JPH1155782A - 歪み除去装置、歪み除去装置の係数決定方法、プロセッシングスピーカシステム、マルチプロセッサ及びアンプ - Google Patents

歪み除去装置、歪み除去装置の係数決定方法、プロセッシングスピーカシステム、マルチプロセッサ及びアンプ

Info

Publication number
JPH1155782A
JPH1155782A JP9278191A JP27819197A JPH1155782A JP H1155782 A JPH1155782 A JP H1155782A JP 9278191 A JP9278191 A JP 9278191A JP 27819197 A JP27819197 A JP 27819197A JP H1155782 A JPH1155782 A JP H1155782A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
filter
distortion
equation
frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9278191A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4034853B2 (ja
Inventor
Dairo Katayama
大朗 片山
Mitsuhiko Serikawa
光彦 芹川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP27819197A priority Critical patent/JP4034853B2/ja
Publication of JPH1155782A publication Critical patent/JPH1155782A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4034853B2 publication Critical patent/JP4034853B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Complex Calculations (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】信号源とシステムの信号入力部の間に接続さ
れ、システムにおいて発生する線形および非線形の歪み
成分補償の信号処理を行う。 【解決手段】信号源1から出力された信号を部分的に重
複させながら長さNで分割して取り込むフレーム分割部
12と、分割された時間領域の信号を周波数領域の信号
に変換するフーリエ変換部13と、周波数領域における
N個の第1の係数と2次元のN×N個の第2の係数を記
憶する記憶部15,17と、前記第1の係数と前記フー
リエ変換部の出力信号に基づく演算、及び前記第2の係
数と前記フーリエ変換部の出力信号に基づく演算を行う
ことによって、該フーリエ変換部の出力信号から歪み成
分を除去する演算部14,16,18と、前記演算部の
出力信号を時間領域の信号に変換する逆フーリエ変換部
19と、前記逆フーリエ変換部の出力信号の一部を順次
連結して出力するフレーム合成部20とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばオーディオ
信号を再生するスピーカのような非線形システムにおい
て生じる高調波歪み及び混変調歪みを除去し、入力信号
を高忠実再生するための歪み除去装置、歪み除去装置の
係数決定方法、プロセッシングスピーカシステム、マル
チプロセッサ及びアンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知の様に、コンサートホールや屋外の
劇場、スタジアムなどの大空間で音楽やアナウンスなど
を再生する場合、一般的に大音量再生が可能な大型の業
務用スピーカシステムを用いる。特に、高音域の再生に
は、ホーンスピーカシステムが用いられ、また、低音域
の再生には、ウーファーあるいはサブウーファーと呼ば
れるスピーカが用いられる。
【0003】ホーンスピーカシステムは、電気音響変換
器であるコンプレッションドライバと、コンプレッショ
ンドライバから出力された音波が入力されるホーンによ
り構成される。コンプレッションドライバは、入力され
た電気信号を音波に変換してホーンに入力し、ホーンは
その音波を大空間へ放射するものである。コンプレッシ
ョンドライバにおいては、音波を発生する振動板の直径
よりも、ホーンとの結合部分(ホーンのスロート部)の
直径を小さくすることにより、振動板から放射された音
圧を高める。これにより、大音量再生が可能となる。
【0004】しかしながら、コンプレッションドライバ
において、空気が高圧縮されることによって、再生音に
歪みが発生し、この歪みが元来の音波に付加されてしま
う。これは、ホーンスピーカシステムによって大音量再
生を行う場合に発生する歪みの原因の一つであり、非常
に重要なものである。
【0005】一方、ウーファーによって低音を大音量で
再生する場合には、ウーファーの振動板を大きな振幅で
振動させる。しかしながら、振動板を支えるダンパーや
エッジの力学的な非線形性や、エッジによる空気の排除
体積量の非線形性により、再生音には歪みが伴う。
【0006】以上のような歪みは、高調波歪みおよび混
変調歪みと呼ばれる非線形歪みである。大音量で音を再
生する場合には、上記の理由などによりこれらの非線形
歪みが発生するが、これらの非線形歪みは音質を劣化さ
せる要因となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スピーカな
ど非線形歪みを発生するシステム(以後、非線形システ
ムと呼ぶ)の歪みを除去する手段としては、非線形フィ
ルタを用いるという方法がある。一般的な非線形システ
ムの歪み除去を行う方法として、ヴォルテラフィルタ
(Volterra filter)が有名である。これは、一般的に
は、1次元のフィルタ、2次元のフィルタ、……、n次
元のフィルタを並列接続して、それぞれのフィルタにお
いて入力信号に対する畳み込み演算を行い、その結果を
加算して出力するというものである。
【0008】しかしながら、このフィルタは2次元のフ
ィルタ、3次元のフィルタからn次元のフィルタまで、
次数が上がるにつれて演算量が莫大に増加するという問
題がある。例えば、スピーカを非線形システムとみな
し、2次歪みのみの除去を行う場合においても、入力信
号であるオーディオ信号に対してリアルタイムで2次元
の畳み込み演算を行うには、装置が大規模になってしま
う。
【0009】米国特許4,709,391(Arrangement for conv
erting an electric signal into an acoustic signal
or vice versa and a non-linear network for use in
thearrangement、発明者Kaizerら、フィリップス社)お
よび欧州特許EP 0 168 078 A1(発明者同じ)は、電気
音響変換器の2次歪みおよび3次歪みと呼ばれる非線形
歪みを補正する非線形回路を提案している。この方法
は、スピーカの磁気回路の磁束密度およびボイスコイル
のインダクタンスおよびダンパーのばね定数の非線形性
を電気回路の等価回路でモデル化してそれぞれ定数を求
め、スピーカの入出力特性を通常の伝達特性に非線形歪
み特性を並列接続した形のヴォルテラ級数(Voterra ser
ies)と呼ばれる級数でモデル化し、スピーカの前段に接
続する歪み補正回路としてヴォルテラフィルタと同等の
効果の得られる非線形フィルタを設計し、その非線形フ
ィルタによってスピーカの歪みを打ち消すような歪み補
償信号をオーディオ信号に付加してスピーカに信号を送
る、というものである。
【0010】この方法によれば、ヴォルテラフィルタに
おける2次元の畳み込み演算および3次元の畳み込み演
算を行わずに、同等の歪み除去効果が得られる。
【0011】しかしながら、この方法では、磁束密度お
よびインダクタンスおよびばね定数の測定など、スピー
カの非線形な伝達特性を決定する定数の測定にかなりの
手間がかかる。また、手間をかけて測定を行ったとして
も、それらの測定結果のうちどれかが比較的大きな誤差
を含んでいて、上記の手順による歪み補正であまり効果
が得られなかった場合に、元の定数の中でどれが誤差を
含んでいるものであるのかを特定することは難しく、経
験を必要とする作業である。
【0012】また、この方法では、動電形スピーカの歪
み除去を行う場合のように、非線形歪みを除去したいシ
ステムにおいて、歪みの発生要因が明らかであれば歪み
補正回路を設計することが可能であるが、一般的な非線
形システムにおける歪み発生を等価回路でモデル化でき
ない場合には、回路を設計することができない。
【0013】米国特許5,438,625(ARRANGEMENT TO CORRE
CT THE LINEAR AND NONLINEAR TRANSFER BEHAVIOR OR E
LECTRO-ACOUSTICAL TRANSDUCERS、Inventor:W.Klippe
l、Assignee:JBL)および欧州(独)特許DE 41 11 884 C2
(発明者同じ)は、電気音響変換器の非線形歪みを除去
する非線形回路および、回路の係数の自動更新方法を提
案している。前記従来法と同様に、この方法において
も、スピーカの非線形歪み発生のいくつかの要因をそれ
ぞれ定式化し、非線形逆システムとなる非線形回路を設
計するものである。ここでも、ヴォルテラフィルタの考
え方を基本にしているが、実際の歪み除去回路は、2次
元以上の畳み込み演算を行うものではなく、同等の効果
が得られる非線形回路として構築されている。
【0014】しかしながら、この方法においても、歪み
除去回路を設計するには、非線形システムであるスピー
カの歪み発生のいくつかの要因をそれぞれ定式化する必
要がある。これには、ひずみ発生のメカニズムがあらか
じめ分かっているものでなければならない。また、定式
化後、それらの式の定数などを測定する必要があり、こ
れはかなり複雑な作業である。
【0015】以上のように、上記の2つの方法は、歪み
を除去したい非線形システムの歪み発生のメカニズムを
定式化しなければならないので、歪みの要因が明らかで
なかったり、精度良く定式化できない場合には適用でき
ないという問題があった。
【0016】そこで、本発明は、上記従来の課題を解決
するためになされ、スピーカなど非線形歪みを生じる非
線形システムの前段に設置され、システムから発生する
上記歪みを補償する信号を生成する歪み除去装置とし
て、実用的で高精度のものを提供することを目的とし、
更には、この歪み除去装置の係数決定方法、あるいは、
この歪み除去装置を搭載したプロセッシングスピーカシ
ステム、マルチプロセッサ及びアンプを提供することを
目的とする。
【0017】また、本発明は、この歪み除去装置におけ
る信号処理の演算量を削減するためのいくつかの構成を
提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、信号源とシステムの信号入力部との間に
接続され、信号源から出力される信号に対して、前記シ
ステムで発生する歪み成分を補償する信号処理を行う前
記システムの歪み除去装置であって、信号源から出力さ
れた信号を部分的に重複させながら長さNで分割して取
り込むフレーム分割部と、前記フレーム分割部で分割さ
れた時間領域の信号をフーリエ変換して周波数領域の信
号に変換するフーリエ変換部と、周波数領域におけるN
個の第1の係数とN×N個の第2の係数を記憶する記憶
部と、前記第1の係数と前記フーリエ変換部の出力信号
に基づく演算、及び前記第2の係数と前記フーリエ変換
部の出力信号に基づく演算を行うことによって、該フー
リエ変換部の出力信号から歪み成分を除去する演算部
と、前記演算部の出力信号を逆フーリエ変換して時間領
域の信号に変換する逆フーリエ変換部と、前記逆フーリ
エ変換部の出力信号の一部を順次連結して出力するフレ
ーム合成部とを具備している。
【0019】また、本発明は、信号源とシステムの信号
入力部との間に接続され、信号源から出力される信号に
対して、前記システムで発生する歪み成分を補償する信
号処理を行う前記システムの歪み除去装置であって、信
号源から出力された信号を部分的に重複させながら長さ
Nで分割して取り込むフレーム分割部と、前記フレーム
分割部で分割された時間領域の信号をフーリエ変換して
周波数領域の信号に変換するフーリエ変換部と、周波数
領域におけるN個の第1の係数を記憶する第1の記憶部
と、前記第1の係数と前記フーリエ変換部の出力信号と
を用いて、(数1)の右辺第1項の乗算を行う第1の乗
算器と、
【0020】
【数35】
【0021】(但し、m,m1及びm2は離散化された
周波数軸上のポイントの数を表す整数値、W(m)は周
波数領域における歪み除去装置の出力信号の第m番目の
周波数ポイントの成分、G1(m)は第1の係数、X
(m)は入力信号を離散化した後にフーリエ変換によっ
て周波数領域へ変換した信号のm成分、G2(m1,m
2)は第2の係数、X(m1)は入力信号を離散化した
後にフーリエ変換によって周波数領域へ変換した信号の
m1成分、X(m2)は入力信号を離散化した後にフー
リエ変換によって周波数領域へ変換した信号のm2成分
を表す。)周波数領域におけるN×N個の第2の係数を
記憶する第2の記憶部と、前記第2の係数と前記フーリ
エ変換部の出力信号とを用いて、(数1)の右辺第2項
の乗算および加算を行う乗加算器と、前記第1の乗算器
の出力信号と前記乗加算器の出力信号とを加算する加算
器と、前記加算器の出力信号を逆フーリエ変換して時間
領域の信号に変換する逆フーリエ変換部と、前記逆フー
リエ変換部の出力信号の一部を順次連結して出力するフ
レーム合成部とを具備している。
【0022】また、本発明は、信号源とシステムの信号
入力部との間に接続され、信号源から出力される信号に
対して、前記システムで発生する歪み成分を補償する信
号処理を行う前記システムの歪み除去装置であって、信
号源から出力された信号を部分的に重複させながら長さ
Nで分割して取り込むフレーム分割部と、前記フレーム
分割部で分割された時間領域の信号をフーリエ変換して
周波数領域の信号に変換するフーリエ変換部と、歪みを
除去したいシステムの1次のインパルス応答の群遅延量
と実質的に同等の遅延量を有するNタップの遅延器のイ
ンパルス応答をフーリエ変換することにより求められる
周波数領域のタップを記憶した第3の記憶部と、前記第
3の記憶部に格納されているタップを読み出して、前記
フーリエ変換部の出力信号との乗算を行う第1の乗算器
と、周波数領域におけるN個の第1の係数を記憶する第
1の記憶部と、前記第1の係数と前記第1の乗算器の出
力信号とを用いて(数1)の右辺第1項の乗算を行う第
2の乗算器と、
【0023】
【数36】
【0024】(但し、m,m1及びm2は離散化された
周波数軸上のポイントの数を表す整数値、W(m)は周
波数領域における歪み除去装置の出力信号の第m番目の
周波数ポイントの成分、G1(m)は第1の係数、X
(m)は入力信号を離散化した後にフーリエ変換によっ
て周波数領域へ変換した信号のm成分、G2(m1,m
2)は第2の係数、X(m1)は入力信号を離散化した
後にフーリエ変換によって周波数領域へ変換した信号の
m1成分、X(m2)は入力信号を離散化した後にフー
リエ変換によって周波数領域へ変換した信号のm2成分
を表す。) 周波数領域におけるN×N個の第2の係数を記憶する第
2の記憶部と、前記第2の係数と前記第1の乗算器の出
力信号とを用いて、(数1)の右辺第2項の乗算および
加算を行う乗加算器と、前記第2の乗算器の出力信号と
前記乗加算器の出力信号とを加算する加算器と、前記加
算器の出力信号を逆フーリエ変換して時間領域の信号に
変換する逆フーリエ変換部と、前記逆フーリエ変換部の
出力信号の一部を順次連結して出力する、フレーム合成
部とを具備している。
【0025】1つの実施形態では、前記第2の記憶部
は、周波数領域において表わされる2次元のN×Nの、
第2の係数のうち、(数11)で定義される領域の係数
を記憶し、
【0026】
【数37】
【0027】前記乗加算器は、前記定義された領域のみ
の第2の係数と前記フーリエ変換部の出力信号とを用い
て、(数12)に示す演算を行っている。
【0028】
【数38】
【0029】また、本発明の歪み除去装置の決定方法
は、N個の数値列である第1の係数G1(m)を求める
には、前記システムの1次の系の伝達関数を周波数領域
におけるポイント数N2の数値列として測定し、但し、
N2≦N1<Nであって、前記周波数領域の数値列を逆
フーリエ変換によって、時間領域におけるポイント数N
2の数値列に変換し、前記時間領域の数値列の最後尾
に、N−N2個の0データを付加し、前記0データを付
加した長さNの数値列をフーリエ変換によって、周波数
領域におけるポイント数Nの数値列に変換し、前記第1
の係数として記憶部に格納するものとし、N×N個の前
記第2の係数G2(m1,m2)を求めるには、前記シ
ステムの歪みを発生する2次の系の伝達関数を周波数領
域におけるポイント数N3×N3の数値配列として測定
し、但し、N3≦N1<Nであって、前記周波数領域の
数値配列を2次元の逆フーリエ変換によって、時間領域
におけるポイント数N3×N3の数値配列に変換し、前
記時間領域の数値配列の最終端部に、行方向および列方
向ともにN−N3個の0データを付加して、N×Nの数
値配列とし、前記0データを付加した、ポイント数N×
Nの数値配列を2次元のフーリエ変換によって周波数領
域におけるポイント数N×Nの数値配列に変換し、この
N×Nの数値配列を前記第2の係数として記憶部に格納
するものとしている。
【0030】1つの実施形態では、前記システムの1次
の系の伝達関数のポイント数N2と、前記システムの2
次の系の伝達関数である配列の1辺のポイント数N3と
の大きい方の値は、前記フレーム分割部におけるフレー
ムのオーバーラップ長(N1−1)を定義するタップ長
N1に等しく、タップ長N1は、N1=N/2の関係に
ある。
【0031】また、本発明は、信号源とシステムの信号
入力部との間に接続され、信号源から出力される信号に
対してローパスフィルタの特性を付加するとともに、前
記システムで発生する歪み成分を補償する信号処理を行
う前記システムの歪み除去装置であって、信号源から出
力されたアナログ信号をディジタル信号に変換するA/
D変換器と、前記A/D変換器の出力信号に対して1次
元の畳み込み演算を行う第1のフィルタと、前記ディジ
タル信号に対して2次元の畳み込み演算を行う第2のフ
ィルタと、前記第1のフィルタの出力信号と前記第2の
フィルタの出力信号とを加算する加算器と、前記加算器
の出力信号をアナログ信号に変換するD/A変換器とを
具備し、mを周波数軸上のポイント数を表わす整数値と
し、m1およびm2を周波数軸上のポイント数を表わす
整数値であって、前記整数値mに対してm=m1+m2
またはm=|m1−m2|を満足する値とし、H1
(m)を前記システムの1次の系の伝達特性を周波数領
域で表現した値とし、H2(m1、m2)を前記システ
ムの2次の高調波歪み及び混変調歪みの伝達特性を2次
元の周波数領域で表現した値とすると、前記第1のフィ
ルタの伝達特性G1L(m)は、前記ローパスフィルタ
の特性L(m)と任意に決定できる1次の伝達特性G1
(m)とを掛け合わせた特性G1(m)L(m)であ
り、前記第2のフィルタの伝達特性G2L(m1,m
2)は、(数16)によって表わされる特性である。
【0032】
【数39】
【0033】1つの実施形態では、前記第2のフィルタ
は、タップ長N×Nの2次元のディジタルフィルタであ
って、前記ローパスフィルタのカットオフ周波数に対応
する周波数軸上のポイント数をmcとすると、mcがN
/4以下である場合に、前記第2のフィルタは、(数1
7)、(数18)で示される領域のみのタップについて
実質的な演算を行っている。
【0034】
【数40】
【0035】
【数41】
【0036】1つの実施形態では、前記第2のフィルタ
は、タップ長N×Nの2次元のディジタルフィルタであ
って、前記ローパスフィルタのカットオフ周波数に対応
する周波数軸上のポイント数をmcとすると、mcがN
/4よりも大きい場合に、前記第2のフィルタは、(数
19)〜(数21)で示される領域のみのタップについ
て実質的な演算を行っている。
【0037】
【数42】
【0038】
【数43】
【0039】
【数44】
【0040】また、本発明は、信号源とシステムの信号
入力部との間に接続され、信号源から出力される信号に
対してバンドパスフィルタの特性を付加するとともに、
前記システムで発生する歪み成分を補償する信号処理を
行う前記システムの歪み除去装置であって、信号源から
出力されたアナログ信号をディジタル信号に変換するA
/D変換器と、前記A/D変換器の出力信号に対して1
次元の畳み込み演算を行う第1のフィルタと、前記ディ
ジタル信号に対して2次元の畳み込み演算を行う第2の
フィルタと、前記第1のフィルタの出力信号と前記第2
のフィルタの出力信号とを加算する加算器と、前記加算
器の出力信号をアナログ信号に変換するD/A変換器と
を具備し、mを周波数軸上のポイント数を表わす整数値
とし、m1およびm2を周波数軸上のポイント数を表わ
す整数値であって、前記整数値mに対してm=m1+m
2またはm=|m1−m2|を満足する値とし、H1
(m)を前記システムの1次の系の伝達特性を周波数領
域で表現した値とし、H2(m1、m2)を前記システ
ムの2次の高調波歪み及び混変調歪みの伝達特性を2次
元の周波数領域で表現した値とすると、前記第1のフィ
ルタの伝達特性G1B(m)は、前記バンドパスフィル
タの特性B(m)と任意に決定できる1次の伝達特性G
1(m)とを掛け合わせた特性G1(m)B(m)であ
り、前記第2のフィルタの伝達特性G2L(m1,m
2)は、(数24)によって表わされる特性である。
【0041】
【数45】
【0042】1つの実施形態では、前記第2のフィルタ
は、タップ長N×Nの2次元のディジタルフィルタであ
って、前記バンドパスフィルタの高域側のカットオフ周
波数に対応する周波数軸上のポイント数をmchとし、
前記バンドパスフィルタの低域側のカットオフ周波数に
対応する周波数軸上のポイント数をmclとすると、m
chがN/4以下である場合に、前記第2のフィルタ
は、(数25)及び(数26)で示される領域のみのタ
ップについて実質的な演算を行っている。
【0043】
【数46】
【0044】
【数47】
【0045】1つの実施形態では、前記第2のフィルタ
は、タップ長N×Nの2次元のディジタルフィルタであ
って、前記バンドパスフィルタの高域側のカットオフ周
波数に対応する周波数軸上のポイント数をmchとし、
前記バンドパスフィルタの低域側のカットオフ周波数に
対応する周波数軸上のポイント数をmclとすると、m
chがN/4よりも大きい場合に、前記第2のフィルタ
は、(数27)〜(数29)で示される領域のみのタッ
プについて実質的な演算を行っている。
【0046】
【数48】
【0047】
【数49】
【0048】
【数50】
【0049】また、本発明は、信号源とシステムの信号
入力部との間に接続され、信号源から出力される信号に
対してハイパスフィルタの特性を付加するとともに、前
記システムで発生する歪み成分を補償する信号処理を行
う前記システムの歪み除去装置であって、信号源から出
力されたアナログ信号をディジタル信号に変換するA/
D変換器と、前記A/D変換器の出力信号に対して1次
元の畳み込み演算を行う第1のフィルタと、前記ディジ
タル信号に対して2次元の畳み込み演算を行う第2のフ
ィルタと、前記第1のフィルタの出力信号と、前記第2
のフィルタの出力信号とを加算する加算器と、前記加算
器の出力信号をアナログ信号に変換するD/A変換器と
を具備し、mを周波数軸上のポイント数を表わす整数値
とし、m1およびm2を周波数軸上のポイント数を表わ
す整数値として前記整数値mに対してm=m1+m2ま
たはm=|m1−m2|を満足する値とし、H1(m)
を前記システムの1次の系の伝達特性を周波数領域で表
現した値とし、H2(m1、m2)を前記システムの2
次の高調波歪み及び混変調歪みの伝達特性を2次元の周
波数領域で表現した値とすると、前記第1のフィルタの
伝達特性G1F(m)は、前記ハイパスフィルタの特性
F(m)と任意に決定できる1次の伝達特性G1(m)
とを掛け合わせた特性G1(m)F(m)であり、前記
第2のフィルタの伝達特性G2H(m1,m2)は、
(数32)によって表わされる特性である。
【0050】
【数51】
【0051】1つの実施形態では、前記第2のフィルタ
は、タップ長N×Nの2次元のディジタルフィルタであ
って、前記ハイパスフィルタのカットオフ周波数に対応
する周波数軸上のポイント数をmcとすると、前記第2
のフィルタは、(数33)〜(数35)で示される領域
のみのタップについて実質的な演算を行っている。
【0052】
【数52】
【0053】
【数53】
【0054】
【数54】
【0055】また、本発明は、信号源とシステムの信号
入力部との間に接続され、信号源から出力される信号に
対して前記システムで発生する歪み成分を補償する信号
処理を行う前記システムの歪み除去装置であって、前記
信号源からの信号に対して1次元の畳み込み演算を行う
第1のフィルタと、前記信号源からの信号に対して2次
元の畳み込み演算を行う第2のフィルタと、前記第2の
フィルタの出力信号が入力されるローパスフィルタと、
前記第1のフィルタの出力信号と前記ローパスフィルタ
の出力信号とを加算する加算器とを具備し、前記ローパ
スフィルタのカットオフ周波数が、前記システムの再生
周波数帯域上限以下の周波数である。
【0056】また、本発明は、信号源とシステムの信号
入力部との間に接続され、信号源から出力される信号に
対して前記システムで発生する歪み成分を補償する信号
処理を行う前記システムの歪み除去装置であって、前記
信号源からの信号に対して1次元の畳み込み演算を行う
第1のフィルタと、前記信号源からの信号に対して2次
元の畳み込み演算を行う第2のフィルタと、前記第1の
フィルタの出力信号と前記第2のフィルタの出力信号と
を加算する加算器とを具備し、前記信号源からの入力信
号を周波数領域で表現した値をX(m)とし、mを周波
数のポイントを表わす整数値とし、m1およびm2を前
記整数値mに対してm=m1+m2またはm=|m1−
m2|を満足する値とし、H1(m)を前記システムの
1次の系の伝達特性を周波数領域で表現した値とし、H
2(m1,m2)を前記システムの2次の高調波歪みお
よび混変調歪みの伝達特性を2次元の周波数領域で表現
した値とし、G1(m)を前記第1のフィルタの伝達特
性を周波数領域で表現した値とし、G2(m1,m2)
を前記第2のフィルタの伝達特性を周波数領域で表現し
た値とし、mcを前記システムの1次の系の伝達特性の
高域側のカットオフ周波数に対応する整数値とすると、
前記第2のフィルタは、タップ長N×Nの2次元のディ
ジタルフィルタであって、前記入力信号X(m)に対す
る伝達特性G2(m1,m2)を(数9)によって表わ
される特性とし、かつ(数36)によって表わされる領
域のみで入力信号X(m)を畳み込み演算して出力し、
(数36)以外の領域を遮断している。
【0057】
【数55】
【0058】
【数56】
【0059】1つの実施形態では、前記第2のフィルタ
は、(数37)によって表わされる領域のみで実質的に
畳み込み演算を行っている。
【0060】
【数57】
【0061】1つの実施形態では、前記第1のフィルタ
の1次元のタップ、および、前記第2のフィルタの2次
元のタップを設定するに際し、前記システムの1次の系
の伝達特性H1(m)および2次の系の伝達特性H2
(m1,m2)の成分における(数38)によって表わ
される領域のみで前記伝達関数を測定している。
【0062】
【数58】
【0063】また、本発明は、信号源とシステムの信号
入力部との間に接続され、信号源から出力される信号に
対して前記システムで発生する歪み成分を補償する信号
処理を行う前記システムの歪み除去装置であって、前記
信号源からの信号に対して1次元の畳み込み演算を行う
第1のフィルタと、前記信号源からの信号に対して2次
元の畳み込み演算を行う第2のフィルタと、前記第2の
フィルタの出力信号が入力されるバンドパスフィルタ
と、前記第1のフィルタの出力信号と前記バンドパスフ
ィルタの出力信号とを加算する加算器とを具備し、前記
バンドパスフィルタの低域側カットオフ周波数が、前記
システムの再生周波数帯域下限以上の周波数であって、
前記バンドパスフィルタの高域側カットオフ周波数が、
前記システムの再生周波数帯域上限以下の周波数であ
る。
【0064】また、本発明は、信号源とシステムの信号
入力部との間に接続され、信号源から出力される信号に
対して前記システムで発生する歪み成分を補償する信号
処理を行う前記システムの歪み除去装置であって、前記
信号源からの信号に対して1次元の畳み込み演算を行う
第1のフィルタと、前記信号源からの信号に対して2次
元の畳み込み演算を行う第2のフィルタと、前記第1の
フィルタの出力信号と前記第2のフィルタの出力信号と
を加算する加算器とを具備し、前記信号源からの入力信
号を周波数領域で表現した値をX(m)とし、mを周波
数のポイントを表わす整数値とし、m1およびm2を前
記整数値mに対してm=m1+m2またはm=|m1−
m2|を満足する値とし、H1(m)を前記システムの
1次の系の伝達特性を周波数領域で表現した値とし、H
2(m1,m2)を前記システムの2次の高調波歪みお
よび混変調歪みの伝達特性を2次元の周波数領域で表現
した値とし、G1(m)を前記第1のフィルタの伝達特
性を周波数領域で表現した値とし、G2(m1,m2)
を前記第2のフィルタの伝達特性を周波数領域で表現し
た値とし、mcを前記システムの1次の系の伝達特性の
高域側のカットオフ周波数に対応する整数値とすると、
前記第2のフィルタは、タップ長N×Nの2次元のディ
ジタルフィルタであって、前記入力信号X(m)に対す
る伝達特性G2(m1,m2)を(数9)によって表わ
される特性とし、かつ(数39)によって表わされる領
域のみで入力信号X(m)を畳み込み演算して出力し、
(数39)以外の領域を遮断している。
【0065】
【数59】
【0066】
【数60】
【0067】1つの実施形態では、前記第2のフィルタ
は、(数40)によって表わされる領域のみで実質的に
畳み込み演算を行っている。
【0068】
【数61】
【0069】1つの実施形態では、前記第1のフィルタ
の1次元のタップ、および、前記第2のフィルタの2次
元のタップを設定するに際し、前記システムの1次の系
の伝達特性H1(m)および2次の系の伝達特性H2
(m1,m2)の成分における(数41)によって表わ
される領域のみで前記伝達関数を測定している。
【0070】
【数62】
【0071】また、本発明は、信号源とシステムの信号
入力部との間に接続され、信号源から出力される信号に
対して前記システムで発生する歪み成分を補償する信号
処理を行う前記システムの歪み除去装置であって、前記
信号源からの信号に対して1次元の畳み込み演算を行う
第1のフィルタと、前記信号源からの信号に対して2次
元の畳み込み演算を行う第2のフィルタと、前記第2の
フィルタの出力信号が入力されるハイパスフィルタと、
前記第1のフィルタの出力信号と前記ハイパスフィルタ
の出力信号とを加算する加算器とを具備し、前記ハイパ
スフィルタのカットオフ周波数が、前記システムの再生
周波数帯域下限以上の周波数mcである。
【0072】また、本発明は、信号源とシステムの信号
入力部との間に接続され、信号源から出力される信号に
対して前記システムで発生する歪み成分を補償する信号
処理を行う前記システムの歪み除去装置であって、前記
信号源からの信号に対して1次元の畳み込み演算を行う
第1のフィルタと、前記信号源からの信号に対して2次
元の畳み込み演算を行う第2のフィルタと、前記第1の
フィルタの出力信号と前記第2のフィルタの出力信号と
を加算する加算器とを具備し、前記信号源からの入力信
号を周波数領域で表現した値をX(m)とし、mを周波
数のポイントを表わす整数値とし、m1およびm2を前
記整数値mに対してm=m1+m2またはm=|m1−
m2|を満足する値とし、H1(m)を前記システムの
1次の系の伝達特性を周波数領域で表現した値とし、H
2(m1,m2)を前記システムの2次の高調波歪みお
よび混変調歪みの伝達特性を2次元の周波数領域で表現
した値とし、G1(m)を前記第1のフィルタの伝達特
性を周波数領域で表現した値とし、G2(m1,m2)
を前記第2のフィルタの伝達特性を周波数領域で表現し
た値とし、mcを前記システムの1次の系の伝達特性の
高域側のカットオフ周波数に対応する整数値とすると、
前記第2のフィルタは、タップ長N×Nの2次元のディ
ジタルフィルタであって、前記入力信号X(m)に対す
る伝達特性G2(m1,m2)を(数9)によって表わ
される特性とし、かつ(数42)によって表わされる領
域のみで入力信号X(m)を畳み込み演算して出力し、
(数42)以外の領域を遮断している。
【0073】
【数63】
【0074】
【数64】
【0075】1つの実施形態では、前記第2のフィルタ
は、(数43)によって表わされる領域のみで実質的に
畳み込み演算を行っている。
【0076】
【数65】
【0077】1つの実施形態では、前記第1のフィルタ
の1次元のタップ、および、前記第2のフィルタの2次
元のタップを設定するに際し、前記システムの1次の系
の伝達特性H1(m)および2次の系の伝達特性H2
(m1,m2)の成分における(数44)によって表わ
される領域のみで前記伝達関数を測定している。
【0078】
【数66】
【0079】また、本発明は、システムの前段にプロセ
ッサを設け、信号源と前記プロセッサの信号入力部との
間に挿入され、前記システムで発生する歪み成分補償の
信号処理を行う歪み除去装置であって、前記信号源から
の信号に対して1次元の畳み込み演算を行う第1のフィ
ルタと、前記信号源からの信号に対して2次元の畳み込
み演算を行う第2のフィルタと、前記第1のフィルタの
出力信号と前記第2のフィルタの出力信号とを加算する
加算器とを具備し、前記信号源からの入力信号を周波数
領域で表現した値をX(m)とし、mを周波数のポイン
トを表わす整数値とし、m1およびm2を前記整数値m
に対してm=m1+m2またはm=|m1−m2|を満
足する値とし、H1(m)を前記システムの1次の系の
伝達特性を周波数領域で表現した値とし、H2(m1,
m2)を前記システムの2次の高調波歪みおよび混変調
歪みの伝達特性を2次元の周波数領域で表現した値と
し、E(m)を前記プロセッサの伝達特性を周波数領域
で表現した値とし、G1(m)を前記第1のフィルタの
伝達特性を周波数領域で表現した値とし、G2(m1,
m2)を前記第2のフィルタの伝達特性を周波数領域で
表現した値とすると、前記第2のフィルタは、タップ長
N×Nの2次元のディジタルフィルタであって、(数4
8)によって表わされる2次元の伝達特性G2(m1,
m2)で入力信号X(m)を畳み込み演算して出力す
る。
【0080】
【数67】
【0081】1つの実施形態では、前記プロセッサの伝
達特性E(m)を検出する検出部と、検出された前記伝
達特性E(m)を用いて、前記第2のフィルタの伝達特
性G2(m1,m2)を更新するタップ更新部とを更に
具備している。
【0082】また、本発明は、システムの前段にプロセ
ッサを設け、信号源と前記プロセッサの信号入力部との
間に挿入され、前記システムおよび前記プロセッサで発
生する歪み成分補償の信号処理を行う歪み除去装置であ
って、前記信号源からの信号に対して1次元の畳み込み
演算を行う第1のフィルタと、前記信号源からの信号に
対して2次元の畳み込み演算を行う第2のフィルタと、
前記第1のフィルタの出力信号と前記第2のフィルタの
出力信号とを加算する加算器とを具備し、前記信号源か
らの入力信号を周波数領域で表現した値をX(m)と
し、mを周波数のポイントを表わす整数値とし、m1お
よびm2を前記整数値mに対してm=m1+m2または
m=|m1−m2|を満足する値とし、H1(m)を前
記システムの1次の系の伝達特性を周波数領域で表現し
た値とし、H2(m1,m2)を前記システムの2次の
高調波歪みおよび混変調歪みの伝達特性を2次元の周波
数領域で表現した値とし、A1(m)を前記プロセッサ
の1次の系の伝達特性を周波数領域で表現した値とし、
A2(m1,m2)を前記プロセッサの2次の系の伝達
特性を周波数領域で表現した値とし、G1(m)を前記
第1のフィルタの伝達特性を周波数領域で表現した値と
し、G2(m1,m2)を前記第2のフィルタの伝達特
性を周波数領域で表現した値とすると、前記第2のフィ
ルタは、タップ長N×Nの2次元のディジタルフィルタ
であって、(数52)によって表わされる2次元の伝達
特性G2(m1,m2)で入力信号X(m)を畳み込み
演算して出力している。
【0083】
【数68】
【0084】1つの実施形態では、前記プロセッサの伝
達特性A1(m)を検出する検出部と、あらかじめ測定
された前記プロセッサの歪みの伝達特性A2(m1,m
2)を記憶する記憶部と、前記検出部の出力信号がおよ
び前記記憶部からのの出力信号が入力され、前記第2の
フィルタの伝達特性G2(m1,m2)を更新するタッ
プ更新部とを更に具備している。
【0085】また、本発明は、上記歪み除去装置を搭載
したプロセッシングスピーカシステムであって、前記歪
みを発生するシステムがオーディオ信号を再生するスピ
ーカである。
【0086】また、本発明は、上記歪み除去装置を搭載
したマルチプロセッサであって、前記歪みを発生するシ
ステムがオーディオ信号を再生するスピーカであり、こ
のマルチプロセッサが信号源と該スピーカを駆動するア
ンプ間に挿入されている。
【0087】また、本発明は、上記歪み除去装置を搭載
したアンプであって、前記歪みを発生するシステムがオ
ーディオ信号を再生するスピーカであり、このアンプが
該スピーカを駆動する。
【0088】以上の様に構成される本発明の要約して簡
単に説明すると、歪みを除去するために、スピーカより
発生する歪みの特性をあらかじめ測定し、その測定結果
より歪み補償信号生成のための係数を算出し、この係数
を歪み除去装置に格納しておく。歪み除去装置は、入力
されたオーディオ信号に対して、上記係数を用いて、上
記スピーカの歪み補償信号を逐次生成し、元のオーディ
オ信号に足し合わせて、パワーアンプへと出力する。こ
の信号がパワーアンプを経てスピーカに入力される。よ
って、従来発生していた歪みは、歪み補償信号によって
打ち消され、元々、音源より出力されたオーディオ信号
のみがスピーカから放射されることとなる。この結果、
スピーカにおいては、非線形歪みを発生することなくオ
ーディオ信号を高忠実再生することが可能となる。
【0089】また、本発明によれば、歪みを発生してし
まう非線形システム、例えばスピーカにおける歪みの発
生要因を詳しく分析する手間を省くことができる。
【0090】また、本発明によれば、入力された任意の
オーディオ信号に対して、リアルタイムで歪み補償信号
を生成することができる。
【0091】また、本発明によれば、入力されたオーデ
ィオ信号に対して、ある周波数帯域の信号のみを通過さ
せて出力するという帯域制限フィルタの機能を持つこと
ができる。
【0092】また、本発明によれば、帯域制限フィルタ
の機能を持つ歪み除去装置においては、2次元フィルタ
の演算量を削減することができる。
【0093】また、本発明によれば、歪み除去装置の後
段側に、グラフィックイコライザが接続されている場合
にも、スピーカの歪み除去をおこなうことができる。
【0094】また、本発明によれば、スピーカを駆動す
るパワーアンプが非線形歪みを発生する場合に、アンプ
の歪みをも除去することができる。
【0095】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して説明する。
【0096】(第1実施形態)図1は、本発明の第1実
施形態を示すブロック図である。この第1実施形態で
は、非線形歪みを発生するシステムの歪み発生要因が明
確でなくても、そのシステムの歪みを削減する事の出来
る歪み除去装置の構成および演算方法を提供する。この
歪み除去装置10は、信号源1から出力された信号が入
力されるA/D変換装置11と、NとN1の関係がN>
N1であって前記A/D変換装置の出力信号をN−N1
+1個毎に長さNに分割し取り込むフレーム分割装置1
2とを有する。さらに、前記フレーム分割装置12で分
割された信号をフーリエ変換するフーリエ変換装置13
と、周波数領域におけるタップ長Nの1次元のディジタ
ルフィルタの第1の係数を記憶する第1の記憶装置15
と、前記第1の係数と前記フーリエ変換装置13の出力
信号とを用いて、(数1)の第1項の乗算を行う乗算器
14とを有している。
【0097】
【数69】
【0098】さらに、この歪み除去装置10は、周波数
領域において2次元の配列N×Nである第2の係数を記
憶する第2の記憶装置17と、前記第2の係数と前記フ
ーリエ変換装置13の出力信号とを用いて、(数1)の
第2項の乗加算を行う乗加算器16と、前記乗算器14
の出力信号と前記乗算器16の出力信号とを加算する加
算器18とを有している。さらに、前記加算器18の出
力信号を逆フーリエ変換する逆フーリエ変換装置19
と、前記逆フーリエ変換装置19の出力信号のN1個め
からN個めのデータを順次連結して出力する、フレーム
合成装置20と、前記フレーム合成装置20の出力信号
をアナログ信号に変換するD/A変換装置21とを具備
する。
【0099】この歪み除去装置10は、2次歪みを発生
する一般的な非線形システムの歪み除去を行うものであ
る。ここで言う2次歪みとは、高調波歪みおよび混変調
歪みによって構成される2次の非線形歪みである。
【0100】非線形システムは、例えばスピーカ22で
ある。
【0101】ここで、スピーカ22において発生する歪
みについて説明する。
【0102】非線形システムがスピーカ22である場
合、信号源1はCDプレーヤなどの音源であり、音源か
ら出力される信号は、時間領域のオーディオ信号であ
る。スピーカに周波数mのオーディオ信号を入力する
と、周波数2mの高調波歪みが発生し、周波数mの信号
とともに再生される。また、周波数m1とm2の2つの
信号を入力すると、周波数(m1+m2)および|m1
−m2|の混変調歪みが発生し、周波数m1および周波
数m2の信号とともに再生される。
【0103】さて、上に述べた構成の歪み除去装置10
において、CDプレーヤなどからオーディオアンプを通
じて、アナログのオーディオ信号x(t)が該歪み除去
装置10に入力されると、A/D変換器11はx(t)
をディジタルの信号x(n)に変換する。フレーム分割
装置12は、図2A及び図2Bに示す様に、A/D変換
器11からの出力信号x(n)をN−N1+1個入力す
る度に、信号x(n)の最後尾から長さNのフレームを
切り出して出力する。よって、フレームの先頭からN1
−1個のデータは、直前のフレームの最後尾からN1−
1個のデータ部分と重なっており、同じデータである。
また、ここで、N>N1である。i番目のフレームとし
て分割された長さNの信号は、フーリエ変換装置13に
入力され、周波数領域の信号Xi(m)に変換される。
mは、離散化された周波数軸上のポイントの数を表わす
整数値であり、周波数に対応する。
【0104】信号Xi(m)に対しては、乗算器14、
第1の記憶装置15、乗加算器16、第2の記憶装置1
7、加算器18によって(数2)に示す演算処理が施さ
れ、信号Wi(m)が導出される。
【0105】
【数70】
【0106】(数2)の演算について詳しく述べる。乗
算器14は、第1の記憶装置15に格納されているタッ
プ長Nの第1の係数G1と、フーリエ変換装置13の出
力信号Xi(m)をそれぞれのmについて掛け合わせ
る。これが、(数2)の第1項である。一方、乗加算器
16は、第2の記憶装置17に格納されているN×Nの
2次元配列である第2の係数G2(m1,m2)と、信
号Xi(m1)、信号Xi(m2)とを用いて、(数
2)の第2項の演算を行う。m1、m2はそれぞれ周波
数に対応する、ある整数値を表わす。(数2)の第2項
は、m=m1+m2あるいはm=|m1−m2|を満た
すすべてのm1、m2の組み合わせを足し合わせること
を意味している。例えば、mが5kHzの周波数に対応
するならば、m1、m2の組み合わせは、(1+4)k
Hz、(2+3)kHz、|7−2|kHzなど、最大
でN通りの組み合わせが存在する。
【0107】次に、加算器18は、乗算器14の出力信
号と、乗加算器16の出力信号とをそれぞれのmについ
て足し合わせて、信号Wi(m)を出力する。この加算
器は、(数2)の右辺第1項と第2項を足し合わせるこ
とを意味している。
【0108】加算器18の出力信号Wi(m)は逆フー
リエ変換装置19に入力され、時間領域の信号wi
(n)に変換される。フレーム合成装置20は、信号w
i(n)のうち、先頭からN1−1番目までのデータを
捨て、wi(N1)からwi(N)までを切り出し、w
1(N1)、・・・w1(N)、w2(N1)、・・・
w2(N)、w3(N1)、・・・、の順に連続して出
力する。D/A変換装置21は、フレーム合成装置20
の出力信号をアナログ信号w(t)に変換して出力す
る。歪み除去装置の出力信号w(t)は、スピーカ22
に入力される。
【0109】次に、歪み除去装置10における第1の係
数および第2の係数の求め方について説明する。まず、
歪みを発生するスピーカ22をブロック図でモデル化す
ると、スピーカは、線形の伝達関数H1(m)の系23
と、歪みを発生する非線形の2次の伝達関数H2(m
1,m2)の系24と、加算器25とによって、表わさ
れる。スピーカ22の入出力特性は、周波数領域での表
示を行うと、(数3)のように表わされる。
【0110】
【数71】
【0111】ここで、CDプレーヤなどからアンプを通
過したオーディオ信号x(t)と、スピーカ22からの
出力音圧y(t)の関係を周波数領域で表わすと、(数
1)のW(m)を(数3)に代入して消去することによ
り、(数4)となる。
【0112】
【数72】
【0113】(数4)の第1項は、オーディオ信号x
(t)が乗算器14とスピーカ22の伝達関数H1の系
23とを通過する成分を示す。(数4)の第2項の括弧
内の第1項は、オーディオ信号x(t)が乗加算器16
とスピーカ22の伝達関数H1(m)の系23とを通過
する成分を示す。(数4)の第2項の括弧内の第2項
は、オーディオ信号x(t)が乗算器14とスピーカの
歪みを表わす伝達関数H2(m1,m2)の系24とを
通過する成分を示す。
【0114】なお、x(t)が乗加算器16とスピーカ
22の歪みを表わす伝達関数H2の系24とを通過する
成分は、他の項に比べて微少であり、無視している。
【0115】さて、スピーカ22の歪み成分を除去する
ためには、(数4)の第2項の括弧内の2つの項が相殺
されてその値が0になれば良い。
【0116】まず、第1の記憶装置15の係数G1
(m)は、(数4)の第1項がスピーカ22から出力さ
れる所望の出力音圧に等しくなるように決定すれば良
い。例えば、出力信号Y(m)がオーディオ信号X
(m)に等しくなるようにするためには、(数5)よ
り、(数6)が導かれる。
【0117】
【数73】
【0118】
【数74】
【0119】あるいはまた、出力信号Y(m)として、
オーディオ信号がスピーカ22の伝達特性H1(m)の
影響を受け、かつ、該オーディオ信号が遅延器による遅
延を受けたときの信号を得たい場合は、(数7)より、
第1のフィルタの伝達関数G1を(数8)のようにすれ
ばよい。
【0120】
【数75】
【0121】
【数76】
【0122】次に、第2の記憶装置17の係数G2(m
1,m2)の決定方法について述べる。スピーカ22で
発生する歪みを除去するには、(数4)の第2項の括弧
内の2つの項が相殺されれば良いので、括弧内が0に等
しいとして、係数G2(m1、m2)について解くと、
(数9)となる。
【0123】
【数77】
【0124】係数G2(m1,m2)を決定するには、
(数9)に、スピーカ22の1次の伝達関数H1(m)
と、スピーカ22の2次歪みの伝達関数H2(m1,m
2)と、上記の方法で決定した第1の記憶装置15の係
数G1(m)とを代入すれば良い。
【0125】よって、第1の記憶装置15の係数G1
(m)、および、第2の記憶装置17の係数G2(m
1,m2)を決定すれば、歪み除去装置10によって、
スピーカ22の高調波歪み及び混変調歪みを除去するこ
とができる。
【0126】次に、スピーカ22の1次の伝達関数H1
(m)と、2次歪みの伝達関数H2(m1,m2)の決
定方法について説明する。
【0127】スピーカ22の1次の伝達関数H1(m)
は、周波数mの試験信号、例えば正弦波を使って、実測
により容易に求めることができる。1次の伝達関数H1
(m)のタップ長N2は、時間領域におけるスピーカ2
2のインパルス応答がそのタップ長内で十分収束する長
さ以上であればよい。このN2は、実際にスピーカ22
にインパルス信号を入力して測定するか、あるいは、周
波数領域において求められたH1(m)を逆フーリエ変
換して時間領域の波形に変換し、その波形が十分収束し
ているかどうか判断すれば良い。なお、タップ長N2
は、フレーム分割装置12におけるフレームのオーバー
ラップ長(N1−1)を定義するN1と等しいか、ある
いは、N1よりも短くなければならない。
【0128】スピーカ22の2次歪みの伝達関数H2
(m1,m2)は、周波数m1およびm2の試験信号、
例えば周波数m1の正弦波と周波数m2の正弦波を足し
合わせた信号を使って、容易に求めることができる。2
次元配列である2次歪みの伝達関数H2(m1,m2)
の一辺のタップ長N3は、周波数領域において求められ
たH2(m1,m2)を2次元逆フーリエ変換して時間
領域の波形に変換した際に、その2次元波形がN3×N
3の平面内で十分収束する長さ以上であれば良い。な
お、タップ長N3は、フレーム分割装置12におけるフ
レームのオーバーラップ長(N1−1)を定義するN1
と等しいか、あるいは、N1よりも短くなければならな
い。
【0129】次に、フレーム分割装置12でオーディオ
信号を分割する際のフレーム長Nと、オーバーラップの
長さ(N1−1)と、スピーカ22の1次の伝達関数H
1(m)のタップ長N2と、スピーカ22の2次歪みの
伝達関数を表わす配列H2(m1,m2)の一辺のタッ
プ長N3との関係について、図2A、図2B、図2C、
図2Dを参照しながら説明する。ここで、説明を理解し
易くするために、N1とN2とN3は等しいものとす
る。
【0130】まず、スピーカ22の1次の伝達関数H1
(m)および2次歪みの伝達関数H2(m1,m2)
は、それぞれタップ長N1およびN1×N1で測定され
る。次に、上で説明した方法により、歪み除去装置の第
1の係数G1(m)および第2の係数G2(m1,m
2)を算出する。ここで、第1のG1(m)のタップ長
はN1であり、第2の係数G2(m1,m2)のタップ
長はN1×N1である。さて、歪み除去装置10の乗算
器14で行われる演算は、本質的には入力信号に対する
1次元の畳み込み演算である。また、乗加算器16で行
われる演算は、本質的には2次元の畳み込み演算であ
る。
【0131】一般的なオーディオ信号など非周期的な信
号に対する畳み込み演算を行うには、いくつかの手法が
あるが、ここでは、オーバーラップセーブ法(Overlap-
SaveMethod:「FAST ALGORITHMS FOR DIGITAL SIGNAL P
ROCESSING」 Chapter 9 pp.283-289 Richard E.Blahut
著 1985年 ADDUSON-WESLEY PUBLISHING COMPANY
Inc発行を参照)を採用し、これを周波数領域において
行う。よって、ここで、第1の係数G1(m)をタップ
長Nに拡張する必要がある。また、第2の係数G2(m
1,m2)をタップ長N×Nに拡張する必要がある。
【0132】そこで、本発明では、これらタップ長の拡
張を行うために、第1の係数G1(m)および第2の係
数G2(m1,m2)を時間領域に変換する。次に、図
2cに示すように、時間領域に変換された第1の係数
に、(N−N1)個の0データを付加する。また、図2
Dに示すように、時間領域に変換された第2の係数に、
0データを付加する。その後、第1の係数、第2の係数
は、再び、周波数領域に変換される。これにより、第1
の係数はタップ長Nに拡張され、また、第2の係数は、
タップ長N×Nに拡張されたことになる。
【0133】以上のタップ長についての話をまとめる
と、スピーカの1次の伝達特性および2次歪みの伝達特
性を用いて算出される第1の係数G1(m)のタップ長
はN1、また、第2の係数G2(m1,m2)のタップ
長は、N1×N1である。次に、上述した方法によりタ
ップ長の拡張を行って、実際の歪み除去装置10の第1
の記憶装置15に格納される第1の係数G1(m)のタ
ップ長はN,また、第2の記憶装置17に格納される第
2の係数G2(m1,m2)のタップ長はNである。第
1の係数G1(m)および第2の係数G2(m1,m
2)は、タップ長の拡張前後で、本質的にその特性はお
なじである。よって、説明の簡略化のため本明細書では
タップ長の拡張前後どちらの場合も、第1の係数はG1
(m)、第2の係数はG2(m1,m2)という記号を
用いて説明を行っている。
【0134】次に、フレーム分割装置12におけるフレ
ーム長Nと、信号取り込み時のオーバーラップの長さを
定義するための長さN1について説明する。
【0135】本発明の歪み除去装置は、入力されたオー
ディオ信号を、フレーム毎に周波数領域に変換して信号
処理を行い、再び時間領域に変換して出力する。
【0136】第1実施形態の歪み除去装置10から出力
される信号w(n)の1個につき必要な演算量を考え
る。例えば、スピーカの1次のインパルス応答長N1
(=N2=N3)を128タップとした場合には、フレ
ーム分割長Nを256タップとすると、歪み除去装置1
0における演算量が最も少なくなる。これは、(数1
0)として表わされる。
【0137】
【数78】
【0138】次に、本発明の歪み除去装置のように、入
力されたオーディオ信号を周波数領域に変換して信号処
理を行い、再び時間領域に変換して出力する意義につい
て考える。
【0139】一般的な非線形システムの歪み除去を行う
ための従来の方法には、1次元のディジタルフィルタお
よび2次元のディジタルフィルタを用いて、時間領域の
みで畳み込み演算を行う方法があるが、2次元の畳み込
み演算に必要な演算量が莫大であるため、入力されたオ
ーディオ信号をリアルタイム処理するには歪み除去装置
が巨大になり、そのような歪み除去装置は現実的ではな
い。
【0140】本発明の歪み除去装置の特徴は、入力され
たオーディオ信号を周波数領域に変換して演算を行うこ
とにより、歪み除去装置における演算量が少なくてすむ
ことである。ここで、本発明の歪み除去装置において必
要な乗算回数および加算回数を検討する。
【0141】スピーカ22の歪みを除去するために、歪
み除去装置10において必要な乗算回数および加算回数
は、ディジタルに変換されたオーディオ信号x(n)の
1個につき、Nの1乗のオーダーである。一方、従来の
時間領域における畳込み演算による方法では、畳込み演
算の部分で必要な乗算回数は、オーディオ信号x(n)
の1個につき、Nの2乗のオーダーであり、演算量が非
常に多い。
【0142】よって、本発明の歪み除去装置のように、
入力されたオーディオ信号を周波数領域に変換して信号
処理を行い、再び時間領域に変換して出力することによ
り、演算量が大幅に削減される。
【0143】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態を図3A、図3B、図3C、図3Dを参照しながら
説明する。
【0144】この第2実施形態では、第2の記憶装置1
7および乗加算器16における演算量をさらに削減でき
る。
【0145】この歪み除去装置の構成は、第1実施形態
でとほぼ同じであるが、異なるのは、図1の第2の記憶
装置17が図3Aに示す領域の係数のみを記憶していれ
ば良いということである。図3Aに示した領域を数式で
表わすと(数11)で定義される領域となる。
【0146】
【数79】
【0147】第1実施形態の歪み除去装置では、歪み除
去装置10の乗加算器16における(数1)の右辺第2
項の演算の乗算及び加算が装置全体の演算量の多くを占
めていたが、第2実施形態では、乗加算器16における
演算量を減らし、装置の規模を縮小することができる。
【0148】第2の係数G2(m1,m2)の特徴につ
いて述べる。第2の係数G2(m1,m2)において
は、図3Bの斜線部とそれ以外の領域の係数は、m1=
m2を対称軸とする線対称の関係にある。また、図3C
の斜線部とそれ以外の領域の係数は、(N/2,N/
2)を点対称の中心とした共役関係にある。また、第2
の係数G2(m1,m2)においては、(数1)の第2
項の積和演算において、図3Dの斜線部とそれ以外では
積和演算の結果が必ず共役な関係になるので、実際の計
算では斜線部のみを考慮すれば良い。そこで、図3B、
図3C、図3Dの積集合を取ると、図3Aの斜線部の領
域となり、(数1)の第2項の演算を行う際には、図3
Aの斜線部の各係数G2(m1,m2)についてそれぞ
れ積和演算を行い、それらの結果を、(数12)に示す
ように加算すれば良い。
【0149】
【数80】
【0150】これにより、ディジタルに変換されたオー
ディオ信号の1サンプルあたりに必要な、乗加算器16
における乗算回数は、約3/16になり、歪み除去装置
10の規模を縮小する事が出来る。
【0151】(第3実施形態)図4は、本発明の第3実
施形態である歪み除去装置を示すブロック図である。
【0152】この第3実施形態の歪み除去装置40は、
第1実施形態のものとほとんど同じであるが、異なる部
分は、フーリエ変換装置13の後段に新たな第2の乗算
器26を設け、その第2の乗算器26には係数D1
(m)を格納した第3の記憶装置27を設けたことであ
る。
【0153】スピーカ22のインパルス応答h1(t)
は、一般に、入力信号x(t)に対して群遅延を含んだ
特性となっている。スピーカ22の1次の系の伝達関数
H1(m)はh1(t)を離散化してからフーリエ変換
して求められるが、h1(t)に群遅延がある場合に
は、(数6)で行ったように周波数特性のみを考慮して
第1の係数G1(m)を決定すると、歪み除去装置40
とスピーカ22を含めた全体の系の入出力特性の因果律
が犯されてしまう。ここで、周期性の無いランダムなオ
ーディオ信号が歪み除去装置40に入力されても、スピ
ーカ22の歪みは所望通りに除去されないという問題が
ある。
【0154】第3実施形態では、この問題を解決するた
めに、図4に示すように、第2の乗算器26と、係数D
1(m)を格納した第3の記憶装置27を設けている。
【0155】以上の構成において、まず、第3の記憶装
置27には、h1(t)の群遅延量τとほぼ同等の遅延
作用のあるNタップの遅延器のインパルス応答特性をフ
ーリエ変換した係数D1(m)を格納する。
【0156】乗算器26は、信号X(m)に対して、第
3の記憶装置27より読み出したD1(m)を、mにつ
いてそれぞれ掛け合わせて出力する。これにより、第2
の乗算器26を通過する成分には、スピーカ22の1次
の系の群遅延量に見合った遅延が施されたこととなる。
また、乗加算器16を通る成分については、第2の乗算
器26において、第3の記憶装置27より読み出された
係数D1(m1)が、信号X(m1)に対して掛け合わ
され、信号X(m2)に対しては第3の記憶装置27よ
り読み出された係数D1(m2)がそれぞれ掛け合わさ
れてから、乗加算器16に出力される。その結果スピー
カの歪みの群遅延量に見合った遅延が施された出力とな
る。これにより、第1の乗算器14、第2の乗算器2
6、乗加算器16、加算器18による信号X(m)と信
号W(m)の関係は、(数13)となる。
【0157】
【数81】
【0158】以上の作用により、歪み除去装置40に、
周期性の無い一般的なオーディオ信号が入力された場合
でも、スピーカ22の歪みを除去する事が可能となる。
【0159】また、ここで、(数13)より、G1
(m)D(m)を新たな第1の係数として図1の第1の
記憶装置15に格納し、、G2(m1,m2)D1(m
1)D1(m2)を新たな第2の係数として図1の第2
の記憶装置17に格納し、図1の歪み除去装置10を用
いて、同等の歪み除去を行うことも可能である。
【0160】(第4実施形態)図5は、本発明の第4実
施形態のプロセッシングスピーカシステム50を示して
いる。このプロセッシングスピーカシステム50は、第
1乃至第3実施形態の歪み除去装置10,40のいずれ
かを内蔵しており、この歪み除去装置の出力をスピーカ
22に加えている。
【0161】特に、業務用の分野などにおいては、スピ
ーカ22によって大音量を発生するので、非線形歪みが
発生しやすく、以上で説明した歪み除去装置10,40
を内蔵させ、歪み補償の信号処理を行うことにより、音
質を改善することができる。
【0162】(第5実施形態)次に、図6は、本発明の
第5実施形態のマルチプロセッサ60を示している。こ
のマルチプロセッサ60は、周波数特性や遅延時間の調
整を行うイコライザ及びディ例回路61と、第1乃至第
3実施形態の歪み除去装置10,40のいずれかを内蔵
しており、この歪み除去装置の出力をスピーカ22に加
えている。
【0163】一般に、業務用スピーカでオーディオ信号
を再生する場合には、音源とスピーカ22との間にマル
チプロセッサと呼ばれる信号処理装置を挿入し、周波数
特性や遅延時間の調整を行う。そこで、第1乃至第3実
施形態のいずれかの歪み除去装置を、マルチプロセッサ
60に内蔵させることによって、音響再生系を構成する
機器を増やすこと無く、スピーカ22の歪みを除去する
ことができる。
【0164】(第6実施形態)図7は、本発明の第6実
施形態である歪み除去装置を示すブロック図である。
【0165】この歪み除去装置70は、CDプレーヤな
どの音源1から出力されたオーディオ信号が入力される
A/D変換装置11と、フレーム分割装置12と、フー
リエ変換装置13と、フーリエ変換装置13の出力信号
が入力される第1のフィルタ71と、フーリエ変換装置
13の出力信号が入力される第2のフィルタ72と、前
記第1のフィルタ71の出力信号と前記第2のフィルタ
72の出力信号とを加算する加算器18と、前記加算器
の出力信号を入力する逆フーリエ変換装置19と、フレ
ーム合成装置20と、D/A変換装置21とを有する。
【0166】第1のフィルタ71は、図1の歪み除去装
置10における第1の記憶装置15と乗算器14を合わ
せた機能を持つ、1次元のフィルタである。また、第2
のフィルタ72は、図1の歪み除去装置10における第
2の記憶装置17と乗加算器16の機能を持つ2次元の
フィルタである。
【0167】この第6実施形態の歪み除去装置70は、
第1のフィルタ71の伝達特性および第2のフィルタ7
2の伝達特性を工夫して、該歪み除去装置70にローパ
スフィルタの機能をも持たせ、これにより、音響再生系
において従来必要であったローパスフィルタを不要と
し、音響再生系の構成を簡略化できる歪み除去装置を提
供するものである。
【0168】ここで、周波数領域における離散的な表現
によって、歪み除去装置70の入力信号X(m)と歪み
除去装置70の出力信号WL(m)の関係を(数14)
に示す。
【0169】
【数82】
【0170】前記第1のフィルタ71の伝達特性G1L
(m)は、ローパスフィルタの伝達特性L(m)を成分
として含んだL(m)G1(m)であり、前記第2のフ
ィルタ72の伝達特性G2L(m1、m2)は、ローパ
スフィルタの伝達特性L(m)を成分として含んだL
(m1)L(m2)G2(m1、m2)である。
【0171】このような構成により、CDプレーヤなど
の信号源1から、アナログのオーディオ信号x(t)が
歪み除去装置70に入力されると、A/D変換装置11
はx(t)をディジタルの信号x(n)に変換する。A
/D変換装置11の出力信号は、フレーム分割装置12
及びフーリエ変換装置13を介して、分割されると共に
周波数領域に変換されてから、第1のフィルタ71に入
力される。ここで、第1のフィルタ71は、伝達特性L
(m)G1(m)であり、入力信号に対して1次元の畳
み込み演算を行う。これが(数14)の右辺第1項であ
る。
【0172】一方、フーリエ変換装置13の出力信号
は、第2のフィルタ72にも入力される。ここで、第2
のフィルタ72は2次元のディジタルフィルタであり、
2次元の伝達特性L(m1)L(m2)G2(m1、m
2)によって入力信号に対して2次元の畳み込み演算を
行う。これが(数14)の右辺第2項である。
【0173】第1のフィルタ71の出力信号と第2のフ
ィルタ72の出力信号とは、加算器18に入力され、加
算される。これが(数14)の右辺の第1項と第2項の
間の加算である。
【0174】加算器18の出力信号は、逆フーリエ変換
装置19及びフレーム合成装置20を介して、時間領域
に変換されると共に連結されてから、D/A変換装置2
1に入力され、D/A変換された後、歪み除去装置70
の出力信号として出力される。
【0175】次に、第1のフィルタ71および第2のフ
ィルタ72の伝達特性の決定方法について説明する。
【0176】まず、ローパスフィルタの効果を持たない
第1実施形態の歪み除去装置10の第1のフィルタ(第
1の記憶装置15と乗算器14からなる)の伝達特性を
G1(m)、第2のフィルタ(第2の記憶装置17と乗
加算器16からなる)の伝達特性をG2(m1、m2)
とすると、これらは、最初の実施形態における方法と同
様にして求められる。
【0177】一方、例えば一般に業務用の音響再生系に
おいては、スピーカとして主に低周波数帯域の音波を再
生するウーハーを用いる場合、CDプレーヤなどの音源
から出力された信号をローパスフィルタに通してからス
ピーカに入力する。そこで、第6実施形態では、第1の
フィルタ71および第2のフィルタ72の伝達特性を次
のように決定することにより、歪み除去装置70にロー
パスフィルタの機能をも持たせ、音響再生系からローパ
スフィルタを省略することを可能にしている。
【0178】ローパスフィルタの伝達特性をL(m)と
する。ローパスフィルタの機能をも持たせた歪み除去装
置70の第1のフィルタ71の伝達特性G1L(m)
を、先程決定したG1(m)とローパスフィルタの伝達
特性L(m)とを掛け合わせた特性G1(m)L(m)
と等しくなるようにする(G1L(m)=G1(m)L
(m))。次に、第2のフィルタ72の伝達特性をG2
L(m1、m2)とする。歪み除去装置70の入力信号
X(m)とスピーカの出力信号Y(m)の関係を周波数
領域で表わすと、(数15)となる。
【0179】
【数83】
【0180】歪み除去装置70にローパスフィルタの機
能を持たせるためには、(数15)の右辺第2項の中括
弧内の第1項と第2項が相殺されれば良いので、それに
はG2L(m1、m2)が(数16)に示されるように
決定されれば良い。
【0181】
【数84】
【0182】以上により、本発明は、歪み除去装置70
にローパスフィルタの機能をも持たせ、かつ、スピーカ
22の歪み除去をも可能とするものである。これによ
り、音響再生系に歪み除去装置70を挿入しても、それ
まで必要であったローパスフィルタを系から削除するこ
とができ、音響再生系の装置の規模が大きくなることな
く、スピーカの歪みを除去することができる。
【0183】(第7実施形態)次に、本発明の第7実施
形態を図8A、図8Bを参照しながら説明する。
【0184】この第7実施形態では、歪み除去装置70
にローパスフィルタの機能を持たせることを前提に、第
2のフィルタ72における演算量を減らして歪み除去装
置70全体の演算量を低減している。
【0185】第7実施形態が第6実施形態と異なるの
は、第2のフィルタ72において演算を行うフィルタタ
ップの領域である。
【0186】第2のフィルタ72における演算を周波数
領域で行う場合の演算内容は、(数15)の第2項であ
る。ここで、第7実施形態においては、第2のフィルタ
72のフィルタタップの対象性および共役性およびロー
パスフィルタ機能を考慮し、実質的に図8Aあるいは図
8Bの斜線部で示された領域の第2のフィルタ72のフ
ィルタタップについてのみ乗加算の演算を行うことによ
り、乗算および加算回数を減らすことが可能となる。
【0187】図8Aを数式で表わすと(数17)と(数
18)で示される領域となる。
【0188】
【数85】
【0189】
【数86】
【0190】また、図8Bを数式で表わすと(数19)
と(数20)と(数21)で示される領域となる。
【0191】
【数87】
【0192】
【数88】
【0193】
【数89】
【0194】歪み除去装置70にローパスフィルタの機
能を持たせるように第1および第2のフィルタ71,7
2のタップを設定すると、第1のフィルタ71の出力信
号および第2のフィルタ72の出力信号は、所望のロー
パスフィルタ特性のカットオフ周波数以下の成分に限定
される信号になる。つまり、カットオフ周波数以上の成
分は微少になる。
【0195】第7実施形態においては、第2のフィルタ
72において行われる(数15)の第2項の乗加算のう
ち、実質的には図8Aあるいは図8Bの斜線部で示した
領域についてのみ行なえばよいので、これにより演算量
を低減することが可能となる。
【0196】図8Aと図8Bの斜線部の領域のどちらに
ついて演算を行うかは、ローパスフィルタのカットオフ
周波数と第2のフィルタ72のタップ長の関係によって
決められる。第2のフィルタ72がN×Nタップの2次
元のディジタルフィルタであり、ローパスフィルタ機能
のカットオフ周波数に対応する周波数軸上のポイントを
mcとすると、mc≦N/4の場合には図8Aの領域に
ついて、また、N/4<mcの場合には図8Cの領域に
ついて(数15)の第2項の乗加算を行なえば良い。
【0197】これにより、これまで歪み除去装置70に
おける総演算量の大部分を占めていた第2のフィルタ7
2の乗算および加算の回数を減らし、歪み除去装置70
における総演算量をかなり低減することが可能となる。
【0198】(第8実施形態)図9は、本発明の第8実
施形態である歪み除去装置を示すブロック図である。
【0199】この歪み除去装置90は、CDプレーヤな
どの音源1から出力されたオーディオ信号が入力される
A/D変換装置11と、フレーム分割装置12と、フー
リエ変換装置13と、フーリエ変換装置13の出力信号
が入力される第1のフィルタ91と、フーリエ変換装置
13の出力信号が入力される第2のフィルタ92と、前
記第1のフィルタ91の出力信号と前記第2のフィルタ
92の出力信号とを加算する加算器18と、前記加算器
の出力信号を入力する逆フーリエ変換装置19と、フレ
ーム合成装置20と、D/A変換装置21とを有する。
【0200】第1のフィルタ91は、図1の歪み除去装
置10における第1の記憶装置15と乗算器14を合わ
せた機能を持つ、1次元のフィルタである。また、第2
のフィルタ92は、図1の歪み除去装置10における第
2の記憶装置17と乗加算器16の機能を持つ2次元の
フィルタである。
【0201】この第8実施形態の歪み除去装置90は、
以下の点で第1実施形態の歪み除去装置10と異なって
いる。歪み除去装置90によって歪みを除去したいスピ
ーカー22が中域用ホーンスピーカである場合、音響再
生系においては、CDプレーヤなどの音源1とスピーカ
22の間に、本来は、バンドパスフィルタを必要とす
る。そこで、第8実施形態では、歪み除去装置90にバ
ンドパスフィルタ特性をも持たせることを特徴とする。
【0202】ここで、周波数領域における表現によっ
て、歪み除去装置90の入力信号X(m)と歪み除去装
置90の出力信号WB(m)の関係を(数22)に示
す。
【0203】
【数90】
【0204】前記第1のフィルタ91の伝達特性G1B
(m)は、バンドパスフィルタの伝達特性B(m)を成
分として含んだB(m)G1(m)であり、前記第2の
フィルタ92の伝達特性G2B(m1、m2)は、バン
ドパスフィルタの伝達特性B(m)を成分として含んだ
B(m1)B(m2)G2(m1、m2)である。
【0205】次に、第1のフィルタ91および第2のフ
ィルタ92の伝達特性の決定方法について説明する。
【0206】バンドパスフィルタの効果を持たない第1
実施形態の歪み除去装置10における第1のフィルタ
(第1の記憶装置15と乗算器14からなる)の伝達特
性をG1(m)、第2のフィルタ(第2の記憶装置17
と乗加算器16からなる)の伝達特性をG2(m1、m
2)とすると、これらは、最初の実施形態における方法
と同様にして求められる。
【0207】先に述べた様に、例えば一般に業務用の音
響再生系においては、スピーカ22として主に中域の音
波を再生する中域用スピーカを用いる場合、CDプレー
ヤなどの音源1から出力された信号をバンドパスフィル
タに通してからスピーカ22に入力する。そこで、第8
実施形態では、第1のフィルタ91および第2のフィル
タ92の伝達特性を次のように決定することにより、本
歪み除去装置90にバンドパスフィルタの機能をも持た
せ、音響再生系からバンドパスフィタルを不要とするこ
とを可能にしている。
【0208】まず、バンドパスフィルタの伝達特性をB
(m)とする。バンドパスフィルタの機能をも持たせた
歪み除去装置90の第1のフィルタ91の伝達特性G1
B(m)を先程決定したG1(m)とバンドパスフィル
タの伝達特性B(m)とを掛け合わせた特性G1(m)
B(m)と等しくなるようにする(G1B(m)=G1
(m)B(m))。次に、第2のフィルタ92の伝達特
性をG2B(m1、m2)とし、X(m)とY(m)の
関係を数式で表わすと、(数23)となる。
【0209】
【数91】
【0210】歪み除去装置90にバンドパスフィルタの
機能を持たせるためには(数23)の右辺第2項の中括
弧内の第1項と第2項が相殺されれば良いので、それに
はG2B(m1、m2)が(数24)に示されるように
決定されれば良い。
【0211】
【数92】
【0212】以上の様に、第8実施形態は、歪み除去装
置90にバンドパスフィルタの機能をも持たせ、スピー
カー22の歪み除去行う。これにより、音響再生系に歪
み除去装置90を挿入しても、それまで必要であったバ
ンドパスフィルタを系から削除することができ、音響再
生系の装置の規模が大きくなることなく、スピーカ22
の歪みを除去することができる。
【0213】(第9実施形態)次に、本発明の第9実施
形態を図10A、図10Bを参照しながら説明する。
【0214】この第9実施形態では、歪み除去装置90
にバンドパスフィルタの機能を持たせることを前提に、
第2のフィルタ92における演算量を減らして歪み除去
装置90全体の演算量を低減している。
【0215】第9実施形態が第8実施形態と異なるの
は、第2のフィルタ92において演算を行うフィルタタ
ップの領域である。
【0216】第2のフィルタ92における演算を周波数
領域で行う場合の演算内容は、(数22)の第2項であ
る。ここでは、第2のフィルタ92のフィルタタップの
対象性および共役性およびバンドパスフィルタ機能を考
慮し、実質的に図10Aあるいは図10Bの斜線部で示
された領域の第2のフィルタ92のフィルタタップにつ
いてのみ乗加算の演算を行うことにより、乗算および加
算回数を減らすことが可能となる。
【0217】図10Aを数式で表わすと(数25)と
(数26)で示される領域となる。
【0218】
【数93】
【0219】
【数94】
【0220】また、図10Bを数式で表わすと(数2
7)と(数28)と(数29)で示される領域となる。
【0221】
【数95】
【0222】
【数96】
【0223】
【数97】
【0224】まず、歪み除去装置90にバンドパスフィ
ルタの機能を持たせるように、第1および第2のフィル
タ91,92のタップを設定すると、第1のフィルタ9
1の出力信号および第2のフィルタ92の出力信号は、
所望のバンドパスフィルタ特性の通過帯域内の周波数成
分に限定される信号になる。つまり、低域側カットオフ
周波数以下の成分および高域側カットオフ周波数以上の
成分は微少になる。
【0225】よって、第9実施形態においては、第2の
フィルタ91において行われる(数22)の第2項の乗
加算のうち、実質的には図10Aあるいは図10Bの斜
線部で示した領域についてのみ行なえばよく、これによ
り演算量を低減することが可能となる。
【0226】図10Aと図10Bの斜線部の領域のどち
らについて演算を行うかは、バンドパスフィルタの高域
側カットオフ周波数mchと第2のフィルタ92のタッ
プ長の関係によって決められる。第2のフィルタ92が
N×Nタップの2次元のディジタルフィルタであり、バ
ンドパスフィルタ機能の高域側カットオフ周波数に対応
する周波数軸上のポイントをmchとすると、mch≦
N/4の場合には図10Aの領域について、また、N/
4<mchの場合には図10Bの領域について(数2
2)の第2項の乗加算を行なえば良い。
【0227】これにより、これまで歪み除去装置90に
おける総演算量の大部分を占めていた第2のフィルタ9
2の乗算および加算の回数を減らし、歪み除去装置90
における総演算量をかなり低減することが可能となる。
【0228】(第10実施形態)図11は、本発明の第
10実施形態である歪み除去装置を示すブロック図であ
る。
【0229】この歪み除去装置110は、CDプレーヤ
などの音源1から出力されたオーディオ信号が入力され
るA/D変換装置11と、フレーム分割装置12と、フ
ーリエ変換装置13と、フーリエ変換装置13の出力信
号が入力される第1のフィルタ111と、フーリエ変換
装置13の出力信号が入力される第2のフィルタ112
と、前記第1のフィルタ111の出力信号と前記第2の
フィルタ112の出力信号とを加算する加算器18と、
前記加算器の出力信号を入力する逆フーリエ変換装置1
9と、フレーム合成装置20と、D/A変換装置21と
を有する。
【0230】第1のフィルタ111は、図1の歪み除去
装置10における第1の記憶装置15と乗算器14を合
わせた機能を持つ、1次元のフィルタである。また、第
2のフィルタ112は、図1の歪み除去装置10におけ
る第2の記憶装置17と乗加算器16の機能を持つ2次
元のフィルタである。
【0231】この第10実施形態の歪み除去装置110
は、以下の点で第1実施形態の歪み除去装置10と異な
っている。歪み除去装置110によって歪みを除去した
いスピーカー22が高域用ホーンスピーカである場合、
音響再生系においては、CDプレーヤなどの音源1とス
ピーカ22の間にハイパスフィルタを必要とする。そこ
で、第10実施形態では、歪み除去装置110にハイパ
スフィルタ特性をも持たせることを特徴とする。
【0232】ここで、周波数領域における離散的な表現
によって、歪み除去装置110の入力信号X(m)と歪
み除去装置110の出力信号WF(m)の関係を(数3
0)に示す。
【0233】
【数98】
【0234】前記第1のフィルタ111の伝達特性G1
F(m)は、ハイパスフィルタの伝達特性F(m)を成
分として含んだF(m)G1(m)であり、前記第2の
フィルタ112の伝達特性G2F(m1、m2)は、ハ
イパスフィルタの伝達特性F(m)を成分として含んだ
F(m1)F(m2)G2(m1、m2)である。
【0235】次に、第1のフィルタ111および第2の
フィルタ112の伝達特性の決定方法について説明す
る。
【0236】ハイパスフィルタの効果を持たない歪み除
去装置10における第1のフィルタ(第1の記憶装置1
5と乗算器14からなる)の伝達特性をG1(m)、第
2のフィルタ(第2の記憶装置17と乗加算器16から
なる)の伝達特性をG2(m1、m2)とすると、これ
らは、最初の実施形態における方法と同様にして求めら
れる。
【0237】先に述べた様に、例えば一般に業務用の音
響再生系においては、スピーカとして主に高域の音波を
再生する高域用スピーカを用いる場合、CDプレーヤな
どの音源1から出力された信号をハイパスフィルタに通
してからスピーカ22に入力する。そこで、第10実施
形態では、第1のフィルタ111および第2のフィルタ
112の伝達特性を次のように決定することにより、歪
み除去装置110にハイパスフィルタの機能をも持た
せ、音響再生系からハイパスフィルタを不要とすること
を可能にしている。
【0238】まず、ハイパスフィルタの伝達特性をF
(m)とする。ハイパスフィルタの機能をも持たせた歪
み除去装置110の第1のフィルタ111の伝達特性G
1F(m)を先程決定したG1(m)とバンドパスフィ
ルタの伝達特性F(m)とを掛け合わせた特性G1
(m)F(m)と等しくなるようにする(G1F(m)
=G1(m)F(m))。次に、第2のフィルタ112
の伝達特性をG2F(m1、m2)とし、X(m)とY
(m)の関係を数式で表わすと、(数31)となる。
【0239】
【数99】
【0240】歪み除去装置110にバンドパスフィルタ
の機能を持たせるためには(数31)の右辺第2項の中
括弧内の第1項と第2項が相殺されれば良いので、それ
にはG2F(m1、m2)が(数32)に示されるよう
に決定されれば良い。
【0241】
【数100】
【0242】以上により、第10実施形態は、歪み除去
装置110にハイパスフィルタの機能をも持たせ、スピ
ーカー22の歪み除去を可能とするものである。これに
より、音響再生系に歪み除去装置110を挿入しても、
それまで必要であったハイパスフィルタを系から削除す
ることができ、音響再生系の装置の規模を大きくするこ
と無く、スピーカの歪みを除去することができる。
【0243】(第11実施形態)次に、本発明の第11
実施形態を図12を参照しながら説明する。
【0244】この第11実施形態では、歪み除去装置1
10にハイパスフィルタの機能を持たせることを前提
に、第2のフィルタ112における演算量を減らして歪
み除去装置110全体の演算量を低減している。
【0245】第11実施形態が第10実施形態と異なる
のは、第2のフィルタ112において演算を行うフィル
タタップの領域である。
【0246】第2のフィルタ112における演算を周波
数領域で行う場合の演算内容は、(数30)の第2項で
ある。ここでは、第2のフィルタ112のフィルタタッ
プの対象性および共役性およびハイパスフィルタ機能を
考慮し、実質的に図12の斜線部で示された領域の第2
のフィルタ112のタップについてのみ乗加算の演算を
行うことにより、乗算および加算回数を減らすことが可
能となる。
【0247】図12を数式で表わすと(数33)と(数
34)と(数35)で示される領域となる。
【0248】
【数101】
【0249】
【数102】
【0250】
【数103】
【0251】まず、歪み除去装置110にハイパスフィ
ルタの機能を持たせるように第1および第2のフィルタ
のタップ111,112を設定すると、第1のフィルタ
111の出力信号および第2のフィルタ112の出力信
号は、所望のハイパスフィルタ特性のカットオフ周波数
以下の成分に限定される信号になる。つまり、カットオ
フ周波数以下の成分は微少になる。
【0252】よって、第11実施形態においては、第2
のフィルタ112において行われる(数30)の第2項
の乗加算のうち、実質的には図12の斜線部で示した領
域についてのみ行なえばよく、これにより演算量を低減
することが可能となる。
【0253】これにより、これまで歪み除去装置110
における総演算量の大部分を占めていた第2のフィルタ
112の乗算および加算の回数を減らし、歪み除去装置
における総演算量をかなり低減することが可能となる。
【0254】なお、上記第6乃至第11実施形態の歪み
除去装置70,90,110を第4実施形態のプロセッ
シングスピーカシステム50における歪み除去装置1
0,40の代わりに適用したり、第5実施形態のマルチ
プロセッサ60における歪み除去装置10,40の代わ
りに適用しても構わない。
【0255】また、上記第6乃至第11実施形態の歪み
除去装置70,90,110においては、音源1から出
力されたオーディオ信号を周波数領域の信号に変換して
から、信号に対する演算処理を行い、この演算処理によ
り得られた信号を時間領域の信号に変換して戻している
が、時間領域と周波数領域間の変換を行わずに、つまり
時間領域の信号のままで演算処理(畳み込み演算)を行
う場合にも、第1及び第2のフィルターに相当する部分
に、ローパスフィルター、バンドパスフィルター、ハイ
パスフィルターの機能を持たせて、これらのフィルター
を削減することができる。したがって、この様な効果を
奏する本発明は、時間領域の信号のままで演算処理を行
う構成の歪み除去装置をも含む。
【0256】(第12実施形態)図13は、本発明の第
12実施形態である歪み除去装置を示すブロック図であ
る。
【0257】この歪み除去装置130は、CDプレーヤ
などの音源1から出力されたオーディオ信号が入力され
るA/D変換装置11と、フレーム分割装置12と、フ
ーリエ変換装置13と、フーリエ変換装置13の出力信
号が入力される第1のフィルタ131と、フーリエ変換
装置13の出力信号が入力される第2のフィルタ132
と、前記第2のフィルタ132の出力信号が入力される
ローパスフィルタ133と、前記第1のフィルタ131
の出力信号と前記ローパスフィルタ133の出力信号と
を加算する加算器18と、前記加算器の出力信号を入力
する逆フーリエ変換装置19と、フレーム合成装置20
と、D/A変換装置21とを有する。
【0258】第1のフィルタ131は、図1の歪み除去
装置10における第1の記憶装置15と乗算器14を合
わせた機能を持つ、1次元のフィルタである。また、第
2のフィルタ132は、図1の歪み除去装置10におけ
る第2の記憶装置17と乗加算器16の機能を持つ2次
元のフィルタである。
【0259】この歪み除去装置130が、第1実施形態
のものと異なるのは、D/A変換装置21の後段にロー
パスフィルタ133が設けられていることである。
【0260】スピーカ22の高域側再生帯域のカットオ
フ周波数がmcであるとすると、スピーカ22の1次の
系23の伝達関数H1(m)は、カットオフ周波数mc
よりも大きい帯域において、非常に小さい値となる。第
2のフィルタ132の係数G2(m1,m2)を算出す
るための(数9)を見ると、右辺の分母にH1(m)が
あるために、算出されるG2(m1、m2)は比較的大
きな値となる。そこで、歪み除去装置130への入力信
号がスピーカの再生帯域内m≦mcであっても、第2の
フィルタ132の出力信号はmc<mの帯域の成分が非
常に大きくなった信号となる。この場合、このG2(m
1、m2)によってオーディオ信号を第2のフィルタ1
32で信号処理したとしても、歪み補償信号としてスピ
ーカ22に入力される信号はmcよりも高い周波数の信
号であるので、現実には再生することが出来ない。
【0261】しかしながら、m>mcの帯域の成分が非
常に大きなオーディオ信号をスピーカ22に入力する
と、スピーカ22が壊れてしまうという問題点がある。
【0262】そこで、第12実施形態の歪み除去装置1
30は、第2のフィルタ132の後段にローパスフィル
タ133を設け、歪み除去装置130の出力信号をmc
以下に帯域制限することにより、スピーカ22をmc以
上の帯域の過大入力から保護している。
【0263】一方、歪み除去装置130の出力信号をm
c以下に帯域制限するには、ローパスフィルタ133を
設ける代わりに、第2のフィルタ132の特性を工夫す
ることにより実現することも出来る。
【0264】スピーカ22の再生帯域がmc以下である
場合に、別の問題として次のことがある。mがmc以上
の帯域における比較的大きな値のG2(m1、m2)に
よってオーディオ信号に対する信号処理が行われると、
歪み除去装置130の出力信号は、信号処理による新た
な歪みを含んだり、S/N比が劣化するなどの悪影響を
受けてしまう。また、前記の方法により第2のフィルタ
132のタップG2(m1、m2)を設計する際に、周
波数領域で算出した特性を時間領域に変換し、0データ
を付加して、周波数領域のタップに再変換するという操
作を行うが、スピーカ22の1次の伝達特性H1(m)
のうちのm>mcの帯域の成分があまりにも小さいこと
により、算出されたG2(m1、m2)のうち、m≦m
cの帯域の成分までもが悪影響を受け、歪み補償効果が
劣化することがある。
【0265】そこで、(数9)で求められたG2(m
1、m2)に対して、図14の斜線部で表わされる領域
を通過させ、それ以外を遮断する2次元の帯域通過フィ
ルタを掛け合わせて、新たなG2(m1、m2)とす
る。図14の斜線部の領域を式で表わすと、(数36)
となる。
【0266】
【数104】
【0267】この方法によって得られた新たなG2(m
1、m2)においては、図14の斜線部以外の領域は非
常に小さなタップであるので、第2のフィルタにおける
乗加算の演算は実質的に図14の斜線部のみの領域につ
いて行えば良い。
【0268】この結果、使用しているスピーカ22の高
域側再生帯域のカットオフ周波数以上の大振幅の歪み補
償信号成分をスピーカ22に入力されることが無くな
り、これにより、新たな歪みを生じさせたり、再生帯域
外の過大入力によってスピーカ22を破損させることが
無くなる。また、この新たなG2(m1、m2)によれ
ば、スピーカ22のカットオフ周波数以下の帯域の成分
のフィルタタップがm>mcの帯域の成分のタップに悪
影響を及ぼされることなく、歪み補償効果の大きいフィ
ルタタップが設計される。
【0269】次に、第2のフィルタ132のタップの前
記対称性や前記共役性などを利用することにより、第2
のフィルタ132における演算量を削減するための構成
を述べる。
【0270】第2のフィルタ132における演算は、実
質的に、図15の斜線部に示した領域でのみ行えば良
い。この領域を数式で表わすと、(数37)となる。
【0271】
【数105】
【0272】第2のフィルタ132における演算量は、
歪み除去装置130における演算量のうち大部分を占め
るので、図15の斜線部に示した領域に演算を限定した
ことにより、歪み除去装置130の演算量が大幅に削減
される。
【0273】また、(数9)によってG2(m1,m
2)を算出する際には、N3×N3の2次元配列として
表わされるスピーカ22の歪みの伝達関数H2(m1,
m2)を測定する必要があるが、この歪み除去装置13
0においては、図16の斜線部に示す領域のみにおいて
測定を行えば良い。これを数式で表わすと、(数38)
となる。
【0274】
【数106】
【0275】なお、第12実施形態において、ローパス
フィルタ133を加算器18の後段に挿入することも可
能である。
【0276】(第13実施形態)図17は、本発明の第
13実施形態である歪み除去装置を示すブロック図であ
る。
【0277】この歪み除去装置170は、CDプレーヤ
などの音源1から出力されたオーディオ信号が入力され
るA/D変換装置11と、フレーム分割装置12と、フ
ーリエ変換装置13と、フーリエ変換装置13の出力信
号が入力される第1のフィルタ171と、フーリエ変換
装置13の出力信号が入力される第2のフィルタ172
と、前記第2のフィルタ172の出力信号が入力される
バンドバスフィルタ173と、前記第1のフィルタ17
1の出力信号と前記バンドパスフィルタ173の出力信
号とを加算する加算器18と、前記加算器の出力信号を
入力する逆フーリエ変換装置19と、フレーム合成装置
20と、D/A変換装置21とを有する。
【0278】第1のフィルタ171は、図1の歪み除去
装置10における第1の記憶装置15と乗算器14を合
わせた機能を持つ、1次元のフィルタである。また、第
2のフィルタ172は、図1の歪み除去装置10におけ
る第2の記憶装置17と乗加算器16の機能を持つ2次
元のフィルタである。
【0279】この歪み除去装置170が、第1実施形態
のものと異なるのは、第2のフィルタ172の後段にバ
ンドパスフィルタ173が設けられていることである。
【0280】スピーカ22の再生帯域の低域側カットオ
フ周波数がmclであり、かつ、高域側再生帯域のカッ
トオフ周波数がmchであるとする。周波数mがm<m
clおよびmch<mの帯域において、スピーカ22の
1次系23の伝達関数H1(m)は、非常に小さい値と
なる。よって、第2のフィルタ172の係数を算出する
ための(数9)によれば、右辺の分母にH1(m)があ
るために、算出されるG2(m1、m2)は比較的大き
な値となる。そこで、歪み除去装置170への入力信号
がスピーカ22の再生帯域内mcl≦m≦mchであっ
ても、第2のフィルタ172の出力信号は、スピーカ2
2の再生帯域外の成分が非常に大きくなった信号とな
る。この場合、このG2(m1、m2)によってオーデ
ィオ信号を第2のフィルタ172で信号処理したとして
も、歪み補償信号としてスピーカ22に入力される信号
は再生帯域外の信号であるので、現実には再生すること
が出来ない。
【0281】しかしながら、再生帯域外の非常に大きな
オーディオ信号をスピーカ22に入力すると、スピーカ
22が壊れてしまうという問題点がある。
【0282】そこで、第13実施形態の歪み除去装置1
70は、第2のフィルタ172の後段にバンドパスフィ
ルタ173を設け、歪み除去装置170の出力信号をス
ピーカ22の再生帯域内に制限することにより、スピー
カ22を再生帯域外の過大入力から保護している。
【0283】一方、歪み除去装置170の出力信号をス
ピーカの再生帯域内に制限するには、D/A変換装置2
1の後段にバンドパスフィルタ173を設ける代わり
に、第2のフィルタ172の特性を工夫することにより
実現することも出来る。
【0284】スピーカ22の再生帯域がmcl以上mc
h以下である場合に、次のような別の問題がある。スピ
ーカ22の再生帯域外に関する比較的大きな値のG2
(m1、m2)によってオーディオ信号に対する信号処
理が行われると、歪み除去装置170の出力信号が信号
処理による新たな歪みを含んだり、S/N比が劣化する
などの悪影響を受けてしまう。また、前記の方法により
第2のフィルタ172のタップG2(m1、m2)を設
計する際に、周波数領域で算出した特性を時間領域に変
換し、0データを付加して、周波数領域のタップに再変
換するという操作を行うが、スピーカ22の1次の系2
3の伝達特性H1(m)のうちスピーカ22の再生帯域
外の成分があまりにも小さいことにより、算出されたG
2(m1、m2)のうち、スピーカ22の再生帯域内の
成分までもが悪影響を受け、歪み補償効果が劣化するこ
とがある。
【0285】そこで、(数9)で求められたG2(m
1、m2)に対して、図18の斜線部で表わされる領域
を通過させ、それ以外を遮断する2次元の帯域通過フィ
ルタを掛け合わせて、新たなG2(m1、m2)とす
る。図18の斜線部の領域を式で表わすと、(数39)
となる。
【0286】
【数107】
【0287】この方法によって得られた新たなG2(m
1、m2)によれば、図18の斜線部以外の領域は非常
に小さなタップであるので、第2のフィルタにおける乗
加算の演算は実質的に図18の斜線部のみの領域につい
て行えば良い。
【0288】この結果、使用しているスピーカ22の再
生帯域外の大振幅の歪み補償信号成分をスピーカ22に
入力されることが無くなり、これにより、新たな歪みを
生じさせたり、再生帯域外の過大入力によってスピーカ
22を破損すさせることが無くなる。また、この新たな
G2(m1、m2)によれば、スピーカ22の再生帯域
内の成分に関わるフィルタタップが、再生帯域外の成分
に関わるタップに悪影響を及ぼされることなく、歪み補
償効果の大きいフィルタタップが設計される。
【0289】次に、第2のフィルタ172のタップの前
記対称性や前記共役性などを利用することにより、第2
のフィルタ172における演算量を削減するための構成
を述べる。
【0290】第2のフィルタ172における演算は、実
質的に図19の斜線部に示した領域でのみで、乗加算を
行えば良い。この領域を数式で表わすと、(数40)と
なる。
【0291】
【数108】
【0292】第2のフィルタにおける演算量は、歪み除
去装置170における演算量のうち大部分を占めるの
で、図19の斜線部に示した領域に演算を限定したこと
により、歪み除去装置の演算量が大幅に削減される。
【0293】また、(数9)によってG2(m1,m
2)を算出する際には、N3×N3の2次元配列として
表わされるスピーカ22の歪みの伝達関数H2(m1,
m2)を測定する必要があるが、この歪み除去装置17
0においては、図20の斜線部に示す領域のみにおいて
測定を行えば良い。これを数式で表わすと、(数41)
となる。
【0294】
【数109】
【0295】なお、第13実施形態において、バンドパ
スフィルタ173を加算器18の後段に挿入することも
可能である。
【0296】(第14実施形態)図21は、本発明の第
14実施形態である歪み除去装置を示すブロック図であ
る。
【0297】この歪み除去装置210は、CDプレーヤ
などの音源1から出力されたオーディオ信号が入力され
るA/D変換装置11と、フレーム分割装置12と、フ
ーリエ変換装置13と、フーリエ変換装置13の出力信
号が入力される第1のフィルタ211と、フーリエ変換
装置13の出力信号が入力される第2のフィルタ212
と、前記第2のフィルタ212の出力信号が入力される
ハイパスフィルタ213と、前記第1のフィルタ211
の出力信号と前記ハイパスフィルタ213の出力信号と
を加算する加算器18と、前記加算器の出力信号を入力
する逆フーリエ変換装置19と、フレーム合成装置20
と、D/A変換装置21とを有する。
【0298】第1のフィルタ211は、図1の歪み除去
装置10における第1の記憶装置15と乗算器14を合
わせた機能を持つ、1次元のフィルタである。また、第
2のフィルタ212は、図1の歪み除去装置10におけ
る第2の記憶装置17と乗加算器16の機能を持つ2次
元のフィルタである。
【0299】この歪み除去装置210が、第1実施形態
のものと異なるのは、第2のフィルタ212の後段にハ
イパスフィルタ213が設けられていることである。
【0300】スピーカ22は高域用ホーンスピーカであ
り、低域側カットオフ周波数mc以上のオーディオ信号
を再生できるものである。この場合、スピーカ22のカ
ットオフ周波数mcよりも低い帯域において、スピーカ
22の1次の系23の伝達関数H1(m)は、非常に小
さい値となる。よって、第2のフィルタ212の係数を
算出するための(数9)によれば、右辺の分母にH1
(m)があるために、算出されるG2(m1、m2)
は、m<mcの領域において比較的大きな値となる。よ
って、歪み除去装置210への入力信号がスピーカ22
の再生帯域内mc≦mであっても、第2のフィルタ21
2の出力信号は、スピーカ22の再生帯域外の成分が非
常に大きいものとなる。この場合、G2(m1、m2)
によってオーディオ信号を第2のフィルタ212で信号
処理したとしても、歪み補償信号としてスピーカ22に
入力される信号は再生帯域外の信号であるので、現実に
は再生することが出来ない。
【0301】しかしながら、再生帯域外の非常に大きな
オーディオ信号をスピーカ22に入力すると、スピーカ
22が壊れてしまうという問題点がある。
【0302】そこで、第14実施形態の歪み除去装置2
10は、第2のフィルタ212の後段にハイパスフィル
タ213を設け、歪み除去装置210の出力信号をスピ
ーカ22の再生帯域内に制限することにより、スピーカ
22を再生帯域外の過大入力から保護している。
【0303】歪み除去装置210の出力信号をスピーカ
22の再生帯域内に制限するには、ハイパスフィルタ2
13を設ける代わりに、第2のフィルタ212の特性を
工夫することにより実現することも出来る。
【0304】スピーカ22の再生帯域がmc以上である
場合に、次のような別の問題がある。スピーカ22の再
生帯域外に関する比較的大きな値のG2(m1、m2)
によってオーディオ信号に対する信号処理が行われる
と、歪み除去装置210の出力信号が信号処理による新
たな歪みを含んだり、S/N比が劣化するなどの悪影響
を受けてしまう。また、前記の方法により第2のフィル
タ212のタップG2(m1、m2)を設計する際に、
周波数領域で算出した特性を時間領域に変換し、0デー
タを付加して、周波数領域のタップに再変換するという
操作を行うが、スピーカ22の1次の系23の伝達特性
H1(m)のうちスピーカ22の再生帯域外の成分があ
まりにも小さいことにより、算出されたG2(m1、m
2)のうち、スピーカ22の再生帯域内の成分までもが
悪影響を受け、歪み補償効果が劣化することがある。
【0305】そこで、(数9)で求められたG2(m
1、m2)に対して、図22の斜線部で表わされる領域
を通過させそれ以外を遮断する2次元の帯域通過フィル
タを掛け合わせて、新たなG2(m1、m2)とする。
図22の斜線部の領域を式で表わすと、(数42)とな
る。
【0306】
【数110】
【0307】この方法によって得られた新たなG2(m
1、m2)によれば、図22の斜線部以外の領域は非常
に小さなタップであるので、第2のフィルタにおける乗
加算の演算は実質的に図22の斜線部のみの領域につい
て行えば良い。
【0308】この結果、使用しているスピーカ22の再
生帯域外の大振幅の歪み補償信号成分をスピーカ22に
入力されることが無くなり、これにより、新たな歪みを
生じさせたり、再生帯域外の過大入力によってスピーカ
22を破損すさせることが無くなる。また、この新たな
G2(m1、m2)によれば、スピーカ22の再生帯域
内の成分に関わるのフィルタタップが、再生帯域外の成
分に関わるタップに悪影響を及ぼされることなく、歪み
補償効果の大きいフィルタタップが設計される。
【0309】次に、第2のフィルタ212のタップの前
記対称性や前記共役性などを利用することにより、第2
のフィルタ212における乗加算の演算量を削減するた
めの構成を述べる。
【0310】第2のフィルタ212における演算は、実
質的に、図23の斜線部に示した領域のみで乗加算を行
えば良い。この領域を数式で表わすと、(数43)とな
る。
【0311】
【数111】
【0312】第2のフィルタ212における演算量は、
歪み除去装置210における演算量のうち大部分を占め
るので、図23の斜線部に示した領域に演算を限定した
ことにより、歪み除去装置210の演算量が大幅に削減
される。
【0313】また、(数9)によってG2(m1,m
2)を算出する際には、N3×N3の2次元配列として
表わされるスピーカ22の歪みの伝達関数H2(m1,
m2)を測定する必要があるが、この歪み除去装置21
0においては、図24の斜線部に示す領域のみにおいて
測定を行えば良い。これを数式で表わすと、(数44)
となる。
【0314】
【数112】
【0315】なお、第14実施形態において、ハイパス
フィルタ213を加算器18の後段に挿入することも可
能である。
【0316】また、上記第12乃至第14実施形態の歪
み除去装置130,170,210を第4実施形態のプ
ロセッシングスピーカシステム50における歪み除去装
置10,40の代わりに適用したり、第5実施形態のマ
ルチプロセッサ60における歪み除去装置10,40の
代わりに適用しても構わない。
【0317】(第15実施形態)図25は、本発明の第
15実施形態である歪み除去装置を示すブロック図であ
る。この第15実施形態では、図25から明らかな様
に、スピーカ22の前段にグラフィックイコライザなど
のプロセッサ253を接続した音響再生系に、歪み除去
装置250を設けた構成を前提としている。
【0318】第15実施形態の歪み除去装置250は、
その後段にグラフィックイコライザなどのプロセッサ2
53がある場合でも、スピーカ22で発生する歪みを除
去できる。この歪み除去装置250の構成は、これまで
に説明した他の各実施形態の歪み除去装置10,70,
90等とほとんど同じであるが、第2のフィルタ252
の係数G2(m1,m2)の算出方法が異なる。
【0319】これまでに説明した他の各実施形態の歪み
除去装置10,70,90等では、スピーカ22で発生
する歪みを除去するために第1のフィルタおよび第2の
フィルタを設計した後で、グラフィックイコライザなど
のプロセッサ253を歪み除去装置の後段に接続する
と、スピーカ22の歪み除去効果が劣化し、場合によっ
てはほとんど効果が無くなってしまうという問題があっ
た。この問題を解決するためには、歪み除去装置の後段
側全体の1次の伝達特性および2次歪みの伝達特性を新
たに測定し、第2のフィルタの係数を算出しなければな
らなかった。
【0320】しかしながら、プロセッサ253を別の機
種に交換した場合や、あるいは、音質調整の過程でプロ
セッサ253の特性を変更した場合に、スピーカ22の
1次の系23の伝達特性H1(m)および2次の系24
の歪みの伝達特性H2(m1,m2)を新たに測定する
のは、非常に面倒であった。
【0321】そこで、第15実施形態は、挿入されたプ
ロセッサ253の特性を用いて第2のフィルタ252の
特性を補正することにより、新たに測定を行うこと無
く、スピーカ22の歪み除去を行う歪み除去装置250
を提供するものである。
【0322】次に、第15実施形態の歪み除去装置25
0における第1のフィルタ251および第2のフィルタ
252の伝達特性の決定方法について説明する。
【0323】まず、周波数領域における表現によって、
歪み除去装置250の入力信号X(m)と出力信号W
(m)の関係を示すと、これまでの他の各実施形態の歪
み除去装置10,70,90等と同様に(数45)とな
る。
【0324】
【数113】
【0325】次に、プロセッサ253への入力信号W
(m)とスピーカ22の出力信号Y(m)との関係につ
いて(数46)に示す。
【0326】
【数114】
【0327】E(m)はプロセッサ253の伝達関数、
H1(m)はスピーカ22の1次の系23の伝達関数、
H2(m1、m2)はスピーカ22の高調波歪み及び混
変調歪み成分の伝達関数である2次の系24の伝達関
数、右辺第1項と第2項の加算は、前記加算器25の機
能を表わす。
【0328】(数45)を(数46)に代入して、X
(m)とY(m)の関係を求めると(数47)となる。
【0329】
【数115】
【0330】(数47)の右辺第1項は、X(m)が第
1のフィルタ251とプロセッサ253とスピーカ22
の1次の系23を通った成分、右辺第2項の中括弧内の
第1項は、X(m)が第2のフィルタ252とプロセッ
サ253とスピーカ22の1次の系23を通った成分、
右辺第2項の中括弧内の第2項は、X(m)が第1のフ
ィルタ251とプロセッサ253とスピーカ22の2次
の系24を通った成分である。なお、X(m)が第2の
フィルタ252とプロセッサ253とスピーカ22の2
次の系24を通った成分については、他の項に比べて微
少であるため省略している。
【0331】スピーカ22の出力信号Y(m)が所望の
特性になるためには、これまでの他の各実施形態の歪み
除去装置10,70,90等と同様に、まず、(数4
7)の右辺第1項が所望の特性に等しくなるようにG1
(m)を決定する。例えば、X(m)にプロセッサ25
3の特性がかかった特性にY(m)を等しくしたい場
合、つまりY(m)=E(m)X(m)としたい場合に
は、G1(m)をスピーカ22の1次の系の逆特性(G
1(m)=1/H1(m))に設定すれば良い。
【0332】次に、スピーカ22の2次の系で発生する
2次歪みを補償するためには、(数47)の右辺の中括
弧内の第1項と第2項が相殺されれば良い。よって、G
2(m1、m2)が(数48)のように決定される。
【0333】
【数116】
【0334】この新たなG2(m1,m2)は、プロセ
ッサ253が挿入される前のG2(m1,m2)に、プ
ロセッサ253の伝達特性E(m1)およびE(m2)
を掛け合わせたものである。よって、音響再生系にプロ
セッサ253が挿入された場合には、プロセッサ253
の伝達特性によって、歪み除去装置250の第2のフィ
ルタ252の係数G2(m1,m2)を補正することが
可能である。ゆえに、歪み除去装置250の後段側の伝
達特性を新たに測定し直す必要無しに、スピーカ22の
歪み除去を行うことができる。
【0335】(第16実施形態)図26は、本発明の第
16実施形態である歪み除去装置を示すブロック図であ
る。
【0336】この歪み除去装置260が、第15実施形
態の歪み除去装置250と異なるのは、プロセッサ25
3の伝達特性E(m)の検出装置264と、第2のフィ
ルタ262の係数の特性G2(m1,m2)を更新する
更新装置263を具えていることである。
【0337】プロセッサ253の伝達特性E(m)が変
更されると、検出装置264はE(m)を検出して、こ
れを更新装置263に送る。更新装置263は、検出装
置264から送られてきたプロセッサ253の特性E
(m)を第15実施形態で説明した(数48)に代入し
て、第2のフィルタ262の係数G2(m1,m2)を
算出し、第2のフィルタ262の係数を更新する。
【0338】これにより、歪み除去装置260の後段に
設けられたプロセッサ253の特性を変更した場合で
も、スピーカ22の歪み除去を行うことが可能となる。
【0339】なお、現実に第1のフィルタ261の伝達
特性G1(m)をスピーカ22の1次の系23の逆特性
にするには、逆特性(1/H1(m))に遅延特性を掛
け合わせておく必要があるが、上の表現では簡単化のた
め省略している。
【0340】なお、プロセッサ253の伝達特性E
(m)は、グラフィックイコライザやパワーアンプの伝
達特性と考えてよい。
【0341】(第17実施形態)図27は、本発明の第
17実施形態であるスピーカ用マルチプロセッサを示す
ブロック図である。
【0342】この第17実施形態では、図25の歪み除
去装置250又は図26の歪み除去装置260をスピー
カ用マルチプロセッサ270に内蔵している。
【0343】一般に、業務用スピーカでオーディオ信号
を再生する場合には、音源1とスピーカ22との間に、
マルチプロセッサと呼ばれる信号処理装置を挿入し、音
質の調整を行う。ところが、歪み除去装置の第2のフィ
ルタの係数を決定した後で、マルチプロセッサの伝達特
性を変更すると、スピーカ22の歪み除去効果が劣化す
るか、あるいはほとんど効果が無くなってしまう。よっ
て、マルチプロセッサの伝達特性を変更したときには、
第2のフィルタ262の係数を更新する必要がある。
【0344】そこで、図25の歪み除去装置250又は
図26の歪み除去装置260をマルチプロセッサ270
に内蔵させる。これにより、音響再生系を構成する機器
を増やすこと無く、スピーカ22の歪みを除去すること
ができる。
【0345】(第18実施形態)図28は、本発明の第
18実施形態であるスピーカ用パワーアンプを示すブロ
ック図である。
【0346】この第18実施形態では、図25の歪み除
去装置250又は図26の歪み除去装置260をスピー
カ用パワーアンプ280に内蔵している。
【0347】一般に、スピーカ22でオーディオ信号を
再生する場合には、スピーカ22の前段にパワーアンプ
を接続し、音量の調整を行う。ところが、歪み除去装置
の第2のフィルタの係数を決定した後で、パワーアンプ
のゲインを変更すると、スピーカ22の歪み除去効果が
劣化するか、あるいはほとんど効果が無くなってしま
う。よって、パワーアンプのゲインを変更したときに
は、第2のフィルタ262の係数を更新する必要があ
る。
【0348】そこで、図25の歪み除去装置250又は
図26の歪み除去装置260をパワーアンプ280に内
蔵させる。これにより、音響再生系を構成する機器を増
やすこと無く、スピーカ22の歪みを除去することがで
きる。
【0349】(第19実施形態)図29は、本発明の第
19実施形態であるプロセッシングスピーカシステムを
示すブロック図である。
【0350】この第19実施形態では、図27のマルチ
プロセッサ270又は図28のパワーアンプ280をプ
ロセッシングスピーカシステム290に内蔵している。
【0351】特に業務用スピーカ22は、大音量でオー
ディオ信号を再生するので、非線形歪みが発生しやす
い。プロセッシングスピーカシステム290に、図27
のマルチプロセッサ270又は図28のパワーアンプ2
80を内蔵して、歪み補償の信号処理を行えば、音質を
改善することができる。
【0352】(第20実施形態)図30は、本発明の第
20実施形態である歪み除去装置を示すブロック図であ
る。この第20実施形態の歪み除去装置300は、その
後段のパワーアンプ303が2次歪みを発生する場合
に、パワーアンプ303で発生する歪みおよびスピーカ
22で発生する歪みを同時に除去できるというものであ
る。この歪み除去装置300の構成は、これまでの各実
施形態の歪み除去装置10,70,90等とほとんど同
じであるが、第2のフィルタ302の係数G2(m1,
m2)の算出方法が異なる。
【0353】これまでの各実施形態の歪み除去装置1
0,70,90等では、アンプ303およびスピーカ2
2を含んむ歪み除去装置の後段側全体で発生する歪みを
除去するために第1のフィルタおよび第2のフィルタを
設計した。
【0354】ところが、それらのフィルタを設計した後
で、歪みを発生してしまうようなパワーアンプ303の
ゲインを変更したり、あるいは2次歪みの伝達特性の異
なる機種に変更すると、スピーカ22の歪み除去効果が
劣化し、場合によってはほとんど効果が無くなってしま
うという問題があった。この問題を解決するためには、
歪み除去装置の後段側全体の1次の伝達特性および2次
歪みの伝達特性を新たに測定し、第2のフィルタの係数
を算出しなければならなかった。
【0355】しかしながら、アンプ303のゲインを調
整したり、別の機種に交換した場合に、歪み除去装置の
後段側全体の1次の伝達特性および2次歪みの伝達特性
を新たに測定するのは、非常に面倒であった。
【0356】そこで、第20実施形態の歪み除去装置3
00は、スピーカ22の前段のパワーアンプ303の1
次の系304の伝達特性A1(m)および2次歪みの系
305の伝達特性A2(m1、m2)を用いて、第2の
フィルタ302の特性を補正することにより、新たに測
定を行うこと無く、スピーカ22の歪み除去を行うこと
を可能にしている。
【0357】次に、第20実施形態の歪み除去装置30
0における第1のフィルタ301および第2のフィルタ
302の伝達特性の決定方法について説明する。
【0358】まず、周波数領域における表現によって、
歪み除去装置300の入力信号X(m)と出力信号W
(m)の関係を示すと、これまでの各実施形態の歪み除
去装置10,70,90等と同様に(数45)となる。
【0359】また、2次歪みを発生してしまうパワーア
ンプ300の入力信号W(m)と出力信号U(m)の関
係を示すと、(数49)となる。
【0360】
【数117】
【0361】A1(m)はアンプ303の1次の系30
4の伝達関数、A2(m1,m2)はアンプ303の2
次歪みの系305の伝達関数、右辺第1項と第2項の加
算は加算器18の機能を表わす。
【0362】次に、スピーカ22への入力信号U(m)
とスピーカ22の出力信号Y(m)との関係を示すと
(数50)となる。
【0363】
【数118】
【0364】ここで、(数45)と(数49)と(数5
0)より、W(m)とU(m)を消去して、X(m)と
Y(m)の関係を求めると(数51)となる。
【0365】
【数119】
【0366】(数51)の右辺第1項は、X(m)が第
1のフィルタ301とアンプ303の1次の系304と
スピーカ22の1次の系23を通った成分、右辺第2項
の大括弧内の第1項は、X(m)が第2のフィルタ30
2とパワーアンプ303の1次の系304とスピーカ2
2の1次の系23を通った成分、右辺第2項の大括弧内
の第2項の中括弧内の第1項は、X(m)が第1のフィ
ルタ301とパワーアンプ303の2次の系305とス
ピーカ22の1次の系23を通った成分、右辺第2項の
大括弧内の第2項の中括弧内の第2項は、X(m)が第
1のフィルタ301とパワーアンプ303の1次の系3
04とスピーカ22の2次の系24を通った成分であ
る。なお、X(m)が第2のフィルタ302とパワーア
ンプ303の2次の系305とスピーカ22の2次の系
24のうち少なくとも2つ以上を通った成分については
他の項に比べて微少であるため省略している。
【0367】スピーカ22の出力信号Y(m)が所望の
特性になるようにするためには、まず、(数51)の右
辺第1項が所望の特性に等しくなるようにG1(m)を
決定する。例えば、Y(m)はX(m)がパワーアンプ
303によって増幅された特性、つまりY(m)=A
(m)X(m)となることを望むのであれば、G1
(m)をスピーカ22の1次の系23の逆特性(G1
(m)=1/H1(m))とすれば良い。
【0368】なお、現実にG1(m)をスピーカ22の
1次の系23の逆特性にするには、逆特性(1/H1
(m))に遅延特性を掛け合わせておく必要があるが、
上の表現では簡単化のため省略している。
【0369】次に、スピーカ22及びパワーアンプ30
3で発生する歪みを補償することが出来るような第2の
フィルタ302の特性G2(m1、m2)について考え
る。スピーカ22の出力信号Y(m)に歪み成分が含ま
れないようにするためには、(数51)の第2項の大括
弧内の第1項と第2項が相殺されればよいので、それに
よりG2(m1、m2)が(数52)のように決定され
る。
【0370】
【数120】
【0371】この新たなG2(m1,m2)は、アンプ
303が挿入される前のG2(m1,m2)をアンプ3
03の1次の系304の伝達特性A1(m1)およびA
1(m2)およびアンプの2次歪みの系305の伝達特
性A2(m1,m2)によって補正したものと考えるこ
とができる。よって、音響再生系においてパワーアンプ
303が別の機種に変更された場合には、アンプ303
の1次の系304の伝達特性A1(m)および2次歪み
の系305の伝達特性A2(m1,m2)を用いて、歪
み除去装置300の第2のフィルタ302の係数G2
(m1,m2)を補正することが可能である。ゆえに、
歪み除去装置300の後段側の伝達特性を新たに測定し
直す必要無しに、スピーカ22の歪みおよびパワーアン
プ303の歪みの除去を行うことができる。
【0372】(第21実施形態)図31は、本発明の歪
み除去装置である第21実施形態を示すブロック図であ
る。この第21実施形態の歪み除去装置310では、パ
ワーアンプ303のゲインを変更しても、スピーカ22
の歪みおよびアンプ303の歪みを除去すことを可能に
する。
【0373】この歪み除去装置310が、第20実施形
態の歪み除去装置300と異なるのは、アンプ303の
1次の系304の伝達特性A1(m)およびアンプ30
0の機種を検出する検出装置314と、アンプ303の
機種とアンプの1次の系304の特性A1(m)に応じ
たアンプ303の2次歪みの系305の伝達特性を記憶
している記憶装置315と、第2のフィルタ312の係
数の特性G2(m1,m2)を更新する更新装置313
を具えていることである。
【0374】アンプ303の1次の系304の伝達特性
A1(m)が変更されると、検出装置314は、A1
(m)を検出して、それを更新装置313に送る。更新
装置313は、検出装置314から送られてきた新たな
アンプ303の特性A1(m)に対応した新たなアンプ
の2次歪みの系305の伝達特性A2(m1,m2)を
記憶装置315から読み出す。そして、更新装置313
は、新たなA1(m)および新たなA2(m1,m2)
を第20実施形態で説明した(数52)に代入して、第
2のフィルタ312の係数G2(m1,m2)を算出
し、第2のフィルタ312の係数を更新する。
【0375】これにより、歪み除去装置310の後段に
設けられたアンプ303の特性を変更した場合でも、ス
ピーカ22で発生する歪みおよびアンプ303で発生す
る歪みを除去することができる。
【0376】なお、現実にG1(m)をスピーカ22の
1次の系23の逆特性にするには、逆特性(1/H1
(m))に遅延特性を掛け合わせておく必要があるが、
上の表現では簡単化のため省略している。
【0377】(第22実施形態)図32は、本発明の第
22実施形態であるスピーカ用パワーアンプを示すブロ
ック図である。
【0378】この第22実施形態では、図30の歪み除
去装置300又は図31の歪み除去装置310をスピー
カ用パワーアンプ320に内蔵している。
【0379】一般に、スピーカ22でオーディオ信号を
再生する場合には、スピーカ22の前段にパワーアンプ
を接続し、音量の調整を行う。ところが、歪み除去装置
の第2のフィルタの係数を決定した後で、パワーアンプ
のゲインを変更すると、スピーカ22の歪み除去効果が
劣化するか、あるいはほとんど効果が無くなってしま
う。よって、パワーアンプのゲインを変更したときに
は、第2のフィルタ262の係数を更新する必要があ
る。
【0380】そこで、図30の歪み除去装置300又は
図31の歪み除去装置310をパワーアンプ320に内
蔵させる。これにより、音響再生系を構成する機器を増
やすこと無く、パワーアンプの2次歪みの系305およ
びスピーカ22において発生する歪みを除去することが
できる。
【0381】(第23実施形態)図33は、本発明の第
23実施形態であるスピーカ用マルチプロセッサを示す
ブロック図である。
【0382】この第23実施形態では、図30の歪み除
去装置300又は図31の歪み除去装置310をスピー
カ用マルチプロセッサ330に内蔵している。
【0383】一般に、業務用スピーカでオーディオ信号
を再生する場合には、音源とスピーカ駆動用のパワーア
ンプとの間にマルチプロセッサと呼ばれる信号処理装置
を挿入し、音質の調整を行う。ところが、歪み除去装置
の第2のフィルタ312の係数を決定した後で、マルチ
プロセッサの伝達特性を変更すると、スピーカ22の歪
み除去効果が劣化するか、あるいはほとんど効果が無く
なってしまう。よって、マルチプロセッサの伝達特性を
変更したときには、第2のフィルタ312の係数を更新
する必要がある。
【0384】そこで、図30の歪み除去装置300又は
図31の歪み除去装置310をマルチプロセッサ330
に内蔵させる。これにより、音響再生系を構成する機器
を増やすこと無く、マルチプロセッサの2次歪みの系3
05およびスピーカ22において発生する歪みを除去す
ることができる。
【0385】(第24実施形態)図34は、本発明の第
24実施形態であるプロセッシングスピーカシステム3
40を示している。このプロセッシングスピーカシステ
ム340は、図30の歪み除去装置300又は図31の
歪み除去装置310を内蔵しており、この歪み除去装置
の出力をスピーカ22に加えている。
【0386】特に、業務用の分野などにおいては、スピ
ーカ22によって大音量を発生するので、非線形歪みが
発生しやすく、図30の歪み除去装置300又は図31
の歪み除去装置310を内蔵させ、歪み補償の信号処理
を行うことにより、音質を改善することができる。
【0387】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、歪
みの要因が明らかでない場合でも、非線形システムに試
験信号を入力して歪みの伝達関数を測定し、その測定結
果より周波数領域においてヴォルテラフィルタを設計
し、周波数領域においてヴォルテラフィルタの畳み込み
演算を行うことにより、非線形歪みを除去する。
【0388】また、非線形システムの1次の伝達特性が
遅延を含む場合においても、非線形歪み補償信号を生成
する2次元フィルタに前記遅延特性を反映させて、非線
形システムの歪みを除去する。
【0389】また、歪み除去装置において、入力された
オーディオ信号を周波数領域で処理することにより、リ
アルタイム処理を可能にする。
【0390】また、リアルタイム処理が可能な歪み除去
装置においてオーディオ信号をフレーム分割して取り込
む際に、取り込んだ後の畳み込み演算の演算量が最小と
なるようにフレーム長およびオーバーラップ幅を決定す
る。
【0391】また、非線形2次歪みを除去するための歪
み補償信号を生成する2次元フィルタにおいて、実質的
な畳み込み演算の領域を削減することにより演算量を削
減させる。
【0392】また、歪み除去装置の1次元および2次元
フィルタの特性にローパスフィルタ特性あるいはバンド
パスフィルタ特性あるいはハイパスフィルタ特性を含ま
せることにより、再生するオーディオ信号の周波数帯域
を制限してある周波数帯域のみ通過させる。これによ
り、音響再生系に新たにローパスフィルタあるいはバン
ドパスフィルタあるいはハイパスフィルタなどの装置を
追加すること無く、歪み除去装置にそれらの機能を持た
せることができる。
【0393】また、ローパスフィルタあるいはバンドパ
スフィルタあるいはハイパスフィルタの機能を持たせた
歪み除去装置において、歪み除去装置内の2次元のフィ
ルタにおける畳み込み演算の領域を削減することによ
り、演算量を削減させる。
【0394】また、歪みを発生するスピーカの再生帯域
がある周波数帯域に制限されている場合に、そのスピー
カの再生帯域外に発生する歪みを打ち消す歪み補償信号
を歪み除去装置から出力せずに済む。これにより、歪み
補償信号がスピーカの再生帯域外の信号となってしまう
場合に、その歪み補償信号を無理矢理スピーカに入力さ
れることが避けられる。
【0395】また、スピーカの再生帯域外の歪み補償信
号が出力されないように設計された歪み除去装置におい
て、歪み除去装置内の2次元のフィルタにおける畳み込
み演算の領域を削減することにより、演算量を削減させ
る。
【0396】また、歪み除去装置の後段側にグラフィッ
クイコライザなどのプロセッサを挿入した場合において
も、スピーカで発生する歪みを除去することが可能とな
る。一般に、歪み除去装置内の1次元および2次元フィ
ルタの係数を決定した後に、歪み除去装置の後段側に新
たにグラフィックイコライザなどを挿入すると、歪み除
去効果が劣化するが、本発明により、歪み除去プロセッ
サ内の係数を補正することにより、それまでと同等の歪
み除去効果を得る事ができる。
【0397】また、歪み除去装置の後段側にグラフィッ
クイコライザなどのプロセッサがある音響再生系におい
て、グラフィックイコライザの特性を変化させた場合
に、歪み除去装置内のフィルタ係数が自動的に更新さ
れ、常にスピーカで発生する歪みが除去される。
【0398】また、スピーカで発生する歪みを除去する
とともに、歪み除去装置の後段側に設置されているスピ
ーカ用パワーアンプで発生する歪みをも除去することが
可能となる。
【0399】また、歪み除去装置の後段側に設置されて
いるスピーカ用パワーアンプで発生する歪みをも除去す
ることが可能な歪み除去装置において、パワーアンプの
ゲインを変えた場合に、歪み除去装置内のフィルタ係数
が自動的に更新され、常にスピーカの非線形歪み除去を
行うことができる。
【0400】また、演算量を削減するために歪み除去装
置内の2次元フィルタの畳み込み演算領域を削減する場
合に、その2次元フィルタの係数を決定するのに必要な
スピーカの歪みの伝達関数の測定ポイント数を削減し、
測定時間を短縮することを可能とする測定方法を提供す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である歪み除去装置を示
すブロック図である。
【図2A】第1実施形態の歪み除去装置のフレーム分割
装置におけるフレーム分割の方法を示す時間領域のフレ
ーム図である。
【図2B】フレーム合成装置におけるオーディオ信号の
連結の方法を示す時間領域のフレーム図である。
【図2C】第1の記憶装置に格納する係数を算出する過
程で、時間領域で行う操作の一部を示す図である。
【図2D】第2の記憶装置に格納する2次元の係数の算
出する過程で、時間領域で行う操作の一部を示す図であ
る。
【図3A】第2実施形態の歪み除去装置内の2次元フィ
ルタの演算を行う乗加算器において実質的に演算すべき
2次元フィルタの領域を表わした図である。
【図3B】2次元フィルタのタップが対角線を対称軸と
した線対称な特性であることを示す図である。
【図3C】2次元フィルタのタップが、タップの中心点
を点対称の中心点とした共役関係にあることを示す図で
ある。
【図3D】第2実施形態の歪み除去装置内の2次元フィ
ルタにおける畳み込み演算の結果が斜線部とそれ以外の
領域で共役関係にあることを示す図である。
【図4】本発明の第3実施形態である歪み除去装置を示
すブロック図である。
【図5】本発明の第4実施形態であるプロセッシングス
ピーカシステムを示すブロック図である。
【図6】本発明の第5実施形態のマルチプロセッサを示
すブロック図である。
【図7】本発明の第6実施形態である歪み除去装置を示
すブロック図である。
【図8A】ローパスフィルタ特性を持った第7実施形態
の歪み除去装置の第2のフィルタにおいて実質的に演算
すべき2次元フィルタの領域の第1の例を表わした図で
ある。
【図8B】ローパスフィルタ特性を持った第7実施形態
の歪み除去装置の第2のフィルタにおいて実質的に演算
すべき2次元フィルタの領域の第2の例を表わした図で
ある。
【図9】本発明の第8実施形態である歪み除去装置を示
すブロック図である。
【図10A】バンドパスフィルタ特性を持った第9実施
形態の歪み除去装置の第2のフィルタにおいて実質的に
演算すべき2次元フィルタの領域の第1の例を表わした
図である。
【図10B】バンドパスフィルタ特性をも持った第9実
施形態の歪み除去装置の第2のフィルタにおいて実質的
に演算すべき2次元フィルタの領域の第2の例を表わし
た図である。
【図11】本発明の第10実施形態である歪み除去装置
を示すブロック図である。
【図12】ハイパスフィルタ特性を持った第11実施形
態の歪み除去装置の第2のフィルタにおいて実質的に演
算すべき2次元フィルタの領域を表わした図である。
【図13】本発明の第12実施形態である歪み除去装置
を示すブロック図である。
【図14】出力される信号を非線形システムの再生帯域
カットオフ周波数以下に制限するために、第12実施形
態の歪み除去装置に具えられた2次元フィルタにおいて
実質的に畳み込み演算をすべき領域を表わした図であ
る。
【図15】出力される信号を非線形システムの再生帯域
カットオフ周波数以下に制限する第12実施形態の歪み
除去装置において演算量を削減するために、該歪み除去
装置に具えられた2次元フィルタにおいて実質的に畳み
込み演算をすべき領域を表わした図である。
【図16】出力される信号を非線形システムの再生帯域
カットオフ周波数以下に制限する第12実施形態の歪み
除去装置において2次元フィルタのタップを決定する際
に、非線形システムの2次歪みの伝達関数のうち測定す
べき領域を表わした図である。
【図17】本発明の第13実施形態である歪み除去装置
を示すブロック図である。
【図18】出力される信号を非線形システムの再生帯域
内に制限するために、第13実施形態の歪み除去装置に
具えられた2次元フィルタにおいて、実質的に畳み込み
演算をすべき領域を表わした図である。
【図19】出力される信号を非線形システムの再生帯域
内に制限する第13実施形態の歪み除去装置において演
算量を削減するために、該歪み除去装置に具えられた2
次元フィルタにおいて、実質的に畳み込み演算をすべき
領域を表わした図である。
【図20】出力される信号を非線形システムの再生帯域
内に制限する第13実施形態の歪み除去装置において2
次元フィルタのタップを決定する際に、非線形システム
の2次歪みの伝達関数のうち測定すべき領域を表わした
図である。
【図21】本発明の第14実施形態である歪み除去装置
を示すブロック図である。
【図22】出力される信号を非線形システムの再生帯域
内に制限するために、第14実施形態の歪み除去装置に
具えられた2次元フィルタにおいて実質的に畳み込み演
算をすべき領域を表わした図である。
【図23】出力される信号を非線形システムの再生帯域
内に制限する第14実施形態の歪み除去装置において演
算量を削減するために、該歪み除去装置に具えられた2
次元フィルタにおいて実質的に畳み込み演算をすべき領
域を表わした図である。
【図24】出力される信号を非線形システムの再生帯域
内に制限する第14実施形態の歪み除去装置において2
次元フィルタのタップを決定する際に、非線形システム
の2次歪みの伝達関数のうち測定すべき領域を表わした
図である。
【図25】本発明の第15実施形態である歪み除去装置
を示すブロック図である。
【図26】本発明の第16実施形態である歪み除去装置
を示すブロック図である。
【図27】本発明の第17実施形態であるマルチプロセ
ッサを示すブロック図である。
【図28】本発明の第18実施形態であるスピーカ用パ
ワーアンプを示すブロック図である。
【図29】本発明の第19実施形態であるプロセッシン
グスピーカシステムを示すブロック図である。
【図30】本発明の第20実施形態である歪み除去装置
を示すブロック図である。
【図31】本発明の第21実施形態である歪み除去装置
を示すブロック図である。
【図32】本発明の第22実施形態であるスピーカ用パ
ワーアンプを示すブロック図である。
【図33】本発明の第23実施形態であるスピーカ用マ
ルチプロセッサを示すブロック図である。
【図34】本発明の第24実施形態であるプロセッシン
グスピーカシステムを示すブロック図である。
【符号の説明】
11 A/D変換装置 12 フレーム分割装置 13 フーリエ変換装置 14 乗算器 15 第1の記憶装置 16 乗算加算器 17 第2の記憶装置 18 加算器 19 逆フーリエ変換装置 20 フレーム合成装置 21 D/A変換装置 22 スピーカ 27 第3の記憶装置 50 プロセッシングスピーカシステム 60 マルチプロセッサ 10,70,90,110,130,170,210,
250,260,300,310, 歪み除去装置 71,91,111,131,171,211,25
1,261,301,311 第1のフィルター 72,92,112,132,172,212,25
2,262,302,312 第2のフィルター 133 ローパスフィルター 173 バンドパスフィルター 213 ハイパスフィルター 253 プロセッサ

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】信号源とシステムの信号入力部との間に接
    続され、信号源から出力される信号に対して、前記シス
    テムで発生する歪み成分を補償する信号処理を行う前記
    システムの歪み除去装置であって、 信号源から出力された信号を部分的に重複させながら長
    さNで分割して取り込むフレーム分割部と、 前記フレーム分割部で分割された時間領域の信号をフー
    リエ変換して周波数領域の信号に変換するフーリエ変換
    部と、 周波数領域におけるN個の第1の係数とN×N個の第2
    の係数を記憶する記憶部と、 前記第1の係数と前記フーリエ変換部の出力信号に基づ
    く演算、及び前記第2の係数と前記フーリエ変換部の出
    力信号に基づく演算を行うことによって、該フーリエ変
    換部の出力信号から歪み成分を除去する演算部と、 前記演算部の出力信号を逆フーリエ変換して時間領域の
    信号に変換する逆フーリエ変換部と、 前記逆フーリエ変換部の出力信号の一部を順次連結して
    出力するフレーム合成部と、 を具備することを特長とする歪み除去装置。
  2. 【請求項2】信号源とシステムの信号入力部との間に接
    続され、信号源から出力される信号に対して、前記シス
    テムで発生する歪み成分を補償する信号処理を行う前記
    システムの歪み除去装置であって、 信号源から出力された信号を部分的に重複させながら長
    さNで分割して取り込むフレーム分割部と、 前記フレーム分割部で分割された時間領域の信号をフー
    リエ変換して周波数領域の信号に変換するフーリエ変換
    部と、 周波数領域におけるN個の第1の係数を記憶する第1の
    記憶部と、 前記第1の係数と前記フーリエ変換部の出力信号とを用
    いて、(数1)の右辺第1項の乗算を行う第1の乗算器
    と、 【数1】 (但し、m,m1及びm2は離散化された周波数軸上の
    ポイントの数を表す整数値、W(m)は周波数領域にお
    ける歪み除去装置の出力信号の第m番目の周波数ポイン
    トの成分、G1(m)は第1の係数、X(m)は入力信
    号を離散化した後にフーリエ変換によって周波数領域へ
    変換した信号のm成分、G2(m1,m2)は第2の係
    数、X(m1)は入力信号を離散化した後にフーリエ変
    換によって周波数領域へ変換した信号のm1成分、X
    (m2)は入力信号を離散化した後にフーリエ変換によ
    って周波数領域へ変換した信号のm2成分を表す。) 周波数領域におけるN×N個の第2の係数を記憶する第
    2の記憶部と、 前記第2の係数と前記フーリエ変換部の出力信号とを用
    いて、(数1)の右辺第2項の乗算および加算を行う乗
    加算器と、 前記第1の乗算器の出力信号と前記乗加算器の出力信号
    とを加算する加算器と、 前記加算器の出力信号を逆フーリエ変換して時間領域の
    信号に変換する逆フーリエ変換部と、 前記逆フーリエ変換部の出力信号の一部を順次連結して
    出力するフレーム合成部と、を具備することを特長とす
    る歪み除去装置。
  3. 【請求項3】信号源とシステムの信号入力部との間に接
    続され、信号源から出力される信号に対して、前記シス
    テムで発生する歪み成分を補償する信号処理を行う前記
    システムの歪み除去装置であって、 信号源から出力された信号を部分的に重複させながら長
    さNで分割して取り込むフレーム分割部と、 前記フレーム分割部で分割された時間領域の信号をフー
    リエ変換して周波数領域の信号に変換するフーリエ変換
    部と、 歪みを除去したいシステムの1次のインパルス応答の群
    遅延量と実質的に同等の遅延量を有するNタップの遅延
    器のインパルス応答をフーリエ変換することにより求め
    られる周波数領域のタップを記憶した第3の記憶部と、 前記第3の記憶部に格納されているタップを読み出し
    て、前記フーリエ変換部の出力信号との乗算を行う第1
    の乗算器と、 周波数領域におけるN個の第1の係数を記憶する第1の
    記憶部と、 前記第1の係数と前記第1の乗算器の出力信号とを用い
    て(数1)の右辺第1項の乗算を行う第2の乗算器と、 【数2】 (但し、m,m1及びm2は離散化された周波数軸上の
    ポイントの数を表す整数値、W(m)は周波数領域にお
    ける歪み除去装置の出力信号の第m番目の周波数ポイン
    トの成分、G1(m)は第1の係数、X(m)は入力信
    号を離散化した後にフーリエ変換によって周波数領域へ
    変換した信号のm成分、G2(m1,m2)は第2の係
    数、X(m1)は入力信号を離散化した後にフーリエ変
    換によって周波数領域へ変換した信号のm1成分、X
    (m2)は入力信号を離散化した後にフーリエ変換によ
    って周波数領域へ変換した信号のm2成分を表す。) 周波数領域におけるN×N個の第2の係数を記憶する第
    2の記憶部と、 前記第2の係数と前記第1の乗算器の出力信号とを用い
    て、(数1)の右辺第2項の乗算および加算を行う乗加
    算器と、 前記第2の乗算器の出力信号と前記乗加算器の出力信号
    とを加算する加算器と、 前記加算器の出力信号を逆フーリエ変換して時間領域の
    信号に変換する逆フーリエ変換部と、 前記逆フーリエ変換部の出力信号の一部を順次連結して
    出力する、フレーム合成部と、 を具備することを特長とする歪み除去装置。
  4. 【請求項4】前記第2の記憶部は、周波数領域において
    表わされる2次元のN×Nの、第2の係数のうち、(数
    11)で定義される領域の係数を記憶し、 【数3】 前記乗加算器は、前記定義された領域のみの第2の係数
    と前記フーリエ変換部の出力信号とを用いて、(数1
    2)に示す演算を行う 【数4】 ことを特徴とする請求項2又は3に記載の歪み除去装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至3のいずれかに記載の歪み除
    去装置を搭載したプロセッシングスピーカシステムであ
    って、 前記歪みを発生するシステムがオーディオ信号を再生す
    るスピーカであることを特徴とするプロセッシングスピ
    ーカシステム。
  6. 【請求項6】請求項1乃至3のいずれかに記載の歪み除
    去装置を搭載したマルチプロセッサであって、 前記歪みを発生するシステムがオーディオ信号を再生す
    るスピーカであり、信号源と該スピーカを駆動するアン
    プ間に挿入されることを特徴とするマルチプロセッサ。
  7. 【請求項7】請求項2又は3に記載の歪み除去装置の係
    数決定方法であって、 N個の数値列である第1の係数G1(m)を求めるに
    は、 前記システムの1次の系の伝達関数を周波数領域におけ
    るポイント数N2の数値列として測定し、但し、N2≦
    N1<Nであって、 前記周波数領域の数値列を逆フーリエ変換によって、時
    間領域におけるポイント数N2の数値列に変換し、 前記時間領域の数値列の最後尾に、N−N2個の0デー
    タを付加し、 前記0データを付加した長さNの数値列をフーリエ変換
    によって、周波数領域におけるポイント数Nの数値列に
    変換し、 前記第1の係数として記憶部に格納するものとし、 N×N個の前記第2の係数G2(m1,m2)を求める
    には、 前記システムの歪みを発生する2次の系の伝達関数を周
    波数領域におけるポイント数N3×N3の数値配列とし
    て測定し、但し、N3≦N1<Nであって、 前記周波数領域の数値配列を2次元の逆フーリエ変換に
    よって、時間領域におけるポイント数N3×N3の数値
    配列に変換し、 前記時間領域の数値配列の最終端部に、行方向および列
    方向ともにN−N3個の0データを付加して、N×Nの
    数値配列とし、 前記0データを付加した、ポイント数N×Nの数値配列
    を2次元のフーリエ変換によって周波数領域におけるポ
    イント数N×Nの数値配列に変換し、 このN×Nの数値配列を前記第2の係数として記憶部に
    格納するものとすることを特徴とする歪み除去装置の係
    数の決定方法。
  8. 【請求項8】 前記システムの1次の系の伝達関数のポ
    イント数N2と、前記システムの2次の系の伝達関数で
    ある配列の1辺のポイント数N3との大きい方の値は、
    前記フレーム分割部におけるフレームのオーバーラップ
    長(N1−1)を定義するタップ長N1に等しく、 タップ長N1は、N1=N/2の関係にあることを特徴
    とする請求項7に記載の歪み除去送致の係数の決定方
    法。
  9. 【請求項9】信号源とシステムの信号入力部との間に接
    続され、信号源から出力される信号に対してローパスフ
    ィルタの特性を付加するとともに、前記システムで発生
    する歪み成分を補償する信号処理を行う前記システムの
    歪み除去装置であって、 信号源から出力されたアナログ信号をディジタル信号に
    変換するA/D変換器と、 前記A/D変換器の出力信号に対して1次元の畳み込み
    演算を行う第1のフィルタと、 前記ディジタル信号に対して2次元の畳み込み演算を行
    う第2のフィルタと、 前記第1のフィルタの出力信号と前記第2のフィルタの
    出力信号とを加算する加算器と、 前記加算器の出力信号をアナログ信号に変換するD/A
    変換器とを具備し、 mを周波数軸上のポイント数を表わす整数値とし、 m1およびm2を周波数軸上のポイント数を表わす整数
    値であって、前記整数値mに対してm=m1+m2また
    はm=|m1−m2|を満足する値とし、 H1(m)を前記システムの1次の系の伝達特性を周波
    数領域で表現した値とし、 H2(m1、m2)を前記システムの2次の高調波歪み
    及び混変調歪みの伝達特性を2次元の周波数領域で表現
    した値とすると、 前記第1のフィルタの伝達特性G1L(m)は、 前記ローパスフィルタの特性L(m)と任意に決定でき
    る1次の伝達特性G1(m)とを掛け合わせた特性G1
    (m)L(m)であり、 前記第2のフィルタの伝達特性G2L(m1,m2)
    は、(数16)によって表わされる特性である 【数5】 ことを特徴とする歪み除去装置。
  10. 【請求項10】前記第2のフィルタは、タップ長N×N
    の2次元のディジタルフィルタであって、 前記ローパスフィルタのカットオフ周波数に対応する周
    波数軸上のポイント数をmcとすると、 mcがN/4以下である場合に、前記第2のフィルタ
    は、(数17)、(数18)で示される領域のみのタッ
    プについて実質的な演算を行う 【数6】 【数7】 ことを特徴とする請求項9に記載の歪み除去装置。
  11. 【請求項11】 前記第2のフィルタは、タップ長N×
    Nの2次元のディジタルフィルタであって、 前記ローパスフィルタのカットオフ周波数に対応する周
    波数軸上のポイント数をmcとすると、 mcがN/4よりも大きい場合に、前記第2のフィルタ
    は、(数19)〜(数21)で示される領域のみのタッ
    プについて実質的な演算を行う 【数8】 【数9】 【数10】 ことを特徴とする請求項9記載の歪み除去装置。
  12. 【請求項12】信号源とシステムの信号入力部との間に
    接続され、信号源から出力される信号に対してバンドパ
    スフィルタの特性を付加するとともに、前記システムで
    発生する歪み成分を補償する信号処理を行う前記システ
    ムの歪み除去装置であって、 信号源から出力されたアナログ信号をディジタル信号に
    変換するA/D変換器と、 前記A/D変換器の出力信号に対して1次元の畳み込み
    演算を行う第1のフィルタと、 前記ディジタル信号に対して2次元の畳み込み演算を行
    う第2のフィルタと、 前記第1のフィルタの出力信号と前記第2のフィルタの
    出力信号とを加算する加算器と、 前記加算器の出力信号をアナログ信号に変換するD/A
    変換器とを具備し、 mを周波数軸上のポイント数を表わす整数値とし、 m1およびm2を周波数軸上のポイント数を表わす整数
    値であって、前記整数値mに対してm=m1+m2また
    はm=|m1−m2|を満足する値とし、 H1(m)を前記システムの1次の系の伝達特性を周波
    数領域で表現した値とし、 H2(m1、m2)を前記システムの2次の高調波歪み
    及び混変調歪みの伝達特性を2次元の周波数領域で表現
    した値とすると、 前記第1のフィルタの伝達特性G1B(m)は、 前記バンドパスフィルタの特性B(m)と任意に決定で
    きる1次の伝達特性G1(m)とを掛け合わせた特性G
    1(m)B(m)であり、 前記第2のフィルタの伝達特性G2L(m1,m2)
    は、(数24)によって表わされる特性である 【数11】 ことを特徴とする歪み除去装置。
  13. 【請求項13】前記第2のフィルタは、タップ長N×N
    の2次元のディジタルフィルタであって、 前記バンドパスフィルタの高域側のカットオフ周波数に
    対応する周波数軸上のポイント数をmchとし、前記バ
    ンドパスフィルタの低域側のカットオフ周波数に対応す
    る周波数軸上のポイント数をmclとすると、 mchがN/4以下である場合に、前記第2のフィルタ
    は、(数25)及び(数26)で示される領域のみのタ
    ップについて実質的な演算を行う 【数12】 【数13】 ことを特徴とする請求項12に記載の歪み除去装置。
  14. 【請求項14】前記第2のフィルタは、タップ長N×N
    の2次元のディジタルフィルタであって、 前記バンドパスフィルタの高域側のカットオフ周波数に
    対応する周波数軸上のポイント数をmchとし、前記バ
    ンドパスフィルタの低域側のカットオフ周波数に対応す
    る周波数軸上のポイント数をmclとすると、 mchがN/4よりも大きい場合に、前記第2のフィル
    タは、(数27)〜(数29)で示される領域のみのタ
    ップについて実質的な演算を行う 【数14】 【数15】 【数16】 ことを特徴とする請求項12記載の歪み除去装置。
  15. 【請求項15】信号源とシステムの信号入力部との間に
    接続され、信号源から出力される信号に対してハイパス
    フィルタの特性を付加するとともに、前記システムで発
    生する歪み成分を補償する信号処理を行う前記システム
    の歪み除去装置であって、 信号源から出力されたアナログ信号をディジタル信号に
    変換するA/D変換器と、 前記A/D変換器の出力信号に対して1次元の畳み込み
    演算を行う第1のフィルタと、 前記ディジタル信号に対して2次元の畳み込み演算を行
    う第2のフィルタと、 前記第1のフィルタの出力信号と、前記第2のフィルタ
    の出力信号とを加算する加算器と、 前記加算器の出力信号をアナログ信号に変換するD/A
    変換器とを具備し、 mを周波数軸上のポイント数を表わす整数値とし、 m1およびm2を周波数軸上のポイント数を表わす整数
    値として前記整数値mに対してm=m1+m2またはm
    =|m1−m2|を満足する値とし、 H1(m)を前記システムの1次の系の伝達特性を周波
    数領域で表現した値とし、 H2(m1、m2)を前記システムの2次の高調波歪み
    及び混変調歪みの伝達特性を2次元の周波数領域で表現
    した値とすると、 前記第1のフィルタの伝達特性G1F(m)は、 前記ハイパスフィルタの特性F(m)と任意に決定でき
    る1次の伝達特性G1(m)とを掛け合わせた特性G1
    (m)F(m)であり、 前記第2のフィルタの伝達特性G2H(m1,m2)
    は、(数32)によって表わされる特性である 【数17】 ことを特徴とする歪み除去装置。
  16. 【請求項16】前記第2のフィルタは、タップ長N×N
    の2次元のディジタルフィルタであって、 前記ハイパスフィルタのカットオフ周波数に対応する周
    波数軸上のポイント数をmcとすると、 前記第2のフィルタは、(数33)〜(数35)で示さ
    れる領域のみのタップについて実質的な演算を行う 【数18】 【数19】 【数20】 ことを特徴とする請求項15に記載の歪み除去装置。
  17. 【請求項17】請求項9、12、15のいずれかに記載
    の歪み除去装置を搭載したプロセッシングスピーカシス
    テムであって、 前記歪みを発生するシステムがオーディオ信号を再生す
    るスピーカであることを特徴とするプロセッシングスピ
    ーカシステム。
  18. 【請求項18】請求項9、12、15のいずれかに記載
    の歪み除去装置を搭載したマルチプロセッサであって、 前記歪みを発生するシステムがオーディオ信号を再生す
    るスピーカであり、信号源と該スピーカを駆動するアン
    プ間に挿入されることを特徴とするマルチプロセッサ。
  19. 【請求項19】信号源とシステムの信号入力部との間に
    接続され、信号源から出力される信号に対して前記シス
    テムで発生する歪み成分を補償する信号処理を行う前記
    システムの歪み除去装置であって、 前記信号源からの信号に対して1次元の畳み込み演算を
    行う第1のフィルタと、 前記信号源からの信号に対して2次元の畳み込み演算を
    行う第2のフィルタと、 前記第2のフィルタの出力信号が入力されるローパスフ
    ィルタと、 前記第1のフィルタの出力信号と前記ローパスフィルタ
    の出力信号とを加算する加算器とを具備し、 前記ローパスフィルタのカットオフ周波数が、前記シス
    テムの再生周波数帯域上限以下の周波数であることを特
    徴とする歪み除去装置。
  20. 【請求項20】信号源とシステムの信号入力部との間に
    接続され、信号源から出力される信号に対して前記シス
    テムで発生する歪み成分を補償する信号処理を行う前記
    システムの歪み除去装置であって、 前記信号源からの信号に対して1次元の畳み込み演算を
    行う第1のフィルタと、 前記信号源からの信号に対して2次元の畳み込み演算を
    行う第2のフィルタと、 前記第1のフィルタの出力信号と前記第2のフィルタの
    出力信号とを加算する加算器とを具備し、 前記信号源からの入力信号を周波数領域で表現した値を
    X(m)とし、 mを周波数のポイントを表わす整数値とし、 m1およびm2を前記整数値mに対してm=m1+m2
    またはm=|m1−m2|を満足する値とし、 H1(m)を前記システムの1次の系の伝達特性を周波
    数領域で表現した値とし、 H2(m1,m2)を前記システムの2次の高調波歪み
    および混変調歪みの伝達特性を2次元の周波数領域で表
    現した値とし、 G1(m)を前記第1のフィルタの伝達特性を周波数領
    域で表現した値とし、 G2(m1,m2)を前記第2のフィルタの2次の系の
    伝達特性を周波数領域で表現した値とし、 mcを前記システムの1次の系の伝達特性の高域側のカ
    ットオフ周波数に対応する整数値とすると、 前記第2のフィルタは、タップ長N×Nの2次元のディ
    ジタルフィルタであって、前記入力信号X(m)に対す
    る伝達特性G2(m1,m2)を(数9)によって表わ
    される特性とし、かつ(数36)によって表わされる領
    域のみで入力信号X(m)を畳み込み演算して出力し、
    (数36)以外の領域を遮断する 【数21】 【数22】 ことを特徴とする歪み除去装置。
  21. 【請求項21】前記第2のフィルタは、(数37)によ
    って表わされる領域のみで実質的に畳み込み演算を行う 【数23】 ことを特徴とする請求項20に記載の歪み除去装置。
  22. 【請求項22】前記第1のフィルタの1次元のタップ、
    および、前記第2のフィルタの2次元のタップを設定す
    るに際し、 前記システムの1次の系の伝達特性H1(m)および2
    次の系の伝達特性H2(m1,m2)の成分における
    (数38)によって表わされる領域のみで前記伝達関数
    を測定する 【数24】 ことを特徴とする請求項21に記載の歪み除去装置。
  23. 【請求項23】信号源とシステムの信号入力部との間に
    接続され、信号源から出力される信号に対して前記シス
    テムで発生する歪み成分を補償する信号処理を行う前記
    システムの歪み除去装置であって、 前記信号源からの信号に対して1次元の畳み込み演算を
    行う第1のフィルタと、 前記信号源からの信号に対して2次元の畳み込み演算を
    行う第2のフィルタと、 前記第2のフィルタの出力信号が入力されるバンドパス
    フィルタと、 前記第1のフィルタの出力信号と前記バンドパスフィル
    タの出力信号とを加算する加算器とを具備し、 前記バンドパスフィルタの低域側カットオフ周波数が、
    前記システムの再生周波数帯域下限以上の周波数であっ
    て、 前記バンドパスフィルタの高域側カットオフ周波数が、
    前記システムの再生周波数帯域上限以下の周波数である
    ことを特徴とする歪み除去装置。
  24. 【請求項24】信号源とシステムの信号入力部との間に
    接続され、信号源から出力される信号に対して前記シス
    テムで発生する歪み成分を補償する信号処理を行う前記
    システムの歪み除去装置であって、 前記信号源からの信号に対して1次元の畳み込み演算を
    行う第1のフィルタと、前記信号源からの信号に対して
    2次元の畳み込み演算を行う第2のフィルタと 、 前記第1のフィルタの出力信号と前記第2のフィルタの
    出力信号とを加算する加算器とを具備し、 前記信号源からの入力信号を周波数領域で表現した値を
    X(m)とし、 mを周波数のポイントを表わす整数値とし、 m1およびm2を前記整数値mに対してm=m1+m2
    またはm=|m1−m2|を満足する値とし、 H1(m)を前記システムの1次の系の伝達特性を周波
    数領域で表現した値とし、 H2(m1,m2)を前記システムの2次の高調波歪み
    および混変調歪みの伝達特性を2次元の周波数領域で表
    現した値とし、 G1(m)を前記第1のフィルタの伝達特性を周波数領
    域で表現した値とし、 G2(m1,m2)を前記第2のフィルタの伝達特性を
    周波数領域で表現した値とし、 mcを前記システムの1次の系の伝達特性の高域側のカ
    ットオフ周波数に対応する整数値とすると、 前記第2のフィルタは、タップ長N×Nの2次元のディ
    ジタルフィルタであって、前記入力信号X(m)に対す
    る伝達特性G2(m1,m2)を(数9)によって表わ
    される特性とし、かつ(数39)によって表わされる領
    域のみで入力信号X(m)を畳み込み演算して出力し、
    (数39)以外の領域を遮断する 【数25】 【数26】 ことを特徴とする歪み除去装置。
  25. 【請求項25】前記第2のフィルタは、(数40)によ
    って表わされる領域のみで実質的に畳み込み演算を行う 【数27】 ことを特徴とする請求項24記載の歪み除去装置。
  26. 【請求項26】前記第1のフィルタの1次元のタップ、
    および、前記第2のフィルタの2次元のタップを設定す
    るに際し、 前記システムの1次の系の伝達特性H1(m)および2
    次の系の伝達特性H2(m1,m2)の成分における
    (数41)によって表わされる領域のみで前記伝達関数
    を測定する 【数28】 ことを特徴とする請求項25に記載の歪み除去装置。
  27. 【請求項27】信号源とシステムの信号入力部との間に
    接続され、信号源から出力される信号に対して前記シス
    テムで発生する歪み成分を補償する信号処理を行う前記
    システムの歪み除去装置であって、 前記信号源からの信号に対して1次元の畳み込み演算を
    行う第1のフィルタと、 前記信号源からの信号に対して2次元の畳み込み演算を
    行う第2のフィルタと、 前記第2のフィルタの出力信号が入力されるハイパスフ
    ィルタと、前記第1のフィルタの出力信号と前記ハイパ
    スフィルタの出力信号とを加算する加算器とを具備し、 前記ハイパスフィルタのカットオフ周波数が、前記シス
    テムの再生周波数帯域下限以上の周波数mcであること
    を特徴とする歪み除去装置。
  28. 【請求項28】信号源とシステムの信号入力部との間に
    接続され、信号源から出力される信号に対して前記シス
    テムで発生する歪み成分を補償する信号処理を行う前記
    システムの歪み除去装置であって、 前記信号源からの信号に対して1次元の畳み込み演算を
    行う第1のフィルタと、 前記信号源からの信号に対して2次元の畳み込み演算を
    行う第2のフィルタと、 前記第1のフィルタの出力信号と前記第2のフィルタの
    出力信号とを加算する加算器とを具備し、 前記信号源からの入力信号を周波数領域で表現した値を
    X(m)とし、 mを周波数のポイントを表わす整数値とし、 m1およびm2を前記整数値mに対してm=m1+m2
    またはm=|m1−m2|を満足する値とし、 H1(m)を前記システムの1次の系の伝達特性を周波
    数領域で表現した値とし、 H2(m1,m2)を前記システムの2次の高調波歪み
    および混変調歪みの伝達特性を2次元の周波数領域で表
    現した値とし、 G1(m)を前記第1のフィルタの伝達特性を周波数領
    域で表現した値とし、 G2(m1,m2)を前記第2のフィルタの伝達特性を
    周波数領域で表現した値とし、 mcを前記システムの1次の系の伝達特性の高域側のカ
    ットオフ周波数に対応する整数値とすると、 前記第2のフィルタは、タップ長N×Nの2次元のディ
    ジタルフィルタであって、前記入力信号X(m)に対す
    る伝達特性G2(m1,m2)を(数9)によって表わ
    される特性とし、かつ(数42)によって表わされる領
    域のみで入力信号X(m)を畳み込み演算して出力し、
    (数42)以外の領域を遮断する 【数29】 【数30】 ことを特徴とする歪み除去装置。
  29. 【請求項29】前記第2のフィルタは、(数43)によ
    って表わされる領域のみで実質的に畳み込み演算を行う 【数31】 ことを特徴とする請求項28に記載の歪み除去装置。
  30. 【請求項30】前記第1のフィルタの1次元のタップ、
    および、前記第2のフィルタの2次元のタップを設定す
    るに際し、前記システムの1次の系の伝達特性H1
    (m)および2次の系の伝達特性H2(m1,m2)の
    成分における(数44)によって表わされる領域のみで
    前記伝達関数を測定する 【数32】 ことを特徴とする請求項29に記載の歪み除去装置。
  31. 【請求項31】請求項19、20、23、24、27、
    28のいずれかに記載の歪み除去装置を搭載したプロセ
    ッシングスピーカシステムであって、 前記歪みを発生するシステムがオーディオ信号を再生す
    るスピーカであることを特徴とするプロセッシングスピ
    ーカシステム。
  32. 【請求項32】請求項19、20、23、24、27、
    28のいずれかに記載の歪み除去装置を搭載したマルチ
    プロセッサであって、 前記歪みを発生するシステムがオーディオ信号を再生す
    るスピーカであり、信号源と該スピーカを駆動するアン
    プ間に挿入されることを特徴とするマルチプロセッサ。
  33. 【請求項33】システムの前段にプロセッサを設け、信
    号源と前記プロセッサの信号入力部との間に挿入され、
    前記システムで発生する歪み成分補償の信号処理を行う
    歪み除去装置であって、 前記信号源からの信号に対して1次元の畳み込み演算を
    行う第1のフィルタと、 前記信号源からの信号に対して2次元の畳み込み演算を
    行う第2のフィルタと、 前記第1のフィルタの出力信号と前記第2のフィルタの
    出力信号とを加算する加算器とを具備し、 前記信号源からの入力信号を周波数領域で表現した値を
    X(m)とし、 mを周波数のポイントを表わす整数値とし、 m1およびm2を前記整数値mに対してm=m1+m2
    またはm=|m1−m2|を満足する値とし、 H1(m)を前記システムの1次の系の伝達特性を周波
    数領域で表現した値とし、 H2(m1,m2)を前記システムの2次の高調波歪み
    および混変調歪みの伝達特性を2次元の周波数領域で表
    現した値とし、 E(m)を前記プロセッサの伝達特性を周波数領域で表
    現した値とし、 G1(m)を前記第1のフィルタの伝達特性を周波数領
    域で表現した値とし、 G2(m1,m2)を前記第2のフィルタの伝達特性を
    周波数領域で表現した値とすると、 前記第2のフィルタは、タップ長N×Nの2次元のディ
    ジタルフィルタであって、(数48)によって表わされ
    る2次元の伝達特性G2(m1,m2)で入力信号X
    (m)を畳み込み演算して出力する 【数33】 ことを特徴とする歪み除去装置。
  34. 【請求項34】前記プロセッサの伝達特性E(m)を検
    出する検出部と、 検出された前記伝達特性E(m)を用いて、前記第2の
    フィルタの伝達特性G2(m1,m2)を更新するタッ
    プ更新部とを更に具備することを特徴とする請求項33
    に記載の歪み除去装置。
  35. 【請求項35】システムの前段にプロセッサを設け、信
    号源と前記プロセッサの信号入力部との間に挿入され、
    前記システムおよび前記プロセッサで発生する歪み成分
    補償の信号処理を行う歪み除去装置であって、 前記信号源からの信号に対して1次元の畳み込み演算を
    行う第1のフィルタと、 前記信号源からの信号に対して2次元の畳み込み演算を
    行う第2のフィルタと、 前記第1のフィルタの出力信号と前記第2のフィルタの
    出力信号とを加算する加算器とを具備し、 前記信号源からの入力信号を周波数領域で表現した値を
    X(m)とし、 mを周波数のポイントを表わす整数値とし、 m1およびm2を前記整数値mに対してm=m1+m2
    またはm=|m1−m2|を満足する値とし、 H1(m)を前記システムの1次の系の伝達特性を周波
    数領域で表現した値とし、 H2(m1,m2)を前記システムの2次の高調波歪み
    および混変調歪みの伝達特性を2次元の周波数領域で表
    現した値とし、 A1(m)を前記プロセッサの1次の系の伝達特性を周
    波数領域で表現した値とし、 A2(m1,m2)を前記プロセッサの2次の系の伝達
    特性を周波数領域で表現した値とし、 G1(m)を前記第1のフィルタの伝達特性を周波数領
    域で表現した値とし、 G2(m1,m2)を前記第2のフィルタの伝達特性を
    周波数領域で表現した値とすると、 前記第2のフィルタは、タップ長N×Nの2次元のディ
    ジタルフィルタであって、(数52)によって表わされ
    る2次元の伝達特性G2(m1,m2)で入力信号X
    (m)を畳み込み演算して出力する 【数34】 ことを特徴とする歪み除去装置。
  36. 【請求項36】前記プロセッサの伝達特性A1(m)を
    検出する検出部と、 あらかじめ測定された前記プロセッサの歪みの伝達特性
    A2(m1,m2)を記憶する記憶部と、 前記検出部の出力信号がおよび前記記憶部からのの出力
    信号が入力され、前記第2のフィルタの伝達特性G2
    (m1,m2)を更新するタップ更新部とを更に具備す
    ることを特徴とする請求項35に記載の歪み除去装置。
  37. 【請求項37】請求項33又は35に記載の歪み除去装
    置を搭載したマルチプロセッサであって、 前記歪みを発生するシステムがオーディオ信号を再生す
    るスピーカであり、信号源と該スピーカを駆動するアン
    プ間に挿入されることを特徴とするマルチプロセッサ。
  38. 【請求項38】請求項33又は35に記載の歪み除去装
    置を搭載したアンプであって、 前記歪みを発生するシステムがオーディオ信号を再生す
    るスピーカであり、該スピーカを駆動することを特徴と
    するアンプ。
  39. 【請求項39】請求項33又は35に記載の歪み除去装
    置を搭載したプロセッシングスピーカシステムであっ
    て、 前記歪みを発生するシステムがオーディオ信号を再生す
    るスピーカであることを特徴とするプロセッシングスピ
    ーカシステム。
JP27819197A 1996-10-23 1997-09-24 歪み除去装置、マルチプロセッサ及びアンプ Expired - Lifetime JP4034853B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27819197A JP4034853B2 (ja) 1996-10-23 1997-09-24 歪み除去装置、マルチプロセッサ及びアンプ

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28043196 1996-10-23
JP8-280431 1996-10-23
JP9-149626 1997-06-06
JP14962697 1997-06-06
JP27819197A JP4034853B2 (ja) 1996-10-23 1997-09-24 歪み除去装置、マルチプロセッサ及びアンプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1155782A true JPH1155782A (ja) 1999-02-26
JP4034853B2 JP4034853B2 (ja) 2008-01-16

Family

ID=27319796

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27819197A Expired - Lifetime JP4034853B2 (ja) 1996-10-23 1997-09-24 歪み除去装置、マルチプロセッサ及びアンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4034853B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007060648A (ja) * 2005-07-29 2007-03-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd スピーカ装置
JP2008524937A (ja) * 2004-12-21 2008-07-10 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ フレームベースのスピーカイコライゼーションのための方法及び装置
JP2009545914A (ja) * 2006-08-01 2009-12-24 ディーティーエス・インコーポレイテッド 音声変換器の線形及び非線形歪みを補償するためのニューラル・ネットワーク・フィルタリング技術
US8693705B2 (en) 2006-02-07 2014-04-08 Yamaha Corporation Response waveform synthesis method and apparatus
JP2014138226A (ja) * 2013-01-16 2014-07-28 Onkyo Corp 音声再生装置
JP2014220589A (ja) * 2013-05-02 2014-11-20 学校法人 工学院大学 スピーカーの非線形歪低減装置、方法、及びプログラム

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008524937A (ja) * 2004-12-21 2008-07-10 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ フレームベースのスピーカイコライゼーションのための方法及び装置
JP2007060648A (ja) * 2005-07-29 2007-03-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd スピーカ装置
US8693705B2 (en) 2006-02-07 2014-04-08 Yamaha Corporation Response waveform synthesis method and apparatus
JP2009545914A (ja) * 2006-08-01 2009-12-24 ディーティーエス・インコーポレイテッド 音声変換器の線形及び非線形歪みを補償するためのニューラル・ネットワーク・フィルタリング技術
JP2013051727A (ja) * 2006-08-01 2013-03-14 Dts Inc 音声変換器の線形及び非線形歪みを補償するためのニューラル・ネットワーク・フィルタリング技術
JP2014138226A (ja) * 2013-01-16 2014-07-28 Onkyo Corp 音声再生装置
JP2014220589A (ja) * 2013-05-02 2014-11-20 学校法人 工学院大学 スピーカーの非線形歪低減装置、方法、及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4034853B2 (ja) 2008-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6408079B1 (en) Distortion removal apparatus, method for determining coefficient for the same, and processing speaker system, multi-processor, and amplifier including the same
US9615174B2 (en) Arrangement and method for identifying and compensating nonlinear vibration in an electro-mechanical transducer
JP5269785B2 (ja) 音声変換器の線形及び非線形歪みを補償するためのニューラル・ネットワーク・フィルタリング技術
TWI436583B (zh) 用以補償音訊換能器之無記憶非線性失真的系統與方法
JP6182869B2 (ja) 音声再生装置
JP2005080314A (ja) 非線形歪曲低減方法及び装置
CA2734352C (en) Signal processing device and stringed instrument
JP2730860B2 (ja) 音響信号の線形歪補償方法及びその装置
JP4786701B2 (ja) 音響補正装置、音響測定装置、音響再生装置、音響補正方法及び音響測定方法
US20190132676A1 (en) Phase Inversion Filter for Correcting Low Frequency Phase Distortion in a Loudspeaker System
JP3785629B2 (ja) 信号補正装置、信号補正方法、信号補正装置の係数調整装置および係数調整方法
JP4034853B2 (ja) 歪み除去装置、マルチプロセッサ及びアンプ
JP3767493B2 (ja) 音響補正フィルタの設計方法、音響補正フィルタの作成方法、音響補正フィルタのフィルタ特性決定装置および音響信号出力装置
JP2001346299A (ja) 音場補正方法及びオーディオ装置
JP3920795B2 (ja) 反響消去装置、方法、及び反響消去プログラム
JP6304643B2 (ja) スピーカーの非線形歪低減装置、方法、及びプログラム
US20080285768A1 (en) Method and System for Modifying and Audio Signal, and Filter System for Modifying an Electrical Signal
JPH08102999A (ja) 立体音響再生装置
JP3602658B2 (ja) スピーカの歪み除去装置を有する装置
US20230171555A1 (en) Speaker calibration method, apparatus and program
CN115428475A (zh) 音频信号特性的转换方法及关联装置
TW202429911A (zh) 數位過濾器的生成方法及記憶媒體
JP2012128370A (ja) 補正フィルタ処理装置、及びその方法
JPH09327100A (ja) ヘッドホン再生装置
JP3335828B2 (ja) ホーンスピーカシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070305

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070703

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070821

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071026

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111102

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131102

Year of fee payment: 6

EXPY Cancellation because of completion of term