JPH1152088A - 重水冷却型増殖炉 - Google Patents
重水冷却型増殖炉Info
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- JPH1152088A JPH1152088A JP9212907A JP21290797A JPH1152088A JP H1152088 A JPH1152088 A JP H1152088A JP 9212907 A JP9212907 A JP 9212907A JP 21290797 A JP21290797 A JP 21290797A JP H1152088 A JPH1152088 A JP H1152088A
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- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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- Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】水系の冷却材を用いた燃料増殖性能を有すると
共に安全性を向上した原子炉を提供する。 【解決手段】冷却材に液相重水27を用い、多数本の燃
料ピン1を束ねた燃料集合体形式の燃料を用いる原子炉
において、酸化物燃料を用い、炉心軸方向中央部の冷却
材の燃料に対する体積比を0.5以上1.0以下とし、ブ
ランケットを含まない炉心燃料ペレット2の上下方向の
領域長さを意味する炉心高さを1m以下とすること、あ
るいは、金属燃料ないしは窒化物燃料を用い、炉心軸方
向中央部の冷却材の燃料に対する体積比を0.5以上1.
7以下とし、ブランケットを含まない炉心燃料ペレット
2の上下方向の領域長さを意味する炉心高さを1m以下
とすることを特徴とする重水冷却型増殖炉。
共に安全性を向上した原子炉を提供する。 【解決手段】冷却材に液相重水27を用い、多数本の燃
料ピン1を束ねた燃料集合体形式の燃料を用いる原子炉
において、酸化物燃料を用い、炉心軸方向中央部の冷却
材の燃料に対する体積比を0.5以上1.0以下とし、ブ
ランケットを含まない炉心燃料ペレット2の上下方向の
領域長さを意味する炉心高さを1m以下とすること、あ
るいは、金属燃料ないしは窒化物燃料を用い、炉心軸方
向中央部の冷却材の燃料に対する体積比を0.5以上1.
7以下とし、ブランケットを含まない炉心燃料ペレット
2の上下方向の領域長さを意味する炉心高さを1m以下
とすることを特徴とする重水冷却型増殖炉。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウラン資源を有効
に利用するため、転換比(燃料装荷時の核分裂物質量に
対する燃料取出時の核分裂物質量)を大きくした原子炉
に関する。
に利用するため、転換比(燃料装荷時の核分裂物質量に
対する燃料取出時の核分裂物質量)を大きくした原子炉
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の軽水炉では、ウラン−235によ
る核分裂反応を有効に利用するため、核分裂により生じ
た中性子を軽水冷却材により減速する設計としていた。
このため、冷却材体積Vcを燃料体積Vfに対して大き
くとり、Vc/Vfを2以上としている。このときの転
換比は、約0.5 である。これに対し、高転換軽水炉の
例では、親物質(ウラン−238)の中性子吸収による
核分裂性物質(プルトニウム−239)への転換を促進
するため、冷却材体積を小さくし、Vc/Vfを0.5
程度としている。このときの転換比は、約0.9であ
る。
る核分裂反応を有効に利用するため、核分裂により生じ
た中性子を軽水冷却材により減速する設計としていた。
このため、冷却材体積Vcを燃料体積Vfに対して大き
くとり、Vc/Vfを2以上としている。このときの転
換比は、約0.5 である。これに対し、高転換軽水炉の
例では、親物質(ウラン−238)の中性子吸収による
核分裂性物質(プルトニウム−239)への転換を促進
するため、冷却材体積を小さくし、Vc/Vfを0.5
程度としている。このときの転換比は、約0.9であ
る。
【0003】転換比を大きくした原子炉に関する公知例
としては、日本原子力学会誌Vol.26,No.6(198
4)に示されるように、軽水冷却材の燃料に対する体積
比(Vc/Vf)を小さくした高転換軽水炉の例があ
り、同公知例での高転換炉性能はVc/Vfが約0.5
程度の稠密燃料で、転換比は約0.9である。
としては、日本原子力学会誌Vol.26,No.6(198
4)に示されるように、軽水冷却材の燃料に対する体積
比(Vc/Vf)を小さくした高転換軽水炉の例があ
り、同公知例での高転換炉性能はVc/Vfが約0.5
程度の稠密燃料で、転換比は約0.9である。
【0004】一方、公開特許公報昭64−88396 号「高転
換重水炉」では、重水を冷却材に用いることにより、軽
水炉と同等の正方格子配列の燃料で0.8 以上の高転換
比を達成する原子炉の公知例がある。軽水炉のVc/V
fは2.0 以上であり、本公知例は燃料稠密化という燃
料製造が難しくなる軽水利用の高転換炉の欠点を重水冷
却材を用いて克服する技術である。
換重水炉」では、重水を冷却材に用いることにより、軽
水炉と同等の正方格子配列の燃料で0.8 以上の高転換
比を達成する原子炉の公知例がある。軽水炉のVc/V
fは2.0 以上であり、本公知例は燃料稠密化という燃
料製造が難しくなる軽水利用の高転換炉の欠点を重水冷
却材を用いて克服する技術である。
【0005】また、重水を減速材及び冷却材とする原子
炉は世界に数多くあるがすべて重水の熱中性子吸収が極
めて小さいことに着目した熱中性子炉である。これらは
すべてVc/Vfは2.0以上であり、転換比は約0.8
以下である。
炉は世界に数多くあるがすべて重水の熱中性子吸収が極
めて小さいことに着目した熱中性子炉である。これらは
すべてVc/Vfは2.0以上であり、転換比は約0.8
以下である。
【0006】まず圧力容器型の重水原子炉は、スウェー
デン,アルゼンチンに建設例がある。
デン,アルゼンチンに建設例がある。
【0007】電気書院 近代電気工学大講座6 近代原
子力工学(昭和44年出版)237頁より、スウェーデ
ンのMarviken炉は沸騰重水冷却炉であり、燃料には1.
35%から1.75%の微濃縮ウランを用いている。
子力工学(昭和44年出版)237頁より、スウェーデ
ンのMarviken炉は沸騰重水冷却炉であり、燃料には1.
35%から1.75%の微濃縮ウランを用いている。
【0008】Directory of NUCLEAR POWER PLANTS in t
he world 1994 Japan NuclearEnergy Information cent
er Co.,Ltd. ISSN 0912-7003 より、スウェーデンのA
GESTA炉、アルゼンチンのATUCHA−1,−2
炉は重水冷却炉であり、燃料には天然ウランを用いてい
る。
he world 1994 Japan NuclearEnergy Information cent
er Co.,Ltd. ISSN 0912-7003 より、スウェーデンのA
GESTA炉、アルゼンチンのATUCHA−1,−2
炉は重水冷却炉であり、燃料には天然ウランを用いてい
る。
【0009】次に圧力管型の重水原子炉は、新型転換炉
(ATR)やカナダ型重水炉(CANDU)があるが、いずれも
減速材領域を軽水炉よりも大きくとり、Vc/Vfを8
程度として、減速効果を高め、熱中性子による核分裂反
応を有効に利用するものである。
(ATR)やカナダ型重水炉(CANDU)があるが、いずれも
減速材領域を軽水炉よりも大きくとり、Vc/Vfを8
程度として、減速効果を高め、熱中性子による核分裂反
応を有効に利用するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、高
転換炉とするために、軽水を用いた場合、減速材領域を
小さくするための稠密な燃料とする必要があり、燃料の
製作性が難しいという課題があった。また、重水を用い
た場合は従来軽水炉並みに燃料稠密化を抑制し高転換炉
を得ることができたが、転換比を1.0 以上としつつ安
全性を確保する増殖炉概念は得られていなかった。
転換炉とするために、軽水を用いた場合、減速材領域を
小さくするための稠密な燃料とする必要があり、燃料の
製作性が難しいという課題があった。また、重水を用い
た場合は従来軽水炉並みに燃料稠密化を抑制し高転換炉
を得ることができたが、転換比を1.0 以上としつつ安
全性を確保する増殖炉概念は得られていなかった。
【0011】本発明の第1の目的は、重水冷却材を用い
た原子炉で、燃料増殖型の原子炉を提供すると共に、そ
の炉の安全性を向上させる原子炉を提供することであ
る。
た原子炉で、燃料増殖型の原子炉を提供すると共に、そ
の炉の安全性を向上させる原子炉を提供することであ
る。
【0012】本発明の第2の目的は、重水冷却材を用い
た原子炉で、更に燃料増殖性を向上させた原子炉を提供
することである。
た原子炉で、更に燃料増殖性を向上させた原子炉を提供
することである。
【0013】本発明の第3の目的は、第1又は第2の目
的に加えて、冷却材の沸騰に対する安全性を向上させた
原子炉を提供することである。
的に加えて、冷却材の沸騰に対する安全性を向上させた
原子炉を提供することである。
【0014】本発明の第4の目的は、第3の目的に加え
て、冷却材の沸騰時のボイド反応度を低減させた原子炉
を提供することである。
て、冷却材の沸騰時のボイド反応度を低減させた原子炉
を提供することである。
【0015】本発明の第5の目的は、第1又は第2の目
的に加えて、冷却材の密度変化時の反応度変化を抑制
し、安全性を向上させた原子炉を提供することである。
的に加えて、冷却材の密度変化時の反応度変化を抑制
し、安全性を向上させた原子炉を提供することである。
【0016】本発明の第6の目的は、第5の目的を短尺
燃料棒を用いて達成することにある。
燃料棒を用いて達成することにある。
【0017】本発明の第7の目的は、第1又は第2の目
的に加えて、1次系,2次系の冷却系の事故における安
全性を向上させた原子炉を提供することである。
的に加えて、1次系,2次系の冷却系の事故における安
全性を向上させた原子炉を提供することである。
【0018】本発明の第8の目的は、第1又は第2の目
的に加えて、重水冷却材を用いた増殖型原子炉の炉心圧
力容器の径を低減した原子炉を提供することである。
的に加えて、重水冷却材を用いた増殖型原子炉の炉心圧
力容器の径を低減した原子炉を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明における前記第1
の目的の達成手段は、冷却材に液相重水を用い、酸化物
燃料を用い、炉心軸方向中央部の冷却材の燃料に対する
体積比を0.5 以上1.0 以下とし、炉心高さを1m以
下とすること、あるいは、金属燃料ないしは窒化物燃料
を用い、炉心軸方向中央部の冷却材の燃料に対する体積
比Vc/Vfを0.5以上1.7以下とし、炉心高さを1
m以下とすることによって達成される。
の目的の達成手段は、冷却材に液相重水を用い、酸化物
燃料を用い、炉心軸方向中央部の冷却材の燃料に対する
体積比を0.5 以上1.0 以下とし、炉心高さを1m以
下とすること、あるいは、金属燃料ないしは窒化物燃料
を用い、炉心軸方向中央部の冷却材の燃料に対する体積
比Vc/Vfを0.5以上1.7以下とし、炉心高さを1
m以下とすることによって達成される。
【0020】本発明の第2の目的の達成手段は、前記第
1の目的の達成手段と共に、冷却材に沸騰重水を用いる
ことによって達成される。
1の目的の達成手段と共に、冷却材に沸騰重水を用いる
ことによって達成される。
【0021】本発明の第3の目的の達成手段は、第1ま
たは第2の目的の達成手段と共に、密封型減速材棒を燃
料棒の体積の10から20%の範囲で設置することよっ
て達成される。
たは第2の目的の達成手段と共に、密封型減速材棒を燃
料棒の体積の10から20%の範囲で設置することよっ
て達成される。
【0022】本発明の第4の目的の達成手段は、第3の
目的の達成手段と共に、密封型減速材棒として重水を密
封した棒あるいは軽水を密封した棒、あるいは金属水素
化物を密封した棒とすることによって達成される。
目的の達成手段と共に、密封型減速材棒として重水を密
封した棒あるいは軽水を密封した棒、あるいは金属水素
化物を密封した棒とすることによって達成される。
【0023】本発明の第5の目的の達成手段は、第1又
は第2の目的の達成手段と共に、炉心軸方向の上部で
は、冷却材の燃料に対する体積比を炉心軸方向中央部よ
りも大きくすることによって達成される。
は第2の目的の達成手段と共に、炉心軸方向の上部で
は、冷却材の燃料に対する体積比を炉心軸方向中央部よ
りも大きくすることによって達成される。
【0024】本発明の第6の目的の達成手段は、第5の
目的の達成手段と共に、燃料棒の一部を短尺燃料棒と
し、短尺燃料棒の上部には端栓を介して冷却材貫通型の
重水棒を結合することによって達成される。
目的の達成手段と共に、燃料棒の一部を短尺燃料棒と
し、短尺燃料棒の上部には端栓を介して冷却材貫通型の
重水棒を結合することによって達成される。
【0025】本発明の第7の目的の達成手段は、第1又
は第2の目的の達成手段と共に、原子炉は1次系,2次
系の独立した冷却系を有するものとし、2次冷却系の冷
却材として、ほう酸含有の軽水を用いることによって達
成される。
は第2の目的の達成手段と共に、原子炉は1次系,2次
系の独立した冷却系を有するものとし、2次冷却系の冷
却材として、ほう酸含有の軽水を用いることによって達
成される。
【0026】本発明の第8の目的の達成手段は、第1又
は第2の目的の達成手段と共に、炉心周辺の反射体部を
重水冷却材と分離し、ほう酸含有の軽水を用いることに
よって達成される。
は第2の目的の達成手段と共に、炉心周辺の反射体部を
重水冷却材と分離し、ほう酸含有の軽水を用いることに
よって達成される。
【0027】
【発明の実施の形態】重水は、熱中性子吸収断面積が軽
水の600分の1で極めて小さい。また、重水の中性子
減速能力は軽水の約8分の1である。このため減速材及
び冷却材に重水を用いると燃料以外への中性子吸収が小
さい中性子有効利用型の熱中性子炉ができる。しかし、
熱中性子炉である限り、非核分裂性のウラン元素に中性
子を吸収させる反応が少なく、プルトニウムに転換する
増殖性能を持たせることが難しい。そこで、本発明で
は、重水素を減速材として用いるのではなく、冷却材と
して用い、炉心の冷却材としての重水の体積を燃料に対
して、従来の重水熱中性子炉及び重水高転換炉よりも小
さくすることにより増殖性能を持たせる原子炉を実現で
きる。更に本発明では燃料に対する冷却材体積比を燃料
物質別に対応させ、明確化した。
水の600分の1で極めて小さい。また、重水の中性子
減速能力は軽水の約8分の1である。このため減速材及
び冷却材に重水を用いると燃料以外への中性子吸収が小
さい中性子有効利用型の熱中性子炉ができる。しかし、
熱中性子炉である限り、非核分裂性のウラン元素に中性
子を吸収させる反応が少なく、プルトニウムに転換する
増殖性能を持たせることが難しい。そこで、本発明で
は、重水素を減速材として用いるのではなく、冷却材と
して用い、炉心の冷却材としての重水の体積を燃料に対
して、従来の重水熱中性子炉及び重水高転換炉よりも小
さくすることにより増殖性能を持たせる原子炉を実現で
きる。更に本発明では燃料に対する冷却材体積比を燃料
物質別に対応させ、明確化した。
【0028】ただし、この冷却材対燃料の体積比Vc/
Vfを小さくしていくと燃料棒間のギャップを狭くする
必要が生じるため、これを0.5 以上とすることにより
製作が比較的容易な燃料及び炉心とした。また、重水を
冷却材として用いる場合、冷却材対燃料の体積比を小さ
くしていくと、重水沸騰時に正の反応度が投入される傾
向を示すため、炉心高さを1m以下とすることにより、
重水沸騰時に炉心軸方向への中性子漏洩を増大させ、負
の反応度を投入でき炉心の安全性を向上できる。
Vfを小さくしていくと燃料棒間のギャップを狭くする
必要が生じるため、これを0.5 以上とすることにより
製作が比較的容易な燃料及び炉心とした。また、重水を
冷却材として用いる場合、冷却材対燃料の体積比を小さ
くしていくと、重水沸騰時に正の反応度が投入される傾
向を示すため、炉心高さを1m以下とすることにより、
重水沸騰時に炉心軸方向への中性子漏洩を増大させ、負
の反応度を投入でき炉心の安全性を向上できる。
【0029】また、重水冷却材を用いた場合は、冷却材
ボイド反応度はボイド率と共に直線で増大するのではな
く、ボイド率が80%以上で急に大きくなる傾向がある
ことを確認した。従って、密封型減速材棒を燃料棒の体
積の10から20%の範囲で設置することにより、冷却
材ボイド反応度を低減でき、通常運転時の反応度制御
性,事故時の安全性を向上することができる。重水を密
封した棒、あるいは軽水を密封した棒、あるいは金属水
素化物を密封した棒とすることで密封型減速材棒を形成
できる。
ボイド反応度はボイド率と共に直線で増大するのではな
く、ボイド率が80%以上で急に大きくなる傾向がある
ことを確認した。従って、密封型減速材棒を燃料棒の体
積の10から20%の範囲で設置することにより、冷却
材ボイド反応度を低減でき、通常運転時の反応度制御
性,事故時の安全性を向上することができる。重水を密
封した棒、あるいは軽水を密封した棒、あるいは金属水
素化物を密封した棒とすることで密封型減速材棒を形成
できる。
【0030】また、炉心軸方向の上部では、冷却材密度
係数は負であり、重水冷却の場合、運転中に出力を増大
させる場合、先に冷却材密度が低下することより、炉心
軸方向上部の冷却材対燃料の体積比を軸方向中央よりも
大きくすることにより、実効的な冷却材密度係数を低減
できるため、運転中の反応度制御性を向上できると共
に、事故時の安全性を向上できる。軸方向全てで冷却材
対燃料の体積比を大きくしないのは増殖性に悪影響する
ためである。燃料棒の一部を短尺燃料棒とし、短尺燃料
棒の上部には端栓を介して冷却材貫通型の重水棒を結合
すること軸方向上部のみの冷却材対燃料の体積比を大き
くすることができる。
係数は負であり、重水冷却の場合、運転中に出力を増大
させる場合、先に冷却材密度が低下することより、炉心
軸方向上部の冷却材対燃料の体積比を軸方向中央よりも
大きくすることにより、実効的な冷却材密度係数を低減
できるため、運転中の反応度制御性を向上できると共
に、事故時の安全性を向上できる。軸方向全てで冷却材
対燃料の体積比を大きくしないのは増殖性に悪影響する
ためである。燃料棒の一部を短尺燃料棒とし、短尺燃料
棒の上部には端栓を介して冷却材貫通型の重水棒を結合
すること軸方向上部のみの冷却材対燃料の体積比を大き
くすることができる。
【0031】また、原子炉は1次系,2次系の独立した
冷却系を有するものとし、2次冷却系の冷却材として、
軽水あるいはほう酸含有の軽水を用いることにより、1
次系で生成されるトリチウムをタービン系から遮断でき
る。また、万一、1次系と2次系の冷却水が混合するよ
うな事故が生じて、炉心に軽水が混入し、軽水の減速効
果で熱中性子が生成されても、ほう酸の中性子吸収効果
により、未臨界を保持できる。
冷却系を有するものとし、2次冷却系の冷却材として、
軽水あるいはほう酸含有の軽水を用いることにより、1
次系で生成されるトリチウムをタービン系から遮断でき
る。また、万一、1次系と2次系の冷却水が混合するよ
うな事故が生じて、炉心に軽水が混入し、軽水の減速効
果で熱中性子が生成されても、ほう酸の中性子吸収効果
により、未臨界を保持できる。
【0032】また、炉心周辺の反射体部を重水冷却材と
分離し、ほう酸含有の軽水を用いることにより、減速効
果の大きい軽水により重水よりも効率良く高速中性子を
遮蔽できるため炉心径方向,軸方向の高速中性子遮蔽厚
さを低減でき、炉心容器直径,高さを低減できる。
分離し、ほう酸含有の軽水を用いることにより、減速効
果の大きい軽水により重水よりも効率良く高速中性子を
遮蔽できるため炉心径方向,軸方向の高速中性子遮蔽厚
さを低減でき、炉心容器直径,高さを低減できる。
【0033】以上の発明の内容を具体的に実現するため
の重水冷却型原子炉の実施例は以下の通りである。
の重水冷却型原子炉の実施例は以下の通りである。
【0034】図8は、本発明の一実施例を示す原子炉シ
ステム全体図である。原子炉システムは炉心を内蔵する
原子炉圧力容器15,重水を冷却材として用いる1次冷
却系14,蒸気発生器16,1次冷却材ポンプ17が原
子炉格納容器23に収容されている。また蒸気発生器1
6で発生させた2次冷却系24の沸騰軽水はタービン2
1に導かれ発電機22を駆動させる。タービンを通過し
た2次冷却材は復水器18で液相に戻され復水ポンプ1
9,給水ポンプ20により蒸気発生器16に戻されるル
ープ構成となっている。
ステム全体図である。原子炉システムは炉心を内蔵する
原子炉圧力容器15,重水を冷却材として用いる1次冷
却系14,蒸気発生器16,1次冷却材ポンプ17が原
子炉格納容器23に収容されている。また蒸気発生器1
6で発生させた2次冷却系24の沸騰軽水はタービン2
1に導かれ発電機22を駆動させる。タービンを通過し
た2次冷却材は復水器18で液相に戻され復水ポンプ1
9,給水ポンプ20により蒸気発生器16に戻されるル
ープ構成となっている。
【0035】次に図9により、本発明の一実施例の炉心
配置を示す。炉心は中心に複数の炉心燃料集合体25を
配置し、その周囲に中性子遮蔽のための径方向遮蔽体2
6を配置する構成としている。
配置を示す。炉心は中心に複数の炉心燃料集合体25を
配置し、その周囲に中性子遮蔽のための径方向遮蔽体2
6を配置する構成としている。
【0036】図1は、本発明の一実施例を示す炉心燃料
集合体断面図である。炉心燃料集合体は多数の燃料ピン
1をチャンネルボックス3に収納しており、燃料ピン1
の中には、炉心燃料ペレット2とその上下にブランケッ
ト燃料ペレット4を収納している。燃料ピンの下部には
ガスプレナム5が配置され、燃料ピンの上下は上部端栓
6と下部端栓7で密封された構造となっている。炉心燃
料ペレットの高さは1mであり、ブランケット燃料ペレ
ットの高さを炉心の上下のそれぞれ0.3m の高さで設
置している。また、燃料集合体の上部,下部には中性子
を遮蔽するための上部遮蔽体8,下部遮蔽体9を設置し
ている。炉心燃料集合体では、それぞれの燃料ピン1か
らは核分裂による熱が発生し、その熱を集合体下部から
流入する重水27で冷却し、燃料上部に流出する構造と
なっている。
集合体断面図である。炉心燃料集合体は多数の燃料ピン
1をチャンネルボックス3に収納しており、燃料ピン1
の中には、炉心燃料ペレット2とその上下にブランケッ
ト燃料ペレット4を収納している。燃料ピンの下部には
ガスプレナム5が配置され、燃料ピンの上下は上部端栓
6と下部端栓7で密封された構造となっている。炉心燃
料ペレットの高さは1mであり、ブランケット燃料ペレ
ットの高さを炉心の上下のそれぞれ0.3m の高さで設
置している。また、燃料集合体の上部,下部には中性子
を遮蔽するための上部遮蔽体8,下部遮蔽体9を設置し
ている。炉心燃料集合体では、それぞれの燃料ピン1か
らは核分裂による熱が発生し、その熱を集合体下部から
流入する重水27で冷却し、燃料上部に流出する構造と
なっている。
【0037】図2は、図1の炉心燃料集合体の一部の径
方向断面図(Vc/Vf=約1)である。
方向断面図(Vc/Vf=約1)である。
【0038】従来の軽水炉と同様な正方格子配列を用い
るが、燃料ピン1の直径を約11mm、ピンピッチを約1
2.5mm、ピン間ギャップを約1.5mmとしている。燃料
ピン1の内部には被覆管に収納された燃料ペレット2が
配置されている。また冷却材に重水を使用し、炉心燃料
ペレット2の物質として酸化物を使用している。図2は
燃料集合体断面の一部であり、集合体は12×12列の
燃料ピンで構成され、燃料ピンはグリッド型スペーサで
保持される。なお、従来の軽水炉の燃料のVc/Vf
は、Vcに燃料集合体間の冷却材も平均に薄めるものと
し、沸騰水型軽水炉,加圧水型軽水炉共に約2よりも大
きい。
るが、燃料ピン1の直径を約11mm、ピンピッチを約1
2.5mm、ピン間ギャップを約1.5mmとしている。燃料
ピン1の内部には被覆管に収納された燃料ペレット2が
配置されている。また冷却材に重水を使用し、炉心燃料
ペレット2の物質として酸化物を使用している。図2は
燃料集合体断面の一部であり、集合体は12×12列の
燃料ピンで構成され、燃料ピンはグリッド型スペーサで
保持される。なお、従来の軽水炉の燃料のVc/Vf
は、Vcに燃料集合体間の冷却材も平均に薄めるものと
し、沸騰水型軽水炉,加圧水型軽水炉共に約2よりも大
きい。
【0039】図2では従来軽水炉に比較し冷却材面積を
減少させているが、燃料ピン間ギャップは約1.5mm を
確保しており、グリッドスペーサの製作が可能である。
また、燃料集合体は加圧水型軽水炉と同様にチャンネル
ボックスを設けない場合と沸騰軽水炉と同様にチャンネ
ルボックスを設ける場合の両方が考えられる。制御棒チ
ャンネルは常にチャンネルボックスを設置する。通常運
転中の出力制御用の制御棒の材質としてはB4C中性子
吸収体を用いる。燃焼反応度補償用の制御棒の材質とし
ては減損ウラン,劣化ウランを用いる。
減少させているが、燃料ピン間ギャップは約1.5mm を
確保しており、グリッドスペーサの製作が可能である。
また、燃料集合体は加圧水型軽水炉と同様にチャンネル
ボックスを設けない場合と沸騰軽水炉と同様にチャンネ
ルボックスを設ける場合の両方が考えられる。制御棒チ
ャンネルは常にチャンネルボックスを設置する。通常運
転中の出力制御用の制御棒の材質としてはB4C中性子
吸収体を用いる。燃焼反応度補償用の制御棒の材質とし
ては減損ウラン,劣化ウランを用いる。
【0040】図1,図2では、燃料ピンの配列を正方格
子状としているが、他の例としてはVc/Vfを0.5
程度に小さくする場合は、燃料ピンの配列を三角配列と
し、集合体を六角断面とすることで構成が可能である。
子状としているが、他の例としてはVc/Vfを0.5
程度に小さくする場合は、燃料ピンの配列を三角配列と
し、集合体を六角断面とすることで構成が可能である。
【0041】図3は、本発明の重水冷却材炉心の増殖性
能の範囲を示すVc/Vfと増殖比の関係を示してい
る。図3は1m高さの炉心とその軸方向に0.4m のブ
ランケット部を設置した体系で、炉心とブランケットの
合計の増殖比を示した図である。図の実線が酸化物燃料
の場合であり、点線が金属燃料あるいは窒化物燃料の場
合の特性である。また太い線は冷却材を液相重水とした
場合で、細い線は炉心平均ボイド率を40%とした場合
の沸騰重水を冷却材とした場合の関係である。
能の範囲を示すVc/Vfと増殖比の関係を示してい
る。図3は1m高さの炉心とその軸方向に0.4m のブ
ランケット部を設置した体系で、炉心とブランケットの
合計の増殖比を示した図である。図の実線が酸化物燃料
の場合であり、点線が金属燃料あるいは窒化物燃料の場
合の特性である。また太い線は冷却材を液相重水とした
場合で、細い線は炉心平均ボイド率を40%とした場合
の沸騰重水を冷却材とした場合の関係である。
【0042】図より、重水を冷却材に用いる場合、増殖
比を1以上にできるのは、液相重水では、酸化物燃料の
場合Vc/Vfを1以下とした場合、金属燃料あるいは
窒化物燃料の場合Vc/Vfを1.7 以下とした場合で
ある。また、40%の沸騰重水では、酸化物燃料の場合
Vc/Vfを1.5 以下とした場合、金属燃料あるいは
窒化物燃料の場合Vc/Vfを2.0 以下とした場合で
ある。本発明で請求範囲をVc/Vfで0.5 以上とし
たのは、燃料束,燃料集合体間の冷却材を含めて燃料を
比較的容易に形成できるのはVc/Vfが0.5 程度以
上の場合となることによる。
比を1以上にできるのは、液相重水では、酸化物燃料の
場合Vc/Vfを1以下とした場合、金属燃料あるいは
窒化物燃料の場合Vc/Vfを1.7 以下とした場合で
ある。また、40%の沸騰重水では、酸化物燃料の場合
Vc/Vfを1.5 以下とした場合、金属燃料あるいは
窒化物燃料の場合Vc/Vfを2.0 以下とした場合で
ある。本発明で請求範囲をVc/Vfで0.5 以上とし
たのは、燃料束,燃料集合体間の冷却材を含めて燃料を
比較的容易に形成できるのはVc/Vfが0.5 程度以
上の場合となることによる。
【0043】図4は、図1,図2の本発明の実施例の炉
心において燃料に酸化物を用い、Vc/Vfを約1.0
とし、炉心取出燃焼度を5万MWd/tとした場合の重
水冷却材炉心の炉心高さとボイド反応度の関係を整理し
た結果である。原子炉の制御,運転のし易さからは、冷
却材ボイド反応度は負かゼロ近傍にすることが望まし
い。図4より酸化物燃料を用い、Vc/Vfを約1.0
とした場合では、炉心高さを1m以下にすることにより
ボイド反応度を負にすることができ、安全性を向上させ
ることができることがわかる。
心において燃料に酸化物を用い、Vc/Vfを約1.0
とし、炉心取出燃焼度を5万MWd/tとした場合の重
水冷却材炉心の炉心高さとボイド反応度の関係を整理し
た結果である。原子炉の制御,運転のし易さからは、冷
却材ボイド反応度は負かゼロ近傍にすることが望まし
い。図4より酸化物燃料を用い、Vc/Vfを約1.0
とした場合では、炉心高さを1m以下にすることにより
ボイド反応度を負にすることができ、安全性を向上させ
ることができることがわかる。
【0044】以上、本発明の代表的実施例を説明した。
【0045】以下では、安全性を向上させる実施例とし
て、冷却材ボイド反応度を低減する場合、冷却材密度係
数を低減する場合の実施例について説明する。
て、冷却材ボイド反応度を低減する場合、冷却材密度係
数を低減する場合の実施例について説明する。
【0046】酸化物燃料を用い、炉心取出燃焼度前記実
施例の5万MWd/tよりも増大させる場合あるいは金
属燃料,窒化物燃料を用いた場合は、中性子スペクトル
が硬くなり、冷却材ボイド反応度,冷却材密度係数はよ
り正側に移行することが知られている。すなわち、酸化
物燃料でより燃焼度を高める場合あるいは金属燃料,窒
化物燃料を用いた場合は、冷却材密度の変化に起因する
反応度をゼロ近傍あるいは負にするためには図1,図2
の炉心に対して更に何らかの工夫が望ましい。炉心高さ
を1mよりも更に低減させることも考えられるが、燃料
温度を上げないために燃料の線出力を保つためには、炉
心高さを低減すると、炉心径が著しく増大する欠点を伴
う。そこで下記では、炉心高さを変えない他の工夫で冷
却材ボイド反応度,冷却材密度係数を低減する実施例に
ついて説明する。
施例の5万MWd/tよりも増大させる場合あるいは金
属燃料,窒化物燃料を用いた場合は、中性子スペクトル
が硬くなり、冷却材ボイド反応度,冷却材密度係数はよ
り正側に移行することが知られている。すなわち、酸化
物燃料でより燃焼度を高める場合あるいは金属燃料,窒
化物燃料を用いた場合は、冷却材密度の変化に起因する
反応度をゼロ近傍あるいは負にするためには図1,図2
の炉心に対して更に何らかの工夫が望ましい。炉心高さ
を1mよりも更に低減させることも考えられるが、燃料
温度を上げないために燃料の線出力を保つためには、炉
心高さを低減すると、炉心径が著しく増大する欠点を伴
う。そこで下記では、炉心高さを変えない他の工夫で冷
却材ボイド反応度,冷却材密度係数を低減する実施例に
ついて説明する。
【0047】図5は、本発明の冷却材ボイド反応度を低
減させた燃料集合体の縦断面図である。図5の燃料は特
徴として、密封型減速材棒12を配置している。密封型
減速材棒12は燃料棒の10から20%程度配置する。
内部には密封減速材13を収納する。密封減速材13と
しては軽水あるいは重水がある。また密封減速材13と
してジルコニウムハイドライド等の水素含有金属を用い
ることも可能である。冷却材ボイド反応度は冷却材対燃
料体積比を小さくしたり、燃焼度を増大させると正側に
増大する傾向にあり、低減の工夫が安全性向上のために
重要である。
減させた燃料集合体の縦断面図である。図5の燃料は特
徴として、密封型減速材棒12を配置している。密封型
減速材棒12は燃料棒の10から20%程度配置する。
内部には密封減速材13を収納する。密封減速材13と
しては軽水あるいは重水がある。また密封減速材13と
してジルコニウムハイドライド等の水素含有金属を用い
ることも可能である。冷却材ボイド反応度は冷却材対燃
料体積比を小さくしたり、燃焼度を増大させると正側に
増大する傾向にあり、低減の工夫が安全性向上のために
重要である。
【0048】図6に冷却材ボイド率と冷却材ボイド反応
度の代表的関係を示す。図6は酸化物燃料を用い、冷却
材に重水を使用し、冷却材対燃料体積比を約1.0 と
し、燃焼度を図4の場合よりも増大させた炉心の解析結
果である。図6に示すようにボイド率とボイド反応度の
関係は比例ではなく、ボイド率が増大するにつれてその
増大率が大きくなる。特にボイド率80%以上では特に
ボイド反応度の増大率が大きくなる。従って、図5の燃
料のように重水冷却材に対して、重水を含有した密封型
減速材棒12を20%配置すれば、ボイド反応度は実効
的に80%以上にならないためボイド反応度を大きく低
減できる。
度の代表的関係を示す。図6は酸化物燃料を用い、冷却
材に重水を使用し、冷却材対燃料体積比を約1.0 と
し、燃焼度を図4の場合よりも増大させた炉心の解析結
果である。図6に示すようにボイド率とボイド反応度の
関係は比例ではなく、ボイド率が増大するにつれてその
増大率が大きくなる。特にボイド率80%以上では特に
ボイド反応度の増大率が大きくなる。従って、図5の燃
料のように重水冷却材に対して、重水を含有した密封型
減速材棒12を20%配置すれば、ボイド反応度は実効
的に80%以上にならないためボイド反応度を大きく低
減できる。
【0049】また、軽水を含有した密封型減速材棒12
を10%程度配置すれば、軽水の減速効果は重水よりも
大きいため、実効的にボイド反応度は重水ボイド80%
以下のボイド反応度に抑制できる。
を10%程度配置すれば、軽水の減速効果は重水よりも
大きいため、実効的にボイド反応度は重水ボイド80%
以下のボイド反応度に抑制できる。
【0050】図7は、本発明の冷却材密度係数を低減さ
せた燃料集合体の縦断面図である。燃料集合体は多数の
燃料ピン1をチャンネルボックス3に収納しており、燃
料ピン1の中には、炉心燃料ペレット2とその上下にブ
ランケット燃料ペレット4を収納している。燃料ピンの
下部にはガスプレナム5が配置され、燃料ピンの上下は
上部端栓6と下部端栓7で密封された構造となってい
る。本発明の実施例燃料の特徴として、一部の燃料ピン
は中間端栓11を有しており、その中間端栓の上部には
重水冷却材を連通させる管を配置している。中間端栓の
上部の管は連通孔を設けて、外部を流れる重水冷却材が
内部を通過することが可能である。また、内部に重水あ
るいは軽水を入れ密封する場合も可能である。本実施例
の効果は、炉心平均の冷却材密度係数が正側となった場
合でも、炉心上部の負の冷却材密度係数部分が先に冷却
材密度が低下するため、通常運転中は冷却材密度係数を
負にできるため、運転制御が容易になることにある。
せた燃料集合体の縦断面図である。燃料集合体は多数の
燃料ピン1をチャンネルボックス3に収納しており、燃
料ピン1の中には、炉心燃料ペレット2とその上下にブ
ランケット燃料ペレット4を収納している。燃料ピンの
下部にはガスプレナム5が配置され、燃料ピンの上下は
上部端栓6と下部端栓7で密封された構造となってい
る。本発明の実施例燃料の特徴として、一部の燃料ピン
は中間端栓11を有しており、その中間端栓の上部には
重水冷却材を連通させる管を配置している。中間端栓の
上部の管は連通孔を設けて、外部を流れる重水冷却材が
内部を通過することが可能である。また、内部に重水あ
るいは軽水を入れ密封する場合も可能である。本実施例
の効果は、炉心平均の冷却材密度係数が正側となった場
合でも、炉心上部の負の冷却材密度係数部分が先に冷却
材密度が低下するため、通常運転中は冷却材密度係数を
負にできるため、運転制御が容易になることにある。
【0051】図8は、本発明の一実施例を示す2次冷却
系の冷却材として、ほう酸含有の軽水を用いたシステム
構成図である。2次冷却系の冷却材として、ほう酸含有
の軽水を用いることによって、事故時に、万一2次冷却
系の冷却材が1次冷却材に混入した場合でも、炉心に負
の反応度を投入することができ、安全性が向上する。図
9は、本発明の一実施例を示す径方向遮蔽体を有する炉
心配置図である。
系の冷却材として、ほう酸含有の軽水を用いたシステム
構成図である。2次冷却系の冷却材として、ほう酸含有
の軽水を用いることによって、事故時に、万一2次冷却
系の冷却材が1次冷却材に混入した場合でも、炉心に負
の反応度を投入することができ、安全性が向上する。図
9は、本発明の一実施例を示す径方向遮蔽体を有する炉
心配置図である。
【0052】炉心周辺の遮蔽体部として、径方向遮蔽集
合体26を炉心燃料集合体25の外周部に配置する。径
方向遮蔽集合体26内には多数のほう酸含有の軽水減速
材棒を金属管に収納し配置した例である。この結果、炉
心径方向の遮蔽厚さを低減できるため、圧力容器の径を
低減できる。また、ほう酸をあらかじめ軽水減速材に含
有させることにより、遮蔽効果を高めるとともに、万
一、軽水減速材が重水冷却材に混入したとしても、炉心
に負の反応度を与えるため、安全性も向上できる。
合体26を炉心燃料集合体25の外周部に配置する。径
方向遮蔽集合体26内には多数のほう酸含有の軽水減速
材棒を金属管に収納し配置した例である。この結果、炉
心径方向の遮蔽厚さを低減できるため、圧力容器の径を
低減できる。また、ほう酸をあらかじめ軽水減速材に含
有させることにより、遮蔽効果を高めるとともに、万
一、軽水減速材が重水冷却材に混入したとしても、炉心
に負の反応度を与えるため、安全性も向上できる。
【0053】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、重水冷却材を
用いた原子炉で、燃料増殖型の原子炉を提供すると共
に、その炉の安全性を向上させることが出来る。
用いた原子炉で、燃料増殖型の原子炉を提供すると共
に、その炉の安全性を向上させることが出来る。
【0054】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
による原子炉よりも、更に燃料増殖性を向上させた原子
炉を提供することが出来る。
による原子炉よりも、更に燃料増殖性を向上させた原子
炉を提供することが出来る。
【0055】請求項3の発明によれば、請求項1又は請
求項2の発明による効果に加えて、冷却材の沸騰に対す
る安全性を向上させた原子炉を提供することが出来る。
求項2の発明による効果に加えて、冷却材の沸騰に対す
る安全性を向上させた原子炉を提供することが出来る。
【0056】請求項4の発明によれば、請求項3の発明
による効果に加えて、冷却材の沸騰時のボイド反応度を
低減させた原子炉を提供することが出来る。
による効果に加えて、冷却材の沸騰時のボイド反応度を
低減させた原子炉を提供することが出来る。
【0057】請求項5の発明によれば、請求項1又は請
求項2の発明による効果に加えて、冷却材の密度変化時
の反応度変化を抑制し、安全性を向上させた原子炉を提
供することが出来る。
求項2の発明による効果に加えて、冷却材の密度変化時
の反応度変化を抑制し、安全性を向上させた原子炉を提
供することが出来る。
【0058】請求項6の発明によれば、請求項5の発明
による効果を短尺燃料棒を用いて達成することが出来
る。
による効果を短尺燃料棒を用いて達成することが出来
る。
【0059】請求項7の発明によれば、請求項1又は請
求項2の発明による効果に加えて、原子炉の1次系,2
次系の冷却系の事故における安全性を向上させた原子炉
を提供することが出来る。
求項2の発明による効果に加えて、原子炉の1次系,2
次系の冷却系の事故における安全性を向上させた原子炉
を提供することが出来る。
【0060】請求項8の発明によれば、請求項1又は請
求項2の発明による効果に加えて、炉心周辺の遮蔽体部
を重水冷却材と分離し、ほう酸含有の軽水を用いること
によって、遮蔽効果を重水を用いた場合よりも向上で
き、遮蔽厚さを低減できるため、圧力容器の寸法を削減
でき、重水冷却材を用いた増殖型原子炉の炉心圧力容器
の径を低減することが出来る。
求項2の発明による効果に加えて、炉心周辺の遮蔽体部
を重水冷却材と分離し、ほう酸含有の軽水を用いること
によって、遮蔽効果を重水を用いた場合よりも向上で
き、遮蔽厚さを低減できるため、圧力容器の寸法を削減
でき、重水冷却材を用いた増殖型原子炉の炉心圧力容器
の径を低減することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す燃料集合体断面図であ
る。
る。
【図2】本発明の一実施例を示す燃料格子図である。
【図3】重水冷却材対燃料体積比と増殖比の関係図であ
る。
る。
【図4】本発明の一実施例の炉心高さと冷却材ボイド反
応度の関係図である。
応度の関係図である。
【図5】本発明の一実施例を示す燃料集合体断面図であ
る。
る。
【図6】本発明の一実施例の冷却材ボイド率と冷却材ボ
イド反応度の関係図である。
イド反応度の関係図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す燃料集合体断面図で
ある。
ある。
【図8】本発明の一実施例を示す2次冷却系にほう酸含
有の軽水を用いたシステム構成図である。
有の軽水を用いたシステム構成図である。
【図9】本発明の一実施例を示す遮蔽体を有する炉心配
置図である。
置図である。
1…燃料ピン、2…炉心燃料ペレット、3…チャンネル
ボックス、4…ブランケット燃料ペレット、5…ガスプ
レナム、6…上部端栓、7…下部端栓、8…上部遮蔽
体、9…下部遮蔽体、10…重水冷却材連通管、11…
中間端栓、12…密封型減速材棒、13…密封減速材、
14…1次冷却系、15…原子炉圧力容器、16…蒸気
発生器、17…次冷却材ポンプ、18…復水器、19…
復水ポンプ、20…給水ポンプ、21…タービン、22
…発電機、23…原子炉格納容器、24…2次冷却系、
25…炉心燃料集合体、26…径方向遮蔽集合体、27
…重水。
ボックス、4…ブランケット燃料ペレット、5…ガスプ
レナム、6…上部端栓、7…下部端栓、8…上部遮蔽
体、9…下部遮蔽体、10…重水冷却材連通管、11…
中間端栓、12…密封型減速材棒、13…密封減速材、
14…1次冷却系、15…原子炉圧力容器、16…蒸気
発生器、17…次冷却材ポンプ、18…復水器、19…
復水ポンプ、20…給水ポンプ、21…タービン、22
…発電機、23…原子炉格納容器、24…2次冷却系、
25…炉心燃料集合体、26…径方向遮蔽集合体、27
…重水。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 幸徳 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 山舘 恵 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 横見 迪郎 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内
Claims (8)
- 【請求項1】冷却材に液相重水を用い、多数本の燃料ピ
ンを束ねた燃料集合体形式の燃料を用いる原子炉におい
て、酸化物燃料を用い、炉心軸方向中央部の冷却材の燃
料に対する体積比を0.5以上1.0以下とし、ブランケ
ットを含まない炉心燃料ペレットの上下方向の領域長さ
を意味する炉心高さを1m以下とすること、あるいは、
金属燃料ないしは窒化物燃料を用い、炉心軸方向中央部
の冷却材の燃料に対する体積比を0.5以上1.7以下と
し、ブランケットを含まない炉心燃料ペレットの上下方
向の領域長さを意味する炉心高さを1m以下とすること
を特徴とする重水冷却型増殖炉。 - 【請求項2】冷却材に沸騰重水を用い、多数本の燃料ピ
ンを束ねた燃料集合体形式の燃料を用いる原子炉におい
て、酸化物燃料を用い、炉心軸方向中央部の冷却材の燃
料に対する体積比を0.5以上1.5以下とし、ブランケ
ットを含まない炉心燃料ペレットの上下方向の領域長さ
を意味する炉心高さを1m以下とすること、あるいは、
金属燃料ないしは窒化物燃料を用い、炉心軸方向中央部
の冷却材の燃料に対する体積比を0.5以上2.0以下と
し、ブランケットを含まない炉心燃料ペレットの上下方
向の領域長さを意味する炉心高さを1m以下とすること
を特徴とする重水冷却型増殖炉。 - 【請求項3】請求項1又は請求項2において、密封型減
速材棒を燃料棒の体積の10から20%の範囲で設置す
ることを特徴とする重水冷却型増殖炉。 - 【請求項4】請求項3において、密封型減速材棒として
重水を密封した棒あるいは軽水を密封した棒、あるいは
金属水素化物を密封した棒とすることを特徴とする重水
冷却型増殖炉。 - 【請求項5】請求項1又は請求項2において、炉心軸方
向の上部では、前記冷却材の燃料に対する体積比を炉心
軸方向中央部よりも大きくすることを特徴とする重水冷
却型増殖炉。 - 【請求項6】請求項5において、炉心軸方向の上部で
は、冷却材の燃料に対する体積比を炉心軸方向中央部よ
りも大きくする手段として、燃料棒の一部を短尺燃料棒
とし、短尺燃料棒の上部には端栓を介して冷却材貫通型
の重水棒を結合することを特徴とする重水冷却型増殖
炉。 - 【請求項7】請求項1又は請求項2において、原子炉は
1次系,2次系の独立した冷却系を有するものとし、2
次冷却系の冷却材として、ほう酸含有の軽水を用いるこ
とを特徴とする重水冷却型増殖炉。 - 【請求項8】請求項1又は請求項2において、炉心周辺
の反射体部を重水冷却材と分離し、ほう酸含有の軽水を
用いることを特徴とする重水冷却型増殖炉。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9212907A JPH1152088A (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | 重水冷却型増殖炉 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9212907A JPH1152088A (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | 重水冷却型増殖炉 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1152088A true JPH1152088A (ja) | 1999-02-26 |
Family
ID=16630266
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9212907A Pending JPH1152088A (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | 重水冷却型増殖炉 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1152088A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7959995B2 (en) | 2006-04-05 | 2011-06-14 | Kureha Corporation | Deep drawing heat shrinkable multilayer film and method of manufacturing the same |
-
1997
- 1997-08-07 JP JP9212907A patent/JPH1152088A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7959995B2 (en) | 2006-04-05 | 2011-06-14 | Kureha Corporation | Deep drawing heat shrinkable multilayer film and method of manufacturing the same |
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