JPH116015A - 低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法Info
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- JPH116015A JPH116015A JP9156723A JP15672397A JPH116015A JP H116015 A JPH116015 A JP H116015A JP 9156723 A JP9156723 A JP 9156723A JP 15672397 A JP15672397 A JP 15672397A JP H116015 A JPH116015 A JP H116015A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低鉄損方向性電磁鋼板を得る。
【解決手段】 C:0.0030〜0.090 %、Si:2.0 〜4.5
%、Mn:0.05〜0.15%、SもしはSeの1種または2種の
合計:0.01〜0.04%、Al:0.1 〜3.0 %およびN:0.01
00%以下を含有するけい素鋼スラブを素材として、該ス
ラブを熱間圧延後、圧下率R(%)を10〜50%とする冷
間圧延もしくは400 ℃以下の温度での温間圧延を行った
のち、400 〜800 ℃の温度間の昇温速度H (℃/s)を、
8≦H (℃/s)≦36−0.48R(%)を満たす範囲とする
焼鈍を施し、その後、中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧
延を行い、しかるのち、脱炭焼鈍後、最終仕上げ焼鈍を
施す。
%、Mn:0.05〜0.15%、SもしはSeの1種または2種の
合計:0.01〜0.04%、Al:0.1 〜3.0 %およびN:0.01
00%以下を含有するけい素鋼スラブを素材として、該ス
ラブを熱間圧延後、圧下率R(%)を10〜50%とする冷
間圧延もしくは400 ℃以下の温度での温間圧延を行った
のち、400 〜800 ℃の温度間の昇温速度H (℃/s)を、
8≦H (℃/s)≦36−0.48R(%)を満たす範囲とする
焼鈍を施し、その後、中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧
延を行い、しかるのち、脱炭焼鈍後、最終仕上げ焼鈍を
施す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、トランス等の鉄
心に用いられる低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法に関す
るものである。
心に用いられる低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】方向性電磁鋼板は軟磁性材料として、主
にトランスその他の電気機器の鉄心材料に使用されてお
り、磁気特性としては、B8 (磁化力800A/mにおける磁
束密度)に代表れる励磁特性とW17/50 (周波数50Hzで
1.7Tまで磁化したときのエネルギ損失)に代表される鉄
損特性の良好なものが要求される。
にトランスその他の電気機器の鉄心材料に使用されてお
り、磁気特性としては、B8 (磁化力800A/mにおける磁
束密度)に代表れる励磁特性とW17/50 (周波数50Hzで
1.7Tまで磁化したときのエネルギ損失)に代表される鉄
損特性の良好なものが要求される。
【0003】これらの特性を高めるためには、最終仕上
げ焼鈍での2次再結晶において生成する結晶粒の方位
を、鋼板面に{110}面、圧延方向に<001>軸、
すなわちゴス方位に高度に揃えることが重要である。
げ焼鈍での2次再結晶において生成する結晶粒の方位
を、鋼板面に{110}面、圧延方向に<001>軸、
すなわちゴス方位に高度に揃えることが重要である。
【0004】さらにSiの添加量を多くすることにより鉄
損を低減させる。これはSi添加により材料の比抵抗が増
し、渦電流損が低減されるためである。この理由から方
向性電磁鋼板では高Si化されているが、Si含有量が4.5
wt%より多くなると脆化し、圧延性が著しく悪くなる。
そこで高Si材をさらに低鉄損化するにはAlの添加が有効
である。AlはSiと同様にその添加により鋼の比抵抗を上
げ鉄損を低減させる効果があり、無方向性電磁鋼板にお
いては特公昭48−3055号公報(無方向性電磁鋼板の製造
方法)に記載されている方法等多くの事例がある。
損を低減させる。これはSi添加により材料の比抵抗が増
し、渦電流損が低減されるためである。この理由から方
向性電磁鋼板では高Si化されているが、Si含有量が4.5
wt%より多くなると脆化し、圧延性が著しく悪くなる。
そこで高Si材をさらに低鉄損化するにはAlの添加が有効
である。AlはSiと同様にその添加により鋼の比抵抗を上
げ鉄損を低減させる効果があり、無方向性電磁鋼板にお
いては特公昭48−3055号公報(無方向性電磁鋼板の製造
方法)に記載されている方法等多くの事例がある。
【0005】一方、方向性電磁鋼板においてAlの添加
は、従来では特公昭40−15644 号公報(高磁束密度一方
向性珪素鋼板の製造法)等に示されているようにほとん
どがAl:0.08wt%以下の微量添加である。これらはAlN
を析出させることによるインヒビターの強化を意図した
ものであり、Al添加による比抵抗増加−鉄損低減をめざ
すものではない。
は、従来では特公昭40−15644 号公報(高磁束密度一方
向性珪素鋼板の製造法)等に示されているようにほとん
どがAl:0.08wt%以下の微量添加である。これらはAlN
を析出させることによるインヒビターの強化を意図した
ものであり、Al添加による比抵抗増加−鉄損低減をめざ
すものではない。
【0006】したがって方向性電磁鋼板にAlを多量に添
加した事例はほとんど見られないが、その理由はAlの多
量添加により2次再結晶が非常に困難となるためと考え
られる。特開昭62−29106 号公報(低鉄損一方向性けい
素鋼板の製造方法)では、高Al材ではAlN が多量に形成
されるために2次再結晶が起こりにくいと考え、素材の
けい素鋼スラブ中のN量を0.0025wt%以下に制限し、か
つ仕上げ焼鈍雰囲気でのN2を20 vol%未満にする方法が
提案されている。しかしながら、このような条件を適用
した場合においても2次再結晶が不安定となり、未再結
晶の細粒組織が残る場合が多かった。
加した事例はほとんど見られないが、その理由はAlの多
量添加により2次再結晶が非常に困難となるためと考え
られる。特開昭62−29106 号公報(低鉄損一方向性けい
素鋼板の製造方法)では、高Al材ではAlN が多量に形成
されるために2次再結晶が起こりにくいと考え、素材の
けい素鋼スラブ中のN量を0.0025wt%以下に制限し、か
つ仕上げ焼鈍雰囲気でのN2を20 vol%未満にする方法が
提案されている。しかしながら、このような条件を適用
した場合においても2次再結晶が不安定となり、未再結
晶の細粒組織が残る場合が多かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明はAl
含有量の高い素材においても、熱間圧延後の中間焼鈍を
挟む2回以上の焼鈍に先立って、最適な圧下率で冷間圧
延を行ったのち昇温速度を最適化する焼鈍を行うことに
より、2次再結晶焼鈍後に微細な未再結晶組織を残すこ
とのない、安定した磁気特性に優れる低鉄損方向性電磁
鋼板の製造方法を提案することを目的とするものであ
る。
含有量の高い素材においても、熱間圧延後の中間焼鈍を
挟む2回以上の焼鈍に先立って、最適な圧下率で冷間圧
延を行ったのち昇温速度を最適化する焼鈍を行うことに
より、2次再結晶焼鈍後に微細な未再結晶組織を残すこ
とのない、安定した磁気特性に優れる低鉄損方向性電磁
鋼板の製造方法を提案することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者らは、種々実験・
検討を重ね、Al含有量の高い素材を用い、熱間圧延後、
中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延もしくは温間圧延に
先立って、様々な圧下率で冷間圧延を行ない、さらにそ
れぞれに対し様々な速度で昇温する焼鈍を施した結果、
良好な2次再結晶を生成させて優れた磁気特性を得るた
めには、上記の圧延圧下率を最適化した上で、その後の
焼鈍での昇温条件を厳密に制御する必要があることを新
たに見出し、この発明を達成したものである。すなわ
ち、この発明の要旨とするところは以下の通りである。
検討を重ね、Al含有量の高い素材を用い、熱間圧延後、
中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延もしくは温間圧延に
先立って、様々な圧下率で冷間圧延を行ない、さらにそ
れぞれに対し様々な速度で昇温する焼鈍を施した結果、
良好な2次再結晶を生成させて優れた磁気特性を得るた
めには、上記の圧延圧下率を最適化した上で、その後の
焼鈍での昇温条件を厳密に制御する必要があることを新
たに見出し、この発明を達成したものである。すなわ
ち、この発明の要旨とするところは以下の通りである。
【0009】C:0.0030wt%以上、0.090 wt%以下、S
i:2.0 wt%以上、4.5 wt%以下、Mn:0.05wt%以上、
0.15wt%以下、SもしくはSeのうちの1種または2種の
合計:0.01wt%以上、0.04wt%以下、Al:0.1 wt%以
上、3.0 wt%以下およびN:0.0100wt%以下を含有する
けい素鋼スラブを素材として、該スラブを熱間圧延後、
圧下率R(%)を10〜50%の範囲とする冷間圧延もしく
は400 ℃以下の温度での温間圧延を行ったのち、400 ℃
から800 ℃までの温度間の昇温速度H (℃/s)を下記式
(1) を満たす範囲とする焼鈍を施し、その後、中間焼鈍
を挟む2回以上の冷間圧延を行い、しかるのち、脱炭焼
鈍後、最終仕上げ焼鈍を施すことを特徴とする低鉄損方
向性電磁鋼板の製造方法。 〔記〕 8≦H (℃/s)≦36−0.48R(%) --- (1)
i:2.0 wt%以上、4.5 wt%以下、Mn:0.05wt%以上、
0.15wt%以下、SもしくはSeのうちの1種または2種の
合計:0.01wt%以上、0.04wt%以下、Al:0.1 wt%以
上、3.0 wt%以下およびN:0.0100wt%以下を含有する
けい素鋼スラブを素材として、該スラブを熱間圧延後、
圧下率R(%)を10〜50%の範囲とする冷間圧延もしく
は400 ℃以下の温度での温間圧延を行ったのち、400 ℃
から800 ℃までの温度間の昇温速度H (℃/s)を下記式
(1) を満たす範囲とする焼鈍を施し、その後、中間焼鈍
を挟む2回以上の冷間圧延を行い、しかるのち、脱炭焼
鈍後、最終仕上げ焼鈍を施すことを特徴とする低鉄損方
向性電磁鋼板の製造方法。 〔記〕 8≦H (℃/s)≦36−0.48R(%) --- (1)
【0010】
【発明の実施の形態】この発明に至った経緯ならびにこ
の発明の作用効果について以下に述べる。発明者らは方
向性電磁鋼板の製造に関し、以下の実験を行いこの発明
に至る知見を得た。
の発明の作用効果について以下に述べる。発明者らは方
向性電磁鋼板の製造に関し、以下の実験を行いこの発明
に至る知見を得た。
【0011】素材として、C:0.068 wt%(以下単に%
で表す)、Si:3.2 %、Mn:0.075%、Al:2.1 %、S
e:0.023 %、Sb:0.028 %、Cu:0.05%、N:0.0022
%を含有する鋼塊AおよびC:0.069 %、Si:3.2 %、
Mn:0.078 %、Al:0.002 %、Se:0.023 %、Sb:0.02
8 %、Cu:0.05%、N:0.0022%を含有する鋼塊Bを用
意し1300℃の温度に加熱したのちに熱間圧延を行い、2.
0mm 、2.11mm、2.23mm、2.52mm厚の4水準の熱延板にそ
れぞれ仕上げた。これらの熱延板を通常の熱延板焼鈍、
中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延に先立って冷間圧延
し、それぞれ2.0mm 厚とした。この冷間圧延(以後、予
備圧延という)の圧下率はそれぞれ0%(圧延なし)、
5.2 %、10.3%、20.6%となる。これらの予備圧延板を
1000℃の温度で3分間の焼鈍後、1000℃の温度で2分間
の中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延により最終冷延板厚を
0.23mmにそれぞれ仕上げた。次いでこれらの冷延板にそ
れぞれ湿水素雰囲気中820 ℃の均熱温度で4分間の脱炭
・1次再結晶焼鈍を施したのち、MgO を主成分とする焼
鈍分離剤を塗布し、最終仕上げ焼鈍を行った。かくして
得られた各製品板の磁束密度 (B8)および鉄損 (W
17/50)を測定した。
で表す)、Si:3.2 %、Mn:0.075%、Al:2.1 %、S
e:0.023 %、Sb:0.028 %、Cu:0.05%、N:0.0022
%を含有する鋼塊AおよびC:0.069 %、Si:3.2 %、
Mn:0.078 %、Al:0.002 %、Se:0.023 %、Sb:0.02
8 %、Cu:0.05%、N:0.0022%を含有する鋼塊Bを用
意し1300℃の温度に加熱したのちに熱間圧延を行い、2.
0mm 、2.11mm、2.23mm、2.52mm厚の4水準の熱延板にそ
れぞれ仕上げた。これらの熱延板を通常の熱延板焼鈍、
中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延に先立って冷間圧延
し、それぞれ2.0mm 厚とした。この冷間圧延(以後、予
備圧延という)の圧下率はそれぞれ0%(圧延なし)、
5.2 %、10.3%、20.6%となる。これらの予備圧延板を
1000℃の温度で3分間の焼鈍後、1000℃の温度で2分間
の中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延により最終冷延板厚を
0.23mmにそれぞれ仕上げた。次いでこれらの冷延板にそ
れぞれ湿水素雰囲気中820 ℃の均熱温度で4分間の脱炭
・1次再結晶焼鈍を施したのち、MgO を主成分とする焼
鈍分離剤を塗布し、最終仕上げ焼鈍を行った。かくして
得られた各製品板の磁束密度 (B8)および鉄損 (W
17/50)を測定した。
【0012】図1に、予備圧延圧下率R(%)と磁束密
度B8 および鉄損W17/50 との関係のグラフを示す。こ
の図よりAlをほとんど含有しない鋼塊B材では予備圧延
によって多少特性が向上するものの変化が少ない。これ
に対してAl含有量の高い鋼塊A材では予備圧延圧下率が
10%未満の場合に、再結晶不良となるかもしくは再結晶
しても鋼塊B材より磁性が劣るが、予備圧延圧下率が10
%以上となるとAl含有量の高い鋼塊A材のほうが鉄損が
良好となることが明らかとなった。
度B8 および鉄損W17/50 との関係のグラフを示す。こ
の図よりAlをほとんど含有しない鋼塊B材では予備圧延
によって多少特性が向上するものの変化が少ない。これ
に対してAl含有量の高い鋼塊A材では予備圧延圧下率が
10%未満の場合に、再結晶不良となるかもしくは再結晶
しても鋼塊B材より磁性が劣るが、予備圧延圧下率が10
%以上となるとAl含有量の高い鋼塊A材のほうが鉄損が
良好となることが明らかとなった。
【0013】ところが、さらに実験を進めたところ予備
圧延圧下率が10%以上と高い場合においても、いまだに
磁気特性が劣化する、もしくは再結晶不良となる頻度が
高くなり磁気特性が不安定になることがあった。この現
象について、発明者らは鋭意研究を進めた結果、予備圧
延を行った場合、その後の予備圧延板焼鈍での昇温速度
により、製品板の磁気特性が大きく左右されることがわ
かってきた。この詳細について以下に述べる。
圧延圧下率が10%以上と高い場合においても、いまだに
磁気特性が劣化する、もしくは再結晶不良となる頻度が
高くなり磁気特性が不安定になることがあった。この現
象について、発明者らは鋭意研究を進めた結果、予備圧
延を行った場合、その後の予備圧延板焼鈍での昇温速度
により、製品板の磁気特性が大きく左右されることがわ
かってきた。この詳細について以下に述べる。
【0014】上述の鋼塊Aおよび鋼塊Bを素材として、
熱延板の板厚を変更して0〜60%の範囲で冷間での予備
圧延を行ない、それぞれ2.0mm 厚とした。さらに1000℃
の温度で3分間の予備圧延板焼鈍での400 〜800 ℃の温
度間の昇温速度をそれぞれ、2℃/s 〜33.5℃/s の範
囲で変化させ、以下上述と同様に1000℃の温度で2分間
の中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延により最終冷延板厚を
0.23mmに仕上げた。次いで湿水素雰囲気中820 ℃の均熱
温度で4分間の脱炭・1次再結晶焼鈍ののち、MgO を主
成分とする焼鈍分離剤を塗布し、最終仕上げ焼鈍を行
い、得られた各製品板について、鉄損W17/50 を測定し
た。
熱延板の板厚を変更して0〜60%の範囲で冷間での予備
圧延を行ない、それぞれ2.0mm 厚とした。さらに1000℃
の温度で3分間の予備圧延板焼鈍での400 〜800 ℃の温
度間の昇温速度をそれぞれ、2℃/s 〜33.5℃/s の範
囲で変化させ、以下上述と同様に1000℃の温度で2分間
の中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延により最終冷延板厚を
0.23mmに仕上げた。次いで湿水素雰囲気中820 ℃の均熱
温度で4分間の脱炭・1次再結晶焼鈍ののち、MgO を主
成分とする焼鈍分離剤を塗布し、最終仕上げ焼鈍を行
い、得られた各製品板について、鉄損W17/50 を測定し
た。
【0015】図2に予備圧延圧下率R(%)と予備圧延
板焼鈍での昇温速度H (℃/s)をそれぞれ変化させたと
きの鋼塊A材と鋼塊B材との鉄損を比較したグラフを示
す。図2では、Al含有量の高い鋼塊A材の鉄損W17/50
が、Alをほとんど含まない鋼塊B材の鉄損W17/50 より
良好である条件について○印で示し、2次再結晶はする
が鋼塊A材の鉄損W17/50 が鋼塊B材に比べ同等または
劣る条件をΔ印で示し、また鋼塊A材が2次再結晶しな
かった条件を×印で示した。
板焼鈍での昇温速度H (℃/s)をそれぞれ変化させたと
きの鋼塊A材と鋼塊B材との鉄損を比較したグラフを示
す。図2では、Al含有量の高い鋼塊A材の鉄損W17/50
が、Alをほとんど含まない鋼塊B材の鉄損W17/50 より
良好である条件について○印で示し、2次再結晶はする
が鋼塊A材の鉄損W17/50 が鋼塊B材に比べ同等または
劣る条件をΔ印で示し、また鋼塊A材が2次再結晶しな
かった条件を×印で示した。
【0016】図2より明らかなように、鋼塊A材が2次
再結晶し鉄損が鋼塊B材より優れる条件は、予備圧延圧
下率R(%)が10≦R(%)≦50の範囲で、かつ予備圧
延板焼鈍時の400 〜800 ℃の温度間の昇温速度H (℃/
s)が下記式(1) の範囲であることがわかる。 8≦H (℃/s)≦36−0.48R(%) --- (1) かくして、上記範囲で低鉄損の製品板が得られることを
新規に知見した。
再結晶し鉄損が鋼塊B材より優れる条件は、予備圧延圧
下率R(%)が10≦R(%)≦50の範囲で、かつ予備圧
延板焼鈍時の400 〜800 ℃の温度間の昇温速度H (℃/
s)が下記式(1) の範囲であることがわかる。 8≦H (℃/s)≦36−0.48R(%) --- (1) かくして、上記範囲で低鉄損の製品板が得られることを
新規に知見した。
【0017】つづく実験として、鋼塊Aを素材とし、熱
間圧延後の予備圧延を圧下率:15%と一定にして圧延温
度を常温から450 ℃の間で変化させて行ったのち、その
後400 〜800 ℃の温度間の昇温速度を20℃/s とする予
備圧延板焼鈍を行い、以後上述の実験と同様に、中間焼
鈍を挟む2回の冷間圧延により最終冷延板厚:0.23mmに
したのち、脱炭・1次再結晶焼鈍、焼鈍分離剤塗布およ
び最終仕上焼鈍を経て製品板とし、それぞれ磁束密度B
8 および鉄損W17/50 を測定した。
間圧延後の予備圧延を圧下率:15%と一定にして圧延温
度を常温から450 ℃の間で変化させて行ったのち、その
後400 〜800 ℃の温度間の昇温速度を20℃/s とする予
備圧延板焼鈍を行い、以後上述の実験と同様に、中間焼
鈍を挟む2回の冷間圧延により最終冷延板厚:0.23mmに
したのち、脱炭・1次再結晶焼鈍、焼鈍分離剤塗布およ
び最終仕上焼鈍を経て製品板とし、それぞれ磁束密度B
8 および鉄損W17/50 を測定した。
【0018】図3に予備圧延温度(℃)と磁束密度B8
および鉄損W17/50 との関係のグラフを示す。図3よ
り、予備圧延温度が400 ℃までは磁束密度B8 、鉄損W
17/50 ともに改善効果が認められるが、400 ℃を超える
と常温圧延の場合より磁気特性は悪化していることがわ
かる。このように予備圧延を400 ℃以下の温度の温間圧
延とすることにより、磁気特性をさらに向上できること
が明らかとなった。
および鉄損W17/50 との関係のグラフを示す。図3よ
り、予備圧延温度が400 ℃までは磁束密度B8 、鉄損W
17/50 ともに改善効果が認められるが、400 ℃を超える
と常温圧延の場合より磁気特性は悪化していることがわ
かる。このように予備圧延を400 ℃以下の温度の温間圧
延とすることにより、磁気特性をさらに向上できること
が明らかとなった。
【0019】つぎにこの発明の対象としている方向性電
磁鋼板の製造においては、従来より用いられている製鋼
法で得られる溶鋼を連続鋳造法あるいは造塊法で鋳造
し、必要に応じて分塊工程を挟んでスラブを得たのち、
熱間圧延を行う。
磁鋼板の製造においては、従来より用いられている製鋼
法で得られる溶鋼を連続鋳造法あるいは造塊法で鋳造
し、必要に応じて分塊工程を挟んでスラブを得たのち、
熱間圧延を行う。
【0020】この時のスラブの成分組成の限定理由を以
下述べる。 C:0.0030〜0.090 % Cは、熱延組織の改善に有効な成分であるが、多すぎる
と脱炭が困難となる。したがって、その含有量は0.0030
%以上、0.090 %以下とする。
下述べる。 C:0.0030〜0.090 % Cは、熱延組織の改善に有効な成分であるが、多すぎる
と脱炭が困難となる。したがって、その含有量は0.0030
%以上、0.090 %以下とする。
【0021】Si:2.0 〜4.5 % Siは、電気抵抗を増大させるため、鉄損の低減には不可
欠の成分であるが、多すぎると冷間圧延が困難になる。
したがって、その含有量は2.0 %以上、4.5 %以下とす
る。
欠の成分であるが、多すぎると冷間圧延が困難になる。
したがって、その含有量は2.0 %以上、4.5 %以下とす
る。
【0022】Mn:0.05〜0.15% Mnは、2次再結晶を生じさせるためのインヒビターMnS,
MnSe の形成成分として必要であるが多すぎると溶体化
が困難となる。したがって、その含有量は0.05%以上、
0.15%以下とする。
MnSe の形成成分として必要であるが多すぎると溶体化
が困難となる。したがって、その含有量は0.05%以上、
0.15%以下とする。
【0023】SもしくはSeのうち1種または2種の合
計:0.01〜0.04% S, Seは、インヒビターMnS, MnSe を析出させるために
必要であり、それらの含有量は、それぞれ単独の場合お
よび併用の場合の合計ともに0.01%以上、0.04%以下と
する。
計:0.01〜0.04% S, Seは、インヒビターMnS, MnSe を析出させるために
必要であり、それらの含有量は、それぞれ単独の場合お
よび併用の場合の合計ともに0.01%以上、0.04%以下と
する。
【0024】Al:0.1 〜3.0 % Alは、圧延性を損なわずに比抵抗を上昇させ低鉄損化に
有効な成分であり、その効果を発現させるためには0.1
%以上含有させる必要がある。しかし、3.0 %を超えて
多量に含有させるとこの発明に適合する製造工程を用い
ても良好な2次再結晶が得られなくなる。したがって、
その含有量は0.1 %以上、3.0 %以下とする。
有効な成分であり、その効果を発現させるためには0.1
%以上含有させる必要がある。しかし、3.0 %を超えて
多量に含有させるとこの発明に適合する製造工程を用い
ても良好な2次再結晶が得られなくなる。したがって、
その含有量は0.1 %以上、3.0 %以下とする。
【0025】N:0.0100%以下 Nは、Alと結合してAlN を形成するが、この発明では、
Alを固溶状態として確保し比抵抗を高める必要がある。
そのためN含有量の上限を0.0100%に制限する。
Alを固溶状態として確保し比抵抗を高める必要がある。
そのためN含有量の上限を0.0100%に制限する。
【0026】これらの成分のほか、インヒビター補強成
分であるSbを含有させることでさらに磁気特性が良好な
材料を得ることができる。これはSbが粒界に偏析し、仕
上げ焼鈍中に1次粒成長の抑制力を補うことによるもの
と考えられる。ただし、多すぎると加工が困難となるた
め、その含有量は0.005 〜0.20%の範囲とすることがよ
い。また、Sbに加えて、Cu:0.02〜0.20%、Sn:0.02〜
0.30%、Ge:0.01〜0.30%、Ni:0.02〜0.20%およびM
o:0.01〜0.05%などをそれぞれ単独または複合して含
有させることも磁気特性を改善する上で好ましい。
分であるSbを含有させることでさらに磁気特性が良好な
材料を得ることができる。これはSbが粒界に偏析し、仕
上げ焼鈍中に1次粒成長の抑制力を補うことによるもの
と考えられる。ただし、多すぎると加工が困難となるた
め、その含有量は0.005 〜0.20%の範囲とすることがよ
い。また、Sbに加えて、Cu:0.02〜0.20%、Sn:0.02〜
0.30%、Ge:0.01〜0.30%、Ni:0.02〜0.20%およびM
o:0.01〜0.05%などをそれぞれ単独または複合して含
有させることも磁気特性を改善する上で好ましい。
【0027】熱間圧延後、通常は熱延板焼鈍につづいて
中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延により最終冷延板厚
に仕上げるが、この発明では、熱間圧延後に圧下率R
(%)が10〜50%の範囲の冷間圧延もしくは400 ℃の温
度以下の温間圧延、すなわち、予備圧延を行ったのち、
通常の熱延板焼鈍にかえて予備圧延板の焼鈍を、加熱時
の400 〜800 ℃の温度間の昇温速度H (℃/s)を下記式
(1) を満たす範囲で行うことを特色とする。 8≦H (℃/s)≦36−0.48R(%) --- (1) かくして、高Al材にても磁気特性の優れる製品板が得ら
れるようになる。
中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延により最終冷延板厚
に仕上げるが、この発明では、熱間圧延後に圧下率R
(%)が10〜50%の範囲の冷間圧延もしくは400 ℃の温
度以下の温間圧延、すなわち、予備圧延を行ったのち、
通常の熱延板焼鈍にかえて予備圧延板の焼鈍を、加熱時
の400 〜800 ℃の温度間の昇温速度H (℃/s)を下記式
(1) を満たす範囲で行うことを特色とする。 8≦H (℃/s)≦36−0.48R(%) --- (1) かくして、高Al材にても磁気特性の優れる製品板が得ら
れるようになる。
【0028】この発明の特色とするこれらの製造工程条
件は前述した実験結果にもとづくもので、その理由につ
いては必ずしも明らかではないが、発明者らは次のよう
に考えている。
件は前述した実験結果にもとづくもので、その理由につ
いては必ずしも明らかではないが、発明者らは次のよう
に考えている。
【0029】この発明のようにAl含有量の多い素材を用
いる場合には、熱間圧延後に組織が粗くなり、圧延方向
に伸長した粗大粒が形成される。そこで熱間圧延後に冷
間圧延もしくは温間圧延すなわち予備圧延を行うと、そ
の粗大粒内に歪みが導入され、その後の熱延板焼鈍にか
わる予備圧延板焼鈍で再結晶が起こり結晶が微細化され
る。そして、この結晶の微細化により後工程で集合組織
の形成が良好となり、高Al材を用いた場合でも磁気特性
が改善されるものと考えられる。
いる場合には、熱間圧延後に組織が粗くなり、圧延方向
に伸長した粗大粒が形成される。そこで熱間圧延後に冷
間圧延もしくは温間圧延すなわち予備圧延を行うと、そ
の粗大粒内に歪みが導入され、その後の熱延板焼鈍にか
わる予備圧延板焼鈍で再結晶が起こり結晶が微細化され
る。そして、この結晶の微細化により後工程で集合組織
の形成が良好となり、高Al材を用いた場合でも磁気特性
が改善されるものと考えられる。
【0030】また、上記式(1) より明らかなように、予
備圧延板の焼鈍での昇温速度Hの好適範囲が予備圧延の
圧下率Rによって変化している。この昇温過程では、圧
延時に導入された歪みにより再結晶が起こり、その再結
晶では、再結晶核の生成過程と再結晶粒の成長過程とに
わけて考えられるが、昇温速度と導入された歪みとの変
化によりこのバランスが変化するものと考えられる。す
なわち、昇温速度が大きくなったときの再結晶核の生成
頻度の増加と粒成長速度の増加の程度が、導入された歪
みすなわち予備圧延圧下率Rによって変化し、予備圧延
板焼鈍後の粒径、集合組織等に変化を与えているものと
推定される。よって、圧下率Rにより最適な昇温速度H
の範囲が変化すると考えられる。
備圧延板の焼鈍での昇温速度Hの好適範囲が予備圧延の
圧下率Rによって変化している。この昇温過程では、圧
延時に導入された歪みにより再結晶が起こり、その再結
晶では、再結晶核の生成過程と再結晶粒の成長過程とに
わけて考えられるが、昇温速度と導入された歪みとの変
化によりこのバランスが変化するものと考えられる。す
なわち、昇温速度が大きくなったときの再結晶核の生成
頻度の増加と粒成長速度の増加の程度が、導入された歪
みすなわち予備圧延圧下率Rによって変化し、予備圧延
板焼鈍後の粒径、集合組織等に変化を与えているものと
推定される。よって、圧下率Rにより最適な昇温速度H
の範囲が変化すると考えられる。
【0031】さらに、予備圧延を400 ℃以下の温度での
温間圧延とすることにより、磁気特性がより良好な製品
を得ることができる。これは例えば変形中に動的な歪時
効が起る等の効果により、予備圧延板焼鈍時の再結晶が
促進されたものと考えられる。なお、圧延温度が400 ℃
を超えると回復現象が起こってしまう。よって予備圧延
温度は400 ℃以下とすることが必要になる。
温間圧延とすることにより、磁気特性がより良好な製品
を得ることができる。これは例えば変形中に動的な歪時
効が起る等の効果により、予備圧延板焼鈍時の再結晶が
促進されたものと考えられる。なお、圧延温度が400 ℃
を超えると回復現象が起こってしまう。よって予備圧延
温度は400 ℃以下とすることが必要になる。
【0032】予備圧延板焼鈍後は、従来の方法と同様
に、中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延により最終冷延
板厚としたのち、脱炭焼鈍後、MgO を主成分とする焼鈍
分離剤を塗布してから最終仕上げ焼鈍を施し製品板とす
る。
に、中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延により最終冷延
板厚としたのち、脱炭焼鈍後、MgO を主成分とする焼鈍
分離剤を塗布してから最終仕上げ焼鈍を施し製品板とす
る。
【0033】また、最終仕上げ焼鈍後に鋼板に張力を付
与するコーティングを施すこともよく、これによりさら
に低鉄損の製品を得ることができる。
与するコーティングを施すこともよく、これによりさら
に低鉄損の製品を得ることができる。
【0034】
【実施例】表1に示す成分組成を含み残部は実質的にFe
よりなる鋼塊を用意した。
よりなる鋼塊を用意した。
【0035】
【表1】
【0036】実施例1 表1に示した鋼塊符号C、DおよびEをそれぞれ1350℃
の温度に加熱したのち、熱間圧延し、それぞれ板厚:2.5
2mm 、3.34mm、5.00mmの熱延板とした。
の温度に加熱したのち、熱間圧延し、それぞれ板厚:2.5
2mm 、3.34mm、5.00mmの熱延板とした。
【0037】これらの熱延板を2.0 mmに予備圧延したの
ち、予備圧延板焼鈍する際に400 〜800 ℃の温度間の昇
温速度Hを15.5℃/s および22.5℃/s として1000℃の
温度まで加熱後3分間保持してから急冷し、その後、10
00℃・2分間の中間焼鈍をはさむ2回の冷間圧延によっ
て最終冷延板厚:0.23mmとした。その後、これらの冷延
板に820 ℃の温度の湿水素雰囲気で脱炭・1次再結晶焼
鈍を施し、TiO2を5%添加したMgO を焼鈍分離剤として
塗布してから最終仕上げ焼鈍を行いそれぞれ製品板とし
た。
ち、予備圧延板焼鈍する際に400 〜800 ℃の温度間の昇
温速度Hを15.5℃/s および22.5℃/s として1000℃の
温度まで加熱後3分間保持してから急冷し、その後、10
00℃・2分間の中間焼鈍をはさむ2回の冷間圧延によっ
て最終冷延板厚:0.23mmとした。その後、これらの冷延
板に820 ℃の温度の湿水素雰囲気で脱炭・1次再結晶焼
鈍を施し、TiO2を5%添加したMgO を焼鈍分離剤として
塗布してから最終仕上げ焼鈍を行いそれぞれ製品板とし
た。
【0038】かくして得られた各製品板について、2次
再結晶状況、鉄損W17/50 および磁束密度B8 を調査し
た。予備圧延圧下率R、昇温速度Hと2次再結晶状況、
鉄損W17/50 および磁束密度B8 の調査結果を表2にま
とめて示す。
再結晶状況、鉄損W17/50 および磁束密度B8 を調査し
た。予備圧延圧下率R、昇温速度Hと2次再結晶状況、
鉄損W17/50 および磁束密度B8 の調査結果を表2にま
とめて示す。
【0039】
【表2】 なお、表2には熱間圧延で板厚:2.0mm とし、予備圧
延、予備圧延板焼鈍を行なわなかった比較例も併記し
た。
延、予備圧延板焼鈍を行なわなかった比較例も併記し
た。
【0040】表2に示す通り、Al含有量がこの発明の範
囲にあり、予備圧延圧下率Rおよび昇温速度Hがこの発
明に適合する適合例は、2次再結晶が安定であり、Alを
ほとんど含有しない鋼塊符号Cを用いた比較例に比し鉄
損W17/50 が低く、良好な磁気特性が得られている。
囲にあり、予備圧延圧下率Rおよび昇温速度Hがこの発
明に適合する適合例は、2次再結晶が安定であり、Alを
ほとんど含有しない鋼塊符号Cを用いた比較例に比し鉄
損W17/50 が低く、良好な磁気特性が得られている。
【0041】実施例2 表1に示した鋼塊符号F、およびGを、それぞれ1350℃
の温度に加熱したのち、熱間圧延し、それぞれ板厚:4.5
mmの熱延板とした。
の温度に加熱したのち、熱間圧延し、それぞれ板厚:4.5
mmの熱延板とした。
【0042】これらの熱延板を2.7 mm、3.6 mmに予備圧
延したのち、予備圧延板焼鈍する際に、400 〜800 ℃の
温度間の昇温速度Hを5.0 ℃/s 、12.0℃/s 、19.5℃
/s、26.5℃/s および33.5℃/s として1000℃の温度
まで加熱後3分間保持して急冷したのち、1000℃・2分
間の中間焼鈍をはさむ2回の冷間圧延によって最終冷延
板厚:0.35mmとした。その後、これらの冷延板に820 ℃
の温度の湿水素雰囲気で脱炭・1次再結晶焼鈍を施し、
TiO2を5%添加したMgO を焼鈍分離剤として塗布してか
ら最終仕上げ焼鈍を行いそれぞれ製品板とした。
延したのち、予備圧延板焼鈍する際に、400 〜800 ℃の
温度間の昇温速度Hを5.0 ℃/s 、12.0℃/s 、19.5℃
/s、26.5℃/s および33.5℃/s として1000℃の温度
まで加熱後3分間保持して急冷したのち、1000℃・2分
間の中間焼鈍をはさむ2回の冷間圧延によって最終冷延
板厚:0.35mmとした。その後、これらの冷延板に820 ℃
の温度の湿水素雰囲気で脱炭・1次再結晶焼鈍を施し、
TiO2を5%添加したMgO を焼鈍分離剤として塗布してか
ら最終仕上げ焼鈍を行いそれぞれ製品板とした。
【0043】かくして得られた各製品板について、2次
再結晶状況、鉄損W17/50 および磁束密度B8 を調査し
た。予備圧延圧下率R、昇温速度Hと2次再結晶状況、
鉄損W17/50 および磁束密度B8 の調査結果を表3にま
とめて示す。
再結晶状況、鉄損W17/50 および磁束密度B8 を調査し
た。予備圧延圧下率R、昇温速度Hと2次再結晶状況、
鉄損W17/50 および磁束密度B8 の調査結果を表3にま
とめて示す。
【0044】
【表3】
【0045】表3に示す通り、インヒビターとしてMnS
を用い、さらに熱延板厚を同じくして予備圧延後の板厚
を変化させた場合においても、Al含有量がこの発明の範
囲にあり予備圧延圧下率Rおよび昇温速度Hがこの発明
に適合する適合例は、2次再結晶が安定であり、Alをほ
とんど含有しない鋼塊符号Fの比較例に比し、鉄損W
17/50 が低く、良好な磁気特性が得られている。
を用い、さらに熱延板厚を同じくして予備圧延後の板厚
を変化させた場合においても、Al含有量がこの発明の範
囲にあり予備圧延圧下率Rおよび昇温速度Hがこの発明
に適合する適合例は、2次再結晶が安定であり、Alをほ
とんど含有しない鋼塊符号Fの比較例に比し、鉄損W
17/50 が低く、良好な磁気特性が得られている。
【0046】
【発明の効果】この発明は、方向性電磁鋼板を製造する
にあたり、C:0.0030〜0.090Wt %、Si:2.0 〜4.5 Wt
%、Mn:0.05〜0.15Wt%、SもしくはSeのうちの1種ま
たは2種の合計:0.01〜0.04Wt% Al:0.1 〜3.0 Wt%、N:0.0100 Wt %以下、を含有す
る素材を熱間圧延後、圧下率R(%)を10〜50%として
冷間もしくは400 ℃以下の温間での予備圧延を行ない、
かつ通常の熱延板焼鈍にかわる予備圧延板焼鈍での400
℃から800 ℃の温度間の昇温速度H (℃/s)を、8≦H
(℃/s)≦36−0.48R(%)の範囲として焼鈍するもの
であり、この発明によれば、Al含有量の高い材料におい
て、2次再結晶が安定であり、鉄損の低い方向性電磁鋼
板を安定して製造することができる。
にあたり、C:0.0030〜0.090Wt %、Si:2.0 〜4.5 Wt
%、Mn:0.05〜0.15Wt%、SもしくはSeのうちの1種ま
たは2種の合計:0.01〜0.04Wt% Al:0.1 〜3.0 Wt%、N:0.0100 Wt %以下、を含有す
る素材を熱間圧延後、圧下率R(%)を10〜50%として
冷間もしくは400 ℃以下の温間での予備圧延を行ない、
かつ通常の熱延板焼鈍にかわる予備圧延板焼鈍での400
℃から800 ℃の温度間の昇温速度H (℃/s)を、8≦H
(℃/s)≦36−0.48R(%)の範囲として焼鈍するもの
であり、この発明によれば、Al含有量の高い材料におい
て、2次再結晶が安定であり、鉄損の低い方向性電磁鋼
板を安定して製造することができる。
【図1】予備圧延圧下率R(%)と磁束密度B8 および
鉄損W17/50 との関係のグラフである。
鉄損W17/50 との関係のグラフである。
【図2】予備圧延圧下率R(%)と熱延板焼鈍での昇温
速度H (℃/s)をそれぞれ変化させたときの鋼塊A材と
鋼塊B材との鉄損を比較したグラフである。
速度H (℃/s)をそれぞれ変化させたときの鋼塊A材と
鋼塊B材との鉄損を比較したグラフである。
【図3】予備圧延温度(℃)と磁束密度B8 および鉄損
W17/50 との関係のグラフである。
W17/50 との関係のグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】C:0.0030wt%以上、0.090 wt%以下、 Si:2.0 wt%以上、4.5 wt%以下、 Mn:0.05wt%以上、0.15wt%以下、 SもしくはSeのうちの1種または2種の合計:0.01wt%
以上、0.04wt%以下、 Al:0.1 wt%以上、3.0 wt%以下および N:0.0100wt%以下 を含有するけい素鋼スラブを素材として、該スラブを熱
間圧延後、圧下率R(%)を10〜50%の範囲とする冷間
圧延もしくは400 ℃以下の温度での温間圧延を行ったの
ち、400 ℃から800 ℃までの温度間の昇温速度H (℃/
s)を下記式(1) を満たす範囲とする焼鈍を施し、その
後、中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を行い、しかる
のち、脱炭焼鈍後、最終仕上げ焼鈍を施すことを特徴と
する低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法。 〔記〕 8≦H (℃/s)≦36−0.48R(%) --- (1)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9156723A JPH116015A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | 低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9156723A JPH116015A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | 低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH116015A true JPH116015A (ja) | 1999-01-12 |
Family
ID=15633932
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9156723A Withdrawn JPH116015A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | 低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH116015A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2023157765A1 (ja) * | 2022-02-15 | 2023-08-24 | Jfeスチール株式会社 | 方向性電磁鋼板の製造方法 |
-
1997
- 1997-06-13 JP JP9156723A patent/JPH116015A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2023157765A1 (ja) * | 2022-02-15 | 2023-08-24 | Jfeスチール株式会社 | 方向性電磁鋼板の製造方法 |
| JP7338812B1 (ja) * | 2022-02-15 | 2023-09-05 | Jfeスチール株式会社 | 方向性電磁鋼板の製造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040907 |