JPH1156320A - 食品中の乳酸菌の増殖抑制方法およびその方法で得られた乳酸菌増殖抑制食品 - Google Patents
食品中の乳酸菌の増殖抑制方法およびその方法で得られた乳酸菌増殖抑制食品Info
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- JPH1156320A JPH1156320A JP24615497A JP24615497A JPH1156320A JP H1156320 A JPH1156320 A JP H1156320A JP 24615497 A JP24615497 A JP 24615497A JP 24615497 A JP24615497 A JP 24615497A JP H1156320 A JPH1156320 A JP H1156320A
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Abstract
9以上である食品、または該食品全体の水分活性が0.
7以上で該食品の一部の水分活性が0.9以上である食
品をエタノール蒸気発生剤及び脱酸素剤と共に密閉性容
器内に密封することからなり、該密封後3日以内の食品
中のエタノール含量が0.3重量%以上で該容器内空間
酸素濃度が1容量%以下であることを特徴とする食品中
の乳酸菌の増殖抑制方法。
Description
増殖を抑制する方法およびその方法で得られた乳酸菌増
殖抑制食品に関する。
れて、半生菓子や珍味などの食品の日持ちを向上させる
ため、食品に直接添加するタイプの食品保存料に代わっ
て、食品に添付するタイプの食品保存剤が広く使用され
るようになってきた。このような食品保存剤としては、
脱酸素剤(鉄系、有機系など)、エタノール蒸気発生型
鮮度保持剤、エタノール蒸気発生型脱酸素剤などがあ
る。エタノール蒸気発生型鮮度保持剤としては、フロイ
ント産業株式会社製「アンチモールド」(登録商標)な
どがあり、エタノール蒸気発生型脱酸素剤としては、同
社製「ネガモールド」(登録商標)などがある。こうし
た食品添付タイプの食品保存剤は、粉末状、粒状、シー
ト状に形成された有効成分を、酸素透過性やエタノール
蒸気透過性を有する、紙またはプラスチック製、あるい
はこれらの複合材料の袋に収容することにより形成され
る。
収することで、無酸素状態にして、カビなどの好気性菌
の繁殖を抑制し、食品の日持ちを向上している。また、
エタノール蒸気発生型鮮度保持剤では、エタノール蒸気
の静菌(菌の増殖を抑制する)効果により、カビなどの
好気性菌(成育に酸素を必要とする菌)の繁殖を抑制
し、食品の日持ちを向上している。また、エタノール蒸
気発生型脱酸素剤では、酸素吸収とエタノール蒸気発生
とを同時に作用させ、好気性菌のみならず、通性嫌気性
菌(酸素があっても無くても育成できる菌)である酵
母、枯草菌、大腸菌などの繁殖を抑制し、食品の日持ち
を向上している。
類ごとに保存方法が異なっており、更に、食品の種類に
よっても異なっている。脱酸素剤を用いた保存方法で
は、容器または袋中の酸素をすべて吸収する分以上の脱
酸素剤を添付して、数時間ないし1日から3日以内に酸
素濃度を0.1%、好ましくは、0.05%以内にし
て、食品を保存する。
(以下、AMと略す)を用いた保存方法では、食品の水
分活性(食品を密閉容器に入れて放置したときの器内の
相対湿度とその温度における飽和湿度との比。相対湿度
の値の100分の1で、たとえば80%RHなら水分活
性0.8)および食品の重量に応じて、AMを添付し、
食品を保存する。この場合、大きな水分活性を持つ食品
や大きな重量の食品では添付量が多くなる。通常、密閉
容器・密閉袋中のヘッドスペース(食品の占める体積を
除いた容器・袋の空間)のエタノール蒸気濃度は、0.
3体積%以上、好ましくは0.5体積%以上必要として
いる。
下、NMと略す)を用いた保存方法では、容器または袋
中の酸素をすべて吸収する分以上のエタノール蒸気発生
型脱酸素剤を添付して、数時間ないし1日から3日以内
に酸素濃度を0.1%、好ましくは、0.05%以内に
して、食品を保存する。その際、水分活性の大きな食品
では水分依存型NMを用い、水分活性の小さな食品では
自力反応型NMを用いている。通常、密閉容器・密閉袋
中のヘッドスペース(食品の占める体積を除いた容器・
袋の空間)のエタノール蒸気濃度は、0.1体積%以
上、好ましくは0.2体積%以上必要としている。
母、枯草菌対策として食品業界で広く採用されてきた
が、乳酸菌による乳酸発酵で食品が変敗し、味覚・匂い
の変質のみならず、摂食不可になるという場合の対策が
なかった。すなわち、乳酸菌は、食肉加工品、水産加工
品、乳製品、麺、惣菜、餅、漬物、キムチ、洋菓子、和
菓子など広範囲な食品で変敗原因となっているのが現状
であった。これに対して、変敗対策として、食品を低温
保存をしても、乳酸菌は5℃程度の低温でも増殖可能で
あるため、効果が少なかった。また、ソルビン酸や酢酸
塩などの食品保存料やpH調製剤を添加しても十分な静
菌効果が得られなかった。たとえば、漬物では、保存中
の再発酵を防ぐため、食品保存料を添加しているが、十
分といえなかった。また、脱酸素剤を添付して嫌気状態
に保っても、乳酸薗が通性嫌気性菌であるため、十分に
静菌できなかった。たとえば、洋菓子や和菓子では乳酸
菌の抑制はできなかった。また、AMを添付して食品を
エタノール蒸気に曝しても、十分に静菌できなかった。
たとえば、中華麺では、かん水を添加してpHをアルカ
リ側に調整し、保存性向上のためAMを添付している
が、中華麺の保存期間(賞味期間)は尚短いのが実情で
ある。生麺や半生麺では日持ちしにくいだけでなく、乳
酸菌が生成する酸で変敗が起き、商品価値の低下があっ
た。また、NMの添付については、脱酸素剤およびAM
の評価が良くなかっため、使用できるという予測もな
く、実際、これらの食品における乳酸菌の静菌には使用
されたことがなかった。これらの食品での静菌はあくま
でカビ、酵母、枯草菌等に対するものであり、保存方
法、保存条件もこれらに対応したものでしかなかった。
保存剤による食品の保存方法について、特公昭61−6
699号や特公平5−70420号があるが、この中
で、乳酸菌の静菌についての効果が確認されておらず、
具体的な乳酸菌増殖抑制方法については開示されていな
かった。
バター、チーズ、ヨーグルト、漬物、味噌、醤油、酒な
どに用いられてきて、古来より深く食生活に関与してお
り、「発酵が進むと酸味が増す」程度の認識しかなく、
現状で満足し、良好な味、香りを維持した長期保存の可
能性の検討が加えられなかったからであると考えられ
る。また、最近、食品の食味維持、安全性担保の観点
で、保存剤無添加志向が強まり、安全性の高い添付型食
品保存剤の出現が待たれていた。
酸菌の増殖抑制方法を提供することおよびこの方法で得
られた乳酸菌増殖抑制食品を提供することをその課題と
する。
上の問題は、前記のカビ、酵母、枯草菌などによる食品
の変敗対策のみならず、乳酸菌による食品の変敗対策も
重要であるとの見地に立ち、食品保存方法の研究を行
い、本発明を完成した。即ち、本発明によれば、食品の
少なくとも一部の水分活性が0.9以上である食品、ま
たは該食品全体の水分活性が0.7以上で該食品の一部
の水分活性が0.9以上である食品をエタノール蒸気発
生剤及び脱酸素剤と共に密閉性容器内に密封することか
らなり、該密封後3日以内の食品中のエタノール含量が
0.3重量%以上で該容器内空間酸素濃度が1容量%以
下であることを特徴とする食品中の乳酸菌の増殖抑制方
法が提供される。
制する方法においては、その対象食品を、エタノール蒸
気発生剤及び脱酸素剤と共に密閉性容器内に密封する。
この場合、エタノール蒸気発生剤と脱酸素剤とは、それ
ぞれ別々に容器内に配置することもできるが、両者を一
体化して、例えば、エタノール蒸気発生型脱酸素剤とし
て容器内に配置するのが好ましい。
後、少なくとも3日以内に、容器内空間(ヘッドスペー
ス)の酸素濃度を1容量%以下、好ましくは0.5容量
%以下及び食品中のエタノール濃度を0.3重量%以
上、好ましくは0.5重量%以上に保持することが重要
である。本発明者らの研究によれば、このような条件を
容器内に形成することにより、食品中の乳酸菌の増殖を
効果的に抑制し得ることが見出された。容器内空間の酸
素濃度を、容器密閉後3日以内、好ましくは24時間以
内に、1容量%以下、好ましくは0.5容量%以下に保
持することは、脱酸素剤量の調節によって行うことがで
きる。この場合の容器空間中の酸素を脱酸素剤により2
4時間以内に吸収除去するための具体的脱酸素量は、そ
の食品と脱酸素剤とを容器内に密閉する予備実験により
知ることができる。
閉後3日以内に、0.3重量%以上、好ましくは0.5
重量%以上にすることは、エタノール蒸気発生剤量の調
節によって行うことができる。エタノール蒸気発生剤量
を多くすると、単位時間当りのエタノール蒸気の容器空
間への発生量が多くなり、その結果、発生したエタノー
ル蒸気が食品中に吸着移行する割合も多くなる。この場
合の食品中へのエタノール蒸気の具体的吸着移行量は、
その食品とエタノール蒸気発生剤とを容器内に密閉する
予備実験により知ることができる。
素剤とは、エタノール蒸気発生と脱酸素反応とを同時に
行う食品保存剤であり、通常、エタノール、担体(シリ
カなど)、還元鉄、塩(食塩など)などより構成され、
必要に応じて反応促進剤として、水などが添加される。
しやすい食品であり、その水分活性は通常0.70以上
特に0.90以上である。乳酸菌の最低生育水分活性は
0.90以上であるため、少なくとも食品の一部分の水
分活性は0.90以上である必要がある。ここで、乳酸
菌で変敗しにくい食品は含まれない。
の流通しない容器であり、容器には、ねじ付き蓋のある
容器、一端開放部分をヒートシール可能なプラスチック
袋、プラスチックと紙との複合材料で構成された袋など
があり、通常、食品業界で多用されているバリヤー袋が
好ましい。
敗させるうる乳酸菌である。たとえば、Lactoba
cillus属の種としては、Lactobacill
us plantarum、Lactobacillu
s brevisなどが例示される。また、Leuco
nostoc属の種としては、Leuconostoc
mesenteroidesなどが例示される。ま
た、Pediococcus属の種としては、Pedi
ococcus pentosaceusなどが例示さ
れる。Enterococcus属の種としては、En
terococcus faecalisなどが例示さ
れる。ここで、ビフィズス菌など、通常、変敗に寄与し
ない乳酸菌は含まれない。
は、乳酸菌の静菌であり、大幅な乳酸菌菌増殖を抑え、
食品の可食期間を延長する効果を持つ。
は、密閉容器中の空気中の水分を利用して、脱酸素反応
するタイプであり、通常食品より蒸散する水に依存する
ため、水分活性が小さいと、脱酸素反応が遅い。通常エ
タノール蒸気発生型脱酸素剤自身の中に水は含有されて
いない。
は、エタノール蒸気発生型脱酸素剤自身の中に内容成分
として脱酸素反応促進剤として水を含有しており、食品
の水分活性が低くても脱酸素反応が進行し、食品より蒸
散する水に依存しない。
食品の賞味期間であり、本発明に適応される食品の場
合、おおむね通常1週間から3か月であるが、厳密には
食品の包装時から、保存した密閉容器・密閉袋を開封す
るまでの期間を指す。
は、フロイント産業株式会社製の水分活性測定器、商品
名EZ−100、商品名AX−100などで測定でき
る。食品の水分活性を測定する際は、食品の外側、内側
を混ぜてサンプリングするのが通例である。この場合、
水分活性の値は「食品の全体の水分活性」に該当する。
後述するように、洋菓子などはカステラ部分とクリーム
部分とでは水分活性の値は大きく異なるため、食品の一
部分より採取場所を変えサンプリングして、複数の水分
活性を測定する。下記の洋菓子では0.70と0.90
の2つの水分活性の値が測定された。これらの水分活性
の値は「食品の一部分の水分活性」に該当する。
以下のとおりである。 洋菓子(全体) −−−−−−−− 0.70 甘食 −−−−−−−−−−−−− 0.73 最中のアン −−−−−−−−−− 0.77 バームクーヘン −−−−−−−− 0.80 人形焼き −−−−−−−−−−− 0.88 洋菓子(クリーム部分) −−−− 0.90 カステラ、発酵ソーセージ −−− 0.91 プロセスチーズ −−−−−−−− 0.93 食パン −−−−−−−−−−−− 0.95 胡瓜のピクルス −−−−−−−− 0.95 蒸し麺 −−−−−−−−−−−− 0.95 切り餅 −−−−−−−−−−−− 0.99
の測定は、密閉袋がヒートシール可能なフィルムや紙と
の複合材料で構成されている場合には、まず120mm
×120mm寸法の前記フィルムまたは複合材料を折り
曲げ、ヒートシールにより2辺を10mm幅でシールし
て袋を形成し、その中に無水エタノールを3g入れて、
残りの1辺を10mm幅でシールしたものを試料とす
る。この試料を40℃・50%RH中に24時間放置
し、エタノール減量より求める。この値がエタノール蒸
気透過度であり、単位はg/m2・24hr・40℃・
50%RHである。エタノール減量が0.1gの場合
は、10g/m2・24hr・40℃・50%RHとな
る。ここで、40℃・50%RHの条件は、最も悪い条
件での保存を考慮している。また、アルミ、スチール、
プラスチックなどの密封缶の場合には、通常エタノール
蒸気は透過しない。本発明では、エタノール蒸気透過度
10g/m2・24hr・40℃・50%RH以下が好
ましい。これより多いと、エタノール蒸気が密封容器よ
り気散してしまい、静菌効果が期待できない。
日本工業規格(JIS Z 1707)により「酸素透
過率」として測定方法が明示されており、本発明の密封
袋を構成するフィルムまたはこれと紙との複合材料の酸
素透過度は20ml/m2・24hr・25℃以下であ
る。これより越えると、脱酸素が遅くなり、食品の変敗
が進むため好ましくない。また、アルミ、スチール、ブ
ラスチックなどの密封缶の場合には、通常酸素は透過し
ない。
量」の測定は、たとえば、ガスクロマトグラフィのTC
D検出器、FID検出器を用いて公知の方法で測定でき
る。
の測定は、たとえば、東レエンジニアリング株式会社製
のジルコニア式酸素濃度計、LC700Fを用いると測
定が容易である。
菌5株を示す。以下の実施例において断りのない場合
は、この菌株を用いて試験した。これらの乳酸菌はいず
れも通性嫌気性菌である。
する。
0×15mmのシャーレに入れ、エタノール蒸気発生剤
(アンチモールド、フロイント産業社製)を封入した紙
袋をそのシャーレの蓋の内側に粘着テープで貼り付け
た。このシャーレをエタノール蒸気遮断性の袋(塩化ビ
ニリデンをコートしたナイロンフィルムとポリエチレン
フィルムとの複合フィルム、以下KON/PEと略す)
にいれ、空気容量を500mlにし、30℃にて3日間
保持した後、そのシャーレを袋から取出し、培地中のエ
タノール濃度を測定した。表2にエタノール蒸気発生剤
の重量と培地中のエタノール含量との関係を示す。な
お、前記エタノール蒸気発生剤(アンチモールド)は、
微粉末状シリカにエタノールを吸着させたもので、その
エタノールの吸着量は、シリカ1g当り1.8gであ
る。
ら容器空間へ蒸発したエタノール蒸気がその容器空間か
ら培地へ吸着移行する速度は、そのエタノール蒸気発生
剤の量に関係し、その量が多い程速いことがわかる。前
記実験においては、その密封後3日目における培地中の
エタノール含量が0.3重量%及び0.5重量%になる
のに必要なエタノール蒸気発生剤の量は、それぞれ2.
38g及び4.28gであることがわかる。
の増殖抑制実験を行った。 食品保存剤 内 容 SR−OA (株)ケプロン社製脱酸素剤、「ケプロン」1号タイプ 、24時間における脱酸素量:100cc以上 AM フロイント産業(株)製エタノール蒸気発生剤、「アン チテールド」、内容量:1.0g SR−NM フロイント産業(株)製エタノール蒸気発生型脱酸素剤 、「ネガモールド」、脱酸素量:100cc以上/24 時間、エタノール蒸気発生剤量:2.38g
01から103個のレベルになるように菌液を調整し、G
AM寒天培地に菌液を塗沫した。前記保存剤をシャーレ
の蓋の内側に粘着テープで貼り付けた。このシャーレを
酸素遮断性及びエタノール蒸気遮断性の袋(塩化ビニリ
デンをコートしたナイロンフィルムとポリエチレンフィ
ルムとの複合フィルム、以下KON/PEと略す)にい
れ、空気容量を500mlにし、30℃にて3日間培養
した。発生コロニー数の結果を表3に示す。更に保存を
継続し、7日目でも発生コロニー数の変化はなかった。
ル濃度、すなわち、ヘッドスペース中のエタノール蒸気
濃度(体積%)と培地中のエタノール含量(重量%)と
を表4に示す。
およびエタノール含量のいずれも低いにもかかわらず、
表3でわかるように、静菌効果が高い。SR−OAも含
め、表3、表4より、SR−NMはAM、SR−OA単
独より静菌効果が高いことがわかるが、この理由は、S
R−NMはエタノール蒸気発生と脱酸素反応との予期せ
ぬ相乗効果により静菌しているといえる。
菌シャーレ当たり102個のレベルになるように菌液を
調製し、GAM寒天培地に菌液を塗抹した。SR−NM
をシャーレの蓋の内側に粘着テープで貼り付けた。この
シャーレを酸素遮断性およびエタノール蒸気遮断性の
袋、KON/PEにいれ、空気容器を500mlにし、
30℃にて6日間培養した。コロニー直径ごとの発生コ
ロニー数を表5に示す。実施例2ではSR−NMをその
まま使用し、実施例3ではSR−NMのエタノール配合
量を1/2(以下、SR−NM(1/2)と略す)と
し、比較例4ではSR−NMのエタノール配合量を3/
10(以下、SR−NM3/10と略す)とした。比較
例5ではコントロールとして、保存剤を添付せずに試験
した。ここで、KON/PE袋内の酸素濃度は、1日目
以降、実施例2、3および比較例4のいずれも0.1体
積%以下であった。また、更に試験を継続したところ、
10日目でも発生コロニー数の変化はなかつた。
のエタノール濃度、すなわち、ヘッドスペース中のエタ
ノール蒸気濃度(体積%)を表6に示す。
E袋中の培地中のエタノール含量(重量%)を表7に示
す。
エタノール配合量を減少させると、ヘッドスペース中の
エタノール蒸気濃度(体積%)と培地中のエタノール含
量(重量%)のいずれも減少し、静菌効果が減少するの
がわかる。更に、表7より比較例4は実施例2および3
と比べ、エタノール重量%の増加が遅く、これは培地へ
のエタノール移行が遅いことがわかる。これは表5で
は、乳酸菌の発生となっており、乳酸菌の静菌のために
はエタノール含量が多い方が好ましいとわかる。また、
表6より、静菌効果があるためには、エタノール蒸気濃
度は少なくとも0.3体積%以上、好ましくは、0.5
体積%以上必要であることがわかる。また、表7より、
静菌効果があるためには、エタノール含量(重量%)は
少なくとも0.15重量%以上、好ましくは、0.3重
量%以上必要であることがわかる。
のSR−NMのエタノール配合量は実施例ごとに異なっ
ているため、エタノール蒸気の蒸散速度は各々異なり、
配合量を少なくすると、蒸散速度は低下する。このた
め、SR−NMの添付直後の食品の劣化防止のために
は、蒸散速度が高い方が好ましく、エタノール配合量が
多い方が好ましい。
た。餅として以下のも使用した。 材料:国内産水稲もち米(pH調製なし、殺菌済) 寸法:4cm×6.5cm×1.1cm 重量:35g JCM菌株No.6124である乳酸菌の初発菌が1滅
菌シャーレ当たり102レベルになるように菌液を調製
し、前記の餅の表面に菌液を塗抹した。次に、保存剤を
をシャーレの蓋の内側に粘着テープで貼り付けた。この
シャーレを酸素遮断性およびエタノール蒸気遮断性の
袋、KON/PE(10cm×8cm)にいれ、30℃
にて1、3、7日間培養した。
BCP加プレートカウントアガール培地に植え、35
℃、48時間培養して餅10g当たりの乳酸菌数を測定
した。実施例4ではSR−NMをそのまま使用し、実施
例5ではSR−NMのエタノール配合量を1/2(以
下、SR−NM(1/2)と略す)とした。比較例6で
はコントロールとして、保存剤を添付せずに試験し、比
較例7ではSR−OAを用いた。これらの実験では、K
ON/PE袋内の酸素濃度は、1日目以降、実施例4、
実施例5、比較例7のいずれも0.1体積%以下であっ
た。
E袋中の培地中の乳酸菌数(餅10g当たりの乳酸菌
数)を表7に示す。
ッドスペースのメタノール体積濃度(体積%)と餅内の
エタノール含量(重量%)を表9に示す。
乳酸菌の増殖が多く、SR−OAの比較例7では、やや
静菌効果があったが十分ではなかった。これに対し、S
R−NMを用いた実施例4および5では静菌効果があっ
た。また、表9より、SR−NMの静菌効果があるため
には、エタノール含量(重量%)は少なくとも0.3重
量%以上、好ましくは、0.6重量%以上であることが
わかり、エタノール蒸気濃度は少なくとも0.4体積%
以上、好ましくは、0.8体積%以上であることがわか
る。また、表8および表9より、SR−NMのエタノー
ル配合量を減少させると、ヘッドスペース中のエタノー
ル蒸気濃度(体積%)と食品中のエタノール含量(重量
%)のいずれも減少し、静菌効果が減少するのがわか
る。従って、エタノール配合量は多い方が好ましいとわ
かる。
をした。キムチとして以下のものを使用した。 寸法:10cm×10cm×2cm 重量:キムチとして100g、プラスチック容器入り 保存剤をキムチを入れたプラスチック容器の蓋の内側に
粘着テープで貼り付けた。この容器を酸素遮断性および
エタノール蒸気遮断性の袋、KON/PE(10cm×
8cm)にいれ、15℃、20℃にてそれぞれ保存し
た。実施例6ではSR−NMをそのまま使用し、比較例
8ではコントロールとして、保存剤を添付せずに試験
し、比較例9ではSR−OAを用いた。表10および表
11の炭酸ガス濃度(体積%)はガスクロマトグラフで
測定し、pHはキムチ10gに対して水90gを加えて
測定した。表10に20℃で3日間保存したときの各保
存剤の鮮度保持効果を示す。
きの各保存剤の鮮度保持効果を示す。
Mの静菌効果は明白であり、測定値からみても、無添付
やSR−OAの炭酸ガス濃度増加は腐敗によるものであ
ると判断できる。また、キムチ中には乳酸菌の代謝物と
して、もともとエタノールはあるにしても、SR−NM
の好結果をもたらした理由は、配合されたエタノールに
よる静菌効果であるといえる。また、SR−NMを用い
てキムチを保存する場合、キムチ中のエタノール含量が
増加するが、その増加量は少なく、味覚に与える影響は
少ない。
エタノール含量は、少なくとも0.2重量%以上、好ま
しくは0.6重量%以上といえる。同時にSR−NMの
酸素濃度は、少なくとも0.7体積%以下、好ましくは
0.5体積%以下であるといえる。また、SR−NMの
エタノール蒸気濃度は比較例10および比較例11との
比較よりわかるように、静菌効果を数値限定化できず、
従来のSR−NMの保存条件を単純に当てはめることが
できないと判明した。
明を適用することにより初めて前記食品の乳酸菌の増殖
を抑えられ、良好な味覚をより長く保持できる。こうし
てエタノール蒸気発生型脱酸素剤を用いて保存された食
品は、乳酸菌増殖抑制食品として消費者に提供できる。
Claims (7)
- 【請求項1】 食品の少なくとも一部の水分活性が0.
9以上である食品、または該食品全体の水分活性が0.
7以上で該食品の一部の水分活性が0.9以上である食
品をエタノール蒸気発生剤及び脱酸素剤と共に密閉性容
器内に密封することからなり、該密封後3日以内の食品
中のエタノール含量が0.3重量%以上で該容器内空間
酸素濃度が1容量%以下であることを特徴とする食品中
の乳酸菌の増殖抑制方法。 - 【請求項2】 エタノール蒸気発生剤と脱酸素剤とが一
体化されている請求項1の方法。 - 【請求項3】 脱酸素剤が自力反応型のものである請求
項1または2の方法。 - 【請求項4】 食品が食肉加工品、水産加工品、乳製
品、麺、惣菜、餅、漬物、キムチ、洋菓子、和菓子から
選ばれた1ないし複数である請求項1〜3のいずれかの
方法。 - 【請求項5】 密閉性容器がエタノール蒸気透過度10
g/m2・24hr・40℃・50%RH以下であり、
かつ酸素透過度20ml/m2・24hr・25℃以下
である請求項1〜4のいずれかの方法。 - 【請求項6】 乳酸菌がLactobacillus
属、Leuconostoc属、Pediococcu
s属、Enterococcus属から選ばれた1ない
し複数である請求項1〜5のいずれかの方法。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかの方法により得
られた乳酸菌増殖抑制食品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24615497A JPH1156320A (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | 食品中の乳酸菌の増殖抑制方法およびその方法で得られた乳酸菌増殖抑制食品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24615497A JPH1156320A (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | 食品中の乳酸菌の増殖抑制方法およびその方法で得られた乳酸菌増殖抑制食品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1156320A true JPH1156320A (ja) | 1999-03-02 |
Family
ID=17144307
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24615497A Pending JPH1156320A (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | 食品中の乳酸菌の増殖抑制方法およびその方法で得られた乳酸菌増殖抑制食品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1156320A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003284487A (ja) * | 2002-03-28 | 2003-10-07 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 青果物の鮮度保持包装体 |
| JP2007070305A (ja) * | 2005-09-08 | 2007-03-22 | Kao Corp | 養毛・育毛剤 |
| JP2010200767A (ja) * | 2010-06-07 | 2010-09-16 | Kao Corp | 養毛・育毛剤 |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5779869A (en) * | 1980-10-31 | 1982-05-19 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | Storage of food product |
| JPS62285772A (ja) * | 1986-06-02 | 1987-12-11 | Morinaga & Co Ltd | 包装食品の防黴方法 |
| JPH022329A (ja) * | 1988-03-14 | 1990-01-08 | Q P Corp | アルコール組成物並びにこれを用いた食品保存料及び消毒料 |
-
1997
- 1997-08-27 JP JP24615497A patent/JPH1156320A/ja active Pending
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5779869A (en) * | 1980-10-31 | 1982-05-19 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | Storage of food product |
| JPS62285772A (ja) * | 1986-06-02 | 1987-12-11 | Morinaga & Co Ltd | 包装食品の防黴方法 |
| JPH022329A (ja) * | 1988-03-14 | 1990-01-08 | Q P Corp | アルコール組成物並びにこれを用いた食品保存料及び消毒料 |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003284487A (ja) * | 2002-03-28 | 2003-10-07 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 青果物の鮮度保持包装体 |
| JP2007070305A (ja) * | 2005-09-08 | 2007-03-22 | Kao Corp | 養毛・育毛剤 |
| JP2010200767A (ja) * | 2010-06-07 | 2010-09-16 | Kao Corp | 養毛・育毛剤 |
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