JPH1155805A - パンタグラフの姿勢制御装置 - Google Patents

パンタグラフの姿勢制御装置

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JPH1155805A
JPH1155805A JP20450697A JP20450697A JPH1155805A JP H1155805 A JPH1155805 A JP H1155805A JP 20450697 A JP20450697 A JP 20450697A JP 20450697 A JP20450697 A JP 20450697A JP H1155805 A JPH1155805 A JP H1155805A
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Koji Hashimoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体の傾斜に基づいて保持シリンダを作動さ
せてパンタグラフの姿勢を制御する姿勢制御装置におい
て保持シリンダを自動的に中立位置に復帰させるととも
に、車体の傾斜時には油圧閉回路内の油量変化を自動的
に調整できるものを提供する。 【解決手段】 油圧回路28、30側とアキュムレータ
80側との間に介装されたオペレートチェック弁51
を、カム53等を介して傾斜検出シリンダ22のロッド
29に連係する。これにより、非傾斜制御時には、オペ
レートチェック弁51を開放にして、保持シリンダ17
の両油室18a、18bを同圧にし、付勢手段90によ
り保持シリンダ17を自動的に中立位置に復帰させる。
傾斜制御時には、オペレートチェック弁51にチェック
弁として機能させ、油圧回路28、30側が所定の圧力
以下の低圧となったときにアキュムレータ80側から作
動油を補給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振子型車両等に用
いるのに最適なパンタグラフの姿勢制御装置の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】鉄道用車両においては、曲線路を走行す
るときに車体を曲線路内方に傾斜させて走行の高速安定
性を向上させるようにした振子型車両がある。ところ
で、このような振子型車両で、パンタグラフを車体に固
定していたのでは、車体が傾斜する分だけ、パンタグラ
フが架線に対して左右に偏位してしまう。このため、パ
ンタグラフの架線に対する接触位置を常に中心位置付近
に保ち、パンタグラフが架線から外れることなどなく、
常時良好な給電状態を維持するためのパンタグラフの姿
勢制御装置が、例えば本出願人による特開平9−468
07号公報に開示されている。
【0003】図6〜図10には、この特開平9−468
07号公報に開示されたパンタグラフの姿勢制御装置を
示す。
【0004】図6〜図9に示すように、鉄道車両(振子
型車両)の車体3は、台車4上に支持される。この車両
は、車体3を台車4に対して曲線路内方に傾斜させるた
めの図示されない駆動装置を備えている(例えば、特開
平5−115104号公報参照)。
【0005】このような車両の車体3の屋根上におい
て、パンタグラフ1は支持台2に取り付けられ、この支
持台2が支持軸11を中心にガイドレール12に案内さ
れつつ、進行方向に対して車体3の屋根と平行な面にお
いて左右方向に旋回自由に支持されている。さらに詳し
く説明すると、支持台2は前端側にT型アーム部13を
備え、このT型アーム部13の前端に、支持軸11が設
けられる。また、このT型アーム部13の左右に張り出
した後端には、支持枠14が連結され、この支持枠14
の後端に配置された一対のローラ15がガイドレール1
2に沿って摺動するようになっている。
【0006】さらに、T型アーム部13には、支持台2
の姿勢位置(回動位置)を制御する保持シリンダ17が
連結されている。この保持シリンダ17は両ロッド型シ
リンダであり、そのシリンダ部17aがT型アーム部1
3にピン結合されるとともに、ロッド17bの両端が車
体3の屋根にブラケット19を介して連結される。そし
て、車体3の傾斜制御時には、保持シリンダ17は左右
の油室18a、18bに対する作動油の給排によりスト
ロークし、支持台2(したがってパンタグラフ1)を支
持軸11を中心にして左右に旋回させるようになってい
る。
【0007】また、T型アーム部13の両側に位置し
て、一対の復元シリンダ20a、20bが設けられる。
このシリンダ20a、20bの作動により、車体3の非
傾斜制御時には、支持台2(したがってパンタグラフ
1)を中立位置に復帰させる。
【0008】さらに、上述の保持シリンダ17に対する
作動油の給排を制御するために、車両の左右には、車体
3と台車4との相対変位に応じて作動する一対の傾斜検
出シリンダ22a、22bが設けられる(図1には、傾
斜検出シリンダ22bのみを示す)。
【0009】これらの傾斜検出シリンダ22a、22b
は、ブラケット23により車体3の下面に取り付けられ
るとともに、そのロッド先端にL字型のリンク24の一
端が連結され、このリンク24の他端が台車4に連結し
たリングロッド25に連係する。そして、リンク24の
中間軸24aは車体3側に支持され、車体3と台車4と
の間に相対変位が生じると、この中間軸24aを中心に
リンク24が揺動し、この動きを傾斜検出シリンダ22
a、22bに伝達し、これらをストロークさせるように
なっている。この場合、傾斜検出シリンダ22a、22
bは、車体3と台車4の中立状態からの相対変位が大き
くなるときと小さくなるときとで(すなわち、車体3の
傾斜方向が右方向のときと左方向のときとで)、反対方
向にストロークする。
【0010】また、傾斜検出シリンダ22aと傾斜検出
シリンダ22bは、互いに車両の左右反対側に配置され
ているので、そのストローク方向は互いに反対向きとな
り、各シリンダ22a、22bのピストン両側の油室は
互いに相反的に収縮と拡大を行う。したがって、図10
の油圧回路図に示すように、左右の傾斜検出シリンダ2
2a、22bの油室26a、26bは、車体3の同一の
傾斜に対して、互いに拡大側の油室同士、縮小側の油室
同士が連通するように、たすきがけに回路28a、28
bにより接続される。
【0011】さらに、これらの回路28a、28bは、
それぞれ回路30a、30bを介して、それぞれ保持シ
リンダ17の油室18a、18bに接続している。これ
により、鉄道車両が曲線路を走行するに際して車体3が
曲線路内方に傾斜したときには、この車体3のロール角
は、傾斜検出シリンダ22a、22bにおいて作動油の
流暢に変換されて、保持シリンダ17に伝達される。す
なわち、パンタグラフ1の支持台2を車体3の屋根の中
心位置から、傾斜と反対側、つまり曲線路外方に向けて
移動させるように、傾斜検出シリンダ22a、22bか
らの作動油が保持シリンダ17の一方の油室18aまた
は18bに送り込まれ、他方の油室18bまたは18a
からの作動油が傾斜検出シリンダ22a、22bに吸入
されるようになっている。
【0012】なお、この場合、回路30a、30bの途
中には、それぞれオリフィス31とチェック弁32が介
装され、保持シリンダ17からの作動油の排出に抵抗を
付与する一方、吸入は円滑に行われるようにしている。
【0013】図10に示すように、回路30a、30b
は、それぞれ第1、第2の電磁弁33a、33bを介し
て、高圧回路35と接続する。そして、これらの電磁弁
33a、33bが開いたときには、減圧弁34aを介し
て減圧された作動油が回路30a、30bに補給され
る。
【0014】また、回路30a、30bは、リリーフ弁
36a、36bを介して、低圧回路37にも接続する。
そして、回路30a、30bの圧力が、所定の高圧値に
達したならば、作動油の一部を逃がし、高温時などの回
路圧力の異常上昇を回避するようになっている。
【0015】復元シリンダ20a、20bは、非傾斜制
御時に支持台2を中立位置に保持するため、ピストンロ
ッド41を伸長側に付勢するスプリング40が設けられ
る。一方、傾斜制御時にはピストン42に油圧を作用さ
せてピストンロッド41を収縮させるため、油室39が
三方切換電磁弁43を介して高圧回路35と低圧回路3
7に選択的に接続される。これにより、復元シリンダ2
0a、20bが、保持シリンダ17の作動に影響を及ぼ
さないようになっている。
【0016】なお、各電磁弁33a、33b、43の作
動は、コントローラ50により制御される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
パンタグラフの姿勢制御装置では、各シリンダ間を結ぶ
油圧回路28a、28b、30a、30bは、傾斜制御
時においては閉回路(外部からの作動油の補給がない状
態)になっているので、各シリンダからの作動油の漏れ
分は補給されることはなく、また、温度変化による作動
油量の変化も油量の増加分がリリーフ弁36a、36b
により調整されるしかない。したがって、姿勢制御装置
が長時間にわたって使用された場合などには、油圧回路
28a、28b内の油量や油圧が変化してしまい、保持
シリンダ17のバランス位置が本来の中立位置からずれ
てしまうという問題点があった。
【0018】そして、このように傾斜制御時にリリーフ
弁36a、36bから排出された作動油は、電磁弁33
a、33bを操作して補給しない限り、排出されたまま
になってしまう。したがって、毎回の制御開始ごとに、
保持シリンダ17の中立位置の補正のために電磁弁33
a、33bの操作が必要となり面倒である。
【0019】また、この場合、油圧回路28a、28
b、30a、30bをアキュムレータと接続しておいて
保持シリンダ17の中立位置を保つことが考えられる。
ところが、これでは傾斜制御時において保持シリンダ1
7への油圧供給がアキュムレータ側に吸収されてしま
い、保持シリンダ17に応答遅れが生じてしまう。
【0020】本発明は、このような問題点に着目してな
されたもので、車体の傾斜に基づいて保持シリンダを作
動させてパンタグラフの姿勢を制御する姿勢制御装置に
おいて、車体の中立時には作動油を中立的に油圧閉回路
に補充し、保持シリンダを自動的に中立位置に復帰させ
ることができるとともに、車体の傾斜時には油圧閉回路
内の油量変化を自動的に調整できるものを提供すること
を目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、車体の屋
根上で進行方向に対して左右方向に移動自由に構成され
たパンタグラフの支持台と、この支持台を左右に駆動す
る保持シリンダと、この保持シリンダのストローク位置
を中立位置に付勢する付勢手段と、車体と台車との間の
相対的な傾斜に応じてストロークする傾斜検出シリンダ
と、この傾斜検出シリンダの両油室と前記保持シリンダ
の両油室とを互いに連通して作動油を流通させる油圧閉
回路とを備え、台車に対して車体を傾斜させる傾斜制御
時に傾斜検出シリンダからの作動油を保持シリンダに供
給してパンタグラフの支持台を車体の傾斜と反対方向に
変位させるパンタグラフの姿勢制御装置において、リザ
ーバと前記油圧閉回路との間に介装された弁手段と、前
記傾斜検出シリンダが中立位置にあるときに前記弁手段
を開く制御手段とを備えたことを特徴とするパンタグラ
フの姿勢制御装置。
【0022】第2の発明は、前記弁手段はオペーレート
チェック弁であるとともに、前記制御手段は傾斜検出シ
リンダに連動する連係手段で、傾斜検出シリンダが中立
位置にあるときに前記オペレートチェック弁を強制的に
開弁させる。
【0023】第3の発明は、車体の屋根上で進行方向に
対して左右方向に移動自由に構成されたパンタグラフの
支持台と、この支持台を左右に駆動する保持シリンダ
と、この保持シリンダのストローク位置を中立位置に付
勢する付勢手段と、車体と台車との間の相対的な傾斜に
応じてストロークする傾斜検出シリンダと、この傾斜検
出シリンダの両油室と前記保持シリンダの両油室とを互
いに連通して作動油を流通させる油圧閉回路とを備え、
台車に対して車体を傾斜させる傾斜制御時に傾斜検出シ
リンダからの作動油を保持シリンダに供給してパンタグ
ラフの支持台を車体の傾斜と反対方向に変位させるパン
タグラフの姿勢制御装置において、アキュムレータと、
このアキュムレータと前記油圧閉回路との間に介装され
た弁手段と、前記傾斜検出シリンダが中立位置にあると
きに前記弁手段を開く制御手段とを備えた。
【0024】第4の発明は、前記弁手段はオペーレート
チェック弁であるとともに、前記制御手段は傾斜検出シ
リンダに連動する連係手段で、傾斜検出シリンダが中立
位置にあるときに前記オペレートチェック弁を強制的に
開いて前記アキュムレータ側から前記油圧閉回路側に作
動油を流入させるようにした。
【0025】第5の発明は、前記連係手段は、前記傾斜
検出シリンダのロッドと連係して変位するカムと、この
カムの変位によりカム面上を転動しカム面に対して上下
動するローラと、このローラのカム面上での上下動と連
係して前記弁手段の弁体を移動させる手段とから構成さ
れる。
【0026】第6の発明は、前記弁手段は電磁弁である
とともに、前記制御手段は前記傾斜検出シリンダが中立
位置にあるときにこの電磁弁を開くように電磁弁への通
電を制御する。
【0027】第7の発明は、前記電磁弁への電力供給の
電気回路上にリミットスイッチを介装するとともに、前
記制御手段は前記傾斜検出シリンダが中立位置にあると
きに前記電磁弁を開くようにこのリミットスイッチをオ
ンまたはオフする。
【0028】第8の発明は、前記傾斜検出シリンダのス
トロークを検出する変位センサを備え、前記制御手段は
この変位センサの検出結果に基づいて前記電磁弁への通
電を制御する。
【0029】
【発明の作用および効果】第1、第3の発明では、車体
を台車に対して傾ける傾斜制御と同時に、この車体と台
車との傾斜を相殺して、車体の屋根上のパンタグラフを
架線に正対させるパンタグラフの姿勢制御が行われる。
すなわち、傾斜検出シリンダのストロークにしたがって
保持シリンダへ作動油が導入され、保持シリンダがパン
タグラフを支持する支持台を動かすことにより、パンタ
グラフが適切な位置に制御される。この場合、傾斜検出
シリンダと保持シリンダとを結ぶ油圧回路は通常は閉回
路となるので、保持シリンダへの油圧供給の応答性が確
保される。
【0030】一方、傾斜制御が行われず、傾斜検出シリ
ンダが中立位置にあるときには、弁手段は開放され、第
1の発明ではリザーバと油圧閉回路が、第3の発明では
アキュムレータと油圧閉回路が、それぞれ同圧となり、
作動油の余剰分または不足分は自動的に調整される。し
たがって、保持シリンダは、付勢手段に付勢されて自動
的に中立位置に復帰し、このために作動油の供給などの
メンテナンスが不要となる。また、この場合、第3の発
明では、アキュムレータの設定圧を変更することによ
り、低圧側の圧力を適切に設定できる。
【0031】第2、第4の発明では、傾斜制御(姿勢制
御)中に油圧閉回路からの作動油が漏れ出したりした場
合など、油圧閉回路内の作動油が足りなくなり、油圧回
路内の油圧が所定の低圧より低くなってしまったときに
は、弁手段であるオペレートチェック弁を介して、第2
の発明ではリザーバから、また第4の発明ではアキュム
レータから、作動油が油圧閉回路内に流入し、油圧閉回
路内の作動油の不足分は直ちに補給される。
【0032】第5の発明では、傾斜検出シリンダのスト
ロークが、カム機構からなる機械的な連係手段を介し
て、弁手段であるオペレートチェック弁のポペットに直
接的に伝達される。この場合、カムの形状により、オペ
レートチェック弁の開閉のタイミングを適切に調整で
き、傾斜検出シリンダの油室の圧力の上昇および下降の
タイミングを適切に制御できる。
【0033】第6〜第8の発明では、弁手段は電磁弁で
あり、この電磁弁への通電が傾斜検出シリンダのストロ
ークに応じて制御される。したがって、電磁弁の開閉
を、外部からの電力供給の有無によって制御することも
可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の実施の形態について説明する。
【0035】図1には、本実施の形態の姿勢制御装置の
特徴となる構成を取り出して示す。なお、この本実施の
形態の姿勢制御装置は、図6〜図10に示す姿勢制御装
置の構成と同様の基本的構成に、図1に示した構成が加
えられたものである。したがって、以下、従来と同様の
構成の説明は省略し、図1にしたがって、この本発明の
特徴となる構成について説明する。
【0036】図示されるように、本実施の形態では、保
持シリンダ17側に連通する油圧回路30a、30b
は、それぞれリリーフ弁36a、36bを介して、アキ
ュムレータ(またはリザーバ)80に接続される。
【0037】このアキュムレータ80は所定の低圧に設
定され、回路30a、30bの圧力が所定の高圧値に達
したならば、リリーフ弁36a、36bが圧し開かれ、
作動油の一部が、回路30a、30bからアキュムレー
タ80へと逃がされて、高温時などの回路圧力の異常上
昇を回避するようになっている。
【0038】さらに、傾斜検出シリンダ22a、22b
の各油室26a、26bは、これらの油室ごとに設けら
れたオペレートチェック弁51を介して、アキュムレー
タ80に接続される。これにより、傾斜制御時に油圧回
路28a、30aまたは28b、30bが負圧になった
ときに、油圧回路28a、30aまたは28b、30b
からの作動油が、オペレートチェック弁51を介してア
キュムレータ80側から油室26a、26b側へ流れ込
むようになっている。
【0039】また、各傾斜検出シリンダ22a、22b
のロッド29a、29bは、それぞれリンク機構52
a、52bを介して、軸状のカム53a、53bと連係
する。これらのカム53a、53bの外周の一部にはカ
ム面54が形成される。このカム面54上には4つのロ
ーラ(またはボールベアリング)55が配設され、これ
らのローラ55は、それぞれロッド56を介してオペレ
ートチェック弁51に連係している。
【0040】なお、カム53a、53bは、傾斜検出シ
リンダ22a、22bが中立位置にあるときには、カム
面54の高い位置にローラ55が来るように、また、傾
斜検出シリンダ22a、22bが中立位置からずれたと
きには、カム面54の低い地位にローラ55が来るよう
に、その摺動位置が設定される。
【0041】図2には、オペレートチェック弁51周辺
の構成を詳細に示す。
【0042】図示されるように、一対のオペレートチェ
ック弁51のバルブボディ60は、カム53両側に配設
される。このバルブボディ60内部では、ポペット61
が、バルブボディ60の底面側に嵌め込まれた弁座62
の中空部に、スリーブ63を介して摺動自在に収容され
ている。このポペット61と弁座62の間にはスプリン
グ64が設けられ、ポペット61は、このスプリング6
4により弁座62と離間する方向に付勢され、その先端
を、後述するリング部材67中央の開口に嵌合させてい
る。
【0043】ロッド56は、バルブボディ60の上面に
開口した摺動穴65に、基端部56a側から摺動可能に
収容される。ロッド56は、その一部に形成された大径
部56bの外周に装着されたシール59により、摺動穴
65の内周とぴったり嵌合して、摺動穴65からの作動
油の流出が防止される。また、摺動穴65の開口付近に
は位置決めリング66が固設され、この位置決めリング
66に大径部56bの端部に当接することにより、ロッ
ド56の摺動穴65からの抜け出しが防止されるように
なっている。
【0044】また、ロッド56の大径部56bの下方の
基端部56a側は、小径部56cとなっている。そし
て、この小径部56cに隣接した摺動穴65の内周面に
は、アキュムレータ80に連通するアキュムレータ側ポ
ート68が開口し、小径部56c外周には作動油が流通
するようになっている。
【0045】基端部56a下方の摺動穴65の底部には
リング部材67が固設され、前述のポペット61は、こ
のリング部材67の奥側に配置される。さらに、ポペッ
ト61に隣接しては、傾斜検出シリンダ22a、22b
の油室26a、26bのいずれかに連通するシリンダ側
ポート69が開口している。ポペット61は、ロッド5
6の基端部56aによって押し込まれないとき(すなわ
ち、ロッド56先端のローラ55がカム面54の低い位
置にある傾斜制御時)には、アキュムレータ側ポート6
8とシリンダ側ポート69との間の作動油の流通に対し
てチェック弁として作用し、シリンダ側ポート69の圧
力が所定値よりも小さくなったとき(例えば負圧となっ
たとき)に、アキュムレータ側ポート68からシリンダ
側ポート69側に作動油を流れ込ませるようになってい
る。
【0046】これに対して、ローラ55がカム面54の
高い位置に来たとき(すなわち傾斜検出シリンダ22
a、22bが中立位置にありバランスしているとき)に
は、摺動穴65内に押し込まれたロッド56の基端部5
6aが、それまでは縁が切れていたポペット61先端に
当接して、ポペット61をスプリング64に抗して弁座
62側に押し込み、オペレートチェック弁51を強制的
に圧し開く。これにより、アキュムレータ側ポート68
とシリンダ側ポート69の間では、作動油が自由に流通
し、傾斜検出シリンダ22a、22bの油室26a、2
6b側(油圧回路28a、28b側)とアキュムレータ
80側とは同圧になる。
【0047】なお、傾斜検出シリンダ22a、22bの
ストロークによる油室26a、26bの圧力の上昇およ
び下降のタイミングは、傾斜検出シリンダ22a、22
bのストローク方向によって決まって来る。したがっ
て、例えば図3に示すように、カム面54の高い位置か
ら低い位置へ向かう傾斜を、油室26a、26bの圧力
が上昇する方向には急な傾斜に形成し、油室26a、2
6bの圧力が上昇する方向には緩やかな傾斜に形成する
等して、オペレートチェック弁51の開閉のタイミング
を適切なものに調整することができる。
【0048】つぎに作用を説明する。
【0049】鉄道車両は、曲線走行時などに、車体3を
台車4に対して曲線路内方に向けて傾ける傾斜制御を行
う。このため、パンタグラフ1の姿勢制御装置は、車体
3上方に支持されるパンタグラフ1が架線6に対して中
心で接触するように、パンタグラフ1の姿勢を制御す
る。すなわち、車体3の傾斜に応じて、傾斜検出シリン
ダ22a、22aが中立状態からストロークし、一方の
油室26aまたは26bから作動油が排出される.これ
に伴い、回路28aまたは28bに送り込まれた作動油
は、回路30aまたは30bから保持シリンダの一方の
油室18aまたは18bに送り込まれ、保持シリンダ1
7をストロークさせる。これにより、保持シリンダ17
に連係するパンタグラフ1の支持台2は、車体3の傾斜
と反対方向に傾斜し、パンタグラフ1は架線6に対して
正対する位置を保ち続ける。
【0050】ところで、このような傾斜制御時において
は、油圧回路28a、28b、30a、30b側と、ア
キュムレータ80側との間のオペレートチェック弁51
は、チェック弁として作用している。すなわち、傾斜検
出シリンダ22a、22bが中立位置からずれたときに
は、カム53の移動によりローラ55がカム面54の低
い位置が来るようになっている。このため、ポペット6
1は、ローラ55を先端に備えたロッド56の基端部5
6aによって押し込まれることはなく、オペレートチェ
ック弁51は、油圧回路28a、28b側の圧力が所定
値よりも小さくなったとき(例えば負圧となったとき)
に、アキュムレータ80側から油圧回路28a、28b
側に作動油を流れ込ませる。これにより、本発明の姿勢
制御装置は、車両の傾斜制御時にパンタグラフ1の姿勢
制御を問題なく行いつつ、この制御において油圧回路3
0a、30bからリリーフ弁36a、36bを介して作
動油が排出され、油圧回路28a、28b、30a、3
0bに負圧が生じてしまったときには、直ちにアキュム
レータ80から作動油の補給がなされ、保持シリンダ1
7の中立位置に狂いが生じることはない。
【0051】また、車両の非傾斜制御時など、傾斜検出
シリンダ22a、22bが中立位置に戻ったときには、
オペレートチェック弁51は、強制的に圧し開けられ
て、油圧回路28a、28b、30a、30b側とアキ
ュムレータ80側とで作動油を自由に流通させる。すな
わち、この場合には、ローラ55はカム面54の高い位
置に位置し、ロッド56は摺動穴65内に押し込まれて
基端部56aでポペット61先端をスプリング64に抗
して弁座62側に押し込み、オペレートチェック弁51
は、強制的に開放となる。これにより、油圧回路28
a、28b、30a、30bはアキュムレータ80側と
同圧になり、保持シリンダ17のピストン両側の油室1
8aと18bもこれと同圧となるので、保持シリンダ1
7は、付勢手段90(例えば図6〜図10の復元シリン
ダ20a、20b)の付勢力のバランスによって自動的
に中立位置に復帰する。
【0052】このように本発明によれば、姿勢制御装置
を構成する油圧回路28a、28b、30a、30bか
ら作動油の漏れがあったとしても、不足の作動油はオペ
レートチェック弁51を介して自動的に補給され、保持
シリンダ17を確実に中立位置に復帰させることができ
る。
【0053】図4には、本発明の他の実施の形態を示
す。
【0054】この実施の形態は、図1の実施の形態に比
較して、オペレートチェック弁51を電磁弁であるオペ
レートチェック弁71に変更するとともに、このオペレ
ートチェック弁71への電力供給をON/OFFするリ
ミットスイッチ72に、ロッド56基端を連係させた点
でのみ異なっている。
【0055】すなわち、傾斜検出シリンダ22a、22
bが中立位置にあるとき(非傾斜制御時)には、リミッ
トスイッチ72は切断でオペレートチェック弁71には
電力供給がなされず、オペレートチェック弁71は開放
の弁ポジションをとる。これにより、油圧回路28a、
28b、30a、30bは、アキュムレータ80側と同
圧となり、保持シリンダ17は付勢手段90の作用によ
り自動的に中立位置に復帰する。
【0056】これに対して、傾斜検出シリンダ22a、
22bが中立位置からずれたとき(傾斜制御時)には、
ロッド56の移動にともなってリミットスイッチ72が
接続され、電力供給がなされたオペレートチェック弁7
1はチェック弁として作用する弁ポジションを採る。こ
れにより、油圧回路28a、28b側の圧力が所定値よ
りも小さくなったとき(負圧になったとき)には、オペ
レートチェック弁71を介して、アキュムレータ80側
から油圧回路28a、28b側に作動油が流れ込み、不
足の作動油が直ちに補給される。
【0057】図5には、本発明のさらに他の実施の形態
を示す。
【0058】この実施の形態においては、図4の実施の
形態に比較して、カム53、ローラ55、ロッド56、
リミットスイッチ72の代わりに変位センサ73(例え
ばポテンショメータ、またはLVDT、またはMSSC
等)を用いたものである。すなわち、変位センサ73
は、傾斜検出シリンダ22a、22bのロッド29a、
29bとリンク機構52a、52bを介して連係するこ
とにより、傾斜検出シリンダ22a、22bが中立位置
からずれたことを検知し、この検知にしたがってオペレ
ートチェック弁71に電力が供給される。これにより、
オペレートチェック弁71は、傾斜検出シリンダ22
a、22bが中立位置にあるときの開放の弁ポジション
から、チェック弁として作用する弁ポジションに切り換
えられ、パンタグラフ1の姿勢制御が行われる。
【0059】これら図4、図5に示した実施の形態のよ
うに、オペレートチェック弁71として電磁弁を採用す
れば、オペレートチェック弁71の開閉を外部からの電
力供給のON/OFFによって制御することも可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す構成図である。
【図2】同じくオペレートチェック弁を示す断面図であ
る。
【図3】同じくカムを示す説明図である。
【図4】同じく他の実施の形態を示す構成図である。
【図5】同じくさらに他の実施の形態を示す構成図であ
る。
【図6】パンタグラフの姿勢制御装置を備えた車両を示
す斜視図である。
【図7】パンタグラフの平面図である。
【図8】パンタグラフの正面図である。
【図9】傾斜検出シリンダの側面図である。
【図10】姿勢制御装置の油圧回路図である。
【符号の説明】
1 パンタグラフ 2 支持台 3 車体 4 台車 13 T型アーム部 17 保持シリンダ 20a、20b 復元シリンダ 22a、22b 傾斜検出シリンダ 28a、28b 油圧回路 29a、29b 傾斜検出シリンダのロッド 30a、30b 油圧回路 36a、36b リリーフ弁 51 オペレートチェック弁 52a、52b リンク機構 53a、53b カム 54 カム面 55 ローラ 56 ロッド 71 オペレートチェック弁 72 リミットスイッチ 73 変位センサ 80 アキュムレータ 90 付勢手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体の屋根上で進行方向に対して左右方向
    に移動自由に構成されたパンタグラフの支持台と、 この支持台を左右に駆動する保持シリンダと、 この保持シリンダのストローク位置を中立位置に付勢す
    る付勢手段と、 車体と台車との間の相対的な傾斜に応じてストロークす
    る傾斜検出シリンダと、 この傾斜検出シリンダの両油室と前記保持シリンダの両
    油室とを互いに連通して作動油を流通させる油圧閉回路
    とを備え、 台車に対して車体を傾斜させる傾斜制御時に傾斜検出シ
    リンダからの作動油を保持シリンダに供給してパンタグ
    ラフの支持台を車体の傾斜と反対方向に変位させるパン
    タグラフの姿勢制御装置において、 リザーバと前記油圧閉回路との間に介装された弁手段
    と、 前記傾斜検出シリンダが中立位置にあるときに前記弁手
    段を開く制御手段とを備えたことを特徴とするパンタグ
    ラフの姿勢制御装置。
  2. 【請求項2】前記弁手段はオペーレートチェック弁であ
    るとともに、前記制御手段は傾斜検出シリンダに連動す
    る連係手段で、傾斜検出シリンダが中立位置にあるとき
    に前記オペレートチェック弁を強制的に開弁させること
    を特徴とする請求項1に記載のパンタグラフの姿勢制御
    装置。
  3. 【請求項3】車体の屋根上で進行方向に対して左右方向
    に移動自由に構成されたパンタグラフの支持台と、 この支持台を左右に駆動する保持シリンダと、 この保持シリンダのストローク位置を中立位置に付勢す
    る付勢手段と、 車体と台車との間の相対的な傾斜に応じてストロークす
    る傾斜検出シリンダと、 この傾斜検出シリンダの両油室と前記保持シリンダの両
    油室とを互いに連通して作動油を流通させる油圧閉回路
    とを備え、 台車に対して車体を傾斜させる傾斜制御時に傾斜検出シ
    リンダからの作動油を保持シリンダに供給してパンタグ
    ラフの支持台を車体の傾斜と反対方向に変位させるパン
    タグラフの姿勢制御装置において、 アキュムレータと、 このアキュムレータと前記油圧閉回路との間に介装され
    た弁手段と、 前記傾斜検出シリンダが中立位置にあるときに前記弁手
    段を開く制御手段とを備えたことを特徴とするパンタグ
    ラフの姿勢制御装置。
  4. 【請求項4】前記弁手段はオペーレートチェック弁であ
    るとともに、前記制御手段は傾斜検出シリンダに連動す
    る連係手段で、傾斜検出シリンダが中立位置にあるとき
    に前記オペレートチェック弁を強制的に開いて前記アキ
    ュムレータ側から前記油圧閉回路側に作動油を流入させ
    るようにしたことを特徴とする請求項3に記載のパンタ
    グラフの姿勢制御装置。
  5. 【請求項5】前記連係手段は、前記傾斜検出シリンダの
    ロッドと連係して変位するカムと、このカムの変位によ
    りカム面上を転動しカム面に対して上下動するローラ
    と、このローラのカム面上での上下動と連係して前記弁
    手段の弁体を移動させる手段とから構成されることを特
    徴とする請求項2または請求項4に記載のパンタグラフ
    の姿勢制御装置。
  6. 【請求項6】前記弁手段は電磁弁であるとともに、前記
    制御手段は前記傾斜検出シリンダが中立位置にあるとき
    にこの電磁弁を開くように電磁弁への通電を制御するこ
    とを特徴とする請求項1または請求項3に記載のパンタ
    グラフの姿勢制御装置。
  7. 【請求項7】前記電磁弁への電力供給の電気回路上にリ
    ミットスイッチを介装するとともに、前記制御手段は前
    記傾斜検出シリンダが中立位置にあるときに前記電磁弁
    を開くようにこのリミットスイッチをオンまたはオフす
    ることを特徴とする請求項6に記載のパンタグラフの姿
    勢制御装置。
  8. 【請求項8】前記傾斜検出シリンダのストロークを検出
    する変位センサを備え、前記制御手段はこの変位センサ
    の検出結果に基づいて前記電磁弁への通電を制御するこ
    とを特徴とする請求項6に記載のパンタグラフの姿勢制
    御装置。
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