルミニウム、臭
化アルミニウム、フッ化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム、硝酸アルミニウム
、アルミニウムニトレートノナヒドレート、硫化アルミニウム又はこれらの混合
物が挙げられるが、これらには限定されず、アルミニウムニトレートノナヒドレ
ートが好ましい。燐を含有するアルミニウム塩は、ムライトの性質に影響を及ぼ
す場合がある。本発明の精神から逸脱することなく、組成物中に他の物質、例え
ば酸化カルシウム、酸化ジルコニウム又は酸化マグネシウム(これらに限定され
ない)を含ませることができる。
工程(A)で用いられるアルコキシシランの量は、約0.5〜約2モルであり
、好ましくは約0.75〜約1.5モル、より好ましくは約1モルである。アル
コキシシランに添加される水の量は約5〜約25モル、好ましくは約7〜約22
モル、より好ましくは約10〜約20モルである。工程(A)で用いられる塩基
触媒の量は、約0.03〜約0.20モル、好ましくは約0.04〜約0.18モル
、より好ましくは約0.05〜約0.15モルである。工程(A)で形成される混
合物は、少なくとも約17時間、好ましくは約20時間、より好ましくは約24
時間かけてて攪拌される。本発明の実施にあたり、混合物の混合を従来方法を用
いて行うのがよい。
工程(B)で形成されるシリカゾル中のシリカの粒径は好ましくは約50〜約
100nm、より好ましくは約25〜約75nm、さらに好ましくは約5〜約50nm
である。シリカの粒径は、反応条件の関数であると考えられ、従来方法を用いて
決定できる。
工程(C)のアルミニウム水溶液中に存在するアルミニウム塩の量は好ましく
は約1〜約8モル、より好ましくは約2〜約6モル、さらに好ましくは約3〜約
4モルである。アルミニウム水溶液を調製するには好ましくは約15〜約30モ
ル、より好ましくは約20〜約40モル、さらに好ましくは約30〜約50モル
の水を用いる。ある好ましい実施形態では、アルミニウム水溶液中のアルミニウ
ムと水のモル比は、約2:約10、好ましくは約4:約30、さらに好ましくは
約3:約20であろう。工程(C)で形成される混合物は好ましくは、少なくと
も約17時間、より好ましくは約20時間、さらに好ましくは約24時間かけて
攪拌される。この攪拌を従来法を用いて行うのがよい。
本発明のムライトゾルは一般に、溶液中約20%のムライト固形分を有し、好
ましくはムライト濃度は約10%以上である。固形分の割合は、焼結によって溶
液を処理した後に残っている固形分の重量%として定義される。
本発明の方法によって形成されたムライト前駆物質ゾルのpHは好ましくは、
約0.1〜約0.5、より好ましくは約0.1〜約3.0、さらに好ましくは約1
未満である。pHは、ムライト前駆物質ゾルの安定性の要因であると考えられ、
また溶液のイオン強度をモニターする方法であると考えられる。pHは、従来法
、例えばセントロン(Sentron)イオン感応電界効果トランジスタ(ISFET
)pH計を用いて測定できる。pHを決定するために当業者に公知の任意の方法
を本発明の精神から逸脱することなく用いることができる。
本発明のもう1つの特徴では、上述の方法によって製造できるムライト前駆物
質ゾルが提供される。
新規なムライト複合材料を製造する方法も提供される。これら方法は、ムライ
ト繊維プレフォームに本発明のムライト前駆物質ゾルを含浸させる工程(E)と
、含浸したプレフォームを乾燥させて任意の溶剤を蒸発させる工程(F)と、含
浸したプレフォームに高密度化プロセスを施す工程(G)と、次に含浸したプレ
フ
ォームを約900℃〜約1300℃の温度で焼結してムライト複合材料を形成す
る工程(H)とを有する。
ムライトプレフォームにムライト前駆物質ゾルを含浸させ、プレフォームを乾
燥させ、高密度化し、焼結する技術は全て従来方法を用いて達成できる。焼結温
度は約800℃〜約1400℃であることが好ましく、より好ましくは約900
℃〜約1300℃、さらに好ましくは約900℃〜約1150℃である。含浸し
たプレフォームは好ましくは、サーモライン46200プログラマブル高温炉を
用い、毎分2℃の割合で25〜100℃、8時間で100℃、毎分5℃の割合で
100〜300℃、4時間で300℃、毎分5℃の割合で300〜500℃、4
時間で500℃、毎分5℃の割合で500〜1150℃、4時間で1100℃の
温度プログラミングプロファイルにしたがって処理される。焼結中の加熱速度は
非常に重要である。迅速な加熱速度(毎分5℃以上)を用いると、変形及び/又
は亀裂の生じた複合材料が生じる場合がある。特定の温度における保持期間もま
た、全焼結工程を完了させるようにするために重要である。例えば、8時間にわ
たる100℃の期間は、ゾル中の素手へ揮発物及び水を除去する。300℃及び
500℃の保持期間は、アルコキシ基の熱分解を完全にすることになる。115
0℃の保持期間は、完全なムライト化を行わせるようにする。かかる焼結を達成
するのに適した任意の機器を、本発明の精神から逸脱することなく使用すること
ができる。
上述の方法によって製造できるムライト複合材料もまた、本発明の新規なムラ
イト複合材料を用いて製造される物品と同様に本発明の範囲に属する。
本発明の新規な合成方法により、安定性があり、生態学的に安全な水性ムライ
ト組成物が製造される。本発明の新規のムライト前駆物質ゾルは、例えばガスタ
ービン構成部品として適した新型酸化物/酸化物複合材料が得られるようにセラ
ミック繊維プレフォームを含浸させるのに用いられる。試験結果の示すところに
よれば、本発明のムライト組成物は、比較的高密度及び均一な充填具合の未処理
のコンパクトを調製するのに用いることができ、その結果、焼結中における高密
度化が促進されると共に総合収縮率が減少することになる。また、試験結果の示
すところによれば、ムライト前駆物質プレフォームをムライト化前に高密度化す
ることができ、これは、高密度のセラミック複合材料を製造するための非常に望
ましい性質である。また、試験結果の示すところによれば、複合材料は高い引張
り強さを有し、これにより複合材料は、高温ガスタービン発電所における高温ガ
ス瀘過及びクリーニングのための対亀裂性があると共に損傷に対して許容度があ
り、しかも高密度化されたセラミックフィルタを得るのに使用できる。
また、本発明の新規なムライト組成物は、生態学的に適合性があるだけでなく
、有機物を用いて製造されたものよりも安価である。本発明のムライト組成物を
形成するのに用いられる流出液はまた、有機物を基剤とするムライトを調製する
のに用いられる流出液よりも処分が一層簡単である。
以下の実験例は、本明細書で開示されていて、特許請求の範囲に記載された本
発明の例示であり、そして例示的な目的で示すに過ぎず、いかなる意味において
も本発明の範囲を限定するものではない。
実験例
全体的説明
材料の特性表示
示差熱分析(DTA)のためにパーキン・エルマー・サーマル・アナライザー
7シリーズ(Perkin Elmer Thermal Analyzer 7 Series)を用いた。パーキン−
エルマー・ラムダ3BUV/VIS分光光度計からUVスペクトルを得た。B型
粘度計によって粘度を測定した。ゾルのpHをセントロン型イオン感応電界効果
トランジスタ(ISFET)pH計で測定した。固形分パーセントを従来法によ
りサンプルの焼結前後の重量差で求めた。焼結ムライト粉末のX線回折(XRD
)パターンをフィリップス自動粉末回折システムAPD3720から得た。
実験例1
ムライト前駆物質ゾルの調製方法
テトラエトキシシラン(TEOS)(41.7g)、脱イオン水(72g)及
び水酸化アンモニウム(1.05g)を、攪拌子及び水コンデンサーを備えた1
l三つ口フラスコに入れた。かかる混合物を室温で約24時間攪拌した。アルミ
ニウムニトレートノナヒドレート(225.1g)をビーカー内において40℃
で脱イオン水(72g)中に溶解させた。硝酸アルミニウム水溶液をシリカゾル
中に注
ぎ、室温で約24時間かけて十分に混合させた。10%の固形ムライトゾルを調
製した。ムライト前駆物質ゾルのpHは2未満であった。
TEOSの最良の供給業者はフィッシャー・サイエンティフィック・カンパニ
イであり、アルミニウムニトレートノナヒドレートについてはアルドリッヒ社、
水酸化アンモニウムについてはベーカー社である。TEOSは、加水分解を防止
するために密閉容器内で乾燥状態に保たれる必要がある。アルミニウムニトレー
トノナヒドレートは、熟成した硝酸アルミニウムがpHを減少させ、かくしてぞ
るの安定性を低減させる硝酸の分解生成物を含むので、新鮮である(貯蔵期間が
半年未満)ことが必要である。ゾルの粘度、pH、紫外線吸光度、固形分%及び
焼結温度を用いてゾルの品質管理を行った。表3は、測定結果を示している。理
解されるように、pH値は、ゾルの安定性の最も感度の高いしひょうである。製
品規格を品質管理に従って定め、これらを表4に示した。
実験例2
ムライト粉末の調製方法
実験例1からのゾルを100℃で乾燥させて粉末にした。次に粉末を1150
℃で約4時間かけてムライトの状態に焼結した。
焼結した粉末のムライト構造をX線回折分析器で確認した(図2)。乾燥した
粉末の示差熱分析(DTA)の結果によれば、892℃において僅かな発熱反応
があった。実験例3
引張り強さサンプルの調製
まず最初に繊維プレフォームに実験例1に記載したゾルを含浸させ、次にセラ
ミックムライト粉末を含むゾルを含浸させることにより引張り強さサンプルを調
製した。空気中でサンプルの半分を1050℃で、残り半分を約2時間かけて燃
焼させた。
市販の水性ムライトゾルを用いて比較用サンプルを調製した。
*1050℃についての引張り強さは5つのサンプルの平均であり、1150℃
についての引張り強さは6つのサンプルの平均である。従来法により引張り強さ
を決定した。
表1は、本発明のゾルから作られた複合材料サンプルの引張り強さは比較対象
のゾルの引張り強さよりも高いことを示している。観察結果は、本発明のゾルの
低発熱反応の結晶化挙動と一致している。
実験例4
ゾル安定性に対する反応体及び触媒濃度の影響
配合物のパート1(以下の表2)は、テトラエトキシシランと水酸化アンモニ
ウムの混合により得られた混合物をさし、配合物のパート1(以下の表2)は、
硝酸アルミニウム水溶液をさしている。ムライト前駆物質を調製するときには水
の存在を極力抑えること及びムライトごんせいの初期工程中、塩基の追加を行わ
ないことを教示する従来の方法論とは異なり、本発明では、水と塩基を用いて従
来技術で現在知られている安定性よりも高い安定性の製品を得る。
配合物1110954、113094及び042695は、他の配合物よりも
水を一層多く含有していて、最適安定性を有している(ゾルは溶液中でそのまま
の状態である)(〜2か月)。経済的観点からは、溶液から酸化物の高い収率を
得るためには濃度を可能な限り最も高くして複合材料の製造の際の操作工程数を
最小限に抑えることが望ましい。しかしながら、最大濃度は、反応体の水への溶
解度によって制限される。また、反応体の濃度が高いと、ゾルのイオン強度のバ
ランスが取れず、そのためにゾル安定性が損なわれる。水酸化アンモニウムの濃
度は、シリカゾルの安定性に影響を及ぼすと考えられる。というのは、触媒の濃
度が高いと、大きな粒径のシリカ粒子が沈殿する場合があるからである。表2に
示すように、配合物111094は、安定性のあるゾルが得られるよう最大のT
EOS及び水酸化アンモニウムを含んでいる。アルミニウムニトレートノナヒド
レートと水の最大モル比は、3:10〜3.1:20の範囲にある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.ムライト前駆物質ゾルを製造する方法であって、アルコキシシラン、水及び 塩基を混合して混合物を生じさせる工程(A)と、前記混合物をシリカゾルを生 じさせるのに十分な時間をかけて攪拌する工程(B)と、前記シリカゾル中の前 記シリカを分散状態に保つのに十分なイオン強度のアルミニウム水溶液を添加す る工程(C)と、前記工程(C)で得られた混合物をムライト前駆物質ゾルを生 じさせるのに十分な時間をかけて攪拌する工程(D)とを有することを特徴とす る方法。 2.ムライト繊維プレフォームに請求項1のムライト前駆物質ゾルを含浸させる 工程(E)と、前記含浸したプレフォームを、任意の溶剤を蒸発させるのに十分 な時間をかけて乾燥してプレプレグを形成する工程(F)と、前記プレプレグを 高密度化する工程(G)と、前記プレプレグを約900℃〜約1300℃の温度 で焼結してムライト複合材料を生じさせる工程(H)とをさらに有することを特 徴とする請求項1の方法。 3.前記シリカの粒径は、前記工程(B)の実施中約50nm未満に維持されるこ とを特徴とする請求項1の方法。 4.前記アルコキシシランは、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、 イソプロポキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン 、テトラ−n−ブトキシシラン及びこれらの混合物からなる群から選択されるこ とを特徴とする請求項1記載の方法。 5.前記塩基は、水酸化アンモニウム、ジエチルアミン、ジメチルアミン、N− (2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、トリメタノールアミン、トリエタ ノールアミン、ビス−(2−ヒドロキシエチル)ブチルアミン、アリルメチルア ミン、ブチルジメチルアミン、ジブチルメチルアミン、2,2′,2′″−トリ ヒドロキシアミン及びこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とす る請求項1記載の方法。 6.前記アルミニウム水溶液は、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、フッ化 アルミニウム、ヨウ化アルミニウム、硝酸アルミニウム、アルミニウムニトレ ートノナヒドレート、硫化アルミニウム及びこれらの混合物からなる群から選択 されたアルミニウム塩からなることを特徴とする請求項1記載の方法。 7.工程(A)の前記アルコキシシランは、テトラエトキシシランであり、前記 混合物は約1モルの前記テトラエトキシシランを含有し、工程(A)の前記塩基 は水酸化アンモニウムであり、前記混合物は約0.05〜0.15モルの前記水酸 化アンモニウムを含有し、工程(C)の前記アルミニウム水溶液は、アルミニウ ムと水のモル比が約3:約20のアルミニウムニトレートノナヒドレートであり 、工程(H)の前記焼結温度は約1150℃であることを特徴とする請求項2記 載の方法。 8.アルコキシシラン、水及び塩基を混合して混合物を生じさせる工程(A)と 、工程(A)の前記混合物をシリカゾルを生じさせるのに十分な時間をかけて攪 拌する工程(B)と、前記シリカゾル中の前記シリカを分散状態に保つのに十分 なイオン強度のアルミニウム水溶液を添加する工程(C)と、(C)で得られた 混合物をムライト前駆物質ゾルを形成するのに十分な時間をかけて攪拌する工程 (D)とによって製造できるムライト前駆物質ゾル。 9.工程(B)の実施中、前記シリカの粒径は約50nm未満に保たれることを特 徴とする請求項8記載のムライト前駆物質ゾル。 10.工程(A)について、前記アルコキシシランは、テトラエトキシシラン、テ トラメトキシシラン、イソプロポキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラ −t−ブトキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン及びこれらの混合物からな る群から選択されることを特徴とする請求項8記載のムライト前駆物質ゾル。 11.工程(A)について、前記塩基は、水酸化アンモニウム、ジエチルアミン、 ジメチルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、トリメタノ ールアミン、トリエタノールアミン、ビス−(2−ヒドロキシエチル)ブチルア ミン、アリルメチルアミン、ブチルジメチルアミン、ジブチルメチルアミン、2 ,2′,2′″−トリヒドロキシアミン及びこれらの混合物からなる群から選択 されることを特徴とする請求項8記載のムライト前駆物質ゾル。 12.工程(C)について、前記アルミニウム水溶液は、塩化アルミニウム、臭化 アルミニウム、フッ化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム、硝酸アルミニウム、 アルミニウムニトレートノナヒドレート、硝酸アルミニウム及びこれらの混合物 からなる群から選択されたアルミニウム塩からなることを特徴とする請求項8記 載のムライト前駆物質ゾル。 13.工程(A)の前記アルコキシシランはテトラエトキシシランであり、前記混 合物は約1モルの前記テトラエトキシシランを含有し、工程(A)の前記塩基は 水酸化アンモニウムであり、前記混合物は約0.05〜0.15モルの前記水酸化 アンモニウムを含有し、工程(C)の前記アルミニウム水溶液は、アルミニウム と水のモル比が約3:約20のアルミニウムニトレートノナヒドレートであるこ とを特徴とする請求項8記載のムライト前駆物質ゾル。 14.アルコキシシラン、水及び塩基を混合して混合物を生じさせる工程(A)と 、工程(A)の前記混合物をシリカゾルを生じさせるのに十分な時間をかけて攪 拌する工程(B)と、前記シリカゾル中の前記シリカを分散状態に保つのに十分 なイオン強度のアルミニウム水溶液を添加する工程(C)と、工程(C)で得た 混合物をムライト前駆物質ゾルを生じさせるのに十分な時間をかけて攪拌する工 程(D)と、ムライト繊維プレフォームに工程(D)のムライト前駆物質ゾルを 含浸させる工程(E)と、前記含浸したプレフォームを任意の溶剤をムライト前 駆物質ゾルから蒸発させるのに十分な時間をかけて乾燥させてプレプレグを形成 する工程(F)と、(F)の前記プレプレグを高密度化する工程(G)と、工程 (G)の前記高密度化したプレプレグを約900℃〜約1300℃の温度で焼結 してムライト複合材料を形成する工程(H)によって製造できるムライト複合材 料。 15.工程(B)の実施中、前記シリカの粒径は約50nm未満に保たれることを特 徴とする請求項14記載のムライト複合材料。 16.工程(A)について、前記アルコキシシランは、テトラエトキシシラン、テ トラメトキシシラン、イソプロポキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラ −t−ブトキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン及びこれらの混合物からな る群から選択されることを特徴とする請求項14記載のムライト複合材料。 17.工程(A)について、前記塩基は、水酸化アンモニウム、ジエチルアミン、 ジメチルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、トリメタノ ールアミン、トリエタノールアミン、ビス−(2−ヒドロキシエチル)ブチルア ミン、アリルメチルアミン、ブチルジメチルアミン、ジブチルメチルアミン、2 ,2′,2′″−トリヒドロキシアミン及びこれらの混合物からなる群から選択 されることを特徴とする請求項14記載のムライト複合材料。 18.工程(C)について、前記アルミニウム水溶液は、塩化アルミニウム、臭化 アルミニウム、フッ化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム、硝酸アルミニウム、 アルミニウムニトレートノナヒドレート、硝酸アルミニウム及びこれらの混合物 からなる群から選択されたアルミニウム塩からなることを特徴とする請求項14 記載のムライト複合材料。 19.工程(A)のアルコキシシランはテトラエトキシシランであり、前記混合物 は約1モルの前記テトラエトキシシランを含有し、工程(A)の前記塩基は水酸 化アンモニウムであり、前記混合物は約0.05〜0.15モルの前記水酸化アン モニウムを含有し、工程(C)の前記アルミニウム水溶液は、アルミニウムと水 のモル比が約3:約20のアルミニウムニトレートノナヒドレートであり、工程 (H)の前記焼結温度は約1150℃であることを特徴とする請求項14記載の ムライト複合材料。 20.請求項19のムライト複合材料からなるセラミックフィルタ。
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