JPH1157614A - 防食被覆方法 - Google Patents

防食被覆方法

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JPH1157614A
JPH1157614A JP21468697A JP21468697A JPH1157614A JP H1157614 A JPH1157614 A JP H1157614A JP 21468697 A JP21468697 A JP 21468697A JP 21468697 A JP21468697 A JP 21468697A JP H1157614 A JPH1157614 A JP H1157614A
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coating
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anticorrosion coating
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満幸 中沢
Munehiro Nishimoto
宗宏 西本
Nobusada Oda
信貞 織田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】温度変化による塗膜の伸縮が激しい環境下にお
いても、長期間に亘り防食、防錆効果を発揮すると共に
密着性に優れた塗膜層を形成することのできる防食被覆
方法を提供すること。 【解決手段】被塗物上にショッププライマーを塗布し、
常温乾燥させる工程、及び生成ショッププライマー塗膜
上に、可撓性エポキシ樹脂(固形分)が全樹脂固形分の
1〜30重量%を占めており、塗装後の塗膜のTgが5
0℃以上となり、且つ塗膜の伸び率が10%以上となる
防食塗料組成物を塗布し、常温乾燥させる工程を含む防
食被覆方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防食被覆方法に関
し、特に、高粘度のC重油やパーム油等の流動点の高い
動植物油を運搬する運搬船のカーゴタンクの底部の裏面
(バラストタンクの天井面)のように高温となる箇所に
長期防食性を付与すると共に密着性に優れている塗膜層
を形成するための防食被覆方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、流動点の高い動植物油を運搬する
運搬船のカーゴタンクの底部の裏面となるバラストタン
クの天井面には、通常、タールエポキシ樹脂塗料JIS
2種又は1種相当品が乾燥膜厚200〜250μmで塗
装されている。また、最近は、変性エポキシ樹脂塗料が
乾燥膜厚250〜300μmで塗装されることも多くな
ってきた。
【0003】C重油やパーム油等は常温では粘度が高
く、流動性に乏しいため、荷積み及び荷降しの際にはそ
れらの荷物を加熱して粘度を低くし、作業性を良くする
のが通常である。その加熱温度は50〜70℃程度であ
ることが多いが、80℃以上にすることもある。このよ
うな高温物を荷積すると、バラストタンクの天井面(カ
ーゴタンクの底部の裏面)も積荷と同程度の温度に上昇
する。また、荷降し後には、バラストタンクに海水を注
入するが、冬期の海水は冷たく、5℃以下になることも
ある。このバラストタンクへの海水の注入により、タン
クは急冷却される。
【0004】このように、荷積み、荷降し、バラストタ
ンクへの注水の繰り返しにより、バラストタンクの天井
面は80〜5℃の範囲内での、時には80℃以上から5
℃以下への瞬時の温度変化を受け、塗膜の伸縮が激しい
環境に曝されることになる。そのため通常のバラストタ
ンク用塗料を用いて得た塗膜では早期にハガレ、ワレ等
の塗膜欠陥が生じ、腐食、錆の発生が生じ易いという問
題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な諸問題、即ち、温度変化による塗膜の伸縮が激しい環
境に曝されると、早期にハガレ、ワレ等の塗膜欠陥が生
じ、腐食、錆の発生が生じ易いという問題点、腐食性物
質の透過による錆、フクレ、ハクリ等が発生するという
問題点を解決するものであり、本発明の目的は、上記の
ような環境下においても、長期間に亘り防食、防錆効果
を発揮すると共に密着性に優れた塗膜層を形成すること
のできる防食被覆方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意検討の結果、有機又は無機ショ
ッププライマーを塗布した後、可撓性エポキシ樹脂を特
定量で配合した特定の塗料を塗装することにより上記目
的が達成されることを見いだし、本発明に到達した。即
ち、本発明の防食被覆方法は、(i)被塗物上にショッ
ププライマーを塗布し、常温乾燥させる工程、及び(i
i)生成ショッププライマー塗膜上に、可撓性エポキシ
樹脂(固形分)が全樹脂固形分の1〜30重量%を占め
ており、塗装後の塗膜のTgが50℃以上となり、且つ
塗膜の伸び率が10%以上となる防食塗料組成物を塗布
し、常温乾燥させる工程を含むことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて詳細に説明する。本発明の防食被覆方法で用いるこ
とのできるショッププライマーとしては、ウォッシュプ
ライマー、ジンクリッチプライマー、ノンジンクプライ
マーなどを挙げることができ、特にジンクリッチプライ
マーが好ましい。
【0008】有機質系のジンクリッチプライマーのビヒ
クルとしては、エポキシ樹脂−ポリアミド樹脂の組合
せ、塩化ゴム、ポリスチレン樹脂、シリコン樹脂等が挙
げられる。又、無機質系のジンクリッチプライマーのビ
ヒクルとしては、エチルシリケート、リチウムシリケー
ト、ナトリウムシリケート、カリウムシリケート、アン
モニウムシリケート等が挙げられ、特に本発明の如き目
的に対して好ましいビヒクルはエチルシリケート、カリ
ウムシリケート、リチウムシリケートである。
【0009】本発明の防食被覆方法で上塗塗料として使
用することのできる防食塗料組成物は、可撓性エポキシ
樹脂(固形分)が全樹脂固形分の1〜30重量%を占め
ており、塗装後の塗膜のTgが50℃以上となり、且つ
塗膜の伸び率が10%以上となる防食塗料組成物であ
る。上記の可撓性エポキシ樹脂としては、ポリエチレン
グリコールグリシジルエーテル型、ポリプロピレングリ
コールグリシジルエーテル型、ビスフェノールAアルキ
レンオキサイド付加物のグリシジルエーテル型、ビスフ
ェノールA重合脂肪酸付加物のグリシジルエーテル型、
ダイマー酸ジグリシジルエステル型の各種エポキシ樹
脂、或いは、これらの2種以上の混合物などが代表的な
ものとして挙げることができるが、これらに限定される
ものではない。
【0010】本発明の防食被覆方法で使用することので
きる防食塗料組成物は、上記の可撓性エポキシ樹脂を必
須成分として含有し、更に、従来公知の防食塗料組成物
に用いられている諸成分を同様の配合割合で含有する。
即ち、本発明の防食被覆方法で使用することのできる防
食塗料組成物は、上記の可撓性エポキシ樹脂以外に、ア
ミン硬化エポキシ樹脂、イソシアネート硬化ポリオール
樹脂、塩素化樹脂、クマロンインデン樹脂、塩化ビニル
樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、石油樹脂、コールタ
ールピッチや膨潤炭のような瀝青質、或いは、これらの
2種以上の混合物などの結合剤、キシレン、トルエンな
どの芳香族炭化水素、アルコール、ケトンなどの有機溶
剤を含有することができ、更に必要に応じて、酸化チタ
ン、酸化鉄、カーボンブラックなどの着色顔料、タル
ク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカなどの体質
顔料、その他、沈澱防止剤、流れ止め剤、ハジキ防止剤
などの各種添加剤を含有することができる。
【0011】上記の防食塗料組成物においては、可撓性
エポキシ樹脂(固形分)が該可撓性エポキシ樹脂を含め
た全樹脂固形分の1〜30重量%、好ましくは3〜25
重量%を占める。可撓性エポキシ樹脂(固形分)の含有
量が全樹脂固形分の1重量%未満である場合には、本発
明で目的とする効果が不十分になるので好ましくない。
逆に30重量%を超えると塗膜が十分な物理的強度を有
さなくなって塗膜欠陥を生じる傾向が大きくなるので好
ましくない。
【0012】また、上記の防食塗料組成物は、塗装後の
塗膜のTgが50℃以上、好ましくは70℃以上とな
り、塗膜の伸び率が10%以上、好ましくは12%以上
となるものである。塗装後の塗膜のTgが50℃未満で
ある場合には、高温環境下において塗膜の劣化が早くな
る傾向があるので好ましくない。また、塗膜の伸び率が
10%未満である場合には、塗膜が瞬時の温度変化によ
る伸縮応力を緩和することが困難となる傾向があるので
好ましくない。
【0013】本発明の防食被覆方法においては、先ずサ
ンドブラストやショットブラストなどで十分に錆落とし
をした鉄鋼表面に対して、前記のショッププライマーを
スプレーや刷毛塗り等により塗布する。本発明の防食被
覆方法においては、前記のショッププライマーの乾燥塗
膜の厚さは10〜30μm、好ましくは10〜20μm
である。該膜厚が10μm未満である場合には、目的と
する防食性は得られ難く、逆に膜厚が30μmを超える
と、ショッププライマーの乾燥塗膜層内部において凝集
破壊を起こし易く、このため、僅かな衝撃、機械的応
力、熱ショックにどにより塗膜層が剥離し易くなるとい
う欠点が生じるため好ましくない。上記のショッププラ
イマーを常温乾燥させて得られたショッププライマー塗
膜上に、前記防食塗料組成物を刷毛、スプレー塗装機、
ローラー等により乾燥塗膜の厚さが200〜500μ
m、好ましくは250〜300μmとなるように塗装
し、常温乾燥させて仕上げる。
【0014】
【実施例】以下に、実施例及び比較例に基づいて本発明
を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によ
って限定されるものではない。なお、実施例及び比較例
中の「部」は「重量部」である。先ず、下記の配合の各
ショッププライマー、各防食塗料組成物を調製した。ジ
ンクリッチプライマーの調製:
【0015】[配合1] 亜鉛末 30部 防錆顔料 5部 耐熱顔料 13部 沈殿防止剤 3部 イソブタノール 13部 イソプロパノール 13部 トルエン 13部 エチルシリケート溶液 10部 (エチルシリケート溶液は使用時に混合した)。
【0016】[配合2] 亜鉛末 70部 エチルシリケート溶液 10部 トルエン 10部 セロソルブ系溶剤 10部 (亜鉛末は使用時に混合した)。
【0017】[配合3] エポキシ樹脂 6部 亜鉛末 75部 沈殿防止剤 2部 キシレン 10部 MIBK 5部 変性ポリアミン樹脂 2部 (変性ポリアミン樹脂は使用時に混合した)。
【0018】なお、配合1〜3において、エチルシリケ
ート溶液としてコルコート40(日本コルコート社製商
品名、平均縮合度4〜5程度の鎖状、分岐状のテトラエ
チルオルソシリケートの縮合体混合物の固形分濃度40
%のアルコール溶液)を使用し、エポキシ樹脂としてエ
ポキシ当量450〜500のエポキシ樹脂を使用し、変
性ポリアミン樹脂としてアミン価80〜120の変性ポ
リアミン樹脂を使用した。
【0019】防食塗料組成物の調製:後記の表1に示し
た成分のうち、硬化剤であるポリアミン樹脂及びポリア
ミド樹脂成分以外の全成分を表1に示した量(重量部)
比でサンドミルにて2時間混練して各々の配合物を調製
した。そして、塗装直前にそれらの配合物にポリアミン
樹脂又はポリアミド樹脂成分を表1に示した量(重量
部)比で混合して防食塗料組成物を調製した。
【0020】実施例1〜6及び比較例1〜6 ショットブラスト鋼材(JIS G 3101、70×
150×3.2mm)の表面をキシレンで脱脂し、乾燥
させた。次いで、表2に示した配合番号のショッププラ
イマーをエアスプレーにて乾燥膜厚が15±5μmにな
るように塗装し、20℃、75%RHで7日間乾燥させ
てショッププライマー塗膜を得た。次いで、そのショッ
ププライマー塗膜の上に表2に示した配合番号の防食塗
料組成物をエアースプレーにて乾燥膜厚が250〜30
0μmになるように塗装し、20℃、75%RHで7日
間乾燥させた。得られた塗板につき、ヒートサイクル試
験、90℃塩水浸漬試験を下記の方法により行った。
【0021】<ヒートサイクル試験>塗膜の表面を10
0℃まで加熱上昇させ、次いで5℃の氷水に漬けた。こ
の操作を10回繰り返した後、濃度3重量%の食塩水を
満たした容器に試験板を浸漬し、60℃に保持し、1週
間静置した。この操作を1サイクルとし、15サイクル
の操作を行った。 <90℃塩水浸漬試験>濃度3重量%の食塩水を満たし
た容器中に試験板を浸漬し、90℃に保持し、4ヶ月間
静置した。
【0022】ヒートサイクル試験、90℃塩水浸漬試験
の後に塗膜の付着力を測定し、また塗膜外観を観察し
た。更に、これらの試験の前の塗膜の付着力と試験後の
塗膜の付着力から塗膜の付着力低下率を求めた。これら
を下記の表3の評価基準に基づいて評価した。その結果
は下記の表4に示す通りであった。また、それぞれの単
離塗膜の伸び率及びTgを測定し、塗膜性能との関係を
把握した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】表4に示した評価結果からも明かなよう
に、本発明の防食被覆方法である実施例1〜6の方法で
得た塗膜については優れた防食性及び耐久性を有してい
た。一方、可撓性エポキシ樹脂の配合量が全樹脂固形分
の30重量%を超える塗料組成物を用いた比較例1の場
合には塗膜の物理的強度が不十分であり、ヒートサイク
ル試験、90℃塩水浸漬試験に耐えることができなかっ
た。また、塗装後の塗膜の伸び率が10%未満である塗
料組成物を用いた比較例2、5及び6の場合には耐ヒー
トサイクル性が悪く、塗装後の塗膜の伸び率が10%未
満で塗膜のTgが50℃未満である塗料組成物を用いた
比較例3の場合には耐ヒートサイクル性及び90℃塩水
浸漬の両方共悪く、塗装後の塗膜のTgが50℃未満で
ある塗料組成物を用いた比較例4の場合には90℃塩水
浸漬性が悪い結果となり、好ましくないものであった。
【0028】
【発明の効果】本発明の防食被覆方法は、温度変化によ
る伸縮応力を緩和することができ且つ長期に亘って防食
性を維持できる塗膜を形成することのできる防食被覆方
法であり、瞬時の温度変化を受ける箇所を塗装するのに
適している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)被塗物上にショッププライマーを塗
    布し、常温乾燥させる工程、及び(ii)生成ショッププ
    ライマー塗膜上に、可撓性エポキシ樹脂(固形分)が全
    樹脂固形分の1〜30重量%を占めており、塗装後の塗
    膜のTgが50℃以上となり、且つ塗膜の伸び率が10
    %以上となる防食塗料組成物を塗布し、常温乾燥させる
    工程を含むことを特徴とする防食被覆方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2024139438A (ja) * 2023-03-27 2024-10-09 大日本塗料株式会社 水性塗料組成物及び防食塗装方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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