JPH1155803A - 電気車の過負荷防止装置 - Google Patents

電気車の過負荷防止装置

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JPH1155803A
JPH1155803A JP9203512A JP20351297A JPH1155803A JP H1155803 A JPH1155803 A JP H1155803A JP 9203512 A JP9203512 A JP 9203512A JP 20351297 A JP20351297 A JP 20351297A JP H1155803 A JPH1155803 A JP H1155803A
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Yasushi Takeda
靖 武田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モーターロック時に出力トルクを急に低下さ
せずにインバーターの過負荷を防止する。 【解決手段】 フィン温度検出値Tsに基づいて各スイ
ッチング素子T1〜T6の接合部温度を推定するととも
に、磁極位置検出値θに基づいて導通相を特定し、予め
設定された接合部温度に対するトルク制限値のマップか
ら、導通相のスイッチング素子の接合部温度推定値に応
じたトルク制限値を演算する。そして、モーター回転検
出値Neが所定値よりも小さく、且つ、トルク指令値T
*が所定値よりも大きい時に、トルク制限値によりト
ルク指令値Tr*を制限し、制限後のトルク指令値Tr*
に応じて導通相のスイッチング素子の電流を制御する。
さらにこの時、回転検出手段によりモーターの逆転が検
出された場合には、特定された相の2つ前の相を新たに
導通相とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気車の過負荷防止
装置に関し、特にモーターロック時または超低速度時に
おけるインバーターの過負荷を防止するものである。
【0002】
【従来の技術】インバーターから交流電力を走行用モー
ターに供給して駆動する電気自動車では、図5に示すよ
うに通常回転時はインバーターの各スイッチング素子に
交流電流i1が流れる。しかし、モーターロック時また
は超低速度時には特定の素子に直流電流i2が流れ、そ
の素子の熱損失が急激に増加する。
【0003】図6はモーターの通常の回転状態と停止状
態におけるスイッチング素子のケース温度と接合部温度
を示す。モーターが通常の回転状態にある場合は、各ス
イッチング素子にほぼ同一の電流が流れ、複数のスイッ
チング素子で熱損失が均等に分担されるので、素子ケー
ス温度Tcおよび接合部温度Tjは実線で示すように低
い値を示す。またこの時、素子間のケース温度差も小さ
い。ところが、モーターがロックされて停止状態または
超低速度状態にある場合には、特定の素子に直流電流が
流れるので、その素子のケース温度Tc’と接合部温度
Tj’が急激に上昇し、素子間のケース温度差も急激に
増加する。
【0004】モーターロック時または超低速度時に駆動
回路のスイッチング素子の接合部温度が許容値を超えな
いようにするために、スイッチング素子のケース温度を
検出し、ケース温度がしきい値を超えたらインバーター
の出力電流を低減する電気自動車の過負荷防止装置が知
られている。
【0005】また、モーターロック時または超低速度時
の駆動回路の過負荷を防止するために、モーターのロッ
ク状態を検出し、ロック状態が検出されると出力電流を
制限する電気自動車の過負荷防止装置が知られている
(例えば、特開平8−191503号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た前者の過負荷防止装置では、6個のスイッチング素子
の中の最大のケース温度に基づいてインバーターの出力
電流を低減するので、インバーターのすべてのスイッチ
ング素子の出力電流が同時に制限され、モーターの出力
トルクが急激に低下して乗員に違和感を与える。また、
上述した後者の過負荷防止装置でも、モーターロック時
にインバーターのすべてのスイッチング素子の出力電流
を制限するので、モーターの出力トルクが急に低下す
る。
【0007】図7は、従来の過負荷防止装置によるモー
ターロック時の出力トルクの変化を示す。ここで、Tr
maxは、インバーターからモーターに最大電流を流した
時のモーターの最大出力トルクである。また、Tr0
は、モーターロック時にインバーターの特定のスイッチ
ング素子からモーターへ、素子が連続的に許容できる最
大電流(直流電流)を流した時のモーターの出力トルク
であり、以下では連続可能トルクと呼ぶ。モーターがロ
ックされ、インバーターの特定のスイッチング素子に最
大電流が流れると、そのスイッチング素子の接合部温度
Tjは急激に上昇し、時刻t1で許容最大値Tj4に達
する。時刻t1から出力トルクを連続可能トルクTr0
に制限することによって接合部温度Tjも低下するが、
モーターロック時の出力トルクの低下が急激であるた
め、乗員に違和感を与える。
【0008】本発明の目的は、モーターロック時に出力
トルクを急に低下させずにインバーターの過負荷を防止
する電気車の過負荷防止装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1) 請求項1の発明は、複数のスイッチング素子に
よりバッテリーの直流電力を交流電力に変換してモータ
ーを駆動するインバーターと、トルク指令値に応じて各
スイッチング素子の電流を制御する電流制御手段と、ス
イッチング素子冷却用フィンの温度を検出する温度検出
手段と、フィン温度検出値に基づいて各スイッチング素
子の接合部温度を推定する温度推定手段と、モーターの
磁極位置を検出する磁極位置検出手段と、磁極位置検出
値に基づいて導通相を特定する導通相特定手段と、予め
設定された接合部温度に対するトルク制限値のマップか
ら、導通相のスイッチング素子の接合部温度推定値に応
じたトルク制限値を演算するトルク制限値演算手段と、
モーターの回転を検出する回転検出手段と、回転検出値
が所定値よりも小さく、且つ、トルク指令値が所定値よ
りも大きい時に、トルク制限値によりトルク指令値を制
限する指令値制限手段とを備えた電気車の過負荷防止装
置であって、回転検出値が所定値よりも小さく、且つ、
トルク指令値が所定値よりも大きい時に、回転検出手段
によりモーターの逆転が検出された場合には、導通相特
定手段により特定された相の2つ前の相を新たに導通相
とする導通相制御手段を備える。フィン温度検出値に基
づいて各スイッチング素子の接合部温度を推定するとと
もに、磁極位置検出値に基づいて導通相を特定し、予め
設定された接合部温度に対するトルク制限値のマップか
ら、導通相のスイッチング素子の接合部温度推定値に応
じたトルク制限値を演算する。そして、モーター回転検
出値が所定値よりも小さく、且つ、トルク指令値が所定
値よりも大きい時に、トルク制限値によりトルク指令値
を制限し、制限後のトルク指令値に応じて各スイッチン
グ素子の電流を制御する。さらにこの時、回転検出手段
によりモーターの逆転が検出された場合には、特定され
た相の2つ前の相を新たに導通相とする。 (2) 請求項2の電気車の過負荷防止装置は、トルク
指令値の所定値を、スイッチング素子が連続的に許容で
きる最大直流電流を流した時のモーターの出力トルクと
したものである。 (3) 請求項3の電気車の過負荷防止装置は、回転速
度の所定値にヒステリシスを持たせるようにしたもので
ある。
【0010】
【発明の効果】(1) 請求項1の発明によれば、モー
ターロック時にインバーター主回路の三相のスイッチン
グ素子が交互に導通し、モーターロック時における負荷
が三相にほぼ均等に分担されて各相のスイッチング素子
の接合部温度の上昇が緩やかになる。その結果、モータ
ーロック時のトルク制限の増加が緩やかになり、従来の
ようにモーターの出力トルクが急激に低下して乗員に違
和感を与えるようなことがない。 (2) 請求項2の発明によれば、モーターがロック状
態または超低速度状態にあるか否かの判定を、モーター
の回転速度が所定値未満という条件の他に、スイッチン
グ素子が連続的に許容できる最大直流電流を流した時の
モーターの出力トルクよりもトルク指令値が大きいこと
を条件としたので、正確な判定が可能となる。 (3) 請求項3の発明によれば、モーターがロック状
態または超低速度状態にあるか否かの判定を行なうごと
に判定結果が切り換わるチャタリングを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は一実施の形態の構成を示す
図である。バッテリー1はインバーターリレー2および
DCリンクコンデンサ3を介してインバーター主回路4
に直流電力を供給し、インバーター主回路4は直流電力
を交流電力に変換して走行用モーター5に印加する。イ
ンバーター主回路4は、スイッチング素子であるIGB
T T1〜T6とダイオードD1〜D6から構成され、
これらのスイッチング素子は冷却用フィン(不図示)上
に取り付けられている。なお、この実施の形態では走行
用モーター5に同期電動機を用いた例を示すが、誘導電
動機を用いてもよい。また、この実施の形態ではスイッ
チング素子にIGBTを用いた例を示すが、パワートラ
ンジスターやサイリスタなどのスイッチング素子を用い
てもよい。
【0012】サーミスタ6はスイッチング素子冷却用フ
ィンの温度Tsを検出する検出器であり、電流センサー
7〜9はインバーター主回路4の出力電流Iu、Iv、
Iwを検出する検出器である。また、磁極センサー10
は同期モーター5の磁極位置θを検出する検出器であ
り、回転センサー11はモーター5の回転速度Neを検
出する検出器である。
【0013】モーターコントローラー12は、マイクロ
コンピュータとその周辺部品から構成され、車両制御コ
ントローラー(不図示)からのトルク指令値Tr*にし
たがってモーター5の三相電流Iu、Iv、Iwを制御
するとともに、後述する制御プログラムを実行してモー
ターロック時のトルク制限を行なう。
【0014】この実施の形態では、モーターがロック状
態または超低速度状態にある時に、インバーター主回路
4の各スイッチング素子の接合部温度を推定し、各スイ
ッチング素子ごとにその接合部温度に応じてモータート
ルク指令値Tr*を制限し、制限処理後のトルク指令値
Tr*に応じた出力電流となるように各スイッチング素
子の電流を制御する。
【0015】まず、モーターがロック状態または超低速
度状態にあるか否かをモーター回転速度Neとトルク指
令値Tr*に基づいて判定する。モーター回転速度|N
e|が所定値Ne1よりも小さく、且つ、トルク指令値
|Tr*|が上述した連続可能トルクTr0より大きい
場合は、モーターがロック状態または超低速度状態であ
ると判定する。ここで、連続可能トルクTr0とは、上
述したように、モーターロック時にインバーター主回路
の1個のスイッチング素子からモーターへ、素子が連続
的に許容できる最大電流(直流電流)を流した時のモー
ターの出力トルクである。
【0016】次に、スイッチング素子の接合部温度の推
定演算について説明する。まず、上述した判定条件に基
づいてモーターがロック状態または超低速度状態にある
と判定された時点の、各スイッチング素子ごとの冷却用
フィン温度Tfと接合部温度Tjの初期値Tfo、Tjo
を次式により求める。
【数1】Tfo=Ts+K1, Tjo=Tfo+K2 ここで、K1、K2は定数であり、各スイッチング素子
に対して最適値を設定する。
【0017】次に、モーターがロック状態または超低速
度状態に入ってからの経過時間をΔtとして、ロック状
態または超低速度状態における各スイッチング素子ごと
のフィン温度と接合部温度の推定値Tfs、Tjsを次式
により求める。
【数2】Tfs[n]=(Ts−K3・I−Tfs[n-1])・
Δt/K4+Tfs[n-1], Tjs[n]=(Tfs[n]−K5・I−Tjs[n-1])・Δt
/K6+Tjs[n-1] ここで、Iは三相出力電流Iu,Iv,Iwである。ま
た、K3〜K6は定数であり、各スイッチング素子に対
して最適値を設定する。なお、記号[n]は今回の演算値
を表わし、[n-1]は前回の演算値を表わす。モーターが
ロック状態または超低速度状態に入った直後の演算で
は、Tfs[n-1]に初期値Tfoを、Tjs[n-1]に初期値
Tjoをそれぞれ設定する。
【0018】次に、磁極センサー10により検出された
磁極位置に基づいて通電中のスイッチング素子を特定す
るとともに、図2に示す予め設定された接合部温度に対
するトルク制限値のマップから、通電中のスイッチング
素子の接合部温度推定値Tjsに応じたトルク制限値T
r’を表引き演算し、トルク指令値Tr*を制限値T
r’以下に制限する。そして、制限処理後のトルク指令
値Tr*に応じて通電中のスイッチング素子を電流制御
する。
【0019】モーターロック時に、通電中のスイッチン
グ素子の電流を制御してモーターの出力トルクを制限す
ると、モーターが捩り戻されて逆転することがある。例
えば今、V相のスイッチング素子T3の電流を制御して
モーターの出力トルクを制限すると、モーターが捩り戻
されて隣のU相が導通相になる。U相のスイッチング素
子T1はそれまで導通していなかったので、接合部温度
が低くトルク制限が不要であるから、最大電流を通電可
能な状態にあり、モーターは最大トルクを出力する。こ
れにより、モーターが正転して捩り戻しが解消され、ふ
たたびV相が導通相になる。ところが、V相はU相の導
通前に導通していた相であり、接合部温度は最大値か、
またはそれに近い値まで上昇している。したがって、V
相のスイッチング素子に対して接合部温度Tjsに応じ
たトルク制限を行なうと、モーターの出力トルクが低い
値に制限される。その結果、モーターがふたたび捩り戻
され、導通相が隣のU相に移る。つまり、モーターロッ
ク時にモーターの捩り戻しが発生すると、特定の相のス
イッチング素子と隣接する相のスイッチング素子とが交
互に導通し、両スイッチング素子の接合部温度が急激に
上昇してトルク制限値が増大し、モーターの出力トルク
が急激に低下する。
【0020】そこで、この実施の形態では、モーターロ
ック時にモーターが走行方向と逆の方向に回転して捩り
戻されたら、導通相が元の相に戻らないように当初の導
通相に隣接する相のスイッチング素子には電流を流さ
ず、その隣の相のスイッチング素子、つまり、当初の導
通相から2つ前の相のスイッチング素子に電流を流す。
【0021】表1にIGBT T1〜T6の導通順を示
す。なお、この表においてはIGBTの符号”T”を省
略する。
【表1】 今、モーターがロックされ、V相のスイッチング素子T
3が導通しており、スイッチング素子T3の接合部温度
Tjsに応じたトルク制限がなされているものとする。
トルク制限によりモーターの出力トルクが低下すると、
モーターが捩り戻されて隣接するU相のスイッチング素
子T1が導通相になる。しかし、このU相のスイッチン
グ素子T1に電流を流さず、さらに手前のW相のスイッ
チング素子T5に電流を流す。この相のスイッチング素
子T5はそれまで電流を流していなかったので、接合部
温度が低くトルク制限が不要であるから、最大電流を通
電可能な状態にあり、モーターは最大トルクを出力す
る。これにより、モーターが正転して次のU相に導通相
が移る。このU相もそれまで電流を流していなかったの
で、最大電流を通電可能な状態にあり、モーターが正転
して当初の導通相であるV相に導通相が移る。
【0022】このように、この実施の形態によれば、三
相のスイッチング素子が交互に導通してモーターロック
時における負荷が三相にほぼ均等に分担され、各相のス
イッチング素子の接合部温度の上昇が緩やかになる。つ
まり、トルク制限の増加が緩やかになり、モーターロッ
ク時にモーターの出力トルクが急激に低下するのが避け
られる。
【0023】図3、図4は、モーターロック時のトルク
制限処理を示すフローチャートである。これらのフロー
チャートにより、一実施の形態の動作を説明する。モー
ターコントローラー12は、所定の時間間隔でこの制御
プログラムを実行する。ステップ1において、モーター
回転速度|Ne|が所定値Ne1よりも小さいか否かを
判断し、所定値Ne1より小さければステップ2へ進
み、そうでなければステップ7へ進む。回転速度が所定
値Ne1以上の時はモーター5がロック状態でないと判
断し、ステップ7でモーター回転速度|Ne|が所定値
Ne2(>Ne1)以上かどうかを判断する。回転速度
が所定値Ne2以上の時はステップ8へ進み、モーター
ロック状態を示すロックフラグをクリヤする。この実施
の形態では、モーターロック状態の判定基準回転速度に
ヒステリシスを設け、判定結果が激しく切り換わるチャ
タリングを防止する。
【0024】モーター回転速度|Ne|が所定値Ne1
より小さい時は、ステップ2でトルク指令値|Tr*
が連続可能トルクTr0より大きいか否かを判断する。
トルク指令値|Tr*|が連続可能トルクTr0以下の
時は、ステップ9でその状態が所定時間継続されたかど
うかを確認する。連続可能トルクTr0以下の状態が所
定時間以上継続された場合はステップ10へ進み、特定
のスイッチング素子にトルク指令値Tr*に応じた電流
を連続して流しても、そのスイッチング素子の接合温度
Tjが許容最大値まで上昇することはないので、ロック
フラグをクリヤする。
【0025】モーター回転速度|Ne|が所定値Ne1
より小さく、且つトルク指令値|Tr*|が連続可能ト
ルクTr1より大きい時は、モーター5がロック状態ま
たは超低速度状態にあると判断してステップ3へ進み、
ロックフラグがクリヤされているかどうかを確認する。
ロックフラグがクリヤされていればステップ4へ進み、
上述したようにモーターがロック状態または超低速度状
態に入った時点の、各スイッチング素子ごとの冷却用フ
ィン温度初期値Tfoと接合部温度初期値Tjoを求め
る。続くステップ5で、モーター5がロック状態または
超低速度状態になってからの経過時間Δtの計時を開始
する。ステップ6ではロックフラグをセットする。
【0026】ステップ11において、ロックフラグがセ
ットされているか否かを確認し、セットされていればス
テップ12以降のモーターロック時または超低速度時の
トルク制限処理を行ない、ロックフラグがクリヤされて
いれば処理を終了する。ステップ12では、上述したよ
うにロック状態または超低速度状態における各スイッチ
ング素子ごとのフィン温度推定値Tfsと接合部温度推
定値Tjsを求める。ステップ13で、磁極位置θを検
出し、磁極位置θに基づいて導通相を特定する。続くス
テップ14で、予め設定された接合部温度に対するトル
ク制限値のマップ(図2参照)から、導通相のスイッチ
ング素子の接合部温度推定値Tjsに応じたトルク制限
値Tr’を表引き演算する。ステップ15においてトル
ク指令値Tr*を制限値Tr’以下に制限し、ステップ
16でトルク制限後の指令値Tr*に応じた出力電流と
なるように導通相のスイッチング素子の電流を制御す
る。
【0027】ステップ17において、回転センサー11
によりロック状態にあるモーター5が捩り戻されて逆転
したかどうかを判断し、捩り戻されたらステップ18へ
進み、そうでなければ処理を終了する。ロック状態にあ
るモーター5が捩り戻された時は、ステップ18で、当
初の導通相に隣接する相を導通相とせず、さらにその手
前の相、すなわち当初の導通相から2つ前の相を導通相
とし、上述したようにトルク制限値Tr’を演算する。
そして、ステップ19でトルク指令値Tr*を制限値T
r’以下に制限し、ステップ20でトルク制限後の指令
値Tr*に応じた出力電流となるように新しい導通相の
スイッチング素子の電流を制御する。
【0028】以上の一実施の形態の構成において、イン
バーター主回路4がインバーターを、モーターコントロ
ーラー12が電流制御手段、温度推定手段、導通相特定
手段、トルク制限値演算手段、指令値制限手段および導
通相制御手段を、サーミスタ6が温度検出手段を、磁極
センサー10が磁極位置検出手段を、回転センサー11
が回転速度検出手段をそれぞれ構成する。
【0029】なお、上述した実施の形態ではサーミスタ
によりスイッチング素子冷却用フィンの温度を検出し、
フィン温度に基づいてスイッチング素子の接合部温度を
推定する例を示したが、スイッチング素子のケース温度
を検出し、ケース温度に基づいてスイッチング素子の接
合部温度を推定するようにしてもよい。また、フィン温
度またはケース温度を検出するためのセンサーはサーミ
スタに限定されない。さらに、上述した実施の形態で
は、1個のサーミスタによりフィン温度を検出する例を
示したが、各スイッチング素子ごとにフィン温度または
ケース温度を検出するセンサーを設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態の構成を示す図である。
【図2】 接合部温度に対するトルク制限値のマップを
示す図である。
【図3】 一実施の形態のモーターロック時または超低
速度時のトルク制限処理を示すフローチャートである。
【図4】 図3に続く、一実施の形態のモーターロック
時または超低速度時のトルク制限処理を示すフローチャ
ートである。
【図5】 モーターロック時のスイッチング素子に流れ
る電流を説明する図である。
【図6】 モーターの通常の回転状態と停止状態におけ
るスイッチング素子のケース温度と接合部温度を示す図
である。
【図7】 従来の過負荷防止装置によるモーターロック
時または超低速度時の出力トルクの変化を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 バッテリー 2 インバーターリレー 3 DCリンクコンデンサ 4 インバーター主回路 5 モーター 6 サーミスタ 7,8,9 電流センサー 10 磁極センサー 11 回転センサー 12 モーターコントローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H02P 6/12 H02P 6/02 371P

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のスイッチング素子によりバッテリ
    ーの直流電力を交流電力に変換してモーターを駆動する
    インバーターと、 トルク指令値に応じて各スイッチング素子の電流を制御
    する電流制御手段と、 スイッチング素子冷却用フィンの温度を検出する温度検
    出手段と、 前記フィン温度検出値に基づいて各スイッチング素子の
    接合部温度を推定する温度推定手段と、 モーターの磁極位置を検出する磁極位置検出手段と、 前記磁極位置検出値に基づいて導通相を特定する導通相
    特定手段と、 予め設定された接合部温度に対するトルク制限値のマッ
    プから、前記導通相のスイッチング素子の前記接合部温
    度推定値に応じたトルク制限値を演算するトルク制限値
    演算手段と、 モーターの回転を検出する回転検出手段と、 前記回転検出値が所定値よりも小さく、且つ、前記トル
    ク指令値が所定値よりも大きい時に、前記トルク制限値
    により前記トルク指令値を制限する指令値制限手段とを
    備えた電気車の過負荷防止装置であって、 前記回転検出値が所定値よりも小さく、且つ、前記トル
    ク指令値が所定値よりも大きい時に、前記回転検出手段
    によりモーターの逆転が検出された場合には、前記導通
    相特定手段により特定された相の2つ前の相を新たに導
    通相とする導通相制御手段を備えることを特徴とする電
    気車の過負荷防止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電気車の過負荷防止装
    置において、 前記トルク指令値の所定値は、スイッチング素子が連続
    的に許容できる最大直流電流を流した時のモーターの出
    力トルクであることを特徴とする電気車の過負荷防止装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の電気車
    の過負荷防止装置において、 前記回転速度の所定値にヒステリシスを持たせることを
    特徴とする電気車の過負荷防止装置。
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Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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