JPH1161205A - 希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合金粉末の製造方法及びその方法で製造される永久磁石合金粉末 - Google Patents
希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合金粉末の製造方法及びその方法で製造される永久磁石合金粉末Info
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- JPH1161205A JPH1161205A JP9221574A JP22157497A JPH1161205A JP H1161205 A JPH1161205 A JP H1161205A JP 9221574 A JP9221574 A JP 9221574A JP 22157497 A JP22157497 A JP 22157497A JP H1161205 A JPH1161205 A JP H1161205A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 硬質磁性相の持つ保磁力を維持しながら、高
い飽和磁化を持つ希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合
金粉末の製造方法を提供する。 【解決手段】 R(RはYを含む希土類元素の1種以
上)のイオンと、Feのイオンと、Coのイオンと、さらに
はB粉末または/およびB(OH)4 -イオンとを含む混合水
溶液から、同時沈殿または共沈殿により、R、Fe、Co、
Bの混合水酸化物あるいは複合水酸化物を作製し、次い
でこれらを加熱して、R、Fe、Co、Bの混合酸化物ある
いは複合酸化物とし、さらにこれら酸化物にCaまたはCa
合金の粉末を混合して、800 〜1200℃で加熱して還元
し、得られた還元生成物を冷却、水洗、さらに乾燥する
希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合金粉末の製造方
法。
い飽和磁化を持つ希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合
金粉末の製造方法を提供する。 【解決手段】 R(RはYを含む希土類元素の1種以
上)のイオンと、Feのイオンと、Coのイオンと、さらに
はB粉末または/およびB(OH)4 -イオンとを含む混合水
溶液から、同時沈殿または共沈殿により、R、Fe、Co、
Bの混合水酸化物あるいは複合水酸化物を作製し、次い
でこれらを加熱して、R、Fe、Co、Bの混合酸化物ある
いは複合酸化物とし、さらにこれら酸化物にCaまたはCa
合金の粉末を混合して、800 〜1200℃で加熱して還元
し、得られた還元生成物を冷却、水洗、さらに乾燥する
希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合金粉末の製造方
法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子・電気機器産
業分野で有用な、希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合
金粉末の製造方法と、その方法で製造される永久磁石合
金粉末に関するものである。
業分野で有用な、希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合
金粉末の製造方法と、その方法で製造される永久磁石合
金粉末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】R(RはYを含む希土類元素の1種以
上)、Fe、Co、Bからなる永久磁石、特にRとしてNdを
主成分とする希土類磁石は、その磁気特性の高さから電
子・電気機器産業の分野において、広く利用されてい
る。そのR、Fe、Co、Bからなる永久磁石の製造方法と
して、還元拡散法(R&D 法)または共還元法と呼ばれる
方法がある。これは、 原料として、Rの酸化物粉末、Fe、Co、Bの酸化物
またはこれらの金属または合金粉末(例えばフェロボロ
ン)、さらに還元剤となるCaまたはCa合金の粉末を、所
要組成に応じて混合する。 この混合物を 850〜1200℃で加熱還元することによ
って金属合金を生成させる。 生成物を水洗してCaO 及び未反応のCaをCa(OH)2 の
形で取り除く。 得られた粉末を真空乾燥して、合金粉末を得る。 というものである。この合金製造法において、還元拡散
反応を行う温度で液体となっている還元剤となるCaまた
はCa合金を除いて、原料として使用する粉末は、粒径が
大きいほど、得られる合金粉末の粒径も大きくなる。そ
の結果、焼結磁石を作製する際に行う粉砕工程の効率が
落ちる。また原料粉末の混合物が不均一となり、磁気特
性を低下させる原因となる粗大なFe、Coその他の強磁性
合金の析出も起こりやすくなる。一方、原料粉末の粒径
が小さいと、均質な原料粉末の混合物が得られ、反応で
作製される合金粉末の粒径も小さくなると同時に均質に
なり、その結果、磁気特性も上がることが期待できる。
しかし実際に乾式で混合を行う場合、原料粉末の粒径が
小さくなると粉末に含まれる水分が多くなり、原料の秤
量誤差が問題になり、同時に液体架橋、静電引力、ファ
ンデルワールス力等により原料粉末の凝集が起こるよう
になる。凝集が起こると、結果的に大きな粒子を使った
場合と同じになる。従って、従来の還元拡散法では、得
られる合金粉末の粒径をあまり小さくできず、また一部
に粗大なFe、Coその他の強磁性合金が析出する。この析
出を防ぐために、予め過剰にRを入れておくこともある
が、これはコスト的に余り好ましくない。最近の高性能
永久磁石探索において、数多くの研究がなされてきた
が、Nd2Fe14 Bの飽和磁化 1.6Tを超える化合物は発見
されていない。しかし最近メルトスパン法やメカニカル
アロイング法により作製された、Nd2Fe14 B/Fe、Nd2F
e14B/Fe3 B、Sm2Fe17 N3 /Fe等のナノスケールの
ソフト相と、ハード相の複合材料において、二つの相が
磁気的に交換結合し、あたかも単一のハード相であるか
のような減磁曲線が得られており、注目されている。こ
れらは、減磁曲線において、磁化が外部磁界の変化に対
し可逆的にスプリングバックする特異な挙動を示すた
め、交換スプリング磁石と呼ばれている。これは、逆磁
界によりソフト相の内部が磁化反転しても、ハード相と
の交換結合により、逆磁界を取り除くと元に戻るからで
ある。
上)、Fe、Co、Bからなる永久磁石、特にRとしてNdを
主成分とする希土類磁石は、その磁気特性の高さから電
子・電気機器産業の分野において、広く利用されてい
る。そのR、Fe、Co、Bからなる永久磁石の製造方法と
して、還元拡散法(R&D 法)または共還元法と呼ばれる
方法がある。これは、 原料として、Rの酸化物粉末、Fe、Co、Bの酸化物
またはこれらの金属または合金粉末(例えばフェロボロ
ン)、さらに還元剤となるCaまたはCa合金の粉末を、所
要組成に応じて混合する。 この混合物を 850〜1200℃で加熱還元することによ
って金属合金を生成させる。 生成物を水洗してCaO 及び未反応のCaをCa(OH)2 の
形で取り除く。 得られた粉末を真空乾燥して、合金粉末を得る。 というものである。この合金製造法において、還元拡散
反応を行う温度で液体となっている還元剤となるCaまた
はCa合金を除いて、原料として使用する粉末は、粒径が
大きいほど、得られる合金粉末の粒径も大きくなる。そ
の結果、焼結磁石を作製する際に行う粉砕工程の効率が
落ちる。また原料粉末の混合物が不均一となり、磁気特
性を低下させる原因となる粗大なFe、Coその他の強磁性
合金の析出も起こりやすくなる。一方、原料粉末の粒径
が小さいと、均質な原料粉末の混合物が得られ、反応で
作製される合金粉末の粒径も小さくなると同時に均質に
なり、その結果、磁気特性も上がることが期待できる。
しかし実際に乾式で混合を行う場合、原料粉末の粒径が
小さくなると粉末に含まれる水分が多くなり、原料の秤
量誤差が問題になり、同時に液体架橋、静電引力、ファ
ンデルワールス力等により原料粉末の凝集が起こるよう
になる。凝集が起こると、結果的に大きな粒子を使った
場合と同じになる。従って、従来の還元拡散法では、得
られる合金粉末の粒径をあまり小さくできず、また一部
に粗大なFe、Coその他の強磁性合金が析出する。この析
出を防ぐために、予め過剰にRを入れておくこともある
が、これはコスト的に余り好ましくない。最近の高性能
永久磁石探索において、数多くの研究がなされてきた
が、Nd2Fe14 Bの飽和磁化 1.6Tを超える化合物は発見
されていない。しかし最近メルトスパン法やメカニカル
アロイング法により作製された、Nd2Fe14 B/Fe、Nd2F
e14B/Fe3 B、Sm2Fe17 N3 /Fe等のナノスケールの
ソフト相と、ハード相の複合材料において、二つの相が
磁気的に交換結合し、あたかも単一のハード相であるか
のような減磁曲線が得られており、注目されている。こ
れらは、減磁曲線において、磁化が外部磁界の変化に対
し可逆的にスプリングバックする特異な挙動を示すた
め、交換スプリング磁石と呼ばれている。これは、逆磁
界によりソフト相の内部が磁化反転しても、ハード相と
の交換結合により、逆磁界を取り除くと元に戻るからで
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】還元拡散法で永久磁石
合金を作製する際に、磁気特性を下げる原因となる粗大
なFe、Coその他の強磁性合金の析出を防ぐために、 拡散反応時に、高い温度で反応させたり、反応時間
を長くしたりして、拡散反応を促進する。 予め過剰にRを入れておく。 等の方法がとられているが、の方法は合金粉末の結晶
成長を促し、得られる合金粉末の粒径を大きくしてしま
う。またの方法は原料として使用する高価なRの量を
増やすため、コスト的にあまり好ましくない。また同時
に合金粉末中に非磁性のRリッチ相も析出させる。
合金を作製する際に、磁気特性を下げる原因となる粗大
なFe、Coその他の強磁性合金の析出を防ぐために、 拡散反応時に、高い温度で反応させたり、反応時間
を長くしたりして、拡散反応を促進する。 予め過剰にRを入れておく。 等の方法がとられているが、の方法は合金粉末の結晶
成長を促し、得られる合金粉末の粒径を大きくしてしま
う。またの方法は原料として使用する高価なRの量を
増やすため、コスト的にあまり好ましくない。また同時
に合金粉末中に非磁性のRリッチ相も析出させる。
【0004】したがって、一般に還元拡散法で作製した
永久磁石合金粉末は、粒成長した粒径の大きな主相R
2(Fe,Co)14B化合物相を持ち、他にRのリッチな相も含
んでいる。粒径の大きな主相R2(Fe,Co)14B化合物相
は、焼結磁石を作製する際必要となる、粉砕工程の効率
を落とす。一方、Rのリッチ相は、非磁性なのでその存
在により主相R2(Fe,Co)14B化合物相の存在比を減らす
ことになり、残留磁化Brを落とす原因となる。一方、
現在の交換スプリング磁石は、その製造法からいずれも
等方性でハード相の磁化容易軸がバラバラの方向を向い
ている。従って、焼結磁石のような異方的で磁気特性の
高いものは得られていない。
永久磁石合金粉末は、粒成長した粒径の大きな主相R
2(Fe,Co)14B化合物相を持ち、他にRのリッチな相も含
んでいる。粒径の大きな主相R2(Fe,Co)14B化合物相
は、焼結磁石を作製する際必要となる、粉砕工程の効率
を落とす。一方、Rのリッチ相は、非磁性なのでその存
在により主相R2(Fe,Co)14B化合物相の存在比を減らす
ことになり、残留磁化Brを落とす原因となる。一方、
現在の交換スプリング磁石は、その製造法からいずれも
等方性でハード相の磁化容易軸がバラバラの方向を向い
ている。従って、焼結磁石のような異方的で磁気特性の
高いものは得られていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記のとおり、使用する
原料粉末は、粒径が小さいものが好ましい。しかし乾式
で混合する場合、原料粉末中に含まれる水分のため、秤
量誤差が生じる。また、静電引力、ファンデルワールス
力等の引力や液体架橋により、粉末の凝集が起こる。し
たがって、原料粉末を乾式で混合しても十分には混合で
きず、均質な混合物粉末は得られない。そこで本発明者
らは、粒径の小さな原料粉末が均一に混合した原料を得
る様々な方法を考察、検討した結果、予めR、Fe、Coの
各イオンと、B粉末または/およびB(OH)4 -イオンとを
含む混合水溶液から、同時沈殿または共沈殿により、
R、Fe、Co、Bの混合水酸化物あるいは複合水酸化物を
作製し、次いでこの水酸化物を加熱して、R、Fe、Co、
Bの混合酸化物あるいは複合酸化物を得る方法が適して
いることを見いだし、本発明を完成した。すなわち本発
明の要旨は、R(RはYを含む希土類元素の1種以上)
のイオンと、Feのイオンと、Coのイオンと、さらにはB
粉末または/およびB(OH)4 -イオンとを含む混合水溶液
から、同時沈殿または共沈殿により、R、Fe、Co、Bの
混合水酸化物あるいは複合水酸化物を作製し、次いでこ
れらを加熱して、R、Fe、Co、Bの混合酸化物あるいは
複合酸化物とし、さらにこれら酸化物にCaまたはCa合金
の粉末を混合して、800 〜1200℃で加熱して還元し、得
られた還元生成物を冷却、水洗、さらに乾燥することを
特徴とする希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合金粉末
の製造方法にあり、また、上記に記載の方法で製造され
る永久磁石合金粉末にある。
原料粉末は、粒径が小さいものが好ましい。しかし乾式
で混合する場合、原料粉末中に含まれる水分のため、秤
量誤差が生じる。また、静電引力、ファンデルワールス
力等の引力や液体架橋により、粉末の凝集が起こる。し
たがって、原料粉末を乾式で混合しても十分には混合で
きず、均質な混合物粉末は得られない。そこで本発明者
らは、粒径の小さな原料粉末が均一に混合した原料を得
る様々な方法を考察、検討した結果、予めR、Fe、Coの
各イオンと、B粉末または/およびB(OH)4 -イオンとを
含む混合水溶液から、同時沈殿または共沈殿により、
R、Fe、Co、Bの混合水酸化物あるいは複合水酸化物を
作製し、次いでこの水酸化物を加熱して、R、Fe、Co、
Bの混合酸化物あるいは複合酸化物を得る方法が適して
いることを見いだし、本発明を完成した。すなわち本発
明の要旨は、R(RはYを含む希土類元素の1種以上)
のイオンと、Feのイオンと、Coのイオンと、さらにはB
粉末または/およびB(OH)4 -イオンとを含む混合水溶液
から、同時沈殿または共沈殿により、R、Fe、Co、Bの
混合水酸化物あるいは複合水酸化物を作製し、次いでこ
れらを加熱して、R、Fe、Co、Bの混合酸化物あるいは
複合酸化物とし、さらにこれら酸化物にCaまたはCa合金
の粉末を混合して、800 〜1200℃で加熱して還元し、得
られた還元生成物を冷却、水洗、さらに乾燥することを
特徴とする希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合金粉末
の製造方法にあり、また、上記に記載の方法で製造され
る永久磁石合金粉末にある。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明によれば、 粒径の小さな原料粉末の均一な混合物が得られる。 その結果、磁気特性の高い粒径の小さな永久磁石合
金粉末が得られる。また同時に、原料粉末が上記のよ
うに粒径の小さな原料粉末の混合物になることにより、 金属合金の粉末粒子内に、Fe、Co、Fe合金、Co合金
のいずれか一つ以上が90wt%以上含まれる、Feのリッチ
相または/およびCoのリッチ相が、1μm以下の微粒子
となって微細に分散して存在していることにより、保磁
力の高い硬質磁性相と、上記Feリッチまたは/およびCo
リッチな軟質磁性相が交換結合し、硬質磁性相の持つ保
磁力を維持しながら、高い飽和磁化を持つ希土類元素・
鉄・ボロン系永久磁石合金粉末を実現できるというもの
である。上記の希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合金
としては、例えばR2(Fe,Co)14B化合物が挙げられ、化
合物相中に上記リッチ相が微細に分散析出した混合組織
となっている。この永久磁石合金と上記リッチ相との間
には、磁気的交換相互作用が存在して、磁気特性の高い
交換スプリング磁石となっている。以下に、これをさら
に詳述する。
金粉末が得られる。また同時に、原料粉末が上記のよ
うに粒径の小さな原料粉末の混合物になることにより、 金属合金の粉末粒子内に、Fe、Co、Fe合金、Co合金
のいずれか一つ以上が90wt%以上含まれる、Feのリッチ
相または/およびCoのリッチ相が、1μm以下の微粒子
となって微細に分散して存在していることにより、保磁
力の高い硬質磁性相と、上記Feリッチまたは/およびCo
リッチな軟質磁性相が交換結合し、硬質磁性相の持つ保
磁力を維持しながら、高い飽和磁化を持つ希土類元素・
鉄・ボロン系永久磁石合金粉末を実現できるというもの
である。上記の希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合金
としては、例えばR2(Fe,Co)14B化合物が挙げられ、化
合物相中に上記リッチ相が微細に分散析出した混合組織
となっている。この永久磁石合金と上記リッチ相との間
には、磁気的交換相互作用が存在して、磁気特性の高い
交換スプリング磁石となっている。以下に、これをさら
に詳述する。
【0007】本発明では、原料混合の際に粉末を乾式で
混合するのではなく、混合水溶液、例えばRのイオンを
含む水溶液と、Fe、Coのイオンを含む水溶液と、さらに
B粉末または/およびB(OH)4 -イオンを含む水溶液とを
用いる。原料がイオンとして水溶液に含まれていれば、
イオンは水溶液全体に均一に分散している。また、B粉
末を用いる場合も、分散媒として水溶液を使用すれば、
粉末同士の電気的反発力により、乾式で粉末を混合する
際のような凝集はなく、水溶液全体に均一に分散する。
また、滴定等の分析により、そのイオン濃度を正確に調
べることが出来るため、粉末を使用するよりも精度が上
がる。
混合するのではなく、混合水溶液、例えばRのイオンを
含む水溶液と、Fe、Coのイオンを含む水溶液と、さらに
B粉末または/およびB(OH)4 -イオンを含む水溶液とを
用いる。原料がイオンとして水溶液に含まれていれば、
イオンは水溶液全体に均一に分散している。また、B粉
末を用いる場合も、分散媒として水溶液を使用すれば、
粉末同士の電気的反発力により、乾式で粉末を混合する
際のような凝集はなく、水溶液全体に均一に分散する。
また、滴定等の分析により、そのイオン濃度を正確に調
べることが出来るため、粉末を使用するよりも精度が上
がる。
【0008】原料としてR、Fe、Coの硝酸水溶液を使用
する。水溶液としては他に塩酸等の水溶液が挙げられる
が、希硝酸は、R、Fe、Coの金属、酸化物及びその合金
をイオンとして溶かし、しかも後の工程で原料以外の物
質を熱処理によって取り除くことができるので適してい
る。R(NO3)3水溶液、Fe(NO3)3の水溶液、Co(NO3)2の水
溶液を混合する。その混合水溶液中に、B粉末または/
およびB2O3粉末を混合する。B2O3粉末は水に溶け、水溶
液中でB(OH)4 -イオンとなる。
する。水溶液としては他に塩酸等の水溶液が挙げられる
が、希硝酸は、R、Fe、Coの金属、酸化物及びその合金
をイオンとして溶かし、しかも後の工程で原料以外の物
質を熱処理によって取り除くことができるので適してい
る。R(NO3)3水溶液、Fe(NO3)3の水溶液、Co(NO3)2の水
溶液を混合する。その混合水溶液中に、B粉末または/
およびB2O3粉末を混合する。B2O3粉末は水に溶け、水溶
液中でB(OH)4 -イオンとなる。
【0009】上記の混合は、最終的に得られる希土類元
素・鉄・ボロン系永久磁石合金粉末の組成が、R(Rは
Yを含む希土類元素の1種以上)が6〜15at%、Feが70
〜93at%、Coが 0.1〜40at%、Bが1〜10at%となるよ
うにする。この組成範囲では、Rの量を増やしても、粉
末粒子内にFe、Co、Fe合金、Coの合金のいずれか一つ以
上が90wt%以上含まれるFeリッチ相または/およびCoリ
ッチ相(以下、Feリッチ相または/およびCoリッチ相と
いう)が、1μm以下の微粒子となって微細に分散して
存在する組織を持つ粒子が存在し、またRがリッチな相
が新たに生成し、その存在比が増えていく。
素・鉄・ボロン系永久磁石合金粉末の組成が、R(Rは
Yを含む希土類元素の1種以上)が6〜15at%、Feが70
〜93at%、Coが 0.1〜40at%、Bが1〜10at%となるよ
うにする。この組成範囲では、Rの量を増やしても、粉
末粒子内にFe、Co、Fe合金、Coの合金のいずれか一つ以
上が90wt%以上含まれるFeリッチ相または/およびCoリ
ッチ相(以下、Feリッチ相または/およびCoリッチ相と
いう)が、1μm以下の微粒子となって微細に分散して
存在する組織を持つ粒子が存在し、またRがリッチな相
が新たに生成し、その存在比が増えていく。
【0010】得られた混合水溶液中のR、Fe、Coイオン
を水酸化物として沈殿させるために、NH3 水を加える。
添加量は、混合後の溶液のpHが 7.5〜10となるようにす
る。混合後のpHが 7.5より低いと、R、Fe、Coのイオン
が水酸化物として完全に沈殿せず、一部水溶液中に残
る。一方、pHが10を超えると水溶液中のNH3 はCoイオン
と錯イオンを作り、Coの水酸化物が再溶解する。NH3 水
を加えると、溶解度の小さいR、Fe、Coの水酸化物が、
同時沈殿または共沈殿により沈殿する。この際に、平均
粒径が 0.1〜10μmのR、Fe、Coの各水酸化物が微細に
入り交じった混合水酸化物あるいは複合水酸化物が生成
する。得られた沈殿及び上澄みの水溶液を、そのまま50
℃〜95℃で乾燥させ、水分及び過剰のNH3 を気化させ
て、R、Fe、Coの混合水酸化物あるいは複合水酸化物を
得る。このとき同時に、水溶液中に分散していたB粉末
あるいは溶解していたB(OH)3 が水酸化物中に分散した
形で得られる。また反応の副産物としてNH4NO3が析出す
る。
を水酸化物として沈殿させるために、NH3 水を加える。
添加量は、混合後の溶液のpHが 7.5〜10となるようにす
る。混合後のpHが 7.5より低いと、R、Fe、Coのイオン
が水酸化物として完全に沈殿せず、一部水溶液中に残
る。一方、pHが10を超えると水溶液中のNH3 はCoイオン
と錯イオンを作り、Coの水酸化物が再溶解する。NH3 水
を加えると、溶解度の小さいR、Fe、Coの水酸化物が、
同時沈殿または共沈殿により沈殿する。この際に、平均
粒径が 0.1〜10μmのR、Fe、Coの各水酸化物が微細に
入り交じった混合水酸化物あるいは複合水酸化物が生成
する。得られた沈殿及び上澄みの水溶液を、そのまま50
℃〜95℃で乾燥させ、水分及び過剰のNH3 を気化させ
て、R、Fe、Coの混合水酸化物あるいは複合水酸化物を
得る。このとき同時に、水溶液中に分散していたB粉末
あるいは溶解していたB(OH)3 が水酸化物中に分散した
形で得られる。また反応の副産物としてNH4NO3が析出す
る。
【0011】乾燥させて得られた混合物を大気中、大気
圧下で 250℃〜800 ℃で焼成する。この焼成により混合
物中に残っていた水分及びNH3 が完全に取り除かれ、同
時に乾燥させた際に析出する副産物のNH4NO3も N2O及び
H2O として分解し取り除かれる。また混合物中のR、F
e、Co、Bの水酸化物は、水を失ってそれぞれの酸化物
となり、平均粒径が10μm未満である小さな粒子が均一
に混合した混合酸化物あるいは複合酸化物を得る。
圧下で 250℃〜800 ℃で焼成する。この焼成により混合
物中に残っていた水分及びNH3 が完全に取り除かれ、同
時に乾燥させた際に析出する副産物のNH4NO3も N2O及び
H2O として分解し取り除かれる。また混合物中のR、F
e、Co、Bの水酸化物は、水を失ってそれぞれの酸化物
となり、平均粒径が10μm未満である小さな粒子が均一
に混合した混合酸化物あるいは複合酸化物を得る。
【0012】原料粉末と還元剤となるCaまたはCa合金の
粉末を乾式で混合する。混合するCaまたはCa合金の粉末
の量は、使用した原料粉末を還元するのに必要な化学量
論的必要量の 2.0〜4.0 倍とする。CaまたはCa合金は還
元剤としての役割を果たすだけでなく、還元で得られた
R、Fe、Co、Bが反応して合金を生成する際の媒介とし
ての役割も果たすので、上記化学量論的必要量の 2.0倍
未満ではその役割が十分に果たせず、合金の生成反応が
不十分となる。また上記化学量論的必要量の 4.0倍を超
えるCaまたはCa合金を使用すると、還元反応後にR、F
e、Co、Bが拡散して合金を生成する際、媒介の量が多
すぎて、目的とする粉末粒子内にFeリッチ相または/お
よびCoリッチ相が1μm以下の微粒子となって、微細に
分散して存在する組織を持つ金属合金が得られない。ま
た同時にCaまたはCa合金の使用量が増え、工程のコスト
を上昇させる。原料粉末と還元剤の混合物を、500 〜40
00kgf/cm2 の圧力でプレス成形によって、成形する。成
形体をAr等の不活性ガス流雰囲気中で 800℃〜1200℃の
温度で 0.5時間〜10時間、還元・拡散反応させる。この
反応を 800℃未満で行うと、還元が十分に行われず、好
ましくない。一方、 1200 ℃を超える温度で行うと、結
晶粒成長を起こし、粒子内にFeリッチ相または/および
Coリッチ相が1μm以下の微粒子となって微細に分散し
て存在している組織を持つ合金が得られない。得られた
反応生成物を、水中に投入して生成物中に残っていたCa
及び還元反応により生成したCaO をCa(OH)2 として取り
除く。このとき反応生成物は自然崩壊するので機械的粉
砕を必要としない。Ca(OH)2 は水に対する溶解度が低い
ので、完全に取り除くために、上澄み液を取り除き、注
水、攪拌の一連の作業を繰り返す。このように十分に洗
浄した粉末を濾過等で分離し、それをアルコール等の低
沸点の有機溶剤で洗浄し、その後乾燥して高性能永久磁
石合金粉末を得る。
粉末を乾式で混合する。混合するCaまたはCa合金の粉末
の量は、使用した原料粉末を還元するのに必要な化学量
論的必要量の 2.0〜4.0 倍とする。CaまたはCa合金は還
元剤としての役割を果たすだけでなく、還元で得られた
R、Fe、Co、Bが反応して合金を生成する際の媒介とし
ての役割も果たすので、上記化学量論的必要量の 2.0倍
未満ではその役割が十分に果たせず、合金の生成反応が
不十分となる。また上記化学量論的必要量の 4.0倍を超
えるCaまたはCa合金を使用すると、還元反応後にR、F
e、Co、Bが拡散して合金を生成する際、媒介の量が多
すぎて、目的とする粉末粒子内にFeリッチ相または/お
よびCoリッチ相が1μm以下の微粒子となって、微細に
分散して存在する組織を持つ金属合金が得られない。ま
た同時にCaまたはCa合金の使用量が増え、工程のコスト
を上昇させる。原料粉末と還元剤の混合物を、500 〜40
00kgf/cm2 の圧力でプレス成形によって、成形する。成
形体をAr等の不活性ガス流雰囲気中で 800℃〜1200℃の
温度で 0.5時間〜10時間、還元・拡散反応させる。この
反応を 800℃未満で行うと、還元が十分に行われず、好
ましくない。一方、 1200 ℃を超える温度で行うと、結
晶粒成長を起こし、粒子内にFeリッチ相または/および
Coリッチ相が1μm以下の微粒子となって微細に分散し
て存在している組織を持つ合金が得られない。得られた
反応生成物を、水中に投入して生成物中に残っていたCa
及び還元反応により生成したCaO をCa(OH)2 として取り
除く。このとき反応生成物は自然崩壊するので機械的粉
砕を必要としない。Ca(OH)2 は水に対する溶解度が低い
ので、完全に取り除くために、上澄み液を取り除き、注
水、攪拌の一連の作業を繰り返す。このように十分に洗
浄した粉末を濾過等で分離し、それをアルコール等の低
沸点の有機溶剤で洗浄し、その後乾燥して高性能永久磁
石合金粉末を得る。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)
【0014】
【表1】
【0015】を混合し、水溶液を作製した。上記の混合
水溶液に、 [OH-] =1.311 mol/リットルの NH3水 2617.1ミリリットル を注ぎ、十分に攪拌してNd、Pr、Dy、Tb、Fe、Coの混合
水酸化物あるいは複合水酸化物を沈殿させた。得られた
沈殿及び上澄み水溶液をオーブンで加熱し、48時間乾燥
させた。乾燥して得られた混合物の質量は 383.024gで
あった。乾燥した混合物を大気中、大気圧下で 750℃で
2時間焼成した。焼成して得られた混合酸化物あるいは
複合酸化物の質量は、103.416 gであった。この混合物
を、Ar雰囲気中でVブレンダーで、 平均粒径1mmのCa粉末 170.377g 20メッシュのCaH2粉末 44.719g と混合した。これらのCaまたはCa合金は、原料の混合酸
化物あるいは複合酸化物を還元するのに必要な化学量論
的必要量の 3.0倍に相当する。この原料粉末と還元剤の
混合物を、1000kgf/cm2 の圧力でプレス成形によって成
形した。この成形体をスチール製容器に入れ、1リット
ル/分でArを流しながら 900℃まで加熱し、その温度で
2時間保持して、還元・拡散反応を行った。その後、自
然降温し冷却した。得られた反応生成物を、10リットル
の水中に投入した。反応生成物は、激しくH2を発生しな
がら自然崩壊し、約2時間で完全に崩壊した。上澄み液
を取り除き、注水、攪拌の一連の作業を3回繰り返し
た。このように十分に洗浄した粉末を濾過により分離
し、その粉末をアルコール中に投入して洗浄し、その後
濾過により分離し、真空乾燥して質量71.673gの永久磁
石粉末を得た。得られた粉末はNd 7.5at%、Pr 0.9at
%、Dy 0.4at%、Tb 0.2at%、Fe 80.1at %、Co 4.0at
%、B 5.9at%、残り不純物の、平均粒径 4.2μmの合
金粉末であり、粒子の外側にNd、Pr、Dy、Tbがリッチな
相があり、また粒子の内側に希土類元素・鉄・ボロン合
金内に平均粒径0.13μmの微細なFeリッチ相または/お
よびCoリッチ相が点在している組織があるのを確認し
た。表2に、この粉末の磁気特性を記す。
水溶液に、 [OH-] =1.311 mol/リットルの NH3水 2617.1ミリリットル を注ぎ、十分に攪拌してNd、Pr、Dy、Tb、Fe、Coの混合
水酸化物あるいは複合水酸化物を沈殿させた。得られた
沈殿及び上澄み水溶液をオーブンで加熱し、48時間乾燥
させた。乾燥して得られた混合物の質量は 383.024gで
あった。乾燥した混合物を大気中、大気圧下で 750℃で
2時間焼成した。焼成して得られた混合酸化物あるいは
複合酸化物の質量は、103.416 gであった。この混合物
を、Ar雰囲気中でVブレンダーで、 平均粒径1mmのCa粉末 170.377g 20メッシュのCaH2粉末 44.719g と混合した。これらのCaまたはCa合金は、原料の混合酸
化物あるいは複合酸化物を還元するのに必要な化学量論
的必要量の 3.0倍に相当する。この原料粉末と還元剤の
混合物を、1000kgf/cm2 の圧力でプレス成形によって成
形した。この成形体をスチール製容器に入れ、1リット
ル/分でArを流しながら 900℃まで加熱し、その温度で
2時間保持して、還元・拡散反応を行った。その後、自
然降温し冷却した。得られた反応生成物を、10リットル
の水中に投入した。反応生成物は、激しくH2を発生しな
がら自然崩壊し、約2時間で完全に崩壊した。上澄み液
を取り除き、注水、攪拌の一連の作業を3回繰り返し
た。このように十分に洗浄した粉末を濾過により分離
し、その粉末をアルコール中に投入して洗浄し、その後
濾過により分離し、真空乾燥して質量71.673gの永久磁
石粉末を得た。得られた粉末はNd 7.5at%、Pr 0.9at
%、Dy 0.4at%、Tb 0.2at%、Fe 80.1at %、Co 4.0at
%、B 5.9at%、残り不純物の、平均粒径 4.2μmの合
金粉末であり、粒子の外側にNd、Pr、Dy、Tbがリッチな
相があり、また粒子の内側に希土類元素・鉄・ボロン合
金内に平均粒径0.13μmの微細なFeリッチ相または/お
よびCoリッチ相が点在している組織があるのを確認し
た。表2に、この粉末の磁気特性を記す。
【0016】
【表2】
【0017】(実施例2)
【0018】
【表3】
【0019】を混合し、水溶液を作製した。上記の混合
水溶液に、 [OH-] =1.311 mol/リットルの NH3水 2624.3ミリリットル を注ぎ、十分に攪拌してNd、Pr、Dy、Tb、Fe、Coの混合
水酸化物あるいは複合水酸化物を沈殿させた。得られた
沈殿及び上澄み水溶液をオーブンで加熱し、48時間乾燥
させた。乾燥して得られた混合物の質量は 343.360gで
あった。乾燥した混合物を、大気中、大気圧下で 750℃
で2時間焼成した。焼成して得られた混合酸化物あるい
は複合酸化物の質量は、103.008 gであった。この混合
物を、Ar雰囲気中でVブレンダーで、 平均粒径1mmのCa粉末 169.889g 20メッシュのCaH2粉末 44.590g と混合した。これらのCaまたはCa合金は、原料の混合酸
化物あるいは複合酸化物を還元するのに必要な化学量論
的必要量の 3.0倍に相当する。この原料粉末と還元剤の
混合物を、1000kgf/cm2 の圧力でプレス成形によって成
形した。この成形体をスチール製容器に入れ、1リット
ル/分でArを流しながら 900℃まで加熱し、その温度で
2時間保持して、還元・拡散反応を行った。その後、自
然降温し冷却した。得られた反応生成物を、10リットル
の水中に投入した。反応生成物は、激しくH2を発生しな
がら自然崩壊し、約2時間で完全に崩壊した。上澄み液
を取り除き、注水、攪拌の一連の作業を3回繰り返し
た。このように十分に洗浄した粉末を濾過により分離
し、その粉末をアルコール中に投入して洗浄し、その後
濾過により分離し、真空乾燥して質量72.508gの永久磁
石粉末を得た。得られた粉末はNd 8.3at%、Pr 1.0at
%、Dy 0.4at%、Tb 0.2at%、Fe 80.1at%、Co 4.0at
%、B 5.0at%、残り不純物の、平均粒径 4.6μmの合
金粉末であり、粒子の外側にNd、Pr、Dy、Tbがリッチな
相があり、また粒子の内側に希土類元素・鉄・ボロン合
金内に平均粒径0.12μmの微細なFeリッチ相または/お
よびCoリッチ相が点在している組織があるのを確認し
た。表2に、この粉末の磁気特性を併記する。
水溶液に、 [OH-] =1.311 mol/リットルの NH3水 2624.3ミリリットル を注ぎ、十分に攪拌してNd、Pr、Dy、Tb、Fe、Coの混合
水酸化物あるいは複合水酸化物を沈殿させた。得られた
沈殿及び上澄み水溶液をオーブンで加熱し、48時間乾燥
させた。乾燥して得られた混合物の質量は 343.360gで
あった。乾燥した混合物を、大気中、大気圧下で 750℃
で2時間焼成した。焼成して得られた混合酸化物あるい
は複合酸化物の質量は、103.008 gであった。この混合
物を、Ar雰囲気中でVブレンダーで、 平均粒径1mmのCa粉末 169.889g 20メッシュのCaH2粉末 44.590g と混合した。これらのCaまたはCa合金は、原料の混合酸
化物あるいは複合酸化物を還元するのに必要な化学量論
的必要量の 3.0倍に相当する。この原料粉末と還元剤の
混合物を、1000kgf/cm2 の圧力でプレス成形によって成
形した。この成形体をスチール製容器に入れ、1リット
ル/分でArを流しながら 900℃まで加熱し、その温度で
2時間保持して、還元・拡散反応を行った。その後、自
然降温し冷却した。得られた反応生成物を、10リットル
の水中に投入した。反応生成物は、激しくH2を発生しな
がら自然崩壊し、約2時間で完全に崩壊した。上澄み液
を取り除き、注水、攪拌の一連の作業を3回繰り返し
た。このように十分に洗浄した粉末を濾過により分離
し、その粉末をアルコール中に投入して洗浄し、その後
濾過により分離し、真空乾燥して質量72.508gの永久磁
石粉末を得た。得られた粉末はNd 8.3at%、Pr 1.0at
%、Dy 0.4at%、Tb 0.2at%、Fe 80.1at%、Co 4.0at
%、B 5.0at%、残り不純物の、平均粒径 4.6μmの合
金粉末であり、粒子の外側にNd、Pr、Dy、Tbがリッチな
相があり、また粒子の内側に希土類元素・鉄・ボロン合
金内に平均粒径0.12μmの微細なFeリッチ相または/お
よびCoリッチ相が点在している組織があるのを確認し
た。表2に、この粉末の磁気特性を併記する。
【0020】(実施例3)
【0021】
【表4】
【0022】を混合し、水溶液を作製した。上記の混合
水溶液に、 [OH-] =1.311 mol/リットルの NH3水 3032.0ミリリットル を注ぎ、十分に攪拌してNd、Pr、Dy、Tb、Fe、Coの混合
水酸化物あるいは複合水酸化物を沈殿させた。得られた
沈殿及び上澄み水溶液をオーブンで加熱し、48時間乾燥
させた。乾燥して得られた混合物の質量は 416.548gで
あった。乾燥した混合物を、大気中、大気圧下で 750℃
で2時間焼成した。焼成して得られた混合酸化物あるい
は複合酸化物の質量は、90.169gであった。この混合物
を、Ar雰囲気中でVブレンダーで、 平均粒径1mmのCa粉末 122.765g 20メッシュのCaH2粉末 32.223g と混合した。これらのCaまたはCa合金は、原料の混合酸
化物あるいは複合酸化物を還元するのに必要な化学量論
的必要量の 2.0倍に相当する。この原料粉末と還元剤の
混合物を、1000kgf/cm2 の圧力でプレス成形によって成
形した。この成形体をスチール製容器に入れ、1リット
ル/分でArを流しながら1000℃まで加熱し、その温度で
2時間保持して、還元・拡散を行った。その後、自然降
温し冷却した。得られた反応生成物を、10リットルの水
中に投入した。反応生成物は、激しくH2を発生しながら
自然崩壊し、約2時間で完全に崩壊した。上澄み液を取
り除き、注水、攪拌の一連の作業を3回繰り返した。こ
のように十分に洗浄した粉末を濾過により分離し、その
粉末をアルコール中に投入して洗浄し、その後濾過によ
り分離し、真空乾燥して質量 87.463gの永久磁石粉末
を得た。得られた粉末はNd 11.6 at%、Pr 1.4at%、Dy
0.6at%、Tb 0.2at%、Fe 76.3 at%、Co 3.8at%、B
5.0at%、残り不純物の、平均粒径 4.8μmの合金粉末
であり、粒子の外側にNd、Pr、Dy、Tbがリッチな相があ
り、また粒子の内側に希土類元素・鉄・ボロン合金内に
平均粒径0.13μmの微細なFeリッチ相または/およびCo
リッチ相が点在している組織があるのを確認した。表2
に、この粉末の磁気特性を併記する。
水溶液に、 [OH-] =1.311 mol/リットルの NH3水 3032.0ミリリットル を注ぎ、十分に攪拌してNd、Pr、Dy、Tb、Fe、Coの混合
水酸化物あるいは複合水酸化物を沈殿させた。得られた
沈殿及び上澄み水溶液をオーブンで加熱し、48時間乾燥
させた。乾燥して得られた混合物の質量は 416.548gで
あった。乾燥した混合物を、大気中、大気圧下で 750℃
で2時間焼成した。焼成して得られた混合酸化物あるい
は複合酸化物の質量は、90.169gであった。この混合物
を、Ar雰囲気中でVブレンダーで、 平均粒径1mmのCa粉末 122.765g 20メッシュのCaH2粉末 32.223g と混合した。これらのCaまたはCa合金は、原料の混合酸
化物あるいは複合酸化物を還元するのに必要な化学量論
的必要量の 2.0倍に相当する。この原料粉末と還元剤の
混合物を、1000kgf/cm2 の圧力でプレス成形によって成
形した。この成形体をスチール製容器に入れ、1リット
ル/分でArを流しながら1000℃まで加熱し、その温度で
2時間保持して、還元・拡散を行った。その後、自然降
温し冷却した。得られた反応生成物を、10リットルの水
中に投入した。反応生成物は、激しくH2を発生しながら
自然崩壊し、約2時間で完全に崩壊した。上澄み液を取
り除き、注水、攪拌の一連の作業を3回繰り返した。こ
のように十分に洗浄した粉末を濾過により分離し、その
粉末をアルコール中に投入して洗浄し、その後濾過によ
り分離し、真空乾燥して質量 87.463gの永久磁石粉末
を得た。得られた粉末はNd 11.6 at%、Pr 1.4at%、Dy
0.6at%、Tb 0.2at%、Fe 76.3 at%、Co 3.8at%、B
5.0at%、残り不純物の、平均粒径 4.8μmの合金粉末
であり、粒子の外側にNd、Pr、Dy、Tbがリッチな相があ
り、また粒子の内側に希土類元素・鉄・ボロン合金内に
平均粒径0.13μmの微細なFeリッチ相または/およびCo
リッチ相が点在している組織があるのを確認した。表2
に、この粉末の磁気特性を併記する。
【0023】(比較例1)実施例1と同じ組成になり、
また最終的に作製する合金粉末が同じ質量になるよう
に、
また最終的に作製する合金粉末が同じ質量になるよう
に、
【0024】
【表5】
【0025】をAr雰囲気中でVブレンダーで混合し、さ
らにこの混合物をAr雰囲気中でVブレンダーで実施例1
と同量の 平均粒径1mmのCa粉末 170.377g 20メッシュのCaH2粉末 44.719g と混合した。この原料粉末を実施例1と同様の条件で還
元、洗浄、乾燥して質量72.412gの合金粉末を得た。こ
の粉末の平均粒径は 5.2μmであった。この粒子は実施
例1のように外側にNd、Pr、Dy、Tbがリッチな相は有し
ていたが、内側に微細なFeリッチ相または/およびCoリ
ッチ相が点在している組織は見られなかった。表2にこ
の合金粉末の磁気特性の測定結果を併記する。
らにこの混合物をAr雰囲気中でVブレンダーで実施例1
と同量の 平均粒径1mmのCa粉末 170.377g 20メッシュのCaH2粉末 44.719g と混合した。この原料粉末を実施例1と同様の条件で還
元、洗浄、乾燥して質量72.412gの合金粉末を得た。こ
の粉末の平均粒径は 5.2μmであった。この粒子は実施
例1のように外側にNd、Pr、Dy、Tbがリッチな相は有し
ていたが、内側に微細なFeリッチ相または/およびCoリ
ッチ相が点在している組織は見られなかった。表2にこ
の合金粉末の磁気特性の測定結果を併記する。
【0026】(比較例2)実施例2と同じ組成になり、
また最終的に作製する合金粉末が同じ質量になるよう
に、
また最終的に作製する合金粉末が同じ質量になるよう
に、
【0027】
【表6】
【0028】をAr雰囲気中でVブレンダーで混合し、さ
らにこの混合物をAr雰囲気中でVブレンダーで実施例2
と同量の 平均粒径1mmのCa粉末 169.889g 20メッシュのCaH2粉末 44.590g と混合した。この原料粉末を実施例2と同様の条件で還
元、洗浄、乾燥して質量73.255gの合金粉末を得た。こ
の粉末の平均粒径は 5.3μmであった。この粒子には実
施例2のような外側にNd、Pr、Dy、Tbがリッチな相があ
るような組織、内側に微細なFeリッチ相または/および
Coリッチ相が点在している組織はいずれも見られなかっ
た。表2にこの合金粉末の磁気特性の測定結果を併記す
る。
らにこの混合物をAr雰囲気中でVブレンダーで実施例2
と同量の 平均粒径1mmのCa粉末 169.889g 20メッシュのCaH2粉末 44.590g と混合した。この原料粉末を実施例2と同様の条件で還
元、洗浄、乾燥して質量73.255gの合金粉末を得た。こ
の粉末の平均粒径は 5.3μmであった。この粒子には実
施例2のような外側にNd、Pr、Dy、Tbがリッチな相があ
るような組織、内側に微細なFeリッチ相または/および
Coリッチ相が点在している組織はいずれも見られなかっ
た。表2にこの合金粉末の磁気特性の測定結果を併記す
る。
【0029】(比較例3)実施例3と同じ組成になり、
また最終的に作製する合金粉末が同じ質量になるよう
に、
また最終的に作製する合金粉末が同じ質量になるよう
に、
【0030】
【表7】
【0031】をAr雰囲気中でVブレンダーで混合し、さ
らにこの混合物をAr雰囲気中でVブレンダーで実施例3
と同量の 平均粒径1mmのCa粉末 122.765g 20メッシュのCaH2粉末 32.223g と混合した。この原料粉末を実施例3と同様の条件で還
元、洗浄、乾燥して質量82.933gの合金粉末を得た。こ
の粉末の平均粒径は 5.5μmであった。この粒子には実
施例3のような外側にNd、Pr、Dy、Tbがリッチな相があ
るような組織、内側に微細なFeリッチ相または/および
Coリッチ相が点在している組織はいずれも見られなかっ
た。また粒子には、希土類元素・鉄・ボロン合金の粒子
の他に、FeまたはFeリッチな合金粒子も見られた。表2
にこの合金粉末の磁気特性の測定結果を併記する。
らにこの混合物をAr雰囲気中でVブレンダーで実施例3
と同量の 平均粒径1mmのCa粉末 122.765g 20メッシュのCaH2粉末 32.223g と混合した。この原料粉末を実施例3と同様の条件で還
元、洗浄、乾燥して質量82.933gの合金粉末を得た。こ
の粉末の平均粒径は 5.5μmであった。この粒子には実
施例3のような外側にNd、Pr、Dy、Tbがリッチな相があ
るような組織、内側に微細なFeリッチ相または/および
Coリッチ相が点在している組織はいずれも見られなかっ
た。また粒子には、希土類元素・鉄・ボロン合金の粒子
の他に、FeまたはFeリッチな合金粒子も見られた。表2
にこの合金粉末の磁気特性の測定結果を併記する。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、硬質磁性相の持つ保磁
力を維持しながら、高い飽和磁化を持つ希土類元素・鉄
・ボロン系永久磁石合金粉末を得ることができる。
力を維持しながら、高い飽和磁化を持つ希土類元素・鉄
・ボロン系永久磁石合金粉末を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 健 福井県武生市北府2丁目1番5号 信越化 学工業株式会社磁性材料研究所内 (72)発明者 俵 好夫 東京都千代田区大手町2丁目6番1号 信 越化学工業株式会社本社内
Claims (7)
- 【請求項1】 R(RはYを含む希土類元素の1種以
上)のイオンと、Feのイオンと、Coのイオンと、さらに
はB粉末または/およびB(OH)4 -イオンとを含む混合水
溶液から、同時沈殿または共沈殿により、R、Fe、Co、
Bの混合水酸化物あるいは複合水酸化物を作製し、次い
でこれらを加熱して、R、Fe、Co、Bの混合酸化物ある
いは複合酸化物とし、さらにこれら酸化物にCaまたはCa
合金の粉末を混合して、800 〜1200℃で加熱して還元
し、得られた還元生成物を冷却、水洗、さらに乾燥する
ことを特徴とする希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合
金粉末の製造方法。 - 【請求項2】 R、Fe、Co、Bの混合酸化物あるいは複
合酸化物の平均粒径が10μm未満である請求項1記載の
希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合金粉末の製造方
法。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の方法で製造され
る永久磁石合金粉末。 - 【請求項4】 希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合金
粉末の組成が、Rが6〜15at%、Feが70〜93at%、Coが
0.1〜40at%、Bが1〜10at%である請求項3記載の永
久磁石合金粉末。 - 【請求項5】 希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合金
粉末の粒子内に、Fe、Fe、Co合金、Co合金のいずれか一
つ以上を濃く含有するFeまたは/およびCoまたは/およ
びFeとCoの合金のリッチ相が、1μm以下の微粒子とな
って微細に分散して存在する請求項4記載の永久磁石合
金粉末。 - 【請求項6】 R2(Fe,Co)14B化合物相中に上記リッチ
相が1μm以下の微粒子となって微細に分散析出した混
合組織となっている請求項5記載の永久磁石合金粉末。 - 【請求項7】 R2(Fe,Co)14B化合物と、上記リッチ相
との間に、磁気的交換相互作用が存在するいわゆる交換
スプリング磁石となっている請求項6記載の永久磁石合
金粉末。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22157497A JP3331306B2 (ja) | 1997-08-18 | 1997-08-18 | 希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合金粉末の製造方法及び希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合金粉末 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22157497A JP3331306B2 (ja) | 1997-08-18 | 1997-08-18 | 希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合金粉末の製造方法及び希土類元素・鉄・ボロン系永久磁石合金粉末 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1161205A true JPH1161205A (ja) | 1999-03-05 |
| JP3331306B2 JP3331306B2 (ja) | 2002-10-07 |
Family
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-
1997
- 1997-08-18 JP JP22157497A patent/JP3331306B2/ja not_active Expired - Fee Related
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